JP2011521916A - 腸アルカリホスファターゼモジュレーターおよびそれの使用 - Google Patents

腸アルカリホスファターゼモジュレーターおよびそれの使用 Download PDF

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Abstract

モジュレーター、すなわち、腸アルカリホスファターゼ(IAP)のアクチベーターおよびインヒビターを開示する。IAPアクチベーターを使用した、腸管の細菌感染の処置方法および腸管の健康状態を維持する方法も開示する。IAPインヒビターを使用した、痩せ衰えた患者および脂肪吸収が減少したかまたは無視できるほどの患者の体重増加を補助する方法をさらに開示する。アクチベーターを、経腸的栄養補給中に消化管粘膜萎縮を抑制し、それにより、管腔の微生物および毒素に対する障壁として腸粘膜を維持する方法として使用することができる。IAPアクチベーターはまた、消化管中の細菌コロニー形成の抑制に有用である。アクチベーターにより、さらに、細菌リポ多糖(LPS)の解毒方法を得ることができる。

Description

(連邦政府によって支援された研究についての申告)
本発明は、国立衛生研究所(National Institutes of Health)によって与えられたGrant ROI DE 012889のもとで政府支援によってなされた。政府は本発明において一定の権利を有する。
(分野)
モジュレーター、すなわち、腸アルカリホスファターゼ(IAP)のアクチベーターおよびインヒビターを開示する。IAPアクチベーターを使用した、腸管の細菌感染の処置方法および腸管の健康状態を維持する方法も開示する。IAPインヒビターを使用した、痩せ衰えた患者および脂肪吸収が減少したかまたは無視できるほどの患者の体重増加を補助する方法をさらに開示する。
(背景)
哺乳動物消化管粘膜は、管腔の微生物および毒素に対する障壁となる一方で、生存に不可欠な食事性栄養素の消化および吸収を可能にしている。消化管粘膜障害は、しばしば、重篤な結果を招きうる。飢餓および疾患の条件下では、腸障壁が損傷し得、このことは、病的状態および死亡さえも引き起こし得る。胃腸管の疾患および外傷は、しばしば、腸障壁を著しく損なわせる。神経性疾患、筋疾患、および糖尿病は、腸内の異常な筋肉活動を引き起こし得、このことは、細菌過剰増殖および胃腸管の炎症を引き起こし得る。物理的腸閉塞を引き起こす外傷(瘢痕など)もまた、腸障壁を損ない得る。クローン病は、特に消耗性の胃腸疾患の一例であり、北米のみでも400,000人〜600,000人を侵している。クローン病患者は、フィステル、直腸出血、便秘、発熱、リウマチ性疾患、および栄養失調症を患い得る。クローン病は胃腸管を著しく損傷し得るので、この疾患は、小腸がんおよび大腸がんなどの致命的疾病を引き起こし得る。
したがって、障壁機能障害を有する消化管粘膜を保護するための組成物および方法が必要である。
(簡潔な概要)
本発明の目的によれば、本明細書中で具体化され、広範に記載されるように、本発明は、腸アルカリホスファターゼのモジュレーターに関する。アクチベーターを、経腸的栄養補給中に消化管粘膜萎縮を抑制し、それにより、管腔の微生物および毒素に対する障壁として腸粘膜を維持する方法として使用することができる。IAPアクチベーターはまた、消化管中の細菌コロニー形成の抑制に有用である。アクチベーターにより、さらに、細菌リポ多糖(LPS)の解毒方法を得ることができる。インヒビターを、脂肪吸収の増加を必要とする患者の消化管中の脂肪吸収を増加させる方法として使用することができる。さらに、インヒビターを使用して、腸管中で発現したIAPを有する哺乳動物の脂肪吸収を増加させ得、それにより、体重を増加させることができる。
開示の方法および組成物のさらなる利点を以下の説明中に一部記載し、この記載からさらなる利点が一部理解される。あるいは、開示の方法および組成物の実施によってさらなる利点を習得することができる。開示の方法および組成物の利点は、添付の特許請求の範囲で特に指摘された要素および組み合わせを用いて実現および達成される。上記の一般的な説明および以下の詳細な説明は共に例示および説明のみを目的とし、特許請求の範囲に記載の本発明を制限しないと理解すべきである。
(図面の簡単な説明)
本明細書中に組み込まれ、且つ本明細書の一部を構成する添付の図面は、開示の方法および組成物のいくつかの実施形態を示し、その説明と共に、開示の方法および組成物の原理を説明するのに役立つ。
図1は、マウスアルカリホスファターゼ(AP)遺伝子座のゲノム構成を示す。マウス組織非特異的AP(TNAP)遺伝子(Akp2)は、4番染色体中の4D3に位置する。これは55kbにわたり、12個のエキソンおよび11個のイントロン(エキソン1aの約30kb下流に位置する選択的エキソン(エキソン1b)が含まれる)からなる。マウス組織特異的AP(TSAP)遺伝子(Akp3、Akp5、Akp6、およびAkp−ps1偽遺伝子)は、1番染色体中の1C5部位で密接に連結している。各TSAP遺伝子のサイズは約3.5kbであり、11個のエキソンおよび10個のイントロンを含む。Akp3遺伝子およびAkp−ps1偽遺伝子の方向は、Akp5およびAkp6遺伝子の方向と逆である。活性AP遺伝子では、エキソン2中のATP部位から翻訳が開始され、エキソン11内の終止コドンで終結する。各遺伝子の真下に示した配列番号は、染色体中の実際の位置である。 図2は、普通食および高脂肪食でのマウス消化管中のAkp3、Akp5、およびAkp6の発現を示す。Akp3、Akp5、およびAkp6 mRNA発現についての、写真中に示すように単離した各腸セグメントのノーザンブロット分析を示す。Akp3は、もっぱら、十二指腸中に発現される。Akp5は、十二指腸(duodemum)、空腸、および回腸中に発現し、その発現は、高脂肪食に影響されない。Akp6発現は十二指腸で強く、空腸(jejumum)および回腸でも検出可能である。空腸−回腸発現は、トウモロコシ油投与後または長期高脂肪食後のAkp3−/−動物で特に増加する。 図3は、マウス消化管内のAkp3、Akp5、およびAkp6 mRNAの出生後発現を示す。全RNAを、示すように、2日目〜28日目の出生後WTマウスの全小腸から抽出し、ノーザンブロットを行った。マウスを18日目に離乳させた。 図4は、空腸中のgIAPおよびEAPの翻訳後修飾がこれらの腸ホスファターゼの触媒特性をさらに改変することを示す。2〜10日齢の野生型マウスの小腸を、4つのセグメント(上部から下部、セグメント1、2、3、および4)に分割し、e18.5胚の場合、全小腸を使用した。タンパク質抽出物(50μg)を、8〜16%アクリルアミドトリス−グリシンゲルの各レーンにロードした。同量の組換え型gIAPを、抗gIAP抗体で染色した2ブロットの間に標準としてロードした。Akp5−/−マウスおよびWTマウス由来の回腸(illeum)サンプルおよび組換え型EAPタンパク質を、同一条件を使用してロードした。酵素免疫アッセイ(EIA)を、表示のように各腸セグメント由来のブタノール抽出物に対して行った。セグメント1由来の抽出物を、エンド−β−ガラクトシダーゼを使用して処理した。 図5Aは、IAPがLPS活性化NF−κB核移行を遮断することを示す。HT−29親細胞、空のベクターを用いたトランスフェクタント、およびIAP過剰発現細胞をLPS(+または−)に曝露し、次いで、免疫蛍光研究のために固定および染色した。RelA/p65(核内に移行されるNF−κB複合体の一部)の抗体およびDAPI(細胞核)での染色。IAP発現細胞のみがLPSの影響を遮断し、NF−κB核移行を防ぐことができた。 図5Bは、IAPがLPS曝露から細胞を防御することを示す。親細胞およびIAP発現IEC−6細胞を、種々の濃度のLPSに曝露した。NF−κB−Luc活性を、LPSの細胞への影響についての読み取りとして決定した。データは平均±SDをいう。 図5Cは、IAPがEIC−6細胞中のNF−κB経路のLPS活性化を特異的に遮断することを示す。ウェスタンブロッティングを、IκBαリン酸化(NF−κB経路中の重要な工程)に特異的な抗体を使用して行った。LPSに曝露されたIAP過剰発現細胞の場合、IκBαはリン酸化されていなかった。β−アクチン染色を使用して、各サンプル中のタンパク質の相対量を確認した。 図6は、LPS/マラカイトグリーンアッセイによって測定したLPS脱リン酸化活性を示す。図6Aは、生物学的活性がトランスフェクトされた細胞中に存在するが、親HT−29細胞中に存在しないことを示し、その程度は細胞溶解物>膜>培地の順に高くなる(全て有意、p<0.01)。サイトゾルにおいて形質転換体と親細胞との間のLPS脱リン酸化活性に統計学的有意差は認められなかった。図6Bは、LPS脱リン酸化活性を内因性(ブチラート処理)条件および異所性産生(トランスフェクトされた細胞)条件において比較したことを示す。溶解物中の増加は、ブチラート曝露の12時間後および24時間後に、ならびに培地中では24時間後に有意になった(p<0.01)。データを平均±SDとして示す。 図6は、LPS/マラカイトグリーンアッセイによって測定したLPS脱リン酸化活性を示す。図6Aは、生物学的活性がトランスフェクトされた細胞中に存在するが、親HT−29細胞中に存在しないことを示し、その程度は細胞溶解物>膜>培地の順に高くなる(全て有意、p<0.01)。サイトゾルにおいて形質転換体と親細胞との間のLPS脱リン酸化活性に統計学的有意差は認められなかった。図6Bは、LPS脱リン酸化活性を内因性(ブチラート処理)条件および異所性産生(トランスフェクトされた細胞)条件において比較したことを示す。溶解物中の増加は、ブチラート曝露の12時間後および24時間後に、ならびに培地中では24時間後に有意になった(p<0.01)。データを平均±SDとして示す。 図7AはpNPPaseアッセイを示す。摂食(n=5)、絶食(2日間飢餓、n−5)、および再摂食(2日間飢餓、n=4)したWTマウスおよびAkp3−/−マウス由来の十二指腸粘膜溶解物を、アルカリホスファターゼ活性について測定した。飢餓により、WT動物においてAkp3−/−マウスと類似のレベルまで有意に減少する。再摂取により、WTマウスにおいてIAP発現が刺激される。飢餓および再摂食は、Akp3−/−マウスにおいてIAP発現に最小の影響しか及ぼさないようである。有意性:は、p<0.05であり、これは、絶食WT動物を摂食および再摂食のWT動物と比較している。ノックアウト動物におけるAPレベルは、WT動物のAPレベルより有意に低かった。 図7BはLPS/マラカイトグリーンアッセイを示す。摂食、絶食、および再摂食WT群およびノックアウト群を使用して、LPS脱リン酸化活性における類似のパターンが認められた。飢餓により、WT型動物のLPS脱リン酸化能力が劇的に減少した一方で、再摂取によって、この能力が正常レベルまで回復した。有意性:は、p<0.05であり、これは、絶食WTマウスを摂食および再摂食のWTマウスと比較している。Akp3−/−におけるホスフェートレベルは、WT動物におけるレベルより有意に低い。 図8は、IAP、AKP3、AKP5、およびAKP6阻害についての化合物MLS−0091968(F5)の用量応答曲線を示す。正の数字は正の阻害を意味することに留意のこと。 図9は、IAP、AKP3、AKP5、およびAKP6阻害についての化合物MLS−0067142(F8)の用量応答曲線を示す。正の数字は正の阻害を意味することに留意のこと。 図10は、IAP、AKP3、AKP5、およびAKP6阻害についての化合物MLS−0091976(F1)の用量応答曲線を示す。正の数字は正の阻害を意味することに留意のこと。 図11は、IAP、AKP3、AKP5、およびAKP6阻害についての化合物MLS−0111632(B2)の用量応答曲線を示す。正の数字は正の阻害を意味することに留意のこと。 図12は、IAP、AKP3、AKP5、およびAKP6阻害についての化合物MLS−0111581(E4)の用量応答曲線を示す。正の数字は正の阻害を意味することに留意のこと。 図13は、CDP−Starを使用したIAPアッセイ手順を示す。 図14は、IAPアクチベーターの同定のためのスクリーニングストラテジーを示す。 図15は、IAPがマウスを消化管細菌転移から防御することを示す。(A)直接的消化管I/R。WTマウスおよびIAP KOマウスを、45分間の上腸間膜結紮クランプへ供し、その後の種々の時間の再灌流を行った。偽開腹術(sham laparotomy)および非介入をコントロールとして使用した。腸間膜組織を採取し、節中の細菌数を決定した。データは、複数回繰り返した実験に基づく(手術なし、偽開腹術、O時間群、および4時間群についてはn=4、24時間群、48時間群、および120時間群についてはn=7)。は、値を前の時点と比較して、P<0.05。**は、KOをWTマウスと比較して、P<0.05。(B)遠位外傷。後肢I/R後、腸間膜組織を採取し、節中の細菌数を決定した。偽マウスを、全実験においてコントロールの目的で使用した。は、KOをWTマウスと比較して、P<0.05。この図中においてデータは、平均±SEMとして示す。 図16は結腸炎関連がん様式を示す。AOMおよびDSSの構造の下に時間的経過(週)を示す。 図17は、AOM/DSS処置から9週間後の肉眼で見える結腸腫瘍を示す。AAはEts2A72/A72マウスを示す。エラーバーは標準偏差を示す。T検定による差は非常に有意であった(P=0.003)。 図18はAOM/DSS処置後の腫瘍の発症を示す。(A)AOM注射から19週間後に分析した第2の試験由来の腫瘍発生。(B)平均腫瘍数/マウス、(C)平均腫瘍重量。腫瘍重量の差は有意でなかった(P=0.097)。両試験における腫瘍数/マウスの差は、非常に有意であった。
(詳細な説明)
開示の方法および組成物を、本明細書に含まれる、以下の特定の実施形態の詳細な説明および実施例ならびに図面およびその前後の説明を参照することにより、より容易に理解することができる。
開示の方法および組成物のために使用することができるか、これらと併せて使用することができるか、これらの調製で使用することができるか、またはこれらの生成物である材料、組成物、および成分を開示する。これらおよび他の材料を本明細書中に開示し、これらの材料の組み合わせ、サブセット、相互作用物、群などを開示するが、これらの化合物の種々の各個および集合的な組み合わせおよび置換物への特定の言及を明確に開示することができない場合、それぞれは具体的に意図され、本明細書に記載されると理解される。例えば、化合物を開示および考察し、化合物を含む多数の分子へと作製され得る多数の修飾物を考察する場合、具体的に否定されない限り、可能な化合物および修飾物のそれぞれおよびあらゆる組み合わせおよび置換物が具体的に意図される。したがって、分子クラスA、B、およびC、同様に分子クラスD、E、およびFならびに組み合わせ分子の例(A−D)を開示する場合、各々を個別に説明していない場合でさえも、各々は個別および集合的に意図される。したがって、この例では、各組み合わせA−E、A−F、B−D、B−E、B−F、C−D、C−E、およびC−Fが具体的に意図され、(A、B、およびC)、(D、E、およびF)、ならびに例示的組み合わせA−Dの開示から開示されると見なすべきである。同様に、これらの任意のサブセットまたは組み合わせも具体的に意図および開示される。したがって、例えば、A−E、B−F、およびC−Eの亜群が具体的に意図され、(A、B、およびC)、(D、E、およびF)、ならびに例示的組み合わせA−Dの開示から開示されると見なすべきである。この概念は、本出願の全ての態様(開示の組成物の作製および使用方法における工程が含まれるが、これに限定されない)に適用する。したがって、実施することができる種々のさらなる工程が存在する場合、これらのさらなる各工程を開示の方法の任意の特定の実施形態または実施形態の組み合わせを使用して行うことができ、かかる各組み合わせが具体的に意図され、開示されると見なすべきであると理解される。
当業者は、通常の実験しか使用せずに、本明細書中に記載の方法および組成物の特定の実施形態の多数の等価物を認識するか、または確認することができる。かかる等価物は、以下の特許請求の範囲に含まれることが意図される。
開示の方法および組成物は、変動し得るので、記載の特定の方法論、プロトコール、および試薬に制限されないと理解される。本明細書中で使用される専門用語は特定の実施形態のみを説明することを目的とし、本発明の範囲を制限することを意図せず、添付の特許請求の範囲によってのみ制限されるとも理解すべきである。
(A.組成物)
本出願は、2007年3月28日出願の米国特許出願第11/576,251号(その内容が本明細書中に参照によって援用される)の主題に関する。
(1.IAPモジュレーター)
例えば、細菌侵入に対する粘膜防御として使用することができる腸アルカリホスファターゼ(IAP)のモジュレーターを本明細書中に提供する。いくつかの態様では、IAPはヒトIAPである。表1
は、本明細書中に開示の異なるアルカリホスファターゼアイソザイムの用語を示す。
本開示の腸アルカリホスファターゼモジュレーターを、処方者が本明細書中に明確に例示していないアナログの調製のために合理的合成ストラテジーを適用するのを補助するためにいくつかのカテゴリーに整理する。カテゴリーへの整理は、本明細書中に記載の任意の腸アルカリホスファターゼモジュレーターの効能の向上または低下を意味しない。
腸アルカリホスファターゼモジュレーターの1つのカテゴリーは、式:
(式中、RおよびRは以下からそれぞれ独立して選択される:
i)水素、
ii)置換または非置換のC、C10、またはC14アリール、または
iii)−C(O)R、ここで、Rはヒドロカルビル単位であり、
RおよびRは共に式:
を有する縮合環系を形成することができるか、あるいは
およびRは共に式:
を有する縮合環系を形成することができ、Aは、3〜14個の炭素原子および酸素、窒素、硫黄、またはその組み合わせから選択される1〜5個のヘテロ原子を有する1つまたは複数の置換または非置換のシクロアルキル環、アリール環、複素環、またはヘテロアリール環である)を有する化合物に関する。
本カテゴリーの1つの態様は、式:
(式中、Rは式−C(O)Rを有する単位であり、Rは置換または非置換のCアリール(フェニル)であるか、あるいは、Rは式−C(O)Rを有する単位であり、Rは置換または非置換のCアリール(フェニル)である)を有する腸アルカリホスファターゼモジュレーターに関する。本態様の1つの実施形態は、式:
(式中、Rは以下から選択される:
a)置換または非置換のC〜C10直鎖、分枝、または環状アルキル、
b)−OR、ここで、Rは以下から選択される:
i)水素、
ii)置換または非置換のC〜C直鎖または分枝アルキル、ここで、アルキル鎖上の各置換は以下から独立して選択される:
i)ハロゲン、および
ii)−[C(R7a)(R7b)]C(O)R、Rはヒドロキシ、C〜C直鎖もしくは分枝アルコキシ、または−N(R8a)(R8b)であり、各R8aおよびR8bは、水素またはC〜C10直鎖、分枝、もしくは環状アルキルから独立して選択され、
iii)−[C(R7a)(R7b)]N(R9a)(R9b)、各R9aおよびR9bは、水素またはC〜C10直鎖、分枝、もしくは環状アルキルから独立して選択されるか、あるいは、R9aおよびR9bは共に3〜7個の原子を有する環を形成することができ、各R7aおよびR7bは独立して水素またはC〜C直鎖もしくは分枝アルキルであり、添え字wは0〜5の整数である)を有するモジュレーターに関する。
各Rは1〜5個の任意選択的に存在するフェニル環上の水素原子の置換を示し、そのようなものとして、添え字xは0〜5の整数である。各Rは以下から独立して選択される:
i)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
ii)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルケニル、
iii)C〜C12置換または非置換の直鎖または分枝アルキニル、
iv)CまたはC10置換または非置換のアリール、
v)C〜C置換または非置換の複素環、
vi)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、
vii)−[C(R26a)(R26b)]OR10、R10は以下から選択される:
a)−H、
b)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
c)CまたはC10置換または非置換のアリールまたはアルキレンアリール、
d)C〜C置換または非置換の複素環、
e)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、
viii)−[C(R26a)(R26b)]N(R11a)(R11b)、R11aおよびR11bは以下からそれぞれ独立して選択される:
a)−H、
b)−OR12、R12は水素またはC〜C直鎖アルキルであり、
c)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
d)CまたはC10置換または非置換のアリール、
e)C〜C置換または非置換の複素環、
f)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、または
g)R11aおよびR11bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
ix)−[C(R26a)(R26b)]C(O)R13、R13は以下である:
a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
b)−OR14、R14は、水素、置換または非置換のC〜C直鎖アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであり、
c)−N(R15a)(R15b)、R15aおよびR15bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R15aおよびR15bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
x)−[C(R24a)(R24b)]OC(O)R16、R16は以下である:
a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
b)−N(R17a)(R17b)、R17aおよびR17bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R17aおよびR17bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
xi)−[C(R24a)(R24b)]NR18C(O)R19、R18は以下である:
a)−H、または
b)C〜C置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
19は以下である:
a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
b)−N(R20a)(R20b)、R20aおよびR20bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R20aおよびR20bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
xii)−[C(R24a)(R24b)]CN、
xiii)−[C(R24a)(R24b)]NO
xiv)−[C(R24a)(R24b)]21、R21は、−F、−Cl、−Br、または−Iから選択される1〜21個のハロゲン原子に置換されたC〜C10直鎖、分枝、または環状アルキルであり、
xv)−[C(R24a)(R24b)]SO22、R22は、水素、ヒドロキシル、置換もしくは非置換のC〜C直鎖もしくは分枝アルキル、置換もしくは非置換のC、C10、もしくはC14アリール、C〜C15アルキレンアリール、C〜C置換もしくは非置換の複素環、またはC〜C11置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、
ii)同一炭素原子上の2個のR単位は共に=O、=S、または=NR23から選択される単位を形成することができ、R23は、水素、ヒドロキシル、C〜C直鎖もしくは分枝アルキル、またはC〜C直鎖もしくは分枝アルコキシであり、R24aおよびR24bは、それぞれ独立して、水素またはC〜Cアルキルであり、添え字nは0〜5の整数である。
本明細書中に開示のR単位を、以下から独立して選択される1つまたは複数の有機ラジカルとさらに置換することができる:
i)C〜C12直鎖、分枝、または環状アルキル、アルケニル、およびアルキニル、
ii)置換または非置換のCまたはC10アリール、
iii)置換または非置換のCまたはC10アルキレンアリール、
iv)置換または非置換のC〜C複素環、
v)置換または非置換のC〜Cヘテロアリール環、
vi)−(CR102a102bOR101
vii)−(CR102a102bC(O)R101
viii)−(CR102a102bC(O)OR101
ii)−(CR102a102bC(O)N(R101
ix)−(CR102a102bN(R101
xi)ハロゲン、
xii)−(CR102a102bCN、
xiii)−(CR102a102bNO
xiv)−CH、ここで、Xはハロゲンであり、添え字jは0〜2の整数であり、j+k=3、
xv)−(CR102a102bSR101
xvi)−(CR102a102bSO101、および
xvii)−(CR102a102bSO101
(式中、各R101は、独立して、水素、置換または非置換のC〜C直鎖、分枝、または環状アルキル、フェニル、ベンジル、複素環、またはヘテロアリールであるか、あるいは、2個のR101単位は共に3〜7個の原子を含む環を形成することができ、R102aおよびR102bはそれぞれ独立して水素またはC〜C直鎖もしくは分枝アルキルであり、添え字zは0〜4である)。
本実施形態によるR単位の非限定的な例には、以下から選択される単位が含まれる:
i)−COH、
ii)−COCH
iii)−COCHCH
iv)−COCF
v)−CONHCH、および
vi)−CON(CH
本実施形態によるR単位の非限定的な例には、以下が含まれる。
ハロゲン置換フェニル(例えば、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2,3−ジフルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2,5−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2,3−ジクロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、2−ブロモフェニル、3−ブロモフェニル、4−ブロモフェニル、2,3−ジブロモフェニル、2,4−ジブロモフェニル、2,5−ジブロモフェニル、2,6−ジブロモフェニル、3,4−ジブロモフェニル、および3,5−ジブロモフェニル)。
アルキル置換フェニル(例えば、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2−エチルフェニル、3−エチルフェニル、4−エチルフェニル、2,3−ジエチルフェニル、2,4−ジエチルフェニル、2,5−ジエチルフェニル、2,6−ジエチルフェニル、3,4−ジエチルフェニル、3,5−ジエチルフェニル、2−n−プロピルフェニル、3−n−プロピルフェニル、4−n−プロピルフェニル、2,3−ジ−n−プロピルフェニル、2,4−ジ−n−プロピルフェニル、2,5−ジ−n−プロピルフェニル、2,6−ジ−n−プロピルフェニル、3,4−ジ−n−プロピルフェニル、3,5−ジ−n−プロピルフェニル、2−イソ−プロピルフェニル、3−イソ−プロピルフェニル、4−イソ−プロピルフェニル、2,3−ジ−イソ−プロピルフェニル、2,4−ジ−イソ(dii−so)−プロピルフェニル、2,5−ジ−イソ−プロピルフェニル、2,6−ジ−イソ−プロピルフェニル、3,4−ジ−イソ−プロピルフェニル、および3,5−ジ−イソ−プロピルフェニル)。
アルコキシ置換フェニル(例えば、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2,3−ジメトキシフェニル、2,4−ジメトキシフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、2−エトキシフェニル、3−エトキシフェニル、4−エトキシフェニル、2,3−ジエトキシフェニル、2,4−ジエトキシフェニル、2,5−ジエトキシフェニル、2,6−ジエトキシフェニル、3,4−ジエトキシフェニル、3,5−ジエトキシフェニル、2−プロポキシフェニル、3−プロポキシフェニル、4−プロポキシフェニル、2,3−ジプロポキシフェニル、2,4−ジプロポキシフェニル、2,5−ジプロポキシフェニル、2,6−ジプロポキシフェニル、3,4−ジプロポキシフェニル、および3,5−ジプロポキシフェニル)。
ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、チオール、およびアミノ置換フェニル(例えば、2−ヒドロキシフェニル、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、2,3−ジヒドロキシフェニル、2,4−ジヒドロキシフェニル、2,5−ジヒドロキシフェニル、2,6−ジヒドロキシフェニル、3,4−ジヒドロキシフェニル、3,5−ジヒドロキシフェニル、2−ニトロフェニル、3−ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、2,3−ジニトロフェニル、2,4−ジニトロフェニル、2,5−ジニトロフェニル、2,6−ジニトロフェニル、3,4−ジニトロフェニル、3,5−ジニトロフェニル、2−シアノフェニル、3−シアノフェニル、4−シアノフェニル、2,3−ジシアノフェニル、2,4−ジシアノフェニル、2,5−ジシアノフェニル、2,6−ジシアノフェニル、3,4−ジシアノフェニル、3,5−ジシアノフェニル、2−チオフェニル、3−チオフェニル、4−チオフェニル、2,3−ジチオフェニル、2,4−ジチオフェニル、2,5−ジチオフェニル、2,6−ジチオフェニル、3,4−ジチオフェニル、3,5−ジチオフェニル、2−アミノフェニル、3−アミノフェニル、4−アミノフェニル、2,3−ジアミノフェニル、2,4−ジアミノフェニル、2,5−ジアミノフェニル、2,6−ジアミノフェニル、3,4−ジアミノフェニル、および3,5−ジアミノフェニル)。
トリフルオロメチルおよびスルホキシ置換フェニル(例えば、2−トリフルオロメチルフェニル、3−トリフルオロメチルフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、2,3−ジトリフルオロメチルフェニル、2,4−ジトリフルオロメチルフェニル、2,5−ジトリフルオロメチルフェニル、2,6−ジトリフルオロメチルフェニル、3,4−ジトリフルオロメチルフェニル、3,5−ジトリフルオロメチルフェニル、2−スルホキシフェニル、3−スルホキシフェニル、4−スルホキシフェニル、2,3−ジスルホキシフェニル、2,4−ジスルホキシフェニル、2,5−ジスルホキシフェニル、2,6−ジスルホキシフェニル、3,4−ジスルホキシフェニル、および3,5−ジスルホキシフェニル)。
本実施形態の1つの繰り返しは、以下の式:
(式中、Rは−ORであり、Rは以下から選択される:
i)水素、または
ii)置換または非置換のC〜C直鎖または分枝アルキル、各置換は以下から独立して選択される:
a)−[C(R7a)(R7b)]C(O)R、Rはヒドロキシ、C〜C直鎖もしくは分枝アルコキシ、または−N(R8a)(R8b)であり、各R8aおよびR8bは、水素またはC〜C10直鎖、分枝、もしくは環状アルキルから独立して選択され、
b)−[C(R7a)(R7b)]N(R9a)(R9b)、各R9aおよびR9bは、水素またはC〜C10直鎖、分枝、もしくは環状アルキルから独立して選択されるか、あるいは、R9aおよびR9bは共に3〜7個の原子を有する環を形成することができ、各R7aおよびR7bは独立して水素またはC〜C直鎖もしくは分枝アルキルであり、添え字wは0〜5の整数であり、各Rは以下から選択される:
i)C〜C直鎖または分枝アルキル、
ii)C〜C直鎖または分枝アルコキシ、
iii)−OH、
iv)−F、
v)−Cl、
vi)−Br、
vii)−NO
viii)−NH、および
ix)−CF
添え字xは0〜5の整数であり、整数wは0〜2である)を有する化合物に関する。
本繰り返しの非限定的な例には、以下の一般式を有するモジュレーターが含まれる。
i)2−オキソアルキル5−(置換または非置換フェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート:
(式中、Rは、メチル(C)、エチル(C)、n−プロピル(C)、イソ−プロピル(C)、n−ブチル(C)、sec−ブチル(C)、イソ−ブチル(C)、およびtert−ブチル(C)から選択される。例えば、以下の式を有する化合物:
a)2−オキソプロピル5−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート
b)2−オキソプロピル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート
c)3−メチル−2−オキソブチル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート
および
d)3,3−ジメチル−2−オキソブチル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート
である)。
ii)N−アルキルアミノ−オキソアルキル5−(置換または非置換フェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート:
(式中、R7aは水素、メチル(C)、またはエチル(C)から選択され、R7bは水素であり、R8bは水素であり、R8aは、水素、メチル(C)、エチル(C)、n−プロピル(C)、イソ−プロピル(C)、シクロプロピル(C)、n−ブチル(C)、sec−ブチル(C)、イソ−ブチル(C)、tert−ブチル(C)、シクロブチル(C)、シクロペンチル(C)、またはシクロヘキシル(C)から選択される。例えば、以下の式を有する化合物:
a)1−(メチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル5−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート
b)2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート
c)2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート
および
d)1−(tert−ブチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート
である)。
iii)N,N−ジアルキルアミノ−オキソアルキル5−(置換または非置換フェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート:
(式中、R7aは水素、メチル(C)、またはエチル(C)から選択され、R7bは水素であり、R8aおよびR8bは、水素、メチル(C)、エチル(C)、n−プロピル(C)、イソ−プロピル(C)、シクロプロピル(C)、n−ブチル(C)、sec−ブチル(C)、イソ−ブチル(C)、tert−ブチル(C)、シクロブチル(C)、シクロペンチル(C)、またはシクロヘキシル(C)からそれぞれ独立して選択される。例えば、以下の式を有する2−[シクロヘキシル(メチル)−アミノ]−2−オキソエチル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート:
である)。
本実施形態の非限定的な例には、以下:
i)5−(2−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸
ii)5−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸
iii)5−(2−ヒドロキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸
iv)5−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸
v)5−(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸
vi)5−(4−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸
vii)5−(4−アミノフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸
viii)エチル5−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート
ix)メチル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート
x)メチル5−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート
xi)メチル5−(4−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート
xii)メチル5−(4−ニトロフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート
xiii)2−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]−2−オキソエチル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート
xiv)3,3−ジメチル−2−オキソブチル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート
および
xv)1−(tert−ブチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート
が含まれる。
表A
は、本カテゴリーによる腸アルカリホスファターゼアクチベーターおよびインヒビターの非限定的な例を示す。
nはヒル係数を示す。この係数は、式:
(式中、
はリガンド結合部位の充填率(fraction of ligand binding sites filled)であり、Lはインヒビター濃度であり、Kaはリガンド結合部位の半分を占めるインヒビター濃度であり、nはヒル係数である)を有するヒル式から導かれる。表B〜Hを通して、ヒル係数nは本明細書中に定義の通りである。好ましいアクチベーターは、負の数のヒル係数を有する(例えば、−0.023、−4、および−23.9)。好ましいインヒビターは、正の数のヒル係数を有する(例えば、0.01、2.4、および7)。
本態様の別の実施形態は、式:
(式中、RおよびRは上記定義の通りである)を有するモジュレーターに関する。
本実施形態によるR単位の非限定的な例には、以下から選択される単位が含まれる:
i)−COH、
ii)−COCH
iii)−COCHCH
iv)−COCF
v)−CONHCH、および
vi)−CON(CH
本実施形態によるR単位の非限定的な例には、以下が含まれる。
ハロゲン置換フェニル(例えば、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2,3−ジフルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2,5−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2,3−ジクロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、2−ブロモフェニル、3−ブロモフェニル、4−ブロモフェニル、2,3−ジブロモフェニル、2,4−ジブロモフェニル、2,5−ジブロモフェニル、2,6−ジブロモフェニル、3,4−ジブロモフェニル、および3,5−ジブロモフェニル)。
アルキル置換フェニル(例えば、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2−エチルフェニル、3−エチルフェニル、4−エチルフェニル、2,3−ジエチルフェニル、2,4−ジエチルフェニル、2,5−ジエチルフェニル、2,6−ジエチルフェニル、3,4−ジエチルフェニル、3,5−ジエチルフェニル、2−n−プロピルフェニル、3−n−プロピルフェニル、4−n−プロピルフェニル、2,3−ジ−n−プロピルフェニル、2,4−ジ−n−プロピルフェニル、2,5−ジ−n−プロピルフェニル、2,6−ジ−n−プロピルフェニル、3,4−ジ−n−プロピルフェニル、3,5−ジ−n−プロピルフェニル、2−イソ−プロピルフェニル、3−イソ−プロピルフェニル、4−イソ−プロピルフェニル、2,3−ジ−イソ−プロピルフェニル、2,4−ジ−イソ(dii−so)−プロピルフェニル、2,5−ジ−イソ−プロピルフェニル、2,6−ジ−イソ−プロピルフェニル、3,4−ジ−イソ−プロピルフェニル、および3,5−ジ−イソ−プロピルフェニル)。
アルコキシ置換フェニル(例えば、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2,3−ジメトキシフェニル、2,4−ジメトキシフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、2−エトキシフェニル、3−エトキシフェニル、4−エトキシフェニル、2,3−ジエトキシフェニル、2,4−ジエトキシフェニル、2,5−ジエトキシフェニル、2,6−ジエトキシフェニル、3,4−ジエトキシフェニル、3,5−ジエトキシフェニル、2−プロポキシフェニル、3−プロポキシフェニル、4−プロポキシフェニル、2,3−ジプロポキシフェニル、2,4−ジプロポキシフェニル、2,5−ジプロポキシフェニル、2,6−ジプロポキシフェニル、3,4−ジプロポキシフェニル、および3,5−ジプロポキシフェニル)。
ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、チオール、およびアミノ置換フェニル(例えば、2−ヒドロキシフェニル、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、2,3−ジヒドロキシフェニル、2,4−ジヒドロキシフェニル、2,5−ジヒドロキシフェニル、2,6−ジヒドロキシフェニル、3,4−ジヒドロキシフェニル、3,5−ジヒドロキシフェニル、2−ニトロフェニル、3−ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、2,3−ジニトロフェニル、2,4−ジニトロフェニル、2,5−ジニトロフェニル、2,6−ジニトロフェニル、3,4−ジニトロフェニル、3,5−ジニトロフェニル、2−シアノフェニル、3−シアノフェニル、4−シアノフェニル、2,3−ジシアノフェニル、2,4−ジシアノフェニル、2,5−ジシアノフェニル、2,6−ジシアノフェニル、3,4−ジシアノフェニル、3,5−ジシアノフェニル、2−チオフェニル、3−チオフェニル、4−チオフェニル、2,3−ジチオフェニル、2,4−ジチオフェニル、2,5−ジチオフェニル、2,6−ジチオフェニル、3,4−ジチオフェニル、3,5−ジチオフェニル、2−アミノフェニル、3−アミノフェニル、4−アミノフェニル、2,3−ジアミノフェニル、2,4−ジアミノフェニル、2,5−ジアミノフェニル、2,6−ジアミノフェニル、3,4−ジアミノフェニル、および3,5−ジアミノフェニル)。
トリフルオロメチルおよびスルホキシ置換フェニル(例えば、2−トリフルオロメチルフェニル、3−トリフルオロメチルフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、2,3−ジトリフルオロメチルフェニル、2,4−ジトリフルオロメチルフェニル、2,5−ジトリフルオロメチルフェニル、2,6−ジトリフルオロメチルフェニル、3,4−ジトリフルオロメチルフェニル、3,5−ジトリフルオロメチルフェニル、2−スルホキシフェニル、3−スルホキシフェニル、4−スルホキシフェニル、2,3−ジスルホキシフェニル、2,4−ジスルホキシフェニル、2,5−ジスルホキシフェニル、2,6−ジスルホキシフェニル、3,4−ジスルホキシフェニル、および3,5−ジスルホキシフェニル)。
本実施形態の1つの繰り返しは、式:
(式中、Rは以下から選択される:
i)水素、
ii)C〜C直鎖または分枝アルキル、または
iii)−[CHC(O)N(R8a)(R8b)、
各Rは以下から選択される:
i)C〜C直鎖または分枝アルキル、
ii)C〜C直鎖または分枝アルコキシ、
iii)−OH、
iv)−F、
v)−Cl、
vi)−Br、
vii)−NO
viii)−NH
ix)−CF
x)2つの隣接するR単位は共に縮合環を形成することができ、ここで、Rは8〜12個の原子を含み、添え字xは0〜5の整数であり、整数wは0〜2である)を有する化合物に関する。
本実施形態の非限定的な例には、以下:
i)3−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
ii)3−(2−ヒドロキシフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
iii)3−(4−イソプロピルフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
iv)3−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
v)3−(3−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
vi)3−(4−エチルフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
vii)3−(2,4−ジメチルフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
viii)3−(3,4−ジメチルフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
ix)3−(4−エトキシフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
x)3−(2,4−ジエトキシフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
xi)3−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシイン−6−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
xii)メチル3−(2,4−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート
xiii)メチル3−(2,4−ジメチルフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート
xiv)メチル3−(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート
xv)メチル3−(4−ブトキシフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート
xvi)エチル3−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシイン−6−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート
および
xvii)エチル3−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート
が含まれる。
表B
は、本カテゴリーによる腸アルカリホスファターゼアクチベーターおよびインヒビターの非限定的な例を示す。
本カテゴリーのさらなる態様は、式:
(式中、Rは式−C(O)Rを有する単位であり、Rは置換または非置換のC10アリール(ナフタレニル)であるか、または、Rは式−C(O)Rを有する単位であり、Rは置換または非置換のC10アリール(ナフタレニル)である)を有する腸アルカリホスファターゼモジュレーターに関する。本態様の1つの実施形態は、式:
(式中、各Rは上記定義の通りであり、添え字xは0〜4である)を有するモジュレーターに関する。Rは以下から選択される:
a)水素、
b)置換または非置換のC〜C10直鎖、分枝、または環状アルキル、
c)−OR、ここで、Rは以下から選択される:
i)水素、
ii)置換または非置換のC〜C直鎖または分枝アルキル、ここで、アルキル鎖上の各置は以下から独立して選択される:
a)ハロゲン、および
b)−[C(R7a)(R7b)]C(O)R、Rはヒドロキシ、C〜C直鎖もしくは分枝アルコキシ、または−N(R8a)(R8b)であり、各R8aおよびR8bは、水素またはC〜C10直鎖、分枝、もしくは環状アルキルから独立して選択され、
c)−[C(R7a)(R7b)]N(R9a)(R9b)、各R9aおよびR9bは、水素またはC〜C10直鎖、分枝、もしくは環状アルキルから独立して選択されるか、あるいは、R9aおよびR9bは共に3〜7個の原子を有する環を形成することができ、各R7aおよびR7bは、独立して、水素またはC〜C直鎖もしくは分枝アルキルであり、添え字wは0〜5の整数である。
本態様の別の実施形態は、式:
(式中、各Rは上記定義の通りであり、添え字xは0〜4である)を有するモジュレーターに関する。Rは以下から選択される:
a)水素、
b)置換または非置換のC〜C10直鎖、分枝、または環状アルキル、
c)−OR、ここで、Rは以下から選択される:
i)水素、
ii)置換または非置換のC〜C直鎖または分枝アルキル、ここで、アルキル鎖上の各置換は以下から独立して選択される:
a)ハロゲン、および
b)−[C(R7a)(R7b)]C(O)R、Rはヒドロキシ、C〜C直鎖もしくは分枝アルコキシ、または−N(R8a)(R8b)であり、各R8aおよびR8bは、水素またはC〜C10直鎖、分枝、もしくは環状アルキルから独立して選択され、
c)−[C(R7a)(R7b)]N(R9a)(R9b)、各R9aおよびR9bは、水素またはC〜C10直鎖、分枝、もしくは環状アルキルから独立して選択されるか、あるいは、R9aおよびR9bは共に3〜7個の原子を有する環を形成することができ、各R7aおよびR7bは、独立して、水素またはC〜C直鎖もしくは分枝アルキルであり、添え字wは0〜5の整数である。
表C
は、本カテゴリーによる腸アルカリホスファターゼアクチベーターおよびインヒビターの非限定的な例を示す。
本カテゴリーのさらなる態様は、式:
(式中、Rは式−C(O)Rを有する単位であり、Rは置換または非置換のCアリール(フェニル)であるか、あるいは、Rは式−C(O)Rを有する単位であり、Rは置換または非置換のCアリール(フェニル)であり、Rはメチルであり、R、R、およびRは上記定義の通りである)を有する腸アルカリホスファターゼモジュレーターに関する。
本態様によるモジュレーターの非限定的な例には、式:
を有する4−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸が含まれる。
本カテゴリーのなおさらなる態様は、式:
(式中、Rは式−C(O)Rを有する単位であり、Rは置換または非置換のCアリール(フェニル)であるか、あるいは、Rは式−C(O)Rを有する単位であり、Rは置換または非置換のCアリール(フェニル)であり、Rはメチルであり、R、R、およびRは上記定義の通りである)を有する腸アルカリホスファターゼモジュレーターに関する。
本態様によるモジュレーターの非限定的な例には、
i)3−(4−フルオロフェニル)−1−メチル1H−ピラゾール−5カルボン酸:
および
ii)5−(4−フルオロフェニル)−1−メチル1H−ピラゾール−3カルボン酸:
が含まれる。
表D
は、本カテゴリーによる腸アルカリホスファターゼアクチベーターおよびインヒビターの非限定的な例を示す。
本カテゴリーの別の態様は、式:
(式中、Aは、3〜14個の炭素原子および酸素、窒素、硫黄、またはその組み合わせから選択される1〜5個のヘテロ原子を有する1つまたは複数の置換または非置換のシクロアルキル環、アリール環、複素環、またはヘテロアリール環である)を有する腸アルカリホスファターゼモジュレーターに関する。
本態様の第1の実施形態は、式:
(式中、W、W、W、W、X、およびYは、以下からそれぞれ独立して選択される:
ii)−CH=、
iii)−CH−、
iv)−N=、
v)−NH−、
vi)−S−、および
vii)−O−、
ここで、W、W、W、W、X、およびYの水素原子はR単位と置換することができ、ZはO、S、またはNHである)を有する縮合環に関する。
各Rは1〜5個の任意選択的に存在する環上の水素原子の置換を示し、そのようなものとして、添え字yは0〜5の整数である。各Rは以下から独立して選択される:
i)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
ii)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルケニル、
iii)C〜C12置換または非置換の直鎖または分枝アルキニル、
iv)CまたはC10置換または非置換のアリール、
v)C〜C置換または非置換の複素環、
vi)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、
vii)−[C(R39a)(R39b)]OR25、R25は以下から選択される:
a)−H、
b)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
c)CまたはC10置換または非置換のアリールまたはアルキレンアリール、
d)C〜C置換または非置換の複素環、
e)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、
viii)−[C(R39a)(R39b)]N(R26a)(R26b)、R26aおよびR26bは以下からそれぞれ独立して選択される:
a)−H、
b)−OR27、R27は水素またはC〜C直鎖アルキルであり、
c)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
d)CまたはC10置換または非置換のアリール、
e)C〜C置換または非置換の複素環、
f)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、または
g)R26aおよびR26bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
ix)−[C(R39a)(R39b)]C(O)R28、R28は以下である:
a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
b)−OR29、R29は、水素、置換または非置換のC〜C直鎖アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであり、
c)−N(R30a)(R30b)、R30aおよびR30bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R30aおよびR30bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
x)−[C(R39a)(R39b)]OC(O)R31、R31は以下である:
a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
b)−N(R32a)(R32b)、R32aおよびR32bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R32aおよびR32bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
xi)−[C(R39a)(R39b)]NR33C(O)R34、R33は以下である:
a)−H、または
b)C〜C置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
34は以下である:
a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
b)−N(R35a)(R35b)、R35aおよびR35bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、R35aおよびR35bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
xii)−[C(R39a)(R39b)]CN、
xiii)−[C(R39a)(R39b)]NO
xiv)−[C(R39a)(R39b)]36、R36は、−F、−Cl、−Br、または−Iから選択される1〜21個のハロゲン原子に置換されたC〜C10直鎖、分枝、または環状アルキルであり、
xv)−[C(R39a)(R39b)]SO37、R37は、水素、ヒドロキシル、置換もしくは非置換のC〜C直鎖もしくは分枝アルキル、置換もしくは非置換のC、C10、もしくはC14アリール、C〜C15アルキレンアリール、C〜C置換もしくは非置換の複素環、またはC〜C11置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、
iii)同一炭素原子上の2個のR単位は共に=O、=S、または=NR38から選択される単位を形成することができ、R38は、水素、ヒドロキシル、C〜C直鎖もしくは分枝アルキル、またはC〜C直鎖もしくは分枝アルコキシであり、R39aおよびR39bは、それぞれ独立して、水素またはC〜Cアルキルであり、添え字yは0〜5の整数である。
各Rは1〜5個の任意選択的に存在する環上の水素原子の置換を示し、そのようなものとして、添え字pは0〜5の整数である。各Rは、以下から独立して選択される:
i)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
ii)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルケニル、
iii)C〜C12置換または非置換の直鎖または分枝アルキニル、
iv)CまたはC10置換または非置換のアリール、
v)C〜C置換または非置換の複素環、
vi)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、
vii)−[C(R54a)(R54b)]OR40、R40は以下から選択される:
a)−H、
b)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
c)CまたはC10置換または非置換のアリールまたはアルキレンアリール、
d)C〜C置換または非置換の複素環、
e)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、
viii)−[C(R54a)(R54b)]N(R41a)(R41b)、R41aおよびR41bは以下からそれぞれ独立して選択される:
a)−H、
b)−OR42、R42は水素またはC〜C直鎖アルキルであり、
c)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
d)CまたはC10置換または非置換のアリール、
e)C〜C置換または非置換の複素環、
f)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、または
g)R41aおよびR41bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
ix)−[C(R54a)(R54b)]C(O)R43、R43は以下である:
a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
b)−OR44、R44は、水素、置換または非置換のC〜C直鎖アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであり、
c)−N(R45a)(R45b)、R45aおよびR45bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R45aおよびR45bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
x)−[C(R54a)(R54b)]OC(O)R46、R46は以下である:
a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
b)−N(R47a)(R47b)、R47aおよびR47bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R47aおよびR47bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
xi)−[C(R54a)(R54b)]NR48C(O)R49、R48は以下である:
a)−H、または
b)C〜C置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
49は以下である:
a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
b)−N(R50a)(R50b)、R50aおよびR50bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、R50aおよびR50bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
xii)−[C(R54a)(R54b)]CN、
xiii)−[C(R54a)(R54b)]NO
xiv)−[C(R54a)(R54b)]51
51は、−F、−Cl、−Br、または−Iから選択される1〜21個のハロゲン原子に置換されたC〜C10直鎖、分枝、または環状アルキルであり、
xv)−[C(R54a)(R54b)]SO52、R52は、水素、ヒドロキシル、置換もしくは非置換のC〜C直鎖もしくは分枝アルキル、置換もしくは非置換のC、C10、もしくはC14アリール、C〜C15アルキレンアリール、C〜C置換もしくは非置換の複素環、またはC〜C11置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、
iv)同一炭素原子上の2個のR炭素は共に=O、=S、または=NR53から選択される単位を形成することができ、R53は、水素、ヒドロキシル、C〜C直鎖もしくは分枝アルキル、またはC〜C直鎖もしくは分枝アルコキシであり、R54aおよびR54bは、それぞれ独立して、水素またはC〜Cアルキルであり、添え字pは0〜5の整数である。
本明細書中に開示のR単位およびR単位を、以下から独立して選択される1つまたは複数の有機ラジカルとさらに置換することができる:
i)C〜C12直鎖、分枝、または環状アルキル、アルケニル、およびアルキニル、
ii)置換または非置換のCまたはC10アリール、
iii)置換または非置換のCまたはC10アルキレンアリール、
iv)置換または非置換のC〜C複素環、
v)置換または非置換のC〜Cヘテロアリール環、
vi)−(CR102a102bOR101
vii)−(CR102a102bC(O)R101
viii)−(CR102a102bC(O)OR101
iii)−(CR102a102bC(O)N(R101
ix)−(CR102a102bN(R101
xi)ハロゲン、
xii)−(CR102a102bCN、
xiii)−(CR102a102bNO
xiv)−CH、ここで、Xはハロゲンであり、添え字jは0〜2の整数であり、j+k=3、
xv)−(CR102a102bSR101
xvi)−(CR102a102bSO101、および
xvii)−(CR102a102bSO101
(式中、各R101は、独立して、水素、置換または非置換のC〜C直鎖、分枝、または環状アルキル、フェニル、ベンジル、複素環、またはヘテロアリールであるか、あるいは、2個のR101単位は共に3〜7個の原子を含む環を形成することができ、R102aおよびR102bはそれぞれ独立して水素またはC〜C直鎖もしくは分枝アルキルであり、添え字zは0〜4である)。
本態様の非限定的な例は、以下の式
i)2,4−ジヒドロクロメノ[3,4−c]ピラゾール−3−カルボン酸
ii)(2,4−ジヒドロクロメノ[3,4−c]ピラゾール−3−イル)(ピロリジン−1−イル)メタノン
iii)エチル2,4−ジヒドロクロメノ[3,4−c]ピラゾール−3−カルボキシラート
iv)3−(4−メトキシフェニル)−4−メチルピラノ[2,3−c]ピラゾール−6(1H)−オン
v)3−(4−メトキシフェニル)−4−メチルピラノ[2,3−c]ピラゾール−6−オール
vi)4−メチル−3−フェニルピラノ[2,3−c]ピラゾール−6−オール
および
vii)4−(2−ヒドロキシエチル)−3−フェニルピラノ[2,3−c]ピラゾール−6(1H)−オン
を有するモジュレーターである。
表E
は、本カテゴリーによる腸アルカリホスファターゼアクチベーターおよびインヒビターの非限定的な例を示す。
腸アドレナリンホスファターゼモジュレーターの別のカテゴリーは、以下の式:
(式中、R60は以下から選択される:
i)水素、
ii)置換または非置換のCまたはC10アリール、
iii)置換または非置換のC〜Cヘテロアリール、または
iv)置換または非置換のC〜C複素環、
61およびR62は共に以下から選択される環を形成する:
i)飽和または不飽和のシクロアルキル、
ii)飽和または不飽和のビシクロアルキル、または
iii)アリール、
Lは1〜5個の炭素原子を有する結合単位であり、添え字kは0または1である)を有する。
1つの実施形態中のR60は水素である。R60の本実施形態による開示のモジュレーターは以下の式:
を有する。
別の実施形態では、R60は置換または非置換のフェニル(Cアリール)、置換または非置換のナフタレン−1−イル(C10アリール)、あるいは置換または非置換のナフタレン−2−イル(C10アリール)である。R60の本実施形態による開示のモジュレーターは以下の式:
を有する。
さらなる実施形態では、R60は置換または非置換のC〜Cヘテロアリール、あるいは置換または非置換のC〜C複素環である。R60の本実施形態による開示のモジュレーターは以下の式:
(式中、Aは置換または非置換のC〜Cヘテロアリール環、あるいは置換または非置換のC〜C複素環である)を有する。
各Rは1〜5個の任意選択的に存在する環上の水素原子の置換を示し、そのようなものとして、添え字jは0〜5の整数である。各Rは以下から独立して選択される:
i)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
ii)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルケニル、
iii)C〜C12置換または非置換の直鎖または分枝アルキニル、
iv)CまたはC10置換または非置換のアリール、
v)C〜C置換または非置換の複素環、
vi)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、
vii)−[C(R69a)(R69b)]OR55、R55は以下から選択される:
a)−H、
b)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
c)CまたはC10置換または非置換のアリールまたはアルキレンアリール、
d)C〜C置換または非置換の複素環、
e)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、
viii)−[C(R69a)(R69b)]N(R56a)(R56b)、R56aおよびR56bは以下からそれぞれ独立して選択される:
a)−H、
b)−OR57、R57は水素またはC〜C直鎖アルキルであり、
c)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
d)CまたはC10置換または非置換のアリール、
e)C〜C置換または非置換の複素環、
f)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、または
g)R56aおよびR56bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
ix)−[C(R69a)(R69b)]C(O)R58、R58は以下である:
a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
b)−OR59、R59は、水素、置換または非置換のC〜C直鎖アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであり、
c)−N(R60a)(R60b)、R60aおよびR60bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、R60aおよびR60bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
x)−[C(R69a)(R69b)]OC(O)R61、R61は以下である:
a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
b)−N(R62a)(R62b)、R62aおよびR62bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、R62aおよびR62bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
xi)−[C(R69a)(R69b)]NR63C(O)R64、R63は以下である:
a)−H、または
b)C〜C置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
64は以下である:
a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
b)−N(R65a)(R65b)、R65aおよびR65bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、R65aおよびR65bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
xii)−[C(R69a)(R69b)]CN、
xiii)−[C(R69a)(R69b)]NO
xiv)−[C(R69a)(R69b)]66、R66は、−F、−Cl、−Br、または−Iから選択される1〜21個のハロゲン原子に置換されたC〜C10直鎖、分枝、または環状アルキルであり、
xv)−[C(R69a)(R69b)]SO67、R67は、水素、ヒドロキシル、置換もしくは非置換のC〜C直鎖もしくは分枝アルキル、置換もしくは非置換のC、C10、もしくはC14アリール、C〜C15アルキレンアリール、C〜C置換もしくは非置換の複素環、またはC〜C11置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、
v)同一炭素原子上の2個のR単位は共に=O、=S、または=NR68から選択される単位を形成することができ、R68は、水素、ヒドロキシル、C〜C直鎖もしくは分枝アルキル、またはC〜C直鎖もしくは分枝アルコキシであり、
69aおよびR69bは、それぞれ独立して、水素またはC〜Cアルキルであり、
添え字jは0〜5の整数である。
本明細書中に開示のR単位を、以下から独立して選択される1つまたは複数の有機ラジカルとさらに置換することができる:
i)C〜C12直鎖、分枝、または環状アルキル、アルケニル、およびアルキニル、
ii)置換または非置換のCまたはC10アリール、
iii)置換または非置換のCまたはC10アルキレンアリール、
iv)置換または非置換のC〜C複素環、
v)置換または非置換のC〜Cヘテロアリール環、
vi)−(CR102a102bOR101
vii)−(CR102a102bC(O)R101
viii)−(CR102a102bC(O)OR101
iv)−(CR102a102bC(O)N(R101
ix)−(CR102a102bN(R101
xi)ハロゲン、
xii)−(CR102a102bCN、
xiii)−(CR102a102bNO
xiv)−CH、ここで、Xはハロゲンであり、添え字jは0〜2の整数であり、j+k=3、
xv)−(CR102a102bSR101
xvi)−(CR102a102bSO101、および
xvii)−(CR102a102bSO101
(式中、各R101は、独立して、水素、置換または非置換のC〜C直鎖、分枝、または環状アルキル、フェニル、ベンジル、複素環、またはヘテロアリールであるか、あるいは、2個のR101単位は共に3〜7個の原子を含む環を形成することができ、R102aおよびR102bはそれぞれ独立して水素またはC〜C直鎖もしくは分枝アルキルであり、添え字zは0〜4である)。
60の本実施形態の1つの繰り返しは、置換または非置換のC、C、C、またはCヘテロアリールまたは複素環式の5員環であるR60単位に関する。R60単位の非限定的な例は以下:
i)以下の式を有するピロリジニル環:
ii)以下の式を有するピロリル環:
iii)以下の式を有する4,5−ジヒドロイミダゾリル環:
iv)以下の式を有するピラゾリル環:
v)以下の式を有するイミダゾリル環:
vi)以下の式を有する[1,2,3]トリアゾリル環:
vii)以下の式を有する[1,2,4]トリアゾリル環:
viii)以下の式を有するテトラゾリル環:
ix)以下の式を有する[1,3,4]または[1,2,4]オキサジアゾリル環:
x)以下の式を有するピロリジノニル環:
xi)以下の式を有するイミダゾリジノニル環:
xii)以下の式を有するイミダゾール−2−オニル環:
xiii)以下の式を有するオキサゾリル環:
xiv)以下の式を有するイソオキサゾリル環:
xv)以下の式を有するジヒドロチアゾリル環:
xvi)以下の式を有するフラニル(furanly)環:
または
xvii)以下の式を有するチオフェニル:
である。
本繰り返しの非限定的な例には、式:
を有する化合物が含まれる。
60の本実施形態の別の繰り返しは、置換または非置換のC、C、またはC複素環またはヘテロアリール6員環であるR60単位に関する。R60単位の非限定的な例は以下:
i)以下の式を有するモルホリニル環:
ii)以下の式を有するピペリジニル環:
iii)以下の式を有するピリジニル環:
iv)以下の式を有するピリミジニル環:
v)以下の式を有するピペラジニル環:
および
vi)以下の式を有するトリアジニル環:
である。
本繰り返しの非限定的な例には、式:
を有する化合物が含まれる。
60の本実施形態の別の繰り返しは、置換または非置換のC、C、またはC複素環またはヘテロアリール縮合環であるR60単位に関する。R60単位の非限定的な例は以下:
i)以下の式を有するベンゾイミダゾリル環:
ii)以下の式を有するベンゾチアゾリル環:
iii)以下の式を有するベンゾオキサゾリル環:
iv)以下の式を有するキナゾリニル環:
v)以下の式を有する2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシニル環:
および
vi)以下の式を有するテトラヒドロキノリニル環:
である。
本繰り返しの非限定的な例には、式:
を有する化合物が含まれる。
61およびR62は共に以下から選択される環を形成する:
ii)4〜8個の炭素原子を有する飽和または不飽和のシクロアルキル、
iii)6〜8個の炭素原子を有する飽和または不飽和のビシクロアルキル、または
iv)CまたはC10アリール。
1つの実施形態では、R61およびR62は共に飽和シクロアルキル環を形成する。R61およびR62の本実施形態による開示のモジュレーターは以下の式:
を有する。
別の実施形態では、R61およびR62は共に不飽和シクロアルキル環を形成する。R61およびR62の本実施形態による開示のモジュレーターの非限定的な例は以下の式:
を有する。
さらなる実施形態では、R61およびR62は共に飽和シクロアルキル環を形成する。R61およびR62の本実施形態による開示のモジュレーターは以下の式:
を有する。
Lが存在する場合、Lは1〜5個の炭素原子を有する結合単位である。Lが存在する場合、添え字kは1である。Lが存在しない場合、添え字kは0である。
L単位の1つの実施形態は、以下:
i)−CH−、
ii)−CHCH−、
iii)−CHCHCH−、
iv)−CHCHCHCH−、
v)−CHCH(CH)CH−、または
vi)−CHCH(CH)CHCH
から選択される直鎖および分枝のアルキレン単位に関する。
本実施形態の1つの繰り返しは、メチレン(−CH−)単位であるL単位に関し、それにより、式:
を有する腸アルカリホスファターゼモジュレーターを提供する。
本実施形態の別の繰り返しは、エチレン(−CHCH−)単位であるL単位に関し、それにより、式:
を有する腸アルカリホスファターゼモジュレーターを提供する。
L単位の別の実施形態は、以下:
i)−CH=CH−、
ii)−CHCH=CH−、
iii)−CH=CHCH
iv)−CH=CHCHCH−、
v)−CHCHCH=CH−、または
vi)−CHCH=CHCH
から選択される直鎖および分枝のアルケニレン単位に関する。
本実施形態の1つの繰り返しは、エチレン(−CHCH−)単位であるL単位に関し、それにより、式:
を有する腸アルカリホスファターゼモジュレーターを提供する。
結合単位Lが存在しない場合、アルカリホスファターゼモジュレーターは式:
を有する。
腸アドレナリンホスファターゼモジュレーターのこのカテゴリーの1つの態様は、飽和環を有する化合物(例えば、式:
を有するイソインドリン−1,3−ジオニル化合物)に関する。
本態様による化合物の非限定的な例には、以下:
i)2−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
i)2−(3−ベンジル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
および
ii)2−(3−フェネチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
が含まれる。
腸アドレナリンホスファターゼモジュレーターの本カテゴリーの別の態様は、不飽和環を有する化合物(例えば、式:
を有するイソインドール−1,3(2H)−ジオニル化合物)に関する。
i)2−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
ii)2−(3−フェニル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
iii)2−[3−(フラン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
iv)2−[3−(ピリジン−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
v)2−(3−ベンジル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
および
vi)2−(3−フェネチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
さらに、本カテゴリーの化合物は、二環式の環を含むことができる(例えば、式:
を有する化合物)。
腸アドレナリンホスファターゼモジュレーターの本カテゴリーのさらなる態様は、不飽和環を有する化合物(例えば、式:
を有するイソインドリン−1,3−ジオニル化合物)に関する。
本態様の非限定的な例には、式:
を有する2−(3−ベンジル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)イソインドリン−1,3−ジオンが含まれる。
本カテゴリーによる化合物のさらなる例には、N−アリール置換1H−1,2,4−トリアゾール(例えば、式:
を有する2−(5−アミノ−1−フェニル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン)が含まれる。
表F
は、本カテゴリーによる腸アルカリホスファターゼアクチベーターおよびインヒビターの非限定的な例を示す。
腸アルカリホスファターゼモジュレーターのさらなるカテゴリーは、式:
(式中、BおよびCは以下から独立して選択される環である:
i)CまたはC10アリール、または
ii)C〜Cヘテロアリール、
およびRは、それぞれB環およびC環上の水素の1〜9個の置換を示し、各RおよびRは以下から独立して選択される:
i)置換または非置換のC〜C10直鎖、分枝、または環状アルキル、
ii)置換または非置換のC〜C10直鎖、分枝、または環状アルケニル、
iii)置換または非置換のC〜C10直鎖または分枝アルキニル、
iv)置換または非置換のC〜C10直鎖、分枝、または環状アルコキシ、
v)置換または非置換のC〜C10直鎖、分枝、または環状アルケノキシ、
vi)置換または非置換のC〜C10直鎖または分枝アルキノキシ、
vii)ハロゲン、または
viii)ヒドロキシ、
添え字sは0〜9の整数であり、添え字tは0〜9の整数である)を有するモジュレーターに関する。添え字sまたはtは0であり、対応する環上の水素の置換は存在しない。
B環およびC環の1つの態様は、C〜Cヘテロアリール環に関する。本態様の第1の実施形態は、以下
から選択される式を有する置換または非置換のC、C、C、またはCヘテロアリール5員環に関する。
さらなる実施形態は、以下
から選択される式を有するC、C、またはCヘテロアリール6員環に関する。
B環の第1の態様は、Bが置換または非置換のCアリール(フェニル)またはC10アリール(ナフタレン−1−イルまたはナフタレン−2−イル)である化合物に関する。本態様の1つの実施形態は、非置換C(フェニル)であるB環に関し、それにより、式:
を有する化合物を提供する。
以下
i)置換または非置換のN−(フェニル)ベンゼンスルホンアミド:
ii)置換または非置換のN−(ピリジン−3−イル)ベンゼンスルホンアミド:
iii)置換または非置換のN−(ピラジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド:
および
iv)置換または非置換のN−(キノリン−3−イル)ベンゼンスルホンアミド:
は、本実施形態による化合物の非限定的な繰り返しである。
以下
は、本態様による化合物の非限定的な例である。
本態様の別の実施形態は、置換または非置換のフェニルであるB環に関する。Bフェニル環上の置換の非限定的な例には、以下が含まれる:
i)C〜C直鎖、分枝、または環状アルキル、アルケニル、およびアルキニル(例えば、メチル(C)、エチル(C)、エテニル(C)、エチニル(C)、n−プロピル(C)、イソ−プロピル(C)、シクロプロピル(C)、3−プロペニル(C)、1−プロペニル(2−メチルエテニルも)(C)、イソプロペニル(2−メチルエテン−2−イルも)(C)、プロプ−2−イニル(プロパルギルも)(C)、プロピン−1−イル(C)、n−ブチル(C)、sec−ブチル(C)、イソ−ブチル(C)、tert−ブチル(C)、シクロブチル(C)、ブテン−4−イル(C)、シクロペンチル(C)、およびシクロヘキシル(C))、
ii)−(CR102a102bOR101(例えば、−OH、−CHOH、−OCH、−CHOCH、−OCHCH、−CHOCHCH、−OCHCHCH、および−CHOCHCHCH)、および
iii)ハロゲン(−F、−Cl、−Br、および−I)、
(式中、各R101は、独立して、水素、置換または非置換のC〜C直鎖、分枝、または環状アルキル、フェニル、ベンジル、複素環、またはヘテロアリールであるか、あるいは、2個のR101単位は共に3〜7個の原子を含む環を形成することができ、R102aおよびR102bはそれぞれ独立して水素またはC〜C直鎖もしくは分枝アルキルであり、添え字zは0〜4である)。
以下:
i)置換または非置換のN−(フェニル)(置換)ベンゼンスルホンアミド:
ii)置換または非置換のN−(ピリジン−3−イル)(置換)ベンゼンスルホンアミド:
iii)置換または非置換のN−(ピラジン−2−イル)(置換)ベンゼンスルホンアミド:
および
iv)置換または非置換のN−(キノリン−3−イル)(置換)ベンゼンスルホンアミド:
は、本実施形態による化合物の非限定的な繰り返しである。
本実施形態による化合物の非限定的な例には、以下:
i)5−ブロモ−2−メトキシ−N−(ピリジン−3−イル)ベンゼンスルホンアミド:
ii)5−ブロモ−2−メトキシ−N−(キノリン−3−イル)ベンゼンスルホンアミド:
iii)5−ブロモ−2−メトキシ−N−(キノキサリン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド:
iv)2,5−ジメトキシ−N−(ピラジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド:
v)2,5−ジメトキシ−N−(キノリン−3−イル)ベンゼンスルホンアミド:
vi)2,5−ジメトキシ−N−(キノキサリン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド:
vii)5−クロロ−2−エトキシ−N−(キノキサリン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド:
viii)5−クロロ−2−エトキシ−N−(ピリジン−3−イル)ベンゼンスルホンアミド:
ix)5−クロロ−2−エトキシ−N−(キノキサリン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド:
x)2−メチル−N−(ピリジン−3−イル)ベンゼンスルホンアミド:
xi)2−メチル−N−(キノリン−3−イル)ベンゼンスルホンアミド:
xii)2−メチル−N−(キノキサリン−3−イル)ベンゼンスルホンアミド:
xiii)2−メトキシ−4−メチル−5−クロロ−N−(ピリジン−3−イル)ベンゼンスルホンアミド:
xiv)2−メトキシ−4−メチル−5−クロロ−N−(キノリン−3−イル)ベンゼンスルホンアミド:
xv)2−メトキシ−4−メチル−5−クロロ−N−(キノキサリン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド:
が含まれる。
表G
は、本カテゴリーによる腸アルカリホスファターゼアクチベーターおよびインヒビターの非限定的な例を示す。
表H
は、腸アルカリホスファターゼアクチベーターおよびインヒビターのさらなる非限定的な例を示す。
(2.処方物)
1つまたは複数の開示の化合物を含む組成物(例えば、有効量の1つまたは複数の本明細書中に開示の腸アルカリホスファターゼモジュレーターおよび薬学的に許容可能なキャリアを含む組成物)を本明細書中に開示する。
有効量の1つまたは複数の本明細書中に開示の腸アルカリホスファターゼアクチベーターおよび薬学的に許容可能なキャリアを含む組成物をさらに開示する。
有効量の1つまたは複数の本明細書中に開示の腸アルカリホスファターゼインヒビターおよび薬学的に許容可能なキャリアを含む組成物も開示する。
当業者は、本説明および本明細書中に開示のアッセイによって同定された任意の所与のインヒビターの性質に基づいて、その治療有効用量の決定方法を理解する。
薬学的組成物を、任意の適切な手段を使用して(例えば、従来の混合、溶解、顆粒化、糖衣錠作製、糊状化、乳化、カプセル化、捕捉、または凍結乾燥過程によって)製造することができる。
したがって、本開示にしたがってって使用される薬学的組成物を、薬学的に使用することができる調製物への活性化合物の処理を容易にする賦形剤および助剤を含む1つまたは複数の生理学的または薬学的に許容可能なキャリア(ビヒクルまたは希釈剤)を使用した従来の様式で処方することができる。適切な処方物は、選択される投与経路に依存する。
被験体に薬学的組成物を投与する任意の適切な方法を、開示の処置方法で使用することができる(注射、経粘膜、経口、吸入、眼、直腸、長時間作用性埋め込み、リポソーム、乳剤、または徐放の手段が含まれる)。
注射のために、開示の薬剤を、水溶液、好ましくは、生理学的に適合可能な緩衝液(ハンクス液、リンゲル液、または生理食塩水の緩衝液など)中に処方することができる。経粘膜投与のために、透過すべき障壁に適切な浸透剤を、処方で使用する。かかる浸透剤は、一般に当該分野で公知である。
経口投与のために、化合物を、活性化合物を当該分野で周知の薬学的に許容可能なキャリアと組み合わせることによって容易に処方することができる。かかるキャリアにより、開示の化合物を、治療される患者による経口摂取のための錠剤、丸薬、糖衣錠、カプセル、液剤、ゲル、シロップ、スラリー、および懸濁物などとして処方することができる。経口用薬学的調製物を固体賦形剤として得ることができ、任意選択的に得られた混合物を粉砕し、顆粒混合物を処理し、必要に応じて適切な助剤を添加後、錠剤または糖衣錠のコアを得ることができる。適切な賦形剤には、充填剤(糖(ラクトース、スクロース、マンニトール、またはソルビトールが含まれる)など)、セルロース調製物(例えば、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ポテトデンプンなど)、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル−セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および/またはポリビニル−ピロリドン(PVP)が含まれる。必要に応じて、崩壊剤(架橋ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはその塩(アルギン酸ナトリウムなど)など)を添加することができる。
適切なコーティングを使用して糖衣錠コアが得られる。この目的のために、濃縮糖液を使用することができる。この濃縮糖液は、任意選択的に、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー液、および適切な有機溶媒または溶媒混合物を含むことができる。染料または色素を、活性化合物の用量の識別または異なる組み合わせの特徴付けのために錠剤または糖衣錠のコーティングに添加することができる。
経口で使用することができる薬学的調製物には、ゼラチン製の押し込み式カプセル、ゼラチンおよび可塑剤(グリセロールまたはソルビトールなど)から作製された密封された軟カプセルが含まれる。押し込み式カプセルは、充填剤(ラクトースなど)、結合剤(デンプンなど)、および/または潤滑剤(タルクまたはステアリン酸マグネシウムなど)、および任意選択的に安定剤との混合物中に有効成分を含むことができる。軟カプセルでは、活性化合物を、適切な液体(脂肪油、流動パラフィン、または液体ポリエチレングリコールなど)に溶解または懸濁することができる。さらに、安定剤を添加することができる。経口投与用の全ての処方物は、かかる投与に適切な投与量であるべきである。
頬側投与のために、組成物は、従来の様式で処方した錠剤またはロゼンジの形態をとることができる。
吸入による投与のために、開示の化合物を、適切な噴射剤(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、または他の適切な気体)を使用した加圧パックまたは噴霧器からのエアゾールスプレーの形態で都合良く送達させることができる。加圧エアゾールの場合、投薬単位を、定量を送達させるための弁の準備によって決定することができる。例えば、化合物の粉末ミックスおよび適切な粉末基剤(ラクトースまたはデンプンなど)を含む吸入器または注入器で用いるための、例えばゼラチンのカプセルおよびカートリッジを処方することができる。
化合物を、注射(例えば、ボーラス注射または連続注入)による非経口投与のために処方することができる。注射用処方物は、単位投薬形態(例えば、防腐剤を添加したアンプルまたは複数用量容器)で提供することができる。組成物は、油性または水性ビヒクルを含む懸濁物、溶液、または乳濁液などの形態をとることができ、処方剤(懸濁剤、安定剤、および/または分散剤など)を含むことができる。
非経口投与のための薬学的処方物には、水溶性形態の活性化合物の水溶液が含まれる。さらに、活性化合物の懸濁物を、適切な油性注射用懸濁物として調製することができる。適切な親油性の溶媒またはビヒクルには、脂肪油(ゴマ油など)または合成脂肪酸エステル(オレイン酸エチルまたはトリグリセリドなど)、またはリポソームが含まれる。水性注射用懸濁物は、懸濁物の粘度を増大させる物質(カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランなど)を含むことができる。任意選択的に、懸濁物はまた、適切な安定剤または化合物の溶解性を増加させて高濃度の溶液を調製することを可能にする薬剤を含むことができる。
あるいは、有効成分は、使用前に適切なビヒクル(無菌の無発熱物質水など)を使用して構築するための粉末形態であり得る。
化合物を、例えば、従来の座剤の基剤(カカオバターまたは他のグリセリドなど)を含む直腸組成物(座剤または停留浣腸など)中に処方することもできる。
前述の処方物に加えて、化合物をデポー調製物として処方することもできる。かかる長時間作用性処方物を、埋め込み(例えば、皮下または筋肉内)または筋肉内注射によって投与することができる。したがって、例えば、化合物を、適切なポリマーもしくは疎水性の材料(例えば、許容可能な油中の乳濁液として)またはイオン交換樹脂を使用して、または可溶性が乏しい誘導体として(例えば、可溶性が乏しい塩として)処方することができる。
疎水性化合物のための1つの薬学的キャリアの型は、ベンジルアルコール、非極性界面活性剤、水混和性有機ポリマー、および水相を含む共溶媒系である。
共溶媒系は、VPD共溶媒系であり得る。VPDは、3%w/vベンジルアルコール、8%w/vの非極性界面活性剤ポリソルベート80、および65%w/vポリエチレングリコール300を含み、無水エタノールで必要体積にした溶液である。VPD共溶媒系(VPD:5W)は、5%デキストロース水溶液で1:1に希釈したVPDからなる。この共溶媒系は、疎水性化合物を十分に溶解し、それ自体で全身投与の際の毒性を低くする。当然、共溶媒系の比率を、その溶解性を損なったり毒性の特性を持つことなくかなり変化させることができる。さらに、共溶媒成分の独自性を変化させることができる。例えば、他の毒性の低い非極性界面活性剤を、ポリソルベート80の代わりに使用することができ、ポリエチレングリコールの分画サイズを変化させることができ、他の生体適合性ポリマーをポリエチレングリコールに代えることができ(例えば、ポリビニルピロリドン)、他の糖またはポリサッカリドをデキストロースの代わりに用いることができる。
あるいは、疎水性薬学的化合物のための他の送達系を使用することができる。リポソームおよび乳濁液は、疎水性薬物のための送達ビヒクルまたはキャリアの周知の例である。一定の有機溶媒(ジメチルスルホキシドなど)も使用することができる。
さらに、化合物を、任意の適切な徐放系(治療薬を含む固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスなど)を使用して送達させることができる。種々の徐放材料が確立されており、当業者に周知である。徐放カプセルは、その化学的性質に応じて、化合物を長期間にわたって放出することができる。治療試薬の化学的性質および生物学的安定性に応じて、さらなるタンパク質安定化ストラテジーを使用することができる。
薬学的組成物はまた、適切な固相またはゲル相のキャリアまたは賦形剤を含むことができる。かかるキャリアまたは賦形剤の例には、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖、デンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、およびポリマー(ポリエチレングリコールなど)が含まれるが、これらに限定されない。
開示の薬剤の多数を、薬学的に許容可能な対イオンとの塩として提供することができる。塩は、対応する遊離塩基形態よりも水性または他のプロトン性溶媒に高い溶解性を示す傾向がある。
哺乳動物に本明細書中に開示の薬学的組成物を投与する工程を含む哺乳動物の病状または疾患を処置する方法も開示する。
本開示の特定の実施形態を例示および記載してきたが、本開示の精神および範囲を逸脱することなく種々の他の変更形態および修正形態を得ることができることが当業者に自明である。したがって、本開示の範囲内であるかかる変更形態および修正形態の全てが添付の特許請求の範囲で対象とされることが意図される。
開示のIAPモジュレーターを、インヒビターの投与、送達、または他の態様および使用を補助するためのキャリアおよび他の組成物と共にまたはこれらに組み合わせるか、結合体化するか、またはカップリングすることができる。便宜上、かかる組成物を本明細書中でキャリアという。キャリアは、例えば、小分子、調合薬、脂肪酸、検出可能なマーカー、結合体化タグ、ナノ粒子、または酵素であり得る。
開示の組成物を、薬学的に許容可能なキャリアと組み合わせて治療的に使用することができる。「薬学的に許容可能な」は、生物学的またはその他の点で望ましくないわけではない材料を意味する。すなわち、その材料を、任意の望ましくない生物学的影響を引き起こさず、含まれる薬学的組成物の任意の他の成分と有害な様式で相互作用させずに、組成物とともに被験体に投与することができる。キャリアは、当然、当業者に周知であるように、有効成分の任意の分解を最小にし、被験体における任意の有害な副作用も最小にするように選択される。
適切なキャリアおよびその処方は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(19th ed.)ed.A.R.Gennaro,Mack Publishing Company,Easton,PA 1995に記載されている。典型的には、処方物を等張にするための適量の薬学的に許容可能な塩を処方物中で使用する。薬学的に許容可能なキャリアの例には、生理食塩水、リンゲル液、およびデキストロース溶液が含まれるが、これらに限定されない。溶液のpHは、好ましくは、約5〜約8、より好ましくは約7〜約7.5である。さらなるキャリアには、抗体を含む固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスなどの徐放調製物が含まれ、このマトリックスは成型品(例えば、フィルム、リポソーム、または微粒子)の形態である。一定のキャリアが、例えば、投与される組成物の投与経路および濃度に応じて、より好ましくなり得ることが当業者に明らかである。
薬学的キャリアは当業者に公知である。これらのほとんどは、典型的には、ヒトへの投薬に標準的なキャリアである(滅菌水、生理食塩水、生理学的pHでの緩衝液などの溶液が含まれる)。組成物を、筋肉内または皮下に投与することができる。他の化合物を、当業者によって使用されている標準的手順にしたがってって投与することができる。
薬学的組成物は、最適な分子に加えて、キャリア、増粘剤、希釈剤、緩衝液、防腐剤、および表面活性剤などを含むことができる。薬学的組成物はまた、1つまたは複数の有効成分(抗菌薬、抗炎症剤、および麻酔薬など)を含むことができる。
非経口投与用調製物は、無菌の水溶液または非水性溶液、懸濁物、および乳濁液を含む。非水性溶媒の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油(オリーブ油など)、および注射可能有機エステル(オレイン酸エチルなど)である。水性キャリアには、水、アルコール/水溶液、乳濁液、または懸濁物(生理食塩水および緩衝化媒質が含まれる)が含まれる。非経口ビヒクルには、塩化ナトリウム溶液、リンゲルデキストロース、デキストロースおよび塩化ナトリウム、乳酸加リンゲル液、または固定油が含まれる。静脈内ビヒクルには、流体および栄養補給剤、および電解質補給剤(リンゲルデキストロースに基づく補給剤など)などが含まれる。防腐剤および他の添加物も存在し得る(例えば、抗菌剤、抗酸化剤、キレート剤、および不活性ガスなど)。
局所投与用処方物には、軟膏、ローション、クリーム、ゲル、ドロップ、座剤、スプレー、液体、および粉末が含まれ得る。従来の薬学的キャリア、水性、粉末、または油性の基剤、および増粘剤などが必要である場合、または望ましい場合がある。
経口投与用組成物には、粉末または顆粒、水または非水性媒質の懸濁物または溶液、カプセル、サシェ(sachet)、または錠剤が含まれる。増粘剤、矯味矯臭薬、希釈剤、乳化剤、分散助剤、または結合剤が望ましい場合がある。
いくつかの組成物を、無機酸(塩酸、臭化水素酸、過塩素酸、硝酸、チオシアン酸、硫酸、およびリン酸など)および有機酸(ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、およびフマル酸など)との反応または無機塩基(水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウムなど)および有機塩基(モノアルキル、ジアルキル、トリアルキルおよびアリールアミンおよび置換エタノールアミンなど)との反応によって形成される薬学的に許容可能な酸付加塩または塩基付加塩として潜在的に投与することができる。
材料は、(例えば、微粒子、リポソーム、または細胞に組み込まれた)溶液、懸濁物中に存在し得る。これらを、抗体、受容体、または受容体リガンドを介して特定の細胞型にターゲティングすることができる。以下のリファレンスは、特異的タンパク質を腫瘍組織にターゲティングするためのこのテクノロジーの使用例である(Senterら,Bioconjugate Chem.,2:447−451,(1991);Bagshawe,K.D.,Br.J.Cancer,60:275−281,(1989);Bagshaweら,Br.J.Cancer,58:700−703,(1988);Senterら,Bioconjugate Chem.,4:3−9,(1993);Battelliら,Cancer Immunol.Immunother.,35:421−425,(1992);Pietersz and McKenzie,Immunolog.Reviews,129:57−80,(1992);およびRofflerら,Biochem.Pharmacol,42:2062−2065,(1991))。ビヒクル(「ステルス(stealth)」および他の抗体結合体化リポソーム(結腸癌をターゲティングする脂質媒介薬物が含まれる)など)、細胞特異的リガンドによるDNAの受容体媒介ターゲティング、リンパ球指示腫瘍ターゲティング(lymphocyte directed tumor targeting)、およびインビボでのマウス神経膠腫細胞の高特異的治療レトロウイルスターゲティング。以下のリファレンスは、特異的タンパク質を腫瘍組織にターゲティングするためのこのテクノロジーの使用例である(Hughesら,Cancer Research,49:6214−6220,(1989);およびLitzingerおよびHuang,Biochimica et Biophysica Acta,1104:179−187,(1992))。一般に、受容体は、構成的またはリガンド誘導性のエンドサイトーシス経路に関連する。クラスリン被覆ピット中のこれらの受容体クラスターは、クラスリン被覆小胞を介して細胞に侵入し、酸性化エンドソームを通過し、ここで受容体が分類され、次いで、細胞表面に再利用されるか、細胞内に貯蔵されるようになるか、あるいは、リソソーム中で分解される。内在化経路は、種々の機能(栄養素の取り込み、活性化タンパク質の除去、高分子のクリアランス、ウイルスおよび毒素の日和見性侵入、リガンドの解離および分解、および受容体レベルの調節など)を果たす。多数の受容体は、細胞型、受容体濃度、リガンド型、リガンド結合価、およびリガンド濃度に応じて1つを超える細胞内経路にしたがう。受容体媒介エンドサイトーシスの分子機構および細胞機構は概説されている(BrownおよびGreene,DNA and Cell Biology 10:6,399−409(1991))。
用語「ナノ粒子」は、ナノメートルで測定されるサイズを有するナノスケールの粒子(例えば、少なくとも1つの寸法が約100nm未満のナノスケールの粒子)をいう。ナノ粒子の例には、常磁性ナノ粒子、超常磁性ナノ粒子、金属ナノ粒子、フラーレン様材料、無機ナノチューブ、デンドリマー(例えば、共有結合した金属キレートなどを有する)、ナノ繊維、ナノホーン、ナノオニオン、ナノロッド、ナノロープ、および量子ドットが含まれる。ナノ粒子は、例えば、光子(ラジオ周波数および可視光子が含まれる)の吸収および/または放出ならびにプラズモン共鳴によって検出可能なシグナルを生成することができる。
ミクロスフェア(または微小気泡)もまた本明細書中に開示の方法と共に使用することができる。発色団を含むミクロスフェアは、広範な種々の適用(フォトニック結晶、生物学的標識、および微小流体チャネルにおける流れの視覚化が含まれる)で使用されている。例えば、Y.Linら,Appl.Phys Lett.2002,81,3134;D.Wangら,Chem.Mater.2003,15,2724;X.Gaoら,J.Biomed.Opt.2002,7,532;M.Hanら,Nature Biotechnology.2001,19,631;V.M.Paiら,Mag.& Magnetic Mater.1999,194,262(それぞれその全体が参照によって援用される)を参照のこと。発色団の光安定性およびミクロスフェアの単分散度の両方が重要であり得る。
ナノ粒子(例えば、シリカナノ粒子、金属ナノ粒子、金属酸化物ナノ粒子、または半導体ナノ結晶など)を、ミクロスフェア中に組み込むことができる。ナノ粒子の光学的、磁気的、および電気的な性質により、ミクロスフェアに会合しながらナノ粒子を観察可能であり、ミクロスフェアを同定し、空間的にモニタリングすることが可能である。例えば、コロイド状に合成された半導体ナノ結晶の高光安定性、良好な蛍光効率、および広い放出同調性により、このナノ結晶は、優れた発色団となり得る。有機色素と異なり、異なる色(すなわち、異なる波長)を発するナノ結晶を、単一光源で同時に励起することができる。コロイド状に合成された半導体ナノ結晶(例えば、コア−シェルCdSe/ZnSおよびCdS/ZnSナノ結晶など)をミクロスフェアに組み込むことができる。ミクロスフェアは、単分散性シリカミクロスフェアであり得る。
ナノ粒子は、金属ナノ粒子、金属酸化物ナノ粒子、または半導体ナノ結晶であり得る。金属ナノ粒子または金属酸化物ナノ粒子の金属には、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、テクネチウム、レニウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀、金、亜鉛、カドミウム、スカンジウム、イットリウム、ランタン、ランタニド系列またはアクチニド系列の元素(例えば、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、トリウム、プロトアクチニウム、およびウラン)、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、アンチモン、ビスマス、ポロニウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、およびバリウムが含まれ得る。一定の実施形態では、金属は、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銀、金、セリウム、またはサマリウムであり得る。金属酸化物は、任意のこれらの材料または材料の組み合わせの酸化物であり得る。例えば、金属が、金であり得るか、あるいは金属酸化物が、酸化鉄、酸化コバルト、酸化亜鉛、酸化セリウム、または酸化チタンであり得る。金属および金属酸化物のナノ粒子の調製は、例えば、米国特許第5,897,945号および同第6,759,199号(それぞれその全体が参照によって援用される)に記載されている。
例えば、開示の化合物を、シリカナノ粒子(SNP)上に固定することができる。SNPは、その好ましい表面積対体積比、容易な製造、ならびに蛍光標識、磁性ナノ粒子(Yang,H.H.ら,2005)、および半導体ナノ結晶(Lin,Y.W.ら,2006)への結合可能性のためにバイオセンシングおよび触媒への適用のために広く使用されている。
ナノ粒子はまた、例えば、発熱ナノシェルであり得る。本明細書中で使用する場合、「ナノシェル」は、1つまたは複数の伝導性シェル層に囲まれた個別の誘電性または半導体のコア部分を有するナノ粒子である。米国特許第6,530,944号は、金属ナノシェルの作製および使用方法の教示のためその全体が本明細書中に参照によって援用される。
ターゲティング分子を、開示の組成物および/またはキャリアに結合させることができる。例えば、ターゲティング分子は、抗体またはそのフラグメント、特異的受容体のためのリガンド、またはターゲティングされるべき細胞表面に特異的に結合する他のタンパク質であり得る。
本明細書中で使用する場合、「リポソーム」は、内部水性空間を囲む外側の脂質二重膜または多層膜を含む構造をいう。リポソームを使用して、細胞への送達のために任意の生物学的に活性な薬剤をパッケージすることができる。
リポソーム形成のための材料および手順は当業者に周知である。適切な媒質中での分散の際、広範な種々のリン脂質が膨張し、水和し、脂質二重層を分離する水媒体層を有する多層の同心円状の二重層小胞を形成する。これらの系を多層リポソームまたは多層脂質小胞(「MLV」)といい、10nm〜100μmの範囲内の直径を有する。これらのMLVは、Banghamら,J Mol.Biol.13:238−252(1965)によって最初に記載された。一般に、脂質または親油性物質は、有機溶媒に溶解する。例えば、ロータリーエバポレーションによって真空下で、溶媒を除去した場合、脂質残渣は容器の壁面に薄膜を形成する。次いで、典型的には電解質または親水性の生物学的に活性な材料を含む水溶液を薄膜に添加する。撹拌に際し巨大なMLVが生成される。より小さなMLVが望ましい場合、大きな小胞を、超音波処理、漸減的な細孔径のフィルターによる連続的濾過に供するか、または他の機械的せん断形態によって小さくする。MLVのラメラ(lamellae)のサイズおよび数を減少させることができる技術も存在する(例えば、加圧押し出し成形(Barenholzら,FEBS Lett.99:210−214(1979)))。
リポソームはまた、単層(unilamnellar)小胞の形態を取ることができる。これは、MLVのより徹底的な超音波処理によって調製され、水溶液を囲む単一の球状脂質二重層からなる。20〜200nmの範囲内の直径を有する単層小胞(「ULV」)は小さなULVであり得る一方で、より大きなULVの直径は200nm〜2μmの範囲内であり得る。単層小胞を作製するためのいくつかの周知の技術が存在する。Papahadjopoulosら,Biochim et Biophys Acta 135:624−238(1968)では、リン脂質の水分散液の超音波処理により、水溶液を囲む脂質二重層を有する小さなULVが生成される。Schneiderの米国特許第4,089,801号は、超音波処理によるリポソーム前駆体の形成およびその後の両親媒性化合物を含む水媒体の添加および遠心分離による生体分子脂質層系の形成を記載している。
小さなULVを、Batzriら,Biochim et Biophys Acta 298:1015−1019(1973)によって記載されたエタノール注入技術およびDeamerら,Biochim et Biophys Acta 443:629−634(1976)のエーテル注入技術によって調製することもできる。これらの方法は、緩衝液への脂質の有機溶液の迅速な注入を含み、それにより、単層リポソームが迅速に形成される。別のULV作製技術は、「Liposome Technology」,ed.G.Gregoriadis,CRC Press Inc.,Boca Raton,Fla.,Vol.I,Chapter 7,pg.79−107(1984)において、Wederらよって教示されている。この界面活性剤除去法は、撹拌または超音波処理によって界面活性剤を使用して脂質および添加物を可溶化し、所望の小胞を生成する工程を含む。
Papahadjopoulosらの米国特許第4,235,871号は、脂質を含む有機溶媒およびカプセル化すべき薬物を含む水性緩衝液の油中水滴型乳濁液の形成を含む逆相蒸発技術による巨大ULVの調製を記載している。有機溶媒を加圧下で除去して、水媒体中での撹拌または分散の際に巨大ULVに変換される混合物を得る。Suzukiらの米国特許第4,016,100号は、薬剤および脂質の水性リン脂質分散液の凍結融解による単層小胞への薬剤の別のカプセル化方法を記載している。
MLVおよびULVに加えて、リポソームはまた多小胞体であり得る。Kimら,Biochim et Biophys Acta 728:339−348(1983)に記載のように、これらの多小胞体リポソームは球状であり、内部顆粒構造を含む。外膜は脂質二重層であり、内部領域は二重隔膜によって分離された区画を含む。なおさらなる別のリポソーム型はオリゴラメラー小胞(oligolamellar vesicle「OLV」)であり、これは、いくつかの周縁の脂質層に囲まれた巨大な中心区画を有する。直径2〜15μmのこれらの小胞は、Calloら,Cryobiology 22(3):251−267(1985)に記載されている。
Mezeiらの米国特許第4,485,054号および同第4,761,288号はまた、脂質小胞の調製方法を記載している。最近になって、Hsuの米国特許第5,653,996号はエアゾール化を使用したリポソームの調製方法を記載しており、Yiournasらの米国特許第5,013,497号は高速せん断混合チャンバーを使用したリポソームの調製方法を記載している。ULV(Wallachらの米国特許第4,853,228号)またはOLV(Wallachの米国特許第5,474,848号および同第5,628,936号)を生成するための特定の出発物質を使用する方法も記載されている。
全ての上記脂質小胞およびその調製方法の包括的概説は、「Liposome Technology」,ed.G.Gregoriadis,CRC Press Inc.,Boca Raton,Fla.,Vol.I,II & III(1984)に記載されている。本明細書中での使用に適切な種々の脂質小胞を記載したこの参考文献および上記参考文献は、本明細書中に参照によって援用される。
提供した組成物に結合体化することができる脂肪酸(すなわち、脂質)には、プロタンパク質コンバターゼインヒビターをリポソームに有効に組み込むことが可能な脂肪酸が含まれる。一般に、脂肪酸は極性脂質であり得る。したがって、脂肪酸はリン脂質であり得る。提供した組成物は、天然のリン脂質または合成のリン脂質のいずれかを含むことができる。リン脂質を、飽和または不飽和の一置換または二置換脂肪酸およびその組み合わせを含むリン脂質から選択することができる。これらのリン脂質は、ジオレオイルホスファチジルコリン、ジオレオイルホスファチジルセリン、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン、ジオレオイルホスファチジルグリセロール、ジオレオイルホスファチジン酸、パルミトイルオレオイルホスファチジルコリン、パルミトイルオレオイルホスファチジルセリン、パルミトイルオレオイルホスファチジルエタノールアミン、パルミトイルオレオイルホスファチジルグリセロール、パルミトイルオレオイルホスファチジン酸、パルミテライドイルオレオイルホスファチジルコリン、パルミテライドイルオレオイルホスファチジルセリン、パルミテライドイルオレオイルホスファチジルエタノールアミン、パルミテライドイルオレオイルホスファチジルグリセロール、パルミテライドイルオレオイルホスファチジン酸、ミリストレオイルオレオイルホスファチジルコリン、ミリストレオイルオレオイルホスファチジルセリン、ミリストレオイルオレオイルホスファチジルエタノールアミン(ethanoamine)、ミリストレオイルオレオイルホスファチジルグリセロール、ミリストレオイルオレオイルホスファチジン酸、ジリノレオイルホスファチジルコリン、ジリノレオイルホスファチジルセリン、ジリノレオイルホスファチジルエタノールアミン、ジリノレオイルホスファチジルグリセロール、ジリノレオイルホスファチジン酸、パルミチックリノレオイルホスファチジルコリン、パルミチックリノレオイルホスファチジルセリン、パルミチックリノレオイルホスファチジルエタノールアミン、パルミチックリノレオイルホスファチジルグリセロール、パルミチックリノレオイルホスファチジン酸であり得る。これらのリン脂質はまた、ホスファチジルコリン(リゾホスファチジルコリン(lysophophatidylidylcholine))、ホスファチジルセリン(リゾホスファチジルセリン)、ホスファチジルエタノールアミン(リゾホスファチジルエタノールアミン)、ホスファチジルグリセロール(リゾホスファチジルグリセロール)、およびホスファチジン酸(リゾホスファチジン酸)のモノアシル化誘導体であり得る。これらのリゾホスファチジル誘導体中のモノアシル鎖は、パルミトイル、オレオイル、パルミトレオイル、リノレオイル、ミリストイル、またはミリストレオイルであり得る。リン脂質はまた合成リン脂質であり得る。合成リン脂質は、種々の供給元(AVANTI Polar Lipids(Albaster,Ala.);Sigma Chemical Company(St.Louis,Mo.)など)から容易に購入可能である。これらの合成化合物は異なっていてよく、天然に存在するリン脂質で見出されないその脂肪酸側鎖において変化があり得る。脂肪酸は、PSまたはPCのいずれかまたは両方中にC14、C16、C18、またはC20鎖長を有する不飽和脂肪酸側鎖を有することができる。合成リン脂質は、構成要素としてジオレオイル(18:1)−PS;パルミトイル(16:0)−オレオイル(18:1)−PS、ジミリストイル(14:0)−PS;ジパルミトレオイル(16:1)−PC、ジパルミトイル(16:0)−PC、ジオレオイル(18:1)−PC、パルミトイル(16:0)−オレオイル(18:1)−PC、およびミリストイル(14:0)−オレオイル(18:1)−PCを有することができる。したがって、例として、提供した組成物は、パルミトイル16:0を含むことができる。
(B.方法)
(1.IAPの調整)
腸アルカリホスファターゼ(IAP)活性の調整方法を本明細書中に開示する。開示の方法は、腸アルカリホスファターゼの活性化および腸アルカリホスファターゼの阻害を含む。
腸アルカリホスファターゼ(IAP)の欠乏もしくはレベルの低下が原因になるか、またはそれに起因する種々の病状、症候群、もしくは疾患の処置方法を本明細書中に開示する。したがって、有効量の1つまたは複数の本明細書中に開示の化合物を処置を必要とする被験体に投与する工程を含む、被験体のIAPレベルを増加させる方法を開示する。いくつかの態様では、病状、症候群、または疾患は、毒素産生作用因子を含む。したがって、いくつかの態様では、病状、症候群、または疾患は、過剰増殖細菌由来のLPSを含む。
リポ多糖(LPS)は、共有結合した脂質およびポリサッカリド(炭水化物)からなる巨大分子である。LPSは、グラム陰性菌外膜の主成分であり、細菌の構造的完全性に大きく寄与し、および膜をある種の化学的攻撃から防御する。LPSは内毒素であり、正常な動物免疫系由来の強い応答を誘導する。LPSを保有する唯一のグラム陽性菌はListeria monocytogenes(低温殺菌していないミルク中の一般的な感染体)である。LPSはプロトタイプの内毒素として作用する。なぜなら、LPSはCD14/TLR4/MD2受容体複合体に結合し、このことが多数の細胞型、特に、マクロファージにおいてプロ炎症性(proinflammatory)サイトカインの分泌を促進するからである。免疫学における「LPSチャレンジ」は、毒素として作用することができるLPSへの被験体の曝露である。LPSはまた、細胞膜の負電荷を増加させ、膜構造全体の安定化を助ける。LPSは、さらに、外因性発熱物質(外部発熱誘導性化合物)である。
腸アルカリホスファターゼ(IAP)は、LPS炭水化物上に見出される2個のリン酸基の除去によってLPSを解毒することができる。これは、通常は小腸中に見出されるグラム陰性菌の潜在的な有毒作用を宿主が管理するのを補助するための適応機構として機能することができる。
しかし、IAPレベルは栄養失調症の間に減少する。それ自体で、毒素産生作用因子、特に、細菌リポ多糖(LPS)に対するこの酵素によって得られる粘膜防御は損なわれる。さらに、他の毒素を産生する管腔微生物は、IAPが十分に存在しないときは容易に成長することができる。
したがって、重篤な栄養失調症に起因する細菌感染の処置または予防方法を本明細書中に開示する。栄養失調症は、飢餓、貧困、消化器系疾患、吸収不良、鬱病、神経性食欲不振、神経性大食症、絶食、または昏睡の結果であり得る。
経腸栄養(enternal feeding)と組み合わせた細菌感染の処置または予防方法も本明細書中に開示する。栄養性(tropic)経腸栄養(enternal feeding)は、一般に、乳幼児、乳児、または長期にわたって処置されている成人患者(例えば、昏睡、大手術、または外傷)に施される。これらの補給はチューブによって施され、最低限量の食物または液体を含む。これらの補給は、胃腸系の活動停止を予防するために重要である。栄養補給(tropic feeding)は、これらの患者の腸が少なくとも最小の能力で機能し続けるのを保証するのに重要である。
セプシスの処置または予防方法も本明細書中に開示する。セプシスは、感染によって引き起こされる全身炎症状態によって特徴付けられる重篤な医学的病状である。セプシスは、血中または組織中の種々の膿形成生物および他の病原性生物の存在、またはその毒素の存在と広く定義されている。用語セプシスは敗血症(血液中毒)をいうために頻繁に使用されるが、敗血症はセプシスの1つの型である。菌血症は、特に血流中の細菌の存在をいう(ウイルス血症および真菌血症はウイルスおよび真菌の類義語である)。
胃腸炎の処置または予防方法も本明細書中に開示する。胃腸炎は、胃腸管(胃および小腸の両方を含む)の炎症(胃炎および腸炎も参照のこと)をいい、急性下痢を引き起こす。炎症は、ほとんどの場合、一定のウイルス感染、細菌感染、もしくはその毒素、寄生生物、または食事もしくは薬中の何かに対する有害反応によって引き起こされる。多数の種々の細菌は胃腸炎を引き起こすことができ、この細菌には、Salmonella、Shigella、Staphylococcus、Campylobacter jejuni、Clostridium、Escherichia coli、およびYersiniaなどが含まれる。いくつかの感染源は、不適切に調理された食物、再加熱した肉料理、魚介類、乳製品、およびベーカリー製品である。各生物は、わずかに異なる症状を引き起こすが、全て下痢になる。結腸炎、大腸の炎症も存在し得る。
炎症性腸疾患(IBD)を伴う細菌感染の処置または予防方法も本明細書中に開示する。IBDは、大腸、いくつかの場合、小腸の炎症状態の一群である。IBDの主な形態はクローン病および潰瘍性大腸炎(UC)である。危険因子は、不適切に調理された食物または汚染した水の消費および衛生状態が不良な地域への旅行または居住である。発生率は1000人に1人である。
別の実施形態は、有効量の1つまたは複数の本明細書中に開示の化合物を処置を必要とする被験体に投与する工程を含む、被験体に粘膜防御を提供する方法に関する。
さらなる実施形態は、有効量の1つまたは複数の本明細書中に開示の化合物を処置を必要とする被験体に投与する工程を含む、インビボ、インビトロ、またはエクスビボで腸アルカリホスファターゼの放出を上方制御する方法に関する。
管腔段階は、分泌された消化酵素および胆汁によって食事性脂肪、タンパク質、および炭水化物を加水分解および可溶化する段階である。粘膜段階は、管腔から細胞に消化物を輸送するための腸上皮細胞の刷子縁膜の完全性に依存する。吸収後段階では、再アセンブルされた脂質および他の重要な栄養素は、上皮細胞から身体の他の部分へリンパ管および門脈循環を介して輸送される。これらの段階のいずれかにおける疾患プロセスによる混乱により、頻繁に吸収不良が起こり、それにより、脂肪便を生じる。
腸における脂肪の吸収不良によって引き起こされるか、またはそれに起因する種々の病状、症候群、および疾患の処置方法を本明細書中に開示する。
薬の作製で用いる本明細書中に開示のアクチベーターの使用をさらに開示する。
ヒトまたは哺乳動物の腸管の防御で用いる本明細書中に開示のアクチベーターの使用も開示する。
微生物によって放出された毒素からのヒトまたは哺乳動物の腸管の防御で用いる本明細書中に開示のアクチベーターの使用も開示する。
本明細書中に提供した任意の方法は、IAPペプチドを被験体に投与する工程をさらに含むことができる。
IAPをIAPアクチベーターと接触させる工程を含むIAPのピロホスファターゼ活性を増強する方法も提供する。理論に拘束されることを望まないが、開示のIAPアクチベーターは、活性部位からの無機ピロホスフェート(PP)の放出を容易にし得、それにより、有効PP加水分解率を増加させることができる。
提供した方法のIAPアクチベーターは、ポリマーなどの高分子であり得る。提供した方法のIAPアクチベーターは小分子であり得る。したがって、IAPアクチベーターは、本明細書中に開示の化合物であり得る。IAPアクチベーターは、さらに、本明細書中に開示のように同定された化合物であり得る。
本明細書中で使用する場合、用語「有効量」は、「所望の結果または治療結果を達成するために必要な投与量および期間で有効な1つまたは複数の化合物の量」を意味する。有効量は、当該分野で公知の要因(処置を受けるヒトまたは動物の疾患状態、年齢、性別、および体重など)にしたがって変化し得る。特定の投薬レジメンが本明細書中の実施例に記載され得るが、当業者は、最適な治療応答を得るためにその投薬レジメンを変化させることができると認識する。例えば、いくつかの分割用量を毎日投与してもよく、または治療状況の緊急性によって示されるように用量を比例的に減少させてもよい。さらに、本開示の組成物を、治療量を達成するのに必要な頻度で投与することができる。
(2.併用療法)
本明細書中に開示のIAPモジュレーターおよび消化管粘膜に投与することができる任意の公知または新たに発見された物質を含む組成物を本明細書中に提供する。例えば、提供した組成物は、1つまたは複数の以下のクラスをさらに含むことができる:抗生物質(例えば、アミノグリコシド、セファロスポリン、クロラムフェニコール、クリンダマイシン、エリスロマイシン、フルオロキノロン、マクロライド、アゾリド、メトロニダゾール、ペニシリン、テトラサイクリン、トリメトプリム−スルファメトキサゾール、バンコマイシン)、ステロイド(例えば、アンドラン(例えば、テストステロン)、コレスタン(例えば、コレステロール)、コール酸(例えば、コール酸)、コルチコステロイド(例えば、デキサメタゾン)、エストラン(Estraene)(例えば、エストラジオール)、プレグナン(例えば、プロゲステロン)、麻酔性および非麻酔性鎮痛薬(例えば、モルヒネ、コデイン、ヘロイン、ヒドロモルホン、レボルファノール、メペリジン、メタドン、オキシドン(Oxydone)、プロポキシフェン、フェンタニル、メタドン、ナロキソン、ブプレノルフィン、ブトルファノール、ナルブフィン、ペンタゾシン)、抗炎症剤(例えば、アルクロフェナック、ジプロピオン酸アルクロメタゾン、アルゲストンアセトニド、αアミラーゼ、アムシナファル、アムシナフィド、アンフェナックナトリウム、塩酸アミプリロース、アナキンラ、アニロラク、アニトラザフェン、アパゾン、バルサラジド二ナトリウム、ベンダザック、ベノキサプロフェン、塩酸ベンジダミン、ブロメライン、ブロペラモール、ブデソニド、カルプロフェン、シクロプロフェン、シンタゾン、クリプロフェン、プロピオン酸クロベタゾール、酪酸クロベタゾン、クロピラック、プロピオン酸クロチカソン、酢酸コルメタソン、コルトドキソン、デカノアート、デフラザコート、デラテストリル、デポ−テストステロン、デソニド、デスオキシメタゾン、ジプロピオン酸デキサメタゾン、ジクロフェナックカリウム、ジクロフェナックナトリウム、ジフロラゾンジアセタート、ジフルミドンナトリウム、ジフルニサル、ジフルプレドナート、ジフタロン、ジメチルスルホキシド、ドロシノニド、エンドリソン、エンリモマブ、エノリカムナトリウム、エピリゾール、エトドラク、エトフェナメート、フェルビナク、フェナモール、フェンブフェン、フェンクロフェナック、フェンクロラック、フェンドサール、フェンピパロン、フェンチアザク、フラザロン、フルアザコート、フルフェナム酸、フルミゾール、酢酸フルニソリド、フルニキシン、フルニキシンメグルミン、フルオコルチンブチル、酢酸フルオロメトロン、フルクアゾン、フルルビプロフェン、フルレトフェン、プロピオン酸フルチカゾン、フラプロフェン、フロブフェン、ハルシノニド、プロピオン酸ハロベタソール、酢酸ハロプレドン、イブフェナック、イブプロフェン、イブプロフェンアルミニウム、イブプロフェンピコノール、イロニダップ、インドメタシン、インドメタシンナトリウム、インドプロフェン、インドキソール、イントラゾール、酢酸イソフルプレドン、イソキセパック、イソキシカム、ケトプロフェン、塩酸ロフェミゾール、ロモキシカム、エタボン酸ロテプレドノール、メクロフェナム酸ナトリウム、メクロフェナム酸、メクロリゾンジブチレート、メフェナム酸、メサラミン、メセクラゾン、メステロロン、メタンドロステノロン、メテノロン、酢酸メテノロン、スレプタン酸メチルプレドニゾロン、モルニフルマート(Momiflumate)、ナブメトン、ナンドロロン、ナプロキセン、ナプロキセンナトリウム、ナプロキソール、ニマゾン、オルサラジンナトリウム、オルゴテイン、オルパノキシン、オキサンドロラン、オキサプロジン、オキシフェンブタゾン、オキシメトロン、塩酸パラニリン、ペントサンポリ硫酸ナトリウム、フェンブタゾンナトリウムグリセラート、ピルフェニドン、ピロキシカム、桂皮酸ピロキシカム、ピロキシカムオラミン、ピルプロフェン、プレドナザート、プリフェロン、プロドール酸、プロカゾン、プロキサゾール、クエン酸プロキサゾール、リメキソロン、ロマザリット、サルコレックス、サルナセジン、サルサラート、塩化サンギナリウム、セクラゾン、セルメタシン(Sermetacin)、スタノゾロール、スドキシカム、スリンダク、スプロフェン、タルメタシン、タルニフルマート、タロサラート、テブフェロン、テニダップ、テニダップナトリウム、テノキシカム、テシカム、テシミド、テストステロン、テストステロンブレンド、テトリダミン、チオピナック、ピバル酸チキソコルトール、トルメチン、トルメチンナトリウム、トリクロニド、トリフルミダート、ジドメタシン、ゾメピラックナトリウム)、または抗ヒスタミン剤(例えば、エタノールアミン(ジフェンヒドラミン(diphenhydrmine)、カルビノキサミンなど)、エチレンジアミン(トリペレナミン、ピリラミンなど)、アルキルアミン(クロルフェニラミン、デクスクロルフェニラミン、ブロムフェニラミン、トリプロリジンなど)、他の抗ヒスタミン(アステミゾール、ロラタジン、フェキソフェナジン、ブロフェニラミン、クレマスチン、アセトアミノフェン、プソイドエフェドリン、トリプロリジンなど)。
(3.投与)
開示の化合物および組成物を、任意の適切な様式で投与することができる。投与様式を、例えば、局所処置または全身処置のいずれが望ましいのか、および処置されるべき領域に基づいて選択することができる。例えば、組成物を、経口、非経口(例えば、静脈内注射、皮下注射、腹腔内注射、または筋肉内注射)、吸入、体外、または局所(経皮、眼、膣、直腸、鼻内が含まれる)などで投与することができる。
本明細書中で使用する場合、「局所鼻内投与」は、外鼻孔の一方または両方を介した鼻および鼻道への組成物の送達を意味し、噴霧機構または液滴機構によるか、核酸またはベクターのエアゾール化を介した送達を含むことができる。吸入剤による組成物の投与は、噴霧機構または液滴機構による送達を介した鼻または口を介した投与であり得る。挿管法によって呼吸器系の任意の領域(例えば、肺)に直接送達させることもできる。
組成物の非経口投与は、使用する場合、一般に、注射によって特徴付けられる。注射可能物(injectable)を、従来の形態で(液体溶液または懸濁物、注射前に液体中の懸濁物の溶液にするのに適切な固体形態、または乳濁液のいずれかとして)調製することができる。最近になって修正された非経口投与のためのアプローチは、一定の投与量が維持されるような遅延放出系または徐放系の使用を含む。例えば、米国特許第3,610,795号(本明細書中に参照によって援用される)を参照のこと。
組成物の正確な必要量は、被験体の種、年齢、体重、および全身状態、治療を受けるアレルギー性障害の重症度、使用される特定の核酸またはベクター、およびその投与様式などに応じて被験体によって異なり得る。したがって、あらゆる組成物の正確な量を明記することは不可能である。しかし、当業者は、本明細書中に教示した通常の実験のみを使用して適量を決定することができる。したがって、組成物投与に有効な投与量およびスケジュールを経験的に決定することができ、かかる決定は当業者の能力の範囲内である。組成物投与のための投与量範囲は、所望の効果(障害の症状が影響を受ける)を得るのに十分な範囲である。投与量は、有害な副作用(望ましくない交差反応およびアナフィラキシー反応など)の引き起こすほど多量であるべきでない。一般に、投与量は、患者の年齢、病状、性別、および疾患の程度、投与経路、またはレジメンに他の薬物が含まれるかどうかによって変化し得、当業者が投与量を決定することができる。任意の反対適応症(counter indication)の場合には、投与量を各医師が調整することができる。投与量を変えることができ、毎日1用量または複数用量の投与を1日または数日間行うことができる。所与の医薬品クラスに適切な投与量についてのガイダンスを文献中に見出すことができる。
例えば、単独で使用される本明細書中に開示のIAPモジュレーターの典型的な1日投与量は、上記要因に応じて、約1μg/kgから100mg/kg体重/日までまたはそれを超える範囲であり得る。
消化管粘膜感染の処置、阻害、または予防のための開示の組成物の投与後、治療IAPモジュレーターの効能を、当業者に周知の種々の方法で評価することができる。
本明細書中に開示のIAPモジュレーターを、消化管粘膜感染リスクがあるか、または消化管粘膜感染と新規に診断された患者または被験体に予防的に投与することができる。
開示の組成物および方法を、例えば、種々の胃腸関連疾患のための新規の薬物候補を単離および試験するためのツールとして使用することもできる。
(4.スクリーニング法)
IAPアクチベーターを同定するための化合物のスクリーニング法を本明細書中に開示する。一般に、本方法は、AP基質の脱リン酸化の検出を含む。例えば、本方法は、基質脱リン酸化の化学発光的検出方法であり得る。
(i.基質)
AP基質は、例えば、1,2−ジオキセタン化合物であり得る。1,2−ジオキセタン酵素基質は、広範な種々の酵素免疫アッセイ型で用いる高効率の化学発光レポーター分子として十分に確立されている。これらのアッセイにより、放射性同位体、フルオロフォア、複雑な変色、および二次反応などに依存する従来のアッセイの代替法が得られる。この目的のために開発されたジオキセタンには、米国特許第4,978,614号および同第5,112,960号に開示のジオキセタンが含まれる。米国特許第4,978,614号は、特に、3−(2’−スピロアダマンタン)4−メトキシ−4−(3’’−ホスホリルオキシ)フェニル−1,2−ジオキセタン(商標名AMPPDで市販されている)を開示する。米国特許第5,112,960号は、ジオキセタン化合物を開示している。この化合物は、アダマンチル安定化環がいずれかの橋頭位置で種々の置換基(ヒドロキシおよびハロゲンなどが含まれる)と置換され、このことは、他の静的または受動的なアダマンチル安定化基をジオキセタン環の分解動態に関与する活性基に変換する。CSPDは、アダマンチル基上に塩素置換基を有するスピロアダマンチルジオキセタンフェニルホスフェートである。
AP基質は、CSPD(登録商標)(3−(4−メトキシスピロ{1,2−ジオキセタン−3,2’−(5’−クロロ(hloro))トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン}−4−イル)フェニルホスフェート二ナトリウム)またはCDP−Star(登録商標)(2−クロロ−5−(4−メトキシスピロ{1,2−ジオキセタン−3,2’−(5’−クロロ)−トリシクロ(ricyclo)[3.3.1.13,7]デカン}−4−イル)−1−フェニルホスフェート二ナトリウム)基質(Applied Biosystems、Bedford、MA)であり得る。CSPD(登録商標)およびCDP−Star(登録商標)基質はAPによって活性化された際に発光シグナルを生じる。APは、基質を脱リン酸化してアニオンを生じ、これが最終的に分解されて発光する。化学分解に起因する光生成は、最初に遅延を示した後に発光(glow)が持続し、この発光は遊離基質が利用可能である限り持続する。発光シグナルは、シグナル強度が低い場合は何時間もまたは数日間も持続し得る。非常に高い強度のシグナルは数時間しか持続できない。CSPD(登録商標)基質の場合、ピーク発光は、溶液アッセイにおいて10〜20分間で得られるか、またはナイロン膜上では約4時間で得られる。CDP−Star(登録商標)基質は、CSPD(登録商標)基質に類似する溶液動態を示すが、たった1〜2時間で膜上においてピーク発光に到達する。しかし、これらはピークシグナル強度までの時間が長いが、標準的なX線フィルムを用いたX線フィルム露光は通常15秒間〜15分間しか必要としない。両基質は、検出感度が高く、X線フィルム露光が迅速であり、バンド解像度および発光動態が優れており、複数のフィルム露光の取得が可能であり、自動試薬インジェクターを使用することなく照度計を使用することが可能である。CDP−Star(登録商標)基質は、より明るいシグナル(5〜10倍)を示し、膜上でのピーク発光までの時間がより早く、デジタルシグナル取得システムで膜を画像化する場合にCDP−Star(登録商標)基質を選択することが好ましい。
AP基質は、アルカリ性の疎水性環境にあり得る。したがって、基質処方物は、アルカリ性緩衝液中に存在し得る。
AP基質を、増強剤(enhancement agent)と結合体化させて使用することができる。増強剤には、天然および合成の水溶性高分子が含まれ、これは、米国特許第5,145,772号に詳細に開示されている。増強剤の例には、水溶性ポリマー第四級アンモニウム塩(ポリ(ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド)(TMQ)、ポリ(ビニルベンジルトリブチルアンモニウムクロリド)(TBQ)、およびポリ(ビニルベンジルジメチルベンジルアンモニウムクロリド)(BDMQ)など)が含まれる。これらの増強剤は、ジオキセタンが隔離された疎水性環境を提供することによってジオキセタンレポーター分子の化学発光シグナルを改善する。体液の使用に起因する水(ほとんどのアッセイの不可避の態様)は、ジオキセタン化学発光の天然の「消光剤」である。増強分子は、ジオキセタン分子または少なくとも励起状態のエミッター(emitter)種が存在する微環境から水を排除して化学発光を増強することができる。増強剤−ジオキセタン相互作用に関連する他の効果はまた、化学発光の増強に寄与し得る。
選択された膜(膜ベースのアッセイのための類似の疎水性表面が得られるナイロン膜および処理済みニトロセルロースならびに記載の増強剤型ポリマーでコーティングした他の膜が含まれる)の使用によってさらなる利点を確保することができる。
開示の反応は、以前より使用されている比色アッセイより2桁、3桁、または4桁感度が高いが(AIP濃度の減少が可能な質)、1/5、1/6、1/7、1/8、1/9、または1/10の濃度のジエタノールアミン(DEA)の存在下でスクリーニング可能なことがより重要である。発光シグナルは、2桁、3桁、または4桁範囲のAIP濃度にわたって直線的であり得る。
開示の発光アッセイを、AIPを活性化する化合物に対して最大の感度を確保するようにさらに至適化することができる。例えば、DEA緩衝液を、任意のアルコールホスホアクセプター(phosphoacceptor)を含まないCAPSと置換することができる。インビボ条件により関連し得るリン酸基転移活性と対照的に、このアッセイにより、ホスファターゼ活性をより正確に測定することができる。
CDP−star(登録商標)濃度を25uM(約K)に固定して、CDP−star(登録商標)基質と競合する化合物についてさえも十分な感度を得ることができる。
最大半量活性化は127mM DEAに相当し得る。最大活性化により、活性がDEAの非存在下の9.4倍になり得る。600mM DEA(pH9.8)(例えば、2%DMSO中)を、AIP活性化スクリーニングのためのポジティブコントロールとして選択することができる。アッセイのパフォーマンスを、DEAの存在下および非存在下で試験することができる。
比色アッセイ系がリン酸ベースの基質を使用する、比色アッセイ系を使用したAIPのモジュレーターのスクリーニング方法も開示する。スクリーニングを、飽和濃度のジエタノールアミンの存在下で行うことができる。ホスフェートは、p−ニトロフェニルホスフェートまたはジオキセタン−ホスフェートであり得る。
AIP活性化についてスクリーニングすべき化合物を選択する工程、スクリーニングすべき各化合物の存在下および非存在下にてインビトロアッセイでAIP活性を決定する工程、およびスクリーニングすべき化合物の存在下および非存在下でAIPの活性を比較して、動物中でAIP活性を活性化することができる化合物を同定する工程を含む、動物においてAIP活性を活性化することができる化合物を同定する方法も開示する。
本方法では、化合物は、AIPのピロホスファターゼ活性を活性化することができる。化合物を、動物における骨粗鬆症の処置のために単独でさらに投与することができる。あるいは、化合物を、動物における骨粗鬆症の処置のために組換え型AIPと共に投与することができる。同様に、化合物を、動物における低ホスファターゼ血症の影響を軽減するために単独または組換え型AIPと共に投与することができる。化合物により、組換え型AIP投与を漸減することができる。化合物は、遺伝性骨障害の処置のための酵素代償療法と併せてAIP活性の上方制御手段としての機能を果たすことができる。あるいは、化合物は、骨粗鬆症に罹患した動物において酵素代償療法を使用せずにAIP活性の上方制御手段としての機能を果たすことができる。化合物はまた、AIP活性の上方制御によるより高い骨ミネラル密度の誘導手段または石灰化インヒビターの軽減によるより高い骨ミネラル密度の誘導手段としての機能を果たすことができる。
(ii.化合物)
化合物のライブラリー(Molecular Libraries Screening Center Network(MLSCN)の化合物など)を、IAPの強力なアクチベーターである化合物の検索において開示のアッセイを使用してスクリーニングすることができる。一般に、候補薬剤を、当該分野で公知の方法にしたがってって、天然生成物または合成(または半合成)抽出物の巨大なライブラリーまたは化学的ライブラリーから同定することができる。薬物探査および開発の分野の業者は、試験抽出物または試験化合物の正確な供給源が本発明のスクリーニング手順に重要でないと理解する。したがって、実質的に任意数の化学的抽出物または化合物を、本明細書中に記載の例示的方法を使用してスクリーニングすることができる。かかる抽出物または化合物の例には、植物、真菌、原核生物、または動物をベースとする抽出物、発酵ブロス、および合成化合物、ならびに既存の化合物の修飾物が含まれるが、これらに限定されない。任意数の化合物(サッカリド、脂質、ペプチド、ポリペプチド、および核酸をベースとする化合物が含まれるが、これらに限定されない)の無作為または定方向の合成(例えば、半合成または全合成)を行うための多数の方法も利用可能である。合成化合物ライブラリーは、例えば、Brandon Associates(Merrimack,NH)およびAldrich Chemical(Milwaukee,WI)から市販されている。あるいは、細菌、真菌、植物、および動物の抽出物の形態の天然化合物のライブラリーは、多数の供給元(Biotics(Sussex,UK)、Xenova(Slough,UK)、Harbor Branch Oceangraphics Institute(Ft.Pierce,Fla.)、およびPharmaMar,U.S.A.(Cambridge,Mass.)が含まれる)から市販されている。さらに、天然および合成のライブラリーを、必要に応じて、当該分野で公知の方法にしたがってって(例えば、標準的な抽出および分画方法によって)生成する。さらに、必要に応じて、任意のライブラリーまたは化合物を、標準的な化学的方法、物理的方法、または生化学的方法を使用して容易に修飾する。さらに、薬物探査および開発の業者は、複製除去(dereplication)方法(例えば、分類学的複製除去、生物学的複製除去、および化学的複製除去、またはその任意の組み合わせ)または、AIP活性への影響について既知である材料の複製物または反復物の排除方法を可能ならいつでも使用すべきであることを容易に理解する。
粗抽出物が所望の活性を有することが見出された場合、認められた影響を担う化学成分を単離するために陽性リード抽出物のさらなる分画が必要である。したがって、抽出過程、分画過程、および精製過程の目的は、粗抽出物内のAIPを刺激または阻害する活性を有する化学物質の慎重な特徴付けおよび同定である。化合物の混合物中の活性の検出のための本明細書中に記載の同一のアッセイを使用して、活性成分を精製し、その誘導体を試験することができる。かかる異成分からなる抽出物の分画および精製方法は当該分野で公知である。必要に応じて、処置に有用な薬剤であることを示す化合物を、当該分野で公知の方法にしたがってって化学修飾する。次いで、治療的価値があると同定された化合物を、動物モデルを使用してAIP活性を調節または模倣するのが望ましい疾患または病状について分析することができる。
(C.組成物の作製方法)
他で特に記載しない限り、本明細書中に開示の組成物および開示の方法を実施するために必要な組成物を、特定の試薬または化合物のための当業者に公知の任意の方法を使用して作製することができる。
(D.定義)
他で定義しない限り、本明細書中で使用される全ての技術用語および科学用語は、開示の方法および組成物が属する業者によって一般に理解されている意味を有する。本明細書中に記載の方法および材料に類似するか等価な任意の方法および材料を本発明の方法および組成物の実施または試験で使用することができるが、特に有用な方法、デバイス、および材料は記載の通りである。本明細書中に引用した刊行物および刊行物が引用される資料は、特に本明細書中に参照によって援用される。本発明が先行発明によるかかる開示に先行する権利を持たないと承認すると解釈されない。いかなる参考文献も先行技術を構成すると承認されない。引用文献の考察には、著者の主張を記載し、本出願人は、引用した文書の正確さおよび適切性に異議を申し立てる権利を留保する。
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用する場合、文脈中で明確に別なように示されない限り、単数形の「a」、「an」、および「the」には複数形が含まれることに注意しなければいけない。したがって、例えば、「a composition」という言及には複数のかかる組成物が含まれ、「the composition」は1つまたは複数の組成物および当業者に公知のその等価物などについて言及する。
「任意選択的な」または「任意選択的に」は、その後に記載される事象、環境、または材料が起こっても起こらなくてもよいか、または存在しても存在しなくてもよいことを意味し、この記載にはこの事象、環境、または材料が起こるかまたは存在する例、および起こらないかまたは存在しない例が含まれることを意味する。
範囲を、本明細書中で「約」1つの特定の値から、および/または「約」別の特定の値までと示すことができる。かかる範囲を示す場合、別の実施形態は、1つの特定の値からおよび/または他の特定の値までを含む。同様に、前に「約」を使用することによって値を近似値として示す場合、特定の値が別の実施形態を形成すると理解される。各範囲の終点が共に他の終点と関連して有意であり、且つ他の終点と無関係に有意であることがさらに理解される。多数の数値が本明細書中に開示されており、各値は本明細書中で値自体に加えて、「約」特定の値としても開示されることも理解される。例えば、値「10」が開示される場合、「約10」も開示される。当業者によって適切に理解されるように、値をその値「以下」と開示する場合、「その値以上」およびその値の間の可能な範囲も開示されることも理解される。例えば、値「10」を開示する場合、「10以下」および「10以上」も開示される。本出願を通して、データを多数の異なる形式で提供し、このデータは終点および起点ならびにデータポイントの任意の組み合わせの範囲を示すことも理解される。例えば、特定のデータポイント「10」および特定のデータポイント15を開示する場合、10および15を超えるか、10および15以上、10および15未満、10および15以下、ならびに10および15が、10と15との間を開示すると見なされると理解される。2つの特定の単位の間の各単位も開示されることも理解される。例えば、10および15を開示する場合、11、12、13、および14も開示される。
本明細書の説明および特許請求の範囲を通して、用語「comprise」およびこの用語の異型(「comprising」および「comprises」など)は、「〜が含まれるが、これらに限定されない」を意味し、例えば、他の添加物、成分、整数、または工程を排除することを意図しない。
以下の化学的階層を、開示の化合物の範囲を説明するか可能にするため、および開示の化合物を含む単位を特に指摘し、明確に主張するために明細書を通して使用するが、他で特に定義しない限り、本明細書中で使用される用語は当業者が使用する用語と同一である。用語「ヒドロカルビル」は、任意の炭素原子ベースの単位(有機分子)を表し、この単位は、任意選択的に、1つまたは複数の有機官能基を含み、無機原子を含む塩、とりわけ、カルボン酸塩、第四級アンモニウム塩が含まれる。ヒドロカルビル単位を環状および非環状クラスに分類するために使用される用語「非環式ヒドロカルビル」および「環状ヒドロカルビル」の両クラスは、用語「ヒドロカルビル」の広義の範囲内である。
以下の定義に関する場合、「環状ヒドロカルビル」単位は、環内に炭素原子のみを含むことができるか(炭素環およびアリール環)、または、環内に1つまたは複数のヘテロ原子を含むことができる(複素環およびヘテロアリール)。「炭素環式の」環について、環内の炭素原子の最小数は3個である(シクロプロピル)。「アリール」環について、環内の炭素原子の最小数は6個である(フェニル)。「複素環」について、環内の炭素原子の最小数は1個である(ジアジリニル)。エチレンオキシドは2個の炭素原子を含み、且つC複素環である。「ヘテロアリール」環について、環内の炭素原子の最小数は1個である(1,2,3,4−テトラゾリル)。以下は、本明細書中で使用される用語「非環式ヒドロカルビル」および「環状ヒドロカルビル」の制限されない説明である。
(A.置換および非置換の非環式ヒドロカルビル)
本明細書中で使用する場合、用語「置換および非置換の非環式ヒドロカルビル」は、以下の3つの単位カテゴリーを含む:
1)直鎖または分枝アルキル。その非限定的な例には、メチル(C)、エチル(C)、n−プロピル(C)、イソ−プロピル(C)、n−ブチル(C)、sec−ブチル(C)、イソ−ブチル(C)、およびtert−ブチル(C)などが含まれる。置換直鎖または分枝アルキル。その非限定的な例には、ヒドロキシメチル(C)、クロロメチル(C)、トリフルオロメチル(C)、アミノメチル(C)、1−クロロエチル(C)、2−ヒドロキシエチル(C)、1,2−ジフルオロエチル(C)、および3−カルボキシプロピル(C)などが含まれる。
2)直鎖または分枝アルケニル。その非限定的な例には、エテニル(C)、3−プロペニル(C)、1−プロペニル(2−メチルエテニルも)(C)、イソプロペニル(2−メチルエテン−2−イルも)(C)、およびブテン−4−イル(C)などが含まれる。置換直鎖または分枝アルケニル。その非限定的な例には、2−クロロエテニル(2−クロロビニルも)(C)、4−ヒドロキシブテン−1−イル(C)、7−ヒドロキシ−7−メチルオクト−4−エン−2−イル(C)、および7−ヒドロキシ−7−メチルオクト−3,5−ジエン−2−イル(C)などが含まれる。
3)直鎖または分枝アルキニル。その非限定的な例には、エチニル(C)、プロプ−2−イニル(プロパルギルも)(C)、プロピン−1−イル(C)、および2−メチル−ヘクス−4−イン−1−イル(C)が含まれる。置換直鎖または分枝アルキニル。その非限定的な例には、5−ヒドロキシ−5−メチルヘクス−3−イニル(C)、6−ヒドロキシ−6−メチルヘプト−3−イン−2−イル(C)、および5−ヒドロキシ−5−エチルヘプト−3−イニル(C)などが含まれる。
(B.置換および非置換の環状ヒドロカルビル)
本明細書中で使用する場合、用語「置換および非置換の環状ヒドロカルビル」は、以下の5つの単位カテゴリーを含む:
1)用語「炭素環」は、本明細書中で、「3〜20個の炭素原子を含む環を含み、この環が含む原子は炭素原子に制限されず、さらに各環は1つまたは複数の水素原子を置換することができる1つまたは複数の部分で独立して置換され得る」と定義される。以下は、以下の単位カテゴリーを含む「置換および非置換の炭素環」の非限定的な例である。
i)単一の置換または非置換の炭化水素環を含む炭素環。その非限定的な例には、シクロプロピル(C)、2−メチル−シクロプロピル(C)、シクロプロペニル(C)、シクロブチル(C)、2,3−ジヒドロキシシクロブチル(C)、シクロブテニル(C)、シクロペンチル(C)、シクロペンテニル(C)、シクロペンタジエニル(C)、シクロヘキシル(C)、シクロヘキセニル(C)、シクロヘプチル(C)、シクロオクタニル(C)、デカリニル(C10)、2,5−ジメチルシクロペンチル(C)、3,5−ジクロロシクロヘキシル(C)、4−ヒドロキシシクロヘキシル(C)、および3,3,5−トリメチルシクロヘクス−1−イル(C)が含まれる。
ii)2個以上の置換または非置換の縮合炭化水素環を有する炭素環。その非限定的な例には、オクタヒドロペンタレニル(C)、オクタヒドロ−1H−インデニル(C)、3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−3H−インデン−4−イル(C)、デカヒドロアズレニル(C10)が含まれる。
iii)置換または非置換の二環式炭化水素環である炭素環。その非限定的な例には、ビシクロ−[2.1.1]ヘキサニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、1,3−ジメチル[2.2.1]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、およびビシクロ[3.3.3]ウンデカニルが含まれる。
2)用語「アリール」を、本明細書中で、「少なくとも1つのフェニル環またはナフチル環を含み、フェニル環またはナフチル環に縮合したヘテロアリール環または複素環が存在せず、さらに、各環は1つまたは複数の水素原子を置換することができる1つまたは複数の部分で独立して置換され得る単位」と定義する。以下は、以下の単位カテゴリーを含む「置換および非置換のアリール環」の非限定的な例である。
i)CまたはC10置換または非置換アリール環;置換または非置換のフェニル環およびナフチル環。その非限定的な例には、フェニル(C)、ナフチレン−1−イル(C10)、ナフチレン−2−イル(C10)、4−フルオロフェニル(C)、2−ヒドロキシフェニル(C)、3−メチルフェニル(C)、2−アミノ−4−フルオロフェニル(C)、2−(N,N−ジエチルアミノ)フェニル(C)、2−シアノフェニル(C)、2,6−ジ−tert−ブチルフェニル(C)、3−メトキシフェニル(C)、8−ヒドロキシナフチレン−2−イル(C10)、4,5−ジメトキシナフチレン−1−イル(C10)、および6−シアノ−ナフチレン−1−イル(C10)が含まれる。
ii)1個または2個の飽和環と縮合したCまたはC10アリール環。その非限定的な例には、ビシクロ[4.2.0]オクタ−1,3,5−トリエニル(C)、およびインダニル(C)が含まれる。
3)用語「複素環(heterocyclic)」および/または「複素環(heterocycle)」を、本明細書中で、「3〜20個の原子を有する1つまたは複数の環を含み、少なくとも1つの環内の少なくとも1つの原子が窒素(N)、酸素(O)、または硫黄(S)、またはN、O、およびSの混合物から選択されるヘテロ原子であり、さらに、ヘテロ原子を含む環も芳香環ではない単位」と定義する。以下は、以下の単位カテゴリーを含む「置換および非置換の複素環」の非限定的な例である。
i)1つまたは複数のヘテロ原子を含む単一の環を有する複素環単位。その非限定的な例には、ジアジリニル(C)、アジリジニル(C)、ウラゾリル(C)、アゼチジニル(C)、ピラゾリジニル(C)、イミダゾリジニル(C)、オキサゾリジニル(C)、イソキサゾリニル(C)、イソキサゾリル(C)、チアゾリジニル(C)、イソチアゾリル(C)、イソチアゾリニル(C)、オキサチアゾリジノニル(C)、オキサゾリジノニル(C)、ヒダントイニル(C)、テトラヒドロフラニル(C)、ピロリジニル(C)、モルホリニル(C)、ピペラジニル(C)、ピペリジニル(C)、ジヒドロピラニル(C)、テトラヒドロピラニル(C)、ピペリジン−2−オニル(バレロラクタム)(C)、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−アゼピニル(C)、2,3−ジヒドロ−1H−インドール(C)、および1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン(C)が含まれる。
ii)2個以上の環を有し、そのうちの1個が複素環である複素環単位。その非限定的な例には、ヘキサヒドロ−1H−ピロリジニル(C)、3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾリル(C)、3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−1H−インドリル(C)、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル(C)、およびデカヒドロ−1H−シクロオクタ[b]ピロリル(C10)が含まれる。
4)用語「ヘテロアリール」は、本明細書中で、「5〜20個の原子を含む1つまたは複数の環を含み、少なくとも1つの環内の少なくとも1つの原子が窒素(N)、酸素(O)、または硫黄(S)、またはN、O、およびSの混合物から選択されるヘテロ原子であり、さらに、ヘテロ原子を含む環の少なくとも1つが芳香環である」と定義される。以下は、以下の単位カテゴリーを含む「置換および非置換の複素環」の非限定的な例である。
i)単一の環を含むヘテロアリール環。その非限定的な例には、1,2,3,4−テトラゾリル(C)、[1,2,3]トリアゾリル(C)、[1,2,4]トリアゾリル(C)、トリアジニル(C)、チアゾリル(C)、1H−イミダゾリル(C)、オキサゾリル(C)、フラニル(C)、チオフェニル(C)、ピリミジニル(C)、2−フェニルピリミジニル(C)、ピリジニル(C)、3−メチルピリジニル(C)、および4−ジメチルアミノピリジニル(C)が含まれる。
ii)2個以上の縮合環を含み、そのうちの1個がヘテロアリール環であるヘテロアリール環。その非限定的な例には、7H−プリニル(C)、9H−プリニル(C)、6−アミノ−9H−プリニル(C)、5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジニル(C)、7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジニル(C)、ピリド[2,3−d]ピリミジニル(C)、2−フェニルベンゾ[d]チアゾリル(C)、1H−インドリル(C)、4,5,6,7−テトラヒドロ−1−H−インドリル(C)、キノキサリニル(C)、5−メチルキノキサリニル(C)、キナゾリニル(C)、キノリニル(C)、8−ヒドロキシ−キノリニル(C)、およびイソキノリニル(C)が含まれる。
5)C〜Cアルキレン単位を介して分子の別の部分、単位、またはコアに連結したC〜C係留(tethered)環状ヒドロカルビル単位(炭素環単位、CまたはC10アリール単位、複素環単位、またはヘテロアリール単位のいずれか)。係留環状ヒドロカルビル単位の非限定的な例には、式:
(式中、Rは、任意選択的に、独立して選択される1つまたは複数の水素の置換である)を有するベンジルC〜(C)が含まれる。さらなる例には、他のアリール単位、とりわけ、(2−ヒドロキシフェニル)ヘキシルC〜(C);ナフタレン−2−イルメチルC〜(C10)、4−フルオロベンジルC〜(C)、2−(3−ヒドロキシ−フェニル)エチルC〜(C)、ならびに置換および非置換のC〜C10アルキレンカルボサイクリック単位(例えば、シクロプロピルメチルC〜(C)、シクロペンチルエチルC〜(C)、シクロヘキシルメチルC〜(C))が含まれる。置換および非置換のC〜C10アルキレン−ヘテロアリール単位(例えば、式:
(式中、Rは上記定義の通りである)を有する2−ピコリルC〜(C)単位)は本カテゴリーに含まれる。さらに、C〜C12係留環状ヒドロカルビル単位には、C〜C10アルキレンへテロサイクリック単位およびアルキレン−ヘテロアリール単位が含まれる。その非限定的な例には、アジリジニルメチルC〜(C)およびオキサゾール−2−イルメチルC〜(C)が含まれる。
本明細書中で使用する場合、炭素環はC〜C20であり、アリール環はCまたはC10であり、複素環はC〜Cであり、ヘテロアリール環はC〜Cである。
当業者は別の特徴付けを行うことができるが、本明細書中で使用する場合、単一のヘテロ原子を含む、縮合環単位、同様にスピロ環、および二環式の環などは本明細書中で特徴付けられ、これらは、ヘテロ原子含有環に対応する環ファミリーに含まれると見なされる。例えば、式:
を有する1,2,3,4−テトラヒドロキノリンは複素環単位と見なされる。式:
を有する6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタピリミジンはヘテロアリール単位と見なされる。縮合環単位が飽和環(複素環)およびアリール環(ヘテロアリール環)の両方にヘテロ原子を含む場合、アリール環は本明細書中で環が割り当てられるカテゴリー型において顕著であり、且つこの型を決定することができる。例えば、式:
を有する1,2,3,4−テトラヒドロ−[1,8]ナフチリジンをヘテロアリール単位と見なす。
用語「置換」を、本明細書を通して使用する。用語「置換」を、「置換単位または部分は、以下に定義の1つの置換基またはいくつかの置換基で置換された1つまたは複数の水素原子を有する非環式または環状のヒドロカルビル単位または部分である」と本明細書中に記載の単位に適用する。水素原子を置換する場合、単位は、ヒドロカルビル部分の1個の水素原子、2個の水素原子、または3個の水素原子を同時に置換することができる。さらに、これらの置換基は、2個の隣接する炭素上の2個の水素原子を置換して、置換基、新規の部分、または単位を形成することができる。例えば、1水素原子置換が必要な置換単位には、ハロゲンおよびヒドロキシルなどが含まれる。2水素原子置換には、カルボニルおよびオキシイミノなどが含まれる。隣接炭素原子由来の2水素原子置換には、エポキシなどが含まれる。3水素置換には、シアノなどが含まれる。用語、置換を、ヒドロカルビル部分、とりわけ、芳香環、アルキル鎖が置換基によって置換される1つまたは複数の水素原子を有することができることを示すために本明細書中を通して使用する。1個の部分が「置換された」と記載される場合、任意数の水素原子が置換され得る。例えば、4−ヒドロキシフェニルは「置換芳香族炭素環(アリール環)」であり、(N,N−ジメチル−5−アミノ)オクタニルは「置換C直鎖アルキル単位」であり、3−グアニジノプロピルは「置換C直鎖アルキル単位」であり、2−カルボキシピリジニルは「置換ヘテロアリール単位」である。
以下は、炭素環、アリール、複素環、またはヘテロアリール単位上の水素原子を置換することができる単位の非限定的な例である。
i)C〜C12直鎖、分枝、または環状アルキル、アルケニル、およびアルキニル;メチル(C)、エチル(C)、エテニル(C)、エチニル(C)、n−プロピル(C)、イソ−プロピル(C)、シクロプロピル(C)、3−プロペニル(C)、1−プロペニル(2−メチルエテニルも)(C)、イソプロペニル(2−メチルエテン−2−イルも)(C)、プロプ−2−イニル(プロパルギルも)(C)、プロピン−1−イル(C)、n−ブチル(C)、sec−ブチル(C)、イソ−ブチル(C)、tert−ブチル(C)、シクロブチル(C)、ブテン−4−イル(C)、シクロペンチル(C)、シクロヘキシル(C)、
ii)置換または非置換のCまたはC10アリール(例えば、フェニル、ナフチル(本明細書中でナフチレン−1−イル(C10)またはナフチレン−2−イル(C10)ともいう))、
iii)置換または非置換のCまたはC10アルキレンアリール(例えば、ベンジル、2−フェニルエチル、ナフチレン−2−イルメチル)、
iv)置換または非置換のC〜C複素環(下記)、
v)置換または非置換のC〜Cヘテロアリール環(下記)、
vi)−(CR102a102bOR101(例えば、−OH、−CHOH、−OCH、−CHOCH、−OCHCH、−CHOCHCH、−OCHCHCH、および−CHOCHCHCH)、
vii)−(CR102a102bC(O)R101(例えば、−COCH、−CHCOCH、−OCHCH、−CHCOCHCH、−COCHCHCH、および−CHCOCHCHCH)、
viii)−(CR102a102bC(O)OR101(例えば、−COCH、−CHCOCH、−COCHCH、−CHCOCHCH、−COCHCHCH、および−CHCOCHCHCH)、
ix)−(CR102a102bC(O)N(R101(例えば、−CONH、−CHCONH、−CONHCH、−CHCONHCH、−CON(CH、および−CHCON(CH)、
x)−(CR102a102bN(R101(例えば、−NH、−CHNH、−NHCH、−CHNHCH、−N(CH、および−CHN(CH
xi)ハロゲン(−F、−Cl、−Br、および−I)、
xii)−(CR102a102bCN、
xiii)−(CR102a102bNO
xiv)−CH、ここで、Xはハロゲンであり、添え字jは0〜2の整数であり、j+k=3(例えば、−CHF、−CHF、−CF、−CCl、または−CBr)、
xv)−(CR102a102bSR101(−SH、−CHSH、−SCH、−CHSCH、−SC、および−CHSC)、
xvi)−(CR102a102bSO101(例えば、−SOH、−CHSOH、−SOCH、−CHSOCH、−SO、および−CHSO)、および
xvii)−(CR102a102bSO101(例えば、−SOH、−CHSOH、−SOCH、−CHSOCH、−SO、および−CHSO
(式中、各R101は、独立して、水素、置換または非置換のC〜C直鎖、分枝、または環状アルキル、フェニル、ベンジル、複素環、またはヘテロアリールであるか、あるいは2個のR101単位は共に3〜7個の原子を含む環を形成することができ、R102aおよびR102bはそれぞれ独立して水素またはC〜C直鎖もしくは分枝アルキルであり、添え字zは0〜4である)。
本開示の目的のために、用語「化合物」、「アナログ」、および「物質の組成物」は、本明細書中に記載の腸アルカリホスファターゼ(AIP)アクチベーターまたはインヒビター(全ての鏡像異性体、ジアステレオマー、および塩などが含まれる)を同等に表し、用語「化合物」、「アナログ」、および「物質の組成物」を、本明細書を通して交換可能に使用する。
本明細書中に開示の化合物には、全ての塩形態(例えば、塩基性基(とりわけ、アミン)および酸性基(とりわけ、カルボン酸)の両方の塩)が含まれる。以下は、塩基性基と塩を形成することができるアニオンの非限定的な例である:クロライド、ブロマイド、ヨージド、硫酸、重硫酸、炭酸、重炭酸、リン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ピルビン酸、乳酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、およびクエン酸など。以下は、酸性基と塩を形成することができるカチオンの非限定的な例である:ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、およびビスマスなど。
本出願を通して、種々の刊行物を参照している。これらの刊行物の全開示は、本出願に関連する最新技術をより完全に説明するために本出願に参照によって援用される。開示のリファレンスはまた、リファレンスに依存する文中で考察される、リファレンス中に含まれる材料について、個別且つ具体的に本明細書中に参照によって援用される。
(E.実施例)
以下の実施例は、特許請求の範囲に記載の化合物、組成物、製品、デバイス、および/または方法の作製および評価方法の完全な開示および説明をを当業者に提供するために記載する。この実施例は、純粋に例示を意図し、開示を制限することを意図しない。数値(例えば、量、温度など)の精度を保証するように努めたが、いくらかの誤差および偏差が存在するはずである。他で示さない限り、部は重量部であり、温度は℃であるか周囲温度であり、圧力は大気圧であるかほぼ大気圧である。
(1.実施例1:Akp3ノックアウトマウスの腸内でAkp6が上方制御される)
マウス小腸上皮は、2つの腸特異的AP遺伝子(Akp3およびAkp6)を発現し、腸特異的でないAkp5を低レベルで発現する(Narisawaら,2007)。これらの遺伝子のゲノム構成を図1に示す。Akp3、Akp5、およびAkp6によってコードされるAPタンパク質を、それぞれ、十二指腸IAP(すなわちdIAP)、胚AP(すなわちEAP)、および大域IAP(すなわちgIAP)と指定した。dIAPおよびgIAPのペプチド配列は87%相同である一方で、EAPは他に対しわずかに低い配列同一性を示す。3つの遺伝子によってコードされる組換え型タンパク質を使用した動態研究により、
dIAPは、最も高いKm値を有し、アルカリ性pHで人工基質p−ニトロフェニルホスフェート(pNPP)を使用して、少なくともインビトロで最も有効な酵素のようであることを示した(表2)。
ノーザンブロット分析およびウェスタンブロット分析は、Akp3(dIAP)はもっぱら十二指腸に発現する一方で、Akp6(gIAP)は小腸全体に発現することを示す。着床前胚および精巣において最初に同定されたAkp5(EAP)(Hahnelら,1990,Narisawaら,1992)はまた、小腸全体に低レベルで発現する。遺伝子特異的プローブを使用したノーザンブロット(図2)は、遠位小腸中のAkp6発現がAkp3−/−マウスで上方制御されること、ならびに、トウモロコシ油を強制的に与えたか、または高脂肪食を与えた野生型マウスおよびAkp3ヌルマウスの両方は空腸および回腸中のAkp6 mRNAレベルが増加することを示す。
ノーザンブロットによって示されるように、Akp3発現は生後約15日目から開始される一方で、Akp5およびAkp6は全生後段階で発現される(図3)。抗体を、Akp3、Akp5、およびAkp6配列から推定される特異的ペプチドに対して作製した。ウェスタン分析により、十二指腸サンプル中に80〜75kDaの広域バンド(高グリコシル化タンパク質に典型的なパターン)としてdIAPタンパク質を同定した(還元条件下でのSDS−PAGE)。gIAPが小腸全体に検出され、分子量は約75kDaであった。興味深いことに、離乳前の段階の腸は、gIAPについて以下の少なくとも2つの異なる分子サイズを示した:約75kDaおよび約55kDa。小さい方の種は、非修飾GPIアンカーgIAPポリペプチドの推定分子量(54,526Da)に対応する(図4中の2日目および10日目)。腸セグメント4(遠位25%)中で認められた大きい方のバンドは、成体の腸で検出されたgIAPと同一サイズのようである。これらのgIAPイソ型の触媒性を試験するために、2日齢WTマウス由来の4つの腸セグメント(近位から遠位のそれぞれ25%)を、0.1%TritonX−100を含むトリス緩衝液(pH8.9)中でホモジナイズし、n−ブチルアルコールで抽出した。抽出物(タンパク質濃度1.5mg/ml)を、抗gIAP抗体(#3766)でコーティングした96ウェルプレート中でインキュベートした。特異的に結合したgIAPタンパク質の酵素活性を、連続濃度の基質(20、10、5、2.5、1.25、および0mM pNPP)を使用して測定した。腸セグメント3(空腸に対応)は、セグメント1(十二指腸;0.86±0.13mM)またはセグメント4(回腸;1.00±0.44mM)より低いKm値(0.77±0.20mM)を示した。酵素活性もセグメント3でより低かった(図4の左下)。分子量の変化が特にポリラクトサミンによるN結合グリコシル化(Fukuda MN,1992)に関連するかどうかを評価するために、2日齢マウス由来のセグメント1のブタノール抽出物を、抗gIAP抗体コーティング96ウェルプレート上に結合させた。洗浄後、ウェルを0.003単位のエンド−β−ガラクトシダーゼで16時間処理した。エンド−β−ガラクトシダーゼは、ポリラクトサミン中のβ−ガラクトシド結合を特異的に切断する。この酵素処理により、gIAP活性がセグメント3に匹敵するレベルまで減少した。これは、ポリラクトサミンの変化がgIAPの触媒特性を調整することを示す。EAPについて類似の変化を認めた(図4の右下)。これらのデータは、新生児消化管の空腸の一部中の腸細胞がこれらの糖タンパク質を完全にグリコシル化することができないことを示し、このことは、出生後消化管におけるガラクトシル−トランスフェラーゼの発育上の発現と一致する(Ozakiら,1989)。近位および遠位の腸内の活性なgIAP酵素は、新生動物の口腔および大腸由来の病原性細菌を無毒化するのに有利であり得る。出生後早期において任意の活性なIAPを欠く腸粘膜領域の存在もまた、免疫系に、完全な/リン酸化LPSを有する一定の細菌に対する耐性を生じさせ得、将来的に成体段階で腸内細菌叢との共生/片利共生関係を確立することができる。
(2.実施例2:腸アルカリホスファターゼは経腸栄養によって維持される消化管粘膜防御因子である)
(i.組換え型IAPを過剰発現する細胞におけるLPSシグナル伝達に及ぼすIAP発現の影響)
細菌に対する腸障壁系におけるIAPの役割を評価するために、組換え型ヒトIAPを発現する安定にトランスフェクトされた腸細胞株を産生した。IAPを発現しない親細胞(結腸直腸がん細胞株,HT−29)をLPSに曝露した場合、LPSシグナル伝達が活性化され、Rel/p65複合体が核に移行した一方で、IAPを過剰発現する形質転換体細胞中のシグナル伝達は遮断された(図5A)。IAPを過剰発現するラット腸細胞株IEC−6およびIEC−6細胞を、Renillaルシフェラーゼを発現する標準化プラスミド(デュアル−ルシフェラーゼレポーター系,Promega)と共に、NF−κB応答エレメントの調節下のホタルルシフェラーゼレポーター遺伝子でトランスフェクトした。種々のLPS濃度への細胞の曝露により、親細胞のみにおいてNF−κB応答エレメント由来のホタルルシフェラーゼが活性化され、IAP過剰発現細胞においては活性化を検出しなかった(図5B)。細胞をLPS(1μg/mL)またはビヒクルに0〜30分間曝露して、LPSシグナル伝達状態を分析した。ウェスタンブロット分析を、Pierce(Rockford,IL)のNE−PER核および細胞質抽出試薬キットを使用して調製したホールセル(whole−cell)溶解物に対して行い、サイトゾルシグナル伝達タンパク質(リン酸化IκBα)に特異的な抗体で調べた。IAPを発現するIEC−6細胞は、IκBαリン酸化の増加を示さず、このことは、LPSシグナル伝達が遮断されたことを示した(図5C)。
(ii.IAP過剰発現細胞由来の抽出物のLPS脱リン酸化活性)
親HT−29細胞、HT−29/IAPトランスフェクタント、および5mM酪酸ナトリウムで処理したHT−29細胞(酪酸ナトリウムは、核DNAのメチル化の変化によって内因性IAPを誘導する)を使用して、LPS脱リン酸化活性を測定した。Mem−PER真核生物膜タンパク質抽出キット(Pierce)を使用して、細胞を最初にサイトゾルと膜に分離した。MAPK活性を、サイトゾルコントロールとして使用した。LPS(5mg/mL)を溶解物に2時間添加し、次いで、マラカイトグリーン溶液(0.01%マラカイトグリーン、16%硫酸、1.5%モリブデン酸アンモニウム、および0.18%Tween−20)を添加し、10分間インキュベートした(Baykovら,1988)。次いで、バックグラウンドの読み取りを考慮して分光光度的定量によって活性を決定し、結果を630nmの吸光度で示した。HT−29/IAP細胞の未分画の全溶解物は高活性を示し、組換え型IAPがGPIアンカーを含むため、膜画分は活性のほとんどを含んでいた(図6A)。内因性ヒトIAPを、酪酸ナトリウム処理によってHT−29親細胞中に誘導し、24時間誘導由来のサンプルは、形質転換体細胞と同レベルのLPS脱リン酸化活性を示した(図6B)。この結果は、内因性IAPおよび組換え型IAP(細胞膜上に発現)が基質としてLPSを脱リン酸化することができることを示す。
(iii.WTマウスおよびAkp3−/−マウス由来の十二指腸サンプルのLPS脱リン酸化活性)
WTおよびAkp3−/−同腹仔マウス由来の十二指腸粘膜を抽出し、LPS脱リン酸化活性を、上記と同一の手順を使用して試験した。マウス十二指腸は、dIAPを強く発現し、加えて、gIAPおよびEAPをより低いレベルで発現する。基質としてpNPPを使用した十二指腸抽出物中のAP活性を図7Aに示す。Akp3−/−十二指腸中の残存活性のほとんどは、gIAPおよび非常に少量のEAPの発現に起因する。絶食によってdIAP発現が減少したが、再摂取により、WTマウスにおけるdIAP発現が回復した。同一サンプルのLPS脱リン酸化活性を図7Bに示す。WT十二指腸は、ノックアウトマウスと比較して有意により高いLPS脱リン酸化活性を示し、再摂取後に活性が戻った。したがって、dIAPサイレンシングにより、宿主自身を管腔LPS曝露から防御する宿主の能力が損なわれ得る。WTとAkp3−/−との間のpNPPase活性の相違(図7A)は、LPS脱リン酸化活性の相違より大きい(図7B)。このデータは、dIAPおよびgIAPの両方がインビトロでLPSを脱リン酸化することができることを示す。組換え型dIAPは、pNPPアッセイにおいてgIAPよりもはるかに高い活性を有する(K;dIAP対gIAP:1.1±0.34対0.79±0.17)。このことは、pNPPaseアッセイで認められた相違を説明することができる。
(3.実施例3:IAPの酵素活性を特異的に調整する小分子を同定するための包括的化学ライブラリーのスクリーニング)
(i.方法)
(a.酵素の産生)
ヒトIAP、TNAP、PLAP、GCAP、マウスTNAP、dIAP、EAP、またはgIAP(分泌形態)(FLAGタグ化)のcDNAを含む発現ベクターpCMV−Scriptを、標準的なエレクトロポレーション法を使用して、一時的発現のためにCOS−1細胞にトランスフェクトする。GPIアンカー部位をFLAG配列と置換して、培地に分泌されるタンパク質を作製し、抗FLAG抗体によって固定された形態でその動態を試験した(Narisawaら,2007)。24時間後に培地を無血清培地Opti−MEM(Invitrogen)に変更し、エレクトロポレーションから66時間後に分泌したタンパク質を含む培地を収集した。2μm酢酸セルロース膜で濾過した改良培地に0.1%BSAを補い、等分し、−80℃で保存した。
一次ハイスループットスクリーニングで使用すべきヒトIAPを大量に産生する。最大で200,000ウェルについて(各プレート中にブランクおよびネガティブコントロールを含む)、およそ1600mlの組換え型ヒトIAPワーキング溶液(8μl/ウェル×200,000)を使用する。ワーキング溶液は5分間のpNPP比色アッセイでΔOD405(速度)約300を示すAP活性を有するストック溶液の、80倍希釈液である。したがって、最少で20mlのストック溶液(1600÷80)が必要である。酵素ストックを、100μgプラスミドDNAを使用してCOS−1細胞の10の15cmφプレートから調製する[10プレート×(10μgDNA/1×10細胞/15cmφプレート)]。
(b.アッセイプロトコール)
化合物アリコート(100μMの10%DMSOを4μL)を、アッセイ緩衝液(250mM DEA(pH9.8)、−2.5mM MgCl、−0.05μM ZnCl)で80倍に希釈したヒトIAPストック溶液の8μLのヒトIAPワーキング溶液に添加する。基質CDP−Star(2−クロロ−5−(4−メトキシスピロ{1,2−ジオキセタン−3,2’(5’−クロロ)−トリシクロ[3.3.1.1]3,7デカン}−4−イル)−1−フェニルホスフェート二ナトリウム(New England Biolabs))の溶液(水中125μMの8μL)を各ウェルに添加する。基質としてpNPPを使用した古典的な比色アッセイではなく一次スクリーニングのためにCDP−Star系を選択する。なぜなら、CDP−Starとの化学発光反応はより高い感度を有し、ライブラリー中および/または組織抽出物のいくつかの化合物の内因性の吸光度に影響を受けないからである。CDP−Starの最終濃度(442.5μM)は、アッセイ緩衝液中で決定したK値に等しい。ヒトIAPワーキング溶液およびCDP−Starの分注を、WellMateバルクディスペンサー(Matrix)を使用して処理する。プレート(白色384ウェル少量Greiner 784075)を室温で30分間インキュベートし、発光シグナルをPerkinElmer EnVisionマルチモードプレートリーダーを使用して測定する。L−フェニルアラニン(1mM最終濃度)および2%DMSOを、それぞれ、阻害コントロールおよびブランクとして使用する。データ分析を、CBISソフトウェア(ChemInnovations,Inc)を使用して処理する。手順を図13にまとめている。
(c.アクチベーターを同定するためのストラテジー)
化学ライブラリースクリーニングのために使用されるデータ分析ソフトウェアを、「インヒビター」を同定するためにデザインする。したがって、分析由来の正の数は「正の阻害」を意味する一方で、負の数は「酵素反応の増加/活性化」を示す。負の値を示した各化合物を、一次スクリーニングにおいて手作業で試験して、偽シグナル/人為的結果の可能性を排除する。
CDP−Star系を使用した用量依存性アッセイを、手作業の試験で再現性のある結果が得られた化合物のために使用する。化合物を希釈し(100mM〜0.03mM)、基質添加前にヒトIAP酵素と30分間インキュベートする。同時に、ヒトTNAP、ヒトPLAP、ヒトGCAP、マウスTNAP、マウスdIAP、マウスEAP、およびマウスgIAPを試験して、酵素特異性を決定する。各酵素量を、30分間の反応について約0.5ΔOD405(速度)を与えるAP活性に正規化し、0mM化合物を使用したオリジナル値からの%変化として最終データをプロットする。
(d.解釈)
酵素インヒビターは、しばしば、アロステリック、競合的、非競合的(uncompetitive)、または非競合的(noncompetitive)と分類されるが、酵素および基質に対する酵素アクチベーターの相互作用は、インヒビターとは異なり得る。インビボで作用する分子を同定することが望ましい。したがって、pH9.8およびpH7.5での動態を比較する。中性pHでのアッセイは、より有効にインビボ状況を示す(Narisawaら,2007)。中性pHでの感度はロボットシステムで使用するには低すぎるので、アルカリ性pHを一次スクリーニングのために使用する。したがって、この工程での得られたアクチベーターの挙動を、中性pHで試験することができる。スクリーニングストラテジーのまとめを図14に示す。
(4.実施例4:インビトロでのLPS脱リン酸化活性に及ぼす影響)
(i.方法)
(a.組換え型IAPを使用したインビトロでのLPS脱リン酸化活性に及ぼす影響)
組換え型酵素、FLAGタグ化ヒトIAP、マウスdIAP、マウスEAP、およびマウスgIAPの溶液を、5分間のpNPP比色アッセイについて約0.5ΔOD405(速度)を与えるAP活性に正規化し、抗FLAG抗体(Sigma)でコーティングした96ウェルプレート中でインキュベートする。プレートを、TBS−0.1%Tween20で洗浄する。20mM TrisHCl(pH7.5)−150mM NaCl−1mM MgCl−20μM ZnCl中で調製した5.0mg/mlのEscherichia coli由来のLPS(0111:B4、Fluka)と共に濃度0、3.3、10、30μMのアクチベーターをウェル中で2時間インキュベートする。Biomol Green試薬(マラカイトグリーン/モリブデン酸アンモニウム液、Baykovら 1988)を添加して放出Piを測定する。全ポイントを三連で行う。酵素を含まないウェルを、差し引くべきバックグラウンドとして使用する。
(b.腸サンプルを使用したインビトロでのLPS脱リン酸化活性に及ぼす影響)
8〜16週齢のWTマウスおよびAkp3−/−マウス(各対は性別が適合した同腹仔に由来する)を、COガスで安楽死させる。直ちに小腸を切開し、氷冷TBS(20mM TrisHCl(pH7.5)−150mM NaCl)中で長手方向に開いて栄養物を除去する。腸を4つのセグメント(それぞれ近位から遠位に25%の長さ;セグメント1、2、3、4)に分割する。セグメント1は十二指腸を示し、セグメント2および3は主に空腸であり、セグメント4はほとんどが回腸である。各セグメントを、2ml抽出緩衝液(50mM TrisHCl(pH8.9)−1mM MgCl−20μM ZnCl−0.1% TritonX−100)および2mlのn−ブタノールを含むチューブにいれる。短時間のボルテックスおよび15分間の回転後、チューブを1,000gで10分間スピンする。腸絨毛から放出されたアルカリホスファターゼ含む水相を、100Kgで15分間さらに遠心分離して破片を除去する。タンパク質濃度を、BCA(Pierce)によって決定し、全サンプルを抽出緩衝液で1.5mg/mlに調整する。組換え型gIAPに対して作製されたが、dIAPと交差反応するウサギ抗体(#3776)でコーティングした96ウェルプレートのウェル中でサンプルをインキュベートする(Narisawaら,2007)。プレートをTBS−0.1% Tween20で洗浄し、5.0mg/mlのEscherichia coli由来のLPS(0111:B4、Fluka)をウェル中で2時間インキュベートする。Biomol Green試薬(マラカイトグリーン/モリブデン酸アンモニウム液、Baykovら,1988)を添加して放出Piを測定する。全ポイントを三連で行う。ネガティブコントロールウェル(腸ブタノール抽出物なし、アクチベーターなし)を、差し引くべきバックグラウンドとして使用する。予備アッセイでLPS脱リン酸化活性が得られる腸サンプルを、Biomolアッセイの前に5.0mg/ml LPSと共に0、3.3、10、30μMの各アクチベーターと2時間インキュベートする。
(c.解釈)
LPSは中性pHの緩衝液中で調製されるので、組換え型IAPを使用したLPSアッセイに及ぼすアクチベーターの影響は、上記の中性pHでのCDP−Starアッセイから得た結果と同等であり得る。腸抽出物を使用したLPSアッセイにおけるアクチベーターを使用しないアッセイは、dIAPおよびgIAPがLPSを脱リン酸化するために同じ能力を有するかどうかを決定することができる。WTマウス由来のセグメント1(十二指腸)抽出物はdIAPおよびgIAPの両方を含み、セグメント2、3、4抽出物はgIAPを含む一方で、Akp3−/−マウス由来の全サンプルはgIAPを含む。WTマウス由来のセグメント1のみがLPS脱リン酸化活性を示す場合、dIAPがLPSの主要な解毒物質(detoxifier)である。WTおよびAkp3−/−由来の他のセグメントが有意な値を示し、他のマウスAPに対して交差反応性を持たないdIAPに対するウサギ抗体(#8933)を使用した独立したアッセイが負の値を示す場合、gIAPがLPSの解毒で役割を果たし得る。抗体#8933を使用した空腸および回腸サンプルは、ネガティブコントロールとしての機能を果たし得る。ネガティブコントロール(Akp3−/−マウス)が依然として有意な活性を示す場合、EAPを試験し得る。サンプルを抗EAP抗体(#8936)とインキュベートし、Akp5−/−マウス(Narisawaら,1997)をネガティブコントロールとして使用した。
(5.実施例5:LPSに曝露した野生型マウスおよびAkp3−/−マウスの腸に及ぼすアクチベーターの影響)
(i.方法)
(a.吸収、分布、代謝、および排除(ADME)パラメーター)
分子のADMEプロフィールの評価により、生物学的利用能およびインビボ効能に関する最適な潜在的問題の発見手段が得られる。以下のアッセイおよびスクリーニングを使用して、最適な予想されるインビボでの特徴を有する新規の薬物候補に優先順序をつける。
ミクロソーム安定性:ミクロソーム安定性アッセイは、肝臓によって代謝される化合物の潜在性に関する不可欠な情報を得るために特異的肝臓ミクロソームを使用する。これを行うために、化合物溶液を種特異的肝臓ミクロソームと37℃で45分間までインキュベートする。内部標準を含むメタノールの添加によって、5つの時点で反応を停止させる。タンパク質の沈殿および遠心分離後、サンプルをLC−MS/MSによって分析する。
シトクロムP450阻害:シトクロムP450阻害アッセイは、薬学的化合物が重要なシトクロムP450酵素を阻害する範囲を定量する。これらの酵素の阻害により、潜在的な薬物−薬物相互作用を予想することができる。この手順のために、化合物を、特異的シトクロムP450プローブ基質の存在下でミクロソームおよびNADPHとインキュベートする。インキュベーション後、内部標準を含むメタノールを添加して反応を停止させる。種々のイソ型(CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、およびCYP3A4)について、代謝産物をLC−MS/MSを使用してモニタリングする。ビヒクルコントロールと比較した代謝産物形成の減少を使用して、IC50値を計算する。既知の選択的P450インヒビターを、試験化合物と共に結果の有効性を評価するためのコントロール反応物として含める。
透過性:並行人工膜透過アッセイ(PAMPA)は、人工ヘキサデカン膜を介した試験化合物の受動拡散を測定する。プロトコールを、薬物物質の受動的な経細胞透過を予想するようにデザインした。化合物溶液(緩衝液中、最少のDMSO)を、プレートのドナー区画への添加前に濾過する。予め調製した人工膜を介したレシーバー(receiver)区画への透過を、室温で5時間のインキュベーション後に測定する。濾過した試験化合物溶液から分析標準を調製する。化合物を、サンプルの適切な希釈物を使用し、5点較正を使用してLC−MS/MS分析によって定量する。各化合物についての4つまでの見かけ上の透過性係数を、実験回収率と共に計算する。
(b.短時間インビボ試験)
アクチベーターを、0.2ml PBSならびに0、3、および9mg/kg体重で調製し、経管栄養(gavage)によって与える。L−フェニルアラニン(公知のIAPインヒビター)を、ネガティブコントロール群に投与する(40mg/kg)。10分後、0.2ml PBS中に溶解したLPS(0111:B4、Fluka)を、20mg/kg体重で経管栄養によってアクチベーター処置マウスに投与する。2時間後にマウスをAvertin(IP、15μl/g)で麻酔して、心穿刺によって血液および腸組織を収集する。腸セグメントをウェスタンブロットによって分析し、リン酸化IκBαおよびリン酸化NF−κB/p65に対する抗体を使用して、LPSシグナル伝達の活性化を試験する。腸セグメントの一部を4%パラホルムアルデヒドで固定し、これを免疫組織化学のために使用してp65の核移行を比較する(DePlaenら,2000)。血清中の活性LPSレベルを、カブトガニアメーバ様細胞溶解物ベースのLPS検出キットであるPyrochrome色素形成試験キット(Cape Cod,Inc.)によって測定する。全経管栄養実験を、8〜16週齢のWTマウスおよびAkp3−/−マウスの3つの対(各対は性別が適合した同腹仔に由来する)で行う。
(c.24時間インビボ試験)
マウスを、アクチベーター化合物(0、100、または300μg/ml)を含む給水器(water bottle)と共に収容する。体重が30gの1匹のC57Bl/6マウスが24時間に約8mlの水を摂取するので、24時間のアクチベーターの全取り込みは約0、0.8、または2.4mgのはずである(Bachmanovら,2002)。PBS中に調製したLPSを経管栄養(20mg/kg)によって投与し、同時に、アクチベーターを含む給水器を新しくする。24時間後、アクチベーターを飲んだマウスをAvertin(IP、15μl/g)で麻酔し、血液および腸組織を収集する。サンプルを、LPS測定、ウェスタンブロット、および免疫組織化学、ならびに短期間インビボ試験のために処理する。
全経管栄養実験を、8〜16週齢のWTマウスおよびAkp3−/−マウスの3つの対(各対は性別が適合した同腹仔に由来する)で行う。
(d.解釈)
短期間試験は、高濃度のアクチベーターがLPS曝露時に十二指腸中などに存在する場合のIAP活性化の影響を示す。アクチベーターを使用しないWTマウスよりもアクチベーターを使用したWTマウスで、血清中の活性LPSレベルおよびLPSシグナル伝達レベルの低下が認められる一方で、アクチベーターを使用するAkp3−/−マウスおよび使用しないAkp3−/−マウスでこれらが増加する場合、このアクチベーターはdIAPのLPS解毒を補助している。24時間試験は、腸全体で長期間起こるLPS曝露に及ぼすIAPアクチベーターの影響を観察することである。24時間試験は比較的低濃度で長期間効能を維持することを示すので、24時間試験および短期間試験で正の結果を示すアクチベーターは望ましい分子である。
WT動物におけるLPSシグナル伝達を予防/軽減するが、Akp3−/−動物において効果がないアクチベーターは、十二指腸中で発現したdIAPを活性化すると解釈することができる。WT動物およびAkp3−/−動物の両方がアクチベーターの使用でLPSシグナル伝達の減少を示す一方で、L−フェニルアラニンを使用したWTマウスおよびAkp3−/−マウスがLPSシグナル伝達の増加を示す場合、この化合物は、小腸全体に発現したgIAP/EAPを活性化することができ、LPS脱リン酸化を促進することができる。この場合、gIAPのみを含むAkp5−/−動物由来の回腸サンプルを試験し得る。
(6.実施例6:細菌傷害および腫瘍発生からの胃腸管の防御)
哺乳動物腸粘膜の重要な機能は、栄養を消化および吸収する一方で、管腔の微生物および毒素に対する障壁を提供することである。飢餓および/または疾患の条件下で腸障壁が損なわれるようになり、有意な罹患率および死亡率を導くことが明らかである(Mullerら,2005 Cell Mol Life Sci 62:1297−130)。腸アルカリホスファターゼ(IAP)(刷子縁酵素)は、絨毛関連腸細胞中にもっぱら発現する。IAP発現は絶食によって下方制御される一方で、栄養性(tropic)経腸栄養はIAP発現を回復する(Hodinら,1994,Am J Physiol 266:G83−G89)。いくつかの研究により、IAPは、その内毒素効果の主な供給源である脂質A構造の脱リン酸化を介して、細菌リポ多糖(LPS)(グラム陰性菌の細胞壁の主成分)を解毒することができることが示されている(Poelstraら,1997 Carcinogenesis:1567−1572;Bentalaら,2002,Shock 18:561−566)。LPS曝露はIAP発現を誘導する(Kapojosら,2003,Int.J.Exp.Pathol.84:135−144)。以前の研究では、離乳前に新生児型から成体型に腸内細菌叢の集団が劇的に変化する場合にIAP発現が開始され、IAPは細菌侵入に対する粘膜防御因子として作用することが示されている(Narisawaら,2007,Mol.Cell.Biol.23:7525−7530;Batesら,2007,Cell Host and Microbe 2:371−382;Goldbergら,2008,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 105:3551−3556)。IAP−/−マウスでは、細菌侵入が虚血/再灌流後に重篤であり(炎症を伴う腸損傷の臨床的に関連するモデル)、重病で観察される栄養性(tropic)経腸栄養の有利な影響はIAP機能の維持の結果であるという概念が支持される(Goldbergら,2008,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 105:3551−3556)。さらに、消化管中の高レベルのLPSと炎症性腸疾患(IBD)発症との間の関連は十分に確立されており(Loftusら,2002,Alimentary Pharmacology & Therapeutics 16:51−60)、IAP投与はIBD処置として提案されている(Poelstraら,1997,Am.J.Pathol.151:1163−1169;Beumerら,2002,J.Pharmacol.Exp.Ther.307:737−744)。
結腸直腸がん(頻繁な悪性腫瘍)は、西半球における主要な死因であり、自発的に発症するか、またはクローン病、潰瘍性大腸炎、およびIBDなどにおける慢性腸炎の長期合併症として発症する(XieおよびItzkowitz,2008,World J Gastroenterol.14:378−389)。結腸直腸がんを、結腸炎関連がん(すなわち、ヒトにおける結腸直腸がんと酷似するアゾキシメタン(AOM)誘導性結腸指向性(colonotropic)発癌)のマウスモデルを使用して研究することができる。アゾキシメタン(AOM)は、DNAのアルキル化、それによる塩基の誤対合の促進によって癌を開始させることができる化学薬品である(Papanikolauら,1998,Carcinogenesis 21:1567−1572)。AOM自体は最終的な発癌性代謝産物を示さず、段階的に活性化され(肝臓内のシトクロムP450によって媒介されるヒドロキシル化工程が含まれる)(Sohnら,2001,Cancer Res.61:8435−8440)、胆汁内分泌後、結腸細菌叢によってさらに代謝される(Fialaら,1977,Cancer 40,2436−2445;Reddyら,1974,Cancer Res.34:2368−2372)。AOMのみの反復投与によって自発的腫瘍形成を駆動することができる一方で、腫瘍形成は、プロ炎症薬であるデキストラン硫酸ナトリウム(DSS)によって非常に促進される(Tanakaら,2003,Cancer Sci.94:965−973;Neufertら,2007,Nature Protocols 8:1998−2001)。単回AOM注射およびDSSの組み合わせにより、結腸炎関連腫瘍発症モデルを作製する。ヒトにおける双生児研究により、胃腸管炎症性疾患および腫瘍発症に対する感受性のための強い遺伝子成分が、胃腸管上皮の完全性の喪失および宿主の遺伝的背景によって許容される特定の細菌集団プロフィールに起因する炎症に同様に関連することが示されている(De la Chapelle,2004)。IAPは、毒素代謝を変えることによって、または上皮完全性を損なうことによって引き起こされる炎症に対する感受性を変えることよって、結腸癌の発症リスクを変化させることができる。
本明細書中に示すように、IAPレベルは、細菌傷害および結腸直腸がんの開始に関与している。結果は、IAPレベルの減少によって胃腸管内の細菌傷害レベルが増加し、結腸直腸がんリスクも増加することを示す。
(i.方法)
IAPノックアウトマウスモデルは、以前に開発および特徴付けられている(Narisawaら,2003,Mol.Cell.Biol.23:7525−7530)。さらに、マウス消化管中のIAP発現は離乳直前(胃腸内細菌叢の変化と一致する時期)に開始されると以前に決定された(Narisawaら,2007,Am.J.Physiol.Gastrointest.Liver Physiol.293:1068−1077)。内因性管腔細菌/毒素に対する粘膜防御を崩壊させることが公知の虚血性傷害中にIAP−/−マウスの感受性をまた研究した(Goldbergら,2008,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 105:3551−3556)。
(ii.結果)
(a.WTマウスおよびKOマウス中の細菌数)
WT動物およびKO動物の両方を、標準的な上腸間膜動脈結紮技術およびその後の再灌流である虚血/再灌流(I/R)モデルを使用して研究した(Hinnebuschら,2002,J Gastrointest Surg 6:403−409)。WTマウスおよびIAP KOマウスを、45分間の上腸間膜動脈結紮クランプおよびその後の種々の時間の再灌流に供した。偽開腹手術および介入なしをコントロールとして使用した。腸間膜組織を収集し、節内の細菌数を決定した。偽マウスを、全実験においてコントロール目的のために使用した。IAPが消化管細菌転移からマウスを防御することがデータから明らかである。腸障壁がWT動物およびKO動物の両方で破壊されるようになったにもかかわらず、IAPの存在は、多数の細菌が粘膜障壁を交差して腸間膜リンパ節に侵入するのを予防していた。(図15を参照のこと)。
(b.WTマウスおよびEts2A72/A72マウスで使用した9週目のAOM/DSS腫瘍モデル)
AOM/DSS腫瘍モデルを使用して、マウスにおけるIAPの影響および腫瘍形成を決定した。AOMをWTマウスおよびEts2A72/A72マウスの両方に投与し、その後にDSSを5日間投与し、その後に回復期があった。6〜8週齢のIAP Ets2A72/A72およびWT同胞コントロールマウスに、12.5mg/kgのAOMまたはPBS(ビヒクルのみ)を腹腔内に(i.p.)投与した。5日後、マウスを、飲料水中2.5%デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)を5日間およびその後に通常の水を16日間のサイクルに供した。サイクルをもう一度繰り返した。最終サイクルでは、マウスに2%DSSを4日間投与し、その後に通常の水を10日間投与した(図16を参照のこと)。処置中、マウスを毎日秤量し、下痢および直腸出血について視覚的に検査する。実験終了時、組織学的試験のために、全マウスを屠殺し、結腸、脾臓、および腸間膜リンパ節を収集した。下痢および時折の直腸出血は結腸炎の結果であり、これらのパラメーターをモニタリングして疾患の開始および進行を検出した。マウスは、典型的には、DSS後3〜4日間体重が減少し続けるが、その後に回復する。脱水が認められる全動物を、皮下乳酸加リンゲル液で処置した。
69%(9/13)のWTマウスが肉眼で見える腺腫を発症した。Ets2A72/A72マウスでは、92%(13/14)の動物が9週目までに腫瘍を発症した。これは、WTと比較してEts2A72/A72動物での腫瘍形成の33%増加である。さらに、Ets2A72/A72動物は、WT動物と比較して動物あたり3倍の腫瘍数を発症した(図17を参照のこと)。組織学的分析により、腫瘍が腺腫であることを確認した。
(c.WTマウスおよびEts2A72/A72マウスで使用した19週目のAOM/DSS腫瘍モデル)
上記と同一のAOM/DSS腫瘍モデルを使用して、マウスにおけるIAPの影響および腫瘍形成を決定した。AOMをWTマウスおよびEts2A72/A72マウスの両方に投与し、その後にDSSを5日間投与し、その後に回復期があった。このサイクルを3回繰り返し(9週間)、動物にさらに10週間腫瘍を発症させ、その後に動物を屠殺し、器官を採取した。
70%のEts2A72/A72(AA)動物が癌を発症した一方で、30%未満のコントロール動物が腫瘍を発症した(図18A)。また、動物あたりの平均腫瘍数は、Ets2A72/A72マウスにおいてはるかに多かった。各Ets2A72/A72マウスは約5個の腫瘍を有していた一方で、WTマウスはほぼ1個の腫瘍しか有していなかった(図18Bを参照のこと)。しかし、2つのマウス型の平均腫瘍サイズが有意に異なることはなかった(図18C)。
Ets2A72/A72マウスと比較してWTマウスで腫瘍数が減少する場合でさえも、各腫瘍サイズは類似するようである。これは、Ets2欠損マウスの結腸腫瘍形成に対する感受性が腫瘍成長ではなく初期形質転換事象に起因し得ることを示す。
(iii.考察)
AOM/DSS腫瘍モデルをまたWTマウスおよびIAP−/−マウスのために使用して、IAPが有意なメディエーターまたは腫瘍形成であるかどうかを決定することができる。研究を、修正することなく上記のように行うことができる。炎症性腸疾患(IBD)はIAPに関与し、IBDは結腸直腸がんに関与する。このことは、IAPレベルが結腸直腸がん開始に直接関与し得ることを示す。したがって、IAPレベルを増加させる本発明化合物の発見により、IBDおよび結腸直腸がんのリスクを軽減可能である。
IAP活性を「活性化」/増強することができる小分子化合物の検索におけるHTSに適切な堅調なLPS−脱リン酸化アッセイを開発することができる。本アッセイは、治療薬として将来開発するのに有用であり得る「アクチベーター」を確保するためのスクリーニングのためにヒトIAPを使用することができる。二次スクリーニングでは、一次ヒットをマウスIAPも活性化する能力について試験する。このことは、AOM/DSSマウスモデルにおける追跡研究を可能にする。ヒトおよびマウスの組換え型酵素のグリコシル化パターンが腸細胞中で見出されるパターンと必ず異なり、可変性がIAPの触媒活性に影響を及ぼすことが公知であるので、エクスビボ確認スクリーニングを第3の例で使用することもできる(Narisawaら,2007,Liver Physiol.293:1068−1077)。
ヒトおよびマウスIAPの両方を活性化させる同定された化合物を実験マウスモデルで評価することができる一方で、化合物を最小の遅延で臨床試験のためにさらに至適にする。インビトロアッセイでLPS脱リン酸化の有意な活性化を示す化合物を、WTマウスおよびIAP−/−マウスの胃腸管セグメントを使用したエクスビボ研究のために選択する。なぜなら、WTマウス由来の胃腸管中のLPS脱リン酸化活性が以前に確立されており、IAP−/−十二指腸中で活性が非常に減少することが見出されていたからである(Goldbergら,2008,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 105:3551−3556)。小分子アクチベーターは、IAP活性を発現するWT動物由来の検体でLPS解毒を増強する一方で、IAP機能を欠くマウスでは影響は認められない。
(F.参考文献)

Claims (53)

  1. 有効量の腸アルカリホスファターゼ(IAP)モジュレーターを被験体に投与する工程を含む、前記被験体において胃腸細菌侵入を予防する方法。
  2. 有効量の腸アルカリホスファターゼ(IAP)モジュレーターを胃腸粘膜に投与する工程を含む、前記粘膜上のグラム陰性菌作用によって引き起こされるかまたは悪化する疾患または病状を処置または予防する方法。
  3. 前記IAPモジュレーターがIAPアクチベーターである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記IAPモジュレーターが、式:
    (式中、
    RおよびRは以下からそれぞれ独立して選択される:
    (i)水素、
    (ii)置換または非置換のC、C10、またはC14アリール、または
    (iii)−C(O)R、ここで、Rはヒドロカルビル単位であり、
    は、
    (i)水素、
    (ii)置換または非置換のC〜C直鎖、分枝、または環状アルキル
    であり、
    RおよびRは共に式:
    を有する縮合環系を形成することができるか、あるいは
    およびRは共に式:
    を有する縮合環系を形成することができ、
    は水素またはC〜C直鎖アルキルであり、
    Aは、3〜14個の炭素原子および酸素、窒素、硫黄、またはその組み合わせから選択される1〜5個のヘテロ原子を有する1つまたは複数の置換または非置換のシクロアルキル環、アリール環、複素環、またはヘテロアリール環である)を有する1つまたは複数の化合物を含む、請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記化合物が、式:
    (式中、
    RおよびRは以下から選択される:
    (i)置換または非置換のC、C10、またはC14アリール、または
    (ii)−C(O)R
    (iii)ここで、Rは以下から選択される:
    (a)置換または非置換のC〜C10直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (b)−OR、ここで、Rは以下から選択される:
    (i)水素、
    (ii)置換または非置換のC〜C直鎖または分枝アルキル、
    各置換は以下から選択される:
    (i)ハロゲン、および
    (ii)−[C(R7a)(R7b)]C(O)R
    はヒドロキシ、C〜C直鎖もしくは分枝アルコキシ、または−N(R8a)(R8b)であり、各R8aおよびR8bは、水素またはC〜C10直鎖、分枝、もしくは環状アルキルから独立して選択され、
    (iii)−[C(R7a)(R7b)]N(R9a)(R9b)、
    各R9aおよびR9bは、水素またはC〜C10直鎖、分枝、もしくは環状アルキルから独立して選択されるか、あるいは、R9aおよびR9bは共に3〜7個の原子を有する環を形成することができ、
    各R7aおよびR7bは独立して水素またはC〜C直鎖もしくは分枝アルキルであり、添え字wは0〜5の整数であり、
    Aは6員のアリール環、複素環、またはヘテロアリール環であり、
    各Rは水素の置換であり、各Rは以下から独立して選択される:
    (i)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (ii)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルケニル、
    (iii)C〜C12置換または非置換の直鎖または分枝アルキニル、
    (iv)CまたはC10置換または非置換アリール、
    (v)C〜C置換または非置換の複素環、
    (vi)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、
    (vii)−[C(R24a)(R24b)]OR10
    10は以下から選択される:
    (a)−H、
    (b)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (c)CまたはC10置換または非置換のアリールまたはアルキレンアリール、
    (d)C〜C置換または非置換の複素環、
    (e)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、
    (viii)−[C(R24a)(R24b)]N(R11a)(R11b)、
    11aおよびR11bは以下からそれぞれ独立して選択される:
    (a)−H、
    (b)−OR12
    12は水素またはC〜C直鎖アルキルであり、
    (c)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (d)CまたはC10置換または非置換のアリール、
    (e)C〜C置換または非置換の複素環、
    (f)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、または
    (g)R11aおよびR11bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
    (ix)−[C(R24a)(R24b)]C(O)R13
    13は以下である:
    (a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (b)−OR14
    14は、水素、置換または非置換のC〜C直鎖アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであり、
    (c)−N(R15a)(R15b)、
    15aおよびR15bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R15aおよびR15bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
    (x)−[C(R24a)(R24b)]OC(O)R16
    16は以下である:
    (a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (b)−N(R17a)(R17b)、
    17aおよびR17bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R17aおよびR17bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
    (xi)−[C(R24a)(R24b)]NR18C(O)R19
    18は以下である:
    (a)−H、または
    (b)C〜C置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    19は以下である:
    (a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (b)−N(R20a)(R20b)、
    20aおよびR20bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R20aおよびR20bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
    (xii)−[C(R24a)(R24b)]CN、
    (xiii)−[C(R24a)(R24b)]NO
    (xiv)−[C(R24a)(R24b)]21
    21は、−F、−Cl、−Br、または−Iから選択される1〜21個のハロゲン原子に置換されたC〜C10直鎖、分枝、または環状アルキルであり、
    (xv)−[C(R24a)(R24b)]SO22
    22は、水素、ヒドロキシル、置換もしくは非置換のC〜C直鎖もしくは分枝アルキル、置換もしくは非置換のC、C10、もしくはC14アリール、C〜C15アルキレンアリール、C〜C置換もしくは非置換の複素環、またはC〜C11置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、
    (xvi)同一炭素原子上の2個のR単位は共に=O、=S、または=NR23から選択される単位を形成することができ、
    23は、水素、ヒドロキシル、C〜C直鎖もしくは分枝アルキル、またはC〜C直鎖もしくは分枝アルコキシであり、
    24aおよびR24bは、それぞれ独立して、水素またはC〜Cアルキルであり、
    添え字xは0〜14の整数であり、
    添え字nは0〜5の整数であり、
    各Rは以下から独立して選択される水素の置換である:
    (i)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (ii)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルケニル、
    (iii)C〜C12置換または非置換の直鎖または分枝アルキニル、
    (iv)CまたはC10置換または非置換のアリール、
    (v)C〜C置換または非置換の複素環、
    (vi)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、
    (vii)−[C(R39a)(R39b)]OR25
    25は以下から選択される:
    (a)−H、
    (b)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (c)CまたはC10置換または非置換のアリールまたはアルキレンアリール、
    (d)C〜C置換または非置換の複素環、
    (e)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、
    (viii)−[C(R39a)(R39b)]N(R26a)(R26b)、
    26aおよびR26bは以下からそれぞれ独立して選択される:
    (a)−H、
    (b)−OR27
    27は水素またはC〜C直鎖アルキルであり、
    (c)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (d)CまたはC10置換または非置換のアリール、
    (e)C〜C置換または非置換の複素環、
    (f)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、または
    (g)R26aおよびR26bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
    (ix)−[C(R39a)(R39b)]C(O)R28
    28は以下である:
    (a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (b)−OR29
    29は、水素、置換または非置換のC〜C直鎖アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであり、
    (c)−N(R30a)(R30b)、
    30aおよびR30bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R30aおよびR30bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
    (x)−[C(R39a)(R39b)]OC(O)R31
    31は以下である:
    (a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (b)−N(R32a)(R32b)、
    32aおよびR32bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R32aおよびR32bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
    (xi)−[C(R39a)(R39b)]NR33C(O)R34
    33は以下である:
    (a)−H、または
    (b)C〜C置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    34は以下である:
    (a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (b)−N(R35a)(R35b)、
    35aおよびR35bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R35aおよびR35bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
    (xii)−[C(R39a)(R39b)]CN、
    (xiii)−[C(R39a)(R39b)]NO
    (xiv)−[C(R39a)(R39b)]36
    36は、−F、−Cl、−Br、または−Iから選択される1〜21個のハロゲン原子に置換されたC〜C10直鎖、分枝、または環状アルキルであり、
    (xv)−[C(R39a)(R39b)]SO37
    37は、水素、ヒドロキシル、置換もしくは非置換のC〜C直鎖もしくは分枝アルキル、置換もしくは非置換のC、C10、もしくはC14アリール、C〜C15アルキレンアリール、C〜C置換もしくは非置換の複素環、またはC〜C11置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、
    (xvi)同一炭素原子上の2個のR単位は共に=O、=S、または=NR38から選択される単位を形成することができ、
    38は、水素、ヒドロキシル、C〜C直鎖もしくは分枝アルキル、またはC〜C直鎖もしくは分枝アルコキシであり、
    39aおよびR39bは、それぞれ独立して、水素またはC〜Cアルキルであり、
    添え字yは0〜14の整数であり、
    添え字mは0〜5の整数である)を有する、請求項4に記載の方法。
  6. およびR置換の水素の置換が、以下:
    (i)C〜C12直鎖、分枝、または環状アルキル、アルケニル、およびアルキニル、
    (ii)置換または非置換のCまたはC10アリール、
    (iii)置換または非置換のCまたはC10アルキレンアリール、
    (iv)置換または非置換のC〜C複素環、
    (v)置換または非置換のC〜Cヘテロアリール環、
    (vi)−(CR102a102bOR101
    (vii)−(CR102a102bC(O)R101
    (viii)−(CR102a102bC(O)OR101
    (ix)−(CR102a102bC(O)N(R101
    (x)−(CR102a102bN(R101
    (xi)ハロゲン、
    (xii)−(CR102a102bCN、
    (xiii)−(CR102a102bNO
    (xiv)−CH、ここで、Xはハロゲンであり、添え字jは0〜2の整数であり、j+k=3、
    (xv)−(CR102a102bSR101
    (xvi)−(CR102a102bSO101、および
    (xvii)−(CR102a102bSO101
    (式中、各R101は、独立して、水素、置換または非置換のC〜C直鎖、分枝、または環状アルキル、フェニル、ベンジル、複素環、またはヘテロアリールであるか、あるいは、2個のR101単位は共に3〜7個の原子を含む環を形成することができ、R102aおよびR102bはそれぞれ独立して水素またはC〜C直鎖もしくは分枝アルキルであり、添え字zは0〜4である)からそれぞれ独立して選択される有機ラジカルである、請求項5に記載の方法。
  7. 前記化合物が、式:
    (式中、
    は以下から選択される:
    (i)水素、
    (ii)C〜C直鎖または分枝アルキル、または
    (iii)−[CHC(O)N(R8a)(R8b)、
    各Rは以下から選択される:
    (i)C〜C直鎖または分枝アルキル、
    (ii)C〜C直鎖または分枝アルコキシ、
    (iii)−OH、
    (iv)−F、
    (v)−Cl、
    (vi)−Br、
    (vii)−NO
    (viii)−NH、および
    (ix)−CF
    添え字wは0〜3の整数であり、添え字xは0〜5の整数である)を有する、請求項4に記載の方法。
  8. 前記化合物が、式:
    (式中、
    は以下から選択される:
    (i)水素、
    (ii)C〜C直鎖または分枝アルキル、または
    (iii)−[CHC(O)N(R8a)(R8b)、
    各Rは以下から選択される:
    (i)C〜C直鎖または分枝アルキル、
    (ii)C〜C直鎖または分枝アルコキシ、
    (iii)−OH、
    (iv)−F、
    (v)−Cl、
    (vi)−Br、
    (vii)−NO
    (viii)−NH、および
    (ix)−CF
    添え字wは0〜3の整数であり、添え字xは0〜5の整数である)を有する、請求項4に記載の方法。
  9. 前記化合物が、式:
    (式中、
    2個の隣接するR単位は共に以下から選択される置換または非置換の縮合環を形成する:
    (i)シクロアルキル、
    (ii)アリール、
    (iii)複素環、または
    (iv)ヘテロアリール、
    前記縮合環は6〜12個の炭素原子、酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜4個のヘテロ原子を有し、
    添え字xは0〜5の整数である)を有する、請求項4に記載の方法。
  10. 前記縮合環が、以下:
    (i)C〜C12直鎖、分枝、または環状アルキル、アルケニル、およびアルキニル、
    (ii)置換または非置換のCまたはC10アリール、
    (iii)置換または非置換のCまたはC10アルキレンアリール、
    (iv)置換または非置換のC〜C複素環、
    (v)置換または非置換のC〜Cヘテロアリール環、
    (vi)−(CR102a102bOR101
    (vii)−(CR102a102bC(O)R101
    (viii)−(CR102a102bC(O)OR101
    (ix)−(CR102a102bC(O)N(R101
    (x)ハロゲン、
    (xi)−(CR102a102bCN、
    (xii)−(CR102a102bNO
    (xiii)−CH、ここで、Xはハロゲンであり、添え字jは0〜2の整数であり、j+k=3、
    (xiv)−(CR102a102bSR101
    (xv)−(CR102a102bSO101、および
    (xvi)−(CR102a102bSO101
    (式中、各R101は、独立して、水素、置換または非置換のC〜C直鎖、分枝、または環状アルキル、フェニル、ベンジル、複素環、またはヘテロアリールであるか、あるいは、2個のR101単位は共に3〜7個の原子を含む環を形成することができ、R102aおよびR102bはそれぞれ独立して水素またはC〜C直鎖もしくは分枝アルキルであり、添え字zは0〜4である)からそれぞれ独立して選択される1〜14個の水素の置換を有する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記化合物が、式:
    (式中、
    RおよびRは式−C(O)Rを有し、ここで、Rは以下から選択される:
    (a)置換または非置換のC〜C10直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (b)−OR、ここで、Rは以下から選択される:
    (i)水素、
    (ii)置換または非置換のC〜C直鎖または分枝アルキル、
    各置換は以下から選択される:
    (a)ハロゲン、および
    (b)−[C(R7a)(R7b)]C(O)R
    はヒドロキシ、C〜C直鎖もしくは分枝アルコキシ、または−N(R8a)(R8b)であり、各R8aおよびR8bは、水素またはC〜C10直鎖、分枝、もしくは環状アルキルから独立して選択され、
    (c)−[C(R7a)(R7b)]N(R9a)(R9b)、
    各R9aおよびR9bは、水素またはC〜C10直鎖、分枝、もしくは環状アルキルから独立して選択されるか、あるいは、R9aおよびR9bは共に3〜7個の原子を有する環を形成することができ、
    各R7aおよびR7bは独立して水素またはC〜C直鎖もしくは分枝アルキルであり、添え字wは0〜5の整数である)を有する、請求項4に記載の方法。
  12. 前記化合物が、式:
    (式中、
    各Rは以下から独立して選択される水素の置換である:
    (i)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (ii)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルケニル、
    (iii)C〜C12置換または非置換の直鎖または分枝アルキニル、
    (iv)CまたはC10置換または非置換のアリール、
    (v)C〜C置換または非置換の複素環、
    (vi)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、
    (vii)−[C(R39a)(R39b)]OR25
    25は以下から選択される:
    (a)−H、
    (b)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (c)CまたはC10置換または非置換のアリールまたはアルキレンアリール、
    (d)C〜C置換または非置換の複素環、
    (e)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、
    (viii)−[C(R39a)(R39b)]N(R26a)(R26b)、
    26aおよびR26bは以下からそれぞれ独立して選択される:
    (a)−H、
    (b)−OR27
    27は水素またはC〜C直鎖アルキルであり、
    (c)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (d)CまたはC10置換または非置換のアリール、
    (e)C〜C置換または非置換の複素環、
    (f)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、または
    (g)R26aおよびR26bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
    (ix)−[C(R39a)(R39b)]C(O)R28
    28は以下である:
    (a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (b)−OR29
    29は、水素、置換または非置換のC〜C直鎖アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであり、
    (c)−N(R30a)(R30b)、
    30aおよびR30bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R30aおよびR30bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
    (x)−[C(R39a)(R39b)]OC(O)R31
    31は以下である:
    (a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (b)−N(R32a)(R32b)、
    32aおよびR32bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R32aおよびR32bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
    (xi)−[C(R39a)(R39b)]NR33C(O)R34
    33は以下である:
    (a)−H、または
    (b)C〜C置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    34は以下である:
    (a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (b)−N(R35a)(R35b)、
    35aおよびR35bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R35aおよびR35bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
    (xii)−[C(R39a)(R39b)]CN、
    (xiii)−[C(R39a)(R39b)]NO
    (xiv)−[C(R39a)(R39b)]36
    36は、−F、−Cl、−Br、または−Iから選択される1〜21個のハロゲン原子に置換されたC〜C10直鎖、分枝、または環状アルキルであり、
    (xv)−[C(R39a)(R39b)]SO37
    37は、水素、ヒドロキシル、置換もしくは非置換のC〜C直鎖もしくは分枝アルキル、置換もしくは非置換のC、C10、もしくはC14アリール、C〜C15アルキレンアリール、C〜C置換もしくは非置換の複素環、またはC〜C11置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、
    (xvi)同一炭素原子上の2個のR単位は共に=O、=S、または=NR38から選択される単位を形成することができ、
    38は、水素、ヒドロキシル、C〜C直鎖もしくは分枝アルキル、またはC〜C直鎖もしくは分枝アルコキシであり、
    39aおよびR39bは、それぞれ独立して、水素またはC〜Cアルキルであり、
    添え字yは0〜14の整数であり、
    添え字mは0〜5の整数であり、
    各Rは以下から独立して選択される:
    (i)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (ii)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルケニル、
    (iii)C〜C12置換または非置換の直鎖または分枝アルキニル、
    (iv)CまたはC10置換または非置換のアリール、
    (v)C〜C置換または非置換の複素環、
    (vi)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、
    (vii)−[C(R54a)(R54b)]OR40
    40は以下から選択される:
    (a)−H、
    (b)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (c)CまたはC10置換または非置換のアリールまたはアルキレンアリール、
    (d)C〜C置換または非置換の複素環、
    (e)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、
    (viii)−[C(R54a)(R54b)]N(R41a)(R41b)、
    41aおよびR41bは以下からそれぞれ独立して選択される:
    (a)−H、
    (b)−OR42
    42は水素またはC〜C直鎖アルキルであり、
    (c)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (d)CまたはC10置換または非置換のアリール、
    (e)C〜C置換または非置換の複素環、
    (f)C〜C11置換または非置換のヘテロアリール、または
    (g)R41aおよびR41bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
    (ix)−[C(R54a)(R54b)]C(O)R43
    43は以下である:
    (a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (b)−OR44
    44は、水素、置換または非置換のC〜C直鎖アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであり、
    (c)−N(R45a)(R45b)、
    45aおよびR45bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R45aおよびR45bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
    (x)−[C(R54a)(R54b)]OC(O)R46
    46は以下である:
    (a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (b)−N(R47a)(R47b)、
    47aおよびR47bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R47aおよびR47bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
    (xi)−[C(R54a)(R54b)]NR48C(O)R49
    48は以下である:
    (a)−H、または
    (b)C〜C置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    49は以下である:
    (a)C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (b)−N(R50a)(R50b)、
    50aおよびR50bは、それぞれ独立して、水素、C〜C12置換または非置換の直鎖、分枝、または環状アルキル、CまたはC10置換または非置換のアリール、C〜C置換または非置換の複素環、C〜C11置換または非置換のヘテロアリールであるか、あるいは、R50aおよびR50bは共に3〜10個の炭素原子および酸素、窒素、および硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する置換または非置換の環を形成することができ、
    (xii)−[C(R54a)(R54b)]CN、
    (xiii)−[C(R54a)(R54b)]NO
    (xiv)−[C(R54a)(R54b)]51
    51は、−F、−Cl、−Br、または−Iから選択される1〜21個のハロゲン原子に置換されたC〜C10直鎖、分枝、または環状アルキルであり、
    (xv)−[C(R54a)(R54b)]SO52
    52は、水素、ヒドロキシル、置換もしくは非置換のC〜C直鎖もしくは分枝アルキル、置換もしくは非置換のC、C10、もしくはC14アリール、C〜C15アルキレンアリール、C〜C置換もしくは非置換の複素環、またはC〜C11置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、
    (xvi)同一炭素原子上の2個のR単位は共に=O、=S、または=NR53から選択される単位を形成することができ、
    53は、水素、ヒドロキシル、C〜C直鎖もしくは分枝アルキル、またはC〜C直鎖もしくは分枝アルコキシであり、
    54aおよびR54bは、それぞれ独立して、水素またはC〜Cアルキルであり、
    添え字pは0〜14の整数であり、
    添え字qは0〜5の整数である)を有する、請求項4に記載の方法。
  13. 前記化合物が、式:
    を有する、請求項4に記載の方法。
  14. 前記化合物が、式:
    (式中、
    60は以下から選択される:
    (i)水素、
    (ii)置換または非置換のCまたはC10アリール、
    (iii)置換または非置換のC〜Cヘテロアリール、または
    (iv)置換または非置換のC〜C複素環、
    61およびR62は共に以下から選択される環を形成する:
    (i)飽和または不飽和のシクロアルキル、
    (ii)飽和または不飽和のビシクロアルキル、または
    (iii)アリール、
    Lは1〜5個の炭素原子を有する結合単位であり、
    添え字kは0または1である)を有する、請求項4に記載の方法。
  15. 前記化合物が、式:
    を有する、請求項14に記載の方法。
  16. 60がフェニルである、請求項15に記載の方法。
  17. 60が、
    (式中、任意の環水素原子をヒドロカルビル単位と置換することができる)から選択される式を有する置換または非置換のC、C、C、またはCヘテロアリールまたは複素環式の5員環である、請求項15に記載の方法。
  18. 60が、
    から選択される式を有する置換または非置換のC、C、C、またはCヘテロアリール5員環である、請求項17に記載の方法。
  19. 60が、式:
    を有する、請求項18に記載の方法。
  20. 60が、
    (式中、任意の環水素原子をヒドロカルビル単位と置換することができる)から選択される式を有する置換または非置換のC、C、またはCヘテロアリールまたは複素環式の6員環である、請求項15に記載の方法。
  21. 60が、
    から選択される式を有する置換または非置換のC、C、またはCヘテロアリール6員環である、請求項15に記載の方法。
  22. 60が式:
    を有する、請求項15に記載の方法。
  23. 60が、
    (式中、任意の環水素原子をヒドロカルビル単位と置換することができる)から選択される式を有する縮合した置換または非置換のCまたはCヘテロアリールまたは複素環である、請求項15に記載の方法。
  24. Lが、
    (i)−CH−、
    (ii)−CHCH−、
    (iii)−CHCHCH−、
    (iv)−CHCHCHCH−、
    (v)−CHCH(CH)CH−、または
    (vi)−CHCH(CH)CHCH
    から選択される、請求項15に記載の方法。
  25. Lが−CH−または−CHCH−である、請求項15に記載の方法。
  26. 添え字kが0である、請求項15に記載の方法。
  27. 前記化合物が、式:
    を有する、請求項14に記載の方法。
  28. 60がフェニルである、請求項27に記載の方法。
  29. 60が、
    (式中、任意の環水素原子をヒドロカルビル単位と置換することができる)から選択される式を有する置換または非置換のC、C、C、またはCヘテロアリールまたは複素環式の5員環である、請求項27に記載の方法。
  30. 60が、
    から選択される式を有する置換または非置換のC、C、C、またはCヘテロアリール5員環である、請求項29に記載の方法。
  31. 60が、式:
    を有する、請求項30に記載の方法。
  32. 60が、
    (式中、任意の環水素原子をヒドロカルビル単位と置換することができる)
    から選択される式を有する置換または非置換のC、C、またはCヘテロアリールまたは複素環式の6員環である、請求項27に記載の方法。
  33. 60が、
    から選択される式を有する置換または非置換のC、C、またはCヘテロアリールまたは複素環式の6員環である、請求項27に記載の方法。
  34. 60が、式:
    を有する、請求項33に記載の方法。
  35. 60が、
    (式中、任意の環水素原子をヒドロカルビル単位と置換することができる)
    から選択される式を有する縮合した置換または非置換のCまたはCヘテロアリールまたは複素環である、請求項27に記載の方法。
  36. Lが、
    (i)−CH−、
    (ii)−CHCH−、
    (iii)−CHCHCH−、
    (iv)−CHCHCHCH−、
    (v)−CHCH(CH)CH−、または
    (vi)−CHCH(CH)CHCH
    から選択される、請求項27に記載の方法。
  37. Lが−CH−または−CHCH−である、請求項27に記載の方法。
  38. 添え字kが0である、請求項27に記載の方法。
  39. 前記化合物が、式:
    (式中、
    BおよびCは以下から独立して選択される環である:
    (i)CまたはC10アリール、または
    (ii)C〜Cヘテロアリール、
    およびRは1〜9個の水素の置換であり、各RおよびRは以下から独立して選択される:
    (i)置換または非置換のC〜C10直鎖、分枝、または環状アルキル、
    (ii)置換または非置換のC〜C10直鎖、分枝、または環状アルケニル、
    (iii)置換または非置換のC〜C10直鎖または分枝アルキニル、
    (iv)置換または非置換のC〜C10直鎖、分枝、または環状アルコキシ、
    (v)置換または非置換のC〜C10直鎖、分枝、または環状アルケノキシ、
    (vi)置換または非置換のC〜C10直鎖または分枝アルキノキシ、または
    (vii)ハロゲン、
    添え字sは0〜9の整数であり、添え字tは0〜9の整数である)を有する、請求項4に記載の方法。
  40. Bが置換または非置換のCまたはC10アリールである、請求項39に記載の方法。
  41. BがCアリールである、請求項39に記載の方法。
  42. Bが置換または非置換のC〜Cヘテロアリールである、請求項39に記載の方法。
  43. Bが、
    から選択される式を有する置換または非置換のC、C、C、またはCヘテロアリール5員環である、請求項39に記載の方法。
  44. Bが、
    から選択される式を有するC、C、またはCヘテロアリール6員環である、請求項39に記載の方法。
  45. Bが置換または非置換のCまたはC10アリールである、請求項39に記載の方法。
  46. CがCアリールである、請求項39に記載の方法。
  47. Cが置換または非置換のC〜Cヘテロアリールである、請求項39に記載の方法。
  48. Cが、
    から選択される式を有する置換または非置換のC、C、C、またはCヘテロアリール5員環である、請求項39に記載の方法。
  49. Cが、
    から選択される式を有するC、C、またはCヘテロアリール6員環である、請求項39に記載の方法。
  50. 被験体において胃腸細菌侵入を予防する方法であって、
    エチル5−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート、
    3,3−ジメチル−2−オキソブチル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート、
    1−(tert−ブチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート、
    3−(2−ヒドロキシフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸、
    3−(4−イソプロピルフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸、
    メチル3−(2,4−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート、
    メチル3−(2,4−ジメチルフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート、
    3−(4−メトキシフェニル)−4−メチルピラノ[2,3−c]ピラゾール−6(1H)−オン、
    3−(4−メトキシフェニル)−4−メチルピラノ[2,3−c]ピラゾール−6−オール、
    4−メチル−3−フェニルピラノ[2,3−c]ピラゾール−6−オール、
    2−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
    2−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
    N−[5−(4−ブロモベンジルチオ)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)アセトアミド、および
    4−[(1−メチル−4H−イミダゾール−2−イル)メチル]−N−フェニル−1,3,5−トリアジン−2−アミン
    から選択される有効量の1つまたは複数の化合物を前記被験体に投与する工程を含む、方法。
  51. インビボ、インビトロ、およびエクスビボで細胞中の腸アルカリホスファターゼ量を増加させる方法であって、細胞を、
    エチル5−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート、
    3,3−ジメチル−2−オキソブチル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート、
    1−(tert−ブチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート、
    3−(2−ヒドロキシフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸、
    3−(4−イソプロピルフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸、
    メチル3−(2,4−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート、
    メチル3−(2,4−ジメチルフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート、
    3−(4−メトキシフェニル)−4−メチルピラノ[2,3−c]ピラゾール−6(1H)−オン、
    3−(4−メトキシフェニル)−4−メチルピラノ[2,3−c]ピラゾール−6−オール、
    4−メチル−3−フェニルピラノ[2,3−c]ピラゾール−6−オール、
    2−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
    2−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
    N−[5−(4−ブロモベンジルチオ)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)アセトアミド、および
    4−[(1−メチル−4H−イミダゾール−2−イル)メチル]−N−フェニル−1,3,5−トリアジン−2−アミン
    から選択される有効量の1つまたは複数の化合物と接触させる工程を含む、方法。
  52. 被験体の腸アルカリホスファターゼを活性化する方法であって、
    エチル5−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート、
    3,3−ジメチル−2−オキソブチル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート、
    1−(tert−ブチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート、
    3−(2−ヒドロキシフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸、
    3−(4−イソプロピルフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸、
    メチル3−(2,4−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート、
    メチル3−(2,4−ジメチルフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート、
    3−(4−メトキシフェニル)−4−メチルピラノ[2,3−c]ピラゾール−6(1H)−オン、
    3−(4−メトキシフェニル)−4−メチルピラノ[2,3−c]ピラゾール−6−オール、
    4−メチル−3−フェニルピラノ[2,3−c]ピラゾール−6−オール、
    2−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
    2−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
    N−[5−(4−ブロモベンジルチオ)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)アセトアミド、および
    4−[(1−メチル−4H−イミダゾール−2−イル)メチル]−N−フェニル−1,3,5−トリアジン−2−アミン
    から選択される有効量の1つまたは複数の化合物を前記被験体に投与する工程を含む、方法。
  53. 被験体のアルカリホスファターゼ量を増加させる方法であって、
    エチル5−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート、
    3,3−ジメチル−2−オキソブチル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート、
    1−(tert−ブチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート、
    3−(2−ヒドロキシフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸、
    3−(4−イソプロピルフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸、
    メチル3−(2,4−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート、
    メチル3−(2,4−ジメチルフェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシラート、
    3−(4−メトキシフェニル)−4−メチルピラノ[2,3−c]ピラゾール−6(1H)−オン、
    3−(4−メトキシフェニル)−4−メチルピラノ[2,3−c]ピラゾール−6−オール、
    4−メチル−3−フェニルピラノ[2,3−c]ピラゾール−6−オール、
    2−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
    2−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
    N−[5−(4−ブロモベンジルチオ)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)アセトアミド、および
    4−[(1−メチル−4H−イミダゾール−2−イル)メチル]−N−フェニル−1,3,5−トリアジン−2−アミン
    から選択される有効量の1つまたは複数の化合物を被験体に投与する工程を含む、方法。
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