JP2012008939A - 運転者支援装置および運転者支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の運転者による運転操作を支援する運転者支援装置において、信号機の灯色が青の状態で交差点を通過できるような速度範囲を提示する際に、自車両が実際にその速度範囲内で走行できる確率を向上させる技術を提供する。
【解決手段】車載装置は、自車両の進行方向に存在する信号機についての現在および将来の灯色と各灯色の継続時間とを含む信号機情報を取得し(S120)、自車両から信号機が配置された交差点までの距離を表す交差点距離情報を取得する(S170)。そして、取得した信号機情報、および交差点距離情報に基づいて、信号機の灯色が青の状態で自車両が交差点に進入可能な走行速度の範囲を表す進入速度範囲を演算する(S210)。さらに、演算により求めた進入速度範囲の幅と予め設定された閾値とを比較し(S230)、進入速度範囲の幅が閾値以上である場合に進入速度範囲に関する出力を行う(S240)。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両の運転者による運転操作を支援する運転者支援装置および運転者支援システムに関する。
上記の運転者支援装置として、信号機の灯色が青の状態で交差点を通過できるような速度範囲を提示するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−128399号公報
しかしながら、上記運転者支援装置では、速度範囲を提示するものの、この速度範囲は原理上走行可能というに過ぎず、道路状態等の走行環境や車両の性能等の車両状態によっては、自車両が提示された速度範囲内で実際に走行できるとは限らないという問題点があった。
そこで、このような問題点を鑑み、車両の運転者による運転操作を支援する運転者支援装置において、信号機の灯色が青の状態で交差点を通過できるような速度範囲を提示する際に、自車両が実際にその速度範囲内で走行できる確率を向上させる技術を提供することを本発明の目的とする。
かかる目的を達成するために成された運転者支援装置において、信号機情報取得手段は、自車両の進行方向に存在する信号機についての現在および将来の灯色と各灯色の継続時間とを含む信号機情報を取得し、交差点距離取得手段は、自車両から信号機が配置された交差点までの距離を表す交差点距離情報を取得する。そして、進入速度演算手段は、取得した信号機情報、および交差点距離情報に基づいて、信号機の灯色が青の状態で自車両が交差点に進入可能な走行速度の範囲を表す進入速度範囲を演算する。さらに、比較手段は、演算により求めた進入速度範囲の幅(進入速度範囲のうちの上限値と下限値との差の大きさ)と予め設定された閾値とを比較し、出力手段は、進入速度範囲の幅が閾値以上である場合に進入速度範囲に関する出力を行う(請求項1)。
即ち、演算された進入速度範囲の幅が閾値以上となり、一般的な運転者がこの進入速度範囲内に車両の速度を制御することができると推定される場合に、進入速度範囲に関する出力を行う。
このような運転者支援装置によれば、進入速度範囲に関する出力がされたときに自車両が実際にその速度範囲内で走行できる確率を向上させることができる。
なお、閾値は、運転者が進入速度範囲内に車両の速度を制御することができるか否かを判定するために設定される値である。この閾値は、予め複数の運転者が車両の速度を制御することができる進入速度範囲の幅の大きさを実験的に測定しておき、大半の運転者が制御可能な進入速度範囲に対応する値に設定されていればよい。
ところで、上記運転者支援装置においては、自車両の運転者に対して出力手段による出力に応じた報知を行う報知手段を備えていてもよい(請求項2)。
このような運転者支援装置によれば、運転操作を支援する報知を行うことができる。
さらに、上記運転者支援装置においては、自車両が走行する道路(自車両から前記交差点までの区間)を他車両が走行したときの走行速度の情報を取得する他車速度取得手段と、他車両の走行速度が進入速度範囲外である場合に、報知手段による報知を禁止する禁止手段とを備えていてもよい(請求項3)。
即ち、他車両の走行速度は自車両が走行する道路の交通流の速さ(渋滞状況等)を表しており、他車両の走行速度が進入速度範囲外である場合には、自車両は交通流を乱さなければ進入速度範囲で走行できない可能性が高い。このため、他車両の走行速度が進入速度範囲外である場合に、報知手段による報知を禁止するのである。
このような運転者支援装置によれば、交通流を乱す虞がある場合、報知を禁止し、交通流に沿った報知のみを行うことができる。
さらに、上記運転者支援装置においては、自車両の運転者の運転熟練度の高低を表す熟練度情報を取得する熟練度取得手段と、熟練度情報に基づいて運転熟練度が高くなるにつれて閾値を小さく設定する閾値設定手段と、を備えていてもよい(請求項4)。
つまり、運転熟練度の高い運転者であれば自車両を狭い速度範囲内で走行させることができると推定できるので、進入速度範囲が狭い速度範囲である場合であっても進入速度範囲に関する出力がされやすくする。また、運転熟練度の低い運転者であれば自車両を狭い速度範囲内で走行させることが難しいと推定できるので、進入速度範囲が狭い速度範囲であれば進入速度範囲に関する出力がされにくくする。
従って、このような運転者支援装置によれば、運転者の運転熟練度(技量の高さ)に応じて出力をするか否かの適切な閾値を設定することができる。なお、具体的な「運転熟練度」としては、例えば、車両の加減速の際の速度の変化率や加速度の変化率等の車両状態をモニタリングしておき、車両状態が滑らかに変化していれば(速度や加速度の変化率が小さいほど)運転熟練度が高いと判定されるようにすればよい。
また、上記運転者支援装置においては、自車両が走行速度に制限を受ける制限領域の位置と、この制限領域にて走行可能な速度とが対応付けられた対応情報を取得する対応情報取得手段、を備え、進入速度演算手段は、対応情報を利用して、制限領域内においてはこの走行可能な速度で走行するものとして、進入速度範囲を演算するようにしてもよい(請求項5)。
具体的には、「制限領域」とは、カーブや勾配、工事中区間等、制限領域外で走行可能な速度よりも車両が減速することを要する領域を示す。また、「走行可能な速度」とは、例えばカーブの曲率や勾配の大きさに応じて設定され、車両が制限領域内で安全に走行することができる上限速度を基準に決定される速度とすればよい。
このような運転者支援装置によれば、カーブや勾配等の自車両が走行速度に制限を受ける制限領域において走行可能な速度を考慮して進入速度範囲を演算することができる。
次に、上記目的を達成するために成された運転者支援システムは、道路側に配置された路側装置と、車両に搭載され、自車両の運転者による運転操作を支援する運転者支援装置と、を備えた運転者支援システムであって、路側装置は、運転者支援装置に対して特定の信号機についての現在および将来の灯色と各灯色の継続時間とを含む信号機情報を送信する信号機情報送信手段、を備え、運転者支援装置は、上記何れかに記載の運転者支援装置として構成されていることを特徴としている(請求項6)。
このような運転者支援システムによれば、少なくとも請求項1に記載の運転者支援装置と同様の効果を享受することができる。
運転者支援システム100の概略構成を示すブロック図である。 表示部12の具体例を示す説明図である。 実施形態の概要を示す説明図である。 目標速度設定処理を示すフローチャートである。 目標速度を設定する際の概要を示すとともに、時間と距離との関係を示すグラフである。 カーブ走行の目標速度算出処理を示すフローチャートである。 交差点で停止できる目標速度を設定する際の概要を示すグラフである。 カーブが1つの場合においてカーブによる減速走行区間を考慮した目標速度を算出する処理の説明図である。 カーブが複数の場合においてカーブによる減速走行区間を考慮した目標速度を算出する処理の説明図である。 報知処理を示すフローチャートである。 報知開始速度と報知終了速度との関係を示すグラフである。
以下に本発明にかかる実施の形態を図面と共に説明する。
[本実施形態の構成]
まず、図1に基づいて本実施形態の運転者支援システム100の構成を説明する。運転者支援システム100は、道路を走行する複数の車両にそれぞれ搭載される車載装置1(運転者支援装置)と、道路交差点に設置される交通信号機毎に付随して設けられる路側機6(路側装置)とからなる。
各車両の車載装置1は、他の車両の車載装置1と車車間通信を実施可能に構成されているとともに、路側機6との間で路車間通信を実施可能に構成されている。なお、各車両の車載装置1は全て同様の構成とされているため、図1においては、ある1つの車載装置1についてのみを詳細に図示している。
車載装置1は、図1に示すように、位置特定部10、外部機器接続部11、表示部12、音声出力部13、データベース14、無線通信部15、および車側制御部16等を備えている。
このうち、位置特定部10は、車速センサ32や、光ビーコン受信機34、図示しないGPS受信機、ジャイロスコープ等による検出信号に基づいて車両の現在地や進行方向を特定し、その特定したデータを車側制御部16に入力する。なお、光ビーコン受信機34は、交差点手前に配置された光ビーコン送信機から、交差点までの距離の情報、現在地(ビーコン送信機の位置)の情報、交通情報等を受信する。
また、外部機器接続部11は、車両に搭載されているレーダ31、車速センサ32、光ビーコン受信機34、作動処理部33等の他のECU(Electronic Control Unit)等、各種機器との間で通信を行うためのインタフェースであり、各機器から送信されてくる車両情報のデータを車側制御部16に入力する。
表示部12は、画像を表示する液晶パネル等の表示面を備えた表示装置であり、車側制御部16からの制御に基づいて各種の運転支援画像を表示する。画像を表示する表示面は、車両の運転席から視認可能な場所に配置される。
より詳細には、図2に示すように、表示部12は、ヘッドアップディスプレイ12a、メータ表示部12c、或いはナビゲーション装置の液晶ディスプレイ12e等として構成されていればよい。特に、ヘッドアップディスプレイ12aにおいては、所定形状の加減速指示表示画像12bを表示可能に構成されている。また、メータ表示部12cにおいては、所定形状の発光体12dを点灯および点滅可能に構成されている。さらに、液晶ディスプレイ12eにおいては、ヘッドアップディスプレイ12aと同様に、所定形状の画像を表示可能に構成されている。
これらの加減速指示表示画像12bや発光体12d等の発光部は、それぞれ、例えば緑色と赤色とを含む2色以上の色のうちの1つを選択して発光するよう構成されている。なお、本実施形態では、説明を簡素にするため、車載装置1は、加減速指示表示画像12bを表示させるヘッドアップディスプレイ12aのみを備えているものとして以下の説明を行う。
音声出力部13は、音声を出力するスピーカ等を備えた音声出力装置であり、車側制御部16からの制御に基づいて運転支援のための各種の案内音声を出力する。
データベース14は、路傍の各所に設置された路側機6から受信したエリアデータを記憶するための記憶装置であり、フラッシュメモリやハードディスクドライブ等の書き換え可能な不揮発性の記憶装置が用いられる。
なお、ここでいうエリアデータとは、交通信号機が設置された複数の交差点を包含する所定のエリア単位でまとめられた各交通信号機における信号機情報を指す。また、信号機情報としては、各交通信号機(以下、単に「信号機」ともいう。)についての現在および将来の灯色、各灯色の継続時間の情報(つまり、信号灯色に関するスケジュールの情報)と、信号機が配置された位置の情報とが含まれている。データベース14に記憶されているエリアデータは、そのエリアデータに該当の信号機を通過する際に実行する運転支援制御に用いられる。
無線通信部15は、他車両の無線通信部や、路傍に設置された路側機6との間で双方向の無線通信(車車間通信および路車間通信)を行うための通信装置である。この路車間通信に用いる通信様式としては、例えばETC(登録商標)システム等で用いられる狭域通信(DSRC)や、VICS(登録商標)等で用いられる電波ビーコンおよび光ビーコンの技術を用いることが考えられる。あるいは、2011年(予定)のアナログテレビ放送の終了後に利用区分が再編される予定の700MHz帯の電波を利用することも考えられる。この700MHz帯の電波は、DSRCで用いられる5.8GHz帯の電波と比較して波長が長いため、回折を起こし易い。そのため、建築物が密集する都市部において、建物の影からでも良好に通信が行うことができる。
なお、無線通信部15は、位置特定部10によって生成された自車両の位置情報や、後述する車群に関する情報を車側制御部16からの指令(例えば、定期的に車側制御部16から送信指令が成される。)に応じて外部送信する。
車側制御部16は、CPU,ROM,RAM等からなる周知のマイクロコンピュータとして構成されており、車載装置1の各部を統括制御する。この車側制御部16は、ROM等に記憶されたプログラムに従って、路車間通信によるエリアデータの取得・更新に関する処理や、各種の運転支援に関する処理を実行する。
ここで、運転支援の具体的な内容としては、例えば、信号機情報が含まれるエリアデータを受けて、次に通過する交通信号機に関する情報提供や、交差点を円滑に通行するための走行制御等を行う。特に本実施形態の車側制御部16は、車群走行制御を行う。
車群走行制御とは、自車両の挙動が隊列の先頭車両または自車両の直前車両と実質的に同じ挙動になるように制御する隊列走行や、他車両と並んで走行する並列走行等、自車両が他車両とともに同方向に走行する車群走行を行うように自車両を制御することを示す。
車側制御部16は車群走行制御において、レーダ31や、車車間通信等によって得られる他車両の位置情報と、自車両の位置特定部10によって得られる自車両の位置情報とに基づいて、自車両が取るべき行動(加減速、旋回等)を出力する。つまり、車群を構成する他車両の挙動に合わせて、自車両が他車両の挙動に追従するための出力を行う。
この出力に応じて、例えば、自車両の速度が所定速度になるよう促す音声や表示を表示部12または音声出力部13から出力する。なお、この出力を、ECUとして構成された作動処理部33に送信し、この作動処理部33が自車両の各部(アクセル、ブレーキ、ステアリング、ライト等の被制御部)の作動制御を行なうことによって、自車両が車群として統一のある作動を行うようにしてもよい。
ただし、車群走行において他車両に追従するように自車両の挙動を制御する処理に関する技術は周知技術であるため、本実施形態においてはこの処理の詳細は省略する。
ここで、車側制御部16は、車群に関する情報を検出する。具体的には、自車両および他車両の位置情報に基づいて、自車両が車群を形成する車両のうちの先頭車両であるか否か、最後尾車両であるか否か、先頭車両、最後尾車両を除く中間車両であるか否か(この場合、先頭や最後尾から何台目であるか)を判断する。この判断の際には、光ビーコン等の受信結果を利用するようにしてもよい。
また、本実施形態においては、車群に関する情報として、各車両(各車載装置1)が車車間通信において自身を特定するための「車両ID」を位置情報とともに他車両に繰り返し送信することによって、各車両がどの位置にいるかを特定する。また、各車両の位置に応じて、例えば先頭車両を、この車群を統括する代表車両として設定し、この情報を保有する。
これらの車群に関する情報は、データベース14に登録されるとともに、無線通信部15を介してこの情報の交換が行わせることによって、車群を構成する他車両とも共有される。
次に、路側機6は、無線通信部20、路側通信部21、エリア内信号機情報データベース22、および路側制御部23を備えている。
このうち、無線通信部20は、道路を走行する車両に搭載された車載装置1との間で無線通信(路車間通信)を行うための通信装置である。この路車間通信に用いる通信様式としては、上述の車載装置1と同様のものを用いる。
路側通信部21は、ネットワーク5を介して、同じ所定エリア内の他所の交差点に設置された交通信号機に付随する他の路側機6や交通信号機を制御したり、交通情報を提供する外部機関である交通管制センタ7との間で情報通信したりするための通信装置である。なお、路側通信部21による交通管制センタ7との間での情報通信は、無線によるものであってもよいし有線によるものであってもよい。
エリア内信号機情報データベース22は、複数の交通信号機に関する各々の信号機情報をまとめたエリアデータを記憶するための記憶装置である。エリア内信号機情報データベース22には、例えばフラッシュメモリやハードディスクドライブ等の書き換え可能な不揮発性の記憶装置が用いられる。
路側制御部23は、CPU,ROM,RAM等からなる周知のマイクロコンピュータとして構成されており、路側機6の各部を統括制御する。特に、路側制御部23は、定期的に、エリア内信号機情報データベース22からエリアデータを読み出し、無線通信部20を介して車載装置1にエリアデータを無線配信する(信号機情報送信手段)。
[本実施形態による処理]
このような運転者支援システム100においては、例えば、図3(a)に示すように、車載装置1を搭載した車両である自車両が交差点1および交差点2に進入しようとする際に、自車両が路側機6から各交差点における信号機情報を受信し、信号機が配置された交差点を極力停車せずに通過できるように適切な速度を報知する処理を行う。
つまり、図3(b)に示すように、現在の自車両の車速で交差点1や交差点2に到達すると灯色が赤の状態となる場合(破線参照)には、表示部12を用いて自車両の速度の変更を促し、灯色が青の状態のときに交差点1や交差点2に到達できるようにする。また、複数の交差点について灯色が青の状態で通過できる速度があればその速度で走行できるよう促すようにする。
この処理については、図4以下の図面を用いて説明する。図4は車載装置1の車側制御部16が実行する目標速度設定処理を示すフローチャート、図6は目標速度設定処理のうちのカーブ走行の目標速度算出処理を示すフローチャートである。
目標速度設定処理は、例えば、車載装置1の電源が投入されると開始され、その後、所定の周期で(例えば100〜500ms毎に)繰り返し実行される処理である。
目標速度設定処理では、図4に示すように、まず、自車両や他車両に関する情報を取得する(S110:熟練度取得手段)。この処理では、自車両の位置、走行速度、前述の車群に関する情報、自車両に対して先行して走行する先行車両の有無についての情報、自車両の運転者の運転熟練度の高低を表す熟練度情報等を含む情報を取得する。
なお、先行車両の有無については、車群に関する情報や、レーダ31による検出結果を取得することによって判断することができる。また、熟練度情報は、本処理とは並行して実施される処理にて生成される。例えば、車側制御部16が車両の加減速の際の速度の変化率や加速度の変化率等の車両状態を車速センサ32や位置特定部10が有するジャイロ等の出力に基づきモニタリングし、車両状態が滑らかに変化していれば(変化率が小さいほど)運転熟練度が高い旨の熟練度情報が車側制御部16によって生成されるようにすればよい。本処理においては、生成された熟練度情報が読み出されるようにすればよい。
次に、道路情報を取得する(S120:信号機情報取得手段、他車速度取得手段、対応情報取得手段)。この処理では、自車両が走行する道路の制限速度の情報、自車両が通過する交差点の信号機情報、等が含まれる道路情報を、光ビーコン送信機や路側機6から取得する。また、この処理では、これらの情報に加えて、自車両が走行速度に制限を受ける制限領域の位置(本実施形態では、カーブや勾配が存在する位置)と、この制限領域にて走行可能な速度とが対応付けられた対応情報、および自車両が走行する道路を他車両が走行したときに実際に走行することができた走行速度を示す走行速度情報についても取得する。
なお、走行速度情報は、他車両が路側機6に走行速度や所定の領域を通過するために要した時間等を送信することによって路側機6が他車両の走行速度を認識し、この走行速度を走行速度情報として送信すればよい。また、対応情報については、S110の処理において自車両のナビゲーション装置(図示省略)等から取得してもよい。
続いて、熟練度情報(運転レベル)に応じて速度範囲の幅の許容範囲を設定する(S130:閾値設定手段)。この処理では、熟練度情報に基づいて運転熟練度が高くなるにつれて速度範囲の幅の許容範囲を広く設定する。
ここで、速度範囲の幅とは、信号交差点を青信号で通過できる上限速度と下限速度との差を表し、この速度範囲の幅が狭くなればなるほど、自車両をこの速度範囲内で走行させることが困難になる。よって、本実施形態では、この速度範囲の幅が狭くなれば速度範囲に関する報知を行わないようにするが、報知を行うか否かを決定するための閾値(速度範囲の幅の許容範囲)を熟練度情報に応じて変更するようにしている。
つまり、運転熟練度の高い運転者であれば自車両を狭い速度範囲内で走行させることができると推定できるので、進入速度範囲が狭い速度範囲である場合であっても進入速度範囲に関する出力がされやすくし、運転熟練度の低い運転者であれば自車両を狭い速度範囲内で走行させることが難しいと推定できるので、進入速度範囲が狭い速度範囲であれば進入速度範囲が出力されにくくするのである。
この処理で設定された速度範囲の幅の許容範囲(閾値)は、RAM等のメモリに格納され、後述するS230の処理にて利用される。
続いて、変数nを1に設定する(S140)。ここで、変数nは、自車両の進行方向側における何番目に近い交差点(信号機が配置されたものに限る)であるかを示す。つまり、n=1の交差点は、自車両から最も近い交差点を示す。
続いて、n番目の交差点についての信号機情報の有無を判定する(S160)。つまり、道路情報としてn番目の交差点についての信号機情報が取得できているか否かを判定する。
この信号機情報がなければ(S160:NO)、目標速度設定処理を終了する。また、この信号機情報があれば(S160:YES)、n番目の交差点までの距離(交差点距離)を算出する(S170:交差点距離取得手段)。
この処理では、原則として、過去において光ビーコン受信機34を介して取得された情報に含まれる交差点距離および光ビーコン送信機の位置と、光ビーコン送信機から情報を取得してから自車両が走行した走行距離と、を利用して、交差点距離を演算する。なお、自車両の走行距離については、自車両の走行速度と走行時間とを用いて演算すればよい。
また、光ビーコン受信機34を備えていない場合や、光ビーコン送信機からの情報を受信してから一定以上の時間が経過している場合等には、路側機6から配信される信号機が配置された交差点の緯度および経度を含む情報と、位置特定部10によって検出された自車両の現在地(緯度および経度の情報)と、を利用して交差点距離を演算してもよい。このように演算された交差点距離は、RAM等のメモリに格納され、以下の処理において適宜読み出されて利用される。
続いて、n番目の交差点に自車両が到達するまでの時間を算出する(S180)。ここで、以下の説明においては、
Vmax :上限速度
Vmin :下限速度
Vn :n交差点に進入する際の速度
dn :n交差点までの距離
d0 :速度Vnから減速度αで停止するまでに走行する距離
tn :速度Vnから減速度αで停止するまでにかかる時間
tnmax :上限速度で走行したときのn交差点に到達するまでの時間
(最も早くn交差点に到達する時間)
tnmin :下限速度で走行したときのn交差点に到達するまでの時間
(最も遅くn交差点に到達する時間)
tGnstart :n交差点で信号が青になるまでの時間(既に青の場合は0)
tGnend :n交差点で青信号が終了するまでの時間
Vnmax :n交差点を青信号で通過するための上限速度
Vnmin :n交差点を青信号で通過するための下限速度
Vajustmax :共通の目標速度上限値
Vajustmin :共通の目標速度下限値
α :設定減速度
と定義する(図5参照)。
すると、上限速度Vmaxでn番目の交差点に到達するまでの時間tnmaxと下限速度Vminでn番目の交差点に到達するまでの時間tnminとは、次式で表すことができる。
ここで、上限速度Vmaxは、先行車両がある場合には先行車両の走行速度、自車両が走行する道路の制限速度のうちの遅いほうの速度が採用される。また、下限速度Vminは、一般的に交通流を妨げない程度の速度(例えば30km/h)が採用される。
続いて、上記の到達時間(tnmaxからtnminまでの時間)の少なくとも一部が対象交差点の青の時間の範囲内(tGnstart〜tGnend)に含まれているか否かを判定する(S190)。つまり、下記の式(3)を満たすか否かを判定する。
上記式(3)を満たさなければ(S190:NO)、自車両がn番目の交差点を停車することなく通過することは不可能であるため、目標速度設定処理を終了する。また、上記式(3)を満たせば(S190:YES)、カーブ走行の目標速度算出処理を実施する(S200)。
カーブ走行の目標速度算出処理では、図6に示すように、まず、n番目の交差点までに存在するカーブを検出する(S310)。この処理においては、S120の処理にて取得した対応情報を利用してカーブの検出を行う。
続いて、変数mを1に設定する(S330)。なお、変数mは自車両の進行方向側における何番目に近いカーブ(走行速度の制限を受けるものに限る)であるかを示す。つまり、m=1のカーブは、自車両から最も近いカーブを示す。
次いで、m番目のカーブが存在するか否かを判定する(S330)。m番目のカーブが存在しなければ(S330:NO)、カーブ走行の目標速度算出処理を終了する。
また、m番目のカーブが存在すれば(S330:YES)、m番目のカーブで走行可能な走行速度(このカーブ区間における上限速度)を対応情報から抽出し(S340)、m番目のカーブによる減速走行区間を抽出する(S350)。例えば、m番目のカーブの始点から終点までの区間を走行可能な速度(一定速度)で走行するものとする。そして、変数mをインクリメントし(S360)、S330以下の処理を繰り返す。
このようなカーブ走行の目標速度算出処理が終了すると、図4に戻り、自車両がn番目の交差点を停車することなく通過するための目標速度を算出する(S210:進入速度演算手段)。特に本実施形態では、対応情報を利用して、カーブの区間内(制限領域内)においては設定された走行速度で走行するものとして、進入速度範囲を演算する。
この処理では、後述する式(16)および式(17)を用いて変数nの値に応じた進入速度範囲を演算すればよいが、これらの式の導出手順を下記に説明する。
まず、n=1の場合には、次式により目標速度V1max、V1minを算出する。ここで、信号機の灯色が赤から青に遷移する際に自車両が交差点に進入するような目標速度を演算する場合において、自車両の走行速度に応じて設定される距離だけ信号機の手前側で信号機の灯色が青に遷移するような目標速度を演算する。
具体的には、カーブの区間(減速走行区間)の影響をひとまず除外し、
という関係から、図7に示すように、加速度αで交差点手前で停車できる距離d0において信号機の灯色が赤から青に遷移するよう目標車速を設定すると式(7)(8)が得られる。
なお、式(7)については、カンマ「,」で区切られた前の項と後の項とのうちの小さいほうの値をV1maxとして採用することを意味し、式(8)ついては、カンマ「,」で区切られた前の項と後の項とのうちの大きいほうの値をV1minとして採用することを意味する。
ここで、カーブによる減速走行区間を考慮した目標速度を算出すると下記のようになる。即ち、図8に示すように、カーブ区間(減速走行区間)の距離をdn_m [m]、その区間の走行速度をVn_m [m/s]の一定速度とすると、減速走行区間を走行するのにかかる時間tn_m [sec]は、下記の式(9)のようになる。
そして、n=1かつm=1の場合には、上記式(7)、式(8)のd1を(d1 − d1_1)にtGnstartを(tGnstart − t1_1)に、tGnendを(tGnend − t1_1)置換し、下記式(10)、式(11)が得られる。
そして、式(12)および式(13)に示すように、V1maxとV1minとを目標速度の範囲の初期値(最大の範囲)とする。
次にn=2以降の場合について説明する。
ここで、図9に示すように、n番目の交差点までに複数の減速走行区間が存在する場合には、経路上に存在する全てのカーブについて、それぞれdn_mおよびVn_mを求め、tn_mを計算する。なお、図9の上図においては、減速走行区間をまとめて考慮し、各減速走行区間においてそれぞれ走行可能な速度を設定し、これらの走行可能な速度を加味した上で変数nが対応する交差点を通過できるようにすれば、図9の下図に示すように、n番目の交差点までの全ての交差点を青信号で通過できることを意味している(ただし、後述する式(18)を満たす場合に限る)。
このためには、dn_downおよびtn_downを下記式(14)および式(15)を用いて求める。
すると、次の式(16)および式(17)を用いて目標速度Vnmax、Vnminを算出することができる。
なお、n=1のときにおいてm=2以上である場合においては、上記式(16)および式(17)を用いることができる。
このようにして目標速度(範囲)を算出する。ここで、式(16)(17)は、自車両がn番目の交差点のみを通過する場合の目標速度であるから、算出した目標速度(範囲)が(n−1)番目に設定した目標速度の範囲内か否かを判定する(S220)。つまり、その手前の交差点を今回求めた速度の範囲内で通過できるかを次式で判定する。
式(18)の条件が満たされなければn番目の交差点を一定の速度で走行して通過できないことを意味する。また、式(18)の条件が満たされた場合には、一定速度でn番目までの交差点の通過が可能であることを示す。つまり、(n−1)番目に設定した目標速度の範囲内であれば(S220:YES)、一定速度でn番目までの交差点の通過が可能である。この場合、演算した目標速度(速度範囲)の幅がS130の処理にて設定した許容範囲内であるか否かを判定する(S230:比較手段)。
目標速度が許容範囲であれば(S230:YES)、過去に演算された目標速度を今回の処理で演算した目標速度に上書きする(S240:出力手段)。つまり、進入速度範囲に関する出力を行う。
この場合、次式によってVajustmaxおよびVajustminを選択し、更新する。
S240の処理が終了すると、変数nをインクリメントし(S250)、新たなn番目の交差点に対してS160以下の処理を繰り返す。
また、S220の処理にて(n−1)番目に設定した目標速度の範囲内でない場合(S220:NO)、或いはS230の処理にて目標速度が許容範囲内でない場合には(S230:NO)、目標速度設定処理を終了する。
次に、自車両の運転者に信号機の灯色が青の状態で自車両が交差点に進入できるように報知する処理について図10を用いて説明する。図10は車側制御部16が実行する報知処理を示すフローチャートである。なお、報知処理は本発明でいう報知手段に相当する。
報知処理は、前述の目標速度設定処理とは並行して実施される処理であって、例えば、車載装置1の電源が投入されると開始され、その後、所定の周期で繰り返し実行される処理である。
報知処理では、まず、車両情報や運転者反応時間等、本処理で必要となる各種情報をRAMから抽出する(S410)。そして、自車両の走行速度が、自車両が走行する道路の制限速度を超えているか否かを判定する(S420)。
自車両の走行速度が制限速度を超えていれば(S420:YES)、減速する旨の報知を行うよう設定する(S430)。この設定が終了すると、後述するS450の処理に移行し、報知の態様が設定される。
また、自車両の走行速度が制限速度を超えていなければ(S420:NO)、現在、報知を行っているか否かを判定する(S440)。報知を行っているか否かについては、例えば、報知フラグの状態で判断する。
報知を行っていれば(S440:YES)、報知終了速度を設定する(S510)。ここで、報知終了速度については図11を用いて説明する。図11は自車両の走行速度と報知開始速度および報知終了速度との関係を示すグラフである。図11に示すように、例えば、自車両の速度が目標速度(Vajustmax)を超えている場合には、Vajustmax−ΔVに報知終了速度を設定する。また、自車両の速度が目標速度(Vajustmin)を下回っている場合には、Vajustmin+ΔVを報知終了速度に設定する。なお、ΔVは、例えば目標速度の5〜10%程度の値に設定されていればよい。
続いて、既に取得した走行速度情報から周辺車両の走行速度を抽出し(S520)、目標速度(設定速度)が報知に適しているか否かを判定する(S530:禁止手段)。この処理では、周辺車両の走行速度が演算した目標速度の範囲内であれば目標速度が報知に適していると判定し、周辺車両の走行速度が目標速度の範囲外であれば目標速度が報知に適していないと判定する。
設定速度が報知に適していなければ(S530:YES)、後述するS560の処理に移行する。また、設定速度が報知に適していれば(S530:NO)、運転者の特性に応じて報知終了速度を補正する(S540)。
ここでは、予め運転者の反応時間(例えば、車載装置1が運転者に対して報知等の何らかの指示を行ってから自車両の運転者が報知に対応する操作を行うまでの反応時間)を検出し、この検出結果(反応時間に関する情報)をRAM等のメモリに記録しておき、現在の操作状態(加速や減速の操作)が継続されたと仮定した場合に、この反応時間後に報知終了速度になるような速度を補正後の報知終了速度として設定する。つまり、補正後の報知終了速度のときに運転者に対して何らかの報知をすれば、この運転者が報知に対する反応をする反応時間後には、補正前の報知終了速度になっていることを意味する。
そして、報知を終了すべきか否かを判定する(S550)。この処理では、自車両の走行速度が補正後の報知終了速度と一致したか否かを判定し、一致していれば報知を終了すべきと判定する。報知を終了すべきであれば(S550:YES)、報知を終了するよう設定し(S560)、報知フラグをOFF状態にする(S570)。また、報知を終了すべきでなければ(S550:NO)、後述するS670の処理に移行する。
ところで、S440の処理において、報知を行っていなければ(S440:NO)、報知開始速度を設定する(S610)。ここで、報知開始速度としては、図11に示すように、例えば、高速側報知開始速度(Vajustmax)と低速側報知開始速度(Vajustmin)とを設定する。なお、図11から分かるように、報知を開始する速度(VajustmaxまたはVajustmin)と報知を終了する速度(Vajustmax−ΔVまたはVajustmin+ΔV)とは異なる速度に設定されているので、一旦報知が開始されると、しばらく報知が継続され、一旦報知が終了されると、しばらく報知が開始されないようにすることができる。
続いて、既に取得した走行速度情報から周辺車両の走行速度を抽出し(S620)、S530の処理と同様に、目標速度(設定速度)が報知に適しているか否かを判定する(S630:禁止手段)。
設定速度が報知に適していなければ(S630:YES)、後述するS680の処理に移行する。また、設定速度が報知に適していれば(S630:NO)、報知を開始すべきか否かを判定する(S640)。この処理では、自車両の走行速度が報知開始速度と一致したか否かを判定し、一致していれば報知を開始すべきと判定する。
報知を開始すべきでなければ(S640:NO)、後述するS680の処理に移行する。また、報知を開始すべきであれば(S640:YES)、報知を開始するよう設定し(S650)、報知フラグをON状態に設定する(S660)。そして、加減速指示表示画像12bの点滅周期を設定する(S670)。
この処理では、自車両の走行速度と目標速度(範囲)とを比較し、自車両の走行速度が目標速度を超えている場合、および減速する旨の報知をするよう設定されている場合には、加減速指示表示画像12bの点灯色を赤色に設定する。また、自車両の走行速度が目標速度を下回っている場合には、加減速指示表示画像12bの点灯色を緑色に設定する。そして、加減速指示表示画像12bの点滅周期を、自車両の走行速度と目標速度(制限速度)との差が大きくなるにつれて早くなるように設定する。
詳細には、0.5Hz〜2.0Hz程度の範囲内で点滅周期を設定すると、運転者に連続点灯の見間違いを生じさせたり、いらつきを誘発したりする可能性が低くなるため好ましい。
次いで、このような設定に応じて表示部12を制御するための出力を行い(S680)、報知処理を終了する。なお、表示部12に何も表示させない場合には、この出力を省略してもよい。このような出力がなされると、表示部12では加減速指示表示画像12bが設定された条件で点灯や点滅することになる。
[本実施形態による効果]
以上のように詳述した運転者支援システム100において、車載装置1の車側制御部16は、自車両の進行方向に存在する信号機についての現在および将来の灯色と各灯色の継続時間とを含む信号機情報を取得し、自車両から信号機が配置された交差点までの距離を表す交差点距離情報を取得する。そして、車側制御部16は、取得した信号機情報、および交差点距離情報に基づいて、信号機の灯色が青の状態で自車両が交差点に進入可能な走行速度の範囲を表す進入速度範囲を演算する。さらに、車側制御部16は、演算により求めた進入速度範囲の幅と予め設定された閾値とを比較し、進入速度範囲の幅が閾値以上である場合に進入速度範囲に関する出力を行う。
即ち、演算された進入速度範囲の幅が閾値以上となり、運転者がこの進入速度範囲内に車両の速度を制御することができると推定される場合に、進入速度範囲に関する出力を行う。なお、閾値は、運転者が進入速度範囲内に車両の速度を制御することができるか否かを判定するために設定される値である。
このような車載装置1によれば、進入速度範囲に関する出力がされたときに自車両が実際にその速度範囲内で走行できる確率を向上させることができる。
また、車載装置1において車側制御部16は、自車両の運転者に対して演算された進入速度範囲に関する報知を行う報知処理を実施する。
このような車載装置1によれば、運転操作を支援する報知を行うことができる。
さらに、車載装置1において車側制御部16は、自車両が走行する道路を他車両が走行したときの走行速度の情報を取得し、他車両の走行速度が進入速度範囲外である場合に、報知を禁止する。
即ち、他車両の走行速度は自車両が走行する道路の交通流の速さ(渋滞状況等)を表しており、他車両の走行速度が進入速度範囲外である場合には、自車両は交通流を乱さなければ進入速度範囲で走行できない可能性が高い。このため、他車両の走行速度が進入速度範囲外である場合に、報知を禁止するのである。
このような車載装置1によれば、交通流を乱す虞がある場合、報知を禁止し、交通流に沿った報知のみを行うことができる。
さらに、車載装置1において車側制御部16は、自車両の運転者の運転熟練度の高低を表す熟練度情報を取得し、熟練度情報に基づいて運転熟練度が高くなるにつれて報知を行うか否かを判定する際の閾値を小さく設定する。
つまり、運転熟練度の高い運転者であれば自車両を狭い速度範囲内で走行させることができると推定できるので、進入速度範囲が狭い速度範囲である場合であっても進入速度範囲に関する出力(報知)がされやすくする。また、運転熟練度の低い運転者であれば自車両を狭い速度範囲内で走行させることが難しいと推定できるので、進入速度範囲が狭い速度範囲であれば進入速度範囲に関する出力(報知)がされにくくする。
従って、このような車載装置1によれば、運転者の運転熟練度(技量の高さ)に応じて出力をするか否かの適切な閾値を設定することができる。
また、上記車載装置1において車側制御部16は、自車両が走行速度に制限を受ける制限領域の位置と、この制限領域にて走行可能な速度とが対応付けられた対応情報を取得し、対応情報を利用して、制限領域内においては走行可能な速度で走行するものとして、進入速度範囲を演算する。
このような車載装置1によれば、カーブや勾配等の自車両が走行速度に制限を受ける制限領域において走行可能な速度を考慮して進入速度範囲を演算することができる。
[その他の実施形態]
本発明の実施の形態は、上記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
例えば、上記実施形態において、運転者支援システム100においては、目標速度に応じた報知を行うようにしたが、出力された目標速度に応じて自車両を自動運転するようにしてもよい。また、本実施形態による報知処理と目標速度に応じた自動運転とを併用するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、速度に関して報知を開始タイミングと報知を終了するタイミングとを異なるようにするヒステリシスを持たせるようにしたが、速度に限らず、距離に関して報知を開始タイミングと報知を終了するタイミングとを異なるようにするヒステリシスを持たせるようにしてもよい。
即ち、上限速度または下限速度で決定される速度で走行する場合において、その時刻で走行すべき位置(範囲)と、実際の車両の走行位置とを比較し、実際の車両の走行位置が走行すべき位置から逸脱した距離に応じて報知タイミングを設定してもよい。また、上記実施形態におけるカーブ区間内(制限領域内)では、ΔVに相当する値を変更するようにしてもよい。特にΔVを大きくすれば、制限領域内に入り目標速度で走行できない場合に、報知が開始されにくくすることができ、運転者に煩わしさを感じさせることを防止することができる。
1…車載装置、5…ネットワーク、6…路側機、7…交通管制センタ、10…位置特定部、11…外部機器接続部、12…表示部、12a…ヘッドアップディスプレイ、12b…発光体、12c…メータ表示部、12e…液晶ディスプレイ、13…音声出力部、14…データベース、15…無線通信部、16…車側制御部、20…無線通信部、21…路側通信部、22…エリア内信号機情報データベース、23…路側制御部、31…レーダ、32…車速センサ、33…作動処理部、34…光ビーコン受信機、100…運転者支援システム。

Claims (6)

  1. 車両に搭載され、自車両の運転者による運転操作を支援する運転者支援装置であって、
    自車両の進行方向に存在する信号機についての現在および将来の灯色と各灯色の継続時間とを含む信号機情報を取得する信号機情報取得手段と、
    自車両から前記信号機が配置された交差点までの距離を表す交差点距離情報を取得する交差点距離取得手段と、
    前記信号機情報、および前記交差点距離情報に基づいて、前記信号機の灯色が青の状態で自車両が前記交差点に進入可能な走行速度の範囲を表す進入速度範囲を演算する進入速度演算手段と、
    前記進入速度範囲の幅と予め設定された閾値とを比較する比較手段と、
    前記進入速度範囲の幅が前記閾値以上である場合に前記進入速度範囲に関する出力を行う出力手段と、
    を備えたことを特徴とする運転者支援装置。
  2. 請求項1に記載の運転者支援装置において、
    自車両の運転者に対して前記出力手段による出力に応じた報知を行う報知手段、を備えたこと
    を特徴とする運転者支援装置。
  3. 請求項2に記載の運転者支援装置において、
    自車両が走行する道路を他車両が走行したときの走行速度の情報を取得する他車速度取得手段と、
    他車両の走行速度が前記進入速度範囲外である場合に、前記報知手段による報知を禁止する禁止手段と、
    を備えたことを特徴とする運転者支援装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の運転者支援装置において、
    自車両の運転者の運転熟練度の高低を表す熟練度情報を取得する熟練度取得手段と、
    前記熟練度情報に基づいて前記運転熟練度が高くなるにつれて前記閾値を小さく設定する閾値設定手段と、
    を備えたことを特徴とする運転者支援装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の運転者支援装置において、
    自車両が走行速度に制限を受ける制限領域の位置と、この制限領域にて走行可能な速度とが対応付けられた対応情報を取得する対応情報取得手段、を備え、
    前記進入速度演算手段は、前記対応情報を利用して、前記制限領域内においては前記走行可能な速度で走行するものとして、前記進入速度範囲を演算すること
    を特徴とする運転者支援装置。
  6. 道路側に配置された路側装置と、車両に搭載され、自車両の運転者による運転操作を支援する運転者支援装置と、を備えた運転者支援システムであって、
    前記路側装置は、前記運転者支援装置に対して特定の信号機についての現在および将来の灯色と各灯色の継続時間とを含む信号機情報を送信する信号機情報送信手段、を備え、
    前記運転者支援装置は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の運転者支援装置として構成されていること
    を特徴とする運転者支援システム。
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