JP2011225342A - 振動式部品供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品を直線的に搬送する振動式部品供給装置において、外部への振動の伝播を抑えるとともに、部品搬送の安定性を向上させる。
【解決手段】トラフ1の搬送路1aの上流側で上部振動体2と下部振動体3とを連結する板ばね4を、その中央部で2つのばね片4a、4bに分割して、両ばね片4a、4bの間に支持ブロック5を介在させ、この支持ブロック5すなわち板ばね4の無振動部付近を防振ゴム8で支持するようにした。一方、搬送路1aの下流側では、従来と同じく下部振動体3を防振ゴム8で支持して、トラフ1の振動追従性が低下しないようにした。これにより、防振ゴム8から外部への振動の伝播を抑えられるとともに、上流側の防振ゴム8の反力が小さくなって、振動周波数上昇時にも安定した部品搬送を行うことができる。
【選択図】図1
【解決手段】トラフ1の搬送路1aの上流側で上部振動体2と下部振動体3とを連結する板ばね4を、その中央部で2つのばね片4a、4bに分割して、両ばね片4a、4bの間に支持ブロック5を介在させ、この支持ブロック5すなわち板ばね4の無振動部付近を防振ゴム8で支持するようにした。一方、搬送路1aの下流側では、従来と同じく下部振動体3を防振ゴム8で支持して、トラフ1の振動追従性が低下しないようにした。これにより、防振ゴム8から外部への振動の伝播を抑えられるとともに、上流側の防振ゴム8の反力が小さくなって、振動周波数上昇時にも安定した部品搬送を行うことができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、加振機構の駆動により部品を略水平方向に直線的に搬送する振動式部品供給装置に関する。
加振機構による振動を利用して部品を略水平方向に直線的に搬送する振動式部品供給装置としては、直線状の搬送路を有するトラフ(部品搬送部材)が取り付けられる上部振動体とその下方に配される下部振動体とを前後一対の傾斜板ばねで連結し、これらの両振動体の間に加振機構を設けて、加振機構で両振動体を振動させることにより、トラフを概ね傾斜板ばねの板厚方向に振動させ、トラフ上の部品を搬送しながら整列させて次工程に供給するものが多い。
ところで、このような振動式部品供給装置は、通常、その振動体の振動が外部へ伝播しないように、下部振動体とこれを支持する基台との間に防振ゴムや防振用板ばね等の防振弾性体を介在させている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、上記防振弾性体によって振動体の振動を完全に吸収することはできず、特に基台を設置した架台が頑丈でない場合には、架台が振動方向に沿って大きく揺れ、部品供給装置の周辺に設置されている制御機器等に振動が伝播して、それらの機器に悪影響を与えるという問題があった。
また、加振機構の駆動周波数を高くした場合、振動による加速度が大きくなって防振弾性体に生じる反力も増大するため、特に上流側での部品投げ上げ角度が大きくなり、部品の整列や姿勢保持、搬送スピード等が不安定になるという問題もある。
本発明の課題は、部品を直線的に搬送する振動式部品供給装置において、外部への振動の伝播を抑えるとともに、部品搬送の安定性を向上させることである。
上記の課題を解決するため、本発明は、直線状の搬送路を有する部品搬送部材が取り付けられる上部振動体とその下方に配される下部振動体とを、前記搬送路の上流側と下流側で板ばねにより連結して、これらの両振動体の間に加振機構を設け、前記加振機構で両振動体を振動させることにより部品搬送部材上の部品を直線的に搬送する振動式部品供給装置において、前記搬送路の下流側では、前記下部振動体を防振弾性体で支持し、前記搬送路の上流側では、前記板ばねの上部振動体への取付部と下部振動体への取付部との間の中央部を防振弾性体で支持する構成とした。
すなわち、上記構成の振動式部品供給装置では、図5に示すように、上部振動体Aと下部振動体Bとが逆位相で振動し、両振動体A、Bを連結する板ばねCの長手方向中央付近に振幅がゼロとなる無振動部(中性部)が生じるので、搬送路上流側の板ばねCの無振動部付近を防振弾性体で支持することにより、外部への振動の伝播を抑えるとともに、上流側の防振弾性体の反力が小さくなって、振動周波数上昇時にも部品投げ上げ角度が過大にならないようにしたのである。そして、搬送路の下流側も上流側と同様に支持すると、部品搬送部材への振動の伝播に遅れが生じ、部品搬送部材が加振機構の振動に追従しなくなるおそれがあるので、下流側では従来と同じく下部振動体を防振弾性体で支持することにより、部品搬送部材の振動追従性が低下しないようにしたのである。
前記加振機構としては、前記上部振動体と下部振動体の一方に取り付けられる電磁石と他方に取り付けられる可動鉄心とからなるものを採用することができる。また、前記防振弾性体としては、防振ゴム、板ばねまたはコイルばねを採用することができる。
前記搬送路の上流側の板ばねの中央部を防振弾性体で支持するための具体的な手段としては、前記搬送路の上流側の板ばねをその中央部で2つのばね片に分割して、両ばね片の分割した側の端部をそれぞれ支持ブロックに取り付け、この支持ブロックを防振弾性体で支持するとよい。
ここで、前記2つのばね片のうち、前記下部振動体に取り付けられるばね片を、その下部振動体への取付部が前記支持ブロックへの取付部よりも上方に位置するように配することにより、装置全体を上下方向にコンパクト化することができる。
また、前記搬送路の上流側の板ばねの中央部を支持する防振弾性体を、搬送路と交差する方向で前記下部振動体を挟むように複数配置すれば、装置全体を搬送方向にコンパクト化することができる。
本発明の振動式部品供給装置は、上述したように、搬送路の下流側では下部振動体を防振弾性体で支持し、搬送路の上流側では上部振動体と下部振動体とを連結する板ばねの中央部(無振動部付近)を防振弾性体で支持するようにしたものであるから、下部振動体のみを防振弾性体で支持した従来のものに比べて、外部への振動の伝播が少なく、部品搬送の安定性の面でも優れたものとなる。
以下、図1乃至図4に基づき、本発明の実施形態を説明する。この振動式部品供給装置は、図1および図2に示すように、直線状の搬送路1aを有するトラフ(部品搬送部材)1と、トラフ1が取り付けられる上部振動体2と、その下方に配される下部振動体3と、2つのばね片4a、4bからなり、搬送路1aの上流側で支持ブロック5を介して両振動体2、3を連結する板ばね4と、搬送路1aの下流側で両振動体2、3を直接連結する板ばね6と、両振動体2、3間に設けられる加振機構7と、支持ブロック5および下部振動体3を支持する防振ゴム(防振弾性体)8と、各防振ゴム8の下端が固定される基台9とで基本的に構成されている。また、下部振動体3は、上流側に延びるアーム3aの先端部にカウンターウェイト10が取り付けられている。
前記2つのばね片4a、4bからなる搬送路1a上流側の板ばね4は、その一方のばね片4aが上流側へ傾斜した姿勢で両端部を上部振動体2と支持ブロック5とに固定され、他方のばね片4bがほぼ垂直の姿勢で両端部を下部振動体3と支持ブロック5とに固定されている。すなわち、この板ばね4は、上部振動体2への取付部と下部振動体3への取付部との間の中央部を、支持ブロック5を介して防振ゴム8で支持された形で組み込まれている。
ここで、他方のばね片4bは、その下部振動体3への取付部が支持ブロック5への取付部よりも上方に位置するように配されており、これにより部品供給装置全体が上下方向にコンパクト化されている。
一方、前記搬送路1a下流側の板ばね6は、上流側の板ばね4の一方のばね片4aと同じ角度だけ上流側へ傾斜した姿勢で組み込まれている。
前記防振ゴム8は、搬送路1aの上流側と下流側に2つずつ設けられており、そのうちの上流側の2つは、搬送路1aと交差する方向で下部振動体3のアーム3aを挟む位置に配されている。これにより、上流側の防振ゴム8がカウンターウェイト10よりも搬送方向の中央側に設けられることになり、部品供給装置全体が搬送方向にコンパクト化されている。また、カウンターウェイト10の前後移動量を大きくとれるので、後述するトラフ1での部品搬送動作の調整もしやすくなっている。
前記加振機構7は、下部振動体3に取り付けられる交流電磁石11と、この電磁石11と所定の間隔をおいて対向するように上部振動体2に取り付けられる可動鉄心12とで構成されており、電磁石11に交流電流を印加することにより、電磁石11が可動鉄心12を吸引する力が生じて両振動体2、3を振動させるようになっている。そして、上部振動体2が振動すると、これと一体に振動するトラフ1の搬送路1a上の部品Pが略水平方向に直線的に搬送される。
この振動式部品供給装置は、上記の構成であり、図3に示すように、加振機構7の駆動により上部振動体2と下部振動体3とが互いに逆位相で振動し、その両振動体2、3を連結する上流側の板ばね4が、その無振動部の付近に設けた支持ブロック5を介して防振ゴム8で支持されているので、外部への振動の伝播が少なく、周辺の制御機器等に悪影響を与えるおそれが少ない。
ここで、上部振動体2と下部振動体3の振幅は質量の軽い方が大きくなり、その振幅のバランスによって板ばね4の無振動部の位置が変化するので、それに応じて板ばね4を構成する2つのばね片4a、4bの弾性力を調整することにより、支持ブロック5の振幅をより小さくして、外部への振動の伝播を一層少なくすることができる。
また、搬送路1aの上流側では防振ゴム8に生じる反力が小さく、加振機構7の駆動周波数を高くしても上流側での部品投げ上げ角度が過大にならないし、下流側では従来と同じく下部振動体3を防振ゴム8で支持して、トラフ1の振動追従性が低下しないようにしたので、安定して部品の整列搬送を行うことができる。
上記図1〜3に示した例では、支持ブロック5および下部振動体3を防振ゴム8で支持するようにしたが、この防振ゴム8に代わる防振弾性体として、図4に示すような防振用の板ばね13やコイルばね(図示省略)を用いることもできる。なお、図4において図1〜3と同じ符号を付けた部材は、図1〜3の同符号の部材と同じ機能を有しており、説明を省略する。
1 トラフ
1a 搬送路
2 上部振動体
3 下部振動体
4 板ばね
4a、4b ばね片
5 支持ブロック
6 板ばね
7 加振機構
8 防振ゴム
9 基台
10 カウンターウェイト
11 電磁石
12 可動鉄心
13 板ばね(防振用)
P 部品
1a 搬送路
2 上部振動体
3 下部振動体
4 板ばね
4a、4b ばね片
5 支持ブロック
6 板ばね
7 加振機構
8 防振ゴム
9 基台
10 カウンターウェイト
11 電磁石
12 可動鉄心
13 板ばね(防振用)
P 部品
Claims (7)
- 直線状の搬送路を有する部品搬送部材が取り付けられる上部振動体とその下方に配される下部振動体とを、前記搬送路の上流側と下流側で板ばねにより連結して、これらの両振動体の間に加振機構を設け、前記加振機構で両振動体を振動させることにより部品搬送部材上の部品を直線的に搬送する振動式部品供給装置において、前記搬送路の下流側では、前記下部振動体を防振弾性体で支持し、前記搬送路の上流側では、前記板ばねの上部振動体への取付部と下部振動体への取付部との間の中央部を防振弾性体で支持したことを特徴とする振動式部品供給装置。
- 前記加振機構を、前記上部振動体と下部振動体の一方に取り付けられる電磁石と他方に取り付けられる可動鉄心とからなるものとしたことを特徴とする請求項1に記載の振動式部品供給装置。
- 前記防振弾性体を防振ゴムとしたことを特徴とする請求項1または2に記載の振動式部品供給装置。
- 前記防振弾性体を板ばねまたはコイルばねとしたことを特徴とする請求項1または2に記載の振動式部品供給装置。
- 前記搬送路の上流側の板ばねをその中央部で2つのばね片に分割して、両ばね片の分割した側の端部をそれぞれ支持ブロックに取り付け、この支持ブロックを防振弾性体で支持したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の振動式部品供給装置。
- 前記2つのばね片のうち、前記下部振動体に取り付けられるばね片を、その下部振動体への取付部が前記支持ブロックへの取付部よりも上方に位置するように配したことを特徴とする請求項5に記載の振動式部品供給装置。
- 前記搬送路の上流側の板ばねの中央部を支持する防振弾性体を、搬送路と交差する方向で前記下部振動体を挟むように複数配置したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の振動式部品供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010097755A JP2011225342A (ja) | 2010-04-21 | 2010-04-21 | 振動式部品供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010097755A JP2011225342A (ja) | 2010-04-21 | 2010-04-21 | 振動式部品供給装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2011225342A true JP2011225342A (ja) | 2011-11-10 |
Family
ID=45041237
Family Applications (1)
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JP2010097755A Pending JP2011225342A (ja) | 2010-04-21 | 2010-04-21 | 振動式部品供給装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2011225342A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103922090A (zh) * | 2014-01-03 | 2014-07-16 | 安徽宏实光机电高科有限公司 | 往复式电磁振动给料机 |
-
2010
- 2010-04-21 JP JP2010097755A patent/JP2011225342A/ja active Pending
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CN103922090A (zh) * | 2014-01-03 | 2014-07-16 | 安徽宏实光机电高科有限公司 | 往复式电磁振动给料机 |
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