JP2012018212A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 像担持体の表面膜厚が変動した場合でも、現像コントラストの電位幅及び階調数の変動を抑制して、長期に亘って安定した画像濃度の画像を出力できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 感光体ドラム1と、現像器4と、現像器4に現像剤中のトナーを補給する補給装置32と、現像器4に収納されるトナーのトナー濃度を検出する磁気検出センサ31と、磁気検出センサ31が検出したトナー濃度の濃度検出値に基づいて、補給装置32の駆動を制御するコントローラ50と、感光体ドラム1の膜厚に関する情報を検知する膜厚検知装置56と、を備え、コントローラ50は、膜厚検知装置56の検知結果に基づいて、感光体ドラム1の膜厚が薄い場合の方が厚い場合に比べて、現像器4内のドナー濃度が低くなるように補給装置32の駆動を制御する画像形成装置100を構成した。
【選択図】 図5

Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式等を用いた、複写機、プリンタ、記録画像表示装置、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
電子写真画像形成装置は、一般に、像担持体である感光体ドラムの表面で、帯電、露光、現像、転写、定着、クリーニングといった各種の画像形成プロセスによって画像形成を行う。この感光体ドラムはクリーニングのプロセスでクリーニングブレードによって研磨され、感光体ドラムの表面がリフレッシュされることで良好な画像が維持される。その反面、感光体ドラムの表層の膜厚が画像形成に伴って減少する。ここで、感光体ドラムが帯電電荷Q、及び、膜厚dの間には、以下の公式が成立することが知られている。なお、ここで、Cは静電容量、εは誘電率、Sは面積とする。
(数1)
Q=CV=ε・(S/d)・V・・・(1)
この公式から分かるのは、膜厚dが減少すると、静電容量Cが増大し、帯電電荷Qが増大するという点である。感光体ドラムの帯電電荷Qが増大すると、トナーの帯電量が一定であれば、感光体ドラムに付着するトナー量が増加するので、画像濃度が上昇してしまう。このような画像濃度の変動に対しては、画像形成中に画像濃度を一定に維持するための制御が実施されており、具体的には、現像コントラスト(現像バイアス)の制御、又は、トナー濃度(トナー及びキャリアの混合比)の制御等が実施される。
現像コントラストの制御に関しては、現像コントラストを制御することで感光体ドラムの表面に付着するトナー量を制御し、画像濃度を一定に保持する。詳しくは、画像濃度が所望の濃度よりも濃い場合には、現像コントラストを小さく設定し、画像濃度が所望の濃度よりも薄い場合には、現像コントラストを大きく設定し、画像濃度を一定に保つのである。
トナー濃度の制御に関しては、トナー及びキャリアの混合比を適正化することでトナーに付与する帯電量を変化させ、感光体ドラムの表面に付着するトナー量を制御し、画像濃度を一定に保持する。詳しくは、画像濃度が所望の濃度よりも濃い場合には、トナー濃度を下げ、画像濃度が所望の濃度よりも薄い場合には、トナー濃度を上げ、画像濃度を一定に保つのである。
特に、感光体ドラムの膜厚減少に伴う画像濃度の変動に関しては、前述の制御のうち、現像コントラストを適正化する特許文献1に記載の発明が開示されている。特許文献1に記載の発明では、コントローラは、感光体ドラムの使用状況に応じて現像コントラストを補正し、画像濃度を制御する。具体的には、感光体ドラムの表層膜厚が減少すると、画像濃度が上昇するので、感光体ドラムの使用状況に応じて現像コントラストを小さくしている。
特開平10−232523号公報
しかしながら、現像コントラストを小さくすることで、以下に詳述する問題点が生じる。例えば、6段階の濃度差(6階調)を有する画像を出力する場合に現像コントラストが小さくなると、1つの階調に割り当てられる現像コントラストの電位幅が小さくなる。現像コントラストの電位幅が小さくなると、画像濃度が変動し易い。
また、6段階の濃度差(6階調)を有する画像を出力する場合に現像コントラストが小さくなると、前述の画像濃度の変動を抑制するために1つの階調に割り当てられる現像コントラストの電位幅を一定に維持しても、階調数が低下してしまう。
本発明は、上記実情に鑑み、像担持体の表層膜厚が変動した場合でも、現像コントラストの電位幅及び階調数の変動を抑制して、長期に亘って安定した画像濃度の画像を出力できる画像形成装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体に形成された静電像を現像剤で現像する現像手段と、前記現像手段に現像剤中のトナーを補給する補給手段と、前記現像手段に収納される現像剤のトナー濃度を検出する濃度検出手段と、前記濃度検出手段が検出したトナー濃度の濃度検出値に基いて、前記補給手段の駆動を制御するコントローラと、前記像担持体の膜厚に関する情報を検知する膜厚検知手段と、を備えた画像形成装置であって、前記コントローラは、前記膜厚検知手段の検知結果に基いて、前記像担持体の膜厚が薄い場合のほうが厚い場合に比べて、前記現像手段内のトナー濃度が低くなるように前記補給手段の駆動を制御することを特徴とする。
本発明によれば、像担持体の表層膜厚が画像形成に伴って変動した場合でも、像担持体に流れる電流値を検知することで、像担持体の表層の膜厚値を正確に判断することができる。したがって、像担持体の表層の正確な膜厚値に基づいて、トナー濃度の目標値を補正することができる。その結果、像担持体の表層膜厚が変動した場合でも、現像コントラストの電位幅及び階調数の変動を抑制して、長期に亘って安定した画像濃度の画像を形成することができる。
本発明の実施例1に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。 感光体ドラムの構成を示す断面図等である。 現像装置の構成を示す断面図等である。 装置本体の内部に配置されて感光体ドラムの膜厚を検知する膜厚検知装置の構成を示す概略図等である。 コントローラが検知電流の閾値を決定する制御工程を示すフローチャート等である。 実施例2に係る画像形成装置が備えるコントローラがトナー濃度目標値を補正する手順を示すフローチャートである。 実施例3に係る画像形成装置が備えるコントローラがトナー濃度目標値及び現像コントラストを補正する手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、この発明を実施するための形態を実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対位置等は、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるから、特に特定的な記載が無い限りは、発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る画像形成装置100の構成を示す断面図である。画像形成装置100は、電子写真画像形成プロセスを利用した画像形成装置である。図1に示されるように、画像形成装置100は画像形成装置本体(以下、単に『装置本体』という)100Aを有し、この装置本体100Aの内部には、画像を形成する複数の画像形成部Pa〜Pdが設けられる。各々の画像形成部Pa〜Pdは、『像担持体』である感光体ドラム1、『転写装置』である1次転写ローラ5等を含む。少なくとも感光体ドラム1については、プロセスカートリッジに含まれ、プロセスカートリッジとして装置本体100Aに組み込まれる構成となっていても良い。
画像形成装置100は、4個の画像形成部を有する4色フルカラーの電子写真方式の画像形成装置である。画像形成装置100は、中間転写体としての中間転写ベルト17の回転方向(矢印R17方向)に沿って上流側から下流側にかけて4個の画像形成部(画像形成ステーション)Pa、Pb、Pc、Pdが配設されている。各々の画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、この順に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する画像形成部であり、それぞれ像担持体としてドラム形の電子写真感光体(以下「感光体ドラム」という。)1Y、1M、1C、1Kを備えている。
感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kは、それぞれ矢印R1方向(図1中の反時計回り)に回転駆動されるようになっている。各感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kの周囲には、その回転方向に沿ってほぼ順に、帯電ローラ(帯電手段)2Y、2M、2C、2K、露光装置(静電像形成手段)3Y、3M、3C、3K、現像器(現像手段)4Y、4M、4C、4Kが配設されている。さらに、各感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kの周囲には、その回転方向に沿ってほぼ順に、1次転写ローラ(1次転写手段)5Y、5M、5C、5K、ドラムクリーナ(クリーニング手段)6Y、6M、6C、6Kが配設されている。
『帯電手段』である帯電ローラ2は、感光体ドラム1の表面を帯電するローラである。『静電像形成手段』である露光装置3は、帯電ローラ2が帯電した感光体ドラム1の表面に静電像を形成する装置である。『現像手段』である現像器は、露光装置3が形成した静電像を現像剤で現像する装置である。
また、中間転写体としての中間転写ベルト17の下方には、転写搬送ベルト18が配設されて、転写材Sの搬送方向(図1中の矢印R18方向)の下流側に定着装置(定着手段)16が配設されている。以下の説明では、感光体ドラム1Y〜1K、帯電ローラ2Y〜2K、露光装置3Y〜3K、現像器4Y〜4K、1次転写ローラ5Y〜5K、ドラムクリーナ6Y〜6Kについて、特に色を区別する必要がない。そのために、単に、感光体ドラム1、帯電ローラ2、露光装置3、現像器4、1次転写ローラ5、ドラムクリーナ6のように表記するものとする。
また、装置本体100Aには、制御手段であるコントローラ50が設けられている。コントローラ50は、装置本体100Aの内部機器の駆動を制御するようになっている。また、後述するが、コントローラ50は、磁気検出センサ31(図3(a)参照)が検出したトナー濃度の濃度検出値、及び、予め定められたトナー濃度の目標値に基づいて補給装置32(図3(a)参照)の駆動を制御する。また、コントローラ50は、膜厚検知装置56(図4(a)参照)が検知した電流値に基づいて感光体ドラム1の表層の膜厚値を判断し、感光体ドラム1の表層の膜厚値に基づいてトナー濃度の目標値を補正する。コントローラ50は、感光体ドラム1の膜厚が薄い場合のほうが厚い場合に比べてトナー濃度が低くなるように補給装置32の駆動を制御する。
図2(a)は、感光体ドラム1の構成を示す断面図である。ここでは、感光体ドラム1として、直径が30mmのものが用いられている。図2(a)に示されるように、感光体ドラム1は、接地されたアルミニウムなどの導電材製ドラム基体1aの外周面に、通常の有機光導電体層(OPC)からなる感光体層を形成塗布されたものである。この感光体層は、下引層(UCL)1b、電荷キャリア生成層(CGL)1c、電荷キャリア移動層(CTL)1dが積層されている。感光体層は、通常は絶縁層であり、特定の波長の光を照射することにより、導電体になるという性質を有している。これは、光を照射することによって、電荷キャリア生成層1cの内部に正孔が生成し、それらが電荷の流れの担い手となるからである。電荷キャリア生成層1cは厚さが0.2μmのフタロシニアン化合物で、電荷キャリア移動層1dは厚さが25μm程度のヒドラゾン化合物を分散させたポリカーボネートで構成されている。
図2(b)は、帯電ローラ2の構成を示す断面図である。ここでは、帯電手段として帯電ローラ2が使用されている。帯電ローラ2は感光体ドラム1の表面に接触するように配置されている。図2(b)に示されるように、帯電ローラ2は、中心に導電性の芯金2aを有し、この芯金2aの外周に導電性弾性層2b、中抵抗導電層2c、低抵抗導電層2dが形成されている。帯電ローラ2は、その両端部を軸受け(図示略)によって回転自在に軸支され、感光体ドラム1の回転軸線に平行に配置されている。帯電ローラ2の両端部の軸受けは、ばねなどの弾性部材(図示略)によって、感光体ドラム1に適度な押圧力で圧接されている。その圧接力によって帯電ローラ2は感光体ドラム1の回転に従動して回転する。
ここで図1に戻る。図1に示されるように、露光装置3として画像情報に応じてレーザ光をON/OFFするレーザスキャナを使用している。露光装置3から発生したレーザ光は、反射ミラーを介して、帯電後の感光体ドラム1の表面に走査露光される。これにより、レーザ光照射部分の電荷が除去され、画像情報に応じた静電像が形成される。
ここでは、現像手段として2成分現像剤を収容した現像器4を使用している。現像器4の感光体ドラム1に面した開口部30aの内部には現像スリーブ20が回転自在に設置されている(図3(a)参照)。
図3(a)は、現像器4の構成を示す断面図である。図3(a)に示されるように、現像器4には、現像器4に現像剤中のトナーを補給する『補給手段』である補給装置32が取り付けられている。現像器4は現像容器30を備え、現像容器30の内部に現像剤としてトナーとキャリアを含む2成分現像剤が収容されている。また、現像容器30の内部に、現像剤担持手段である現像スリーブ20と、現像スリーブ20上に担持された現像剤の穂を規制する穂切り部材である規制ブレード22によって、現像スリーブ20の表面の現像剤の層厚が規制される。
現像容器30の内部には、現像室25及び撹拌室26が区画されている。現像室25の内部には、搬送スクリュー23が配置されており、撹拌室26の内部には、搬送スクリュー24が配置されている。これらの搬送スクリュー23、24は、現像剤を撹拌及び搬送する撹拌搬送手段として機能する。
現像容器30の感光体ドラム1に対向した現像領域に相当する位置には開口部30aがあり、この開口部30aに現像スリーブ20が感光体ドラム1の方向に一部露出するように回転自在に配設されている。現像スリーブ20はアルミニウムやステンレスなどの非磁性材料で構成され、その内部には、磁界発生手段である固定されたマグネットローラ21が内包されている。
現像動作時における現像スリーブ20は、矢印R20の方向(反時計方向)に回転し、規制ブレード22による磁気ブラシの穂切りで層厚を規制された2成分現像剤を担持する。そして、現像スリーブ20は、これを感光体ドラム1と対向した現像領域に搬送し、感光体ドラム1上に形成された静電像に現像剤を供給して静電像を現像する。現像スリーブ20の回転によって現像領域に搬送された現像剤は、現像終了後はそのまま現像スリーブ20によって搬送され、現像容器30に回収される。現像スリーブ20には、現像バイアスとして、交流電圧と直流電圧を重畳したバイアスが印加される。
現像器4の撹拌室26の壁には、現像器4の撹拌室26の内部に収納されるトナーのトナー濃度を検出する『トナー濃度検出手段』である磁気検出センサ31が取り付けられている。
図3(b)は、現像スリーブ20に印加する現像バイアスの交流成分の時間波形を示すグラフである。図3(b)中で、横軸は時間、縦軸は電圧を示している。図3(b)に示されるように、交流電圧と直流電圧を重畳して印加する区間(振動部)Aと、これに続いて、直流電圧のみを印加する区間(ブランク部)Bの全体を1サイクルとして、このサイクルを繰り返すバイアスである(以下、ブランクパルスバイアスと呼ぶ)。また、現像スリーブ20は、感光体ドラム1の移動方向と順方向で移動し、周速は感光体ドラム1よりも速い(図3(a)参照)。
一方、図3(a)に示されるように、現像器4の上方には、補給用のトナーを収容した着脱自在なトナー容器27が設けられている。現像によって消費されたトナーはトナー容器27に設けられた補給口(図示略)から補給搬送路28を通って、現像容器30に設けられた補給口(図示略)から現像容器30の内部に補給される。補給搬送路28には、補給スクリュー(トナー補給手段)29が設けられており、補給スクリュー29の回転時間を制御することによって、現像容器30の内部に補給されるトナー量が調整されるようになっている。
ここで、再び図1に戻る。図1に示されるように、1次転写ローラ5,2次転写対向ローラ11及びローラ8、9には、中間転写体としての無端状の中間転写ベルト17が掛け渡されている。中間転写ベルト17は、その裏面側から1次転写ローラ5によって押圧されていて、その表面を感光体ドラム1に当接させている。これにより、感光体ドラム1及び中間転写ベルト17の間には、1次転写ニップ(1次転写部)が形成されている。中間転写ベルト17は、駆動ローラも兼ねる2次転写対向ローラ11の反時計回りの回転に伴って、矢印R17の方向に回転するようになっている。この中間転写ベルト17の回転速度は、上述の各感光体ドラム1の回転速度(プロセススピード)とほぼ同じに設定されている。
定着装置16は、回転自在な定着ローラ14と、定着ローラ14の下方から当接された加圧ローラ15を有している。定着ローラ14の内部にはハロゲンランプなどのヒータ19が設置され、ヒータ19への電圧等を制御することで定着ローラ14の表面の温度調節を行っている。
次に、画像形成装置100の動作を説明する。図1において、帯電ローラ2によって、均一に帯電した感光体ドラム1の表面を、露光装置3によって、走査露光することで感光体ドラム1の表面に静電像を形成する。感光体ドラム1の表面に形成された静電像は、現像器4によってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像として現像される。これら4色のトナー像は、1次転写ニップにおいて、1次転写ローラ5に1次転写バイアスを印加することにより、中間転写ベルト17上に、順次、1次転写される。こうして、4色のトナー像が中間転写ベルト17上で重ね合わされる。1次転写時に、中間転写ベルト17に転写されないで感光体ドラム1の表面に残ったトナー(残留トナー)は、ドラムクリーナ6によって除去される。残留トナーが除去された感光体ドラム1は、次の画像形成に供される。
前述の中間転写ベルト17上で重ね合わされた4色のトナー像は、転写材Sに2次転写される。給送カセット(図示略)から給送搬送装置によって搬送された転写材Sは、レジストローラによって中間転写ベルト17の表面のトナー像にタイミングを合わせるようにして2次転写ニップに供給される。供給された転写材Sには、2次転写ニップにおいて、2次転写ローラ12に2次転写バイアスを印加することにより、中間転写ベルト17上の4色のトナー像が一括で2次転写される。
未定着のトナー像が2次転写された転写材Sは、定着装置16の定着ローラ14及び加圧ローラ15によって、加熱及び加圧されて表面にトナー像が定着される。トナー像が定着された後の転写材Sは、図示しない排送トレイ上に排出される。以上で、1枚の転写材Sの片面(表面)に対する4色フルカラーの画像形成が終了する。2次転写後に、転写されないで中間転写ベルト17上に残ったトナー(転写残トナー)は、ベルトクリーナ10によって除去される。
次に、ここで使用される2成分現像剤について説明する。2成分現像剤は、非磁性トナーと低磁化高抵抗キャリアとを主成分として構成されている。
非磁性トナーは、スチレン系樹脂やポリエステル樹脂等の結着樹脂、カーボンブラックや染料、顔料等の着色剤、ワックス等の離型剤、荷電制御剤等を適当量用いることにより構成される。このような非磁性トナーは、粉砕法や重合法などの方法により製造することができる。
尚、非磁性トナー(負帯電特性)は、摩擦帯電量が−1×10−2〜−5.0×10−2C/kg程度のものであることが好ましい。非磁性トナーの摩擦帯電量が上記範囲を外れると、磁性キャリアに発生するカウンターチャージ量が大きくなり白抜けレベルが悪化することとなり、画像不良を生じることがある。非磁性トナーの摩擦帯電量は、用いられる材料の種類等により調整しても良いし、外添剤の添加によって調整しても良い。
非磁性トナーの摩擦帯電量は、一般的なブローオフ法を用い、現像剤量を約0.5〜1.5gとして現像剤からトナーをエアー吸引することで吸引し、測定容器に誘起される電荷量を測定することにより測定することができる。
磁性キャリアとしては、従来公知のものを使用することができる。例えば、樹脂中に磁性材料としてマグネタイトを分散し、導電化、及び抵抗調整のためにカーボンブラックを分散して形成した樹脂キャリアが用いられる。又は、フェライト等のマグネタイト単体表面を酸化、還元処理して抵抗調整を行ったもの、又は、フェライト等のマグネタイト単体表面樹脂でコーティングし抵抗調整を行ったものなども用いられる。これら磁性キャリアの製造方法は特に制限されない。
尚、磁性キャリアは、0.1Tの磁界において3.0×10A/m〜 2.0×10A/mの磁化を有することが好ましい。磁性キャリアの磁化量を小さくすると、磁気ブラシによるスキャベジングを抑制する効果があるが、磁界発生手段による非磁性円筒体への付着が困難となり、感光体ドラム1への磁性キャリア付着等の画像不良やはき寄せ等の画像不良を生じることがある。又、磁性キャリアの磁化が上記範囲よりも大きいと、上述したように磁気ブラシの圧力により画像不良を生じることがある。更に、磁性キャリアの体積抵抗率は、リークや現像性を考慮して10〜1014Ωcmのものを用いるのが好ましい。
キャリアの磁化は、理研電子(株)製の振動磁場型磁気特性自動記録装置であるBHV−30を用いて測定した。キャリア粉体の磁気特性値は、0.1Tの外部磁場を作り、そのときの磁化の強さを求める。キャリアは円筒状のプラスチック容器に十分密になるようにパッキングした状態にする。この状態で磁化モーメントを測定し、試料を入れた時の実際の重量を測定し、磁化の強さを求める(Am/kg)。次いで、キャリア粒子の真比重を乾式自動密度形アキュピック1330(島津製作所(株)社製)により求め、磁化の強さ(Am/kg)に真比重を掛けることで、実施例1に用いられる単位体積当たりの磁化の強さ(A/m)を求めることができる。
実施例1においては、感光体ドラム1に流れるDC電流値に応じて、現像剤のトナー濃度(トナーとキャリアの混合比)を制御するため、磁気検出センサ31が検出するトナー濃度の目標値を補正することとした。
図4(a)は、装置本体100Aの内部に配置されて感光体ドラム1の表層の膜厚に関する情報を検知する膜厚検知装置56の構成を示す概略図である。この図4(a)に示されるように、『膜厚検知手段』である『電流検知手段』としての膜厚検知装置56は、感光体ドラム1に流れる電流値を検知する。ここでは、膜厚検知装置56は、感光体ドラム1の表層の電荷キャリア移動層1dを流れる電流値を検知する。なお、この他に、膜厚検知装置56が感光体ドラム1の電荷キャリア移動層1d及び電荷キャリア生成層1cを有する表層を流れる電流値を検知する構成にしても良い。または、膜厚検知装置56が感光体ドラム1の電荷キャリア移動層1d、電荷キャリア生成層1c及び下引層1bを有する表層を流れる電流値を検知する構成にしても良い。
膜厚検知装置56は、膜厚検知回路を有している。ここでは、帯電ローラ2を感光体ドラム1の膜厚検知用の電極部材として兼用し、印加する帯電電圧とそのときに流れる帯電電流を測定し、感光体ドラム1の膜厚を検知する。印加する帯電電圧は、DC電圧にAC電圧を重畳した振動電圧であり、DC電圧が−800V、AC電圧が1800Vの定電圧を用いた。この膜厚検知装置56は、感光体ドラム1の電荷を除去した状態から帯電したとき(あるいは逆に、帯電した状態からその電荷を除去したとき)に、感光体ドラム1を流れる電流値から感光体ドラム1の膜厚を検知する方式(電流検知方式)になっている。ここでは、電荷を除去する手段として前露光器7(図1参照)を使用し、感光体ドラム1の電位を零に設定した状態から帯電したときの電流値を検知した。
感光体ドラム1の膜厚検知方式について簡単に原理を説明する。まず、感光体ドラム1の表面電位を0→Vd(V)に上昇させるとき、あるいはVd→0(V)に下降させるときに、感光体ドラム1に流れるDC電流値IDCは、以下の関係式(2)で表される。すなわち、DC電流値IDCは、感光体ドラム1の膜厚をd、比誘電率をε、真空中の誘電率をε0、1次帯電ローラの有効帯電幅をL、プロセススピードをVpとすると、以下の関係式(2)で表される。
(数2)
DC=ε・ε0・L・Vp・Vd/d・・・・・(2)
ここで、ε、ε0、L、Vp、Vdは定数とみなすことができるので、DC電流値IDCは、感光体ドラム1の膜厚dに反比例することがわかる。したがって、DC電流値IDCを測定することにより感光体ドラム1の膜厚dを検知することができる。ここでは、ε=3、ε0=8.85×10‐12、L=300mm、Vp=120[mm/sec]、Vd=−800[V]であるため、例えば、DC電流値IDC=25.5μAであるとき、感光体ドラム1の膜厚は30μmと算出される。前述の電流検知方式に関しては、例えば、特開平05−223513号公報に詳しく述べられている。
図4(b)は、感光体ドラム1の表層膜厚値、及び、検知された検知電流値(DC電流値)の関係を示すグラフである。なお、表層膜厚値と検知電流値の関係は環境に依存しない。実施例1の画像形成装置100は、図4(b)に図示された、DC電流値−表層膜厚値の関係に関するデータをバックアップメモリに保持している。
図4(c)は、磁気検出センサ31の構成を示す斜視図である。図4(c)を参照しつつトナー濃度検出手段である磁気検出センサ31について説明する。トナー濃度検出手段は磁気検出方式であり、現像器4の内部に磁気検出センサ31を設けている。図4(c)に磁気検出センサ31を示す。入力端子31a、出力端子31b、制御端子31c、アース線31dを保持し、センサ面は直径10mmの円形になっており、センサ面にどの程度の磁性体が存在しているかを検出する(磁性体の磁束密度を検出する)ことが可能である。現像剤中のトナーは非磁性体であるが、キャリアは磁性体であるため、磁気検出センサ31を用いることで現像剤中のキャリア量を検出することが可能であり、結果として、相対的にトナー濃度を検出することができる。ここでは、初期の現像剤のトナー濃度比は12%であり、その時の磁気検出センサ31における出力値が所定値になるようにセンサの制御電圧を設定してある。
磁気検出センサ31の設置場所は、現像器4の撹拌室26の側壁であるが、この場所に限定されなくても良い。すなわち、現像剤の滞留がなく、現像剤の流動が安定し、現像剤の剤面の変動に影響を受けない場所であれば構わない。
実施例1では、トナー濃度検出手段として、磁気検出センサ31を使用しているが、他のトナー濃度検出手段(例えば、光反射式のトナー濃度検出センサなど)でも実施可能である。
図5(a)は、画像形成装置100の初期設置時、又は、感光体ドラム1の交換時に、コントローラ50が検知電流の閾値を決定する制御工程を示すフローチャートである。コントローラ50は、まず、電流値の検知を実行する前に、感光体ドラム1の表面を電荷の存在しない状態にするため、前露光を実施する(S1)。コントローラ50は、帯電ローラ2に帯電電圧を印加する(S2)。コントローラ50は、感光体ドラム1に流れる電流値を検知するが、電流値の検知は、ノイズの影響等を除去するために、感光体ドラム1が1回転する間における電流値を検知する(S3)。コントローラ50は、検知した電流値の平均値を算出して最終的な検知結果とし、得られた平均の電流値IDCを感光体ドラム1の初期電流値とする(S4)。コントローラ50は、図4(b)のDC電流値−表層膜厚値の関係に関するデータから、得られた初期電流値を表層膜厚値に変換し、初期表層膜厚値を得る(S5)。コントローラ50は、得られた初期表層膜厚値からトナー濃度の補正ポイントとなる表層膜厚値を決定する(S6)。
ここでは、表層膜厚値の補正ポイント数は8点であり、補正ポイントの間隔は2μmとなるように設定されている。例えば、初期表層膜厚値が30μmの場合、28μm、26μm、24μm、22μm、20μm、18μm、16μm、14μmとなる。なお、ここでは、トナー濃度目標値の補正ポイント数を8点としているが、これは一例であり、補正ポイントの数はこれに限ったものではない。なお、『所定の閾値』である表層膜厚値、及び、その表層膜厚値に対応する補正ポイントは、前述のように複数でも良いし、1つでも良い。
コントローラ50は、算出された表層膜厚値とその時流れる電流値を、DC電流値−表層膜厚値の関係に関するデータから決定する(S7)。コントローラ50は、検知電流値の閾値を画像形成装置100に記憶し(S8)、制御工程を終了する。ここで得られた電流値が、トナー濃度の目標値補正を行う上での検知電流値の閾値となる。そして、検知電流値がこの閾値を上回ったときに、コントローラ50はトナー濃度の目標値を補正する。
図5(b)は、画像形成装置100の電源がオン(ON)に設定された場合に、コントローラ50が装置本体100Aの内部機器の駆動を制御するタイミングを示すグラフである。画像形成装置100の使用時に電源がオン(ON)になった後に、図5(b)に示されるように、コントローラ50は、感光体ドラム1を回転させ、ある一定期間(ここでは感光体ドラム1の1回転の間)のDC電流値IDCを検知し、それらの平均値を算出する。これに関しては、図5(a)のS4に示されている。なお、ここでは、膜厚検知装置56は、画像形成装置100の立ち上げ動作中に、感光体ドラム1に流れる電流値を検知する構成であるが、この構成に限定されなくても良い(これは実施例2及び3でも同様)。即ち、膜厚検知装置56は、画像形成装置100の電源投入後の立ち上げ動作中、画像形成装置100の立ち上げ動作の開始前、又は、画像形成装置100の立ち上げ動作の終了後、これらの何れかの時期に感光体ドラム1に流れる電流値を検知する構成であれば良い。これは実施例2及び3でも同様である。
図5(c)は、コントローラ50がトナー濃度目標値を補正する制御工程を示すフローチャートである。図5(c)中で図5(a)と同一の制御工程に相当するS1〜S4の制御工程に関しては、同一の符号を付し、説明を省略する。図5(a)中のS1〜S4の制御工程に関する説明は、図5(c)中のS1〜S4の制御工程に関する説明に援用される。コントローラ50は、得られた平均の電流値IDCが、先に記憶させた閾値を上回るか否かを判断し、トナー濃度目標値の補正が必要か否か決定する(S15)。コントローラ50は、YES(トナー濃度目標値の補正が必要)と判断した場合には、トナー濃度を0.3%減少させるために、それに対応する分のトナー濃度目標値を補正し(S16)、制御工程を終了する。コントローラ50は、NO(トナー濃度目標値の補正が不要)と判断した場合には、トナー濃度目標値を変更せずに補正フローを終了させる。
このように、コントローラ50は、検知された感光体ドラム1に流れる電流値に基づいて、現像剤のトナー濃度目標値を補正することから、現像剤のトナー濃度が適正化され、常に安定した画像形成が可能となる。
図6は、実施例2に係る画像形成装置が備えるコントローラ50がトナー濃度目標値を補正する手順を示すフローチャートである。実施例2の画像形成装置の構成のうち実施例1の画像形成装置100と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。また、実施例2の画像形成装置のコントローラ50の制御工程のうち実施例1の画像形成装置100のコントローラ50の制御工程と同一の制御工程に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。
実施例2の画像形成装置が実施例1の画像形成装置と異なる点は、以下の点である。すなわち、コントローラ50は、膜厚検知装置56が検知した表層の電流値に対応する感光体ドラム1の表層の膜厚値が所定の値以上である場合には、トナー濃度の目標値を補正する。また、コントローラ50は、膜厚検知装置56が検知した表層の電流値に対応する感光体ドラム1の表層の膜厚値が所定の値未満である場合には、トナー濃度の目標値を補正すると共に、現像コントラストを補正する。ここでいうトナー濃度の目標値の補正は、トナー濃度目標値を低下させる補正であり、現像コントラストの補正は、現像コントラストを低下させる補正である。こうした制御によれば、現像コントラストが補正される場合でも、トナー濃度の目標値も補正されることから、現像コントラストの補正量は、従来技術の場合よりも低減されることになる。ここでいう現像コントラストは、前述及び後述したのも含めて、感光体ドラム1及び現像スリーブ20の間の電位差(現像バイアス)をいう。以下、実施例2の構成に関して詳述していく。
画像形成に伴って感光体ドラム1の表層膜厚が減少し、感光体ドラム1が寿命に近づくと、トナー濃度を大きく下げてしまう場合があり、キャリア付着やがさつきの悪化などの画像不良が発生してしまう場合がある。
ここでは、感光体ドラム1に流れるDC電流値に応じて、現像剤のトナー濃度(トナーとキャリアの混合比)を制御するため、磁気検出センサ31が検出するトナー濃度目標値を補正することに加え、現像コントラストも補正することとした。前述の現像コントラストの補正も行うことで、トナー濃度を下げすぎることがなくなるので、がさつきの悪化やキャリア付着などの画像不良の発生を抑制することができる。
以下に、実施例2におけるトナー濃度目標値の補正について説明する。尚、以下の説明では、本発明に必要な処理のみを記載し、その他の処理は省略している。まず、画像形成装置の初期設置時、または感光体ドラム1の交換時に、感光体ドラム1に流れるDC電流値の検知を行う。電流値の検知を実行する前に、感光体ドラム1上を電荷の存在しない状態にするため、前露光を実施する(図5(a)のS1)。コントローラ50は、帯電ローラ2に帯電電圧を印加する(図5(a)のS2)。その後、コントローラ50は、感光体ドラム1に流れる電流の検知を行うが、ノイズの影響等を除去するために感光体ドラム1の1回転間における電流値を検知する(図5(a)のS3)。コントローラ50は、検知した電流値の平均値を算出して最終的な検知結果とし、得られた平均の電流値IDCを感光体ドラム1の初期電流値とする(図5(a)のS4)。コントローラ50は、図4(b)のDC電流値−表層膜厚値の関係に関するデータから、得られた初期電流値を表層膜厚値に変換し、初期表層膜厚値を得る(図5(a)のS5)。コントローラ50は、得られた初期表層膜厚値からトナー濃度の補正ポイントとなる表層膜厚値を決定する(図5(a)のS6)。
実施例2において、表層膜厚値の補正ポイント数は8点であり、補正ポイントの間隔は2μmとなるように設定されている。例えば、初期表層膜厚値が30μmの場合、28μm、26μm、24μm、22μm、20μm、18μm、16μm、14μmとなる。なお、実施例2では、トナー濃度目標値の補正ポイント数を8点としているが、これは一例であり、補正ポイントの数はこれに限ったものではない。なお、『所定の閾値』である表層膜厚値、及び、その表層膜厚値に対応する補正ポイントは、前述のように複数でも良いし、1つでも良い。
コントローラ50は、算出された表層膜厚値とその時流れる電流値を、DC電流値−表層膜厚値の関係に関するデータから決定する(図5(a)のS7)。コントローラ50は、検知電流値の閾値を記憶し(図5(a)のS8)、制御を終了する。ここで得られた電流値が、トナー濃度の目標値補正と現像コントラスト補正を行う上での検知電流値の閾値となる。そして、検知電流値がこの閾値を上回ったときにトナー濃度目標値の補正、または、検知電流値がこの閾値を下回ったときにトナー濃度目標値の補正と現像コントラストの補正を行う。
画像形成装置100の使用時に電源がオン(ON)になると、図6のように、S1〜S3の後、コントローラ50は、感光体ドラム1を回転させながら、一定期間(感光体ドラム1の1回転の間)のDC電流値IDCを検知し、それらの平均値を算出する(S4)。コントローラ50は、得られた平均の電流値IDCが、先に記憶させた閾値を上回るか否かを判断し、トナー濃度目標値の補正が必要か否か決定する(S15)。コントローラ50は、S15の判断の結果、YES(トナー濃度目標値の補正が必要)の場合には、感光体膜厚が20μm以上であるか否かを判断する(S26)。コントローラ50は、S15の判断の結果、NO(トナー濃度目標値の補正が不要)の場合には、トナー濃度目標値を変更せずに、補正フローを終了する。
コントローラ50は、S26の判断の結果、YES(20μm以上)の場合には、トナー濃度を0.3%減少するためにトナー濃度目標値を補正する(S27)。コントローラ50は、S26の判断の結果、NO(20μm未満)の場合には、トナー濃度を0.15%減少するためにトナー濃度目標値を補正することに加えて、現像コントラストを−5V減少する(S28)。いずれの場合にも、コントローラ50は、膜厚検知装置56の検知結果に基づいて、感光体ドラム1の膜厚が薄い場合の方が厚い場合に比べて、現像器4の現像スリーブ20に印加される現像バイアスと感光体ドラム1の画像部電位との電位差を小さくする(S28)。
現像コントラストの補正手段は、現像スリーブ20に印加する電圧値を補正しても良いし、その他の作像条件、例えば、レーザの露光量や感光体ドラム1の帯電量を補正することで現像電位を調整しても良い。
このように、コントローラ50は、検知された感光体ドラム1に流れる電流値に基づいて、現像剤のトナー濃度目標値を補正することに加え、現像コントラストを補正する。このことから、現像剤のトナー濃度を下げすぎることなく、現像剤のトナー濃度が適正化され、「がさつきの悪化」や「キャリア付着」等の画像不良の発生が抑制され、常に安定した画像形成が可能となる。
図7は、実施例3に係る画像形成装置が備えるコントローラ50がトナー濃度目標値及び現像コントラストを補正する手順を示すフローチャートである。実施例3の画像形成装置の構成のうち実施例1及び2の画像形成装置と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。また、実施例3の画像形成装置のコントローラ50の制御工程のうち実施例1及び2の画像形成装置のコントローラ50の制御工程と同一の制御工程に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。
実施例3の画像形成装置が実施例1及び2の画像形成装置と異なる点は、以下の点である。すなわち、コントローラ50は、予め定められたトナー濃度の目標値よりも小さい下限値も記憶している。そして、コントローラ50は、トナー濃度の目標値が下限値以上である場合には、トナー濃度の目標値を補正する。また、コントローラ50は、トナー濃度の目標値が下限値未満である場合には、トナー濃度の目標値を補正することなく、現像コントラストを補正する。ここでいうトナー濃度の目標値の補正は、トナー濃度目標値を低下させる補正であり、現像コントラストの補正は、現像コントラストを低下させる補正である。以下、詳述していく。
画像形成に伴って感光体ドラム1の表層膜厚が減少し、感光体ドラム1が寿命に近づくと、トナー濃度の『下限値』である下限リミッタに達してしまう場合があり、キャリア付着やがさつきの悪化などの画像不良が発生してしまう場合がある。
ここでは、感光体ドラム1に流れるDC電流値に応じて、現像剤のトナー濃度(トナーとキャリアの混合比)を制御するため、磁気検出センサ31が検出するトナー濃度目標値を補正する。このことに加え、現像剤のトナー濃度目標値の下限リミッタに達してしまった場合、トナー濃度目標値の補正を止め、現像コントラストを補正することとした。前述の現像コントラストの補正を行うことで、「がさつきの悪化」や「キャリア付着」等の画像不良の発生を抑制することができる。ここでは、トナー濃度目標値の下限リミッタは9.5%である。
以下に、実施例3のトナー濃度目標値の補正について説明する。まず、画像形成装置の初期設置時、または感光体ドラム1の交換時に、感光体ドラム1に流れるDC電流値の検知を行う。電流値の検知を実行する前に、感光体ドラム1上を電荷の存在しない状態にするため、前露光を実施する(図5(a)のS1)。コントローラ50は、帯電ローラ2に帯電電圧を印加する(図5(a)のS2)。その後、コントローラ50は、感光体ドラム1に流れる電流値の検知を行うが、ノイズの影響等を除去するために感光体ドラム1の1回転間における電流値を検知する(図5(a)のS3)。コントローラ50は、検知した電流値の平均値を算出して最終的な検知結果とし、得られた平均の電流値IDCを感光体ドラム1の初期電流値とする(図5(a)のS4)。コントローラ50は、図7のDC電流値−表層膜厚値の関係に関するデータから、得られた初期電流値を表層膜厚値に変換し、初期表層膜厚値を得る(図5(a)のS5)。コントローラ50は、得られた初期表層膜厚値からトナー濃度の補正ポイントとなる表層膜厚値を決定する(図5(a)のS6)。
実施例3では、表層膜厚値の補正ポイント数は8点であり、補正ポイントの間隔は2μmとなるように設定されている。例えば、初期表層膜厚値が30μmの場合、28μm、26μm、24μm、22μm、20μm、18μm、16μm、14μmとなる。なお、実施例3においては、トナー濃度目標値の補正ポイント数を8点としているが、これは一例であり、補正ポイントの数はこれに限ったものではない。なお、『所定の閾値』である表層膜厚値、及び、その表層膜厚値に対応する補正ポイントは、前述のように複数でも良いし、1つでも良い。
コントローラ50は、算出された表層膜厚値とその時流れる電流値を、DC電流値−表層膜厚値の関係に関するデータから決定する(図5(a)のS7)。コントローラ50は、検知電流値の閾値を記憶し(図5(a)のS8)、制御工程を終了する。ここで得られた電流値が、トナー濃度の目標値補正と現像コントラスト補正を行う上での検知電流値の閾値となる。そして、検知電流値がこの閾値を上回ったときにトナー濃度目標値の補正、または、現像コントラストの補正を行う。
画像形成装置100の使用時に電源がオン(ON)になると、図7のように、S1〜S3の後、コントローラ50は、感光体ドラム1を回転させながら、一定期間(感光体ドラム1の1回転の間)のDC電流値IDCを検知し、それらの平均値を算出する(S4)。コントローラ50は、得られた平均の電流値IDCが、先に記憶させた閾値を上回るか否かを判断し、トナー濃度目標値の補正が必要か否か決定する(S15)。コントローラ50は、S15の判断の結果、YES(トナー濃度目標値の補正が必要)と判断した場合には、トナー濃度目標値が9.5%以上であるか否かを判断する(S36)。コントローラ50は、S15の判断の結果、NO(トナー濃度目標値の補正が不要)と判断した場合には、トナー濃度目標値を変更せず、補正フローは終了する。
コントローラ50は、S36の判断の結果、YES(トナー濃度目標値が9.5%以上)の場合には、トナー濃度を0.3%減少するために、トナー濃度目標値を補正する(S37)。S37に関しては、例えば、トナー濃度の目標値が10%であった場合には、補正後のトナー濃度の目標値が9.7%となる。コントローラ50は、S36の判断の結果、NO(トナー濃度目標値が9.5%未満)の場合には、現像コントラストを−10V減少する(S38)。
現像コントラストの補正手段に相当するコントローラ50は、現像スリーブ20に印加する電圧値を補正しても良いし、その他の作像条件、例えば、レーザの露光量や感光体ドラム1の帯電量を補正することで現像電位を調整しても良い。
このように、コントローラ50は、検知された感光体ドラム1に流れる電流値に基づいて、現像剤のトナー濃度目標値を補正し、トナー濃度目標値が下限値に達してしまった場合においては、現像コントラストを補正する。このことで、現像剤のトナー濃度を下げすぎることなくトナー濃度を適正化することができ、がさつきの悪化、キャリア付着などの画像不良の発生を抑制でき、常に安定した画像形成が可能となる。
実施例1〜3の構成によれば、感光体ドラム1の表層膜厚が画像形成に伴って変動した場合でも、感光体ドラム1に流れる電流値を検知することで、感光体ドラム1の表層の膜厚値を正確に判断することができる。したがって、感光体ドラム1の表層の正確な膜厚値に基づいて、トナー濃度の目標値を補正することができる。その結果、感光体ドラム1の表層の膜厚が変動した場合でも、現像コントラストの電位幅及び階調数の変動を抑制して、長期に亘って安定した画像濃度の画像を形成することができる。
なお、実施例1〜3の構成において、1回の電流検知結果に基づいてトナー濃度目標値を補正しても良いが、これに限定されなくても良い。すなわち、コントローラ50は、膜厚検知装置56が検知した電流値が少なくとも2回以上連続して「同じ検知結果」すなわち所定の閾値以上になった場合に、トナー濃度の目標値を補正する制御を行っても良い。そうすることで、より制度を向上させ、誤検知等を防止することができる。
1 感光体ドラム(像担持体)
2 帯電ローラ(帯電手段)
3 露光装置(静電像形成手段)
4 現像器(現像手段)
31 磁気検出センサ(トナー濃度検出手段)
32 補給装置(補給手段)
50 コントローラ
56 膜厚検知装置(電流検知手段)(膜厚検知手段)
100 画像形成装置

Claims (3)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体に形成された静電像を現像剤で現像する現像手段と、
    前記現像手段に現像剤中のトナーを補給する補給手段と、
    前記現像手段に収納される現像剤のトナー濃度を検出する濃度検出手段と、
    前記濃度検出手段が検出したトナー濃度の濃度検出値に基いて、前記補給手段の駆動を制御するコントローラと、
    前記像担持体の膜厚に関する情報を検知する膜厚検知手段と、を備えた画像形成装置であって、
    前記コントローラは、前記膜厚検知手段の検知結果に基いて、前記像担持体の膜厚が薄い場合のほうが厚い場合に比べて、前記現像手段内のトナー濃度が低くなるように前記補給手段の駆動を制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記コントローラは、前記膜厚検知手段の検知結果に基いて、前記像担持体の膜厚が薄い場合のほうが厚い場合に比べて、前記現像手段に印加される現像バイアスと前記像担持体の画像部電位との電位差を小さくすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記膜厚検知手段は、前記像担持体に流れる電流値を検知する電流検知手段であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018063364A (ja) * 2016-10-13 2018-04-19 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置および画像不良判断プログラム

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