JP2012056504A - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】重荷重用空気入りタイヤにおいて、ビード部におけるリムフランジR部との接触部でのゴムの抉れの発生を抑制する。
【解決手段】ビードコア16が埋設されたビード部12と、該ビード部12に設けられ、タイヤ軸方向断面におけるリム20(正規リム)のリムフランジ20F(フランジ)の輪郭形状と該リム20の足幅に合わせたビード部12の輪郭形状とを比較して、該ビード部12のビードヒール12Aからリム離反点12Bまでの範囲に対応するリムフランジ20Fの輪郭形状よりタイヤ幅方向外側に凸に形成されると共に、タイヤ半径方向において、リム離反点12Bとビードコア16のタイヤ径方向外側端16Aとの間に配される凸部14と、を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、重荷重用空気入りタイヤに係り、特に建設車両等への装着に好適な重荷重用空気入りタイヤに関する。
急勾配側壁側の傾斜ビードシートに嵌合されるビード部に、規格リムの湾曲フランジと、それに対向するビード部外面との接触に先だって、隅丸凹部にその全周にわたって密着する膨出ヒールを設け、この膨出ヒールの膨出量を2mm以上とするとともに、その膨出ヒールのゴム硬度を、JIS硬度で65度以上とした構造が開示されている(特許文献1参照)。
またビード部のビードヒール部側のリムフランジ部材接触領域に、ビードコアの重心からタイヤ幅方向に延びる直線状の仮想線よりタイヤ半径方向内側に突起部が設けられた構造が開示されている(特許文献2参照)。
特開平7−81330号公報 国際公開公報第2007/015341
ところで、従来、建設車両(例えばローダー)用のタイヤにおいては、ビード部におけるリムフランジの円弧部(リムフランジR部)との接触部において、高いリム反力の影響で、ゴムがクリープして永久ひずみが生ずることがあった。この場合、ゴムが硬化して摩擦係数が低下することで、リムフランジR部に対するタイヤ周方向の滑りが繰返し生じ、この結果リムフランジR部との接触部に抉れが発生することが懸念される。またゴムの抉れにより、タイヤのビード部とリムフランジR部との間に空隙が生じる結果、リム反力が低下し、タイヤ周方向の滑りがより生じ易くなり、更にゴムの抉れが助長されてしまう可能性がある。
この現象に対し、ビード部におけるリムフランジR部との接触部に用いるゴムのモジュラスを高くし、抉れを抑制する方法が適用されてきたが、モジュラスを高くすると耐亀裂性が低下し、タイヤ周方向の動きが大きい当該接触部では、タイヤ周方向に対しての亀裂(ダイアゴナルクラック)が発生する可能性がある。
またタイヤ周方向滑りの抑制を目的として、当該接触部のタイヤ周方向の剛性を高めるため、該接触部の内部に有機繊維やスチール等の保護層を配する方法も採用されているが、部材数が増える上、該保護層の端部等が故障核となり、例えば有機繊維チェーファーのコード切れや、ワイヤーチェーファー端でのセパレーションが生じ、廃品となる事例が発生している。
本発明は、上記事実を考慮して、重荷重用空気入りタイヤにおいて、ビード部におけるリムフランジR部との接触部でのゴムの抉れの発生を抑制することを目的とする。
請求項1の発明は、ビードコアが埋設されたビード部と、該ビード部に設けられ、タイヤ軸方向断面における正規リムのフランジの輪郭形状と該正規リムの足幅に合わせた前記ビード部の輪郭形状とを比較して、該ビード部のビードヒールからリム離反点までの範囲に対応する前記フランジの輪郭形状よりタイヤ幅方向外側に凸に形成されると共に、タイヤ半径方向において、前記リム離反点と前記ビードコアのタイヤ径方向外側端との間に配される凸部と、を有している。
ここで、「正規リム」とは、例えばJATMAが発行する2009年版のYEAR BOOKに定められた適用サイズにおける標準リムを指し、「正規内圧」とは、同様に、JATMAが発行する2009年版のYEAR BOOKに定められた適用サイズ・プライレーティングにおける最大荷重に対する空気圧を指す。使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格が適用される場合は、各々の規格に従う。
また「正規リムの足幅」とは、重荷重用空気入りタイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を付与したときに、該重荷重用空気入りタイヤのビード部における一方のビードヒールが当接する位置から、他方のビードヒールが当接する位置までの幅をいう。
請求項1に記載の重荷重用空気入りタイヤでは、ビード部に、正規リムのフランジ(リムフランジ)の輪郭形状よりタイヤ幅方向外側に凸に形成される凸部が形成され、該凸部は、リム離反点とビードコアのタイヤ径方向外側端との間に配されるので、荷重が作用して撓んだ際に、凸部がリムフランジに押し付けられることとなる。すると、該凸部は、相対的に該リムフランジに押されてビード部内に押し込まれる。これに伴い、該凸部に隣接するゴムの一部が、ビードベース側へ押し出されて行く。一方、ビードベースとリムとの締め代により、該ビードベースのゴムは、リムフランジの方向へ押し出されて行く。この凸部側から押し出されるゴムと、ビードベース側から押し出されるゴムとが対向することで、応力が相殺される。
ゴムの結晶構造は、異方性であるため、同程度の応力が全方位から加わった場合、ゴムのクリープが減少する。その結果、ビード部におけるリムフランジの円弧部(リムフランジR部)との接触部でのゴムの抉れが抑制される。
請求項2の発明は、請求項1に記載の重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記ビード部における前記ビードヒールから前記リム離反点までの範囲の曲率中心点をOとし、該曲率中心点Oを中心とし、該曲率中心点Oからタイヤ幅方向中央に向かう軸線を基準としたタイヤ径方向外側への角度をθとすると、前記凸部は、30°≦θ≦90°の範囲に設けられる。
ここで、凸部を、30°≦θ≦90°の範囲に設けることとしたのは、30°を下回ると、ビード部におけるリムフランジとの接触部における抉れを抑制する効果が十分に得られないからである。また90°を上回ると、荷重による撓み時に、リムフランジと凸部との接触圧が小さくなるため、所望するゴムの押出し量が得られず、抉れの抑制効果が十分に得られないからである。
請求項2に記載の重荷重用空気入りタイヤでは、凸部の範囲を適切に設定しているので、荷重による撓み時におけるリムフランジと凸部との接触圧が適度に高まり、所望するゴムの押出し量が得られる。このため、ビード部におけるリムフランジR部との接触部でのゴムの抉れを、より一層抑制することができる。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記ビード部における前記ビードヒールから前記リム離反点までの範囲の曲率半径をR、曲率中心点をOとし、前記凸部の頂点をPとすると、曲率中心点Oと頂点Pとを結ぶ線分POの長さは、0.4R≦PO≦Rである。
ここで、線分POの長さを、0.4R≦PO≦Rとしたのは、0.4Rを下回ると、凸部の高さが大きくなり、リムフランジと凸部の接触圧(圧縮力)が大きくなり過ぎ、ビードベース側から押し出されて来るゴムの応力との均衡が崩れ、凸部側から押し出されるゴムの応力が支配になり、凸部のクリープや、その他故障が発生し易くなるからである。またRを上回ると、凸部の高さが小さくなり、リムフランジと凸部との接触圧が小さくなるため、所望するゴムの押出し量が得られず、抉れの抑制効果が十分に得られないからである。
請求項3に記載の重荷重用空気入りタイヤでは、凸部の高さを適切に設定しているので、荷重による撓み時におけるリムフランジと凸部との接触圧が適度に高まり、所望するゴムの押出し量が得られる。このため、ビード部におけるリムフランジR部との接触部でのゴムの抉れを、より一層抑制することができる。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記凸部の50%伸長モジュラスをGとし、該凸部に隣接するゴムの50%伸長モジュラスをYとすると、0.7Y≦G≦Yである。
ここで、凸部の50%伸長モジュラスGと、凸部に隣接するゴムの50%伸長モジュラスYとの関係を、0.7Y≦G≦Yとしたのは、0.7Yを下回ると、発熱性が悪化し、熱による故障が発生し易くなるからである。
またYを上回ると、耐亀裂性が悪化して、ダイアゴナルクラックが発生し易くなるからである。
請求項4に記載の重荷重用空気入りタイヤでは、凸部の50%伸長モジュラスを適切に設定しているので、荷重による撓み時に、凸部に隣接するゴムを効率的に押し出すことができる。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の重荷重用空気入りタイヤによれば、重荷重用空気入りタイヤにおいて、ビード部におけるリムフランジR部との接触部でのゴムの抉れの発生を抑制することができる、という優れた効果が得られる。
請求項2に記載の重荷重用空気入りタイヤによれば、ビード部におけるリムフランジR部との接触部でのゴムの抉れを、より一層抑制することができる、という優れた効果が得られる。
請求項3に記載の重荷重用空気入りタイヤによれば、ビード部におけるリムフランジR部との接触部でのゴムの抉れを、より一層抑制することができる、という優れた効果が得られる。
請求項4に記載の重荷重用空気入りタイヤによれば、凸部に隣接するゴムを効率的に押し出すことができる、という優れた効果が得られる。
重荷重用空気入りタイヤにおけるビード部を示す要部拡大断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づき説明する。図1において、本実施の形態に係る重荷重用空気入りタイヤ10は、建設車両等に用いられるラジアル構造のタイヤであり、ビード部12と、凸部14とを有している。
ビード部12は、重荷重用空気入りタイヤ10に例えば一対設けられ、ビードコア16が夫々埋設されている。一対のビード部12間には、少なくとも1層のカーカスプライ18が、トロイド状に跨って配設されている。このカーカスプライ18は、ビード部12間に位置するカーカス本体部18Aとビードコア16に内側から外側に巻き回される巻込み部18Bとを有している。
凸部14は、ビード部12に例えば一体的に設けられたゴムであり、タイヤ軸方向断面における正規リム(以下、原則として、単に「リム20」という)のフランジ(以下、「リムフランジ20F」という。)の輪郭形状と該リム20の足幅に合わせたビード部12の輪郭形状とを比較して、該ビード部12のビードヒール12Aからリム離反点12Bまでの範囲に対応するリムフランジ20Fの輪郭形状よりタイヤ幅方向外側に、例えば連続して凸に形成されている。また凸部14は、タイヤ半径方向において、リム離反点12Bとビードコア16のタイヤ径方向外側端16Aとの間に配されている。なお、リム離反点12Bは、ビード部12の外表面12Dのうち、リムフランジ20Fから離れる位置である。外表面12Dとは、凸部14が存在しない場合のビード部12のタイヤ軸方向外側の表面である。図1では、凸部14の位置での外表面12Dの輪郭は破線で描かれている。
ここで、「正規リム」とは、例えばJATMAが発行する2009年版のYEAR BOOKに定められた適用サイズにおける標準リムを指し、「正規内圧」とは、同様に、JATMAが発行する2009年版のYEAR BOOKに定められた適用サイズ・プライレーティングにおける最大荷重に対する空気圧を指す。使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格が適用される場合は、各々の規格に従う。
また「正規リムの足幅」とは、重荷重用空気入りタイヤ10を正規リムにリム組みして正規内圧を付与したときに、ビード部12における一方のビードヒール12Aが当接する位置から、他方のビードヒール12Aが当接する位置までの幅をいう。
なお、「正規リムの足幅に合わせたビード部12の輪郭形状」とは、図1に示されるように、凸部14とリムフランジ20Fとの干渉や、ビード部12のビードベース12Cとリム20との間の締め代Fを無視した、ビード部12の輪郭形状をいう。
ビード部12におけるビードヒール12Aからリム離反点12Bまでの範囲の曲率中心点をOとし、該曲率中心点Oを中心とし、該曲率中心点Oからタイヤ幅方向中央に向かう軸線22を基準としたタイヤ径方向外側への角度をθとすると、凸部14は、30°≦θ≦90°の範囲に設けられている。
ここで、凸部14を、30°≦θ≦90°の範囲に設けることとしたのは、30°を下回ると、ビード部12におけるリムフランジ20Fとの接触部における抉れを抑制する効果が十分に得られないからである。また90°を上回ると、荷重による撓み時に、リムフランジ20Fと凸部14との接触圧が小さくなるため、所望するゴムの押出し量が得られず、抉れの抑制効果が十分に得られないからである。
具体的には、凸部14のタイヤ幅方向外側の端部の位置を点Mとし、タイヤ幅方向内側の端部の位置を点Nとすると、点Mから点Nまでの範囲が、30°≦θ≦90°の範囲に収まっている。図示の例では、点Mが、曲率中心点Oを通るタイヤ半径方向の軸線26とビード部12の外表面12Dとが交わる位置にあり、頂点Pも該軸線26上に位置している。即ち、線分PMは、タイヤ半径方向と平行となっている。
またビード部12におけるビードヒール12Aからリム離反点12Bまでの範囲の曲率半径をRとし、凸部14の頂点をPとすると、曲率中心点Oと頂点Pとを結ぶ線分POの長さは、0.4R≦PO≦Rである。
ここで、線分POの長さを、0.4R≦PO≦Rとしたのは、0.4Rを下回ると、凸部14の高さが大きくなり、リムフランジ20Fと凸部14の接触圧(圧縮力)が大きくなり過ぎ、ビードベース12C側から矢印A方向に押し出されて来るゴムの応力との均衡が崩れ、凸部14側から矢印C方向に押し出されるゴムの応力が支配になり、凸部14のクリープや、その他故障が発生し易くなるからである。また線分POの長さがRを上回ると、凸部14の高さが小さくなり、リムフランジ20Fと凸部14との接触圧が小さくなるため、所望するゴムの押出し量が得られず、抉れの抑制効果が十分に得られないからである。
図示の例は、PO=Rの例である。線分POが長くなると、線分PMが短くなって、凸部14の高さが小さくなる。逆に、線分POが短くなると、線分PMが長くなって、凸部14の高さが大きくなる。
凸部14の50%伸長モジュラスをGとし、該凸部14に隣接するゴム24の50%伸長モジュラスをYとすると、0.7Y≦G≦Yである。このゴム24は、凸部14により押される位置にあるゴムであり、例えばカーカスプライ18の巻込み部18Bと凸部14との間に位置するゴムチェーファーである。
ここで、凸部14の50%伸長モジュラスGと、凸部14に隣接するゴム24の50%伸長モジュラスYとの関係を、0.7Y≦G≦Yとしたのは、0.7Yを下回ると、発熱性が悪化し、熱による故障が発生し易くなるからである。またYを上回ると、耐亀裂性が悪化して、ダイアゴナルクラックが発生し易くなるからである。なお、50%伸長モジュラスGの測定方法は、JIS K 6251に準拠している。
なお、図1において、線分PNは、ビード部12の外表面12Dに漸近する直線形成に描かれているが、必ずしもこのような直線形状である必要はなく、曲線形状や、直線形状と曲線形状の組合せであってもよい。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1において、本実施形態に係る重荷重用空気入りタイヤ10では、ビード部12に、リムフランジ20Fの輪郭形状よりタイヤ幅方向外側に凸に形成される凸部14が形成され、該凸部14は、リム離反点12Bとビードコア16のタイヤ径方向外側端との間に配されるので、荷重が作用して撓んだ際に、凸部14がリムフランジ20Fに押し付けられることとなる。すると、該凸部14は、相対的に該リムフランジ20Fに押されてビード部12内に押し込まれる。これに伴い、該凸部14に隣接するゴム24の一部が、ビードベース12C側へ矢印C方向に押し出されて行く。一方、ビードベース12Cとリムとの締め代Fにより、ビード部12が矢印S方向に拡径する。しかしながら、ビードコア16は比較的拡径し難いため、該ビードコア16とリム20とで挟まれたビードベース12Cのゴムが、リムフランジ20Fの方向へ矢印A方向に押し出されると共に、その反対方向である矢印B方向に押し出されて行く。この凸部14側から矢印C方向に押し出されるゴム24と、ビードベース12C側から矢印A方向に押し出されるゴムとが対向することで、応力が相殺される。
ゴムの結晶構造は、異方性であるため、同程度の応力が全方位から加わった場合、ゴムのクリープが減少する。その結果、ビード部12におけるリムフランジ20Fの円弧部(リムフランジR部)との接触部でのゴムの抉れが抑制される。
本実施形態では、凸部14を、30°≦θ≦90°の範囲に設けることで、該凸部14の範囲を適切に設定すると共に、線分POの長さの範囲を、0.4R≦PO≦Rとして、適切に設定している。従って、荷重による撓み時におけるリムフランジ20Fと凸部14との接触圧が適度に高まり、所望するゴムの押出し量が得られる。このため、ビード部12におけるリムフランジR部との接触部でのゴムの抉れを、より一層抑制することができる。
更に、本実施形態では、凸部14の50%伸長モジュラスを適切に設定しているので、荷重による撓み時に、凸部14に隣接するゴムを効率的に押し出すことができる。
[他の実施形態]
上記実施形態では、凸部14が、30°≦θ≦90°の範囲に設けられるものとしたが、請求項1,3,4に係る発明の実施形態ではこれに限られず、例えば45°≦θ≦90°であってもよい。ここで、45°を下限としたのは、凸部14のゴム量を多くし過ぎると発熱し易くなるので、該ゴム量は少ない方がよいからである。
また上記実施形態では、曲率中心点Oと頂点Pとを結ぶ線分POの長さが、0.4R≦PO≦Rであるものとしたが、請求項1,2,4に係る発明の実施形態ではこれに限られず、例えば0.7R≦PO≦Rであってもよい。ここで、0.7Rを下限としたのは、凸部14のゴム量を多くし過ぎると発熱し易くなるので、該ゴム量は少ない方がよいからである。
更に上記実施形態では、凸部14の50%伸長モジュラスGと、該凸部に14隣接するゴム24の50%伸長モジュラスYとの関係が、0.7Y≦G≦Yであるものとしたが、請求項1,2,3に係る発明の実施形態ではこれに限られず、例えば0.7Y≦G≦0.9Yであってもよい。ここで、0.9Yを上限としたのは、凸部14が硬いと割れが生じ易くなるからである。
(試験例)
室内でドラム試験を行い、ビード部におけるリムフランジR部との接触部(ビード背面)の抉れ量と、発熱を測定した。試験タイヤのサイズは、26.5R25である。試験条件は、速度が10km/h、荷重が15t(14700N)、内圧が500kPa、時間が24時間連続走行である。
表1に、実施例1,2に係る試験タイヤの凸部の寸法を示す。この凸部の50%伸長モジュラスGは、該凸部に隣接するゴムの50%伸長モジュラスYの0.78倍(G=0.78Y)である。図1に示されるように、Tは線分PMであり、Hは線分MNである。PNは、ビード部の外側に中心を有する半径44.45mmの円弧とした。従来形状については、実施例1,2のような凸部を有していない。
また表1に、各試験タイヤの抉れ量の測定結果(最大値)と、発熱量(温度上昇量)を示す。抉れ量については、従来例を100とした指数で示してあり、数値が小さい程良好な結果であることを示している。発熱については、図1における頂点Pからカーカス18の巻込み部18Bに下ろした垂線の足Jにおけるコードの中心の温度を測定した。表1に示される発熱量は、走行前後における温度差である。
表1によれば、実施例1,2に生じた抉れの深さは、従来例と比較して25%に留まり、抉れ深さが75%減少するという、極めて良好な結果となった。この他、「背面の抉れに起因する故障本数/投入本数」を算出したところ、実施例では60%の減少が見られた。発熱については、実施例1が5℃の上昇、実施例2が3℃の上昇となったが、何れも実用上問題ない水準である。
Figure 2012056504
10 重荷重用空気入りタイヤ
12A ビードヒール
12 ビード部
12B リム離反点
14 凸部
16 ビードコア
16A タイヤ径方向外側端
20 リム(正規リム)
20F リムフランジ(フランジ)
24 ゴム
22 軸線
O 曲率中心点
P 頂点
PO 線分
R リムフランジ

Claims (4)

  1. ビードコアが埋設されたビード部と、
    該ビード部に設けられ、タイヤ軸方向断面における正規リムのフランジの輪郭形状と該正規リムの足幅に合わせた前記ビード部の輪郭形状とを比較して、該ビード部のビードヒールからリム離反点までの範囲に対応する前記フランジの輪郭形状よりタイヤ幅方向外側に凸に形成されると共に、タイヤ半径方向において、前記リム離反点と前記ビードコアのタイヤ径方向外側端との間に配される凸部と、
    を有する重荷重用空気入りタイヤ。
  2. 前記ビード部における前記ビードヒールから前記リム離反点までの範囲の曲率中心点をOとし、
    該曲率中心点Oを中心とし、該曲率中心点Oからタイヤ幅方向中央に向かう軸線を基準としたタイヤ径方向外側への角度をθとすると、
    前記凸部は、30°≦θ≦90°の範囲に設けられる請求項1に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  3. 前記ビード部における前記ビードヒールから前記リム離反点までの範囲の曲率半径をR、曲率中心点をOとし、
    前記凸部の頂点をPとすると、
    曲率中心点Oと頂点Pとを結ぶ線分POの長さは、0.4R≦PO≦Rである請求項1又は請求項2に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  4. 前記凸部の50%伸長モジュラスをGとし、該凸部に隣接するゴムの50%伸長モジュラスをYとすると、
    0.7Y≦G≦Yである請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
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