JP2012045884A - 共押出多層フィルム及びこれを用いる蓋材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来の蓋材に求められている易開封性の性能を損なうことなく、その他の基材のラミネート等を行なわずに単体での使用を可能とする、即ちヒートシール持の熱板への融着を防止でき、且つ開封時のフィルムの伸びが発生しないような高い剛性を有する共押出積層フィルムを提供すること。
【解決手段】 融点が160℃以上のプロピレン単独重合体(a1)を樹脂成分として80質量%以上含有する最外層(A)と、融点が120℃以上のプロピレン系重合体(b1)を樹脂成分として60質量%以上含有する中心層(B)と、イージーピール層(C)とが積層してなる全厚30〜150μmの共押出多層フィルムであり、最外層(A)と中心層(B)との合計の厚みが全厚の70〜95%であることを特徴とする共押出多層フィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、食品や医療用用具用の易開封性包装材として好適に使用できる共押出多層フィルムと、この共押出多層フィルムを単体で用いてなる蓋材に関するものである。
食品包装や医療用具包装等の包装用フィルム分野では、包装体をより容易に開封できる易開封性フィルムへの要求が高まっている。中でも、容器の蓋材等に使用される、容易に剥がすことができるイージーピールフィルムの要求が特に強い。
一般的にイージーピールフィルムを用いた蓋材は、イージーピールフィルムと基材フィルムとを接着剤等を介して積層接着されて使用される。これは、ヒートシール時の熱板への溶着防止や、機械強度の向上、バリア性等の機能付加の目的で使用されている(例えば、特許文献1参照)。
前記特許文献1に於いても、補強材として50μmの無延伸ポリプロピレンフィルムと60μmの無延伸ナイロンフィルムとをラミネートすることによって、蓋材としている。このような基材フィルムを貼り合せるには、一般的にドライラミネート法による接着積層法が用いられるが、接着剤に含まれる有機溶剤の排出や、工程の煩雑さ、残留溶剤による内容物への臭気の移行等の問題があり、更なる改良方法が求められている。
特開2010−5935号公報
本発明の課題は、上記のような問題に鑑みなされたものであり、従来の蓋材に求められている易開封性の性能を損なうことなく、その他の基材のラミネート等を行なわずに単体での使用を可能とする、即ちヒートシール持の熱板への融着を防止でき、且つ開封時のフィルムの伸びが発生しないような高い剛性を有する共押出積層フィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、特定の性能を有するプロピレン系樹脂層を最外層と中心層とし、これらの層が一定以上の厚みを有することによって、従来蓋材に求められていた易開封性を損なわずに、単体での使用が可能であることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、融点が160℃以上のプロピレン単独重合体(a1)を樹脂成分として80質量%以上含有する最外層(A)と、融点が120℃以上のプロピレン系重合体(b1)を樹脂成分として60質量%以上含有する中心層(B)と、イージーピール層(C)とが積層してなる全厚30〜150μmの共押出多層フィルムであり、最外層(A)と中心層(B)との合計の厚みが全厚の70〜95%であることを特徴とする共押出多層フィルム、及び該フィルムからなる蓋材を提供するものである。
本発明の積層フィルムは、高い剛性と機械的な強度を有し、単体での使用が可能で、従来と同様の易開封性を発現する。又、ヒートシール時にシールバーへの汚染も無い。従って、食品や医療用具等の容器の蓋材として好適に用いることができる。
本発明の積層フィルムにおける最外層(A)には、融点が160℃以上のプロピレン単独重合体(a1)を樹脂成分として80質量%以上含有することを必須とする。尚、本願でいう融点とは、示差走査熱量計(DSC)で測定したときの、ピークトップの値を言うものである。
一般的にヒートシールする方法としては、フィルムの上部から加温したシールバーをシールする部分に密着させて数秒放置することによって行なわれている。即ち、フィルムの最外層は加温されたシールバーと接するため、その温度で最外層が融解してしまうと、シールバーへの汚染が生じ、製造サイクルを乱すことになったり、シール後の外観が損なわれたりする。従って、イージーピールフィルムを単体で使用するためには最外層の耐熱性を高める必要がある。
本発明では、このために最外層(A)に用いる樹脂を前記特定のプロピレン単独重合体(a1)とするものである。上記観点並びに共押出法による製膜安定性の点からより好ましいものは、マルチサイト触媒(チーグラー・ナッタ触媒)を用いて重合されたものである。更に、最外層(A)に用いる樹脂として、当該プロプレン単独重合体(a1)を90質量%以上含有する事が好ましい。更に又、MFR(230℃)が0.5〜30.0g/10分であるものが好ましく、より好ましくは、MFR(230℃)が2.0〜15.0g/10分のものである。MFRがこの範囲であれば、シール時のフィルムの収縮が少なく、更にフィルムの成膜性も向上する。
尚、最外層(A)に用いることができるその他の樹脂としては、本発明の特性を損なわない範囲で前記プロピレン単独重合体(a1)と相溶性のあるものであればよく、例えば、プロピレン−エチレン共重合体等の、プロピレンとその他のオレフィンとの共重合体を挙げることができる。
特にシール強度を高めるためにより高温でシールする場合など、最外層(A)の耐熱性を高める必要がある用途に用いる場合には、最外層(A)に更に核剤(a2)を含有させることが好ましい。
前記核剤(a2)としては、例えば、安息香酸ナトリウム、p-tert-ブチル安息香酸および安息香酸アルミニウム等の芳香族カルボン酸類およびその誘導体、ジ(4-t-ブチルフェニル)リン酸ナトリウム等の有機リン酸金属塩類、ベンジリデンソルビトール誘導体、タルク、ポリビニルシクロヘキサン等のポリビニルシクロアルカン類、およびセバシン酸等のある種の有機ジカルボン酸誘導体類ロジン系のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属の塩、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩などの化合物や、特開2010−53248号公報、特開2010−150500号公報等でポリプロピレン系樹脂の核剤として提供されているものを何れも単独で、又は複数で用いることができる。
これらの中でも、耐熱性を向上させる観点から、高分子核剤の3−メチルブテン−1、ビニルシクロアルカンを用いることが好ましい。
前記核剤(a2)の使用割合としては、特に限定されるものではなく、目的とする使用現場(シール温度・シール強度等)に応じて適宜選択することができるものであるが、多すぎると共押出の際に溶融されたプロピレン単独重合体(a1)中で沈降が起きて耐熱性や透明性等の点で得られるフィルムの均質性に影響を与えることがあり、又、少なすぎる場合には耐熱性を向上させるための効果が充分でない場合があるため、最外層(A)に用いる樹脂の質量に対して、100〜800ppmの範囲で用いることが好ましい。
本発明の中心層(B)に用いる樹脂は、融点が120℃以上のプロピレン系重合体(b1)を樹脂成分として60質量%以上含有する事を必須とする。このとき、プロピレン系重合体(b1)としては、最外層(A)に用いたプロピレン単独重合体(a1)と同一であっても良い。より好ましくは、融点が140℃以上のプロピレン系重合体であり、又マルチサイト触媒を用いて重合されたものが好ましい。前記プロピレン系重合体(b1)としては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体等が挙げられる。更に、中心層(B)に用いる樹脂として、当該プロプレン系重合体(b1)を80質量%以上含有することが好ましい。更に又、MFR(230℃)が0.5〜30.0g/10分であるものが好ましく、より好ましくは、MFR(230℃)が2.0〜15.0g/10分のものである。MFRがこの範囲であれば、シール時のフィルムの収縮が少なく、更にフィルムの成膜性も向上する。
前記中心層(B)には、本発明の効果を損なわない範囲において、プロピレン系重合体(b1)と相溶するその他の樹脂、その他のオレフィン系樹脂等を混合しても良い。又、プロピレン系樹脂の再生品を混合して用いても良い。
本発明において、前記最外層(A)と中心層(B)との合計の厚みが、フィルム全厚の70〜95%であることを必須とするものである。この範囲にすることによって、得られる共押出積層フィルムの剛性を維持することが容易となり、引き剥がした際のフィルムの伸びが抑えられると共に、蓋材としての強度も維持できるものである。より好ましくは、共押出積層フィルムの全厚に対して、80〜90%の厚みに調整することである。
本発明においては、前述の最外層(A)と中心層(B)に加え、易開封性を付与するためのイージーピール層(C)を積層することが必須である。
前記イージーピール層(C)は、フィルムを蓋材等として使用する場合、容器の最外層と密着させ、所望の部位に温度をかけることによって、接着させることを一つの目的とし、更に、引き剥がした際に容易に凝集破壊又は界面剥離されることが必要である。又、本発明においては共押出法によってフィルムを製造することから、前述の最外層(A)と中心層(B)と共押出可能な樹脂種であることが必須である。
これらの観点から、イージーピール層(C)に用いることができる樹脂種としては、プロピレン系樹脂(c1)とエチレン系樹脂(c2)との混合樹脂であることが好ましい。
前記プロピレン系樹脂(c1)としては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、例えばプロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体、メタロセン触媒系ポリプロピレンなどが挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用してもよいし、併用してもよい。得られる積層フィルムにおける易開封性が良好である点、シール強度の調整が容易である点等の観点から、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合体又はシングルサイト触媒を用いて重合されたエチレン−プロピレン共重合体を用いることが好ましい。
また、これらのプロピレン系樹脂(c1)は、MFR(230℃)が0.5〜30.0g/10分で、融点が120〜165℃であるものが好ましく、より好ましくは、MFR(230℃)が2.0〜15.0g/10分で、融点が125〜162℃のものである。MFR及び融点がこの範囲であれば、シール時のフィルムの収縮が少なく、更にフィルムの成膜性も向上する。
又、前記エチレン系樹脂(c2)としては、例えば、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等のポリエチレン樹脂や、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート(EMA)共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体(E−EA−MAH)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)等のエチレン系共重合体;更にはエチレン−アクリル酸共重合体のアイオノマー、エチレン−メタクリル酸共重合体のアイオノマー等が挙げられる。これらの中でも、前述のプロピレン系樹脂(c1)と併用した際の相溶性の観点から、容易に凝集破壊又は界面剥離が可能であること、並びに剥がれた後の表面外観性等の観点から、密度が0.91〜0.93g/cmの低密度ポリエチレン及び/又は密度が0.94〜0.96g/cmの高密度ポリエチレンを用いることが好ましい。更に、メルトフローレート(190℃、21.18N)が1g/10分以上であることが成膜性の観点からは好ましいものである。
更に、前記プロピレン系樹脂(c1)と前記エチレン系樹脂(c2)との使用割合としては、(c1)/(c2)で表される質量比として60〜90/40〜10の範囲であることが容易に易開封性を発現できる点から好ましく、特に70〜85/15〜30の範囲であることが好ましい。
又、本発明のイージーピール層(C)には、更に易開封性を容易にしたり、シール強度を調整したりする観点から、ポリブテン系樹脂等のその他のオレフィン系樹脂を併用しても良い。
本発明の積層フィルムにおけるイージーピール層(C)の厚みは、前述のようにフィルムの剛性・強度等の観点から全厚の5〜30%の範囲であることを必須とし、10〜20%の範囲であることが好ましい。
又、本発明の共押出積層フィルムの全厚は、30〜150μmの範囲であることを必須とし、特に単体で使用する場合の強度の観点からは、40μm以上であることが好ましい。
本発明の共押出積層フィルムは、前述の特定の最外層(A)、中心層(B)、イージーピール層(C)を積層してなるものであること以外には何ら限定されるものではなく、各層には、防曇剤、帯電防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、離型剤、紫外線吸収剤、着色剤等の成分を添加することができる。
本発明の積層フィルムの製造方法としては、共押出法であれば特に限定されるものではなく、例えば、最外層(A)、中心層(B)、イージーピール層(C)に用いる各樹脂又は樹脂混合物を、それぞれ別々の押出機で加熱溶融させ、共押出多層ダイス法やフィードブロック法等の方法により溶融状態で(A)/(B)/(C)の順で積層した後、インフレーションやTダイ・チルロール法等によりフィルム状に成形する方法が挙げられる。この共押出法は、各層の厚さの比率を比較的自由に調整することが可能で、衛生性に優れ、コストパフォーマンスにも優れた多層フィルムが得られる。さらに、本発明のイージーピール層(C)で用いるプロピレン系樹脂(c1)と、エチレン系樹脂(c2)には、両者間で融点の差が大きいため、共押出加工時にフィルム外観が劣化する場合がある。このような劣化を抑制するためには、比較的高温で溶融押出を行うことができるTダイ・チルロール法が好ましい。
本発明の共押出積層フィルムは、上記の製造方法によって、実質的に無延伸の多層フィルムとして得られるため、真空成形による深絞り成形等の二次成形も可能となる。
さらに、最外層(A)に印刷等を行なう場合には、印刷インキとの接着性等を向上させるため、前記最外層(A)に表面処理を施すことが好ましい。このような表面処理としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理等の表面酸化処理、あるいはサンドブラスト等の表面凹凸処理を挙げることができるが、好ましくはコロナ処理である。
本発明の共押出積層フィルムの用途としては特に限定されないが、食品、薬品、工業部品、雑貨、雑誌等の用途に用いる包装容器の蓋材等に好適に用いることが可能である。特に当該包装容器の最外層(本発明の共押出積層フィルムのイージーピール層と接着する部分)が各種プロピレン系樹脂を含有するものであることが、易開封性とシール強度とのバランスの観点から好ましい。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより詳しく説明する。以下、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
実施例1
イージーピール層(C)用の樹脂として、マルチサイト触媒を用いて合成されたプロピレン−エチレンランダム共重合体(以下COPPという)〔メルトフローレート(以下MFRという)(230℃)8g/10min〕80部と、低密度ポリエチレン(以下LDPEという)〔密度0.92g/cm、MFR(190℃)7g/10min〕20部との混合物を用い、中心層(B)としてマルチサイト触媒を用いて合成されたMFR(230℃)が9g/10min、融点164℃のプロピレン単独重合体〔以下HOPPという〕を用い、最外層(A)用の樹脂としてHOPPを用い、イージーピール層用押出機(口径30mm)と中心層用押出機(口径40mm)と最外層用押出機(口径30mm)とのそれぞれに樹脂を供給し、共押出法により押出温度230℃でTダイから(A)/(B)/(C)の各層の厚さが25μm/70μm/25μmになるように押出し、30℃の水冷金属冷却ロールで冷却し、ロールに巻き取り、35℃の熟成室で48時間熟成させて、全厚が120μmの本発明の積層フィルムを得た。
実施例2
(A)/(B)/(C)の各層の厚さが10μm/45μm/15μmになるようにして、全厚さが70μmとなるようにした以外は、実施例1と同様にして実施例2の積層フィルムを得た。
実施例3
(A)/(B)/(C)の各層の厚さが8μm/32μm/10μmになるようにして、全厚さが50μmとなるようにした以外は、実施例1と同様にして実施例3の積層フィルムを得た。
実施例4
(A)/(B)/(C)の各層の厚さが5μm/19μm/6μmになるようにして、全厚さが30μmとなるようにした以外は、実施例1と同様にして実施例4の積層フィルムを得た。
実施例5
イージーピール層(C)用の樹脂として、COPP90部と、LDPE10部との混合物を用いた以外は、実施例2と同様にして実施例5の積層フィルムを得た。
実施例6
イージーピール層(C)用の樹脂として、プロピレン−エチレン−ブテン−1三元共重合体(以下EPBという)〔MFR(230℃) 7g/10min〕60部と、LDPE40部との混合物を用いた以外は、実施例2と同様にして実施例6の積層フィルムを得た。
実施例7
イージーピール層(C)用の樹脂として、EPB70部と、LDPE30部との混合物を用いた以外は、実施例2と同様にして実施例7の積層フィルムを得た。
実施例8
イージーピール層(C)用の樹脂として、メタロセン触媒を用いて合成されたCOPP(以下メタロセンCOPPという)〔MFR(230℃) 7g/10min、融点 125℃〕60部と、LDPE40部との混合物を用いた以外は、実施例2と同様にして実施例8の積層フィルムを得た。
実施例9
イージーピール層(C)用の樹脂として、メタロセンCOPP70部と、LDPE30部との混合物を用いた以外は、実施例2と同様にして実施例9の積層フィルムを得た。
実施例10
イージーピール層(C)用の樹脂として、COPP70部と、高密度ポリエチレン(以下HDPEという)〔密度0.96g/cm、MFR 15g/10min〕30部との混合物を用いた以外は、実施例2と同様にして実施例10の積層フィルムを得た。
実施例11
イージーピール層(C)用の樹脂として、COPP70部、HDPE15部とLDPE15部との混合物を用いた以外は、実施例2と同様にして実施例11の積層フィルムを得た。
実施例12
最外層(A)用の樹脂として、HOPP99.95部と核剤〔3−メチルブテン−1〕0.05部との混合物を用いた以外は、実施例2と同様にして実施例12の積層フィルムを得た。
実施例13
最外層(A)用の樹脂として、HOPP90部とCOPP10部との混合物を用いた以外は、実施例2と同様にして実施例13の積層フィルムを得た。
実施例14
最外層(A)用の樹脂として、HOPP90部とLDPE10部との混合物を用いた以外は、実施例2と同様にして実施例14の積層フィルムを得た。
実施例15
(A)/(B)/(C)の各層の厚さが19μm/45μm/6μmになるようにして、全厚さが70μmとなるようにした以外は、実施例11と同様にして実施例15の積層フィルムを得た。
実施例16
中心層(B)用の樹脂として、メタロセンCOPPを用いた以外は、実施例2と同様にして実施例16の積層フィルムを得た。
比較例1
中心層(B)としてCOPPを用い、最外層(A)用の樹脂として同じくCOPPを用いた以外は実施例2と同様にして、比較例1の積層フィルムを得た。
比較例2
最外層(A)用の樹脂として、プロピレン単独重合体〔融点155℃、MFR(230℃)8g/10min、(以下、HOPP(2)という〕を用いた以外は、実施例2と同様にして比較例2の積層フィルムを得た。
比較例3
(A)/(B)/(C)の各層の厚さが3μm/13μm/4μmになるようにして、全厚さが20μmとなるようにした以外は、実施例1と同様にして比較例3の積層フィルムを得た。
得られたフィルムに対しての評価は、下記の手法にて行なった。結果を表1〜4にてまとめて記す。
ヒートシールテスト:
得られた共押出多層フィルムを、10cm×10cmに切り出し、厚さ0.3mmのポリプロピレン製シートと、ヒートシール面がポリプロピレンシート側に来るように重ね合わせて、ヒートシールテスタ(テスター産業製精密ヒートシーラー)を用いて、所定の温度に調節された上部ヒートシールバーが、共押出積層フィルムの最外層側にくるようにセットし、0.2MPa、1秒の条件でヒートシールした。
ヒートシールバーへのベタツキ評価:
ヒートシールテストをしたときの挙動について、次の基準で評価した。
○:シールバーにベタつかなかった。
△:最外層がシールバーにわずかにベタついた。
×:最外層がシールバーにベタつき、シールバーに溶着した。またはフィルム全体が溶け切れた。
剥離強度の評価:
ヒートシールされた部分と垂直方向に15mm幅の短冊状のサンプルを切り出し、引張試験機を用いて、300mm/minの速度で剥離したときの最大強度を剥離強度とした。
剥離性の評価:
ヒートシールされたサンプルを剥離したときの挙動について、以下の基準で評価した。
○:フィルムの伸びがなく、スムーズに剥離できた。
△:僅かにフィルムの伸びがあったものの、比較的容易に剥離できた。
×:フィルムが伸びてしまい、容易に剥離できなかった。
剛性:
ASTM D882に従って、1% Secant Modulusを23℃、相対湿度50%の雰囲気で測定した。
Figure 2012045884
Figure 2012045884
Figure 2012045884
Figure 2012045884

Claims (10)

  1. 融点が160℃以上のプロピレン単独重合体(a1)を樹脂成分として80質量%以上含有する最外層(A)と、
    融点が120℃以上のプロピレン系重合体(b1)を樹脂成分として60質量%以上含有する中心層(B)と、
    イージーピール層(C)とが積層してなる全厚30〜150μmの共押出多層フィルムであり、
    最外層(A)と中心層(B)との合計の厚みが全厚の70〜95%であることを特徴とする共押出多層フィルム。
  2. 前記最外層(A)に更に核剤(a2)を含有する請求項1記載の共押出多層フィルム。
  3. 前記プロピレン単独重合体(a1)が、マルチサイト触媒を用いて重合されたものである請求項1又は2記載の共押出多層フィルム。
  4. 前記プロピレン系重合体(b1)が、プロピレン単独重合体又はエチレン−プロピレンランダム共重合体である請求項1〜3の何れか1項記載の共押出多層フィルム。
  5. 前記イージーピール層(C)が、プロピレン系樹脂(c1)とエチレン系樹脂(c2)との混合樹脂層である請求項1〜4の何れか1項記載の共押出多層フィルム。
  6. 前記プロピレン系樹脂(c1)がエチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合体又はシングルサイト触媒を用いて重合されたエチレン−プロピレン共重合体である請求項5記載の共押出多層フィルム。
  7. 前記エチレン系樹脂(c2)が高密度ポリエチレン及び/又は低密度ポリエチレンである請求項5又は6記載の共押出多層フィルム。
  8. 前記プロピレン系樹脂(c1)と前記エチレン系樹脂(c2)との使用割合が、(c1)/(c2)で表される質量比として60〜90/40〜10の範囲である請求項5〜7の何れか1項記載の共押出多層フィルム。
  9. 請求項1〜8の何れか1項記載の共押出多層フィルムからなることを特徴とする蓋材。
  10. プロピレン系樹脂層を最外層とする容器用である請求項9記載の蓋材。
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