JP2011232660A - 偏光板保護用ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】ゲーム機、携帯情報端末、電子手帳、携帯電話等の特にモバイル用の中小型の偏光板の保護フィルムとして用い、いわゆるクロスニコル状態に配置した時に光干渉色が発生せず、紫外線吸収特性、光線透過率に優れる偏光板保護用ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】主配向軸がMDに対して30〜60度であり、フィルムの面内リターデーションが2500nm以下であることを特徴とする偏光板保護用ポリエステルフィルム。
【選択図】なし
【解決手段】主配向軸がMDに対して30〜60度であり、フィルムの面内リターデーションが2500nm以下であることを特徴とする偏光板保護用ポリエステルフィルム。
【選択図】なし
Description
本発明は、モバイル用途の偏光板に用いられる偏光板保護フィルム、すなわち、偏光膜に積層することにより、偏光板を保護するために使用されるフィルムに好適に使用される偏光板保護用ポリエステルフィルムに関するものである。
近年、テレビ、パソコン、デジタルカメラ、携帯電話等の表示装置として幅広く使用されている液晶ディスプレイに使用される偏光板は、一般的に保護フィルム/偏光膜/保護フィルム、または保護フィルム/偏光膜/位相差フィルムの構成からなり、従来偏光板の保護フィルムとしては、その高い透明性や光学等方性、異物の少なさなどの特徴からTACフィルムが多く使用されてきた。しかしながら、液晶ディスプレイに対するコストダウン要求が強まる中、TACフィルムのコストが高い点が問題になっている。また、特にゲーム機、携帯情報端末、電子手帳、携帯電話等のモバイル用の中小型偏光板においては、薄型化要求が高まるにしたがって、偏光板の保護フィルムの厚さの低減要求があるが、TACフィルムでは更なる薄肉化は難しい。
上記のような問題に対してシクロオレフィンポリマー等の他の素材でTACフィルムを代替する検討も多く行われている。
しかしながら、他素材でのフィルムは汎用樹脂を使用していないため、コストが高いという問題がある。一方、二軸配向ポリエステルフィルムは汎用樹脂であるため、コスト面での問題はないが、二軸配向ポリエステルフィルムにおいては、複屈折を有しその主配向軸がフィルム面内で一定方向に存在しないために、配向設計によっては偏光板としてクロスニコル状態に配置した時に光干渉色が発生したり、主配向軸の角度によっては十分な輝度が得られなかったりする場合がある。また、通常のポリエステルであればUV吸収能を有していないため、偏光板の保護フィルムとして使用した場合に液晶が劣化してしまう問題がある。一方、無延伸ポリエステルフィルムでは無配向であるため光干渉色や輝度の低下の問題はないが、厚さを100μm未満とするのが困難であり、薄型化要求が強い中小型用の偏光板の保護フィルムに用いることは好ましくない。
本発明は、上記実状に鑑みなされたものであって、その解決課題は、特にモバイル用の中小型偏光板としてクロスニコル状態に配置した時に光干渉色が発生せず、紫外線吸収特性、光線透過率に優れる偏光板保護用ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の偏光板保護用ポリエステルフィルムによれば、上記課題が容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、主配向軸がMDに対して30〜60度であり、フィルムの面内リターデーションが2500nm以下であることを特徴とする偏光板保護用ポリエステルフィルムに存する。
本発明によれば、偏光板保護フィルムとして、安価に光学特性に優れたポリエステルフィルムを提供することができ、本発明の工業的価値は高い。
本発明でいうポリエステルフィルムとは、いわゆる押出法に従い押出口金から溶融押出されたシートを延伸したフィルムである。
上記のフィルムを構成するポリエステルとは、ジカルボン酸と、ジオールとからあるいはヒドロキシカルボン酸から重縮合によって得られるエステル基を含むポリマーを指す。ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、ジオールとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール等を、ヒドロキシカルボン酸としては、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等をそれぞれ例示することができる。
かかるポリマーの代表的なものとして、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンー2、6ナフタレート等が例示される。
かかるポリマーの代表的なものとして、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンー2、6ナフタレート等が例示される。
本発明におけるポリエステルフィルムには、取り扱いを容易にするために透明性を損なわない条件で粒子を含有させてもよい。本発明で用いる粒子の例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、シリカ、カオリン、タルク、二酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、ゼオライト、硫化モリブデン等の無機粒子や、架橋高分子粒子、シュウ酸カルシウム等の有機粒子を挙げることができる。また粒子を添加する方法としては、原料とするポリエステル中に粒子を含有させて添加する方法、押出機に直接添加する方法等を挙げることができ、このうちいずれか一方の方法を採用してもよく、2つの方法を併用してもよい。
用いる粒子の粒径は、通常0.05〜5.0μm、好ましくは0.1〜4.0μmである。平均粒径が5.0μmより大きいとフィルムのヘーズが大きくなり、フィルムの透明性が低下することがある。平均粒径が0.1μmより小さいと、表面粗度が小さくなりすぎてフィルムの取り扱いが困難になる場合がある。粒子含有量は、ポリエステルに対し、通常0.001〜30.0重量%であり、好ましくは0.01〜10.0重量%である。粒子含有量が多いとヘーズが大きくなり、フィルムの透明性が低下することがあり、粒子含有量が少ないとフィルムの取り扱いが困難になる場合がある。
ポリエステルに粒子を添加する方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を採用しうる。例えば、ポリエステルを製造する任意の段階において添加することができるが、好ましくはエステル化の段階、もしくはエステル交換反応終了後、重縮合反応を進めてもよい。また、ベント付き混錬押出機を用い、エチレングリコールまたは水などに分散させた粒子のスラリーとポリエステル原料とをブレンドする方法、または、混錬押出機を用い、乾燥させた粒子とポリエステル原料とをブレンドする方法などによって行われる。
本発明のポリエステルフィルムを保護フィルムとして使用したモバイル用の中小型用偏光板において、輝度の低下を防ぐには、ポリエステルフィルムにおける主配向軸のMDに対する角度が30−60度であることが重要であり、好ましくは35−55度、特に好ましくは40−50度である。主配向軸のMDに対する角度が60度よりも大きい場合、輝度の低下が大きい。主配向軸のMDに対する角度が30度よりも小さい場合も、輝度の低下が大きく、偏光板をしては不十分な輝度となる。
本発明のポリエステルフィルムを保護フィルムとして使用したモバイル用の中小型用偏光板において、光干渉色の発生を防ぐため、ポリエステルフィルムにおけるフィルムの面内リターデーションが2500nm以下とする必要があり、さらに好ましくは2000nm以下、特に好ましくは1500nm以下である。フィルムの面内リターデーションが2500nmより大きい場合には、光の干渉色が強くなり、モバイル用の液晶ディスプレイにおいて、画像本来の色彩が得られない。
本発明のポリエステルフィルムの厚さは4〜50μmであることが好ましく、さらに好ましくは4〜38μmである。フィルムの厚さが4μmより薄いと、フィルムの製膜が困難であるとともにフィルムの取り扱いが難しい傾向がある。フィルムの厚さが50μmより厚い場合には、モバイル用として偏光板が厚くなる。
本発明ではポリエステルフィルムが紫外線吸収剤を含有していることが好ましい。紫外線吸収剤は液晶ディスプレイの液晶等の紫外線による劣化を防止するために配合される。ポリエステルフィルム中に含有される紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収剤および無機系紫外線吸収剤が挙げられる。
有機系紫外線吸収剤としては、サリチル酸系、例えば、フェニルサリチレート、p−t−ブチルフェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート等、ベンゾフェノン系、例えば、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−オクトキベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシロキシベンゾフェノン、2,2´−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−2´−ジヒドロキシ−4,4´−ジメトキシベンゾフェノン等、ベンゾトリアゾール系、例えば、2−(2´−ヒドロキシ−5´−t−オクチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−5´−t−オクチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−3´5´−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−3´−t−ブチル−5´−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−3´5´−ジ−t−ブチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール等、天然物系、例えば、オリザノール、シアバター、バイカリン等、生体系、例えば、角質細胞、メラニン、ウロカニン酸等が挙げられる。これら有機系紫外線吸収剤は1種類、または2種類以上併用して用いることができる。これらの有機系紫外線吸収剤には紫外線安定剤として、ヒンダードアミン系化合物を併用することができる。
無機系紫外線吸収剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタン系複合酸化物、酸化亜鉛系複合酸化物、ITO(錫ドープ酸化インジウム)、ATO(アンチモンドープ酸化錫)等が挙げられる。酸化チタン系複合酸化物としては、例えば、シリカ、アルミナをドープした酸化亜鉛等が挙げられる。これらの無機系紫外線吸収剤は1種類、または、2種類以上併用して用いることができる。また、有機系紫外線吸収剤と無機系紫外線吸収剤を併用してもかまわない。
紫外線吸収剤をポリエステルフィルムに配合する方法として、紫外線吸収剤を押出機に直接添加する方法、あらかじめ紫外線吸収剤を練り込んだポリエステル樹脂を押出機に添加する方法等を挙げることができ、このうちいずれか一方の方法を採用してもよく、2つの方法を併用してもよい。
本発明の偏光板において、いずれかの構成部材において、紫外線吸収性能が付与される必要がある。ポリエステルフィルム以外の部材において紫外線吸収性能が付与されていない場合には、本発明のポリエステルフィルムにおいて、波長380nmにおける光線透過率が10.0%以下であることが好ましい。さらに好ましくは、5.0%以下である。波長380nmにおける光線透過率が10.0%より大きくなると、ポリエステルフィルム以外の部材に紫外線吸収性能がない場合には、液晶の劣化が促進されるため、好ましくない。
本発明では、必要に応じて他にも添加剤を加えてもよい。このような添加剤としては、例えば、安定剤、潤滑剤、架橋剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、染料、顔料、などが挙げられる。
本発明においては、公知の手法により乾燥したポリエステルチップを溶融押出装置に供給し、それぞれのポリマーの融点以上である温度に加熱し溶融する。次いで、溶融したポリマーをダイから押出し、回転冷却ドラム上でガラス転移点以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、本発明においては静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。
本発明においては、このようにして得られたシートを2軸方向に延伸してフィルム化することが好ましい。延伸条件について具体的に述べると、前記未延伸シートを好ましくは縦方向に80〜130℃で1.3〜6倍に延伸し、縦1軸延伸フィルムとした後、横方向に90〜160℃で1.3〜6倍延伸を行い。150〜240℃で1〜600秒間熱処理を行うことが好ましい。さらにこの際、熱処理の最高温度ゾーンおよび/または熱処理出口のクーリングゾーンにおいて、縦方向および/または横方向に0.1〜20%弛緩する方法が好ましい。
偏光板として、PVAの接着剤との密着させるため、あるいはハードコートとの密着性を向上させるために少なくとも片面に塗布層を設けることが好ましい。
また、塗布層は、帯電防止剤、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料、顔料などを含有していてもよい。
塗布剤の塗布方法としては、リバースロールコーター、グラビアコーター、ロッドコーター、エアドクターコーターまたはこれら以外の塗布装置を使用することができる。
なお、塗布剤のフィルムへの塗布性や接着性を改良するため、塗布前にフィルムに化学処理や放電処理を施してもよい。また、表面特性をさらに改良するため、塗布層形成後に放電処理を施してもよい。
塗布層の厚みは、最終的な乾燥厚さとして、通常0.02〜0.5μm、好ましくは0.03〜0.3μmの範囲である。塗布層の厚さが0.02μm未満の場合は、本発明の効果が十分に発揮されない恐れがある。塗布層の厚さが0.5μmを超える場合は、フィルムが相互に固着しやすくなったり、特にフィルムの高強度化のために塗布処理フィルムを再延伸する場合は、工程中のロールに粘着しやすくなったりする傾向がある。上記の固着の問題は、特にフィルムの両面に同一の塗布層を形成する場合に顕著に現れる。
なお、必要に応じてフィルムの製造後にコートするオフラインコートと呼ばれる方法でコートしてもよい。コーティングの材料としては、オフラインコートの場合は水系および/または溶剤系いずれでもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、種々の諸物性、特性は以下のように測定、または定義されたものである。実施例中、「%」は「重量%」を意味する。
(1)主配向軸の測定
カールツァイス社製偏光顕微鏡を用いて、ポリエステルフィルムの配向を観察し、ポリエステルフィルム面内の主配向軸の方向がポリエステルフィルムのMDに対して何度傾いているかを求めた。なお、測定上、主配向軸が90度を越えた場合には、その補角を主配向軸のMD方向に対する角度とした。
カールツァイス社製偏光顕微鏡を用いて、ポリエステルフィルムの配向を観察し、ポリエステルフィルム面内の主配向軸の方向がポリエステルフィルムのMDに対して何度傾いているかを求めた。なお、測定上、主配向軸が90度を越えた場合には、その補角を主配向軸のMD方向に対する角度とした。
(2)面内リターデーションの測定
大塚電子株式会社製、セルギャップ検査装置RETS−1100Aを用い、フィルムの面内リターデーションを測定した。フィルムの面内リターデーションの測定には光干渉法を用い、アパーチャ径5mmとし23℃で行った。
大塚電子株式会社製、セルギャップ検査装置RETS−1100Aを用い、フィルムの面内リターデーションを測定した。フィルムの面内リターデーションの測定には光干渉法を用い、アパーチャ径5mmとし23℃で行った。
(3)視認性の検査
ポリビニルアルコール(PVA)フィルム((株)クラレ製、重合度2400)を用いて、第1浴(ヨウ素、KI水溶液−30℃)で3倍延伸後、第2浴(ホウ酸、KI水溶液−55℃)中でトータル延伸倍率を6倍まで延伸して偏光子を得た。その後、PVA系接着剤を用いて、片面に厚さ40μmのTACフィルムを、片面にポリエステルフィルムを貼り合わせ偏光板を作製した。当該偏光板をTACフィルム側が液晶側になるようにバックライトユニット側の偏光板としてモバイル用の液晶パネルに実装し視認性を確認した。
◎:輝度の低下も光干渉色がなく、良好である
○:輝度の低下または光干渉色が少しあるが、全く問題ない
△:輝度の低下または光干渉色があるが、許容できる程度である
×:輝度の低下または光干渉色が強く、偏光板として使用できない
ポリビニルアルコール(PVA)フィルム((株)クラレ製、重合度2400)を用いて、第1浴(ヨウ素、KI水溶液−30℃)で3倍延伸後、第2浴(ホウ酸、KI水溶液−55℃)中でトータル延伸倍率を6倍まで延伸して偏光子を得た。その後、PVA系接着剤を用いて、片面に厚さ40μmのTACフィルムを、片面にポリエステルフィルムを貼り合わせ偏光板を作製した。当該偏光板をTACフィルム側が液晶側になるようにバックライトユニット側の偏光板としてモバイル用の液晶パネルに実装し視認性を確認した。
◎:輝度の低下も光干渉色がなく、良好である
○:輝度の低下または光干渉色が少しあるが、全く問題ない
△:輝度の低下または光干渉色があるが、許容できる程度である
×:輝度の低下または光干渉色が強く、偏光板として使用できない
(4)光線透過率の測定
分光光度計(株式会社島津製作所UV−3100PC型)により、スキャン速度を低速、サンプリングピッチを2nm、波長300〜700nm領域で連続的に光線透過率を測定し、380nmの波長での光線透過率を検出した。
分光光度計(株式会社島津製作所UV−3100PC型)により、スキャン速度を低速、サンプリングピッチを2nm、波長300〜700nm領域で連続的に光線透過率を測定し、380nmの波長での光線透過率を検出した。
(5)総合判定
◎:輝度の低下光干渉色がなく、取り扱い性、UV吸収特性、光線透過率も良好で偏光板として問題ない
○:光干渉色、取り扱い性、UV吸収特性、光線透過率のいずれかが若干劣るが、偏光板としては使用できる
△:光干渉色、取り扱い性、UV吸収特性、光線透過率のいずれかが劣るが、偏光板として許容できるレベルである
△△:光干渉色、取り扱い性、UV吸収特性、光線透過率のいずれかが劣るが、辛うじて偏光板として許容できるレベルである
×:光干渉色、取り扱い性、UV吸収特性、光線透過率のいずれかが劣り、偏光板としては使用できない
△△以上を合格とする。
◎:輝度の低下光干渉色がなく、取り扱い性、UV吸収特性、光線透過率も良好で偏光板として問題ない
○:光干渉色、取り扱い性、UV吸収特性、光線透過率のいずれかが若干劣るが、偏光板としては使用できる
△:光干渉色、取り扱い性、UV吸収特性、光線透過率のいずれかが劣るが、偏光板として許容できるレベルである
△△:光干渉色、取り扱い性、UV吸収特性、光線透過率のいずれかが劣るが、辛うじて偏光板として許容できるレベルである
×:光干渉色、取り扱い性、UV吸収特性、光線透過率のいずれかが劣り、偏光板としては使用できない
△△以上を合格とする。
実施例1:
(ポリエステルチップの製造法)
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール70部、および酢酸カルシウム一水塩0.07部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノール留去させエステル交換反応を行い、反応開始後、約4時間半を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次に燐酸0.04部および三酸化アンチモン0.035部を添加し、常法に従って重合した。すなわち、反応温度を徐々に上げて、最終的に280℃とし、一方、圧力は徐々に減じて、最終的に0.05mmHgとした。4時間後、反応を終了し、常法に従い、チップ化してポリエステル(A)を得た。得られたポリエステルチップの溶液粘度IVは、0.66であった。
(ポリエステルチップの製造法)
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール70部、および酢酸カルシウム一水塩0.07部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノール留去させエステル交換反応を行い、反応開始後、約4時間半を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次に燐酸0.04部および三酸化アンチモン0.035部を添加し、常法に従って重合した。すなわち、反応温度を徐々に上げて、最終的に280℃とし、一方、圧力は徐々に減じて、最終的に0.05mmHgとした。4時間後、反応を終了し、常法に従い、チップ化してポリエステル(A)を得た。得られたポリエステルチップの溶液粘度IVは、0.66であった。
(ポリエステルBの製造方法)
上記ポリエステル(A)を製造する際、平均粒径2μmの非晶質シリカを1000ppm添加し、ポリエステル(B)を作成した。
上記ポリエステル(A)を製造する際、平均粒径2μmの非晶質シリカを1000ppm添加し、ポリエステル(B)を作成した。
(ポリエスエルCの製造方法)
上記ポリエステル(A)を製造する際、紫外線吸収剤として2,2−(1,4−フェニレン)ビス[4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン]を10%濃度となるように添加してポリエステル(C)を作成した。
上記ポリエステル(A)を製造する際、紫外線吸収剤として2,2−(1,4−フェニレン)ビス[4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン]を10%濃度となるように添加してポリエステル(C)を作成した。
(ポリエステルフィルムの製造)
上記ポリエステル(A)、(C)をそれぞれ85%、15%の割合で混合した原料をB層用の原料とし、ポリエステル(B)をA層用の原料とし、A層およびB層用原料をそれぞれ別個の溶融押出機により溶融押出して(A/B/A)の2種3層積層の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、90℃にて縦方向に3.4倍延伸した後、さらにテンター内で予熱工程を経て90℃で横方向に4.5倍延伸、230℃で10秒間の熱処理を行い、製膜機にて巻き取ったロールの端位置より厚さ38μmのポリエステルフィルムを得た。評価結果を下記表1に示す。
上記ポリエステル(A)、(C)をそれぞれ85%、15%の割合で混合した原料をB層用の原料とし、ポリエステル(B)をA層用の原料とし、A層およびB層用原料をそれぞれ別個の溶融押出機により溶融押出して(A/B/A)の2種3層積層の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、90℃にて縦方向に3.4倍延伸した後、さらにテンター内で予熱工程を経て90℃で横方向に4.5倍延伸、230℃で10秒間の熱処理を行い、製膜機にて巻き取ったロールの端位置より厚さ38μmのポリエステルフィルムを得た。評価結果を下記表1に示す。
実施例2:
実施例1において、縦延伸倍率を4.0倍とする以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、縦延伸倍率を4.0倍とする以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例3:
実施例1において、製膜機にて巻き取ったロールの、主配向軸55度の位置よりフィルムを得る以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、製膜機にて巻き取ったロールの、主配向軸55度の位置よりフィルムを得る以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例4:
実施例1において、製膜機にて巻き取ったロールの、主配向軸52度の位置よりフィルムを得る以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、製膜機にて巻き取ったロールの、主配向軸52度の位置よりフィルムを得る以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例5:
実施例1において、縦延伸倍率を3.6倍とする以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、縦延伸倍率を3.6倍とする以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例6:
実施例1において、製膜機にて巻き取ったロールの、主配向軸48度の位置よりフィルムを得る以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、製膜機にて巻き取ったロールの、主配向軸48度の位置よりフィルムを得る以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例7:
実施例1において、B層用の原料として、ポリエステル(A)を使用する以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、B層用の原料として、ポリエステル(A)を使用する以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例8:
実施例1において、フィルムの厚さを48μmとする以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、フィルムの厚さを48μmとする以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例9:
実施例1において、フィルムの厚さを25μmとする以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、フィルムの厚さを25μmとする以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例10:
実施例1において、B層用の原料として、ポリエステル(A)、(C)をそれぞれ92%、8%の割合で混合した原料を使用する以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、B層用の原料として、ポリエステル(A)、(C)をそれぞれ92%、8%の割合で混合した原料を使用する以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例11:
実施例1において、フィルムの厚さを4.5μmとする以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、フィルムの厚さを4.5μmとする以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例12:
実施例1において、フィルムの厚さを6μmとする以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、フィルムの厚さを6μmとする以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
比較例1:
実施例1において、製膜機にて巻き取ったロールの、主配向軸70度の位置よりフィルムを得る以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、製膜機にて巻き取ったロールの、主配向軸70度の位置よりフィルムを得る以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
比較例2:
実施例1において、フィルム厚さを60μmとする以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1において、フィルム厚さを60μmとする以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
以上、得られた結果をまとめて下記表1に示す。
本発明のフィルムは、例えば、偏光板保護用フィルムとして好適に利用することができる。
Claims (2)
- 主配向軸がMDに対して30〜60度であり、フィルムの面内リターデーションが2500nm以下であることを特徴とする偏光板保護用ポリエステルフィルム。
- 少なくとも3層からなる積層ポリエステルフィルムであって、少なくとも中間層に紫外線吸収剤を含有し、波長380nmにおける光線透過率が10.0%以下であることを特徴とする請求項1に記載の偏光板保護用ポリエステルフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010104634A JP2011232660A (ja) | 2010-04-29 | 2010-04-29 | 偏光板保護用ポリエステルフィルム |
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---|---|---|---|
JP2010104634A JP2011232660A (ja) | 2010-04-29 | 2010-04-29 | 偏光板保護用ポリエステルフィルム |
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