JP2012052310A - 建具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】枠体1の上枠10の上面10bと縦枠20の上端面20bとに亘って止水材5を設けて上枠10と縦枠20の接合部から枠体1内に雨水が浸入することを確実に防止できるようにし、前記上枠10の上面10bと縦枠20の上端面20bとに亘って上枠コーナーキャップ4を取り付けて止水材5を保持すると共に、縦枠20の上外側の角部20dが目立つことがないようにする。
【選択図】図2
Description
この建具は、その枠体を建物躯体の開口部の周縁部に固着して建物躯体に取り付けるのが一般的である。
例えば、特許文献1に開示されたように、上枠の長手方向両端面と左右の縦枠の相対向した内側面の上部を接合し、ビスで固着して連結すると共に、その左右の縦枠の内側面の下部と下枠の長手方向両端面を接合し、ビスで固着して連結することで枠体とし、その枠体内に内障子、外障子を開き位置と閉じ位置とに亘って移動自在に設けた引き違いサッシが知られている。
そして、前記枠体を建物躯体の開口部の周縁に固着し、その建物躯体の室外側面に取り付けた外壁と上枠との間をシール材でシールしている。
特に、前述したように建物躯体の室外側面と外壁との間に空間がある場合には、外壁から空間に浸入した雨水が空間の下部で上枠の上面に溜まり、その雨水が上枠と縦枠との接合部から枠体内に浸入することがある。
前記上枠の上面と縦枠の上端面とに亘って設けられて、前記上枠と縦枠の接合部を止水する止水材と、
前記上枠の上面と縦枠の上端面とに亘って取り付けられて、前記縦枠の上外側の角部を覆い、かつ前記止水材を保持する上枠コーナーキャップを備えていることを特徴とする建具である。
前記排水路は、枠体を建物躯体に取り付けた場合に、その建物躯体の室外側面と外壁との間の空間を室外に連通する建具とすることができる。
このようにすれば、建物躯体の室外側面と外壁との間の空間に浸入した雨水を排水路で室外に排水することができる。
このようにすれば、強風などで雨水が排水路を通って前記空間に逆流することを防止できる。
前記上枠コーナーキャップの面内方向の外側寄りに、前記係合凹部に係合する取付用突部を有し、
この取付用突部を係合凹部に係合することで、上枠コーナーキャップを取り付けできるようにした建具とすることができる。
このようにすれば、上枠コーナーキャップを簡単に取り付けできる。
前記上枠の上面と縦枠の上端面とに亘って設けられ、前記上枠の躯体取付片に接して、前記上枠と縦枠の接合部を止水する止水材と、
前記上枠の上面と縦枠の上端面とに亘って取り付けられて、前記縦枠の上外側の角部を覆い、かつ前記止水材を保持する上枠コーナーキャップを備え、
前記上枠コーナーキャップと上枠の上面との間の前記止水材よりも面内方向の内側寄りに排水路を有し、
前記排水路は、前記空間を室外に連通することを特徴とする建具が好ましい。
このようにすれば、枠体を建物躯体に取り付けると共に、止水材、上枠コーナーキャップを取り付けた後に、外壁を取り付け、その外壁と上枠の上面、上枠コーナーキャップの上面との間をシール材でシールすることができ、建具を取付現場において簡単に取り付けできる。
また、縦枠の上外側の角部が上枠コーナーキャップで目立つことがないようにできる。
前記枠体1は、上枠10と左右の縦枠20,20と下枠30を枠組みしてある。
前記上枠10の長手方向の端面10aと、左右の縦枠20の面内方向の内側面20aの上部を接合し、図2に示すように、ビス3で固着して上枠10と左右の縦枠20の上部をそれぞれ連結している。
前記下枠30の長手方向の端面30aと、左右の縦枠20の面内方向の内側面20aの下部を接合し、ビス(図示せず)で固着して下枠30と左右の縦枠20の下部をそれぞれ連結している。
前記縦枠20の面内方向の内側面20aとは、当該縦枠20の面内方向の両側面における左右の縦枠20の相対向した面である。
例えば、縦枠20は長尺な形材(アルミ押出形材や樹脂押出形材)を切断して所定の長さとしてあり、その切断した端面が長手方向と直角で、前記上端面20bは長手方向と直角になるから上外側の角部20dは直角である。
前述の説明で、縦枠20の面内方向の外側面20cとは、縦枠20の面内方向の両側面における内側面20aと反対側の面である。
このようであるから、建具を見たときに枠体1の縦枠20の上外側の角部20dが目立つことがなく、上枠コーナーキャップ4が目立つので、見た目がやわらかで、やさしい感じを受けるから、好ましい。
しかも、縦枠20の上外側の角部20dに手が触れることがなく、安全である。
このようであるから、上枠10と縦枠20の接合部から雨水が枠体1内に浸入することを確実に防止できる。
前記止水材5は上枠コーナーキャップ4に設け、その上枠コーナーキャップ4を前述のように取り付けることで止水材5が前述のように接して動かないようにしても良いし、止水材5を前述のように上枠10の上面10bと縦枠20の上端面20bとに亘って接するように設け、その後に上枠コーナーキャップ4を前述のように取り付けることで、止水材5が動かないように保持しても良い。なお、止水材5は乾式のものを使用しても、湿式のものを使用しても、どちらでもよい。
前記枠体1は図3、図4に示すように、建物躯体6の開口部6aの周縁に固着具、例えばビスで固着して取り付けてある。
前記建物躯体6の室外側面6bには外壁7が図示しない胴縁を介して取り付けてある。
この外壁7と上枠10の上面10bとの間、下枠30の下面30bとの間、縦枠20の外側面20cとの間がシール材8でそれぞれ水密されている。
前記外壁7と建物躯体6の室外側面6bは室内外側方向に離隔し、両者の間には空間9を有し、その空間9は通気層などとして利用される。
前記上枠10は、金属製の室内側部材15と金属製の室外側部材16を断熱材17で連結した断熱形材と、その室内側部材15に設けた樹脂部材18を備えている。上枠10は前述のものに限ることはない。
前記下枠30は、上枠10と同様に、金属製の室内側部材35と室外側部36を断熱材37で連結した断熱形材と、その室内側部材35に設けた樹脂部材38を備えている。下枠30は前述のものに限ることはない。
前記縦枠20は、金属製部材25の室内側部に樹脂部材26を設けてある。この金属製部材25は、室内外側方に向かう縦板25aの内側面に複数の面内方向の内側に向かう内向片25bを有している。
前記金属製部材25(つまり、縦枠20)の室外側寄り部には係合凹部27を長手方向に連続して有している。この係合凹部27は面内方向の外側に向けて開口している。
例えば、金属製部材25の室外側端には室内側に向かう鉤形状の鉤片28を有し、その金属製部材25の室外側寄りの板厚を薄くすることで室外側に向かう段差部29を有し、この段差部29と前記鉤片28で係合凹部27としてある。
つまり、縦枠20の金属製部材25の内向突片25bの上部寄りを切断して除去し、その縦板25aの内側面に上枠10の端面10aをシーラー19を介して接合し、ビス3を縦枠20の縦板25aから上枠10に螺合して上枠10と縦枠20を連結している。
図7に示すように、前記縦枠20の上端面20bは上枠10の上面10bよりも若干だけ上方に突出している。
図7に示すように、前記水密材5は縦枠20の外側面20cよりも外側に若干突出している。
前記取付用突部4aは、図6に示すように上枠コーナーキャップ4の面内方向外側寄りに設けてあり、縦枠20の係合凹部27に係合するもので、上枠コーナーキャップ4を取り付けできるようにしてある。
例えば、前記鉤片28に嵌合すると共に、前記段差部29に接する突片40で取付用突部4aとしてある。
これによって、水密材5は図6、図7、図9に示すように上枠10の上面10b、躯体取付片12に接すると共に、縦枠20の上端面20b、躯体取付片22に接するので、建物躯体6の室外側面6bと外壁7との間の空間9に浸入した雨水が、上枠10と縦枠20の接合部から枠体1内に浸入することを確実に防止できる。
前記上枠コーナーキャップ4を、前述のように取り付けることで、図7、図10に示すように、上枠10の上面10bと排水用凹陥部4cとで排水路50を形成する。この排水路50は止水材5よりも面内方向の内側に形成してある。
前記排水路50は、前記建物躯体6の室外側面6bと外壁7との間の空間9を室外まで連通し、その空間9に溜まった雨水を上枠10の上面10bに沿って室外に排水することができるようにしてある。例えば、外壁7がサイディングの場合には、サイディングの目地から空間9内に雨水が浸入し、その雨水が溜まることがある。
しかも、空間9内に雨水が溜まることがないことで、上枠10と縦枠20の接合部から空間9内の雨水が枠体1内に浸入することをより一層確実に防止できる。
さらに、枠体1に上枠コーナーキャップ4を取り付けることで排水路50を形成でき、その排水路50のために建具の取付現場での作業が不要であるから、取付現場での建具取付作業を短時間に実施できる。
そして、枠体1と外壁7との間にシール材8を設けることで建具を取り付ける。
このようにすれば、シール材8(湿式のシール材)を枠体1と上枠コーナーキャップ4とに亘って連続して設けることができ、そのシール材8を簡単に設けることができる。
このようであるから、強風などで雨水が排水口54から排水路50内に流入しようとしたときに、縦排水路53によって横向き排水路51まで流入しないようにでき、この排水路50を通って前記空間9内に雨水が逆流することを防止できる。
前記他側面板45は上面板42の長手方向の他端面42aと離隔している。
前記一側面板44、他側面板45、中間縦板46、連続縦板47の高さ寸法は同一で、その各下面は同一高さで、前記上枠コーナーキャップ4の下面4dとしてある。
この高さ寸法は、前記縦片43の高さ寸法よりも小さく、縦片43の下面は、前記下面4dよりも下方に位置している。
前記一側面板44、他側面板45の縦片43寄り部分44a,45aの高さ寸法は縦片43の高さ寸法と同一で、その各縦片43寄り部分44a,45aと縦片43で平面形状がコ字状の縦排水路形成部4gとしてある。
前記突片40は上面板42の下面における幅方向一側寄りに設けてあり、その突片40は前記下面4dよりも下方に突出している。
前述の説明で長手方向、幅方向とは、枠体1に取り付けたときに室内外側方向に向かう方向、面内方向に向かう方向である。
つまり、前記コ字状の縦排水路形成部4gと上枠10の室外側縦面10cで、平面形状が矩形状の縦排水路53を形成している。
また、図7に示すように、一側面板44は縦枠20の外側面20cよりも外側に位置し、中間縦板46と他側面板45が上枠10の上面10bに接するので、縦枠20の上端面20bが上枠10の上面10bよりも上方に突出していても、止水材5を上枠10の上面10bと縦枠20の上端面20bに接することができる。
Claims (5)
- 上枠の長手方向の端面と縦枠の面内方向の内側面を接合して上枠と縦枠を連結した枠体を有した建具であって、
前記上枠の上面と縦枠の上端面とに亘って設けられて、前記上枠と縦枠の接合部を止水する止水材と、
前記上枠の上面と縦枠の上端面とに亘って取り付けられて、前記縦枠の上外側の角部を覆い、かつ前記止水材を保持する上枠コーナーキャップを備えていることを特徴とする建具。 - 前記上枠コーナーキャップと上枠の上面との間の前記止水材よりも面内方向の内側寄りに排水路を有し、
前記排水路は、枠体を建物躯体に取り付けた場合に、その建物躯体の室外側面と外壁との間の空間を室外に連通する請求項1記載の建具。 - 前記排水路は、上枠の上面に沿った横向き排水路と、この横向き排水路の室内側部を前記空間に連通する流入口と、前記横向き排水路の室外側部と連通し、かつ上枠の室外側縦面に沿った縦排水路と、この縦排水路の下部を室外に連通する排水口を有する請求項2記載の建具。
- 前記縦枠は係合凹部を有し、
前記上枠コーナーキャップの面内方向の外側寄りに、前記係合凹部に係合する取付用突部を有し、
この取付用突部を係合凹部に係合することで、上枠コーナーキャップを取り付けできるようにした請求項1又は2又は3記載の建具。 - 上枠の長手方向の端面と縦枠の面内方向の内側面を接合して上枠と縦枠を連結した枠体を有し、その上枠の上面に設けた躯体取付片を建物躯体の室外側面に固着して取り付けると共に、前記上枠の上面と外壁との間をシール材でシールして当該外壁と建物躯体の室外側面との間に空間を形成するようにした建具であって、
前記上枠の上面と縦枠の上端面とに亘って設けられ、前記上枠の躯体取付片に接して、前記上枠と縦枠の接合部を止水する止水材と、
前記上枠の上面と縦枠の上端面とに亘って取り付けられて、前記縦枠の上外側の角部を覆い、かつ前記止水材を保持する上枠コーナーキャップを備え、
前記上枠コーナーキャップと上枠の上面との間の前記止水材よりも面内方向の内側寄りに排水路を有し、
前記排水路は、前記空間を室外に連通することを特徴とする建具。
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