JP2012051714A - 移動式クレーン - Google Patents

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Abstract

【課題】ブームの縦たわみも横たわみも効果的に抑制でき、吊上げ能力を高くとれる移動式クレーンを提供する。
【解決手段】走行車体1と、走行車体1上の旋回台3に起伏自在に取付けた伸縮ブーム5とを備え、伸縮ブームが、基端側の主ブームと、多段に伸縮する副ブームからなる。緊張マスト10は主ブームに取付けられており、縦マスト11と横マスト12からなる。伸縮ブーム5の先端部には傾動アーム32が取付けられ、上に向いた上位置と横に向いた横位置との間で姿勢変更可能である。この傾動アーム32の先端にイコライザシーブ17が取付けられており、緊張ロープ20は、イコライザシーブ17を介して折り返され、緊張ロープ20における縦ロープ21の一端は縦マスト11に取付けたウインチに連結され、横ロープ22の一端は横マスト12に連結されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、移動式クレーンに関する。さらに詳しくは、ブームの縦たわみと横たわみを抑制して吊上げ能力を向上させた移動式クレーンに関する。
本発明の対象となる移動式クレーンは、走行車体にクレーンを搭載したものであって、このような移動式クレーンには、装輪式車体を用いるトラッククレーンやホイールクレーン、クローラ式車体を用いるクローラ式クレーン等がある。
これらのうち大部分は、走行車体に旋回台を搭載し、その旋回台上にブームを起伏自在に取付けブームの旋回と起伏を可能とした構造であるが、旋回台を用いず、ブームを起伏自在に取付けた構造のものも含まれる。
ブームは多段式であり、油圧シリンダで自動伸縮させるものの外に、油圧シリンダを内蔵せずブームの継ぎ足しで長さを可変とするものも含まれる。さらに、ブームの先端に継ぎ足し専用のジブを装着してブーム長さを更に延長するものも含まれる。
移動式クレーンは、ブームを多段化して伸縮長さを長くし、そうすることによって揚程を大きくとって、高い所への荷揚げと高い所からの荷降ろしを可能としている。
このようなクレーンの高揚程化は、建築やその他の産業分野でクレーンの利用可能性を高めるものである。
しかるに、移動式クレーンにおけるブームの多段化と、その結果として得られる伸縮長さの長大化は、ブームの構造的強度の面からの限界が顕在化するに至っている。
クレーン作業では、ブームを旋回させることにより、自機を中心とした周囲全方向での作業を可能とし、ブームを起立・倒伏させることにより、高所作業も遠方作業も可能とし、立体空間内での荷役を可能としている。
しかるに、ブームを倒伏すると、ブームを下向きに曲げようとする縦曲げモーメントが大きくなって、ブームが下向きに撓みやすくなる。
一方、ブームを起立させると、ブームにそれ自体を圧縮する力が大きくなって、これに風や偏荷重等の外力が作用すると、ブームを横にたわみようとする横曲げがモーメントが大きくなり、横たわみが発生しやすくなる。
上記の縦曲げモーメントや横曲げモーメントを抑制するため、特許文献1〜4の従来技術が提案されている。
特許文献1の従来技術は、ジブ(ブームともいうが技術的意味は同じである)の上面にガントリーを立設し、ジブ先端から吊下したフックと旋回台上のウインチとの間に掛け廻したロープを、ジブ先端からガントリー上端の滑車にも掛け廻している。このガントリーを介在させてジブ先端との間に張設したロープにより、ジブの縦曲げモーメントに対する抵抗を与え、ジブの縦たわみを抑制しようとするものである。
特許文献2の従来技術は、ジブの上面に張設台(前記ガントリーに相当)を設けた点は特許文献1と同様の構成であるが、これに加え、ジブ先端に連結したロープを張設台上端の滑車を介して張設台の根元に設けたウインチに導いている。このロープは荷役用のロープとは別物であって、ウインチによって張力を加減することにより、ジブの縦たわみを効果的に抑制できるようになっている。
なお、ジブに対して横方向の安定性を得られるとの記述もあり、ジブの横安定性という課題も示されている。
上記特許文献1,2は主としてブームの縦たわみを抑制するものであるが、特許文献3,4はブームの横たわみの防止も主たる課題としたものである。
すなわち、特許文献3,4の従来技術は、図5に示すように、主ジブ104の基礎箱形部105の上面に引張補強スタンド109が配置されており、この引張補強スタンド109と先端側のジブ108の頭部との間に引張り補強ロープ111,111´が連結されている。
また、図6に示すように、主ジブ104の基礎箱形部105から左右両側方に延びる引張補強支持部118,119が配置されており、その引張補強支持部118,119と先端側のジブ108の頭部との間に、引張り補強ロープ121,121´が連結されている。このような構造で、主ジブ104の縦方向と横方向の剛性が高められている。
なお、101は走行車体、102は上部旋回体、106〜108はジブの伸縮段である。
しかるに、特許文献1〜4の従来技術は、いずれも、ブームの安定性ないし剛性を高めるためのロープは、ブーム先端部に固着されている。このため、ロープがブームに対してなす角度が小さいときは、ロープに作用する張力の大部分は、ブームへの圧縮力として働き、ブームの縦方向や横方向のたわみを抑制する作用としては働き難くなる。
この結果、ブームの縦たわみや横たわみの補正が不充分となって、吊上げ能力のより一層の向上を図るのが困難という問題が生じていた。
特公昭56−43995号公報 特開昭57−184092号公報 DE19930537号公報 DE10022600号公報
本発明は上記事情に鑑み、ブームの縦たわみも横たわみも効果的に抑制でき、吊上げ能力を高くとれる移動式クレーンを提供することを目的とする。
第1発明の移動式クレーンは、走行車体と、該走行車体に起伏自在に取付けた伸縮ブームとを備え、該伸縮ブームが、基端側の主ブームと、該主ブームから先端側に伸びた位置に配置される副ブームからなる移動式クレーンであって、前記主ブームに取付けられた緊張マストと、前記伸縮ブームの先端部に取付けられており、上方向に延びた上位置と横方向に延びた横位置との間で姿勢変更可能な傾動アームと、該緊張マストと前記傾動アームとの間に張設された緊張ロープとを備えていることを特徴とする。
第2発明の移動式クレーンは、第1発明において、前記傾動アームは、その先端にイコライザシーブを備えており、前記緊張マストは、前記主ブームの長手方向に対し交差して上方向に延びる縦マストと、前記主ブームの長手方向に対し交差して横方向に延びる横マストとからなり、前記緊張ロープは、前記縦マストから前記伸縮ブームの先端方向に延び、前記イコライザシーブで折り返されて、再び前記伸縮ブームの基端方向に延び前記横マストに連結されていることを特徴とする。
第3発明の移動式クレーンは、第1発明において、前記傾動アームは、その先端に係止フックを備えており、前記緊張マストは、左右一対の左マストおよび右マストとからなり、前記左マストは前記主ブームの側方に傾斜して左斜めに延びる部材であり、前記右マストは前記主ブームの側方に右斜めに延びる部材であり、前記緊張ロープは、前記左マストと前記係止フックとの間に張設された左ロープと、前記右マストと前記係止フックとの間に張設された右ロープとからなることを特徴とする。
第1発明によれば、ブーム先端部の傾動アームを上位置にした場合や横位置にした場合は、傾動アームの腕の長さ分だけ、緊張ロープの張力の作用点がブームの中心線から離れるので、傾動アームの長さに緊張ロープの張力を掛け合わせたモーメントが、伸縮ブームに作用する。このため、伸縮ブームを軸方向に圧縮する力は少なくなって、縦たわみや横たわみを補正する力が強くなる。つまり、ブーム先端部の傾動アームを上位置にすると、ブームの縦たわみに抵抗するモーメントが大きくなり、傾動アームを横位置にするとブームの横たわみに抵抗するモーメントが大きくなって、クレーンの吊上げ能力が向上する。
第2発明によれば、第1発明の効果を継承する外、つぎの効果を奏する。すなわち、緊張ロープはイコライザシーブを介して、作用する張力を均一化できるので、ブームの縦たわみが大きくなったとき縦マストにつながったロープの張力が増すのが、このとき横マストにつながったロープに発生している小さな張力を吸収する。このため、横マストにつながったロープの張力も大きくなるよう回復するので、ブームの横たわみに対しても同時に抑制効果が働く。
第3発明によれば、第1発明の効果を継承するので、傾動アームを縦位置にすると左右ロープが奏するブームの縦たわみに抵抗するモーメントが大きくなり、傾動アームを横位置にすると左右ロープが奏するブームの横たわみに抵抗するモーメントが大きくなって、クレーンの吊上げ能力が向上する。
本発明の第1実施形態に係る移動式クレーンSの斜視図である。 図1の傾動アーム32を上位置にしたときの縦たわみ防止効果の説明図である。 図1の傾動アーム32を横位置にしたときの横たわみ防止効果の説明図である。 本発明の第2実施形態に係る移動式クレーンTの斜視図である。 特許文献4に記載された従来技術の斜視図である。 特許文献4に記載された従来技術の背面図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
以下では、本発明をトラッククレーンに適用した第1、第2実施形態の移動式クレーンに基づき説明する。
(第1実施形態)
まず、トラッククレーンとしての移動式クレーンSの基本的構造を、図1に基づき説明する。1は公知の走行車体であり、この走行車体1には走行のための原動機や運転室、車輪の外、クレーン作業中の安定を確保するアウトリガ2が設けられている。走行車体1の上面には旋回台3が搭載され、油圧モータ等により水平面内で360°旋回できるようになっている。なお、旋回台3上にはカウンタウエイト4の外、図示しないクレーン運転室や、ウインチその他の設備が設けられている。
前記旋回台3には伸縮ブーム5が起伏自在に取付けられている。伸縮ブーム5は、基端側の主ブーム5Aと、この主ブーム5Aにテレスコープ式に嵌挿した複数段の副ブーム5B,5C,5Dからなる。図示の例では、副ブーム5B〜5Dは3本であるが、2本以下でもよく4本以上でもよい。各副ブーム5B〜5Dの伸縮動作は油圧シリンダで行われる。
前記主ブーム5Aの基端部はピン6で旋回台3に枢支され、主ブーム5Aと旋回台3との間には油圧シリンダで構成した起伏シリンダ7が取付けられている。この起伏シリンダ7を伸長させると伸縮ブーム5が起立し、起伏シリンダ7を収縮させると伸縮ブーム5が倒伏する。
前記伸縮ブーム5の先端、つまり副ブーム5Dの先端に形成されているブームヘッド5Eからは、図示しないフックを備えたワイヤロープが吊り下げられ、そのワイヤロープは伸縮ブーム5に沿って旋回台3に導かれて図示しないウインチで巻き取られている。
このウインチによるフックの上げ下げと、伸縮ブーム5の起伏、旋回、そして伸縮を組合せることにより、立体空間内での荷揚げと荷降ろしが可能となっている。
符号10は緊張マストであり、主ブーム5Aの上面に取付けられている。なお、図示では、長手方向における中間部分に取付けられているが、主ブーム5Aの前方寄り、あるいは後方寄りに取付けてよい。
この緊張マスト10は縦マスト11と横マスト12とから構成されている。縦マスト11は主ブーム5Aの上面から上方に向け垂直に延びており、横マスト12は主ブーム5Aの上面から両側方に向けて延びており、縦マスト11と横マスト12は互いに直角に交差している。この緊張マスト10は後述する緊張ロープ20を、伸縮ブーム5の横たわみと縦たわみを抑止するように張設するための設備である。
前記縦マスト11は、その上端に滑車13を軸支し、かつ中間部分にウインチ14を備えている。なお、ウインチ14は主ブーム5Aの上面などの適所に取付けてもよい。前記縦マスト11の適所には、ロープの係止フック15が取付けられており、前記横マスト12も、その両端部にロープの係止フック16が取付けられている。
一方、主ブーム5Aの基部には、係止フック18が設けられている。そして、縦マスト11の上端の係止フック15と主ブーム5Aの係止フック18との間には控えロープ19が張設され、横マスト12の両端の係止フック16と前記係止フック18との間にも控えロープ19が張設されている。
これらの控えロープ19は、縦マスト11や横マスト12がブーム先方へ倒れたり、曲げられたりしないように後方に張力をかけるための手段であるが、同様の機能を発揮できるなら、ロープ以外の手段を任意に採用してよい。
なお、ロープの係止フック15,16,18はロープを連結することができればよく、とくに構造的な制約は存しない。
本実施形態において、伸縮ブーム5の先端部、たとえば副ブーム5Dの先端部かブームヘッド5E(以下、ブーム先端部ということがある)の上面には、左右一対の傾動アーム32が取付けられている。この傾動アーム32はブーム先端部の上面において、上方に延びた上位置(想像線図示)と横方向に延びた横位置(実線図示)との間で姿勢変更できるようになっている。
傾動アーム32の姿勢変更手段は、公知のものを任意に採用することができ、たとえば油圧シリンダや油圧モータを用い、さらに、これらの手段にリンクや歯車等を組合せてもよい。
そして、前記傾動アーム32の先端には、2個のイコライザシーブ17が軸支されている。
このイコライザシーブ17の傾動アーム32に対する取付けは、ロープ20の動きに従動させるため玉軸受等で回転面の揺動を許容できるものが好ましいが、これに限るものではない。要は、イコライザシーブ17によって緊張ロープ20の引張り作用が発揮できればよい。
前記縦マスト11のウインチ14には緊張ロープ20の一端が巻き取られており、このウインチ14から繰り出された緊張ロープ20は、縦マスト12の上端の滑車13を経て、ブーム先端方向に延ばされてイコライザシーブ17に掛け廻され、再びブーム基端方向に延ばされて横マスト12の係止フック16に連結されている。
このように展張された1本の緊張ロープ20であるが、便宜上、縦マスト11の滑車13からブーム先端のシーブ17の間の部分を縦ロープ21といい、イコライザシーブ17と横マスト12との間の部分を横ロープ22という。
緊張ロープ20の働きからいうと、縦ロープ21はブームの縦たわみを抑止するためのロープであり、横ロープ22はブームの横たわみを防止するためのロープである。
上記の緊張マスト10と緊張ロープ20によるブームのたわみ抑制作用を、つぎに説明する。
縦ロープ21は伸縮ブーム5を先端から後方に向けて斜め上方に張られているので、ブーム先端部が下がらないように上方に引っ張ることができる。この張力がブームの縦たわみを抑止する力として働く。
また、横ロープ22は、伸縮ブーム5を先端から後方に向けて斜め側方に張っているので、ブーム先端部が側方に曲げられようとしたとき、これに抵抗するように引っ張ることができる。このときの張力がブームの横たわみを防止する力として働く。このような作用をする縦ロープ21および横ロープ22によって、ブームの縦たわみが抑制され、横たわみが防止されることになる。
つぎに、傾動アーム32の利点を説明する。
図2は傾動アーム32を上位置に姿勢変更した状態における伸縮ブーム5の側面を示している。
同図に示すように、傾動アーム32を立てておくと、伸縮ブーム5の中心軸からイコライザシーブ17の中心までの腕の長さ、すなわち距離hが存在することから、縦・横ロープ21,22の張力の作用点が伸縮ブーム5の中心線から離れることになる。
したがって、伸縮ブーム5の縦たわみに抵抗するモーメント,すなわち伸縮ブーム5の先端部を引き上げようとするモーメントは、縦ロープ21の張力Fyに距離hを乗じた数値Fy・hとなる。
仮に縦ロープ21が伸縮ブーム5の中心軸に近い所で止着されていると、縦ロープ21に作用する張力の多くが伸縮ブーム5への圧縮圧力として作用することになる。
これに対し、本実施形態では、距離hにより上向きモーメントが作用するので、上向きモーメントによって下向きの縦曲げモーメントを補正する力が強くなる。よって、伸縮ブーム5の縦たわみ抑止効果が高いという利点がある。
図3は傾動アーム32を横位置に姿勢変更した状態における伸縮ブーム5の上面を示している。
同図に示すように、傾動アーム32を横にしておくと、伸縮ブーム5の中心軸からイコライザシーブ17の中心までの腕の長さ、すなわち距離dが存在することから、縦・横ロープ21,22の張力の作用点が伸縮ブーム5の中心線から離れることになる。
したがって、伸縮ブーム5の横たわみに抵抗するモーメントは、横ロープ22の張力Fyに距離dを乗じた数値Fy・dとなる。
仮に横ロープ22が伸縮ブーム5の中心軸に近い所で止着されていると、横ロープ22に作用する張力の多くが伸縮ブーム5への圧縮圧力として作用することになる。
これに対し、本実施形態では、距離dにより横曲げモーメントが作用するので、圧縮圧力は小さくなり、伸縮ブーム5の横たわみを補正する力が強くなる。よって、伸縮ブーム5の横たわみ防止効果が高いという利点がある。
また、ブーム先端部のイコライザシーブ17は、つぎの作用を奏する。
図1に示すように、伸縮ブーム5を立てた状態で伸縮ブーム5の先端に吊荷を吊ると、伸縮ブーム5に作用する縦曲げモーメントが大きくなるので、縦ロープ21に発生する張力はしだいに大きくなってくる。このとき縦ロープ21の張力が横ロープ22に生じている小さな張力あるいは緩みを吸収するので横ロープ22も、その張力が回復する。したがって、ブームに風圧その他の横曲げ外力が作用したとき、それに抵抗して、伸縮ブーム5の横たわみをより効果的に防止することができる。
(第2実施形態)
つぎに、第2実施形態の移動式クレーンTを図4に基づき説明する。
本実施形態は、ブーム先端部に傾動アーム32を設けている点は、図1の第1実施形態と同様である。
緊張マスト10は図1に示す第1実施形態とは別の型式のものに変えており、かつ傾動アーム32の先端に係止フック33を取付けた点で異なっている。傾動アーム32にイコライザシーブは取付けられていない。
緊張マスト10を詳述すると、これは縦マストと横マストを用いる代りに、左右一対の左マスト23Lと右マスト23Rを用いている。この左右マスト23L,23Rは、その基部が主ブーム5Aの上面に軸支され、ブームの起伏面を中心として左右に傾斜している。そして、傾斜角は任意のアクチュエータで自在に変更できるようになっている。傾斜角を変更するアクチュエータは図示していないが、各左右マスト23L,23Rと主ブーム5Aの間に取付けた油圧シリンダや左右のマスト23L,23R間に取付けた油圧シリンダ等の任意の手段を採用できる。
なお、この緊張マスト10も、図示では、長手方向における中間部分に取付けられているが、主ブーム5Aの前方寄り、あるいは後方寄りに取付けてよい。
前記左右マスト23L,23Rの先端には、それぞれ滑車13が取付けられている。また、左右のウインチ24は主ブーム5Aの基部上面に設置されている。
緊張ロープ20は、左右マスト23L,23Rにつき1本づつの左ロープ20Lと右ロープ20Rの計2本用いられている。左右のウインチ24から繰り出された左右ロープ20L,20Rは各左右マスト23L,23R先端の滑車13を経由して、ブーム先端の傾動アーム32の係止フック33に連結されている。
本実施形態において、2本の左右ロープ20L,20Rは、それぞれが伸縮ブーム5の縦たわみと横たわみを抑止するように作用する。もちろん、左右のロープ20L,20Rは、伸縮ブーム5の起伏面に対し傾斜した位置にあるので、各左右ロープ20L,20Rに作用する張力の垂直分力が縦たわみ抑止に効き、横分力が横たわみ防止に効くことになる。
本実施形態においても、ブーム先端の傾動アーム32の作用と利点は、第1実施形態と同様である。
したがって、傾動アーム32を上位置に立てておくと、左右ロープ20L,20Rに作用する張力の一部が上向きモーメントとして作用するので、伸縮ブーム5の縦曲げモーメントを補正する力が強くなる。よって、伸縮ブーム5の縦たわみ抑止効果が高くなるという利点がある。
また、傾動アーム32を横位置に倒しておくと、左右ロープ20L,20Rに作用する張力の一部が横曲げモーメントとして作用するので、伸縮ブーム5の横たわみを補正する力が強くなる。よって、伸縮ブーム5の横たわみ防止効果が高くなるという利点がある。
(他の実施形態)
つぎに、本発明の他の実施形態を説明する。
図1に示す移動式クレーンSにおいて、横マスト12の両端部に縦アームを立設し、横ロープ22をブーム先端部のイコライザシーブ17から縦アームの上端にまで延ばして連結してもよい。
このような実施形態では、横ロープ22を後方かつ斜め上方に傾斜させることができるので、伸縮ブーム5の縦たわみ防止をより効果的に達成することができる。
前記各実施形態では、多段式の伸縮ブーム5のみを図示して説明したが、この伸縮ブーム5のブームヘッド5Eに、継ぎ足し専用のジブを装着したクレーンにも、本発明を適用できる。
この場合でも、傾動アーム32は伸縮ブーム5の先端部、すなわち副ブーム5Dの先端部やブームヘッド5Eに取付けられる。
なお、継ぎ足し専用のジブにも、油圧シリンダを用いた伸縮式のものや、ラチス式ジブを連結して長さを可変とするものが含まれる。
また、伸縮ブーム5自体も、油圧シリンダを用いた自動伸縮式の外、ラチス構造のブームを多段に連結する非自動伸縮式のものであってもよい。特許請求の範囲にいう「主ブームから先端に延びた位置に配置される副ブーム」の意味は、自動伸縮式の外、非自動で連結されるものも含む意味である。
前記各実施形態の移動式クレーンでは、いずれも旋回台3を有しており、伸縮ブーム5自体の伸縮・起伏に加え旋回動作をさせることによって、全方位の荷役作業ができるものであったが、本発明の対象としては旋回台を有しないものも含まれる。
要は、伸縮・起伏するクレーンブームであれば、本発明の各実施形態に係る緊張マスト10や緊張ロープ20、そして傾動アーム32を任意に適用して、その吊上げ能力を向上させることができる。
前記各実施形態は、走行車体1としてトラックシャーシを用いたトラッククレーンであり、クレーン運転室(図示していないが旋回台に搭載される)と走行用運転室が別々に設けられているが、同一走行車体上にクレーン操縦と走行運転を兼ねて行う一個の運転室を備えたホイルークレーンにも、本発明は当然適用できる。なお、これらは装輪式の移動クレーンである。
装輪式とは異なる型式のクローラ式走行車体を用いたクレーンは、クローラクレーンと云われるが、このクローラクレーンの伸縮ブーム5にも、本発明の緊張マスト10や緊張ロープ20、そして傾動アーム32を適用することができる。
1 走行車体
5 伸縮ブーム
10 緊張マスト
11 縦マスト
12 横マスト
17 イコライザシーブ
20 緊張ロープ
21 縦ロープ
22 横ロープ
32 傾動アーム

Claims (3)

  1. 走行車体と、
    該走行車体に起伏自在に取付けた伸縮ブームとを備え、
    該伸縮ブームが、基端側の主ブームと、該主ブームから先端側に伸びた位置に配置される副ブームからなる移動式クレーンであって、
    前記主ブームに取付けられた緊張マストと、
    前記伸縮ブームの先端部に取付けられており、上方向に延びた上位置と横方向に延びた横位置との間で姿勢変更可能な傾動アームと、
    該緊張マストと前記傾動アームとの間に張設された緊張ロープとを備えている
    ことを特徴とする移動式クレーン。
  2. 前記傾動アームは、その先端にイコライザシーブを備えており、
    前記緊張マストは、前記主ブームの長手方向に対し交差して上方向に延びる縦マストと、
    前記主ブームの長手方向に対し交差して横方向に延びる横マストとからなり、
    前記緊張ロープは、前記縦マストから前記伸縮ブームの先端方向に延び、前記イコライザシーブで折り返されて、再び前記伸縮ブームの基端方向に延び前記横マストに連結されている
    ことを特徴とする請求項1記載の移動式クレーン。
  3. 前記傾動アームは、その先端に係止フックを備えており、
    前記緊張マストは、左右一対の左マストおよび右マストとからなり、前記左マストは前記主ブームの側方に傾斜して左斜めに延びる部材であり、前記右マストは前記主ブームの側方に右斜めに延びる部材であり、
    前記緊張ロープは、前記左マストと前記係止フックとの間に張設された左ロープと、
    前記右マストと前記係止フックとの間に張設された右ロープとからなる
    ことを特徴とする請求項1記載の移動式クレーン。
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