JP2012035481A - ビードロック用ゴムバンド及びビードロック用ゴムバンドを有するビードロック部を備えたタイヤ成形装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】タイヤ成形装置のビードロック部のビードロック用ゴムバンドがタイヤ構成部材に密着するのを防止すると共に、密着に起因するビードロック用ゴムバンドの亀裂の発生を防止する。
【解決手段】タイヤ成形装置の成形ドラム上に配置したカーカスバンドの両側部を、ビードロック部によりビードコアとの間に挟んで保持するため、ビードロック部の外周面に装着するビードロック用ゴムバンド40であって、前記ビードロック用ゴムバンド40のタイヤ構成部材との当接面に、リッジ加工又は布加工を施し、その上にシリコン加工を施した。また、密着時に繰り返し曲げ応力が作用する屈曲支点部Fに断面円弧状の溝を設けた。
【選択図】 図2
【解決手段】タイヤ成形装置の成形ドラム上に配置したカーカスバンドの両側部を、ビードロック部によりビードコアとの間に挟んで保持するため、ビードロック部の外周面に装着するビードロック用ゴムバンド40であって、前記ビードロック用ゴムバンド40のタイヤ構成部材との当接面に、リッジ加工又は布加工を施し、その上にシリコン加工を施した。また、密着時に繰り返し曲げ応力が作用する屈曲支点部Fに断面円弧状の溝を設けた。
【選択図】 図2
Description
本発明は、成形ドラムの周りにカーカスプライやビードコア等を配置して生タイヤ(グリーンタイヤ)を成形するタイヤ成形装置に用いる、ビードロック用ゴムバンド及びビードロック用ゴムバンドを有するビードロック部を備えたタイヤ成形装置に関する。
空気入りタイヤは、一般に、一対のビードコアや、その間に亘って延びるカーカスプライ等の複数のタイヤ構成部材からなり、それらを組み合わせて生タイヤを成形し、加硫成型して製造される。また、この生タイヤの成形装置として、従来、タイヤ構成部材が配置される成形ドラムと、成形ドラムに設けられたビードコアを固定するビードロック部と、タイヤ構成部材の中央部を拡径(膨出)させるブラダなどの手段と、を備えたタイヤ成形装置が知られている。
この従来のタイヤ成形装置は、成形ドラムの外周にカーカスプライ等からなる円筒状のタイヤ構成部材(カーカスバンド)を配置し、その内側のビードロック部を拡径させて、カーカスバンドの外周に配置した一対のビードコアを半径方向内側から固定する。続いて、ビードロック部を接近させることによりビードコアを互いに接近させ、同時に、ビードコア間のカーカスバンド(半径方向に重なり合うインナーライナとカーカスプライ、又は、それらと両側部に貼り付けられたサイドウォールゴム等からなる)に内圧を付加して拡径させる等して生タイヤを成形する。
このタイヤ成形装置では、カーカスバンドの両側部を、ビードロック部によりビードコアとの間に挟んで保持するため、ビードロック部の外周面にビードロック用ゴムバンドが用いられている。
このタイヤ成形装置では、カーカスバンドの両側部を、ビードロック部によりビードコアとの間に挟んで保持するため、ビードロック部の外周面にビードロック用ゴムバンドが用いられている。
図3は、特許文献に記載されたものではないが、従来のビードロック用ゴムバンドを備えたビードロック部を示す断面図である。
ビードロック部30は、タイヤ成形装置の内方側のセグメント31と同外方側のセグメント32とから成り、セグメント31とセグメント32を組み合わせたときに形成される嵌合溝にビードロック用ゴムバンド40を嵌合して固定するよう構成されている。
このビードロック部30は、成形ドラム上のカーカスバンド70を、それぞれ外周側に配置されるビードコア71との間に挟んで各ビードコア71と共に保持する。ビードロック部30は、各セグメント31、32を拡径変位させて、その半径方向外側のビードロック用ゴムバンド40の接触面(図では上側の外周面)を対向するカーカスバンド70の内周面に接触させ、ビードコア71の内周部との間に挟み込んで拘束し、カーカスバンド70の側部を各々固定する。
ビードロック部30は、タイヤ成形装置の内方側のセグメント31と同外方側のセグメント32とから成り、セグメント31とセグメント32を組み合わせたときに形成される嵌合溝にビードロック用ゴムバンド40を嵌合して固定するよう構成されている。
このビードロック部30は、成形ドラム上のカーカスバンド70を、それぞれ外周側に配置されるビードコア71との間に挟んで各ビードコア71と共に保持する。ビードロック部30は、各セグメント31、32を拡径変位させて、その半径方向外側のビードロック用ゴムバンド40の接触面(図では上側の外周面)を対向するカーカスバンド70の内周面に接触させ、ビードコア71の内周部との間に挟み込んで拘束し、カーカスバンド70の側部を各々固定する。
図4は、図3に示すビードロック用ゴムバンド40の拡大断面図である。
ビードロック用ゴムバンド40は図示のように断面略H字状に構成されており、ビードロック部30に取り付けたとき円周方向外側の比較的離型性のよいゴム材料G1からなる外周部41と、ゴム材料G2からなり円周方向内側となる内周部42と、外周部41と内周部42とを連結する中間部43とから成っている。
ビードロック用ゴムバンド40は図示のようにその表面は、内周部42の内周側の面を除き全体に渡って繊維補強材で構成された繊維補強層44で補強されている。また、外周部41のタイヤ構成部材(カーカスバンド)との当接面には、比較的離型性のよいゴムカバーG3が配置されて、その上に密着防止のためのシリコン加工45が施されている。
ビードロック用ゴムバンド40は図示のように断面略H字状に構成されており、ビードロック部30に取り付けたとき円周方向外側の比較的離型性のよいゴム材料G1からなる外周部41と、ゴム材料G2からなり円周方向内側となる内周部42と、外周部41と内周部42とを連結する中間部43とから成っている。
ビードロック用ゴムバンド40は図示のようにその表面は、内周部42の内周側の面を除き全体に渡って繊維補強材で構成された繊維補強層44で補強されている。また、外周部41のタイヤ構成部材(カーカスバンド)との当接面には、比較的離型性のよいゴムカバーG3が配置されて、その上に密着防止のためのシリコン加工45が施されている。
再び図3において、上記ビードロック用ゴムバンド40は、生タイヤ成型時に、ビードロック部30の拡径にしたがって、カーカスバンド70に当接してこれをビードコア71に対して押し付け、縮径にしたがってカーカスバンド70から離れる動作を繰り返す。
この場合、ビードロック用ゴムバンド40のカーカスバンド70との当接面は、シリコン加工が施されているため当初は押圧時にカーカスバンド70に密着することはないが、カーカスバンド70との接離動作を繰り返すうちに、シリコンが比較的早期に摩滅する。シリコンが摩滅すると、ビードロック用ゴムバンド40の外周面をカーカスバンド70に押圧する際にその未加硫のゴム同士が密着し、ビードロック部30を半径方向内側に移動したとき、つまり縮径しても剥離しなくなる。
この場合、ビードロック用ゴムバンド40のカーカスバンド70との当接面は、シリコン加工が施されているため当初は押圧時にカーカスバンド70に密着することはないが、カーカスバンド70との接離動作を繰り返すうちに、シリコンが比較的早期に摩滅する。シリコンが摩滅すると、ビードロック用ゴムバンド40の外周面をカーカスバンド70に押圧する際にその未加硫のゴム同士が密着し、ビードロック部30を半径方向内側に移動したとき、つまり縮径しても剥離しなくなる。
図5Aはカーカスバンドに密着したビードロック用ゴムバンド40が、ビードロック部30の縮径に伴って屈曲した状態を示す断面図である。即ち、ビードロック用ゴムバンド40がカーカスバンド70に密着すると、ビードロック用ゴムバンド40は、密着したまま縮径するビードロック部30に引っ張られて、図示のように、その外周部41と上記中間部43との付け根の部分F(屈曲支点部という)を中心に開くように屈曲して、その外周部41の裏面がセグメント31の上面から引き離される。
なお、図5Bはビードロック用ゴムバンド40がカーカスバンドに押し付けられた状態を示す断面図である。ビードロック部30を拡径したときは、図5Bに示すように、ビードロック用ゴムバンド40の外周部41の表面はカーカスバンド70を介してビードコア71に押し付けられて圧縮しその表面に段差が生じる。
なお、図5Bはビードロック用ゴムバンド40がカーカスバンドに押し付けられた状態を示す断面図である。ビードロック部30を拡径したときは、図5Bに示すように、ビードロック用ゴムバンド40の外周部41の表面はカーカスバンド70を介してビードコア71に押し付けられて圧縮しその表面に段差が生じる。
ビードロック部30が図示しない拡縮機構により拡縮するに伴い、ビードロック用ゴムバンド40が上記の動作を繰り返すと、上記屈曲支点部Fは繰り返して集中応力が作用して疲労し、遂には亀裂が発生する。
この問題を解消するためには、ビードロック用ゴムバンド40とタイヤ構成部材であるカーカスバンド70との密着防止をより強固にすればよいが、従来から知られた密着防止手段としては、例えば、ゴムシートの表面のタイヤビード面と接触する部分の表面に露出するように繊維コード層を配設したもの(特許文献1参照)、或いはビードロック用ゴムバンドを離型性の優れた樹脂材料例えばポリウレタン樹脂で構成したり或いはゴム中に短繊維を配合させて密着防止処理を行ったもの(特許文献2参照)、或いはその表面に液体シリコンを塗布したり粗面加工を行ったもの(特許文献3参照)等がある。
この問題を解消するためには、ビードロック用ゴムバンド40とタイヤ構成部材であるカーカスバンド70との密着防止をより強固にすればよいが、従来から知られた密着防止手段としては、例えば、ゴムシートの表面のタイヤビード面と接触する部分の表面に露出するように繊維コード層を配設したもの(特許文献1参照)、或いはビードロック用ゴムバンドを離型性の優れた樹脂材料例えばポリウレタン樹脂で構成したり或いはゴム中に短繊維を配合させて密着防止処理を行ったもの(特許文献2参照)、或いはその表面に液体シリコンを塗布したり粗面加工を行ったもの(特許文献3参照)等がある。
しかしながら、特許文献1、2に記載されているような特殊な加工を施した材料を用いたり、或いは特許文献3に記載されているように表面に密着防止用の材料を塗布したものは、いずれも繰り返し使用する間に摩滅して比較的早期に密着が発生する虞がある。そのため、上記従来の手段をビードロック用ゴムバンドに適用しても、それだけでは上記屈曲支点部Fに亀裂が発生するのを防止することはできない。
本発明は、上記従来のビードロック用ゴムバンドの問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ビードロック用ゴムバンドとタイヤ構成部材との密着を防止すると共に、ビードロック用ゴムバンドの上記屈曲支点部に亀裂が発生しないようにすることである。
本発明は、タイヤ成形装置の成形ドラム上に配置したタイヤ構成部材の両側部を、ビードロック部によりビードコアとの間に挟んで保持するため、ビードロック部の外周面に装着するビードロック用ゴムバンドであって、前記ビードロック用ゴムバンドのタイヤ構成部材との当接面にリッジ加工を施し、その上にシリコン加工を施したことを特徴とするビードロック用ゴムバンドである。
本発明は、また、上記ビードロック用ゴムバンドを有するビードロック部を備えたタイヤ成形装置である。
本発明は、また、上記ビードロック用ゴムバンドを有するビードロック部を備えたタイヤ成形装置である。
本発明によれば、ビードロック用ゴムバンドとタイヤ構成部材とが密着するのを防止すると共に、ビードロック用ゴムバンドに歪み緩和加工を施したことにより、ビードロック用ゴムバンドの耐久性を大幅に向上することができる。
以下、本発明の一実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係るビードロック用ゴムバンドを適用するタイヤ成形装置について説明する。
本タイヤ成形装置は、上記した従来のタイヤ成形装置と同様に、タイヤ構成部材を組み合わせて生タイヤを成形する、例えば成形ドラム上で生タイヤを直接成形して空気入りラジアルタイヤ等を製造する成形装置である。
まず、本実施形態に係るビードロック用ゴムバンドを適用するタイヤ成形装置について説明する。
本タイヤ成形装置は、上記した従来のタイヤ成形装置と同様に、タイヤ構成部材を組み合わせて生タイヤを成形する、例えば成形ドラム上で生タイヤを直接成形して空気入りラジアルタイヤ等を製造する成形装置である。
図1は、本実施形態のタイヤ成形装置の概略構成を示す要部断面図であり、その水平軸線を含む面で切断して一方側(図では上方側)を示している。
タイヤ成形装置1は、図示のように、軸線周りに回転可能な略円筒状の成形ドラム10と、成形ドラム10を軸線周りに所定速度で回転等させる成形ドラム10の駆動装置(図示せず)と、を備えている。
タイヤ成形装置1は、図示のように、軸線周りに回転可能な略円筒状の成形ドラム10と、成形ドラム10を軸線周りに所定速度で回転等させる成形ドラム10の駆動装置(図示せず)と、を備えている。
成形ドラム10は、中央面CLを挟んで左右対称に構成され、かつ成形ドラム10には、少なくともカーカスプライを含む筒状のカーカスバンド70が配置される。また、一対の環状のビードコア(ここでは、ビードフィラ72が半径方向外側に向かって設けられたビードコア)71が、カーカスバンド70の外周側の両側部に配置されている。
成形ドラム10には、その中央部に配置された膨張変形可能な袋状のブラダ11と、その内側の中央面CL上に配置された拡縮径可能な環状のコア体12と、それらを挟んで軸線方向の両側に各々配置された一対の折り返し手段20及びビードロック部30とが、それぞれカーカスバンド70の内側となる所定位置に設けられている。
折り返し手段20は、ビードロック部30に隣接して軸線方向外側に配置され、ビードロック部30とともに軸線方向の内側(矢印X方向)に移動して、その外面上のカーカスバンド70の側部を各々ビードコア71の周りに折り返す。また、折り返し手段20は、例えば、縮閉状態から同期して放射状に拡開してカーカスバンド70の側部を折り返し方向に変形させる複数の折り返しフィンガや、成形ドラム10の外周面位置から膨張してカーカスバンド70の側部を同様に変形させる折り返しブラダからなる。ここでは、折り返し手段20は、それぞれ膨張可能な2つの折り返しブラダ21、22により構成され、それらが縮小して半径方向に重なり合った円筒状の状態から各々環状に膨張することで、カーカスバンド70の側部を持ち上げるようにして、周方向の全体に亘って折り返す。
ビードロック部30は、上記した従来のビードロックと同様であり、全体として略環状をなす複数の円弧状のセグメント31、32から成り、それらが図示しない駆動機構により同期して半径方向(図ではY方向)に移動して拡径及び縮径し、それぞれビードコア71を半径方向内側から固定して支持する。また、両ビードロック部30は、成形ドラム10の軸線方向(X方向又はその逆方向)に中央面CLを挟んで対称に移動して互いに接近又は離間し、一対のビードコア71を固定した状態で、それらを中央面CL側へ移動させて互いに接近又は離間させる。
次に、本発明の実施形態に係るビードロック用ゴムバンド40について説明する。
図2Aは、このビードロック用ゴムバンド40を拡大して模式的に示す要部断面図であり、円周方向から見た1つのビードロック用ゴムバンド40の略H字状の断面形状を示し、従来と同様の部分には同様の符号を付している。また、図2Bはそのリッジ加工面を、また、図2Cはその布加工面を示す斜視図である。
図2Aは、このビードロック用ゴムバンド40を拡大して模式的に示す要部断面図であり、円周方向から見た1つのビードロック用ゴムバンド40の略H字状の断面形状を示し、従来と同様の部分には同様の符号を付している。また、図2Bはそのリッジ加工面を、また、図2Cはその布加工面を示す斜視図である。
本実施形態に係るビードロック用ゴムバンド40は、その外周部41のカーカスバンド70との当接面には、これをカーカスバンド70に押し付けたときの密着防止の目的で、リッジ加工(尖端部を有する突条を形成する加工)又は布加工(布の張り付け加工)が施され、その突起加工面或いは布加工面の上に従来と同様にシリコンを塗布する加工が施されている。
即ち、ビードロック用ゴムバンド40のカーカスバンド70との当接面、例えば、図2Bに示すようにその比較的離型性のよいカバーゴムG3には、リッジ加工により先端が尖った複数の突条部(リッジ)Lが形成されており、これによって、従来のように単に粗面加工を施した場合に比してカーカスバンド70との当接が線接触に近い状態を実現し、密着力を大幅に低減することができる。
したがって、表面に塗布したシリコン層が摩滅して、生ゴム同士が密着しても、その密着力は大幅に低減されているから、ビードロック用ゴムバンド40をカーカスバンド70から容易に剥離することができる。そのため、従来のように、ビードロック部30が縮径したときに、ビードロック用ゴムバンド40の外周部41を屈曲支点部Fの回りで屈曲させることはない。
即ち、ビードロック用ゴムバンド40のカーカスバンド70との当接面、例えば、図2Bに示すようにその比較的離型性のよいカバーゴムG3には、リッジ加工により先端が尖った複数の突条部(リッジ)Lが形成されており、これによって、従来のように単に粗面加工を施した場合に比してカーカスバンド70との当接が線接触に近い状態を実現し、密着力を大幅に低減することができる。
したがって、表面に塗布したシリコン層が摩滅して、生ゴム同士が密着しても、その密着力は大幅に低減されているから、ビードロック用ゴムバンド40をカーカスバンド70から容易に剥離することができる。そのため、従来のように、ビードロック部30が縮径したときに、ビードロック用ゴムバンド40の外周部41を屈曲支点部Fの回りで屈曲させることはない。
また、図2Cに示すように、ビードロック用ゴムバンド40の上記当接面に布加工C(布を貼り付ける加工)を施してもよい。なお、使用する布としては、伸縮性のあるナイロン繊維やフッ素繊維からなる布が好ましい。この構成を採ることにより、その上に塗布されたシリコン層が摩滅して、布が露出した状態でカーカスバンド70に押し付けても、従来のように、生ゴム同士の当接による密着力に比してその密着力を大幅に低減することができ、また、特許文献1に記載された繊維コードを露出させた場合に比べても、ビードロック用ゴムバンド40の当接面全体に布加工を施すことにより、一層上記密着力を低減することができる。したがって、この場合も、ビードロック用ゴムバンド40の外周部41がカーカスバンド70密着したまま縮径して、外周部41を屈曲支点部Fの回りで屈曲させることは大幅に抑制される。
また、これとは別に、本実施形態では、ビードロック用ゴムバンド40の外周部41の内側の屈曲支点部F、つまり外周部41と上記中間部43との付け根の部分に、歪みが集中するのを防止するための歪み緩和加工、ここでは図示のような断面が円弧状をなす溝Mが形成されている。
また、これとは別に、本実施形態では、ビードロック用ゴムバンド40の外周部41の内側の屈曲支点部F、つまり外周部41と上記中間部43との付け根の部分に、歪みが集中するのを防止するための歪み緩和加工、ここでは図示のような断面が円弧状をなす溝Mが形成されている。
この溝Mにより、作用する曲げ応力が上記屈曲支点部Fに集中するのを緩和し、仮に、ビードロック用ゴムバンド40の外周部41上に設けたシリコン、更にリッヂや布が摩滅して、ビードロック用ゴムバンド40の外周部41がカーカスバンド70に対する押圧と密着による変形を繰り返しても、上記屈曲支点部Fの部分で亀裂が発生することを大幅に抑制することができる。
本実施形態のビードロック用ゴムバンド40を用いたことにより、従来のようにカーカスバンド70との密着により、ビードロック用ゴムバンド40に亀裂が生じることが大幅に抑制され、生タイヤ成型の成型効率を向上することができる。
本実施形態のビードロック用ゴムバンド40は、そのカーカスバンドとの当接面に布加工またはリッジ(突条)加工を施し、さらに、上記屈曲支点部Fに歪み緩和加工を施したことにより、従来のものとの対比で耐久性を大幅(実験では約30%)向上させることができる。
本実施形態のビードロック用ゴムバンド40は、そのカーカスバンドとの当接面に布加工またはリッジ(突条)加工を施し、さらに、上記屈曲支点部Fに歪み緩和加工を施したことにより、従来のものとの対比で耐久性を大幅(実験では約30%)向上させることができる。
なお、以上の実施形態では、ビードロック用ゴムバンドは断面H状のものとしてかつ、それぞれゴム材料G1〜G3を用いた構造のものとして説明したが、ビードロック用ゴムバンドの断面形状は、要するにカーカスバンドとの当接面と、その当接面がカーカスバンドに密着したときに任意の屈曲支点部の回りで開閉状に変形を繰り返す構造のものであれば全て適用可能である。
したがって、ビードロック用ゴムバンドは、上記断面H状のものに限定されない。また、その構成材料もゴムの代替物であってもよい。
したがって、ビードロック用ゴムバンドは、上記断面H状のものに限定されない。また、その構成材料もゴムの代替物であってもよい。
1・・・タイヤ成形装置、10・・・成形ドラム、11・・・ブラダ、12・・・コア体、20・・・折り返し手段、21,22・・・折り返しブラダ、30・・・ビードロック部、31,33・・・セグメント、40・・・ビードロック用ゴムバンド、70・・・カーカスバンド、71・・・ビードコア。
Claims (6)
- タイヤ成形装置の成形ドラム上に配置したタイヤ構成部材の両側部を、ビードロック部によりビードコアとの間に挟んで保持するため、ビードロック部の外周面に装着するビードロック用ゴムバンドであって、
前記ビードロック用ゴムバンドのタイヤ構成部材との当接面にリッジ加工を施し、その上にシリコン加工を施したことを特徴とするビードロック用ゴムバンド。 - タイヤ成形装置の成形ドラム上に配置したタイヤ構成部材の両側部を、ビードロック部によりビードコアとの間に挟んで保持するため、ビードロック部の外周面に装着するビードロック用ゴムバンドであって、
前記ビードロック用ゴムバンドのタイヤ構成部材との当接面に布加工を施し、その上にシリコン加工を施したことを特徴とするビードロック用ゴムバンド。 - 請求項1又は2に記載されたビードロック用ゴムバンドにおいて、
前記当接面がタイヤ構成部材と密着し、前記ビードロック部が縮径したときに屈曲されるビードロック用ゴムバンドの屈曲支点部に、歪み緩和部を備えたことを特徴とするビードロック用ゴムバンド。 - 請求項3に記載されたビードロック用ゴムバンドにおいて、
前記歪み緩和部は、前記屈曲支点部の断面円弧状の溝であることを特徴とするビードロック用ゴムバンド。 - 請求項3又は4に記載されたビードロック用ゴムバンドにおいて、
ビードロックの外周側となる外周部、同内周側となる内周部及び前記外周部と内周部を連結する中間部とから成る断面略H字状に形成されており、前記屈曲支点部は、前記外周部の内周側側面と前記中間部とが交差する部分であることを特徴とするビードロック用ゴムバンド。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載されたビードロック用ゴムバンドを有するビードロック部を備えたタイヤ成形装置。
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