JP2011208872A - クリーンルーム - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶モジュールやPDPの製造工程では、製造装置などの障害物があっても、塵埃や有機溶剤が拡散・停留しないように、速やかに排気することができる実質的な層流を発生させる必要がある。しかし、単にダウンフローを発生させるクリーンルームでは、部屋全体に層流を発生させることは困難であった。
【解決手段】障害物があっても実質的な層流となるダウンフローの風量は0.1m/sec乃至0.15m/secの風速が必要である。本発明のクリーンルーム1は、その風速のダウンフローを得るために、天井した高さ1800mmの場所に全面フィルタからなるチャンバー25を配し、さらに、天井8から600乃至900mmの場所に整流手段20を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品関連(特に液晶モジュール)の製造をする際に、所定の清浄度を得るため、上方から層流を発生させるクリーンルームに関するものである。
液晶モジュールやプラズマディスプレイパネル(以後「PDP」と呼ぶ)の製造では、微小な配線をモジュール化したり、気密な接着を行う工程が含まれるため、半導体の製造工程ほどではないものの、所定のクリーン環境で作業を行う必要がある。これらの工程で、塵埃が存在すると製品不良の原因となるからである。
また、多品種の製造に対応するため、これらの製品の製造工程は、完全に機械化された製造ラインではなく、人が行う作業工程も含まれる。そのため、使用される接着剤の溶剤成分などのように、揮発する化学物質等が作業環境内に拡散する前に排気を行う必要もある。作業環境内に溶剤が充満するのは作業者にとって好ましいことではないからである。
以上の理由から、液晶モジュールやPDPの製造においては、清浄化された空気による層流が、天井から発生するクリーンルームを用いるのが好ましい。しかし、上記の製造工程では作業環境内に製造装置等が配置されるため、単にダウンフローを発生しただけでは、製造装置等によって風流が乱され乱流が発生することとなる。すなわち、製造装置等に、邪魔された空気の流れがあっても、クリーンルームの下部に配置されるグレーチングに空気が流れ、実質的な層流を形成できるようにする必要がある。
一方、クリーンルームに関する技術はすでに開示されているものがある。例えば、特許文献1は、気流通路に対応してクリーンルームの作業空間の底部に設けられ、孔が設けられている空気環流フロアと、
クリーンルームの外壁に設けられ、外気送風ダクトと通風システム外気空調ボックスが接続され、外部の空気を気流通路に導入する外気導入口と、
前記気流通路に設けられた複数の吸気ユニットと、
前記吸気ユニットのそれぞれに対向して前記クリーンルームの作業空間の頂部に設けられ、前記気流通路に対応して設けられた複数の線形通気路と、
前記線形通気路のそれぞれに対向して前記クリーンルームの作業空間の頂部に設けられた複数の濾過モジュールと
を備えていることを特徴とする層流形クリーンルームの気流供給システムが開示してある。
そして、このシステムを有するクリーンルームでは、主に、濾過モジュールのそれぞれが線形通気路に対応し、線形通気路のそれぞれが吸気ユニットに対応する方法によって気流が形成されているため、吸気ユニットの使用量、即ち送風ファンの使用量を節約することが可能となり、すなわち、電力消費及び保守維持等のコストを節約できるとされる。
特開2008−157607号公報
しかし、特許文献1のクリーンルームの線形通気路は、吸気ユニットから閉鎖された通
気路端へ空気が送られ、線形通気路内の圧力上昇によって濾過モジュールから清浄なエアが吹き出す構成であるので、均一な層流を得る事が出来ない。より詳細に説明すると、濾過モジュールの通気面積が大きいと、線形通気路の吸気ユニット近傍からの吹き出しが強く、通気路端側からの吹き出しは弱くなる。これを解消するためには、濾過ユニットの通気面積を小さくする、若しくは吸気ユニットからの送風圧を極めて高くすることが必要になる。しかし、いずれの方法であっても、濾過ユニットから吹き出す風速は高くなり、好適な層流を得る事が出来ない。風速が速くなりすぎると、クリーンルーム内に配置した製造装置にぶつかり、乱された風流がスムースに排気されず、実質的な層流を発生させることができないからである。
また、特許文献1では、線形通気路を複数配設しているが、個々の吸気ユニットの送風圧を均一にするのは容易ではなく、隣り合う線形通気路から吹き出す送風に圧力差が生じ、層流を得る事はできない。また、たとえ見かけ上は層流を形成していたとしても、部分的には乱流が生じるおそれが高い。このような乱流は、揮発する化学物質などがクリーンルーム内に滞留する原因となり好ましくない。
以上のように、人が入って作業を行うクリーンルームであって、実質的な層流を発生させることは容易ではなかった。
本発明者は、上記の課題に鑑み、鋭意検討することで、風速0.1〜0.15m/secの層流であれば、クリーンルーム内に製造装置が配置されていたとしても実質的な層流を発生させることができ、塵埃除去と揮発性化学物質の排気に好適であることを見出し、本願発明を完成するに至った。
すなわち、天井部にチャンバーを設けて、チャンバーに供給した送風の動圧を静圧に変えることで、クリーンルーム内に層流を形成するクリーンルームを提供する。より詳しくは、本発明のクリーンルームは、床と壁と天井からなる室と、前記天井又は前記壁の上部に配置されたエア供給口と、前記床又は前記壁の下部に配置されたエア排出口と、前記床から所定の床上高さの位置に配設された床グリルと、前記天井から所定の天井下高さの位置に配設されたフィルタからなるチャンバーと、前記天井と前記フィルタの間に配設された整流材を有するものである。
このような構成によると、クリーンルーム内にフィルタを通過した空気流を層流の状態にしてクリーンルーム全体に渡り送り出すことができる。
また、本発明のクリーンルームは、上記構成に加えて、さらに、外気からプレフィルタ及び空調機(AHU)の送風側の内側壁全面にHEPAフィルタを介して供給口に空気を送る送風手段と、排出口から空気を吸い出し外気へ排出する排出手段を有するものである。
この構成において、クリーンルームの天井部に送風手段からダクトを介して送風される空気の動圧をすべて静圧に変えるため、チャンバーが設けられ、このチャンバーには、クリーンルーム内のフィルタを通過した空気流を容易に層流状態にするための整流手段が具備されていることで、クリーンルーム内全域を床への均一なダウンフローの層流を形成することができる。ここで整流手段はバッフル(整流板)又はパンチングメタル(穴あき板)が好適に用いられる。
また、本発明のクリーンルームは、上記構成において、前記天井から前記整流手段までの距離さが、600mm〜900mmの範囲にあるものである。
このような構成によると、クリーンルームに最適な風速範囲(0.1〜0.15m/sec)にある空気流を層流としてクリーンルーム内に送ることができる。
また、本発明のクリーンルームは、上記構成において、前記壁にライトが埋設されたものである。本発明では均一なダウンフローを得るため、作業者にとっての天井と床にはできるだけ不要な物を取り付けない。そこで、照明を確保するためには壁にライトを埋設させる必要があるからである。
さらに、本発明のクリーンルームは、前記壁の上部に配置されたエア供給口が対向して配置されている。このような構成によると、クリーンルーム内にフィルタを通過した後の、送風路を分岐し各々同じ風量・風速を有する空気流を、対向させて衝突させることで、チャンバー内で動圧を静圧にすることができ、クリーンルーム内に対して均一な風速の層流を実現できる。
本発明のクリーンルームによれば、クリーンルーム内に液晶モジュールや、PDP製造の工程に適した所定(風速0.1〜0.15m/sec)の風速範囲にある層流を発生させることができる。そのため、クリーンルーム内の製造装置近傍においてもダウンフローの層流を乱すことが殆どない。この範囲内の風速の層流であれば、製造装置が障害物となり空気の流れが乱れても、周囲の空気の流れに大きな影響を与えることなく、下部のグレーチング(開口部)に空気が流れるため、実質的な層流を得ることができる。また、製造工程で用いる溶剤は蒸発してもクリーンルーム内に滞留したり、拡散することなく、安全に作業が行えるという効果を奏する。
本願発明の一実施形態に係るクリーンルームの概略構成を示す斜視図である。 本願発明の一実施形態に係るクリーンルームの概略構成を示す側面からの断面図である。 本願発明の他の実施形態に係るクリーンルームの概略構成を示す斜視図である。 本願発明の他の実施形態に係るクリーンルームの概略構成を示す側面からの断面図である。 本願発明の一実施形態に係るクリーンルーム内への空気送給により測定された空気流の平均風速と整流手段が配設された天井下の高さとの関係を示す図である。 本願発明の他の実施形態に係るクリーンルーム内への空気送給により測定された空気流の平均風速と整流手段が配設された天井下の高さとの関係を示す図である。
以下、本発明に係るクリーンルームの実施形態について、図1および図2を参照して説明する。図1は、本願発明の一実施形態に係るクリーンルームの構成を示す斜視図であり、図2は、側面からの断面図である。ただし、図2では説明のために排気ファンの取り付け位置方向を図1とは90°異ならせて表示した。
本発明のクリーンルーム1は、床2と壁3と天井8からなる室10と、天井8又は壁3の上部に配置されたエア供給口11と、床2又は壁3の下部に配置されたエア排出口12と、床2から所定の床上高さ15の位置に配設された床グリル16と、天井8から所定の天井下高さ19の位置に配設された中性能フィルタ17と、天井8と中性能フィルタ17の間に配設された整流手段20とを備えて構成される。なお、天井8と、中性能フィルタ17と、中性能フィルタ17から天井8までの間の壁3によってチャンバー25が形成さ
れる。また、中性能フィルタ17と、床グリル16と、中性能フィルタ17から床グリル16の間の壁3によって作業空間18が形成される。
また、エア供給口11には、給気ダクト34を介してHEPAフィルタ33と給気ファン32を有する給気装置31が取り付けられる。また、床グリル16の下側は排気処理のために空間24を設けてある。この空間24には、床2若しくは床の下部にエア排気口12が形成されている。エア排気口12には排気ダクト44が接続されており、さらに排気装置41に連結する。
このようなクリーンルーム1について空気の流れを中心にさらに詳細に説明する。給気ファン32によって集められた空気はHEPAフィルタ33によって塵埃のみならず微小な粒子までトラップされ、清浄な空気となって給気ダクト34を流れる。なお、HEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)は、JIS Z 8122によって、「定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率を有し、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルタ」と定義されているフィルタである。
このHEPAフィルタ33は、前段に通常のフィルタを併用してもよい。また、ULPAフィルタ(Ultra Low Penetration Air Filter)を用いてもよい。
清浄化された空気は、エア給気ダクト34を通り、天井8のエア供給口11からクリーンルーム内に入る。クリーンルーム1内では、天井8から中性能フィルタ17までの空間に均一なダウンフローを得るためのチャンバー25が形成されている。このチャンバー25には、天井8から中性能フィルタ17までの間に、エア供給口11から入った空気の動圧を静圧に変換する整流手段20が設置されている。チャンバー25の高さ19は高いほど良いが、チャンバーの容積が大きくなるので送風量が増え、そのため給気ファン32も大型化し、消費電力も増加する。
従って、チャンバーの高さ19は、クリーンルーム内に0.1m/secから0.15m/secの風速を維持できる適度な高さを有するのがよい。また、本発明のクリーンルームでは、チャンバー25の下部全面に中性能フィルタを配設するので、保守、メンテナンスのために一定以上(人が作業できる)の高さが必要である。これらの条件から、天井8から中性能フィルタ17までの高さ、つまり、チャンバー室高さ19は、1600mm以上あれば好ましく、より好ましくは1800mmあるのが望ましい。
また、チャンバー25内に設けられた整流手段20は、クリーンルーム1内に入る清浄化された空気の動圧を静圧に変換することと、均一なダウンフローを得るために用いる。整流手段20は、バッフル(整流材)や孔あき板が好適に用いられる。
整流手段20は、発塵しない材質で形成されていればよく、プラスチックや金属などが好適に利用できる。また、粒子を吸着させる吸着性のシートが表面に配置させられていてもよい。
整流手段20にバッフルを用いる場合、バッフルの大きさは、特に限定されない。しかし、すべてのバッフルを合わせた面積が、天井全体の面積の1/3程度の広さになるのが好ましい。これ以上面積が広くなると空気の流れに対して抵抗分が高くなり、狭いとクリーンルーム1全体に均一なダウンフローを得ることができないからである。また、バッフルは全て均一の大きさである必要はなく、エア給気口11の下方が大きく、エア給気口11から離れるほど小さな面積にしてもよい。なお、エア給気口11の直下にバッフルを設
けると、エア給気口11の直下の空気の動圧を静圧に変えることができ、チャンバー室18から局所に風速の速い送風を防ぐことができる。
一方、整流手段20に孔あき板を用いる場合は、孔以外のフレームの部分の面積が天井全体の1/3程度の広さになるのが好ましい。また、整流手段20は、バッフルと孔あき板を同時に用いても構わない。
天井8から整流手段20までの高さ21には後述するように、好ましい高さがある。天井8に近すぎると局所に風圧がかかり、チャンバーとしての機能が果たせない。すなわち、均一なダウンフローを得ることができない。一方、天井8から遠すぎるとチャンバー25内側下部の中性能フィルタを直接隠すことになり、送風量が増え、運転効率が悪い。また、部分的に中性能フィルタから空気が流れない場所ができ、やはり均一なダウンフローを得ることができない。
チャンバー25の下面には、全面に中性能フィルタ17を配置する。クリーンルーム1内に均一なダウンフローを得るためと、HEPAフィルタ33で除塵できなかった粒子を再度取り除きクリーンルーム1内の空気清浄度を確保するためである。ここで中性能フィルタ17とは、JIS B 9908(換気用エアフィルタユニット)に示されるものでよい。具体的には、概略の粒径が2μmの粉塵を60%以上若しくは90%以上取り除くことができるフィルタである。
整流手段20を設けたチャンバー25で局所的な流れを緩和された空気は中性能フィルタ17を通って均一なダウンフローとなる。ここで均一なダウンフローとは、クリーンルーム1の床面上のどこで流れを測定しても、ほぼ同じ風速が測定できることをいう。
また、クリーンルーム1でのダウンフローの風速は、0.1m/sec乃至0.15m/secが望ましい。人間や製造装置で発生した塵埃を床グリル下に排気し、製造過程で発生した溶媒が停留や拡散することなく排気することができる風速である。また、この範囲の風速は製造装置によって流れが妨げられたとしても、周囲の空気の流れに大きな影響を与えることなく、床グリルの下に排気され、障害物があっても実質的な層流をクリーンルーム内で得る事が出来る。従って、この風速より早いと、クリーンルーム内の障害物によって、周囲の空気の流れが乱され、揮発性化学物質などがクリーンルーム内に停留するおそれがある。また、この風速より遅いと、クリーンルーム内に渡って均一な層流を得る事が困難になる。
床グリル16は、格子状のグレーチングが好ましい。貫通孔が点在しているような床グリル16であると、ダウンフロー自体の妨げになるからである。床グリル16の材質は発塵しない材質であれば特に限定されない。また、塗布ブース内で水溶性塗料や接着剤を用いる場合は、錆びの発生がほとんどないという理由でSUS材が好適に利用できる材質である。
床下の排気処理スペース24の大きさには特に限定はないが、床下高さ15が狭いと均一なダウンフローを作ることができない。
エア排気口12は、床面に形成するのが好ましいが、床面下にスペースが必要となるので、床下側面に形成することもできる。排気ファン42は排気ダクト44の抵抗を考慮した上で、エア給気口11から供給された空気と同量の空気をエア排気口12から排気できるだけの能力が必要である。給気が多ければ、天井8から送られた空気が床2にあたり、天井方向に上昇(乱流)する。また排気が多ければ、エア排気口12の近傍に向かって空気が流れ、均一なダウンフローを得ることができないからである。
また、床面下に十分なスペースが取れない場合は、エア排気口12の上方にあたるグレーチング部分には板材15を配置する。床面下に十分なスペースが確保できず、エア排気口12が床下側面に形成されると、エア排気口12の上面の床グリル付近のダウンフローが乱れるからである。以上のように、排気処理スペース24は、チャンバー25から送られた静圧の層流を、エア排気口12から引き出す動圧の排気に変換する空間であると言える。言い換えると、本発明のクリーンルームは、吸気で吸い込んだ動圧の空気をチャンバーで静圧の層流に変換し、排気処理スペース24で再び静圧の層流から、動圧の排気に変換する。
本発明のクリーンルーム1には、入口23とライト22を配することができる。入口23は2つ以上あってもよく、クリーンルームから見て外開きであるのがよい。クリーンルーム内は陽圧状態になるので、ドアを開けても外部から空気が入りこみにくい。一方、ドアを内開きにした場合はブース内での緊急事態の際に、陽圧でドアが開きにくい状況になるからである。
また、ライト22は壁3に埋設するのが望ましい。チャンバー室18は均一なダウンフローを得るためにできるだけ障害物を配置しないのが良いからである。
図3および図4はエア供給口が壁の上方に対向して配置されている場合のクリーンルームの斜視図および横断面図である。給気装置31からはダクト34が二股で引き出される。それぞれのダクトは、チャンバー25の対向した壁にそれぞれ設けられたエア供給口11aとエア供給口11bに接続される。また、ここでエア供給口11aと11bは、それぞれ対向した位置に配設されるのが好ましい。なお、天井8と中性能フィルタ17の間に配設される整流手段は、孔あき板20aの場合を示す。
図3および図4のように、チャンバー25の対向する壁に、それぞれ正面から相対する位置関係にエア供給口11a、11bを設けると、チャンバー25の真ん中でそれぞれのエア供給口からの空気がぶつかり合い、ダクトを通ってきたエアの風速が減少される。さらに、整流手段20である孔あき板の孔から吹き出るエアは、図1、2で示した場合よりもさらに均一なダウンフローを得ることができる。
なお、エア供給口をチャンバー25の壁面に形成する場合は、整流手段20より天井側に配置させる必要がある。整流手段はエア供給口から供給された風の風速を減少させ、均一なダウンフローを得るために設置されるからである。また、図示しないが、床グリル16に吸い込まれた溶剤、有機溶媒は、溶剤回収装置または、溶剤吸着・濃縮装置で燃焼させることにより、大気を汚染することなく無害化処理される。
(実施例1)
次に本発明のクリーンルーム1について実施例を示す。図5は、本発明のクリーンルーム内の風速と、バッフルの位置との関係を示す。クリーンルーム1は、10m×10m×5mの大きさであり、床グリルの真ん中での測定結果である。床2から床グリルまでの床上高さ15は1mであった。天井8から中性能フィルタまでの天井下高さは1800mmと固定にして(A寸法と呼ぶ)、天井8から整流手段20までの距離21(B寸法と呼ぶ)を横軸に取った。
整流手段20は樹脂性で同じ面積のバッフル(平板)を用いた。1枚のバッフルは50cm四方(0.25m)であり、これを132枚用い、天井面積100mに対して総面積33mのバッフル20を形成した。なお、バッフルを形成する個々の板は、天井8全
面に等間隔に配置した。また、給気と排気は同じレートになるように調整した。
図5を参照して説明する。チャンバー25の高さ19をA寸法(1800mm)として固定し、バッフルの高さをチャンバー25の内側上部からバッフルまでの高さ21をB寸法とし、チャンバー25のA寸法内で可変させて、クリーンルーム1内の風速を測定したところ、バッフルが天井に近いとダウンフローの風速は高くなった。しかし、このときダウンフローはクリーンルーム1の中で場所によって均一ではなかった。
一方、バッフルの高さが中性能フィルタ17に近づく(B寸法が大きくなる)と風速は低下した。見掛けのフィルタ面積が減ったからだと考えられる。しかし、天井8からバッフルまでの距離が600mm乃至900mmまでの範囲で、0.1m/sec乃至0.15m/secの安定した層流を得ることができた。
なお、この風速下では、クリーンルーム内に製造装置等を配置しても、床グリルから1m以上の作業高さでは、実質的に層流を得る事が出来た。
(実施例2)
図6には、図3に示したエア供給口11が2つ配設された場合の実施例のクリーンルーム内の風速と、バッフルの位置との関係を示す。クリーンルームの大きさは実施例1と同じ10m×10m×5mである。エア供給口11aおよび11bは、チャンバー室18の対向する壁の相対する位置に配置した。ここで相対する位置とは、天井からの距離および左右の壁からの距離が同じ位置にそれぞれのエア供給口が形成されていることをいう。
なお、本実施例において、整流手段20は、孔空き板を用いた。孔空き板は、孔以外のフレームの部分の面積が約33.5mとなるように作製した。より具体的には、整流手段10は、10m×10mの板状であり、半径39cmの円形の孔が160個形成されたステンレス製のパンチングメタルを用いた。孔以外のフレームの面積は約76.5mであった。
また、エア供給口は天井から50mmの位置に高さ300mm、幅500mmの大きさで配設した。エア供給口を壁に対向させた結果チャンバー内での風が打ち消し合うので、0.1m/sec乃至0.15m/secの安定した層流を得ることができる範囲は、天井から400mmから1000mmの範囲に広がった。
本発明のクリーンルームは、液晶モジュールや、PDP製造のほか、有機ELを用いた電子部品(表示装置)等、家電製品のような小物に対して、清浄な雰囲気で製造される電子部品に利用できる。
1 クリーンルーム
2 床
3 壁
8 天井
10 室
11 エア供給口
12 エア排気口
15 床下高さ
16 床グリル
17 中性能フィルタ
18 作業室
19 チャンバー室高さ
20 バッフル(整流板)
21 (天井からバッフルまでの)距離
22 ライト
23 入口
24 排気処理スペース
25 チャンバー
30 送風手段
31 給気装置
32 給気ファン
33 HEPAフィルタ
34 給気ダクト
40 排気手段
41 排気装置
42 排気ファン
44 排気ダクト

Claims (7)

  1. 床と壁と天井からなる室と、
    前記天井又は前記壁の上部に配置されたエア供給口と、
    前記床又は前記壁の下部に配置されたエア排出口と、
    前記床から所定の床上高さの位置に配設された床グリルと、
    前記天井から所定の天井下高さの位置に配設されたフィルタからなるチャンバーと、
    前記天井と前記フィルタの間に配設された整流手段を有するクリーンルーム。
  2. 前記整流手段はバッフルである請求項1に記載されたクリーンルーム。
  3. 前記整流手段は穴あき板である請求項1に記載されたクリーンルーム。
  4. 前記エア供給口は、前記壁の上部に対向して配置された請求項1乃至3のいずれか一項に記載されたクリーンルーム。
  5. さらに、外気からフィルタを介して前記エア供給口に空気を送る送風手段と、
    前記エア排出口から空気を吸い出し外気へ排出する排出手段を有する請求項1乃至4のいずれかの請求項に記載されたクリーンルーム。
  6. 前記天井から前記整流手段までの距離は、600mm〜900mmの範囲にある請求項1乃至5の何れか一項に記載されたクリーンルーム。
  7. 前記壁にライトが埋設された請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載されたクリーンルーム。
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