JP2012032537A - 光偏向板、面光源装置及び透過型画像表示装置 - Google Patents

光偏向板、面光源装置及び透過型画像表示装置 Download PDF

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裕次郎 川口
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Abstract

【課題】点状光源からの光に適用可能であり、輝度ムラを抑制可能な光偏向板、面光源装置及び透過型画像表示装置を提供する。
【解決手段】光拡散板21は、第1の方向に延在し第一主面に並列に形成された複数の第一凸状部30及び第2の方向に延在し第二主面に並列に形成された複数の光学要素部40を有する。各第一凸状部30は曲面で構成される。各光学要素部40は、第2の方向に直交する面内での出射光の強度分布が、出射光の最大強度の90%〜10%にかけて一次関数的に変化する領域を有するように、形成されている。上記強度分布は、第一主面21aから100mm離して測定用光源を配置して出射光を測定した場合に、第2の方向での上記光源位置を基準点としそこからの距離に対する出射光の強度の分布であり、強度分布の上記領域は最大強度の50%の位置に対して点対称である。
【選択図】図2

Description

本発明は、光偏向板、面光源装置及び透過型画像表示装置に関するものである。
液晶表示装置などの透過型画像表示装置では、液晶表示部のバックライトを出力する光源の一例として直下型の面光源装置が使用されている。例えば図34に示すように、透過型画像表示装置(70)として、透過型画像表示部(10)の背面側に光源(80)が配置されたものが広く用いられている。透過型画像表示部(10)は、液晶表示パネルであり、液晶セル(11)の両面に直線偏向板(12,13)が配置されている。光源(80)は、直管型の冷陰極線管などのような線状光源が用いられる。光源(80)は、複数本、互いに平行に配置されて用いられている。
透過型画像表示装置(70)では、光源(80)からの光を均一に分散させて透過型画像表示部(10)を均一に照明できることが望ましい。このため、透過型画像表示装置(70)では、光源(80)と透過型画像表示部(10)との間に、光偏向板の一例としての光拡散板(90)が配置されている。この光拡散板(90)は、光源側(80)から入射した光を、その向きを変えて反対側の透過型画像表示部(10)側から出射させる機能を有している。
図35は、従来の光拡散板の一例を模式的に示す図である。図35に示す従来の光拡散板(90)では、光源(80)側の主面(90a)及び透過型画像表示部(10)側の主面(90b)に、複数の凸状部(100,110)が設けられている。また、凸状部(100,110)の側面は平面で構成されており、複数の凸状部(100,110)は、断面形状が三角形を成している。複数の凸状部(100,110)は、光源(80)側の主面(90a)では図35に示すx方向に延在し、透過型画像表示部(10)側の主面(90b)では図35に示すy方向に延在している(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−198913号公報
近年、直管型冷陰極線管に代えて、省エネルギーの観点から、発光ダイオードを光源として用いることが検討されている。発光ダイオードは通常、点状光源であり、これを離散的に配置して用いられる。
しかし、従来の光拡散板は、発光ダイオードのような点状光源と組み合わせて透過型画像表示装置に用いると、点状光源からの光を十分に均一なものとすることができず、透過型画像表示部により表示される画像は、点状光源の近傍と、これから離れた位置とで明るさが異なるものになるという輝度ムラの発生が問題となっていた。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、点状光源からの光に対して適用可能であり、輝度ムラを抑制可能な光偏向板、面光源装置及び透過型画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明による光偏向板は、板状を成し、第一主面から入射した光を第一主面と対向する第二主面から出射する光偏向板であって、第1の方向に延在しており、第一主面に形成されている複数の第一凸状部と、第1の方向に略直交する第2の方向に延在しており、第二主面に形成されている複数の光学要素部と、を有し、複数の第一凸状部は、第2の方向において並列に配置されており、各第一凸状部は、板厚方向と交差する曲面で構成され、光学要素部は、第1の方向において並列に配置されており、第2の方向に直交する面内における第二主面側からの出射光の強度分布が、上記出射光の最大強度の90%から10%にかけて一次関数的に変化する領域を有するように、形成されており、上記強度分布は、光偏向板から100mm離して測定用光源を配置して出射光を測定した場合に、第1の方向における測定用光源の位置を基準点とし基準点からの距離に対する出射光の強度の分布であり、上記強度分布が有する領域は、最大強度の50%の位置に対して点対称である、ことを特徴とする。
上記構成では、第一主面から入射された光が第二主面から出射される。この場合、光は、第一主面に形成された複数の第一凸状部を介して光偏向板に入射され、第二主面に形成されている複数の光学要素部を介して出射される。第一凸状部の延在方向(第1の方向)と光学要素部の延在方向(第2の方向)とは略直交しているので、第一主面側に点状光源を配置したとしても面状の光を出射することができる。
また、第一凸状部の断面形状が曲面として構成されているので、光が曲面を通過する際に、板厚方向側において光が種々の方向に向けられる。その結果、第1の方向に直交する断面において光を十分に均一化することができる。また、光偏向板は、第2の面に複数の光学要素部を有する。これにより、光偏向板に対して一つの光源から光を供給した場合において、第2の方向に直交する断面での強度分布は、出射光の最大強度の50%に対して点対称であると共に、最大強度の90%から10%にかけて一次関数的に変化する領域を有する。例えば、複数の光源に対して光偏向板を配置した場合、第2の方向に直交する断面での複数の光源からの光の成分による強度分布は、主に隣接する2つの光源からの光の強度分布の重ね合わせになる。各光源からの光の強度分布が上述した特性を有し、特に一次関数的に変化する領域を有するので、第2の方向に直交する断面内を伝搬する隣接する2つの光源からの光の成分による光偏向板からの出射光の強度の均一化を図ることができる。従って、第2の方向に直交する断面においても、光を十分に均一化することができる。このように、光偏向板では、第1及び第2の方向に直交する断面内を伝搬してくる光の成分に対してそれぞれ光を十分に均一化することができる。その結果、輝度ムラを抑制できるので、例えば点状光源からの光を面状に変換しながら、輝度ムラの抑制を図ることが可能である。
更にまた、本発明に係る光偏向板では、第一凸状部は、第1の方向に直交する断面の輪郭が下記式(1)によって示される形状であることが好ましい。
Figure 2012032537

(ただし、Zは第一凸状部の断面における頂点を原点としたときの板厚方向の位置、Wは上記頂点を原点としたときの第2の方向の位置、kは−1≦k<1である定数、wは第2の方向における第一凸状部の幅、hは第一凸状部の高さである。)
この場合、第一凸状部における高さhと幅wとの比(h/w)は0.3〜1.5であること、または、高さhと幅wとの比(h/w)が0.7〜1.3であると、することができる。また、第一凸状部において上記定数kは−0.5〜+0.75であること、または、上記定数kが−0.25〜+0.5であるとすることができる。
また、本発明の光偏向板では、上記強度分布において、第1の方向における最大強度の50%の位置までの上記基準点からの距離をwとしたとき、第1の方向における最大強度の50%の位置と最大強度の90%又は10%の位置との間の距離はw/10以上である、ことが好ましい。これにより、例えば、複数の光源に対して光偏向板を配置した場合、第2の方向に直交する断面での、隣接する2つの光源から出力され光偏向板を通過した光の強度分布において、一次関数的に変化する領域の重なりがより生じやすい。
更に、本発明に係る光偏向板では、上記強度分布のうち基準点における出射光の強度から出射光の強度が略0になるまでの間の領域は、最大強度の50%の位置に対して点対称であることが好適である。これにより、例えば、複数の光源に対して光偏向板を配置した場合、第2の方向に直交する断面での、隣接する2つの光源から出力され光偏向板を通過した光の強度分布において、隣接する2つの光源間の強度が均一になりやすい。また、光偏向板と光源との配置関係や複数の光源間の距離が変化したとしても、第2の方向に直交する断面において、隣接する2つの光源間の強度の減少が更に抑制されるため、輝度ムラをより安定して抑制することが可能である。
また、本発明に係る光偏向板では、光学要素部は第二凸状部であり、第二凸状部の第2の方向に直交する断面において、その第二凸状部の第1の方向に対する両端をとおる軸線をx軸とし、x軸上において両端の中心をとおりx軸に直交する軸線をz軸とし、第二凸状部のx軸方向の長さをwとしたとき、上記断面での第二凸状部の輪郭形状が、−0.5w×0.95≦x≦0.5w×0.95において下記式(2)を満たすz(x)で表されることが好ましい。
Figure 2012032537

ただし、上記式(2)において、
Figure 2012032537

(式(3)中、hは0.4825w〜0.521wの範囲から選択される数、kは−0.232〜−0.227の範囲から選択される数)。
上述したような構成では、第二凸状部が上記z(x)で表される断面形状を有することから、第二凸状部から出射される光の正面方向の強度分布において、強度分布の頂部から裾部にかけて強度がリニア的に(一次関数的に)変化する領域を有する。従って、第2の方向に直交する断面において、光偏向板から出射される光の輝度ムラをより安定して低減できる。
また、本発明に係る光偏向板では、光学要素部は第二凸状部であり、第二凸状部の第2の方向に直交する断面において、その第二凸状部の第1の方向に対する両端をとおる軸線をx軸とし、x軸上において両端の中心をとおりx軸に直交する軸線をz軸とし、第二凸状部のx軸方向の長さをwとしたとき、上記断面での第二凸状部の輪郭形状が、−0.5w×0.95≦x≦0.5w×0.95において下記式(4)を満たすz(x)で表されることも好適である。
Figure 2012032537

ただし、上記式(4)において、
Figure 2012032537

(式(5)中、hは0.5966w〜0.6837wの範囲から選択される数、kは−0.075〜−0.069の範囲から選択される数)。
上述したような構成でも、第二凸状部が上記z(x)で表される断面形状を有することから、第二凸状部から出射される光の正面方向の強度分布において、強度分布の頂部から裾部にかけて強度がリニア的に(一次関数的に)変化する領域を有する。従って、第2の方向に直交する断面において、光偏向板から出射される光の輝度ムラをより安定して低減できる。
また、本発明による面光源装置は、離散的に配置された複数の点状光源と、複数の点状光源上に設けられており、複数の点状光源からの光が照射される本発明に係る光偏向板と、を備えることを特徴とする。
前述したように、本発明に係る光偏向板では、点状光源からの光を面状の光に変換することができ、その際、点状光源からの光を十分により均一に分散させることが可能である。上記面光源装置の構成によれば、点状光源からの光を、上記光偏向板を通して出射するため、点状光源からの光を十分に均一に分散させて出射可能である。その結果、輝度ムラの抑制された面状の光を出射することができる。
また、本発明による透過型画像表示装置は、離散的に配置された複数の点状光源と、複数の点状光源上に設けられており、複数の点状光源からの光が照射される本発明に係る光偏向板と、光偏向板上に設けられており、光偏向板を透過した光が照射される透過型画像表示部と、を備えることを特徴とする。
前述したように、本発明に係る光偏向板では、点状光源からの光を面状の光に変換することができ、その際、点状光源からの光をより十分に均一に分散させることが可能である。上記透過型画像表示装置の構成によれば、点状光源からの光を、上記光偏向板を通して出射するため、点状光源からの光を十分に均一に分散させて出射可能である。従って、本発明に係る透過型画像表示装置では、十分に均一に分散させられた光で透過型画像表示部を照射できるので、輝度ムラの抑制された画像を表示することが可能である。
本発明の光偏向板は、点状光源からの光を十分に均一に分散させることができる。従って、この光偏向板を点状光源と組み合わせて面光源装置に用いると、点状光源からの光を十分に均一に分散させられた面状の光を生成することができる。更に、光偏向板を点状光源と組み合わせて透過型画像表示装置に用いると、透過型画像表示部により表示される画像は、点状光源の位置に拘わらず、均一な明るさで表示することができる。このように本発明によれば、点状光源に適用でき、輝度ムラを抑制可能な光偏向板、それを備えた面光源装置及び透過型画像表示装置を提供することができる。
本発明に係る透過型画像表示装置の一実施形態を模式的に示す断面図である。 図1に示した透過型画像表示装置が有する光拡散板の一例を模式的に示す断面図である。 図2に示した光拡散板の第1の方向に直交する断面形状を示す図面である。 図2に示した光拡散板の第2の方向に直交する断面形状を示す図面である。 第二凸状部からの出射光の所望の強度分布の一例を模式的に示す図面である。 強度分布の測定方法の一例を示す図面である。 第二凸状部の設計のためのシミュレーションモデルを示す図面である。 第二凸状部の設計の一工程を示す図面である。 第二凸状部の延在方向に直交する断面形状の一例を示す図面である。 図9に示す第二凸状部の断面形状を示す輪郭線が満たす条件を示す図面である。 第二凸状部の形状例1の輪郭線及びその輪郭線が満たす条件を示す図面である。 第二凸状部の形状例2の輪郭線及びその輪郭線が満たす条件を示す図面である。 第二凸状部の延在方向に直交する断面形状の他の例を示す図面である。 図13に示す第二凸状部の断面形状を示す輪郭線が満たす条件を示す図面である。 第二凸状部の形状例3の輪郭線及びその輪郭線が満たす条件を示す図面である。 第二凸状部の形状例4の輪郭線及びその輪郭線が満たす条件を示す図面である。 隣接する2つの光源間の強度分布の一例を示す図面である。 隣接する2つの光源間の強度分布の他の例を示す図面である。 隣接する2つの光源間の強度分布の更に他の例を示す図面である。 実施例1〜4のシミュレーションモデルを示す模式図である。 実施例1のシミュレーションで使用した凸状部の設計段階での設計データを示す図表である。 実施例2のシミュレーションで使用した凸状部の設計段階での設計データを示す図表である。 実施例3のシミュレーションで使用した凸状部の設計段階での設計データを示す図表である。 実施例4のシミュレーションで使用した凸状部の設計段階での設計データを示す図表である。 実施例1〜4の第二凸状部の断面形状を示す図面である。 実施例1におけるシミュレーション1の結果を示す図面である。 実施例1におけるシミュレーション2の結果示す図面である。 実施例2におけるシミュレーション1の結果を示す図面である。 実施例2におけるシミュレーション2の結果を示す図面である。 実施例3におけるシミュレーション1の結果を示す図面である。 実施例3におけるシミュレーション2の結果を示す図面である。 実施例4におけるシミュレーション1の結果を示す図面である。 実施例4におけるシミュレーション2の結果を示す図面である。 従来の光偏向板を用いた透過型画像表示装置の一例を模式的に示す図である。 従来の光偏向板の一例を模式的に示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、同一または相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
図1は、本発明に係る透過型画像表示装置の一実施形態の構成を模式的に示す断面図である。図1は、透過型画像表示装置を分解して示している。
透過型画像表示装置1は、透過型画像表示部10と、図1において透過型画像表示部10の背面側に配置された面光源装置20とを備えている。
透過型画像表示部10としては、例えば液晶セル11の両面に直線偏光板12,13が配置された液晶表示パネルが挙げられる。この場合、透過型画像表示装置1は液晶表示装置(又は液晶テレビ)である。液晶セル11,偏光板12,13は、従来の液晶表示装置等の透過型画像表示装置1で用いられているものを用いることができる。液晶セル11としてはTFT型、STN型等の公知の液晶セルが例示される。
面光源装置20は、いわゆる直下型のものである。面光源装置20は、光偏向板としての光拡散板21と、図1においてその背面側に配置された複数の点状光源22とを含む。図1では、点状光源22を模式的に示している。点状光源22は、例えば発光ダイオードが挙げられる。複数の点状光源22は、面光源装置20及び透過型画像表示部10の配列方向に略直交する2方向に対してそれぞれ離散的に配置されており、各方向において例えば互いに等間隔Lとなるように配置されて用いられる。
光拡散板21は、点状光源22から透過型画像表示部10側に離間して配置されている。光拡散板21は、光が透過可能な板状体であり、光を均一に分散させるためのものである。光拡散板21の平面視形状は、例えば長方形や正方形といった四角形状が挙げられる。光拡散板21では一方の主面を第一主面21aとし、他方の主面を第二主面21bとする。光拡散板21は、第一主面21aが点状光源22側となり、第二主面21bが透過型画像表示部10となるように配置されており、第一主面21aから入射した光は、反対側の第二主面21bから出射される。光拡散板21の厚さhz1は約0.3mm〜約6mmが例示される。
光拡散板21は透明材料からなる。透明材料の屈折率は通常1.49〜1.62であり、透明材料としては、透明樹脂、透明ガラスが例示できる。また、透明樹脂としては、PMMA樹脂(ポリメタクリル酸メチル樹脂)(屈折率:1.49)、シクロオレフィン樹脂(屈折率:1.51〜1.55)、ポリカーボネート樹脂(屈折率:1.59)、MS樹脂(メタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂)(屈折率:1.49〜1.59)、ポリスチレン樹脂(屈折率:1.59)などが例示される。
透明材料として透明樹脂材料を用いる場合、この透明樹脂材料に紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、加工安定剤、難燃剤、滑剤等の添加剤を添加することもできる。これらの添加剤はそれぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、マロン酸エステル系紫外線吸収剤、シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤等が挙げられ、好ましくはベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤である。
透明樹脂材料は、通常、添加剤として光拡散剤を添加することなく用いられるが、本発明の目的を損なわない僅かな量であれば、光拡散剤を添加して用いても良い。
光拡散剤として、通常は、光拡散板21を主に構成する上述したような透明材料とは屈折率が異なる粉末が用いられ、これを透明材料中に分散させて用いられる。かかる光拡散剤としては、例えばスチレン樹脂粒子、メタクリル樹脂粒子などの有機粒子、炭酸カルシウム粒子、シリカ粒子等の無機粒子が用いられ、その粒子径は通常0.8μm〜50μmである。
光拡散板21は、単独の透明材料で構成された単層板であってもよいし、互いに異なる透明材料で構成された層が積層された構造の多層板であってよい。光拡散板21が多層板である場合、光拡散板21の片面又は両面は、通常10μm〜200μm、好ましくは20μm〜100μmの厚みのスキン層が形成された構造とし、このスキン層を構成する透明材料として紫外線吸収剤が添加されたものを用いることが好ましい。かかる構成とすることにより、点状光源22や外部からの光に含まれる可能性のある紫外線による光拡散板21の劣化を防止することができる。特に点状光源22として紫外線の占める割合が比較的大きいものを用いた場合には、紫外線による劣化を防止できることから、点状光源22側の面にスキン層が形成されていることが好ましく、このとき透過型画像表示部10(例えば、液晶パネル)側の面には、スキン層が形成されていないことが、コストの面で更に好ましい。スキン層を構成する透明樹脂材料として紫外線吸収剤が添加されたものを用いる場合、その含有量は、透明樹脂材料を基準として通常0.5質量%〜5質量%、好ましくは1質量%〜2.5質量%である。
光拡散板21には、片面又は両面に帯電防止剤が塗布されていてもよい。帯電防止剤を塗布することにより、静電気によるホコリの付着等を防止して、ホコリの付着による光線透過率の低下を防止することができる。
図2を参照して、光拡散板21の構成について説明する。図2は、図1に示した光拡散板の一例を模式的に示す斜視図である。
図2に示すように、光拡散板21の第一主面21aには、複数の第一凸状部30が形成されており、第二主面21bには、第二凸状部(光学要素部)40が形成されている。第一凸状部30及び第二凸状部40は、互いに反対側、すなわち、外側に凸である。また、第一凸状部30及び第二凸状部40は互いに異なる方向に延在している。第一凸状部30の延在方向と第二凸状部40の延在方向とは、互いに略直角に交わっている。具体的には、第一凸状部30の延在方向と第二凸状部40の延在方向とは、80°〜100°、好ましくは85°〜95°の角度範囲で交わっており、理想的には90°の角度で交わっている。本明細書では、第一凸状部30の延在方向をx方向(第1の方向)とも称し、第二凸状部40の延在方向をy方向(第2の方向)とも称する。また、光拡散板21の板厚方向をz方向とも称する。
[第一凸状部]
図3は、第一凸状部をその延在方向(x方向)に対して垂直な方向で切断した断面図である。図3では、第二凸状部40の頂点を含むような断面を示している。以下、特に断らない限り、x方向に対して垂直な方向で切断した断面図は、第二凸状部40の頂点を含むような断面を示しているものとする。また、以下の説明において、第一凸状部30に対する光の伝搬について説明する際には、第一凸状部30の延在方向に直交する断面内の光の成分に着目しているものとする。
複数の第一凸状部30は、y方向に並列に形成されている。隣り合う第一凸状部30,30同士は互いに接している。すなわち、隣り合う第一凸状部30,30の端31,31は、y方向において同じ位置となる。この構成では、隣接する第一凸状部30,30間には、端31を底部とするx方向に延在した第一溝部が形成されていることになる。複数の第一凸状部30の各々は、互いに同一の断面形状を有しており、各第一凸状部30の断面形状は延在方向(x)において均一である。
各第一凸状部30は、図3に示すように断面形状において下方に頂点32を有する。この頂点32は、y方向における端31,31の中央に位置する。
第一凸状部30の高さhは、頂点32と端31とのz方向における距離を示すものである。高さhは、40μm〜800μmであり、好ましくは、80μm〜400μmである。第一凸状部30の幅wは、端31,31間のy方向の距離を示すものである。幅wは、40μm〜800μmであり、好ましくは、80μm〜400μmである。また、高さhと幅wとの比(h/w)は、0.3〜1.5、好ましくは0.7〜1.3である。
第一凸状部30は、z方向と交差する表面33が曲面を成すように構成された形状である。第一凸状部30は、例えばその断面形状の輪郭が下記式(6)で示される形状が挙げられる。
Figure 2012032537

上記式(6)において、Zは、第一凸状部30の断面における頂点32を原点としたときのz方向の頂点32からの距離(μm)を示し、Wは、頂点32を原点としたときのy方向の頂点32からの距離(μm)を示す。また、kは、−1≦k<1である定数であり、通常−0.5〜+0.75、好ましくは−0.25〜+0.5の範囲から選択可能である。定数kは、第一凸状部30のとがり方を示すパラメータである。例えば定数kが0のときは放物線となり、定数kが1のときはプリズム形状となり、定数kが−1のときは楕円を半分に切った形状となる。
〔第二凸状部〕
図4を利用して第二凸状部について説明する。図4は、第二凸状部をその延在方向(y方向)に対して垂直な方向で切断した断面である。図4では、第一凸状部30の頂点32を含むような断面を示している。以下、特に断らない限り、y方向に対して垂直な方向で切断した断面図は、第一凸状部30の頂点32を含むような断面を示しているものとする。また、以下の説明において、第二凸状部40に対する光の伝搬について説明する際には、第二凸状部40の延在方向に直交する断面内の光の成分に着目しているものとする。
図4に示すように、各第二凸状部40は、一方向に延在している線状の光学要素である。光学要素としては、レンズやプリズムが例示される。複数の第二凸状部40は、x方向に並列に形成されている。隣り合う第二凸状部40,40同士は互いに接している。すなわち、隣り合う第二凸状部40,40の端41,41は、x方向において同じ位置となる。この構成では、隣接する第二凸状部40間には、端41を底部とするy方向に延在した第二溝部が形成されていることになる。複数の第二凸状部40の各々は、互いに同一の断面形状を有しており、各第二凸状部40の断面形状は、延在方向(y方向)において均一である。
第二凸状部40は、光拡散板21をy方向に対して垂直な断面内を伝搬する光の成分に基づく強度分布が所望の強度分布を実現する断面形状を有する。具体的には、光拡散板21の下方に配置された点状光源22から出力された光を、複数の第二凸状部40が形成された第二主面21b上に配置した検出器で測定した際に、y方向に対して垂直な面における強度分布が図5に示すような強度分布50を実現する断面形状を第二凸状部40は有している。図5は、第二凸状部からの出射光の所望の強度分布を示す図面である。
図5を参照して強度分布50が満たす条件について説明する。x方向に平行な方向をX軸方向とし、X軸方向における点状光源22の位置を原点(基準点)Oとする。図5において横軸はX軸方向における点状光源22に対する位置を示しており、縦軸は強度を示している。
強度分布50は次の条件を満たす。以下では、X≧0の領域を例にして説明するが、X≦0の領域に対しても同様である。
(a)最大強度Imaxの90%〜10%にかけて強度が一次関数的に変化する線形変化領域51を有する。
(b)線形変化領域51は、強度分布上における最大強度Imaxの50%の強度(0.5Imax)の点Pに対して点対称である。すなわち、最大強度Imaxの50%の強度となるX軸上の位置をX0.5とすれば、P(X0.5,0.5Imax)に対して点対称である。
強度分布50は上記(a)及び(b)の条件を満たしていれば良いが、更に、次の条件(c)及び(d)を満たすことが更に好ましい。ここでも、X≧0の領域を例にして説明する。
(c)最大強度Imaxの50%の強度となるX軸方向の原点Oからの距離をw(=X0.5)とし、最大強度Imaxの90%の強度となるX軸方向の原点Oからの距離をwとし、最大強度Imaxの10%の強度となるX軸方向の原点Oからの距離をwとしたとき、wとwとの差の絶対値又はwとwとの差の絶対値wは、所定の長さl以上である。ここで、所定の長さlは、w/10が例示され、好ましくはw/8、更に好ましくはw/6である。
(d)強度分布50において最大強度Imaxから裾部にかけての領域は、点P(X0.5,0.5Imax)に対して点対称である。
条件(d)を有することで条件(b)は満たされることになる。前述したように、強度分布50は上記(a)及び(b)の条件を満たしていれば良いが、以下の説明では、第二凸状部40は、特に断らない限り、条件(a)〜(d)を満たす強度分布を実現するものである。図5では、強度分布50は、台形状、換言すれば、頂部側が平坦な山型の形状を例示しているが、これに限定されない。例えば、強度分布50は、頂部側に向けて先細りした山型といった三角形状であってもよい。更に、図5では、強度分布50は、原点Oの位置に対して左右対称であるが、原点Oに対してXが正及び負の領域それぞれにおいて上記条件(a)〜(c)又は条件(a)〜(d)を満たしていればよい。
図6を参照して、図5に示した強度分布50を光拡散板21が実現しているか否かを検証するための強度分布の測定方法の一例を説明する。図6は強度分布の測定方法の一例を示す図面である。
図6に示したように、測定用の点状光源22examを光拡散板21から所定の距離D離して配置する。点状光源22examとしては、LEDが例示できる。距離Dは、複数の第一凸状部30の頂点32と点状光源22examとの間のz方向の距離であり、100mmとすることができる。そして、点状光源22examから光を出力し、光拡散板21内を伝搬して第二主面21bから出射された光を、第二主面21b側に配置した光検出器(不図示)で検出する。この際、光検出器は、z方向に出力される光を検出するように配置する。光検出器は、例えば、受光角が2.5°以下の挟角光検出器であることが好ましい。以下の説明では、z方向に沿った方向を正面方向とも称する。より確実に、y方向に垂直な断面における強度分布の測定とするためには、例えば、第二主面21b上にx方向に延在するスリットを設け、そのスリットを通過した光を検出するようにすることも好ましい。
透過型画像表示装置1(例えば、液晶表示装置)において、点状光源22と光拡散板21との距離Dは通常3mm〜50mmである。一方、第二凸状部40の幅は通常800μm以下、好ましくは10μm以上800μm以下である。このように、透過型画像表示装置1等に光拡散板21を適用する際、第二凸状部40の大きさに対して距離Dは十分大きい。従って、上記のように距離Dを100mmと十分長い距離に点状光源22examを配置して検証用の強度分布を測定することで、実際の面光源装置20や透過型画像表示装置1の配置においても同様の強度分布を実現できていると考えることができる。そのため、光拡散板21は、上記測定方法で検出して得られる強度分布が、条件(a)〜(d)を満たしていれば良い。
上述した条件(a)〜(d)を満たす第二凸状部40の断面形状は、光線追跡法に基づくシミュレーションを利用して、所望の強度分布を得るように設計可能である。光拡散板21においてy方向に直交する断面形状では、第一主面21aは、実質的に平坦であるとして取り扱うことができる。そのため、第二凸状部40の断面形状を設計する際には、第一凸状部30が形成されていない光拡散板において第二凸状部40を設計する場合と同様に設計することが可能である。従って、以下の説明では、上記仮定の下での第二凸状部40の断面形状の決定方法の一例について説明する。また、シミュレーションのために、次の3つの近似を採用する。
・y方向に直交する面内においてシミュレーションを実施する。
・点状光源22は理想的な点光源、すなわち、点状光源22の直径は0とする。
・直接透過光のみを考慮する。
シミュレーションでは、図7に示すようなシミュレーションモデルを採用する。すなわち、第二凸状部40が形成される前の光拡散板の断面形状モデルを長方形60で表し、長方形60の第1の辺60aから所定の距離Dの位置に点状光源22があるものとする。所定の距離Dは、例えば光拡散板の適用を想定している面光源装置20及び透過型画像表示装置1に応じて決定する。距離Dは、前述したように例えば3mm〜50mmから選択することができる。
上記近似及びモデルの下、例えば次のようにして第二凸状部40の断面形状を決定する。
(ステップ1)
図8に示すように、点状光源22からの距離の関数として、長方形60の直接透過光を正面方向に向けるように、長方形60が有する第2の辺60bの各出射位置での斜度をそれぞれ求める。この斜度の決定方法は、フレネルレンズの設計方法で用いられる方法と同様のものとすることができる。斜度は、第2の辺60bの単位線要素61に対して決定する。図8では、斜度を計算する過程の一部を模式的に示している。
(ステップ2)
長方形60への光の入射位置での単位線要素61あたりの入射光量、透過率、出射位置での透過率を求め、各斜度に対する単位線要素61あたりの出射光量を求める。
(ステップ3)
各斜度に対する単位線要素61の大きさを調整して、正面強度分布が所望の強度分布になるように決める。
上記ステップ1〜3により、正面方向に対して所望の強度分布を実現可能な第二凸状部40の断面形状が設計できる。
人間の目などは一定の大きさを有するので、通常は、図8の第1の辺60aの法線方向を基準とした所定の角度幅(例えば±2.5°)内の光を検出している。従って、第二凸状部40の断面形状の設計においても、例えば、上記ステップ1〜3で断面形状を設計した後、所定の角度幅内の強度を積算して得られる強度分布が所望の強度分布になるように、第二凸状部40の形状を修正することが好ましい。また、上記第二凸状部40の断面形状の設計では、ステップ1〜3で例示した設計工程で得られた断面形状の輪郭線を、例えば楕円近似といった曲線近似をしてもよい。
第二凸状部40の第一の実施形態について具体的に説明する。この第一の実施形態における第二凸状部40を第二凸状部40Aと称す。
図9は第二凸状部の延在方向に直交する断面形状の一例を示す図面であり、一つの第二凸状部を拡大して示している。第二凸状部40Aの断面形状を、図9に示すように設定した局所的なxz座標系を用いて説明する。xz座標系を構成するx軸は複数の第二凸状部40Aの配列方向(第1の方向)に平行な軸線であり、z軸は板厚方向(第1及び第2の方向に直交する方向)に平行な軸線である。
このxz座標系のxz面において、第二凸状部40Aの断面形状の輪郭線は下記式(7)を満たすz(x)で表される。
Figure 2012032537

ただし、上記式(7)において、
Figure 2012032537

式(8)中、wは第二凸状部40Aのx軸方向の長さであり、端41,41間の長さである。また、hは0.4825w≦h≦0.521wの範囲から選択される定数であり、kは−0.232≦k≦−0.227の範囲から選択される定数である。h,kの一例は、h=0.521w、k=−0.227である。hは、第二凸状部40Aをz(x)で表される形状とした場合における第二凸状部40Aの両端41,41間のz軸方向の最大高さに対応する。また、kは、第二凸状部40Aのとがり方を示すパラメータである。図9では、h=0.521w、k=−0.227の場合であって、式(7)を満たす範囲内でz(x)をz方向に所定倍(例えば1倍)だけ伸縮した形状を例示している。この場合、第二凸状部40Aの断面形状は、両端41,41がx軸上に位置し、頂点42がz軸上に位置している。そして、第二凸状部40Aの断面形状の輪郭線は、z軸に対して対称である。
第二凸状部40Aの輪郭線は、z(x)をz方向に所定倍(例えば1倍)だけ伸縮した形状に限定されず、式(7)を満たしていればよい。従って、z(x)は、図10に示すように、ある幅wに対してz(x)を決定した際に、0.95z(x)で表される輪郭線と、1.05z(x)で表される輪郭線の間の領域をとおる輪郭線であればよい。
第二凸状部40Aの幅wとしては、w=410μm、w=400μm又はw=325μmが例示できる。ただし、wの値はこれに限定されない。
図11及び図12に、第一の実施形態における輪郭線の例を、形状例1及び形状例2として更に具体的に示す。図11及び図12において横軸は原点に対する位置(μm)を示しており、縦軸は高さ(μm)を示している。
図11は形状例1における輪郭線及びその輪郭線が満たす条件を説明するための図面である。形状例1では、w=400μm、h=0.521w、k=−0.227とする。これらの数値で決まるz(x)を、便宜的にz1(x)と称す。図11では、z(x)=z1(x)の場合の輪郭線形状を示している。図11に示したz1(x)を輪郭線形状とした場合、図11及び図10に示した輪郭線形状は同一である。
図11では、上記z1(x)に基づいた輪郭線が満たす条件について説明するために、z1(x)で表される輪郭線と、0.95z1(x)で示される輪郭線(図中の破線)及び1.05z1(x)で示される輪郭線(図中の一点鎖線)も示している。そして、上記z1(x)に基づいた輪郭線が満たす条件は、輪郭線が式(7)を満たせばよいので、0.95z1(x)で表される輪郭線と、1.05z1(x)で表される輪郭線との間の領域を通るものであればよい。
図12は形状例2における輪郭線及びその輪郭線が満たす条件を説明するための図面である。形状例2では、w=400μm、h=0.4825w、k=−0.232としている。形状例1の場合と区別するために形状例2で設定するz(x)をz2(x)と称す。図12では、z(x)=z2(x)の場合の輪郭線形状を示している。
図12では、上記z2(x)に基づいた輪郭線が満たす条件について説明するために、z2(x)で表される輪郭線と、0.95z2(x)で示される輪郭線(図中の破線)及び1.05z2(x)で示される輪郭線(図中の一点鎖線)も示している。そして、上記z2(x)に基づいた輪郭線が満たす条件は、輪郭線が式(7)を満たせばよいので、0.95z2(x)で表される輪郭線と、1.05z2(x)で表される輪郭線との間の領域を通るものであればよい。
上記形状例1,2では、w=400μmとしたがこれに限定されないことは前述したとおりである。
第二凸状部40の第二の実施形態について具体的に説明する。第二の実施形態における第二凸状部40を第二凸状部40Bと称す。
図13は第二凸状部の延在方向に直交する断面形状の他の例を示す図面であり、一つの第二凸状部40Bを拡大して示している。第二凸状部40Bの断面形状を、図9の場合と同様に、図13に示すように設定した局所的なxz座標系を用いて説明する。xz座標系を構成するx軸は複数の第二凸状部40Bの配列方向(第1の方向)に平行な軸線であり、z軸は板厚方向(第1及び第2の方向に直交する方向)に平行な軸線である。
このxz座標系のxz面において、第二凸状部40Bの断面形状の輪郭線は下記式(9)を満たすz(x)で表される。
Figure 2012032537

ただし、上記式(9)において、
Figure 2012032537

式(10)中、wは、第二凸状部40の第一の実施形態の場合と同様に、第二凸状部40Bのx軸方向の長さである。第二凸状部40の第二の実施形態では、式(10)において、hは0.5966w≦h≦0.6837wの範囲から選択される定数であり、kは−0.075≦k≦−0.069の範囲から選択される定数である。h,kの一例は、h=0.5966w、k=−0.075である。hは、第二凸状部40Bをz(x)で表される形状とした場合における第二凸状部40Bの両端41,41間のz軸方向の最大高さに対応する。また、kは、第二凸状部40Bのとがり方を示すパラメータである。図13では、h=0.5966w、k=−0.075の場合であって、式(9)を満たす範囲内でz(x)をz方向に所定倍(例えば1倍)だけ伸縮した形状を例示している。この場合、第二凸状部40Bの断面形状は、両端41,41がx軸上に位置し、頂点42がz軸上に位置している。そして、第二凸状部40Bの断面形状の輪郭線は、z軸に対して対称である。
第二凸状部40Bの輪郭線は、z(x)をz方向に所定倍(例えば1倍)だけ伸縮した形状に限定されず、式(9)を満たしていればよい。式(9)においてz(x)は、図14に示すように、ある幅wに対してz(x)を決定した際に、0.95z(x)で表される輪郭線と、1.05z(x)で表される輪郭線の間の領域をとおる輪郭線であればよい。
第二凸状部40Bの幅wとしては、w=410μm、w=400μm又はw=325μmが例示できる。ただし、wの値はこれに限定されない。
図15及び図16に、第二の実施形態における輪郭線の例を、形状例3及び形状例4として具体的に示す。図15及び図16において横軸は原点に対する位置(μm)を示しており、縦軸は高さ(μm)を示している。
図15は形状例3における輪郭線及びその輪郭線が満たす条件を説明するための図面である。形状例3では、w=400μm、h=0.5966w、k=−0.075である。これらの数値で決まるz(x)をz3(x)と称す。図15ではz(x)=z3(x)の場合の輪郭線形状を示している。図15に示したz3(x)を輪郭線形状とした場合、図15及び図14に示した輪郭線形状は同一である。
図15では、上記z3(x)に基づいた輪郭線が満たす条件について説明するために、z3(x)で表される輪郭線と、0.95z3(x)で示される輪郭線(図中の破線)及び1.05z3(x)で示される輪郭線(図中の一点鎖線)も示している。そして、上記z3(x)に基づいた輪郭線が満たす条件は、輪郭線が式(9)を満たせばよいので、0.95z3(x)で表される輪郭線と、1.05z3(x)で表される輪郭線との間の領域を通るものであればよい。
図16は形状例4における輪郭線及びその輪郭線が満たす条件を説明するための図面である。形状例4では、w=400μm、h=0.6837w、k=−0.069である。形状例3の場合と区別するために形状例4で設定するz(x)をz4(x)と称す。図16では、z(x)=z4(x)の場合の輪郭線形状を示している。
図16には、上記z4(x)に基づいた輪郭線が満たす条件について説明するために、z4(x)で表される輪郭線と、0.95z4(x)で示される輪郭線(図中の破線)及び1.05z4(x)で示される輪郭線(図中の一点鎖線)も示している。そして、上記z4(x)に基づいた輪郭線が満たす条件は、輪郭線が式(9)を満たせばよいので、0.95z4(x)で表される輪郭線と、1.05z4(x)で表される輪郭線との間の領域を通るものであればよい。
上記形状例3,4では、w=400μmとしたがこれに限定されないことは前述したとおりである。
なお、第二凸状部40の第一及び第二の実施形態では、第二凸状部40A,40Bの断面形状が式(7),(9)を満たすz(x)で表されるとした。ただし、第二凸状部40の両端部近傍での製造誤差及び強度分布に与える影響を考慮すれば、第二凸状部40の断面形状は、−0.5w×0.95≦x≦0.5w×0.95において式(7),(9)を満たすz(x)で表されていればよく、−0.5w≦x≦0.5wにおいて式(7),(9)を満たすz(x)で表されていることがより好ましい。
上述した第一凸状部30及び第二凸状部40を有する光拡散板21の厚みhz1は、第一凸状部30の頂点32から第二凸状部40の頂点42までのz方向の距離である。光拡散板21の厚みhz1は、0.3mm〜6mmが例示され、好ましくは0.5mm〜3mmである。また、光拡散板21の最小厚みhz2は、第一凸状部30の端31と第二凸状部40の端41とのz方向の距離であり、第一主面21aに形成された第一溝部の底部と第二主面21bに形成された第二溝部の底部とのz方向の距離である。光拡散板21の最小厚みhz2は、0.1mm〜5mmが例示され、好ましくは0.5mm〜2.5mmである。
光拡散板21は、第一凸状部30及び第二凸状部40の断面形状をそれぞれ設計し、設計結果に基づいて、例えば透明材料から削り出す方法により製造することができる。また、透明材料として透明樹脂材料を用いる場合は、例えば射出成形法、押出成型法、プレス成形法などの方法により製造することができる。
次に、光拡散板21が有する作用効果について、光拡散板21を面光源装置20及び透過型画像表示装置1に適用した場合について説明する。
点状光源22から光を出力すると、点状光源22からの光は、光拡散板21の第一主面21aに形成された第一凸状部30の表面33を介して光拡散板21内に入射する。光拡散板21に入射された光は、光拡散板21内を進行し、第二主面21bに形成された第二凸状部40の表面43を介して出射する。光拡散板21では、x方向に延在する第一凸状部30とy方向に延在する第二凸状部40とが略直交するように形成されていることから、点状光源22から出力された光を面状の光に変換することができる。
具体的には、点状光源22から出力される光において、x方向(第1の方向)に直交する断面内を伝搬する光の成分は、その進行方向が、主に第一凸状部30の表面33によって正面方向側、すなわち、正面方向とのなす角度がより小さくなるように向けられる。また、y方向(第2の方向)に直交する断面内を伝搬する光の成分は、その進行方向が、主に第二凸状部40の表面43によって正面方向側に向けられる。このように、x,y方向にそれぞれ直交する断面内を伝搬する光の成分がそれぞれ正面方向側に向けられるので、点状光源22からの光を面状の光として出射することが可能である。
また、第一凸状部30の表面33の断面形状が曲面として構成されていることから、光が表面33を通過する際に、前方において光が種々の方向に向けられる。その結果、x方向に直交する断面における光の成分がより均一に分散され、輝度ムラを抑制することができる。
また、光拡散板21では、第二主面21bに第二凸状部40が形成されていることから、y方向に直交する断面内を伝搬する光の成分をより均一に分散させ、輝度ムラをより好適に抑制することができる。この点について、光拡散板21のy方向(第2の方向)に直交する断面での強度分布に基づいて説明する。光拡散板21では、第一主面21aに第一凸状部30が形成されているが、光拡散板21のy方向に直交する断面での強度分布に関しては、第一主面21aが平坦な場合と実質的に同じである。そこで、説明の便宜のため、第一主面21aは平坦、すなわち、第一凸状部30が形成されていない場合を例として第二凸状部40の作用効果について説明する。
複数の点状光源22上に光拡散板21を配置した場合(図1参照)、各点状光源22からの光に対しては、図5に示したような線形変化領域51を有する強度分布50がそれぞれ形成される。そして、隣接する2つの点状光源22間上の領域では、主に2つの点状光源22から出力され光拡散板21を通過した光の強度分布が重なりあって2つの点状光源22による強度分布が形成される。
各点状光源22からの強度分布は条件(b)を満たす線形変化領域51を有することから、隣接する2つの点状光源22間では、各点状光源22の強度分布50が有する線形変化領域51が主に重なる。その結果、隣接する2つの点状光源22間の強度の均一化を図ることができると共に、y方向に直交する断面内でのL/Dの変化に対する強度分布への影響を低減できる。従って、例えば、面光源装置20や透過型画像表示装置1に光拡散板21を適用した場合、温度などの環境変化や、薄型化に伴う点状光源22と光拡散板21との間の距離や点状光源22の配置といった設計変更の影響が小さく、より安定した輝度均斉度を実現できる。図17、図18及び図19を参照して具体的に説明する。説明の簡略化のために、複数の点状光源22のうちx方向に並んで配置されたものに着目して説明する。
図17は、x方向に隣接する2つの点状光源間の強度分布の一例を示す図面である。図中の横軸は一方の点状光源22の位置を基準とした場合のX軸方向(第2の方向)の位置を示している。図17では、X=0,50にそれぞれ点状光源22が配置されており、x方向における2つの点状光源22間の距離Lは50mmとしている。縦軸は、一つの点状光源22からの強度分布50における最大強度Imaxに対して規格化した規格化強度を示している。また、図中の実線I,IIはX=0,50に配置した各点状光源22による強度分布を示している。図中の破線は、2つの点状光源22の強度分布の重ね合わせの結果を示している。
図17に実線I,IIで示した各点状光源22による強度分布は、線形変化領域51を有する強度分布50であり、それぞれの強度分布では、最大強度Imax(図中の規格化強度1)から強度0までのX軸方向の距離は2つの点状光源22間の距離に等しい。従って、複数の点状光源22による強度分布は、隣接する2つの点状光源22の各々の強度分布の重ね合わせになる。また、2つの点状光源22間の距離Lは、各点状光源22の強度分布50において、最大強度Imaxから0.5ImaxになるまでのX軸方向の距離の2倍に等しい。この場合、線形変化領域51が条件(b)又は(d)を有することから、一つの点状光源22に対するX軸方向の位置での最大強度Imaxからの強度減少分を他方の点状光源22からの光の強度が補う。その結果、図17に示したように、x方向において隣接する2つの点状光源22による強度分布としてほぼ一定の強度分布を実現可能であり、輝度ムラを抑制できる。
図18は、x方向において隣接する2つの点状光源22間の強度分布の他の例を示す図面である。図18において横軸及び縦軸は図17の場合と同様である。図18では、X=0,40にそれぞれ点状光源22が配置されており、2つの点状光源22間の距離Lを40mmとしている。また、図中の実線I,IIは、X=0,40に配置された点状光源22のそれぞれの強度分布を示している。実線IIIは、X=40に配置された点状光源22から更に隣の点状光源22、すなわち、X=80(不図示)に配置された点状光源22による強度分布の一部を示している。同様に、実線IVは、基準とした点状光源22の更に隣の点状光源22、すなわち、X=―40に配置した点状光源22による強度分布の一部を示している。破線は、隣接する2つの点状光源22間の強度分布を示している。
図18において、各点状光源22による強度分布は、図17に示した強度分布と同様の強度分布である。よって、隣接する2つの点状光源22間の距離Lより、最大強度Imaxから強度0になるまでの長さの方が長くなる。そのため、隣接する2つの点状光源22間の強度分布には、実線III,IVに示すように、X=0,40に配置した各点状光源22の更に隣の点状光源22による強度分布も寄与する。更に、2つの点状光源22間の距離Lが図17の場合より短いので、隣接する2つの点状光源22のそれぞれによる強度分布の線形変化領域51の重なりが大きくなる。従って、隣接する点状光源22間の強度は、図17の場合に比較して増加する傾向にある。図18では、X方向に連続した4つの点状光源22の強度分布がX=0〜40の間の強度分布に寄与することになるが、X=0,40に配置された点状光源22の強度分布の重なりがより支配的であり、これらの強度分布の重なりでは線形変化領域51が重なり合う。そのため、図17の場合と同様に、強度は隣接する2つの点状光源22間でほぼ一定になりやすい。
図19は、x方向において隣接する2つの点状光源22間の強度分布の更に他の例を示す図面である。図19において横軸及び縦軸は図17の場合と同様である。図19では、X=0,60にそれぞれ点状光源22が配置されており、2つの点状光源22間の距離Lは60mmとしている。図中の実線I,IIは、隣接する2つの点状光源22による強度分布をそれぞれ示している。破線は、隣接する2つの点状光源22間の強度分布を示している。
図19において、各点状光源22による強度分布は、図17に示した強度分布と同様の強度分布である。よって、隣接する2つの点状光源22間の距離Lより、最大強度Imaxから強度0になるまでの長さの方が短い。この場合、隣接する2つの点状光源22間で各点状光源22の強度分布の重なりが小さくなるため、隣接する2つの点状光源22間では、各点状光源22の直上に比べて強度が減少する。しかしながら、線形変化領域51の重なりにより、一方の点状光源22による強度の減少を他方の点状光源22による強度で補うことができるので、非線形的に強度が急激に減少する場合より、強度減少を抑制することができる。
以上説明したように、強度分布50を実現できる第二凸状部40を備えた光拡散板21に対しては、x方向におけるL/Dを調整することによって、x方向において隣接した2つの点状光源22間でほぼ均一な強度分布を実現可能である(図17参照)。また、そのようにして調整したL/Dからずれた場合であっても、強度分布の変化を抑制することが可能である(図18及び図19参照)。このように、光拡散板21では、少なくともy方向に直交する断面内を伝搬する光の成分に対してL/Dの変化に対する強度分布(又は輝度分布)への影響が小さい。その結果、光拡散板21は、少なくともy方向に直交する断面における輝度ムラの抑制により汎用性を有することになる。
また、面光源装置20は、上記の光拡散板21、及びこの光拡散板21に光を照射する点状光源22を備える構成であることから、点状光源22からの光を光拡散板21により、十分に均一に分散させることができる。そのため、面光源装置20では、輝度ムラが抑制された面状の光を出射することができる。また、光拡散板21が、少なくともy方向に直交する断面における輝度ムラの抑制により汎用性を有することから、点状光源22の配置や点状光源22と光拡散板21の距離Dの変更等に応じて光拡散板21を新たに準備する必要性が低減する。従って、光拡散板21を利用した面光源装置20では、より高い輝度均斉度を実現しながら、面光源装置20の製造コストの低減を図ることも可能ある。
また、透過型画像表示装置1は、上記の面光源装置20、及びこの面光源装置20から出射された光が照射される透過型画像表示部10を備える構成である。面光源装置20からは前述したように、点状光源22からの光が光拡散板21により十分に均一に分散させられ、輝度ムラが抑制された面状の光を出射できる。そして、透過型画像表示装置1では、面光源装置20から出射された光で透過型画像表示部10を照明するので、透過型画像表示装置1では、輝度ムラが抑制された画像を表示することができる。また、光拡散板21が前述したように、少なくともy方向に直交する断面における輝度ムラの抑制に汎用性を有しているので、面光源装置20の場合と同様に、点状光源22の配置や点状光源22と光拡散板21の距離Dの変更等に応じて光拡散板21を新たに準備する必要性が低減する。その結果、画質の良い画像の表示を実現しながら、透過型画像表示装置1の製造コストの低減を図ることも可能ある。
次に、実施例1〜4を参照して、光拡散板(光偏向板)21の第二凸状部40の断面形状と、光拡散板21から所定距離Dとして100mm離した点状光源22からの光による強度分布との関係について、より具体的に説明する。以下の実施例1〜4では、説明の便宜のため、上記実施形態の要素に対応する要素には同じ符号を付すものとする。
実施例1〜4では、それぞれ異なる第二凸状部40の断面形状に対して光線追跡法によるシミュレーションを実施して強度分布を求めた。
[シミュレーション方法]
図20は、シミュレーションモデルを示す模式図である。図20に示すように、シミュレーションでは、2つの点状光源22上に光拡散板21を配置し、点状光源22から出力され光拡散板21を通過した光の強度を観測するとした。図20では、光拡散板21を模式的に示している。また、実施例1〜4では、第2の方向に直交する断面を伝搬する光の成分に基づく強度分布を検討することから、第二凸状部40の延在方向に直交する断面においてシミュレーションを実施する。この場合、実施するシミュレーションは、実質的に第一主面21aが平坦な場合のシミュレーションに対応する。シミュレーションでは、前述した近似、すなわち、(i)y方向に直交する面内においてシミュレーションを実施すること、(ii)点状光源22を理想的な点光源、すなわち、点状光源22の直径は0とすること、及び、(iii)直接透過光のみを考慮すること、を採用して、光線追跡法でシミュレーションを行った。
実施例1〜4の全てのシミュレーションにおいて、光拡散板21の屈折率は1.59とした。また、光拡散板21の厚さhz1は1.5mmとした。
また、実施例1〜4のそれぞれのシミュレーションでは、光拡散板21の第二主面21bに実施例1〜4で設定した断面形状を有する第二凸状部40が形成されているとした。
上記シミュレーションモデルを利用して、実施例1〜4に対してシミュレーョン1,2を実施した。
(シミュレーション1)
光拡散板21から所定の距離Dの位置に配置した一つの点状光源22から出力された光に対する正面方向の強度分布を計算した。
(シミュレーション2)
光拡散板21から100mmの位置に配置した一つの点状光源22から出力された光に対する正面方向の強度分布を計算した。
[第二凸状部の形状]
実施例1〜4では、点状光源22と光拡散板21との間の距離Dを所定の距離に設定し、所望の強度分布となるように第二凸状部40の断面形状を設計した。所定の距離は、実施例1ではD=13.82mm、実施例2ではD=12mm、実施例3ではD=9.375mm、実施例4ではD=8.0mmである。
実施例1〜4では、上記条件でステップ1〜3を実施して第二凸状部40の断面形状を算出した後、所定の補間処理を行って第二凸状部40の断面形状を得た。
図21は、実施例1のシミュレーションで使用した第二凸状部の設計段階での設計データを示す図表である。図22は、実施例2のシミュレーションで使用した第二凸状部の設計段階での設計データを示す図表である。図23は、実施例3のシミュレーションで使用した第二凸状部の設計段階での設計データを示す図表である。図24は、実施例4のシミュレーションで使用した第二凸状部の設計段階での設計データを示す図表である。
図21〜図24において、xは、図9及び図13に示した第二凸状部40の第一及び第二の実施形態におけるx軸上の位置(μm)を示している。図21〜図24において、zは、図9及び図13に示した第二凸状部40の第一及び第二の実施形態におけるz軸上の位置(μm)を示しており、第二凸状部40の高さ(μm)に対応する。実施例1〜4の幅は同じである。
図21〜図24に示すように、ステップ1〜3による設計段階では、第二凸状部40の半分の形状を設計している。図21〜図24に示すx,zの組で示される各データ点は、ステップ1〜ステップ3において離散化した隣接する線要素の交点の位置を示している。
実施例1〜4のシミュレーションは、図21〜図24に示した各データ点を頂点として3次スプライン補間を実施して得られた第二凸状部40の断面形状に対して実施した。3次スプライン補間は、図21〜図24の各図において、第二凸状部40の左端、すなわち、(x,z)=(−200,0)では2回微分が0、第二凸状部40の頂点位置、すなわち、x=0の位置では、1回微分が0の条件で行っている。
図25に、シミュレーションに使用した第二凸状部40の断面形状を示す。図25は、実施例1〜4の第二凸状部の断面形状を示す図面である。図25の横軸は、第二凸状部40の第一及び第二の実施形態におけるx軸に対応し、第二凸状部40の幅方向の位置を示している。図25中の縦軸は、第二凸状部40の第一及び第二の実施形態におけるz軸に対応し、高さを示している。実施例1〜4の第二凸状部40の幅は同じである。そして、図25において横軸及び縦軸の長さは、第二凸状部40の両端の幅の半分の長さを基準として規格化して示している。
図25に示した実施例1〜4の第二凸状部40の断面形状は、式(8)又は式(10)においてh,kを表1に示すように設定した場合のz(x)で表される形状に対応する。表1においてwは400μmである。
Figure 2012032537
[シミュレーション結果]
以下、実施例1〜4のシミュレーション1,2のシミュレーション結果について説明する。シミュレーション結果の説明において、第二凸状部40の配列方向、すなわち第2の方向は、図5の場合と同様にX軸方向と称す。
(実施例1)
図26は、実施例1におけるシミュレーション1の結果を示す図面である。図26では、D=13.82(mm)とした場合の、点状光源22からの光に対する正面方向強度分布を示している。図26の横軸は、X軸方向での点状光源22に対する位置を示しており、縦軸は強度(任意単位)を示している。図27は、実施例1におけるシミュレーション2の結果を示す図面である。図27の横軸は、X軸方向での点状光源22に対する位置を示しており、縦軸は最大強度で規格化した規格化強度を示している。
図26及び図27に示すように、実施例1の第二凸状部40の断面形状では、強度分布の頂部から裾部にかけて線形変化領域51を有することが分かる。また、図27より、本実施例1では、シミュレーション2の条件下において、強度分布は、条件(a)及び(b)と共に、条件(c),(d)も満たしている。また、条件(c)において、wはw/6以上を満たしているといえる。
(実施例2の結果)
図28は、実施例2におけるシミュレーション1の結果を示す図面である。図28では、D=12(mm)とした場合の、点状光源22からの光に対する正面方向強度分布を示している。図28の横軸はX軸方向での点状光源22に対する位置を示しており、縦軸は強度(任意単位)を示している。図29は、実施例2におけるシミュレーション2の結果を示す図面である。図29の横軸はX軸方向での点状光源22に対する位置を示しており、縦軸は最大強度で規格化した規格化強度を示している。
図28及び図29に示すように、実施例2の第二凸状部40の断面形状では、強度分布の頂部から裾部にかけて線形変化領域51を有することが分かる。また、図29より、本実施例2では、シミュレーション2の条件下において、強度分布は、条件(a)及び(b)と共に、条件(c),(d)も満たしている。また、条件(c)において、wはw/6以上を満たしているといえる。
(実施例3の結果)
図30は、実施例3におけるシミュレーション1の結果を示す図面である。図30では、D=9.375(mm)とした場合の、点状光源22からの光に対する正面方向強度分布を示している。図30の横軸はX軸方向での点状光源22に対する位置を示しており、縦軸は強度(任意単位)を示している。図31は、実施例3におけるシミュレーション2の結果を示す図面である。図31の横軸はX軸方向での点状光源22に対する位置を示しており、縦軸は最大強度で規格化した規格化強度を示している。
図30及び図31に示すように、実施例3の第二凸状部40の断面形状では、強度分布のうち強度減少領域において線形変化領域51を有することが分かる。また、図31より、本実施例3では、シミュレーション2の条件下において、強度分布は、条件(a)及び(b)と共に、条件(c)も満たしている。また、条件(c)において、wはw/8以上を満たしているといえる。
(実施例4の結果)
図32は、実施例4におけるシミュレーション1の結果を示す図面である。図32では、D=8.0(mm)とした場合の、点状光源22からの光に対する正面方向強度分布を示している。図32の横軸は、X軸方向での点状光源22に対する位置を示しており、縦軸は強度(任意単位)を示している。図33は、実施例4におけるシミュレーション2の結果を示す図面である。図33の横軸はX軸方向での点状光源22に対する位置を示しており、縦軸は最大強度で規格化した規格化強度を示している。
図32及び図33に示すように、実施例4の第二凸状部40の断面形状では、強度分布のうち強度減少領域において線形変化領域51を有することが分かる。また、図33より、本実施例4では、シミュレーション2の条件下において、強度分布は、条件(a)及び(b)と共に、条件(c)も満たしている。また、条件(c)において、wはw/10以上を満たしているといえる。
(実施例1〜4の比較)
実施例1〜4では、シミュレーション1,2の結果に示したように、一つの点状光源22に対する強度分布が線形変化領域51を有する。更に、実施例1〜4のそれぞれにおけるシミュレーション1,2の結果の比較から理解できるように、点状光源22と光拡散板21との間の距離が変わっても、強度分布は同様の特性を有する。従って、光拡散板21から例えば100mm離れた位置に点状光源22を配置して測定した強度分布が一定の条件(例えば、条件(a),(b))を満たしている場合、光拡散板21に対して所定の距離Dで配置された一つの点状光源22に対する強度分布も同様の条件を満たすものとなる。従って、光拡散板21から100mm離して点状光源22を配置して、第二凸状部40の形状を検査してもよいことが分かる。
以上、本発明をその実施の形態及び実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。例えば、隣接する第一凸状部30の端31,31は接しているとしたが、隣接する第一凸状部30,30間、より具体的には、一方の第一凸状部30の端31と、他方の第一凸状部30の端31との間に平坦な領域が形成されていてもよい。これは、第二凸状部40,40に対しても同様である。
また、透過型画像表示装置1は、光拡散板21と透過型画像表示部10との間に配置された別の光拡散板(以下、第2光拡散板と称す)を備えていてもよい。この第2光拡散板としては、透明材料中に光拡散剤が分散されたものを使用することができる。また、透明材料からなる板の片面または両面に細かな凹凸を設けたものも使用することができる。第2光拡散板の厚みは、通常0.05mm〜1mmであり、フィルム状であってもよい。かかる第2光拡散板を備えることにより、光拡散板21の第二主面21bから出射した光を更に拡散させて、より均一に透過型画像表示部10を照明することができ、点状光源22近傍とそれ以外の場所との明るさの差がより少ない画像を表示することができる。
これまでの説明では、複数の点状光源22は、x方向及びy方向において間隔Lでほぼ等間隔に配置されているとしたが、隣接する2つの点状光源22間の距離は異なっていても良い。この場合は、隣接する2つの点状光源22間の間隔の平均距離Lを使用して、点状光源22間の距離と、点状光源22と光拡散板21との間の距離の比を定義することができる。また、複数の点状光源22は、x方向及びy方向にそれぞれ配置されている、すなわち碁盤目状に配置されているとしたが、複数の点状光源22の配置は碁盤目状でなくてもよい。
更に、光学要素部は第二凸状部40として説明したが、光学要素部は図5に示した強度分布を実現できる形状であれば特に限定されない。また、光学要素部の断面形状は同一としが、必ずしも同一でなくても良い。ただし、同一であることにより、製造コストの低減などが図れることができるので好適である。
また、面光源装置20や透過型画像表示装置1は、点状光源22から出力された光を光拡散板21側に反射する反射板といった反射手段を例えば備えていても良い。反射手段は、図1に示した模式図において、点状光源22に対して光拡散板21と反対側に設ければよく、例えば、点状光源22を保持するための保持部材の光源載置面を反射面とすることができる。
また、光偏向板として光拡散板21を例示して説明したが、本発明はこれに限定されず、複数の光源から出力された光の、複数の光源が配置される平面に平行な平面内での輝度の均一性を調整する光部品であればよい。例えば、光偏向板は、透明材料からなる板の光の出射側に、上述した第一凸状部30や第二凸状部40をそれぞれ両面に複数有する、プリズムシートやレンズシートなどの光学シート又は光学フィルムといった輝度調整板とすることもできる。
1…透過型画像表示装置、10…透過型画像表示部、20…面光源装置、21…光拡散板(光偏向板)、21a…第一主面、21b…第二主面、22…点状光源、22exam…点状光源(測定用光源)、30…第一凸状部、31…第一凸状部の端、32…第一凸状部の頂点、33…第一凸状部の表面、40,40A,40B…第二凸状部(光学要素部)、41…第二凸状部の端、42…第二凸状部の頂点、43…第二凸状部の表面、50…出射光の強度分布、51…線形変化領域(一次関数的に変化する領域)。

Claims (12)

  1. 板状を成し、第一主面から入射した光を前記第一主面と対向する第二主面から出射する光偏向板であって、
    第1の方向に延在しており、前記第一主面に形成されている複数の第一凸状部と、
    前記第1の方向に略直交する第2の方向に延在しており、前記第二主面に形成されている複数の光学要素部と、
    を有し、
    複数の前記第一凸状部は、前記第2の方向において並列に配置されており、各前記第一凸状部は、板厚方向と交差する曲面で構成され、
    前記光学要素部は、前記第1の方向において並列に配置されており、前記第2の方向に直交する面内における前記第二主面側からの出射光の強度分布が、前記出射光の最大強度の90%から10%にかけて一次関数的に変化する領域を有するように、形成されており、
    前記強度分布は、当該光偏向板から100mm離して測定用光源を配置して前記出射光を測定した場合に、前記第1の方向における前記測定用光源の位置を基準点とし前記基準点からの距離に対する前記出射光の強度の分布であり、
    前記強度分布が有する前記領域は、前記最大強度の50%の位置に対して点対称である、
    ことを特徴とする光偏向板。
  2. 前記第一凸状部は、前記第1の方向に直交する断面の輪郭が下記式(1)によって示される形状であることを特徴とする請求項1記載の光偏向板。
    Figure 2012032537

    (ただし、Zは第一凸状部の断面における頂点を原点としたときの前記板厚方向の位置、Wは前記頂点を原点としたときの前記第2の方向の位置、kは−1≦k<1である定数、wは前記第2の方向における第一凸状部の幅、hは第一凸状部の高さである。)
  3. 前記第一凸状部は、高さhと幅wとの比(h/w)が0.3〜1.5であることを特徴とする請求項2記載の光偏向板。
  4. 前記第一凸状部は、高さhと幅wとの比(h/w)が0.7〜1.3であることを特徴とする請求項2又は3記載の光偏向板。
  5. 前記第一凸状部は、前記定数kが−0.5〜+0.75であることを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載の光偏向板。
  6. 前記第一凸状部は、前記定数kが−0.25〜+0.5であることを特徴とする請求項2〜5の何れか一項に記載の光偏向板。
  7. 前記強度分布において、前記第1の方向における前記最大強度の50%の位置までの前記基準点からの距離をwとしたとき、前記第1の方向における前記最大強度の50%の位置と前記最大強度の90%又は10%の位置との間の距離はw/10以上である、請求項1〜6の何れか一項に記載の光偏向板。
  8. 前記強度分布のうち前記基準点における前記出射光の強度から前記出射光の強度が略0になるまでの間の領域は、前記最大強度の50%の位置に対して点対称である、請求項1〜7の何れか一項に記載の光偏向板。
  9. 前記光学要素部は第二凸状部であり、
    前記第二凸状部の前記第2の方向に直交する断面において、当該第二凸状部の前記第1の方向に対する両端をとおる軸線をx軸とし、前記x軸上において前記両端の中心をとおり前記x軸に直交する軸線をz軸とし、前記第二凸状部のx軸方向の長さをwとしたとき、
    前記断面での前記第二凸状部の輪郭形状が、−0.5w×0.95≦x≦0.5w×0.95において下記式(2)を満たすz(x)で表されることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の光偏向板。
    Figure 2012032537

    ただし、上記式(2)において、
    Figure 2012032537

    (式(3)中、hは0.4825w〜0.521wの範囲から選択される数、kは−0.232〜−0.227の範囲から選択される数)
  10. 前記光学要素部は第二凸状部であり、
    前記第二凸状部の前記第2の方向に直交する断面において、当該第二凸状部の前記第1の方向に対する両端をとおる軸線をx軸とし、前記x軸上において前記両端の中心をとおり前記x軸に直交する軸線をz軸とし、前記第二凸状部のx軸方向の長さをwとしたとき、
    前記断面での前記第二凸状部の輪郭形状が、−0.5w×0.95≦x≦0.5w×0.95において下記式(4)を満たすz(x)で表されることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の光偏向板。
    Figure 2012032537

    ただし、上記式(4)において、
    Figure 2012032537

    (式(5)中、hは0.5966w〜0.6837wの範囲から選択される数、kは−0.075〜−0.069の範囲から選択される数)
  11. 離散的に配置された複数の点状光源と、
    複数の前記点状光源上に設けられており、複数の前記点状光源からの光が照射される請求項1〜10の何れか一項に記載の光偏向板と、
    を備えることを特徴とする面光源装置。
  12. 離散的に配置された複数の点状光源と、
    複数の前記点状光源上に設けられており、複数の前記点状光源からの光が照射される請求項1〜10の何れか一項に記載の光偏向板と、
    前記光偏向板上に設けられており、前記光偏向板を透過した光が照射される透過型画像表示部と、
    を備えることを特徴とする透過型画像表示装置。
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