JP2011515337A - プロテインキナーゼモジュレーター - Google Patents

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Abstract

本発明は、部分的には、特定の生物学的活性を有する分子に関し、これらの生物学的活性としては、例えば、細胞増殖を阻害すること、プロテインキナーゼ活性を調節すること、およびポリメラーゼ活性を調節することが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の分子は、PIMキナーゼ活性および/またはFMS様チロシンキナーゼ(Flt)活性を調節し得る。本発明はまた、部分的には、このような分子を使用するための方法に関する。

Description

(関連出願)
本願は、米国仮出願番号61/067,845(2008年2月29日出願)、および米国仮出願番号61/103,908(2008年10月8日出願)に対する優先権の利益を主張する。これらの各々の内容は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
(発明の分野)
本発明は、部分的には、特定の生物学的活性を有する分子に関し、これらの生物学的活性としては、例えば、細胞増殖を阻害すること、セリン−スレオニンプロテインキナーゼ活性を調節すること、およびチロシンキナーゼ活性を調節することが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の分子は、カゼインキナーゼ(CK)活性(例えば、CK2活性)、PIMキナーゼ活性(例えば、PIM−1活性、PIM−2活性および/またはPIM−3活性)ならびに/あるいはFMS様チロシンキナーゼ(Flt)活性(例えば、Flt−3活性)を調節する。本発明はまた、部分的には、このような分子を使用する方法に関する。
(背景技術)
PIMプロテインキナーゼ(密接に関連するPIM−1、PIM−2、およびPIM−3が挙げられる)は、広範な生物学的プロセス(例えば、細胞の生存、増殖、および分化)に関連している。PIM−1は、腫瘍形成に高度に関連する多数のシグナル伝達経路に関与する[非特許文献1に概説されている]。これらの多くは、細胞周期の進行およびアポトーシスに関与する。PIM−1は、アポトーシス前因子BAD(Bcl2関連死プロモーター、アポトーシスインヒビター)の不活性化によって、抗アポトーシス因子として働くことが示されている。この知見は、細胞死の防止におけるPIM−1の直接的役割を示唆する。なぜなら、BADの不活性化は、Bcl−2活性を増強し得、これによって、細胞生存を促進し得るからである[非特許文献2]。PIM−1はまた、細胞周期進行のポジティブレギュレーターとして認識されている。PIM−1は、Cdc25Aを結合してリン酸化し、これは、そのホスファターゼ活性の増加およびGl/S移行の促進をもたらす[非特許文献3に概説されている]。さらに、Gl/S進行を阻害するサイクリンキナーゼインヒビターp21Wafは、PIM−1により不活性化されることが見出された[非特許文献4]。さらに、リン酸化によって、PIM−1は、C−TAKlを不活性化させ、そしてCdc25Cを活性化させ、これは、G2/M移行の加速を生じる[非特許文献5]。
PIM−1は、造血増殖において必須の役割を果たすようである。キナーゼ活性PIM−1は、gpl30媒介性STAT3増殖シグナルのために必要とされる[非特許文献6]。PIM−1は、多数の腫瘍および異なる型の腫瘍細胞株において、過剰発現するか、または変異さえし、そしてゲノムの不安定性をもたらす。Fedorovらは、白血病を処置するための開発における第III段階化合物であるLY333’531が、選択的PIM−1インヒビターであると結論付けた。非特許文献7。PIM−1がヒト腫瘍(前立腺がん、口腔がん、およびバーキットリンパ腫が挙げられる)に関与することを示す証拠が公開されている(GaidanoおよびDalla Faver,1993)。これらの知見の全ては、ヒトがん(種々の腫瘍および造血がんが挙げられる)の開始および進行におけるPIM−1の重要な役割を示し、従って、PIM−1活性の低分子インヒビターは、有望な治療ストラテジーである。
さらに、PIM−2およびPIM−3は、PIM−1と重なった機能を有し、そして1つより多くのアイソフォームの阻害は、さらなる治療利点を提供し得る。しかし、PIMのインヒビターが、種々の他のキナーゼの阻害を介してインビボでほとんどまたは全く影響を有さないことが、時々好ましい。なぜなら、このような効果は、副作用または予測不可能な結果を引き起こしやすいからである。例えば、非特許文献7(非特異的キナーゼインヒビターが引き起こし得る効果を議論する)を参照のこと。従って、いくつかの実施形態において、本発明は、PIM−1、PIM−2、およびPIM−3のうちの少なくとも1つ、またはこれらのいずれかの組み合わせの選択的インヒビターであり、同時に本明細書中にさらに記載されるように、特定の他のヒトキナーゼに対しては実質的に低い活性を有する、化合物を提供する。
がんにおけるPIM−3についての役割の示唆は、最初に、PIM3遺伝子転写がNIH 3T3細胞のEWS/ETS誘導性悪性形質転換においてアップレギュレートされることを示す転写プロファイリング実験により提唱された。これらの結果は、PIM−3がヒトおよびマウスの肝細胞癌および膵臓がんにおいて選択的に発現されるが、正常な肝組織または膵臓組織においては発現されないことを示すように拡張された。さらに、PIM−3 mRNAおよびタンパク質は、複数のヒト膵臓がん細胞株およびヒト肝細胞がん細胞株において、構成的に発現される。
PIM−3過剰発現と腫瘍形成を促進する機能的役割との間の関連は、PIM−3を過剰発現するヒト膵臓癌細胞株およびヒト肝細胞癌細胞株におけるRNAi研究の結果として生じた。これらの研究において、内因性PIM−3タンパク質の切断は、これらの細胞のアポトーシスを促進した。PIM−3がアポトーシスを抑制する分子機構は、部分的には、アポトーシス前タンパク質BADのリン酸化の変調によって実施される。BADタンパク質をリン酸化するPIM−1とPIM−2との両方と同様に、siRNAによるPIM−3タンパク質のノックダウンは、Serll2におけるBADリン酸化の低下を生じる。従って、PIM−1およびPIM−2と同様に、PIM−3は、内胚葉起源のがん(例えば、膵臓がんおよび肝臓がん)のアポトーシスのサプレッサーとして働く。さらに、膵臓がんの従来の治療は臨床結果が乏しいので、PIM−3は、この不治の疾患の首尾よい制御に対する新規な重要な分子標的の代表であり得る。
2008 AACR Annual Meetingにおいて、SuperGenは、急性骨髄性白血病(AML)異種移植片モデルにおいて腫瘍回帰を引き起こす、リードPIMキナーゼインヒビターSGI−1776を同定したと発表した(アブストラクト番号4974)。「A potent small molecule PIM kinase inhibitor with activity in cell lines from hematological and solid malignancies」との表題の口頭発表において、Dr.Steven Warnerは、SuperGenのCLIMB(TM)技術を科学者がどのように使用して、低分子PIMキナーゼインヒビターの作製を可能にするモデルを構築したかを詳述した。SGI−1776は、PIMキナーゼの強力かつ選択的なインヒビターとして同定され、アポトーシスおよび細胞周期の停止を誘導し、これによって、ホスホ−BADレベルの低下およびインビトロでのmTOR阻害の増強を引き起こした。最も顕著なことには、SGI−1776は、MV−4−11(AML)異種移植片モデルおよびMOLM−13(AML)異種移植片モデルにおいて、有意な腫瘍回帰を誘導した。このことは、PIMキナーゼのインヒビターが、白血病を処置するために使用され得ることを実証する。
Fedorovらは、非特許文献7において、PIM−1キナーゼの選択的インヒビター(Ly5333’531)が、AML患者由来の白血病細胞の細胞増殖を抑制し、そして細胞死を誘導することを示した。PIM−3は、膵臓がん細胞において発現され、一方で、正常膵臓細胞においては発現されないことが示された。このことは、PIM−3が膵臓がんに対する良好な標的であるはずであることを実証する。非特許文献8。
特定のがん(白血病が挙げられる)に対する有用な標的であることが示された別のキナーゼは、Flt3キナーゼ(FMS様チロシンキナーゼ3)である。Flt3は、難治性AML患者において優勢であるので、Flt3のインヒビターは、このような患者を処置するために有用である。Smithらは、CEP−701と呼ばれるアルカロイドを報告した。CEP−701は、Flt3の強力なインヒビターであり、そして最小の用量関連毒性で、試験された被験体において臨床応答を提供した。非特許文献9。PIMとFlt3との両方に対して活性な二重インヒビターは、いずれかの標的のみのインヒビターより有利であり得る。具体的には、過剰なFlt3活性は難治性AMLに関連するので、PIMおよびFlt3の二重インヒビター(例えば、本明細書中に開示される化合物)は、難治性AMLを処置するために有用である。
さらに、Flt3インヒビターは、炎症を処置するために有用である。Flt3のインヒビターは、マウス喘息モデルを使用して、マウスにおける気道炎症を処置するために有効であることが示されている。非特許文献10。従って、本発明の化合物は、Flt3の過剰な活性に関連する状態(気道炎症および喘息などの炎症が挙げられる)を処置するために有用である。
まとめると、これらの結果は、PIMキナーゼおよびFlt3キナーゼのインヒビターが、特定の型のがんを処置するために有用であることを実証する。従って、PIM−1、PIM−2、PIM−3、および/またはFlt3のシグナル伝達を特異的に阻害、調節および/または変調する化合物の同定は、異常な細胞増殖に関連する疾患状態(例えば、がん)を処置または予防するための手段として望ましい。本発明は、この必要性に取り組み、そしてがん、炎症および疼痛を処置するために有用な、化合物、組成物および方法を提供する。
BachmannおよびMoroy,Internat.J.Biochem.Cell Biol.,37,726−730(2005) Ahoら,FEBS Letters,571,43−49(2004) Losmanら,JBC,278,4800−4805(1999) Wangら,Biochim.Biophys.Act.1593,45−55(2002) Bachmanら,JBC,279,48319−48(2004) Hiranoら,Oncogene 19,2548−2556,(2000) O.Fedorovら,PNAS 104(51),20523−28(2007年12月) Liら,Cancer Res.66(13),6741−47(2006) Smithら,Blood,第103巻(10),3669−76(2004) Edwanら,J.Immunologoy,5016−23(2004)
(発明の開示)
本発明は、部分的には、特定の生物学的活性を有する化合物を提供し、これらの生物学的活性としては、細胞増殖を阻害すること、新脈管形成を阻害すること、およびプロテインキナーゼ活性を変調することが挙げられるが、これらに限定されない。これらの分子は、カゼインキナーゼ2(CK2)活性、PIMキナーゼ活性、および/またはFMS様チロシンキナーゼ3(Flt)活性を変調し得、従って、生物学的機能(例えば、ATPからタンパク質基質またはペプチド基質へのγリン酸移動を阻害すること、新脈管形成を阻害すること、細胞増殖を阻害すること、および細胞アポトーシスを誘導することが挙げられるが、これらに限定されない)に影響を与え得る。本発明はまた、部分的には、新規化合物およびそのアナログを調製する方法、ならびにこれらを使用する方法を提供する。上記分子を他の薬剤と組み合わせて含有する組成物、およびこのような分子を他の薬剤と組み合わせて使用する方法もまた、提供される。
本発明の化合物は、一般式(A):
を有し、一般式(A)において、αと標識された基は、Qを含む環に縮合した、5員〜6員の芳香族環またはヘテロ芳香族環を表し、ここでαは、1つ以上の窒素原子を環員として必要に応じて含む6員アリール環、またはチオフェンおよびチアゾールから選択される五員アリール環であり;
はC=Xであり、QはNRであり、そしてQとQとの間の結合は単結合であるか;またはQはC−X−Rであり、QはNであり、そしてQとQとの間の結合は二重結合であり;そして
ここでXは、O、SまたはNRを表し、そしてZ〜ZならびにRおよびRは、以下で定義されるとおりであり;
ただし、式(A)におけるQがC−NHΦであり、ここでΦは必要に応じて置換されたフェニルである場合であって:
αと標識された環が少なくとも1つのNを環員として含む六員環である場合、存在する少なくとも1つのRは、極性置換基でなければならず、または各RがHである場合、Φは置換されていなければならず;そして
αと標識された環がフェニルであり、そしてZ〜Zのうちの3つがCHを表す場合、ZはC−OR”ではあり得ず、そしてZは、NH、NO、NHC(=O)R”またはNHC(=O)−OR”ではあり得ず、ここでR”はC1〜C4アルキルである。
本発明はまた、式(A)の化合物の薬学的に受容可能な塩を包含する。従って、本発明の化合物の各々において、式(A)は、Q1またはQ2のいずれかを介して基R5に連結された、縮合三環式環を表す。このことは、以下にさらに記載される。
従って、本明細書において、式I、II、IIIおよびIV:
の化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩、エステル、プロドラッグおよび互変異性体が提供され、式I、II、IIIおよびIVにおいて、
各Z、Z、Z、およびZは、NまたはCRであり;
、Z、ZおよびZの各々は、CRまたはNであり;
各Rおよび各Rは独立して、H、または必要に応じて置換されたC1〜C8アルキル基、C2〜C8ヘテロアルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8ヘテロアルケニル基、C2〜C8アルキニル基、C2〜C8ヘテロアルキニル基、C1〜C8アシル基、C2〜C8ヘテロアシル基、C6〜C10アリール基、C5〜C12ヘテロアリール基、C7〜C12アリールアルキル基、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキル基であるか、
あるいは各Rおよび各Rは、ハロ、OR、NR、NROR、NRNR、SR、SOR、SOR、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、CONR、OOCR、COR、極性置換基、カルボキシバイオ同配体(carboxy bioisostere)、またはNOであり得、
ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルであり、
そしてここで、同じ原子上または隣接する原子上の2つのRは、連結して、1つ以上のN、OまたはSを必要に応じて含む3員〜8員の環を形成し得;
そして各R基、および2つのR基を一緒に連結することにより形成される各環は、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’、SR’、SOR’、SONR’、NR’SOR’、NR’CONR’、NR’CSNR’、NR’C(=NR’)NR’、NR’COOR’、NR’COR’、CN、COOR’、CONR’、OOCR’、COR’、およびNOから選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換され、
ここで各R’は独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C2〜C6ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜12アリールアルキル、またはC6〜12ヘテロアリールアルキルであり、これらの各々は、ハロ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C1〜C6ヘテロアシル、ヒドロキシ、アミノ、および=Oから選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;
そしてここで、2つのR’は連結して、N、OおよびSから選択される3個までのヘテロ原子を必要に応じて含む、3員〜7員の環を形成し得、
は、H、またはC〜Cアルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、およびC1〜C6アシルからなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり;
各Rは独立して、H、またはC1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10ヘテロアルキル、C3〜8炭素環式環、およびC3〜8複素環式環からなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり、この炭素環式環および複素環式環は、さらなる必要に応じて置換された炭素環式もしくは複素環式に必要に応じて縮合しているか;あるいはRは、必要に応じて置換されたC3〜8炭素環式環またはC3〜8複素環式環で置換された、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、またはC2〜10ヘテロアルキルであり;そして
各−NRにおいて、RおよびRは、Nと一緒になって、必要に応じて置換された3員〜8員の環を形成し得、該環は、N、OおよびSから選択されるさらなるヘテロ原子を環員として必要に応じて含み得;
ただし、式(I)における-NRが−NHΦであり、ここでΦは必要に応じて置換されたフェニルである場合であって:
〜Zのうちの少なくとも1つがNである場合、存在する少なくとも1つのRは、極性置換基でなければならず、または各RがHである場合、Φは置換されなければならず;そして
〜Zの各々がCRであり、そしてZ〜Zのうちの3つがCHを表す場合、ZはC−OR”ではあり得ず、そしてZは、NH、NO、NHC(=O)R”またはNHC(=O)−OR”ではあり得ず、ここでR”はC1〜C4アルキルである。
特定の実施形態において、式I、II、III、およびIVの構造を有する化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩、エステルおよび互変異性体が提供され、式I、II、III、およびIVにおいて、
各Z、Z、Z、およびZは、NまたはCRであり;
、Z、ZおよびZの各々は、NまたはCRであり;
〜Zのうちの1つもしくは2つがNであるか、またはいずれもNではなく、そしてZ〜Zのうちの1つもしくは2つがNであるか、またはいずれもNではなく;
各Rおよび各Rは独立して、H、または必要に応じて置換されたC1〜C8アルキル基、C2〜C8ヘテロアルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8ヘテロアルケニル基、C2〜C8アルキニル基、C2〜C8ヘテロアルキニル基、C1〜C8アシル基、C2〜C8ヘテロアシル基、C6〜C10アリール基、C5〜C12ヘテロアリール基、C7〜C12アリールアルキル基、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキル基であるか、
あるいは各Rおよび各Rは独立して、ハロ、OR、NR、NROR、NRNR、SR、SOR、SOR、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、CONR、OOCR、COR、極性置換基、カルボキシバイオ同配体、またはNOであり、
ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルであり、
そしてここで、同じ原子上または隣接する原子上の2つのRは、連結して、1つ以上のN、OまたはSを必要に応じて含む3員〜8員の環を形成し得;
そして各R基、および2つのR基を一緒に連結することにより形成される各環は、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’、SR’、SOR’、SONR’、NR’SOR’、NR’CONR’、NR’CSNR’、NR’C(=NR’)NR’、NR’COOR’、NR’COR’、CN、COOR’、CONR’、OOCR’、COR’、およびNOから選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換され、
ここで各R’は独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C2〜C6ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜12アリールアルキル、またはC6〜12ヘテロアリールアルキルであり、これらの各々はハロ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C1〜C6ヘテロアシル、ヒドロキシ、アミノ、および=Oから選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;
そしてここで、2つのR’は連結して、N、OおよびSから選択される3個までのヘテロ原子を必要に応じて含む、3員〜7員の環を形成し得;
は、H、またはC1〜C6アルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、およびC1〜C6アシルからなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり;
各Rは独立して、H、またはC1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10ヘテロアルキル、C3〜8炭素環式環、およびC3〜8複素環式環からなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり、この炭素環式環および複素環式環は、さらなる必要に応じて置換された炭素環式もしくは複素環式に必要に応じて縮合しているか;あるいはRは、必要に応じて置換されたC3〜8炭素環式環またはC3〜8複素環式環で置換された、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、またはC2〜10ヘテロアルキルであり;そして
各−NRにおいて、RおよびRは、Nと一緒になって、必要に応じて置換された3員〜8員の環を形成し得、この環は、N、OおよびSから選択されるさらなるヘテロ原子を環員として必要に応じて含み得;
ただし、式(I)における-NRが−NHΦであり、ここでΦは必要に応じて置換されたフェニルである場合であって:
〜Zの全てがCHであるか、またはZ〜Zのうちの1つがNである場合、Z〜Zのうちの少なくとも1つはCRであり、そして少なくとも1つのRは、非水素置換基でなければならないか;あるいは
各RがHである場合、Φは置換されていなければならないか;あるいは
〜Zの全てがCHであるか、またはZ〜Zのうちの1つがNである場合、ZはC−OR”ではなく、そしてZは、NH、NO、NHC(=O)R”またはNHC(=O)−OR”ではなく、ここでR”はC1〜C4アルキルである。
式I、II、III、およびIVの特定の実施形態において、Z、Z、ZおよびZのうちの1つ、2つ、3つまたは4つはNである。Z、Z、ZおよびZのうちの2つがNである実施形態について、これらの環窒素原子は隣接し得るか(例えば、ZおよびZにおける窒素原子、ZおよびZにおける窒素原子、もしくはZおよびZにおける窒素原子)、または1つもしくは2つの環位置だけ離れていてもよい(例えば、ZおよびZにおける窒素原子、ZおよびZにおける窒素原子、もしくはZおよびZにおける窒素原子)。頻繁な実施形態において、少なくとも1つのR置換基は、極性置換基(例えば、カルボン酸またはその塩、エステルもしくはバイオ同配体)である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのRは、例えば、カルボン酸含有置換基もしくはカルボキシレートバイオ同配体、またはその塩もしくはエステルである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのRは、カルボン酸含有置換基またはその塩である。特定の実施形態において、少なくとも1つのRは、カルボキサミドである。他の実施形態において、少なくとも1つのRは、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、またはCONRで置換されたC1〜3アルキルであり、ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルである。
用語「極性置換基」とは、本明細書中で使用される場合、電気双極子、および必要に応じて、双極子モーメントを有する、任意の置換基をいう(例えば、非対称極性置換基は双極子モーメントを有し、そして対称極性置換基は双極子モーメントを有さない)。極性置換基としては、水素結合を受容または供与する置換基、および生理学的pHレベルの水溶液中で少なくとも部分的な正電荷または負電荷を有する基が挙げられる。特定の実施形態において、極性置換基とは、別の化学部分との非共有水素結合において、電子を受容または供与し得る置換基である。特定の実施形態において、極性置換基は、カルボキシ、カルボキシバイオ同配体、または約7〜8のpHにおいて優勢に陰イオンとして存在する他の酸から誘導される部分から選択される。他の極性置換基としては、OHもしくはNHを含む基、エーテル酸素、アミン窒素、酸化された硫黄もしくは窒素、カルボニル、ニトリル、および窒素含有複素環式環または酸素含有複素環式環(芳香族であれ非芳香族であれ)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、Rにより表される極性置換基は、カルボキシレートまたはカルボキシレートバイオ同配体である。
「カルボキシレートバイオ同配体」または「カルボキシバイオ同配体」とは、本明細書中で使用される場合、生理学的pHにおいてかなりの程度まで負に荷電すると予測される部分をいう。特定の実施形態において、カルボキシレートバイオ同配体は、
ならびにこれらの塩およびプロドラッグからなる群より選択される部分であり、ここで各Rは独立して、H、またはC1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10ヘテロアルキル、C3〜8炭素環式環、およびC3〜8複素環式環からなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり、この炭素環式環および複素環式は、さらなる必要に応じて置換された炭素環式環または複素環式環に必要に応じて縮合されているか;あるいはRは、必要に応じて置換されたC3〜8炭素環式環またはC3〜8複素環式環で置換された、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、またはC2〜10ヘテロアルキルである。特定の実施形態において、極性置換基(例えば、R3P)は、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルボキサミド、テトラゾール、トリアゾール、イミダゾール、カルボキシメタンスルホンアミド、オキサジアゾール、オキソチアジアゾール、チアゾール、アミノチアゾールおよびヒドロキシチアゾールからなる群より選択される。いくつかの実施形態において、存在する少なくとも1つのRは、カルボン酸もしくはその塩、またはそのエステルもしくはバイオ同配体である。特定の実施形態において、存在する少なくとも1つのRは、カルボン酸含有置換基またはその塩、エステルもしくはバイオ同配体である。後者の実施形態において、R置換基は、例えば、カルボン酸(またはその塩、エステルもしくはバイオ同配体)に結合したC1〜C10アルキルまたはC1〜C10アルケニルであり得、そしていくつかの実施形態において、R置換基は、-NHCOOCHCHではない。
本発明のいくつかの好ましい実施形態において、R3Pは、トリアゾール環またはイミダゾール環であり、これは、置換されていても置換されていなくてもよく、そして好ましくは、トリアゾール環またはイミダゾール環の炭素原子を介して、縮合三環式部分に結合する。R3Pは、頻繁には、2−イミダゾリル環または3−トリアゾリル環であり、これらの各々は、非置換であっても置換されていてもよい。これらの環がNにおいて置換されている場合、代表的に、C1〜C6アルキルまたはC1〜C6アシルで置換され、あるいはこの環の炭素原子において置換されている場合、ハロで置換される。非置換3−トリアゾールは、R3Pについて好ましい基である。
特定の実施形態において、Z〜ZおよびZ〜Zのうちの少なくとも1つは、窒素原子であり、そして1つ以上の環窒素原子は、Z〜Zを含む環内またはZ〜Zを含む環内に位置し得、その結果、各環は独立して、必要に応じて置換された、ピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環またはピラジン環である。例えば、Z〜Zを含む環内の1つ以上の環窒素原子は、以下のように配置し得:
ここで各R6A、R6B、R6CおよびR6Dは独立して、式I、II、IIIまたはIVの化合物に関連して上で定義されたR置換基から選択される。
特定の実施形態において、2つの隣接するZ〜ZまたはZ〜Zの両方がNになることはない。
極性置換基は、式I、II、IIIまたはIVにおけるZ〜Zを含む環上の任意の位置に存在し得、そしてこの環は、1つ、2つ、3つまたは4つの極性置換基を含み得る。特定の実施形態において、Z〜Zの各々はCRであり得、そしてR置換基のうちの1つは、Z〜Zを含む環内の位置のうちのいずれか1つに配置された、極性置換基(例えば、カルボキシレートまたはカルボン酸エステル、カルボキサミドまたはテトラゾール)であり得る:
ここでR3Pは極性置換基であり、そして各R3A、R3B、R3CおよびR3Dは独立して、式I、II、IIIまたはIVの化合物に関連して上で定義されたようなR置換基から選択される。
上記式の化合物の特定の実施形態において、RはHである。いくつかの実施形態において、RはHまたはCHであり、そしてRは、必要に応じて置換された3員〜8員の環であり、この環は、芳香族であっても非芳香族であってもよく、そして炭素環式であっても複素環式であってもよいか、あるいはRは、このような必要に応じて置換された3員〜8員の環で置換されたC1〜10アルキル基である。特定の実施形態において、Rは、必要に応じて置換された、五員、六員、または七員の、炭素環式環または複素環式環であり、そして時々、必要に応じて置換されたフェニル環である。
式Iの化合物に関するいくつかの実施形態において、RはHまたはCHであり、そしてRは、1つ以上のハロゲン(例えば、F、Cl)、フルオロアルキル(例えば、CF)またはアセチレン置換基で置換されたフェニルであり、これらの置換基は時々、このフェニル環において、3位、4位または5位、あるいはこれらの組み合わせ(例えば、3位および5位)に存在する。
は、特定の実施形態において、必要に応じて置換されたフェニル環置換基、ピリジル環置換基、モルホリノ環置換基、ピペリジニル環置換基またはピロリジニル環置換基で置換されたC1〜3アルキルであるか、あるいはヒドロキシルまたは-NRで置換されており、ここでRは、上で定義されたとおりである(例えば、Rは、−N(CHで置換されたC1〜3アルキルであり得る)。他の実施形態において、Rは、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCOOR、NRCOR、またはCONRで置換されたC1〜3アルキルであり、ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルである。Rにより表される極性基は、いくつかの実施形態において、カルボキシ置換基、カルボキシアルキル置換基(例えば、カルボキシメチル)、テトラゾール置換基またはカルボキサミド置換基(例えば、−CONH)置換基である。他の実施形態において、Rは、カルボキシレートバイオ同配体を表す。
特定の実施形態におけるR置換基(例えば、R6B)は時々、-NR置換基(例えば、-NH−(C1〜C6アルキル)部分(例えば、-NH−CH))である。いくつかの実施形態において、この化合物は、式Iの構造を有し;RはHまたはCHであり;Rは、必要に応じて置換された五員、六員または七員の炭素環式環または複素環式環であり、そして時々、必要に応じて置換されたフェニル環であり;そして1つのRは、カルボン酸または塩、エステル、カルボキサミドもしくはカルボキシレートバイオ同配体である。いくつかの実施形態において、この化合物は、式Iの構造を有し;RはHまたはCHであり;Rは、必要に応じて置換された五員、六員または七員の炭素環式環または複素環式環であり、そして時々、必要に応じて置換されたフェニル環であり;そしてZ、Z、ZおよびZのうちの1つまたは2つはNである。
式I、II、IIIまたはIVの化合物のいくつかの実施形態において、Z、Z、Z、およびZの各々はCRであり、そして少なくとも1つのRはHであるか、または少なくとも2つのRはHである。しばしば、少なくとも1つのRはHであるか、または少なくとも2つのRはHである。いくつかの実施形態において、(i)各Z、Z、Z、Z、Z、ZおよびZはCRであり、そしてZは窒素であるか;または(ii)各Z、Z、Z、Z、Z、ZおよびZはCRであり、そしてZは窒素であるか;または(iii)各Z、Z、Z、Z、Z、およびZはCRであり、そしてZおよびZの各々は窒素である。存在する少なくとも1つのRが極性置換基であること以外には、存在する各Rおよび/または各Rは、特定の実施形態において、水素である。いくつかの実施形態において、各R3A、R3C、R3D、R6A、R6B、R6CおよびR6DはHであり、そしてR3Bは、極性置換基(例えば、カルボキシレート、カルボン酸、テトラゾール)である。
本明細書中で、式V、VI、VIIまたはVIII:
の化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩、エステル、プロドラッグおよび互変異性体もまた提供され、式V、VI、VIIおよびVIIIにおいて、Z、Z、Z、Z、RおよびRは、式I、II、IIIおよびIVの化合物に関して上で定義されており、そして各R6AおよびR6Bは独立して、式I、II、IIIおよびIVの化合物に関連して上で定義されたR置換基から選択される。
式I、II、IIIおよびIVの化合物についてと同様に、好ましい実施形態において、存在する少なくとも1つのRは、極性置換基(例えば、上記極性置換基)である。頻繁な実施形態において、少なくとも1つのR置換基は、極性置換基(例えば、カルボン酸またはその塩、エステルもしくはバイオ同配体)である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのRは、例えば、カルボン酸含有置換基またはカルボキシレートバイオ同配体、あるいはその塩またはエステルである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのRは、カルボン酸含有置換基またはその塩である。他の実施形態において、少なくとも1つのRは、カルボキサミドである。式I、II、IIIおよびIVの化合物に関して記載される実施形態は、式V、VI、VIIおよびVIIIの化合物に対してもまた適用され得る。
特定の実施形態において、式V、VI、VIIおよびVIIIの構造を有する化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩、エステルおよび互変異性体が提供され、式V、VI、VIIおよびVIIIにおいて、
各Z、Z、Z、およびZは独立して、NまたはCRであり、そしてZ、Z、Z、およびZのうちの1つもしくは2つがNであるか、またはいずれもNではなく;
各R、R6AおよびR6Bは独立して、H、または必要に応じて置換されたC1〜C8アルキル基、C2〜C8ヘテロアルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8ヘテロアルケニル基、C2〜C8アルキニル基、C2〜C8ヘテロアルキニル基、C1〜C8アシル基、C2〜C8ヘテロアシル基、C6〜C10アリール基、C5〜C12ヘテロアリール基、C7〜C12アリールアルキル基、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキル基であるか、
あるいは各R、R6AおよびR6Bは独立して、ハロ、OR、NR、NROR、NRNR、SR、SOR、SOR、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、極性置換基、カルボキシバイオ同配体、CONR、OOCR、COR、またはNOであり、
ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルであり、
そしてここで、同じ原子上または隣接する原子上の2つのRは、連結して、1つ以上のN、OまたはSを必要に応じて含む3員〜8員の環を形成し得;
そして各R基、および2つのR基を一緒に連結することにより形成される各環は、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’、SR’、SOR’、SONR’、NR’SOR’、NR’CONR’、NR’CSNR’、NR’C(=NR’)NR’、NR’COOR’、NR’COR’、CN、COOR’、CONR’、OOCR’、COR’、およびNOから選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換され、
ここで各R’は独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C2〜C6ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜12アリールアルキル、またはC6〜12ヘテロアリールアルキルであり、これらの各々は、ハロ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C1〜C6ヘテロアシル、ヒドロキシ、アミノ、および=Oから選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;
そしてここで、2つのR’は連結して、N、OおよびSから選択される3個までのヘテロ原子を必要に応じて含む、3員〜7員の環を形成し得、
は、H、またはC〜Cアルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、およびC1〜C6アシルからなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり;
各Rは独立して、H、またはC1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10ヘテロアルキル、C3〜8炭素環式環、およびC3〜8複素環式環からなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり、この炭素環式環および複素環式環は、さらなる必要に応じて置換された炭素環式もしくは複素環式に必要に応じて縮合しているか;あるいはRは、必要に応じて置換されたC3〜8炭素環式環またはC3〜8複素環式環で置換された、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、またはC2〜10ヘテロアルキルであり;そして
各−NRにおいて、RおよびRは、Nと一緒になって、必要に応じて置換された3員〜8員の環を形成し得、この環は、N、OおよびSから選択されるさらなるヘテロ原子を環員として必要に応じて含み得る。
式V、VI、VIIおよびVIIIの化合物に関するいくつかの実施形態において、Z、Z、Z、およびZの各々はCRであり、そして少なくとも1つのRはHであるか、または少なくとも2つのRはHである。しばしば、R6AおよびR6Bのうちの少なくとも1つはHであり、そして時々、R6AおよびR6Bの各々がHである。特定の実施形態において、存在する少なくとも1つのRが極性置換基であること以外には、存在する各Rならびに/またはR6AおよびR6Bの各々は、Hである。いくつかの実施形態において、各R3A、R3C、R3D、R6AおよびR6BはHであり、そしてR3Bは極性置換基(例えば、カルボキシレートバイオ同配体、カルボン酸、カルボキサミドまたはテトラゾール)である。
式Vの化合物に関する特定の実施形態において、RはHまたはCHであり、そしてRは、必要に応じて置換された、五員、六員、または七員の炭素環式環または複素環式環(例えば、必要に応じて置換されたフェニル環)である。式Vの化合物に関するいくつかの実施形態において、RはHまたはCHであり、そしてRは、1つ以上のハロゲン(例えば、F、Cl)、トリフルオロアルキル(例えば、CF)、またはアセチレン置換基で置換されたフェニル環であり、これらの置換基は時々、3位、4位もしくは5位、またはこれらの組み合わせ(例えば、3位および5位)に存在する。Rは、特定の実施形態において、必要に応じて置換されたフェニル置換基、ピリジル置換基、モルホリノ置換基、ピロリル置換基、またはピロリジニル置換基で置換されたC1〜3アルキル、あるいはヒドロキシルまたは置換基-NRで置換されたC1〜3アルキルであり、ここでRは、上で定義されたとおりである(例えば、Rは、−N(CHで置換されたC1〜3アルキルであり得る)。他の実施形態において、Rは、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、またはCONRで置換されたC1〜3アルキルであり、ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルである。特定の実施形態において、R置換基(例えば、R6AまたはR6B)は時々、-NR置換基(例えば、-NH−(C1〜C6アルキル)部分(例えば、-NH−CH))である。他の実施形態において、R6AおよびR6Bの各々はHである。
式IX、X、XIおよびXII:
の化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩、エステル、プロドラッグおよび互変異性体もまた提供され、式IX、X、XIおよびXIIにおいて、Z、Z、Z、Z、R、RおよびRは、式I、II、IIIおよびIVの化合物に関連して上で定義されている。
式I、II、IIIおよびIVの化合物についてと同様に、頻繁な実施形態において、存在する少なくとも1つのRは、極性置換基(例えば、上記極性置換基(例えば、カルボン酸、カルボキシレート、カルボキサミド、テトラゾール))である。式IXの化合物について、RとRとの両方が水素にはならず、そして独立して、H、−Yまたは−LYであり、ここでYは、必要に応じて置換された5員環または必要に応じて置換された6員環(例えば、複素環式環または炭素環式環であり、各々が、アリールまたは非アリールである)であり、Yは、必要に応じて置換された5員アリール環または必要に応じて置換された6員アリール環であり、そしてLは、C1〜C20アルキルリンカーまたはC1〜C20アルキレンリンカーである。
いくつかの実施形態において、式IX、X、XIおよびXIIの構造を有する化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩、エステルおよび互変異性体が提供され、式IX、X、XIおよびXIIにおいて、
各Z、Z、Z、およびZはNまたはCRであり、そしてZ、Z、Z、およびZのうちの1つもしくは2つがNであるか、またはいずれもNではなく;
各RおよびRは独立して、H、または必要に応じて置換されたC1〜C8アルキル基、C2〜C8ヘテロアルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8ヘテロアルケニル基、C2〜C8アルキニル基、C2〜C8ヘテロアルキニル基、C1〜C8アシル基、C2〜C8ヘテロアシル基、C6〜C10アリール基、C5〜C12ヘテロアリール基、C7〜C12アリールアルキル基、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキル基であるか、
あるいは各RおよびRは、ハロ、OR、NR、NROR、NRNR、SR、SOR、SOR、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、極性置換基、カルボキシバイオ同配体、CONR、OOCR、COR、またはNOであり得、
ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルであり、
そしてここで、同じ原子上または隣接する原子上の2つのRは、連結して、1つ以上のN、OまたはSを必要に応じて含む3員〜8員の環を形成し得;
そして各R基、および2つのR基を一緒に連結することにより形成される各環は、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’、SR’、SOR’、SONR’、NR’SOR’、NR’CONR’、NR’CSNR’、NR’C(=NR’)NR’、NR’COOR’、NR’COR’、CN、COOR’、CONR’、OOCR’、COR’、およびNOから選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換され、
ここで各R’は独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C2〜C6ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜12アリールアルキル、またはC6〜12ヘテロアリールアルキルであり、これらの各々は、ハロ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C1〜C6ヘテロアシル、ヒドロキシ、アミノ、および=Oから選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;
そしてここで、2つのR’は連結して、N、OおよびSから選択される3個までのヘテロ原子を必要に応じて含む、3員〜7員の環を形成し得;
は、H、またはC〜Cアルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、およびC1〜C6アシルからなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり;
各Rは独立して、H、またはC1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10ヘテロアルキル、C3〜8炭素環式環、およびC3〜8複素環式環からなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり、この炭素環式環および複素環式環は、さらなる必要に応じて置換された炭素環式もしくは複素環式に必要に応じて縮合しているか;あるいはRは、必要に応じて置換されたC3〜8炭素環式環またはC3〜8複素環式環で置換された、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、またはC2〜10ヘテロアルキルであり;そして
各−NRにおいて、RおよびRは、Nと一緒になって、必要に応じて置換された3員〜8員の環を形成し得、この環は、N、OおよびSから選択されるさらなるヘテロ原子を環員として必要に応じて含み得る。
式I、II、III、IV、V、VI、VIIおよびVIIIの化合物に関して記載される実施形態は、式IX、X、XIおよびXIIの化合物にも適用され得る。式IX、X、XIおよびXIIの化合物に関するいくつかの実施形態において、Z、Z、Z、およびZの各々はCRであり、そして少なくとも1つのRはHであるか、または少なくとも2つのRはHである。RはしばしばHであり、そして特定の実施形態において、存在する各RおよびRは、存在する少なくとも1つのRが極性置換基であること以外は、Hである。いくつかの実施形態において、各R3A、R3C、R3DおよびRはHであり、そしてR3Bは、極性置換基(例えば、カルボキシレート、カルボン酸、カルボキサミド、またはテトラゾール)である。
式IXの化合物に関する特定の実施形態において、RはHまたはCHであり、そしてRは、必要に応じて置換された、五員、六員、または七員の炭素環式環または複素環式環(例えば、必要に応じて置換されたフェニル環)である。式IXの化合物に関するいくつかの実施形態において、RはHまたはCHであり、そしてRは、1つ以上のハロゲン(例えば、F、Cl)またはアセチレン置換基で置換されたフェニル環であり、これらの置換基は時々、3位、4位もしくは5位、またはこれらの組み合わせ(例えば、3位および5位)に存在する。Rは、特定の実施形態において、必要に応じて置換されたフェニル置換基、ピリジル置換基、モルホリノ置換基、ピロリル置換基、またはピロリジニル置換基で置換されたC1〜3アルキル、あるいはヒドロキシル置換基または-NR(例えば、−N(CH)置換基で置換されたC1〜3アルキルである。他の実施形態において、Rは、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、またはCONRで置換されたC1〜3アルキルであり、ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルである。Rは、特定の実施形態において時々、-NR置換基(例えば、-NH−(C1〜C6アルキル)部分(例えば、-NH−CH))である。
本明細書中でまた、式XIII、XIV、XVおよびXVI:
の化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩、エステル、プロドラッグおよび互変異性体が提供され、式XIII、XIV、XVおよびXVIにおいて、
Z5はNまたはCR6Aであり;
各R6A、R6B、R6CおよびR8は独立して、H、または必要に応じて置換されたC1〜C8アルキル基、C2〜C8ヘテロアルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8ヘテロアルケニル基、C2〜C8アルキニル基、C2〜C8ヘテロアルキニル基、C1〜C8アシル基、C2〜C8ヘテロアシル基、C6〜C10アリール基、C5〜C12ヘテロアリール基、C7〜C12アリールアルキル基、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキル基であるか、
あるいは各R6A、R6B、R6CおよびR8は独立して、ハロ、CF3、CFN、OR、NR2、NROR、NRNR2、SR、SOR、SO2R、SO2NR2、NRSO2R、NRCONR2、NRCSNR2、NRC(=NR)NR2、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、カルボキシバイオ同配体、CONR2、OOCR、COR、またはNO2であり、
R9は独立して、必要に応じて置換されたC1〜C8アルキル基、C2〜C8ヘテロアルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8ヘテロアルケニル基、C2〜C8アルキニル基、C2〜C8ヘテロアルキニル基、C1〜C8アシル基、C2〜C8ヘテロアシル基、C6〜C10アリール基、C5〜C12ヘテロアリール基、C7〜C12アリールアルキル基、またはC6〜C12ヘテロアリールアルキル基であるか、あるいは
R9は独立して、ハロ、OR、NR2、NROR、NRNR2、SR、SOR、SO2R、SO2NR2、NRSO2R、NRCONR2、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、CONR2、OOCR、COR、またはNO2であり、
ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルであり、
そしてここで、同じ原子上または隣接する原子上の2つのRは、連結して、1つ以上のN、OまたはSを必要に応じて含む3員〜8員の環を形成し得;
そして各R基、および2つのR基を一緒に連結することにより形成される各環は、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’2、SR’、SO2R’、SO2NR’2、NR’SO2R’、NR’CONR’2、NR’CSNR’2、NR’C(=NR’)NR’2、NR’COOR’、NR’COR’、CN、COOR’、CONR’2、OOCR’、COR’、およびNO2から選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換され、
ここで各R’は独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C2〜C6ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜12アリールアルキル、またはC6〜12ヘテロアリールアルキルであり、これらの各々は、ハロ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C1〜C6ヘテロアシル、ヒドロキシ、アミノ、および=Oから選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;
そしてここで、2つのR’は連結して、N、OおよびSから選択される3個までのヘテロ原子を必要に応じて含む、3員〜7員の環を形成し得;
nは0〜4であり;そして
pは0〜4である。
式XIII、XIV、XVおよびXVIの化合物についての特定の実施形態において、ZはNである。いくつかの実施形態において、Rは、カルボキシ部分(例えば、カルボキシレートまたはカルボン酸)である。特定の実施形態において、Rは、−C≡CR、−C≡CH、−CH、−CHCH、−CF、−CFN、−C≡N、−ORまたはハロゲンから選択される。いくつかの実施形態において、Rは、ハロゲン、−C≡CRまたは−C≡CHから選択される。特定の実施形態において、Rは、ハロゲンまたは−C≡CHから選択され、そしていくつかの実施形態において、Rは、ハロゲン、クロロ、ブロモ、または−C≡CHである。
本明細書中で、式XVII、XVIII、XIXまたはXX:
の化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩、エステル、プロドラッグおよび互変異性体もまた提供され、式XVII、XVIII、XIXおよびXXにおいて、Z、Z、Z、Z、RおよびRは、式I、II、IIIおよびIVの化合物に関して上で定義されており、そして各R6AおよびR6Bは独立して、式I、II、IIIおよびIVの化合物に関して上で定義されたR置換基から選択される。
式I、II、IIIおよびIVの化合物についてと同様に、頻繁な実施形態において、存在する少なくとも1つのR3は、極性置換基(例えば、上記極性置換基)である。式I、II、IIIおよびIVの化合物に関して記載される実施形態は、式XVII、XVIII、XIXまたはXXの化合物にもまた適用され得る。
特定の実施形態において、式XVII、XVIII、XIXまたはXXの構造を有する化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩、エステルおよび互変異性体が提供され、式XVII、XVIII、XIXおよびXXにおいて、
各Z、Z、Z、およびZは独立して、NまたはCRであり、そしてZ、Z、Z、およびZのうちの1つもしくは2つがNであるか、またはいずれもNではなく;
各R、R6AおよびR6Bは独立して、H、または必要に応じて置換されたC1〜C8アルキル基、C2〜C8ヘテロアルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8ヘテロアルケニル基、C2〜C8アルキニル基、C2〜C8ヘテロアルキニル基、C1〜C8アシル基、C2〜C8ヘテロアシル基、C6〜C10アリール基、C5〜C12ヘテロアリール基、C7〜C12アリールアルキル基、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキル基であるか、
あるいは各R、R6AおよびR6Bは独立して、ハロ、OR、NR、NROR、NRNR、SR、SOR、SOR、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、極性置換基、カルボキシバイオ同配体、CONR、OOCR、COR、またはNOであり、
ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2−C8 LLアルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、またはC6〜C12ヘテロアリールアルキルであり、
そしてここで、同じ原子上または隣接する原子上の2つのRは、連結して、1つ以上のN、OまたはSを必要に応じて含む3員〜8員の環を形成し得;
そして各R基、および2つのR基を一緒に連結することにより形成される各環は、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’、SR’、SOR’、SONR’、NR’SOR’、NR’CONR’、NR’CSNR’、NR’C(=NR’)NR’、NR’COOR’、NR’COR’、CN、COOR’、CONR’、OOCR’、COR’、およびNOから選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換され、
ここで各R’は独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C2〜C6ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜12アリールアルキル、またはC6〜12ヘテロアリールアルキルであり、これらの各々は、ハロ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C1〜C6ヘテロアシル、ヒドロキシ、アミノ、および=Oから選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;
そしてここで、2つのR’は連結して、N、OおよびSから選択される3個までのヘテロ原子を必要に応じて含む、3員〜7員の環を形成し得;
は、H、またはC〜Cアルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、およびC1〜C6アシルからなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり;
各Rは独立して、H、またはC1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10ヘテロアルキル、C3〜8炭素環式環、およびC3〜8複素環式環からなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり、この炭素環式基および複素環式基は、さらなる必要に応じて置換された炭素環式もしくは複素環式に必要に応じて縮合しているか;あるいはRは、必要に応じて置換されたC3〜8炭素環式環またはC3〜8複素環式環で置換された、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、またはC2〜10ヘテロアルキルであり;そして
各−NRにおいて、RおよびRは、Nと一緒になって、必要に応じて置換された3員〜8員の環を形成し得、この環は、N、OおよびSから選択されるさらなるヘテロ原子を環員として必要に応じて含み得る。
式XVII、XVIII、XIXまたはXXの化合物に関するいくつかの実施形態において、Z、Z、Z、およびZの各々はCRであり、そして少なくとも1つのRはHであるか、または少なくとも2つのRはHである。しばしば、R6AおよびR6Bのうちの少なくとも1つがHであり、そして時々、R6AおよびR6Bの各々がHである。特定の実施形態において、存在する少なくとも1つのRが極性置換基であること以外は、存在する各Rならびに/またはR6AおよびR6Bの各々はHである。いくつかの実施形態において、各R3A、R3C、R3D、R6AおよびR6BはHであり、そしてR3Bは極性置換基(例えば、カルボキシレートバイオ同配体、カルボン酸、カルボキサミド、またはテトラゾール)である。
式XVIIの化合物に関する特定の実施形態において、RはHまたはCHであり、そしてRは、必要に応じて置換された、五員、六員、または七員の炭素環式環または複素環式環(例えば、必要に応じて置換されたフェニル環)である。式XVIIの化合物に関するいくつかの実施形態において、RはHまたはCHであり、そしてRは、1つ以上のハロゲン(例えば、F、Cl)、フルオロアルキル(例えば、CF)またはアセチレン置換基で置換されたフェニル環であり、これらの置換基は時々、3位、4位もしくは5位、またはこれらの組み合わせ(例えば、3位および5位)に存在する。Rは、特定の実施形態において必要に応じて置換されたフェニル置換基、ピリジル置換基、モルホリノ置換基、ピロリル置換基、またはピロリジニル置換基で置換されたC1〜3アルキル、あるいはヒドロキシ置換基または置換基-NRで置換されたC1〜3アルキルであり、ここでRは、上で定義されたとおりである(例えば、−N(CH)。他の実施形態において、Rは、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、またはCONRで置換されたC1〜3アルキルであり、ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルである。特定の実施形態において、R置換基(例えば、R6AまたはR6B)は、時々、ハロ、または-NR置換基(例えば、-NH−(C1〜C6アルキル)部分(例えば、-NH−CH))である。
本明細書中で、式XXI、XXII、XXIIIまたはXXIV:
の化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩、エステル、プロドラッグおよび互変異性体もまた提供され、式XXI、XXII、XXIIIおよびXXIVにおいて、Z、Z、Z、Z、RおよびRは、式I、II、IIIおよびIVの化合物に関して上で定義されており、そして各R6AおよびR6Bは独立して、式I、II、IIIおよびIVの化合物に関連して上で定義されたR置換基から選択される。式I、II、IIIおよびIVの化合物についてと同様に、頻繁な実施形態において、存在する少なくとも1つのRは、極性置換基(例えば、上記極性置換基)である。式I、II、IIIおよびIVの化合物に関して記載される実施形態は、式XXI、XXII、XXIIIまたはXXIVの化合物にもまた適用され得る。
特定の実施形態において、式XXI、XXII、XXIIIまたはXXIVの構造を有する化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩、エステルおよび互変異性体が提供され、式XXI、XXII、XXIIIおよびはXXIVにおいて、
各Z、Z、Z、およびZは独立して、NまたはCRであり、そしてZ、Z、Z、およびZのうちの1つもしくは2つがNであるか、またはいずれもNではなく;
各R、R6AおよびR6Bは独立して、H、または必要に応じて置換されたC1〜C8アルキル基、C2〜C8ヘテロアルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8ヘテロアルケニル基、C2〜C8アルキニル基、C2〜C8ヘテロアルキニル基、C1〜C8アシル基、C2〜C8ヘテロアシル基、C6〜C10アリール基、C5〜C12ヘテロアリール基、C7〜C12アリールアルキル基、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキル基であるか、
あるいは各R、R6AおよびR6Bは独立して、ハロ、OR、NR、NROR、NRNR、SR、SOR、SOR、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、極性置換基、カルボキシバイオ同配体、CONR、OOCR、COR、またはNOであり、
ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルであり、
そしてここで、同じ原子上または隣接する原子上の2つのRは、連結して、1つ以上のN、OまたはSを必要に応じて含む3員〜8員の環を形成し得;
そして各R基、および2つのR基を一緒に連結することにより形成される各環は、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’、SR’、SOR’、SONR’、NR’SOR’、NR’CONR’、NR’COOR’、NR’CSNR’、NR’C(=NR’)NR’、NR’COR’、CN、COOR’、CONR’、OOCR’、COR’、およびNOから選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換され、
ここで各R’は独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C2〜C6ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜12アリールアルキル、またはC6〜12ヘテロアリールアルキルであり、これらの各々は、ハロ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C1〜C6ヘテロアシル、ヒドロキシ、アミノ、および=Oから選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;
そしてここで、2つのR’は連結して、N、OおよびSから選択される3個までのヘテロ原子を必要に応じて含む、3員〜7員の環を形成し得;
は、H、またはC〜Cアルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、およびC1〜C6アシルからなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり;
各Rは独立して、H、またはC1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10ヘテロアルキル、C3〜8炭素環式環、およびC3〜8複素環式環からなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり、この炭素環式環および複素環式環は、さらなる必要に応じて置換された炭素環式もしくは複素環式に必要に応じて縮合しているか;あるいはRは、必要に応じて置換されたC3〜8炭素環式環またはC3〜8複素環式環で置換された、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、またはC2〜10ヘテロアルキルであり;そして
各−NRにおいて、RおよびRは、Nと一緒になって、必要に応じて置換された3員〜8員の環を形成し得、この環は、N、OおよびSから選択されるさらなるヘテロ原子を環員として必要に応じて含み得る。
式XXI、XXII、XXIIIまたはXXIVの化合物に関するいくつかの実施形態において、Z、Z、Z、およびZの各々はCRであり、そして少なくとも1つのRはHであるか、または少なくとも2つのRはHである。しばしば、R6AおよびR6Bのうちの少なくとも1つはHであり、そして時々、R6AおよびR6Bの各々はHである。特定の実施形態において、存在する少なくとも1つのRが極性置換基であること以外には、存在する各Rならびに/またはR6AおよびR6Bの各々は、Hである。いくつかの実施形態において、各R3A、R3C、R3D、R6AおよびR6BはHであり、そしてR3Bは極性置換基(例えば、カルボキシレートバイオ同配体、カルボン酸、カルボキサミド、またはテトラゾール)である。
式XXIの化合物に関する特定の実施形態において、RはHまたはCHであり、そしてRは、必要に応じて置換された、五員、六員、または七員の炭素環式環または複素環式環(例えば、必要に応じて置換されたフェニル環)である。式XXIの化合物に関するいくつかの実施形態において、RはHまたはCHであり、そしてRは、1つ以上のハロゲン(例えば、F、Cl)、フルオロアルキル(例えば、CF)、またはアセチレン置換基で置換されたフェニル環であり、これらの置換基は時々、3位、4位もしくは5位、またはこれらの組み合わせ(例えば、3位および5位)に存在する。Rは、特定の実施形態において、必要に応じて置換されたフェニル置換基、ピリジル置換基、モルホリノ置換基、ピロリル置換基、またはピロリジニル置換基で置換されたC1〜3アルキル、あるいはヒドロキシル置換基または置換基-NRで置換されたC1〜3アルキルであり、ここでRは、上で定義されたとおりである(例えば、−N(CH)。他の実施形態において、Rは、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、またはCONRで置換されたC1〜3アルキルであり、ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルである。特定の実施形態におけるR置換基(例えば、R6AまたはR6B)は時々、ハロ、または-NR置換基(例えば、-NH−(C1〜C6アルキル)部分(例えば、-NH−CH))である。
本明細書中で、式XXV、XXVIおよびXXVII:
の化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩、エステル、プロドラッグおよび互変異性体がまた提供され、式XXV、XXVIおよびXXVIIにおいて、
各Z、Z、Z、およびZは、NまたはCRであり;
、Z、ZおよびZの各々は、CRであり;
各Rおよび各Rは独立して、H、または必要に応じて置換されたC1〜C8アルキル基、C2〜C8ヘテロアルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8ヘテロアルケニル基、C2〜C8アルキニル基、C2〜C8ヘテロアルキニル基、C1〜C8アシル基、C2〜C8ヘテロアシル基、C6〜C10アリール基、C5〜C12ヘテロアリール基、C7〜C12アリールアルキル基、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキル基であるか、
あるいは各Rおよび各Rは、ハロ、OR、NR、NROR、NRNR、SR、SOR、SOR、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、CONR、OOCR、COR、またはNOであり得、
ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルであり、
そしてここで、同じ原子上または隣接する原子上の2つのRは、連結して、1つ以上のN、OまたはSを必要に応じて含む3員〜8員の環を形成し得;
そして各R基、および2つのR基を一緒に連結することにより形成される各環は、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’、SR’、SOR’、SONR’、NR’SOR’、NR’CONR’、NR’CSNR’、NR’C(=NR’)NR’、NR’COOR’、NR’COR’、CN、COOR’、CONR’、OOCR’、COR’、およびNOから選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換され、
ここで各R’は独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C2〜C6ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜12アリールアルキル、またはC6〜12ヘテロアリールアルキルであり、これらの各々は、ハロ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C1〜C6ヘテロアシル、ヒドロキシ、アミノ、および=Oから選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;
そしてここで、2つのR’は連結して、N、OおよびSから選択される3個までのヘテロ原子を必要に応じて含む、3員〜7員の環を形成し得、
は、H、またはC〜Cアルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、およびC1〜C6アシルからなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり;
各Rは独立して、H、またはC1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10ヘテロアルキル、C3〜8炭素環式環、およびC3〜8複素環式環からなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり、この炭素環式環および複素環式環は、さらなる必要に応じて置換された炭素環式もしくは複素環式に必要に応じて縮合しているか;あるいはRは、必要に応じて置換されたC3〜8炭素環式環またはC3〜8複素環式環で置換された、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、またはC2〜10ヘテロアルキルであり;そして
各−NRにおいて、RおよびRは、Nと一緒になって、必要に応じて置換された3員〜8員の環を形成し得、この環は、N、OおよびSから選択されるさらなるヘテロ原子を環員として必要に応じて含み得;
ただし、-NRが−NHΦであり、ここでΦは必要に応じて置換されたフェニルである場合であって:
存在する少なくとも1つのRは極性置換基でなければならず、または各RがHである場合、Φは置換されていなければならない。
式XXV、XXVI、またはXXVIIの化合物に関するいくつかの実施形態において、Z、Z、Z、およびZの各々はCRであり、そして少なくとも1つのRはHであるか、または少なくとも2つのRはHである。しばしば、Rのうちの少なくとも1つはHであり、そして時々、Rの各々がHである。特定の実施形態において、存在する少なくとも1つのRが極性置換基であること以外には、存在する各Rならびに/またはR6AおよびR6Bの各々は、Hである。いくつかの実施形態において、各R3A、R3C、R3D、およびRはHであり、そしてR3Bは極性置換基(例えば、カルボキシレートバイオ同配体、カルボン酸、カルボキサミド、またはテトラゾール)である。式I、II、IIIおよびIVの化合物に関して記載される実施形態は、式XXV、XXVI、またはXXVIIの化合物に対してもまた適用可能である。
式XXV、XXVI、またはXXVIIの化合物に関する特定の実施形態において、RはHまたはCHであり、そしてRは、必要に応じて置換された、五員、六員、または七員の炭素環式環または複素環式環(例えば、必要に応じて置換されたフェニル環)である。いくつかの実施形態において、RはHまたはCHであり、そしてRは、1つ以上のハロゲン(例えば、F、Cl)、フルオロアルキル(例えば、CF)、またはアセチレン置換基で置換されたフェニル環であり、これらの置換基は時々、3位、4位もしくは5位、またはこれらの組み合わせ(例えば、3位および5位)に存在する。Rは、特定の実施形態において、必要に応じて置換されたフェニル置換基、ピリジル置換基、モルホリノ置換基、ピロリル置換基、またはピロリジニル置換基で置換されたC1〜3アルキル、あるいはヒドロキシル置換基または置換基-NRで置換されたC1〜3アルキルであり、ここでRは、上で定義されたとおりである(例えば、−N(CH)。他の実施形態において、Rは、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、またはCONRで置換されたC1〜3アルキルであり、ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルである。R置換基は、特定の実施形態において時々、ハロ、または-NR置換基(例えば、-NH−(C1〜C6アルキル)部分(例えば、-NH−CH))である。
式Iの化合物のいくつかの実施形態において、本発明は、PIMキナーゼ(特に、PIM1キナーゼおよび/またはPIM2キナーゼ)に対する活性を有する化合物を提供する。式IA(ならびにIBおよびIC)の化合物は、これらのPIMキナーゼのうちの少なくとも1つのインヒビターであり、従って、過剰なPIM活性により特徴付けられるかまたは関連する状態を処置するために有用である。本発明のこの局面は、式IA、IBおよびICを有する化合物、1種以上の薬学的に受容可能な賦形剤および/またはキャリアと混合された少なくとも1つのこのような化合物を含有する薬学的組成物、ならびに状態(例えば、本明細書中に記載されるがん)ならびに疼痛および炎症を処置するためにこれらの化合物を使用する方法を提供する。これらの化合物は、この式:
またはその薬学的に受容可能な塩を有する。
特定の好ましい実施形態において、式IAの化合物は、式IBまたはIC:
の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を包含する。
式IA、IB、およびICの化合物において:
60およびZ70は独立して、NまたはCR60であり、ただし、Z60およびZ70のうちの少なくとも一方はNであり;
各R30および各R60は独立して、H、または必要に応じて置換されたC1〜C8アルキル基、C2〜C8ヘテロアルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8ヘテロアルケニル基、C2〜C8アルキニル基、C2〜C8ヘテロアルキニル基、C1〜C8アシル基、C2〜C8ヘテロアシル基、C6〜C10アリール基、C5〜C12ヘテロアリール基、C7〜C12アリールアルキル基、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキル基であるか、
あるいは各R30および各R60は、ハロ、OR、NR、NROR、NRNR、SR、SOR、SOR、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、CONR、OOCR、COR、またはNOであり得、
ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルであり、
そしてここで、同じ原子上または隣接する原子上の2つのRは、連結して、1つ以上のN、OまたはSを必要に応じて含む3員〜8員の環を形成し得;
そして各R基、および2つのR基を一緒に連結することにより形成される各環は、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’、SR’、SOR’、SONR’、NR’SOR’、NR’CONR’、NR’CSNR’、NR’C(=NR’)NR’、NR’COOR’、NR’COR’、CN、COOR’、CONR’、OOCR’、COR’、およびNOから選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換され、
ここで各R’は独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C2〜C6ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜12アリールアルキル、またはC6〜12ヘテロアリールアルキルであり、これらの各々は、ハロ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C1〜C6ヘテロアシル、ヒドロキシ、アミノ、および=Oから選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;
そしてここで、2つのR’は連結して、N、OおよびSから選択される3個までのヘテロ原子を必要に応じて含む、3員〜7員の環を形成し得、
各R40は、H、またはC〜Cアルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、およびC1〜C6アシルからなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり;
各R50は独立して、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10ヘテロアルキル、C3〜8炭素環式環、およびC3〜8複素環式環からなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり、この炭素環式環および複素環式環は、さらなる必要に応じて置換された炭素環式または複素環式に必要に応じて縮合しているか;
あるいはR50は、必要に応じて置換されたC3〜8炭素環式環またはC3〜8複素環式環で置換された、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、またはC2〜10ヘテロアルキルであり得;
各−NR4050において、R40およびR50は、Nと一緒になって、必要に応じて置換された3員〜8員の環を形成し得、この環は、N、OおよびSから選択されるさらなるヘテロ原子を環員として必要に応じて含み得;
各R3Pは、極性置換基を表し;
そして各Φは独立して、必要に応じて置換されたフェニルを表す。
式IA、IBおよびICの化合物の薬学的に受容可能な塩および互変異性体もまた、本発明の範囲に含まれる。
式IAのいくつかの化合物において、Z60はNであり得、一方で、Z70はCHであるか、またはZ70はNであり得、一方でZ60はCHである。これらの化合物のうちのいくつかにおいて、R40は、H、またはC1〜C6アシル基、もしくはC1〜C6アルキル基である。これらの化合物のうちのいくつかにおいて、R50は、必要に応じて置換されたフェニル基であるか、またはR50は-(CH−RGであり得、ここでqは、0〜2の整数であり、そしてRGは、フェニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ピロリジン、およびシクロプロパンから選択される、必要に応じて置換された環を表す。式IAの好ましい実施形態は、R50が必要に応じて置換されたフェニル(すなわち、Φ)である化合物を包含する。
式IAのいくつかの化合物において、各R30は独立して、HまたはハロまたはC1〜C6アルキルである。好ましくは、これらの化合物において、少なくとも1つのR30はHである。
3Pは極性置換基であり、そして式Iの化合物について上に記載された極性置換基のうちのいずれかであり得る。式IAの化合物のいくつかの実施形態において、R3Pは、トリアゾール環またはイミダゾール環であり、これは、置換されていても置換されていなくてもよく、そして好ましくは、このトリアゾール環またはイミダゾール環の炭素原子を介して、式IAにおける縮合三環式部分に結合している。他の実施形態において、R3Pは、カルボン酸またはその塩、エステルもしくはバイオ同配体である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのRは、例えば、カルボン酸含有置換基またはカルボキシレートバイオ同配体、あるいはその塩またはエステルである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのRは、カルボン酸含有置換基またはその塩である。他の実施形態において、R3Pは、式-C(O)NR4050のアミド基を表し、ここでNR4050は、上で定義されたとおりである。他の実施形態において、R3Pは、エステル基-COOR80を表し、ここでR80は、Hまたは必要に応じて置換されたC1〜C6アルキルである。式Iの化合物に関連して記載されたR3Pの実施形態は、本明細書中で、式IA、IB、およびICの化合物についてもまた有用である。式I、IA、IB、およびIC の化合物に関連して記載されたR3Pの実施形態は、式L、L−AおよびL−Bの化合物についてもまた有用である。
式IBまたはICの化合物において、R30は代表的に、Hまたはハロである。R3Pは、頻繁に、2−イミダゾリル環または3−トリアゾリル環であり、これらの各々は、非置換であっても置換されていてもよい。これらの環がNにおいて置換されている場合、これらは代表的に、C1〜C6アルキルまたはC1〜C6アシルで置換されているか、あるいはこの環の炭素原子で置換されている場合、ハロで置換されている。非置換3−トリアゾールは、R3Pについて好ましい基である。
式IBまたはICの化合物において、Φは、必要に応じて置換されたフェニルであり、これは、非置換フェニルであっても、1個〜3個の置換基で置換されたフェニルであってもよい。いくつかの実施形態において、フェニル環上の置換基は、ハロ、シアノ、CF、−OCF、COOR40、およびSONR4050から選択され、そしてこれらの置換基のうちの1つ以上は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニル、およびC2〜C6アルキニルから選択される必要に応じて置換された基であり得る。
本発明のいくつかの実施形態において、この化合物は、式L、L−AおよびL−Bの構造を有する。本発明のこの局面は、式Lを有する化合物、1種以上の薬学的に受容可能な賦形剤および/またはキャリアと混合された少なくとも1つのこのような化合物を含有する薬学的組成物、ならびに本明細書中に記載される状態(例えば、がん、炎症または疼痛)を処置するためにこれらの化合物を使用する方法を提供する。これらの化合物は、この式:
またはその薬学的に受容可能な塩を有する。
特定の好ましい実施形態において、式Lの化合物は、式L−AまたはL−B:
の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を包含する。
式L、L−AおよびL−Bの化合物において:
60およびZ70は独立して、NまたはCR60であり、ただし、Z60およびZ70のうちの少なくとも一方はNであり;
各R30および各R60は独立して、H、または必要に応じて置換されたC1〜C8アルキル基、C2〜C8ヘテロアルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8ヘテロアルケニル基、C2〜C8アルキニル基、C2〜C8ヘテロアルキニル基、C1〜C8アシル基、C2〜C8ヘテロアシル基、C6〜C10アリール基、C5〜C12ヘテロアリール基、C7〜C12アリールアルキル基、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキル基であるか、
あるいは各R30および各R60は、ハロ、OR、NR、NROR、NRNR、SR、SOR、SOR、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、CONR、OOCR、COR、またはNOであり得、
ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルであり、
そしてここで、同じ原子上または隣接する原子上の2つのRは、連結して、1つ以上のN、OまたはSを必要に応じて含む3員〜8員の環を形成し得;
そして各R基、および2つのR基を一緒に連結することにより形成される各環は、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’、SR’、SOR’、SONR’、NR’SOR’、NR’CONR’、NR’CSNR’、NR’C(=NR’)NR’、NR’COOR’、NR’COR’、CN、COOR’、CONR’、OOCR’、COR’、およびNOから選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換され、
ここで各R’は独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C2〜C6ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜12アリールアルキル、またはC6〜12ヘテロアリールアルキルであり、これらの各々は、ハロ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C1〜C6ヘテロアシル、ヒドロキシ、アミノ、および=Oから選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;
そしてここで、2つのR’は連結して、N、OおよびSから選択される3個までのヘテロ原子を必要に応じて含む、3員〜7員の環を形成し得、
各R3Pは、極性置換基を表し;
そして各Wは、必要に応じて置換されたアリール環、ヘテロアリール環、またはC3〜8シクロアルキル環を表す。
式L、L−AおよびL−Bの化合物の薬学的に受容可能な塩および互変異性体もまた、本発明の範囲内に含まれる。
式L、L−AおよびL−Bのいくつかの実施形態において、各R3Pは、必要に応じて置換されたイミダゾール環またはトリアゾール環を表す。
式Lのいくつかの化合物において、Z60はNであり得、一方でZ70はCHであるか、またはZ70はNであり得、一方でZ60はCHである。
式L、L−AおよびL−Bのいくつかの実施形態において、Wは、単環式の6員芳香族環もしくは5員〜6員のヘテロ芳香族環、または縮合二環式の8員〜10員の芳香族環もしくはヘテロ芳香族環を表し、これらの環の各々は、必要に応じて置換され得る。いくつかのこのような実施形態において、Wは、フェニル、ナフチル、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピロール、チアゾール、およびイソチアゾールからなる群より選択される、必要に応じて置換された芳香族環またはヘテロ芳香族環を表す。
式Lの好ましい実施形態は、Wが必要に応じて置換されたフェニル環である化合物を包含する。他の実施形態において、Wは、必要に応じて置換されたC3〜8シクロアルキル環を表す。時々、Wはシクロプロピルである。
式Lのいくつかの実施形態において、各R30は独立して、H、ハロまたはC1〜C6アルキルである。好ましくは、これらの化合物において、少なくとも1つのR30はHである。
R3Pは極性置換基であり、そして式IA、IBおよびICの化合物について上に記載された極性置換基のうちのいずれかであり得る。式Lのいくつかの実施形態において、R3Pは、トリアゾール環またはイミダゾール環であり、これは、置換されていても置換されていなくてもよく、そして好ましくは、このトリアゾール環またはイミダゾール環の炭素原子を介して、式Lにおける縮合三環式部分に結合している。
式L−AまたはL−Bの化合物において、R30は代表的に、Hまたはハロである。R3Pは頻繁に、2−イミダゾリル環または3−トリアゾリル環であり、これらの各々は、非置換であっても置換されていてもよい。これらの環がNにおいて置換されている場合、これらは代表的に、C1〜C6アルキルまたはC1〜C6アシルで置換されているか、あるいはこの環の炭素原子において置換されている場合、ハロで置換されている。非置換3−トリアゾールは、R3Pについて好ましい基である。
式L−AまたはL−Bのいくつかの実施形態において、Wは、必要に応じて置換されたフェニルであり、このフェニルは、非置換フェニルであっても、1個〜3個の置換基で置換されたフェニルであってもよい。いくつかの実施形態において、フェニル環上の置換基は、ハロ、シアノ、CF3、−OCF3、COOR40、およびSO2NR40R50から選択され、そしてこれらの置換基のうちの1つ以上が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニル、およびC2〜C6アルキニルから選択される必要に応じて置換された基であり得、ここでR40およびR50の各々は、式IAについて定義されている。
本明細書中ではまた、本明細書中に記載される式(式IA、IB、IC、L、L−AおよびL−Bが挙げられる)のうちのいずれかの化合物、ならびに少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアまたは賦形剤、あるいは2種以上の薬学的に受容可能なキャリアおよび/または賦形剤を含有する、薬学的組成物が提供される。式Iの化合物は、式IA、IBおよびICの化合物を包含し得ることが理解される。薬学的組成物は、本明細書中に記載される処置において利用され得る。
CK2タンパク質、PIMタンパク質またはFltタンパク質と相互作用する候補分子を同定する方法もまた提供され、この方法は、CK2プロテインキナーゼ、PIMプロテインキナーゼまたはFltプロテインキナーゼおよび本明細書中に記載される化合物を含有する組成物を、候補分子と、この化合物とこのプロテインキナーゼとが相互作用する条件下で接触させる工程、ならびにこの候補分子なしで、プロテインキナーゼと相互作用する化合物の量が、この化合物とこのプロテインキナーゼとの間のコントロール相互作用に対して調節されるか否かを決定する工程であって、これによって、このコントロール相互作用に対してこのプロテインキナーゼと相互作用する化合物の量を調節する候補分子が、このプロテインキナーゼと相互作用する候補分子として識別される、工程を包含する。
特定の実施形態において、このタンパク質は、細胞系または無細胞系に存在する。このタンパク質、この化合物または分子は、いくつかの実施形態において、固相と会合している。特定の実施形態において、この化合物とこのタンパク質との間の相互作用は、検出可能な標識を介して検出され、この場合、いくつかの実施形態において、このタンパク質が検出可能な標識を含み、そして特定の実施形態において、この化合物が検出可能な標識を含む。この化合物とこのタンパク質との間の相互作用は、時々、検出可能な標識を用いずに検出される。
特定の実施形態において、このタンパク質は、CK2タンパク質(例えば、配列番号1、2または3のアミノ酸配列を含むCK2タンパク質、あるいはそれらの実質的に同一なバリアント)である。
CK2タンパク質、PIMタンパク質、またはFltタンパク質の活性を調節する方法がまた提供され、これらの方法は、このタンパク質を含む系を、このタンパク質の活性を調節するために有効な量の、本明細書中に記載される化合物と接触させる工程を包含する。特定の実施形態において、このタンパク質の活性が阻害され、そして時々、このタンパク質は、CK2タンパク質(例えば、配列番号1、2または3のアミノ酸配列を含むCK2タンパク質、あるいはそれらの実質的に同一なバリアント)である。他の実施形態において、このタンパク質は、PIMタンパク質またはFltタンパク質である。特定の実施形態において、この系は細胞であり、そして他の実施形態において、この系は無細胞系である。このタンパク質またはこの化合物は、特定の実施形態において、固相と会合し得る。
細胞増殖を阻害する方法もまた提供され、これらの方法は、細胞を、該細胞の増殖を阻害するために有効な量の本明細書中に記載される化合物と接触させる工程を包含する。これらの細胞は、時々、細胞株(例えば、がん細胞株(例えば、乳がん、前立腺がん、膵臓がん、肺がん、造血がん、結腸直腸がん、皮膚がん、卵巣がんの細胞株))である。いくつかの実施形態において、このがん細胞株は、乳がん、前立腺がんまたは膵臓がんの細胞株である。これらの細胞は、時々、組織内に存在し、被験体内に存在し得、時折、腫瘍内に存在し、そして時々、被験体内の腫瘍に存在する。特定の実施形態において、この方法は、細胞アポトーシスを誘導する工程をさらに包含する。細胞は、時々、黄斑変性を有する被験体由来である。
異常な細胞増殖に関連する状態を処置する方法もまた提供され、これらの方法は、本明細書中に記載される化合物を、この処置を必要とする被験体に、細胞増殖状態を処置するために有効な量で投与する工程を包含する。特定の実施形態において、この細胞増殖状態は、腫瘍関連がんである。このがんは、時々、***、前立腺、膵臓、肺、結腸直腸、皮膚、または卵巣のがんである。いくつかの実施形態において、この細胞増殖状態は、非腫瘍がん(例えば、造血がん)である。他の実施形態において、この細胞増殖状態は、いくつかの実施形態において、黄斑変性である。
がんまたは炎症障害の処置を必要とする被験体において、がんまたは炎症障害を処置する方法もまた提供され、これらの方法は、この被験体に、このような障害を処置するために有用な、治療有効量の治療剤を投与する工程;およびこの被験体に、CK2、PIMまたはFltを阻害する分子を、この治療剤の所望の効果を増強するために有効な量で投与する工程を包含する。特定の実施形態において、CK2、PIMまたはFltを阻害する分子は、本発明に記載されるような式I、IA、IB、IC、L、L−AもしくはL−Bの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩である。いくつかの実施形態において、CK2、PIMまたはFltを阻害する分子は、上に示される公知化合物、本明細書中に提供される表のうちの1つの化合物、またはこれらの化合物のうちの1つの薬学的に受容可能な塩である。いくつかの実施形態において、CK2、PIMまたはFltを阻害する分子により増強される治療剤の所望の効果は、細胞増殖の低下である。特定の実施形態において、CK2、PIMまたはFltを阻害する分子により増強される治療剤の所望の効果は、少なくとも1つの型の細胞のアポトーシスの増加である。
いくつかの実施形態において、治療剤、およびCK2、PIMまたはFltを阻害する分子は、実質的に同時に投与される。治療剤、およびCK2、PIMまたはFltを阻害する分子は、時々、被験体により同時に使用される。治療剤、およびCK2、PIMまたはFltを阻害する分子は、特定の実施形態において、1つの薬学的組成物に組み合わせられる。
本明細書中に記載される化合物および単離されたタンパク質を含有する、組成物がまた提供される。このタンパク質は、時々、CK2タンパク質(例えば、配列番号1、2または3のアミノ酸配列を含むCK2タンパク質、あるいはそれらの実質的に同一なバリアント)である。いくつかの実施形態において、このタンパク質は、PIMタンパク質である。他の実施形態において、このタンパク質は、Fltタンパク質である。特定の組成物は、本明細書中に記載される化合物を、細胞と組み合わせて含有する。この細胞は、細胞株(例えば、がん細胞株)由来であり得る。後者の実施形態において、このがん細胞株は、時々、乳がん、前立腺がん、膵臓がん、肺がん、造血がん、結腸直腸がん、皮膚がん、卵巣がんの細胞株である。
本発明のこれらおよび他の実施形態は、以下の説明に記載される。
図1は、CK2活性の阻害を示すアッセイデータを図示する。 図2Aは、ICRマウスに静脈内投与および経口投与した後の、本明細書中に記載される化合物の経時的な平均血漿中濃度を示す。 図2Bは、ICRマウスに静脈内投与および経口投与した後の、本明細書中に記載される化合物の経時的な平均血漿中濃度を示す。 図3Aは、本明細書中に記載される化合物を投与された腫瘍保有異種移植片動物における経時的な腫瘍体積を示す。 図3Bは、本明細書中に記載される化合物を投与された腫瘍保有異種移植片動物における経時的な体重を示す。 図3Cは、個々の動物における腫瘍に対する化合物の効果を図示する。 図3Dは、個々の動物における腫瘍に対する化合物の効果を図示する。 図4Aは、本明細書中に記載される化合物を投与された腫瘍保有異種移植片動物における経時的な腫瘍体積を示す。 図4Bは、本明細書中に記載される化合物を投与された腫瘍保有異種移植片動物における経時的な体重を示す。
(発明を実施するための形態)
本明細書中に提供される式の化合物(式IA、IB、IC、L、L−AまたはL−Bの化合物が挙げられる)は、生物学的活性(細胞増殖を阻害することが挙げられるが、これに限定されない)を示し得る。このような式の化合物は、例えば、CK2活性、PIM活性および/またはFlt活性を調節し得る。従って、このような化合物は、当業者により多数の用途で利用され得る。例えば、本明細書中に記載される化合物は、(i)プロテインキナーゼ活性(例えば、CK2活性)の調節、(ii)PIM活性(例えば、PIM−1活性)の調節、(iii)FMS様チロシンキナーゼ(Flt)活性(例えば、Flt−3活性)の調節、(iv)細胞増殖の調節、(v)アポトーシスの調節、および(vi)細胞増殖関連障害、疼痛または炎症の処置(例えば、単独での投与もしくは別の分子との同時投与)が挙げられるがこれらに限定されない、用途を見出し得る。
「必要に応じて置換された」とは、本明細書中で使用される場合、記載される特定の基が水素ではない置換基を有しても、その基が1つ以上の水素ではない置換基を有さなくてもよいことを示す。他に特定されない場合、存在し得るこのような置換基の総数は、記載される基の非置換形態に存在するH原子の数に等しい。任意の置換基が二重結合を介して付着する場合(例えば、カルボニル酸素(=O))、この基は利用可能な2の原子価を占めるので、含まれ得る置換基の総数は、利用可能な原子価の数に従って減少する。
本発明の化合物はしばしば、塩として調製され得るように、イオン性基を有する。この場合、その化合物が参照される場合は常に、薬学的に受容可能な塩もまた使用され得ることが当該分野において理解される。これらの塩は、無機酸または有機酸を含む酸付加塩であり得るか、あるいはこれらの塩は、本発明の化合物の酸性形態である場合、無機塩基または有機塩基から調製され得る。頻繁に、これらの化合物は、薬学的に受容可能な酸または塩基の付加生成物として調製される薬学的に受容可能な塩として調製されるかまたは使用される。適切な薬学的に受容可能な酸および塩基は、当該分野において周知であり、そして酸付加塩を形成するためには、塩酸、硫酸、臭化水素酸、酢酸、乳酸、クエン酸、または酒石酸であり、そして塩基性塩を形成するためには、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、カフェイン、種々のアミンなどである。適切な塩の調製のための方法は、当該分野において充分に確立されている。いくつかの場合において、これらの化合物は、酸性官能基と塩基性官能基との両方を含み得、この場合、これらの化合物は、2つのイオン価基を有し得るが依然として電荷を有さない。
いくつかの場合において、本発明の化合物は、1つ以上のキラル中心を含む。本発明は、単離された立体異性体形態の各々、および種々の程度のキラル純度の立体異性体の混合物(ラセミ混合物が挙げられる)を包含する。本発明はまた、形成され得る種々のジアステレオマーおよび互変異性体を包含する。本発明の化合物はまた、1つより多くの互変異性形態で存在し得る。本明細書中での1つの互変異性体との記載は、簡便にする目的のみであり、示される形態の他の互変異性体を包含することもまた理解される。
本明細書中で使用される場合、用語「アルキル」、「アルケニル」および「アルキニル」は、直鎖、分枝鎖および環状の、一価のヒドロカルビル基およびこれらの組み合わせであって、非置換である場合にはCおよびHのみを含むものを包含する。例としては、メチル、エチル、イソブチル、シクロヘキシル、シクロペンチルエチル、2−プロペニル、3−ブチニルなどが挙げられる。このような各基の炭素原子の総数は、時々、本明細書中に記載される。例えば、この基が10個までの炭素原子を含み得る場合、1〜10CまたはC1〜C10またはC1〜10と表され得る。ヘテロ原子(代表的に、N、OおよびS)が炭素原子を置き換えてもよい場合(例えば、ヘテロアルキル基においてのように)、その基を記載する数は、例えば、依然としてC1〜C6と記載されても、その基の炭素原子の数と、記載される環または鎖の骨格中の炭素原子に対する置き換えとして含まれるこのようなヘテロ原子の数とを合わせた合計を表す。
代表的に、本発明のアルキル置換基、アルケニル置換基およびアルキニル置換基は、1〜10C(アルキル)または2〜10C(アルケニルもしくはアルキニル)を含む。好ましくは、これらの置換基は、1〜8C(アルキル)または2〜8C(アルケニルもしくはアルキニル)を含む。時々、これらの置換基は、1〜4C(アルキル)または2〜4C(アルケニルもしくはアルキニル)を含む。1つの基は、2つより多くの型の多重結合、または1つより多くの多重結合を含み得る。このような基は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む場合、用語「アルケニル」の定義に含まれ、そして少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含む場合、用語「アルキニル」の定義に含まれる。
アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基は、しばしば、置換が化学的に意味をなす程度まで、必要に応じて置換される。代表的な置換基としては、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR、=NR、OR、NR、SR、SOR、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、CN、C≡CR、COOR、CONR、OOCR、COR、およびNOが挙げられるが、これらに限定されず、ここで各Rは独立して、H、C1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C6〜C10アリール、またはC5〜C10ヘテロアリールであり、そして各Rは、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’、SR’、SOR’、SONR’、NR’SOR’、NR’CONR’、NR’CSNR’、NR’C(=NR’)NR’、NR’COOR’、NR’COR’、CN、C≡CR’、COOR’、CONR’、OOCR’、COR’、およびNOで必要に応じて置換されており、ここで各R’は独立して、H、C1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリールまたはC5〜C10ヘテロアリールである。アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基はまた、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリールまたはC5〜C10ヘテロアリールにより置換され得、これらの各々は、特定の基について適切な置換基により置換され得る。
「アセチレン」置換基とは、必要に応じて置換された2〜10Cアルキニル基であり、そして式−C≡C−Rのものであり、ここでRは、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルであり、そして各Ra基は、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’2、SR’、SO2R’、SO2NR’2、NR’SO2R’、NR’CONR’2、NR’CSNR’2、NR’C(=NR’)NR’2、NR’COOR’、NR’COR’、CN、COOR’、CONR’2、OOCR’、COR’、およびNO2からなる群より選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換されており、ここで各R’は独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C2〜C6ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜12アリールアルキル、またはC6〜12ヘテロアリールアルキルであり、これらの各々は、ハロ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C1〜C6ヘテロアシル、ヒドロキシ、アミノ、および=Oから選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;そしてここで、2つのR’は連結して、N、OおよびSから選択される3個までのヘテロ原子を必要に応じて含む、3員〜7員の環を形成し得る。いくつかの実施形態において、−C≡C−RのRは、HまたはMeである。
「ヘテロアルキル」、「ヘテロアルケニル」、および「ヘテロアルキニル」などは、対応するヒドロカルビル(アルキル、アルケニルおよびアルキニル)基と同様に定義されるが、「ヘテロ」との用語は、骨格残基内に1個〜3個のOヘテロ原子、Sヘテロ原子またはNヘテロ原子あるいはこれらの組み合わせを含む基をいい、従って、対応するアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基の少なくとも1つの炭素原子は、特定されるヘテロ原子のうちの1つにより置き換えられて、ヘテロアルキル基、ヘテロアルケニル基、またはヘテロアルキニル基を形成する。アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基のヘテロ原子についての代表的かつ好ましいサイズは一般に、対応するヒドロカルビル基についてと同じであり、従って、ヘテロ形に存在し得る置換基は、ヒドロカルビル基について上に記載される置換基と同じである。化学的安定性の理由により、他に特定されない限り、このような基は、ニトロ基またはスルホニル基においてのようにNまたはS上にオキソ基が存在する場合を除いて、2つより多くの連続したヘテロ原子を含まないこともまた理解される。
「アルキル」は、本明細書中で使用される場合、シクロアルキル基およびシクロアルキルアルキル基を包含するが、用語「シクロアルキル」は、本明細書中で、環炭素原子を介して結合する炭素環式非芳香族基を記載するために使用され得、そして「シクロアルキルアルキル」は、アルキルリンカーを介して分子に接続される炭素環式非芳香族基を記載するために使用され得る。同様に、「ヘテロシクリル」は、少なくとも1つのヘテロ原子を環員として含み、そして環原子(CであってもNであってもよい)を介して分子に接続される、非芳香族環式基を記載するために使用され得、そして「ヘテロシクリルアルキル」は、リンカーを介して別の分子に接続されるような基を記載するために使用され得る。シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、ヘテロシクリル基、およびヘテロシクリルアルキル基のために適切なサイズおよび置換基は、アルキル基について上に記載されたサイズおよび置換基と同じである。本明細書中で使用される場合、これらの用語はまた、その環が非芳香族である限り、1つまたは2つの二重結合を含む環を包含する。
本明細書中で使用される場合、「アシル」は、カルボニル炭素原子の2つの利用可能な原子価位置のうちの1つに結合した、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはアリールアルキル基を含む基を包含し、そしてヘテロアシルとは、カルボニル炭素以外の少なくとも1つの炭素が、N、OおよびSから選択されるヘテロ原子により置き換えられている、対応する基をいう。従って、ヘテロアシルとしては、例えば、−C(=O)ORおよび-C(=O)NR、ならびに-C(=O)−ヘテロアリールが挙げられる。
アシル基およびヘテロアシル基は、これらがカルボニル炭素原子の開いた原子価を介して付着している任意の基または分子に結合する。代表的に、これらは、C1〜C8アシル基(ホルミル、アセチル、ピバロイル、およびベンゾイルが挙げられる)、ならびにC2〜C8ヘテロアシル基(メトキシアセチル、エトキシカルボニル、および4−ピリジノイルが挙げられる)である。ヒドロカルビル基、アリール基、およびアシル基またはヘテロアシル基を含むこのような基のヘテロ形は、アシル基またはヘテロアシル基の対応する成分の各々について一般的に適切な置換基であると本明細書中に記載された置換基で置換され得る。
「芳香族」部分または「アリール」部分とは、芳香族性という周知の特徴を有する、単環式部分または縮合二環式部分をいう。例としては、フェニルおよびナフチルが挙げられる。同様に、「ヘテロ芳香族」および「ヘテロアリール」とは、環員として、O、SおよびNから選択される1つ以上のヘテロ原子を含む、このような単環式環系または縮合二環式環系をいう。ヘテロ原子の含有は、5員環および6員環における芳香族性を可能にする。代表的なヘテロ芳香族系としては、単環式C5〜C6芳香族基(例えば、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、チエニル、フラニル、ピロリル、ピラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、およびイミダゾリル)、ならびにこれらの単環式基のうちの1つをフェニル環またはヘテロ芳香族単環式基のうちのいずれかと縮合させてC8〜C10二環式基を形成することにより形成される縮合二環式部分(例えば、インドリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、イソキノリル、キノリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾフラニル、ピラゾロピリジル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニルなど)が挙げられる。環系全体にわたる電子分布の観点で芳香族性の特徴を有する、単環式系または縮合環二環式系の任意のものが、この定義に含まれる。この定義はまた、その分子の残りの部分に直接付着する環が少なくとも芳香族性の特徴を有する、二環式基を包含する。代表的に、これらの環系は、5個〜12個の環員原子を含む。好ましくは、単環式アリールは、6個の環員を含み、そして単環式ヘテロアリールは、5個〜6個の環員を含み、そして二環式のアリールおよびヘテロアリールは、8個〜10個の環員を含む。
アリール部分およびヘテロアリール部分は、種々の置換基(C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C5〜C12アリール、C1〜C8アシル、およびこれらのヘテロ形が挙げられる)で置換され得、これらの置換基の各々は、それら自体がさらに置換されてもよい。アリール部分およびヘテロアリール部分のための他の置換基としては、ハロ、OR、NR、SR、SOR、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、CN、C≡CR、COOR、CONR、OOCR、COR、およびNOが挙げられ、ここで各Rは独立して、H、C1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、またはC6〜C12ヘテロアリールアルキルであり、そして各Rは必要に応じて、アルキル基について上に記載されたように置換される。アリール基またはヘテロアリール基の置換基は、もちろん、このような各型の置換基に対して適切であるように、またはその置換基の各成分に対して適切であるように、本明細書中に記載される基でさらに置換され得る。従って、例えば、アリールアルキル置換基は、そのアリール部分において、アリール基について代表的であると本明細書中に記載された置換基で置換され得、そしてこの置換基はさらに、そのアルキル部分において、アルキル基について代表的または適切であると本明細書中に記載された置換基で置換され得る。
同様に、「アリールアルキル」および「ヘテロアリールアルキル」とは、それらの付着点に、連結基(例えば、アルキレン(置換または非置換の、飽和または不飽和の、環状リンカーまたは非環状リンカーが挙げられる))を介して結合している、芳香族環系およびヘテロ芳香族環系をいう。代表的に、このリンカーは、C1〜C8アルキルまたはそのヘテロ形である。これらのリンカーはまた、カルボニル基を含み得、従って、これらのリンカーが、アシル部分またはヘテロアシル部分としての置換基を提供することを可能にする。アリールアルキル基またはヘテロアリールアルキル基におけるアリール環またはヘテロアリール環は、アリール基について上に記載されたものと同じ置換基で置換され得る。好ましくは、アリールアルキル基は、アリール基について上で定義された基で必要に応じて置換されたフェニル環、および非置換であるかまたは1つもしくは2つのC1〜C4アルキル基もしくはヘテロアルキル基で置換されたC1〜C4アルキレンを含み、ここでこのアルキル基またはヘテロアルキル基は、必要に応じて環化して、シクロプロパン、ジオキソラン、またはオキサシクロペンタンなどの環を形成し得る。同様に、ヘテロアリールアルキル基は、好ましくは、アリール基に対して代表的な置換基であると上で記載された基で必要に応じて置換されたC5〜C6単環式ヘテロアリール基、および非置換であるか、または1つもしくは2つのC1〜C4アルキル基もしくはヘテロアルキル基で置換されたC1〜C4アルキレンを含むか、あるいはヘテロアリールアルキル基は、必要に応じて置換されたフェニル環またはC5〜C6単環式ヘテロアリール基、および非置換であるか、または1つもしくは2つのC1〜C4アルキル基もしくはヘテロアルキル基で置換されたC1〜C4ヘテロアルキレンを含み、ここでこのアルキル基またはヘテロアルキル基は、必要に応じて環化して、シクロプロパン、ジオキソラン、またはオキサシクロペンタンなどの環を形成し得る。
アリールアルキル基またはヘテロアリールアルキル基が、必要に応じて置換されていると記載される場合、これらの置換基は、その基のアルキル部分もしくははヘテロアルキル部分、またはアリール部分もしくはヘテロアリール部分のいずれに存在してもよい。アルキル部分またはヘテロアルキル部分に必要に応じて存在する置換基は、必要に応じて、アルキル基について一般的に上で記載されたものと同じである。アリール部分またはヘテロアリール部分に必要に応じて存在する置換基は、アリール基について一般的に上で記載されたものと同じである。
「アリールアルキル」基とは、本明細書中で使用される場合、置換されていない場合のヒドロカルビル基であり、そして環およびアルキレンまたは類似のリンカーの炭素原子の総数により記載される。従って、ベンジル基はC7アリールアルキル基であり、そしてフェニルエチルはC8アリールアルキルである。
「ヘテロアリールアルキル」とは、本明細書中で使用される場合、リンカー基を介して付着したアリール基を含む部分をいい、そしてアリール部分の少なくとも1つの環原子、または連結基の1つの原子がN、OおよびSから選択されるヘテロ原子である点で、「アリールアルキル」とは異なる。ヘテロアリールアルキル基は、本明細書中で、環とリンカーとを合わせた原子の総数に従って記載され、そしてヘテロアリールリンカーを介して連結したアリール基;ヒドロカルビルリンカー(例えば、アルキレン)を介して連結したヘテロアリール基;およびヘテロアルキルリンカーを介して連結したヘテロアリール基を包含する。従って、例えば、C7ヘテロアリールアルキルは、ピリジルメチル、フェノキシ、およびN−ピロリルメトキシを包含する。
「アルキレン」とは、本明細書中で使用される場合、二価のヒドロカルビル基をいう。なぜなら、この基は二価であるので、2つの他の基を一緒に連結し得るからである。代表的に、この用語は-(CH−をいい、ここでnは1〜8であり、そして好ましくは、nは1〜4であるが、特定される場合、このアルキレンはまた、他の基により置換され得、従って、他の長さであり得、そして開いた原子価は、鎖の両端にある必要はない。従って、-CH(Me)−および-C(Me)−はまた、アルキレンと称され得る。なぜなら、シクロプロパン−1,1−ジイルなどの環状基であり得るからである。アルキレン基が置換される場合、これらの置換基としては、本明細書中に記載されるようなアルキル基に対して代表的に存在する置換基が挙げられる。
一般に、任意のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、もしくはアリール基またはアリールアルキル基、あるいは置換基中に含まれるこれらの基のうちの1つの任意のヘテロ形は、それ自体が必要に応じて、さらなる置換基により置換され得る。これらの置換基の性質は、これらの置換基が他に説明されない場合、第一級置換基自体に関連して記載される性質と類似である。従って、例えば、Rがアルキルである実施形態において、このアルキルは、Rについての実施形態として列挙される残りの置換基により必要に応じて置換され得る(これが化学的意味をなす場合、およびこれがアルキル自体について提供されたサイズ限定を損なわない場合(例えば、アルキルまたはアルケニルにより置換されるアルキルは、実際に、これらの実施形態についての炭素原子の上限を超え、従って、包含されない))。しかし、アリール、アミノ、アルコキシ、=Oなどにより置換されるアルキルは、本発明の範囲内に含まれ、そしてこれらの置換基の原子は、記載されるアルキル基、アルケニル基などを説明するために使用される数に含まれない。置換基の数が特定得されていない場合、各これらのアルキル基、アルケニル基、アルキニル基アシル基、またはアリール基は、その離容易可能な原子価に従う数の置換基で置換され得る。具体的には、これらの基のうちの任意のものは、例えば、その利用可能な原子価のいずれかまたは全てにおいて、フッ素原子で置換され得る。
「ヘテロ形」とは、本明細書中で使用される場合、指定された炭素環式基の少なくとも1つの炭素原子が、N、OおよびSから選択されるヘテロ原子で置き換えられている、アルキル、アリール、またはアシルなどの基の誘導体をいう。従って、アルキル、アルケニル、アルキニル、アシル、アリール、およびアリールアルキルのヘテロ形は、それぞれ、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロアシル、ヘテロアリール、およびヘテロアリールアルキルである。オキソ基がNまたはSと結合してニトロ基またはスルホニル基を形成する場合を除いて、2つ以下のN原子、O原子またはS原子が、通常、連続して接続されることが理解される。
「ハロ」とは、本明細書中で使用される場合、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを包含する。フルオロおよびクロロが、しばしば好ましい。
「アミノ」とは、本明細書中で使用される場合、NHをいうが、アミノが「置換された」または「必要に応じて置換された」と記載される場合、この用語は、NR’R”を包含し、ここで各R’およびR”は独立して、Hであるか、あるいはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、アリール基、もしくはアリールアルキル基、またはこれらの基のうちの1つのヘテロ形であり、そしてアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、アリール基、もしくはアリールアルキル基、またはこれらの基のうちの1つのヘテロ形の各々は対応する基について適切であると本明細書中に記載された置換基で必要に応じて置換されている。この用語はまた、R’およびR”が一緒に連結して3員〜8員の環を形成し、この環が飽和であっても不飽和であっても芳香族であってもよく、そして環員としてN、OおよびSから独立して選択される1個〜3個のヘテロ原子を含み、そしてアルキル基について適切であると記載された置換基で必要に応じて置換されている形態を包含するか、あるいはNR’R”が芳香族基である場合、これは、ヘテロアリール基について代表的であると記載された置換基で必要に応じて置換されている。
本明細書中で使用される場合、用語「炭素環」とは、環内に炭素原子のみを含む環状化合物をいい、一方で、「複素環」とは、ヘテロ原子を含む環状化合物をいう。炭素環式構造および複素環式構造は、単環式環系、二環式環系、または三環式環系を有する化合物を包含する。炭素環式環および複素環式環は、飽和であっても、部分不飽和であっても、芳香族であってもよい。
本明細書中で使用される場合、用語「ヘテロ原子」とは、炭素でも水素でもない任意の原子(例えば、窒素、酸素または硫黄)をいう。
複素環の代表的な例としては、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、2,3−ジヒドロフラン、ピラン、テトラヒドロピラン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラン、イソオキサゾール、4,5−ジヒドロイソオキサゾール、ピペリジン、ピロリジン、ピロリジン−2−オン、ピロール、ピリジン、ピリミジン、オクタヒドロ−ピロロ[3,4 b]ピリジン、ピペラジン、ピラジン、モルホリン、チオモルホリン、イミダゾール、イミダゾリジン2,4−ジオン、1,3−ジヒドロベンゾイミダゾール−2−オン、インドール、チアゾール、ベンゾチアゾール、チアジアゾール、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、1,1−ジオキシド、ジアゼピン、トリアゾール、グアニジン、ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−β−カルボリン、オキシラン、オキセタン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、ラクトン、アジリジン、アゼチジン、ピペリジン、ラクタムが挙げられるが、これらに限定されず、ヘテロアリールもまた包含し得る。ヘテロアリールの他の代表的な例としては、フラン、ピロール、ピリジン、ピリミジン、イミダゾール、ベンゾイミダゾールおよびトリアゾールが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中で使用される場合、用語「無機置換基」とは、炭素を含まないか、または水素以外の元素に結合した炭素を含まない、置換基(例えば、炭素原子、一酸化炭素、二酸化炭素、およびカーボネート)をいう。無機置換基の例としては、ニトロ、ハロゲン、アジド、シアノ、スルホニル、スルフィニル、スルホネート、ホスフェートなどが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「処置する」および「処置」とは、本明細書中で使用される場合、疾患または状態を改善すること、軽減すること、低下させること、および症状を除くことをいう。本明細書中に記載される候補分子または化合物は、処方物または医薬中に治療有効量で存在し得る。治療有効量とは、生物学的効果(例えば、特定の細胞(例えば、がん細胞)のアポトーシス、特定の細胞の増殖の減少)をもたらし得る量、または例えば、疾患もしくは状態の改善、軽減、低下、もしくは症状の除去をもたらし得る量である。これらの用語はまた、細胞増殖速度を低下または停止させること(例えば、腫瘍の増殖を遅くするかまたは止めること)、あるいは増殖しているがん細胞の数を減少させること(例えば、腫瘍の一部または全てを除去すること)をいい得る。これらの用語はまた、微生物に感染した系(すなわち、細胞、組織、または被験体)内の微生物の力価を低下させること、微生物伝播の速度を遅くすること、微生物感染に関連する症状の数または症状の影響を低下させること、および/あるいは系から検出可能な量の微生物を除去することに適用可能である。微生物の例としては、ウイルス、細菌および真菌が挙げられるが、これらに限定されない。従って、本発明は、原生動物障害を処置する方法を提供し、これらの原生動物障害は、例えば、原生動物の寄生生物症であり、神経学的状態(例えば、統合失調症、パラノイア)を担う寄生性の原生動物による感染、および免疫無防備患者における脳炎、ならびにシャーガス病が挙げられる。本発明はまた、種々のウイルス疾患(ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV−1)、ヒトパピローマウイルス(HPV)、単純疱疹ウイルス(HSV)、エプスタイン−バーウイルス(EBV)、ヒトサイトメガロウイルス、C型肝炎ウイルスおよびB型肝炎ウイルス、インフルエンザウイルス、ボルナ病ウイルス、アデノウイルス、コクサッキーウイルス、コロナウイルスならびに水痘‐帯状疱疹ウイルスが挙げられる)を処置する方法を提供する。これらの障害を処置する方法は、処置を必要とする被験体に、有効量の式AのCK2インヒビターを投与する工程を包含する。
がんまたは細胞増殖障害に関して、「処置する」または「処置」はまた、本明細書中で使用される場合、ヒトにおける疾患状態の処置を網羅し、この疾患状態は、異常な細胞増殖、過剰な細胞増殖、および/または望ましくない細胞増殖により特徴付けられ、そしてこの処置は、(i)ヒトにおいてその疾患状態が起こることを防止すること(このようなヒトがこの疾患状態に罹患しやすいがこの疾患状態を有するとはまだ診断されていない場合);(ii)この疾患状態を阻害すること(すなわち、発症を止めること);(iii)この疾患状態が新たな位置に広がることを阻害すること(例えば、腫瘍の転移を遅くするかまたは防止すること);ならびに(iv)この疾患状態を軽減すること(すなわち、この疾患状態の回帰を引き起こすこと)のうちの少なくとも1つを含む。
炎症状態に関して、「処置する」または「処置」は、被験体における炎症の予防(炎症が起こると予測される場合)、または炎症の症状(赤み、膨潤、これらに関連する疼痛、もしくは上昇した体温)を有する被験体における炎症の症状のうちの1つ以上の程度もしくは持続時間の低下を包含する。
本明細書において使用される場合、用語「アポトーシス」とは、内因性の細胞の自己破壊プログラムまたは自殺プログラムを指す。誘因性刺激に応答して、細胞は、細胞収縮、細胞膜の泡化(blebbing)ならびに染色質の凝縮および断片化を含む事象のカスケードを経験する。これらの事象の後、膜結合型粒子クラスター(アポトーシス体)への細胞の変換へと到り、その後、この膜結合型粒子クラスター(アポトーシス体)は、マクロファージにより包まれる。
本発明は、一部では、本明細書において記載される発明の範囲にある少なくとも1つの化合物を含む薬学的組成物、および本明細書に記載される化合物を使用する方法を提供する。例えば、本発明は、一部では、CK2タンパク質、Pimタンパク質または Fltタンパク質と相互作用する候補分子を同定するための方法を提供し、この方法は、CK2タンパク質、Pimタンパク質またはFltタンパク質、および本明細書において記載される分子を含む組成物を、候補分子と接触させる工程;ならびに上記タンパク質と相互作用する本明細書において記載される分子の量が調節されるか否かを決定し、それによって。上記タンパク質と相互作用する本明細書において記載される分子の量を調節する候補分子が、上記タンパク質と相互作用する候補分子として同定される、工程;を包含する。
また、プロテインキナーゼ活性を調節するための方法も提供される。プロテインキナーゼは、アデノシン三リン酸から、ペプチド基質またはタンパク質基質におけるセリンアミノ酸もしくはスレオニンアミノ酸へのγ−リン酸の転移(セリン/スレオニンプロテインキナーゼ)、チロシンアミノ酸へのγ−リン酸の転移(チロシンプロテインキナーゼ)、チロシン、セリン、もしくはスレオニンのγ−リン酸の転移(二重特異性プロテインキナーゼ)、またはヒスチジンアミノ酸へのγ−リン酸の転移(ヒスチジンプロテインキナーゼ)を触媒する。従って、本明細書において、プロテインキナーゼタンパク質を含むシステムを、上記プロテインキナーゼの活性を調節(例えば、阻害)するために有効な量の本明細書において記載される化合物と接触させる工程;を包含する方法が包含される。いくつかの実施形態において、上記プロテインキナーゼの活性は、上記タンパク質の触媒活性(例えば、アデノシン三リン酸からペプチド基質またはタンパク質基質へのγ−リン酸の転移を触媒すること)である。特定の実施形態において、プロテインキナーゼと相互作用する候補分子を同定するための方法が提供され、この方法は、プロテインキナーゼおよび本明細書において記載される化合物を含む組成物を、上記化合物および上記タンパク質が相互作用する条件下で候補分子と接触させる工程;ならびに上記プロテインキナーゼと相互作用する化合物の量が、上記候補分子がない状態における上記化合物と上記プロテインキナーゼとの間でのコントロール相互作用に対して調節されるか否かを決定し、それによって、上記プロテインキナーゼと相互作用する化合物の量を上記コントロール相互作用に対して調節する候補分子が、上記プロテインキナーゼと相互作用する候補分子として同定される、工程;を包含する。そのような実施形態におけるシステムは、無細胞システムであっても、または細胞を含むシステム(例えば、インビトロ)であってもよい。いくつかの実施形態における上記のプロテインキナーゼ、化合物、または分子は、固相と会合している。特定の実施形態において、上記化合物と上記プロテインキナーゼとの間の相互作用は、検出可能な標識を介して検出され、この場合、いくつかの実施形態においては、上記プロテインキナーゼが、検出可能な標識を含み、特定の実施形態においては、上記化合物が、検出可能な標識を含む。上記化合物と上記プロテインキナーゼとの間の相互作用は、時には、検出可能な標識を用いずに検出される。
また、プロテインキナーゼおよび本明細書において記載される化合物を含む、組成物が提供される。特定の実施形態においては、上記組成物中の化合物は、化合物A2でも、化合物A1でも、化合物A3でもない。いくつかの実施形態においては、上記組成物中のプロテインキナーゼは、セリン−スレオニンキナーゼまたはチロシンプロテインキナーゼである。特定の実施形態において、上記プロテインキナーゼは、化合物結合活性を有するプロテインキナーゼフラグメントである。いくつかの実施形態におて、上記組成物中のプロテインキナーゼは、CK2、Pimサブファミリープロテインキナーゼ(例えば、PIM1、PIM2、PIM3)、またはFltサブファミリープロテインキナーゼ(例えば、FLT1、FLT3、FLT4)のサブユニット(例えば、触媒サブユニット、SH2ドメイン、SH3ドメイン)であるか、あるいは上記のサブユニットを含む。特定実施形態において、上記組成物は、細胞を含まず、時には、上記プロテインキナーゼは、組換えタンパク質である。
上記プロテインキナーゼは、任意の供給源(例えば、哺乳動物由来の細胞、サル由来の細胞、またはヒト由来の細胞)に由来し得る。本明細書において開示される化合物によって阻害され得るかまたは阻害され得る可能性があるセリン−スレオニンプロテインキナーゼの例としては、CK2、CK2α2、Pimサブファミリーキナーゼ(例えば、PIM1、PIM2、PIM3)、CDK1/サイクリンB、c−RAF、Mer、MELK、HIPK3、HIPK2、およびZIPKの、ヒトバージョンが挙げられるが、これらに限定はされない。セリン−スレオニンプロテインキナーゼは、時には、ヒトCK2における45位のロイシン、163位のメチオニン、および174位のイソロイシンに対応する位置のアミノ酸のうちの1つ以上を含むサブファミリーメンバーである。そのようなプロテインキナーゼの例としては、CK2、STK10、HIPK2、HIPIK3、DAPK3、DYK2、およびPIM−1のヒトバージョンが挙げられるが、これらに限定はされない。本明細書において開示される化合物により阻害され得るかまたは阻害され得る可能性があるチロシンプロテインキナーゼの例としては、Fltサブファミリーメンバー(例えば、FLT1、FLT2、FLT3、FLT3(D835Y)、FLT4)のヒトバージョンが挙げられるが、これらに限定はされない。本明細書において開示される化合物により阻害され得るかまたは阻害され得る可能性がある二重特異性プロテインキナーゼの例としては、DYRK2が挙げられるが、これらに限定はされない。プロテインキナーゼのヌクレオチド配列およびアミノ酸配列ならびに試薬は、公に入手可能である(例えば、ワールドワイドウェブURL ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez/およびInvitrogen.com)。例えば、種々のヌクレオチド配列が、以下のアクセッション番号(PIM1について、NM_002648.2およびNP_002639.1;PIM2について、NM_006875.2およびNP_006866.2;PIM3について、XM_938171.2およびXP_943264.2;FLT3について、NM_004119.2およびNP_004110.2;FLT4について、NM_002020.3およびNP_002011.2;ならびにFLT1について、NM_002019.3およびFLT1についてNP_002010.2)を使用してアクセスされ得る。
本発明はまた、一部では、異常な細胞増殖に関連する状態を処置するための方法を提供する。例えば、被験体において細胞増殖性状態を処置する方法が提供され、その方法は、本明細書において記載される化合物を、被験体において細胞増殖性状態を処置する必要がある被験体に対して、その細胞増殖性状態を処置するために有効な量で投与する工程;を包含する。上記被験体は、例えば、研究動物(例えば、げっ歯類、イヌ、ネコ、サル)(必要に応じて、異種移植片腫瘍(例えば、ヒト腫瘍)などの腫瘍を含む)であっても、ヒトであってもよい。細胞増殖性状態は、時には、腫瘍または非腫瘍癌(結腸直腸癌、乳癌、肺癌、肝臓癌、膵臓癌、リンパ節癌、結腸癌、前立腺癌、脳の癌、頭部頸部癌、皮膚癌、肝臓癌、腎臓癌、血液および心臓の癌(例えば、白血病、リンパ腫、癌腫)が挙げられるが、これらに限定されない)。いくつかの実施形態において、上記細胞増殖性状態は、非腫瘍癌である。いくつかのそのような実施形態において、上記非腫瘍癌は、造血癌である。具体的な実施形態において、上記造血癌は、急性骨髄性白血病である。いくつかのそのような実施形態において、上記白血病は、難治性(refractory)急性骨髄性白血病(AML)であるか、または上記急性骨髄性白血病(AML)は、変異型Flt3に関連する。
また、炎症に関連する状態または疼痛に関連する状態を処置するための方法が、提供される。例えば、被験体において疼痛を処置するための方法が提供され、その方法は、本明細書において記載される化合物を、疼痛を処置する必要がある被験体に対して、その炎症を処理するために有効な量で投与する工程;を包含する。上記被験体は、例えば、研究動物(例えば、げっ歯類、イヌ、ネコ、サル)であっても、ヒトであってもよい。
炎症に関連する状態および疼痛に関連する状態としては、酸逆流、胸焼け、挫蒼、アレルギーおよび感受性(sensitivity)、アルツハイマー病、喘息、アテローム性動脈硬化症、気管支炎、心臓炎、セリアック病、慢性疼痛、クローン病、肝硬変、結腸炎、痴呆、皮膚炎、糖尿病、ドライアイ、水腫、気腫、湿疹、線維筋痛症、胃腸炎、歯肉炎、心臓病、肝炎、高血圧、インスリン抵抗性、間質性膀胱炎、関節痛/関節炎/関節リウマチ、代謝症候群(症候群X)、筋炎、腎炎、肥満、骨減少症、糸球体腎炎(GN)、若年性腎嚢胞性疾患、I型腎症(NPHP)、骨粗鬆症、パーキンソン病、グアム(Guam)−パーキンソン痴呆、核上麻痺、クーフス病、およびピック病、ならびに記憶障害、脳虚血、精神***病、歯周疾患、多発性動脈炎、多発性軟骨炎、乾癬、強皮症、副鼻腔炎、シェーグレン症候群、痙攣性結腸、全身性ガンジダ症、腱炎、***症、膣炎、炎症性癌(例えば、炎症性乳癌)などが挙げられるが、これらに限定はされない。
疼痛または炎症に対する本明細書中の化合物の効果を決定するための方法は、公知である。例えば、研究動物におけるホルマリン刺激性疼痛挙動が、疼痛の処置を評価するために本明細書において記載される化合物の投与後にモニターされ得る(例えば、Liら,Pain 115(1−2):182−90(2005))。また、例えば、炎症促進性分子(例えば、IL−8、GRO−α、MCP−1、TNFαおよびiNOS)の調節が、炎症の処置を評価するために本明細書において記載される化合物の投与後にモニターされ得る(例えば、Parharら、Int J Colorectal Dis.22(6):601−9(2006))。従って、本明細書中の化合物が炎症または疼痛を減少するか否かを決定するための方法もまた、提供され、この方法は、システムを、疼痛シグナルまたは炎症シグナルの活性を調節(例えば、阻害)するために有効な量の本明細書において記載される化合物と接触させる工程;を包含する。
また、炎症または疼痛を減少する化合物を同定するための方法が提供され、この方法は、システムを、本明細書において記載される式のうちの1つの化合物(式IAの化合物、式IBの化合物、式ICの化合物、式Lの化合物、式L−Aの化合物、または式L−Bの化合物が挙げられる)と接触させる工程;および疼痛シグナルまたは炎症シグナルを検出し、それによって、コントロール分子に対して上記疼痛シグナルを調節する化合物が、疼痛の炎症を減少する化合物として同定される、工程;を包含する。疼痛シグナルの非限定的な例は、ホルマリン刺激性疼痛挙動であり、炎症シグナルの例としては、炎症促進性分子レベルが挙げられるが、これに限定はされない。
本発明は従って、一部では、被験体において新脈管形成を調節するための方法、および被験体において異常な新脈管形成に関連する状態(増殖性糖尿病性網膜症)を処置するための方法に関する。
CK2はまたアテローム性動脈硬化症の病因において役割を果たすことが示されており、ずれ応力層流(laminar shear stress flow)を維持することによりアテローム発生を予防し得る。CK2は、血管新生において役割を果たし、CK2は、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)の低酸素誘導性活性化を媒介することが示されている。CK2はまた、骨格筋および骨組織に関連する疾患(例えば、心筋細胞肥大、インスリンシグナル伝達障害およびインスリン抵抗性、低リン酸血症、および骨マトリックス鉱質化不全(inadequate bone matrix mineralization)が挙げられる)に関与する。
従って、一局面において、本発明は、これらの状態を処置するための方法を提供し、その方法は、そのような処置を必要とする被験体に対して、有効量のCK2インヒビター(例えば、式Aの化合物)を投与する工程;を包含する。
従って、本明細書中の化合物が、新脈管形成を調節するか否かを決定するための方法が提供され、その方法は、システムを、新脈管形成または新脈管形成に関連するシグナルを調節(例えば、阻害)するために有効な量の本明細書において記載される化合物と接触させる工程;を包含する。新脈管形成に関連するシグナルは、新脈管形成促進性増殖因子(例えば、VEGF)のレベルである。新脈管形成の調節を評価するための方法(例えば、ヒト内皮管形成の分析(BD BiosciencesからのBD BioCoatTM Angiogenesis System))は、公知である。また、新脈管形成を調節する化合物を同定するための方法が提供され、その方法は、システムを、本明細書において記載される式のうちの1つの化合物(式IAの化合物、式IBの化合物、式ICの化合物、式Lの化合物、式L−Aの化合物、または式L−Bの化合物が挙げられる)と接触させる工程;ならびに上記システムにおける新脈管形成または新脈管形成シグナルを検出し、それにより、コントロール分子に対して新脈管形成または新脈管形成シグナルを調節する化合物は、新脈管形成を調節する化合物として同定される、工程;を包含する。また、新脈管形成状態を処置するための方法が提供され、その方法は、本明細書において記載される化合物を、新脈管形成状態を処置する必要がある被験体に対して、その新脈管形成状態を処置するために有効な量で投与する工程;を包含する。新脈管形成状態としては、固形腫瘍癌、静脈瘤(varicose)疾患などが挙げられるが、これらに限定はされない。
本発明はまた、一部では、被験体において免疫応答を調節するための方法、および被験体において異常な免疫応答に関連する状態を処置するための方法に関する。従って、本明細書中の化合物が免疫応答を調節するか否かを決定するための方法が提供され、その方法は、システムを、免疫応答または免疫応答に関連するシグナルを調節(例えば、阻害)するために有効な量の本明細書において記載される化合物と接触させる工程;を包含する。免疫調節活性と関連するシグナルとしては、例えば、T細胞増殖の刺激、サイトカイン(例えば、インターロイキン、インターフェロン−γ、およびTNF)の抑制または誘導が挙げられる。免疫調節活性を評価する方法は、当該分野において公知である。免疫応答を調節する化合物を同定するための方法もまた提供され、その方法は、システムを、本明細書において記載される式のうちの1つの化合物(式IAの化合物、式IBの化合物、式ICの化合物、式Lの化合物、式L−Aの化合物、または式L−Bの化合物が挙げられる)あるいはその薬学的に受容可能な塩と接触させる工程;ならびにシステムにおける免疫調節活性または免疫調節活性に関連するシグナルを検出し、それにより、コントロール分子に対して免疫応答を調節する家具汚物が免疫応答調節化合物として同定される、工程;を包含する。
また、被験体における異常な免疫応答に関連する状態を処置するための方法が提供され、その方法は、本明細書において記載される化合物を、異常な免疫応答に関連する状態を処置する被験体に対して、上記状態を処置するために有効な量で投与する工程;を包含する。異常な免疫応答により特徴付けられる状態としては、臓器移植片拒絶、喘息、自己免疫障害(関節リウマチが挙げられる)、多発性硬化症、重症筋無力症、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎、混合型結合組織疾患(MCTD)、クローン病、および潰瘍性大腸炎が挙げられるが、これらに限定はされない。特定の実施形態において、免疫応答は、本明細書中の化合物を、mTOR経路メンバーまたは関連経路(例えば、mTOR、PI3キナーゼ、AKT)の生物学的活性を調節(例えば、阻害)する分子と組み合わせて投与することにより、調節され得る。特定の実施液体において、上記のmTOR経路メンバーまたは関連経路の生物学的活性を調節する分子は、ラパマイシンである。特定の実施形態において、本明細書において記載される化合物を、mTOR経路メンバーまたは関連経路の生物学的活性を調節する分子(例えば、ラパマイシン)と組み合わせて含む組成物もまた、提供される。
好ましい実施形態において、上記化合物は、本明細書において提供される表のうちの1つにおける式IA、式IB、式IC、式L、式L−A、または式L−Bの化合物、あるいはこれらの化合物のうちの1つの薬学的に受容可能な塩である。
上記の化合物の任意の適切な処方物が、投与用に調製され得る。任意の適切な投与経路(経口経路、非経口経路、静脈内経路、筋肉内経路、経皮経路、局所経路、および皮下経路が挙げられるが、これらに限定はされない)が、使用され得る。処置されるべき被験体、投与様式、および望ましい処置の型(例えば、予防、防御、治療)に依存して、上記化合物は、これらのパラメーターに相応しい様式で処方される。各々の投与経路のために適切な処方物の調製は、当該分野で公知である。そのような処方の方法および技術の要旨が、Remington’s Pharmaceutical Sciences、最新版、Mack Publishing Co.、Easton、PA(本明細書において参考として援用される)において見出される。各々の物質または2つの物質の組み合わせの処方は、一般的には、希釈剤が挙げられ、ならびにいくつかの場合には、アジュバント、緩衝剤、保存剤などが挙げられる。投与されるべき物質はまた、リポソーム性組成物中で、またはマイクロエマルジョンとして、投与され得る。
注射のために、処方物は、液体溶液または懸濁物として、あるいは注射前に液体中の溶液または懸濁物のために適切な固体形態として、あるいはエマルジョンとして、従来の形態で調製され得る。適切な賦形剤としては、例えば、水、生理食塩水、デキストロース、グリセロールなどが挙げられる。そのような組成物はまた、ある量の非毒性補助物質(例えば、湿潤剤もしくは乳化剤、pH緩衝剤など(例えば、酢酸ナトリウム、ソルビタンモノラウレートなど)を含み得る。
薬物のための種々の徐放システムもまた考案されており、本発明の化合物に適用され得る。例えば、米国特許第5,624,667号(その方法は、本明細書において参考として援用される)を参照のこと。
全身投与はまた、比較的に非侵襲的な方法(例えば、坐剤、経皮パッチ、経粘膜送達、および鼻内投与の使用)を包含し得る。経口投与もまた、本発明の化合物のために適切である。適切な形態としては、当該分野において理解されるように、シロップ、カプセル、錠剤が挙げられる。
動物被験体またはヒト被験体への投与のために、上記の化合物の適切な投与量は、しばしば、0.01mg/kg〜15mg/kgであり、時には0.1mg/kg〜10mg/kgである。投与量レベルは、その状態の性質、薬物効力、患者の状態、実施者の判断、ならびに投与の頻度および様式に依存する。しかし、そのようなパラメーターの最適化は、当業者の通常レベルの範囲内にある。
(治療組成物)
本発明の化合物は、単独で使用されても、別の治療剤と組み合わせて使用されてもよい。本発明は、状態(例えば、癌、炎症、および免疫障害)を処置するための方法を提供し、その方法は、そのような処置を必要とする被験体に対して、上記障害を処置するために有用な治療剤を治療上有効な量投与する工程;および同じ被験体に対して、本発明の調節因子を治療上有効な量投与する工程;による。CK2調節因子、Pim調節因子、またはFlt調節因子は、CK2タンパク質、Pimタンパク質、またはFltタンパク質の生物学的活性を阻害または増強する因子であり、本明細書において以後は概して「調節因子」と呼ばれる。上記の治療剤および調節因子は、別個の薬学的組成物としてか、または単一の薬学的組成物中で混合されるかのいずれかで、一緒に投与され得る。上記の治療剤および調節因子はまた、別々に(種々の回数および種々の頻度を含む)投与され得る。上記の調節因子は、任意の公知経路(例えば、経口的に、静脈内に、筋肉内に、鼻内になど)によって投与され得る。上記の治療剤もまた、任意の従来経路によって投与され得る。多くの実施形態において、上記の調節因子および治療剤のうちの少なくとも1つそして必要に応じて両方が、経口投与され得る。
組み合わせて使用される場合、いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、本発明の化合物と別の治療剤との両方を含む単一の薬学的投与処方物として投与され得る。他の実施形態において、別個の投与処方物が投与される。本発明の化合物と他の治療剤とは、本質的には同じ時点で(例えば、同時に)投与されても、または例えば、ずらした別個の時点で投与されてもよい。特定の例において、上記の組み合わせの個々の成分は、別個に、治療クールの間の異なる時点で投与されても、または同時に、分割した形態または単一の組み合わせ形態で投与されてもよい。本発明は、例えば、同時の処置、ずらした処置、または交互の処置を提供する。従って、本発明の化合物は、同じ薬学的組成物において、別の治療剤と同時に投与され得る。本発明の化合物は、別の薬学的組成物において投与され得る。本発明の化合物は、例えば、秒単位、分単位、時間単位、日単位、または週単位の時差で、他の治療剤の前に投与され得るか、あるいは他の治療剤が本発明の化合物の前に、投与され得る。ずらした処置の例において、本発明の化合物を用いる1クールの治療が投与された後に、他の治療剤を用いる1クールの治療が投与され得るか、または逆の順序の処置が使用され得、各成分を用いる処置が複数シリーズ使用され得る。本発明の特定の例において、ある成分(例えば、本発明の化合物または他の治療剤)が、哺乳動物に対して、他の成分またはその誘導体産物がその哺乳動物の血流中に残っている間に投与される。他の例において、第2の成分が、第1の成分またはその誘導体のすべてもしくはほとんどがその哺乳動物の血流から消えた後に投与される。
本発明の化合物は、アルキル化剤、新脈管形成インヒビター、抗体、代謝拮抗剤、抗有糸***剤、抗増殖剤、オーロラ(aurora)キナーゼインヒビター、Bcr−Ablキナーゼインヒビター、生物学的応答調節剤、サイクリン依存性キナーゼインヒビター、細胞周期インヒビター、シクロオキシゲナーゼ−2インヒビター、白血病ウイルス性癌遺伝子ホモログ(ErbB2)レセプターインヒビター、増殖因子インヒビター、熱ショックタンパク質(HSP)−90インヒビター、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)インヒビター、ホルモン治療剤、免疫剤(immunological)、インターカレート性(intercalating)抗生物質、キナーゼインヒビター、ラパマイシン(rapomycin)インヒビターの哺乳動物標的、マイトジェン活性化細胞外シグナル調節性キナーゼインヒビター、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、白金化学療法剤、polo様キナーゼインヒビター、プロテアソームインヒビター、プリンアナログ、ピリミジンアナログ、レセプターチロシンキナーゼインヒビター、レチノイド/デルトイド(deltoid)、植物アルカロイド、トポイソメラーゼインヒビターなどと組み合わせて使用された場合に、有用である。
本発明の化合物は、アルキル化剤、新脈管形成インヒビター、抗体、代謝拮抗剤、抗有糸***剤、抗増殖剤、オーロラ(aurora)キナーゼインヒビター、Bcr−Ablキナーゼインヒビター、生物学的応答調節剤、サイクリン依存性キナーゼインヒビター、細胞周期インヒビター、シクロオキシゲナーゼ−2インヒビター、白血病ウイルス性癌遺伝子ホモログ(ErbB2)レセプターインヒビター、増殖因子インヒビター、熱ショックタンパク質(HSP)−90インヒビター、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)インヒビター、ホルモン治療剤、免疫剤(immunological)、インターカレート性(intercalating)抗生物質、キナーゼインヒビター、ラパマイシン(rapomycin)インヒビターの哺乳動物標的、マイトジェン活性化細胞外シグナル調節性キナーゼインヒビター、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、白金化学療法剤、polo様キナーゼインヒビター、プロテアソームインヒビター、プリンアナログ、ピリミジンアナログ、レセプターチロシンキナーゼインヒビター、レチノイド/デルトイド(deltoid)、植物アルカロイド、トポイソメラーゼインヒビターなどと組み合わせて使用された場合に、有用である。
アルキル化剤としては、アルトレトアミン(altretamine)、AMD−473、AP−5280、アパジキノン(apaziquone)、ベンダムスチン(bendamustine)、ブロスタリシン(brostallicin)、ブスルファン(busulfan)、カルボクオン(carboquone)、カルムスチン(carmustine)(BCND)、クロラムブシル(chlorambucil)、VNP 40101M、シクロホスファミド、デカルバジン、エストラムスチン、フォテムスチン(fotemustine)、グルフォスファミド(glufosfamide)、イフォスファミド(ifosfamide)、KW−2170、ロムスチン(lomustine)(CCNU)、マフォスファミド(mafosfamide)、メルファラン、マイトビロニトール(mitobronitol)、マイトラクトール(mitolactol)、ニムスチン、ナイトロジェンマスタードN−オキシド、ラニムスチン(ranimustine)、テモゾロミド(temozolomide)、チオテパ、トレオスルファン(treosulfan)、トロフォスファミド(trofosfamide)などが挙げられる。
新脈管形成インヒビターとしては、内皮特異的レセプターチロシンキナーゼ(Tie−2)インヒビター、上皮増殖因子レセプター(EGFR)インヒビター、インスリン増殖因子−2レセプター(IGFR−2)インヒビター、マトリックスメタロプロテイナーゼ−2(MMP−2)インヒビター、マトリックスメタロプロテイナーゼ−9(MMP−9)インヒビター、血小板由来増殖因子レセプター(PDGFR)インヒビター、トロンボスポンジンアナログ、脈管内皮増殖因子レセプターチロシンキナーゼ(VEGFR)インヒビターなどが挙げられる。
オーロラ(aurora)キナーゼインヒビターとしては、AZD−1152、MLN−8054、VX−680などが挙げられる。
Bcr−Ablキナーゼインヒビターとしては、BMS−354825、イマチニブ(imatinib)などが挙げられる。
CDKインヒビターとしては、AZD−5438、BMI−1040、BMS−032、BMS−387、CVT−2584、フラボピリドール(flavopyridol)、GPC−286199、MCS−5A、PD0332991、PHA−690509、セリシクリブ(seliciclib)(CYC202、R−ロスコビチン(R−roscovitine))、ZK−304709などが挙げられる。
COX−2インヒビターとしては、ABT−963、エトリコキシブ(etoricoxib)、バルデコキシブ(valdecoxib)、BMS347070、セレコキシブ(celecoxib)、COX−189(ルミラコキシブ(lumiracoxib))、CT−3、デラコキシブ(deracoxib)、JTE−522、4−メチル−2−(3,4−ジメチルフェニル)−1−(4スルファモイルフェニル−lH−ピロール)、MK−663エトリコキシブ(etoricoxib))、NS−398、パレコキシブ(parecoxib)、RS−57067、SC−58125、SD−8381、SVT−2016、S−2474、T−614、ロフェコキシブ(rofecoxib)などが挙げられる。
EGFRインヒビターとしては、ABX−EGF、抗EGFrイムノリポソーム(immunoliposome)、EGFワクチン、EMD−7200、セツキシマブ(cetuximab)、HR3、IgA抗体、ゲフィチニブ(gefitinib)、エルロチニブ(erlotinib)、TP−38、EGFR融合タンパク質、ラパチニブ(lapatinib)などが挙げられる。
ErbB2レセプターインヒビターとしては、CP−724−714、CI−1033(カネルチニブ(canertinib))、トラスツズマブ(trastuzumab)、ラパチニブ(lapatinib)、ペルツズマブ(pertuzumab)、TAK−165、GW−572016(イオナファルニブ(ionafarnib))、GW−282974、EKB−569、PI−166、dHER2(HER2ワクチン)、APC−8024(HER−2ワクチン)、抗HER/2neu二重特異性抗体、B7.her2IgG3、AS HER2三機能性(trifunctional)二重特異性抗体、mAB AR−209、mAB 2B−lなどが挙げられる。
ヒストンデアセチラーゼインヒビターとしては、デプシペプチド(depsipeptide)、LAQ−824、MS−275、トラポキシン(trapoxin)、ヒドロキサム酸スベロイルアニリド(SAHA)、TSA、バルプロ酸などが挙げられる。
HSP−90インヒビターとしては、17−AAG−nab、17−AAG、CNF−10l、CNF−1010、CNF−2024、17−DMAG、ゲルダナマイシン(geldanamycin)、IPI−504、KOS−953、MYCOGRAB(登録商標)、NCS−683664、PU24FCI、PU−3、ラジシコール(radicicol)、SNX−2112、STA−9090、VER49009などが挙げられる。
MEKインヒビターとしては、ARRY−142886、ARRY−438162、PD−325901、PD−98059などが挙げられる。
mTORインヒビターとしては、AP−23573、CC1−779、エベロリムス(everolimus)、RAD−001、ラパマイシン、テムシロリムス(temsirolimus)などが挙げられる。
非ステロイド性抗炎症薬としては、サルサラート(salsalate)、ジフルニサル(diflunisal)、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナブメトン(nabumetone)、ピロキシカム(piroxicam)、イブプロフィン(ibuprofin)クリーム、ナプロキセン(naproxen)、ジクロフェナク(diclofenac)、インドメタシン、スリンダク(sulindac)、トルメチン(tolmetin)、エトドラク(etodolac)、ケトロラク(ketorolac)、オキサプロジン(oxaprozin)などが挙げられる。
PDGFRインヒビターとしては、C−451、CP−673、CP−868596などが挙げられる。
白金化学療法剤としては、シスプラチン、オキサリプラチン(oxaliplatin)、エプタプラチン(eptaplatin)、ロバプラチン(lobaplatin)、ネダプラチン(nedaplatin)、カルボプラチン(carboplatin)、サトラプラチン(satraplatin)などが挙げられる。
polo様キナーゼインヒビターとしては、B1−2536などが挙げられる。
トロンボスポンジンアナログとしては、ABT−510、ABT−567、ABT−898、TSP−lなどが挙げられる。
VEGFRインヒビターとしては、ベバシズマブ(bevacizumab)、ABT−869、AEE−788、RPI.4610、アキシチニブ(axitinib)(AG−13736)、AZD−2171、CP−547,632、1M−862、ペガプタニブ(pegaptanib)、ソラフェニブ(sorafenib)、パゾパニブ(pazopanib)、PTK−787/ZK−222584、スニチニブ(sunitinib)、VEGFトラップ、バタラニブ(vatalanib)、バンデタニブ(vandetanib)などが挙げられる。
代謝拮抗剤としては、ペメトレキセド(pemetrexed)、5−アザシチジン(5−azacitidine)、カペシタビン(capecitabine)、カルモフル(carmofur)、クラドリビン(cladribine)、クロファラビン(clofarabine)、シタラビン(cytarabine)、シトシンアラビノシド、デシタビン(decitabine)、デフェロキサミン(deferoxamine)、ドキシフルリジン(doxifluridine)、エフロルニチン(eflornithine)、EICAR、エノシタビン(enocitabine)、エトニルシチジン(ethny1cytidine)、フルダラビン(fludarabine)、ヒドロキシ尿素、5−フルオロウラシル(5−FU)(単独、またはロイコボリンとの組み合わせ)、ゲムシタビン(gemcitabine)、ヒドロキシ尿素、メルファラン(melphalan)、メルカプトプリン(mercaptopurine)、6−メルカプトプリンリボシド(6−mercaptopurine riboside)、メトトレキサート、ミコフェノール酸(mycophenolic acid)、ネララビン(nelarabine)、ノラトレキセド(nolatrexed)、オクフォサート(ocfosate)、ペリトレキソール(pelitrexol)、ペントスタチン、ラルチトレキセド(raltitrexed)、リバビリン(Ribavirin)、トリアピン(triapine)、トリメトレキサート(trimetrexate)、S−1、チアゾフリン(tiazofurin)、テガフル(tegafur)、TS−l、ビダラビン(vidarabine)、UFTなどが挙げられる。
抗生物質としては、インターカレート性(intercalating)抗生物質、アクラルビシン(aclarubicin)、アクチノマイシンD、アムルビシン(amrubicin)、アンナマイシン(annamycin)、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、リポソーム性ドキソルビシン、エルサミトルシン(elsamitrucin)、エピルブシン(epirbucin)、グラルビシン(glarbuicin)、イダルビシン(idarubicin)、マイトマイシンC、ネモルビシン(nemorubicin)、ネオカルジノスタチン(neocarzinostatin)、ペプロマイシン(peplomycin)、ピラルビシン(pirarubicin)、レベッカマイシン(rebeccamycin)、スチマラマー(stimalamer)、ストレプトゾシン、バルルビシン(valrubicin)、ジノスタチン(zinostatin)などが挙げられる。
トポイソメラーゼインヒビターとしては、アクラルビシン(aclarubicin)、9−アミノカンプトテシン、アモナフィド(amonafide)、アムサクリン(amsacrine)、ベカテカリン(becatecarin)、ベロテカン(belotecan)、BN−80915、イリノテカン(irinotecan)、カンプトテシン、デクスラゾキサン(dexrazoxine)、ジフロメテカン(diflomotecan)、エドテカリン(edotecarin)、エピルビシン(epirubicin)、エトポシド、エキサテカン(exatecan)、10−ヒドロキシカンプトテシン、ジマテカン(gimatecan)、ルルトテカン(lurtotecan)、ミトザントロン、オラテシン(orathecin)、ピラルブシン(pirarbucin)、ピキサントロン(pixantrone)、ルビテカン(rubitecan)、ソブゾキサン(sobuzoxane)、SN−38、タフルポシド(tafluposide)、トポテカンなどが挙げられる。
抗体としては、ベバシズマブ(bevacizumab)、CD40特異的抗体、chTNT−l/B、デノスマブ(denosumab)、セツキシマブ(cetuximab)、ザノリムマブ(zanolimumab)、IGF1R特異的抗体、リンツズマブ(lintuzumab)、エドレコロマブ(edrecolomab)、WX−G250、リタキシマブ(rituximab)、チシリムマブ(ticilimumab)、トラスツジマブ(trastuzimab)などが挙げられる。
ホルモン療法剤としては、アナストロゾール(anastrozole)、エキセメスタン(exemestane)、アルゾキシフェン(arzoxifene)、ビカルタミド(bicalutamide)、セトロレリクス(cetrorelix)、デガレリクス(degarelix)、デスロレリン(deslorelin)、トリロスタン、デキサメタゾン、フルタミド、ラロキシフェン、ファドロゾール(fadrozole)、トレミフェン(toremifene)、フルベストラント(fulvestrant)、レトロゾール(letrozole)、フォルメスタン(formestane)、グルココルチコイド、ドキセルカルシフェロール(doxerca1ciferol)、ラソフォキシフェン(lasofoxifene)、酢酸ロイプロリド、メゲストロール(megesterol)、ミフェプリストン、ニルタミド(nilutamide)、クエン酸タモキシフェン、プレジゾン(predisone)、フィナステリド、リロスタン(rilostane)、ブセレリン(buserelin)、トリプトレリン(triptorelin)、黄体化ホルモン放出ホルモン(LHRH)、バンタス(vantas)、トリロスタン、フォスレリン(fosrelin)(ゴセレリン)などが挙げられる。
デルトイド(deltoid)およびレチノイドとしては、セオカルシトール(seocalcitol)(EB 1089、CB1093)、レキサカルシトール(lexacalcitrol)(KH1060)、フェンレチニド(fenretinide)、アリレチノイン(aliretinoin)、リポソーム性トレチノイン、ベキサロテン(bexarotene)、LGD−1550などが挙げられる。
植物アルカロイドとしては、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン(vinorelbine)などが挙げられるが、これらに限定はされない。
プロテアソームインヒビターとしては、ボルテゾミブ(bortezomib)、MG132、NPI−0052、PR−171などが挙げられる。
免疫剤(immunological)の例としては、インターフェロンおよび他の免疫増強剤が挙げられる。インターフェロンとしては、インターフェロンα、インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2b、インターフェロンβ、インターフェロンγ−1a、インターフェロンγ−1b、インターフェロンγ−n1、またはそれらの組み合わせなどが挙げられる。
他の因子としては、ALFAFERONE(登録商標)、BAM−002、タソネルミン(tasonermin)、トシツモマブ(tositumomab)、アレムツズマブ(alemtuzumab)、CTLA4(細胞傷害性リンパ球抗原4)、デカルバジン(decarbazine)、デニロイキン(denileukin)、エプラツズマブ(epratuzumab)、レノグラスチム(lenograstim)、レンチナン(lentinan)、白血球αインターフェロン、イミキモッド(imiquimod)、MDX−010、黒色腫ワクチン、ミツモマブ(mitumomab)、モルグラモスチム(molgramostim)、ゲムツズマブ(gemtuzumab)、オゾガミシン(ozogamicin)、フィルグラスチム(filgrastim)、OncoVAC−CL、オレゴボマブ(oregovomab)、ペムツモマブ(pemtumomab)(Y−muHMFG1)、シプロイセル(sipuleucel)−T、サルグラモスチン(sargaramostim)、シゾフィラン(sizofilan)、テセロイキン(teceleukin)、TheraCys(登録商標)(BCG生菌(live))、ユベニメクス(ubenimex)、VIRULIZIN(登録商標)、Z−100、WF−I0、アルデスロイキン(aldesleukin)、サイマルファシン(thymalfasin)、ダクリズマブ(daclizumab)、イブリツモマブ・チウキセタン(Ibritumomab tiuxetan)などが挙げられる。
生物学的応答調節剤とは、生物または生物応答の防御機構(例えば、組織細胞の生存、増殖、または分化)を、それが抗腫瘍活性を有するように改変(調節)する因子であり、生物学的応答調節剤としては、クレスチン(krestin)、レンチナン(lentinan)、シゾフィラン(sizofiran)、ピシバニル(picibanil)PF−3512676(CpG−8954)、ユベニメクス(ubenimex)などが挙げられる。
ピリミジンアナログとしては、シタラビン(ara C)、シトシンアラビノシド、ドキシフルリジン(doxifluridine)、フルダラビン(fludarabine)、5−FU(5−フルオロウラシル)、フロクスウリジン、ゲムシタビン(gemcitabine)、ラチトレキセド(ratitrexed)、トリアセチルウリジントロキサシタビン(troxacitabine)などが挙げられる。
プリンアナログとしては、チオグアニンおよびメルカプトプリンが挙げられる。
抗有糸***剤としては、バタブリン(batabulin)、エポチロン(epothilone)D、N−(2−((4ヒドロキシフェニル)アミノ)ピリジン−3−イル)−4−メトキシベンゼンスルホンアミド、イキサベピロン(ixabepilone)(BMS 247550)、パクリタキセル、ドセタキセル、PNUI00940(109881)、パツピロン(patupilone)(エポチロン(epothilone)B)、XRP−9881、ビンフルニン(vinflunine)、ZK−EPOなどが挙げられる。
本発明の化合物はまた、放射線治療の効力を増強する放射線増感剤として使用されることが意図される。放射線治療の例としては、外部ビーム放射線治療、遠隔放射線療法、近接照射療法(brachtherapy)、ならびに密封線源放射線治療(sealed source radiotherapy)および非密封線源放射線治療(unsealed source radiotherapy)が挙げられるが、これらに限定されない。
さらに、本発明の化合物は、他の化学療法剤(例えば、ABI−007、ABT−100(ファルネシルトランスフェラーゼインヒビター)、ロバスタチン、ポリI:ポリCI2U、エキシスリンド(exisulind)、パミンドロン酸(pamidronic acid)、アルグラビン(arglabin)、L−アスパラギナーゼ、アタメスタン(atamestane)(1−メチル−3,17−ジオン−アンドロスタ−1,4−ジエン)、タザロトン(tazarotne)、AVE−8062、BEC2(ミツモマブ(mitumomab))、カケクチンまたはカケキシン(cachexin)(腫瘍壊死因子)、カンバキシン(canvaxin)(ワクチン)、CeaVac(商標)(癌ワクチン)、ケルモロイキン(celmoleukin)、ヒスタミン二塩酸塩、ヒトパピローマウイルスワクチン、シクロホスファミド;ドキソルビシン;ビンクリスチン;プレドニゾン、酢酸シプロテロン、コンブレスタチン(combrestatin)A4P、DAB(389)EGFまたはTransMID−107RTM(ジフテリア毒素)、ダカルバジン、ダクチノマイシン、5,6−ジメチルキサンテノン(xanthenone)−4−酢酸(DMXAA)、エニルウラシル(eniluracil)、乳酸スクアラミン、T4N5リポソームローション、ジスコデルモリド(discodermolide)、DX−895lf(エキサテカンメシレート(exatecan mesylate))、エンザスタウリン(enzastaurin)、EP0906、四価ヒトパピローマウイルス(6型、11型、16型、18型)組換えワクチン、ガストリミュン(gastrimmune)、ゲナセンス(genasense)、GMK(ガングリオシド結合体ワクチン)、GVAX(登録商標)(前立腺癌ワクチン)、ハロフジノン(halofuginone)、ヒステレリン(histerelin)、ヒドロキシカルバミド、イバンドロン酸(ibandronic acid)、IGN−101、IL−13−PE38、IL−13−PE38QQR(シントレデキン・ベスドトクス(cintredekin besudotox))、IL−13シュードモナス体外毒素、インターフェロンα、インターフェロンγ、ミファムルチド(mifamurtide)、ロナファミブ(lonafamib)、5,10−メチレンテトラヒドロ葉酸(folate)、ミルテフォシン(miltefosine)(ヘキサデシルホスホコリン)、AE−941、グルクロン酸トリメトレキサート、ペントスタチン、ONCONASE(登録商標)(リボヌクレアーゼ酵素)、ONCOPHAGE(登録商標)(黒色腫ワクチン処置)、OncoVAX(IL−2ワクチン)、ルビテカン(rubitecan)、OSIDEM(登録商標)(抗体ベースの細胞薬物)、OvaRex(登録商標)MAb(マウスモノクローナル抗体)、パクリタキセル、20(S)プロトパナキサジオール(protopanaxadiol)(aPPD)と20(S)プロトパナキサトリオール(protopanaxatriol)(aPPT)とを含むニンジン由来のアグリコンサポニン、パニツムマブ(panitumumab)、PANVAC(登録商標)−VF(研究中の癌ワクチン)、ペガスパルガーゼ(pegaspargase)、PEGインターフェロンA、フェノキソジオール(phenoxodiol)、プロカルバジン、レビマスタート(rebimastat)、カツマキソマブ(catumaxomab)、レナリドミド(lenalidomide)、RSR13(エファプロキシラール(efaproxiral))、ランレオチド(lanreotide)、アシトレチン(acitretin)、スタウロスポリン(staurosporine)(Streptomyces staurospores)、タラボスタート(talabostat)(PTI00)、ベキサロテン(bexarotene)、DHA−パクリタキセル、TLK286、テミリフェン(temilifene)、テモゾロミド(temozolomide)、テスミリフェン(tesmilifene)、サリドマイド、STn−KLH、サイミタク(thymitaq)(2−アミノ−3,4−ジヒドロ−6−メチル−4−オキソ−5−(4ピリジルチオ)−キナゾリン二塩酸塩)、TNFerade(商標)(アデノベクター:腫瘍壊死因子αの遺伝子を含むDNAキャリア)、ボセンタン(bosentan)、トレチノイン(Retin−A)、テトランドリン(tetrandrine)、三酸化砒素、VIRULIZIN(登録商標)、ウクライン(ukrain)(クサノオウ(the greater celandine)植物由来のアルカノイドの誘導体)、ビタキシン(vitaxin)(抗αvβ3抗体)、モテキサフィン・ガドリニウム(motexafin gadolinium)、アトラセンタン(atrasentan)、パクリタキセル・ポリグルメクス(paclitaxel poliglumex)、トラベクテジン(trabectedin)、ZD−6126、デキサラゾキサン(dexrazoxane)、ゾメタ(zometa)(ゾレンドロン酸(zolendronic acid))、ゾルビシン(zorubicin)など)と組み合わせられ得る。
特定の実施形態において、本発明の調節因子化合物は、特定の四重鎖構造を形成し得るDNA領域に結合することにより作用し得る治療剤と組み合わせて使用され得る。そのような実施形態において、その治療剤は、それ自体が抗癌活性を有するが、その活性は、調節因子と組み合わせて使用された場合に増強される。この相乗作用効果によって、この治療剤は、同レベルまたはより高レベルの少なくとも1つの望ましい効果を達成しながら、より低投与量で投与されることが可能になる。
調節因子は、癌を処置するために別個に活性であり得る。上記の併用療法のために、治療剤と組み合わせて使用される場合、調節因子の投与量は、しばしば、その調節因子が同じ状態または同じ被験体を処置するために単独で使用される場合に必要とされる投与量の1/2〜1/10となる。治療剤と組み合わせて使用するために適切な上記調節因子の量の決定は、当該分野において公知の方法によって容易に決定される。
以下の実施例は、本発明を例証するものであり、本発明を限定するものではない。
(実施例1)
式I、II、IIIおよびIVの化合物を合成するためのプロセス
(プロセス1)
エタノール(100mL)中の3−ブロモ−4−ピリジンカルボン酸(3.0g,14.9mmol)を、濃硫酸(5mL)で処理した。
この混合物を還流させ、この時点で、全てのものが溶液になった。還流状態で12時間後、LCMSは、この反応が完了したことを示した。この反応混合物を室温まで冷却し、そしてロータリーエバポレーターで、その元の体積の3分の1まで濃縮した。次いで、この混合物を250mLの酢酸エチルで希釈し、そして飽和水性重炭酸ナトリウムで2回洗浄した。ロータリーエバポレーターでの濃縮により、3.25gのエチルエステルを黄色がかった油状物として得、これは、引き続く化学変換のために充分に純粋であった。LCMS(ESI)216.2(M+1)
3−ブロモ−4−ピリジンカルボン酸エチル(1.15g,5.0mmol)、2−アミノ−4−メトキシカルボニル−フェニルボロン酸(1.04g,4.5mmol)、酢酸ナトリウム(1.64g,20mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリド(ジクロロメタンと錯化)(182mg,0.25mmol)およびジメチルホルムアミド(7.5mL)を、フラスコ内で合わせた。このフラスコを排気して窒素で満たすことを2回行い、125℃で12時間、またはLCMSがいずれの出発物質も存在しないことを示すまで、撹拌しながら加熱した。この混合物を室温まで冷却し、そして水(100mL)を添加して、褐色沈殿物を形成させた。この沈殿物を濾過して、637mgの5−オキソ−5,6−ジヒドロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−8−カルボン酸メチルを得た。LCMS(ESI)255.4(M+1)
5−オキソ−5,6−ジヒドロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−8−カルボン酸メチル(200mg,0.787mmol)をオキシ塩化リン(1mL)と合わせ、そして加熱還流した。2時間後、LCMSは、いずれの出発物質も存在しないことを示した。揮発性物質を減圧下で除去した。その残渣をジクロロメタン(50mL)に溶解し、そして飽和水性重炭酸ナトリウムで2回洗浄した。その有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてロータリーエバポレーターで濃縮して、5−クロロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−8−カルボン酸メチル(140mg)を灰色がかった固体として得た。LCMS(ESI)273.3(M+1)
5−クロロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−8−カルボン酸メチル(20mg,0.074mmol)をアニリン(60mg,0.65mmol)およびN−メチルピロリジノン(0.2mL)とマイクロ波チューブ内で合わせ、そしてこの混合物を120℃で10分間加熱し、この時点で、LCMSは、いずれの出発物質も存在しないことにより示される場合に、この反応が完了したことを示した。次いで、この混合物をHPLCにより精製してエステル(22mg)を得たか、または6N水酸化ナトリウムで処理して酸(19mg)を得てもよい。LCMS(ESI)316.3(M+1)HNMR(400MHz,CD-OD)10.17(1H,s),9.67(1H,br),8.99(1H,d,5.9Hz),8.83(1H,d,8.6Hz),8.62(1H,d,5.9Hz),8.24(1H,d,1.6Hz),8.04(1H,s),8.02(1H,s),7.93(1H,dd,8.2,1.6Hz),7.43(1H,d,7.4Hz),7.41(1H,d,7.4Hz),7.10(1H,m)。
5−クロロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−8−カルボン酸メチル(232mg,0.853mmol)をmeta−クロロアニリン(217mg,1.71mmol)およびN−メチルピロリジノン(1mL)とフラスコ内で合わせ、そしてこの混合物を80℃で2時間加熱し、この時点で、LCMSは、いずれの出発物質も存在しないことにより示される場合に、この反応が完了したことを示した。この混合物をCHClに溶解し、飽和水性重炭酸ナトリウムで洗浄し、そしてNaSOで乾燥させた。この材料をフラッシュクロマトグラフィー(SiO,EtOAc/ヘキサンの1:1〜9:1の勾配)により精製して、エステルを得た。この材料をメタノールおよび6N水性NaOHに溶解し、そしてこの混合物を50℃で30分間撹拌した。揮発性物質を減圧中で除去した。その残渣を、酢酸/THF/メタノールから、ヘキサンと酢酸エチルとの混合物を使用して沈殿させた。濾過および乾燥により、147mgの5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−8−カルボン酸を得た。LCMS(ESI)350(M+1)HNMR(400MHz,DMSO−d)δ10.21(s,1H),9.72(br s,1H),9.02(d,J=5.6,1H),8.89(d,J=8.8,1H),8.62(d,J=5.6,1H),8.31(br s,1H),8.28(d,J=1.6,1H),8.10(br d,J=8,1H),7.99(dd,J=2,J=8.4,1H),7.46(t,J=8.0,1H),7.16(br d,J=7.2,1H)ppm。
酢酸ナトリウム(410mg,5mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリド(ジクロロメタンと錯化)(36mg,0.05mmol)を、3−ブロモ−4−ピリジンカルボン酸エチル(230mg,1.0mmol)および2−アミノ−4−シアノフェニルボロン酸塩酸塩(179mg,0.9mmol)の混合物に添加した。この混合物を出口バブラーに接続し、そして120℃で18時間加熱し、この時点で、LCMS分析は、出発物質の消失に基づいて、この反応がなされたことを示した。室温まで冷却した後に、水を添加し、そしてその暗色固体を濾過し、そしてジクロロメタンで洗浄して、5−オキソ−5,6−ジヒドロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−8−カルボニトリル(156mg)を灰色固体として得、これは、引き続く化学変換のために充分に純粋であった。LCMS(ESI)222.4(M+1)HNMR(400MHz,DMSO−d)12.2(1H,s),9.96(1H,s),8.90(1H,d,5.1Hz),8.77(1H,d,8.2Hz),8.13(1H,d,5.1Hz),7.73(1H,dd 8.2, 1.6Hz),7.70(1H,d,1.6Hz)。
オキシ塩化リン(2mL)を、5−オキソ−5,6−ジヒドロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−8−カルボニトリル(150mg,0.66mmol)に添加した。この混合物を3時間加熱還流し、この時点で、LCMS分析は、いずれの出発物質も存在しないことを示した。揮発性物質を減圧下で除去し、そしてその粗製生成物をジクロロメタンに溶解し、ブラインおよび飽和水性重炭酸ナトリウムで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下で濃縮した後に、その粗製生成物を酢酸エチルおよびヘキサンで粉砕して、5−クロロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−8−カルボニトリル(125mg)を得た。LCMS(ESI)240.3(M+1)
5−クロロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−8−カルボニトリル(30mg,0.13mmol)、アニリン(60mg,0.65mmol)およびジメチルホルムアミド(0.2mL)の混合物を、マイクロ波反応器内で120℃で10分間加熱した。LCMSは、出発物質が存在しないことを示した。この混合物を水で希釈し、そして数分間静置すると、5−(フェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−8−カルボニトリル(25mg)がオフホワイトの固体として沈殿した。LCMS(ESI)297.3(M+1)
アジ化ナトリウム(65mg,1mmol)および塩化アンモニウム(53mg,1mmol)を、ジメチルホルムアミド(0.2mL)中の5−(フェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−8−カルボニトリル(25mg,0.084mmol)の粗製混合物に添加した。この混合物を120℃で18時間加熱し、この時点で、LCMS分析は、いずれの出発物質も存在しないことを示した。この混合物を水で希釈し、そして分取HPLCにより精製して、N−フェニル−8−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−5−アミン(14mg)を得た。LCMS(ESI)340.3(M+1)HNMR(400MHz,CD-OD)10.11(1H,s),8.96(1H,d,5.9Hz),8.85(1H,d,8.2Hz),8.53(1H,d,5.5Hz),8.47(1H,s),8.16(1H,d,8.6Hz),7.88(1H,s),7.86(1H,d,0.8Hz),7.57−7.51 (3H,m),7.36−7.31(2H,m)。
代表的な化合物を、本明細書中以下で表1に記載する。
(プロセス2)
5−ブロモピリミジン−4−カルボン酸(米国特許第4,110,450号に記載される手順に従って調製した)(1.0当量,6.14g,30.2mmol)をCHCl(100mL)に懸濁させた。オキサリルクロリド(1.1当量,2.9ml,33.0mmol)を添加し、続いて2滴のDMFを添加した。この混合物を室温で一晩撹拌し、そして揮発性物質を減圧中で除去した。その残渣をMeOH(50mL)に溶解し、そして加熱した。減圧中でMeOHを蒸発させた後に、その化合物をCHClに溶解し、そして予め充填されたシリカゲルカラムに注いだ。その材料を、ヘキサン中20%の酢酸エチルを使用して溶出した。その溶媒のエバポレーションにより、メチル−5−ブロモピリミジン−4−カルボキシレートを淡橙色結晶性固体として得た(2.54g,収率39%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z217[M];219[M+2]H NMR(CDCl,400MHz)δ4.04(s,3H),9.02(s,1H),9.21(s,1H)ppm。
(プロセス3)
酢酸ナトリウム(4.0当量,1.92g,23.41mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリド(ジクロロメタンと錯化)(0.05当量,214mg,0.29mmol)を、メチル−5−ブロモピリミジン−4−カルボキシレート(1.0当量,1.27g,5.85mmol)および2−アミノ−4−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸塩酸塩(1.0当量,1.35g,5.85mmol)の、無水DMF(10mL)中の混合物に添加した。この混合物を窒素雰囲気下で、120℃で18時間撹拌した。水およびブラインを添加し、そして残留する固体不純物を濾別した。その材料をCHCl(4×)で抽出し、そして合わせた抽出物をNaSOで乾燥させた。CHClのエバポレーション後、その残渣を減圧中で加熱することにより、残っているDMFをエバポレートした。得られた固体をCHClで粉砕し、濾過し、そして乾燥させて、5−オキソ−5,6−ジヒドロピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸メチルをベージュ色の固体として得た(127mg,収率8.5%)。LCMS(ES):>80%純粋,m/z256[M+1]H NMR(DMSO−d,400MHz)δ3.79(s,3H),7.81(d,J=8.0,1H),8.68(d,J=8.8,1H),9.49(s,1H),10.19(s,1H),12.37(s,1H)ppm。
(プロセス4)
バイアル中で、5−オキソ−5,6−ジヒドロピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸メチル(1.0当量,151mg,0.59mmol)を、トルエン(1mL)中で、DIEA(1.5当量,155ul,0.89mmol)およびPOCl(5当量,270ul,3.0mmol)と混合した。この混合物を120℃で1時間撹拌し、そして室温まで冷却した。氷および水を添加した後に、この化合物をCHCl(4×)で抽出した。この溶液をNaSOで乾燥させ、そしてセライトのパッドで濾過した。揮発性物質のエバポレーション後、この材料を酢酸エチルとヘキサンとの混合物で粉砕し、濾過し、そして乾燥させて、5−クロロピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸メチルを淡褐色の綿状の固体としてを得た。(115mg,収率71%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z274[M+1]H NMR(DMSO−d,400MHz)δ3.96(s,3H),8.37(dd,J=1.6,J=8.4,1H),8.60(d,J=1.6,1H),9.15(d,J=8.8,1H),9.74(s,1H),10.61(s,1H)ppm。
(プロセス5)
5−クロロピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸メチル(10mg)をNMP(0.1mL)中の3,5−ジフルオロアニリン(100mg)と混合した。この反応混合物をマイクロ波下120℃で10分間加熱した。水を添加し、そしてこの材料をCHClで抽出した。その溶媒を除去した。酢酸エチルとヘキサンとの混合物中での粉砕、および濾過により、5−(3,5−ジフルオロフェニルアミノ)ピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸メチルを得た。この材料をTHFとMeOHとの1:1混合物(2ml)に懸濁させ、そして水酸化リチウムの5N水溶液を添加した。この混合物を室温で5時間激しく撹拌した。水および6N塩酸を添加して、期待した材料の沈殿を誘導した。この固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、そしてMeOHに懸濁させた。濾過および乾燥により、5−(3,5−ジフルオロフェニルアミノ)ピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸を黄色固体として得た(4mg,収率31%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z353[M+1]H NMR(DMSO−d,400MHz)δ6.90(br t,J=9.6,1H),8.02(dd,J=1.6,J=8.0,1H),8.18(br d,J=10.8,2H),8.34(d,J=1.6,1H),8.86(d,J=8.4,1H),9.65(s,1H),10.40(s,1H),10.44(s,1H)ppm。
(プロセス6)
5−(3−エチニルフェニルアミノ)ピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸を、同じ方法を使用して、5−クロロピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸メチルおよび3−エチニルアニリンから出発して調製した。LCMS(ES):95%純粋,m/z341[M+1]H NMR(DMSO−d,400MHz)δ4.20(s,1H),7.19(d,J=7.6,1H),7.42(t,J=8.0,1H),7.99(dd,J=1.6,J=8.4,1H),8.30(d,J=1.6,1H),8.34(dd,J=1.6,J=8.0,1H),8.49(br s,1H),8.85(d,J=8.8,1H),9.65(s,1H),10.11(s,1H),10.43(s,1H)ppm。
代表的なアナログ(表2)を、同じ方法により、5−クロロピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸メチルおよび適切なアミンを使用して調製した。
(プロセス7)
メチル−5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボキシレートを、メチル−5−ブロモピリミジン−4−カルボキシレートの調製についてプロセス2において使用された手順に従って調製した。LCMS(ES):>90%純粋,m/z263[M],265[M+2]H NMR(CDCl,400MHz)δ2.59(s,3H),4.00(s,3H),8.71(s,1H)ppm。
(プロセス8)
メチル−5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボキシレート(1.0当量,661mg,2.52mmol)をCHCl(10mL)に溶解した。メタクロロ過安息香酸(m−cpba,77%純粋等級,2.5当量,1.42g,6.34mmol)を添加し、そしてこの混合物を室温で1時間撹拌した。得られた懸濁物に無水THF(10mL)、メチルアミン塩酸塩(10当量,1.7g,25.18mmol)およびDIEA(10当量,4.3ml,24.69mmol)を添加し、そしてこの混合物を室温で一晩撹拌した。その溶媒を減圧中で除去し、その後、CHClおよび重炭酸ナトリウム飽和水溶液を添加した。これらの2つの相をデカンテーションし、そしてCHClでの抽出をさらに2回実施した。合わせた抽出物をNaSOで乾燥させ、そしてその溶媒をエバポレートした。シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中20%〜30%の酢酸エチル)による精製により、5−ブロモ−2−(メチルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸メチルをオフホワイトの固体として得た(461mg,収率75%)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z246[M],248[M+2]
(プロセス9)
酢酸ナトリウム(3.0当量,240mg,2.93mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリド(ジクロロメタンと錯化)(0.05当量,36mg,0.049mmol)を、5−ブロモ−2−(メチルアミノ)ピリミジン−4−カルボン酸メチル(1.0当量,240mg,0.975mmol)および2−アミノ−4−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸塩酸塩(1.0当量,226mg,0.98mmol)の無水DMF(2mL)中の混合物に添加した。この混合物をマイクロ波で120℃で加熱しながら10分間撹拌した。水の添加により期待した化合物の沈殿を誘導し、これを濾過し、そして乾燥させた。3−(メチルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸メチル(57mg,収率21%)。LCMS(ES):>80%純粋,m/z285[M+1]
(プロセス10)
3−(メチルアミノ)−5−(フェニルアミノ)ピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸を、プロセス3および4に記載される方法を使用して、3−(メチルアミノ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸メチルから出発して調製した。最終生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、そして黄色固体として単離した(0.35mg)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z346[M+1]
(プロセス11)
マイクロ波容器中で、5−ブロモ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−カルボン酸メチル(1.0当量,274mg,1.18mmol)、2−アミノ−4−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸塩酸塩(1.2当量,329mg,1.42mmol)、および酢酸ナトリウム(3.0当量,291mg,3.55mmol)を無水DMF(2mL)中で混合した。この混合物を、この溶液に窒素ガスを10分間吹き込むことにより脱気し、そしてこの反応物を、マイクロ波下120℃で30分間加熱した。冷却後、抽出した材料をNMPから粉砕した。この固体を濾過し、水に懸濁させ、濾過し、そして乾燥させた。この材料をAcOEt中で粉砕し、そして濾過して、黄色固体を得た。同じ手順を、同じ量の材料を使用して9回繰り返し、3−(メチルチオ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸メチルを生成した(283mg,収率10%)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z302[M+1]H NMR(DMSO−d,400MHz)δ2.71(s,3H),3.89(s,3H),7.80(dd,J=1.6,J=8.4,1H),7.97(d,J=1.6,1H),8.59(d,J=8.8,1H),9.98(s,1H),12.34(s,1H)ppm。
(プロセス12)
3−(メチルチオ)−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸メチル(1.0当量,279mg,0.926mmol)をトルエン(2mL)に懸濁させた。POCl(2mL)およびDIEA(0.5mL)を添加し、そしてこの混合物を120℃で5時間撹拌した。その揮発性物質を減圧中で除去し、そしてCHClを添加した。その有機相を飽和水性重炭酸ナトリウムで洗浄し、水で洗浄し、そしてNaSOで乾燥させた。この溶液をセライトンパッドで濾過し、そしてその溶媒を減圧中で除去した。この材料をヘキサンおよびAcOEt中で粉砕し、濾過し、そして乾燥させて、5−クロロ−3−(メチルチオ)ピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸メチルをベージュ色の固体として得た(184mg,収率63%)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z320[M+1],322[M+3]
(プロセス13)
5−クロロ−3−(メチルチオ)ピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸メチル(1.0当量,182mg,0.57mmol)を、NMP(1ml)中でアニリン(0.5mL)と混合した。この混合物をマイクロ波下120℃で10分間加熱した。水を添加し、そして得られた固体を濾過し、そして乾燥させた。この化合物をEtOAcおよびヘキサン中で粉砕し、そして濾過して、3−(メチルチオ)−5−(フェニルアミノ)ピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸メチルを黄色固体として得た。LCMS(ES):>95%純粋,m/z377[M+1]。この材料をCHCl(4mL)に懸濁させ、そしてメタクロロ過安息香酸(77%純粋,2.5当量,165mg,0.737mmol)を少量ずつ添加した。1時間後、さらなる量(100mg)のmcpbaを添加し、そしてこの混合物を1.5時間撹拌した。さらなるCHClの添加後、その有機相を水(4×)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、そしてその溶液をシリカゲルのパッドで濾過した(MeOH/CHCl混合物で溶出した)。その溶媒のエバポレーション後、3−(メチルスルホニル)−5−(フェニルアミノ)ピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸メチルを黄色固体として単離した(166mg,収率72%)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z409[M+1]H NMR(DMSO−d,400MHz)δ3.77(s,3H),3.93(s,3H),7.15(t,J=7.2,1H),7.45(t,J=7.6,2H),7.99(dd,J=2.0,J=8.4,1H),8.16(d,J=7.6,2H),8.28(d,J=2.0,1H),8.89(d,J=8.8,1H),9.76(s,1H),10.61(s,1H)ppm。
(プロセス14)
閉じたバイアル中で、3−(メチルスルホニル)−5−(フェニルアミノ)ピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸メチル(1.0当量,62mg,0.152mmol)を、DMF(1ml)中でメチルアミン塩酸塩(100mg)、DIEA(260ul)と混合した。この混合物を60℃で40分間撹拌した。水の添加により、3−(メチルアミノ)−5−(フェニルアミノ)ピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸メチルの沈殿を誘導し、これを濾過により単離した。この材料をTHF、MeOHおよび水(4mL)の1:1:1混合物に懸濁させ、そしてLiOH(200mg)の存在下60℃で1.5時間激しく撹拌した。水性HClを添加して、pH=1に達せさせた。この固体を濾過し、乾燥させ、そしてAcOEt/ヘキサン中で粉砕して、3−(メチルアミノ)−5−(フェニルアミノ)ピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸を黄色固体として得た(40mg,収率74%)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z346[M+1]+。
以下のアナログ(表3)を、同じ方法を使用して調製した。分取HPLCによる精製およびGenevacエバポレーション後、材料を固体として単離した。
(プロセス15)
3−(シクロプロピルアミノ)−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸(20mg)を、NMP(0.5mL)中で2当量の適切な第一級アミンと混合した。HOBt(14mg)、トリエチルアミン(13uL)およびEDCI(18mg)を添加し、そしてこの混合物を70℃で1時間撹拌した。水およびHClを添加し、そしてこの材料を濾過により単離した。このプロトコルを使用して、表4に示される化合物を調製した。
(プロセス16)
3−(シクロプロピルアミノ)−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリミド[4,5−c]キノリン−8−カルボン酸(100mg,0.23mmol)を、イソプロパノール(8mL)中で、ジフェニルホスホリルアジド(50ul,0.23mmol)およびトリエチルアミン(34ul,0.23mmol)と反応させた。この混合物を95℃で3時間撹拌した。その溶媒を除去し、そしてその残渣を水と酢酸エチルとの間で分配した。その有機層をNaSOで乾燥させ、そしてその溶媒を減圧中で除去した。CHClの添加は固体の形成を誘導し、これを濾別し、そして乾燥させて、3−(シクロプロピルアミノ)−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリミド[4,5−c]キノリン−8−イルカルバミン酸イソプロピルを得た。LCMS(ES):90%純粋,m/z497[M+1]
EtOH(3mL)中の3−(シクロプロピルアミノ)−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリミド[4,5−c]キノリン−8−イルカルバミン酸イソプロピル(60mg)に、1.5mLのNaOH溶液(6N)を添加し、そしてこの混合物を3時間加熱還流した。EtOHを除去し、そして得られた残渣をジクロロメタンと水との間で分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。ジクロロメタンを除去し、そして得られた黄色固体をさらに精製せずに次の工程において使用した。19.5mgの黄色固体をジクロロメタン(3mL)に溶解し、そして塩化アセチル(7.4μL)を添加し、続いてトリエチルアミン(14.54μL)を添加した。この混合物を室温で一晩撹拌した。水およびジクロロメタンを添加し、そして有機層を単離し、1N NaOH、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濃縮した。得られた残渣を、分取TLC(ジクロロメタン−メタノール(9−1)で溶出)により精製して、N−(3−(シクロプロピルアミノ)−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリミド[4,5−c]キノリン−8−イル)アセトアミドを得た。LCMS(ES)m/z 453[M+1]+。
(実施例2)
(式V、VI、VIIおよびVIIIの化合物を合成するためのプロセス)
(プロセス1)
2−ブロモ−3−チオフェンカルボン酸(1.0当量,12.56g,60.66mmol)をCHCl(200mL)に懸濁させた。塩化オキサリル(1.1当量,5.9ml,67.16mmol)および5滴のDMFを添加し、気体の形成を誘導した。この混合物を室温で一晩撹拌し、そして揮発性物質を減圧中で除去した。得られた固体を乾燥メタノール(150mL)に懸濁させ、そしてこの混合物を加熱して沸騰させた。溶媒のエバポレーションにより、2−ブロモ−3−チオフェンカルボン酸メチル(13.16g,収率98%)を組成褐色油状物として得た。LCMS(ES):99%純粋,m/z検出されず;H NMR(CDCl,400MHz)δ3.88(s,3H),7.23(d,J=5.6,1H),7.56(d,J=5.6,1H)ppm。
(プロセス2)
マイクロ波容器中で、2−ブロモ−3−チオフェンカルボン酸メチル(1.0当量,260mg,1.18mmol)、2−アミノ−4−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸塩酸塩(1.1当量,300mg,1.30mmol)、酢酸ナトリウム(3.0当量,292mg,3.56mmol)およびPdCl(dppf)(0.05当量,31mg,0.059mmol)を無水DMF(2mL)中で一緒に混合した。この混合物をマイクロ波オーブン中120℃で10分間加熱した。水を添加し、そしてその固体を濾過し、そして乾燥させた。その材料をCHClに懸濁させ、濾過し、そして乾燥させて、4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸メチルを黄色固体として得た(152mg,収率50%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z260[M+1]H NMR(CDCl,400MHz)δ3.99(s,3H),7.54(d,J=5.2,1H),7.79(d,J=4.8,1H),7.86(d,J=8.4,1H),7.91(dd,J=8.4,J=1.6,1H),8.03(d,J=1.2,1H)ppm。
(プロセス3)
4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸メチル(1.0当量,618mg,2.38mmol)を、MeOH、THF、および水の10mlの混合物(1:1:1,v:v:v)に懸濁させた。LiOH(2.0当量,114mg,4.76mmol)を添加し、そしてこの混合物を室温で2時間撹拌した。さらなる量のLiOH(114mg)を添加しそしてこの混合物を1時間撹拌した。LiOH(50mg)を添加し、そしてこの混合物をさらに2時間撹拌した。水を添加し、そしてこの溶液をセライトのパッドで濾過した。このセライトのパッドを、水性1N NaOHで徹底的に洗浄した。この溶液を6N水性HClで酸性化して、期待した材料の沈殿を誘導した。濾過および乾燥により、4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸を黄色固体として得た(562mg,収率96%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z246[M+1]H NMR(DMSO−d,400MHz)δ7.61(d,J=5.2,1H),7.73(dd,J=1.6,J=8.0,1H),7.88(d,J=5.6,1H),7.92(d,J=8.4,1H),8.02(d,J=1.6,1H),11.92(s,1H),13.21(br.s,1H)ppm。
(プロセス4)
4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸(1.0当量,38mg,0.155mmol)をジオキサン(1mL)に懸濁させた。LiAlH(7.0当量,40mg,1.05mmol)を添加し、そしてこの混合物を100℃で45分間撹拌した。水を添加し、次いでMeOHおよびCHClを添加した。固体の塩を濾別し、そしてMeOHおよびCHClで洗浄した。減圧中での揮発性物質のエバポレーション後、その材料を、NMP、MeOHおよび水の混合物に溶解し、そして分取HPLCにより精製した。Genevacエバポレーションにより、7−(ヒドロキシメチル)チエノ[3,2−c]キノリン−4(5H)−オンをオフホワイトの固体として得た(12mg,34%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z232[M+1]H NMR(DMSO−d,400MHz)δ4.56(s,2H),7.15(d,J=7.6,1H),7.39(br s,1H),7.55(d,J=5.2,1H),7.73(d,J=5.2,1H),7.76(d,J=8.0,1H),11.73(s,1H)ppm。
(プロセス5)
4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸メチル(1.0当量,17mg,0.066mmol)を、クロロホルム(0.3mL)および酢酸(0.1mL)の混合物に懸濁させた。NBSを添加し(9.5当量,112mg,0.63mmol)、そしてこの混合物を70℃で16時間撹拌した。水および水性アンモニアを添加し、そしてその材料をCHCl(2×)で抽出した。合わせた抽出物をNaSOで乾燥させ、そしてその溶媒を減圧中で除去して、2−ブロモ−4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸メチルを得た(17mg,76%)。LCMS(ES):>85%純粋,m/z338[M],340[M+2]H NMR(CDCl/CDOD,9:1,400MHz)δ3.99(s,3H),7.30(m,1H),7.69(d,J=8.4,1H),7.45(m,1H),7.88(br d,J=8,1H),8.05(br s,1H)ppm。
(プロセス6)
2−ブロモ−4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸メチル(1.0当量,17mg,0.050mmol)を、MeOH/THF/水の1:1:1混合物(0.6mL)に懸濁させた。LiOH(39mg)を添加し、そしてこの混合物を室温で1時間撹拌した。水および6N HClを添加し、そして得られた沈殿物を濾過した。その材料を分取HPLCにより精製した。Genevacエバポレーションにより、2−ブロモ−4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸を固体として得た(2.1mg,収率13%)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z324[M],326[M+2]H NMR(DMSO−d,400MHz)δ7.75(s,1H),7.75(dd,J=1.6,J=8.0,1H),7.90(d,J=8.4,1H),8.03(d,J=1.6,1H),12.06(s,1H)ppm。
(プロセス7)
閉じた容器内で、4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸メチル(44mg,0.170mmol)を濃水性アンモニア(1ml)に懸濁させた。この混合物を100℃で一晩撹拌した。水性1N NaOHを添加し、そしてこの混合物を室温で2時間撹拌した。その固体を濾過し、そして乾燥させて、4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボキサミドを褐色固体として得た(13mg,収率32%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z245[M+1]
(プロセス8)
マイクロ波容器中で、2−ブロモ−3−チオフェンカルボン酸メチル(1.0当量,64mg,0.29mmol)、2−アミノフェニルボロン酸(1.2eq,48mg,0.35mmol)、酢酸ナトリウム(3.0当量,71mg,0.86mmol)およびPdCl(dppf)(0.1当量,15mg,0.028mmol)を無水DMF(0.2mL)中で一緒に混合した。この混合物をマイクロ波オーブン中120℃で5分間加熱した。その材料を分取HPLCにより精製した。アセトニトリルをエバポレートし、そしてこの化合物をCHCl(3×)で抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、そしてその溶媒を減圧中で除去した。EtOH中での再結晶により、チエノ[3,2−c]キノリン−4(5H)−オンを淡褐色の結晶性固体として得た(7mg,収率12%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z202[M+1]H NMR(CDCl/CDOD,9:1,400MHz)δ7.28(m,1H),7.33(m,1H),7.43−7.50(m,2H),7.74(d,J=4.4,1H),7.82(d,J=7.6,1H)ppm。
(プロセス9)
マイクロ波容器中で、2−ブロモ−3−チオフェンカルボン酸メチル(1.0当量,250mg,1.13mmol)、2−アミノ−3−シアノフェニルボロン酸HCl(1.1当量,250mg,1.24mmol)、酢酸ナトリウム(3.0当量,278mg,3.39mmol)およびPdCl(dppf)(0.007当量,4.3mg,0.0082mmol)を無水DMF(2.5mL)中で一緒に混合した。この混合物をマイクロ波オーブン中120℃で10分間加熱した。水を添加し、そしてこの材料をCHClで抽出した。その有機抽出物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、そしてその溶媒を減圧中で除去した。得られた固体をAcOEt中で超音波処理し、濾過し、そして乾燥させて、4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリルをベージュ色の固体として得た(121mg,収率48%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z227[M+1]
(プロセス10)
4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリル(1.0当量,20mg,0.088mmol)を無水DMF(0.15mL)に溶解した。アジ化ナトリウム(4.0当量,23mg,0.354mmol)および塩化アンモニウム(4.0当量,19mg,0.354mmol)を添加し、そしてこの混合物を120℃で一晩撹拌した。この反応混合物を冷却し、そして水を添加した。水性6N HClの添加は、沈殿物の形成を誘導した。濾過および減圧中での乾燥後、7−(1H−テトラゾール−5−イル)チエノ[3,2−c]キノリン−4(5H)−オンが緑色がかった固体として単離された(18mg,収率76%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z270[M+1],242[M+1−NH NMR(DMSO−d,400MHz)δ7.64(d,J=5.2,1H),7.86(dd,J=1.6,J=8.4,1H),7.89(d,J=5.2,1H),8.09(d,J=8.0,1H),8.16(d,J=1.6,1H),12.03(s,1H)ppm。
(プロセス11)
4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸メチル(1.0当量,18mg,0.069mmol)を無水DMF(0.4mL)に溶解した。KCO(7.0当量,70mg,0.506mmol)および3−ブロモ−1−プロパノール(16当量,100ul,1.144mmol)を添加し、そしてこの混合物を100℃で1.5時間撹拌した。水を添加した後に、この混合物をCHClで抽出した。合わせた抽出物をNaSOで乾燥させ、そしてその溶媒を減圧中で除去した。化合物8および化合物9を、シリカゲルでの分取TLC(ヘキサン中30%のAcOEtで2回、次いでヘキサン中50%のAcOEtで1回溶出した)により分離した。その極性が低い方の化合物は、4−(3−ヒドロキシプロポキシ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸メチル(12mg)である。LCMS(ES):80%純粋,m/z318[M+1]。その極性が高い方の化合物は、5−(3−ヒドロキシプロピル)−4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸メチル(19mg)である。LCMS(ES):80%純粋,m/z318[M+1]。これらの2つの化合物を、さらに精製せずに次の工程のために使用した。
(プロセス12)
5−(3−ヒドロキシプロピル)−4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸メチル(1.0当量,19mg,0.060mmol)を、THF、MeOHおよび水の1:1:1混合物(0.5mL)に溶解した。LiOH(40mg)を添加し、そして得られた混合物を室温で1.5時間撹拌した。水、MeOHおよびHClを添加し、そしてその溶液を分取HPLCにより精製した。Genevacエバポレーションにより5−(3−ヒドロキシプロピル)−4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸を白色固体として得た(4mg,収率22%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z304[M+1]H NMR(CDCl/CDOD,9:1,400MHz)δ2.08(qi,J=6.0,2H),3.61(t,J=5.2,2H),4.62(t,J=6.0,2H),7.53(d,J=5.2,1H),7.77(d,J=5.2,1H),7.93(d,J=8.0,1H),7.99(dd,J=1.2,J=8.4,1H),8.26(d,J=0.8,1H)ppm。
(プロセス13)
4−(3−ヒドロキシプロポキシ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸メチルを、プロセス12において使用された手順に従って調製した。4−(3−ヒドロキシプロポキシ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸を固体として単離した(3mg,収率26%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z304[M+1]
(プロセス14)
5−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸メチルを、プロセス11において使用された手順に従って、4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸メチルおよび2−ジメチルアミノエチルクロリドから出発して調製した。LCMS(ES):95%純粋,m/z331[M+1]
(プロセス15)
5−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸を、プロセス12において使用された手順に従って調製した。分取HPLCおよびGenevacエバポレーションは、その材料をTFA塩として与えた。LCMS(ES):95%純粋,m/z317[M+1]H NMR(CDCl/CDOD,9:1,400MHz)δ3.06(s,6H),3.50(t,J=7.6,2H),4.88(t,J=7.6,2H),7.53(d,J=5.2,1H),7.73(d,J=5.6,1H),7.89(d,J=8.4,1H),7.95(br d,J=8.4,1H),8.2(br s,1H)ppm。
(プロセス16)
4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸メチル(1.0当量,1.50g,5.79mmol)を乾燥トルエン(15mL)に懸濁させた。POCl(1.2当量,0.64mmol,6.99mmol)およびDIEA(0.8当量,0.81mmol,4.65mmol)を添加し、そしてこの混合物を120℃で3時間、窒素雰囲気下で激しく撹拌した。この混合物を、氷および水の添加により加水分解させた。この化合物をCHCl(4×)で抽出した。合わせた抽出物をNaSOで乾燥させ、そしてその黒色溶液をセライトのパッドで濾過した。減圧中での揮発性物質のエバポレーション後、得られた固体をAcOEtとヘキサンとの混合物中で粉砕した。濾過および乾燥により、4−クロロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸メチルを、黄色の綿状の固体として得た(1.14g,収率71%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z278[M+1]H NMR(CDCl,400MHz)δ4.01(s,3H),7.72(d,J=4.8,1H),7.74(d,J=5.2,1H),8.14(d,J=8.4,1H),8.25(d,J=8.4,1H),8.85(d,J=1.6,1H)ppm。
(プロセス17)
4−クロロチエノ[3,2−c]キノリンを、プロセス16において使用された手順に従って、チエノ[3,2−c]キノリン−4(5H)−オンから出発して調製した。4−クロロチエノ[3,2−c]キノリンを固体として単離した(71mg,収率93%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z220[M+1],223[M+3]
(プロセス18)
4−クロロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリルを、プロセス16において使用された手順に従って調製した。4−クロロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリルが、黄色の綿状の固体として単離された(833mg,収率77%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z245[M+1],247[M+3]
(プロセス19)
4−クロロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリル(1.0当量,23mg,0.094mmol)、アニリン(0.1mL)およびNMP(0.1mL)を、バイアル中で混合した。この混合物をマイクロ波オーブン中120℃で10分間加熱した。水を添加し、そして得られた固体である4−(フェニルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリルを濾過し、そして乾燥させた。LCMS(ES):95%純粋,m/z302[M+1]
(プロセス20)
4−(フェニルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリル(34mg,0.113mmol)をNMP(0.3mL)に溶解した。30%水性H(0.2mL)を添加し、続いて6N NaOH(50ul)を添加した。この混合物を50℃で2時間撹拌した。過剰量の30%水性H(0.3mL)および6N NaOH(100ul)を添加すると、70%の変換が、30分後に達成された。水を添加し、そしてその固体を濾過し、そして乾燥させた。完全な変換を達成する目的で、この材料を同じ条件下でさらに反応させた。4−(フェニルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボキサミドが固体として単離された(30mg,収率83%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z320[M+1]
(プロセス21)
4−(フェニルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボキサミド(28mg,0.088mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールに懸濁させ、そしてこの混合物を80℃で窒素雰囲気下で2時間撹拌した。揮発性物質を減圧中で除去した。酢酸(0.5mL)および無水ヒドラジン(0.1mL)、そしてこの混合物を115℃で1時間撹拌した。水およびブラインを添加し、そしてその固体を濾過した。その材料を分取HPLCにより精製した。GenevacエバポレーションおよびAcOEt/ヘキサン中での粉砕により、N−フェニル−7−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)チエノ[3,2−c]キノリン−4−アミンをオフホワイトの固体として得た(9mg,収率30%)。LCMS(ES):94%純粋,m/z344[M+1]
(プロセス22)
4−(フェニルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリル(1.0当量,27mg,0.0897mmol)およびヒドロキシルアミン塩酸塩(10当量,62mg,0.892mmol)およびKCO(10当量,124mg,0.896mmol)をEtOH(0.5mL)中で混合し、そしてこの混合物をマイクロ波下100℃で10分間加熱した。その固体を濾過により除去し、そしてEtOHで洗浄した。その溶媒を減圧中で除去した。その粗製材料をクロロホルム(0.5mL)に懸濁させた。クロロギ酸エチル(20ul)およびトリエチルアミン(20ul)を添加し、そしてこの混合物を室温で10分間撹拌した。CHClを添加し、そしてその有機相をブラインで洗浄した。その有機相をNaSOで乾燥させ、そしてその溶媒を除去した。その粗製材料をNMP(1mL)に懸濁させ、そしてマイクロ波下160℃で10分間加熱した。その材料を分取HPLCにより精製した。Genevacエバポレーションにより3−(4−(フェニルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−イル)−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オンをオフホワイトの固体として得た(7mg,収率22%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z361[M+1]
(プロセス23)
4−クロロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリル(1.0当量,23mg,0.094mmol)、アニリン(0.1mL)およびNMP(0.1mL)を、バイアル中で混合した。この混合物をマイクロ波オーブン中120℃で10分間加熱した。水を添加し、そして得られた固体である4−(フェニルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリルを濾過し、そして乾燥させた。LCMS(ES):95%純粋,m/z302[M+1]。この材料をバイアル中で、DMF(0.5mL)、NHCl(50mg)およびNaN(50mg)と混合した。この混合物を120℃で3時間撹拌した。水の添加および濾過後、N−フェニル−7−(1H−テトラゾール−5−イル)チエノ[3,2−c]キノリン−4−アミンがベージュ色の固体として単離された(13mg,収率41%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z345[M+1],317[M+1−NH NMR(DMSO−d,400MHz)δ7.07(t,J=7.2,1H),7.40(t,J=7.6,2H),8.00(dd,J=1.6,J=8.4,1H),8.04(d,J=5.2,1H),8.10(dd,J=1.2,J=8.8,2H),8.19(d,J=8.0,1H),8.25(d,J=5.6,1H),8.43(d,J=1.6,1H),9.34(s,1H)ppm。
代表的なアナログ(表5)を、同じ方法により、4−クロロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリルおよび適切なアミンを使用して調製した。マイクロ波反応のために使用した反応温度は、120℃〜180℃の範囲であった。テトラゾールの合成後、その材料を、分取HPLC/Genevacエバポレーションにより単離した。いくつかの例において、これらの材料は、この反応混合物に水を添加した後に沈殿したので、濾過により単離した。
(プロセス24)
4−クロロチエノ[3,2−c]キノリン(23mg)をアニリン(0.1mL)およびNMP(0.1mL)と混合し、そしてこの混合物をマイクロ波オーブン中120℃で10分間加熱した。NMP(0.8mL)を添加し、そしてその化合物を分取HPLCにより精製した。GenevacエバポレーションによりN−フェニルチエノ[3,2−c]キノリン−4−アミンを桃色固体として得た(31mg,定量的)。LCMS(ES):95%純粋,m/z277[M+1]
(プロセス25)
N1,N1−ジメチル−N2−(チエノ[3,2−c]キノリン−4−イル)エタン−1,2−ジアミンを、プロセス24の手順に従って、N,N−ジメチルエチレンジアミンを使用して調製した。分取HPLCおよびGenevacエバポレーションにより、期待した材料をTFA塩として得た。LCMS(ES):95%純粋,m/z272[M+1]
(プロセス26)
4−クロロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボキシレート(10mg,0.036mmol)をNMP(0.1mL)および3−アミノメチルピリジン(0.1mL)に懸濁させた。この混合物をマイクロ波オーブン中120℃で10分間加熱した。この反応混合物をNMPとMeOHとの混合物に溶解し、そしてそのエステル中間体を分取HPLCにより精製した。その溶媒のGenevacエバポレーション後、得られた固体をTHFおよびMeOH(0.6mL)の1:1混合物に溶解した。5N水性LiOH(0.2mL)を添加し、そしてこの混合物を室温で17時間撹拌した。水および水性HClを添加し、そして4−(ピリジン−3−イルメチルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸の溶液を分取HPLCにより精製した。Genevacエバポレーションにより溶媒を除去して、化合物4−(ピリジン−3−イルメチルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸を白色固体として得た(10mg,収率62%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z336[M+1]H NMR(CDCl,400MHz)δ5.23(s,2H),7.71−7.78(m,4H),8.11(d,J=5.6,1H),8.47(d,J=8.0,1H),8.49(d,J=0.8,1H),8.62(d,J=5.2,1H),8.97(s,1H)ppm。
代表的なアナログ(表6)を、同じ方法により、4−クロロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボキシレートおよび適切なアミンを使用して調製した。マイクロ波反応のために使用した反応温度は、120℃〜180℃の範囲であった。エステルの加水分解後、その材料を、分取HPLC/Genevacエバポレーションにより単離した。いくつかの例において、その材料は、加水分解混合物の酸性化後に沈殿したので、濾過により単離した。
(プロセス27)
4−(フェニルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸(6mg)を、メチルスルホンアミド(120mg)、EDCI(80mg)およびDMAP(20mg)と無水DMF(0.5mL)中で反応させた。5時間後、水を添加し、そしてその溶液を分取HPLCに供した。Genevacエバポレーションにより、N−(メチルスルホニル)−4−(フェニルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボキサミドを固体として得た(6mg,収率81%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z398[M+1]
(プロセス28)
バイアル中で、4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸(1.0当量,20mg,0.081mmol)、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(2.0当量,22mg,0162mmol)、パラ−メトキシベンジルアミン(2.0当量,21ul,0.162mmol)およびトリエチルアミン(2.0当量,23ul,0.165mmol)を無水DMF(0.5mL)に溶解した。EDCI(2.0当量、31mg,0.162mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を70℃で一晩撹拌した。MeOH(0.5mL)および水(2mL)を添加し、そして得られた沈殿物を濾過し、そして乾燥させた。この材料をAcOEt中で粉砕し、濾過し、そして乾燥させて、オフホワイトの固体を得た(19mg,収率65%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z365[M+1]H NMR(DMSO−d,400MHz)δ3.71(s,3H),4.40(d,J=6.0,2H),6.88(d,J=8.8,2H),7.24(d,J=8.8,2H),7.60(d,J=5.6,1H),7.69(dd,J=1.6,J=8.0,1H),7.84(d,J=5.6,1H),7.90(s,1H),7.91(d,J=8.8,1H),9.11(t,J=5.6,1H)ppm。
以下の代表的なアナログ(表7)を、これらのプロセスにより、4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸および適切なアミンを使用して調製した。いくつかの例において、これらの材料を分取HPLCにより精製し、そしてGenevacエバポレーション後に乾燥固体として単離した。
以下の代表的なアナログ(表8)を、それらの対応するメチルエステルから調製した。これらの化合物を、化合物15について利用された加水分解手順に従って調製した。
以下の代表的なアナログ(表9)を、それらの対応するtert−ブチルエステルまたはN−Boc保護された前駆体から調製した。これらの前駆体を、CHCl中30%のトリフルオロ酢酸で2時間処理した。減圧中での揮発性物質の除去により、期待した材料を得た。
(プロセス29)
3−(7−(1H−テトラゾール−5−イル)チエノ[3,2−c]キノリン−4−イルアミノ)安息香酸エチル(1.0当量,7.6mg,0.018mmol)を、THF、MeOHおよび水の1:1:1混合物に懸濁させた。水酸化リチウムを添加し(40mg,1.66mmol)、そしてこの混合物を室温で1時間撹拌した。水および塩酸を添加し、そして得られた固体を濾過し、そして乾燥させて、3−(7−(1H−テトラゾール−5−イル)チエノ[3,2−c]キノリン−4−イルアミノ)安息香酸を固体として得た。LCMS(ES):95%純粋,m/z389[M+1]
以下の代表的なアナログ(表10)を、3−(7−(1H−テトラゾール−5−イル)チエノ[3,2−c]キノリン−4−イルアミノ)安息香酸および適切なアミンを、プロセス28に記載される手順を使用して反応させることにより調製した。これらの材料を分取HPLCにより精製し、そしてGenevacエバポレーション後に乾燥固体として単離した。
(プロセス30)
以下の代表的なアナログ(表11)を、3−(7−(メトキシカルボニル)チエノ[3,2−c]キノリン−4−イルアミノ)安息香酸および適切なアミンを、プロセス28に記載される反応条件を使用して反応させることにより調製した。プロセス29に記載される条件を使用してのエステルの加水分解により、以下のアナログを得た。
(プロセス31)
以下の代表的なアナログ(表12)を、2−(3−(7−(メトキシカルボニル)チエノ[3,2−c]キノリン−4−イルアミノ)フェニル)酢酸および適切なアミンを、プロセス30に記載される反応条件を使用して反応させることにより調製した。
(実施例3)
(式IX、X、XIおよびXIIの化合物を合成するためのプロセス)
(プロセス1)
2−アミノ−4−ブロモチアゾール−4−カルボン酸メチル(1.0当量,100mg,0.42mmol)を無水DMF(0.8mL)に溶解した。この混合物を窒素雰囲気下で80℃に加熱した。この熱混合物に、tert−ブチルニトリル(1.2当量,60ul,0.50mmol)のDMF(0.8mL)中の溶液を滴下した。数分後、気体の発生がないことが、この反応の完了を示した。この混合物を冷却し、そして予め充填されたシリカゲルカラムに注いだ。ヘキサン、次いでAcOEt/ヘキサン(2:8)を使用するフラッシュクロマトグラフィーにより、5−ブロモチアゾール−4−カルボン酸メチルを黄色固体として得た(49mg,収率53%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z222[M],224[M+2]
(プロセス2)
マイクロ波容器中で、5−ブロモチアゾール−4−カルボン酸メチル(1.0当量,97mg,0.44mmol)、2−アミノ−3−メトキシカルボニルフェニルボロン酸HCl(1.1当量,111mg,0.48mmol)、酢酸ナトリウム(3.0当量,107mg,1.31mmol)およびPdCl(dppf)(0.05当量,11mg,0.022mmol)を無水DMF(1mL)中で一緒に混合した。この混合物をマイクロ波オーブン中120℃で10分間加熱した。水を添加し、そしてこの材料をCHClで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、そしてその溶媒をエバポレーションにより除去した。その材料を、CHClとMeOHとの混合物に溶解し、そしてこの溶液をセライトのパッドで濾過した。揮発性物質のエバポレーションにより、粗製4−オキソ−4,5−ジヒドロチアゾロ[4,5−c]キノリン−7−カルボン酸メチルを黒色固体として得た(44mg,収率39%)。少量の化合物を、分析目的で分取HPLCに供した。LCMS(ES):95%純粋,m/z261[M+1]
(プロセス3)
4−オキソ−4,5−ジヒドロチアゾロ[4,5−c]キノリン−7−カルボン酸メチル(35mg,0.12mmol)およびLiOH(60mg,0.83mmol)を、THF、MeOHおよび水の(1:1:1,v:v:v)混合物(0.6mL)中で2時間撹拌した。6N水性NaOHを添加し、そしてこの溶液をセライトで濾過した。この溶液を酸性化し、そして得られた固体を濾過した。分取HPLC精製およびGenevacエバポレーションにより、4−オキソ−4,5−ジヒドロチアゾロ[4,5−c]キノリン−7−カルボン酸を白色固体として得た(0.8mg)。LCMS(ES):95%純粋,m/z247[M+1]
(プロセス4)
2−アミノ−4−ブロモチアゾール−4−カルボン酸メチル(1.0当量,2.0g,8.44mmol)をCHCl(4mL)に溶解した。無水酢酸(1.5当量,1.2ml,12.66mmol)およびトリエチルアミン(1.1当量,1.3ml,9.28mmol)を添加し、そしてこの混合物を100℃で1時間撹拌した。得られた固体を濾過し、AcOEt中で粉砕し、次いで再度濾過した。乾燥後、2−アセトアミド−5−ブロモチアゾール−4−カルボン酸メチルがベージュ色の固体として単離された(1.81g,収率77%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z280[M+1]H NMR(CDCl,400MHz)δ2.25(s,3H),3.95(s,3H)ppm。
(プロセス5)
2−アセトアミド−4−オキソ−4,5−ジヒドロチアゾロ[4,5−c]キノリン−7−カルボン酸メチルを、プロセス2において使用された手順に従って、2−アセトアミド−5−ブロモチアゾール−4−カルボン酸メチルから出発して調製した。2−アセトアミド−4−オキソ−4,5−ジヒドロチアゾロ[4,5−c]キノリン−7−カルボン酸メチルが黒色固体として単離された(106mg,収率37%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z318[M+1]
(プロセス6)
2−アセトアミド−4−オキソ−4,5−ジヒドロチアゾロ[4,5−c]キノリン−7−カルボン酸を、プロセス3の手順に従って、2−アセトアミド−4−オキソ−4,5−ジヒドロチアゾロ[4,5−c]キノリン−7−カルボン酸メチルから出発して調製した。−アセトアミド−4−オキソ−4,5−ジヒドロチアゾロ[4,5−c]キノリン−7−カルボン酸が黒色固体として単離された(14mg,収率44%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z304[M+1]H NMR(DMSO−d,400MHz)δ2.22(s,3H),7.74(dd,J=1.2,J=8.0,1H),7.89(d,J=8.4,1H),8.03(d,J=1.6,1H),12.07(s,1H),12.80(s,1H)ppm。
(プロセス7)
2−アセトアミド−4−オキソ−4,5−ジヒドロチアゾロ[4,5−c]キノリン−7−カルボン酸(102mg,0.34mmol)を120℃で、水性6N HCl中で一晩撹拌した。水を添加し、そしてこの化合物を濾過し、そして乾燥させて、2−アミノ−4−オキソ−4,5−ジヒドロチアゾロ[4,5−c]キノリン−7−カルボン酸を黒色固体として得た(76mg,収率86%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z262[M+1]H NMR(DMSO−d,400MHz)δ7.60(d,J=8.4,1H),7.70(dd,J=1.2,J=8.0,1H),7.99(d,J=1.2,1H),11.94(s,1H)ppm。
(プロセス8)
4−オキソ−4,5−ジヒドロチアゾロ[4,5−c]キノリン−7−カルボン酸メチル(1.0当量,0.62g,2.38mmol)をトルエンに懸濁させた。DIEA(1.5当量,122ul,3.57mmol)およびPOCl(2.3当量,507ul,5.47mmol)を添加し、そしてこの混合物を120℃で1時間激しく撹拌した。水、氷およびCHClを添加し、そして得られたエマルジョンをセライトで濾過した。その有機相をデカンテーションし、そしてその水相をさらにCHClで抽出した。合わせた有機抽出物をNaSOで乾燥させ、そしてその溶媒を減圧中で除去して、4−クロロチアゾロ[4,5−c]キノリン−7−カルボン酸メチルを得た(0.31g,収率47%)。LCMS(ES):>90%純粋,m/z279[M+1]
(プロセス9)
マイクロ波容器中で、4−クロロチアゾロ[4,5−c]キノリン−7−カルボン酸メチル(1.0当量,23mg,0.084mmol)およびアニリン(13当量,0.1ml,1.1mmol)をNMP(0.1mL)中で混合した。この混合物をマイクロ波オーブン中120℃で10分間加熱した。その中間体エステルを分取HPLCにより精製し、そしてGenevacエバポレーション後に固体として単離した。この固体をTHF、MeOHおよび水の(1:1:1,v:v:v)混合物(0.6mL)中で、LiOH(41mg)と一緒に室温で2時間撹拌した。HClおよび水を添加し、その有機溶媒をエバポレートし、そしてその溶液を2時間静置した。ゆっくりと形成した沈殿物を濾過し、そして乾燥させて、4−(フェニルアミノ)チアゾロ[4,5−c]キノリン−7−カルボン酸を固体として得た(2工程にわたって収率8%)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z322[M+1]
代表的なアナログ(表13)を、同じプロセスにより、4−クロロチアゾロ[4,5−c]キノリン−7−カルボン酸メチルおよび適切なアミンを使用して調製した。マイクロ波反応のために使用した反応温度は、120℃〜180℃の範囲であった。最終生成物の合成後、その材料を、分取HPLC/Genevacエバポレーションにより単離した。いくつかの例において、材料が酸性化後に沈殿したので、濾過により単離した。
(実施例4)
(無細胞インビトロアッセイにおけるCK2およびPARPの活性の調節)
本明細書において記載される化合物の調節活性を、無細胞CK2アッセイにおいてインビトロで評価した。本明細書において記載される化合物の調節活性を、無細胞PRRPアッセイにおいてインビトロで評価した。これらのアッセイは、本明細書の以下に記載される。
(CK2アッセイ)
水溶液中の試験化合物(容積10μl)を、10μlのアッセイ希釈緩衝液(Assay Dilution Buffer)(ADB;20mM MOPS,pH 7.2,25mM β−グリセロリン酸,5mM EGTA,1mMオルトバナジン酸ナトリウムおよび1mMジチオスレイトール)と、10μlの基質ペプチド(RRRDDDSDDD,濃度1mMでADB中に溶解)と、10μlの組換えヒトCK2(ADB中に25ng溶解;Upstate)とを含む反応混合物に添加した。反応を、10μlのATP溶液(Solution)(90% 75mM MgCl、75μM ATP(ADB中に溶解);10%[γ−33P]ATP(ストック1 mCi/100μl;3000Ci/mmol(Perkin Elmer)の添加により開始し、30℃にて10分間維持した。この反応を、100μlの0.75%リン酸によりクエンチし、その後、ホスホセルロースフィルタープレート(Millipore)に移し、これに通して濾過した。各ウェルを0.75%リン酸で5回洗浄した後、このプレートを減圧下で5分間乾燥させ、その後、15μlのシンチレーション液を各ウェルに添加し、残留放射能を、Wallacルミネセンスカウンター計数管を使用して測定した。
(PARPアッセイ)
RARPアッセイは、化学発光PARPアッセイキット(Trevigen)を使用して行う。簡単に述べると、ヒストン(Histone)でコートしたストリップウェルにおいて、1×PARP緩衝液(高純度の水で希釈した20×PARP緩衝液と15μlの希釈したPARP−HSA酵素(1×PARP緩衝液中に希釈、0.1単位/ウェル)とを混合することにより調製)中に溶解した10μlの試験化合物を25μlのPARPカクテル(10×PARPカクテルおよび10×活性化DNA(両方2.5μl/ウェル)ならびに20μl/ウェルの1× PARP緩衝液から調製)に添加することにより、反応を行う。この反応を周囲温度にて60分間インキュベートし、その後、その液を除く。ウェルをPBS(200μl)で4回洗浄した後、50μlのSTREP−HRP(西洋ワサビペルオキシダーゼ)溶液(1×Strep−Diluent中に500倍希釈)を添加し、その反応を周囲温度にて30分間インキュベートした。その液を除き、ウェルをPBS(200μl)で4回洗浄した後、各々50μlのPeroxyGlo AおよびPeroxyGlo B(化学発光西洋ワサビペルオキシダーゼ基質)を添加し、得られた化学発光を、SpectraMax M5プレートリーダーにおいて定量する。
表14A、表14B、および表15〜表18は、CK2活性および/またはPARP活性に対する化合物の調節効果を示す。
表15は、PARPおよびCK2に対する化合物の調節効果を示す。
(実施例5)
(細胞増殖調節活性)
Alamar Blue色素(4oCで保存、20μl/ウェルを使用)を使用する例示的な細胞増殖アッセイプロトコルを、本明細書の以下に記載する。
(96ウェルプレートの状況および化合物処理)
a.細胞を分割してトリプシン処理する。
b.血球計を使用して細胞を計数する。
c.100μlの培地中で1ウェルあたり4,000〜5,000個の細胞をプレートし、以下のプレート配置に従って96ウェルプレート中に播種する。細胞培地のみをB10〜B12に添加する。ウェルB1〜B9は細胞を含むが、化合物は添加されない。
d.上記のプレート配置において示される濃度で100μlの2×薬物希釈物を各ウェルに添加する。同時に、100μlの培地をコントロールウェル(ウェルB10〜B12)に添加する。総容量は200μl/ウェルである。
e.加湿インキュベーターにおいて、37℃、5% COにて4時間インキュベートする。
f.20μlのAlamar Blue試薬を各ウェルに添加する。
g.加湿インキュベーターにおいて37oC、5% COにて4時間インキュベートする。
h.励起波長544nmおよび発光波長590nmにおける蛍光を、マイクロプレートリーダーを使用して記録する。
上記のアッセイにおいて、細胞を試験化合物とともに約4時間培養し、その後、上記の色素を細胞に添加し、非還元型色素の蛍光を約4時間後に検出する。種々の型の細胞(例えば、HCT−116ヒト結腸直腸癌細胞、PC−3ヒト前立腺癌細胞、およびMiaPacaヒト膵臓癌細胞)を、上記アッセイにおいて使用し得る。例示的な化合物の抗増殖効果を、本明細書の以下に提供する。
(実施例6)
(内因性CK2活性の調節)
ヒト白血病Jurkat T細胞株を、RPMI 1640(Cambrex)(10%ウシ胎仔血清および50ng/ml ゲンタマイシン(Geutamycin)を補充した)中で維持した。処理前に、細胞を洗浄し、密度約10細胞/mlにて1%ウシ胎仔血清含有培地中に再懸濁し、示した量の薬物の存在下で2時間インキュベートした。細胞を遠心分離により回収し、低張性緩衝液(20mM Tris/HCl(pH 7.4);2mM EDTA; 5mM EGTA;10mMメルカプトエタノール;10mM NaF;1μMオカダ酸(Okadaic acid);10%(v/v)グリセロール;0.05% NP−40;1%プロテアーゼインヒビターカクテル)を使用して溶解し、清澄にした溶解物から得たタンパク質を、アッセイ希釈緩衝液(Assay Dilution Buffer)(ADB; 20mM MOPS(pH 7.2)、25mM β−グリセロリン酸、5mM EGTA、1mMオルトバナジン酸ナトリウムおよび1mMジチオスレイトール)中に1μg/μlになるまで希釈した。20μlの希釈タンパク質に対して、10μlの基質ペプチド(RRRDDDSDDD(濃度1mMにてADB中に希釈))および10μlのPKAインヒビターカクテル(Upstate)を添加した。10μlのATP溶液(90% 75mM MgCl、100μM ATP(ADB中に溶解);10%[γ−33P]ATP(ストック1mCi/100μl;3000Ci/mmol(Perkin Elmer))を添加することにより反応を開始し、32℃にて15分間維持した。この反応を100μlの0.75%リン酸でクエンチし、その後、ホスホセルロースフィルタープレート(Millipore)に移し、それに通して濾過した。各ウェルを0.75%リン酸で5回洗浄した後、残留する放射能を、Wallacルミネセンス計数管を使用して測定した。
上記のアッセイにより評価した2つの化合物の調節活性を、図1に示す。上記化合物の構造は、以下に提供される:
図1に示されるように、上記の2つの化合物の各々が、未処理コントロールと比較して顕著に内因性CK2活性を阻害した。上記の2つの化合物の各々はまた、参照化合物である4,5,6,7−テトラブロモベンゾトリアゾール(TBB)(公知のCK2インヒビター(Ruzzeneら,Biochem J.15:364(Pt 1):41−7(2002))と比較して強力に内因性CK2活性を阻害した。
(実施例7)
(薬物動態特性の評価)
薬物の薬物動態特性を、ICRマウスにおいて、それぞれ5mg/kgおよび25mg/kgの薬物の静脈内(IV)ボーラス投与および経口(PO)投与後に調査した。血液サンプルを所定時間に収集し、血漿を分離した。血漿は、投与の5分間後、15分間後および30分間後、ならびに1時間後、2時間後、4時間後、8時間後、および24時間後に収集した血液サンプルから分離した。
薬物の薬物動態特性を、SDラットおよびビーグル犬においても、同様の方法を使用した薬物の静脈内(IV)ボーラス投与および経口(PO)投与後に調査した。血液サンプルを所定時間に収集し、血漿を分離した。
薬物レベルを、下記のLC/MS/MS法により定量した。非コンパートメント薬物動態解析を、静脈内投与に適用した。線形台形公式を使用してAUC(0−24)を計算した。消失半減期(terminal t1/2)およびCを、それぞれ、最後の3つのデータ点および最初の3つのデータ点を使用して計算した。
バイオ分析(bioanalysis)を、Quattro Micro LC/MS/MS装置をMRM検出モードにて内部標準(IS)を用いて使用することによって実施した。簡単に述べると、15μL血漿サンプルを、120μLのアセトニトリルを用いるタンパク質沈殿を使用して、分析用に調製した。その上清を96ウェルプレートに移し、Phenomenex Polar−RP HPLCカラムを使用するLC−MS/MS分析に供した。移動相は、水中10mMのNHHCO(溶液A)およびメタノール中の10mM NHHCO(溶液B)であった。カラムは、最初に25%溶液Bを用いて平衡化し、その後、100%溶液Bを用いて5分間にわたって平衡化した。この方法は、1ng/mL〜10,000ng/mLの動的範囲(dynamic range)を有した。その分析物の定量は、バイオ分析サンプルリストに従って、2つの限界決定(bracketing)較正曲線を用いてバッチ様式で実施した。
下記の化合物A1の薬物動態プロフィールおよび薬物動態パラメーター計算値が、図2Aおよび表22において示される。
(表22。ICRマウスにおける5mg/kgの静脈内(IV)投与後の薬物動態パラメーター計算値および25mg/kgの経口(PO)投与後の薬物動態パラメーター計算値)
下記の試験化合物の薬物動態プロフィールおよび薬物動態パラメーター計算値が、図2Bおよび表23において示される。
(表23。ICRマウスにおける静脈内(IV)投与後の薬物動態パラメーター計算値および経口(PO)投与後の薬物動態パラメーター計算値)
イヌにおける試験化合物A1の薬物動態プロフィールおよび薬物動態パラメーター計算値が、表24において示される。ラットにおける試験化合物A1の薬物動態プロフィールおよび薬物動態パラメーター計算値が、表25において示される。
(表24。ビーグル犬における静脈内(IV)投与後の試験化合物A1の薬物動態パラメーター計算値および経口(PO)投与後の試験化合物A1の薬物動態パラメーター計算値)
(表25。SDラットにおける静脈内(IV)投与後の試験化合物A1の薬物動態パラメーター計算値および経口(PO)投与後の試験化合物A1の薬物動態パラメーター計算値)
ビーグル犬およびSDラットにおける試験化合物A2の薬物動態プロフィールおよび薬物動態パラメーター計算値が、表26において示される。
(表26。静脈内(IV)投与後の試験化合物A2の薬物動態パラメーター計算値および経口(PO)投与後の試験化合物A2の薬物動態パラメーター計算値)
(実施例8)
(腫瘍抑制における化合物の効力の評価)
化合物A1および化合物A2(上記において示される)のインビボ活性を、腫瘍を保有する異種移植マウスへの静脈内投与および経口投与によって評価した。インビボ実験は、動物実験委員会(Animal Use and Care Committee)により認可されたプロトコルに従った。雌NCr nu/nuマウスをTaconic Farmsから購入し、群れを、12時間/12時間の光サイクルにおいて換気したラック型(rack)システムにおいて収容した。すべての収容(housing)物質および水は、使用前にオートクレーブ処理した。それらのマウスには、γ線処理した実験室食および酸性化した水を任意に与えた。
腫瘍サイズ(mm)は、式(l×w)/2(式中w=腫瘍の幅(mm)、l=腫瘍の長さ(mm))を使用して算出した。腫瘍重量は、1mgは1mmの腫瘍体積に等しいと仮定して推定した。
化合物A1の静脈内投与のために、動物の右脇腹に5×10MiaPaca細胞を皮下接種した。腫瘍を週に2回モニターし、腫瘍が研究に適したサイズに達したら毎日モニターした。研究1日目に、動物をn=5の処置群に無作為化し、群の平均腫瘍サイズは160mmであった。
動物に、14回(dose)のビヒクル、ジェムザール(Gemzar)(100mg/kg、3日毎(Q3D))または化合物A1(30mg/kgまたは60mg/kgのいずれか)を、毎日(QD)の静脈内投与により投与した。腫瘍体積測定値(図3A)および体重(図3B)を、3日目、6日目、8日目、10日目、13日目および15日目に記録した。特定の未処理コントロール動物の写真および60mg/kgの化合物A1を投与した動物の写真を、図3Cおよび図3Dに示す。化合物A1は、「CK2インヒビター」と図3A、図3B、図3Cおよび図3Dでは呼ばれている。
化合物A1はまた、MiaPaca異種移植動物に経口投与した。化合物A1は、腫瘍増殖を阻害した。化合物A1は、ナトリウム塩(10mg/mL)として2% PEG300を用いて処方し、リン酸ナトリウム緩衝液を使用してpH 8.4に緩衝化した。化合物A1を動物に100mg/kg(毎日(QD)×8)投与し、その後200mg/kg(毎日(QD)×5)投与した場合、未処理群と比較して腫瘍増殖を顕著に阻害した。80mg/kgを静脈内(IP)投与で3日毎(Q3D)に投与したジェムザール(Gemzar)(商標)を、ポジティブコントロールとして使用した。化合物A1はまた、MCF−7異種移植片を保有する動物に100mg/kgでの経口投与によって送達し、PC−3異種移植片を保有する動物に150mg/kgでの経口投与によって送達した。両方の研究セットにおいて、化合物A1は腫瘍増殖を顕著に阻害した。
化合物A1は腫瘍においてCK2活性を減少することもまた、決定された。腫瘍におけるCK2活性の評価によって、化合物A1で処理した動物由来の腫瘍は、化合物A1で処理していない動物またはジェムザール(Gemzar)(商標)で処理した動物に由来する腫瘍のCK2活性のうちの約40%を有することが示された。
動物の血漿および腫瘍における化合物A1の分布を評価した。30mg/kgの化合物A1(静脈内投与(IV))を投与した動物、60mg/kgの化合物A1(静脈内投与(IV))を投与した動物、および200mg/kgの化合物A1(経口投与)を投与した動物において、それぞれ、約6.8μM、約2.2μM、および約9.5μMの化合物A1が血漿において同定され、それぞれ、約42.9μM、約7.0μMおよび約6.4μMの化合物A1を腫瘍において同定された。
カスパーゼ染色もまた、腫瘍の化合物A1処理に関するバイオマーカーとして評価した。静脈内(IV)投与により60mg/kgの化合物A1で処理した動物において、カスパーゼ3細胞染色レベルは、未処理コントロール細胞におけるよりも4倍高かった。これらの結果は、カスパーゼ3細胞染色が、細胞増殖の阻害および腫瘍阻害をモニターするための有用なバイオマーカーであり得ることを示唆する。
化合物A1が、A549(ヒト肺癌細胞)異種移植マウスおよびBX−PC3(ヒト膵臓癌細胞)異種移植マウスにおける腫瘍増殖を顕著に阻害したこともまた、決定された。この化合物は、そのような決定のために経口投与により送達した。化合物A2の評価のために、この化合物は、腫瘍を保有する異種移植マウスへの静脈内投与および腹腔内投与により送達した。動物の右脇腹に、5×10 BC−PC3細胞を皮下接種した。腫瘍を毎週2回モニターし、それらの腫瘍が研究のために適切なサイズに達したら毎日モニターした。研究1日目に、動物をn=8の処理群(ポジティブコントロール群およびネガティブコントロール群については、n=5)への無作為化した。群の腫瘍平均サイズは97mmであった。
動物に、17回(dose)のビヒクル、ジェムザール(Gemzar)(100mg/kg、3日毎(Q3D))または化合物(60mg/kgを毎日(QD)の静脈内投与、または100mg/kgを1日2回(BID)の静脈内投与)を投与した。1つの群(番号3)には、10回(dose)の化合物(50mg/kgを1日2回(BID)の静脈内投与)を投与した。腫瘍体積測定値および体重を、1日目、4日目、7日目、11日目、13日目、15日目および18日目に記録した。データは、化合物A2が腫瘍進行を顕著に阻害しつつ(図4A)、体重を顕著には変化させなかった(図4B)ことを示した。MiaPaca異種移植片を保有する動物への化合物A2の50mg/kgでの静脈内(IV)投与による送達、60mg/kgでの静脈内(IV)投与による送達、100mg/kgでの腹腔内(IP)投与による送達は、腫瘍進行を顕著に阻害した。また、MDA−MB−231異種移植片を保有する動物への化合物A2の30mg/kgでの静脈内(IV)投与による送達、60mg/kgでの静脈内(IV)投与による送達、200mg/kgでの経口投与による送達は、腫瘍進行を顕著に阻害した。MiaPaca異種移植片を保有する動物への化合物A2の100mg/kgで毎日(QD)×8および200mg/kgで毎日(QD)×6の経口投与による送達は、腫瘍進行を顕著に阻害した。pH10.0かつ10mg/mLでの化合物A2のメグルミン塩を、これらの研究のための経口処方物として使用した。
化合物A2の腫瘍薬物動態研究を、30mg/kgのこの化合物を毎日(QD)×6静脈内(IV)投与して実施した。血漿サンプル、血液サンプル、および腫瘍サンプルを1日目、4日目、および6日目に取得し、3匹の動物を各時点で屠殺した。約3日後に定常状態に達し、そのターミナルの傾き(terminal slope)は減少し、その半減期は倍増し、最大濃度は6日後に4倍〜5倍高く、4日目と6日目との間で顕著な差異はなかった。
MiaPaca異種移植片を保有するマウスへ静脈内(IV)投与により化合物A3を送達するとまた、腫瘍進行を顕著に阻害した。
(実施例9)
(非CK2プロテインキナーゼ活性の調節)
本明細書中に記載される化合物を、CK2以外のプロテインキナーゼに対するインビトロ調節活性についてプロファイリングする。そのインビトロ分析は、公知のプロトコル(例えば、ワールドワイドウェブアドレスupstate.com/img/pdf/KP_AssayProtocol_Booklet_v3.pdfに記載されるアッセイプロトコル)を使用して実施する。本明細書中に記載される化合物を、それらのアッセイにおいてスクリーニングし、CK2以外のプロテインキナーゼに対する調節活性およびCK2特異性またはPARP特異性に基づいて優先順位を付ける。
(実施例10)
(内皮管形成アッセイによる新脈管形成阻害の評価)
ヒト内皮管形成アッセイを、96ウェルBD BioCoat(登録商標) Angiogenesis System(BD Biosciences)を使用して、製造業者が推奨するプロトコルを使用して実施した。
簡単に述べると、HUVEC細胞(ATCCから得た)を、マトリゲルコート済プレートの96ウェルの各々において、10% FBSを含む150μl培地中に4×10細胞/mlにて、種々の濃度の化合物A2の存在下または不在下で懸濁した。そのプレートを37℃において18時間インキュベートした。その細胞を、カルセイン(calcein)AMを用いて染色し、その結果を、蛍光顕微鏡または位相差によって可視化した。化合物A2は、上記のアッセイにおいて、濃度範囲1μM〜5μMにわたって管形成を阻害したことが観察された。
(実施例11)
(無細胞インビトロアッセイにおけるプロテインキナーゼ活性の調節)
数種の化合物の生物学的活性を、種々のプロテインキナーゼアッセイにおいて試験した。
(無細胞インビトロアッセイにおけるPIM−1キナーゼ活性の調節)
95%の20mM MOPS(pH7.2)および5% DMSO中に溶解した試験化合物(10ml)を、10μlの5×反応緩衝液(40mM MOPS(pH 7.0),5mM EDTA)、10μlの基質ペプチド(KKRNRTLTV(水中に濃度1mMにて溶解))、10mlの組換えヒトPIM1(4ngがPIM1希釈緩衝液(20mM MOPS(pH 7.0);EDTA 1mM; 5%グリセロール;0.01% Brij 35;0.1%;0.1% 2−メルカプトエタノール;1mg/ml BSA中に溶解)を含む反応混合物に添加した。反応を、10μlのATP溶液(49%(15mM MgCl;75μM ATP) 1%([γ−33P]ATP:ストック1mCi/100μl;3000Ci/mmol(Perkin Elmer))を添加することにより阻害し、30℃にて10分間維持した。その反応を、100μlの0.75%リン酸でクエンチし、その後、ホスホセルロースフィルタープレート(Millipore)に移してそれを通して濾過した。各ウェルを0.75%リン酸で4回洗浄した後、残留放射能をWallacルミネセンスカウンター計数管を使用して測定した。
(無細胞インビトロアッセイにおけるFLT−3キナーゼ活性の調節)
FLT−3阻害を、ペプチドEAIYAAPFAKKKの組換えヒトFLT−3リン酸化の阻害を反応混合物(20mM Hepes(pH 7.5),10mM MgCl,1mM EGTA,0.02% Brij35,0.02 mg/ml BSA, 0.1mM NaVO,2mM DTT,および1% DMSOを含む)中で10μM ATPを使用して測定することによって、決定した。
(標準化した放射分析キナーゼアッセイにおけるプロテインキナーゼ活性の調節)
化合物を、他のプロテインキナーゼに対する活性についてさらに試験した。プロテインキナーゼ阻害IC50データを、個々のキナーゼ各々について標準化した放射分析キナーゼアッセイを使用して決定した。これらのアッセイは、目的キナーゼによる33P標識基質タンパク質のフィルター結合を含む。各々のIC50値を、10段階の薬物濃度範囲にわたって決定した。反応条件は、ワールドワイドウェブURL upstate.com/discovery/services/ic50_profiler.q.から入手可能である。
以下のキナーゼ阻害データを、個々のキナーゼ各々について標準化した放射分析キナーゼアッセイを使用して決定した。これらのアッセイは、目的キナーゼによる33P標識基質タンパク質のフィルター結合を含む。各々の活性パーセンテージを、その薬物の0.5μM濃度において決定した。反応条件は、ワールドワイドウェブURL upstate.com/discovery/services/ic50_profiler.q.から入手可能である。
(実施例12)
(合成プロセス)
(プロセス1)
5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−8−カルボン酸メチル(47mg,0129mmol)をメタノール(1mL)とヒドラジン水和物(1mL)との混合物に懸濁させた。3滴のDMFを添加し、そしてこの混合物を60℃〜70℃で2時間撹拌した。揮発性物質を減圧中で除去した。得られた材料をAcOEt/ヘキサンに懸濁させ濾過し、そして乾燥させて、5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−8−カルボヒドラジドを固体としてを得た(47mg,収率100%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z364[M+1]
(プロセス2)
5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−8−カルボヒドラジド(1.0当量,21mg,0.057mmol)をオルトギ酸トリエチル(0.5mL)に懸濁させ、そしてこの混合物をマイクロ波反応器内で120℃で80分間反応させた。冷却の際に形成された沈殿物を濾過し、そして乾燥させて、N−(3−クロロフェニル)−8−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−5−アミンを固体として得た(12mg,収率56%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z374[M+1]
(プロセス3)
5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−8−カルボキサミド(1.0当量,36mg)を、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(2mL)中80℃で4時間撹拌した。揮発性物質を減圧中で除去した。酢酸(0.5mL)およびヒドラジン水和物(0.1mL)を添加した。この混合物を80℃で1時間撹拌した。水を添加し、そしてその固体を濾過して試みた。CHClとヘキサンとの混合物中での粉砕後、N−(3−クロロフェニル)−8−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−5−アミンが固体として単離された(22mg,収率67%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z373[M+1]
(プロセス4)
3−ブロモイソニコチン酸メチル(1.0当量,1.76g,7.65mmol)、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(1.0当量,1.33g,7.67mmol)および炭酸セシウム(2.0当量,4.99g,15.31mmol)をジオキサン(15mL)に懸濁させた。この混合物を、窒素を10分間吹き込むことにより脱気した。PdCl(dppf)(0.05当量,280mg,0.383mmol)を添加し、そしてこの混合物を還流しながら2時間撹拌した。得られた固体を濾過し、メタノール、水およびメタノールで洗浄し、そして乾燥させた。ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−5(6H)−オンがオフホワイトの固体として単離された(823mg,収率55%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z197[M+1]
(プロセス5)
ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−5(6H)−オン(1.0当量,813mg,4.15mmol)を、オキシ塩化リン(5.0当量,2ml,21.84mmol)およびアセトニトリル(10mL)中で撹拌した。この混合物を還流しながら5時間撹拌した。この混合物を氷に注ぎ、そして得られた固体を濾過し、そして乾燥させた。5−クロロベンゾ[c][2,6]ナフチリジンが灰色固体として単離された(459mg,収率52%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z215[M+1]
(プロセス6)
2−メチル−5−ニトロ安息香酸(24g)をメタノール(240mL)および濃硫酸(8mL)に溶解した。この混合物を還流しながら一晩撹拌した。冷却すると、エステルの結晶が析出した。この材料を濾過により単離して、2−メチル−5−ニトロ安息香酸メチルを白色固体として得た(19.0g,収率74%)。材料の2回目の回収物(4.92g,収率19%)が、濃縮して母液に水を添加すると単離された。
2−メチル−5−ニトロ安息香酸メチル(5.06g)をメタノール(100mL)に懸濁させた。この混合物を、窒素を15分間吹き込むことにより脱気した。Pd/C 10%湿潤Degussa型E101 NE/WW(260mg)を添加し、そしてこの混合物を水素雰囲気下(バルーン)で一晩撹拌した。その懸濁物を濾過し、そしてその溶媒をエバポレートして、5−アミノ−2−メチル安息香酸メチルを橙色油状物として得た(4.18g,収率97%)。
5−アミノ−2−メチル安息香酸メチル(1.0当量,3.75g)を酢酸(70mL)に溶解した。N−ヨードスクシンイミド(1.0当量,5.27g)を、60分間かけて少しずつ添加した。この混合物を室温で30分間撹拌した。酢酸をエバポレートした。その残渣を酢酸エチル(80mL)で希釈し、そして飽和炭酸ナトリウム(80mL)で中和した。その有機層を1Mチオ硫酸ナトリウム(2×40mL)、次いで水(2×40mL)およびブライン(2×40mL)で洗浄した。この材料をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中10%〜30%の酢酸エチルの勾配)により精製して、5−アミノ−4−ヨード−2−メチル安息香酸メチルを黄橙色固体として得た(3.19g,収率49%)。GCMS>95%純粋,m/z291。H NMR(400MHz,DMSO,d−6)δ2.30(s,3H),3.78(s,3H),5.27(br s,2H),7.24(s,1H),7.54(s,1H)。
(プロセス7)
2−アミノ−3−ブロモ安息香酸(1.00g)をメタノール(10mL)および濃硫酸(1ml)と混合した。この混合物を還流しながら31時間撹拌した。その溶媒をエバポレートし、そして飽和水背重炭酸ナトリウムを注意深く添加した。その固体をCHCl(3×)で抽出した。合わせた抽出物をNaSOで乾燥させ、そしてその溶媒を減圧中で除去して、2−アミノ−3−ブロモ安息香酸メチルを半結晶性の固体として得た(976mg,収率91%)。LCMS(ES):>85%純粋,m/z230[M+1]
(プロセス8)
2−アミノ−3−ブロモ安息香酸メチル(1.0当量,652mg,2.61mmol)および4−(ジイソプロピルカルバモイル)ピリジン−3−イルボロン酸(PCT特許出願WO2005/105814に記載される手順に従って調製した、1.0当量,600mg,2.61mmol)を、5%の水を含むジオキサン(6mL)中で、炭酸セシウム(2.0当量,1.699g,5.21mmol)と合わせた。この混合物を、窒素を10分間吹き込むことにより脱気した。PdCl(dppf)(0.05当量,95mg)を添加し、そしてこの反応物を還流しながら2時間撹拌した。ジオキサンをエバポレートし、水を添加し、そしてその材料をCHCl(3×)で抽出した。合わせた抽出物をNaSOで乾燥させ、そしてその溶媒を減圧中で除去した。この材料をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(溶出液CHCl中0.5%のMeOH)により精製して、2−アミノ−3−(4−(ジイソプロピルカルバモイル)ピリジン−3−イル)安息香酸メチルを緑色がかった泡状物として得た(244mg,収率31%)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z356[M+1]
(プロセス9)
2−アミノ−3−(4−(ジイソプロピルカルバモイル)ピリジン−3−イル)安息香酸メチル(1.0当量,244mg,0.686mmol)を窒素雰囲気下で無水THF(1.5mL)に溶解した。NaHMDS溶液(THF中1.0M,2.0当量,1.4ml,1.4mmol)を注射器を介して滴下した。得られた懸濁物を室温で1時間撹拌した。この反応を、塩化アンモニウムの飽和水溶液の添加によりクエンチした。形成した固体を濾過し、そして乾燥させた。メタノール中での粉砕および濾過後、5−オキソ−5,6−ジヒドロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸メチルが灰色の綿状の固体として単離された(93mg,収率53%)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z255[M+1]
以下の表中の分子を、類似の2工程手順を使用して、4−(ジイソプロピルカルバモイル)ピリジン−3−イルボロン酸および適切な2−ヨードアミンまたは2−ブロモアミンから調製した:
(プロセス10)
5−オキソ−5,6−ジヒドロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸メチル(1.0当量,85mg,0.334mmol)を、オキシ塩化リン(2mL)中120℃で2時間撹拌した。その溶媒を減圧中で除去した。氷および水を添加した。得られた固体を濾過し、そして乾燥させて、5−クロロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸メチルを固体として得た(84mg,収率92%)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z273[M+1]
以下の表中の分子を、類似の手順を使用して調製した:
(プロセス11)
5−クロロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸メチル(1.0当量,48mg,0.176mmol)および3−クロロアニリン(3.0当量,60ul,0.56mmol)を、マイクロ波で加熱しながら120℃で、NMP(0.3mL)中で10分間撹拌した。水を添加し、そしてその固体を濾過により単離した。メタノール中での粉砕および濾過により、5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸メチルを固体として得た(29mg,収率45%)。LCMS(ES):>85%純粋,m/z364[M+1]
5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボキシレート(29mg)を、エタノール(2mL)および6N水性NaOH(1mL)中で、60℃で30分間撹拌した。水およびHClを添加してpH=1に達せさせた。得られた沈殿物を濾過し、水およびブラインで洗浄して、得た。LCMS(ES):>95%純粋,m/z350[M+1]
以下の表中の分子を、類似の手順を使用して調製した。
(プロセス12)
5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸(20mg)を、NMP(0.4mL)中で、HOBt・HO(40mg)、塩化アンモニウム(40mg)、DIEA(100ul)およびEDCI(50mg)と70℃で1時間反応させた。水を添加し、そしてその沈殿物を濾過して乾燥させた。メタノール中での粉砕および濾過後、5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボキサミドが固体として単離された(8mg)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z349[M+1]
(プロセス13)
5−クロロピリド[4,3−c][1,7]ナフチリジン(10mg)を、NMP(0.3mL)中で、3−クロロアニリン(60ul)と混合し、そしてこの混合物を120℃で10分間加熱した。水を添加し、そして得られた固体を濾過し、そして乾燥させた。N−(3−クロロフェニル)ピリド[4,3−c][1,7]ナフチリジン−5−アミンが固体として単離された(5mg)。LCMS(ES)>95%純粋,m/z307[M+1]
以下の表中の分子を、類似の手順を使用して調製した。
(プロセス14)
4−クロロニコチン酸メチル(1.68g,6.05mmol)、2−アミノ−4−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸塩酸塩(3.17g,13.70mmol)、CsCO(8.90g,27.32mmol)、およびPdCl(dppf)(335mg,0.46mmol)のジオキサン(5% HO,60mL)中の溶液を、還流しながら40分間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、その沈殿物を濾過により収集し、そして洗浄して(ジオキサン、HO、次いでMeOH)、所望のラクタムを得た(2.07g,90%)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z255[M+1]
(プロセス15)
5−オキソ−5,6−ジヒドロベンゾ[c][2,7]ナフチリジン−8−カルボン酸メチル(650mg,2.56mmol)のPOCl(4.0mL)中の溶液を、120℃で2.5h加熱した。この反応物を減圧下で濃縮し、そしてACN(20mL)およびHO(40mL)で希釈した。この溶液をNaOH(3N)で中和し、そして得られた沈殿物を濾過により収集して、所望の塩化物を得た(600mg,86%)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z273[M+1]
5−クロロベンゾ[c][2,7]ナフチリジン−8−カルボン酸メチル(60mg,0.22mmol)および3−クロロアニリン(50uL)のNMP(1.0mL)中の溶液を、80℃で1h加熱した。水性NaOH(3N,0.3mL)を添加し、そして加熱をさらに30分間続けた。この反応物を室温まで冷却し、そして沈殿物が形成するまでHCl(1N)を添加した。その固体を濾過により収集し、そしてACNで洗浄して、所望の生成物を得た(50mg,77%)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z350[M+1]
以下の表中の分子を、類似の手順を使用して調製した。
(プロセス16)
メチル−3−ブロモチオフェンカルボキシレート(1.0当量,2.42g,10.95mmol)、2−アミノ−4−シアノフェニルボロン酸塩酸塩(1.05当量,2.28g,11.49mmol)および炭酸セシウム(2.0当量,7.13g,21.9mmol)を、5%の水を含有するジオキサン(25mL)に懸濁させた。この混合物を、窒素を10分間吹き込むことにより脱気した。PdCl(dppf)(0.05当量,400mg,0.55mmol)を添加し、そしてこの混合物を還流しながら1.5時間撹拌した。この混合物を冷却し、その固体を濾過し、ジオキサン、水およびメタノールで洗浄した。減圧中で乾燥させた後に、4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[2,3−c]キノリン−7−カルボニトリルが固体として単離された(1.81g,収率73%)。LCMS(ES)m/z 227[M+1]
以下の表中の分子を、類似の手順を使用して調製した:
(プロセス17)
4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[2,3−c]キノリン−7−カルボニトリル(1.0当量,1.22g,5.40mmol)を、アセトニトリル(12mL)およびオキシ塩化リン(5.0当量,2.5ml,26.8mmol)中で6時間、還流状態で撹拌した。揮発性物質を減圧中で除去し、水および氷を添加した。得られた固体を濾過し、水およびブラインで洗浄して、4−クロロチエノ[2,3−c]キノリン−7−カルボニトリルを淡褐色固体として得た(1.18g,収率90%)。LCMS(ES)>95%純粋,m/z 245[M+1]
以下の表中の分子を、類似の手順を使用して調製した:
(プロセス18)
4−クロロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリル(1.0当量,23mg,0.094mmol)、アニリン(0.1mL)およびNMP(0.1mL)を、バイアル中で混合した。この混合物をマイクロ波オーブン中120℃で10分間加熱した。水を添加し、そして得られた固体である4−(フェニルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリルを濾過し、そして乾燥させた。LCMS(ES):95%純粋,m/z302[M+1]。この材料をバイアル中で、DMF(0.5mL)、NHCl(50mg)およびNaN(50mg)と混合した。この混合物を120℃で3時間撹拌した。水の添加および濾過後、N−フェニル−7−(1H−テトラゾール−5−イル)チエノ[3,2−c]キノリン−4−アミンがベージュ色の固体として単離された(13mg,収率41%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z345[M+1],317[M+1−NH NMR(DMSO−d,400MHz)δ7.07(t,J=7.2,1H),7.40(t,J=7.6,2H),8.00(dd,J=1.6,J=8.4,1H),8.04(d,J=5.2,1H),8.10(dd,J=1.2,J=8.8,2H),8.19(d,J=8.0,1H),8.25(d,J=5.6,1H),8.43(d,J=1.6,1H),9.34(s,1H)ppm。
(プロセス19)
4−クロロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボキシレート(10mg,0.036mmol)をNMP(0.1mL)および3−アミノメチルピリジン(0.1mL)に懸濁させた。この混合物をマイクロ波オーブン中120℃で10分間加熱した。この反応混合物をNMPとMeOHとの混合物に溶解し、そしてそのエステル中間体を分取HPLCにより精製した。その溶媒のGenevacエバポレーション後、得られた固体をTHFとMeOHとの1:1混合物(0.6mL)に溶解した。5N水性LiOH(0.2mL)を添加し、そしてこの混合物を室温で17時間撹拌した。水および水性HClを添加し、そして4−(ピリジン−3−イルメチルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸の溶液を分取HPLCにより精製した。Genevacエバポレーションにより溶媒を除去して、化合物4−(ピリジン−3−イルメチルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸を白色固体として得た(10mg,収率62%)。LCMS(ES):95%純粋,m/z336[M+1]H NMR(CDCl,400MHz)δ5.23(s,2H),7.71−7.78(m,4H),8.11(d,J=5.6,1H),8.47(d,J=8.0,1H),8.49(d,J=0.8,1H),8.62(d,J=5.2,1H),8.97(s,1H)ppm。
以下の表中の分子を、プロセス18およびプロセス19と類似の手順を使用して、適切な出発物質を使用して調製した。
(プロセス20)
4−クロロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリル(1.0当量,23mg,0.094mmol)、アニリン(0.1mL)およびNMP(0.1mL)を、バイアル中で混合した。この混合物をマイクロ波オーブン中120℃で10分間加熱した。水を添加し、そして得られた固体である4−(フェニルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリルを濾過し、そして乾燥させた。LCMS(ES):95%純粋,m/z302[M+1]
以下の表中の分子を、類似の手順を使用して調製した。
(プロセス21)
カリウムt−ブトキシド(59mg,0.53mmol)およびEtOHで洗浄したEtOH(50mL)中のRaneyニッケルの溶液に、EtOH(5mL)中の4−(3−フルオロフェニルアミノ)チエノ−[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリル(560mg,1.75mmol)を添加した。この反応混合物にHを満たし、室温で3h撹拌した。Raney−ニッケルをセライトでの濾過により除去し、そしてその溶媒を減圧下で除去した。EtO中での粉砕により、所望のアミン(300mg,53%)を白色固体として得た。LCMS(ES):>95%純粋,m/z324[M+1]
(プロセス22)
7−(アミノメチル)−N−(3−フルオロフェニル)チエノ[3,2−c]キノリン−4−アミン(30mg,0.09mmol)のDCM(2mL)中の溶液に、イソシアン酸フェニル(10uL,0.09mmol)を添加した。沈殿物が即座に出現し、これを濾過により収集して、所望の尿素を白色固体として得た。LCMS(ES):>95%純粋,m/z443[M+1]
以下の表中の分子を、類似の手順を使用して、対応するアミンおよびイソシアネートまたはクロリドのいずれかから調製した。
(プロセス23)
4−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボン酸(1.0当量,100mg)を、塩化アンモニウム(2.0当量,34mg)、DIEA(114ul)、HOBt・HO(2.0当量,86mg)、EDCI(2.0当量,122mg)とNMP(3mL)中で混合した。この混合物を、LCMS監視が完全な反応を示すまで、70℃で撹拌した。水を添加し、そのpHを10に調整し、そしてその材料をCHClで抽出した。その溶媒のエバポレーション後、その材料を分取HPLCにより精製した。Genevacエバポレーションにより4−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボキサミドのTFA塩を黄色固体として得た(92mg,収率69%)。LCMS(ES)>95%純粋,m/z315[M+1]
以下の表中の分子を、類似の手順を使用して調製した。
(プロセス24)
4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリル(1.0当量,350mg,1.55mmol)をN−ブロモスクシンイミド(1.1当量,303mg,1.70mmol)と酢酸(4mL)中で混合した。この混合物を100℃で4時間撹拌した。この混合物を80℃まで冷却し、さらなるNBS(303mg)を添加し、そしてこの混合物を一晩撹拌した。水を添加し、そしてこの材料を濾過して乾燥させた。メタノール中での粉砕および濾過により、2−ブロモ−4−オキソ−4,5−ジヒドロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリルを灰色固体として得た(396mg,収率84%)。LCMS(ES)>80%純粋,m/z305[M],307[M+2]
この粗製材料を、オキシ塩化リン(5.0当量,0.6ml,6.33mmol)で、アセトニトリル(4mL)中で還流しながら4時間処理した。さらなるPOCl(2mL)を添加し、そしてこの混合物を110℃で7時間加熱した。揮発性物質を除去し、氷を添加し、そしてその固体を濾過した。酢酸エチル/ヘキサン中で粉砕して濾過した後に、2−ブロモ−4−クロロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリルが固体として単離された(324mg,収率78%)。LCMS(ES)>80%純粋,m/z323[M],325[M+2]
2−ブロモ−4−クロロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリル(1.0当量,309mg,0.955mmol)およびN,N−ジメチレンジアミン(3.0当量,312ul,2.85mmol)をNMP(1ml)中で混合した。この混合物をマイクロ波下100℃で10分間加熱した。水を添加し、そしてその固体を濾過した。この材料を、熱酢酸エチル中での粉砕により精製した。2−ブロモ−4−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリルが固体として単離された(252mg,収率70%)。LCMS(ES)>95%純粋,m/z375[M],377[M+2]
(プロセス25)
2−ブロモ−4−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリル(20mg)をアジ化ナトリウム(50mg)および塩化アンモニウム(50mg)とDMF中で混合した。この混合物を120℃で3時間た。水を添加し、そしてその固体を濾過により単離した(6mg)。LCMS(ES)>95%純粋,m/z418[M],420[M+2]
(プロセス26)
2−ブロモ−4−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)チエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリル(1.0当量,55mg,0.146mmol)、ベンゼンボロン酸(2.0当量,36mg,0.295mmol)、炭酸セシウム(2.0当量,95mg,0.292mmol)およびPdCl(dppf)(0.05当量,5mg,0.068mmol)を、5%の水を含有するジオキサン(0.5mL)中で混合した。この混合物をマイクロ波下120℃で10分間加熱した。水の添加および濾過後、4−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)−2−フェニルチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリルが固体として単離された。LCMS(ES)m/z 373[M+1]
この固体をDMF(0.5mL)に溶解し、そしてアジ化ナトリウム(100mg)および塩化アンモニウム(100mg)で、120℃で1.5時間処理した。水を添加し、そしてその固体の濾過により、N1,N1−ジメチル−N2−(2−フェニル−7−(1H−テトラゾール−5−イル)チエノ[3,2−c]キノリン−4−イル)エタン−1,2−ジアミンを得た(35mg)。LCMS(ES)>85%純粋,m/z416[M+1]
(プロセス27)
フェノール(2.0当量,85mg)を無水DMFに溶解した。60%水素化ナトリウム(2.0当量,36mg)を添加し、そしてこの反応混合物を数分間撹拌した。4−クロロチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリル(1.0当量,110mg)をこの混合物に添加し、そしてその反応物全体を100℃で2日間撹拌した。水を添加し、そしてその固体を濾過し、そして乾燥させた。4−フェノキシチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリルが固体として単離された(114mg)。LCMS(ES)>95%純粋,m/z303[M+1]
(プロセス28)
オーブンで乾燥させたフラスコに、窒素雰囲気下で、アジ化ナトリウム(1.4当量,84mg)を入れた。EtAlCl(1.4当量,1.08mlのトルエン中1.8M溶液)を注射器を介して添加した。この混合物を室温で4時間撹拌した。4−フェノキシチエノ[3,2−c]キノリン−7−カルボニトリル(1.0当量,20mg)をバイアルに入れた。EtAlN溶液(0.15mL)を添加し、そして得られた混合物を80℃で5日間撹拌した。この混合物をNaOHの溶液により処理し、そしていくらかの亜硝酸ナトリウムを添加した(pH=13〜14)。をのpHを、HCl 6Nで1.5に調整した。その材料を酢酸エチルで抽出した。その材料を、KCO飽和水溶液を使用して有機相から抽出した。をのpHをHCl 6Nで2.5に調整し、そしてその材料を酢酸エチルで抽出した。その溶媒をエバポレートして、4−フェノキシ−7−(1H−テトラゾール−5−イル)チエノ[3,2−c]キノリンを得た。LCMS(ES)>95%純粋,m/z303[M+1]
以下の表中の分子を、プロセス27およびプロセス28と類似の手順を使用して、調製した。
種々の化合物についての生物学的活性を、以下の表に要約する。
本発明の特定の化合物(式IA、IBおよびICの化合物が挙げられる)を調製するためのさらなる方法を提供する。
(プロセス29:ハロゲノアニリンの合成)
2−アミノ−5−フルオロ安息香酸メチル(1.0当量,8.47g,0.051mol)を、N−ヨードスクシンイミド(1.03当量,11.6g,0.0515mol)と、酢酸(100mL)中室温で20分間反応させた。その溶媒を減圧中で除去した。KCO水溶液を添加し、そしてこの化合物を酢酸エチルで抽出した。その有機層を1Mチオ硫酸ナトリウム、水、次いでブラインで洗浄した。NaSOで乾燥させ、そして溶媒をエバポレーションした後に、2−アミノ−5−フルオロ−3−ヨード安息香酸メチルが紫色固体として単離された(14.21g,収率96%)。H NMR(CDCl,400MHz)δ3.8(s,3H),6.3(br s,2H),7.6(m,2H)ppm。
(プロセス30)
ボロン酸エステルを、Alessiら,J.Org.Chem.,2007,72,1588−1594により記載される手順を使用して2工程で調製した。
(プロセス31)
(工程A)
2−アミノ−3−ブロモ安息香酸メチル(1.0当量,652mg,2.61mmol)および4−(ジイソプロピルカルバモイル)ピリジン−3−イルボロン酸(PCT特許出願WO2005/105814に記載される手順に従って調製した,1.0当量,600mg,2.61mmol)を、炭酸セシウム(2.0当量,1.699g,5.21mmol)と、5%の水を含有するジオキサン(6mL)中で合わせた。この混合物を、窒素を10分間吹き込むことにより脱気した。PdCl(dppf)(0.05当量,95mg)を添加し、そしてこの反応物を還流しながら2時間撹拌した。ジオキサンをエバポレートし、水を添加し、そしてその材料をCHCl(3×)で抽出した。合わせた抽出物をNaSOで乾燥させ、そしてその溶媒を減圧中で除去した。この材料をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(溶出液CHCl中0.5%のMeOH)により精製して、2−アミノ−3−(4−(ジイソプロピルカルバモイル)ピリジン−3−イル)安息香酸メチルを緑色がかった泡状物として得た(244mg,収率31%)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z356[M+1]
(工程B)
2−アミノ−3−(4−(ジイソプロピルカルバモイル)ピリジン−3−イル)安息香酸メチル(1.0当量,244mg,0.686mmol)を、窒素雰囲気下で無水THF(1.5mL)に溶解した。NaHMDS溶液(THF中1.0M,2.0当量,1.4ml,1.4mmol)を、注射器を介して滴下した。得られた懸濁物を室温で1時間撹拌した。この反応を、塩化アンモニウムの飽和水溶液の添加によりクエンチした。形成したを濾過し、そして乾燥させた。メタノール中での粉砕および濾過後、5−オキソ−5,6−ジヒドロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸メチルが灰色の綿状の固体として単離された(93mg,収率53%)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z255[M+1]
以下の化合物を、類似の化学を使用して、適切なボロン酸エステルおよび酸を適切な2−ハロゲノアニリンと反応させることにより調製した。
(プロセス32)
5−オキソ−5,6−ジヒドロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸メチル(1.0当量,85mg,0.334mmol)を、オキシ塩化リン(2mL)中で、120℃で2時間撹拌した。その溶媒を減圧中で除去した。氷および水を添加した。得られた固体を濾過し、そして乾燥させて、5−クロロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸メチルを固体として得た(84mg,収率92%)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z273[M+1]
以下の化合物を、適切なラクタムに対して類似の化学を使用して調製した:
本発明の特定の化合物(式IA、IBおよびICの化合物が挙げられる)を、適切な材料を使用して、以下の一般プロセスに従って調製し得る。
以下の分子を、一般プロセス1の化学を使用して調製し得る:
以下の分子を、一般プロセス2の化学を使用して調製し得る:
以下の分子を、一般プロセス3の化学を使用して調製し得る:
(プロセス33)
(工程A)
5−クロロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸メチル(1.0当量,48mg,0.176mmol)および3−クロロアニリン(3.0当量,60ul,0.56mmol)を、マイクロ波で120℃に加熱しながらNMP(0.3mL)中で10分間撹拌した。水を添加し、そしてその固体を濾過により単離した。メタノール中での粉砕および濾過により、5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸メチルを固体として得た(29mg,収率45%)。LCMS(ES):>85%純粋,m/z364[M+1]
(工程B)
5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボキシレート(29mg)を、エタノール(2mL)および6N水性NaOH(1mL)中で、60℃で30分間撹拌した。水およびHClを添加して、pH=1に達せさせた。得られた沈殿物を濾過し、水およびブラインで洗浄して、5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸を固体として得た。LCMS(ES):>95%純粋,m/z350[M+1]
以下の化合物を、類似の化学を使用して調製した。
(プロセス34)
5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸(20mg)を、NMP(0.4mL)中で、HOBt・HO(40mg)、塩化アンモニウム(40mg)、DIEA(100ul)およびEDCI(50mg)と、70℃で1時間反応させた。水を添加し、そしてその沈殿物を濾過して乾燥させた。メタノール中での粉砕および濾過後、5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボキサミドが固体として単離された(8mg)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z349[M+1]
以下の化合物を、類似の化学を使用して、適切なカルボン酸と適切な置換アミンまたは非置換アミンとを反応させることにより、調製した。
(プロセス35)
5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸メチル(19mg,0.052mmol)を無水THF(0.5mL)に懸濁させた。LiAlHの1.0M THF溶液(0.2ml,0.2mmol)を添加し、そしてこの混合物を室温で3時間撹拌した。さらなる量のLiAlH溶液(0.3ml,0.3mmol)を添加し、そしてこの混合物を60℃で45分間撹拌した。水を添加し、そしてこの混合物を室温で一晩撹拌した。メタノールを添加し、そしてこの混合物をセライトで濾過した。その溶媒をエバポレートした。その材料をシリカゲルでの分取TLC(CHCl中5%のMeOH)および分取HPLCにより精製した。Genevacエバポレーションにより4mgの(5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−イル)メタノールのTFA塩を固体として得た。LCMS(ES):>90%純粋,m/z336[M+1]
(プロセス36)
5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸メチル(47mg)をメタノール(1ml)およびヒドラジン水和物(1ml)と混合した。2〜3滴のDMFを添加し、そしてこの混合物を60℃で2時間撹拌した。揮発性物質を除去し、そしてさらなる量の試薬メタノール(1ml)およびヒドラジン(1ml)を添加し、そしてこの混合物を60℃でさらに2時間撹拌した。その揮発性物質を減圧中で除去し、そしてその材料をAcOEt/ヘキサンを使用して粉砕した。濾過および乾燥により、5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボヒドラジドを固体として得た(29mg,収率62%)。LCMS(ES):>85%純粋,m/z364[M+1]
(プロセス37)
5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボヒドラジド(24mg)を、トリエチルオルトホルメート(1mL)中120℃で4時間撹拌した。その固体を濾過し、そしてCHCl/MeOH中で粉砕した。不純物(主として出発物質)を濾過により除去し、そして期待する化合物を含有する濾液を濃縮した。その材料をシリカゲルでの分取TLC(CHCl中5%のメタノール)により精製して、N−(3−クロロフェニル)−7−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−5−アミンを固体として得た(8mg)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z374[M+1]
(プロセス38)
5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボキサミド(12mg,0.034mmol)をジクロロエタン(0.2mL)に懸濁させた。塩化ナトリウム(70mg)を添加し、続いてオキシ塩化リン(20ul)を添加した。この混合物を80℃で1.5時間撹拌した。過剰量のオキシ塩化リン(50ul)を添加し、そしてこの混合物を80℃で8時間加熱した。揮発性物質を減圧中で除去した。水を添加し、そしてその固体を濾過した。その材料をシリカゲルでの分取TLC(CHCl中5%のMeOH)により精製して、6mgの5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボニトリルを得た。LCMS(ES):>95%純粋,m/z331[M+1]
(プロセス39)
5−(2−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボニトリル(50mg,0.151mmol)を、バイアル中で120℃で2時間、DMF(0.5mL)、アジ化ナトリウム(88mg,1.35mmol)および塩化アンモニウム(72mg,1.35mmol)の存在下で撹拌した。水を添加し、そのpHを低下させ、そして得られた固体を濾過した。その材料をNMPに溶解し、そして分取HPLCにより精製した。Genevacエバポレーションにより、N−(2−クロロフェニル)−7−(1H−テトラゾール−5−イル)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−5−アミンのTFA塩を得た(8mg)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z374[M+1],346[M+1−N2]
(プロセス40)
5−(3−クロロフェニルアミノ)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボキサミド(18.5mg)を80℃で一晩、DMF−DMA(0.7mL)中で撹拌した。その溶媒をエバポレートした。ヒドラジン水和物(1mL)および酢酸(1mL)を添加し、そしてこの混合物を80℃で1時間撹拌した。水を添加し、そして得られた固体を濾過した。その材料をメタノールに懸濁させ、濾過し、そして乾燥させて、N−(3−クロロフェニル)−7−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−5−アミンを黄色固体として得た(4.8mg)。LCMS(ES):>90%純粋,m/z373[M+1]
(プロセス41)
5−オキソ−5,6−ジヒドロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸メチル(2.17g,8.53mmol)を6N水性水酸化ナトリウム(10mL)およびエタノール(40mL)と混合した。この混合物を還流しながら5時間撹拌した。冷却後、水を添加し、そしてこの混合物を6N HClにより酸性化した。濾過および乾燥後、5−オキソ−5,6−ジヒドロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸が灰色固体として単離された(1.91g,収率93%)。LCMS(ES):m/z 241[M+1]
(プロセス42)
5−オキソ−5,6−ジヒドロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボン酸(1.0当量,1.91g,7.96mmol)をHOBt・HO(2.0当量,2.15g,15.91mmol)およびNHCl(8.0当量,3.41g,63.6mmol)と、NMP(30mL)中で混合した。DIEA(4.0当量,5.5ml,31.57mmol)およびEDCI(2.0当量,3.05g,15.91mmol)を添加し、そしてこの混合物を閉じた容器内で80℃で2.5時間撹拌した。水およびブラインを添加した。この固体を濾過し、水で洗浄し、メタノールで洗浄し、そして真空オーブンで乾燥させた。5−オキソ−5,6−ジヒドロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボキサミドがオフホワイトの固体として単離された(1.81g,収率96%)。LCMS(ES):m/z 240[M+1]
(プロセス43)
5−オキソ−5,6−ジヒドロベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−7−カルボキサミド(1.81g,7.59mmol)を、DMF−DMA(20mL)中で、80℃で1.5時間撹拌した。揮発性物質を減圧中で除去した。LCMSにより検出される出発物質の量が一定のままになるまで、この走査を数回繰り返した。揮発性物質のエバポレーション後、この粗製中間体を酢酸(40mL)に懸濁させた。ヒドラジン水和物(4mL)を滴下し、そしてこの反応混合物を、外部温度制御なしで約10分間撹拌した。次いで、この反応物を80℃で45分間撹拌し、このときに、この混合物は濃厚な塊に変わった。水を添加し、そしてその固体を濾過した。水で洗浄して乾燥させた後に、7−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−5(6H)−オンが淡灰色固体として単離された(1.84g,収率92%)。LCMS(ES):m/z 264[M+1]
(プロセス44)
(工程A)
窒素雰囲気下で、7−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−5(6H)−オン(1.8g,6.84mmol)をアセトニトリル(20mL)中でオキシ塩化リン(3.2mL)と混合した。この混合物を100℃で一晩撹拌した。揮発性物質を減圧中で除去した。得られた固体をCHClおよび少量のMeOHに懸濁させた。濾過および乾燥後、粗製5−クロロ−7−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン(2.04g)が緑色がかった固体として単離された。LCMS(ES)m/z 282[M+1]
(工程B)
工程Aの生成物(57mg)をNMP(0.5mL)中でアニリン(100ul)と混合し、そしてこの混合物をマイクロ波オーブン中120℃で10分間加熱した。さらなるNMP(1.5mL)を添加し、そしてその溶液を濾過した。分取HPLCおよびGenevacエバポレーションでの精製により、固体を得、これをAcOEt/ヘキサン中での粉砕によりさらに精製した。N−フェニル−7−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−5−アミンのTFA塩が固体として単離された(34mg)。LCMS(ES):>95%純粋,m/z339[M+1]
以下の表に記載される分子を、プロセス40およびプロセス44に記載される化学と類似の化学を使用して調製した:
以下の分子を、類似の化学を使用して調製し得る:
本発明の特定の化合物(式IA、IBおよびICの化合物が挙げられる)を調製するためのさらなる方法を提供する。
(プロセス45)
2−クロロ−4−フルオロニトロベンゼン(1.0当量,1g,5.7mmol)、N−メチルピペラジン(1.2当量,1.18g,6.84mmol)、炭酸カリウム(2.0当量,1.6g,11.6mmol)を、DMF中100℃で3時間撹拌した。この混合物を冷却し、そして水で希釈した。その材料を酢酸エチルで抽出した。その有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、そしてその溶媒を減圧中でエバポレートした。ジエチルエーテルでの粉砕および濾過後、1−(3−クロロ−4−ニトロフェニル)−4−メチルピペラジンが固体として単離された(0.9g,62%)。LCMS(ES):,m/z 256[M+1]。この材料をRaneyニッケル(0.2g)と一緒にMeOH(20mL)に懸濁させ、そして水素雰囲気下で一晩攪拌した。この触媒をセライトで濾別した。溶媒のエバポレーションにより、2−クロロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)アニリンを暗褐色油状物として得た(0.68g,86%)。LCMS(ES):,m/z 226[M+1]
(プロセス46)
2−クロロ−4−(2−モルホリノエトキシ)アニリンを、2−クロロ−4−フルオロニトロベンゼンおよび4−(2−ヒドロキシエチル)モルヒネから、特許出願WO2008/42282に記載されるプロトコルを使用して2工程で得た。
(プロセス47)
2−クロロ−4−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)アニリンを、一般プロセス2に記載される手順に従って調製した。
(プロセス48)
2−フルオロ−4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)アニリンを、特許出願WO2007/7152に記載される手順を使用して2工程で調製した。
(プロセス49)
4−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−2−フルオロアニリンを、プロセス46に記載される手順を使用して2工程で調製した。
(プロセス50)
2−フルオロ−4−(2−メトキシエトキシ)アニリンを、特許出願US2006/155128に記載される手順を使用して1工程で調製した。
(プロセス51)
(工程A)
4アミノ−3−クロロベンゾニトリルをバイアルに入れた。NaHMDS(THF中1Mの溶液,0.2mL)を添加し、そしてこの溶液を80℃で5分間撹拌した。NMP(0.5mL)中の5−クロロ−7−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン(30mg)の懸濁物を添加し、そしてこの溶液を80℃で30分間撹拌した。この混合物を冷却し、数滴のHClおよびNMP(1mL)を添加し、そしてこの混合物を分取HPLCにより精製して、4−(7−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−5−イルアミノ)−3−クロロベンゾニトリルを得た(25mg)。
(工程B)
工程Aから得られた材料を、乾燥THF(1mL)中でLiAlH(20mg)で処理し、そしてその溶液を60℃で数時間撹拌した。次いで、この反応物をNaSO・10HOで処理し、そして濾過した。その残渣を分取HPLCにより精製して、N−(4−(アミノメチル)−2−クロロフェニル)−7−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン−5−アミンをTFA塩として得た(3mg)。LCMS(ES):>85%純粋,m/z402[M+1],385[M+1−NH
(プロセス52)
5−クロロ−7−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジンと有機ボランとの、Suzuki反応の条件下での反応は、化合物mを与える。
以下は、Suzukiカップリング反応において5−クロロ−7−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジンと一緒に使用され得る有機ボランの例である。
(プロセス57)
5−フェニル−7−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジンの合成:
ジオキサン(1mL)中の5−クロロ−7−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ベンゾ[c][2,6]ナフチリジン(21.3mg)、炭酸セシウム(49mg)およびフェニルボロン酸(19mg)に、PdCl(dppf)を窒素雰囲気下で添加した。この混合物を120℃300W(マイクロ波)で10分間撹拌した。水を添加し、そしてジクロロメタンでの抽出後に得られた残さを分取HPLCにより精製した。LCMS(ES)m/z[M+1] 324。
本発明の例示的な化合物についての生物学的データを、表45および表46に提供する:
以下の表は、0.5μMのATPにおける、異なるキナーゼ控訴における化合物Aの活性の%のデータである。
化合物Aの推定されたIC50値は以下のとおりである:
以下の表は、0.5μMのATPにおける、異なるキナーゼ控訴における化合物Bの活性の%のデータである。
本明細書中で参照される各特許、特許出願、刊行物および文献の全体は、本明細書中に参考として援用される。上記特許、特許出願、刊行物および文献の引用は、これらのいずれかが関連する先行技術であることの是認ではなく、これらの刊行物または文献の内容または日付に関するいかなる是認も構成しない。
改変が、本発明の基本的局面から逸脱することなく上記のものになされ得る。本発明が、1つ以上の特定の実施形態を参照しながらかなり詳細に記載されたが、本願に具体的に開示された実施形態に対して変更がなされ得ること、ならびにこれらの改変および改善は依然として、本発明の範囲および趣旨内であることを、当業者は認識する。本明細書中に例示的に説明された本発明は、本明細書中に具体的には開示されていないいずれかの要素の非存在下で、適切に実施され得る。従って、例えば、本明細書中での各例において、用語「含む」、「〜から本質的になる」、および「〜からなる」のいずれかは、他の2つの用語のうちのいずれかで置き換えられ得る。従って、使用された用語および表現は、説明の用語として使用されたのであって限定として使用されたのではなく、図示および記載された特徴の等価物、またはその一部分は、排除されず、そして種々の改変が本発明の範囲内で可能であることが認識される。
本発明の代表的な実施形態が、以下の局面で記載され、本発明を説明するが、本発明を限定しない。
E1.式IA:
の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、式IAにおいて、
60およびZ70は独立して、NまたはCR60であり、ただし、Z60およびZ70のうちの少なくとも一方はNであり;
各R30および各R60は独立して、H、または必要に応じて置換されたC1〜C8アルキル基、C2〜C8ヘテロアルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8ヘテロアルケニル基、C2〜C8アルキニル基、C2〜C8ヘテロアルキニル基、C1〜C8アシル基、C2〜C8ヘテロアシル基、C6〜C10アリール基、C5〜C12ヘテロアリール基、C7〜C12アリールアルキル基、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキル基であるか、
あるいは各R30および各R60は、ハロ、OR、NR、NROR、NRNR、SR、SOR、SOR、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、CONR、OOCR、COR、またはNOであり得、
ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルであり、
そしてここで、同じ原子上または隣接する原子上の2つのRは、連結して、1つ以上のN、OまたはSを必要に応じて含む3員〜8員の環を形成し得;
そして各R基、および2つのR基を一緒に連結することにより形成される各環は、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’、SR’、SOR’、SONR’、NR’SOR’、NR’CONR’、NR’CSNR’、NR’C(=NR’)NR’、NR’COOR’、NR’COR’、CN、COOR’、CONR’、OOCR’、COR’、およびNOから選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換され、
ここで各R’は独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C2〜C6ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜12アリールアルキル、またはC6〜12ヘテロアリールアルキルであり、これらの各々は、ハロ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C1〜C6ヘテロアシル、ヒドロキシ、アミノ、および=Oから選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;
そしてここで、2つのR’は連結して、N、OおよびSから選択される3個までのヘテロ原子を必要に応じて含む、3員〜7員の環を形成し得、
各R40は、H、またはC〜Cアルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、およびC1〜C6アシルからなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり;
各R50は独立して、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10ヘテロアルキル、C3〜8炭素環式環、およびC3〜8複素環式環からなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり、この炭素環式環および複素環式環は、さらなる必要に応じて置換された炭素環式環または複素環式環に必要に応じて縮合されているか;
あるいはR50は、必要に応じて置換されたC3〜8炭素環式環またはC3〜8複素環式環で置換された、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、またはC2〜10ヘテロアルキルであり得;
各−NR4050において、R40およびR50は、Nと一緒になって、必要に応じて置換された3員〜8員の環を形成し得、この環は、N、OおよびSから選択されるさらなるヘテロ原子を環員として必要に応じて含み得;そして
各R3Pは、極性置換基を表す、
化合物。
E2.Z60がNであり、そしてZ70がCHである、実施形態E1に記載の化合物。
E3.Z70がNであり、そしてZ60がCHである、実施形態E1に記載の化合物。
E4.各R60およびR40がHである、実施形態E1、E2またはE3に記載の化合物。
E5.R3Pが、必要に応じて置換されたイミダゾール環またはトリアゾール環である、実施形態E1〜E4のいずれか1つに記載の化合物。
E6.R50が、非置換フェニル、またはハロ、シアノ、CF、−OCF、COOR40、およびSONR4050から選択される1個〜3個の置換基で置換されたフェニルであり、そしてこれらの置換基のうちの1つ以上が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニル、およびC2〜C6アルキニルから選択される必要に応じて置換された基であり得る、実施形態E1〜E5のいずれか1つに記載の化合物。
E7.式IB:
の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩である、実施形態E1に記載の化合物であって、式IBにおいて、
30は、実施形態1について定義されたとおりであり、
そしてR3Pは、必要に応じて置換されたイミダゾール環またはトリアゾール環であり;
そして各Φは独立して、必要に応じて置換されたフェニルを表す、
化合物。
E8.式IC:
の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩である、実施形態E1に記載の化合物であって、式ICにおいて、
30は、実施形態1について定義されたとおりであり、
そしてR3Pは、必要に応じて置換されたイミダゾール環またはトリアゾール環であり;
そして各Φは独立して、必要に応じて置換されたフェニルを表す、
化合物。
E9.Φが、非置換フェニル、またはハロ、シアノ、CF、−OCF、COOR40、およびSONR4050から選択される1個〜3個の置換基で置換されたフェニルであり、そしてこれらの置換基のうちの1つ以上が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニル、およびC2〜C6アルキニルから選択される必要に応じて置換された基であり得る、実施形態E7またはE8のに記載の化合物。
E10.R50が、必要に応じて置換されたC3〜8炭素環式またはC3〜8複素環式環であり、これらの各々が、さらなる必要に応じて置換された炭素環式環または複素環式環に必要に応じて縮合され得る、実施形態E1〜E5のいずれか1つに記載の化合物。
E11.上記必要に応じて置換されたC3〜8炭素環式またはC3〜8複素環式環が、必要に応じて置換された芳香族環またはヘテロ芳香族環である、実施形態E10に記載の化合物。
E12.
からなる群より選択される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
E13.式L:
の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、式Lにおいて、
60およびZ70は独立して、NまたはCR60であり、ただし、Z60およびZ70のうちの少なくとも一方はNであり;
各R30および各R60は独立して、H、または必要に応じて置換されたC1〜C8アルキル基、C2〜C8ヘテロアルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8ヘテロアルケニル基、C2〜C8アルキニル基、C2〜C8ヘテロアルキニル基、C1〜C8アシル基、C2〜C8ヘテロアシル基、C6〜C10アリール基、C5〜C12ヘテロアリール基、C7〜C12アリールアルキル基、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキル基であるか、
あるいは各R30および各R60は、ハロ、OR、NR、NROR、NRNR、SR、SOR、SOR、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、CONR、OOCR、COR、またはNOであり得、
ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルであり、
そしてここで、同じ原子上または隣接する原子上の2つのRは、連結して、1つ以上のN、OまたはSを必要に応じて含む3員〜8員の環を形成し得;
そして各R基、および2つのR基を一緒に連結することにより形成される各環は、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’、SR’、SOR’、SONR’、NR’SOR’、NR’CONR’、NR’CSNR’、NR’C(=NR’)NR’、NR’COOR’、NR’COR’、CN、COOR’、CONR’、OOCR’、COR’、およびNOから選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換され、
ここで各R’は独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C2〜C6ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜12アリールアルキル、またはC6〜12ヘテロアリールアルキルであり、これらの各々は、ハロ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C1〜C6ヘテロアシル、ヒドロキシ、アミノ、および=Oから選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;
そしてここで、2つのR’は連結して、N、OおよびSから選択される3個までのヘテロ原子を必要に応じて含む、3員〜7員の環を形成し得、
各R3Pは、極性置換基を表し;そして
各Wは、必要に応じて置換されたアリール環、必要に応じて置換されたヘテロアリール環、または必要に応じて置換されたC3〜8シクロアルキル環を表す、
化合物。
E14.式L−Aまたは式L−B:
の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩である、実施形態E13に記載の化合物。
E15.R3Pが、必要に応じて置換されたイミダゾール環またはトリアゾール環である、実施形態E13またはE14に記載の化合物。
E16.実施形態E1〜E12のいずれか1つに記載の化合物、および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、薬学的組成物。
E17.実施形態E13、E14またはE15の化合物、および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、薬学的組成物。
E18.細胞を、これらの細胞の増殖を阻害するために有効な量の実施形態E1〜E17のいずれか1つに記載の化合物または組成物と接触させる工程を包含する、細胞増殖を阻害する方法。
E19.上記細胞ががん細胞株である、実施形態E18に記載の方法。
E20.上記がん細胞株が、乳がん、前立腺がん、膵臓がん、肺がん、造血がん、結腸直腸がん、皮膚がん、卵巣がんの細胞株である、実施形態E19に記載の方法。
E21.上記細胞が被験体中の腫瘍である、実施形態E18またはE19に記載の方法。
E22.細胞を、実施形態E1〜E17のいずれか1つの構造を有する化合物と接触させる工程が、細胞アポトーシスを誘導する、実施形態E18〜E21のいずれか1つに記載の方法。
E23.実施形態E1〜E17のいずれか1つに記載の化合物または組成物を、処置を必要とする被験体に、細胞増殖状態を処置するために有効な量で投与する工程を包含する、異常な細胞増殖に関連する状態を処置する方法。
E24.上記細胞増殖状態が腫瘍関連がんである、実施形態E23に記載の方法。
E25.上記がんが、結腸直腸、***、肺、肝臓、膵臓、リンパ節、結腸、前立腺、脳、頭部および頚部、皮膚、肝臓、腎臓、血液および心臓のがんである、実施形態E24に記載の方法。
E26.上記細胞増殖状態が非腫瘍がんである、実施形態E23に記載の方法。
E27.上記非腫瘍がんが造血がんである、実施形態E26に記載の方法。
E28.上記造血がんが急性骨髄性白血病である、実施形態E27に記載の方法。
E29.上記白血病が難治性AMLであるか、またはこのAMLが変異型Flt3に関連する、実施形態E28に記載の方法。
E30.実施形態E1〜E17のいずれか1つに記載の化合物または組成物を、処置を必要とする被験体に、疼痛または炎症を処置するために有効な量で投与する工程を包含する、被験体における疼痛または炎症を処置する方法。

Claims (30)

  1. 式IA:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式IAにおいて:
    60およびZ70は独立して、NまたはCR60であり、ただし、Z60およびZ70のうちの少なくとも一方はNであり;
    各R30および各R60は独立して、H、または必要に応じて置換されたC1〜C8アルキル基、C2〜C8ヘテロアルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8ヘテロアルケニル基、C2〜C8アルキニル基、C2〜C8ヘテロアルキニル基、C1〜C8アシル基、C2〜C8ヘテロアシル基、C6〜C10アリール基、C5〜C12ヘテロアリール基、C7〜C12アリールアルキル基、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキル基であるか、
    あるいは各R30および各R60は、ハロ、OR、NR、NROR、NRNR、SR、SOR、SOR、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、CONR、OOCR、COR、またはNOであり得、
    ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、またはC6〜C12ヘテロアリールアルキルであり、
    そしてここで、同じ原子上または隣接する原子上の2つのRは、連結して、1つ以上のN、OまたはSを必要に応じて含む3員〜8員の環を形成し得;
    そして各R基、および2つのR基を一緒に連結することにより形成される各環は、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’、SR’、SOR’、SONR’、NR’SOR’、NR’CONR’、NR’CSNR’、NR’C(=NR’)NR’、NR’COOR’、NR’COR’、CN、COOR’、CONR’、OOCR’、COR’、およびNOから選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換され、
    ここで各R’は独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C2〜C6ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜12アリールアルキル、またはC6〜12ヘテロアリールアルキルであり、これらの各々は、ハロ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C1〜C6ヘテロアシル、ヒドロキシ、アミノ、および=Oから選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;
    そしてここで、2つのR’は連結して、N、OおよびSから選択される3個までのヘテロ原子を必要に応じて含む、3員〜7員の環を形成し得、
    各R40は、H、またはC〜Cアルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、およびC1〜C6アシルからなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり;
    各R50は独立して、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10ヘテロアルキル、ならびにC3〜8炭素環式環およびC3〜8複素環式環からなる群より選択される必要に応じて置換されたメンバーであり、該炭素環式環および複素環式環は、さらなる必要に応じて置換された炭素環式環または複素環式環に必要に応じて縮合されているか;
    あるいはR50は、必要に応じて置換されたC3〜8炭素環式環またはC3〜8複素環式環で置換された、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、またはC2〜10ヘテロアルキルであり得;
    各−NR4050において、R40およびR50は、Nと一緒になって、必要に応じて置換された3員〜8員の環を形成し得、該環は、N、OおよびSから選択されるさらなるヘテロ原子を環員として必要に応じて含み得;そして
    各R3Pは、極性置換基を表す、
    化合物。
  2. 60がNであり、そしてZ70がCHである、請求項1に記載の化合物。
  3. 70がNであり、そしてZ60がCHである、請求項1に記載の化合物。
  4. 各R60およびR40がHである、請求項1に記載の化合物。
  5. 3Pが、必要に応じて置換されたイミダゾール環またはトリアゾール環である、請求項1に記載の化合物。
  6. 50が、非置換フェニル、またはハロ、シアノ、CF、−OCF、COOR40、およびSONR4050から選択される1個〜3個の置換基で置換されたフェニルであり、そして該置換基のうちの1つ以上が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニル、およびC2〜C6アルキニルから選択される必要に応じて置換された基であり得る、請求項1に記載の化合物。
  7. 式IB:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である、請求項1に記載の化合物であって、式IBにおいて、
    30は、請求項1について定義されたとおりであり、そして
    3Pは、必要に応じて置換されたイミダゾール環またはトリアゾール環であり;そして
    各Φは独立して、必要に応じて置換されたフェニルを表す、
    化合物。
  8. 式IC:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である、請求項1に記載の化合物であって、式ICにおいて、
    30は、請求項1について定義されたとおりであり、そして
    3Pは、必要に応じて置換されたイミダゾール環またはトリアゾール環であり;そして
    各Φは独立して、必要に応じて置換されたフェニルを表す、
    化合物。
  9. Φが、非置換フェニル、またはハロ、シアノ、CF、−OCF、COOR40、およびSONR4050から選択される1個〜3個の置換基で置換されたフェニルであり、そして該置換基のうちの1つ以上が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニル、およびC2〜C6アルキニルから選択される必要に応じて置換された基であり得る、請求項8に記載の化合物。
  10. 50が、必要に応じて置換されたC3〜8炭素環式環またはC3〜8複素環式環であり、該環の各々が、さらなる必要に応じて置換された炭素環式環または複素環式環に必要に応じて縮合され得る、請求項1に記載の化合物。
  11. 前記必要に応じて置換されたC3〜8炭素環式環またはC3〜8複素環式環が、必要に応じて置換された芳香族環またはヘテロ芳香族環である、請求項10に記載の化合物。
  12. またはその薬学的に受容可能な塩からなる群より選択される、化合物。
  13. 式L:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式Lにおいて:
    60およびZ70は独立して、NまたはCR60であり、ただし、Z60およびZ70のうちの少なくとも一方はNであり;
    各R30および各R60は独立して、H、または必要に応じて置換された、C1〜C8アルキル基、C2〜C8ヘテロアルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8ヘテロアルケニル基、C2〜C8アルキニル基、C2〜C8ヘテロアルキニル基、C1〜C8アシル基、C2〜C8ヘテロアシル基、C6〜C10アリール基、C5〜C12ヘテロアリール基、C7〜C12アリールアルキル基、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキル基であるか、
    あるいは各R30および各R60は、ハロ、OR、NR、NROR、NRNR、SR、SOR、SOR、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCSNR、NRC(=NR)NR、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、CONR、OOCR、COR、またはNOであり得、
    ここで各Rは独立して、H、またはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、もしくはC6〜C12ヘテロアリールアルキルであり、
    そしてここで、同じ原子上または隣接する原子上の2つのRは、連結して、1つ以上のN、OまたはSを必要に応じて含む3員〜8員の環を形成し得;
    そして各R基、および2つのR基を一緒に連結することにより形成される各環は、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’、SR’、SOR’、SONR’、NR’SOR’、NR’CONR’、NR’CSNR’、NR’C(=NR’)NR’、NR’COOR’、NR’COR’、CN、COOR’、CONR’、OOCR’、COR’、およびNOから選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換され、
    ここで各R’は独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C2〜C6ヘテロアシル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜12アリールアルキル、またはC6〜12ヘテロアリールアルキルであり、これらの各々は、ハロ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヘテロアルキル、C1〜C6アシル、C1〜C6ヘテロアシル、ヒドロキシ、アミノ、および=Oから選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;
    そしてここで、2つのR’は連結して、N、OおよびSから選択される3個までのヘテロ原子を必要に応じて含む、3員〜7員の環を形成し得、
    各R3Pは、極性置換基を表し;そして
    各Wは、必要に応じて置換されたアリール環、必要に応じて置換されたヘテロアリール環、または必要に応じて置換されたC3〜8シクロアルキル環を表す、
    化合物。
  14. 式L−Aまたは式L−B:
    の化合物、あるいはその薬学的に受容可能な塩である、請求項13に記載の化合物。
  15. 3Pが、必要に応じて置換されたイミダゾール環またはトリアゾール環である、請求項13に記載の化合物。
  16. 請求項1に記載の化合物および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、薬学的組成物。
  17. 請求項13に記載の化合物および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、薬学的組成物。
  18. 細胞増殖を阻害する方法であって、細胞を、該細胞の増殖を阻害するために有効な量の、請求項1に記載の式IAの構造を有する化合物と接触させる工程を包含する、方法。
  19. 前記細胞ががん細胞株である、請求項18に記載の方法。
  20. 前記がん細胞株が、乳がん、前立腺がん、膵臓がん、肺がん、造血がん、結腸直腸がん、皮膚がん、卵巣がんの細胞株である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記細胞が、被験体中の腫瘍である、請求項18に記載の方法。
  22. 細胞を、式IAの構造を有する化合物と接触させる工程が、細胞アポトーシスを誘導する、請求項18に記載の方法。
  23. 異常な細胞増殖に関連する状態を処置する方法であって、請求項1に記載の式IAの構造を有する化合物を、該処置を必要とする被験体に、該細胞増殖状態を処置するために有効な量で投与する工程を包含する、方法。
  24. 前記細胞増殖状態が腫瘍関連がんである、請求項23に記載の方法。
  25. 前記がんが、結腸直腸、***、肺、肝臓、膵臓、リンパ節、結腸、前立腺、脳、頭部および頚部、皮膚、肝臓、腎臓、血液および心臓のがんである、請求項24に記載の方法。
  26. 前記細胞増殖状態が非腫瘍がんである、請求項23に記載の方法。
  27. 前記非腫瘍がんが造血がんである、請求項26に記載の方法。
  28. 前記造血がんが急性骨髄性白血病である、請求項27に記載の方法。
  29. 前記白血病が難治性AMLであるか、または該AMLが変異型Flt3に関連する、請求項28に記載の方法。
  30. 被験体における疼痛または炎症を処置する方法であって、請求項1に記載の式IAの化合物を、該処置を必要とする被験体に、該疼痛または該炎症を処置するために有効な量で投与する工程を包含する、方法。
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