以下、本発明を実施するための形態を、図面を用いて説明する。
(A)<本発明の全体の説明>
図2は、本発明に係る電子帳票印刷管理技術の実施形態を示す概要図である。 同図において、クライアントPC5000は、帳票利用者が電子帳票の印刷状況を確認し、必要に応じて印刷要求を発行するために用いる電子帳票印刷状況確認画面5100(後述する図7参照)と、印刷された電子帳票の印刷履歴を確認し、必要に応じて再印刷要求を発行するために用いる電子帳票印刷履歴確認画面5200(後述する図10参照)と、電子帳票に関する各種管理情報を確認し、必要に応じて編集要求(追加、変更、削除)を発行するために用いる電子帳票管理情報管理画面5300(後述する図15参照)などを表示する表示装置を備える。
また、サーバPC6000は、下記の7つのアプリケーションプログラムを備える。
(a)第一のプログラムは、常駐プログラム起動/停止要求6300の指示に従い起動/停止し、電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票配布管理データベース6510(後述する図5参照)を入力し、ファイル送受信プログラム等外部より電子帳票を受けられる仕組み6010を介して外部システムより電子帳票受付管理用ディレクトリ6100内に格納される電子帳票ファイル6110および電子帳票受付完了ファイル6120を定期的に監視し、該電子帳票ファイル6110および電子帳票受付完了ファイル6120の格納を検知した際に、該電子帳票ファイル6110を印刷可能な対象として識別して電子帳票登録管理用ディレクトリ6200に登録済み電子帳票ファイル6210として格納するとともに、電子帳票管理情報データベース6500に電子帳票印刷管理データベース6520(後述する図6参照)の情報を登録するための電子帳票受付監視処理および登録処理常駐プログラム6310である(当該プログラムの処理の詳細は後述する図3参照)。
(b)第二のプログラムは、帳票利用者が前記電子帳票印刷状況確認画面5100より発行する電子帳票印刷状況確認要求5110に従い、電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票配布管理データベース6510および電子帳票印刷管理データベース6520を検索し、電子帳票印刷状況検索結果5120を出力するための電子帳票印刷状況検索処理プログラム6330である(当該プログラムの処理の詳細は後述する図8参照)。
(c)第三のプログラムは、帳票利用者が前記電子帳票印刷履歴確認画面5200より発行する電子帳票印刷履歴確認要求5210に従い、電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票配布管理データベース6510および電子帳票印刷管理データベース6520を検索し、電子帳票印刷履歴検索結果5220を出力するための電子帳票印刷履歴検索処理プログラム6350である(当該プログラムの処理の詳細は後述する図11参照)。
(d)第四のプログラムは、帳票利用者が前記電子帳票印刷状況検索結果5120を元に電子帳票印刷状況確認画面5100より発行する電子帳票印刷要求5130、または前記電子帳票印刷履歴検索結果5220を元に電子帳票印刷履歴確認画面5200より発行する電子帳票再印刷要求5230、またはサーバPC6000が定期的に発行する定期自動印刷要求6400に従い、電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票配布管理データベース6510および電子帳票印刷管理データベース6520を入力し、指定された印刷対象電子帳票を「印刷待ち」の状態として電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票印刷管理データベース6520に登録するための電子帳票仮想印刷処理プログラム6340である(当該プログラムの処理の詳細は後述する図9参照)。
(e)第五のプログラムは、常駐プログラム起動/停止要求6300の指示に従い起動/停止し、電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票印刷管理データベース6520を定期的に監視し、「印刷待ち」状態の電子帳票印刷管理情報を検知した際に、電子帳票配布管理データベース6510および電子帳票登録管理用ディレクトリ6200内に格納されている登録済み電子帳票ファイル6210を用いて、電子帳票印刷用プリンタ群7000内の適切な電子帳票印刷先プリンタを指定して実際に印刷処理を実施するとともに、電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票印刷管理データベース6520に印刷履歴情報を登録するための電子帳票印刷監視処理および実印刷処理常駐プログラム6320である(当該プログラムの処理の詳細は後述する図12参照)。
(f)第六のプログラムは、帳票利用者が前記電子帳票管理情報管理画面5300より発行する電子帳票管理情報確認要求5310に従い、電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票配布管理データベース6510を検索し、電子帳票管理情報検索結果5320を出力するための電子帳票管理情報検索処理プログラム6360である(当該プログラムの処理の詳細は後述する図16参照)。
(g)第七のプログラムは、帳票利用者が前記電子帳票管理情報検索結果5320を元に電子帳票管理情報管理画面5300より発行する電子帳票管理情報編集要求5330に従い、電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票配布管理データベース6510に対して、指定された電子帳票配布管理情報の編集(追加、変更、削除)を反映するための電子帳票管理情報編集処理プログラム6370である(当該プログラムの処理の詳細は後述する図17参照)。
上述した第一のプログラムの処理、第二のプログラムの処理、第三のプログラムの処理、第四のプログラムの処理、第五のプログラムの処理、第六のプログラムの処理、第七のプログラムの処理は、サーバ6000を構成するCPUやメモリ、レジスタなどのハードウェア(図2では明示せず)により対応するプログラムを実行することにより実現されるものであることはいうまでもない。
以下、本発明について、具体的実施例を用いて説明する。実施例の説明は、図2に示す概要図と、図3から図17に示す各部の処理の詳細を説明するための図を用いて行なう。
ここでは、配布先として「課」,「係」の単位に分割された分掌組織を考え、該配布先に対応する印刷先として該「課」に1台ずつプリンタが設置されている場合を考える。ただし、上記プリンタの設置例はあくまでも一例を示したにすぎず、例えば、係ごとにプリンタが設置されている、あるいは課に複数台(各課異なる台数)のプリンタが設置されている、などという場合であっても、後述の印刷先管理情報の持ち方を自然な応用範囲で工夫することにより対応可能である。
(B)<電子帳票受付監視処理および登録処理常駐プログラム6310(第一のプログラム)の説明>
図3に、図2の常駐プログラム起動/停止要求6300の指示を受けて開始する、電子帳票受付監視処理および登録処理常駐プログラム6310(第一のプログラム)の処理を説明するための処理ブロック図の一例を示す。
図3の電子帳票受付監視処理および登録処理常駐プログラム6310(第一のプログラム)は、初めに常駐プログラム起動/停止要求6300(図2参照)の一つである電子帳票受付監視処理および登録処理常駐プログラム起動要求63001により起動される、サーバPC6000内に常駐するプログラムである。
電子帳票受付監視処理および登録処理常駐プログラム6310(第一のプログラム)は、サーバPC6000内に常駐している間、電子帳票受付監視処理主ループ63101により、定期的に電子帳票受付管理用ディレクトリ6100を監視し、受付完了した電子帳票が存在した場合に、受付完了した電子帳票を電子帳票配布管理データベース6510(具体的構成例は後述する図5参照)と照合し、配布先を確認する電子帳票配布先検査処理ステップ63102と、配布先を確認した電子帳票ファイル6110を登録済み電子帳票ファイル6210として電子帳票登録管理用ディレクトリ6200に移動し、対応する電子帳票受付完了ファイル6120を削除する電子帳票ファイル登録処理ステップ63103と、登録した電子帳票ファイルの管理情報を電子帳票印刷管理データベース6520(具体的構成例は後述する図6参照)に格納する電子帳票登録情報登録処理ステップ63104と、電子帳票受付監視処理および登録処理常駐プログラム停止要求63002があった場合に当該電子帳票受付監視処理主ループを抜け、電子帳票受付監視を終了する電子帳票受付監視終了処理ステップ63105とを実施する。
電子帳票受付監視処理主ループ63101の監視による受付完了判断は、一定の規則に則った電子帳票ファイル6110および電子帳票受付完了ファイル6120の存在確認を以って判断する。
図4に、図2の電子帳票受付管理用ディレクトリ6100に格納される電子帳票ファイル6110および電子帳票受付完了ファイル6120の受付完了判断に用いるファイル名の命名規則の一例を示す。
ここでは、受付可能な電子帳票ファイル6110のファイル名は下記の規則に則った26文字と、ファイルの文書種別を識別する拡張子で構成するものとしている。
図4において、該ファイル名の1文字目から8文字目の8桁は、帳票IDを表しており、この帳票IDは、後述する電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票配布管理データベース6510と照合するために用いる(図は帳票IDがListA101の例である)。
9文字目から25文字目の17桁は、電子帳票ファイル6110が電子帳票受付管理用ディレクトリ6100に格納された日時をYYYYMMDDhhmmssSSS形式(YYYYMMDDは西暦日付、hhmmssSSSは24時表示の時刻、特にSSSはミリ秒を表す)で表す(図は日時が20100101120000000の例である)。
26文字目の1桁は、該ファイル名を持つファイルが電子帳票ファイルであるか電子帳票受付完了ファイルであるかを示すためのファイル区分コードを表す。ここでは、「A」が電子帳票ファイルを表し、「a」が電子帳票受付完了ファイルを表すものとする。
なお、運用上、電子帳票の種別を区別するために、複数のファイル区分コードを複数組設定することも可能である。例えば、初めて送るものについて、「A」,「a」の組を、一度送ったものの再送に該当するものについて、「B」,「b」の組を割り当てるなど自然な応用に含まれる。
同図の電子帳票ファイルの格納ファイル名の最後に付与されているPDFはファイル形式がPDFファイルであることを示す拡張子である。
上述した命名規則に加え、受付完了判断を円滑に行なうために、電子帳票受付完了ファイルには次の二つの規則を課す。
一つは、電子帳票ファイル6110が電子帳票受付管理用ディレクトリ6100に格納された後に、該電子帳票ファイル6110が受付完了と判断してもよい状態であることを示すために、該電子帳票ファイルに対応する電子帳票受付完了ファイル6120を電子帳票受付管理用ディレクトリ6100に格納することである。
ここで、電子帳票受付完了ファイル6120の中身は参照せず、その存在の有無により受付完了を判断するため、該電子帳票受付完了ファイル6120の中身については特に指定はしないが、該電子帳票受付完了ファイル6120作成のためにシステム資源を多量に使用したり、作成時間に長時間かかったりするなどによる可用性低下を防ぐために、0バイトや1バイトなど少量のデータ量である方が望ましい。
もう一つは、図4の例に示したように、電子帳票ファイル6110のファイル名の1文字目から25文字目までと、該電子帳票ファイル6110に対応する電子帳票受付完了ファイル6120のファイル名の1文字目から25文字目までとが同一で、かつ26文字目が対応する文字同士(Aに対してa)であることである。
この二つの規則により、例えば、ファイル送受信プログラム等外部より電子帳票を受けられる仕組み6010が遠隔地から実施するFTP(File Transfer Protocol)転送であり、かつ電子帳票ファイル6110のサイズが大量で、受信完了までの時間が、電子帳票受付監視処理主ループ63101が定期的に監視する周期より多く時間がかかってしまう場合にも、電子帳票受付監視処理主ループ63101は電子帳票ファイル6110と該電子帳票ファイルに対応する電子帳票受付完了ファイル6120の少なくとも一方が存在しない間(すなわち、対として存在しない間)は、該電子帳票ファイル6110は受付未完で登録可能状態ではない、と判断することで、FTP転送途中の不正な状態の電子帳票ファイルを誤って受け付け登録することなく、自然のこととして、該電子帳票ファイルの受信完了まで該電子帳票に関する後続処理である電子帳票配布先検査処理ステップ63102、電子帳票ファイル登録処理ステップ63103、電子帳票登録情報登録処理ステップ63104の対象からは外すこととなる。
同電子帳票受付監視処理主ループ63101の処理内にて、電子帳票受付管理用ディレクトリ6100に電子帳票ファイル6110と該電子帳票ファイルに対応する電子帳票受付完了ファイル6120が共に存在する他の対に関しては、該電子帳票ファイル6110は受付完了したものと判断し、後続処理である電子帳票配布先検査処理ステップ63102、電子帳票ファイル登録処理ステップ63103、電子帳票登録情報登録処理ステップ63104の対象とすることとなる。
また、二つ目の規則により、定期的、定型的に作成、印刷、配布の運用工程を経て利用される電子帳票がサーバPC6000にて一元管理される際に、名称重複による電子帳票ファイルの上書きや保管失敗、ファイルの特定困難などの管理上の混乱を軽減、回避することができる。
図5に、図2の電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票配布管理データベース6510(電子帳票管理情報群3000内の配布先管理情報3020に相当)の構成例を示す。
本実施例では、電子帳票配布管理データベース6510は、電子帳票の配布先となる分掌組織のうち課に関する情報を管理する課管理テーブル65101と、同係に関する情報を管理する係管理テーブル65102と、配布される電子帳票の名称情報を管理する帳票名称管理テーブル65103と、該電子帳票と配布先となる分掌組織との関係性を管理する帳票配布先管理テーブル65104と、該電子帳票に関する権限を管理するユーザ管理テーブル65105と、該電子帳票の実際の印刷先となる印刷装置を管理する印刷装置管理テーブル65106と、該印刷装置と配布先となる分掌組織との関係性を管理する印刷先管理テーブル65107と、実印刷対象電子帳票の種別と実印刷コマンドとの関係性を管理する実印刷手段管理テーブル65108とで構成される。
同図に示した例では、課管理テーブル65101は、課管理履歴ID,課コード,課名称,処理順序,削除フラグから構成され、係管理テーブル65102は、係管理履歴ID,係コード,所属課履歴ID,係名称,処理順序,削除フラグから構成され、帳票名称管理テーブル65103は、帳票名称管理履歴ID,帳票ID,帳票名称,削除フラグから構成され、帳票配布先管理テーブル65104は、帳票配布先管理履歴ID,帳票名称管理履歴ID,係管理履歴ID,削除フラグから構成され、ユーザ管理テーブル65105は、ユーザ名,パスワード,所属課コード,権限コードから構成され、印刷装置管理テーブル65106は、印刷装置ID,印刷装置名から構成され、印刷先管理テーブル65107は、印刷先管理履歴ID,課管理履歴ID,印刷装置ID,削除フラグから構成され、実印刷手段管理テーブル65108は、実印刷種別,実印刷コマンドから構成されている。
同図に示した実印刷手段管理テーブル65108の例では、実印刷対象電子帳票の実印刷種別(.TXT),(.PDF),あるいは(.DOC)に対して、それぞれ(テキストエディタの印刷コマンド),(PDFリーダの印刷コマンド),あるいは(ワードファイルの印刷コマンド)の実印刷コマンドが関連付けられている。
なお、電子帳票配布管理データベース6510の課管理テーブル65101に配布先ごとの優先度を表す荷重指標を設けておき、該荷重指標を加味して、実印刷指示の指示頻度を制御することも可能である。
本実施例では、課管理テーブル65101、係管理テーブル65102、帳票名称管理テーブル65103、帳票配布先管理テーブル65104、印刷先管理テーブル65107は、各管理情報の履歴IDを以って編集の履歴を管理できる仕組みを有している。
図5に示した電子帳票配布管理データベース6510の構成例に従えば、例えば「業務管理台帳」という帳票名称を持つ電子帳票は、先頭8桁が「ListA201」である電子帳票ファイルを受付、登録し(帳票名称管理テーブル65103の4行目参照)、「業務管理課 業務管理2係」に配布し(帳票配布先管理テーブル65104の4行目および係管理テーブル65102の2行目、帳票管理テーブル65101の1行目参照)、「業務管理課用プリンタ」という印刷装置にて印刷する(印刷先管理テーブル65107の1行目および印刷装置管理テーブル65106の1行目参照)、という関係性を持つことを示す。
図5において、現在有効である情報は同テーブルの削除フラグが「0(=未削除)」であることにより該有効状態を示し、逆に過去有効であったが現在は有効ではない情報は同テーブルの削除フラグが「1(=削除済み)」であることにより論理削除(実際のデータは削除していないが削除フラグを1にすることにより論理的に削除したものとして扱う)されていることを示す。
論理削除されている情報(削除フラグが1の情報)は通常使用しないことが多くなるが、実際にテーブルから削除されていないため、過去の情報などを参照する際に条件付きで参照することが可能である。
この仕組みにより、履歴IDを持つ電子帳票管理情報は、各種編集を加えられた後にも整合性を有する関係性を復元し、参照することが可能となる。
また、特に、前記関係性の利用を円滑に行なうために、課管理テーブル65101の課コード、係管理テーブル65102の係コード、帳票名称管理テーブル65103の帳票IDは、現在有効である(すなわち、削除フラグが「0(=未削除)」である)レコード群の中での唯一性を課せられる。
図5に示した電子帳票配布管理データベース6510を参照しながら、図3のフローチャートの処理をさらに詳細に説明する。
図3の電子帳票受付監視処理主ループ63101において、受付完了判断に用いるファイル名の命名規則に含まれる帳票ID(該ファイル名の1文字目から8文字目の8桁)は、前記帳票名称管理テーブル65103の現在有効(すなわち削除フラグ=0)である帳票IDと照合され、一致するものが見つかった場合に「受付完了」と判断され、続けて電子帳票配布先検査処理ステップ63102において、帳票配布先管理テーブル65104の現在有効である帳票配布先管理情報を検索することにより、該電子帳票の配布先を確認することができる。帳票配布先管理テーブル65104の検索により、現在有効である配布先が確認できた該電子帳票を「登録可能」と判断する。
もし、前記帳票名称管理テーブル65103の帳票IDと照合し、一致するものが見つからなかった場合は、該電子帳票を「受付不可」という異常状態として管理する。また、もし一旦受付完了と判断された後に、帳票配布先管理テーブル65104に該当する現在有効である帳票配布先管理情報が見つからなかった場合は、該電子帳票を「登録不可」という異常状態として管理する。
上記異常状態は、電子帳票印刷状況確認画面5100より発行される電子帳票印刷状況確認要求5110の応答として、電子帳票印刷状況検索結果5120という形で帳票利用者に報告することができる。
電子帳票配布先検査処理ステップ63102を介して「登録可能」と判断された電子帳票は、続いて電子帳票ファイル登録処理ステップ63103により、該電子帳票ファイル6110を電子帳票受付管理用ディレクトリ6100から電子帳票登録管理用ディレクトリ6200に移動し、登録済み電子帳票ファイル6210として管理し、続いて、対応する電子帳票受付完了ファイル6120を電子帳票受付管理用ディレクトリ6100から削除する。
最後に、電子帳票登録情報登録処理ステップ63104により、該電子帳票ファイルの管理情報を、図6に示す帳票状態管理テーブル65201に「登録済み」状態として管理する。
図6に、図2および図3における電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票印刷管理データベース6520の構成例を示す。
本実施例では、電子帳票印刷管理データベース6520は、電子帳票の受付、登録から印刷待ち、印刷成功、印刷失敗等の電子帳票の印刷に纏わる状態遷移情報を管理する帳票状態管理テーブル65201と、電子帳票の印刷処理実行結果を蓄積、管理する印刷履歴管理テーブル65202とで構成される。
同図に示した例では、帳票状態管理テーブル65201は、帳票状態管理ID,帳票配布先管理履歴ID,受付日時,印刷要求日時,印刷実行日時,印刷整理番号,帳票状態,印刷実行者,印刷実行機能,総ページ数,印刷ページ数,ファイル名から構成され、印刷履歴管理テーブル65202は、印刷履歴管理ID,帳票状態管理ID,帳票配布先管理履歴ID,受付日時,印刷要求日時,印刷実行日時,印刷整理番号,帳票状態,印刷実行者,印刷実行機能,総ページ数,印刷ページ数,ファイル名から構成されている。
図6に示す電子帳票印刷管理データベース6520の構成例に従えば、例えば帳票状態管理テーブル65201の3行目を参照すると、「帳票状態管理ID:0003」で管理される電子帳票の種別は電子帳票配布管理データベース6510の「帳票配布先管理履歴ID:0003」(帳票配布先管理テーブル65104の3行目参照)管理される「業務管理課 業務管理1係」向け帳票「業務管理帳票A3」(帳票名称管理テーブル65103の3行目参照)であり、該電子帳票の実体は「2010/01/01 12:00:03.000」に受け付けられたファイル名が「ListA10320100101120003000A.DOC」のファイルであり、該電子帳票の状態はユーザ「UserSecA1」(印刷実行者)により「2010/01/01 12:03:03.000」に「電子帳票印刷要求」機能を介して仮想印刷要求が発行され、現在「印刷待ち」状態であることを示すことができる。
なお、帳票状態管理テーブル65201および印刷履歴管理テーブル65202にある「印刷整理番号」は、電子帳票印刷要求5110または電子帳票再印刷要求5210または定期自動印刷要求6400により仮想印刷要求が発行される際に、実印刷処理へ渡される順序を記録した情報である。
本実施例では印刷整理番号は、仮想印刷要求を発行した日付と、該日付に発行された仮想印刷要求の一斉要求単位での順序を表す(すなわち、この日に発行された仮想印刷の一斉要求のうち何回目であったかを示す)通番と、該一斉要求の中での各仮想印刷要求の順序を表す(すなわち、該一斉要求の中で何番目に実印刷されるかを示す)通番とをハイフンで結合して組み合わせた形式を採用している。
印刷整理番号は、後述する電子帳票印刷監視処理および実印刷処理常駐プログラム6320(第五のプログラム)が実印刷を実施する順序に関わり、該電子帳票印刷監視処理および実印刷処理常駐プログラム6320(第五のプログラム)が印刷待ち状態である実印刷対象群から該印刷整理番号の辞書式昇順で実印刷対象を選定する。
該印刷整理番号の応用例として、例えば、電子帳票仮想印刷処理プログラム6340(第四のプログラム)において、仮想印刷要求群に対する係ごとのソート機能を実装する場合、帳票利用者が複数の係宛の登録済み電子帳票を一度に指定して一斉に仮想印刷要求群を発行する際に、一斉要求単位の仮想印刷要求群を(帳票利用者が特に意識することなく)係ごとにソートし、実印刷順序に即した順序に該印刷整理番号を付番しておくことで、実印刷機能部分に影響を与えずに該機能拡張を実施することができる。
また、印刷待ち状態を含めた実印刷の順序に関する情報を、電子帳票印刷状況確認画面5100より発行される電子帳票印刷状況確認要求5110の応答として、電子帳票印刷状況検索結果5120という形で、または、電子帳票印刷履歴確認画面5200より発行される電子帳票印刷履歴確認要求5210の応答として、電子帳票印刷履歴検索結果5220という形で、帳票利用者に報告することができる。
電子帳票の受付、登録に係る基本的な流れは電子帳票受付監視処理主ループ63101に含まれる前記の通りであり、電子帳票受付監視処理および登録処理常駐プログラム6310(第一のプログラム)が常駐している間、これを繰り返して随時実行するが、該電子帳票受付監視処理主ループ63101の最後に電子帳票受付監視終了処理ステップ63105を含めておき、図1の常駐プログラム起動/停止要求6300の一つである電子帳票受付監視処理および登録処理常駐プログラム停止要求63002の指示に従い、該電子帳票受付監視処理主ループ63101から抜け、電子帳票受付監視を終了することにより、電子帳票受付監視処理および登録処理常駐プログラム6310(第一のプログラム)の常駐を解除する。
図7に、本実施例における電子帳票印刷状況確認画面5100の画面構成例を示す。
電子帳票印刷状況確認画面5100は、同図に示すように、電子帳票印刷状況検索処理プログラム6330(第二のプログラム)へ発行する電子帳票印刷状況確認要求5110を詳細に指定する電子帳票印刷状況確認条件設定部51001と、該電子帳票印刷状況確認要求5110に対する電子帳票印刷状況検索処理プログラム6330(第二のプログラム)からの応答である電子帳票印刷状況検索結果5120を表示する電子帳票印刷状況一覧表示部51002と、前記電子帳票印刷状況確認要求5110の発行や電子帳票印刷要求5130の発行を含む該電子帳票印刷状況確認画面5100における各種操作を提供する電子帳票印刷状況確認操作部51003とで構成される。
本実施例においては、帳票利用者が電子帳票印刷状況確認画面5100、電子帳票印刷履歴確認画面5200、電子帳票管理情報管理画面5300といった各種画面を利用(操作)する際には、予め図5のようにユーザ管理テーブル65105で定義されたユーザ管理情報と照合するパスワード認証を介して、利用許可を得ることを必要としている。
図5に示したユーザ管理テーブル65105で定義されたユーザ管理情報には予め定義された権限の付与が含まれており、利用許可には、例えばユーザ管理テーブル65105の1行目の例に示すように、ユーザ名「UserSecA0」に設定されている「所属課コード:SecA」と「権限コード:Special」の組合せにより、該ユーザにおけるデータベース更新系操作権限は、課管理テーブル65101における所属課コード:SecAの行の“課名称”の欄より「業務管理課」に関するものに設定され、同じく参照系操作権限は「権限コード:Special」により全課に関するものに設定されるように制御することができ、また、ユーザ管理テーブル65105の4行目の例に示すように、ユーザ名「UserSecB1」に設定されている「所属課コード:SecB」と「権限コード:General」の組合せにより、該ユーザにおけるデータベース更新系操作権限は、課管理テーブル65101における所属課コード:SecBの行の“課名称”の欄より「会計課」に関するものに設定され、同じく参照系操作権限も「権限コード:General」により「会計課」に関するものに設定されるように制御することができる。
このように、本実施例では、「権限コード:Special」で表される管理者権限には自課および他課に関する帳票状態や印刷履歴の参照、電子帳票配布管理情報の参照を許可し、自課に関する印刷要求、再印刷要求、電子帳票配布管理情報の編集(追加、変更、削除)を許可するように制御し、「権限コード:General」で表される一般利用者権限には自課に関する帳票状態や印刷履歴の参照、電子帳票配布管理情報の参照を許可し、自課に関する印刷要求、再印刷要求許可するように制御する(他課に対しては参照の権限も要求許可の権限もなし)、といった権限分けによる業務機密情報の保守制御が可能となる。
図7の電子帳票印刷状況確認画面5100において、電子帳票印刷状況確認条件設定部51001には、帳票利用者が認証に用いたユーザに付与された権限に従って、利用可能な検索条件項目の選択肢が予め設定された各画面要素が表示される。
図7に示す電子帳票印刷状況確認条件設定部51001の例では、付与権限に即した参照可能範囲の課を選べる「配布課」プルダウン、該配布課に所属する係を選べる「配布係」プルダウン、「帳票ID」部分一致検索用テキストボックス、「帳票名」部分一致検索用テキストボックス、「受付不可」,「登録不可」,「登録済み」,「印刷待ち」等の絞り込み条件を選べる「帳票状態」プルダウン、「一括印刷」,「一括再印刷」,「定期自動印刷」等の絞り込み条件を選べる「実行機能」プルダウン、「受付日」範囲指定用テキストボックス、「印刷要求日」範囲指定用テキストボックス、「印刷整理番号」前方一致検索用テキストボックスを配備している。
帳票利用者は、該電子帳票印刷状況確認条件設定部51001にて検索条件を指定して、電子帳票印刷状況確認操作部51003の「検索」ボタンを押下することにより、サーバPC6000の電子帳票印刷状況検索処理プログラム6330(第二のプログラム)に電子帳票印刷状況確認要求5110を発行することができる。
(C)<電子帳票印刷状況検索処理プログラム6330(第二のプログラム)の説明>
図8に、図2の検索条件を指定した電子帳票印刷状況確認要求5110の指示を受けて開始する、電子帳票印刷状況検索処理プログラム6330(第二のプログラム)の処理を説明するための処理ブロック図の一例を示す。
同図に示すように、該電子帳票印刷状況確認要求5110を受けた電子帳票印刷状況検索処理プログラム6330(第二のプログラム)は、電子帳票印刷状況検索処理ステップ63301を開始し、指定された検索条件に従い、電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票印刷管理データベース6520から、帳票状態が「印刷成功」,「印刷失敗」ではない(すなわち、実印刷が終了していない)電子帳票印刷状況管理情報のうちから、指定された検索条件に合致した管理情報を取得するとともに、該管理情報に関連する電子帳票配布管理情報を電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票配布管理データベース6510から取得する。
このようにして取得した該電子帳票印刷状況管理情報および該電子帳票配布管理情報は、電子帳票印刷状況検索処理ステップ63301にて整形され、図7の電子帳票印刷状況確認画面5100の電子帳票印刷状況一覧表示部51002に電子帳票印刷状況検索結果5120として表示される。
図7の例では、配布課が「業務管理課」であり、配布係が「業務管理1係」であり、帳票名に「管理台帳」を含み、現在「印刷待ち」状態であり、実行機能「定期自動印刷」により仮想印刷要求が発行され、受付日が「2010/02/04」であり、印刷要求日(すなわち、仮想印刷要求日)が「2010/02/04」であり、印刷整理番号が「20100204」で始まる電子帳票印刷状況管理情報を検索し、表示している。
該検索のヒット件数が例えば35件であった場合、図7の例では、電子帳票印刷状況一覧表示部51002に一度に10件までを表示させているため、該電子帳票印刷状況一覧表示部51002の下部に該一覧の表示ページを変更するための操作部も合わせて表示している(「←,1,2,3,4,→」の表示参照)。
電子帳票印刷状況確認条件設定部51001の各検索条件項目において、プルダウンから項目を選択しない、あるいはテキストボックスに検索キーワードを入力しないことは、該項目についてユーザ側から特に絞り込み条件を指定していないことを意味する。
帳票利用者は、電子帳票印刷状況確認条件設定部51001にて検索条件を指定して、電子帳票印刷状況検索処理プログラム6330(第二のプログラム)に電子帳票印刷状況確認要求5110を発行し、その応答として電子帳票印刷状況一覧表示部51002に電子帳票印刷状況検索結果5120を取得した後に、帳票状態が「登録済み」である電子帳票印刷状況管理情報に対して、選択チェックボックスにチェックを施して、電子帳票印刷状況確認操作部51003の「一括印刷」ボタンを押下することにより、サーバPC6000の電子帳票仮想印刷処理プログラム6340(第四のプログラム)に電子帳票印刷要求5130を発行することができる。
図7では、電子帳票印刷状況確認操作部51003には、該電子帳票印刷要求5130の発行に際して、前記選択チェックボックスのチェック操作を容易にするための「一括選択」ボタンおよび「一括解除」ボタンや、印刷要求対象の電子帳票の一部分のみを指定して印刷させるための「印刷ページ指定」テキストボックス(開始ページおよび終了ページを指定する)、印刷要求対象の電子帳票の一部分のみではなく全ページを一括して印刷させるための「一括印刷」ボタンを配備している。
電子帳票印刷状況確認画面5100の電子帳票印刷状況一覧表示部51002に電子帳票印刷状況検索結果5120を表示する際に、帳票状態が「登録済み」以外である電子帳票に関する行の選択チェックボックスを非活性にすることにより、帳票利用者に対して、該電子帳票は印刷に係る準備が整っていない、あるいは既に印刷要求発行済みで、印刷操作が不可能であることを報告することができ、操作性を向上させることができる。
(D)<電子帳票仮想印刷処理プログラム6340(第四のプログラム)の説明>
図9に、図2の電子帳票印刷要求5130を受けて開始する電子帳票仮想印刷処理プログラム6340(第四のプログラム)の処理を説明するための処理ブロック図の一例を示す。
選択チェックボックスへの選択チェックによって印刷対象を指定した電子帳票印刷要求5130を受けた電子帳票仮想印刷処理プログラム6340(第四のプログラム)は、図9の電子帳票仮想印刷対象検索処理ステップ63401を開始し、電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票印刷管理データベース6520から、指定された電子帳票印刷状況管理情報を取得するとともに、該管理情報に関連する電子帳票配布管理情報を電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票配布管理データベース6510から取得し、現在の帳票状態および権限との関連性から、該電子帳票印刷状況管理情報が仮想印刷可能であるかを検査する。
次に、電子帳票印刷整理番号付与処理ステップ63402にて、前記検査にて仮想印刷可能と判断した電子帳票印刷状況管理情報の集合に対して、実印刷する順序を決定し、該順序を示す印刷整理番号を対応付ける。
本実施例における印刷整理番号は、前述したように「−(半角ハイフン)」を区切り子として、三つの部分で構成されている。
第一の部分は、印刷要求日(すなわち、仮想印刷要求を発行した日)を示す、YYYYMMDD形式(YYYYMMDDは西暦日付を表す)の8桁の半角数字である。一度の電子帳票印刷要求において印刷要求対象として選択された電子帳票印刷状況管理情報については、当該部分は同一の数字列となる。
第二の部分は、前記印刷要求日に発行された仮想印刷の一斉要求のうち、今回の要求が何回目であったかを示す、4桁の半角数字である。一度の電子帳票印刷要求において印刷要求対象として選択された電子帳票印刷状況管理情報については、当該部分もまた同一の数字列となる。
第三の部分は、前記印刷要求の中において、実印刷する順序を示す、4桁の半角数字である。ここで実印刷する順序を決定する方法としてどのような方法を実装するべきかについては様々な選択肢が存在するが、例えば、受付順にすることや、図5の係管理テーブル65102の「処理順序」項目の設定値に従って係ごとにまとめるなど、帳票利用者にとって有意となる整列方法を選択するべきである。
このように電子帳票印刷状況管理情報に印刷整理番号を付与することにより、以下の如き効果を得ることができる。
第一の効果は、印刷要求対象となる電子帳票印刷状況管理情報の実印刷に係る一意識別性を確保し、後述する電子帳票印刷管理処理および実印刷処理常駐プログラム6320における制御が簡素になることである。
第二の効果は、実印刷の順序に係る情報管理を、該実印刷に係る制御(すなわち、電子帳票印刷管理処理および実印刷処理常駐プログラム6320(第五のプログラム))から脱離させ、該印刷整理番号の付与方法に委譲することにより、複数の整列方法を組み込むことが容易となり、より多様な要望に耐え得る構造を持つことが可能となることである。
第三の効果は、該印刷整理番号を実印刷より前に付与することにより、実印刷の前後に関わらず、帳票利用者が該印刷整理番号を参照することが可能となり、実印刷に関わる大局的な印刷計画を把握することが可能となることである。
第四の効果は、同様に、印刷整理番号を実印刷より前に付与することにより、実印刷の前後に関わらず、帳票利用者が該印刷整理番号を参照することにより、詳細に記述される実印刷日時を比較、確認することなく、仮想印刷の一斉要求同士の前後関係や、仮想印刷要求同士のグルーピング関係などの印刷計画概要を把握することが可能となることである。
最後に、電子帳票仮想印刷情報登録処理ステップ63403にて、該電子帳票印刷状況管理情報の集合に対して、決定した印刷整理番号を付与し、帳票状態を「印刷待ち」状態に編集して、該編集情報を用いて電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票印刷管理データベース6520を更新する。
以上により、仮想印刷要求対象が実印刷されるための準備が整う。
また、電子帳票仮想印刷処理プログラム6340(第四のプログラム)は、電子帳票印刷状況確認画面5100から発行される電子帳票印刷要求5130の他に、後述する電子帳票印刷履歴確認画面5200から発行される電子帳票再印刷要求5230や、サーバPC6000が定期的に発行する定期自動印刷要求6400を受けることによっても開始し、同等の処理ステップを介して該仮想印刷要求の情報を電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票印刷管理データベース6520に登録する。
図10に、本実施例における電子帳票印刷履歴確認画面5200の画面構成例を示す。
電子帳票印刷履歴確認画面5200は、同図に示すように、電子帳票印刷履歴検索処理プログラム6350(第三のプログラム)へ発行する電子帳票印刷履歴確認要求5210を詳細に指定する電子帳票印刷履歴確認条件設定部52001と、該電子帳票印刷履歴確認要求5210に対する電子帳票印刷履歴検索処理プログラム6350(第三のプログラム)からの応答である電子帳票印刷履歴検索結果5220を表示する電子帳票印刷履歴一覧表示部52002と、前記電子帳票印刷履歴確認要求5210の発行や電子帳票再印刷要求5230の発行を含む該電子帳票印刷履歴確認画面5200における各種操作を提供する電子帳票印刷履歴確認操作部52003とで構成される。
図10に示す電子帳票印刷履歴確認画面5200において、電子帳票印刷履歴確認条件設定部52001には、帳票利用者が認証に用いたユーザに付与された権限に従って、利用可能な検索条件項目の選択肢が予め設定された各画面要素が表示される。
図10に示す電子帳票印刷履歴確認条件設定部52001では、付与権限に即した参照可能範囲の課を選べる「配布課」プルダウン、該配布課に所属する係を選べる「配布係」プルダウン、「帳票ID」部分一致検索用テキストボックス、「帳票名」部分一致検索用テキストボックス、「印刷成功」,「印刷失敗」の絞り込み条件を選べる「帳票状態」プルダウン、「一括印刷」,「一括再印刷」,「定期自動印刷」等の絞り込み条件を選べる「実行機能」プルダウン、実印刷処理を実行したユーザを指定できる「実行ユーザ」部分一致検索用テキストボックス、「受付日」範囲指定用テキストボックス、「印刷要求日」範囲指定用テキストボックス、「印刷日」範囲指定用テキストボックス、「印刷整理番号」前方一致検索用テキストボックスを配備している。
帳票利用者は、該電子帳票印刷履歴確認条件設定部52001にて検索条件を指定して、電子帳票印刷履歴確認操作部52003の「検索」ボタンを押下することにより、サーバPC6000の電子帳票印刷履歴検索処理プログラム6350(第三のプログラム)に電子帳票印刷履歴確認要求5210を発行することができる。
(E)<電子帳票印刷履歴検索処理プログラム6350(第三のプログラム)の説明>
図11に、図2の検索条件を指定した電子帳票印刷履歴確認要求5210の指示を受けて開始する、電子帳票印刷履歴検索処理プログラム6350(第三のプログラム)の処理を説明するための処理ブロック図の一例を示す。
該電子帳票印刷履歴確認要求5210を受けた電子帳票印刷履歴検索処理プログラム6350(第三のプログラム)は、図11の電子帳票印刷履歴検索処理ステップ63501を開始し、指定された検索条件に従い、電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票印刷管理データベース6520から、指定された検索条件に合致した電子帳票印刷履歴管理情報を取得するとともに、該管理情報に関連する電子帳票印刷状況管理情報および電子帳票配布管理情報を電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票印刷管理データベース6520および電子帳票配布管理データベース6510から取得する。
このようにして取得した該電子帳票印刷履歴管理情報、電子帳票印刷状況管理情報および該電子帳票配布管理情報は、電子帳票印刷履歴検索処理ステップ63501にて整形され、電子帳票印刷履歴確認画面5200の電子帳票印刷履歴一覧表示部52002に電子帳票印刷履歴検索結果5220として表示される。
前記電子帳票印刷履歴検索処理プログラム6350(第三のプログラム)において電子帳票印刷履歴検索結果5220を出力する際に、電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票印刷管理データベース6520から電子帳票印刷履歴管理情報を検索する方法と、帳票状態が「印刷成功」,「印刷失敗」である(すなわち、実印刷が終了している)電子帳票印刷状況管理情報を検索する方法とが考えられるが、本実施例においては、下記の特性および関係性に基づき前者を採用している。
電子帳票印刷状況管理情報は、印刷対象となり得る電子帳票、あるいは印刷対象となっている電子帳票、あるいは印刷対象となった電子帳票の印刷に纏わる状態を管理するとともに、該印刷対象の実体ファイルとを結び付ける役割があるのに対して、電子帳票印刷履歴管理情報は「印刷した」という過去に起こった事実を管理するものである。
このため、例えば、電子帳票の実体ファイル管理の上で、該ファイルの保存期限を設ける、ディスク容量圧迫対策としての該ファイル削除を要求されるなど、電子帳票実体ファイルの消失を伴う場面に臨んだ場合に、該ファイルに対応する電子帳票印刷状況管理情報を削除し、同じく対応する電子帳票印刷履歴管理情報は残すことにより、該電子帳票を「印刷した」という事実を残しつつ、対応する電子帳票実体ファイルを削除することができる。
該状況においては、電子帳票印刷履歴検索処理プログラム6350(第三のプログラム)が電子帳票印刷履歴確認要求5210に応答する際に、電子帳票印刷状況管理情報と結び付かない電子帳票印刷履歴管理情報は「実体ファイルなし(削除済み)」であると判定し、電子帳票印刷履歴確認画面5200の電子帳票印刷履歴一覧表示部52002に電子帳票印刷履歴検索結果5220を表示する際に、該電子帳票に関する行の選択チェックボックスを非活性にすることにより、帳票利用者に対して、該電子帳票の実態ファイルは存在せず、再印刷操作が不可能であることを報告することができ、操作性を向上させることができる。
図10の例では、配布課が「業務管理課」であり、受付日が「2010/02/04」であり、印刷要求日(すなわち、仮想印刷要求日)が「2010/02/04」であり、印刷日(すなわち、実印刷実施日)が「2010/02/04」であり、印刷整理番号が「20100204」で始まる電子帳票印刷履歴管理情報を検索し、表示している。
該検索のヒット件数が例えば72件であった場合、図10の例では、電子帳票印刷履歴一覧表示部52002に一度に10件までを表示させているため、該電子帳票印刷履歴一覧表示部52002の下部に該一覧の表示ページを変更するための操作部も合わせて表示している(「←,1,2,3,4,5,6,7,8,→」の表示参照)。
電子帳票印刷履歴確認条件設定部52001の各検索条件項目において、プルダウンから項目を選択しない、あるいはテキストボックスに検索キーワードを入力しないことは、該項目についてユーザ側から特に絞り込み条件を指定していないことを意味する。
帳票利用者は、電子帳票印刷履歴確認条件設定部52001にて検索条件を指定して、電子帳票印刷履歴検索処理プログラム6350(第三のプログラム)に電子帳票印刷履歴確認要求5210を発行し、その応答として電子帳票印刷履歴一覧表示部52002に電子帳票印刷履歴検索結果5120を取得した後に、再印刷を実施したい電子帳票印刷履歴管理情報に対して、選択チェックボックスにチェックを施して、電子帳票印刷履歴確認操作部52003の「一括再印刷」ボタンを押下することにより、サーバPC6000の電子帳票仮想印刷処理プログラム6340に電子帳票再印刷要求5230を発行することができる。
図10では、電子帳票印刷履歴確認操作部52003には、該電子帳票再印刷要求5230の発行に際して、前記選択チェックボックスのチェック操作を容易にするための「一括選択」ボタンおよび「一括解除」ボタンや、再印刷要求対象の電子帳票の一部分のみを指定して再印刷させるための「印刷ページ指定」テキストボックス(開始ページおよび終了ページを指定する)、印刷要求対象の電子帳票の一部分のみではなく全ページを一括して再印刷させるための「一括再印刷」ボタンをを配備している。
(F)<電子帳票印刷監視処理および実印刷処理常駐プログラム6320(第五のプログラム)の説明>
図12に、図2の常駐プログラム起動/停止要求6300の指示を受けて開始する、電子帳票印刷監視処理および実印刷処理常駐プログラム6320(第五のプログラム)の処理を説明するための処理ブロック図の一例を示す。
図12に示す電子帳票印刷監視処理および実印刷処理常駐プログラム6320(第五のプログラム)は、初めに常駐プログラム起動/停止要求6300の一つである電子帳票印刷監視処理および実印刷処理常駐プログラム起動要求63003により起動される、サーバPC6000内に常駐するプログラムである。
常駐している間、電子帳票印刷監視処理主ループ63201により、定期的に電子帳票印刷管理データベース6520を監視し、帳票状態が「印刷待ち」である電子帳票が存在した場合に、電子帳票配布可能配布先確認ステップ63202、電子帳票実印刷指示副ループ63203、電子帳票印刷監視終了処理ステップ63207を実施する。
電子帳票印刷監視処理主ループ63201において、電子帳票印刷管理データベース6520の帳票状態管理テーブル65201を参照し、帳票状態が「印刷待ち」状態である電子帳票印刷状況管理情報を検知した場合、電子帳票配布可能配布先確認ステップ63202により、電子帳票配布管理データベース6510を確認し、電子帳票の配布先として有効な配布先を取得する。
本実施例においては、「課」,「係」の単位に分割された分掌組織を考え、該配布先に対応する印刷先として該「課」に1台ずつプリンタが設置されている場合を考えているので、前記「有効な配布先」は、課管理テーブル65101において、削除フラグが「0(=未削除)」である課とすることができる。
該分掌組織の変更により、例えば「業務管理課」が廃止され配布先として管理対象外となる場合は、図5に示す電子帳票配布管理データベース6510の課管理テーブル65101(1行目参照)において、「課管理履歴ID:0001」である「業務管理課:SecA」のレコードに対して、削除フラグを「1(=削除済み)」とすることにより、該電子帳票配布可能配布先確認ステップ63202の取得対象である「有効な配布先」から除外することができる。
続いて、電子帳票実印刷指示副ループ63203にて、前記電子帳票配布可能配布先確認ステップ63202にて取得した「有効な配布先(すなわち、未削除の課レコード)」を順次処理対象として、電子帳票実印刷対象有無確認処理ステップ63204、電子帳票実印刷処理ステップ63205、電子帳票実印刷情報登録処理ステップ63206を実施する。
本実施例では、「有効な配布先」の該電子帳票実印刷指示副ループ63203の処理順序の決定は、図5の課管理テーブル65101にある「処理順序」項目の設定値順とする。
電子帳票実印刷対象有無確認処理ステップ63204では、まず図6に示す電子帳票印刷管理データベース6520の帳票状態管理テーブル65201を参照し、処理対象の「有効な配布先」と結びつく「印刷待ち」状態の電子帳票印刷状況管理情報群を取得する。
この場合、「有効な配布先」と「印刷待ち」状態の電子帳票印刷状況管理情報群の結びつけは、「課管理履歴ID」ではなく、「課コード」を元に探索することとする。これにより、下記の効果を得ることができる。
例えば、前記のように分掌組織の変更により「業務管理課」が廃止され、加えて新しい課に該課より業務を引き継ぐ場合、分掌組織の変更前に配布された過去の電子帳票資産(蓄積済み電子帳票)の参照・利用権限を委譲するにあたり、図5の課管理テーブル65101の「業務管理課」に対応する「課管理履歴ID:0001」のレコードの削除フラグを「1(=削除済み)」とするとともに、新しい課に対応する課管理テーブル65101の新規追加レコードに「業務管理課」と同じ「課コード:SecA」を設定することで該委譲を実現できる。
「課コード:SecA」に対応するユーザ管理情報は「業務管理課」と新しい課を「自課」と認識するため、該ユーザを認証に用いる帳票利用者は、新しい課に割当てられた電子帳票を参照・利用可能であると同時に、分掌組織の変更前に「業務管理課」に配布された過去の電子帳票資産の参照・利用も可能である。特に、該過去の電子帳票資産を再印刷する場合は、後述の印刷先判別において前記と同様の「課コード」による結びつけにより、新しい課に結びつけられたプリンタを印刷先として対応付けることができる。
次に、電子帳票実印刷対象有無確認処理ステップ63204では、該処理対象「有効な配布先」と結びつけられた「印刷待ち」状態の電子帳票印刷状況管理情報群のうち、印刷整理番号の辞書式昇順で最初の電子帳票印刷状況管理情報を取得し、実印刷対象として選定する。該電子帳票印刷状況管理情報が取得できなかった場合、次の「有効な配布先」を処理対象として、電子帳票実印刷指示副ループ63203を継続する。
前記のように電子帳票実印刷指示副ループ63203において、一つの「有効な配布先」について一つの「印刷待ち」状態の電子帳票印刷状況管理情報(ここでは、印刷整理番号の辞書式昇順で最初のもの)を実印刷対象として選定するに留めることにより、下記の効果を得ることができる。
第一の効果は、該「有効な配布先」ごとの「印刷待ち」状態の電子帳票印刷状況管理情報の待機数が異なる場合でも、該待機数が多い配布先に実印刷処理頻度が偏ることなく、電子帳票実印刷指示副ループ63203を終了するまでに該「有効な配布先」に対して一度ずつ公平に実印刷機会を提供できることである。
第二の効果は、「印刷待ち」状態の電子帳票印刷状況管理情報群が多量にあり、後から新しい電子帳票仮想印刷要求が発行された場合にも、全ての有効な配布先に渡る全ての「印刷待ち」状態の電子帳票印刷状況管理情報群の実印刷処理終了を待つ必要はなく、高々『該新しい電子帳票仮想印刷要求が属する「有効な配布先」に対応する実印刷処理待機数+1』と『有効な配布先』の数の積の分だけの待ちとなり、実印刷の待ち時間を削減できることである。特に、『該新しい電子帳票仮想印刷要求が属する「有効な配布先」に対応する待機数』が0であれば、高々『有効な配布先』の数の分だけ待つことで実印刷処理を開始することができる。
図13に、電子帳票実印刷対象有無確認処理ステップ63204の実印刷対象選定方式に関する該二つの効果を説明するための概要図を示す。
図13上部に示す例では、電子帳票印刷管理データベース6520の帳票状態管理テーブル65201に、帳票状態が「印刷待ち」状態である電子帳票印刷状況管理情報が、予め「帳票状態管理ID:0001」(印刷要求の略称を「印刷要求A1」とする)から、「帳票状態管理ID:0010」(同「印刷要求D2」とする)までの10件待機しているものとしている。
前記電子帳票実印刷指示副ループ63203および電子帳票実印刷対象有無確認処理ステップ63204の処理方式に則って「印刷待ち」状態を解釈すると、図13中央部に示す「電子帳票仮想印刷要求の「印刷待ち」状態(模式図)」の破線矢印の順序で待機しているものと解釈される。
この時、電子帳票実印刷指示副ループ63203が「有効な配布先」に対する処理ループを一巡する際に、各「有効な配布先」に対して一つの「印刷待ち」状態の電子帳票印刷状況管理情報を実印刷対象として処理する。具体的には「印刷要求D1」,「印刷要求C1」,「印刷要求B1」,「印刷要求A1」である。これにより、電子帳票実印刷指示副ループ63203の説明に関連して述べた第一の効果(有効な配布先に対して公平な実印刷機会を提供)が得られる。
また、ここに図13上部の「帳票状態管理ID:0011」(印刷要求の略称を「印刷要求B2」とする),「帳票状態管理ID:0012」(同「印刷要求D3」とする),および「帳票状態管理ID:0013」(同「印刷要求A5」とする)の3件が追加されたとすると、図13下部の「追加要求があった場合の電子帳票仮想印刷要求の「印刷待ち」状態(模式図)」の破線矢印の順序で待機しているものと解釈される。
この時、「印刷要求B2」に着目すると、図13上部に示すように全体としては「印刷要求B2」の前には10件の「印刷待ち」状態の電子帳票印刷状況管理情報が存在するが、図13下部に示すように7番目(6件の印刷待ちの後)に待機するものとして解釈される。これにより、電子帳票実印刷指示副ループ63203の説明中で述べた第二の効果(新たな電子帳票仮想印刷要求が発行された場合における実印刷の待ち時間の削減)が得られる。
このようにして得られる該二つの効果はともに、「有効な配布先」に所属する各々の帳票利用者から見た視点において、他の待機状況の偏りの影響を抑えた、公平な実印刷処理制御として現れる。
また、前記公平な実印刷処理制御と同様に、電子帳票配布管理データベース6510の課管理テーブル65101に配布先ごとの優先度を表す荷重指標を設けておき、電子帳票実印刷指示副ループ63203において該荷重指標を加味して、「印刷待ち」状態の電子帳票印刷状況管理情報の選定個数を制御することにより、実印刷指示の指示頻度を制御することが可能となることも本発明の自然な応用に含まれる。
続いて、電子帳票実印刷処理ステップ63205では、前記電子帳票実印刷対象有無確認処理ステップ63204にて実印刷対象として選定した「印刷待ち」状態の電子帳票印刷状況管理情報について、配布先、印刷先、実印刷手段を確認・判別し、実印刷指示を発行する。
図14に、図12の電子帳票印刷監視処理および実印刷処理常駐プログラム6320に含まれる、電子帳票実印刷処理ステップ63205のより詳細な処理を説明するための処理ブロック図の一例を示す。
電子帳票実印刷処理ステップ63205では、実印刷対象として選定した「印刷待ち」状態の電子帳票印刷状況管理情報に対して、電子帳票配布先確認処理ステップ632051、電子帳票印刷先確認処理ステップ632052、電子帳票実印刷手段確処理ステップ632053、電子帳票実印刷手段実行処理ステップ632054を実施する。
電子帳票配布先確認処理ステップ632051にて、電子帳票管理データベース6500における電子帳票配布管理データベース6510を参照し、実印刷対象として選定した「印刷待ち」状態の電子帳票印刷状況管理情報について、配布先課および配布先係を取得する。
電子帳票印刷先確認処理ステップ632052にて、電子帳票管理データベース6500における課管理テーブル65101において削除フラグが「0(=未削除)」である課管理履歴IDのうち、前記取得した配布先課と同一の課コードを有する課管理履歴IDを取得し、該課管理履歴IDに対応する印刷装置IDを印刷先管理テーブル65107より取得する。
これにより、分掌組織の変更前の過去資産を再印刷した際に、帳票利用者は該変更を意識することなく、適切な印刷装置を指定することができる。
電子帳票実印刷手段確処理ステップ632053にて、実印刷対象として選定した「印刷待ち」状態の電子帳票印刷状況管理情報が保持するファイル名の拡張子に対応して、電子帳票管理データベース6500における実印刷手段管理テーブル65108より実印刷コマンドを取得する。
本実施例では、拡張子「.TXT」に対応した「テキストエディタの印刷コマンド」、拡張子「.PDF」に対応した「PDFリーダの印刷コマンド」、拡張子「.DOC」に対応した「ワードファイルの印刷コマンド」が格納されているとしている。
電子帳票実印刷手段実行処理ステップ632054にて、前記電子帳票実印刷手段確処理ステップ632053にて取得した実印刷コマンドを用いて、前記電子帳票印刷先確認処理ステップ632052にて取得した印刷装置に対して、印刷指示を発行する。
上述した電子帳票実印刷処理ステップ63205の処理後、電子帳票実印刷情報登録処理ステップ63206では、実印刷処理を実施した電子帳票印刷状況管理情報について、「印刷成功」,「印刷失敗」の印刷状況と印刷履歴を電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票印刷管理データベース6520に格納する。
電子帳票の実印刷に係る基本的な流れは電子帳票印刷監視処理主ループ63201に含まれる前記の通りであり、電子帳票印刷監視処理および実印刷処理常駐プログラム6320(第五のプログラム)が常駐している間、これを繰り返して随時実行するが、該電子帳票印刷監視処理主ループ63201の最後に電子帳票印刷監視終了処理ステップ63207を含めておき、図2の常駐プログラム起動/停止要求6300の一つである電子帳票印刷監視処理および実印刷処理常駐プログラム停止要求63004の指示に従い、該電子帳票印刷監視処理主ループ63201から抜け、電子帳票印刷監視を終了することにより、電子帳票印刷監視処理および実印刷処理常駐プログラム6320(第五のプログラム)の常駐を解除する。
図15に、本実施例における電子帳票管理情報管理画面5300の画面構成例を示す。
電子帳票管理情報管理画面5300は、同図に示すように、電子帳票管理情報検索処理プログラム6360(第六のプログラム)へ発行する電子帳票管理情報確認要求5310を詳細に指定する電子帳票管理情報確認条件設定部53001と、該電子帳票管理情報確認要求5310に対する電子帳票管理情報検索処理プログラム6360(第六のプログラム)からの応答である電子帳票管理情報検索結果5320を表示する電子帳票管理情報一覧表示部53002と、前記電子帳票管理情報確認要求5310の発行や電子帳票管理情報編集要求5330の発行を含む該電子帳票管理情報管理画面5300における各種操作を提供する電子帳票管理情報管理操作部53003とで構成される。
図15に示す電子帳票管理情報管理画面5300において、電子帳票管理情報確認条件設定部53001には、帳票利用者が認証に用いたユーザに付与された権限に従って、利用可能な検索条件項目の選択肢が予め設定された各画面要素が表示される。
図15の電子帳票管理情報確認条件設定部53001では、付与権限に即した参照可能範囲の課を選べる「配布課」プルダウン、該配布課に所属する係を選べる「配布係」プルダウン、「帳票ID」部分一致検索用テキストボックス、「帳票名」部分一致検索用テキストボックスを配備している。
帳票利用者は、該電子帳票管理情報確認条件設定部53001にて検索条件を指定して、電子帳票管理情報管理操作部53003の「検索」ボタンを押下することにより、サーバPC6000の電子帳票管理情報検索処理プログラム6360(第六のプログラム)に電子帳票管理情報確認要求5310を発行することができる。
(G)<電子帳票管理情報検索処理プログラム6360(第六のプログラム)の説明>
図16に、図2の検索条件を指定した電子帳票管理情報確認要求5310の指示を受けて開始する、電子帳票管理情報検索処理プログラム6360(第六のプログラム)の処理を説明するための処理ブロック図の一例を示す。
該電子帳票管理情報確認要求5310を受けた電子帳票管理情報検索処理プログラム6360(第六のプログラム)は、電子帳票管理情報検索処理ステップ63601を開始し、指定された検索条件に従い、電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票配布管理データベース6510から、指定された検索条件に合致した電子帳票配布管理情報を取得する。
このようにして取得した該電子帳票配布管理情報は、電子帳票管理情報検索処理ステップ63601にて整形され、電子帳票管理情報管理画面5300の電子帳票管理情報一覧表示部53002に電子帳票管理情報検索結果5320として表示される。
本実施例では、電子帳票管理情報一覧表示部53002は、電子帳票配布管理情報検索結果一覧表示および変更・削除指定部530021と、電子帳票配布管理情報追加指定部530022と、電子帳票印刷管理情報検索結果一覧表示および変更指定部530023とで構成される。
電子帳票管理情報検索処理プログラム6360(第六のプログラム)から電子帳票管理情報検索結果5320を受けた際に、電子帳票の名称や配布先に関する管理情報は、電子帳票配布管理情報検索結果一覧表示および変更・削除指定部530021に表示し、全ての有効な配布先(すなわち、課管理テーブル65101において削除フラグが「0(=未削除)」である課)の印刷先に関する管理情報は、電子帳票印刷管理情報検索結果一覧表示および変更指定部530023に表示する。
図15の例では、配布課が「業務管理課」である電子帳票の名称や配布先に関する管理情報を検索し、電子帳票配布管理情報検索結果一覧表示および変更・削除指定部530021に表示している。該検索のヒット件数が86件であった場合、電子帳票配布管理情報検索結果一覧表示および変更・削除指定部530021に一度に10件までを表示させているため、該電子帳票配布管理情報検索結果一覧表示および変更・削除指定部530021の下部に該一覧の表示ページを変更するための操作部も合わせて表示している(「←,1,2,3,4,5,6,7,8,9,→」の表示参照)。
また、全ての有効な配布先の印刷先に関する管理情報を検索し、電子帳票印刷管理情報検索結果一覧表示および変更指定部530023に表示している。表示の際には、帳票利用者が認証に用いたユーザに付与された権限に従って、下記のような制御を行なう。
「権限コード:Special」で表される管理者権限の場合、自課の印刷先に割り当てられているプリンタを示す欄をプルダウンで表示し、他課の印刷先に割り当てられているプリンタを示す欄を内容変更が不可であるラベルで表示することにより、該管理者権限において自課の印刷先プリンタ設定のみ変更可能であることを示す。
「権限コード:General」で表される一般利用者権限の場合、自課および他課の印刷先に割り当てられているプリンタを示す欄を全て内容変更が不可であるラベルで表示することにより、該一般利用者権限において自課および他課の印刷先プリンタ設定は参照のみ可能であることを示す。
管理者権限を持つユーザは、電子帳票配布管理情報検索結果一覧表示および変更・削除指定部530021に表示された電子帳票管理情報検索結果5320に対して、電子帳票名称や配布先に関する管理情報の変更(配布課の変更(自課から他課)、配布係の変更、帳票IDの変更、帳票名の変更)または削除の指定を加え、電子帳票管理情報管理操作部53003の「管理情報編集」ボタンを押下することにより、サーバPC6000の電子帳票管理情報編集処理プログラム6370(第七のプログラム)に電子帳票配布管理情報の編集・削除に関する電子帳票管理情報編集要求5330を発行することができる。
管理者権限を持つユーザは、電子帳票配布管理情報追加指定部530022に対して、新規に追加したい電子帳票の配布に関する管理情報(配布課(自課)、配布係、帳票ID、帳票名)を指定して、電子帳票管理情報管理操作部53003の「管理情報編集」ボタンを押下することにより、サーバPC6000の電子帳票管理情報編集処理プログラム6370(第七のプログラム)に電子帳票配布管理情報の追加に関する電子帳票管理情報編集要求5330を発行することができる。
管理者権限を持つユーザは、電子帳票印刷管理情報検索結果一覧表示および変更指定部530023に対して、自課の電子帳票の変更後印刷先プリンタを指定して、電子帳票管理情報管理操作部53003の「管理情報編集」ボタンを押下することにより、サーバPC6000の電子帳票管理情報編集処理プログラム6370(第七のプログラム)に配布課に結びつく印刷先プリンタの編集に関する電子帳票管理情報編集要求5330を発行することができる。
(H)<電子帳票管理情報編集処理プログラム6370(第七のプログラム)の説明>
図17に、図2の電子帳票管理情報編集要求5330の指示を受けて開始する、電子帳票管理情報編集処理プログラム6370(第七のプログラム)の処理を説明するための処理ブロック図の一例を示す。
該電子帳票管理情報編集要求5330を受けた電子帳票管理情報編集処理プログラム6370(第七プログラム)は、電子帳票管理情報複製処理ステップ63701を開始し、指定された電子帳票管理情報編集要求5330に従い、電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票配布管理データベース6510から電子帳票配布管理情報を取得し、作業領域に該電子帳票配布管理情報の内容を複製して、新しい管理履歴IDを付与する。
次に、電子帳票管理情報論理削除処理ステップ63702にて、前記電子帳票管理情報複製処理ステップ63701で取得した電子帳票配布管理情報の削除フラグを「1(=削除済み)」に変更して、該電子帳票配布管理情報は論理削除されたものとして管理する。
最後に、電子帳票管理情報編集後管理情報追加処理ステップ63703にて、前記電子帳票管理情報複製処理ステップ63701で新しい管理履歴IDを付与して作業領域に確保しておいた電子帳票配布管理情報に対して、電子帳票管理情報編集要求5330に従い内容を編集して、電子帳票管理情報データベース6500の電子帳票配布管理データベース6510に電子帳票配布管理情報を追加する。
このようにして、電子帳票管理情報編集要求の電子帳票配布管理情報を論理削除状態で保持しつつ、新しい電子帳票配布管理情報を追加することで、過去の電子帳票資産に関する配布管理情報を必要に応じて引き出して利用することができるようになる。
本実施例では、電子帳票配布管理情報の変更(配布課の変更(自課から他課)、配布係の変更、帳票IDの変更、帳票名の変更)、電子帳票配布管理情報の削除、電子帳票配布管理情報の追加、配布課に結びつく印刷先プリンタの編集についてのユーザインターフェイスを提供する例となっているが、例えばユーザ権限設定に「権限コード:Reorganizable」で表される組織管理者権限を設け、電子帳票管理情報管理画面5300に配布課、配布係の編集(追加、変更、削除)を可能とするユーザインターフェイスを提供し、前記電子帳票管理情報管理画面5300および電子帳票管理情報編集処理プログラム6370(第七のプログラム)に係る処理の流れの中で、複数電子帳票の配布課、配布係に係る管理情報を前記と同様の方式で一括自動編集する機能を有するようにしておくことも、該電子帳票管理情報管理画面5300および電子帳票管理情報編集処理プログラム6370(第七のプログラム)に係る処理の流れの自然な応用に含まれる。
なお、上述した図3に示す電子帳票受付監視処理および登録処理常駐プログラム(第一のプログラム)の処理(第一の手段に相当)、図8に示す電子帳票印刷状況検索処理プログラム(第二のプログラム)の処理、図9に示す電子帳票仮想印刷処理プログラム(第四のプログラム)の処理(第二の手段に相当)、図11に示す電子帳票印刷履歴検索処理プログラム(第三のプログラム)の処理、図12および図14に示す電子帳票印刷監視処理および実印刷処理常駐プログラム(第五のプログラム)の処理(第三の手段に相当)、図16に示す電子帳票管理情報検索処理プログラム(第六のプログラム)の処理、図17に示す電子帳票管理情報編集処理プログラム(第七のプログラム)の処理は、サーバ6000を構成するCPUやメモリ、レジスタなどのハードウェアにより各処理に対応するプログラムを実行することにより実現される。これらの各処理に対応するプログラムは、FD、CD−ROM、DVDなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体や、インターネットなどのネットワークを介して市場に流通させることができる。