JP2011226432A - 可変動弁機構 - Google Patents

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邦彦 田中
Masaru Kataoka
大 片岡
Kaoru Hanawa
薫 塙
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誠 藤久保
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Abstract

【課題】内燃機関のバルブ作動モードを切り替える可変動弁機構において、メンテナンス頻度を増すことなく、バルブ作動モードの切り替え精度を良好に維持する。
【解決手段】各吸気カム21,22がカムシャフト11の軸方向で一体的に移動可能であり、カムシャフト11と一体的に回転するタイミングカム26と、このタイミングカム26から受けた駆動力を各吸気カム21,22の前記軸方向の移動に変換する機械式の連動機構20Aとを備え、連動機構20Aの各アーム部材31,32が互いに係合することで、これらの一方から他方への動力伝達が可能となり、各アーム部材31,32が前記係合を解除することで、これらの間の動力伝達が不能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関のバルブ作動モードを切り替える可変動弁機構に関する。
従来、一機関弁に対してプロファイルの異なる複数のカムロブを有するカム軸を備えると共に、ロッカーアームをカム軸方向で移動可能とし、ロッカーアームにおける機関弁を作動させるカムフォロアに各カムロブの何れかを当接させることで、機関弁を異なるパターンで作動させる可変動弁機構において、カムシャフトに設けたタイミングカム(ポンプ用カム)によりポンププランジャを駆動し、ポンプ室内に発生した作動油圧によりロッカーアームを軸方向移動させる摺動軸をスライド移動させることで、バルブ駆動カムを切り替えるものがある(例えば特許文献1参照)。これは、ロッカーアームの非作動時には電磁式開閉弁を開放して作動油圧を制御することで、バルブ作動モードの切り替え制御を行うものである。
実開昭61−200404号公報
ところで、上記従来の技術のように、カム軸に設けた駆動部(タイミングカム)を利用して機構を作動させるために、動力伝達媒体として油圧を用いる場合には、バルブ作動モードの切り替えタイミングか否かにかかわらず、カムシャフトが回転する度に作動油が流動することとなる。このため、バルブ作動モードの切り替え精度を良好に保つには、作動油の管理が厳しくなる等、メンテナンス頻度が増すことがある。
そこで本発明は、内燃機関のバルブ作動モードを切り替える可変動弁機構において、メンテナンス頻度を増すことなく、バルブ作動モードの切り替え精度を良好に維持することを目的とする。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、一機関弁(6)に対してプロファイルの異なる複数のカムロブ(21,22)を有するカム軸(11)を備え、前記機関弁(6)を作動させるカムフォロア(13d)に前記各カムロブ(21,22)の何れかを当接させることで、前記機関弁(6)を異なるパターンで作動させる可変動弁機構(20,120)において、前記各カムロブ(21,22)が前記カム軸(11)の軸方向で一体的に移動可能であり、前記カム軸(11)と一体的に回転する駆動部(26)と、この駆動部(26)から受けた駆動力を前記各カムロブ(21,22)の前記軸方向の移動に変換する機械式の連動機構(20A,120A)とを備え、前記連動機構(20A,120A)が、相互に独立して作動可能な複数の連動部材(31,32)を有し、前記各連動部材(31,32)が互いに係合することで、これらの一方から他方への動力伝達が可能となり、前記各連動部材(31,32)が前記係合を解除することで、これらの間の動力伝達が不能となることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記連動機構(20A,120A)が、前記各連動部材(31,32)の少なくとも一方に係脱してこれら各連動部材(31,32)間の動力伝達の可否を切り替える連結部材(33)と、この連結部材(33)を移動せしめるアクチュエータ(34,34’)とを有し、前記連結部材(33)を介して前記各連動部材(31,32)が互いに係合して一体的に作動することを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記連結部材(33)が、前記各連動部材(31,32)を揺動可能に支持する支持軸(29)の軸方向で移動することで、前記各連動部材(31,32)の少なくとも一方に係脱することを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記各連動部材(31,32)が、前記支持軸(29)を挿通すると共に前記支持軸(29)の軸方向で互いに隣接する支持ボス(31a,32a)をそれぞれ有し、前記連結部材(33)が、前記支持軸(29)にその径方向に沿って設けられた貫通孔(33a)に挿入保持され、前記各支持ボス(31a,32a)における互いに対向する端部には、前記連結部材(33)を係脱させる溝部(31e,31e’,32e)がそれぞれ形成され、これら各溝部(31e,31e’,32e)間を前記連結部材(33)が移動可能であることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記各溝部(31e,32e)の一方は、前記連結部材(33)における前記支持軸(29)の軸方向での幅よりも浅く、前記各溝部(31e,32e)の他方は、前記連結部材(33)における前記支持軸(29)の軸方向での幅よりも深く形成されることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、前記支持軸(29)が前記連結部材(33)と共に軸方向移動可能であり、この支持軸(29)の端部に前記アクチュエータ(34)が係合して前記支持軸(29)を軸方向移動させることを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、前記駆動部(26)が、クランクシャフトから駆動力を受ける従動部(19)に一体形成されることを特徴とする。
請求項8に記載した発明は、前記各カムロブ(21,22)が一体化されてカム群(23)を形成し、前記カム軸(11)内に前記軸方向で移動可能に挿通されると共に一端部が前記カム群(23)に連結されるロッド(28)を備え、前記ロッド(28)の他端部が前記カム軸(11)の前記駆動部(26)側に位置すると共にこの端部から突出し、このロッド(28)の他端部と前記駆動部(26)とに渡って前記各連動部材(31,32)が配置されることを特徴とする。
請求項9に記載した発明は、前記支持軸(29)の軸方向視で、前記各連動部材(31,32)の一方における前記駆動部(26)の接点(T1)から揺動中心(C4)までの距離(L1)と、前記各連動部材(31,32)の他方における揺動中心(C4)から前記ロッド(28)の接点(T2)までの距離(L2)とが、互いに略同一に設定されることを特徴とする。
請求項10に記載した発明は、前記カム群(23)を前記ロッド(28)に向けて付勢する第一付勢手段(23a)と、前記各連動部材(31,32)の少なくとも一方を前記ロッド(28)に向けて付勢する第二付勢手段(32d)とを有し、前記第二付勢手段(32d)が前記ロッド(28)を介して前記カム群(23)に付与する付勢力よりも、前記第一付勢手段(23a)が前記カム群(23)に付与する付勢力の方が大きく設定されることを特徴とする。
請求項11に記載した発明は、前記各カムロブ(21,22)が一体化されてカム群(23)を形成し、前記カム軸(11)内に前記軸方向で移動可能に挿通されると共に一端部が前記カム群(23)に連結されるロッド(28)を備え、このロッド(28)の他端部と前記駆動部(26)とに渡って前記各連動部材(31,32)が配置され、前記支持軸(29)には、前記連結部材(33)による前記各連動部材(31,32)同士の係合が解かれた際に前記各連動部材(31,32)の内の前記ロッド(28)に係合するものの動きを固定する固定手段(33,36)が設けられることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、駆動部と各カムロブとを機械式の連動機構を介して連動させることで、油圧を介してカムロブを作動させる場合と比べて、メンテナンス頻度を増すことなくバルブ作動モードの切り替えの精度を良好に維持することができる。また、連動機構の各連動部材を互いに係脱させてこれらの間の動力伝達の可否を切り替えることで、モード切り替えタイミングではない通常運転時における連動機構の無駄な動きを抑えることができる。
請求項2,3に記載した発明によれば、アクチュエータで連結部材を移動させて連動機構の作動を切り替えることで、連動機構の作動精度を高めることができる。また、アクチュエータは連結部材を支持軸の軸方向で移動させるのみですむので、アクチュエータひいてはエンジンの小型化を図ることができる。
請求項4に記載した発明によれば、連結部材を各溝部に跨るように配置することで、各連動部材間の動力伝達を可能にすると共に、連結部材を一方の溝部内に没入させることで、各連動部材間の動力伝達を不能にできる。また、連結部材を各支持ボス間に配置することで、この連結部材を外部に露出させず、連結部材の作動を良好に維持できる。
請求項5に記載した発明によれば、連結部材を浅い溝部側に移動することで、連結部材を各溝部に跨るように配置して各連動部材間の動力伝達を可能にできると共に、連結部材を深い溝部側に移動することで、連結部材を深い溝部内に没入させて各連動部材間の動力伝達を不能にできる。また、アクチュエータによるキーの移動制御も容易にできる。
請求項6に記載した発明によれば、支持軸を介して連結部材を軸方向移動させるので、専用の作動部材を不要として連結部材を各溝部間で移動でき、部品点数の削減を図ることができる。
請求項7に記載した発明によれば、駆動部専用の支持部材を不要にでき、部品点数の削減を図ることができる。
請求項8に記載した発明によれば、カム群をカム軸上で移動させるスライドカム式の可変動弁機構において、カム軸内に挿通するロッドの突出端部と駆動部とを同一側に配置すると共に、これらを繋ぐように各連動部材を配置することで、駆動部からカム群までの動力伝達経路を短縮でき、カム切り替え精度の向上を図ることができる。
請求項9に記載した発明によれば、各連動部材の長さを同一にしてこれらの共用化を図ることができる。
請求項10に記載した発明によれば、カム群を付勢する第一付勢手段よりもカム群に対する付勢力の小さい第二付勢手段により、各連動部材の少なくとも一方を付勢することで、当該連動部材及びロッドの遊びを抑えてその振動等を抑制できる。
請求項11に記載した発明によれば、連結部材の移動により各連動部材同士を係合させてカム作動モードを切り替えた後、連結部材のさらなる移動により各連動部材同士の係合を解除すると共に、固定手段によりロッドに係合する連動部材の動きを固定することで、カム作動モードの切り替え後は駆動部の影響を受けずに切り替え後のカム作動モードを維持することができる。
本発明の実施形態におけるエンジンのシリンダヘッドの右側面図である。 上記エンジンのカムシャフトの軸線に沿う断面図であり、(a)は低速回転域の状態、(b)は高速回転域の状態をそれぞれ示す。 上記エンジンの可変動弁機構の要部部品の分解斜視図である。 上記可変動弁機構の要部の通常運転時の左側面図である。 上記可変動弁機構の低速回転域での通常運転時における図2の要部に相当する作用説明図である。 上記可変動弁機構の高速回転域での通常運転時における図2の要部に相当する作用説明図である。 上記可変動弁機構の要部のモード切り替え時の左側面図である。 上記可変動弁機構のモード切り替えタイミングにおける図2の要部に相当する作用説明図である。 本発明の第二実施形態における可変動弁機構の低速回転域での通常運転時の左側面図である。 図9に示す可変動弁機構のモード切り替え時の左側面図である。 図9に示す可変動弁機構の高速回転域での通常運転時の左側面図である。
<第一実施形態>
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明するエンジンを搭載する車両における向きと同一とする。前記エンジンは、クランクケース上にシリンダを起立させ、このシリンダの後方から吸気すると共に前方へ排気する基本構成を有する。以下の説明に用いる図中適所には、前記車両の前方を示す矢印FR、左方を示す矢印LH、上方を示す矢印UPが示されている。
図1は、例えば自動二輪車等の鞍乗り型車両の原動機である四ストロークOHC二バルブ単気筒エンジン(内燃機関、以下、単にエンジンという)のシリンダヘッド2の右側面図である。シリンダヘッド2上にはヘッドカバー3が取り付けられ、これらシリンダヘッド2及びヘッドカバー3により動弁室4が形成される。この動弁室4内には、吸排気バルブ6,7を有する動弁装置5が収容される。なお、図中符号C2はシリンダヘッド2下方のシリンダボアの中心軸線(シリンダ軸線)を示す。
シリンダヘッド2の前後には吸排気ポート8,9が形成され、これら吸排気ポート8,9の燃料室側開口が吸排気バルブ6,7により開閉される。吸排気バルブ6,7は、吸排気ポート8,9の燃焼室側開口に整合する弁体6a,7aから動弁室4側へ棒状のステム6b,7bを延出してなる。各ステム6b,7bは、バルブガイド6c,7cを介してシリンダヘッド2に往復動可能に保持される。
各ステム6b,7bの動弁室4側の先端部にはリテーナ6d,7dが取り付けられ、これら各リテーナ6d,7dとシリンダヘッド2に形成した座面との間にバルブスプリング6e,7eが縮設される。これら各バルブスプリング6e,7eの弾発力により、吸排気バルブ6,7が上方(吸排気ポート8,9の燃焼室側開口を閉塞する側)に付勢される。一方、各バルブスプリング6e,7eの付勢力に抗して吸排気バルブ6,7が下方にストロークすることで、吸排気ポート8,9の燃焼室側開口が開放する。
各ステム6b,7bは、側面視V字状をなすようにシリンダ軸線C2に対して傾斜して配置される。各ステム6b,7bの間には、左右方向に沿うカムシャフト11が配置される。カムシャフト11は、その中心軸線(カム軸線)C3を中心に回転可能なように、シリンダヘッド2及びカムホルダ(不図示)に支持される。カムシャフト11は、エンジンの運転時には例えばチェーン式の伝動機構を介して、クランクシャフト(不図示)と連係して回転駆動する。
カムシャフト11は、吸気側又は排気側のロッカーアーム13,17を介して、吸排気バルブ6,7をそれぞれ開閉作動させる。各ロッカーアーム13,17は、カムシャフト11の斜め上前方及び斜め上後方にこれと平行に配設されたロッカーアームシャフト14,18に、それぞれ揺動可能に支持される。
吸気側ロッカーアーム13は、ロッカーアームシャフト14を挿通する円筒状の基部13aと、この基部13aからカムシャフト11の上方に向けて延びる入力側アーム13bと、基部13aから吸気バルブ6のステム6b先端に向けて延びる出力側アーム13cとを一体に有する。
同様に、排気側ロッカーアーム17は、ロッカーアームシャフト18を挿通する円筒状の基部17aと、この基部17aからカムシャフト11の上方に向けて延びる入力側アーム17bと、基部17aから排気バルブ7のステム7b先端に向けて延びる出力側アーム17cとを一体に有する。
各入力側アーム13b,17bの先端部には、カムシャフト11上に支持されたカムロブ(以下、単にカムという)の外周面(カム面)に転接するカムローラ13d,17dがそれぞれ支持される。各出力側アーム13c,17cの先端部には、各バルブ6,7のステム先端に当接するタペットボルト13e,17eがそれぞれ支持される。
図2を参照し、カムシャフト11の左端部には、比較的大径のカムドリブンスプロケット19が同軸かつ一体回転可能に取り付けられる。このカムドリブンスプロケット19と前記クランクシャフトに設けた比較的小径のカムドライブスプロケット(不図示)とに、無端状のカムチェーン19aが巻き掛けられる。
ここで、前記動弁装置5の吸気側には、吸気バルブ6のバルブ開閉タイミングやリフト量を変化させる可変動弁機構20が構成される。可変動弁機構20は、例えばエンジン回転数が6000rpm未満の低速回転域ではカムシャフト11における低速回転用のカムを用いて吸気バルブ6を開閉作動させると共に(図2(a)参照)、エンジン回転数が6000rpm以上の高速回転域ではカムシャフト11における高速回転用のカムを用いて吸気バルブ6を開閉作動させる(図2(b)参照)。すなわち、カムシャフト11は、前記低速回転域用の低速吸気カム21及び高速回転域用の高速吸気カム22、並びに単一の排気カム25の計三つのカムを有する。
各吸気カム21,22は、カムシャフト11のシャフト本体11aと別体をなす一体のカム群23として構成される。カム群23は、シャフト本体11aの外周に例えばスプライン嵌合により支持され、シャフト本体11aに対してカム軸方向(カム軸線C3に沿う方向)で相対移動可能かつカム軸中心(カム軸線C3中心)で相対回転不能である。
各吸気カム21,22は、低速吸気カム21を右側、高速吸気カム22を左側として互いにカム軸方向で隣接するように配置される。
カム群23及び後述するプッシュロッド28は、エンジンの低速回転域での運転時又は運転停止時にはカム軸方向で左方への移動位置にある(図2(a)参照)。このとき、低速吸気カム21のカム面にロッカーアーム13のカムローラ13dが転接又は当接し、低速吸気カム21の外周パターンに応じてロッカーアーム13を揺動させて吸気バルブ6を開閉させる。
一方、カム群23及びプッシュロッド28は、エンジンの高速回転域での運転時には、カム軸方向で右方への移動位置にある(図2(b)参照)。このとき、高速吸気カム22のカム面にロッカーアーム13のカムローラ13dが転接し、高速吸気カム22の外周パターンに応じてロッカーアーム13を揺動させて吸気バルブ6を開閉させる。
図1を併せて参照し、各吸気カム21,22は、カム軸方向視(カム軸線C3に沿う矢視)でカム軸線C3中心の真円状の外周面を形成するベース円部24aと、カムシャフト11の所定の回転位置でベース円部24aの外周面よりも外周側に突出するカム山部24bとを有する。
これら各吸気カム21,22の何れかのベース円部24aにロッカーアーム13のカムローラ13dが転接又は当接することで、吸気バルブ6が全閉(リフト量0)のバルブ閉状態となり、カム山部24bにカムローラ13dが転接又は当接することで、吸気バルブ6が所定量開いた(所定量リフトした)バルブ開状態となる。なお、排気カム25も同様の構成を有する。
図2を参照し、可変動弁機構20は、例えばカムドリブンスプロケット19の左側面に一体形成されてカムシャフト11と一体的に回転するタイミングカム26と、このタイミングカム26から駆動力を受けて揺動するベルクランク27と、カムシャフト11内にカム軸方向で移動可能に挿通されてベルクランク27からの入力によりカム群23を軸方向移動させるプッシュロッド28を備える。
図4,7を併せて参照し、タイミングカム26は、カム軸方向視でカム軸線C3中心の真円状の外周面を形成するベース円部26aと、カムシャフト11の所定の回転位置でベース円部26aの外周面よりも外周側に突出するカム山部26bとを有する。このタイミングカム26の外周面(カム面)に、ベルクランク27の入力側アーム部材31の先端部が上方から当接する。
図2を参照し、ベルクランク27は、タイミングカム26から入力されたカム径方向(カム軸線C3に直交する方向)の力をカム軸方向の力に変換するもので、例えばカムシャフト11左端の斜め上左側にカムシャフト11と略直交するように配置された支持軸29に揺動可能に支持される。なお、図中符号C4は支持軸29の中心軸線(ベルクランク27の揺動中心)を示す。
図3を併せて参照し、ベルクランク27は、支持軸29からタイミングカム26のカム面に至る前記入力側アーム部材31と、支持軸29からプッシュロッド28の左端に至る出力側アーム部材32とに分割構成される。
入力側アーム部材31は、支持軸29を挿通する円筒状の支持ボス31aと、この支持ボス31aからタイミングカム26の上方に向けて略水平に右方へ延びるアーム本体31bとを一体に有する。アーム本体31bの先端部31cは下方に屈曲し、この先端部31cがタイミングカム26のカム面に上方から当接する。なお、前記したアーム本体31bの向きは、タイミングカム26のベース円部26a外周に先端部31cが接した状態(揺動前状態)のものである(図2(a)参照)。
一方、出力側アーム部材32は、支持軸29を挿通する円筒状の支持ボス32aと、この支持ボス32aからプッシュロッド28の左方に向けて斜め下左側へ延びるアーム本体32bとを一体に有する。アーム本体32bの先端部32cは右方に屈曲し、この先端部32cがプッシュロッド28の左端に左方から当接する。なお、前記したアーム本体32bの向きは、前記左方への移動位置にあるプッシュロッド28左端に先端部32cが接した状態(揺動前状態)のものである(図2(a)参照)。
各アーム部材31,32は、支持軸29を中心に互いに独立して揺動可能であるが、各アーム部材31,32が支持軸29を貫通するキー33を介して互いに係合することで、各アーム部材31,32が支持軸29を中心に一体的に揺動可能となる。
そして、各アーム部材31,32がキー33を介して互いに係合し、タイミングカム26の駆動により各アーム部材31,32が一体的に揺動することで、タイミングカム26から入力側アーム部材31に入力されたカム径方向上方への力が、出力側アーム部材32からプッシュロッド28へカム軸方向右方への力として伝達される。
図2を参照し、プッシュロッド28は、その右端部をカムシャフト11の右側部内に位置させると共に、左端部をカムシャフト11の左方に突出させる。プッシュロッド28の右端部は、カム径方向に沿う係止ピン28aを介してカム群23に係合する。このプッシュロッド28の右端部が、係止ピン28aを介してカム群23を右方へ押圧可能である。
一方、プッシュロッド28の左端部には、出力側アーム部材32の先端部32cが左方から当接する。この出力側アーム部材32の先端部32cが、プッシュロッド28の左端部を右方へ押圧可能である。
そして、タイミングカム26の駆動により各アーム部材31,32を介してプッシュロッド28が右方へ押圧されることで、係止ピン28aを介してカム群23も右方へ押圧され、もってバルブ駆動に用いるカムが切り替わる。
図2,4,7を参照し、ベルクランク27の入力側アーム部材31は、支持軸29を挿通する捻りコイルバネ31dの弾発力により、先端部31cをタイミングカム26のカム面に押し付けるように付勢される。同様に、ベルクランク27の出力側アーム部材32は、支持軸29を挿通する捻りコイルバネ32dの弾発力により、先端部32cをプッシュロッド28の左端に押し付けるように付勢される。
一方、カム群23は、その右方に隣接する圧縮コイルバネ23aの弾発力により、カム軸方向左方に向けて、自身をプッシュロッド28(係止ピン28a)に押し付けるように付勢される。圧縮コイルバネ23aによる付勢力は、出力側アーム部材32用の捻りコイルバネ32dがプッシュロッド28を介してカム群23に入力する付勢力よりも大きくなるように設定される。
これにより、タイミングカム26からの駆動力によりプッシュロッド28を右方に移動させた場合を除き、カム群23が前記左方への移動位置に保持され、エンジンが低速回転域の運転状態を維持する。他方、タイミングカム26からの駆動力によりプッシュロッド28を右方に移動させると共に、後述するノック機構35の作用によりカム群23を前記右方への移動位置に保持した場合には、エンジンが高速回転域の運転状態を維持する。
図3を参照し、キー33は、支持軸29の軸方向中間部に支持軸29の径方向に沿って形成された貫通孔33a内に挿入保持される。キー33は、支持軸29の径方向に沿う棒状をなし、その両端部が支持軸29の外周に突出した状態で支持軸29に固定される。
キー33は、各アーム部材31,32における互いに支持軸29の軸方向で隣接する各支持ボス31a,32aの間に配置される。各支持ボス31a,32aは、例えば入力側アーム部材31のものが支持軸29の軸方向前側に、出力側アーム部材32のものが支持軸29の軸方向後側にそれぞれ位置するように配置される。各支持ボス31a,32aにおける互いに対向する端部には、キー33両側の突出部を係脱させるべく支持軸29の径方向に沿うキー溝31e,32eがそれぞれ形成される。
図4,7を併せて参照し、入力側アーム部材31のキー溝31eは、キー33における支持軸29の軸方向幅よりも浅く形成される。一方、出力側アーム部材32のキー溝32eは、キー33における支持軸29の軸方向幅よりも深く形成される。このキー溝32e内にキー33が没入することで、各アーム部材31,32同士の係合が解除され、キー溝32eからキー33が所定量抜き出てキー溝31e内に入り込むことで、各アーム部材31,32が互いに係合する。なお、キー溝31eがキー溝32eと同様の深さに形成されるものであってもよい。
ここで、入力側アーム部材31がタイミングカム26のベース円部26aの外周に接すると共に、出力側アーム部材32が前記左方への移動位置にあるプッシュロッド28の左端に接した状態(図2(a)参照)、又は入力側アーム部材31がタイミングカム26のカム山部26bの中腹部の外周に接すると共に、出力側アーム部材32が前記右方への移動位置にあるプッシュロッド28の左端に接した状態(図2(b)参照)、のそれぞれに相当する各アーム部材31,32の相対角度において、各キー溝31e,32eが支持軸29の軸方向視で互いに重なる。この状態で、キー溝32eに対してキー33が出没すると共に、キー溝31eに対してキー33が係脱する。
図4,7を参照し、各アーム部材31,32はシリンダヘッド2に対して支持軸29の軸方向で移動不能であり、支持軸29はシリンダヘッド2及び各アーム部材31,32に対して軸方向で移動可能である。この支持軸29の例えば後端部には、シリンダヘッド2に取り付けられたアクチュエータ34が係合する。
アクチュエータ34は、支持軸29の軸方向に沿う円筒状のソレノイド34aの中心部に棒状のプランジャ34bをストローク可能に保持する。ソレノイド34aはシリンダヘッド2に固定され、このソレノイド34a及びシリンダヘッド2に対してプランジャ34bがストロークする。プランジャ34bの前端部(先端部)は支持軸29の後端部に係合し、このプランジャ34bの往復動により支持軸29が軸方向でストロークする。
プランジャ34bはソレノイド34aに対して後方に向けて付勢され、ソレノイド34aの非通電時にはプランジャ34b及び支持軸29が後方に移動する。一方、ソレノイド34aの通電時にはプランジャ34b及び支持軸29が前方に移動する。
これらアクチュエータ34、支持軸29、キー33、各アーム部材31,32、プッシュロッド28及び係止ピン28aを主に、タイミングカム26とカム群23とを連動させる機械式の連動機構20Aが構成される。
いま、アクチュエータ34を非通電状態としてプランジャ34b及び支持軸29を後方にストロークさせると、これに伴いキー33が後方にストロークして入力側アーム部材31のキー溝31eから離脱し、このキー33が出力側アーム部材32のキー溝32e内に没入する(図4参照)。このとき、各アーム部材31,32の係合が解かれてこれらが個別に揺動可能となり、タイミングカム26の駆動により入力側アーム部材31が揺動しても、タイミングカム26からの駆動力がプッシュロッド28及びカム群23に伝達されることはない。すなわち、入力側アーム部材31のみが個別に揺動する。
一方、各キー溝31e,32eが支持軸29の軸方向視で互いに重なるときに、アクチュエータ34を通電状態としてプランジャ34b及び支持軸29を前方にストロークさせると、これに伴いキー33が前方にストロークして出力側アーム部材32のキー溝32eから所定量離脱し、このキー33が入力側アーム部材31のキー溝31eに係合する(図7参照)。このとき、キー33が各キー溝31e,32eに跨って係合することで、各アーム部材31,32を一体揺動可能に係合させる。この状態で、タイミングカム26の駆動により入力側アーム部材31が揺動すると、これに伴い出力側アーム部材32も揺動し、タイミングカム26からの駆動力がプッシュロッド28及びカム群23に伝達される。
図2を参照し、支持軸29の軸方向視において、入力側アーム部材31における揺動中心(軸線C4)からタイミングカム26との接点T1までの距離L1と、出力側アーム部材32における揺動中心(軸線C4)からプッシュロッド28との接点T2までの距離L2とは、互いに同一となるよう設定される。また、支持軸29の軸方向視における各キー溝31e,32eの各アーム本体31b,31bに対する角度は互いに同一であり、これら各キー溝31e,32eの深さを除けば、各アーム部材31,32を反転させてこれらを共用可能である(図3参照)。
プッシュロッド28の中間部には、例えばノック式ボールペン等に代表される周知のノック機構35が配設される。そして、ベルクランク27がプッシュロッド28を右方にストロークさせてカム群23を前記右方への移動位置を過ぎたオーバーストローク位置まで一旦移動させた後には、ノック機構35の作用により、プッシュロッド28及びカム群23が前記右方への移動位置に保持される。この状態で、各アーム部材31,32の係合が解かれれば、タイミングカム26により常時揺動する入力側アーム部材31に対して出力側アーム部材32が揺動しなくなり、プッシュロッド28及びカム群23が前記右方への移動位置に保持されると共に、モード切り替えタイミングではない通常運転時における連動機構20Aの無駄な動きが抑えられる。
以下、可変動弁機構20の作用について説明する。
図2(a)を参照し、いま、カム群23及びプッシュロッド28が前記左方への移動位置(低速吸気カム21にカムローラ13dを転接させる位置)にあり、かつ支持軸29及びキー33が後方に移動して各アーム部材31,32同士の係合を解除した状態(図4,5参照)にあるとき、カム群23及びプッシュロッド28を前記右方への移動位置に移動させる際には、まず、入力側アーム部材31がタイミングカム26のベース円部26a外周に当接した状態で、アクチュエータ34の作動により支持軸29を前方にスライドさせる(図7参照)。これにより、出力側アーム部材32のキー溝32e内に没したキー33が前方に移動し、このキー33が各キー溝31e,32eに跨って係合する。
この状態で、入力側アーム部材31がタイミングカム26のカム山部26bに乗り上げて揺動すると(図8参照)、これに伴い出力側アーム部材32が揺動してプッシュロッド28を右方に押圧し、プッシュロッド28と共にカム群23を右方に移動させる(図2(b)参照)。出力側アーム部材32は、入力側アーム部材31がタイミングカム26のカム山部26bの頂部に乗り上げるまで揺動したときには、プッシュロッド28及びカム群23を前記右方への移動位置を過ぎたオーバーストローク位置まで移動させる。
この後、入力側アーム部材31がタイミングカム26のカム山部26bの中腹部に下るまで揺動すると、プッシュロッド28及びカム群23がノック機構35の作用により前記右方への移動位置に保持される。この後に、アクチュエータ34が作動前の状態に戻って支持軸29及びキー33を後方に移動させることで、キー33を出力側アーム部材32のキー溝32e内に没入させて各アーム部材31,32同士の係合を解除する(図4参照)。
すると、出力側アーム部材32は、捻りコイルバネ32dの付勢力により前記右方への移動位置にあるプッシュロッド28の左端に当接した状態に保たれると共に、入力側アーム部材31はタイミングカム26の駆動を受けて個別に揺動可能となる(図6参照)。以上により、バルブ作動モードの低速側から高速側への切り替えが完了する。
次に、図2(b)を参照し、カム群23及びプッシュロッド28が前記右方への移動位置(高速吸気カム22にカムローラ13dを転接させる位置)にあり、かつ各アーム部材31,32同士の係合が解除されてこれらが個別に揺動可能である状態(図4,6参照)にあるとき、カム群23及びプッシュロッド28を前記左方への移動位置に移動させる際には、まず、入力側アーム部材31がタイミングカム26のカム山部26bの中腹部外周に乗り上げた状態で、アクチュエータ34の作動により支持軸29を前方にスライドさせる(図7参照)。これにより、出力側アーム部材32のキー溝32e内に没したキー33が前方に移動し、このキー33が各キー溝31e,32eに跨って係合する。
この状態で、入力側アーム部材31がタイミングカム26のカム山部26bの頂部外周に乗り上げるまで揺動すると(図8参照)、これに伴い出力側アーム部材32が揺動してプッシュロッド28を右方に押圧し、プッシュロッド28及びカム群23を前記右方への移動位置を過ぎたオーバーストローク位置まで移動させる。
この後、入力側アーム部材31がタイミングカム26のカム山部26bを下るように揺動すると、ノック機構35の作用が解かれたプッシュロッド28及びカム群23が圧縮コイルバネ23aの付勢力を受けて左方へ移動する。これらプッシュロッド28及びカム群23が前記左方への移動位置に至った後に、アクチュエータ34が作動前の状態に戻って支持軸29及びキー33を後方に移動させることで、キー33を出力側アーム部材32のキー溝32e内に没入させて各アーム部材31,32同士の係合を解除する(図4参照)。
すると、出力側アーム部材32は、捻りコイルバネ32dの付勢力により前記左方への移動位置にあるプッシュロッド28の左端に当接した状態に保たれると共に、入力側アーム部材31はタイミングカム26の駆動を受けて個別に揺動可能となる(図5参照)。以上により、バルブ作動モードの高速側から低速側への切り替えが完了する。
以上説明したように、上記実施形態における可変動弁機構20は、一機関弁(吸気バルブ6)に対してプロファイルの異なる複数のカムロブ(吸気カム21,22)を有するカムシャフト11を備え、吸気バルブ6を作動させるカムフォロア(カムローラ13d)に各吸気カム21,22の何れかを当接させることで、吸気バルブ6を異なるパターンで作動させるものにおいて、各吸気カム21,22がカムシャフト11の軸方向で一体的に移動可能であり、カムシャフト11と一体的に回転するタイミングカム26と、このタイミングカム26から受けた駆動力を各吸気カム21,22の前記軸方向の移動に変換する機械式の連動機構20Aとを備え、連動機構20Aが、相互に独立して作動可能な複数のアーム部材31,32を有し、各アーム部材31,32が互いに係合することで、これらの一方から他方への動力伝達が可能となり、各アーム部材31,32が前記係合を解除することで、これらの間の動力伝達が不能となるものである。
この構成によれば、タイミングカム26と各吸気カム21,22とを機械式の連動機構20Aを介して連動させることで、油圧を介して吸気カムを作動させる場合と比べて、メンテナンス頻度を増すことなくバルブ作動モードの切り替えの精度を良好に維持することができる。また、連動機構20Aの各アーム部材31,32を互いに係脱させてこれらの間の動力伝達の可否を切り替えることで、モード切り替えタイミングではない通常運転時における連動機構20Aの無駄な動きを抑えることができる。
また、上記可変動弁機構20は、連動機構20Aが、各アーム部材31,32の少なくとも一方(入力側アーム部材31)に係脱してこれら各アーム部材31,32間の動力伝達の可否を切り替えるキー33と、このキー33を移動せしめるアクチュエータ34とを有し、キー33を介して各アーム部材31,32が互いに係合して一体的に作動すると共に、このキー33が、各アーム部材31,32を揺動可能に支持する支持軸29の軸方向で移動することで、各アーム部材31,32の少なくとも一方(入力側アーム部材31)に係脱するものである。
この構成によれば、アクチュエータ34でキー33を移動させて連動機構20Aの作動を切り替えることで、連動機構20Aの作動精度を高めることができる。また、アクチュエータ34はキー33を支持軸29の軸方向で移動させるのみですむので、アクチュエータ34ひいてはエンジンの小型化を図ることができる。なお、キー33が出力側アーム部材32に係脱するものであったり、キー33に代わり各アーム部材31,32の両方に係脱する連結部材を有する構成であってもよい。このとき、連結部材は支持軸の軸方向で移動するものに限らない。
また、上記可変動弁機構20は、各アーム部材31,32が、支持軸29を挿通すると共に支持軸29の軸方向で互いに隣接する支持ボス31a,32aをそれぞれ有し、キー33が、支持軸29にその径方向に沿って設けられた貫通孔33aに挿入保持され、各支持ボス31a,32aにおける互いに対向する端部には、キー33を係脱させるキー溝31e,32eがそれぞれ形成され、これら各キー溝31e,32e間をキー33が移動可能とされるものである。
この構成によれば、キー33を各キー溝31e,32eに跨るように配置することで、各アーム部材31,32間のトルク伝達を可能にすると共に、キー33を一方のキー溝32e内に没入させることで、各アーム部材31,32間のトルク伝達を不能にできる。また、キー33を各支持ボス31a,32a間に配置することで、このキー33を外部に露出させず、キー33の作動を良好に維持できる。
また、上記可変動弁機構20は、各キー溝31e,32eの一方(キー溝31e)は、キー33における支持軸29の軸方向での幅よりも浅く、各キー溝31e,32eの他方(キー溝32e)は、キー33における支持軸29の軸方向での幅よりも深く形成されるものである。
この構成によれば、キー33を浅いキー溝31e側に移動することで、このキー33を各キー溝31e,32eに跨るように配置して各アーム部材31,32間のトルク伝達を可能にできると共に、キー33を深いキー溝32e側に移動することで、このキー33を深いキー溝32e内に没入させて各アーム部材31,32間のトルク伝達を不能にできる。また、アクチュエータ34によるキー33の移動制御も容易にできる。
また、上記可変動弁機構20は、支持軸29がキー33と共に軸方向移動可能であり、この支持軸29の端部にアクチュエータ34が係合して支持軸29を軸方向移動させるものである。
この構成によれば、支持軸29を介してキー33を軸方向移動させるので、専用の作動部材を不要としてキー33を各キー溝31e,32e間で移動でき、部品点数の削減を図ることができる。
また、上記可変動弁機構20は、タイミングカム26が、クランクシャフトから駆動力を受ける従動部(カムドリブンスプロケット19)に一体形成されるものである。
この構成によれば、タイミングカム26専用の支持部材を不要にでき、部品点数の削減を図ることができる。
また、上記可変動弁機構20は、各吸気カム21,22が一体化されてカム群23を形成し、カムシャフト11内に前記軸方向で移動可能に挿通されると共に一端部がカム群23に連結されるプッシュロッド28を備え、プッシュロッド28の他端部がカムシャフト11のタイミングカム26側に位置すると共にこの端部から突出し、このプッシュロッド28の他端部とタイミングカム26とに渡って各アーム部材31,32が配置されるものである。
この構成によれば、カム群23をカムシャフト11上で移動させるスライドカム式の可変動弁機構20において、カムシャフト11内に挿通するプッシュロッド28の突出端部とタイミングカム26とを同一側に配置すると共に、これらを繋ぐように各アーム部材31,32を配置することで、タイミングカム26からカム群23までの動力伝達経路を短縮でき、カム切り替え精度の向上を図ることができる。
また、上記可変動弁機構20は、支持軸29の軸方向視で、各アーム部材31,32の一方(入力側アーム部材31)におけるタイミングカム26の接点T1から揺動中心(軸線C4)までの距離L1と、各アーム部材31,32の他方(出力側アーム部材32)における揺動中心(軸線C4)からプッシュロッド28の接点T2までの距離L2とが、互いに略同一に設定されるものである。
この構成によれば、各アーム部材31,32の長さを同一にしてこれらの共用化を図ることができる。
また、上記可変動弁機構20は、カム群23をプッシュロッド28に向けて付勢する圧縮コイルバネ23aと、各アーム部材31,32の少なくとも一方(出力側アーム部材32)をプッシュロッド28に向けて付勢する捻りコイルバネ32dとを有し、捻りコイルバネ32dがプッシュロッド28を介してカム群23に付与する付勢力よりも、圧縮コイルバネ23aがカム群23に付与する付勢力が大きく設定されるものである。
この構成によれば、カム群23を付勢する圧縮コイルバネ23aよりもカム群23に対する付勢力の小さい捻りコイルバネ32dにより、各アーム部材31,32の少なくとも一方を付勢することで、当該アーム部材及びプッシュロッド28の遊びを抑えてその振動等を抑制できる。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について、図2,3,5,6,8を援用し図9〜11を参照して説明する。
第二実施形態の可変動弁機構120は、第一実施形態のものに対して、プッシュロッド28からノック機構35を無くす一方、支持軸29の前端部をシリンダヘッド2に設けたボス部2aに保持し、かつボス部2aの後方にて支持軸29にロックキー36を固設し、このロックキー36をボス部2a端に設けたロックキー溝37に係脱させることで、カム群23を前記右方への移動位置に保持可能とする点で特に異なる。その他の、第一実施形態と同一部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
図9を参照し、各アーム部材31,32を支持する支持軸29は、第一実施形態のものに対して前方に延長し、その前端部が前記ボス部2a内に軸方向移動可能に挿通保持される。ボス部2aの後方には、支持軸29を径方向で貫通するロックキー36が設けられる。ロックキー36は、支持軸29の径方向に沿う棒状をなし、その両端部が支持軸29の外周に突出した状態で支持軸29に固定される。
支持軸29は、アクチュエータ34’の作動により、軸方向で前後に移動可能である。支持軸29の前部を貫通するロックキー36は、低速回転域での運転時には支持軸29の後方移動に伴いボス部2a後端の後方に所定量離間し、モード切り替えタイミングでは支持軸29と共に所定量前方に移動してボス部2aの後端部に近接する(図10参照)。モード切り替えタイミングでは、キー33が各キー溝31e’,32eに跨って係合し、各アーム部材31,32が一体的に揺動可能となる。
また、ロックキー36は、高速回転域での運転時には、ボス部2aの後端部に近接した状態から支持軸29と共にさらに前方に移動する(図11参照)。ボス部2aの後端には、ロックキー36両側の突出部を係脱させるべく支持軸29の径方向に沿うロックキー溝37が形成される。ロックキー溝37は、出力側アーム部材32が所定の揺動状態にあり、かつこれに伴いキー溝32eに係合したキー33及び支持軸29が所定の回転角度にあるときに、支持軸29と共に前進するロックキー36を係合可能である。
ここで、各アーム部材31,32は、それぞれ第一実施形態のものに対してほぼ左右対称の構成を有する。すなわち、入力側アーム部材31が後側、出力側アーム部材32が前側に位置する。各支持ボス31a,32aは、入力側アーム部材31のものが後側、出力側アーム部材32が前側に位置して互いに支持軸29の軸方向で隣接する。
第二実施形態のキー溝31e’は、第一実施形態のキー溝31eに対して深さを増したものである。具体的には、キー溝31e’は、キー33における支持軸29の軸方向幅よりも深く形成される。なお、キー溝32eは第一実施形態のものと同様のものである。
そして、各キー溝31e’,32eの何れかにキー33が没入することで、各アーム部材31,32同士の係合が解除され、各キー溝31e’,32eに跨ってキー33が係合することで、各アーム部材31,32が互いに係合する。
またここで、入力側アーム部材31がタイミングカム26のベース円部26aの外周に接すると共に、出力側アーム部材32が前記左方への移動位置にあるプッシュロッド28の左端に接した状態(図2(a)参照)、又は入力側アーム部材31がタイミングカム26のカム山部26bの頂部の外周に接すると共に、出力側アーム部材32が前記右方への移動位置にあるプッシュロッド28の左端に接した状態(図2(b)参照)、のそれぞれに相当する各アーム部材31,32の相対角度において、各キー溝31e’,32eが支持軸29の軸方向視で互いに重なる。この状態で、各キー溝31e’,32eに対してキー33が出没して係脱する。
また、各アーム部材31,32がキー33を介して一体的に係合、揺動してプッシュロッド28を前記右方への移動位置に移動させたときには、ロックキー36とロックキー溝37とが支持軸29の軸方向視で互いに重なり、ロックキー溝37に対してロックキー36が係合可能となる。
ロックキー36がロックキー溝37に係合したときには、キー33が入力側アーム部材31のキー溝31e’から離脱して出力側アーム部材32のキー溝32e内に没入し、各アーム部材31,32同士の係合が解除されてこれらが相対揺動可能となる。このとき、出力側アーム部材32がプッシュロッド28及びカム群23を前記右方への移動位置に保持した状態でロックされる。一方、入力側アーム部材31はフリーとなってタイミングカム26に合わせて個別に揺動可能となる。すなわち、キー33及びロックキー36は、各アーム部材31,32同士の係合を解除した際に出力側アーム部材32の動きを固定する固定手段を構成するといえる。
上記した各アーム部材31,32の揺動制御は、リニアソレノイドとしても機能するアクチュエータ34’が支持軸29を所定量ずつ軸方向移動させることで行われる。なお、アクチュエータ34’は、第一実施形態のアクチュエータ34と同様の基本構成を有するものとする。
これらアクチュエータ34’、支持軸29、キー33、各アーム部材31,32、プッシュロッド28及び係止ピン28aを主に、タイミングカム26とカム群23とを連動させる機械式の連動機構120Aが構成される。
いま、アクチュエータ34’の作動によりプランジャ34b及び支持軸29を後方にストロークさせると、これに伴いキー33が後方にストロークして出力側アーム部材32のキー溝32eから離脱し、このキー33が入力側アーム部材31のキー溝31e’内に没入する。このとき、各アーム部材31,32同士の係合が解かれてこれらが個別に揺動可能となり、タイミングカム26の駆動により入力側アーム部材31が揺動しても、タイミングカム26からの駆動力がプッシュロッド28及びカム群23に伝達されることはない。すなわち、入力側アーム部材31のみが個別に揺動する。
一方、各キー溝31e’,32eが支持軸29の軸方向視で互いに重なるときに、アクチュエータ34’の作動によりプランジャ34b及び支持軸29を前方に所定量ストロークさせると、これに伴いキー33が入力側アーム部材31のキー溝31e’から所定量離脱し、このキー33が出力側アーム部材32のキー溝32e内に所定量入り込む。このとき、キー33が各キー溝31e’,32eに跨って係合することで、各アーム部材31,32が一体揺動可能に係合する。この状態で、タイミングカム26の駆動により入力側アーム部材31が揺動すると、これに伴い出力側アーム部材32も揺動し、タイミングカム26からの駆動力がプッシュロッド28及びカム群23に伝達される。
その後、出力側アーム部材32がプッシュロッド28及びカム群23を前記右方への移動位置に移動させたときに、アクチュエータ34’の作動によりプランジャ34b及び支持軸29を前方にさらにストロークさせると、これに伴いキー33が入力側アーム部材31のキー溝31e’から離脱して出力側アーム部材32のキー溝32e内に没入すると共に、ロックキー36がロックキー溝37に係合する。このとき、各アーム部材31,32同士の係合が解かれると共に、ロックキー36及びロックキー溝37並びにキー33及びキー溝32eの作用により、出力側アーム部材32がプッシュロッド28及びカム群23を前記右方への移動位置に保持した状態でロックされ、かつ入力側アーム部材31がフリーとなってタイミングカム26に合わせて個別に揺動可能となる。
以下、可変動弁機構120の作用について説明する。
図2(a)を参照し、いま、カム群23及びプッシュロッド28が前記左方への移動位置(低速吸気カム21にカムローラ13dを転接させる位置)にあり、かつ支持軸29及びキー33が後方に移動して各アーム部材31,32同士の係合を解除した状態(図5,9参照)にあるとき、カム群23及びプッシュロッド28を前記右方への移動位置に移動させる際には、まず、入力側アーム部材31がタイミングカム26のベース円部26a外周に当接した状態で、アクチュエータ34’の作動により支持軸29を前方に所定量スライドさせる。これにより、入力側アーム部材31のキー溝31e’内に没したキー33が前方に所定量移動し、このキー33が各キー溝31e’,32eに跨って係合する(図10参照)。
この状態で、入力側アーム部材31がタイミングカム26のカム山部26bに乗り上げて揺動すると(図8参照)、これに伴い出力側アーム部材32が揺動してプッシュロッド28を右方に押圧し、プッシュロッド28と共にカム群23を右方に移動させる(図2(b)参照)。出力側アーム部材32は、入力側アーム部材31がタイミングカム26のカム山部26bの頂部に乗り上げるまで揺動したときには、プッシュロッド28及びカム群23を前記右方への移動位置まで移動させる。
この状態で、アクチュエータ34’の作動により支持軸29を前方にさらにスライドさせると(図11参照)、各キー溝31e’,32eに跨って係合していたキー33が前方にさらに移動し、入力側アーム部材31のキー溝31e’から離脱すると共に出力側アーム部材32のキー溝32e内に没入する。またこのとき、ロックキー36がロックキー溝37内に没入してボス部2aに対して係合する。
すると、出力側アーム部材32は、ロックキー36及びロックキー溝37並びにキー33及びキー溝32eの作用により、プッシュロッド28及びカム群23を前記右方への移動位置に移動させた揺動状態に保持される。この時点で、各アーム部材31,32同士の係合が解除され、入力側アーム部材31がタイミングカム26の駆動力を受けて個別に揺動可能となる(図6参照)。以上により、バルブ作動モードの低速側から高速側への切り替えが完了する。
次に、図2(b)を参照し、カム群23及びプッシュロッド28が前記右方への移動位置(高速吸気カム22にカムローラ13dを転接させる位置)にあり、かつ支持軸29及びキー33が前方に移動して各アーム部材31,32同士の係合を解除した状態(図6,11参照)にあるとき、カム群23及びプッシュロッド28を前記左方への移動位置に移動させる際には、まず、入力側アーム部材31がタイミングカム26のカム山部26bの頂部外周に乗り上げた状態で、アクチュエータ34’の作動により支持軸29を後方に所定量スライドさせる。これにより、出力側アーム部材32のキー溝32e内に没したキー33が後方に所定量移動し、このキー33が各キー溝31e’,32eに跨って係合する(図10参照)。またこのとき、ロックキー36がロックキー溝37から離脱してボス部2aに対する係合を解除する。
この状態で、入力側アーム部材31がタイミングカム26のベース円部26a外周に当接する角度まで揺動すると(図8参照)、これに伴い出力側アーム部材32が揺動してプッシュロッド28を左方へ移動可能とし、プッシュロッド28と共にカム群23を左方に移動可能とする(図2(a)参照)。出力側アーム部材32は、入力側アーム部材31がタイミングカム26のベース円部26a外周に当接するまで揺動したときには、プッシュロッド28及びカム群23を前記左方への移動位置まで移動可能とする。
この状態で、アクチュエータ34’の作動により支持軸29を後方にさらにスライドさせると(図9参照)、各キー溝31e’,32eに跨って係合していたキー33が後方にさらに移動し、出力側アーム部材32のキー溝32eから離脱すると共に入力側アーム部材31のキー溝31e’内に没入する。
すると、各アーム部材31,32同士の係合が解除され、出力側アーム部材32は圧縮コイルバネ23aの付勢力を受けてプッシュロッド28及びカム群23を前記左方への移動位置に移動させた揺動状態に保持されると共に、入力側アーム部材31はタイミングカム26の駆動力を受けて個別に揺動可能となる(図6参照)。以上により、バルブ作動モードの高速側から低速側への切り替えが完了する。
以上説明したように、上記実施形態における可変動弁機構120も、第一実施形態のものと同様、タイミングカム26と各吸気カム21,22とを機械式の連動機構120Aを介して連動させることで、油圧を介して吸気カムを作動させる場合と比べて、メンテナンス頻度を増すことなくバルブ作動モードの切り替えの精度を良好に維持することができる。また、連動機構120Aの各アーム部材31,32を互いに係脱させてこれらの間の動力伝達の可否を切り替えることで、モード切り替えタイミングではない通常運転時における連動機構120Aの無駄な動きを抑えることができる。
また、上記可変動弁機構120は、キー33が、各支持ボス31a,32a端部のキー溝31e’,32e間を一方側から他方側へ移動可能であり、支持軸29には、キー33による各アーム部材31,32同士の係合が解かれた際に各アーム部材31,32の内のプッシュロッド28に係合するものの動きを固定する固定手段(キー33及びロックキー36)が設けられるものである。
この構成によれば、キー33の移動により各アーム部材31,32同士を係合させてカム作動モードを切り替えた後、キー33のさらなる移動により各アーム部材31,32同士の係合を解除すると共に、キー33及びロックキー36によりプッシュロッド28に係合する出力側アーム部材32の動きを固定することで、カム作動モードの切り替え後はタイミングカム26の影響を受けずに切り替え後のカム作動モードを維持することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、エンジンの排気側に可変動弁機構を設けてもよい。また、ロッカーアームがカムローラに代わりカムロブを摺接させるスリッパ面を有するものであってもよい。さらに、クランクケースの前方にシリンダを略水平に突出させた構成のエンジンや複数気筒エンジン等、種々のエンジンに適用してもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、当該発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
6 吸気バルブ(機関弁)
11 カムシャフト(カム軸)
13d カムローラ(カムフォロア)
19 カムドリブンスプロケット(従動部)
20,120 可変動弁機構
20A,120A 連動機構
21 低速吸気カム(カムロブ)
22 高速吸気カム(カムロブ)
23 カム群
23a 圧縮コイルバネ(第一付勢手段)
26 タイミングカム(駆動部)
28 プッシュロッド(ロッド)
29 支持軸
31 入力側アーム部材(連動部材)
31a,32a 支持ボス
31e,31e’,32e キー溝(溝部)
32 出力側アーム部材(連動部材)
32d 捻りコイルバネ(第二付勢手段)
33 キー(連結部材、固定手段)
33a 貫通孔
34,34’ アクチュエータ
36 ロックキー(固定手段)
T1,T2 接点
L1,L2 距離
C4 揺動中心

Claims (11)

  1. 一機関弁(6)に対してプロファイルの異なる複数のカムロブ(21,22)を有するカム軸(11)を備え、前記機関弁(6)を作動させるカムフォロア(13d)に前記各カムロブ(21,22)の何れかを当接させることで、前記機関弁(6)を異なるパターンで作動させる可変動弁機構(20,120)において、
    前記各カムロブ(21,22)が前記カム軸(11)の軸方向で一体的に移動可能であり、前記カム軸(11)と一体的に回転する駆動部(26)と、この駆動部(26)から受けた駆動力を前記各カムロブ(21,22)の前記軸方向の移動に変換する機械式の連動機構(20A,120A)とを備え、
    前記連動機構(20A,120A)が、相互に独立して作動可能な複数の連動部材(31,32)を有し、前記各連動部材(31,32)が互いに係合することで、これらの一方から他方への動力伝達が可能となり、前記各連動部材(31,32)が前記係合を解除することで、これらの間の動力伝達が不能となることを特徴とする可変動弁機構。
  2. 前記連動機構(20A,120A)が、前記各連動部材(31,32)の少なくとも一方に係脱してこれら各連動部材(31,32)間の動力伝達の可否を切り替える連結部材(33)と、この連結部材(33)を移動せしめるアクチュエータ(34,34’)とを有し、前記連結部材(33)を介して前記各連動部材(31,32)が互いに係合して一体的に作動することを特徴とする請求項1に記載の可変動弁機構。
  3. 前記連結部材(33)が、前記各連動部材(31,32)を揺動可能に支持する支持軸(29)の軸方向で移動することで、前記各連動部材(31,32)の少なくとも一方に係脱することを特徴とする請求項2に記載の可変動弁機構。
  4. 前記各連動部材(31,32)が、前記支持軸(29)を挿通すると共に前記支持軸(29)の軸方向で互いに隣接する支持ボス(31a,32a)をそれぞれ有し、
    前記連結部材(33)が、前記支持軸(29)にその径方向に沿って設けられた貫通孔(33a)に挿入保持され、
    前記各支持ボス(31a,32a)における互いに対向する端部には、前記連結部材(33)を係脱させる溝部(31e,31e’,32e)がそれぞれ形成され、
    これら各溝部(31e,31e’,32e)間を前記連結部材(33)が移動可能であることを特徴とする請求項3に記載の可変動弁機構。
  5. 前記各溝部(31e,32e)の一方は、前記連結部材(33)における前記支持軸(29)の軸方向での幅よりも浅く、前記各溝部(31e,32e)の他方は、前記連結部材(33)における前記支持軸(29)の軸方向での幅よりも深く形成されることを特徴とする請求項4に記載の可変動弁機構。
  6. 前記支持軸(29)が前記連結部材(33)と共に軸方向移動可能であり、この支持軸(29)の端部に前記アクチュエータ(34)が係合して前記支持軸(29)を軸方向移動させることを特徴とする請求項3から5の何れか1項に記載の可変動弁機構。
  7. 前記駆動部(26)が、クランクシャフトから駆動力を受ける従動部(19)に一体形成されることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の可変動弁機構。
  8. 前記各カムロブ(21,22)が一体化されてカム群(23)を形成し、
    前記カム軸(11)内に前記軸方向で移動可能に挿通されると共に一端部が前記カム群(23)に連結されるロッド(28)を備え、
    前記ロッド(28)の他端部が前記カム軸(11)の前記駆動部(26)側に位置すると共にこの端部から突出し、
    このロッド(28)の他端部と前記駆動部(26)とに渡って前記各連動部材(31,32)が配置されることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の可変動弁機構。
  9. 前記支持軸(29)の軸方向視で、前記各連動部材(31,32)の一方における前記駆動部(26)の接点(T1)から揺動中心(C4)までの距離(L1)と、前記各連動部材(31,32)の他方における揺動中心(C4)から前記ロッド(28)の接点(T2)までの距離(L2)とが、互いに略同一に設定されることを特徴とする請求項3から6の何れか1項に記載の可変動弁機構。
  10. 前記カム群(23)を前記ロッド(28)に向けて付勢する第一付勢手段(23a)と、前記各連動部材(31,32)の少なくとも一方を前記ロッド(28)に向けて付勢する第二付勢手段(32d)とを有し、
    前記第二付勢手段(32d)が前記ロッド(28)を介して前記カム群(23)に付与する付勢力よりも、前記第一付勢手段(23a)が前記カム群(23)に付与する付勢力の方が大きく設定されることを特徴とする請求項8に記載の可変動弁機構。
  11. 前記各カムロブ(21,22)が一体化されてカム群(23)を形成し、前記カム軸(11)内に前記軸方向で移動可能に挿通されると共に一端部が前記カム群(23)に連結されるロッド(28)を備え、このロッド(28)の他端部と前記駆動部(26)とに渡って前記各連動部材(31,32)が配置され、
    前記支持軸(29)には、前記連結部材(33)による前記各連動部材(31,32)同士の係合が解かれた際に前記各連動部材(31,32)の内の前記ロッド(28)に係合するものの動きを固定する固定手段(33,36)が設けられることを特徴とする請求項4に記載の可変動弁機構。
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