JP2012045913A - 液体吐出ヘッドの駆動装置、液体吐出装置、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

液体吐出ヘッドの駆動装置、液体吐出装置、及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】供給電源の安定化並びに素子間の吐出特性のバラツキを抑える適切な駆動電圧の供給が可能な液体吐出ヘッドの駆動装置、液体吐出装置、及びインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】駆動電圧信号の基になる駆動波形信号を生成する駆動波形生成手段(28)と、駆動波形信号を電力増幅して駆動電圧信号を出力する複数の電力増幅回路(22A〜22D)と、複数の電力増幅回路(22A〜22D)のそれぞれに電源電圧を供給するために、前記電力増幅回路毎に設けられた複数の予備電源回路(24A〜24D)と、を備える。液体吐出ヘッド(10)は、複数のノズル群に区分けされており、各ノズル群に対応したブロック(12A〜12D)毎に、そのブロック(12A〜12D)に属する吐出エネルギー発生素子に印加する駆動電圧信号を出力するための電力増幅回路(24A〜24D)及び予備電源回路(24A〜24D)が設置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は液体吐出ヘッドの駆動装置、液体吐出装置、及びインクジェット記録装置に係り、特に、複数のノズル(液滴の吐出口)を有するインクジェット方式の液体吐出ヘッドにおける各ノズルに対応した圧電素子等の吐出エネルギー発生素子を駆動するのに好適な駆動回路の構成及びこれを用いた液体吐出装置、並びにインクジェット記録装置に関する。
インクジェット方式の画像記録装置(インクジェト記録装置)は、複数のノズルを有する記録ヘッドと記録媒体とを相対移動させ、ノズルから液滴を吐出することによって、記録媒体上に所望の画像を形成することができる(特許文献1〜3)。かかるインクジェット記録において、高い描画解像度と高生産性を実現するために、複数のノズル(吐出素子)を用紙幅にわたって配列させたラインヘッドを用いる構成、或いは、複数の吐出素子
を有するヘッドモジュールを複数個連結させる構成、若しくは、複数のヘッドモジュール(サブヘッド)を用紙幅方向(以下「x方向」とする。)に並べて用紙幅の全描画領域をカバーする長尺のヘッド(ページワイドヘッド、或いはフルライン型ヘッドと呼ばれる)を構成し、かかる長尺ヘッドと用紙とをx方向に直交する方向(以下「y方向」とする。)に1回だけ相対走査を行うことにより、当該用紙上に画像を形成するインクジェット描画方式(シングルパス方式)が知られている。
このようなマルチノズルヘッドを用いる場合、駆動するヘッドの吐出素子数が多いため、供給する電流も大きい。仮に、各駆動回路へ供給する電源を一律に、固定の電源より供給した場合、駆動波形を生成するときに生じる駆動電圧への電圧降下分のロスにより、回路素子の発熱及び消費電力が大きくなってしまう。
この対策として、特許文献1では、ヘッド素子(吐出素子)を駆動するための駆動回路における出力段のプッシュプル回路に供給する充電電源及び放電電源の電位を、それぞれ出力電圧との電位差が小さくなるように設定し、これによりトランジスタ等の不飽和領域で使用するために生じる電力ロスを抑え、発熱及び消費電力を低減する方法が提案されている。すなわち、特許文献1は、ノズルから液滴を吐出させる吐出エネルギー発生手段として、充放電型アクチュエータ(圧電素子)を用いる構成において、消費電力を低減するために、アクチュエータ駆動回路の出力段プッシュプル回路の充放電電位を予備調整する回路構成を提案している。
アクチュエータ駆動回路のプッシュププルトランジスタのコレクタに出力する充放電電源を各電位より高く、或いは低く予備調整して設定し、充電元と放電先との電位差を電源電位と接地電位との電位差より小さくすることで消費電力を低減している。具体的な回路構成としては、予備調整波形信号を生成し、パルス変調、デジタル電力増幅及び平滑フィルタより構成される。予備調整信号の電圧値、又は位相を調整することにより、充電元/放電先電位予備調整波形信号を生成する。
特許文献2は、補助駆動信号を生成し、主トランジスタ対に印加する補助駆動信号生成部(D級アンプ)を備え、駆動回路のNPNトランジスタのエミッタ電位より所定電位だけ高く、或いはPNPトランジスタのエミッタ電位より所定電位だけ低くなるように、かつ、主駆動信号の電位上昇時及び電圧降下時よりも所定時間速いタイミングで電圧上昇及び電圧降下を開始する補助駆動信号を生成する特徴を持つ駆動回路を提案している。
特許文献3は、特許文献2と類似する構成であり、NPNトランジスタに印加する第1の補助駆動信号が、主駆動信号の電位上昇よりも所定時間速いタイミングで電位上昇が開始され、電位降下時よりも所定時間遅いタイミングで電位降下が開始される。また、PNPトランジスタに印加する第2の補助駆動信号が、主駆動信号の電位上昇よりも所定時間遅いタイミングで電位上昇が開始され、電位降下時よりも所定時間早いタイミングで電位降下が開始される。当該構成においては、駆動信号のパルスを予備電源の変調信号に利用している。
特開2009−61671号公報 特開2009−178923号公報 特開2009−178924号公報
しかしながら、ヘッドにおけるノズルは、個々のノズルに対応した吐出エネルギー発生素子(ピエゾ素子)に特性のバラツキが存在するため、複数の吐出素子に対して同じ駆動電圧(駆動信号)を印加してもインクの打滴状態に差異が生じてしまう。その結果、インクの着弾位置、着弾形状、メディアへの浸透性など、画質の均一性を損なう影響を与える要因となってしまう懸念がある。その対策として、ヘッドのノズル毎に駆動波形を調整してヘッド素子間のバラツキを補正する方法が知られている。しかし、このバラツキは、一般的に同一ヘッドモジュール内よりも、異なるヘッドモジュール間での差異の方が大きい。
更に、紙幅をカバーするラインヘッドや、複数のモジュール(素子列)を連結、又は並べた形でヘッドを構成して使用する場合、ヘッド上におけるノズル位置(吐出要素の位置)が駆動電圧を供給する回路から距離的に異なるため、素子毎の特性を補正するだけでは、十分な補正がなされず、吐出状態にバラツキが生じてしまう。このようなヘッド素子のモジュール毎のバラツキ、及びノズルの配置等に起因する吐出バラツキを抑えるために、モジュール毎、或いは、ブロック毎(ノズル群のグループ毎)に駆動波形を調整(補正)することが望ましい。
特許文献1等で提案されている構成では、複数のプッシュプル回路に電源電圧を供給する電源回路は共通であり、モジュール毎(ブロック毎)に分かれていないため、下記の問題点が懸念される。
(1)ヘッド素子数が多い場合、予備電源の供給能力が不足してしまい、電源が変動し、駆動波形が変動してしまう(ノイズが発生する)。
(2)上記(1)の懸念を回避するためには、予備電源(D級アンプ)の回路自体が大型になってしまう。
(3)駆動回路から遠い位置にあるモジュール(素子)に対しては、電圧降下やノイズが重畳する等の問題がある。
(4)複数のヘッドモジュールを使用する場合、モジュール毎に設定電圧が異なるため、一律の電源電圧では十分な消費電力低減効果が望めない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、供給電源の安定化並びに素子間の吐出特性のバラツキを抑える適切な駆動電圧の供給が可能な液体吐出ヘッドの駆動装置及びこれを適用した液体吐出装置並びにインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために以下の発明態様を提供する。
(発明1):発明1に係る液体吐出ヘッドの駆動装置は、液滴を吐出する複数のノズルと各ノズルに対応して設けられた複数の吐出エネルギー発生素子とを有する液体吐出ヘッドの前記吐出エネルギー発生素子に駆動電圧信号を供給して前記ノズルから液滴を吐出させる液体吐出ヘッドの駆動装置であって、前記駆動電圧信号の基になる駆動波形信号を生成する駆動波形生成手段と、前記駆動波形信号を電力増幅して前記駆動電圧信号を出力する複数の電力増幅回路と、前記複数の電力増幅回路のそれぞれに電源電圧を供給するために、前記電力増幅回路毎に設けられた複数の予備電源回路と、を備え、前記液体吐出ヘッドに設けられた前記複数のノズルは、複数のノズル群に区分けされており、各ノズル群に対応したブロック毎に、そのブロックに属する吐出エネルギー発生素子に印加する駆動電圧信号を出力するための前記電力増幅回路及び前記予備電源回路が設置されていることを特徴とする。
本発明によれば、多数のノズルを有するヘッドであっても、ブロック毎に安定した電力供給が可能である。また、ブロック毎の吐出特性に合わせて、ブロック単位で適切な駆動電圧の設定が可能であり、素子間の特性のバラツキを抑えることが可能である。
駆動波形生成手段は、ブロック毎に設ける態様が好ましいが、複数のブロックに対して共通に使用される駆動波形生成手段を備える構成も可能である。
(発明2):発明2に係る液体吐出ヘッドの駆動装置は、発明1において、前記吐出エネルギー発生素子は、容量性負荷であり、前記電力増幅回路は、プッシュプル接続されたトランジスタ対から構成され、前記予備電源回路として、前記電力増幅回路毎に、前記トランジスタ対を構成する第1トランジスタに印加する第1電源電圧を供給する第1予備電源回路と、前記トランジスタ対を構成する第2トランジスタに印加する第2電源電圧を供給する第2予備電源回路と、が設置されていることを特徴とする。
かかる態様によれば、プッシュプル回路に供給する充電電源の電位と、放電電源の電位を、ブロック単位で適切に調整することができる。ブロック毎の駆動波形電圧に最適な電位をブロック毎に設定して、出力電圧との電位差を小さくすることにより、消費電力の抑制を図ることができる。
(発明3):発明3に係る液体吐出ヘッドの駆動装置は、発明1又は2において、前記複数の予備電源回路に接続され、これら複数の予備電源回路に対して共通に直流電源電圧を供給する主電源回路を備えることを特徴とする。
主電源回路を共通化しつつ、各電力増幅回路(駆動回路)に対して給電する予備電源回路をブロック毎に設けたことにより、電源容量の不足を解消することができるとともに、予備電源回路を吐出エネルギー発生素子の近くに配置することが可能となり、駆動電源の安定供給が可能である。
(発明4):発明4に係る液体吐出ヘッドの駆動装置は、発明1乃至3のいずれか1項において、前記予備電源回路は、パルス信号を電力増幅するデジタル電力増幅回路と、当該デジタル電力増幅回路で電力増幅された信号を平滑化する平滑回路と、を含んで構成されることを特徴とする。
予備電源回路として、D級アンプ電源の構成を採用することができる。
(発明5):発明5に係る液体吐出ヘッドの駆動装置は、発明4において、前記ブロック毎に設けられた前記各予備電源回路には、パルス化変調回路及びゲートドライバ回路が含まれていることを特徴とする。
かかる態様によれば、ブロック毎に予備電源の電位を個々に調整することができる。
(発明6):発明6に係る液体吐出ヘッドの駆動装置は、発明4において、前記複数の予備電源回路に対して共通に供給される前記パルス信号を生成するパルス化変調回路及びゲートドライバ回路が設けられていることを特徴とする。
パルス化変調回路及びゲートドライバ回路を共通化することにより、回路部品の削減が可能である。
(発明7):発明7に係る液体吐出ヘッドの駆動装置は、発明1乃至3のいずれか1項において、前記予備電源回路として、DC/DCコンバータが用いられることを特徴とする。
DC/DCコンバータは、D級アンプ電源回路に比べて、より大きな電流を取り出すことができる。
(発明8):発明8に係る液体吐出ヘッドの駆動装置は、発明1乃至7のいずれか1項において、前記液体吐出ヘッドは、前記複数のノズル群に対して同一の液体が供給され、各ノズルから同一の液体が吐出されるものであることを特徴とする。
例えば、用紙幅にわたって同一色のインクを吐出するラインヘッドなどの駆動装置として好適である。
(発明9):発明9に係る液体吐出装置は、発明1乃至8のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの駆動装置と、前記液体吐出ヘッドと、を備えたことを特徴とする。
(発明10):発明10に係る液体吐出装置は、発明9において、前記液体吐出ヘッドは、複数個のヘッドモジュールを組み合わせて構成され、ヘッドモジュール毎に1又は複数のブロックに区分けされていることを特徴とする。
(発明11):発明11に係るインクジェット記録装置は、発明9又は10に記載の液体吐出装置と、前記液体吐出ヘッドから吐出された液滴を付着させる記録媒体を前記液体吐出ヘッドに対して相対移動させる移動手段と、を備え、前記付着させた液滴によって前記記録媒体上に画像を形成することを特徴とする。
記録媒体は、印字媒体、被画像形成媒体、被記録媒体、受像媒体、非描画媒体など呼ばれ得るものであり、連続用紙、カット紙、シール用紙、布、繊維シート、樹脂シート、その他材質や形状を問わず、様々な媒体を含む。
記録媒体と液体吐出ヘッドを相対的に移動させる手段は、停止した記録媒体に対してヘッドを移動させる態様、停止した(固定された)ヘッドに対して記録媒体を搬送する態様、或いは、ヘッドと記録媒体の両方を移動させる態様の何れをも含む。
なお、液体吐出ヘッドを用いてカラー画像を形成する場合は、複数色のインク(記録液)の色別にプリントヘッドを配置してもよいし、1つのプリントヘッドから複数色のインクを吐出可能な構成としてもよい。
本発明によれば、ブロック毎に設けられた各電力増幅回路は、それぞれ該当するブロックに属する複数個の吐出エネルギー発生素子に対して駆動電圧を供給するが、各電力増幅回路に対してそれぞれ個々に予備電源回路が設けられているため、供給電源の安定化を達成できる。これにより、電源変動による駆動波形変動(ノイズ発生)を防止することができ、適切な駆動電圧信号を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る液体吐出ヘッドの駆動装置が適用された液体吐出装置の構成を示すブロック図 図1に示した1モジュール分の駆動回路の構成例を示す回路図 図1に示したヘッド駆動装置を制御する制御部を含んだ予備電源生成回路の構成例を示す図 図1に示したヘッド駆動装置を制御する制御部を含んだ予備電源生成回路の他の構成例を示す図 本発明の第2実施形態に係る液体吐出ヘッドの駆動装置が適用された液体吐出装置の構成を示すブロック図 本発明の第3実施形態に係る液体吐出ヘッドの駆動装置が適用された液体吐出装置の構成を示すブロック図 本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の構成図 インクジェットヘッドの構成例を示す斜視図 インクジェットヘッドを構成するヘッドモジュールのノズル面の平面図 ノズルに対応したインク室ユニット(液滴吐出素子)の拡大平面透視図 液滴吐出素子(1ノズル分)の立体的構造を示す断面図 ヘッドモジュールにおける圧電アクチュエータの個別電極の配線パターンを模式的に描いた平面図 ヘッドモジュールにおけるブロック分けの例を示す平面図 インクジェット記録装置の制御系の構成を示すブロック図
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は本発明の第1実施形態に係る液体吐出ヘッドの駆動装置が適用された液体吐出装置の構成を示すブロック図である。液体吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッド10(以下、単に「ヘッド」という場合がある)は、複数のヘッドモジュール12A、12B、12C、12Dを並べて長尺化したフルライン型ヘッド(ページワイドヘッド)である。ここでは、4つのヘッドモジュール12A〜12Dを示しているが、1つのページワイドヘッド(ヘッドバー)を構成するために用いるヘッドモジュールの個数やモジュールの配列形態は特に限定されない。
各ヘッドモジュール12A〜12Dは、複数のノズル(インク吐出口)と、各ノズルに対応した圧力室及び圧電アクチュエータ(「吐出エネルギー発生素子」に相当)等を備えている。インクジェットヘッド10の各圧電アクチュエータを駆動するためのヘッド駆動装置20(アクチュエータ駆動回路)は、ヘッドモジュール12A〜12D毎に設けられた駆動回路22A〜22Dと、各駆動回路22A〜22Dにそれぞれ対応して設けられたD級アンプ電源24A〜24D(「予備電源回路」に相当)と、各D級アンプ電源24A〜24Dに対して共通に直流電源電圧を供給する供給DC電源26(「主電源回路」に相当)と、各駆動回路22A〜22Dに対して、駆動電圧信号の基になる駆動波形を供給する駆動波形生成回路28(「駆動波形生成手段」に相当)と、を備える。D級アンプ電源24A〜24Dは、ヘッドモジュール12A〜12D毎に設置された駆動回路22A〜22Dに対する予備電源回路として機能する。
駆動波形生成回路28は、例えば、波形データメモリと、D/A変換器とを含んで構成される。波形データメモリには、圧電アクチュエータを駆動するための駆動電圧波形のデジタルデータが記憶される。波形データメモリに保存されているデジタル波形データはD/A変換器によってアナログ波形信号へと変換される。
カラー画像を形成するインクジェトプリンタにおいて、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)の4色のインクを用いる場合、各色のインクを吐出するために、色別にインクジェットヘッドが設置される。各インク色に対応するインクジェットヘッドについて、それぞれ図1に示す構成が採用される。
図2は、図1に示した1モジュール分の駆動回路の構成例である。各ヘッドモジュール12A〜12Dについて、それぞれ同様の構成が採用されるため、図2では、ここでは、ヘッドモジュール12Aについて図示する。他のヘッドモジュール12B〜12Dについても同様の構成である。
駆動回路22Aは、駆動波形生成回路28から出力される駆動波形を増幅する増幅回路32と、プッシュプル接続されたトランジスタTr1、Tr2の対から成る電力増幅回路34を含む。
電力増幅回路34を構成するトランジスタTr1のコレクタには、充電電源用の予備電源回路として機能する第1のD級アンプ電源回路24_Hから充電元電位予備調整信号が供給される。第1のD級アンプ電源回路24_Hは、パルス化変調回路42と、ゲートドライバ回路44と、デジタル電力増幅回路46と、平滑回路48とを含んで構成される。パルス化変調回路42にはコンパレータが用いられ、三角波信号とアナログ駆動波形信号とが入力される。
パルス化変調回路42に入力されたこれら信号が比較され、比較結果に応じたパルスデューティを有するパルス信号(パルス変調信号)が生成される。
パルス化変調回路42から出力されたパルス変調信号はゲートドライバ回路44を通じてデジタル電力増幅回路46で増幅される。デジタル電力増幅回路46は、プッシュプル接続された接合電界効果トランジスタ(JFET)Tr3、Tr4を含んで構成される。トランジスタTr3のドレインには図1の符号26で説明した供給DC電源が接続される。
デジタル電力増幅回路46で電力増幅されたパルス変調信号(デジタル信号)は平滑回路48で平滑化され、駆動回路22AのトランジスタTr1のコレクタに供給される。なお、平滑回路48には、コイルとコンデンサとの組み合わせから成る平滑フィルタ(LCローパスフィルタ)が用いられる。平滑回路48は、トランジスタTr3、Tr4対の出力信号の高周波成分(パルス変調の搬送波成分等)を除去する。
本実施形態では、第1のD級アンプ電源回路24_Hの平滑回路48から駆動回路22AのトランジスタTr1のコレクタに供給される充電元電位予備調整信号の電位を、トランジスタTr1、Tr2のエミッタより出力される駆動信号の電位よりも少しだけ高くなるように調整される(特許文献1参照)。
また、駆動回路22AのトランジスタTr2のコレクタには、放電電源用の予備電源回路として機能する第2のD級アンプ電源回路24_Lが接続されている。第2のD級アンプ電源回路24_Lは、第1のD級アンプ電源回路24_Hと同様の構成を有し、パルス化変調回路52、ゲートドライバ回路54、デジタル電力増幅回路56、及び平滑回路58を含んで構成され、トランジスタTr2から放電する先の電位を調整する。デジタル電力増幅回路56は、接合電界効果トランジスタ(JFET)Tr5、Tr6をプッシュプル型に組み合わせたものであり、トランジスタTr5のドレインには図1の符号26で説明した供給DC電源が接続される。
第2のD級アンプ電源回路24_Lのデジタル電力増幅回路56で電力増幅されたパルス変調信号は平滑回路58で平滑化され、駆動回路22AのトランジスタTr2のコレクタに供給される。本実施形態では、第2のD級アンプ電源回路24_Lの平滑回路58から駆動回路22AのトランジスタTr2のコレクタに供給される放電先電位予備調整信号の電位を、トランジスタTr1、Trのエミッタより出力される駆動信号の電位よりも少しだけ低くなるように調整される(特許文献1参照)。
駆動回路22Aの出力段におけるトランジスタTr1、Tr2のエミッタは、ノズル選択用のスイッチIC60の入力側に接続される。スイッチIC60内の各スイッチ素子62はそれぞれヘッドモジュール12Aの各ノズルに対応する圧電アクチュエータ70の個別電極72に接続される。スイッチ素子62は、各圧電アクチュエータ70に対する駆動電圧の供給(ON)/遮断(OFF)を切り替えるスイッチであり、画像データ(印刷用のドットデータ)に基づきON/OFFが制御される。
プリント時には画像データに基づきスイッチ素子62がON/OFF制御され、スイッチ素子62がオンしたときに、これに対応する圧電アクチュエータ70に対して駆動電圧信号(例えば、+30V)が印加される。このように、スイッチ素子62のON/OFFを制御することで、各圧電アクチュエータ70に対して選択的に駆動電圧を印加することができる。
図2では、充電電源側の予備電源回路(第1のD級アンプ電源回路24_H)と放電電源側の予備電源回路(第2のD級アンプ電源回路24_L)を両方備える例を示したが、いずれか一方を省略する形態も可能である。図1に示したD級アンプ電源回路24A〜24Dは、図2で説明した第1のD級アンプ電源回路24_H、第2のD級アンプ電源回路24_Lのうち少なくとも一方を含むものである。
図3は、図1で説明したヘッド駆動装置20を制御する制御部を含んだ予備電源生成回路の回路構成図である。図3では、図2で説明した1モジュール分の駆動回路22A及びその予備電源回路24_H、24_Lについて図示した。図3中、図2で説明した構成要素と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図3に示すように、制御部を構成するCPU100から出力されたデジタル信号(矩形パルス信号)は、平滑及びゲイン調整回路102、112を介して、アナログ波形信号に変換された後、パルス化変調回路42、52に入力される。なお、三角波信号は、図示せぬ三角波生成回路によって生成され、パルス化変調回路42、52に入力される。
また、CPU100から出力されたデジタル信号は、遅延回路120を駆動波形生成回路28に入力される。駆動波形生成回路28に入力されたデジタル信号は、駆動波形生成回路28内のD/A変換器にてアナログ波形信号に変換された後、増幅回路32に入力される。
1つのCPU100は、複数のヘッドモジュールの制御を担い、複数のヘッドモジュールにそれぞれ対応した駆動回路及び予備電源回路に対して駆動制御に必要な上述のデジタル信号を提供するとともに、各ヘッドモジュールのスイッチ素子62(図2参照)を制御するための画像データを提供する。
図4は、図3で説明した予備電源生成回路の変形例である。図3の構成に代えて、図4の回路構成を採用することも可能である。図4中、図3で説明した構成要素と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図3で説明した平滑及びゲイン調整回路102、112とパルス化変調回路42、52とを組み合わせた回路部分を、図4のように、ゲイン調整回路132、142で置き換える構成も可能である。図4の回路例において、CPU100から出力されたデジタル信号はゲイン調整回路132、142によってゲイン調整された後、ゲートドライバ回路44に入力される。
図1乃至図4で説明した実施形態によれば、インクジェットヘッド10のヘッドモジュール12A〜12D毎に設けた駆動回路22A〜22Dについて、各駆動回路22A〜22D毎に(モジュール単位で)、予備電源回路(D級アンプ電源回路24A〜24D)を設置し、それぞれの予備電源回路から電源電圧を供給する構成を採用したため、供給電源を安定化させることができる。また、モジュール毎に適切な駆動波形を設定することができ、モジュール間の特性のバラツキを是正した良好な出力画質を得ることができる。
更に、本実施形態によれば、駆動回路22A〜22Dの出力段プッシュプル回路を構成するトランジスタTr1、Tr2のコレクタにそれぞれ供給する電位を調整し、充電元電位予備信号と、圧電アクチュエータに印加(充電)する駆動電圧信号との電位差を小さくできるとともに、放電先電位予備調整信号と、圧電アクチュエータから放電する駆動電圧信号との電位差を小さくすることができ、消費電力を低減することが可能である。
<「ヘッドモジュール」と「ブロック」の概念について>
図1乃至図4の例では説明を簡単にするために、1つのヘッドモジュール(サブヘッド)に対して1つの駆動回路を設けたが、1つのヘッドモジュール(サブヘッド)に対して、複数の駆動回路が設置される形態も可能である。例えば、1つのサブヘッドにおける吐出素子群(ヘッド素子群)が幾つかの吐出素子群のグループ(駆動ブロック)に分割され、ブロック毎に駆動回路が設けられる形態も可能である。
1つのサブヘッドに形成されている吐出素子群をn個(ただし、nは、n≧1の整数)の素子グループ(駆動ブロック)に分けて、ブロック毎に駆動回路を設ける場合、この回路的に分かれた素子群の「ブロック」を「モジュール」として取り扱うことができる。
このようなn個のブロック(ノズル群)にグループ分けされたサブヘッドをM個(ただし、Mは、M≧2の整数)用い、これらM個のサブヘッドを用紙幅に並べて長尺化したヘッドにおいては、M×n個のブロックを有しており、M×n個のブロック毎に駆動回路が設けられる。つまり、M×n個の駆動回路を有する構成となり、これら駆動回路毎に予備電源回路が設けられる。図1乃至図4の実施形態で説明した「ヘッドモジュール毎」という表現は、「ブロック毎」という概念に置き換えて適用することができる。
<第2実施形態>
図5は本発明の第2実施形態に係る液体吐出ヘッドの駆動装置が適用された液体吐出装置の構成を示すブロック図である。図5中、図1乃至図3で説明した例と同一又は類似する構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図5に示す第2実施形態は、図1乃至図3で説明した第1実施形態と比較して、予備電源回路(D級アンプ電源回路)のパルス化変調回路42、52及びゲートドライバ回路44、54が共通化されている点で第1実施形態と異なる。
ヘッドモジュール毎に(ブロック毎)に設けられる予備電源回路(D級アンプ電源回路)の電位を個々に調整する必要がない場合には、図5のように、パルス化変調回路42、52、及びゲートドライバ回路44、54を共通化することにより、回路部品を削減することができる。
すなわち、図2で説明した第1のD級アンプ電源回路24_H、第2のD級アンプ電源回路24_Lに代えて、図5に示すデジタル電力増幅回路46及び平滑回路48からなる第1の予備電源回路25_Hと、デジタル電力増幅回路56及び平滑回路58からなる第2の予備電源回路25_Lとをモジュール毎に設置する。
ゲートドライバ回路44から出力されるパルス変調信号は、モジュール毎に設けられた第1の予備電源回路25_Hのデジタル電力増幅回路46を構成するトランジスタTr3、Tr4のゲートに対して共通に供給される。
また、ゲートドライバ回路54から出力されるパルス変調信号は、モジュール毎に設けられた第2の予備電源回路25_Lのデジタル電力増幅回路56を構成するトランジスタTr5,Tr6のゲートに対して共通に供給される。
図5では、モジュール毎に駆動波形生成回路28を具備する構成を示したが、図1で説明したように、駆動波形生成回路28をモジュール間(ブロック間)で共通化する構成も可能である。
モジュール毎に駆動回路を設ける利点として、例えば、ヘッドモジュールの位置的な条件の違いによりインクの供給状態(能力)にバラツキが発生し、これに起因して吐出特性が異なってしまう場合、モジュール毎に駆動波形を生成することにより、この補正が可能となる。
<第3実施形態>
図6は本発明の第3実施形態に係る液体吐出ヘッドの駆動装置が適用された液体吐出装置のブロック図である。図6中、図1乃至図5で説明した例と同一又は類似する構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図6に示す形態は、図2及び図3で説明した変調回路(42、52)、ゲートドライバ回路(44、54)、デジタル電力増幅回路(46、56)及び平滑回路(48、58)から成る予備電源部の回路構成に代えて、DC/DCコンバータを使用したものである。
インクジェットヘッド10を構成する複数のヘッドジュール(又はブロック)12_1〜12_nに対して、モジュール毎(ブロック毎)に駆動回路22_1〜22_nが設けられる。各駆動回路22_k(ただし、k=1,2,・・・n)は、増幅回路32_kと、電力増幅回路34_kとを含み、トランジスタTr1_kのコレクタにはDC/DCコンバータ82_kが接続される。また、トランジスタTr2_kのコレクタにはDC/DCコンバータ83_kが接続される。各DC/DCコンバータ82_k、83_kは、図1で説明した供給DC電源16に接続されている。DC/DCコンバータ(82_k、83_k)は、D級アンプ電源回路に比べて多くの電流を取り出すことができるという利点がある。
図6では、モジュール毎に駆動波形生成回路28を具備する構成を示したが、図1で説明したように、駆動波形生成回路28をモジュール間(ブロック間)で共通化する構成も可能である。
<第1〜第3実施形態による他の作用効果>
上述した各実施形態は以下のような作用効果を奏する。
(1)多数の吐出素子が配列されたラインヘッドや、サブヘッド(ヘッドモジュール)を複数使用する構成において、ヘッドモジュール単位、或いは、ブロック単位で駆動回路別に予備電源回路を設けて、モジュール単位、或いはブロック単位で吐出素子を駆動する電力を供給するため、電源容量の不足を解消でき、供給電源の安定化を達成できる。これにより、圧電アクチュエータに供給される駆動電圧波形の変動(ノイズ発生)を防止できる。
(2)ヘッドモジュール毎、或いはブロック毎に対応して設けられた各駆動回路に電力を供給する予備電源回路を、各駆動回路の直近に配置することが可能であり、モジュール毎(ブロック毎)に電源電圧を最適に設定できる。このため、従来の構成と比較して、消費電力及び発熱をより一層低減することができる。
(3)ヘッドモジュール単位、或いは、回路的に分かれたブロック単位で吐出特性のバラツキを補正することにより、吐出安定性を改善できる。
(4)予備電源回路を含めた駆動回路を、ヘッドモジュールの直近に配置することが可能である。これにより、駆動回路からアクチュエータまで駆動電圧信号を伝送する配線ラインを比較的短い距離にすることが可能であり、配線ラインによる電圧降下や配線ラインからのノイズの重畳を低減することができる。その結果、駆動電源を安定供給できる(ノイズレベルを低減できる)。
(5)第2実施形態で説明したように、予備電源回路における変調回路を共通化し、各ヘッドモジュール、或いはブロックの直近に復調回路(デジタル電力増幅回路)と平滑回路を配置することにより、部品点数を削減できる。また、電流容量を大きくできる。
<インクジェット記録装置への適用例>
上述した本発明の実施形態による液体吐出ヘッドの駆動装置を適用したインクジェット記録装置の例を説明する。
図7は本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置600の構成図である。このインクジェット記録装置600は、描画部616の圧胴(描画ドラム670)に保持された記録媒体124(便宜上「用紙」と呼ぶ場合がある。)にインクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yから複数色のインクを打滴して所望のカラー画像を形成する圧胴直描方式のインクジェット記録装置であり、インクの打滴前に記録媒体624上に処理液(ここでは凝集処理液)を付与し、処理液とインク液を反応させて記録媒体624上に画像形成を行う2液反応(凝集)方式が適用されたオンデマンドタイプの画像形成装置である。
図示のように、インクジェット記録装置600は、主として、給紙部612、処理液付与部614、描画部616、乾燥部618、定着部620、及び排紙部622を備えて構成される。
(給紙部)
給紙部612には、給紙トレイ650が設けられ、この給紙トレイ650から記録媒体624が一枚ずつ処理液付与部614に給紙される。本例では、記録媒体624として、枚葉紙(カット紙)を用いるが、連続用紙(ロール紙)から必要なサイズに切断して給紙する構成も可能である。
(処理液付与部)
処理液付与部614は、記録媒体624の記録面に処理液を付与する機構である。処理液は、描画部616で付与されるインク中の色材(本例では顔料)を凝集させる色材凝集剤を含んでおり、この処理液とインクとが接触することによって、インクは色材と溶媒との分離が促進される。
処理液付与部614は、給紙胴652、処理液ドラム654、及び処理液塗布装置656を備えている。処理液ドラム654は、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)655を備え、記録媒体624の先端を保持できるようになっている。
処理液塗布装置656は、処理液が貯留された処理液容器と、この処理液容器の処理液に一部が浸漬されたアニックスローラと、アニックスローラと処理液ドラム654上の記録媒体624に圧接されて計量後の処理液を記録媒体624に転移するゴムローラとで構成される。この処理液塗布装置656によれば、処理液を計量しながら記録媒体624に塗布することができる。ローラによる塗布方式に代えて、スプレー方式、インクジェット方式などの各種方式を適用することも可能である。
処理液付与部614で処理液が付与された記録媒体624は、処理液ドラム654から中間搬送部626を介して描画部616の描画ドラム670へ受け渡される。
(描画部)
描画部616は、描画ドラム670、用紙抑えローラ674、及びインクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yを備えている。描画ドラム670は、処理液ドラム654と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)671を備える。描画ドラム670に固定された記録媒体624にインクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yからインクが付与される。
インクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yは、それぞれ、記録媒体624における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有するフルライン型のインクジェット方式の記録ヘッドであり、そのインク吐出面には、画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズルが複数配列されたノズル列が形成されている。なお、シングルパス印字用のフルライン型プリントヘッドは、記録媒体624の全面を描画範囲とする場合に限らず、記録媒体624の面上の一部が描画領域となっている場合(例えば、用紙の周囲に非描画領域(余白部)を設ける場合など)には、所定の描画領域内の描画に必要なノズル列が形成されていればよい。
各インクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yは、記録媒体624の搬送方向(描画ドラム670の回転方向)と直交する方向に延在するように設置される。
描画ドラム670上に密着保持された記録媒体624の記録面に向かって各インクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yから、対応する色インクの液滴が吐出されることにより、予め記録面に付与された処理液にインクが接触し、インク中に分散する色材(顔料)が凝集され、色材凝集体が形成される。これにより、記録媒体624上での色材流れなどが防止され、記録媒体624の記録面に画像が形成される。
描画部616で画像が形成された記録媒体624は、描画ドラム670から中間搬送部628を介して乾燥部618の乾燥ドラム676へ受け渡される。
本例では、CMYKの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
(乾燥部)
乾燥部618は、色材凝集作用により分離された溶媒に含まれる水分を乾燥させる機構であり、乾燥ドラム676、及び溶媒乾燥装置678を備えている。
乾燥ドラム676は、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)677を備え、この保持手段677によって記録媒体624の先端を保持できるようになっている。
溶媒乾燥装置678は、複数のハロゲンヒータ680と、各ハロゲンヒータ680の間にそれぞれ配置された温風噴出しノズル682とで構成される。乾燥部618で乾燥処理が行われた記録媒体624は、乾燥ドラム676から中間搬送部630を介して定着部620の定着ドラム684へ受け渡される。
(定着部)
定着部620は、定着ドラム684、ハロゲンヒータ686、定着ローラ688、及びインラインセンサ690で構成される。定着ドラム684は、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)685を備え、この保持手段685によって記録媒体624の先端を保持できるようになっている。
定着ドラム684の回転により、記録媒体624の記録面に対して、ハロゲンヒータ686による予備加熱と、定着ローラ688による定着処理と、インラインセンサ690による検査が行われる。
定着ローラ688は、乾燥させたインクを加熱加圧することによってインク中の自己分散性ポリマー微粒子を溶着し、インクを被膜化させるためのローラ部材であり、記録媒体624を加熱加圧するように構成される。具体的には、定着ローラ688は、定着ドラム684に対して圧接するように配置されており、定着ドラム684との間でニップローラを構成するようになっている。
なお、高沸点溶媒及びポリマー微粒子(熱可塑性樹脂粒子)を含んだインクに代えて、紫外線(UV)露光にて重合硬化可能なモノマー成分を含有していてもよい。この場合、インクジェット記録装置600は、ヒートローラによる熱圧定着部(定着ローラ688)の代わりに、記録媒体624上のインクにUV光を露光するUV露光部を備える。このように、UV硬化性樹脂などの活性光線硬化性樹脂を含んだインクを用いる場合には、加熱定着の定着ローラ188に代えて、UVランプや紫外線LD(レーザダイオード)アレイなど、活性光線を照射する手段が設けられる。
インラインセンサ690は、記録媒体624に記録された画像(テストパターンなども含む)について、吐出不良チェックパターンや画像の濃度、画像の欠陥などを計測するための読取手段であり、CCDラインセンサなどが適用される。
(排紙部)
排紙部622は、排出トレイ692を備えており、この排出トレイ692と定着部620の定着ドラム684との間に、これらに対接するように渡し胴694、搬送ベルト696、張架ローラ698が設けられている。記録媒体624は、渡し胴694により搬送ベルト696に送られ、排出トレイ692に排出される。搬送ベルト696による用紙搬送機構の詳細は図示しないが、印刷後の記録媒体624は無端状の搬送ベルト696間に渡されたバー(不図示)のグリッパーによって用紙先端部が保持され、搬送ベルト696の回転によって排出トレイ692の上方に運ばれてくる。
また、図には示されていないが、本例のインクジェット記録装置600には、上記構成の他、各インクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yにインクを供給するインク貯蔵/装填部、処理液付与部614に対して処理液を供給する手段を備えるとともに、各インクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yのクリーニング(ノズル面のワイピング、パージ、ノズル吸引等)を行うヘッドメンテナンス部や、用紙搬送路上における記録媒体624の位置を検出する位置検出センサ、装置各部の温度を検出する温度センサなどを備えている。
<ヘッドの構成例>
図8は、インクジェットヘッドの構成例を示す斜視図である。図7で説明した色別のインクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号700によってヘッドを示すものとする。
図示のインクジェットヘッド700は、ヘッドモジュール712を用紙幅に沿って複数個(ここでは17個を例示)並べて繋ぎ合わせた構成となっている。各ヘッドモジュール712は図1等で説明したヘッドモジュール12A〜12Dに相当している。図8において、符号714は、ヘッドモジュール712を固定するための枠体となるハウジング、符号716は、各ヘッドモジュール712に接続されたフレキシブル基板である。各ヘッドモジュール712の圧電アクチュエータはフレキシブル基板を介して対応する駆動回路と電気的に接続される。
図9は、1つのヘッドモジュール712におけるノズル面の平面図(吐出側から見た図)である。図9ではノズル数を省略して描いているが、1個のヘッドモジュール712のインク吐出面には、例えば、32×64個のノズル751が2次元配列されている。図7においてY方向が記録媒体の送り方向(副走査方向)であり、X方向は記録媒体の幅方向(主走査方向)である。このヘッドモジュール712は、X方向に対して角度γの傾きを有するv方向に沿った長辺側の端面と、Y方向に対して角度αの傾きを持つw方向に沿った短辺側の端面とを有する平行四辺形の平面形状となっている。図9に示すヘッドモジュール712を図8のように、x方向(用紙幅方向)に複数個繋ぎ合わせることにより、フルライン型のヘッド(シングルパス・ページワイドヘッド)が構成される。
図10は、ノズルに対応したインク室ユニット(液滴吐出素子)の拡大平面透視図であり、図11は、記録素子単位となる1チャンネル分の液滴吐出素子の立体的構造を示す断面図(図10中のA−A線に沿う断面図)である。
ヘッドモジュール712には、インク吐出口であるノズル751と、各ノズル751に対応する圧力室752等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)753が多数配列されている。圧力室752は、その平面形状が概略正方形となっており(図10参照)、対角線上の両隅部の一方にノズル751への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(供給口)754が設けられている。なお、圧力室752の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図11に示すように、ヘッドモジュール712は、ノズル751が形成されたノズルプレート751Aと圧力室752や共通流路755等の流路が形成された流路板752P等を積層接合した構造から成る。ノズルプレート751Aは、ヘッドモジュール712のノズル面(インク吐出面)750Aを構成し、各圧力室752にそれぞれ連通する複数のノズル751が2次元的に形成されている。
流路板752Pは、圧力室752の側壁部を構成するとともに、共通流路755から圧力室752にインクを導く個別供給路の絞り部(最狭窄部)としての供給口754を形成する流路形成部材である。ノズルプレート751A及び流路板752Pは、シリコンを材料として半導体製造プロセスによって所要の形状に加工することが可能である。
共通流路755はインク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路755を介して各圧力室752に供給される。
圧力室752の一部の面(図11において天面)を構成する振動板756には、個別電極757を備えた圧電アクチュエータ758が接合されている。本例の振動板756は、圧電アクチュエータ758の下部電極に相当する共通電極759として機能するニッケル(Ni)導電層付きのシリコン(Si)から成り、各圧力室752に対応して配置される圧電アクチュエータ758の共通電極を兼ねる。なお、樹脂などの非導電性材料によって振動板を形成する態様も可能であり、この場合は、振動板部材の表面に金属などの導電材料による共通電極層が形成される。また、ステンレス鋼(SUS)など、金属(導電性材料)によって共通電極を兼ねる振動板を構成してもよい。
個別電極757に駆動電圧を印加することによって圧電アクチュエータ758が変形して圧力室752の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル751からインクが吐出される。インク吐出後、圧電アクチュエータ758が元の状態に戻る際、共通流路755から供給口754を通って新しいインクが圧力室752に再充填される。
図12は、ヘッドモジュールにおける圧電アクチュエータの個別電極の配線パターンを模式的に描いた平面図である。なお、図12では図示の便宜上、圧電アクチュエータの個数を減らして描いてある。図12に示すように、ヘッドモジュール712は、圧電アクチュエータの配置位置によって信号線の引き出し方向が異なる。図12の下側半分の領域(「第1のブロック」という。)に属する圧電アクチュエータの個別電極757Aは図12の下側のモジュール端面に向かって引き出し電極(配線パターン)802Aが形成される。図12の上側半分の領域(「第2のブロック」という。)に属する圧電アクチュエータの個別電極757Bは図12の上側のモジュール端面に向かって引き出し電極(配線パターン)802Bが形成される。第1のブロック、第2のブロックのブロック毎に、駆動回路及び予備電源回路が設けられる。
図13は、上記の第1のブロック及び第2のブロックとして区分けされた2つのノズル群をノズル面側から説明した図である。図13において上段に示したブロック(符号Aで示したハーフモジュール)を下流側ハーフモジュールと呼び、下段に示したブロック(符号Bで示したハーフモジュール)を上流側ハーフモジュールと呼ぶ。
これら各ハーフモジュール(ブロック)が、図1〜図6で説明したヘッドモジュール12A〜12D、12_1〜12_nに相当するものとなる。すなわち、図8のインクジェットヘッド700では、2分割ハーフモジュールのサブヘッドを17個用いているため、17×2=34のブロック(ハーフモジュール)に対応して、ブロック単位(ハーフモジュール単位)で34個の駆動回路が設置され、これら各駆動回路に対して予備電源回路が設けられる。
本実施形態における上流側ハーフモジュールAと、下流側ハーフモジュールBは、同一色のインクを吐出するものであるが、上流側ハーフモジュールAと、下流側ハーフモジュールBとで異なる色のインクを吐出させる構成も可能である。また、図12、図13では、1つのヘッドモジュール712を2つのノズル群に分けているが、3つ以上のノズル群(ブロック)に分けることも可能である。
<制御系の説明>
図14は、インクジェット記録装置600のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置600は、通信インターフェース770、システムコントローラ772、メモリ774、モータドライバ776、ヒータドライバ778、プリント制御部780、画像バッファメモリ782、ヘッドドライバ784等を備えている。
通信インターフェース770は、ホストコンピュータ786から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース770にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。ホストコンピュータ786から送出された画像データは通信インターフェース770を介してインクジェット記録装置600に取り込まれ、一旦メモリ774に記憶される。
メモリ774は、通信インターフェース770を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ772を通じてデータの読み書きが行われる。メモリ774は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ772は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置600の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。ROM790には各種制御プログラムや各種のパラメータ、駆動波形データ等が格納されており、システムコントローラ772の指令に応じて、制御プログラムが読み出され、実行される。
メモリ774は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ776は、システムコントローラ772からの指示に従ってモータ788を駆動するドライバである。図14では、装置内の各部に配置される様々なモータを代表して符号788で図示している。
ヒータドライバ778は、システムコントローラ772からの指示に従って、ヒータ789を駆動するドライバである。図14では、装置内の各部に配置される様々なヒータを代表して符号789で図示している。
プリント制御部780は、システムコントローラ772の制御に従い、メモリ774内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字データ(ドット画像データ)をヘッドドライバ784に供給する制御部である。
ドット画像データは、入力された多階調の画像データに対して色変換処理、ハーフトーン処理を行って生成される。色変換処理は、sRGBなどで表現された画像データ(例えば、RGB各色について8ビットの画像データ)をインクジェット記録装置600で使用するインクの各色の色データ(本例では、KCMYの色データ)に変換する処理である。
ハーフトーン処理は、色変換処理により生成された各色の色データに対して、誤差拡散法で各色のドットデータ(本例では、KCMYのドットデータ)に変換する処理である。
プリント制御部780において所要の信号処理が施され、得られたドットデータに基づいて、ヘッドドライバ784を介してヘッド700(図7のインクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yを代表して符号700とした)のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部780には画像バッファメモリ782が備えられており、プリント制御部780における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ782に一時的に格納される。また、プリント制御部780とシステムコントローラ772とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ784には、ヘッド700の駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
本例に示すインクジェット記録装置600は、ヘッド700の各圧電アクチュエータに対して、ヘッドモジュールのブロック単位で共通の駆動電圧信号を供給し、各ノズルの吐出タイミングに応じて、該当する圧電アクチュエータの個別電極に接続されたスイッチ素子(不図示)のオンオフを切り換えることで、所望のノズル715からインクを吐出させる駆動方式が採用されている。
図14に示したヘッドドライバ784は、図1〜図6で説明した駆動回路(22A〜22D、予備電源回路(24A〜24H、25_H、25_L、82_k、83_k)に相当する。
<変形例1>
本発明の実施に際してヘッドモジュール712におけるノズル751の配列形態は図9の例に限定されず、様々なノズル配置構造を適用できる。例えば、図9で説明したマトリクス配列に代えて、一列の直線配列、V字状のノズル配列、V字状配列を繰り返し単位とするジグザク状(W字状など)のような折れ線状のノズル配列なども可能である。
なお、インクジェットヘッドにおける各ノズルから液滴を吐出させるための吐出用の圧力(吐出エネルギー)を発生させる手段は、ピエゾアクチュエータ(圧電素子)に限らず、サーマル方式(ヒータの加熱による膜沸騰の圧力を利用してインクを吐出させる方式)におけるヒータ(加熱素子)や静電アクチュエータその他方式による各種アクチュエータなど様々な圧力発生素子(エネルギー発生素子)を適用し得る。ヘッドの吐出方式に応じて、相応のエネルギー発生素子が流路構造体に設けられる。
<変形例2>
また、本発明の適用範囲はライン型ヘッドによるシングルパス印字方式に限定されず、記録媒体の幅方向(主走査方向)の長さに満たない短尺のヘッドを記録媒体の幅方向に走査させて印字を行う方式を適用してもよい。
<変形例3>
上記実施形態では、記録媒体に直接インク滴を打滴して画像を形成する方式(直接記録方式)のインクジェット記録装置を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、一旦、中間転写体上に画像(一次画像)を形成し、その画像を転写部において記録紙に対して転写することで最終的な画像形成を行う中間転写型の画像形成装置についても本発明を適用することができる。この場合、中間転写体が「記録媒体」と解釈される。
<ヘッドと用紙を相対移動させる手段について>
上述の実施形態では、停止したヘッドに対して記録媒体を搬送する構成を例示したが、本発明の実施に際しては、停止した記録媒体(被描画媒体)に対してヘッドを移動させる構成も可能である。
<装置応用例>
上述の実施形態では、画像記録装置の一例としてインクジェット印刷機(記録装置)を例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。本発明は、グラフフィック印刷用途に限らず、電子回路基板の配線パターンを描画する配線描画装置、各種デバイスの製造装置、吐出用の機能性液体(「インク」に相当)として樹脂液を用いるレジスト印刷装置、微細構造物形成装置など、各種の画像パターンを形成し得る様々なインクジェットシステム(画像記録装置)に適用可能である。
10…インクジェットヘッド、12A,12B,12C,12D…ヘッドモジュール、20…ヘッド駆動装置、22A,22B,22C,22D…駆動回路、24A,24B,24C,24D…D級アンプ電源回路、26…供給DC電源、28…駆動波形生成回路、34…電力増幅回路、42…パルス化変調回路、44…ゲートドライバ回路、46…デジタル電力増幅回路、48…平滑回路、52…パルス化変調回路、54…ゲートドライバ回路、56…デジタル電力増幅回路、58…平滑回路、60…スイッチIC、62…スイッチ素子、70…圧電アクチュエータ、72…個別電極、82_1〜82_n…DC/DCコンバータ、83_1〜83_n…DC/DCコンバータ、600…インクジェット記録装置、624…記録媒体、672M,672K,672C,672Y…インクジェットヘッド、700…ヘッド、712…ヘッドモジュール、751…ノズル、752…圧力室、758…圧電アクチュエータ

Claims (11)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルと各ノズルに対応して設けられた複数の吐出エネルギー発生素子とを有する液体吐出ヘッドの前記吐出エネルギー発生素子に駆動電圧信号を供給して前記ノズルから液滴を吐出させる液体吐出ヘッドの駆動装置であって、
    前記駆動電圧信号の基になる駆動波形信号を生成する駆動波形生成手段と、
    前記駆動波形信号を電力増幅して前記駆動電圧信号を出力する複数の電力増幅回路と、
    前記複数の電力増幅回路のそれぞれに電源電圧を供給するために、前記電力増幅回路毎に設けられた複数の予備電源回路と、を備え、
    前記液体吐出ヘッドに設けられた前記複数のノズルは、複数のノズル群に区分けされており、各ノズル群に対応したブロック毎に、そのブロックに属する吐出エネルギー発生素子に印加する駆動電圧信号を出力するための前記電力増幅回路及び前記予備電源回路が設置されていることを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動装置。
  2. 請求項1において、
    前記吐出エネルギー発生素子は、容量性負荷であり、
    前記電力増幅回路は、プッシュプル接続されたトランジスタ対から構成され、
    前記予備電源回路として、前記電力増幅回路毎に、前記トランジスタ対を構成する第1トランジスタに印加する第1電源電圧を供給する第1予備電源回路と、前記トランジスタ対を構成する第2トランジスタに印加する第2電源電圧を供給する第2予備電源回路と、が設置されていることを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記複数の予備電源回路に接続され、これら複数の予備電源回路に対して共通に直流電源電圧を供給する主電源回路を備えることを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、
    前記予備電源回路は、パルス信号を電力増幅するデジタル電力増幅回路と、当該デジタル電力増幅回路で電力増幅された信号を平滑化する平滑回路と、を含んで構成されることを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動装置。
  5. 請求項4において、
    前記ブロック毎に設けられた前記各予備電源回路には、パルス化変調回路及びゲートドライバ回路が含まれていることを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動装置。
  6. 請求項4において、
    前記複数の予備電源回路に対して共通に供給される前記パルス信号を生成するパルス化変調回路及びゲートドライバ回路が設けられていることを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動装置。
  7. 請求項1乃至3のいずれか1項において、
    前記予備電源回路として、DC/DCコンバータが用いられることを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項において、
    前記液体吐出ヘッドは、前記複数のノズル群に対して同一の液体が供給され、各ノズルから同一の液体が吐出されるものであることを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの駆動装置と、
    前記液体吐出ヘッドと、
    を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
  10. 請求項9において、
    前記液体吐出ヘッドは、複数個のヘッドモジュールを組み合わせて構成され、ヘッドモジュール毎に1又は複数のブロックに区分けされていることを特徴とする液体吐出装置。
  11. 請求項9又は10に記載の液体吐出装置と、
    前記液体吐出ヘッドから吐出された液滴を付着させる記録媒体を前記液体吐出ヘッドに対して相対移動させる移動手段と、
    を備え、前記付着させた液滴によって前記記録媒体上に画像を形成することを特徴とするインクジェット記録装置。
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