JP2012043985A - 半導体ウェーハの支持構造検討装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体ウェーハの支持構造を効率的に検討し、検討に要する時間を短縮できる半導体ウェーハの支持構造検討装置を提供する。
【解決手段】半導体ウェーハよりも大きいベース板10に、半導体ウェーハの周縁部に干渉するサポート具20を設けた支持構造検討装置であり、ベース板10に、半導体ウェーハの周縁前部に対して進退動可能なスライダ12を配置する。また、サポート具20を、半導体ウェーハの周縁後部を挟持する第一のサポート具21と、半導体ウェーハの周縁両側部を支持する第二のサポート具30と、半導体ウェーハの周縁前部を挟持する第三のサポート具32とから構成し、ベース板10とスライダ12のいずれか一方には、スライダ12の進退動量を検出する変位検出器40を設置し、スライダ12に、第一、第三のサポート具21・32に挟持された半導体ウェーハ用の荷重検出器41を設置する。
【選択図】図1
【解決手段】半導体ウェーハよりも大きいベース板10に、半導体ウェーハの周縁部に干渉するサポート具20を設けた支持構造検討装置であり、ベース板10に、半導体ウェーハの周縁前部に対して進退動可能なスライダ12を配置する。また、サポート具20を、半導体ウェーハの周縁後部を挟持する第一のサポート具21と、半導体ウェーハの周縁両側部を支持する第二のサポート具30と、半導体ウェーハの周縁前部を挟持する第三のサポート具32とから構成し、ベース板10とスライダ12のいずれか一方には、スライダ12の進退動量を検出する変位検出器40を設置し、スライダ12に、第一、第三のサポート具21・32に挟持された半導体ウェーハ用の荷重検出器41を設置する。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体ウェーハを収納する基板収納容器等の支持構造を検討する際に使用される半導体ウェーハの支持構造検討装置に関するものである。
半導体ウェーハWは安全性や耐汚染性等を考慮して基板収納容器1に収納されるが、この基板収納容器1は、図5や図6に示すように、複数枚の半導体ウェーハWを上下に並べて整列収納する容器本体2と、この容器本体2の開口した正面を開閉する着脱自在の蓋体4とを備え、半導体ウェーハWの保管、搬送、輸送等に利用されている(特許文献1、2参照)。
容器本体2は、所定の樹脂を含む成形材料を使用して正面の開口したフロントオープンボックスに成形され、背面壁の内面に、半導体ウェーハWの周縁後部に干渉可能なリアリテーナが突出形成されており、両側壁の内面には、半導体ウェーハWの周縁両側部を水平に支持する左右一対の支持片3が対設されるとともに、この一対の支持片3が上下方向に所定の間隔で配列されている。
蓋体4は、容器本体2の開口した正面にシールガスケットを介して密嵌する正面略矩形に構成され、裏面に、収納された半導体ウェーハWの周縁前部に対向するフロントリテーナ5が装着されており、このフロントリテーナ5には、半導体ウェーハWの周縁前部をV溝で挟持する可撓性の弾性片6が複数一体成形されている。
このような基板収納容器1は、容器本体2に半導体ウェーハWが支持片3を介して水平に挿入支持され、容器本体2の正面に蓋体4が蓋体開閉装置により圧入して嵌合されることにより、半導体ウェーハWを収納する。この際、半導体ウェーハWは、容器本体2の正面に蓋体4が嵌合され、周縁前部にフロントリテーナ5の弾性片6がV溝を介して圧接すると、容器本体2の両側壁後部の内面に圧接するとともに、V溝の傾斜面に案内されて徐々に上昇し、一対の支持片3からやや浮上し、容器本体2の両側壁後部と弾性片6のV溝とに荷重の作用した撓んだ状態で支持される。
このような支持構造により、半導体ウェーハWと支持片3との摺接に伴うパーティクルの発生を防止することができ、パーティクルによる半導体ウェーハWの汚染を有効に防ぐことができる。
ところで、半導体ウェーハWの支持構造が以上のように構成される関係上、蓋体4のフロントリテーナ5等は、単に成形されれば良いというものではなく、様々な検討が望まれる。すなわち、フロントリテーナ5は、V溝の傾斜面に半導体ウェーハWの周縁前部が摺接して上下したり、V溝の谷に半導体ウェーハWの周縁前部が接触した状態で弾性片6が撓むので、半導体ウェーハWの滑り上がりや滑り下がりの特性、半導体ウェーハWに関する保持力、V溝の谷位置における半導体ウェーハWの撓み量等を熟慮して成形材料やV溝の形状等を検討する必要がある。
例えば、ポリカーボネート(PC)は、寸法安定性、耐熱性、耐衝撃性等に優れ、変形しにくい樹脂なので、容器本体2の成形には最適である。しかしながら、傷付き易い特性を有するので、V溝に半導体ウェーハWの周縁前部が摺接するフロントリテーナ5の成形には適さない場合がある。この点については、半導体ウェーハWの周縁側部と接触する容器本体2の支持片3も同様である。
従来、このような検討をする場合には、専用の装置が何ら存在しないので、開発設計者は、既存の基板収納容器1を単に使用したり、改造し、過去の経験等を参考に研究していた。したがって、効率が非常に悪く、支持構造の検討に長期間を要するという大きな問題がある。
本発明は上記に鑑みなされたもので、半導体ウェーハの支持構造を効率的に検討し、検討に要する時間を短縮することのできる半導体ウェーハの支持構造検討装置を提供することを目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、半導体ウェーハよりも大きいベース板に、半導体ウェーハの周縁部に干渉するサポート具を設けた装置であって、
ベース板に、半導体ウェーハの周縁前部に対して進退動可能なスライダを取り付け、
サポート具を、ベース板に取り付けられて半導体ウェーハの周縁後部を挟み持つ第一のサポート具と、ベース板に取り付けられて半導体ウェーハの周縁側部を支持する第二のサポート具と、スライダに取り付けられて半導体ウェーハの周縁前部を挟み持つ第三のサポート具とから構成し、
ベース板とスライダのいずれか一方に、スライダの進退動量を検出する変位検出器を取り付け、
スライダに、サポート具の第一、第三のサポート具に挟まれた半導体ウェーハ用の荷重検出器を取り付けたことを特徴としている。
ベース板に、半導体ウェーハの周縁前部に対して進退動可能なスライダを取り付け、
サポート具を、ベース板に取り付けられて半導体ウェーハの周縁後部を挟み持つ第一のサポート具と、ベース板に取り付けられて半導体ウェーハの周縁側部を支持する第二のサポート具と、スライダに取り付けられて半導体ウェーハの周縁前部を挟み持つ第三のサポート具とから構成し、
ベース板とスライダのいずれか一方に、スライダの進退動量を検出する変位検出器を取り付け、
スライダに、サポート具の第一、第三のサポート具に挟まれた半導体ウェーハ用の荷重検出器を取り付けたことを特徴としている。
なお、ベース板とスライダとに、半導体ウェーハの周縁部に沿うガイド溝をそれぞれ設けて各ガイド溝の近傍長手方向にはサポート具用の固定孔を間隔をおいて複数配列し、ベース板のガイド溝に、サポート具の第一、第二のサポート具をそれぞれスライド可能に嵌め入れ、スライダのガイド溝に、サポート具の第三のサポート具をスライド可能に嵌め入れることができる。
また、ベース板に、半導体ウェーハの周縁部に接触して芯出しするストッパピンを立て設け、ベース板の周縁部には複数の握持ハンドルを取り付けることができる。
また、ベース板に、半導体ウェーハの周縁部に接触して芯出しするストッパピンを立て設け、ベース板の周縁部には複数の握持ハンドルを取り付けることができる。
また、ベース板にガイド溝を複数設け、この複数のガイド溝を、口径の異なる複数種の半導体ウェーハの周縁部に沿わせることができる。
また、第一、第三のサポート具の半導体ウェーハを挟み持つ挟持部をそれぞれ断面略V字形に形成し、各挟持部の谷を境とした傾斜下面にシボ加工を施すこともできる。
さらに、落下試験用の起立した複数のガイドバーにベース板の周縁部を昇降可能に貫通支持させ、半導体ウェーハを干渉支持した支持構造検討装置を所定の高さから落下させて半導体ウェーハの落下特性を試験することもできる。
また、第一、第三のサポート具の半導体ウェーハを挟み持つ挟持部をそれぞれ断面略V字形に形成し、各挟持部の谷を境とした傾斜下面にシボ加工を施すこともできる。
さらに、落下試験用の起立した複数のガイドバーにベース板の周縁部を昇降可能に貫通支持させ、半導体ウェーハを干渉支持した支持構造検討装置を所定の高さから落下させて半導体ウェーハの落下特性を試験することもできる。
ここで、特許請求の範囲における半導体ウェーハには、少なくともφ200、300、450mmのシリコンウェーハ等が含まれる。また、サポート具の第一、第二、第三のサポート具は、単数複数を特に問うものではない。変位検出器には、渦電流式、光学式、接触式等の種類があるが、特に限定されるものではない。さらに、荷重検出器は、圧縮型や引張型等のタイプがあるが、半導体ウェーハに加わる荷重を検出することができるのであれば、いずれをも使用することができる。
本発明によれば、半導体ウェーハの支持構造を検討したい場合には、第二のサポート具に半導体ウェーハを支持させ、この半導体ウェーハの周縁前部に向けてスライダを進出させれば良い。すると、スライダの進出量が変位検出器に検出され、半導体ウェーハの周縁前部に第三のサポート具が接触し、第一のサポート具に半導体ウェーハの周縁後部が接触して滑り上がり、第一、第三のサポート具に半導体ウェーハが挟み持たれるとともに、第二のサポート具から半導体ウェーハが浮上する。この際、半導体ウェーハに作用する荷重は、荷重検出器により検出される。
第一、第三のサポート具に半導体ウェーハが挟み持たれたら、スライダを半導体ウェーハの周縁前部から後退させる。すると、半導体ウェーハががたついて傾斜するとともに、第一のサポート具に周縁後部が接触しながら半導体ウェーハが落下し、第二のサポート具に半導体ウェーハが支持される。第二のサポート具に半導体ウェーハが支持されたら、上記作業を複数回繰り返せば良い。このような検討作業を実施すれば、半導体ウェーハの滑り上がりや滑り下がりの荷重等を評価し、成形材料毎の特性を判定することができる。
本発明によれば、半導体ウェーハの支持構造を効率的に検討し、検討に要する時間を短縮することができるという効果がある。
また、請求項2記載の発明によれば、必要に応じて第一、第二、第三のサポート具をガイド溝に沿わせてスライドさせ、これらを任意の箇所で位置決め固定して支持構造の検討の便宜を図ることができる。
また、請求項3記載の発明によれば、一種類の大きさの半導体ウェーハの検討だけでなく、大きさの異なる他種類の半導体ウェーハをも検討することができ、検討の便宜を図ることができる。
また、請求項3記載の発明によれば、一種類の大きさの半導体ウェーハの検討だけでなく、大きさの異なる他種類の半導体ウェーハをも検討することができ、検討の便宜を図ることができる。
さらに、請求項4記載の発明によれば、第一、第三のサポート具における挟持部の傾斜下面に半導体ウェーハの周縁部を接触させ、一次停止等を招くことなく、滑らかに半導体ウェーハを上下動させることが可能になる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明すると、本実施形態における半導体ウェーハの支持構造検討装置は、図1ないし図6に示すように、半導体ウェーハWよりも大きいベース板10に、半導体ウェーハWの周縁部に干渉するサポート具20を配設した装置であり、ベース板10にスライダ12を配置して半導体ウェーハWの周縁前部に対して進退動可能とし、サポート具20を第一、第二、第三のサポート具21・30・32とし、ベース板10とスライダ12のいずれか一方に、スライダ12用の変位検出器40を設置するとともに、スライダ12に、第一、第三のサポート具21・32に挟持された半導体ウェーハW用の荷重検出器41を設置するようにしている。
半導体ウェーハWは、図5や図6に示すように、例えばφ300や450mmの口径を有するシリコンウェーハからなり、ベース板10の前部11を除く領域にサポート具20を介して対向する。
ベース板10は、図1ないし図4に示すように、例えば木材や金属等からなる所定の材料を使用して平面略多角形の平板に形成され、前部11の表面(図1の右側)に、後部(図1の左側)方向に水平にスライドするスライダ12が配置されるとともに、このスライダ12に連結した操作ハンドル13が起伏可能に設置されており、この操作ハンドル13が上下方向に回転操作されることにより、スライダ12が半導体ウェーハWの周縁前部に対して進退動する。
ベース板10の前部11を除く領域とスライダ12とには、半導体ウェーハWの周縁部に沿うガイド溝14がそれぞれ穿孔され、各ガイド溝14の近傍長手方向には、サポート具20用の固定螺子孔15が間隔をおいて複数配列される。ベース板10のガイド溝14は、ベース板10の後部寄りに位置する複数の円弧溝、及びベース板10の両側部寄りにそれぞれ位置する複数の円弧溝が間隔をおき平面略C字形に配列されることで形成される。
ベース板10のガイド溝14は、間隔をおき内外一対に分割して複数化され、口径の異なる複数種の半導体ウェーハWの周縁部に対応する。具体的には、内側のガイド溝14Aがφ300mmの半導体ウェーハWの周縁部に沿い、外側のガイド溝14Bがφ450mmの半導体ウェーハWの周縁部に対応する。
なお、ベース板10の表面には、半導体ウェーハWの周縁部に接触して芯出しする複数のストッパピン16(図1参照)が着脱自在に立設され、ベース板10の中心部には、内側のガイド溝14に包囲される丸い貫通口17(図3参照)が軽量化の観点から選択的に穿孔されており、ベース板10の左右両側部には、運搬の便宜を図る観点から略U字形の握持ハンドル18(図3や図4参照)がそれぞれ螺着される。
スライダ12は、図1や図2に示すように、ベース板10の左右両側部方向(図1の上下方向)に伸びる平面略多角形の細長い平板からなり、基板収納容器1の蓋体4に相当する。このスライダ12には、左右一対の円弧溝が間隔をおいて穿孔され、この左右一対の円弧溝がガイド溝14を区画形成して半導体ウェーハWの周縁前部に対応する。
サポート具20は、図1や図2に示すように、ベース板10のガイド溝14に位置調整可能に嵌入されて半導体ウェーハWの周縁後部を挟持する複数の第一のサポート具21と、ベース板10のガイド溝14に位置調整可能に嵌入されて半導体ウェーハWの周縁両側部を支持可能な複数の第二のサポート具30と、スライダ12のガイド溝14に位置調整可能に嵌入されて半導体ウェーハWの周縁前部を挟持する複数の第三のサポート具32とを備える。
第一のサポート具21は、ベース板10のガイド溝14にスライド可能に嵌入される平板形のスライドブロック22を備え、このスライドブロック22上に略L字形の取付ブロック23が回転可能に軸支されており、この取付ブロック23の立面部に、半導体ウェーハWの周縁後部を挟持する樹脂製の挟持ブロック24が着脱自在に螺着される。スライドブロック22の下部周縁には、ベース板10の固定螺子孔15に対向する複数の螺子孔25が並べて穿孔され、各螺子孔25を貫通した螺子具が固定螺子孔15に螺嵌されることにより、第一のサポート具21が位置決め固定される。
挟持ブロック24は、半導体ウェーハWの支持構造に使用したい検討用の樹脂により成形され、半導体ウェーハWの周縁後部を挟持する挟持部26が断面略V字形に凹み形成されており、この挟持部26の深い谷27を境とした傾斜上面28に磨き加工が施されるとともに、傾斜下面29に滑性のシボ加工が施される。検討用の樹脂は、特に限定されるものではないが、例えばシクロオレフィンポリマー、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマーといった熱可塑性樹脂やこれらのアロイ等があげられる。
係る樹脂には、カーボンブラック、炭素繊維、カーボンナノチューブ、金属繊維、金属酸化物、導電性ポリマー等の導電剤やアニオン、カチオン、非イオン系等の各種帯電防止剤が選択的に添加される。また、ベンゾトリアゾール系、サリシレート系、シアノアクリレート系、オキザリックアシッドアニリド系、ヒンダードアミン系の紫外線吸収剤を添加したり、剛性を向上させるガラス繊維や炭素繊維等を添加することも可能である。
第二のサポート具30は、ベース板10のガイド溝14にスライド可能に嵌入される平板形のスライドブロック22を備え、このスライドブロック22上に平板形の取付ブロック23が軸支されており、この取付ブロック23上に、半導体ウェーハW裏面の周縁側部を下方から支持する樹脂製の支持ブロック31が着脱自在に螺着される。スライドブロック22には、ベース板10の固定螺子孔15に対向する複数の螺子孔25が穿孔され、各螺子孔25を貫通した螺子具が固定螺子孔15に螺嵌されることにより、第二のサポート具30が位置決め固定される。
支持ブロック31は、既存の容器本体2の支持片3に準拠し、半導体ウェーハWの支持構造に使用したい検討用の樹脂により成形されており、半導体ウェーハWの裏面に点接触する表面に滑性のシボ加工が施される。この支持ブロック31の検討用の樹脂は、挟持ブロック24の場合と同様である。
第三のサポート具32は、スライダ12のガイド溝14にスライド可能に嵌入される取付ブロック23を備え、この取付ブロック23の立面部に、半導体ウェーハWの周縁前部を挟持する樹脂製の挟持ブロック24が着脱自在に螺着される。取付ブロック23には、スライダ12の固定螺子孔15に対向する複数の螺子孔25が穿孔され、各螺子孔25を貫通した螺子具が固定螺子孔15に螺嵌されることにより、第三のサポート具32が位置決め固定される。
挟持ブロック24は、第一のサポート具21の場合と同様、半導体ウェーハWの支持構造に用いたい樹脂で成形され、半導体ウェーハWの周縁前部を挟持する挟持部26が断面略V字形に凹み形成されており、この挟持部26の深い谷27を境とした傾斜上面28に磨き加工が施されるとともに、傾斜下面29に滑性のシボ加工が施される。
変位検出器40は、図1に示すように、例えば発光素子から照射したレーザ光線(例えば、半導体レーザ等)を受光素子で受光するレーザ変位計等からなり、ベース板10の前部表面に設置されてスライダ12の後部に間隔をおいて対向しており、図示しないオシロスコープ等の計測器に接続される。このような変位検出器40は、スライダ12に照射したレーザ光線の少なくとも一部を反射光として受光することにより、スライダ12の進退動量(mm)を高精度に検出するよう機能する。
荷重検出器41は、図1に示すように、例えば荷重の大きさを電気信号に変換する歪ゲージ式のロードセル等からなり、スライダ12の表面中央部付近に設置されて図示しないオシロスコープ等の計測器に接続されており、第一、第三のサポート具21・32に挟持された半導体ウェーハWに作用する荷重(N)を高精度に検出するよう機能する。
上記構成において、半導体ウェーハWの支持構造を検討したい場合には、先ず、複数の第一、第二、第三のサポート具21・30・32に検討用に成形した挟持ブロック24や支持ブロック31をそれぞれ螺着し、第一、第二、第三のサポート具21・30・32を適宜スライドさせて位置決め固定し、複数の第二のサポート具30に半導体ウェーハWを水平に支持させてその支持状態の適否を目視で確認した後、操作ハンドル13を上方に回転操作してスライダ12を半導体ウェーハWの周縁前部に向け徐々に進出させる。
この際、必要に応じ、第一、第二、第三のサポート具21・30・32を容器本体2のリアリテーナや支持片3、蓋体4のフロントリテーナ5の配設箇所に対応するようスライドさせ、位置決め固定することができる。
半導体ウェーハWの周縁前部にスライダ12を進出させると、スライダ12の進出量(距離)が変位検出器40に検出されて計測器に表示され、半導体ウェーハWの周縁前部に第三のサポート具32における挟持部26の谷27が接触嵌合し、第一のサポート具21における挟持部26の滑らかな傾斜下面29に半導体ウェーハWの周縁後部が接触して徐々に滑り上がり、第一、第三のサポート具21・32における挟持部26の谷27に半導体ウェーハWが撓みながら挟持されるとともに、各第二のサポート具30から半導体ウェーハWが僅かに浮上する。
この際、半導体ウェーハWには、基板収納容器1に支持された場合と同様に荷重が作用することとなる。この荷重は、半導体ウェーハWに接触した荷重検出器41により高精度に検出され、計測器に表示される。
第一、第三のサポート具21・32に半導体ウェーハWが挟持されたら、計測器の表示を確認したり、記録した後、起こした操作ハンドル13を下方に回転操作してスライダ12を半導体ウェーハWの周縁前部から元の位置に徐々に後退させる。
すると、半導体ウェーハWが前後にがたついて傾斜するとともに、第一のサポート具21の挟持部26に半導体ウェーハWの周縁後部が摺接しながら落下し、複数の第二のサポート具30に半導体ウェーハWが支持され、半導体ウェーハWに作用した荷重が略0gfとなる。第二のサポート具30に半導体ウェーハWが支持されたら、上記作業を複数回繰り返せば良い。
このような検討作業を実施すれば、半導体ウェーハWの滑り上がりや滑り下がりの荷重を正確に評価し、半導体ウェーハWの滑り上がりや滑り下がりの特性、半導体ウェーハWに関する保持力、V溝の谷27位置における半導体ウェーハWの撓み量等を成形材料毎の特性として判定し、半導体ウェーハWの新たな支持構造を開発したり、容器本体2のリアリテーナや支持片3、フロントリテーナ5の改造に大いに貢献することができる。
上記構成によれば、半導体ウェーハWの支持構造に関し、基板収納容器1の支持構造を模した専用の装置で検討するので、効率的な検討が大いに期待でき、しかも、検討に要する期間を大幅に短縮することができる。また、ベース板10のガイド溝14を複数化して口径の異なる複数種の半導体ウェーハWの周縁部に対応させるので、φ300mmの半導体ウェーハWの検討だけでなく、φ450mmの半導体ウェーハWの検討にも使用することができ、検討作業の便宜を図ることができる。
なお、上記実施形態では半導体ウェーハWに作用する荷重を検出して検討したが、何らこれに限定されるものではない。例えば、落下試験用の起立した複数のガイドバーにベース板10の四隅部を昇降可能に挿通し、第一、第三のサポート具21・32で半導体ウェーハWを挟持した支持構造検討装置を所定の高さから落下させて半導体ウェーハWの落下衝撃を再現し、半導体ウェーハWの落下特性を試験するようにしても良い。また、ベース板10に変位検出器40を設置したが、スライダ12の進退動の距離を検出することができるのでれば、スライダ12に変位検出器40を設置しても良い。さらに、第一、第三のサポート具21・32を上下方向に揺動する構造に構成することもできる。
本発明に係る半導体ウェーハの支持構造検討装置は、半導体ウェーハの支持構造を検討する分野で使用することができる。
1 基板収納容器
2 容器本体
3 支持片
4 蓋体
5 フロントリテーナ
10 ベース板
11 前部
12 スライダ
14 ガイド溝
14A 内側のガイド溝
14B 外側のガイド溝
15 固定螺子孔(固定孔)
20 サポート具
21 第一のサポート具
22 スライドブロック
23 取付ブロック
24 挟持ブロック
25 螺子孔
26 挟持部
27 谷
28 傾斜上面
29 傾斜下面
30 第二のサポート具
32 第三のサポート具
40 変位検出器
41 荷重検出器
W 半導体ウェーハ
2 容器本体
3 支持片
4 蓋体
5 フロントリテーナ
10 ベース板
11 前部
12 スライダ
14 ガイド溝
14A 内側のガイド溝
14B 外側のガイド溝
15 固定螺子孔(固定孔)
20 サポート具
21 第一のサポート具
22 スライドブロック
23 取付ブロック
24 挟持ブロック
25 螺子孔
26 挟持部
27 谷
28 傾斜上面
29 傾斜下面
30 第二のサポート具
32 第三のサポート具
40 変位検出器
41 荷重検出器
W 半導体ウェーハ
Claims (4)
- 半導体ウェーハよりも大きいベース板に、半導体ウェーハの周縁部に干渉するサポート具を設けた半導体ウェーハの支持構造検討装置であって、
ベース板に、半導体ウェーハの周縁前部に対して進退動可能なスライダを取り付け、
サポート具を、ベース板に取り付けられて半導体ウェーハの周縁後部を挟み持つ第一のサポート具と、ベース板に取り付けられて半導体ウェーハの周縁側部を支持する第二のサポート具と、スライダに取り付けられて半導体ウェーハの周縁前部を挟み持つ第三のサポート具とから構成し、
ベース板とスライダのいずれか一方に、スライダの進退動量を検出する変位検出器を取り付け、
スライダに、サポート具の第一、第三のサポート具に挟まれた半導体ウェーハ用の荷重検出器を取り付けたことを特徴とする半導体ウェーハの支持構造検討装置。 - ベース板とスライダとに、半導体ウェーハの周縁部に沿うガイド溝をそれぞれ設けて各ガイド溝の近傍長手方向にはサポート具用の固定孔を間隔をおいて複数配列し、ベース板のガイド溝に、サポート具の第一、第二のサポート具をそれぞれスライド可能に嵌め入れ、スライダのガイド溝に、サポート具の第三のサポート具をスライド可能に嵌め入れた請求項1記載の半導体ウェーハの支持構造検討装置。
- ベース板にガイド溝を複数設け、この複数のガイド溝を、口径の異なる複数種の半導体ウェーハの周縁部に沿わせるようにした請求項2記載の半導体ウェーハの支持構造検討装置。
- 第一、第三のサポート具の半導体ウェーハを挟み持つ挟持部をそれぞれ断面略V字形に形成し、各挟持部の谷を境とした傾斜下面にシボ加工を施した請求項1、2、又は3記載の半導体ウェーハの支持構造検討装置。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010184014A Pending JP2012043985A (ja) | 2010-08-19 | 2010-08-19 | 半導体ウェーハの支持構造検討装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012043985A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014116492A (ja) * | 2012-12-11 | 2014-06-26 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 基板収納容器 |
JP2015198113A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-09 | 株式会社荏原製作所 | 基板保持機構、基板搬送装置、半導体製造装置 |
-
2010
- 2010-08-19 JP JP2010184014A patent/JP2012043985A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014116492A (ja) * | 2012-12-11 | 2014-06-26 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 基板収納容器 |
JP2015198113A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-09 | 株式会社荏原製作所 | 基板保持機構、基板搬送装置、半導体製造装置 |
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