JP2012014860A - オーバーコート用光硬化性樹脂組成物、並びにこれを用いたオーバーコート用光硬化性エレメント、導電パターンの形成方法、及び導電膜基板 - Google Patents

オーバーコート用光硬化性樹脂組成物、並びにこれを用いたオーバーコート用光硬化性エレメント、導電パターンの形成方法、及び導電膜基板 Download PDF

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泰治 村上
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宏 山崎
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Abstract

【課題】 感光性導電フィルムを用いた導電パターンの形成方法において、簡便な方法でパターンを不可視化できるオーバーコート用光硬化性樹脂組成物、およびこれを用いたオーバーコート用光硬化性エレメント、導電パターンの形成方法、導電膜基板を提供する。
【解決手段】 支持体、導電性繊維を含有する導電層、感光性樹脂層の順に積層された感光性導電フィルムを用いて導電パターンを形成後、オーバーコート層を形成するためのオーバーコート用光硬化性樹脂組成物であって、該光硬化性樹脂組成物と、感光性導電フィルムの感光性樹脂層との屈折率差が0.03以下であるオーバーコート用光硬化性樹脂組成物。支持体、導電性繊維を含有する導電層、感光性樹脂層、必要に応じて保護フィルムの順に積層された感光性導電フィルムを用い、保護フィルムをはく離して、感光性樹脂層面から基板上に積層し、該感光性樹脂層に活性光線を画像状に照射して露光部を光硬化せしめ、露光部以外の部分を除去する導電パターンの形成し、その後、オーバーコート層を形成することからなる導電パターンの形成方法において、感光性導電フィルムの感光層との屈折率差が0.03以下であるオーバーコート用光硬化性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、オーバーコート用光硬化性樹脂組成物、並びにこれを用いたオーバーコート用光硬化性エレメント、導電パターンの形成方法及び導電膜基板に関し、特に液晶表示素子などのフラットパネルディスプレイ、タッチスクリーン、太陽電池等の装置に用いられる電極配線、及び導電パターンのオーバーコート用光硬化性樹脂組成物に関する。
パソコンやテレビ等の大型電子機器、カーナビゲーション、携帯電話、電子辞書等の小型電子機器、OA・FA機器等の表示機器には、液晶表示素子やタッチスクリーンが用いられている。これら液晶表示素子やタッチスクリーン、さらには太陽電池等のデバイスには透明導電電極材が必要となっている。
従来、透明導電電極材には、可視光に対して高い透過率を示すことから、ITO(Indium−Tin−Oxide)、酸化インジュウム、及び酸化スズ等が用いられている。これらは、透明導電被膜として最適であり、液晶表示素子用基板等の電極として主流になっている。
ITO膜や酸化スズ膜は、一般にスパッタ法により形成されるが、スパッタ条件の違い、即ち、スパッタパワ−、ガス圧、基板温度、雰囲気ガスの種類等により膜の性質が変わりやすいことが知られている。
液晶表示装置においては、透明導電膜を配線、又は画素電極、又は端子の一部等として用いている。そのため、透明導電膜のパターニング方法としては、透明導電膜を形成後、フォトリソグラフィー法によりレジストパターンを形成し、ウエットエッチングにより膜をパターニングする方法が用いられる。エッチング液としては、ITO及び酸化インジュウム膜に対しては、塩酸と塩化第二鉄の2液よりなる混合液が最もよく用いられてきた。
ところで、上記のスパッタ条件の変動による透明導電膜の膜質の違いは、膜をウエットエッチングする際のエッチング速度のばらつきの原因となり、透明導電膜のパターンニング不良が発生し、製品の歩留り低下を招くことがある。また、スパッタとレジスト形成からエッチングと工程が長く、コスト面でも大きな負担となっている。
最近、導電性繊維を含有する導電層を有する感光性導電フィルムによる導電パターン形成技術が提案されている(例えば、特許文献1)。本技術を用いれば、種々の基材上にフォトリソグラフィー工程で直接導電パターンを簡便に形成できる。
国際公開第10/021224号パンフレット
しかし、前記の技術は、感光層を有する導電パターンを転写するため、パターンと基材の段差によって、パターンが浮き出して見え、ガラスのような均一で透明なものにはなっていない。そこで、上記の段差を解消するために、透明なオーバーコートフィルム(接着材)の貼付けが考えられるが、オーバーコートフィルムの貼り付け後に、該フィルムと感光性樹脂層の屈折率の不一致により完全な導電パターンの不可視化ができないという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、感光性導電フィルムを用いた導電パターンの形成方法において、簡便な方法でパターンを不可視化できるオーバーコート用光硬化性樹脂組成物、及びそれを用いたオーバーコート用光硬化性エレメント、導電パターンの形成方法、及び導電膜基板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、支持体、導電性繊維を含有する導電層、感光性樹脂層の順に積層された感光性導電フィルムを用いて導電パターンを形成後、オーバーコート層を形成するためのオーバーコート用光硬化性樹脂組成物であって、該光硬化性樹脂組成物と、感光性導電フィルムの感光性樹脂層との屈折率差が0.03以下であるオーバーコート用光硬化性樹脂組成物を提供する。
本発明のオーバーコート用光硬化性樹脂組成物は、バインダーポリマー、エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、及び光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物としてもよい。
本発明のオーバーコート用光硬化性樹脂組成物は、上記導電パターンの感光性樹脂層と組成を同一としてもよい。
本発明の上記オーバーコート用光硬化性樹脂組成物を用いて、支持体、光硬化性樹脂組成物層の順に積層したオーバーコート用光硬化性エレメントとしてもよい。
また、本発明は、支持体、導電性繊維を含有する導電層、感光性樹脂層の順に積層された感光性導電フィルムを用いて導電パターンを形成後、該導電パターンを、上記の光硬化性樹脂組成物、又は上記の光硬化性エレメントを用いて保護することを特徴とする導電パターンの形成方法を提供する。
さらに、本発明は、基板と、該基板上に上記の導電パターンの形成方法により形成された導電パターンとを備える導電膜基板を提供する。
本発明によれば、感光性導電フィルムを用いた導電パターンの形成後に本発明のオーバーコート用光硬化性樹脂組成物をコートする簡便な方法でパターンを完全に不可視化することができる。そして、それを用いたオーバーコート用光硬化性エレメント、導電パターンの形成方法、導電膜基板を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。また、本明細書における「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及びそれに対応する「メタクリレート」を意味する。同様に「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及びそれに対応する「メタクリル」を意味し、「(メタ)アクリロイル」とは「アクリロイル」及びそれに対応する「メタクリロイル」を意味する。
以下、オーバーコート用光硬化性樹脂組成物の一例として、オーバーコート用光硬化性エレメントを構成する層である支持体、及び光硬化性樹脂組成物層、並びに必要に応じて用いることができる保護フィルムについて詳細に説明する。
(支持体)
支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等の耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムが挙げられる。これらのうち、透明性や耐熱性の観点からは、ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることが好ましい。なお、これらの重合体フィルムは、後に光硬化性樹脂組成物層から除去可能でなくてはならないため、除去が不可能となるような表面処理が施されたものであったり、材質であったりしてはならない。
また、支持体の厚みは、5〜300μmであることが好ましく、10〜200μmであることがより好ましく、15〜100μmであることが特に好ましい。支持体の厚みが、5μm未満であると、機械的強度が低下し、オーバーコート用光硬化性エレメントに導電パターンを形成した感光性導電フィルムを積層する際や、現像前に支持体を剥離する際に支持体が破れやすくなる傾向があり、一方、300μmを超えると、解像度が低下する傾向があり、また価格が高くなる傾向にある。
(光硬化性樹脂組成物)
光硬化性樹脂組成物としては、バインダーポリマー、エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物及び光重合開始剤を含有すると好ましい。
バインダーポリマーとしては、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂、アミドエポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。アルカリ現像性に優れる観点から、アクリル樹脂を用いることが好ましい。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
このようなバインダーポリマーは、例えば、重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。上記重合性単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のα−位又は芳香族環において置換されている重合可能なスチレン誘導体、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエーテル類、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸及びプロピオール酸が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、下記一般式(1)で表される化合物、及びこれらの化合物のアルキル基に水酸基、エポキシ基、ハロゲン基等が置換した化合物が挙げられる。
Figure 2012014860
ここで、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数1〜12のアルキル基を示す。上記炭素数1〜12のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基及びこれらの構造異性体が挙げられる。
上記一般式(1)で表される化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸プロピルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸オクチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ノニルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエステル、(メタ)アクリル酸ウンデシルエステル、(メタ)アクリル酸ドデシルエステルが挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明で用いられる(A)バインダーポリマーは、アルカリ現像性をより良好にする観点から、カルボキシル基を有することが好ましい。このような(A)バインダーポリマーは、例えば、カルボキシル基を有する重合性単量体とその他の重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。上記カルボキシル基を有する重合性単量体としては、上述したような(メタ)アクリル酸が好ましい。
バインダーポリマーが有するカルボキシル基の比率は、使用する全重合性単量体に対するカルボキシル基を有する重合性単量体の割合として、アルカリ現像性とアルカリ耐性のバランスを図る観点から、12〜50質量%であることが好ましく、12〜40質量%であることがより好ましく、15〜30質量%であることが特に好ましく、15〜25質量%であることが極めて好ましい。このカルボキシル基を有する重合性単量体の割合が12質量%未満ではアルカリ現像性が劣る傾向があり、50質量%を超えるとアルカリ耐性が劣る傾向がある。
バインダーポリマーの重量平均分子量は、機械強度及びアルカリ現像性のバランスを図る観点から、20000〜300000であることが好ましく、40000〜150000であることがより好ましい。重量平均分子量が、20000未満では耐現像液性が低下する傾向があり、300000を超えると現像時間が長くなる傾向がある。なお、本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により測定され、標準ポリスチレンを用いて作成した検量線により換算された値である。
これらのバインダーポリマーは、1種を単独で、又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。2種類以上を組み合わせて使用する場合のバインダーポリマーとしては、例えば、異なる共重合成分からなる2種類以上のバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種類以上のバインダーポリマー、異なる分散度の2種類以上のバインダーポリマーが挙げられる。
次に、エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物について説明する。
エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物としては、光架橋可能であれば特に制限はないが、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン等のビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物;多価アルコールにα、β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物;グリシジル基含有化合物にα、β−不飽和カルボン酸を反応させで得られる化合物;ウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー;γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらの中で、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、「BPE−500」(新中村化学工業株式会社製、商品名)として商業的に入手可能であり、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパンは、「BPE−1300」(新中村化学工業株式会社製、商品名)として商業的に入手可能である。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
上記多価アルコールにα、β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレン基の数が2〜14であり、プロピレン基の数が2〜14であるポリエチレンポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンテトラエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンペンタエトキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記ウレタンモノマーとしては、例えば、β位にヒドロキシル基を有する(メタ)アクリルモノマーとイソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物との付加反応物、トリス[(メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート]ヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、EO、PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、「EO」はエチレンオキサイドを示し、EO変性された化合物はエチレンオキサイド基のブロック構造を有する。また、「PO」はプロピレンオキサイドを示し、PO変性された化合物はプロピレンオキサイド基のブロック構造を有する。EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、「UA−11」(新中村化学工業株式会社製、商品名)が挙げられる。また、EO、PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、「UA−13」(新中村化学工業株式会社製、商品名)が挙げられる。
エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物の含有割合は、バインダーポリマー及び光重合性化合物の総量100質量部に対して、30〜80質量部であることが好ましく、40〜70質量部であることがより好ましい。この含有割合が30質量部未満では光硬化が不十分となり、塗膜性が不十分となる傾向があり、80質量部を超えるとフィルムとして巻き取った場合、保管が困難となる傾向がある。
次に光重合開始剤について説明する。
光重合開始剤としては、使用する露光機の光波長と、機能発現に必要な波長とがあうものを選択すれば、特に制限はないが、例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン;2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナンタラキノン、2−メチル1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)等のオキシムエステル化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体;N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物、オキサゾール系化合物が挙げられる。また、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は同一で対称な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。これらの中でも、透明性の見地からは、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)-ブタノン−1等の芳香族ケトン化合物や1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]等のオキシムエステル化合物がより好ましい。これらは、単独で、又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
光重合開始剤の含有割合は、バインダーポリマー及び光重合性化合物の総量100質量部に対して、0.1〜30質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。この含有割合が0.1質量部未満では光感度が不十分となる傾向があり、30質量部を超えると露光の際に組成物の表面での吸収が増大して内部の光硬化が不十分となる傾向がある。
なお、本発明のオーバーコート用光硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤等の添加剤を、単独で又は2種類以上を組み合わせて含有させることができる。これらの添加剤の添加量は、バインダーポリマー及び光重合性化合物の総量100質量部に対して各々0.01〜20質量部であることが好ましい。
また、本発明のオーバーコート用光硬化性樹脂組成物は、支持体上に必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解した、固形分10〜60質量%程度の溶液を塗布することが好ましい。但し、この場合、乾燥後の光硬化性樹脂組成物層中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止するため、2質量%以下であることが好ましい。
本発明では、オーバーコート用光硬化性樹脂組成物と、感光性導電フィルムの感光性樹脂層との屈折率差の絶対値を0.03以下とする必要がある。光硬化性樹脂組成物と感光性樹脂層は、バインダーポリマー、エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、及び光重合開始剤を主成分として組成されるので、屈折率差の絶対値を0.03以下とするには、光硬化性樹脂組成物と感光性樹脂層を同じ材料で構成するか、屈折率の近い材料を用いるのが好ましい。解像度、現像性、耐熱性等の特性改良のため、光硬化性樹脂組成物と感光性樹脂層の組成が異なる場合は、屈折率の低い組成物に屈折率の高い材料を混合し屈折率を高めたり、屈折率の高い組成物に屈折率の低い材料を混合し屈折率を低めることで両者の屈折率差を0.03以下にする。例えば、バインダーポリマに、モノマーの共重合体を用いる場合、ポリアクリル酸エチルの屈折率は、1.469(20℃)、ポリメタクリル酸メチルの屈折率は、1.491(20℃)、ポリスチレンの屈折率は、1.59であるので、バインダーポリマーの屈折率を低下させたい場合、アクリル酸エチルモノマーの共重合比率を高め、バインダーポリマーの屈折率を高くしたい場合、スチレンモノマーの共重合比率を高めることをすればよい。
また、屈折率の差を0.03以下とするため、平均粒子径が0.04μm以上、0.13μm以下、好ましくは0.05μm以上、0.1μm以下、より好ましくは0.055μm以上、0.08μm以下、さらに好ましくは0.06μm以上、0.075μm以下である無機充填材、有機系充填材を配合することもできる。充填材による可視光・紫外光の反射を防ぐため上記範囲とするのが好ましい。無機充填材として、ガラスビーズ(屈折率1.51)、炭化ケイ素(2.63)、カナダバルサム(1.52)等が挙げられ、有機系充填材として、メラミンビーズ(屈折率1.57)、ポリメタクリル酸メチルビーズ(屈折率1.49)、メタクリル酸メチル/スチレン共重合体樹脂ビーズ(屈折率1.50〜1.59)、ポリカーボネートビーズ(屈折率1.55)、ポリエチレンビーズ(屈折率1.53)、ポリスチレンビーズ(屈折率1.6)、シリコーン樹脂ビーズ(屈折率1.43)等が挙げられる。
また、バインダーポリマーに、ポリ塩化ビニル(1.53〜1.549)、酢酸ビニル(1.46)、ポリスチレン-ブタジエン(1.56)等をブレンドして用いても良い。
光硬化性樹脂組成物の塗布は、例えば、ロールコート法、コンマコート法、グラビアコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、バーコート法、スプレーコート法等の公知の方法で行うことができる。また、乾燥は、70〜150℃で5〜30分間程度で行うことができる。
本発明のオーバーコート用光硬化性樹脂組成物層の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜400μmであることが好ましく、5〜200μmであることがより好ましい。この厚みが1μm未満では工業的に塗工が困難となる傾向があり、400μmを超えると光透過の低下による感度が不十分となり転写膜の光硬化性が低下する傾向がある。
(保護フィルム)
本発明のオーバーコート用光硬化性エレメントは、支持体(支持フィルム)と該支持体(支持フィルム)上に形成された光硬化性樹脂組成物層とを備える。また、本発明のオーバーコート用光硬化性エレメントは、光硬化性樹脂組成物層に対して支持体(支持フィルム)と反対側の面に接するように保護フィルムが積層されてもかまわない。
保護フィルムと光硬化性樹脂組成物層との間の接着力は、保護フィルムを光硬化性樹脂組成物層から剥離しやすくするために、光硬化性樹脂組成物層と支持体(支持フィルム)との間の接着力よりも小さいことが好ましい。
また、保護フィルムは、低フィッシュアイのフィルムであることが好ましい。なお、「フィッシュアイ」とは、材料を熱溶融し、混練、押し出し、2軸延伸、キャスティング法等によりフィルムを製造する際に、材料の異物、未溶解物、酸化劣化物等がフィルム中に取り込まれたものである。
保護フィルムの厚みは、1〜100μmであることが好ましく、5〜50μmであることがより好ましく、5〜30μmであることがさらに好ましく、15〜30μmであることが特に好ましい。保護フィルムの厚みが1μm未満ではラミネートの際、保護フィルムが破れやすくなる傾向があり、100μmを超えると価格が高くなる傾向がある。
オーバーコート用光硬化性エレメントは、支持体上に接着層、ガスバリア層等の層をさらに有していてもよい。
オーバーコート用光硬化性エレメントは、例えば、そのままの平板状の形態で、又は、円筒状などの巻芯に巻きとりロール状の形態で貯蔵することができる。なお、この際、支持体(支持フィルム)が最も外側になるように巻き取られることが好ましい。
また、オーバーコート用光硬化性エレメントが保護フィルムを有してない2層構成である場合、かかるオーバーコート用光硬化性エレメントは、そのままの平板状の形態で貯蔵することができる。
巻芯としては、従来用いられているものであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等のプラスチックが挙げられる。またロール状に巻き取られたオーバーコートフィルムの端面には、端面保護の観点から端面セパレータを設置することが好ましく、加えて耐エッジフュージョンの観点から防湿端面セパレータを設置することが好ましい。また、オーバーコートフィルムを梱包する際には、透湿性の小さいブラックシートに包んで包装することが好ましい。
<オーバーコート層の形成方法>
オーバーコート用光硬化性エレメントを用いたオーバーコート層の形成方法としては、保護フィルムがある場合は、保護フィルムを除去した後、当該エレメントを加熱しながら光硬化性樹脂組成物層側を導電パターンを有する基板に圧着することにより積層する方法が挙げられる。なお、この作業は、密着性及び追従性の見地から減圧下で積層することが好ましい。オーバーコート用光硬化性エレメントの積層は、光硬化性樹脂組成物層及び/又は基板を70〜130℃に加熱することが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPa程度(1〜10kgf/cm程度)とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。また、光硬化性樹脂組成物層を上記のように70〜130℃に加熱すれば、予め基板を予熱処理することは必要ではないが、積層性をさらに向上させるために基板の予熱処理を行うこともできる。
オーバーコート層の硬化における露光工程の露光方法としては、活性光線を照射する方法で行われる。この際、導電層と光硬化性樹脂層上に存在する支持体(支持フィルム)が活性光線に対して透明である場合には、支持フィルムを通して活性光線を照射することができ、支持フィルムが遮光性である場合には、支持フィルムを除去した後に光硬化性樹脂層に活性光線を照射する。
活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線、可視光などを有効に放射するものが用いられる。また、Arイオンレーザ、半導体レーザ等の紫外線、可視光などを有効に放射するものも用いられる。さらに、写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いられる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はこれに制限されるものではない。また、オーバーコート用光硬化性樹脂組成物、オーバーコート用光硬化性エレメントは、本発明の効果を損なわない限り、上記特許文献1記載の態様をとることができる。
以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれに制限されるものではない。
〔導電層塗液の調製〕
純水に、ポリオール法で合成した銀繊維(直径約5nm、長さ約5μm)を0.2質量%、及び界面活性剤としてドデシル−ペンタエチレングリコールを0.1質量%の濃度となるように分散し、導電層塗液を作製した。なお、ポリオール法による銀繊維の合成方法の一例を下記に示す。
[ポリオール法による銀繊維の合成]
2000mlの3口フラスコに、エチレングリコール500mlを入れ、窒素雰囲気下、マグネチックスターラーで攪拌しながらオイルバスにより160℃まで加熱した。ここに、別途用意したPtCl2mgを50mlのエチレングリコールに溶解した溶液を滴下した。4〜5分後、AgNO5gをエチレングリコール300mlに溶解した溶液と、重量平均分子量が4万のポリビニルピロリドン(和光純薬工業株式会社製)5gをエチレングリコール150mlに溶解した溶液とを、それぞれの滴下ロートから1分間で滴下し、その後160℃で60分間攪拌した。
上記反応溶液が30℃以下になるまで放置してから、アセトンで10倍に希釈し、遠心分離機により2000回転で20分間遠心分離し、上澄み液をデカンテーションした。沈殿物にアセトンを加え攪拌後に前記と同様の条件で遠心分離し、アセトンをデカンテーションした。その後、蒸留水を用いて同様に2回遠心分離して、銀繊維を得た。得られた銀繊維を光学顕微鏡と電子顕微鏡で観察したところ、繊維径(直径)は約5nmで、繊維長は約5μmであった。
〔感光性樹脂組成物の溶液調製〕
表1に示した材料を同表に示す配合量(単位:質量部)で配合し、感光性樹脂組成物の溶液を調製した。
Figure 2012014860
<バインダーポリマーの合成例1>
撹拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロート及び窒素ガス導入管を備えたフラスコに、メチルセロソルブとトルエンとの混合液(メチルセロソルブ/トルエン=3/2(質量比)、以下、「溶液s」という)400gを加え、窒素ガスを吹き込みながら撹拌して、80℃まで加熱した。一方、単量体としてメタクリル酸100g、メタクリル酸メチル250g、アクリル酸エチル100g及びスチレン50gと、アゾビスイソブチロニトリル0.8gとを混合した溶液(以下、「溶液a」という)を用意した。次に、80℃に加熱された溶液sに溶液aを4時間かけて滴下した後、80℃で撹拌しながら2時間保温した。さらに、100gの溶液sにアゾビスイソブチロニトリル1.2gを溶解した溶液を、10分かけてフラスコ内に滴下した。そして、滴下後の溶液を撹拌しながら80℃で3時間保温した後、30分間かけて90℃に加熱した。90℃で2時間保温した後、冷却してバインダーポリマー溶液を得た。このバインダーポリマー溶液に、アセトンを加えて不揮発成分(固形分)が50質量%になるように調製し、(A)成分としてのバインダーポリマー溶液を得た。得られたバインダーポリマーの重量平均分子量は80000であった。
次いで、上記の方法で得られた導電層塗液を、50μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム、帝人株式会社製、商品名「G2−50」)上に25g/mで均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で3分間乾燥して、支持フィルム上に導電層を形成した。導電層の乾燥後の膜厚は、約0.1μmであった。
次に、上記の方法で得られた感光性樹脂組成物の溶液を、導電層の形成された50μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム上の導電層上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥した後、ポリエチレンフィルム(タマポリ株式会社製、商品名「NF−13」)で覆い感光性導電フィルムを得た。感光性樹脂層の乾燥後の膜厚は5μmであった。
[導電パターンの形成]
1mm厚のポリカーボネート基板を80℃に加温し、その表面上に上記方法により得られた感光性導電フィルムを、ポリエチレンフィルムを剥離しながら感光性樹脂層を基板に対向させて、120℃、0.4MPaの条件でラミネートした。ラミネート後、基板を冷却し基板の温度が23℃になった時点で、PETフィルム面にライン幅/スペース幅が100/100μm、長さが100mmの配線パターンを有するフォトマスクを密着させた。そして、高圧水銀灯ランプを有する露光機(株式会社オーク製作所製、商品名「HMW−201B」)を用いて、200mJ/cmの露光量で導電層と感光性樹脂層を光硬化させた。
〔オーバーコートフィルムの調製〕
表2に示した材料を同表に示した配合量(単位:質量部)で配合し、オーバーコート用光硬化性樹脂組成物の溶液を調製した。なお、表2中の各材料を下記に示す。
Figure 2012014860
1)メタクリル酸:メタクリル酸メチル:アクリル酸エチル:及びスチレン=20:50:20:10の質量比率のアクリルポリマー
2)メタクリル酸:メタクリル酸メチル:アクリル酸エチル=20:50:30の質量比率のアクリルポリマー
3)メタクリル酸:メタクリル酸メチル:及びスチレン=20:40:40の質量比率のアクリルポリマー
4)ペンタエリスリトールトリアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名)
5)2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(チバ・スペシャリティーケミカルズ株式会社製、商品名)
次に、上記方法で調製した光硬化性樹脂組成物の溶液を19μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥した後、ポリエチレン製の保護フィルム(タマポリ株式会社製、商品名「NF−13」)で覆いオーバーコート用光硬化性エレメントを得た。光硬化性樹脂層の乾燥後の膜厚は、40μmであった。
<屈折率の測定>
シリコンウエハを80℃に加温し、その表面上にオーバーコート用光硬化性エレメントを、ポリエチレンフィルムを剥離しながら光硬化性樹脂層を基板に対向させて、120℃、0.4MPaの条件でラミネートした。光硬化性樹脂層をラミネートしたシリコンウエハを高圧水銀灯ランプを有する露光機(株式会社オーク製作所製、商品名「HMW−201B」)を用いて、200mJ/cmの露光量で光硬化性樹脂層を光硬化させた。支持フィルムであるPETフィルムをはく離し、温度25℃における波長633nmでの屈折率をプリズムカプラ(SAIRON TECHNOLOGY社製、SPA−4000)を用いて測定した結果、フィルムA、フィルムB、フィルムCを用いたオーバーコート用光硬化性樹脂組成物の屈折率はそれぞれ、1.50、1.48、1.54であった。
〔実施例1〕
先に形成した銀繊維のパターンを有する1mm厚のポリカーボネート基板を80℃に加温し、その表面上に表2の感光性フィルムAを、ポリエチレンフィルムを剥離しながら光硬化性樹脂層を基板に対向させて、120℃、0.4MPaの条件でラミネートした。ラミネート後、基板を冷却し基板の温度が23℃になった時点でPETフィルム面に高圧水銀灯ランプを有する露光機(株式会社オーク製作所製、商品名「HMW−201B」)を用いて、1000mJ/cmの露光量でオーバーコート用フィルムAを光硬化させた。露光後、室温(25℃)で15分間放置し、続いて、支持体であるPETフィルムを剥離することで、表面にオーバーコート層を有する銀繊維パターンを得た。
〔実施例2〕
フィルムBを貼り付けた銀繊維パターンについても上記と同様なプロセスで作製した。
〔比較例1〕
フィルムCを貼り付けた銀繊維パターンについても上記と同様なプロセスで作製した。
両オーバーコートフィルム付銀繊維パターンの外観比較結果を表3に示した。なお、「パターン見え」の評価方法は、下記のとおりである。
[パターン見えの評価方法]
1mm厚のポリカーボネート基板を80℃に加温し、その表面上に上記方法により得られた感光性導電フィルムを、ポリエチレンフィルムを剥離しながら感光性樹脂層を基板に対向させて、120℃、0.4MPaの条件でラミネートした。ラミネート後、基板を冷却し基板の温度が23℃になった時点で、PETフィルム面にライン幅/スペース幅が1mm/25μmの配線パターンを有するフォトマスクを密着させた。そして、高圧水銀灯ランプを有する露光機(株式会社オーク製作所製、商品名「HMW−201B」)を用いて、200mJ/cmの露光量で導電層と感光性樹脂層を光硬化させた。
続いて、形成した導電パターン上に、オーバーコート用光硬化性エレメントを、上記感光性導電フィルムと同様の条件で、ラミネート、光硬化させて、オーバーコート層を形成した。得られたライン幅/スペース幅が1mm/25μmであるオーバーコート層で保護された導電パターンを目視で観察し、パターンが可視か不可視かを判断した。
Figure 2012014860
実施例の導電パターンの形成方法から明らかなように、オーバーコート用光硬化性樹脂組成物と、感光性導電フィルムの感光性樹脂層との屈折率差が0.03以下であるオーバーコート用光硬化性樹脂組成物を用いた本発明のオーバーコート用光硬化性樹脂組成物を用いることで、絶縁基板上に容易にパターン見えのない導電パターンを形成できる。一方、比較例1で示したようにオーバーコート用光硬化性樹脂組成物と、感光性導電フィルムの感光性樹脂層との屈折率差が0.03を超えると絶縁基板上の導電パターンが容易に見えてしまう。

Claims (6)

  1. 支持体、導電性繊維を含有する導電層、感光性樹脂層の順に積層された感光性導電フィルムを用いて導電パターンを形成後、オーバーコート層を形成するためのオーバーコート用光硬化性樹脂組成物であって、該光硬化性樹脂組成物と、感光性導電フィルムの感光性樹脂層との屈折率差が0.03以下であるオーバーコート用光硬化性樹脂組成物。
  2. 前記オーバーコート用光硬化性樹脂組成物が、バインダーポリマー、エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、及び光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物であることを特徴とする請求項1記載のオーバーコート用光硬化性樹脂組成物。
  3. 前記オーバーコート用光硬化性樹脂組成物が、感光性樹脂層と同一であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のオーバーコート用光硬化性樹脂組成物。
  4. 支持体上に請求項1〜3のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物層を積層したオーバーコート用光硬化性エレメント。
  5. 支持体、導電性繊維を含有する導電層、感光性樹脂層の順に積層された感光性導電フィルムを用いて導電パターンを形成後、該導電パターンを、請求項1〜3のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物、又は請求項4記載の光硬化性エレメントを用いて保護することを特徴とする導電パターンの形成方法。
  6. 基板と、該基板上に請求項5記載の導電パターンの形成方法により形成された導電パターンとを備える導電膜基板。
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