JP2012012472A - コーティング組成物及びインクジェット用インク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記式(I)で表されるアルコキシシラン又はその縮合物で被覆された無機蛍光体を用いたことを特徴とするコーティング組成物又はインクジェット用インク;(RO)mSiXn・・・(I)式(I)中、Rはメチル基、エチル基、ブチル基又はプロピル基を示し、Xはアルキル基又はアリール基を示し、m+n=4、m=1〜4、n=0〜3である。
【選択図】なし
Description
(RO)mSiXn ・・・(I)
式(I)中、
Rはメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基を示し、
Xはアルキル基又はアリール基を示し、
m+n=4、m=1〜4、n=0〜3である。
式(I)中、
Rはメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基を示し、
Xはアルキル基又はアリール基を示し、
m+n=4、m=1〜4、n=0〜3である。
アルコキシシラン又はその縮合物のSiO2含有割合は、無機蛍光体に対し、0.1〜300質量%であることが好ましく、0.3〜100質量%であることがより好ましい。
上記の無機蛍光体を水及び/又はアルコールに添加し撹拌する。その際、加水分解触媒を添加しpHを調整する。無機蛍光体水分散物に、アルコキシシラン又はその縮合物を徐々に添加し、しばらく撹拌することにより、無機蛍光体被覆物の分散体を得る。
上記の無機蛍光体を水及び/又はアルコールに添加し撹拌する。その際、加水分解触媒を添加しpHを調整する。無機蛍光体水分散物に、アルコキシシラン又はその縮合物を徐々に添加し、しばらく撹拌する。撹拌後、混合液を加熱乾燥して溶媒を除去する。得られた乾燥物を乳鉢、ビーズミル等で粉砕し、無機蛍光体被覆物の乾燥物を得る。
アルコキシシラン又はその縮合物にて被覆された無機蛍光体は、その粒子表面に凸凹を有する。粒子表面の凸凹の程度を表す表面粗度によりその範囲が規定される。本発明において、表面粗度は(BET法により測定された比表面積B)/(画像解析法により測定される平均粒子径から算出した比表面積A)にて定義される。
画像解析法により測定された平均粒子径から換算された比表面積については、電子顕微鏡により、無機蛍光体被覆物を撮影して得られる画像における、任意の100個の粒子について、各々の最大径を測定し、それらの平均値を平均粒子径とした。平均粒子径を次式に代入し、比表面積を求めた。
Dは前記平均粒子径[nm]、ρは試料の密度[g/cm3]であり、ここでは無機蛍光体の密度を使用した。
BET法により得られる比表面積Bは、実際の粒子の表面状態に即した値である。
本発明で用いることの出来る無機蛍光体としては、平均粒子径が1〜800nmであることが好ましく、より好ましくは1〜200nmである。平均粒子径が前記範囲外となると、無機蛍光体被覆物を、コーティング組成物又はインクジェット用インク中に均一に分散し難くなる。
青色蛍光体として、Y2SiO5:Ce、CaWO4:Pb、BaMgAl14O23:Eu、BaMg2Al16O27:Eu、BaMgAl10O17:Eu,Mn、Zn2GeO4:Mn、MgAl2O4:Ce等が挙げられ、
緑色蛍光体として、Zn2SiO4:Mn、BaAl12O19:Mn、BaMgAl14O23:Mn、BaMg2Al16O27:Eu,Mn、SrAl13O19:Mn、CaAl12O19:Mn、YBO3:Tb、YBO3:Ce,Tb、LaPO4:Ce,Tb、LuBO3:Tb、GdBO3:Tb、ScBO3:Tb、Sr6Si3O3C14:Eu、YVO4:Tb等が挙げられる。
メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、トリデシルアルコール、シクロヘキシルアルコール、2−メチルシクロヘキシルアルコール等のアルコール類;
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等のグリコール類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルアセテート、エチレングリコールモノエチルアセテート、エチレングリコールモノブチルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルアセテート、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類;
酢酸エチル、酢酸イソプロピレン、酢酸n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等のエステル類;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、ジアセトンアルコール等のケトン類;
N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン等の含窒素化合物;
その他トルエン、キシレン、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン。
実施例1〜39、及び比較例1〜7に示す成分に対応する配合量で、以下の二種類の操作方法にて無機蛍光体の表面を被覆し、コーティング組成物を作製した。操作1で作製したものを表3、表4に、操作2で作製したものを表5に実施例として示す。表3〜5に示される量は質量部であり、無機蛍光体、塗料化時に用いた樹脂(塗料化樹脂と略す)については固形分量で示してある。
無機蛍光体を水−エタノール溶液(水:エタノール=2:8、質量比)に添加し撹拌した。これに、加水分解触媒として酢酸を添加しpHを調整した。無機蛍光体水分散物を撹拌しながらアルコキシシラン又はその縮合物、又はクロロシランを徐々に添加し、添加終了後から20時間常温で撹拌することにより、無機蛍光体被覆物の水分散体を得た。塗料化樹脂を添加し、無機蛍光体コーティング組成物を作製した。
無機蛍光体を水−エタノール溶液(水:エタノール=2:8、質量比)に添加し撹拌した。これに、加水分解触媒として酢酸を添加しpHを調整した。無機蛍光体水分散物を撹拌しながらアルコキシシラン又はその縮合物を徐々に添加し、添加終了後から3時間撹拌する。混合液を150度で加熱乾燥して溶媒を除去し、得られた乾燥物を乳鉢で粉砕し、無機蛍光体被覆物の乾燥物を得た。塗料化樹脂を添加し、無機蛍光体コーティング組成物を作製した。
水系樹脂;
セラネートWSA−1070(大日本インキ社製、アクリルとポリシロキサンの複合樹脂、NV40%、硬化剤としてウォーターゾールWSA−950をWSA−1070に対して5.3%添加)、
スーパーフレックス470(第一工業製薬社製、ウレタンディスパージョン、NV38%)
溶剤系の樹脂;
ソルバインCL(日信化学社製、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、NV100%)をシクロヘキサノンにて5倍希釈し用いた。
下記方法で得られた数値を下記式に代入し、各例の無機蛍光体被覆物の表面粗度を得た。
(BET法により測定された比表面積)/(画像解析法により測定される平均粒子径から算出した比表面積)
(画像解析法による比表面積測定)
電界放射型走査電子顕微鏡SU−70(日立製作所製)を用い、加速電圧15kV、観察倍率10万倍で無機蛍光体被覆物の観察・画像撮影を行った。任意の100個の粒子について各々の最大径を測定し、平均粒子径を求めた。平均粒子径を下記式に代入し、比表面積を得た。
なお、Dは前記平均粒子径[nm]、ρは試料の密度[g/cm3]であり、ここでは表1に示す各々の無機蛍光体の密度を使用した。
無機蛍光体被覆物の比表面積について、比表面積測定装置(ユアサアイオニクス製、型番マルチソーブ12)、吸着質として窒素を用い、BET1点法により比表面積を算出した。具体的には、試料0.5gを測定セルに取り、窒素30体積%/ヘリウム70体積%混合ガス気流中、300℃で20分間脱ガス処理を行い、その上で試料を上記混合ガス気流中で液体窒素温度に保ち、窒素を試料に平衡吸着させる。次に、上記混合ガスを流しながら試料温度を徐々に室温まで上昇させ、その間に脱離した窒素の量を検出し、予め作成した検量線により、無機蛍光体被覆物の比表面積を算出した。
無機蛍光体塗料について、ガラス上へバーコーターにて塗布し、乾燥状態で1μmの膜を作製した。蛍光分光光度計FluorologR−3(HORIBA JOBIN YVON 社製)を用いて膜の蛍光強度を測定した。被覆処理を行っていない蛍光体塗料の初期発光強度を100とし、その相対値にて各例の発光強度を示す。
実施例1〜39及び比較例1〜7について、分散安定性を評価した。
◎:平均粒子径の変化が、±5%以内。
○:平均粒子径の変化が、±5%超±10%以内。
△:平均粒子径の変化が、±10%超±20%以内。
×:平均粒子径の変化が、±20%超。
Claims (8)
- 下記式(I)で表されるアルコキシシラン又はその縮合物で被覆された無機蛍光体を用いたことを特徴とするコーティング組成物;
(RO)mSiXn ・・・(I)
式(I)中、
Rはメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基を示し、
Xはアルキル基又はアリール基を示し、
m+n=4、m=1〜4、n=0〜3である。 - 前記アルコキシシラン又はその縮合物のSiO2含有割合が無機蛍光体に対し、0.1〜300質量%含まれる無機蛍光体被覆物を用いた、請求項1に記載のコーティング組成物。
- 前記被覆された無機蛍光体が粒子表面に凸凹を有しており、
(BET法により測定された比表面積)/(画像解析表による測定される平均粒子径から算出した比表面積)の値が、1.05〜3.00の範囲である、請求項1又は2に記載のコーティング組成物。 - 前記無機蛍光体が、平均粒子径1〜800nmであり、
YVO4:Eu、Y2O3:Eu、Y2SiO5:Eu、Y3AlO12:Eu、Y2O2S:Eu,Bi、Zn3(PO4)2:Mn、YBO3:Eu、CaLa2S4:Ce、(Y、Gd)BO3:Eu、SrS:Eu、(Ca,Sr)S:Eu、GdBO3:Eu、ScBO3:Eu、LuBO3:Eu、YVO4:Bi,Eu、YVO4:Pb,Eu、
Y2SiO5:Ce、CaWO4:Pb、BaMgAl14O23:Eu、BaMg2Al16O27:Eu、BaMgAl10O17:Eu,Mn、Zn2GeO4:Mn、MgAl2O4:Ce、
Zn2SiO4:Mn、BaAl12O19:Mn、BaMgAl14O23:Mn、BaMg2Al16O27:Eu,Mn、SrAl13O19:Mn、CaAl12O19:Mn、YBO3:Tb、YBO3:Ce,Tb、LaPO4:Ce,Tb、LuBO3:Tb、GdBO3:Tb、ScBO3:Tb、Sr6Si3O3C14:Eu、YVO4:Tb
からなる群から選択される請求項1〜3のいずれかに記載のコーティング組成物。 - 下記式(I)で表されるアルコキシシラン又はその縮合物で被覆された無機蛍光体を用いたことを特徴とするインクジェット用インク;
(RO)mSiXn ・・・(I)
式(I)中、
Rはメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基を示し、
Xはアルキル基又はアリール基を示し、
m+n=4、m=1〜4、n=0〜3である。 - 前記アルコキシシラン又はその縮合物のSiO2含有割合が無機蛍光体に対し、0.1〜300質量%含まれる無機蛍光体被覆物を用いた請求項5に記載のインクジェット用インク。
- 前記被覆された無機蛍光体が粒子表面に凸凹を有しており、
(BET法により測定された比表面積)/(画像解析表による測定される平均粒子径から算出した比表面積)の値が、1.05〜3.00の範囲である請求項5又は6に記載のインクジェット用インク。 - 前記無機蛍光体が、平均粒子径1〜800nmであり、
YVO4:Eu、Y2O3:Eu、Y2SiO5:Eu、Y3AlO12:Eu、Y2O2S:Eu,Bi、Zn3(PO4)2:Mn、YBO3:Eu、CaLa2S4:Ce、(Y、Gd)BO3:Eu、SrS:Eu、(Ca,Sr)S:Eu、GdBO3:Eu、ScBO3:Eu、LuBO3:Eu、YVO4:Bi,Eu、YVO4:Pb,Eu、
Y2SiO5:Ce、CaWO4:Pb、BaMgAl14O23:Eu、BaMg2Al16O27:Eu、BaMgAl10O17:Eu,Mn、Zn2GeO4:Mn、MgAl2O4:Ce、
Zn2SiO4:Mn、BaAl12O19:Mn、BaMgAl14O23:Mn、BaMg2Al16O27:Eu,Mn、SrAl13O19:Mn、CaAl12O19:Mn、YBO3:Tb、YBO3:Ce,Tb、LaPO4:Ce,Tb、LuBO3:Tb、GdBO3:Tb、ScBO3:Tb、Sr6Si3O3C14:Eu、YVO4:Tb
からなる群から選択される請求項5〜7のいずれかに記載のインクジェット用インク。
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