JP2011206532A - 留め具および組み合せ - Google Patents

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Abstract

【課題】横渡しの丸棒に、挟み付くと同時に、紙片を挟み押えできる留め具を得ること。そのための課題は、挟み口の最奥あるいは奥寄りの位置でも、丸棒を挟み押えるバネが働く形態のものにすること。
【解決手段】(イ)本留め具は、天部、表押え、裏押えでなる2つの形枠を有し、該2つの形枠を表押えの側で一対に連結して成る、(ロ)連結された2つの形枠は、それぞれ正面から見るかたちに於いて、天部、表押え、裏押えで成る形枠を呈して左右に並ぶ、(ハ)連結された2つの形枠は、それぞれ正面から見るかたちに於いて、天部は、ほぼ真っ直ぐ横に延び、表押えと裏押えは間隔を開けて縦に延び、下方に向いて開放した形枠を成す、(ニ)以上の如き特徴を有して成る留め具にした。
【選択図】 図22

Description

ドラッグストアー、スーパー、コンビニなどで使用している商品陳列棚、あるいは商品陳列台の縁には、棒柵や板柵が張られている。本発明は、主として棒柵など、横渡しの棒(以下、丸棒とも云う)に、チラシや値札などの紙片(以下、紙片とも云う)を掲示する留め具(クリップ)に関する。
棒柵は、商品陳列棚や、商品陳列台のメーカーの違い、種別、部位により任意の太さのものが使用されている。棒柵は、概ね、太さ(径)が3〜10ミリ程の丸棒(丸鋼)である。
従来、丸棒に紙片を掲示する(挟み付ける)ために、目玉クリップ(通称)を使用したり、セロハンテープ(通称)を使用したりしている。
目玉クリップの使用は、挟み口(のバネ)を開閉するための「操作つまみ」が、目障りであり、邪魔にもなる。セロハンテープの使用は、貼り付け(張り付け)が面倒な上に、剥した跡が汚れたりする。
本発明は、挟み口(のバネ)を開閉するための「操作つまみ」をもたない形態として、二手に折り曲がったかたちを以って挟み付く留め具(挟み具)に関するものである。
丸棒は、図4、10、15(3)に示すように、挟み口の最奥寄りの位置に嵌り込んでしまうものである。然れども、一般的に、挟み口の最奥寄りの位置は、挟み押えるためのバネが、ほとんど働かない(効かない)部位である。
従って、丸棒に嵌め付けることができたとしても、きつい状態か、または緩い状態かのどちらかである。
「バネの働きを以って挟んでいる状態」でない限り、フィット(fit)した状態で丸棒に挟み付くことはできない。延いては、紙片を適切に挟み留めることもできない。
先行技術文献として、思しきものを下記に示したが、従来、丸棒に挟み付く(あるいは据え付く)と同時に、紙片を直に、丸棒に挟み付ける使い方に適したものはない。
特許文献1、4、5、6のものは、挟み口の最奥位置で適切に働くバネをもつものでない。
特許文献2、3、4、6、7、8、9、10、11のものは、棒や板など、硬いもの、あるいは折り曲がらないもの、あるいは紙に比べて厚みが厚いものに取り付く(挟み付く)には無理がある。
特許文献8、特許文献10(の第4図)のものは、正面から見るかたちに於いて、本発明の図7、8、9に示すものと似ている点がある。即ち、挟み口を成す天部が、真っ直ぐ横に延び、下方に向いて開口した形枠を成している点、及び、下方に向いて開口した形枠の下方に外枠を有している点である。
然し、特許文献8、10のものは、本発明のものと基本的に異なるものである。その1は、特許文献8、10のものは、全体が同一平面上に折り曲がったものである。それ故に、左半部と右半部の下方に向いて開口した形枠は、左半部と右半部を繋ぐ外枠で封じられ、実体として下方枠外に向いて開放されていないことである。依って、紙片に挟み付けるための形態として、左半部と右半部を近接した状態に隣り合せるものとし、左半部と右半部が、隣り合う中央寄りの部分を密着させるものとしている。即ち、挟み付けるときは、隣り合う中央寄りの部分と外枠の部分とを押し分け得るかたちにして挟み入れ口を拵えるものであって、本発明のもののように、2つの形枠を左方と右方に離して構成する技術思想をもつものでなく、また、側面から見るかたちとして、挟み口を押し広げる(分け広げる)手掛りとなるかたち(裏押えが、左右の形枠を連結するための横渡しの部分にクロスするかたち)をもつものでない。
特許文献8のものは、その明細書の中で、「両端部(2、2′)を更に内方に曲折して互いに相接着せしめ… 」と説明し、特許文献10のものは、「縦向裏出自由端部6、6′が、短小にて全体の中央個所に配設されており、… 」と説明している。
これに比べて、本発明の留め具は、左右に有する2つの形枠は、任意の間隔をあけて良いものであり、また、正面から見るかたちに於いて下方に向いて延びる裏押えを、左右の形枠を連結する横渡しの部分にクロスさせ、側面から見るかたちに於ける開放した形枠(の挟み口)を成しているものである。
因みに、この点に於いては、特許文献2(の第5図)のものが、本発明の図7、8、9に示すものに似ている。即ち、2本のピンが、左右の形枠を連結する部分にクロスする点が似ている。然しながら、特許文献2のものは、正面から見るかたちで、天部が真っ直ぐ横に延びるかたちでなく、湾曲するかたちを成している。
天部が湾曲していると云うことは、例えば、丸棒に挟み付けたとき、丸棒は、挟み口(側面から見る形枠)を押し広げる機能に働くことができない。例えば、本発明の図10に示すかたちで丸棒に挟み付けた場合、丸棒は、湾曲部分に嵌まってしまい、挟み口(の最奥)の幅を押し広げる作用に働くことができない。延いては、挟むためのバネを生むこともできない。故に、硬いもの、折り曲がらないもの、紙に比べて厚みのあるものを挟み付ける用途に適うことができない。
尚、特許文献2のものは、2本のピンについて、「内側の中央で… 」と記述しているように、左右の形枠を隣り合せにして中央部を形成している点で、特許文献8、10のものと同じく、2つの形枠を左方と右方に離して成す技術思想をもつものでもない。
特許文献9のものは、折り曲がらない丸棒や板に挟み付けできる挟み口をもつものでない。即ち、丸棒の太さ(や板の厚み)に対応するための形態をもつものでない。
従来、丸棒に紙片を掲示する手段として多く使われているものは、特許文献12に示す類のもので、プラスチックの薄片を3つに折り曲げたもので、一方の曲がりを丸棒に引っ掛け、もう一方の曲がりで紙片を下支えするかたちで使用するものである。従って、限られた小さめサイズの紙片しか掲示することができない。
販売促進を図るためには、適宜のサイズの紙片を掲示し得る留め具が必要である。
特願平6−169475 実願昭57−114674 特願平11−376085、特願平11−376084 特願2003−300580 実願昭54−124746 実公昭36−10108 実願平2−47729 昭和9年実用新案出願公告第7826号 特開2004−98639 実開昭63−172675 実開平7−33669 実願2000−2821
本発明の課題は、丸棒に挟み付くと同時に、紙片を掲示する留め具を得ることである。
そのための課題は、挟み口の最奥あるいは奥寄りの位置でも、丸棒を挟み押えるバネが働く形態のものにすることである。
本発明の留め具について説明する。
(イ)本留め具は、天部、表押え、裏押えでなる2つの形枠を有し、該2つの形枠を表押えの側で一対に連結して成る、
(ロ)連結された2つの形枠は、それぞれ正面から見るかたちに於いて、天部、表押え、裏押えで成る形枠を呈して左右に並ぶ、
(ハ)連結された2つの形枠は、それぞれ正面から見るかたちに於いて、天部は、ほぼ真っ直ぐ横に延び、表押えと裏押えは間隔を開けて縦に延び、下方に向いて開放した形枠を成す、
(ニ)以上の如き特徴を有して成る留め具である。
本留め具は、正面から見る2つの形枠が、側面から見る1つの形枠(挟み口)になる形態の留め具である。
正面から見る形枠が、表押え(の縦筋)を縦軸にして、向きを変えたとき、その形枠は、側面から見る形枠(挟み口)を成すものになる。
「向き」は、丸棒に挟み付けることによって変えられ、「向き」が変わる作用によってバネが生まれる。
本留め具は、丸棒の太さに対応した挟み幅を備えたものである。
本留め具は、丸棒に挟み付けたとき、丸棒に依って挟み口が押し広がる形態をとったものである。
丸棒によって「押し広がること」が、「正面から見る形枠」を「側面から見る形枠に向きを変える」ことに通じ、「向きが変わること」が「側面から見る形枠(挟み口)の挟み幅が広がる」ことに通じる留め具である。
因みに、丸棒に取り付けることによって押し広がる部位は、挟み口の間口寄りの部分は元より、挟み口の最奥部分、即ち、挟み口を成す形枠自体(側面から見た状態に於ける天部の幅)である。
本留め具が有する挟み口(側面から見る形枠)の基本形は、図15に示すように、四辺形の3辺を囲うかたちである。囲わない1辺(下辺)は、丸棒に挟み付ける、あるいは付け外しするために開放した間口である。
挟み口を成す3辺のうち、横に延びる上辺が天部である。縦に延びる2辺のうち、片方が表押えで、もう片方が裏押えである。
本発明の留め具は、丸棒の太さに対応して挟み幅(側面から見る天部の幅)が広がり得る形態を備えたことである。
依って、挟み幅は、対象とする丸棒の太さよりも、やや狭く見える幅になっていることが前提である。
云い換えるなら、本発明は、対象とする太さの丸棒に、組み合せて或いは組み付けて使用する留め具であって、適度の抵抗を受けながらも、対象とする丸棒の太さに、無理なく押し込み得る通り幅(挟み幅)の挟み口を成した留め具である。
太さが太めの丸棒、例えば、径が4〜6ミリ程の丸棒に挟み付ける留め具とする場合は、最初から相応の挟み幅として、例えば1〜3ミリ程を開放した形枠の挟み口をもつものにしておき、太さが細めの丸棒、例えば径が2〜3ミリ程の丸棒に挟み付ける留め具とする場合は、最初から相応の挟み幅として、例えば挟み口が見えない程度のものにしておくことになる。
即ち、側面から見る様態として、「天部、表押え、裏押えでなる形枠(の挟み口)を呈する状態にしておくもの(以下、様態Aと云う)」、ならびに、丸棒に挟み付けた時点で「天部、表押え、裏押えでなる形枠(の挟み口)を呈する状態になるもの(以下、様態Bと云う)」がある。
本留め具(の挟み口)は、丸棒に挟み付く、あるいは丸棒に付け外しするための形態、更には、挟み幅を押し広げるための形態として、表押えと裏押えの枠内面が、間口から奥行きまで、ほぼ真っ直ぐ、あるいは平らな面(枠内面)を成して延びる形態をとるものとした。
云い換えるなら「表押えと裏押えは、丸棒を板挟みするかたちに挟み押える形態」をとるものである。
丸棒の太さに対応して、挟み幅が押し広がるに足る備えとして、正面から見るかたちに於いて「天部が、ほぼ真っ直ぐに横に延びてなる形態(以下、形態1とも云う)」、あるいは、横に平たく或いは真っ直ぐ横に延びるとともに、天方向あるいは正面あるいは側面から見るかたちに於いて「天部が、迂曲するかたちを以って、表押えと裏押えを繋いで成る形態(以下、形態2とも云う)」をとるものとした。
「天部が、ほぼ真っ直ぐ横に延びて成る形態(形態1)」は、図1〜20、22〜24、27に説明するもので、丸棒に挟み付けたとき、天方向から見るかたちに於いて、天部の傾きが起こされ、その応力がバネとなって丸棒に挟み付き、同時に紙片を挟み押える作用に働くものである。
形態1のものは、正面から見るかたちとして、3つの形態がある。
「表押えに対して、裏押えが左右の外側になる形態(以下、形態1aとも云う)」、並びに「表押えに対して、裏押えが左右の内側になる形態(以下、形態1bとも云う)」、並びに「表押えに対する裏押えが、それぞれ表押えの右側になる、または左側になる形態(以下、形態1cとも云う)」の、3つである。
形態1aは、図1、2、3、16、18、22〜24、27に示す如きものである。形態1bは、図7、8、9、17、19、28に示す如きものである。形態1cは、図13に示す如きものである。
「天部が、迂曲するかたちを以って、表押えと裏押えを繋いで成る形態(形態2)」は、図21、25、26に示す如きもので、丸棒に挟み付けたとき、迂曲した曲がりが、押し広げられ或いは押し延ばされ、その応力がバネとなって丸棒に挟み付き、同時に紙片を挟み押える作用に働くものである。
挟み付ける対象の丸棒の太さに対応して、挟み幅が、押し広がり得る形態、あるいは伸縮する形態のものにした。
押し広げられることによる応力が、挟み付く、あるいは挟み押えるためのバネとして作用し、挟み口の奥寄りに嵌まる丸棒をも、このバネによって適切に挟み押えできるものとなった。
依って、丸棒に挟み付くと同時に、紙片をしっかり挟み留めることができる。棒柵などの丸棒に限らず、板柵などの板の縁、あるいは段ボール箱の切り口の縁などに紙片を掲示することにも使用できる。
また、邪魔になる部分をもたない本留め具は、バインダーの表紙(板紙)に、紙片を挟み留める用途にも使用できる。バインダーは、紙片をクリップする或いは紙片をファイルする用具であるが、時々に発生する付加書類などを、表紙の裏や表に、仮留めする用途に便利に使用することができる。
本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 留め具を挟み付けた様子を説明する図である。 紙片を掲示した様子を説明する図である。 留め具の形態を説明する図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 留め具を挟み付けた様子を説明する図である。 紙片を掲示した様子を説明する図である。 留め具の形態を説明する図である。 本発明の実施形態を示す図である。 留め具の形態を説明する図である。 留め具の形態を説明する図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 紙片を掲示する様子を説明する図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 留め具を挟み付ける様子を説明する図である。 留め具を挟み付ける様子を説明する図である。
本留め具は、天部、表押え、裏押えで成る2つの形枠をもち、該2つの形枠が、側面から見るかたちとして、「1つの形枠を成すかたち或いは1つの形枠を成し得るかたち」に連結されて成るものである。
正面から見る形枠、並びに側面から見る形枠を「形枠」と云い、正面から見る天部の幅、並びに側面から見る天部の幅を「枠幅」と云う。
側面から見る形枠を「挟み口」とも云い、側面から見る枠幅(横幅)を「挟み幅」とも云う。
挟み口は、下方に向いて開放(あるいは開口)した形枠で、開放した下端寄りを「間口」あるいは「挟み入れ口」と云い、上端寄りを「口奥」あるいは「最奥」と云う。
挟み口について、下方に向いて開放した形枠であると説明していることに関し、図1〜3のものについては、一見して納得できることであるが、図7〜9、13のものについては、正面から見るとき、左右の形枠を連結している部分が目に入って、下方に向いて開放していないように錯覚させる形態を成している。
本留め具は、側面から見る形枠(挟み口)として、下方に向いて開放した、あるいは解放し得る形態のものである。
即ち、側面から見るかたちとして、四辺形の1辺(下辺)を間口とし、天部、表押え、裏押えの3辺で囲う形枠(挟み口)を成す(あるいは成し得る)形態をもつものである。
本明細書で使用している「挟み幅が押し広がる」、あるいは「挟み幅が広がる」の文言は、「側面から見る状態に於ける天部の枠幅(横幅)が延びる(長くなる)と云うことに連動する意味合いをもつもの」であって、一般的に云うところの、挟み口あるいは挟み入れ口の隙間(空間)が、押し退けられて広がると云う意味ではない。
本留め具は、バネの働きを以って丸棒に挟み付く、あるいはバネの働きを以って丸棒を挟み押えることができるものとした留め具である。
一般的に「挟む」と云う文言は、「物と物の間にさし入れて両側から固定する」、あるいは「物と物の間に入れて落ちないようにする」(広辞苑)など、広い意味をもつものであるが、本留め具は、丸棒が嵌り込む挟み口の最奥(天部)をバネが働くものにしたこと、そして「そのバネの作用を以って挟む」と云うものであって、本明細書に於いては、「挟む」と云う文言は「挟み口の最奥で働くバネの作用を以って挟む」とする意味合いをもつものである。
本発明の留め具は、表押えを表側(手前側)に、裏押えを裏側(向こう側)にして使用しなければならないものではない。裏押えを手前側に、表押えを向こう側(裏側)にして使用しても良いものである。
因みに、表押え、裏押えの呼称は、天部、表押え、裏押えでなる2つの形枠を、連結する側を表押えと云い、連結しない側を裏押えと称して区分したにすぎない。
以下、図を追って本発明について説明する。
本発明を説明する上で、図を見たままの状態で、裏、表、上、下、縦、横、左、右、向こう、手前の意味を使い分ける。
形態1(表押えと裏押えが斜めに向い合う形態のもの)について、形態1a、形態1b、形態1cの順に説明する。
図1〜3、16、18、22〜24、27に示すのが、形態1aのものである。
その特徴は、天部、表押え、裏押えでなる2つの形枠を、正面方向から見るかたちに於いて、表押えに対し、裏押えを左右の外側になるかたちに連結する形態である。
図1は、形態1aの代表図である。
図1(1)は、正面方向から見た斜視図である。図1(2)は、側面図である。図1は、表押えに対し裏押えの丈を長くしたものである。また、連結する部分(連結部)の長さを長めにした(図2、3のものに比べて)ものである。
図2は、左右の形枠を連結する部分の横の長さを短く(図1のものに比べて)したもので、左右の形枠を連結する部分の長さは、任意であることを説明するものである。また、側面図で示しているように、左右の形枠を連結する部分を、手前側に突き出したかたち(付け外しを便利にするための取っ手とする部分)を成しているが、挟み口の機能に支障がない限り、斯様に任意の機能を付加しても良いことを説明するものである。
図2(1)は、正面方向から見た斜視図である。図2(2)は、側面図である。
図3は、図1、2のものが、表押えよりも裏押えの方を丈長くしたものであるのに対し、図3のものは、裏押えよりも表押えの方を丈長にしたものを示し、裏押えと表押えのどちらを長くしても良いことを説明するものである。
表押えと裏押えの丈の長さを異にしておくことによって、丸棒に限らず、板状のものの縁に紙片を留め付ける用途にも使用し易いものになる。尚、突き刺さる危険を防止するためのかたちとして、裏押えの先端(下端)に円め折りを設けたかたちで示した。殊に、表押えに対して裏押えの縦幅を短くする場合には、挟み付けるときにその先端が突っ掛り易くなるので配慮が必要である。
図3(1)は、正面方向から見た斜視図である。図3(2)は、側面図である。
図4は、図1のものを丸棒に取り付けた(挟み付けた)様子を示した図である。
図5は、図1の留め具を以って、丸棒に紙片を掲示した様子を示した図である。
因みに、図では1つの留め具を用いているが、複数の留め具を用いるのも良い。大小の留め具を使い分けるのも良い。やや余談になるが、図5に示すようなかたちで、タオル掛けに掛けたタオルが落ちないように留め押える用途にも使用できる。
図6は、形態1aのものについて、代表図(図1のもの)を以って、挟み付くためのバネの働き、並びに丸棒に挟み付ける前と、挟み付けた後の形態について説明する図である。
図6(1)は、正面方向から見た斜視図である。本留め具(図1に示すもの)を、図4に示す如きに、丸棒に挟み付けたとき、挟み口(側面から見た形枠)が押し広げられ、裏押えの縦筋が表押えの縦筋を軸にして僅かに回動し、それに連れて表押え(の縦筋)が湾曲矢印で示す方向に捻じれる作用を受け、その応力(反作用)が、挟み押えるバネとして働くことを説明する図である。
図6(2)は、丸棒に挟み付ける前の、天方向から見た平面図である。図6(3)は、丸棒に挟み付けた後の、天方向から見た平面図である。左右の形枠を連結する線(m)に対する天部の傾き(あるいは傾斜角度)が、図6(2)に示す傾き(e1)よりも、図6(3)に示す傾き(e2)の方が起きており、挟み幅が広がっていることを説明している図である。
尚、丸棒に挟み付けたとき、図6(1)に示す正面方向から見る天部の枠幅(b)は、やや狭まって見えるものになる。
上記したように、本発明の留め具は、留め付けたとき、挟み口を成す形枠の枠幅自体が、丸棒の太さに対応した(丸棒にフィットした)ものになると同時に、挟み口の最奥部分をバネ(挟み押える機能)が働くものにしている。依って、留め具は丸棒にしっかり挟み付き、同時に紙片をしっかり挟み留めることができる。
図7〜9、17、19、28に示すものが、形態1bのものである。
その特徴は、天部、表押え、裏押えでなる2つの形枠を、正面方向から見るかたちに於いて、表押えに対し、裏押えが左右の内側になるかたちに連結する形態である。
図7は、形態1bの代表図である。
図7は、左右の形枠の間隔をやや隔てた構成にしたものである。因みに、正面から見るかたちとして、左右の形枠を接し合うほどに近づけても、間隔を広めにしても良いことを説明するものである。
図7(1)は、正面方向から見た斜視図である。図7(2)は、側面図である。
図8は、表押えと裏押えの縦幅(丈の長さ)を、ほぼ同じ長さにしたものである。
この形態(形態1b)のものの場合、丸棒に取り付ける(挟み付ける)用途に於いては、裏押えは、表押えより縦幅が短くならない限りに於いて、必ずしも、表押えと裏押えの縦幅を異にしなくても、挟み付ける上で不便がないことを説明するものである。
図8(1)は、丸棒に取り付けた様子を正面方向から見た斜視図である。図8(2)は、側面図である。図8(3)は、丸棒に取り付けた状態に於ける側面から見た図である。
図8について、機能と効果について説明する。
丸棒に取り付けたとき、側面から見る挟み口(の横幅)は、やや押し広げられる。このとき、裏押えの「下方から、枠内側に折り返して円め折った部分(f)」は、側面から見る挟み口の内側に出っ張る作用を受け、図8(3)に見るように、丸棒の下方に突っ支うかたちを取る。
このことは、即ち、留め具が丸棒から不要に抜け外れない効果を生むことになる。
延いては、支持する紙片がずり落ちないようにする、留め押え効果として働くものでもある。上記した効果を得るためには「天部と円め折った上端部分との間隔」は、丸棒の径よりもやや狭い間隔にしておくことが求められる。
図9は、表押え及び裏押えは、必ずしも垂直に延びるものでなく、斜めに傾いていても良いことを説明するものである。
尚、形態1bのもの(図7、8、9に示す如きもの)は、丸棒に取り付け易いものにするため、正面から見るかたちに於いて、図に示すように裏押えが、左右の形枠を連結する枠(A)にクロスしている(即ち、重なって見える)。
図9(1)は、丸棒に取り付けた様子を正面方向から見た斜視図である。図9(2)は、側面図である。図9(3)は、丸棒に取り付けた状態を側面から見た図である。
図9(3)は、丸棒の太さに対応し、挟み口(側面から見る形枠)が押し広げられ、丸棒をしっかり銜え込んでいる様子を示した図である。
この状態に於いて、図9(1)に示すように、正面から見る形枠が下方に向けて横幅が狭まるかたちをとっているとき、更に安定した状態(不要に抜け外れない状態)に取り付いているものになる。
図10は、図7のものを丸棒に取り付けた(挟み付けた)様子を示した図である。
線材(筋線)の折り曲がりで成した留め具は、丸棒に挟み付けたとき、留め具の縦筋の稜と丸棒の横筋の稜が交叉する部分が、点と点で押え合うことで、紙片をしっかり留め押えるものになる。
図11は、図7の留め具を以って、丸棒に紙片を掲示した様子を説明したものである。
図12は、形態1bのものについて、図7のものを以って、挟み付くバネの働き、並びに丸棒(あるいは板状のものの縁)に挟み付ける前と、挟み付けた後の形態について説明する図である。
図12(1)は、正面方向から見た斜視図である。本留め具(図7に示すもの)が、図10に示す如きに丸棒に取り付けたとき、挟み口(側面から見る形枠)が押し広げられ、裏
押えの縦筋が表押えの縦筋を軸にして回動する作用に動じ、それに連れて表押えの縦筋が湾曲矢印で示す方向に捻じれる作用を受け、その応力(反作用)が、挟み押えるバネとして働くことを説明する図である。
m1、m2は、表押えの上端を、n1、n2は、裏押えの上端を指しているものである。
図12(2)は、丸棒に挟み付ける前の天方向から見た平面図で、図12(1)で示した表押えと裏押えの上端の位置をプロットした図である。
図12(2)で示すように、左右に連結した2つの形枠の表押えの上端(m1とm2)を結ぶ線m、並びに、裏押えの上端(n1とn2)を結ぶ線nは、間隔(p)をあけ、平行して延びている。
また、表押えの上端(m1)と裏押えの上端(n1)を結ぶ線mn1、並びに、もう一方の表押えの上端(m2)と裏押えの上端(n2)を結ぶ線mn2は、共に平行線m及びnに対して斜めに交叉するかたちを成している。
このことは、線mと線nが間隔をあけ、並行して延びていることで、立体的な挟み口を
有していることを証明しているものである。また、線mn1、並びに線mn2は、平行線mおよびnに対して斜めに交叉するかたちを成している。このことは、挟み口の内側から押し広げる作用を受けたとき、裏押え(n1、n2)の位置がそれぞれ矢印で示した方向にずり動くかたちで、傾きが起こされ、挟み幅(p)が押し広がり得る形態を成していることを証明しているものである。
図12(3)は、丸棒に挟み付けた後の、天方向から見た平面図で、n1とn2の間隔が広がったかたちを以って、挟み幅(p)が押し広がった状態を証明しているものである。
「天部の挟み幅が押し広がる」と云っても、容易に、自在に、当たり前に押し広がるものではなく、また、充分な幅を押し広げできるものでもない。
留め具を丸棒に押し込んだときの、表押えと裏押えの間隔(挟み幅)が押し広がる作用を、天部の挟み幅を押し広げる作用に、不都合なく働くものにしなければならない。
本留め具の技術的な主題は、このことにある。
然様な作用に働くための呼び水となるのは、「対象とする丸棒の太さに、適度の抵抗を受けながらも、無理なく押し込み得る通り幅の、開放された立体の挟み口(側面から見る形枠)をもったこと、殊に、天部について、ほぼ真っ直ぐ横に延びるかたちをとったこと」、及び、「天部の形態が、表押えと裏押えを斜め向い合せに繋いでいること、即ち、天部の挟み幅が押し広がるに足る余裕の長さをもったこと」である。
これに依って、僅かな幅であれば、無理なく挟み幅が押し広がる(あるいは伸縮する)ものとなった。
本発明(の留め具)の妙は、押し広がる僅かな幅の何倍も太い、あるいは何倍も厚いものに挟み付くことができると云うことである。
そのため、本留め具は、対象とする丸棒の太さよりも、やや狭い幅で開放した状態の挟み口をもつものとした。
図13に示すものが、形態1cのものである。
その特徴は、天部、表押え、裏押えでなる2つの形枠を、正面から見るかたちに於いて、裏押えが、それぞれの表押えの左側、または右側に位置するかたちに連結する形態である。
図13は、天部、表押え、裏押えでなる2つの形枠を、正面方向から見るかたちに於いて、裏押えが、それぞれの表押えの左側に位置するかたちに連結したものである。
図13(1)は、正面方向から見た斜視図である。表押えの丈の長さを左右で異なるものにしているが、この形にすると挟み付ける上で極めて使い易い。因みに、表押えも裏押えも、丈の長さは左右で異なるものにしても良いことを説明するものである。
図13(2)は、側面図である。
図14は、形態1cのものについて、図13に示したものを以って、挟み付くバネの働き、並びに丸棒(あるいは板の縁)に挟み付ける前と、挟み付けた後の形状の変化について説明する図である。
図14(1)は、正面方向から見た斜視図である。本留め具(図13に示したもの)を、図4あるいは図10に示した如きに丸棒に取り付けたとき、挟み口(側面から見る形枠)が押し広げられ、裏押えの縦筋が表押えの縦筋を軸にして回動する作用に動じ、それに連れて表押えの縦筋が、湾曲矢印で示す方向に捻じれる作用を受け、その応力(反作用)が挟み押えるバネとして働くことを説明する図である。
図14(2)は、丸棒に挟み付ける前の、天方向から見た平面図である。図14(3)は、丸棒に挟み付けた後の、天方向から見た平面図である。左右の形枠を連結する線(m)に対する天部の傾き(あるいは傾き角度)が、図14(2)に示す傾き(e1)よりも、図14(3)に示す傾き(e2)の方が起こされており、挟み幅が広がっていることを説明している図である。
図6、12、14で説明したことは、左右の表押えの上端を結ぶ線(m)と、左右の裏押えの上端を結ぶ線(n)が、間隔をとって平行に延びる形態をとっていること、また、表押えの上端を結ぶ線(m)に対して、天部が傾き(傾斜角度)を以って延びていること、そして、この傾きが丸棒(の太さ)に押し広げられ、「しっくり」そして「しっかり」挟み付く作用に働くことになると云うことである。
図15は、挟み口(側面から見る形枠)を説明する図である。
図15(1)は、図1の側面図と同じ図である。挟み口を成す基本の部分は、丸棒を挟み押えるための所要の部分である。g1とg2の線で示した範囲を所要の部分として、1辺(間口)を開放した四辺形の空間を成す挟み口を有する留め具である。所要の形枠の外方、あるいは下方にはみ出る部分は、更に使い易くするため、あるいは危険防止のため、あるいは見た目を良くするためなど、任意の設計に基いてよい部分で、留め具を付け外しする上で、あるいは挟み付く上で支障のない限り、そのデザインは任意の設定で良い。
挟み口を、「1辺を間口とする四辺形の空間」あるいは「四辺形の1辺を間口とする3辺を成す形枠」に見立てて説明する理由は、図15(3)で示すように、丸棒を、矢印で示す3点で確実に挟み押えるため、また、丸棒を出し入れする通り口あるいは通り道として適したかたちだからである。
四辺形の横幅(挟み幅)は、丸棒の太さに対応して押し広げられるので、丸棒の径よりやや狭い幅を設定し、四辺形は心理的な要件(使用感や安心感)を含めて横幅よりも長い縦幅を設定し、やや縦長の四辺形を成すものとした。
四辺形(側面から見る形枠)は、太いもの、あるいは厚みの厚いものに挟み付ける場合、大きな四辺形になる。細いもの、あるいは厚みの薄いものに挟み付ける場合、その細さ、あるいは薄さよりも、更に狭い横幅の四辺形を成すものになる。
正面から見る四辺形と、側面から見る四辺形は相対関係にあり、側面から見るかたちに於いて、横幅が狭い四辺形でも、あるいは四辺形を呈さない場合(様態Bのもの)でも、正面から見るかたちに於いては、余裕をもった四辺形が確認できる。
即ち、側面から見て、見えない或いは見えないほどの細幅の四辺形(の場合)でも、丸棒に挟み付けた状態に於いては、側面からも確認できるものになる。
因みに、側面から見る形枠の挟み幅が押し広げられるとき、正面から見る形枠の天部の横幅は、その分だけ狭くなる。
図15(2)(3)は、側面から見る形枠(挟み口)について、挟み付ける直前と、挟み付けた後の枠幅(挟み幅)について説明する図である。
挟み付ける前の挟み幅は、図15(2)に示すように、丸棒の太さよりも僅かに狭幅に
なっていることが前提である。
因みに、丸棒に挟み付ける専用の留め具とする場合は、図15(2)に見るように、表押えと裏押えが同じ縦幅であっても、支障なく押し込み得ることが読み取れる。
丸棒は、図15(3)に示すように、矢印で示す3点で押えられ支持される。依って、3辺を囲ううちの縦の2辺(表押えと裏押え)は、下方に延びるに従って僅かに間隔が狭まるかたちにしておくことで、更に安定した状態に挟み付くものになる。
因みに、挟み口が押し広げられ、挟み付けられた後に於いても、更に押し広げられ得るに足る余力を残して挟み付くものにしておくことが、元の形状に戻るため、あるいは挟み付くバネが弾力的に働くための要件である。
以上に、本留め具の基本的な構成を説明した。
本留め具は、丸棒に紙片を掲示するためのものである。依って、留め具自体が安定した状態に取り付くこと、延いては紙片がずり落ちないように支持することなど、技術的な要件を備えたものである。更に、紙片を掲示する目的に適うものとして、如何に目立たないものにするか、如何に紙面に被らないものにするか、如何にシンプルなものにするかなどのことを念頭にして開発したものである。
然し、見方によれば、バネの作用を以って丸棒に挟み付く技術、あるいはバネの作用を以って丸棒を挟み押える技術そのものである。
上記したように、丸棒に挟み付く、あるいは丸棒を挟み押える基本的な技術そのものであると見るとき、その基本技術を応用する道が考えられる。
即ち、丸棒に取り付けたい「何かのもの」、あるいは丸棒を支持したい「何かのもの」に、本技術を付け合せて、或いは組み合せて利用する道である。
図16、17に示すものは、上記の「何かのもの」に付け合せる、あるいは組み合せる使い方をする場合の手掛かりとなる一例として、表押えの側に、下端からの「折り返し部分(x)」を設けたものである。
図16は、図3に示したものをベースにしたものである。図16(1)は、正面左方向から見た斜視図である。図16(2)は、側面図である。図16(3)は、天方向から見た平面図である。
図17は、図9に示したものをベースにしたものである。図17(1)は、正面左方向から見た斜視図である。図17(2)は、側面図である。図17(3)は、天方向から見た平面図である。
上記の「折り返し部分」は、「何かのもの」と、付け合せる或いは組み合せる手掛かりとなるかたちの一案を示したもので、「折り返したかたち」自体に意味をもたせているものではない。要は、「手掛かりをもたせた」こと自体に意味をもたせているものである。その「手掛かり」を如何なるかたちにするかは、特定しているものではない。即ち、請求項に記載する権利が、本発明の技術を、利用あるいは適用する「何かのもの」に及ぶものであることを説明しているものである。
図18に示すものは、形態1a(の図1)を応用したものである。
図18(1)は、正面方向から見た斜視図である。図18(2)は、側面図である。図18(3)は、天方向から見た平面図である。
図18で示すものは、裏押えの先端(下端)から、裏押えに添い合うかたちで上方に折り返して延びる部分(以下、挟み留め部、あるいは挿し留め部とも云う)を設けたもので、丸棒に限らず、板の縁あるいは段ボール箱の切り口の縁などに挟み付き、紙片(但し、腰のある紙片)を下方から支持して掲示することができるものである。この形態は、紙片を下方から支持(あるいは挟持)するものであるが、殊に段ボール紙片を掲示紙片とし、段ボール紙片の板厚の断面に有する穴目に挿し留め部を挿し込んで、あるいは板厚の内に刺し込んで、支持し掲示する用途に適している。
また、上下を逆にして使用し、段ボール箱の隣り合う2枚の蓋を起こし立て、蓋を開放した状態に固定する留め具として使用することができる。即ち、段ボールの板厚の断面から板厚の内にある穴筋に挿し留め部を挿し込んで、留め押えるかたちで使用することができる。殊に、八百屋など、段ボール箱の蓋を解放し、商品が入ったまま陳列している店頭で、多用途に使用できるので重宝である。
図18に示したものを以って、段ボール紙片を掲示紙片あるいは台紙として、支持し掲示する用途に使用する場合は、上方に折り返して延びる部分(w)が挟み留め部、あるいは挿し留め部としての用に足り得るよう、相応に強度のある線材(筋線)を使用するのが良い。
実施例では、#12(2.6〜2.5ミリ径)の針金を使用し、2つの形枠を連結する部分の長さ5センチ、表押えの長さ4センチ、裏押えの長さ5センチ、天部の長さ(天幅)1.5センチ、挿し留め部の長さ6センチで実施した。据え付き状態、使用感は良好であることを確認した。
上記は、実施例の1つを参考のために示したもので、使用する部材、大きさなど任意の設定で良い。
図19に示すものは、形態1b(の図7)を応用したものである。図18に示したものと同様に、裏押えの先端(下端)から、裏押えに添い合うかたちで、上方に折り返して延びる部分(挟み留め部あるいは挿し留め部として)を設けたものである。
図19(1)は、正面方向から見た斜視図である。図19(2)は、側面図である。図19(3)は、天方向から見た平面図である。
実施例では、#12(2.6〜2.5ミリ径)の針金を使用し、2つの形枠を連結する部分の長さ9センチ、表押えの長さ4センチ、裏押えの長さ5センチ、天部の長さ1.5センチ、裏押えの先端(下端)から上方に折り返して延びる部分の長さ6センチで実施した。図18に示したものと同様に据え付き状態、挿し留め状態は良好であることを確認した。
因みに、図18に示したもの、図19に示したものは、折り返して延びる部分の先端が、裏押えの上端より突き出るかたちで図示したが、突き出ないかたちをとっても良い。また、裏押えの先端(下端)から上方にほぼ真っ直ぐに延びる形態をとったものであるが、紙片(但し、腰のある紙片)を挟み留めるかたちとして、折り曲がりがあるものにしても良い。
図20は、丸棒に限らず板柵などの板の縁、あるいは段ボール箱の切り口の縁に紙片を挟み留める用途にも使用できることを説明する図である。
図20(1)は、段ボール箱の切り口の縁に、図18に示したものを留め付けた様子を示したものである。図20(2)は、図20(1)に示した状態の上に、段ボール紙片を掲示した様子を示したものである。図20(3)は、形態1のものを以って、紙片を挟み留めた(掲示した)様子を示したものである。
形態1のものについて、以上に説明した。
次に、形態2(天部が、迂曲するかたちを以って成る形態のもの)について説明する。
図21、25、26に示すものが、形態2のものである。その特徴は、天方向あるいは正面、あるいは側面から見るかたちに於いて、天部に迂曲する部分を有するものである。
図21(1)は、正面方向から見た斜視図である。図21(2)は、側面図である。図21は、図7の変形であるとも云えるものである。
形態2の特徴は、天部が迂曲するかたちを以って、表押えと裏押えを繋いでいるものである。但し、表押えと裏押えは、形態1のものと同じく斜め向かいに向い合うかたちをとるものとする。
また、図21(3)に示すように、天部が、左右の内方に迂曲しているが、左右の外方に迂曲するものにしても良い。その場合には、図1の変形であると云えるような構成になる。
形態2として説明したいことは、天部の折り曲がりが押し広げられるかたちで、丸棒の太さに対応し、押し広げられる応力で挟み付き、あるいは挟み押える留め具であるということで、挟み口を成す天部の挟み幅が広がり得る、あるいは天部の挟み幅が伸縮し得る形態をもつ点で、形態1と技術思想を同じくするものである。
形態2で云うところの「迂曲するかたち」は、曲線的な折り曲がりであっても、角張った折り曲がりであっても良い。あるいは、巻き曲がったかたちであっても、巻き重なるかたちであっても良い。
本留め具は、丸棒に限らず板柵など、板状のものにも使用できることを前記した。板の厚みは、板柵など、厚みの薄い(1ミリ〜5ミリ程度の)板に限らず、厚みの厚い(1センチほど以上の)板にも使用することができる。また、例えば、厚みが2センチほど以上あるような棚板(の板厚)の縁に、紙片を掲示する用途のものを成すことができる。この場合には、形態2(天部が、迂曲するかたちを以って、表押えと裏押えを繋いでなる形態)を採用し、天部の折り曲りを、巻き重なるかたちのものにして、巻き重なりの間に紙片を挟み付けて掲示するものにすると良い。
以上に、本留め具の基本的な構成について説明した。そして、図16〜19で、本発明の基本技術を応用あるいは適用した例を説明した。
引き続いて、丸棒に安定した状態に取り付く、即ち、丸棒から不要に抜け外れしないための形態、及び支持する紙片が不要に滑り落ちないようにするための措置について、説明する。
図22に示すものは、本留め具について、丸棒から不要に抜け外れないための機能を付加したもので、折り曲がりの両端(裏押えの下端)を、天部、表押え、裏押えで成る形枠の内側に張り出したかたち(に円め折った部分)を設けたものである。
例えば、図1、3に有した円め折りは、単に、先端の尖りを無くす(突き刺さる危険を防ぐ)ために外側に折り曲げたもので、丸棒(あるいは板の縁)に取り付けた状態に於いて、即ち、挟み口が押し広げられた状態に於いて、円め折った部分は、側面から見る挟み口の内側には突き出ない(邪魔にならない)ようにしているものである。
これに対し、図22(1)に示すように、正面から見るかたちに於いて、内側に張り出した部分(f)は、丸棒や板の縁などに挟み付けたとき、即ち、側面から見る挟み口が押し広げられたとき、側面から見る状態に於いて、挟み口の内側に突き出るかたちに動じる作用を受ける。この突き出る作用を利用したものが、図22(及び図23、26)に示したものである。その作用は、図22(1)に示すように丸棒に挟み付ける場合であれば、丸棒から不要に外れないように挟み付く機能に働き、丸棒から不要に外れないためのストッパーとして働く。また、図22(4)に示すように、板の縁に紙片を掲示する場合であれば、紙片をしっかり挟み押える作用に働き、図22(5)に示すように、縦幅を所定(留め具の上下幅に合わせた幅)にした板に取り付ける場合であれば、該板を抱き込むかたちで挟持する機能として働く。
図22に示すものに関し、丸棒の太さに適応する留め具として大切なことは、上記の内側に張り出す部分(f)が、丸棒の下寄りの位置(側面下寄りの位置)に宛がわれる状態に押え付くよう設定されることである。このことによって、丸棒の太さに対応し、安定した状態に取り付き、支持する紙片もしっかり挟み押える機能に働くものになる。
因みに、丸棒から不要に抜け外れない状態に取り付くものではあるが、人の力、人の手を以ってすれば容易に抜き外す(あるいは押し外す)ことができるものである。
図22(1)は、丸棒に取り付けた様子を示す図である。図22(2)は、側面図である。
図22(3)は、丸棒に取り付けた状態に於ける側面から見た様子を示すもので、挟み口が押し広げられた様子と、上記した円め折った部分が、挟み口の内側に突き出た様子、そして丸棒を抱えた様子を示したものである。
図22(4)は、板の縁に掲示した様子を示す図である。図22(5)は、所定の縦幅の板を支持した(抱えた)様子を示す図である。
因みに、円め折ったかたち(f)は、図22に示すものよりも、図8に示すもののように迂回して成したものの方が、バネが柔軟に働くものになる。また、円め折った部分(f)について、機能を確かにするために、留め具を作る段階で、側面から見る状態に於いて、挟み口の内側に張り出した(出っ張った)状態にしておいても良い。
尚、円く円め折った形状をもって示しているが、円いかたちに限るものでなく、任意のかたちであって良い。
図23に示すものは、図22で説明した形態に、更に機能を付加したものである。図22に示したものは、丸棒に対し、下方から突っ掛る形態の部分(f)を成したものであるが、図23に示すものは、丸棒に対し、下方から突っ掛る形態に加えて、手前側からも押え付く形態の部分を成したもので、丸棒から不要に抜け外れない(脱落しない)ためのストッパーとして、図22に示したものよりも、更に確かな形態を成したものである。尚、この形態の此の部分(手前側から押え付く部分)は、支持する紙片を丸棒に押え付ける機能として働くものでもある。尚、手前側から押え付く部分の先端(上端)は、まるめる、あるいは折り返すなど、適宜の措置を講じても良い。
図23(1)は、丸棒に取り付けた様子を示す図である。図23(2)は、側面図である。図23(3)は、丸棒に取り付けた状態に於ける側面から見た様子を示す図である。
図24(1)は、図1に示したものに、滑り止めの措置(y)を施した例を示すものである。実施例では、肉厚1ミリほどのゴム質のチューブを被せて成した。図24(2)は、側面図である。図24(3)は、図24(1)のものを以って紙片を板の縁に掲示した様子を示したものである。紙片は、ずり落ちないよう安定した状態に支持(掲示)し得ることを確認した。
図24(4)に示したものは、図24(1)に対して、左右の形枠を寄せ合わせた(連結する部分を最短にした)形態のものである。
図24(4)は、正面方向から見た斜視図である。側面から見るかたちは、図24(2)に示したものと同じである。左右の形枠を寄せ合わせたことで、片手(3本指)で摘んで、付け外しができるものになる。
因みに、図24(4)は、連結部の長さ(横幅)は、任意に設定して良いことを説明するものでもある。
図25に示すもの(形態2のもの)は、図24に示したもの(形態1のもの)と同じく、滑り止めの措置(y)を講じたものである。
丸棒に掲示する場合には、図25(2)に示すように、紙片の上縁が丸棒の上方に迫り出たかたちに支持しないと、紙片は脱落しやすく、見た目にも安定せず落ち着かない。また、留め具のバネを柔軟に働くものにしないと、しっくり挟み押えるものにならない。
然様なことから、図25に示すものはバネが柔軟に働くよう、天部の形態について迂曲したかたち(形態2のかたち)をとったものである。また、迂曲したかたちの中に紙片の上縁を収めて、丸棒の上方に迫り出た状態に支持し掲示し得るものにしたものである。
紙片の上縁が、丸棒の上方に迫り出た状態は、心理的にも安定感を感じさせるものになる。また、使用する上で、図5、11で示すかたちと異なり、紙片の上縁を丸棒に巻きつけて掲示する面倒な作業も無くすことができる。
図25(1)は、丸棒に取り付けた様子を示す図である。図25(2)は、図25(1)の状態に取り付ける操作に於いて、同時に紙片を掲示した図である。
図25に示すものは、図24に示したものと同様に、挟み合う(あるいは挟み付く)片方の側に、滑り止めとなるゴム質のチューブ(肉厚1ミリほどのもの)を被せたものである。
滑り止めの措置を施すと云うことは、挟み付けに於いて、滑り込むように押し込むことができ難くなる。無理に挟み付ければ(押し込めば)滑り止めの措置が損傷してしまうことにもなる。本留め具に於いては、「滑り止めの措置は、挟み合う片方の側にのみ施す」ものである。挟み付け(取り付け)に於いては、滑り止めの措置を施した側(の内側)に紙片を宛がって挟み付ける(あるいは押し込む)ことで、滑り止めを施した面が、取り付く対象(板や丸棒)に接しないかたちで挟み付けることができる。
図26に示すものは、形態2のもの(迂曲するかたちを以って、表押えと裏押えを繋ぐ形態のもの)に、図22で説明した機能、即ち、丸棒から不要に抜け外れないための機能と共に、紙片をしっかり留め押える機能をもたせたものである。
また、見方を変えて云うなら、図25に説明したものについて、滑り止めとなる機能に代えて、図22で説明した機能あるいは部分(f)をもたせたものである。
その目的は、図25(2)に示したかたちと同様、図26(2)に示すように、紙片の上縁が丸棒の上に迫り出たかたちで支持し掲示するためである。
図26(1)は、丸棒に取り付けた様子を示す図である。図26(2)は、図26(1)の状態を以って、紙片を支持し掲示した様子を示す図である。
以上に、様態Aのものを念頭において説明してきた。
様態Bのもの(側面から見るかたちに於いて、挟み口が開いていないもの)も、様態Aのものと同様に、容易に挟み付けできる。その実施状況を説明する。
図27は、図1のものを、様態Bのものとして、挟み付ける様子を説明するものである。左側の裏押えを丸棒に引っ掛け、右側形枠の表押えの上端寄りの部分を向こう側に押し加減にしながら下押しすることで挟み付けできる。
図28は、図7のものを、様態Bのものとして、挟み付ける様子を説明するものである。左側形枠の裏押えと左右の形枠を連結する部分が交叉する部分を丸棒に押し当て、右側形枠の表押えの上端寄りの部分を、向こう側に押し加減にしながら下押しすることで挟み付けできる。
以上、図を基にして説明した。以下に、実施する上での留意事項を説明(補足)する。
本発明の実施過程では、#16(1.6〜1.5ミリ径)の針金およびステンレス線を使用して多くの実施をした。例えば、4〜6ミリ径の丸棒に対応するためには、左右の形枠を繋ぐ長さ30ミリほど、また表押えと裏押えを斜め向かいに繋ぐ天部の長さ15ミリほどにした場合で、側面から見る形枠の挟み口あるいは挟み入れ口を、予め1〜3ミリほど開いた状態のもの(様態Aのもの)にすることが適切であった。
然れど、撓りの度合いが大きいピアノ線を使用した場合では、結果が大きく違うものであった。
図1(1)に示すものを、実施例では太さ1ミリのピアノ線を使用して、天部の長さ10ミリ、連結する部分の長さ30ミリで、図1(1)に見る状態のまま平たく折り曲げたもの(様態Bのもの)に改変して、丸棒(径3ミリのもの)に挟み付けたとき、ピアノ線の「しなり」の効果を得て、しっかり、しっくりと挟み付くものになることを確認した。この実施例では、バネとして効果的に働く部分は、左右の形枠を連結する部分(横渡しの部分)であった。
本留め具は、棒(や板)に挟み付ける留め具として、側面から見る形枠(の挟み口)が、対象とする棒の太さ(あるいは板の厚み)に対応して、その太さ(あるいは厚み)よりもやや狭い幅で、「開いた(口をあけた)状態を成すこと」あるいは「開いた状態に成り得ること」を前提とするものであるが、上記したように、使用する部材の材質や太さの違い、および留め具の構成として、天部の長さ(横幅)および2つの形枠を左右に連結する部分の長さなどの違い、および対象とする棒の太さ(あるいは板の厚み)により、表押え、裏押えが、丸棒と当接する縦位置が異なることになる違いなどによって、バネの働きが大きく異なるものになる。
帰するところ、使用していない状態に於ける側面から見る形枠として、天部、表押え、裏押えで成る形枠(とその挟み幅)を呈する状態のものになるのか、呈しない状態のものになるのかは、上記した要件の複合に依って決まるものになる。
本明細書では、側面から見る形枠(の挟み口)が、「対象とする丸棒の太さ(や板の厚み)に対応して開いた挟み口を呈しているもの」、及び「開いた挟み口は呈していないが、対象とする丸棒の太さ(や板の厚み)に対応して挟み口を適切に開き得る形態をもつもの」として、「開放した形枠(の挟み口)を成している」あるいは「挟み口が開放されている」などの文言を使用した。
上記したように、本留め具の特徴(対象とする丸棒の太さに対応するための形態)に鑑み、本明細書ならびに本図面は、側面から見る状態に於いて「口をあけた状態」の挟み口あるいは挟み入れ口を呈する場合のものを例にして説明した。因みに、店頭で見る状況では、4〜6ミリ径の丸棒(棒柵)が多く使用されていることから、本図面では、主として4〜6ミリ径の丸棒に対応するものとして、2〜3ミリ程の挟み幅(側面から見る天部の幅)を呈した様態Aのものを図示し、これに基いて説明した。
天部、表押え、裏押えでなる形枠に関して、補足説明をする。
天部は、丸棒の稜線の上を、交叉する角度(傾き)を変えつつ滑る部分であるから、真っ直ぐ横に延びるかたち、或いは、枠内側は平らたく折り曲がるかたちをとることが肝要である。
天方向から見るかたちに於ける天部の長さ(天幅)は、任意の設定で良い。例えば、同じ太さの丸棒に対応する留め具を考えるとき、天部の長さを長いものにする場合は、傾きを大きく(折り曲がりの内角を小さく)し、天部の長さを短いものにする場合は、傾きを小さく(折り曲がりの内角を大きく)するかたちで調整すると良い。
本留め具は、挟み付ける過程で挟み口が押し広げられ、表押えの縦筋が捻じれる作用を受け、その応力が挟み付く、あるいは挟み押えるバネとして働くことを前記した。
依って、表押えは、捻じれる作用を受けるに足る長さの真っ直ぐに延びる部分があることが望ましい。
本留め具は、上記の捻じれる作用を受けた後、元の状態に戻る素材あるいは材質の部材でなること、同時に元の状態に戻るための応力が、挟み付くあるいは挟み押えるバネとなる素材あるいは材質の部材でなることが重要である。
因みに、使用する部材の材質や太さなどについて、限定あるいは特定するものではなく任意である。
挟み口が押し広げられるとき、表押えの縦筋が捻じれる作用を受けることについて説明したが、本留め具は、部品を組み立てて成しているものではないので、必ずしも表押えが捻じれる作用に動じることだけで天部が広がり、また、その応力だけを以って挟み付くと云うものではなく、構成の状態、例えば天部の長さ(天幅)、表押えの延びる様(さま)あるいは延びる長さ、また、左右の形枠を連結する部分の長さ、あるいは使用する素材の質など、留め具を構成する全体の「しなり」や「たわみ」なども手伝っての働き(機能)によるものである。
対象とする丸棒に挟み付けた状態に於いては、間口幅が天部の挟み幅を超えない程度に収まるよう、間口幅と挟み幅との関係を調整しておくことが大切である。
筋線(線材)の折り曲がりで成した留め具は、丸棒に挟み付けたとき、表押え及び裏押えの縦筋の稜が丸棒の横筋の稜に交叉するものになる。即ち、交叉する部分が、点と点で押え合うものになる。このことにより、丸棒に挟み付くと同時に、紙片をしっかり挟み留めることができる。
連結される2つの形枠は、片方の側(表押え)で繋がり、もう片方の側(裏押え)はフリーにしておくことがきわめて重要である。裏押えがフリーであればこそ、不要な抵抗を受けずに挟み幅(天部の幅)が押し広がるものになる。また、2つの形枠の挟む機能(バネ)が別々に働き、挟み付ける上でも都合よく、挟み付けた状態に於いても、バランス良く効果的に挟み押えできるものになる。
本留め具は、「1辺(間口)を開放した四辺形の空間を成す形枠(挟み口)を有すものである」と説明しているが、厳密な意味での四辺形ではなく、折り曲がる角々(隅々)が湾曲した状態になることは云うまでもない。正四辺形に限るものでもない。また、丸棒の太さ(あるいは挟み付く対象の厚み)に対応する挟み口であるから、前記しているように、間口から最奥に通る通り幅は、狭い幅もあれば広い幅もある。
本明細書で、「四辺形」の文言を用いて説明したのは、挟み口の概要を理解し易いように用いたものであって、四辺形の形状は、本明細書で説明している形態及び機能に照らして、逸脱しない、あるいは支障がない限りに於いて任意のかたちで良い。
丸棒に挟み付ける、あるいは板状のものの縁に挟み付けるなど、用途を限定せずに使用する場合は、表押えと裏押えの丈(縦)の長さを異なるものにしておくと良い(挟み付け易い)。
尚、用途を限定し、板状のものに挟み付けるもので、表押えと裏押えの丈を同じにしたい場合は、どちらか側(あるいは両方の側)の下端(挟み入れ口の部分)を外側に反るものにしておけば良い。
因みに、本発明の課題は、丸棒に紙片を掲示することのできる留め具を得ることであり、その観点から、主として丸棒との係わりに於いての説明をしているが、板状のものの縁に挟み付ける用途のものとして考える場合は、「丸棒」を「板」に、また、「丸棒の太さ」を「板の厚さ」に読み換えていただきたい。
尚、対象とする丸棒の太さ、あるいは板の厚さは限定するものではない。
鋼線を使用した場合、取り扱う上での危険を防ぐため、裏押えの先端(下端)の切断部分は、角をとるか、折り曲げるかの措置をとることが大切である。「頭薬がついたマッチ棒の先」のようにするのも一案である。先端寄りの部分を折り曲げて、デザイン化する或いは取っ手(つまみ)として使用する部分にしても良い。
本発明は、全体の図(図1〜28)を通して、発明全体を説明しているものであって、個々の図で説明する具体的な技術内容によって、それぞれの請求項に記載する発明の技術内容が限定されるものではない。
個々の図は、それぞれが、実施したうちの一例であり、図示した形状のままでなければならないものではなく、変形であっても良い。即ち、機能が適っているものであれば、デザインは適宜であって良いということである。また、図に示した中の他図の一部分を採用しても良いし、一部分を入れ替えるなど任意に設定して良い。
形態1のものについて、請求項1、2、3の3項を以って請求する。
請求項1は、形態1aのものについての請求である。
請求項2は、形態1bのものについての請求である。
請求項3は、形態1cのものについての請求である。
形態2のものについて、請求項4として請求する。
図18、19で説明した如きものについて、請求項5として請求する。
図8、22、23、26で説明した如きものについて、請求項6として請求する。
図24、25に説明した如きものについて、請求項7として請求する。
従来、商品陳列棚や、商品陳列台に備えられている棒柵(丸棒)に、紙片を掲示するための適切な留め具がなかった。
本発明は、棒柵あるいは丸棒に紙片を掲示する用途の留め具として、適切な使用ができるだけでなく、板柵の縁あるいは段ボール箱の切り口の縁など、板状のものの縁に掲示するためにも、適切に使用できるものであり、販売促進に大きく貢献することができる。
A 連結する部分(連結部)
B 天部
C 表押え
D 裏押え
y 滑り止めの措置をした部分
f ストッパーとして機能する部分
E 丸棒(棒柵など)
F 段ボール箱
G 紙片
H 板片(板柵など)

Claims (7)

  1. (イ)本留め具は、天部、表押え、裏押えでなる2つの形枠を有し、該2つの形枠を表押えの側で一対に連結して成る、
    (ロ)2つの形枠は、それぞれ正面から見るかたちに於いて、表押えに対して裏押えが左右の外方になるかたちに連結される、
    (ハ)連結された2つの形枠は、それぞれ正面から見るかたちに於いて、天部は、ほぼ真っ直ぐ横に延び、表押えと裏押えは間隔を開けて縦に延び、下方に向いて開放した形枠を成す、
    (ニ)以上の如き特徴を有して成る留め具。
  2. (イ)本留め具は、天部、表押え、裏押えでなる2つの形枠を有し、該2つの形枠を表押えの側で一対に連結して成る、
    (ロ)2つの形枠は、それぞれ正面から見るかたちに於いて、表押えに対して裏押えが左右の内方になるかたちに連結される、
    (ハ)連結された2つの形枠は、それぞれ正面から見るかたちに於いて、天部は、ほぼ真っ直ぐ横に延び、表押えと裏押えは間隔を開けて縦に延びる、尚、裏押えは、左右の形枠を連結する部分にクロスしている(即ち、重なって見える)、
    (ニ)以上の如き特徴を有して成る留め具。
  3. (イ)本留め具は、天部、表押え、裏押えでなる2つの形枠を有し、該2つの形枠を表押えの側で一対に連結して成る、
    (ロ)2つの形枠は、それぞれ正面から見るかたちに於いて、表押えに対する裏押えが、それぞれ表押えの右側、または左側になるかたちに連結される、
    (ハ)連結された2つの形枠は、それぞれ正面から見るかたちに於いて、天部、表押え、裏押えで成る形枠を呈して左右に並ぶ、
    (ニ)以上の如き特徴を有して成る留め具。
  4. 天部が、横に平たく迂曲して成る、あるいは、横に平たく或いは真っ直ぐ横に延びるとともに、天方向あるいは正面あるいは側面から見るかたちに於いて、迂曲する部分を有して成る請求項1、又は2、又は3記載の留め具。
  5. 正面から見るかたちに於いて、裏押えの先端(下端)から、上方に向いて延びる部分を設けた請求項1、又は2、又は3、又は4記載の留め具。
  6. 正面から見るかたちに於ける天部、表押え、裏押えで成る形枠の内側に向いて張り出した部分(即ち、天部、表押え、裏押えで成る形枠を狭めるかたちに張り出した部分)を有した請求項1、又は2、又は3、又は4記載の留め具。
  7. 挟み合う片方の側(裏押え、または表押え)に、滑り止めとなり得る措置を施した請求項1、又は2、又は3、又は4記載の留め具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013176415A (ja) * 2012-02-28 2013-09-09 Daiichi Gosei Kk 展示具
JP2020001746A (ja) * 2018-06-27 2020-01-09 株式会社ブルボン オープナー

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