JP2011510682A - 発酵性糖及びアルコールの生成のためのpH調製不要システム - Google Patents

発酵性糖及びアルコールの生成のためのpH調製不要システム Download PDF

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Abstract

本発明は、糖液化工程の前又は後にpH調整をしないで、デンプン含有物質(例えば、穀物)から発酵性糖(例えば、グルコース)及びアルコール(例えば、エタノール)等の分解生成物を生産するための方法に関する。

【選択図】図3

Description

本発明の出願は2008年2月6日に提出された米国特許出願No.61/026,510に対して優先権を主張する。該文献を参照により本明細書に援用する。
本発明は、糖液化工程の前又は後にpH調整をしないで、デンプン含有物質(例えば、穀物)から発酵性糖(例えば、グルコース)及びアルコール(例えば、エタノール)等の分解生成物を生産するための方法に関する。
一般的にデンプンから発酵性糖及び/又はアルコールを生成する方法は、数多くの工程を含む。一般的なプロセスにおいて、粒状デンプンを含む穀物及びシリアルを粉砕する。粉砕は通常2つの方法が用いられており、本発明の分野において、湿式粉砕及び乾式粉砕として知られている。粉砕されたデンプン含有物質はその後水性溶液と混合され、25%乃至45%の範囲の乾燥固形物を含むスラリーを生成する。通常、乾燥粉砕工程において、粉砕されたデンプン含有物質と混合された水性溶液は水だけでなく各種量の低濃度処理残渣(thin stillage)を含む。例えば、粉砕された全粒コーンをデンプン含有物質として使用して水と混合すると、スラリーのpHは約5.8乃至6.2になる。しかしながら、このスラリーのpHは低濃度処理残渣の添加により約4.8乃至5.2に低められる。この低濃度処理残渣は工業的に使用されており、発酵性糖及び/又はアルコール生成において水の使用を節約する。このデンプンはその後、通常デンプンのゲル化も含まれる液化工程により短鎖低粘性デキストリンに転換され、これと一緒に又は続いてアルファアミラーゼが添加される。
この液化アミラーゼは近年大部分の液化工程で用いられており、pH4.8乃至pH5.2では安定ではない。それゆえ、スラリーのpHを好適なアルカリ(例えば、水酸化ナトリウム又は水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム又はアンモニア)を用いてpHを約5.0乃至6.0に調製する。
この液化されたデンプンはその後、グルコアミラーゼを通常用いて酵素的な糖化工程により低分子量の糖に転換される。この低分子量の糖は更に(例えば、精製デキストロースに)精製され、(例えば、フルクトースに)異性化され、又は酵母のような発酵性微生物により代(例えば、エタノールに)代謝される。糖化及び発酵工程はしばしば同時に行われる。pH5.6乃至6.0で酵母発酵が開始すると、微生物汚染の可能性が高くなり、それゆえ、工業的なアルコール生産は通常、例えば、液化工程の後に希釈酸(例えば、硫酸)を用いてpHを5.0未満に調製する。
液化工程の前及び後にpH調整をして液化及び酵母発酵に工程な条件を提供することは、発酵培地への塩の蓄積が高くなり、また廃棄が環境的に問題となる硫酸の含量も高くなる。
数多くの改良がデンプン含有物質から発酵性糖及びアルコールを生成するための液化、糖化、及び発酵工程に対してなされてきたが、これらの工程においてより効果的な手段が依然として必要とされている。
本発明の発明はpH調製を必要としない、発酵性糖及び/又はアルコールの製造のための方法に関する。より具体的には、この方法は液化工程の間にpHを高めるためにアルカリを添加すること、及び/又はb)発酵工程のためにpHを下げるために酸を添加することを必要としない方法である。図1を参照。
本発明の1つの側面は、pH調整不要である液化工程に関する。液化工程のpHは4.5乃至5.4の範囲であり、酸を中和する化合物がこの液化工程で添加されることはない。
他の側面において、本発明はa)水及び低濃度処理残渣と粉砕したデンプン含有物質を混合する工程、この工程において低濃度処理残渣は10乃至70%v/vの範囲であり、デンプンを含み、20乃至50%w/wの乾燥固形含量を有するスラリーを得る、
b)このスラリーをデンプン液化工程の前又は該液化工程と同位にフィターゼで処理する工程、
c)デンプンを液化する工程、
d)工程b)の間及び/又は液化工程と同時にアルファアミラーゼをデンプンに添加する工程、及び
e)液化されたデンプンを糖化して発酵性糖を得る工程、を含む。ここにおいて、工程a)、b)、c)、d)、又はe)のいずれの工程の間でもpHは調整しない。幾つかの態様において、発酵性糖は回収され、及び精製又は異性化される。他の態様において、フィターゼは液化工程の前に添加される。更なる態様において、アルファアミラーゼはフィターゼと一緒に添加される。更なる態様において、第二アルファアミラーゼが液化工程の間に添加される。
更なる側面において、本発明は液化及び液化されたデンプンを前述のように糖化して、発酵性糖を得る工程、及びこの発酵性糖を好適な発酵条件下で、発酵微生物を用いてエタノールを得る工程を含む、デンプン含有物質からアルコールを生成する方法に関する。幾つかの態様において、糖化及び発酵工程は同時に行う。幾つかの態様において、アルコールはエタノールである。特定の側面において、本発明は以下の工程を含むデンプンからアルコールを製造する方法に関する:(a)デンプンと水及び低濃度処理残渣とを混合して、スラリーを得る工程、(b)フィターゼでスラリーを処理する工程、(c)デンプンを液化する工程、(d)アルファアミラーゼを添加する工程、(e)液化したデンプンを糖化して、発酵性糖を得る工程、及び(f)この発酵性糖を発酵微生物を用いて発酵させてアルコールを得る工程を含む。ここにおいて、pH調製は(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、及び(f)のいずれの工程においても行わない。
図1は処理工程の間にpH調整なしに、エタノール生成における本発明の方法の態様を示す、プロセスフローダイアグラムである。 図2は全粒コーンをフィターゼ処理するとSPEZYME XTRAの熱安定性及び低pH安定性を増加にさせることを示す。 図3はジェットクッキング後に粘度の低下した全粒コーンの一次液化工程の間にフィターゼを添加した場合の効果を示す。 図4は1)従来方法から及び2)pH調製なしの方法からの、DDGSにおける硫酸及びフィチン酸含量の比較を示す。グレイラインは従来のプロセスである。ブラックラインはpH調製なしのプロセスからのDDGSである。実施例4参照。
発明の詳細な説明
特に定義しない限り、本明細書で用いる全ての技術的用語及び科学的用語は本発明の属する技術分野の当業者が共通して認識している意味と同じ意味に用いられる。Singleton, et al., DICTIONARY OF MICROBIOLOGY AND MOLECULAR BIOLOGY, 2D ED.,John Wiley and Sons, New York (1994)及びHale & Markham,THE HARPER COLLINS DICTIONARY OF BIOLOGY,Harper Perennial,N.Y.(1991)は本明細書で用いる用語の一般的な意味を当業者に提供している。更に、特定の用語を明確性及び参照を容易にするために以下で定義する。
本明細書で開示しているものと同じ又は等しい任意の方法及び物質を本発明の実施又は試験に用いることができるけれども、好適な方法及び物質を説明する。
本発明は以下の定義及び実施例を参照するもにより詳細が説明される。本明細書で参照する全ての特許及び刊行物、並びにそのような特許及び刊行物に開示されている全ての配列は参照により本明細書に援用される。
「アルファアミラーゼ」はα−1,4−グルカン−4−グルカノヒドロラーゼ(E.C.3.2.1.1)であり、(例えば、アミロペクチン又はアミロースポリマーのような)デンプン内の内部α−1,4−グリコシル結合を切断又は加水分解する酵素である。
「液化」又は「液化工程」はデンプンを短い鎖に転化することにより低粘度のデキストリンにする工程を意味する。
「デキストリン」はグルコースの短鎖ポリマーである(例えば、2乃至10単位)。
「デンプン」の語は植物の複合糖鎖炭化水素からなる、式(C6H10O5)xで表されるアミロース及びアミロペクチンからなる物質を意味する。式中、xは任意の数である。
「pHが調整をしない」又は「pH調整無し」のフレーズは、粉砕したデンプン含有物質から発酵性糖及び/又はアルコールを生成するいかなる工程においても、追加的な酸又はアルカリを添加して、pHを調整しないことを意味する。
「粒状デンプン」の語は生のデンプン、即ち、ゼラチン化温度に曝されていないデンプンを意味する。
「糖化酵素」及び「グルコアミラーゼ(E.C.3.2.1.3)の語は本明細書において互換的に用いられ、デンプン及び関連するオリゴ−又はポリサッカライドの非還元末端からD−グルコースの放出を促進する能力がある任意の酵素を意味する。
「オリゴサッカライド」の語はグルコシド結合で結合された2乃至10の単糖単位を有する任意の化合物を意味する。糖単の短鎖ポリマーはデキストリンを含む。
「発酵性糖」の語は酵素転換により最終生成物(例えば、エタノール)における微生物により用いられるモノサッカライド及びジサッカライド等(例えば、グルコース、フルクトース、ガラクトース、スクロース)の単純な糖を意味する。
「DE」又は「デキストロース当量」の語は緩衝重量ベースでD−グルコースとして計算される、総還元糖の濃度を測定するための工業規格である。加水分解されていない粒状デンプンのDEは0であり、D−グルコースのDEは100である。
「総糖含量」の語はデンプン組成物中に存在している総糖含量を意味する。
「乾燥固形分(ds)」の語は乾燥重量ベースで、%として表される、スラリー中の総固形分を意味する。
本明細書で用いる「粉砕された」の語は、すりつぶし、おしつぶし、分画、又は粒子サイズを減らす任意の他の手段等によりサイズを小さくしたデンプン含有物質を意味する。粉砕は乾燥又は湿式粉砕を含む。「乾燥粉砕」は乾燥全粒を粉砕することである。「湿式粉砕」は穀物を第一に水の中に浸して、軟らかくしてから処理する工程である。
「ゼラチン化」の語は通常、調理によりデンプンの分子を可溶化して、粘性の懸濁液にする工程を意味する。
「ゼラチン化温度」の語はデンプン含有基質がゼラチン化する最も低い温度を意味する。ゼラチン化の正確な温度はデンプンの種類に依存しており、植物種、環境、育成条件等の因子により変化する。
「ゼラチン化温度より低い」は、温度がゼラチン温度未満であることを意味する。
「スラリー」の語は不溶性固形物(例えば、粒状デンプン)を含む水性混合物を意味する。
「発酵」の語は、微生物により有機基質を、酵素的及び嫌気的に壊して、単純な有機化合物を精製することを意味する。発酵は嫌気的条件で行うが、発酵は酸素の存在下でも起こるので、この語を厳密に嫌気的条件で行うものに限定することは意図しない。
「同時糖化発酵(SSF)」の語はエタノール生成微生物等の発酵有機体及び糖化酵素等の少なくとも1つの酵素を同じ発酵管の同じ工程で組み合わせて、最終生成物を精製するプロセスを意味する。
「低濃度処理残渣(thin stillage)」の語は懸濁された細かい粒子及び溶解された物質を含む固形物から(例えば、スクリーニング又は遠心分離により)調製された処理残渣(stillage)の液体部分を意味する。
「バックセット」の語は再利された低濃度処理残渣を意味する。
蒸留物原料(distillers feed)の語は穀物顆粒の発酵の副生成物を意味し、可溶性蒸留乾燥穀物(DDGS)及び/又は蒸留乾燥穀物(DDG)を含む。
「最終生成物」の語は発酵可能基質から酵素的に転換された炭素源由来生成物を意味する。幾つかの好適な態様において、この最終生成物はアルコール(例えば、エタノール)である。
「由来」の語は「〜起源の」「得られた」、又は「〜より得られた」、及び「〜から単離された」の語を含む。幾つかの態様において、本明細書では、核酸配列によりエンコードされるポリペプチドが天然に存在している核酸を有する細胞から、又は核酸が挿入された細胞から生成されたことを意味する。
本明細書で用いる「発酵有機体」の語は最終生成物を直接又は間接的に生成するための発酵に用いるのに好適な、任意の微生物又は細胞を意味する。
本明細書で用いる「回収された」、「単離された」、及び「分離された」の語は、自然状態において関係している少なくとも1つの成分が取り除かれた、タンパク質、核酸、又はアミノ酸を意味する。
本明細書において「タンパク質」及び「ポリペプチド」は互換的に使用される。本明細書及び特許請求の範囲において、従来用いられているアミノ酸残渣の1文字及び3文字コードを用いる。アミノ酸の3文字コードはIUPAC−IUBジョイントコミッション、オンバイオケミカル、ノーメンキュラー(JCBN)に従い定義する。ポリペプチドは遺伝子コードの退縮によって1つ以上の核酸配列によりコードされることは理解されている。
本明細書で用いる、[フィターゼ]の語はフィチン酸塩ならびに放出している無機リン酸塩及びイノシトールを含むリン酸エステルを加水分解することができる酵素を意味する。幾つかの態様において、フィチン酸塩に加えて、フィターゼはリン酸化が中程度のイノシトール−リン酸の少なくとも1つを加水分解することができる。
「熱安定性」及び「熱耐性」の語は互換的に用いられ、熱安定性を意味する。
pH安定性の語は、所与のpHにおける酵素の安定性を意味する。
「フィチン酸抑制」の語は、フィチン酸の高いレベルに依存するアルファアミラーゼ活性のロスを意味する。「IP6」は6リン酸基を含むイノシトールであると定義される。IP6は通常1乃至5リン酸基(IP1−IP5)を有する各誘導体の各種量で存在している。
本明細書で説明されるものに似た又は等価である任意の方法及び物質を本発明の実施又は試験に用いることができるけれども、代表的及び好適な方法及び物質を説明する。本発明の明細書で言及されている全ての刊行物を参照により本明細書に援用して、刊行物で引用している方法及び/又は物質との関係を説明する。
本明細書及び添付の特許請求の範囲用いられるように、「a」、「an」、及び「the」は別に明確に定義しない限り、複数も意味する。従って、例えば、「1つの細胞(a cell)は当業者に1つ以上の細胞及びこれと等しいと認識されているものを意味する。
数値範囲が提供される場合、別に定義しない限り、各中間の値、最低値の単位の十分の一まで、範囲の上限値と下限値の間の値も開示されているものとする。開示されている値の間のより小さい範囲、又は開示されている範囲の中間の値、及び他の開示されている又は開示されている範囲の中間の値も発明の範囲内に包含される。これらのより小さい範囲に含まれる上限値及び下限値は範囲に含まれるか、排除され、範囲のいずれか一方、あるいは両方がより小さい範囲に含まれる場合、それらに含まれた限界の両方又はいずれか一方も本発明に含まれる。
用語の他の定義は明細書全体を通じて理解される。例示的な態様が詳細な説明で説明されるが、本発明をこれらの態様に限定することを意図してはいない。
本明細書で言及されている刊行物は本発明の出願前に開示されているものを提供するために用いられる。従来の発明の利点により、そのような刊行物に先行する資格がないということを了承することを意図するものではない。
デンプン含有基質
本発明に有用なデンプン含有基質物質は任意のデンプン含有物質を意味する。好適なデンプン含有物質はコムギ、コーン、ライムギ、ソルガム(マイロ)、ライス、ミレット、オオムギ、トリチカル、キャッサバ(タピオカ)、ポテト、甘藷、シュガービート、サトウキビ、及びダイズ及びエンドウマメ等のマメ科の植物から得られたものである。好適な物質は、コーン、オオムギ、コムギ、ライス、マイロ、及びこれらの組み合わせを含む。植物物質はハイブリッド変異体及び遺伝的に修飾された変異体(例えば、異種遺伝子を含むトランスジェニックコーン、大麦、又はダイズ)を含む。植物の任意の部分をデンプン含有物質をして用いることができ、例として葉、茎、ヘタ、サヤ、塊茎、穂軸、穀物等を含むがこれらに限定されない。幾つかの態様において、必ず植物全体を用いる、例えば、コーンストーバー全体が用いられる。幾つかの態様において、穀粒全体がデンプン含有物質として用いられる。好適な全体穀物は、コーン、コムギ、ライムギ、ソルガム、及びこれらの組み合わせを含む。他の態様において、デンプン含有物質は繊維、内胚乳、及び胚部分を含む分画化された穀粒穀物から得られる。コーン及びコムギなど植物物質を分画化するための方法は当業者に知られている。幾つかの態様において、異なる源から得られたデンプン含有物質も本発明の方法に用いる物質を得るために一緒に混合してもよい(例えば、コーン、及びマイロ、又はコーン及びオオムギ)。
デンプン含有物質の粉砕
幾つかの態様において、デンプン含有物質は粉砕等の手段により調整される。2つの一般的な粉砕方法は湿式粉砕と乾式粉砕を含む。例えば、乾式粉砕において、全粒が粉砕され本発明の方法に用いられる。湿式粉砕において、穀粒は分離される(例えば、粉末からの胚)。特に、全流穀物の粉砕の手段は良く知られており、ハンマーミル及びロールミルを含む。粉砕の方法は当業者によく知られており、文献はTHE ALCOHOL TEXTBOOK:A REFERENCE FOR THE BEVERAGE,FUEL AND INDUSTRIAL ALCOHOL INDUSTRIES 3rd ED. K.A.Jacques et al.,Eds,(1999)Nottingham University Pressである。Chapters2及び4参照。幾つかの態様において、本発明に用いる粉砕された粒は物質の50%以上が0.5mmメッシュの篩を通過できるように、他の態様においては物質の70%以上が0.5mmメッシュの篩を通過できるような粒子サイズを有している(例えば、WO2004/081193参照)。
デンプン含有物質のスラリーの調製
粉砕されたデンプン含有物質は水及び再利用された低濃度処理残渣と組み合わされて水溶性スラリーとなる。このスラリーは15乃至55%dsw/w(例えば、20乃至50%、25乃至50%、25乃至45%、25乃至40%、及び21乃至35%ds)を含む。幾つかの態様において、再利用された低濃度処理残渣(バックセット)は10乃至70%v/v(例えば、10乃至60%、10乃至50%、10乃至40%、10乃至30%、10乃至20%、20乃至60%、20乃至50%、20乃至40%、及び20乃至30%)の範囲で含まれる。
一旦粉砕されたデンプン含有物質が水及びバックセットと一緒に組み合わされると、スラリーのpHは調整しない。更に、pHはフィターゼ、及び任意でアルファアミラーゼをスラリーに添加したあとでも、pHは調整しない。好適な態様において、スラリーのpHは4.5乃至6.0未満(例えば、4.5乃至5.8、pH4.5乃至5.6、pH4.8乃至5.8、pH5.0乃至5.8、pH5.0乃至5.4、及びpH5.2乃至5.5)である。スラリーのpHはスラリーに添加される低濃度処理残渣の量及び低濃度処理残渣を含む物質のタイプに依存してpH4.2乃至5.2の間である。例えば、低濃度処理残渣のpHが3.8乃至4.5の間である。表1に示したように、68.3℃で2時間撹拌した後の全粒コーンスラリーに低濃度処理残渣の添加量が増えるとpHが変化する。
Figure 2011510682
エタノール生成の間、酸をより低いpHのビールに添加して蒸留の又は塩の微生物汚染の危険性を低めることができる。
幾つかの態様において、フィターゼをスラリーに添加する。他の態様において、フィターゼに加えて、アルファアミラーゼをこのスラリーに添加する。幾つかの態様において、このフィターゼ及びアルファアミラーゼはスラリーに連続的に添加される。他の態様において、このフィターゼ及びアルファアミラーゼは同時に添加される。幾つかの態様において、フィターゼ及び任意でアルファアミラーゼを含むスラリーを5分乃至8時間の間インキュベートする(例えば、5分乃至6時間、5分乃至4時間、5分乃至2時間、及び15分乃至4時間)。他の態様において、このスラリーは40乃至115℃の範囲の温度(例えば、45乃至80℃、50乃至70℃、50乃至75℃、60乃至110℃、60乃至95℃、70乃至110℃、及び70乃至85℃)の範囲の温度でインキュベートされる。
他の態様において、スラリーは0乃至30℃(例えば、0乃至25℃、0乃至20℃、0乃至15℃、0乃至10℃、0乃至5℃)のデンプン含有物質のデンプンゼラチン化温度以下の範囲の温度でインキュベートされる。幾つかの態様において、温度は68℃以下、65℃以下、62℃以下、60℃以下、及び55℃以下である。幾つかの態様において、温度は45℃以上、50℃以上、55℃以上、及び60℃以上である。幾つかの態様において、デンプンゼラチン化温度以下の温度でのフィターゼ及びアルファアミラーゼを含むスラリーのインキュベーションは一次(1)液化とも言われる。
幾つかの態様において、粉砕されたデンプン含有物質はコーン又はマイロである。このスラリーは25乃至40%dsを含み、4.8乃至5.2の範囲のpHである。このスラリーはフィターゼ及び任意でアルファアミラーゼと共に、5分乃至2時間、60乃至75℃でインキュベートされる。
近年、液化工程に用いられる市販の利用可能な微生物アルファアミラーゼは80℃以上の温度及び5.6未満のpH範囲で全粒穀物を用いた乾燥粉砕工程からのデンプン基質を液化するのには安定性が不十分であると信じられている。多くの市販の利用可能なアルファアミラーゼの安定性は約4.0未満のpHにおいて減少する。
更なる液化工程において、インキュベートされた又は前処理されたデンプン含有物質をデンプン含有物質のデンプンゼラチン化温度の0乃至45℃より高い温度に(例えば、70乃至120℃、70乃至110℃、及び70乃至90℃)、約4.0乃至5.5のpHで、2分乃至6時間、(例えば、2分乃至4時間)、より好ましくは1時間乃至2時間曝す。この温度は、例えば、1乃至15分の短い時間の間の従来の高温ジェットクッキングシステムにより高めることができる。その後、デンプンは更に、75℃乃至95℃(例えば、80℃乃至90℃、及び80℃乃至85℃)の範囲で15乃至150分(例えば、30乃至120分)更に加水分解される。好適な態様において、pHはこれらの工程の間に調整しない、液化されたマッシュのpHは4.0乃至5.8の間(例えば、pH4.5乃至5.8、pH4.8乃至5.4、及びpH5.0乃至5.2)である。幾つかの態様において、熱安定性アルファアミラーゼは二次的に液化工程に添加される。他の態様において、これらは追加的なアルファアミラーゼを含まない。
本発明のインキュベーション及び液化工程は当業者に良く知られている糖化及び発酵工程が行われる
糖化及び発酵
液化されたデンプン含有物質はグルコアミラーゼ等の糖化酵素の存在下で糖化される。この糖化工程は12時間乃至120時間(例えば、12乃至90時間、12乃至60時間、及び12乃至48時間)行われる。しかしながら、30乃至65℃、通常60℃前後の温度範囲で30分乃至2時間(例えば、30乃至90分)の間予備糖化工程を行うのが通常であり、この後同時糖化及び発酵(SSF)をいわれる発酵の間の完全な糖化を行う。
発酵可能糖(例えば、デキストリン、モノマーサッカライド、特にグルコース)は酵素的な糖化から生成される。これらの発酵性糖は更に生成及び/又は回収された有用な糖製品になる。更に、糖類はアルコール(例えば、エタノール及びブタノール)、有機酸(例えば、コハク酸及び酪酸)、糖アルコール(例えば、グリセロール)、アスコルビン酸中間体(例えば、グルコネート、2−ケト−D−グルコネート、2,5−ジケト−D−グルコネート、及び2−ケト−L−グルコン酸)、アミノ酸(例えば、リジン)、タンパク質(例えば、抗体及び抗体フラグメント)等の最終製品を製造するための微生物発酵工程における発酵原料として用いることもできる。
好適な態様において、液化工程の間に得られた発酵性糖はアルコール、特にエタノールを生成するために用いる。エタノール生成において、SSFプロセスは、糖化酵素と発酵微生物(例えば、酵母)一緒に添加して、その後30乃至40℃の温度で行う工程にである。
発酵に用いる微生物は所望の最終製品に依存している。通常、エタノールが所望の最終生成物である場合、酵母を発酵微生物として用いる。幾つかの好適な態様において、エタノール生成微生物は酵母であり、特にサッカロマイセス.セレビシアエ(S.cerevisiae)(USP4,316,956)の株等のサッカロマイセス(Saccharomyces)である。各種サッカロマイセス.セレビシアエ(S.cerevisiae)が利用されており、これらはFALI(Fleischmann’s Yeast)、SUPERSTART(Alltech)、FERMIOL(DSM Specialties)、RED STAR(Lesaffre)、及びAngel alcohol yeast (Angel Yeast Company,China)を含むがこれらに限定されない。本発明の方法で用いる開始酵母の量は、好適な時間内に商業的に十分な量のエタノールを生産するのに効果的な量である(例えば、72時間未満で25乃至40%dsの基質から少なくとも10%のエタノールを生成することができる)。酵母細胞は通常、発酵ブロス1ml当たり10乃至1012、好ましくは10乃至1010の利用可能酵母数の量で供給される。発酵は発酵微生物(例えば、酵母)、栄養素、任意でフィターゼを含むがこれらに限定されない追加的な酵素への添加を含む。発酵中の酵母の使用は良く知られており、文献はTHE ALCOHOL TEXTBOOK,K.JACQUES ET AL., EDS.1999,NOTTINGHAM UNIVERSITY PRESS,UKである。
更なる態様において、当業者に知られている好適な発酵微生物の使用により、発酵最終生成物は、グリセロール、1,3−プロパンジオール、グルコネート、2−ケト−D−グルコネート、2,5−ジケト−D−グルコネート、2−ケト−L−グルコン酸、コハク酸、酪酸、アミノ酸及びこの誘導体を含むがこれらに限定されない。より具体的には、酪酸が所望の最終生成物である場合、ラクトバチルス.カゼイ(L.casei)のようなラクトバチルス株(Lactobacillus sp.)が用いられ、グリセロール又は1,3−プロパンジオールが所望の生成物である場合、大腸菌(E.coli)が用いられる。2−ケト−D−グルコネート、2,5−ジケト−D−グルコネート、及び2−ケト−L−グルコン酸が所望の最終生成物である場合、パントエア.シトレア(Pantoea citrea)が発酵微生物として用いられる。前記列挙リストは例示的なものであり、当業者は所望の最終生成物を得るために用いるのに適した多くの微生物が存在していることを理解している。
回収
任意で、発酵に続いて、アルコール(例えば、エタノール)が典型的な蒸留、及び任意で1つ以上の工程により抽出される。
幾つかの態様において、本発明に包含される方法により生成されたエタノールの生産性は少なくとも8%、少なくとも10%、少なくとも12%、少なくとも14%、少なくとも15%、少なくとも16%、少なくとも17%、及び少なくとも18%(v/v)、及び少なくとも23%v/vである。本発明の方法により得られたエタノールは燃料エタノール、ポータブルエタノール、又は工業用エタノールとして用いられる。
更なる態様において、最終生成物は蒸留乾燥穀物(DDS)及び蒸留乾燥穀物及び可溶分(DDGS)等の発酵副生成物を含み、これらの態様において、動物飼料として利用される。
フィターゼ処理工程に用いる酵素
本発明に有用なフィターゼはインキュベーション及び液化工程の限られた条件下で、フィチン酸を加水分解することができる酵素を含む。幾つかの態様において、このフィターゼは、イノシトール5リン酸(フィチン酸)から少なくとも無機リン酸塩を放出することができる。フィターゼは加水分解を開始するフィターゼ分子のリン酸エステル基の特定の位置に対して、優先的に結合する(例えば、3−フィターゼ(EC3.1.3.8)又は6−フィターゼ(EC3.1.3.26)。フィターゼの典型的なタイプはmyo―イノシトール−ヘキサキフォスフェート−3−リン酸ヒロドラーゼである。
フィターゼは糸状菌及びバクテリア微生物等の微生物か得ることができる。これらの微生物の幾つかはアスペルギルス(Aspergillus)(例えば、アスペルギルス.ニガー(A.niger)、アスペルギルス.テレウス(A.terreus)、アスペルギルス.フイカム(A.ficum)及びアスペルギルスフミガタス(A.fumigatus))、ミセリオフィソラ(Myceliophthora)、ミセリオフィソラ.セルモフィリア (M.thermophila), タラロマイセス(Talaromyces)、タラロマイセス.セルモフィリス(T.thermophilics)、トリコデルマ株(Trichoderma spp.)トリコデルマ.レーシ(T.reesei)、及び セルロマイセス(Thermomyces)(WO99/49740)を含む。フィターゼはペニシリウム株(Penicillium species)、例えば、ペニシリウム.ホルデイ(P. hordei)(ATCC No.22053)、ペニシリウム.ピセウム(P.piceum)(ATCC No.10519)、又はペニシリウム.ブレビコンパクタム(P.brevicompactum)(ATCC No.48944)も利用可能である。例えば、USP6,475,762参照。更に、フィターゼはバチルス(Bacillus)(例えば、バチルス.スブチリス(B.subtilis)、シュードモナス(Pseudomonas)、ペニフォラ(Peniophora)、大腸菌(E.coli)、シトロバクテリア(Citrobacter)、エンテロバクター(Enterbacter)、及びブチラウキシラ(Buttiauixella)(WO2006/043178参照)からも利用可能である。
市販のフィターゼはNATUPHOS(BASF)、RONOZYME P(Novozymes A/S)、PHZYME(Danisco A/S,Diversa)、及び FINASE(AB Enzymes)がある。微生物フィターゼ活性を決定するための方法及びフィターゼの定義は、Engelen et al.(1994)J.of AOAC International,77:760−764に記載されている。フィターゼは野生型フィターゼでもよいし、変異体、又はそれらのフラグメントでもよい。
1つの態様において、本発明に有用なフィターゼはバクテリア、ブチラキセラ株(Buttiauxiella spp)である。ブチラキセラ株はブチラキセラ.アグレスティス(B.agrestis)、ブチラキセラ.ブネネラエ(B.brennerae)、ブチラキセラ.フェラグティラーゼ(B.ferragutiase)、ブチラキセラ.ガビニアエ(B.gaviniae)、ブチラキセラ.イザルディ(B.izardii)、ブチラキセラ.ノアキアエ(B.noackiae)、及びブチラキセラ.ワームボルディアエ(B.warmboldiae)を含む。ブチラキセラ(Buttiauxiella)種の株はDSMZ、the German National Resource Center for Biological Material(Inhoffenstrabe 7B,38124 Braunschweig,Germany)から利用可能である。登録番号NCIMB 41248のブチラキセラ株P1−29はフィターゼを得るのに特に有用な株であり、本発明に用いることができる。幾つかの態様において、このフィターゼはBP野生型タイプ、WO06/043178に記載のこれらの変異体(BP−11等)、又は2007年6月3日に出願された(出願番号US2008−0220498)に記載の変異体である。例えば、BP野生型タイプ及びこれらの変異体はWO06/043178の表1に開示されている。ここにおいて、ナンバリングはPCT出願の配列番号3に基づいている。
1つの好適な態様において、本発明に有用なフィターゼは表2に示す配列番号1で定義されるアミノ酸配列に少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも93%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%の配列同一性を有するもの及びそれらの変異体である。より好ましくは、フィターゼは配列番号1で定義されるアミノ酸配列に少なくとも95%乃至99%の配列同一性を有するフィターゼ又はそれらの変異体である。幾つかの態様において、このフィターゼは配列番号1で定義されるアミノ酸配列を有するか、又はこのアミノ酸から構成される。
Figure 2011510682
幾つかの態様において、インキュベーション及び/又は液化工程に用いるフィターゼの量は約0.001乃至50FTU/gds(例えば、約0.01乃至25FTU/gds、約0.01乃至15FTU/gds、約0.01乃至10FTU/gds、約0.05乃至15FTU/gds、及び約0.05乃至5.0FTU/g)である。
アルファアミラーゼ
幾つかの好適な態様において、アルファアミラーゼは効果的な量を投与したときに、3.0乃至7.0、好ましくは3.5乃至6.5のpH範囲で活性を示す酸安定性アルファアミラーゼである。本発明に有用なアルファアミラーゼは糸状菌アルファアミラーゼ又はバクテリアアルファアミラーゼである。更に、このアルファアミラーゼは野生型アルファアミラーゼ、変異体又はこれらのフラグメント、あるいはある微生物由来の触媒ドメインと他の微生物由来のデンプン結合ドメインとを含むハイブリッドアルファアミラーゼでもよい。
幾つかの態様において、本発明の方法は高温(例えば、85℃以上、又は80℃以上)でpH6.5以下で不安定なアルファアミラーゼに対して有用である。
糸状菌アルファアミラーゼはアスペルギルス株(Aspergillus sp.)(例えば、 アスペルギルス.ニガー(A.niger)、アスペルギルス.カワチ(A.kawachi)、及びアスペルギルス.オリザエ(A.oryzae);トリコデルマ株(Trichoderma sp.)、リゾプス株(Rhizopus sp.)、ムコール株(Mucor sp.)、及びペニシリウム株(Penicillium sp.)を含むがこれらに限定されない。
バクテリアアルファアミラーゼの例としては、バチルス.リケニフォルミス(B.licheniformis)、バチルス.ステアロセレモフィリス(B.stearothermophilus)、バチルス.アミロリケファシエンス(B.amyloliquefaciens)、バチルス.スブチリス(B.subtilis)、バチルス.レンタス(B.lentus)、及びバチルス.コアギュランス(B.coagulans)等のバチルス株(Bacillus sp.)である。特に、バチルス.リケニフォルミス(B.icheniformis)、バチルス.ステアロセレモフィリス(B.stearothermophilus)、及びバチルス.アミロリケファシエンス(B.amyloliquefaciens)が好ましい。好ましくは、本発明の方法に用いられるバクテリアアルファアミラーゼはUSP5,093,257;USP5,763,385;USP5,824,532;USP5,958,739;USP6,008,026;USP6,093,563;USP6,187,576;USP6,361,809;USP6,867,031;US2006/0014265;WOs96/23874;WO 96/39528; WO97/141213;WO 99/19467;及び WO05/001064に記載のアルファアミラーゼを含む。
本発明に包含される方法に用いるための市販のアルファアミラーゼはSPEZYME(商標)AA;SPEZYME(商標)FRED;SPZYME(商標)XTRA;GZYME(商標)997; 及びCLARASE(商標)L(Danisco US Inc,Genencor Division);TERMAMYL(商標)120、又はL,LC、及びSC、並びにSUPRA(Novozymes Biotech);LIQUOZYME(商標)X、LIQUEZYME SC及びSAN(商標)SUPER(Novozymes A/S)、及びFuelzyme(商標)LF(Diversa)を含む。
幾つかの態様において、本発明の方法に有用なアルファアミラーゼの量は、0.1乃至50AAU/gds(例えば、0.1乃至25AAU/gds、0.5乃至15AAU/gds、及び/又は好ましくは1.0乃至10AAU/gds)のような当業者に有効な量であると認識されている量である。
本発明の方法に用いる酵素組成物はフィターゼ及びアルファアミラーゼ、並びに特定の熱安定性アルファアミラーゼのブレンド又は製剤化された酵素組成物を含む。
幾つかの態様において、アルファアミラーゼはSPEZYME(商標)AA、SPEZYME(商標)FRED、又はSPEZYME(商標)XTRA等のバチルス.ステアロセレモフィリス(Bacillus stearothermophilus)由来のアルファアミラーゼを含む。
幾つかの態様において、有用な酵素組成物はBP−WT、又はBP−17、SPEZYME(商標)XTRA、及び任意でSPEZYME(商標)FREDを含む。特定の態様において、フィターゼはTERMAMYL(商標)SC又はSUPRA and Liquozyme SC等のアルファアミラーゼと組み合わせて用いられる。
幾つかの態様において、フィターゼ組成物及びアルファアミラーゼ組成物を本発明の方法に用いる場合、フィターゼ(FTU/gds)対アルファアミラーゼ(AAU/gds)の比は約15:1乃至1:15である。他の態様において、フィターゼとアルファアミラーゼの量は約10:1乃至1:10、5:1乃至1:5、3:1乃至1:3、2:1乃至1:2、及び3:1乃至1:2である。
ブレンドされた製剤又は別個にフィターゼ及びアルファアミラーゼを含む酵素組成物は、例えば、MAXALIQ(商標)One(Danisco US Inc,Genencor Division)のようなデンプン転換組成物を含む。
幾つかの非限定的な態様において、酵素ブレンド又は組成物はa)配列番号1に少なくとも95%、又は少なくとも07%、又は少なくとも99%同一なBP−17フィターゼ及び熱安定性バクテリアアルファアミラーゼ;b)E.coliフィターゼ(例えば、PHYZYME XP)及び酸安定性アルファアミラーゼ、及びc)アスペルギルスニガーフィターゼ及び熱安定性バクテリアアルファアミラーゼを含む。
インキュベーション工程で追加的なアルファアミラーゼと同時に又は連続的にフィターゼを添加することは、低いpHにおいてアルファアミラーゼの熱安定性及び/又はpH安定性を高めることになるので、本発明の方法は追加的な値を動物用飼料に付与する。追加的なフィチン酸、シリアル/穀粒及びオイルシードに蹴るリン酸の一次的な所蔵形態であるミオイノシトールヘキサキスリン酸は単胃動物(例えば、家禽及び豚)により部分的にのみ利用され、それ故、飼料製剤において、穀物又はシリアルの好ましくない成分であることが知られている。フィチン酸塩は亜鉛、鉄、カルシウム、マグネシウム、及びタンパク質等の必要な成分と結合して、生物利用性を減少させることも知られている。更に、フィチン酸及びタンパク質のmyo−イノシトールリン酸エステルはデンプンの加水分解に対してアルファアミラーゼ抑制効果があることも知られている。その結果として、おおくの飼料製剤に微生物フィターゼを使用することが長い間検討されてきた(例えば、Danisco US Inc, Genencor DivisionのPhyzyme(商標)XP5000、AB EnzymesのFinase(商標)、Godo Shusei JapanのGODO PHY(商標)、AltechのAllzyme(商標) Phytase;BASFのNatuphos(商標);及びDSM/NovozymeのRonozyme(商標)P)。しかしながら、本発明の方法においてフィターゼのインキュベーションにより、DDGS等の副生成物が高い値を示す。
糖化酵素
グルコアミラーゼ(GA)(E.C.3.2.1.3)は糖化酵素として有用であり、これらはバクテリア、植物、及び糸状菌源の異種又は内性例えば、発現に由来する。本発明の組成及び方法に好適なグルコアミラーゼは糸状菌及び酵母の幾つかの株により生成される。特に、Aspergillus及びTrichodermaの株から分泌されるグルコアミラーゼは市販的に重要である。
好適なグルコアミラーゼは天然野生型グルコアミラーゼのほかに、変異体及び遺伝的に修飾された変異グルコアミラーゼ(例えば、ハイブリッドグルコアミラーゼ)を含む。
グルコアミラーゼはアスペルギルス(Aspergillus)(アスペルギルス.ニガー(A.niger)Boel et al.,(1984) EMBO J.3:1097−1102;WO 92/00381及びUSP6,352,851参照);アスペルギルス.オリザエ(A.oryzae)Hata et al.,(1991)Agric.Biol.Chem.55:941−949参照)及びアスペルギルス.シロウサミ(A.shirousami)Chen et al.,(1996)Prot.Eng.9:499−505);タラロマイセス.エメルソニ(T.emersonii)、タラロマイセス.レイセタヌス(T.leycettanus)、タラロマイセス.ヂュポンチ(T.duponti)及び タラロマイセス.セルモフィラス(T.thermophilus) 等のタラロマイセス株(WO99/28488;USP No.RE:32,153;USP No.4,587,215);トリコデルマ.レーシ(T.reesei)等のトリコデルマ株、特にUSPat.No.7,413,887に記載の配列番号4に少なくとも80%、85%、90%、及び95%同一なグルコアミラーゼ;リゾプス.ニバース(R.niveus )リゾプス.オリザエ(R.oryzae)等のリゾプス(Rhizopus);ムコール株、及びフミコーラ.グリセア(H.grisea)等のフミコーラ株 (Boel et al.,(1984) EMBO J. 3:1097−1102;WO92/00381;WO00/04136;Chen et al.,(1996) Prot.Eng.9:499−505;Taylor et al.,(1978)Carbohydrate Res.61:301−308;USP.4,514,496;USP4,092,434;USP4,618,579;Jensen et al.,(1988)Can. J. Microbiol. 34:218−223、及びWO2005/052148の配列番号3参照)。幾つかの態様において、グルコアミラーゼはWO05/052148の配列番号3アミノ酸配列に少なくとも85%、90%、925、945、96%、97%、98%、及び99%の配列同一性を有する。本発明に有用な他のグルコアミラーゼはAthelia rolfsii及びそれらの変異タンパク質幾つかの由来のものを含む(WO04/111218)。
市販されているグルコアミラーゼ活性を有する酵素は、例えば、アスペルギルス.ニガー(Aspergillus niger)(Danisco US,Inc,Genencor Divisionより販売されている、商標 DISTILLASE、OPTIDEX L−400、及びGZYMEG9904X) またはリゾプス株(Rhizopus species) (Shin Nihon Chemicals, Japanの商標 CU.CONC)。市販の消化酵素、Amano Pharmaceuticals,Japanの商標GLUCZYME(Takahashi et al.,(1985)J.Biochem. 98:663−671)も用いることができる。追加的な酵素はリゾプス株(Rhizopus sp.)の3つのグルコアミラーゼ(E.C.3.2.1.3)の酵素、即ち、「Glucl」(MW74,000)、「Gluc2」(MW 58,600)、及び「Gluc3」(MW61,400)も含む。酵素調製物GC480(Danisco US, Inc,Genencor Division)も本発明に用いることができる。前述のグルコアミラーゼ及び市販の酵素に本願発明を限定する意図ではない。これらは例示のために提供される。
第二酵素
本発明の幾つかの態様はアルファアミラーゼとフィターゼとの酵素組成物又はブレンドの使用を含むが、追加的なグルコアミラーゼ、任意で他の酵素も本発明において使用される。例えば、液化工程の間に有用な酵素は、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、キシラナーゼ、プロテアーゼ、フィターゼ、プルラナーゼ、ベータアミラーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、オペクチナーゼ、ベータグルカナーゼ、ガラクトシダーゼ、エステラーゼ、シクロデキストリントランスグルコシダーゼ(CGTアーゼ)、ベータアミラーゼ、及びこれらの組み合わせを含む。
幾つかの態様において、追加的な酵素はバクテリア又は糸状菌アルファアミラーゼ等の第二アルファアミラーゼである。他の態様において、アルファアミラーゼは糸状菌又はバクテリアアルファアミラーゼの誘導体、突然変異体、変異体である。本発明に有用な追加的なアルファアミラーゼの例としては、バチルス(Bacillus)、アスペルギルス(Aspergillus)、トリコデルマ(Trichoderma)、リゾプス(Rhizopus)、フサリウム(Fusarium)、ペニシリウム(Penicillium)、ニューロスポラ(Neurospora)及びフミコーラ(Humicola)株由来のアルファアミラーゼを含む前述のアルファアミラーゼを含む。
幾つかの好適な態様において、アルファアミラーゼはバチルス.リケニフォルミス(B.licheniformis)、バチルス.レンタス(B.lentus)、バチルス.コアギュランス(B.coagulans)、バチルス.アミロリケファシエンス(B.amyloliquefaciens)、バチルス.ステアロセレモフィリス(B.stearothermophilus)、バチルス.スブチリス(B.subtilis)、を含むバチルス(Bacillus)、及びこれらのハイブリッド、突然変異体、及び変異体を含む(USP5,763,385;USP 5,824,532;USP 5,958,739;USP 6,008,026、及びUSP6,361,809)。これらのアミラーゼの幾つかは市販されており、例えば、Novo Nordisk A/SのTERMAMYL及びSUPRA、DiversaのULTRATHIN、Novo Nordisk A/S のLIQUEZYME SC、及びDanisco US,Inc,GENENCOR DivisionのSPEZYME FRED、SPEZYME XTRA、 及びGZYME G997がある。
他の態様において、本発明は本発明の工程に用いられるフィターゼと同じか異なる、第二のフィターゼを添加してもよい。フィターゼについての議論で開示されている任意のフィターゼを用いることができる。
セルラーゼはアルファアミラーゼ及びグルコアミラーゼに取り込まれる。セルラーゼはセルロース(β−1,4−D−グルカン結合)及び/又はリン酸膨張セルロース等のこれらの誘導体を加水分解する酵素組成物である。セルラーゼはエキソセロビオヒドロラーゼ(CBH)、エンドグルカナーゼ(EG)、及びβ−グルコシダーゼ(BG)(EC3.2.191、EC3.2.1.4、及びEC3.2.1.21)のクラスも含む。セルラーゼの例としては、ペニシリウム(Penicillium)、トリコデルマ(Trichoderma)、フミコーラ(Humicola)、フサリウム(Fusarium)、セルロモモノスポラ(Thermomonospora)、セルロモナス(Cellulomonas)、 クロストリジウム(Clostridium)及び アスペルギルス(Aspergillus)由来のセルラーゼを含む。飼料用として販売されているセルラーゼはROVABIO(Adisseo)、NATUGRAIN(BASF)、MULTIFECT BGL(Danisco US,Inc,Genencor Division)等のベータグルカナーゼ、及びECONASE(AB Enzymes)等のベータグルカナーゼがある。
キシラナーゼは方法工程に含まれる。キシラン骨格鎖を加水分解するキシラナーゼ(例えば、エンド−β−キシラナーゼ(EC3.2.1.8))はバチルス(Bacillus)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、クロストリジウム(Clostridium)、アシドーサーマス(Acidothermus)、ミクロテトラプソラ(Microtetrapsora)又はセルモノスポラ(Thermonospora)等のバクテリア源由来でもよい。追加的なキシラナーゼはアスペルギルス(Aspergillus)、トリコデルマ(Trichoderma)、ニューロスポラ(Neurospora)、フミコーラ(Humicola)、ペニシリウム(Penicillium)、又は フサリウム(Fusarium)(例えば、EP473545;USP5,612,055; WO92/06209;及びWO97/20920)等の糸状菌由来である。市販の調製物はMULTIFECT及びFEEDTREAT Y5(Danisco US, Inc, Genencor Division)、RONOZYME WX(Novozymes A/S)、及びNATUGRAIN WHEAT (BASF)を含む。
プロテアーゼを本発明の方法に含んでいてもよい。プロテアーゼはバチルス.アミロリケファシエンス(B.amyloliquefaciens)、バチルス.レンタス(B.lentus)、バチルス.リケニフォルミス(B.licheniformis)、及びバチルス.スブチリス(B.subtilis)等のBacillus由来でもよい。これらの源はバチルス.アミロリケファシエンス(B.amyloliquefaciens)から得られたスブチリシン及びこれらの変異体等のスブチリシンを含む(USP4,760,025)。好適な市販のプロテアーゼはMULTIFECT P3000(Danisco US, Inc., Genencor Division)及びSUMIZYME FP (Shin Nihon)を含む。プロテアーゼはトリコデルマ(Trichoderma)、アスペルギルス(Aspergillus)、フミコーラ(Humicola)及びペニシリウム(Penicillium)等の糸状菌由来でもよい。幾つかの好適な他の態様において、酸糸状菌プロテアーゼが本発明の方法で用いられる。1つの態様において、この酸糸状菌プロテアーゼはWO06/073839に記載の酸糸状菌プロテアーゼである。
実施例
本発明は以下の実施例でより詳細に説明される。これらの実施例は特許請求の発明を限定する目的で用いるものではない。添付の図は明細書の一部であり、本発明を説明するものである。本明細書に記載の全ての文献は参照により本明細書に援用される。以下の実施例は例示的なものであり、発明の範囲を限定するものではない。
以下の開示及び実験の記載において、以下の略語を用いる:wt%(重量パーセント);℃(摂氏);HO(水);dHO(脱イオン水);dIHO(脱イオン水、ミリQろ過);g又はgm(グラム);μg(マイクログラム);mg(ミリグラム);kg(キログラム);μl(マイクロリットル);mL及びml(ミリリットル);μm (マイクロメーター);M (モル);mM(ミリモル);μM(マイクロモル);U(単位); MW(分子量);sec(秒);min(s)(分); hr(s)(時間);DO(溶存酸素); W/V(重量対容量);W/W(重量対重量);V/V(容量対容量);IKA(IKA Works Inc.2635 North Chase Parkway SE,Wilmington,NC);Genencor(Danisco US Inc,Genencor Division,Palo Alto,CA);Ncm(Newton centimeter);ETOH (エタノール);eq(等しい);N(ノルマル);ds又はDS (乾燥固形含量);SAPU (光学的酸性プロテアーゼ単位:1SAPUはアッセイ条件下で1分間にカゼイン基質から1マイクロモルのチロシンを遊離させることができるプロテアーゼの活性である);GAU (グルコアミラーゼ単位:pH4.2及び60℃で、可溶性デンプン基質から、グルコースとして計算される1gの還元糖を1時間に生産する酵素の量)。
方法
粘度測定:ガラスクッカー粘度計、LR−2.STシステムIKAを用いて粘度を決定した。簡単に説明すると、この粘度計はEurostan Labortechnik パワーコントロール粘度計(Viscoklick粘度計の測定粘度範囲は0−600Ncm)により撹拌されるアンカーミキサーを有する2000mlの二重壁ガラス管で構成される。本明細書で開示さているように、例えば、デンプンと所定の酵素とを含むスラリーをこの反応管の中に注ぐ。85℃まで加熱する間、温度と粘度を記録して、そこから、60乃至120分間インキュベートを続けた。Ncmとして測定される粘度を定期的に記録した。
本明細書の幾つかの実施例で用いるフィターゼは、配列番号1で定義されるブチラキセラ(Buttiauxiella)フィターゼ、BP−17である(2007年3月6日に出願されたUS特許出願11/714,487も参照)。該文献を参照により本明細書に援用する。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による糖質解析
オリゴサッカライドの反応生成物の組成は屈折率検出器(RI)(ERC−7515A、RI検出器(Ancpec Campony Inc.)を装着し、50℃に維持されたHPLCカラム(Rezex 8u8%、モノサッカライド)を備えたベックマンシステム、Gold32Karat(Fullertan,CA)により測定した。糖類は分子量に基づいて分離した。DP1はグルコース等の単糖である。DP2はマルトース等の二糖を示す。DP3はマルトトリオース等の三糖を示す。DP4+は重合度(DP)が4以上のオリゴサッカライドを示す。
フィターゼ活性(FTU)は無機リン酸の放出により測定する。無機リン酸はモリブデン酸塩/バナジウム酸塩、試薬と黄色い複合体を形成し、この黄色い複合体が比色計の415nmの波長で測定され、放出された無機リン酸がリン酸標準曲線を用いて定量化される。フィターゼの1単位(FTU)はヨーロッパ標準における反応条件(CEN/TC327、2005−TC327WI003270XX)下で1分当たりにフィチン酸塩から1マイクロモルの無機リン酸を放出することができる酵素の量である。
フィチン酸含量
フィチン酸は5%スラリー(乾燥サンプルの場合)のpHをpH10に調製したサンプルから抽出して、イオン交換カラムを用いてHPLC法で検出した。フィチン酸はNaOH勾配システム(Mike ペプチドp新forHPLC source)を用いてカラムから溶出させた。液体中のフィチン酸含量をその後フィチン酸標準と比較することにより計算した。
アルファアミラーゼ活性(AAU)
アルファアミラーゼ活性(AAU)は分光光度敵に測定されるヨード染色が減少することに反映される、デンプンの加水分解の速度により決定される。バクテリアアルファアミラーゼ活性の1AAUは標準的な条件下で1分間当たりデンプン10mgを加水分解するのに必要な酵素の量である。
アルファアミラーゼ活性はデンプン可溶性単位(SSU)として決定され、pH4.5、50℃で酵素サンプルのアリコートにより可溶性ポリマーテルデンプン基質(4%DS)の程度に基づいている。還元糖含量はMiller,G.L.(1959)Anal.Chem.31:426−428に記載のDNS法を用いて測定する。
グルコアミラーゼ活性単位(GAU)はPNPGアッセイをもちいて決定される。PNPGアッセイはp−ニトロフェニル−アルファ−D−グルコピラノシド(PNPG)をグルコース及びp−ニトロフェノールに加水分解すること触媒するグルコアミラーゼの能力に基づいている。アルカリ性pHにおいて、ニトロフェノールは黄色に呈色し、400nmを分光光度計で測定して、GAUを計算する。1グルコアミラーゼ単位はアッセイのための特定の条件下で、可溶性デンプン基質からグルコースとして計算される還元糖1グラムを放出する酵素の量である。
実施例1:アルファアミラーゼ熱安定性のおけるフィチン酸抑制の除去効果
液化熱安定性アルファアミラーゼの熱安定性の増加におけるフィチン酸抑制を除去することをこの実施例で研究する。
全粒粉砕コーン(Badger State Ethanol,Monron,WIより入手)のスラリーを50%v/v低濃度処理残査を含む水と混合して、約32%dsの最終濃度にした。コーン固形物は二重釜の中で調製された。このスラリーはよく混合され、スラリーのpHは5.8に調整された。このpHは炭酸ナトリウム又は水酸化ナトリウムを用いた市販のエタノールプロセスの液化で用いるpHである。このスラリーを二重釜の中でよく混合し、前処理温度の60乃至70℃にした。70℃になる直前に、液化酵素SPZYME(商標)Xtra(乾燥コーン1グラム当たり10AAU)又はバチルス.ステアロセレモフィリス(Bacillus stearothermophilius)由来の遺伝的に修飾されたアルファアミラーゼを加え、タイマーをクタートさせ、インキュベーション又は一次液化工程をスタートさせた。このスラリーをフィターゼ添加又は無添加の酵素(乾燥コーン1グラム当たり12FTU)の存在下で、40分インキュベートした。インキュベーションしたスラリーをスチーム及び水を用いて所望の温度に予備加熱した、ジェットクッカー(82―107℃)を通した。このスラリーを約4リットル/分の最大スピード(1.5セット)ジャケットを通して送った。ホールドコイルの最初の3ループを用いて、ホールド時間が3分以上になるようにした。全ての水が置き換わり、所望の温度に安定したときに、可溶化させたコーンマッシュのアリコートを収集し、80℃の第二バスの中に置き、第二液化工程を開始した。0、30、60、及び90分にサンプルを採取し、粘度(ブルックフィールド)、ブリックス、及びDE(Schoorls)を測定した。得られた結果を表3にまとめた。
Figure 2011510682
インキュベーション(第一液化)の間に、BP−17フィターゼを添加すると、全粒コーンのフィチン酸含量が0.60%dsから0.09%dsコーン(>85%減少)に減らされた。表3のデータからDE生成及び粘度減少からアルファアミラーゼは170℃のスチーム処理の温度で失活することが明らかである。しかしながら、ジェットクック前にフィターゼを添加すると、フィチン酸抑制を除去するようであり、第二液化工程の85℃でDE生成及び粘度減少により示されるように、アルファアミラーゼの熱安定性が有意に高くなった。
実施例2 アルファアミラーゼpH安定性におけるフィチン酸抑制の除去の影響
アルファアミラーゼのフィチン酸抑制による熱安定性の上昇を更に研究する。フィチン酸は全粒コーンの第二液化の前にフィターゼを用いて加水分解し、低pHにおけるpH安定性の改善を決定した。
典型的な実験において、全粒粉砕コーンを50:50の水と低濃度処理残渣を用いて32%(乾燥コーン)のスラリーを得た。このスラリーpHを測定し、pH5.15であることを確認した。二重釜中で、水蒸気を用いて、70℃まで加熱した。この液化酵素、SPEZYME Xtra及びBP−17をこのスラリーに加え、このスラリーを70℃で40分間維持し、予備加熱した。40分の予備加熱の後、このスラリーを大容量のパイロットプラントジャケット(M103水熱ヒーターを備えた)を用いて、3分間のホールド時間で、170℃の維持したジェットクックを通した。液化物をジェットから収集し、85℃のウォーターバス中に置いた。アルファアミラーゼの第二投与分を添加し、加水分解を完了した。
液化物を連続的に撹拌し、85℃で90分間維持した。サンプルを0、30、60、及び90分に収集した。全てのサンプルをブリックス、DE(スカラー法を用いて)、及び粘度(20rpmのブルックフィールド粘度計スピンドル)を測定した。この液化実験はSPEZYME(商標)エチル及びBP−17を用いて行った。DEプログレッション及び粘度のデータを表4にまとめた。
表4は、pH調整を行わない全粒粉砕コーンの液化工程の間のDEプログレッションと粘度の低下を示す。
Figure 2011510682
表3及び表4の結果は、全粒粉砕コーンの170℃での高温ジェットクッキングの前に、SPEZYME(商標)Xtra及びSPEZYME(商標)エチルのフィチン酸抑制を減少させると、液化工程の粘度の減少に付随する85℃でのDEプログレッションが安定して上昇した。このことにより証明されるように、活性の低pH安定性が有意に上昇した。このデータは、明らかにSPEZYME(商標)Xtra又はSPEZYME(商標)エチルはフィチン酸抑制が排除された場合には、pH5.2における全粒粉砕コーンの液化に有利に用いることができることを示している。
実施例3 アルファアミラーゼのpH安定性における他のフィターゼの使用の影響
ダニスコPhyzyme(商標)XP500(E.coli)及びDSM、オランダのDSM Phytase L(アスペルギルスニガー)等の市販の微生物フィターゼも、フィチン酸抑制の除去について第一液化工程で試験をした。液化トライアルは、10AAU/gdsのSPEZYME(商標)エクストラ及び12FTU/gdsのフィターゼを用いて、実施例1のように行った。液化サンプルを採取し、残余フィチン酸含量を測定した。pH5.2でのDE生成、粘度減少、及びフィチン酸抑制を表5に示す。
表5は全粒粉砕コーンを用いて、pH調整をしていない液化の間の異なる市販フィターゼの比較を示す。
Figure 2011510682
表5のデータはE.coli(phyzyme(商標)XP500)又はアスペルギルスニガー(DMSPhytase(商標)L)由来のフィターゼが、全粒粉砕コーンスラリーの第一液化でこれらが添加されたときに、BP−17フィターゼ(Buttiauxiella)と同様に、SPEZYME(商標)Ethylを安定化させることを示している。
実施例4 エタノール生成の影響
液化物はアルコール生成のための、エタノール発酵における発酵原料として用いた。第一液化工程において、フィターゼを添加していないpH5.8で、SPEZYME(商標)Xtraからの液化物―1(50%低濃度処理残渣を含む32%dsコーン)を用いた。第一液化工程で、フィターゼ処理をした、SPEZYME(商標)Xtraを用いた、実施例2からの液化物も用いた。液化物―1のpHは、従来のエタノールプロセスにおける希釈硫酸を用いて、4.2に調整した。一方、実施例2からの液化物はpH調整を行わないで用いた。実施例2からの液化物は本発明の方法におけるpH調整を行わない実験として用いた。各実験において、媒体(溶媒)を調整する前に、反応管の風袋重量を測定した。32%DSコーンds液化物(2リットル)を2Lフラスコに入れた。RedStageエタノールRed酵母(RED STAR(Lasaffre)inoculums)接種材料を、10グラムの酵母と1グラムのグルコースとを40グラムの水に添加して、1時間ゆるやかに撹拌して調整した。各接種物5mlを平衡化した発酵槽に添加して、次いで、0.4GAU/gds.コーンのGZyme(商標)480エタノール(ダニスコ・ユーエス・インク、ジェネンコア デビジョン)を添加して、糖化と発酵とを同時に開始した。初期の総重量を記録し、フラスコを32℃に維持した。水浴中に置いた。このサンプルを異なる時間で採取し、HPLCを用いて、炭化水素及びエタノール含量を解析した。各液化物の1キロガロンを用いて、発酵も実施し、発酵の間の重量ロスを異なる時間間隔で測定した。炭酸のロスに依存する重量ロスに基づいてアルコールを測定した(表6)。発酵の終了時に、最終総重量を測定した。同じ量の両者を5Lの丸底反応管に移した。減圧下で蒸留を行って、200mlの水を含む容器に、約800mlのエタノールを収集するまで、蒸留を行った。エタノールを2Lに希釈し、HPLCで解析した。重量を測定し、ボトムに残っているDSを乾燥前に採取した。残りのデンプン解析をDDGSに基づいて行った。重量ロス、蒸留、及び残りのデンプン解析に基づいて、化学平衡量論的計算を行った。
CO重量ロスを用いたエタノール計算:
エタノール生成(mmol)=COロス(g)/88
エタノール生成(g)=(COロス(g)/88)*92=>COロス(g)*1.045
エタノール生成(ml)=((COロス(g)/88)*92)/0.789
=>COロス(g)x1.325
表6 本発明のpH調整しない方法と従来の液化工程由来のDDGSの比較
Figure 2011510682
表6のデータは従来方法と本発明のpH調整しない方法との間の有利硫酸をフィチン酸含量における主な違いを示している。インキュベーションにおける熱安定アルファアミラーゼのフィチン酸抑制の除去は、減らされたフィチン酸含量、高い利用可能なリン酸、及び減らされた硫酸を伴うDDGSとなった。従って、pH調整を行わない方法は、デンプンの液化において、熱安定性アルファアミラーゼの液化において、低pHでのpH安定性を付与する。
本明細書において言及されている全ての刊行物及び特許は参照により本明細書に援用されている、説明された方法及び本発明のシステムの、各種修飾及び変更は本発明の範囲及び精神を逸脱せずに当業者が行うことができるだろう。特定の好適な態様を用いて本発明を説明してきたけれども、本発明はこのような態様に限定されるものではない。即ち、本発明を実施する説明された態様の各種変更は当業者に明らかであり、添付の特許請求の範囲内である。

Claims (18)

  1. pH調製をしない液化工程を含む、デンプン処理の方法。
  2. 前記液化工程が約4.5乃至5.4の範囲のpHで行われる、請求項1の方法。
  3. デンプンを発酵性糖に転化する糖化工程、及びpH調整をしないで発酵性糖からアルコールを生成する工程を更に含む、請求項1の方法。
  4. デンプンから発酵性糖を生成する方法であって、
    (a)デンプンを水と低濃度処理残渣と混合してスラリーを得る工程
    (b)このスラリーをフィターゼで処理する工程
    (c)このデンプンを液化する工程
    (d)アルファアミラーゼを添加する工程
    (e)液化されたデンプンを糖化して発酵性糖を得る工程、ここで、pH調整を上記いずれの工程においても行わないことを特徴とする方法。
  5. 前記低濃度処理残渣が約10乃至70%v/vの範囲である、請求項4の方法。
  6. このスラリーが約20乃至50%v/vの乾燥固形含量である、請求項4の方法。
  7. フィターゼがデンプンの液化工程の前に、又はこの工程と同時に添加される、請求項4の方法。
  8. このフィターゼがブチラキセラ(Buttiauxiella)BP−17フィターゼに対して少なくとも75%のアミノ酸配列の同一性を有する、請求項4の方法。
  9. このデンプンが約4.5乃至5.4の範囲のpHで液化される、請求項4の方法。
  10. 前記アルファアミラーゼが工程(b)及び/又はデンプンの液化工程において添加される、請求項4の方法。
  11. 更に、発酵性糖を精製及び/又は異性化する工程を更に含む請求項4の方法。
  12. 前記発酵性糖を精製及び/又は異性化する工程を更に含む、請求項4の方法。
  13. セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、キシラナーゼ、プロテアーゼ、プルラナーゼ、ベータアミラーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ベータグルカナーゼ、ガラクトシダーゼ、エステラーゼ、シクロデキストリントランスフェラーゼ、又はこれらの任意の組み合わせをデンプンの液化の間に、混合する工程を更に含む、請求項4の方法。
  14. 前記デンプンがコーン、コムギ、ライムギ、オオムギ、ソルガム、及びこれらの任意の組み合わせである請求項4の方法。
  15. デンプンがコーン又はコーンマッシュである、請求項4の方法。
  16. デンプンからアルコールを製造する方法であって、
    (a)デンプンを水及び低濃度処理残渣と混合してスラリーを得る工程
    (b)スラリーをフィターゼで処理する工程
    (c)デンプンを液化する工程
    (d)液化したデンプンを糖化して発酵性糖を得る工程
    (e)発酵性微生物を用いて発酵性糖を発酵してアルコールを得る工程、
    (a)、(b)、(c)、(d)、(e)、又は(f)のいずれの工程においてもpH調製を行わないことを特徴とする、方法。
  17. 糖化及び発酵工程を同時に行うことを特徴とする、請求項16の方法。
  18. アルコールがエタノールである、請求項16の方法。
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