JP2011252789A - 回転角を算出する装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レゾルバを用いて回転体の回転角を精度よく検出する。
【解決手段】制御装置30は、取得部31、算出部32、学習部33、算出部34を含む。取得部31は、レゾルバが実際に出力するレゾルバ信号θを取得する。算出部32は、理想角θ0と実際のレゾルバ信号θとの差をレゾルバ誤差値Δθとして算出する。学習部33は、今回周期よりも1周期前からN(Nは2以上の整数)周期前までのN個のレゾルバ誤差値Δθ1,Δθ2,…,ΔθNの波形に対してそれらの間の散らばりを平均化するための「なまし処理」を施してレゾルバ誤差学習値ΔθLの波形を算出する。算出部34は、今回周期のレゾルバ信号θ、レゾルバ誤差値Δθと、学習部33が学習したレゾルバ誤差学習値ΔθLとに基づいて、補正後のレゾルバ信号φを算出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、レゾルバを用いて回転体の回転角を算出する技術に関する。
レゾルバを用いて回転体の回転角を検出する手法が知られている。レゾルバから得られる検出値は、検出回路内の素子のバラツキおよびレゾルバのロータとステータ間の軸心のずれ等に起因する誤差を含んでおり、より高精度な回転角を得るためにレゾルバが検出した回転角を補正する手法が提案されている。
特開2009−8536号公報(特許文献1)には、レゾルバの回転速度が一定である時に、レゾルバが検出した回転角を複数の時点でサンプリングし、サンプリングした複数の回転角を用いて補正パラメータを算出し、算出した補正パラメータを用いてレゾルバが検出した回転角を補正する手法が開示されている。
特開2009−8536号公報
しかしながら、レゾルバ低回転時は、回転周期が長い、外乱による角速度の変化量が大きい、といった理由により回転速度が一定となる条件を満たし難く、レゾルバを検出した回転角を適切に補正できない可能性がある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、レゾルバ低回転時であっても、レゾルバを用いて回転体の回転角を精度よく検出することである。
この発明に係る装置は、レゾルバを用いて回転体の回転角を算出する。この装置は、基準角とレゾルバの検出角との偏差を所定周期で算出する偏差算出部と、偏差算出部が算出した複数の偏差の間の散らばりを平均化するための処理を行って偏差の学習値を算出する学習部と、偏差の学習値でレゾルバの検出角を補正して回転体の回転角を算出する回転角算出部とを備える。
好ましくは、学習部は、回転体の回転速度に応じて、複数の偏差の間の散らばりを偏差の学習値に反映させる度合いを調整する。
好ましくは、学習部は、回転体の回転速度が高いほど、複数の偏差の間の散らばりを偏差の学習値に反映させる度合いを大きくする。
好ましくは、学習部は、複数の偏差の間の散らばりを移動平均した値を偏差の学習値として算出する。
好ましくは、学習部は、複数の偏差に一次遅れ処理を施した値を偏差の学習値として算出する。
好ましくは、偏差算出部は、レゾルバの1回転周期における基準角と検出角との偏差の波形をレゾルバの回転周期毎に算出する。学習部は、レゾルバの複数の回転周期で算出された複数の偏差の波形の散らばりを平均化するための処理を行って偏差の学習波形を算出する。
この発明の別の局面に係る方法は、レゾルバを用いて回転体の回転角を算出する方法であって、所定周期で基準角とレゾルバの検出角との偏差を算出するステップと、偏差を算出するステップで算出された複数の偏差の間の散らばりを平均化するための処理を行って偏差の学習値を算出するステップと、偏差の学習値でレゾルバの検出角を補正して回転体の回転角を算出するステップとを含む。
本発明によれば、レゾルバ低回転時であっても、レゾルバを用いて回転体の回転角を精度よく検出することができる。
モータ駆動制御システムの全体構成図である。 制御装置の機能ブロック図(その1)である。 レゾルバ信号θおよびレゾルバ誤差値Δθの波形を例示した図である。 レゾルバ誤差学習値ΔθLの算出手法を示した図である。 残留誤差の波形を示す図である。 制御装置の処理手順を示すフローチャート(その1)である。 制御装置の機能ブロック図(その2)である。 制御装置の処理手順を示すフローチャート(その2)である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお以下図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則的に繰り返さないものとする。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態に従う装置が適用されるモータ駆動制御システム100の全体構成図である。
図1を参照して、モータ駆動制御システム100は、直流電圧発生部10♯と、平滑コンデンサC0と、インバータ14と、モータM1と、制御装置30とを備える。
モータM1は、たとえば、電動車両(ハイブリッド自動車、電気自動車や燃料電池車等の電気エネルギによって車両駆動力を発生する自動車をいうものとする)の駆動輪を駆動するためのトルクを発生するための走行用電動機である。あるいは、このモータM1は、エンジンにて駆動される発電機の機能を持つように構成されてもよく、電動機および発電機の機能を併せ持つように構成されてもよい。さらに、モータM1は、エンジンに対して電動機として動作し、たとえば、エンジン始動を行ない得るようなものとしてハイブリッド自動車に組み込まれるようにしてもよい。すなわち、本実施の形態において、「交流電動機」は、交流駆動の電動機、発電機および電動発電機(モータジェネレータ)を含むものである。
直流電圧発生部10♯は、直流電源Bと、平滑コンデンサC1と、コンバータ12とを含む。
直流電源Bは、代表的には、ニッケル水素またはリチウムイオン等の二次電池や電気二重層キャパシタ等の蓄電装置により構成される。
コンバータ12は、リアクトルL1と、電力用半導体スイッチング素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2とを含む。電力用半導体スイッチング素子Q1およびQ2は、正極線7および負極線5の間に直列に接続される。電力用半導体スイッチング素子Q1およびQ2のオン・オフは、制御装置30からのスイッチング制御信号S1およびS2によって制御される。
この発明の実施の形態において、電力用半導体スイッチング素子(以下、単に「スイッチング素子」と称する)としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、電力用MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタあるいは、電力用バイポ
ーラトランジスタ等を用いることができる。スイッチング素子Q1,Q2に対しては、ダイオードD1,D2が配置されている。リアクトルL1は、スイッチング素子Q1およびQ2の接続ノードと電力線6の間に接続される。また、平滑コンデンサC0は、正極線7および負極線5の間に接続される。
インバータ14は、正極線7および負極線5の間に並列に設けられる三相(U、V、W相)の各相の上下アーム(スイッチング素子)から成る。各相の上下アームのオン/オフは、制御装置30からのスイッチング制御信号S3〜S8によって制御される。
モータM1は、代表的には、3相の永久磁石型同期電動機であり、U,V,W相の3つのコイルの一端が中性点に共通接続されて構成される。さらに、各相コイルの他端は、インバータ14の各相の上下アームの中間点と接続されている。
コンバータ12は、基本的には、各スイッチング周期内でスイッチング素子Q1およびQ2が相補的かつ交互にオン/オフするように制御される。コンバータ12は、昇圧動作時には、直流電源Bが出力する直流電圧Vbを直流電圧VH(インバータ14への入力電圧に相当するこの直流電圧を、以下「システム電圧」とも称する)へ昇圧する。この昇圧動作は、スイッチング素子Q2のオン期間にリアクトルL1に蓄積された電磁エネルギを、スイッチング素子Q1およびダイオードD1を介して、正極線7へ供給することにより行なわれる。
また、コンバータ12は、降圧動作時には、直流電圧VHを直流電圧Vbに降圧する。この降圧動作は、スイッチング素子Q1のオン期間にリアクトルL1に蓄積された電磁エネルギを、スイッチング素子Q2およびダイオードD2を介して、電力線6へ供給することにより行なわれる。これらの昇圧動作または降圧動作における電圧変換比(VHおよびVbの比)は、上記スイッチング周期に対するスイッチング素子Q1,Q2のオン期間比(デューティ比)により制御される。
平滑コンデンサC0は、コンバータ12からの直流電圧を平滑化し、その平滑化した直流電圧をインバータ14へ供給する。
レゾルバ25は、ステータとモータM1の回転軸に取り付けられたロータとを備え、ロータの回転角を示すレゾルバ信号θを制御装置30へ出力する。レゾルバ25の構成そのものは周知のものでよい。レゾルバ25がn(nは自然数)倍角の場合、レゾルバ25は、モータM1が1回転する間(すなわちレゾルバ25のロータが1回転する間)に、位相が360度変化するレゾルバ信号θをn回繰り返し出力する。言い換えれば、モータM1が1/n回転する間にレゾルバ信号θの位相は360度変化する。以下の説明で用いる「レゾルバ周期」とは、レゾルバ信号θの位相が360度変化する周期を意味するものとする。本発明は、いずれの軸倍角のレゾルバにも適用可能である。
また、レゾルバ25は、レゾルバ信号θとは別に、1レゾルバ周期に1回、基準信号を制御装置30へ出力する。この基準信号は、後述するレゾルバ誤差の影響を受けない。
制御装置30は、図示しないCPU(Central Processing Unit)およびメモリを内蔵した電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)により構成され、当該メモリに記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、モータ駆動制御システム100の動作を制御する。
ところで、レゾルバ25が出力するレゾルバ信号θには、ロータの実回転角に対して、ロータの回転に同期した誤差成分(以下、「レゾルバ誤差」という)が含まれることが知られている。このレゾルバ誤差の影響を排除するためには、レゾルバ誤差を検出し、レゾルバ誤差をレゾルバ信号θから除く補正(以下、「キャンセル補正」ともいう)を行なうことが望ましい。
レゾルバ誤差を正しく検出するためには、ロータの回転周期および角速度(回転速度)、または、ロータの回転周期および角速度(回転加速度)が一定であるという条件が成立していることが必要である。また、レゾルバ誤差は、回転速度により変化することがあるため、回転速度毎にレゾルバ誤差を検出する必要がある。
しかし、レゾルバ低回転時(ロータの回転速度が所定値よりも低い場合)は、回転周期が長くなるとともに、モータM1の持つ回転エネルギが相対的に減少して外乱による角速度の変動量が大きくなる。これらの理由により、レゾルバ低回転時は、レゾルバ誤差を正しく検出するための上記条件が成立し難く、キャンセル補正後の回転角が実回転角と乖離してしまうことが懸念される。
このような問題に鑑み、制御装置30は、レゾルバ誤差を精度よく学習し、ロータの回転角の検出精度を向上させる。具体的には、制御装置30は、レゾルバ周期毎に、理想角θ0からのレゾルバ信号θの偏差(理想角θ0と実際のレゾルバ信号θとの差)をレゾルバ誤差値Δθとして算出し、算出した複数のレゾルバ誤差値Δθに後述する「なまし処理」を施してレゾルバ誤差値Δθを学習し(以下、この学習で得られる値を「レゾルバ誤差学習値ΔθL」という)、このレゾルバ誤差学習値ΔθLを用いて補正後のレゾルバ信号φを算出する。
図2は、制御装置30の機能ブロック図である。図2に示した各機能ブロックは、電子回路等によるハードウェア処理によって実現してもよいし、プログラムの実行等によるソフトウェア処理によって実現してもよい。
制御装置30は、取得部31、算出部32、学習部33、算出部34を含む。
取得部31は、レゾルバ25が実際に出力するレゾルバ信号θを取得し、算出部32,34に出力する。
算出部32は、理想角θ0と実際のレゾルバ信号θとの差をレゾルバ誤差値Δθとして算出し、学習部33および算出部34に出力する。ここで、理想角θ0は、ロータの実角度の理想的な角度であって、レゾルバ誤差値Δθを算出する際の基準となる角度である。なお、理想角θ0は、レゾルバ25が出力する上述した基準信号(レゾルバ誤差の影響を受けない信号)から1レゾルバ周期あたりのロータの回転速度、回転加速度を算出し、それらの回転速度、回転加速度に基づいて算出すればよい。
図3は、レゾルバ信号θおよびレゾルバ誤差値Δθの波形を例示した図である。図3に示すように、レゾルバ信号θと理想角θ0との偏差は、ロータの回転角に応じて周期的に変化する。この偏差は、レゾルバ誤差に依存するもので、回転速度が一定であれば、レゾルバ各周期でほぼ同じ波形となる。
算出部32は、レゾルバ周期毎に、理想角θ0を求め、理想角θ0と実際のレゾルバ信号θとの差をレゾルバ誤差値Δθとして算出する。なお、図3には、今回周期のレゾルバ信号θ、今回周期よりも1周期前から3周期前までのレゾルバ信号θ1,θ2,θ3の各波形と、それらに対応するレゾルバ誤差値Δθ、,Δθ1,Δθ2,Δθ3の各波形が示されている。これらのうち、レゾルバ信号θ2,θ3には、外乱による実回転角度の変動量が含まれている。しかしながら、理想角θ0には外乱による実回転角度の変動量が含まれていない。そのため、レゾルバ誤差値Δθ1,Δθ2には、外乱による実回転角度の変動量が、ロータの回転には同期しない外乱誤差として含まれることになる。このような外乱誤差は、上述したように、特にレゾルバ低回転時に発生しやすい。
そこで、図2に示す学習部33は、今回周期よりも1周期前からN(Nは2以上の整数)周期前までのN個のレゾルバ誤差値Δθ1,Δθ2,…,ΔθNの波形に対して「なまし処理」を施してレゾルバ誤差学習値ΔθLの波形を算出する。ここで、「なまし処理」とは、複数のレゾルバ誤差値Δθの間の散らばりを平均化(分散化)するための処理であって、この処理により、レゾルバ誤差値Δθの変化に対するレゾルバ誤差学習値ΔθLの変化を緩やかにすることができる。
なまし処理の具体的な手法としては、たとえば、移動平均処理や一次遅れ処理を用いることができる。以下では、主に、なまし処理として移動平均処理を用いる場合について説明する。
図4は、移動平均処理によるレゾルバ誤差学習値ΔθLの算出手法を示した図である。図4に示すように、学習部33は、1周期前からN周期前までの合計N個のレゾルバ誤差値Δθの波形を加えた値(=Δθ1+Δθ2+Δθ3+・・・+ΔθN)をNで割った値をレゾルバ誤差学習値ΔθLとして算出する。
なお、図4には、図3に示す1周期前から3周期前までのレゾルバ信号θ1,θ2,θ3の3個のレゾルバ誤差値Δθの波形からレゾルバ誤差学習値ΔθLを算出する場合を例示している。図4に示すように、学習部33による移動平均処理によって、レゾルバ誤差値Δθ1,Δθ2に含まれる外乱誤差がレゾルバ誤差学習値ΔθLに与える影響を分散化させることができる。つまり、外乱誤差が発生した場合であっても、その外乱誤差がレゾルバ誤差学習値ΔθLに与える影響を小さくして、レゾルバ誤差学習値ΔθLを真の誤差波形に近づけることができる。
算出部34は、今回周期のレゾルバ信号θ、レゾルバ誤差値Δθと、学習部33が学習したレゾルバ誤差学習値ΔθLとに基づいて、補正後のレゾルバ信号φを算出する。具体的には、算出部34は、今回周期のレゾルバ誤差値Δθをレゾルバ誤差学習値ΔθLでキャンセルして残留誤差を算出する。そして、算出部34は、今回周期のレゾルバ信号θから、今回周期のレゾルバ誤差値Δθおよび残留誤差の影響を除いた値を補正後のレゾルバ信号φとして算出する。
図5は、残留誤差の波形を示す図である。図5に示すように、算出部34は、今回周期のレゾルバ誤差値Δθをレゾルバ誤差学習値ΔθLでキャンセルして残留誤差を算出する。
図5に示す比較例は、今回周期のレゾルバ誤差値Δθを1周期前のレゾルバ誤差値Δθ1のみでキャンセルする従来相当の算出手法を用いた場合の残留誤差の波形を示す。この従来相当の算出手法では、1周期前のレゾルバ誤差値Δθ1に外乱誤差が含まれていると、その外乱誤差の影響が分散されずに残留誤差にそのまま反映されてしまい、補正後のレゾルバ信号が実回転角と乖離してしまう。
これに対し、本発明では、今回周期のレゾルバ誤差値Δθを、なまし処理を施したレゾルバ誤差学習値ΔθLでキャンセルして残留誤差を算出する。そのため、1周期前のレゾルバ誤差値Δθ1に外乱誤差が含まれているとしても、図5に示すように、外乱誤差が残留誤差に与える影響を小さくすることができる。そのため、補正後のレゾルバ信号φと実回転角と乖離を最小限に抑えることができる。
図6は、上述の機能を実現するための制御装置30の処理手順を示すフローチャートである。以下に示すフローチャートの各ステップ(以下、ステップを「S」と略す)は、上述したようにハードウェア処理によって実現してもよいしソフトウェア処理によって実現してもよい。
S10にて、制御装置30は、今回周期のレゾルバ信号θをレゾルバ25から取得しする。
S11にて、制御装置30は、レゾルバ25が出力する基準信号に基づいて今回周期の理想角θ0を求め、今回周期の理想角θ0と今回周期のレゾルバ信号θとの差を今回周期のレゾルバ誤差値Δθとして算出する。
S12にて、制御装置30は、今回周期よりも1周期前からN周期前までのN個のレゾルバ誤差値Δθ1,Δθ2,…,ΔθNを読み出し、読み出したN個のレゾルバ誤差値Δθ1,Δθ2,…,ΔθNに対して上述のなまし処理を施して今回周期のレゾルバ誤差学習値ΔθLを算出する。
S13にて、制御装置30は、今回周期のレゾルバ信号θ、今回周期のレゾルバ誤差値Δθ、今回周期のレゾルバ誤差学習値ΔθLに基づいて、今回周期のレゾルバ信号φを算出する。
なお、今回周期のレゾルバ信号θ,レゾルバ誤差値Δθは、制御装置30のメモリに記憶され、次回周期以降のなまし処理に用いられる。
以上のように、本実施の形態に係る制御装置30は、過去の複数のレゾルバ誤差値Δθに対してなまし処理を施してレゾルバ誤差学習値ΔθLを算出する。そのため、過去の複数のレゾルバ誤差値Δθの少なくともいずれかに外乱誤差が含まれているとしても、外乱誤差がレゾルバ誤差学習値ΔθLに与える影響が小さくなり、レゾルバ誤差学習値ΔθLを真の誤差波形に近づけることができる。このようなレゾルバ誤差学習値ΔθLを用いて、制御装置30は、補正後のレゾルバ信号φを算出する。そのため、外乱が生じ易いレゾルバ低回転時においても、補正後のレゾルバ信号φとロータの実回転角と乖離を最小限に抑えることができ、レゾルバ25を用いたモータM1の回転角の検出精度を向上させることができる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、なまし処理によって外乱誤差(過去の複数のレゾルバ誤差値Δθの散らばり)がレゾルバ誤差学習値ΔθLに与える影響を小さくすることにより、レゾルバ誤差学習値ΔθLを真の誤差波形に近づける。
これに対し、実施の形態2では、なまし処理の強度(過去の複数のレゾルバ誤差値Δθの散らばりをレゾルバ誤差学習値ΔθLに反映させる度合い)を、ロータの回転速度(角速度)に応じて変化させる。その他の構造、機能、処理は、前述の実施の形態1と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰り返さない。
図7は、実施の形態2に従う制御装置30Aの機能ブロック図である。なお、実施の形態2に従う制御装置30Aは、実施の形態1に従う制御装置30に対して、速度算出部35、強度設定部36をさらに備える。その他の機能については、実施の形態1に従う制御装置30と実質的に同じであるため詳細な説明はここでは繰り返さない。
速度算出部35は、算出部34が算出した補正後のレゾルバ信号φを時間微分した値dφ/dtをロータの回転速度ωとして算出する。
強度設定部36は、ロータの回転速度ωに応じて、学習部33が行なうなまし処理の強度(移動平均処理に用いるサンプル数)を設定する。
すなわち、真のレゾルバ誤差の波形が一定の波形であれば、なまし処理の強度が大きいほど、レゾルバ誤差学習値ΔθLの波形は真のレゾルバ差の波形に近づいていくので、補正後のレゾルバ信号φは外乱の影響を受け難くなる。
しかし、真のレゾルバ誤差波形が変化する際には、なまし処理の強度が大きいほど、真のレゾルバ誤差の変化に対するレゾルバ誤差学習値ΔθLの応答性が悪くなる。
そこで、強度設定部36は、ロータの回転速度ωが低いほど、なまし処理の強度を大きくする。すなわち、ロータの回転速度ωが低い場合は、外乱の影響を受け易い状況にあるため、真のレゾルバ誤差波形の変化に対する応答性よりも、外乱の影響を受け難くすることを優先する。具体的には、強度設定部36は、移動平均処理に用いるレゾルバ誤差値Δθのサンプル数を多くする。なお、なまし処理として一次遅れ処理を行なう場合であれば、時定数を長くすればよい。
言い換えれば、強度設定部36は、ロータの回転速度ωが高いほど、なまし処理の強度を小さくする。すなわち、ロータの回転速度ωが高い場合は、そもそも外乱の影響を受け難い状況にあるため、真のレゾルバ誤差波形の変化に対する応答性を優先する。具体的には、強度設定部36は、移動平均処理に用いるサンプル数(レゾルバ誤差値Δθの個数)を少なくする。なお、なまし処理として一次遅れ処理を行なう場合であれば、時定数を短くすればよい。
なお、なまし処理の強度の設定態様はこれに限定されるのもではない。たとえば、回転速度ωが所定値よりも低い場合は、レゾルバ誤差値Δθのサンプル数をN1個に設定し、回転速度ωが所定値よりも高い場合は、レゾルバ誤差値Δθのサンプル数をN1個よりも少ないN2個に設定するようにしてもよい。
学習部33は、強度設定部36が設定した強度で、上述のなまし処理を行なう。
図8は、上述の機能を実現するための制御装置30Aの処理手順を示すフローチャートである。なお、図8に示したステップのうち、前述の図6に示したステップと同じ番号を付しているステップについては、既に説明したため詳細な説明はここでは繰り返さない。
S20にて、強度設定部36は、補正後のレゾルバ信号φを時間微分した値dφ/dtをロータの回転速度ωとして算出する。
S21にて、強度設定部36は、ロータの回転速度ωに応じて、移動平均処理に用いるレゾルバ誤差値Δθのサンプル数(なまし処理の強度)を設定する。上述したように、回転速度ωが高いほど、移動平均処理に用いるレゾルバ誤差値Δθのサンプル数(なまし処理の強度、すなわち過去の複数のレゾルバ誤差値Δθの散らばりをレゾルバ誤差学習値ΔθLに反映させる度合い)を大きくする。
S22にて、強度設定部36は、設定されたサンプル数個分のレゾルバ誤差値Δθに対して上述のなまし処理を施してレゾルバ誤差学習値ΔθLを算出する。
以上のように、実施の形態2に係る制御装置30Aは、ロータの回転速度ωが低い場合、すなわち外乱の影響が発生し易い状況では、真のレゾルバ誤差波形の変化に対する応答性よりも外乱の影響を受け難くすることを優先してなまし処理の強度を大きくする。一方、ロータの回転速度ωが高い場合、すなわち外乱の影響が発生し難い状況では、真のレゾルバ誤差波形の変化に対する応答性を優先して、なまし強度を小さくする。そのため、真のレゾルバ誤差波形の変化に対する応答性と外乱の影響の排除性とをロータの回転速度ωに応じてバランスよく調整することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
5 負極線、6 電力線、7 正極線、10 直流電圧発生部、12 コンバータ、14 インバータ、25 レゾルバ、30,30A 制御装置、31 取得部、32,34 算出部、33 学習部、35 速度算出部、36 強度設定部、100 モータ駆動制御システム、B 直流電源、C0,C1 平滑コンデンサ、D1,D2 逆並列ダイオード、D1,D2 逆並列ダイオード、D1,D2 ダイオード、L1 リアクトル、M1 モータ、Q1,Q2 スイッチング素子。

Claims (7)

  1. レゾルバを用いて回転体の回転角を算出する装置であって、
    基準角と前記レゾルバの検出角との偏差を所定周期で算出する偏差算出部と、
    前記偏差算出部が算出した複数の前記偏差の間の散らばりを平均化するための処理を行って前記偏差の学習値を算出する学習部と、
    前記偏差の学習値で前記レゾルバの検出角を補正して前記回転体の回転角を算出する回転角算出部とを備える、回転角を算出する装置。
  2. 前記学習部は、前記回転体の回転速度に応じて、複数の前記偏差の間の散らばりを前記偏差の学習値に反映させる度合いを調整する、請求項1に記載の回転角を算出する装置。
  3. 前記学習部は、前記回転体の回転速度が高いほど、複数の前記偏差の間の散らばりを前記偏差の学習値に反映させる度合いを大きくする、請求項2に記載の回転角を算出する装置。
  4. 前記学習部は、複数の前記偏差の間の散らばりを移動平均した値を前記偏差の学習値として算出する、請求項1に記載の回転角を算出する装置。
  5. 前記学習部は、複数の前記偏差に一次遅れ処理を施した値を前記偏差の学習値として算出する、請求項1に記載の回転角を算出する装置。
  6. 前記偏差算出部は、前記レゾルバの1回転周期における前記基準角と前記検出角との偏差の波形を前記レゾルバの回転周期毎に算出し、
    前記学習部は、前記レゾルバの複数の回転周期で算出された複数の前記偏差の波形の散らばりを平均化するための処理を行って前記偏差の学習波形を算出する、請求項1に記載の回転角を算出する装置。
  7. レゾルバを用いて回転体の回転角を算出する方法であって、
    所定周期で基準角と前記レゾルバの検出角との偏差を算出するステップと、
    前記偏差を算出するステップで算出された複数の前記偏差の間の散らばりを平均化するための処理を行って前記偏差の学習値を算出するステップと、
    前記偏差の学習値で前記レゾルバの検出角を補正して前記回転体の回転角を算出するステップとを含む、回転角を算出する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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