JP2011222680A - 光半導体装置用リードフレームおよび光半導体装置用リードフレームの製造方法 - Google Patents

光半導体装置用リードフレームおよび光半導体装置用リードフレームの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】密着性を確保すると共に、発光効率を確保することを目的とする。
【解決手段】金属材料2上にニッケルまたはニッケル合金めっき皮膜3およびアンチモンを含有する銀合金めっき皮膜4aを積層し、その上の少なくともリフレクタ5の形成領域に低シアン銀めっき液を用いて銀めっき皮膜4bを形成することにより、密着性を確保すると共に、発光効率を確保することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属部材にめっきを施してなる光半導体装置用リードフレームおよび光半導体装置用リードフレームの製造方法に関するものである。
従来のリードフレームでは、基板となる金属にニッケルまたはニッケル合金めっきを施し、その上にさらに、銀めっきを施していた。ニッケルまたはニッケル合金めっき上に銀めっきを施したリードフレームとしては、ニッケルめっきとの密着性を向上させるためにアンチモンを含有させた銀めっきが行われていた(例えば、特許文献1参照)。
従来のアンチモンを含有させた銀めっきとしては、アンチモン含有量を制御することによってめっき皮膜の硬度を高めても耐熱性を向上させる銀めっきが行われていた(例えば、特許文献2参照)。
図2は従来のリードフレームのめっき構造を示す断面図であり、前記特許文献2に記載された従来のニッケルまたはニッケル合金めっき被膜103上への多層銀めっき皮膜104が形成された銅または銅合金部材101の断面を示すものである。
図2において、最表層として銀合金めっき皮膜104bが形成された銅または銅合金部材101は、銅または銅合金材料102上にニッケルまたはニッケル合金めっき皮膜103が形成され、ニッケルまたはニッケル合金めっき皮膜103上に中間層としてアンチモン濃度が0.1質量%以下の銀または銀合金めっき皮膜104aが形成され、銀または銀合金めっき皮膜104a層上に最表層としてアンチモン0.5質量%以上でビッカース硬度がHv140以上の銀合金めっき皮膜104bが形成される。
特開昭和57−57886号公報 特開2009−79250号公報
しかしながら、前記従来の構成では、多層銀めっき皮膜104間の耐熱密着性を確保するために、多層銀めっき皮膜104のアンチモン含有量を0.4〜2.0質量%含有させなければならず、実装時のリフロー等による熱履歴によってアンチモンが拡散して最表面の多層銀めっき皮膜104のアンチモン濃度が高くなっていた。また、実装時の熱履歴による再結晶により結晶粒子が変動し結晶凹凸が減少していた。そして、このリードフレームを光半導体装置に用いた場合、多層銀めっき皮膜104表面のアンチモン濃度増加による金ワイヤの未着や、多層銀めっき皮膜104の銀純度低下により反射率が低下し、光半導体装置の発光効率を低下させる課題を有していた。さらに、結晶粒子の変動による結晶凹凸の低下によりリフレクタ樹脂と多層銀めっき皮膜104との密着性が低下する課題を有していた。
従来、金属は結晶格子の歪みや欠陥などによる内部応力を解消するため、再結晶温度で結晶粒子に変化が生じる特性を持つ。また、金属の中でも銀は再結晶温度が低く、酸素透過性が高い。そのためニッケルまたはニッケル合金めっき103皮膜上へ多層銀めっき皮膜104を形成する際には、アンチモン等の金属光沢剤により銀との合金層を形成することによって耐熱密着性を確保していたが、実装時の熱履歴による再結晶により結晶粒子が変動して結晶凹凸が減少し、アンチモンが多層銀めっき皮膜104表面へ拡散するので光半導体装置用リードフレームとして光特性とめっき密着性の両者を確保することができなかった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、密着性を確保すると共に、発光効率を確保することを目的とする。
前記従来の目的を達成するために、本発明の光半導体装置用リードフレームは、光半導体素子の搭載領域を備えるリードフレームと、前記搭載領域を開口して前記リードフレームに形成されるリフレクタとを有し、前記リードフレームが、金属材料と、前記金属材料上にめっきされる第1の皮膜と、前記第1の皮膜上にめっきされて0より多く0.1質量%以下のアンチモンを含有する銀または銀を主成分とする合金からなる第2の皮膜と、前記第2の皮膜の少なくとも前記リフレクタの形成領域上にシアン化物イオン濃度が銀イオン濃度より低い低シアン銀めっき液を用いて表面凹凸が前記第2の皮膜より荒い第3の皮膜とからなることを特徴とする。
また、前記低シアン銀めっき液が銀濃度10〜30g/L、シアン化カリウム濃度2g/Lとしても良い。
また、前記第3の被膜は、不純物原子濃度が0より大きく0.1%以下であることが好ましい。
また、前記第1の被膜が、ニッケルまたはニッケルを主成分とする被膜であっても良い。
さらに、本発明の光半導体装置用リードフレームの製造方法は、金属材料を所定の形状に形成する工程と、前記金属材料上に第1の皮膜をめっきする工程と、前記第1の皮膜上に0より多く0.1質量%以下のアンチモンを含有する銀または銀を主成分とする合金からなる第2の皮膜をめっきする工程と、前記第2の皮膜の少なくともリフレクタ形成領域上に低シアン銀めっき液を用い、電流密度3〜10A/dm2、液温20℃〜50℃で銀イオンを還元させて第3の皮膜をめっきする工程と、前記第3の皮膜上の前記リフレクタ形成領域に光半導体素子の搭載領域を開口してリフレクタを形成する工程とを有し、前記低シアン銀めっき液のシアン化物イオン濃度が銀イオン濃度よりも低いことを特徴とする。
また、前記低シアン銀めっき液が銀濃度10〜30g/L、シアン化カリウム濃度2g/Lとしても良い。
また、前記第3の被膜は、不純物原子濃度が0より大きく0.1%以下であることが好ましい。
以上のように、金属材料上にニッケルまたはニッケル合金めっき皮膜およびアンチモンを含有する銀合金めっき皮膜を積層し、その上の少なくともリフレクタの形成領域に低シアン銀めっき液を用いて銀めっき皮膜を形成することにより、密着性を確保すると共に、発光効率を確保することができる。
本発明の光半導体装置の構成を示す断面図 従来のリードフレームのめっき構造を示す断面図 性能比較例1における評価結果を示す図 性能比較例2における評価結果を示す図 性能比較例3における評価結果を示す図 性能比較例4における評価結果を示す図 性能比較例4の表面凹凸確認SEM像を示す図
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の光半導体装置の構成を示す断面図である。
図1において、銅または銅合金材料2等の金属材料上にニッケルまたはニッケル合金めっき皮膜3が形成され、ニッケルまたはニッケル合金めっき皮膜3上へアンチモンを含有する銀合金めっき皮膜4aが形成され、アンチモンを含有する銀合金めっき皮膜4a上に銀めっき皮膜4bが形成されることにより、光半導体装置用リードフレームが形成される。ここで、銀合金めっき皮膜4aおよび銀めっき皮膜4bを合わせて多層銀めっき皮膜4と称する。さらに、光半導体素子の搭載領域を開口するように、多層銀めっき皮膜4の外郭を囲繞した樹脂成形体からなるリフレクタ5を形成した状態のものを光半導体装置用リードフレームと称しても良い。このような、光半導体装置用リードフレームに光半導体素子7を実装後封止樹脂9が充填されて光半導体装置を形成する。ここで、金属材料上に形成されるめっき皮膜はニッケルまたはニッケル合金に限らず、金属材料および銀合金と密着性が確保でき、金属材料成分が多層銀めっき皮膜4に熱拡散することを妨げることのできる材料であれば良い。
以下詳細に説明する。
銅または銅合金材料2は、銅または銅合金からなる金属材料を従来から用いられているプレス法またはエッチング法により形成したリードフレームの基板である。そして、銅または銅合金材料2上へ0.1μm〜2.0μmのニッケルまたはニッケル合金めっき皮膜3が形成される。
これによって、ニッケルおよびニッケル合金めっき皮膜3において、リフレクタ5成形や実装のリフロー温度などの熱履歴による金属材料成分の熱拡散をしにくい状態にして、多層銀めっき皮膜4の層間剥離や多層銀めっき皮膜4上の変色を防止することができる。また半導体装置1を形成する際には金属材料を曲げる工程を有するものもあり、ベンドクラックを発生させないために、ニッケルまたはニッケル合金めっき皮膜3の膜厚は0.1μmから0.5μmが特に望ましい。
ニッケルまたはニッケル合金めっき皮膜3上へ従来公知の銀ストライクめっき皮膜を形成した後に、アンチモンを0.1質量%以下含有する銀合金めっき皮膜4aが形成される。
このように、銀ストライクめっき皮膜とアンチモンを0.1質量%以下含有する銀合金めっき皮膜4aによれば、銀合金めっき皮膜4aの結晶サイズを細かくし、銀合金めっき皮膜4a中にアンチモンを含有させることで銀の酸素透過性を抑制してニッケルまたはニッケル合金めっき皮膜3の酸化を防ぎ、リフレクタ5成形や実装のリフロー温度、光半導体装置1の発光に伴う熱履歴によるニッケルまたはニッケル合金めっき皮膜3と銀合金めっき皮膜4a間でのブリスター(ふくれ)が生じない。またリフレクタ5成形や実装のリフロー温度等の熱履歴によって拡散した最表面の多層銀めっき皮膜4上のアンチモン量を10〜50原子%でアンチモンの膜厚を10nm以下に制御できるので、結晶凹凸の低化を防止することができ、実装時の金ワイヤ7未着や光半導体装置1の発光効率の低下を防止することができる。
さらに、銀合金めっき皮膜4a上に銀めっき皮膜4bとして、低シアン銀めっき液を用いて0.3μm〜3.0μmの銀めっき皮膜が形成される。銀めっき皮膜4bは少なくともリフレクタ5を構成する熱可塑性または熱硬化性樹脂と接触する領域に形成すれば良い。
これによって、銀めっき皮膜4b自体に結晶凹凸を持たせることができ、かつ表面不純物量を高シアン銀めっき液よりも低減させることができるので、熱可塑性または熱硬化性樹脂と不純物の少ない銀めっき皮膜4bの間でのアンカー効果を狙える銀めっき皮膜を形成することができる。銀めっき皮膜4bは、低シアン銀めっき液で形成しており以下のような現象で銀合金めっき皮膜4aの表面凹凸よりも表面凹凸の荒い銀めっき皮膜を形成することができる。
従来の銀めっき皮膜は、シアン化銀カリウム、シアン化カリウムおよび表面平滑剤や光沢剤などの添加剤を含有しためっき液で形成される。めっき液中では、銀イオンとシアン化物イオンが錯形成して銀を析出しにくくし、表面平滑剤や光沢剤などの添加剤により銀が析出する箇所を制限することで表面凹凸が小さく光沢のある銀めっき皮膜が形成できる。
通常銀めっき液は、銀イオン濃度よりもシアン化物イオン濃度が高い、高シアン銀めっき液を使用することが多く、銀イオンは多くのシアン化物イオンに囲まれて(すなわち銀イオンとシアン化物イオンとが錯形成されている状態)移動抑制されている。このような特徴を持つ銀めっき液で、銀イオンを還元させて形成する銀皮膜に銀の析出異常がないようにするには、銀イオンの移動速度を決定するめっき液の攪拌や温度は、弱く・低くして、銀イオンを還元して銀を析出させるスピードに起因する電流密度は低くしなければならない。また、多くの銀めっき液には結晶調整作用を持つ光沢剤成分が含有されている。よって、高シアン銀めっき液で形成された銀皮膜は、銀イオンの移動速度と銀の析出速度が抑制された環境下で結晶調整作用を持つ光沢剤が吸脱着を繰り返す被めっき表面へ銀イオンが還元され形成され、本来金属銀が持つ銀原子のみで形成される構造に比べて結晶配列が歪んでいる状態となる。
本件の低シアン銀めっき液は、銀イオン濃度よりもシアン化物イオン濃度が低いものとする。その際、銀イオンはシアン化物イオンにほとんど囲まれていないために移動抑制がされていない。このような特徴をもつ銀めっき液で銀イオンを還元させて形成する銀皮膜に銀の析出異常がないようにするには、銀イオンの移動速度を決定するめっき液の攪拌や温度は、強く・高くして、銀イオンを還元して銀を析出させるスピードに起因する電流密度は高くしなければならない。また、低シアン銀めっき液にも結晶調整作用を持つ光沢剤成分が含有されている。よって、低シアン銀めっきで形成された銀皮膜は、銀イオンの移動速度と銀の析出速度が促進された環境下で銀めっき液中の攪拌が強いために光沢剤の吸脱着が激しい被めっき表面へ銀イオンが還元され形成されるため、従来持つ金属銀の結晶配列に近くなる。
従来の低シアン銀めっき液は、例えば銀濃度65g/L、シアン化銀カリウム濃度2g/L、電流密度30〜60A/dm2、液温50〜70℃、強攪拌で銀イオンを還元させて形成する銀皮膜に銀の析出異常がないようにできていたが、部分銀めっきやストライプ銀めっきでしか適用できなかった。本件では、銀イオンの移動速度と析出速度を制御することによって、銀濃度10〜30g/L、シアン化カリウム濃度2g/L、電流密度3〜10A/dm2、液温20℃〜50℃、弱攪拌でも銀イオンを還元させて形成する銀皮膜に銀の析出異常がないようにすることができ、様々な工法で適用することができる。
本件はシアン化物イオンを減少させることにより意図的に銀が析出しやすい環境を作り出すことで表面平滑剤や光沢剤などの添加剤の効果を低減させ、表面凹凸が大きく半光沢銀めっき皮膜を形成することができる。そして、銀めっき皮膜4bの表面凹凸を大きくすることにより、リフレクタ5樹脂との密着性を向上させることができる。また、銀めっき皮膜4bは、シアン化銀(AgCN)や炭素(C)などの不純物原子濃度が0.1%以下であることが好ましい。これによれば、表面凹凸に銀以外の不純物が析出(付着)することを低減して、熱可塑性または熱硬化性樹脂と銀めっき皮膜4bの間でのアンカー効果が低減することを防止することができる。
また、銀が析出しやすい環境になることにより結晶構造自体は安定するため成形時や実装時の加熱によっても表面凹凸が維持される。その際セレン系光沢剤の作用で銀めっき皮膜は半光沢銀めっきとなる。
従来の銀めっき皮膜は、先に述べたようにシアン化物イオンにより銀イオンの移動を抑制し、表面平滑剤や光沢剤などの添加剤によって銀イオンが電子受給し銀が析出する箇所を制限しながら形成されることによって、銀めっき皮膜の結晶配列は金属銀やスパッタ法で形成される銀よりも歪を持つようになる。そこで、低シアン銀めっき液を使用することで銀イオンの移動抑制を低減させ、従来の銀めっき皮膜よりも結晶配列の歪を少なくすることができる。従って、成形時における金型や樹脂による加熱または実装時のリフロー等による熱履歴や銀の時間経過による再結晶を生じにくくできるため、結晶は移動することはなく、結果として材料金属の再結晶に影響を受けにくく銀めっき表面凹凸を維持することができる。その際セレン系光沢剤の作用で銀めっき皮膜は半光沢銀めっきとなる。
以上のように、ニッケルまたはニッケル合金めっき皮膜3上へ発光効率の高い銀合金めっき皮膜4aを形成し、最表面の少なくともリフレクタ5形成領域に凹凸の荒い銀めっき皮膜4bを形成させることによりリフレクタ5を構成する熱可塑性および熱硬化性樹脂とリードフレームの密着性を向上させ、かつ高い発光効率を得ることができる。
上記実施の形態の有効性確認を行ったので、性能比較例を以下に示す。ただし、比較例のサンプル作製方法および評価方法は一例である。
(性能比較例1)
金属材料は銅または銅合金とし、銅または銅合金上に0.5μmのニッケルめっき皮膜を形成し、0.5μmのニッケルめっき皮膜上へ従来公知の銀ストライクめっき皮膜を形成し、銀ストライクめっき皮膜上へ以下に示す銀または銀合金めっき(膜厚2μm)を形成し、耐熱密着性と表面変色の効果を確認した。
サンプル1:従来公知の光沢剤成分を含有しない純銀めっき皮膜
サンプル2:従来公知の1.4質量%のアンチモンを含有する銀合金めっき皮膜
サンプル3:本発明の0.08質量%のアンチモンを含有する銀合金めっき皮膜
評価方法は、上記サンプルを400℃×3分間加熱した後、銀めっき表面のブリスター(ふくれ)発生を確認し、顕微鏡(×20)で表面変色を目視で確認した。
図3は性能比較例1における評価結果を示す図である。
図3に示すように、銀めっき表面のブリスターと表面変色ともに発生させなかったのは本発明のサンプル3のみであった。
(性能比較例2)
銀合金めっき皮膜中のアンチモンは低温・長時間加熱(例えば150℃×7時間)により最表面に熱拡散しやすい特性をもつ。以下、この特性の比較を行った。
金属材料は銅または銅合金とし、銅または銅合金上に0.5μmのニッケルめっき皮膜を形成し、0.5μmのニッケルめっき皮膜上に従来公知の銀ストライクめっき皮膜を形成し、銀ストライクめっき皮膜上へ以下に示す銀または銀合金めっき(膜厚2μm)を形成し、銀合金めっき皮膜表面の反射率を確認した。
サンプル4:従来公知の1.4質量%のアンチモンを含有する銀合金めっき皮膜
サンプル5:本発明の0.08質量%のアンチモンを含有する銀合金めっき皮膜
評価方法は、上記サンプルを光半導体装置の実装温度を想定して150℃×7時間加熱後、光半導体装置で最も必要とされる波長460nmの反射率を確認した。
図4は性能比較例2における評価結果を示す図である。
図4に示すように、従来公知の1.4質量%のアンチモンを含有する銀合金めっき皮膜(サンプル4)は目視で確認された表面変色により表面の反射率の低下が確認されたのに対し、本発明のサンプル5は加熱の前後で反射率の変化はみられなかった。
(性能比較例3)
本発明のアンチモンを含有する銀合金めっき皮膜は、リフレクタ形成時やリフロー等による熱履歴により銀表面へのアンチモンの拡散量が懸念される。そこで、光半導体の実装温度を想定して150℃×7時間加熱後の銀合金皮膜の表面組成分析と深さ分析を行い、銀合金めっき皮膜に含まれるアンチモンの挙動を確認した。サンプル作製条件は以下の通りである。
サンプル6は、銅合金上にニッケルめっき皮膜0.5μmを形成し、ニッケルめっき皮膜上に従来公知の銀ストライクめっき皮膜を形成し、銀ストライクめっき皮膜上に0.08質量%のアンチモンを含有する銀合金めっき皮膜を形成した。
図5は性能比較例3における評価結果を示す図であり、図5(a)は表面組成分析結果、図5(b)は、図5(a)に示すサンプル6の表面を軽くエッチングして銀(Ag)表面のみにアンチモン(Sb)が存在することを示す表面組成分析結果、図5(c)は各組成の表面からの深さにおける濃度を示している。
図5に示すように、表面組成分析ではアンチモン(Sb)が強く観測されるが(図5(a))、アンチモンは主に表面から深さは2nmまでの領域に拡散しており(図5(c))、アンチモン量が抑制されるため、ワイヤーボンディングの接合強度や発光強度を低下させる要因とはならず、接合強度や発光強度を維持することができる。
(性能比較例4)
従来の銀または銀合金めっき皮膜と本発明の銀および銀合金めっき皮膜の表面凹凸状態および熱可塑性樹脂との密着性の比較を行った。表面凹凸状態はリフレクタ形成前後のSEM像で、熱可塑性樹脂の密着性はリフレクタとリードフレームの接触部の外周囲にペンをはわせてペンのインクが浸透する製品個数をカウントすることで評価した。
金属材料は銅合金とし、銅合金上に0.5μmのニッケルめっき皮膜を形成し、0.5μmのニッケルめっき皮膜上に従来公知の銀ストライクめっき皮膜を形成し、銀ストライクめっき皮膜上に以下に示す銀または銀合金めっき(膜厚合計2μm)を形成した。
サンプル7:従来公知の光沢剤成分を含有しない純銀めっき皮膜
サンプル8:0.1質量%のアンチモンを含有する銀合金めっきを形成し、銀合金めっき上へ低シアン銀めっき液を使用して形成した銀めっき皮膜
図6は性能比較例4における評価結果を示す図である。図7は性能比較例4の表面凹凸確認SEM像を示す図であり、図7(a)はサンプル7のSEM像、図7(b)はサンプル7のSEM像を示す。
図6と図7に示すように、サンプル7ではインクが浸透することから、加熱後には表面凹凸が減少し熱可塑性樹脂の密着性が悪くなることがわかる。サンプル8ではインクの浸透がほとんどなく、加熱後にも表面凹凸が維持され、熱可塑性樹脂との密着性も良いことがわかる。
本発明は、密着性を確保すると共に、発光効率を確保することができ、金属部材にめっきを施してなる光半導体装置用リードフレームおよび光半導体装置用リードフレームの製造方法等に有用である。
1 光半導体装置
2 銅または銅合金材料
3 ニッケルまたはニッケル合金めっき皮膜
4 多層銀めっき皮膜
4a 銀合金めっき皮膜
4b 銀めっき皮膜
5 リフレクタ
6 光半導体素子
7 金ワイヤ
8 封止樹脂
101 銅または銅合金部材
102 銅または銅合金材料
103 ニッケルまたはニッケル合金めっき皮膜
104 多層銀めっき皮膜
104a 銀または銀合金めっき皮膜
104b 銀合金めっき皮膜

Claims (7)

  1. 光半導体素子の搭載領域を備えるリードフレームと、
    前記搭載領域を開口して前記リードフレームに形成されるリフレクタと
    を有し、前記リードフレームが、
    金属材料と、
    前記金属材料上にめっきされる第1の皮膜と、
    前記第1の皮膜上にめっきされて0より多く0.1質量%以下のアンチモンを含有する銀または銀を主成分とする合金からなる第2の皮膜と、
    前記第2の皮膜の少なくとも前記リフレクタの形成領域上にシアン化物イオン濃度が銀イオン濃度より低い低シアン銀めっき液を用いて表面凹凸が前記第2の皮膜より荒い第3の皮膜と
    からなることを特徴とする光半導体装置用リードフレーム。
  2. 前記低シアン銀めっき液が銀濃度10〜30g/L、シアン化カリウム濃度2g/Lであることを特徴とする請求項1記載の光半導体装置用リードフレーム。
  3. 前記第3の被膜は、不純物原子濃度が0より大きく0.1%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の光半導体装置用リードフレーム。
  4. 前記第1の被膜が、ニッケルまたはニッケルを主成分とする被膜であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の光半導体装置用リードフレーム。
  5. 金属材料を所定の形状に形成する工程と、
    前記金属材料上に第1の皮膜をめっきする工程と、
    前記第1の皮膜上に0より多く0.1質量%以下のアンチモンを含有する銀または銀を主成分とする合金からなる第2の皮膜をめっきする工程と、
    前記第2の皮膜の少なくともリフレクタ形成領域上に低シアン銀めっき液を用い、電流密度3〜10A/dm2、液温20℃〜50℃で銀イオンを還元させて第3の皮膜をめっきする工程と、
    前記第3の皮膜上の前記リフレクタ形成領域に光半導体素子の搭載領域を開口してリフレクタを形成する工程と
    を有し、前記低シアン銀めっき液のシアン化物イオン濃度が銀イオン濃度よりも低いことを特徴とする光半導体装置用リードフレームの製造方法。
  6. 前記低シアン銀めっき液が銀濃度10〜30g/L、シアン化カリウム濃度2g/Lであることを特徴とする請求項5記載の光半導体装置用リードフレームの製造方法。
  7. 前記第3の被膜は、不純物原子濃度が0より大きく0.1%以下であることを特徴とする請求項5または請求項6のいずれかに記載の光半導体装置用リードフレームの製造方法。
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