JP2011207319A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】サイドウォール部及びカーカスプライの適正化を図ることによって、軽量化されて転がり抵抗が小さく、さらに、耐サイドカット性及び耐オゾンクラック性に優れた空気入りタイヤを提供することにある。
【解決手段】前記ビード部20及びサイドウォール部10の少なくとも一方の外表面に、タイヤ幅方向断面で見てタイヤ幅方向内側へ抉れてなる凹部12を有し、かつ、前記空気入りタイヤを適用リムに装着し、標準内圧を充填した状態において、適用リム40のリムベースライン位置LLからのフランジ高さH0の1.3倍の位置H1におけるタイヤ幅方向最外側のカーカスプライ33が、前記ビード部20の厚みGの中心より内側にあることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、小型トラック等の用途に用いられる空気入りタイヤであり、特に、軽量化されて転がり抵抗が小さく、さらに、良好な耐サイドカット性及び耐オゾンクラック性を有する空気入りタイヤに関する。
近年、空気入りタイヤでは、環境への配慮および経済性の観点から低燃費のタイヤが求められており、その対応策として転がり抵抗の低減があり、転がり抵抗低減のための手段の一つとして、タイヤの質量を低減させることがある。
タイヤの質量の低減を目的として、カーカス素材としてのプライコードの打ち込み本数を減らす方法があるが、その場合、タイヤの全体剛性が低下するため、タイヤの運動性能、操縦安定性能等が低下することが懸念される。また、タイヤのサイドウォール部およびビード部のゴムの総厚みを薄くする方法も考えられるが、サイドウォール部及びビード部の剛性の低下を引き起こすため、サイドカット性や操縦安定性能等の低下が懸念される。
上記課題を解決すべく、例えば特許文献1には、タイヤ最大幅位置と、ビード部外側面がリムフランジから離反する位置との間で、外側ゴム層に凹部を形成し、その凹部におけるタイヤ側部の総厚みを、タイヤ最大幅位置におけるタイヤ側部の総厚み以上とするとともに、前記凹部の最大深さを1.5mm以上とすることで、ゴム質量を削減してタイヤの軽量化を図るとともに、蓄熱を抑えて外側ゴム層の熱劣化を防止することを企図した空気入りタイヤが記載されている。
ただし、特許文献1に記載の空気入りタイヤについては、タイヤの軽量化を図ることができるものの、負荷転動時、凹部の形成箇所(凹部)に、タイヤ径方向内方に向く圧縮歪および半径方向外方に向く引張り歪みが繰り返し加わることから、タイヤ幅方向の剛性の点でさらなる改良が望まれていた。
さらに、特許文献1に記載の空気入りタイヤは、主鎖中の二重結合の含有割合の高い天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどの高不飽和度ゴムを主要ゴム成分とするゴム組成物で形成されており、高不飽和度ゴムの二重結合部分はオゾンと反応して解重合する性質があるため、長期間の放置又は走行に起因したサイドウォール部のゴム(サイドゴム)表面のクラック(オゾンクラック)を有効に抑制することが望まれていた。特に、ビード部近傍の外表面形状の変化が大きい場合には、前記サイドゴムの表面歪みが大きくなることから、ビード部の他の部分及びサイドウォール部に比べて、耐オゾンクラック性の向上を図る必要がある。
上記のような、タイヤ幅方向の剛性低下に伴うサイドカット及びオゾンクラックを抑制する技術としては、例えば特許文献2に示されているように、前記凹部の凹形状の適正化を図ることで、タイヤ質量を低減しつつ、一定のビード部耐久性を確保した空気入りタイヤが挙げられる。
また、特許文献3では、リム組みする前のビード同士の間隔を適用リムのリム幅よりも広くすることで、軽量化及びビード部耐久性の向上を図った空気入りタイヤが開示されている。
なお、特許文献4には、タイヤの軽量化は図られていないが、ビード部の耐久性向上を目的として、カーカスプライの折返し部の位置及びビードフィラーの硬度の適正化を図った空気入りタイヤが開示されている。
特開2000−158919号公報 特開平10−193924号公報 特開2009−73369号公報 特開2007−210363号公報
ここで、特許文献2の空気入りタイヤでは、タイヤ質量は低減できるものの、十分にカーカスプライの折返し部近傍での歪みを緩和できず、依然としてサイドウォール部に発生するサイドカット及びオゾンクラックの発生の問題は残されたままであった。
また、特許文献3の空気入りタイヤは、耐サイドカット性及び耐オゾンクラック性の向上に一定の効果を奏するものの、さらに効果的に耐サイドカット性及び耐オゾンクラック性を向上できる技術の開発が望まれていた。
本発明の目的は、ビード部及びカーカスプライの適正化を図ることによって、軽量化されて転がり抵抗が小さく、さらに、耐サイドカット性及び耐オゾンクラック性に優れた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者は、一対のビード部、一対のサイドウォール部及び該サイドウォール部を跨るトレッド部を、前記ビード部に埋設された一対のビードコア間でトロイド状に延びる2枚以上のカーカスプライからなるカーカスを介して連結する空気入りタイヤについて、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた。
そして、サイドゴム部分に所定の凹部を形成することで、軽量化でき、それに伴って転がり抵抗を低減することができ、さらに、所定のタイヤ径方向位置におけるタイヤ幅方向最外側のカーカスプライの位置の適正化を図ることによって、タイヤ幅方向の剛性を確保するのに十分なサイドゴムの幅を確保できるため、耐サイドカット性及び耐オゾンクラック性を向上できることを見出した。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、その要旨は以下の通りである。
(1)一対のビード部、一対のサイドウォール部及び該サイドウォール部を跨るトレッド部を、前記ビード部に埋設された一対のビードコア間でトロイド状に延びる2枚以上のカーカスプライからなるカーカスを介して連結した空気入りタイヤであって、前記ビード部及びサイドウォール部の少なくとも一方の外表面に、タイヤ幅方向内側へ抉れてなる凹部を有し、かつ、前記空気入りタイヤを適用リムに装着し、標準内圧を充填した状態において、前記適用リムのベースラインから測ったフランジ高さの1.3倍の位置におけるタイヤ幅方向最外側のカーカスプライが、前記ビード部の厚み中心より内側にあることを特徴とする空気入りタイヤ。
(2)前記適用リムのベースラインから測ったフランジ高さの1.3倍の位置における、内側カーカスに対する垂線に沿って測定したタイヤ外表面からタイヤ幅方向最外側のカーカスプライまでの距離が、前記ビード部の厚みの65%以上であることを特徴とする上記(1)に記載の空気入りタイヤ。
(3)前記カーカスプライが、前記ビードコア間に跨って延びる本体部とビードコアの周りにタイヤの幅方向内側から外側へ巻き返されて延びる折返し部とからなる少なくとも1層のターンアッププライと、該折返し部のタイヤ幅方向外側を覆って、少なくともビードコアの径方向内側まで延びる少なくとも1層のダウンプライとを含むことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の空気入りタイヤ。
(4)前記凹部は、タイヤ幅方向断面で見てタイヤ幅方向外側に曲率中心をもつ1又は複数の円弧からなることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
(5)前記円弧の曲率半径が、50〜250mmの範囲であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
(6)タイヤ幅方向断面で見て、前記ビードコアの中心を通ってタイヤ回転軸と平行に引いた直線から前記凹部のタイヤ径方向内端までをタイヤ径方向に沿って測定した距離が、20〜40mmの範囲であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
(7)タイヤ幅方向断面で見て、前記ビードコアの中心を通ってタイヤ回転軸と平行に引いた直線から前記凹部のタイヤ径方向外端までをタイヤ径方向に沿って測定した距離が、タイヤのセクションハイトの0.4〜0.6倍の範囲であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれか1項記載の空気入りタイヤ。
本発明によれば、軽量化されて転がり抵抗が小さく、さらに、耐サイドカット性及び耐オゾンクラック性を損なわない空気入りタイヤを提供することが可能となった。
(a)は、本発明に従う空気入りタイヤについての幅方向断面図であり、(b)は、(a)のビード部及びサイドウォール部の一部を拡大して示した図である。 従来の空気入りタイヤについての幅方向断面図である。 従来の空気入りタイヤについての幅方向断面図である。
以下、本発明の実施形態を、図1を用いて説明する。
図1(a)は、幅方向断面で見た、本発明による空気入りタイヤの半部であり、図1(b)は、図1(a)に示した空気入りタイヤのビード部及びサイドウォール部の一部について拡大して示したものである。
本発明は、図1(a)に示すように、一対のビード部20、一対のサイドウォール10部及び該サイドウォール10部を跨るトレッド部50を、前記ビード部20に埋設された一対のビードコア21間でトロイド状に延びる2枚以上のカーカスプライ(図1(a)では、ターンアッププライ31及びダウンプライ33の2枚)からなるカーカス30を介して連結した空気入りタイヤである。
そして、本発明では、図1(b)に示すように、前記ビード部20及びサイドウォール部10の少なくとも一方の外表面に、タイヤ幅方向断面で見てタイヤ幅方向内側へ抉れてなる凹部12を有し、かつ、前記空気入りタイヤを適用リムに装着し、標準内圧を充填した状態において、適用リム40のリムベースライン位置LLからのフランジ高さH0の1.3倍の位置H1におけるタイヤ幅方向最外側のカーカスプライ(図1(b)ではダウンプライ33)が、H1において内側カーカス(タイヤ幅方向最内側にあるカーカスのことをいう。図1(b)ではカーカスプライ31の本体部31aである。)に対する垂線に沿って測定した前記ビード部20の厚みGの中心より内側にある(言い換えれば、図1(b)で示すように、タイヤ外表面からダウンプライまでの内側カーカスに対する垂線に沿って測定した距離Xが、タイヤ外表面からビード部中心までの距離(1/2G)よりも大きい)ことを特徴とする。
なお、適用リムとは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)YEAR BOOK、欧州ではETRTO(European Tyreand Rim Technical Organisation)STANDARD MANUAL、米国ではTRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.)YEAR BOOK等に規定されたリムをいうものとする。また、標準内圧とは、上記のJATMA YEAR BOOK(日本自動車タイヤ協会規格)等に定められたラジアルプライタイヤのサイズに対応する適用リム及び空気圧−負荷能力対応表に基づくものである。
すなわち、前記凹部12を形成することによって、タイヤの軽量化が可能となる結果、タイヤの転がり抵抗を有効に低減することができる。さらに、リムフランジ高さH0の1.3倍の位置H1における各カーカスプライ(図1(b)ではターンアッププライ31の本体部31a、折返し部31b、ダウンプライ33)が、前記ビード部20の厚みGの中心より内側へ配置されることにより、前記凹部12を形成した場合であっても、各カーカスプライ31、33のタイヤ幅方向外側に位置するサイドゴム11の厚みを確保できるため、タイヤ幅方向の強度が向上し、サイドカット及びオゾンクラックの発生を抑制できる。
従来の凹部12を形成した空気入りタイヤ(図示せず)の場合、前記ビード部20中での前記各カーカスプライ31、33の通過位置について適正化が図られていない(カーカスプライがビード部20の厚みGの中心よりも外側を通過している)ことから、前記折返し部31bのタイヤ幅方向外側にあるサイドゴム11の厚みを十分に確保できず、タイヤの横剛性が十分に得られないため、高い耐サイドカット性及び耐オゾンクラック性を確保することが難しかった。
また、耐サイドカット性及び耐オゾンクラック性をさらに向上できる点から、前記適用リム40のベースラインLLから測ったフランジ高さH0の1.3倍の位置H1における内側カーカスに対する垂線に沿って測定したタイヤ外表面からタイヤ幅方向最外側のカーカスプライ33までの距離Xが、前記ビード部の厚みGの65%以上であることが好ましい。
なお、前記ビード部20の厚みGに対する前記折返し部31bの通過位置を、適用リム40のフランジ高さH0の1.3倍の位置H1において判断する理由としては、一般的に、上記位置H1は、タイヤの中でも最もゴム厚さが薄くなる部分であり、故障の起点となり易いからである。なお、前記リムベースラインLLからのフランジ高さH0とは、その名の通りリムフランジ40aの高さであり、リムフランジ外径とリム径との差を1/2にすることによって算出できる。
ここで、本発明のカーカス30を構成するカーカスプライ31、32、33については、タイヤの幅方向及び径方向の強度を確保する点から2枚以上備えていれば、その他の条件については特に限定はしない。例えば、図1(a)に示すように、前記ビードコア21間に跨って延びる本体部31aとビードコアの周りにタイヤの幅方向内側から外側へ巻き返されて延びる折返し部31bとからなるターンアッププライ31及び、少なくともビードコア21の径方向内側まで延びるダウンプライ33、の2層からなる構成とすることもできるし、図示はしていないが、いずれもターンアッププライである2本のカーカスプライからなる構成とすることもできる。また、カーカスプライの枚数は2枚以上であればよく、上限については特に限定されない。
また、タイヤ幅方向の剛性を確保する点からは、前記カーカスプライが、図1(b)に示すように、前記ビードコア21間に跨って延びる本体部31aとビードコアの周りにタイヤの幅方向内側から外側へ巻き返されて延びる折返し部31bとからなる少なくとも1層のターンアッププライ31と、該折返し部31bのタイヤ幅方向外側を覆って、少なくともビードコア21の径方向内側まで延びる少なくとも1層のダウンプライ33とを含むことが好ましい。この場合、所望の耐サイドカット性及び耐オゾンクラック性を確保するため、ターンアッププライ31の本体部31a及び折返し部31b、並びに、ダウンプライ33のいずれについても、リムフランジ高さH0の1.3倍の位置H1において前記ビード部20の厚みGの中心より内側X1、X2、X3を通る必要がある。
また、前記カーカスプライ31が、図1(a)に示すようなターンアッププライである場合、折返し部31bの端部31cのタイヤ径方向位置については、適用リムのベースラインLLからのフランジ高さH0の2.2〜3.7倍の高さ位置にあることが好ましい。タイヤ圧縮時の前記サイドウォール部10の歪みが小さい部分に前記終端31cを配置することができるため、有効にカーカスプライ端部31cのセパレーションを防ぐことができるからである。
また、本発明による空気入りタイヤの凹部12とは、図1(a)に示すように、前記ビード部20及びサイドウォール部10の少なくとも一方に位置するサイドゴム11の外面を抉ってなる部分のことをいい、図2に示す従来のビード部のサイドゴム110とはその形状及び厚さが異なることがわかる。また、タイヤ幅方向剛性を確保しつつ、有効に軽量化を行える点から、前記凹部12は、タイヤ幅方向断面で見てタイヤ幅方向外側に曲率中心をもつ1又は複数の円弧(図示せず)からなることが好ましく、さらに、適用リムへ組付けする前の前記円弧の曲率半径が、50〜250mmの範囲であることが好ましい。円弧の曲率半径が50mm未満の場合、曲率半径が小さすぎるために耐オゾンクラック性が低下する恐れがあり、一方、250mmを超えると、十分に軽量化を行うことができないからである。
さらに、図1(a)に示すように、タイヤ幅方向断面で見て、前記ビードコア21の中心を通ってタイヤ回転軸と平行に引いた直線BCから前記凹部12のタイヤ径方向外端12aまでをタイヤ径方向に沿って測定した距離M1が、タイヤのセクションハイト(タイヤの断面高さ)SHの0.4〜0.6倍の範囲であることが好ましい。距離M1がセクションハイトの0.4倍未満の場合、前記凹部12形成による軽量化が十分でなく、転がり抵抗の低減を図れないおそれがあるからであり、一方、距離M1がセクションハイトの0.6倍を超えると、サイドゴムゲージを十分に確保できないため、サイドカット性の低下を引き起こす恐れがあるからである。
また、図1(a)に示すように、タイヤ幅方向断面で見て、前記ビードコア21の中心を通ってタイヤ回転軸と平行に引いた直線BCから前記凹部12のタイヤ径方向内端12bまでをタイヤ径方向に沿って測定した距離M2が、20〜40mmの範囲であることが好ましい。距離M2が20mm未満の場合、前記タイヤ外表面の前記適用リム40のフランジ40aに接する面積が小さくなるため、耐久性が低下する恐れがあり、一方、距離M2が40mmを超えると、前記凹部12のサイドゴム11の抉り量が少なくなり、タイヤの軽量化効果が低減する恐れがあるからである。
上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
次に、本発明に従う空気入りタイヤを試作し、性能を評価したので、以下で説明する。
(実施例1、2)
実施例1及び2として、図1(a)に示すように、一対のビード部20、一対のサイドウォール部10及び該サイドウォール10部を跨るトレッド部50を、前記ビード部20に埋設された一対のビードコア21間でトロイド状に延びる、3枚のカーカスプライ31、33からなるカーカス30とを備え、図1(b)に示すように、サイドゴム部分11に、タイヤ幅方向断面で見てタイヤの外側に曲率中心Qをもつ円弧からなる凹部12を有し、かつ、適用リムのベースラインLLからのフランジ高さH0の1.3倍の位置H1におけるタイヤ幅方向最外側のカーカスプライ(ダウンプライ33)が、前記ビード部20の厚みGの中心より内側を通る空気入りタイヤ(サイズ:LVR 225/75R16 118L、リム幅:6インチ、空気圧:600kPa)を作製した。
なお、ビード部の厚みGに対する適用リム40のフランジ高さH0の1.3倍の位置H1におけるタイヤ外表面からのタイヤ幅方向最内側に位置するカーカス31aに対する垂線に沿ったカーカスプライ33の距離(X/G)、凹部12の有無、及び、前記凹部12を形成する円弧の曲率半径Rについては表1に示す。
(比較例1)
比較例1は、図3に示すように、サイドウォール部101のサイドゴム111に、前記凹部12を設けておらず、前記ビード部20が肉厚であり、さらに、前記ダウンプライ33が、適用リムのベースラインLLからのフランジ高さH0の1.3倍の位置H1において前記ビード部20の厚みGの中心より外側を通ること以外は、実施例と同様の条件によって、通常の空気入りタイヤ(サイズ:LVR 225/75R16 118L、リム幅:6インチ、空気圧:600kPa)を作製した。
なお、ビード部の厚みGに対する適用リム40のフランジ高さH0の1.3倍の位置H1におけるタイヤ外表面からのタイヤ幅方向最内側に位置するカーカス31aに対する垂線に沿ったカーカスプライ33の距離(X/G)、凹部12の有無、及び、前記凹部12を形成する円弧の曲率半径Rについては表1に示す。
(比較例2)
比較例2は、図2に示すように、サイドウォール部100のサイドゴム110に、前記凹部12を設けておらず、前記ビード部20が肉厚であること以外は実施例と同様の条件によって、空気入りタイヤ(サイズ:LVR 225/75R16 118L、リム幅:6インチ、空気圧:600kPa)を作製した。
なお、ビード部の厚みGに対する適用リム40のフランジ高さH0の1.3倍の位置H1におけるタイヤ外表面からのタイヤ幅方向最内側に位置するカーカス31aに対する垂線に沿ったカーカスプライ33の距離(X/G)、凹部12の有無、及び、前記凹部12を形成する円弧の曲率半径Rについては表1に示す。
(比較例3)
比較例3は、前記ダウンプライ33が、適用リムのベースラインLLからのフランジ高さH0の1.3倍の位置H1において前記ビード部20の厚みGの中心より外側を通ること以外は、実施例と同様の空気入りタイヤ(サイズ:LVR 225/75R16 118L、リム幅:6インチ、空気圧:600kPa)を作製した。
なお、ビード部の厚みGに対する適用リム40のフランジ高さH0の1.3倍の位置H1におけるタイヤ外表面からのタイヤ幅方向最内側に位置するカーカス31aに対する垂線に沿ったカーカスプライ33の距離(X/G)、凹部12の有無、及び、前記凹部12を形成する円弧の曲率半径Rについては表1に示す。
(評価)
実施例及び比較例1〜3の空気入りタイヤについて、以下の方法によって評価を行った。
(1)タイヤ質量
実施例及び比較例の各空気入りタイヤについて、それぞれの質量を測定し、タイヤの軽量化について評価を行った。評価は、比較例1の質量からどれだけ軽量化が図られているかを表示し、その値が小さいほど軽量化が図られており良好な結果である。評価結果は、表1に示す。
(2)転がり抵抗
実施例及び比較例の各空気入りタイヤについて、実際に自動車に取り付け、最大内圧(JATMA規格)、車両の最大積載質量(JATMA規格)の状態で、80km/hで走行させた際の抵抗値を、フォース式測定試験機を用いて測定することによって、転がり抵抗の評価を行った。評価結果は、比較例1の転がり抵抗を100としたときの指数比で表示し、表1に示す。なお、表1中の数値は、小さいほど転がり抵抗が小さく良好な結果である。
(3)耐オゾンクラック性及び耐サイドカット性
実施例及び比較例の各空気入りタイヤについて、最大内圧(JATMA規格)で、JATMA規格の最大荷重の1.5倍の荷重をかけた状態で、60km/hで走行させ、故障(サイドカットやオゾンクラック等)が発生するまでの走行距離を計測することで、評価を行った。評価は、比較例1の走行距離を100としたときの指数比で表示し、大きいほど走行距離が長く耐久性が高いことを意味する。評価結果は表1に示す。
Figure 2011207319
表1の結果より、実施例1及び2の空気入りタイヤは、所定の凹部を有さない比較例1及び2の空気入りタイヤに比べて、タイヤ質量が小さく、転がり抵抗を低減できていることがわかった。さらに、タイヤ幅方向の最外側にあるカーカスプライの位置について適正化が図られている実施例1及び2の空気入りタイヤは、適正化が図られていない比較例1及び3の空気入りタイヤに比べて、ビード耐久性が高いことがわかった。
本発明によれば、軽量化されて転がり抵抗が小さく、さらに、耐サイドカット性及び耐オゾンクラック性に優れた空気入りタイヤを提供することが可能となる。
10 サイドウォール部
20 ビード部
21 ビードコア
22 突起
23 ビードフィラー
30 カーカス
31、32、33 カーカスプライ
31a プライ本体部
31b プライ折返し部
40 リム
40a フランジ
50 トレッド部

Claims (7)

  1. 一対のビード部、一対のサイドウォール部及び該サイドウォール部を跨るトレッド部を、前記ビード部に埋設された一対のビードコア間でトロイド状に延びる2枚以上のカーカスプライからなるカーカスを介して連結した空気入りタイヤであって、
    前記ビード部及びサイドウォール部の少なくとも一方の外表面に、タイヤ幅方向内側へ抉れてなる凹部を有し、かつ、前記空気入りタイヤを適用リムに装着し、標準内圧を充填した状態において、前記適用リムのベースラインから測ったフランジ高さの1.3倍の位置におけるタイヤ幅方向最外側のカーカスプライが、前記ビード部の厚み中心より内側にあることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記適用リムのベースラインから測ったフランジ高さの1.3倍の位置における、内側カーカスに対する垂線に沿って測定したタイヤ外表面からタイヤ幅方向最外側のカーカスプライまでの距離が、前記ビード部の厚みの65%以上であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記カーカスプライが、前記ビードコア間に跨って延びる本体部とビードコアの周りにタイヤの幅方向内側から外側へ巻き返されて延びる折返し部とからなる少なくとも1層のターンアッププライと、該折返し部のタイヤ幅方向外側を覆って、少なくともビードコアの径方向内側まで延びる少なくとも1層のダウンプライとを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記凹部は、タイヤ幅方向断面で見てタイヤ幅方向外側に曲率中心をもつ1又は複数の円弧からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記円弧の曲率半径が、50〜250mmの範囲であることを特徴とする請求項4に記載の空気入りタイヤ。
  6. タイヤ幅方向断面で見て、前記ビードコアの中心を通ってタイヤ回転軸と平行に引いた直線から前記凹部のタイヤ径方向外端までをタイヤ径方向に沿って測定した距離が、タイヤのセクションハイトの0.4〜0.6倍の範囲であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. タイヤ幅方向断面で見て、前記ビードコアの中心を通ってタイヤ回転軸と平行に引いた直線から前記凹部のタイヤ径方向内端までをタイヤ径方向に沿って測定した距離が、20〜40mmの範囲であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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