JP2011236577A - 階段、階段形成用の側板及び階段の施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】施工の容易な階段、階段の施工を容易化できる階段形成用の側板、及び施工の容易な階段の施工方法を提供すること。
【解決手段】本発明の階段は、互いに平行に配置された一対の側板2,2間に、複数の段板3及び複数の蹴込板4を固定してなる階段であって、一対の側板2,2は、それぞれの内側面25に、下から1段目の段板の端部上面が当接される上方抑え面26a及び該段板の下に配される蹴込板の端部前面が当接される前方抑え面26bを有する切除部26を有し、該切除部26は、側板2の内側面25における、上方抑え面26aの下方に位置し且つ前方抑え面26bの後方に位置する部分の略全体を切除して形成されており、下から1段目の段板3Aの両端部が、上方抑え面26aと段板3Aの下に配された支持部材6との間に固定され、段板3Aの下に配された蹴込板4Aの両端部が、前方抑え面26bと支持部材6との間に固定されている。
【選択図】図3
【解決手段】本発明の階段は、互いに平行に配置された一対の側板2,2間に、複数の段板3及び複数の蹴込板4を固定してなる階段であって、一対の側板2,2は、それぞれの内側面25に、下から1段目の段板の端部上面が当接される上方抑え面26a及び該段板の下に配される蹴込板の端部前面が当接される前方抑え面26bを有する切除部26を有し、該切除部26は、側板2の内側面25における、上方抑え面26aの下方に位置し且つ前方抑え面26bの後方に位置する部分の略全体を切除して形成されており、下から1段目の段板3Aの両端部が、上方抑え面26aと段板3Aの下に配された支持部材6との間に固定され、段板3Aの下に配された蹴込板4Aの両端部が、前方抑え面26bと支持部材6との間に固定されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、階段、階段形成用の側板及び階段の施工方法に関する。
従来、戸建て木造住宅等の木造建築物における屋内階段としては、互いに平行に配置された一対の側板間に、複数の段板及び複数の蹴込板を固定してなる階段が広く用いられている。このような階段の側板の相対向する面(内側面)には、段板の端部が挿入される水平溝と蹴込板の端部が挿入される鉛直溝とを形成し、建築現場で階段を施工する際に、内側面同士が互いに平行となるように配置した一対の前記側板における前記水平溝に、階段の後方から段板を挿入すると共に、一対の該側板の前記鉛直溝に下方から蹴込板を挿入して固定することが一般的であった。
しかし、階段の下から1段目の段板の下に配される蹴込板を、互いに平行に配置した一対の側板の前記鉛直溝に挿入するには、それらの側板を持ち上げ、該蹴込板を下方から該鉛直溝に挿入する必要があり、例えば一人の施工者でそれを行うことは困難であった。また、所定位置に配した段板及び蹴込板をそれらが当該位置から動かないようにするために、蹴込板の上端部をその上に配された段板の下面にビスや釘等を介して固定することも行われていたが、一対の側板を所定箇所に固定した後においては、下から1段目の段板の更に下側での作業になるため、作業が容易ではなかった。
しかし、階段の下から1段目の段板の下に配される蹴込板を、互いに平行に配置した一対の側板の前記鉛直溝に挿入するには、それらの側板を持ち上げ、該蹴込板を下方から該鉛直溝に挿入する必要があり、例えば一人の施工者でそれを行うことは困難であった。また、所定位置に配した段板及び蹴込板をそれらが当該位置から動かないようにするために、蹴込板の上端部をその上に配された段板の下面にビスや釘等を介して固定することも行われていたが、一対の側板を所定箇所に固定した後においては、下から1段目の段板の更に下側での作業になるため、作業が容易ではなかった。
特許文献1には、互いに平行に配置される一対の側板の内側面に、階段裏面側において下方に向けて開放する鉛直な蹴込板取付溝を設けると共に、該蹴込板取付溝の後方に、前側が該蹴込板取付溝に連通し且つ後ろ側が階段裏面側において後方に向けて開放する作業溝を形成し、蹴込板を一対の側板に取り付けるに際し、階段裏面側における後方から蹴込板の両側縁部を上記両作業溝を介して両蹴込板取付溝までそれぞれ導いて、両蹴込板取付溝内にそれぞれ収容するようにした階段の蹴込板の取り付け方法が開示されている。
この方法によれば、下から1段目の段板の下に配する蹴込板を、側板を持ち上げなくても蹴込板取付溝内に収容することができる。しかし、その蹴込板を、その上に配された段板の下面に固定する作業は、依然として容易ではなかった。
この方法によれば、下から1段目の段板の下に配する蹴込板を、側板を持ち上げなくても蹴込板取付溝内に収容することができる。しかし、その蹴込板を、その上に配された段板の下面に固定する作業は、依然として容易ではなかった。
本発明の目的は、施工の容易な階段、階段の施工を容易化できる階段形成用の側板、及び施工の容易な階段の施工方法を提供することにある。
本発明は、互いに平行に配置された一対の側板間に、複数の段板及び複数の蹴込板を固定してなる階段であって、一対の前記側板は、それぞれの内側面に、下から1段目の段板の端部上面が当接される上方抑え面及び該段板の下に配される蹴込板の端部前面が当接される前方抑え面を有する切除部を有し、該切除部は、前記側板の前記内側面における、前記上方抑え面の下方に位置し且つ前記前方抑え面の後方に位置する部分の略全体を切除して形成されており、下から1段目の前記段板の両端部が、前記上方抑え面と該段板の下に配された支持部材との間に固定され、該段板の下に配された前記蹴込板の両端部が、前記前方抑え面と前記支持部材との間に固定されていることを特徴とする階段を提供することにより前記目的を達成したものである。
また、本発明は、複数の段板及び複数の蹴込板と組み合わされて階段を構成する階段形成用の側板であって、その片面に、下から1段目の段板の端部上面が当接される上方抑え面及び該段板の下に配される蹴込板の端部前面が当接される前方抑え面を有する切除部を有し、該切除部は、前記側板の前記片面における、前記上方抑え面の下方に位置し且つ前記前方抑え面の後方に位置する部分の略全体を切除して形成されている階段形成用の側板を提供することにより前記目的を達成したものである。
また、本発明は、前記の階段形成用の側板を一対用いて階段を形成する階段の施工方法であって、下から1段目の段板及び該段板の下に配される蹴込板を断面直角に結合する工程と、断面直角に結合した前記段板及び前記蹴込板を、互いに平行に配した一対の側板間に、階段の後方から挿入する工程と、該段板の両端部の下に支持部材を挿入して支持させる工程を具備する階段の施工方法を提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明によれば、施工の容易な階段が提供される。また、本発明によれば、階段の施工を容易化できる階段形成用の側板が提供される。また、本発明によれば、施工の容易な階段の施工方法が提供される。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づいて説明する。
本発明の階段の一実施形態である階段1は、図1に示すように、戸建て木造住宅の屋内階段であり、互いに平行に配置された一対の側板2,2間に、複数の段板3,3・・及び複数の蹴込板4,4・・を固定してなる。
本発明の階段の一実施形態である階段1は、図1に示すように、戸建て木造住宅の屋内階段であり、互いに平行に配置された一対の側板2,2間に、複数の段板3,3・・及び複数の蹴込板4,4・・を固定してなる。
一対の側板2,2は、それぞれ、図2に示すように、下階の床構成材1A上に載置されて固定される前端部2Fと、上階の構成材1Bに固定される後端部2Bとを有しており、前端部2Fと後端部2Bとの間には、傾斜した側面視直線状の上面21及び傾斜した側面視直線状の下面22を有している。また、側板2の前端部2Fには、下階の床構成材1A上に載置される床設置面23及び該床設置面23から垂直に立ち上がる前方鉛直面24を有している。階段1や側板2,2において、前方もしくは前側は、下階側又は下階に配される図2中の左側であり、後方又は後側は、図2中の右側である。
下階の床構成材1Aには、フローリング材等の床仕上げ材、床下地材、根太等も含まれる。また、上階の構成材1Bには、上階の床下地材、床梁等も含まれる。
本実施形態の階段1に使用した一対の側板2,2、複数の段板3,3、及び複数の蹴込板4,4は、何れも木質材からなる。木質材には、木材の無垢材の他、集成材、LVL、合板、パーティクルボード、MDF、及びこれらの2種以上からなる複合材等が挙げられる。
本実施形態の階段1に使用した一対の側板2,2、複数の段板3,3、及び複数の蹴込板4,4は、何れも木質材からなる。木質材には、木材の無垢材の他、集成材、LVL、合板、パーティクルボード、MDF、及びこれらの2種以上からなる複合材等が挙げられる。
本実施形態における一対の側板2,2は、それぞれ、木造住宅における柱や間柱等の鉛直材5、又はそのような鉛直材等に固定された面材(図示せず)上に、ビス、釘、ボルト等の公知の固定具により固定されており、それぞれ、前端部2Fが下階に位置し後端部2Bが上階に位置するように固定されている。また、一対の側板2,2は、図1に示すように、互いに平行となるように固定されており、両側板2それぞれにおける、他方の側板と相対向する面である内側面25に、図3に示すように、切除部26、段板挿入溝27、蹴込板挿入溝28が形成されている。
各側板2に形成されている、切除部26、段板挿入溝27及び蹴込板挿入溝28について説明する。
各側板2の切除部26は、階段1の下から1段目の段板3Aの端部及びその段板3Aの下に配される蹴込板4Aの端部を固定するために形成されたもので、図3に示すように、段板3Aの端部上面が当接される上方抑え面26a及び該段板3Aの下に配される蹴込板4Aの端部前面が当接される前方抑え面26bを有している。上方抑え面26aは、段板3Aの上方への移動を規制し、前方抑え面26bは、蹴込板4Aの前方への移動を規制する。また、この切除部26は、図3に示すように、側板2の内側面25における、上方抑え面26aの下方に位置し且つ前方抑え面26bの後方に位置する部分の略全体を切除して形成されている。
各側板2の切除部26は、階段1の下から1段目の段板3Aの端部及びその段板3Aの下に配される蹴込板4Aの端部を固定するために形成されたもので、図3に示すように、段板3Aの端部上面が当接される上方抑え面26a及び該段板3Aの下に配される蹴込板4Aの端部前面が当接される前方抑え面26bを有している。上方抑え面26aは、段板3Aの上方への移動を規制し、前方抑え面26bは、蹴込板4Aの前方への移動を規制する。また、この切除部26は、図3に示すように、側板2の内側面25における、上方抑え面26aの下方に位置し且つ前方抑え面26bの後方に位置する部分の略全体を切除して形成されている。
より具体的に説明すると、切除部26は、側板2の厚み方向における、内側面25から所定距離離間した位置に、該内側面25と平行な端部対向面26cを有している。端部対向面26cは、下から1段目の段板3A及びその下に配される蹴込板4Aを固定した際に、段板3Aの端面が対向する領域27’と該蹴込板4Aの端面が対向する領域28’とを有しており、更に、これらの2つの領域27’、28’と側板2の下面22とに囲まれた直角三角形状の領域6’を有している。この3つ領域27’,28’及び6’は、側板2の内側面25からの深さが等しく、内側面25と平行な一平面状の端部対向面26cを形成している。本発明における切除部26は、側板2の内側面25からの深さが、これら3つの領域27’,28’及び6’において等しいことが好ましいが、一対の側板2,2間の間隔を、完成した階段1の同側板2,2の間隔と同じ間隔に固定した状態において、予め断面直角に結合させた段板3A及び蹴込板4Aを、階段の後方から適正な配置位置まで差し込むことができる限り、前記領域27’と前記領域28’、前記領域27’と前記領域6’、又は前記領域28’と前記領域6’とで、内側面25からの深さが若干異なっていても良い。
階段1における側板2の切除部26には、下から1段目の段板3Aの端部が、その上面を上方抑え面26aに当接させた状態に配されており、また、その段板3Aの下に配される蹴込板4Aの端部が、その前面を前方抑え面26bに当接させた状態に配されている。図4及び図6に示すように、段板3Aの前端縁近傍の下面には、該前端縁に沿って延びる溝31が形成されており、該段板3Aの下に配される蹴込板4Aは、その上端部が、該溝31に挿入されていると共に、蹴込板4Aの後方から打ち込まれたビス、釘等の公知の固定具により段板3Aの下面に固定されている。これにより、段板3A及び蹴込板4Aは、断面直角に一体化されている。また、切除部26は、側板2における前方抑え面26bより前方に、段板3Aの端部の前端部が挿入される前端挿入部26dを有することが好ましい。段板3及び蹴込板4の「端部」及び「端面」は、階段1を正面から見たときに、左右方向(段板の幅方向,段板の長手方向)の両端に位置する端部及び端面である。
また、図4及び図5に示すように、側板2の切除部26に挿入された段板3Aの端部は、上方抑え面26aと該段板3Aの下方に配された支持部材6の上面6aとの間に挟まれて固定されており、同じく切除部26に挿入された蹴込板4Aの端部は、前方抑え面26bと支持部材6の前面6bとの間に挟まれて固定されている。また本階段1に用いた支持部材6は、階段の前方に向かって高さが減少するクサビ状の部材61と、階段の後方に向かって高さが減少する逆クサビ状の部材62との組みあわせから構成されている。支持部材6を構成する前記2部材61,62は、ビス、釘等の公知の固定具63,64を介して、少なくとも一部が、前記側板2の切除部26内に位置するように固定されている。
各側板2の段板挿入溝27は、図2及び図3に示すように、下から2段目以上の段板3を、階段の切除部26より上方に、多段状に固定するために形成されており、各側板2における蹴込板挿入溝28は、下から2段目以上の段板3の下に配される蹴込板4を、該段板3とそれより一段下の段板との間に固定するために形成されている。段板挿入溝27及び蹴込板挿入溝28は、側板2の内側面25に、該内側面25からの深さが前記端部対向面26cの前記3領域27’,28’及び6’と等しい溝として形成されている。階段1における段板挿入溝27には、階段1の後方から、該溝27の幅と略同じ厚みの段板3の端部が挿入されており、段板1における蹴込板挿入溝28には、各段板3の下方から、該溝28の幅と略同じ厚みの蹴込板4の端部が挿入されている。なお、2段目以上の段板3の前端縁近傍の下面にも、該前端縁に沿って延びる溝31が形成されており、それらの段板3の下に配される蹴込板4は、その上端部が該溝31に挿入され、その下端部が一段下の段板3の後端部に、図示しないビス、釘等の公知の固定具により固定されている。
切除部26、段板挿入溝27及び蹴込板挿入溝28は、厚みの均一な側板の内側面25側の一部を、NCルーターを用いた切削加工、ルーターを用いた加工等により切除することにより形成することができる。
次に、上記階段1の好ましい施工方法について説明する。
先ず、一対の側板2,2を、図7(a)に示すように、内側面25どうしが対向するように、建築中あるいはリフォーム中の建物の柱や間柱等に固定する。一対の側板2,2間の間隔は、通常、完成した階段における一対の側板2,2間の間隔と同じである。
この作業とは別に、階段1の下から1段目に配する段板3Aとその下に配する蹴込板4Aとを、図7に示すように、段板3A下面の溝31に蹴込板4Aの上端部を挿入すると共に、その裏側からビスや釘等の固定具71(図4参照)を打ち込み断面直角に一体化させる。この一体化作業は、一対の側板2,2を、建物の所定位置に固定する作業に対して、先立って行ってもよいし、後に行っても、並行して行ってもよい。
先ず、一対の側板2,2を、図7(a)に示すように、内側面25どうしが対向するように、建築中あるいはリフォーム中の建物の柱や間柱等に固定する。一対の側板2,2間の間隔は、通常、完成した階段における一対の側板2,2間の間隔と同じである。
この作業とは別に、階段1の下から1段目に配する段板3Aとその下に配する蹴込板4Aとを、図7に示すように、段板3A下面の溝31に蹴込板4Aの上端部を挿入すると共に、その裏側からビスや釘等の固定具71(図4参照)を打ち込み断面直角に一体化させる。この一体化作業は、一対の側板2,2を、建物の所定位置に固定する作業に対して、先立って行ってもよいし、後に行っても、並行して行ってもよい。
次いで、図7(a)に示すように、一体化させた段板3A及び蹴込板4Aを、その結合状態を維持したまま、階段1の後方から前方に向かって略水平に移動させ、前述のように互いに平行となるように配置した一対の側板2,2間に、階段1の後方から挿入する。この挿入は、一対の側板2,2それぞれの切除部26内に、段板3A及び蹴込板4Aそれぞれの端部が挿入され、好ましくは、図7(b)に示すように、蹴込板4Aの前面が前方抑え面26bに当接するまで行う。
次いで、図4に示すように、一対の側板2,2間に挿入した、段板3A及び蹴込板4Aにおける該段板3Aの両端部の下に、それぞれ支持部材6を挿入して段板3Aを下方から支持させる。この支持部材6の挿入は、図8に示すように、階段の前方に向かって高さが減少するクサビ状の部材61を含む複数の部材61,62のうち、クサビ状の部材61以外の部材62を先に、切除部26内における段板3A下の領域に挿入した後、クサビ状の部材61を、先に挿入した部材62上に押し込むことが好ましい。切除部26内に先に挿入した部材62は、クサビ状の部材61を押し込む前に公知の固定具64で、切除部26内に固定しておくことが好ましい。また、クサビ状の部材61を押し込む前に、クサビ状の部材61の下面、上面、前面及び側板対向面の何れか1以上に接着剤を塗工しておくことも好ましい。また、クサビ状の部材61に接着剤を塗工するのに代えて、あるいはクサビ状の部材61に接着剤を塗工すると共に、先に挿入した部材62の上面(部材61の下面に当接する面)に接着剤を塗工しておくことも好ましい。また、前述のように、押し込んだクサビ状の部材61を、公知の固定具63で切除部26内に固定することも好ましい。クサビ状の部材61を押し込む方法は、手で押し込んでも良いし、木槌やトンカチ等で打ち込んでも良い。手で途中まで押し込んだ後、木槌やトンカチ等で更に打ち込んでも良い。
そして、2段目以上の段板3及びそれらの下に配される蹴込板4を、一対の側板2,2間に固定する。この固定の方法及び順序は、従来の方法と同様に行うことができ、特に制限されない。例えば、2段目以上の段板3を、順次、階段1の後方から段板挿入溝27に挿入して固定した後、それらの下に、蹴込板4を、各段板の下方から蹴込板挿入溝28に挿入して固定しても良い。
以上のように、本実施形態の階段1、該階段に使用した側板2及び階段1の施工方法によれば、側板2,2の床接地面23を床構成材1Aに当接させたまま、一体化された段板3A及びその下に配される蹴込板4Aを、該側板2,2間に挿入可能であるため、段板3A及びその下に配する蹴込板4Aを配置するに当たり、側板2を持ち上げる必要がない。また、段板3A及び蹴込板4Aを、予め断面直角に結合した後に側板2,2間に挿入可能であるため、段板3Aと蹴込板4Aとを結合させる作業を、低い位置に配した段板3Aの下で行わなくてもすむので、作業負担の軽減を図ることができる。
また、切除部26における段板3Aの端部の下に支持部材6を配することにより、段板3Aが下方から安定に支持されるので、階段に必要な強度を確保することもできる。また、支持部材6として、クサビ状の部材61を含む複数の部材からなるものを用いることにより、段板3Aを該段板3Aと支持部材6との間に隙間が生じないように固定でき、階段がきしんだりする等の不都合を防止することもできる。図4に示す支持部材6は、クサビ状の部材61と逆クサビ状の部材62とを組み合わせたときに、その上下面が互いに平行な支持部材6を形成している。
なお、切除部26の、側板2の内側面25からの深さd1(図5参照)は、側板2の厚みt2(図5参照)の60〜75%であることが好ましく、65〜70%であることがより好ましい。支持部材6の厚みt6(図5参照)は、切除部26の前記深さd1の50〜70%であることが好ましく、60〜65%であることがより好ましい。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されず、種々変更可能である。例えば前記実施形態においては、クサビ状の部材を含む複数の部材の組み合わせからなる支持部材6を用いたが、クサビ状の部材を含まない複数部材からなる支持部材6を用いることもでき、また、単一の部材からなる支持部材を用いることもできる。また、クサビ状の部材61は、逆クサビ状の部材62と組み合わせるのに代えて、上下面が互いに平行な部材と組み合わせて用いることもでき、また、2以上の他の部材と組み合わせて用いることもできる。
1 階段
2 側板
26 切除部
26a 上方抑え面
26b 前方抑え面
26c 端面対向面
27 段板挿入部
28 蹴込板挿入部
3 段板
3A 下から1段目の段板
4 蹴込板
4A 下から1段目の段板の下に配される蹴込板
6 支持部材
61 クサビ状の部材
62 逆クサビ状の部材(クサビ状の部材と組み合わされる他の部材)
2 側板
26 切除部
26a 上方抑え面
26b 前方抑え面
26c 端面対向面
27 段板挿入部
28 蹴込板挿入部
3 段板
3A 下から1段目の段板
4 蹴込板
4A 下から1段目の段板の下に配される蹴込板
6 支持部材
61 クサビ状の部材
62 逆クサビ状の部材(クサビ状の部材と組み合わされる他の部材)
Claims (4)
- 互いに平行に配置された一対の側板間に、複数の段板及び複数の蹴込板を固定してなる階段であって、
一対の前記側板は、それぞれの内側面に、下から1段目の段板の端部上面が当接される上方抑え面及び該段板の下に配される蹴込板の端部前面が当接される前方抑え面を有する切除部を有し、該切除部は、前記側板の前記内側面における、前記上方抑え面の下方に位置し且つ前記前方抑え面の後方に位置する部分の略全体を切除して形成されており、
下から1段目の前記段板の両端部が、前記上方抑え面と該段板の下に配された支持部材との間に固定され、該段板の下に配された前記蹴込板の両端部が、前記前方抑え面と前記支持部材との間に固定されていることを特徴とする階段。 - 前記支持部材が、階段の前方に向かって高さが減少するクサビ状部材を含む複数の部材からなる請求項1記載の階段。
- 複数の段板及び複数の蹴込板と組み合わされて階段を構成する階段形成用の側板であって、その片面に、下から1段目の段板の端部上面が当接される上方抑え面及び該段板の下に配される蹴込板の端部前面が当接される前方抑え面を有する切除部を有し、該切除部は、前記側板の前記片面における、前記上方抑え面の下方に位置し且つ前記前方抑え面の後方に位置する部分の略全体を切除して形成されている階段形成用の側板。
- 請求項3記載の階段形成用の側板を一対用いて階段を形成する階段の施工方法であって、
下から1段目の段板及び該段板の下に配される蹴込板を断面直角に結合する工程と、断面直角に結合した前記段板及び前記蹴込板を、互いに平行に配した一対の側板間に、階段の後方から挿入する工程と、該段板の両端部の下に支持部材を挿入して支持させる工程を具備する階段の施工方法。
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