JP2011204773A - 不揮発性半導体記憶装置の製造方法、及び不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents
不揮発性半導体記憶装置の製造方法、及び不揮発性半導体記憶装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】3次元的にトランジスタが配置された構成において、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合に、カップリング容量に起因したトランジスタの誤動作を低減できる不揮発性半導体記憶装置の製造方法、及び不揮発性半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】不揮発性半導体記憶装置の製造方法は、半導体基板の上に、第1の半導体膜と第2の半導体膜とが交互に複数回積層された積層膜における少なくとも複数の第2の半導体膜がゲート絶縁膜を介して半導体又は導電体の柱状部材によりそれぞれ保持された複数の構造を形成する形成工程と、前記形成工程で形成された前記複数の構造のそれぞれについて、前記複数の第2の半導体膜が前記柱状部材により保持された状態を維持しながら、前記積層膜から複数の前記第1の半導体膜を選択的に除去する除去工程と、前記除去工程を経た前記複数の構造のそれぞれにおける複数の前記第2の半導体膜の間に空洞を残すように、層間絶縁膜を埋め込む埋め込み工程とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】不揮発性半導体記憶装置の製造方法は、半導体基板の上に、第1の半導体膜と第2の半導体膜とが交互に複数回積層された積層膜における少なくとも複数の第2の半導体膜がゲート絶縁膜を介して半導体又は導電体の柱状部材によりそれぞれ保持された複数の構造を形成する形成工程と、前記形成工程で形成された前記複数の構造のそれぞれについて、前記複数の第2の半導体膜が前記柱状部材により保持された状態を維持しながら、前記積層膜から複数の前記第1の半導体膜を選択的に除去する除去工程と、前記除去工程を経た前記複数の構造のそれぞれにおける複数の前記第2の半導体膜の間に空洞を残すように、層間絶縁膜を埋め込む埋め込み工程とを備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、不揮発性半導体記憶装置の製造方法、及び不揮発性半導体記憶装置に関する。
不揮発性半導体記憶装置、特にフラッシュメモリ等の高集積メモリにおいて、メモリ素子(メモリセル)の高集積化要求は留まることがなく、最小加工寸法が30nm程度またはそれ以下の微細な素子を用いた製品が開発されてきている。最小加工寸法を縮小していくことによる集積度の向上は、素子内におけるトランジスタ動作のばらつきが増大してしまうといった物理的限界や、リソグラフィープロセスや加工プロセスのコストが急激に増大していってしまうといった経済的な限界を迎えようとしている。そこで、更なる高集積化の実現のためにメモリ素子(メモリセル)を3次元的に配列する技術の導入が求められるようになってきている。
非特許文献1には、シリコン基板の上に、絶縁膜を介して複数のゲート板(コントロールゲート)を積層し、複数のゲート板を貫通する複数の穴を開けた後、各穴にONO膜、シリコンを順に堆積することが記載されている。これにより、非特許文献1によれば、コントロールゲートでアクセス可能なメモリセルが垂直方向にそれぞれ連なった複数のメモリストリングを有するBiCS(Bit Cost Scalable)フラッシュメモリを得ることができるとされている。
非特許文献2には、基板の上に、層間絶縁膜とポリシリコンとが交互に複数積層された多重アクティブ層が形成されパターニングされた後、パターニングされた多重アクティブ層の側面にONO膜、複数の垂直ワード線が順に形成されることが記載されている。これにより、非特許文献2によれば、メモリセルが水平方向にそれぞれ連なった複数のアクティブストリングが積層されたVG(Vertical Gate)NANDフラッシュメモリを得ることができるとされている。
これらの3次元的なメモリセル(トランジスタ)の配列において、メモリセル(トランジスタ)の配置密度を向上するため垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくすると、垂直方向に隣接するトランジスタ間におけるカップリング容量が無視できなくなる。非特許文献1の技術では、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔が小さくなると、積層されたコントロールゲート間のカップリング容量が無視できない大きさになる。非特許文献2の技術では、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔が小さくなると、積層されたポリシリコン(アクティブ領域)間のカップリング容量が無視できない大きさになる。この結果、垂直方向に隣接するトランジスタとの間のカップリング容量によりコントロールゲート又はアクティブ領域の電位が不安定になるので、トランジスタが誤動作する可能性がある。
一方、垂直方向に隣接するトランジスタ間におけるカップリング容量を弱めるために、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を大きくすると、メモリセル(トランジスタ)の配置密度を向上することが困難になる。非特許文献1の技術では、積層されたコントロールゲート間の絶縁膜を厚く形成すると、垂直方向に配置できるメモリセル(トランジスタ)の数が少なくなる。非特許文献2の技術でも、積層されたポリシリコン(アクティブ領域)間の絶縁膜を厚く形成すると、垂直方向に配置できるメモリセル(トランジスタ)の数が少なくなる。
H.Tanaka et al., Symp. on VLSI Tech. Dig., pp14-15, 2007
W. Kim, et. Al., Symp. on VLSI Tech. Dig., pp188-189, 2009
本発明は、3次元的にトランジスタが配置された構成において、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合に、カップリング容量に起因したトランジスタの誤動作を低減できる不揮発性半導体記憶装置の製造方法、及び不揮発性半導体記憶装置を提供することを目的とする。
本願発明の一態様によれば、半導体基板の上に、第1の半導体膜と第2の半導体膜とが交互に複数回積層された積層膜における少なくとも複数の第2の半導体膜がゲート絶縁膜を介して半導体又は導電体の柱状部材によりそれぞれ保持された複数の構造を形成する形成工程と、前記形成工程で形成された前記複数の構造のそれぞれについて、前記複数の第2の半導体膜が前記柱状部材により保持された状態を維持しながら、前記積層膜から複数の前記第1の半導体膜を選択的に除去する除去工程と、前記除去工程を経た前記複数の構造のそれぞれにおける複数の前記第2の半導体膜の間に空洞を残すように、層間絶縁膜を埋め込む埋め込み工程とを備えたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法が提供される。
また、本願発明の一態様によれば、半導体基板と、前記半導体基板の上に、前記半導体基板の表面に垂直な方向の間隔を空けて積層された複数の半導体膜と、電荷蓄積能力をそれぞれ有し、前記半導体基板の表面に垂直な方向にそれぞれ延び、前記複数の半導体膜の側面にそれぞれ配置された複数のゲート絶縁膜と、前記半導体基板の表面に垂直な方向にそれぞれ延び、前記ゲート絶縁膜を介して前記複数の半導体膜をそれぞれ保持する半導体又は導電体の複数の柱状部材と、前記複数の半導体膜の間の各領域に空洞を有する層間絶縁膜とを備えたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置が提供される。
また、本願発明の一態様によれば、半導体基板と、前記半導体基板の上に、前記半導体基板の表面に垂直な方向の間隔を空けて積層された複数の半導体膜と、電荷蓄積能力をそれぞれ有し、前記複数の半導体膜をそれぞれ貫通し、前記複数の半導体膜を貫通する各穴に面する前記複数の半導体膜の周面にそれぞれ配置された複数のゲート絶縁膜と、前記複数の半導体膜をそれぞれ貫通し、前記ゲート絶縁膜を介して前記複数の半導体膜をそれぞれ保持する半導体の複数の柱状部材と、前記複数の半導体膜の間の各領域に空洞を有する層間絶縁膜とを備えたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置が提供される。
本発明によれば、3次元的にトランジスタが配置された構成において、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合に、カップリング容量に起因したトランジスタの誤動作を低減できる不揮発性半導体記憶装置を得ることができる。
以下に添付図面を参照して、本発明の実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置を詳細に説明する。なお、これらの実施の形態により本発明が限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置1の構成について図1及び図2を用いて説明する。図1(a)は、不揮発性半導体記憶装置1の構成を示す斜視図である。図1(b)は、不揮発性半導体記憶装置1における等価回路を示す図である。図2(a)は、不揮発性半導体記憶装置1におけるワードラインを含む断面を示す図である。図2(b)は、不揮発性半導体記憶装置1におけるワードラインを含まない断面を示す図である。なお、図2(a)及び(b)では、4層の半導体膜が示されているが、図1(a)では、3層目及び4層目の半導体膜の図示を簡略化のため省略している。以下では、図1(a)、図2(a)及び(b)の断面図に示された3列の半導体膜を中心に説明するが、図2中の左右に繰り返し配列されている構成についても同様である。
第1の実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置1の構成について図1及び図2を用いて説明する。図1(a)は、不揮発性半導体記憶装置1の構成を示す斜視図である。図1(b)は、不揮発性半導体記憶装置1における等価回路を示す図である。図2(a)は、不揮発性半導体記憶装置1におけるワードラインを含む断面を示す図である。図2(b)は、不揮発性半導体記憶装置1におけるワードラインを含まない断面を示す図である。なお、図2(a)及び(b)では、4層の半導体膜が示されているが、図1(a)では、3層目及び4層目の半導体膜の図示を簡略化のため省略している。以下では、図1(a)、図2(a)及び(b)の断面図に示された3列の半導体膜を中心に説明するが、図2中の左右に繰り返し配列されている構成についても同様である。
不揮発性半導体記憶装置1は、半導体基板SB、複数の半導体膜(複数の第2の半導体膜)12a−1〜12d−3(図2(a)参照)、複数のゲート絶縁膜31−11〜32−32、複数の柱状部材21−1〜22−4、複数のワードラインWL1、WL2、及び層間絶縁膜40(図2(b)参照)を備える。
半導体基板SBは、例えば、シリコンで形成されている。
複数の半導体膜12a−1〜12d−3は、半導体基板SBの上に、半導体基板SBの表面SBaに垂直な方向の間隔を空けて積層されている。積層された(半導体基板SBの表面SBaに垂直な方向に並んだ)半導体膜12a−1、12b−1、12c−1、12d−1は、それぞれ、両側面が柱状部材21−1及び21−2により挟まれている。他の積層された半導体膜も、積層された半導体膜12a−1、12b−1、12c−1、12d−1と同様である。各半導体膜12a−1〜12d−3は、シリコンを主成分とする材料で形成されており、例えば、単結晶シリコンで形成されている。
具体的には、1層目の半導体膜12a−1、12a−2、12a−3は、半導体基板SBの表面SBaから垂直な方向の間隔D(図2参照)を隔てた位置に配されている。1層目の半導体膜12a−1、12a−2、12a−3は、半導体基板SBの表面SBaに沿って(例えば、平行に)それぞれ延びており、互いに(例えば、互いに平行に)並んでいる。1層目の半導体膜12a−1、12a−2、12a−3は、例えば、略直方体形状を有している。
2層目の半導体膜12b−1、12b−2、12b−3は、それぞれ、1層目の半導体膜12a−1、12a−2、12a−3から垂直な方向の間隔D(図2参照)を隔てた位置に配されている。2層目の半導体膜12b−1、12b−2、12b−3は、半導体基板SBの表面SBaに沿って(例えば、平行に)それぞれ延びており、互いに(例えば、互いに平行に)並んでいる。2層目の半導体膜12b−1、12b−2、12b−3は、例えば、略直方体形状を有している。なお、3層目の半導体膜12c−1、12c−2、12c−3については、2層目の半導体膜12b−1、12b−2、12b−3と同様である。
4層目の半導体膜12d−1、12d−2、12d−3は、それぞれ、その上面がシリコン窒化膜13−1、13−2、13−3により覆われている。それ以外の点については、4層目の半導体膜12d−1、12d−2、12d−3は、2層目の半導体膜12b−1、12b−2、12b−3と同様である。なお、図1(a)に構造的に示されるように、シリコン窒化膜13−1、13−2、13−3と最上の半導体膜12d−1、12d−2、12d−3との間についても、所定の間隔を隔てて形成された構造としてもよい。
ここで、各半導体膜12a−1〜12d−3は、アクティブ領域として機能する。すなわち、各半導体膜12a−1〜12d−3において、柱状部材21−1〜22−4と交差する部分は、トランジスタのチャネル領域となり、その部分の両側に隣接した部分は、トランジスタのソース領域又はドレイン領域となる。
例えば、半導体膜12a−1は、それぞれ、柱状部材21−1、22−1に交差する部分がトランジスタM1、M2(図1(b)参照)のチャネル領域となる。例えば、半導体膜12a−1は、トランジスタM1、M2がNMOSトランジスタ(PMOSトランジスタ)であれば、その交差する部分に対してソースライン側に隣接する部分がソース領域(ドレイン領域)となり、その交差する部分に対してビットライン側に隣接する部分がドレイン領域(ソース領域)となる。なお、半導体膜12a−1は、長手方向の一端にソースライン(図示せず)が接続され他端にビットライン(図示せず)が接続されている。
同様に、例えば、半導体膜12b−1は、それぞれ、柱状部材21−1、22−1に交差する部分がトランジスタM3、M4(図1(b)参照)のチャネル領域となる。例えば、半導体膜12b−1は、トランジスタM3、M4がNMOSトランジスタ(PMOSトランジスタ)であれば、その交差する部分に対してソースライン側に隣接する部分がソース領域(ドレイン領域)となり、その交差する部分に対してビットライン側に隣接する部分がドレイン領域(ソース領域)となる。なお、半導体膜12b−1は、長手方向の一端にソースライン(図示せず)が接続され他端にビットライン(図示せず)が接続されている。
複数のゲート絶縁膜31−11〜32−32のそれぞれは、半導体基板SBの表面SBaに垂直な方向に延びている。複数のゲート絶縁膜31−11〜32−32のそれぞれは、複数の半導体膜12a−1〜12d−3の側面に配置されている。例えば、ゲート絶縁膜31−11は、積層された複数の半導体膜12a−1、12b−1、12c−1、12d−1(図2(a)参照)の側面に配置されている。他のゲート絶縁膜31−12〜32−32も、ゲート絶縁膜31−11と同様である。
各ゲート絶縁膜31−11〜32−32は、電荷蓄積能力を有する電荷蓄積膜を含む。各ゲート絶縁膜31−11〜32−32は、例えば、ONO膜で形成されている。ONO膜は、2つのシリコン酸化膜がシリコン窒化膜をはさむ3層構造を有している。各ゲート絶縁膜31−11〜32−32は、ONO膜中のシリコン窒化膜を電荷蓄積膜として含み、シリコン窒化膜に電荷を蓄積することができる。
ゲート絶縁膜31−11では、半導体膜12a−1、12b−1と交差していない部分310−1、31ab−1、31bc−1中の電荷蓄積膜(シリコン窒化膜)は、半導体膜12a−1、12b−1と交差している部分31a−1、31b−1中の電荷蓄積膜(シリコン窒化膜)よりも多くの酸素を含む材料(組成)で形成されている。これにより、ゲート絶縁膜31−11では、半導体膜12a−1、12b−1と交差していない部分310−1、31ab−1、31bc−1の電荷蓄積能力が、半導体膜12a−1、12b−1と交差している部分31a−1、31b−1の電荷蓄積能力より低くなっている。他のゲート絶縁膜31−12〜32−32も、ゲート絶縁膜31−11と同様である。
複数の柱状部材21−1〜22−4のそれぞれは、半導体基板SBの表面SBaに垂直な方向に延びている。複数の柱状部材21−1〜22−4のそれぞれは、ゲート絶縁膜31−11〜32−32を介して複数の半導体膜12a−1〜12d−3を保持している。例えば、柱状部材21−1は、積層された複数の半導体膜12a−1、12b−1、12c−1、12d−1(図2(a)参照)を、ゲート絶縁膜31−11を介して保持している。他の柱状部材21−2〜22−4も、柱状部材21−1と同様である。各柱状部材21−1〜22−4は、半導体(例えば、シリコンを主成分とする材料)で形成されている。各柱状部材21−1〜22−4は、例えば、ポリシリコンで形成されている。なお、各柱状部材21−1〜22−4は、導電体(例えば、タングステンを主成分とする材料)で形成されていてもよい。各柱状部材21−1〜22−4は、例えば、タングステンシリサイドで形成されていてもよい。
ここで、各柱状部材21−1〜22−4は、トランジスタのコントロールゲートとして機能する。例えば、柱状部材21−1は、それぞれ、半導体膜12a−1、12b−1と交差する部分がトランジスタM1、M3のコントロールゲートとなる。例えば、柱状部材22−1は、それぞれ、半導体膜12a−1、12b−1と交差する部分がトランジスタM2、M4のコントロールゲートとなる。
複数のワードラインWL1、WL2のそれぞれは、半導体基板SBの表面SBaに沿って(例えば、平行に)、各半導体膜12a−1〜12d−3の長手方向と交差する方向へ延びている。ワードラインWL1は、半導体基板SBの表面SBaに沿って1列に並んだ複数の柱状部材21−1〜21−4を接続している。ワードラインWL2は、半導体基板SBの表面SBaに沿って1列に並んだ複数の柱状部材22−1〜22−4を接続している。ワードラインWL1は、導電物質で形成され、例えば、ポリシリコン層WL1b、ニッケルシリコン層WL1aが順に積層された2層構造を有している。ワードラインWL2も、ワードラインWL1と同様である。
層間絶縁膜40は、半導体基板SB、複数の半導体膜12a−1〜12d−3、複数の柱状部材21−1〜22−4、ワードラインWL1、WL2の周りに埋められている(図2(b)参照)。また、層間絶縁膜40は、複数の半導体膜12a−1〜12d−3の間の各領域に空洞V21〜V43を有する。さらに、層間絶縁膜40は、半導体基板SBと1層目の半導体膜12a−1〜12a−3との間の領域に空洞V11〜V13を有する。層間絶縁膜40は、例えば、シリコン酸化物で形成されている。各空洞V11〜V43は、略直方体形状を有している。
このように、不揮発性半導体記憶装置1は、3次元的にトランジスタが配列された構成になっている。
ここで、仮に、層間絶縁膜40が、複数の半導体膜12a−1〜12d−3の間の各領域に空洞V21〜V43を有しない場合について考える。この場合、不揮発性半導体記憶装置1の3次元的なメモリセル(トランジスタ)の配列において、メモリセル(トランジスタ)の配置密度を向上するため垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくすると、垂直方向に隣接するトランジスタ間におけるカップリング容量が無視できなくなる。例えば、図1(b)に示す構成において、垂直方向に隣接するトランジスタM1とトランジスタM3との間隔が小さくなると、積層された半導体膜(アクティブ領域)12a−1と半導体膜(アクティブ領域)12b−1との間のカップリング容量C13が無視できない大きさになる。この結果、垂直方向に隣接するトランジスタM1とトランジスタM3との間のカップリング容量により各トランジスタM1、M3のアクティブ領域の電位(バックゲート、ソース領域、ドレイン領域、チャネル領域などの電位)が不安定になるので、各トランジスタM1、M3が誤動作する可能性がある。
それに対して、第1の実施の形態では、層間絶縁膜40は、複数の半導体膜12a−1〜12d−3の間の各領域に空洞V21〜V43を有する。これにより、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合であっても、垂直方向に隣接するトランジスタ間におけるカップリング容量を無視できるレベルまで容易に低減できる。例えば、図1(b)に示す構成において、垂直方向に隣接するトランジスタM1とトランジスタM3との間隔が小さくなっても、積層された半導体膜(アクティブ領域)12a−1と半導体膜(アクティブ領域)12b−1との間に空洞V21(図2(a)参照)が形成されているので、半導体膜(アクティブ領域)12a−1と半導体膜(アクティブ領域)12b−1との間のカップリング容量C13を無視できるレベルまで容易に低減できる。すなわち、第1の実施の形態によれば、3次元的にトランジスタが配置された構成において、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合に、カップリング容量に起因したトランジスタの誤動作を低減できる。
あるいは、仮に、層間絶縁膜40が、複数の半導体膜12a−1〜12d−3の間の各領域に空洞V21〜V43を有しない場合であって、垂直方向に隣接するトランジスタ間におけるカップリング容量を弱めるために、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を大きくする場合について考える。この場合、メモリセル(トランジスタ)の配置密度を向上することが困難になる。すなわち、積層されたポリシリコン(アクティブ領域)間の層間絶縁膜40を厚く形成すると、垂直方向に配置できるメモリセル(トランジスタ)の数が少なくなる。
それに対して、第1の実施の形態では、積層された半導体膜(アクティブ領域)12a−1と半導体膜(アクティブ領域)12b−1との間に空洞V21(図2(a)参照)が形成されているので、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を大きくすることなく、垂直方向に隣接するトランジスタ間におけるカップリング容量を弱めることができるとともに、メモリセル(トランジスタ)の配置密度を向上することが容易になる。
あるいは、仮に、ゲート絶縁膜31−11における電荷蓄積能力が一様である場合について考える。この場合、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくすると、垂直方向に隣接するトランジスタ間で電荷が移動する可能性がある。例えば、仮に、ゲート絶縁膜31−11における部分31a−1、31ab−1、31b−1の電荷蓄積能力が同等であると、ゲート絶縁膜31−11における部分31a−1に蓄積された電荷が部分31ab−1を介して容易に部分31b−1へ移動できる。あるいは、ゲート絶縁膜31−11における部分31b−1に蓄積された電荷が部分31ab−1を介して容易に部分31a−1へ移動できる。すなわち、図1(b)に示す構成において、垂直方向に隣接するトランジスタM1とトランジスタM3との間隔が小さくなると、1点鎖線の矢印で示すように、トランジスタM1とトランジスタM3との間で容易に電荷の移動が行われる可能性がある。これにより、3次元的にトランジスタが配置された構成において、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合に、電荷の移動(リーク電流)により各トランジスタM1、M3が誤動作する可能性がある。
それに対して、第1の実施の形態では、ゲート絶縁膜31−11において、半導体膜12a−1、12b−1と交差していない部分310−1、31ab−1、31bc−1の電荷蓄積能力が、半導体膜12a−1、12b−1と交差している部分31a−1、31b−1の電荷蓄積能力より低くなっている。これにより、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合でも、垂直方向に隣接するトランジスタ間で電荷が移動しにくい。この結果、3次元的にトランジスタが配置された構成において、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合に、電荷の移動(リーク電流)に起因したトランジスタの誤動作を低減できる。
次に、第1の実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置1の製造方法について図3〜図10を用いて説明する。図3(a)〜図9(a)に示す斜視図は、図1(a)の斜視図に対応したものである。図3(b)〜図9(b)、図6(d)、図10(a)、(c)に示す断面図は、図2(a)の断面図に対応したものである。図3(b)〜図9(b)、図6(d)、図10(a)、(c)に示す断面図は、それぞれ、図3(c)〜図9(c)、図6(e)、図10(b)、(d)の平面図における1点鎖線できった断面を示す。
図3(a)〜(c)に示す工程では、半導体基板SBの上に、第1の半導体膜と第2の半導体膜とが交互に複数回積層された積層膜SFを形成する。具体的には、半導体基板SBの上に、第1の半導体膜11a1を堆積させる。第1の半導体膜11a1は、シリコンゲルマニウムを主成分とする材料で形成する。第1の半導体膜11a1は、例えば、エピタキシャル成長技術を用いて、単結晶シリコンゲルマニウムで形成する。第1の半導体膜11a1の上に、第2の半導体膜12a1を堆積させる。第2の半導体膜12a1は、シリコンを主成分とする材料で形成する。第2の半導体膜12a1は、例えばエピタキシャル成長技術を用いて、単結晶シリコンで形成する。同様の処理を繰り返すことにより、半導体基板SBの上に、第1の半導体膜11a1〜第2の半導体膜12d1を順に積層する。そして、第2の半導体膜12d1の上にシリコン窒化膜131を堆積する。これにより、第1の半導体膜11a1、第2の半導体膜12a1、第1の半導体膜11b1、第2の半導体膜12b1、第1の半導体膜11c1、第2の半導体膜12c1、第1の半導体膜11d1、第2の半導体膜12d1、シリコン窒化膜131が順に積層された積層膜SFが得られる。
なお、図3(b)には、積層膜SFに4層の第2の半導体膜12a1〜12d1が含まれる場合が例示されているが、積層膜SFにさらに多層の第2の半導体膜が含まれる場合にも製造方法に大きな違いは生じない。
図4(a)〜(c)に示す工程では、フォトリソグラフィー工程により、互いに(例えば、互いに平行に)並んだ複数の第1のラインパターンを含む第1のレジストパターン(図示せず)を積層膜SFの上に形成する。そして、第1のレジストパターンをマスクとしてドライエッチング(例えば、RIE)などにより積層膜SFのエッチング加工を行う。これにより、複数の積層膜SF1〜SF3を形成する。その後、第1のレジストパターンを除去する。
各積層膜SF1〜SF3は、半導体基板SBの表面SBaに垂直な方向へ延びたフィン形状を有している。積層膜SF1では、第1の半導体膜と第2の半導体膜とが交互に複数回積層されている。すなわち、積層膜SF1では、第1の半導体膜11a−1、第2の半導体膜12a−1、第1の半導体膜11b−1、第2の半導体膜12b−1、第1の半導体膜11c−1、第2の半導体膜12c−1、第1の半導体膜11d−1、第2の半導体膜12d−1、シリコン窒化膜13−1が順に積層されている。他の積層膜SF2、SF3も、積層膜SF1と同様である。
図5(a)〜(c)に示す工程では、半導体基板SB及び複数の積層膜SF1〜SF3を覆うようにゲート絶縁膜311を形成する。ゲート絶縁膜311は、例えば、ONO膜で形成する。具体的には、全面に、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜を順に堆積する。これにより、2つのシリコン酸化膜がシリコン窒化膜をはさむ3層構造を有したゲート絶縁膜311を形成する。
図6(a)〜(e)に示す工程では、ゲート絶縁膜311を覆うように所定の膜を埋め込みCMP法などにより上面を平坦化して、膜20を形成する(図6(b)、(c)参照)。膜20は、半導体(例えば、シリコンを主成分とする材料)で形成する。膜20は、例えば、ポリシリコンで形成する。なお、膜20は、導電体(例えば、タングステンを主成分とする材料)で形成してもよい。膜20は、例えば、タングステンシリサイドで形成してもよい。
そして、フォトリソグラフィー工程により、互いに(例えば、互いに平行に)並びかつ各積層膜SF1〜SF3と交差する方向にそれぞれ延びた複数の第2のラインパターンを含む第2のレジストパターン(図示せず)を膜20の上に形成する。そして、第2のレジストパターンをマスクとしてドライエッチング(例えば、RIE)などにより膜20のエッチング加工を行う。これにより、複数の柱状部材21−1〜22−4、及び複数のワードラインWL11、WL21を形成する(図6(d)、(e)参照)。
図7(a)〜(c)に示す工程では、ゲート絶縁膜311における複数の柱状部材21−1〜22−4及び複数のワードラインWL11、WL21により覆われていない部分を選択的に除去する。すなわち、複数のワードラインWL11、WL21をマスクとしてドライエッチング(例えば、RIE)及び/又はウェットエッチングによりゲート絶縁膜311のエッチング加工を行う。これにより、複数のゲート絶縁膜31−111〜32−321が形成される。
その後、各積層膜SF1〜SF3における露出された第1の半導体膜11a−1〜11d−3の側面と第2の半導体膜12a−1〜12d−3の側面とに対して、気相拡散法やイオン注入法などで不純物を注入することにより、ソース領域・ドレイン領域(図示せず)を形成し、活性化の熱処理を行う。
このように、図3〜図7に示す工程(形成工程)では、積層膜SF1〜SF3における少なくとも複数の第2の半導体膜12a−1〜12d−3がゲート絶縁膜31−111〜32−321を介して柱状部材21−1〜22−4によりそれぞれ保持された複数の構造ST1〜ST6(図7(b)参照)を形成する。例えば、構造ST1では、積層膜SF1における複数の第1の半導体膜11a−1〜11d−1及び複数の第2の半導体膜12a−1〜12d−1(図4(b)参照)がゲート絶縁膜31−111を介して柱状部材21−1により保持されている。他の構造ST2〜ST6も構造ST1と同様である。
図8(a)〜(c)に示す工程(除去工程)では、複数の構造ST1〜ST6(図7(b)参照)のそれぞれについて、複数の第2の半導体膜12a−1〜12d−3が柱状部材21−1〜22−4により保持された状態を維持しながら、積層膜SF1〜SF3から複数の第1の半導体膜11a−1〜11d−3を選択的に除去する。例えば、構造ST1において、複数の第2の半導体膜12a−1〜12d−1が柱状部材21−1により保持された状態を維持しながら、積層膜SF1(図4(b)参照)から複数の第1の半導体膜11a−1〜11d−1を選択的に除去する。
具体的には、高温HClガスを用いたドライエッチングと、SPM(硫酸と過酸化水素水の混合溶液処理)などの酸を用いたウェットエッチングとの少なくとも一方により、第1の半導体膜11a−1〜11d−3(シリコンゲルマニウム)を選択的にエッチングして除去する。このとき、第2の半導体膜12a−1〜12d−3(シリコン)に対する第1の半導体膜11a−1〜11d−3(シリコンゲルマニウム)のエッチング選択比を十分に大きく確保するために、第1の半導体膜11a−1〜11d−3(シリコンゲルマニウム)に含まれるゲルマニウム濃度を30at%以上にすることができる。
これにより、除去工程を経た複数の構造ST1a〜ST6aが得られる。例えば、除去工程を経た構造ST1aでは、複数の第2の半導体膜12a−1〜12d−1の間に空洞V21〜V41が形成されている。また、除去工程を経た構造ST1aでは、最下の第2の半導体膜12a−1と半導体基板SBとの間に空洞V11が形成されている。
図9(a)〜(c)に示す工程(酸化工程)では、除去工程を経た複数の構造ST1a〜ST6a(図8(b)参照)のそれぞれにおいて、熱酸化法などにより、露出された面を酸化する。例えば、除去工程を経た複数の構造ST1aにおいて、第2の半導体膜12a−1〜12c−1における露出された上面及び下面と、第2の半導体膜12d−1における露出された下面とを酸化する。これにより、複数の第2の半導体膜12a−1〜12d−1の露出された面を覆う酸化膜(熱酸化膜)50が形成される。
また、ゲート絶縁膜31−111における露出された面を酸化する。ゲート絶縁膜(ONO膜)31−111のうち、第1の半導体膜(シリコンゲルマニウム)11a−1〜11d−1と接していた領域については直接熱酸化処理が施されるため、ONO膜中のシリコン窒化膜のシリコン酸化膜化が進行し、シリコン窒化膜の電荷蓄積能力を低下させることができる。すなわち、第2の半導体膜12a−1〜12d−1と交差していない部分310−1、31ab−1、31bc−1、31cd−1中の電荷蓄積膜(シリコン窒化膜)が、第2の半導体膜12a−1〜12d−1と交差している部分31a−1、31b−1、31c−1、31d−1中の電荷蓄積膜(シリコン窒化膜)よりも多くの酸素を含む材料(組成)からなるゲート絶縁膜31−11を形成する。これにより、得られたゲート絶縁膜31−11では、第2の半導体膜12a−1〜12d−1と交差していない部分310−1、31ab−1、31bc−1、31cd−1の電荷蓄積能力が、第2の半導体膜12a−1〜12d−1と交差している部分31a−1、31b−1、31c−1、31d−1の電荷蓄積能力より低くなっている。他のゲート絶縁膜31−12〜32−32も、ゲート絶縁膜31−11と同様である。
図10(a)、(b)に示す工程(埋め込み工程)では、除去工程を経た複数の構造ST1a〜ST6a(図8(b)参照)のそれぞれにおける複数の第2の半導体膜12a−1〜12d−3の間に空洞V21〜V43を残すように、層間絶縁膜40を埋め込む。具体的には、半導体基板SBの表面SBaに垂直な方向から見た場合におけるワードラインWL11、WL21に挟まれた領域に対して、比較的ステップカバレッジの悪いプラズマCVDプロセスなどにより層間絶縁膜40を埋め込む。例えば、ワードラインWL11とワードラインWL21とに挟まれた領域(図10(b)参照)に絶縁膜を埋め込み、CMP法などにより埋め込まれた絶縁膜の上面を平坦化して、層間絶縁膜40を形成する。このようなプロセスを用いることで、柱状部材21−1〜22−4と第2の半導体膜12a−1〜12d−3とに囲まれた領域には空洞V21〜V43が残る。例えば、柱状部材21−1、21−2と第2の半導体膜12a−1〜12d−1とに囲まれた領域には空洞V21〜V41が残る。また、最下の第2の半導体膜12a−1、12a−2、12a−3と半導体基板SBとの間に空洞V11、V12、V13が残る。これにより、半導体基板SB、複数の半導体膜12a−1〜12d−3、複数の柱状部材21−1〜22−4、ワードラインWL11、WL21の周りを埋めるように層間絶縁膜40を形成する(図2(b)参照)。層間絶縁膜40は、例えば、シリコン酸化物で形成する。
図10(c)、(d)に示す工程では、サリサイドプロセスにより、ワードラインWL11、WL21の上部を金属シリサイド化(例えば、ニッケルシリサイド化)する。これにより、例えば、ポリシリコン層WL1b、ニッケルシリコン層WL1aが順に積層されたワードラインWL1を形成する。
ここで、仮に、図4(a)〜(c)に示す工程で、各積層膜SF1〜SF3のいずれかの側面を保持する部材を形成し、その部材により保持された状態を維持しながら、積層膜SF1〜SF3から複数の第1の半導体膜11a−1〜11d−3を選択的に除去する場合について考える。例えば積層膜SF1から複数の第1の半導体膜11a−1〜11d−1を除去する場合、複数の第2の半導体膜12a−1〜12d−1の間に形成された空洞V21〜V41内に、図5(a)〜(c)に示す工程でゲート絶縁膜311が堆積される可能性があり、図6(a)〜(e)に示す工程で膜20が堆積される可能性がある。これにより、空洞V21〜V41がゲート絶縁膜311や膜20で埋まってしまい、空洞V21〜V41を残すことが困難になる。
それに対して、第1の実施の形態では、図4(a)〜(c)に示す工程で複数の第1の半導体膜11a−1〜11d−3を除去せずに、複数の柱状部材21−1〜22−4、及び複数のワードラインWL11、WL21を形成した後の工程である図8(a)〜(c)に示す工程で複数の第1の半導体膜11a−1〜11d−3を除去する。そして、図10(a)、(b)に示す工程で、除去工程を経た複数の構造ST1a〜ST6a(図8(b)参照)のそれぞれにおける複数の第2の半導体膜12a−1〜12d−3の間に空洞V21〜V43を残すように、層間絶縁膜40を埋め込む。これにより、3次元的にトランジスタが配置され、層間絶縁膜40が、複数の第2の半導体膜(アクティブ領域)12a−1〜12d−3の間の各領域に空洞V21〜V43を有する不揮発性半導体記憶装置1を製造することができる。
この場合、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくなるように形成しても、垂直方向に隣接するトランジスタ間におけるカップリング容量を無視できるレベルまで容易に低減できる。例えば、図1(b)に示す構成において、垂直方向に隣接するトランジスタM1とトランジスタM3との間隔が小さくなっても、積層された半導体膜(アクティブ領域)12a−1と半導体膜(アクティブ領域)12b−1との間に空洞V21(図2(a)参照)が形成されているので、半導体膜(アクティブ領域)12a−1と半導体膜(アクティブ領域)12b−1との間のカップリング容量C13を無視できるレベルまで容易に低減できる。すなわち、第1の実施の形態によれば、3次元的にトランジスタが配置された構成において、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合に、カップリング容量に起因したトランジスタの誤動作を低減できる。
ここで、仮に、図10(a)、(b)に示す工程で、比較的ステップカバレッジの良いプロセスにより、除去工程を経た複数の構造ST1a〜ST6a(図8(b)参照)のそれぞれにおける複数の第2の半導体膜12a−1〜12d−3の間の空洞V21〜V43を埋めるように、層間絶縁膜40を埋め込む場合について考える。この場合、ステップカバレッジの良いプロセスであっても、十分に空洞V21〜V43を埋めるためには、半導体基板SBの表面SBaに垂直な方向における複数の第2の半導体膜12a−1〜12d−3の間隔を大きくして、空洞V21〜V43の垂直方向の幅を大きくする必要がある。また、この場合、垂直方向に隣接するトランジスタ間におけるカップリング容量を弱めるために、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を大きくする必要がある。これにより、メモリセル(トランジスタ)の配置密度を向上することが困難になる。すなわち、積層されたポリシリコン(アクティブ領域)間の層間絶縁膜40を厚く形成すると、垂直方向に配置できるメモリセル(トランジスタ)の数が少なくなる。
それに対して、第1の実施の形態では、図10(a)、(b)に示す工程で、積層された半導体膜(アクティブ領域)12a−1と半導体膜(アクティブ領域)12b−1との間の空洞V21(図2(a)参照)を埋めずに残すようにする。これにより、垂直方向に隣接するトランジスタ間におけるカップリング容量を弱めることができるとともに、半導体基板SBの表面SBaに垂直な方向における複数の第2の半導体膜12a−1〜12d−3の間隔を大きくする必要がないので、メモリセル(トランジスタ)の配置密度を向上することが容易になる。
あるいは、仮に、各第2の半導体膜(アクティブ領域)12a−1〜12d−3をポリシリコンで形成する場合について考える。この場合、キャリアの移動度が低下するので、寄生抵抗が増大して書き込み/読み出し速度が低下する可能性があり、1つのビットラインで制御できるメモリセル(トランジスタ)の段数を多く取れない可能性がある。また、ポリシリコンの結晶粒界の存在する位置によってメモリセルのトランジスタ特性のばらつきが大きくなる(トランジスタのチャネル領域に結晶粒界が存在する場合と存在しない場合とで、不純物の分布やチャネルへの電界のかかり方が変化してしまう)可能性がある。
それに対して、第1の実施の形態では、図3(a)〜(c)に示す工程において、半導体基板SBの上に、第1の半導体膜11a1〜11d1と第2の半導体膜12a1〜12d1とが交互に複数回積層された積層膜SFを形成する。すなわち、第1の半導体膜11a1〜11d1と第2の半導体膜12a1〜12d1とは、それぞれ、層状に堆積するので、単結晶としてエピタキシャル成長させることが容易である。すなわち、第2の半導体膜12a1〜12d1は、エピタキシャル成長技術を用いて、単結晶シリコンで形成することができる。これにより、キャリアの移動度の低下を抑制でき、結晶粒界の存在する位置に依存したメモリセルのトランジスタ特性のばらつきも低減できる。
あるいは、仮に、図9(a)〜(c)に示す工程を行わずに図10(a)、(b)に示す工程を行う場合について考える。この場合、ゲート絶縁膜31−11〜32−32における電荷蓄積能力が一様になるので、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくすると、垂直方向に隣接するトランジスタ間で電荷が移動する可能性がある。例えば、仮に、ゲート絶縁膜31−11における部分31a−1、31ab−1、31b−1の電荷蓄積能力が同等であると、ゲート絶縁膜31−11における部分31a−1に蓄積された電荷が部分31ab−1を介して容易に部分31b−1へ移動できる。あるいは、ゲート絶縁膜31−11における部分31b−1に蓄積された電荷が部分31ab−1を介して容易に部分31a−1へ移動できる。すなわち、図1(b)に示す構成において、垂直方向に隣接するトランジスタM1とトランジスタM3との間隔が小さくなると、1点鎖線の矢印で示すように、トランジスタM1とトランジスタM3との間で容易に電荷の移動が行われる可能性がある。これにより、3次元的にトランジスタが配置された構成において、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合に、電荷の移動(リーク電流)により各トランジスタM1、M3が誤動作する可能性がある。
それに対して、第1の実施の形態では、図9(a)〜(c)に示す工程を行った後に図10(a)、(b)に示す工程を行う。すなわち、図9(a)〜(c)に示す工程では、除去工程を経た複数の構造ST1a〜ST6a(図8(b)参照)のそれぞれにおいて、複数の第2の半導体膜12a−1〜12d−3の間に空洞V21〜V43を残すように、熱酸化法などにより、ゲート絶縁膜31−111〜32−321における露出された面を酸化する。例えばゲート絶縁膜(ONO膜)31−111のうち、第1の半導体膜(シリコンゲルマニウム)11a−1〜11d−1と接していた領域については直接熱酸化処理が施されるため、ONO膜中のシリコン窒化膜のシリコン酸化膜化が進行し、シリコン窒化膜の電荷蓄積能力を低下させることができる。すなわち、図9(a)〜(c)に示す工程で形成されたゲート絶縁膜31−11において、半導体膜12a−1、12b−1と交差していない部分310−1、31ab−1、31bc−1の電荷蓄積能力が、半導体膜12a−1、12b−1と交差している部分31a−1、31b−1の電荷蓄積能力より低くなっている。これにより、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合でも、垂直方向に隣接するトランジスタ間で電荷が移動しにくい。この結果、3次元的にトランジスタが配置された構成において、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合に、電荷の移動(リーク電流)に起因したトランジスタの誤動作を低減できる。
あるいは、仮に、図3(a)〜(c)に示す工程で、シリコン酸化膜と第2の半導体膜(シリコンを主成分とする材料の膜)12a1〜12d1とが交互に複数回積層された積層膜を形成する場合について考える。この場合、図4(a)〜(c)に示す工程で、シリコン酸化膜と第2の半導体膜12a1〜12d1といった性質が大きく異なる材料を連続して加工する必要があるため、エッチングガスを交互に切り替えながらドライエッチング(RIE)する必要がある。これにより、エッチング加工の処理時間が長くなるとともに、連続した垂直な側面が形成されるように加工することが困難になる。
それに対して、第1の実施の形態では、図3(a)〜(c)に示す工程で、第1の半導体膜11a1〜11d1と第2の半導体膜12a1〜12d1とが交互に複数回積層された積層膜SFを形成する。第1の半導体膜11a1〜11d1は、シリコンゲルマニウムを主成分とする材料で形成する。第2の半導体膜12a1〜12d1は、シリコンを主成分とする材料で形成する。これにより、図4(a)〜(c)に示す工程で、シリコンゲルマニウム及びシリコンといった類似した物質系の材料を連続して加工するため、エッチングガスを切り替えることなく一括してドライエッチング(RIE)することができる。これにより、エッチング加工の処理時間を短縮できるとともに、連続した垂直な側面が形成されるように加工することが容易になる。
なお、不揮発性半導体記憶装置1において、複数の半導体膜(複数の第2の半導体膜)12a−1〜12d−3をトランジスタのコントロールゲートとして機能させ、複数の柱状部材21−1〜22−4をアクティブ領域として機能させても良い。この場合、複数の柱状部材21−1〜22−4は、ワードラインに代えて、ビットラインにより接続される。また、各半導体膜(各第2の半導体膜)12a−1〜12d−3は、長手方向の一端にワードラインが接続されることになる。
また、図3(a)〜(c)に示す工程において、第1の半導体膜11a1〜11d1は、例えば、エピタキシャル成長技術を用いて、第1の含有率でゲルマニウムを含有する第1の単結晶シリコンゲルマニウムで形成してもよい。すなわち、第1の半導体膜11a1〜11d1は、シリコンゲルマニウムを主成分とする材料として、第1の単結晶シリコンゲルマニウムで形成してもよい。また、第2の半導体膜12a1〜12d1は、例えばエピタキシャル成長技術を用いて、第1の含有率より低い第2の含有率でゲルマニウムを含有する第2の単結晶シリコンゲルマニウムで形成してもよい。すなわち、第2の半導体膜12a1〜12d1は、シリコンを主成分とする材料として、第2の単結晶シリコンゲルマニウムで形成してもよい。
ここで、第1の含有率は、例えば、20at%以上50at%以下であり、第2の含有率は、例えば、10at%以下である。このとき、後の図8(a)〜(c)に示す工程における第2の半導体膜(シリコン)に対する第1の半導体膜(シリコンゲルマニウム)11a−1〜11d−3のエッチング選択比を十分に大きく確保するために、第1の含有率と第2の含有率との差を30at%以上にすることができる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置1iの製造方法について図11及び図12を用いて説明する。図11(a)、(c)、図12(a)、(c)に示す断面図は、図2(a)の断面図に対応したものである。図11(a)、(c)、図12(a)、(c)に示す断面図は、それぞれ、図11(b)、(d)、図12(b)、(d)の平面図における1点鎖線できった断面を示す。図11(e)に示す断面図は、図11(d)の平面図における2点鎖線できった断面を示す。以下では、第1の実施の形態と異なる部分を中心に説明する。
次に、第2の実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置1iの製造方法について図11及び図12を用いて説明する。図11(a)、(c)、図12(a)、(c)に示す断面図は、図2(a)の断面図に対応したものである。図11(a)、(c)、図12(a)、(c)に示す断面図は、それぞれ、図11(b)、(d)、図12(b)、(d)の平面図における1点鎖線できった断面を示す。図11(e)に示す断面図は、図11(d)の平面図における2点鎖線できった断面を示す。以下では、第1の実施の形態と異なる部分を中心に説明する。
図11(a)、(b)に示す工程は、図4(a)〜(c)に示す工程の次に行う。半導体基板SB及び複数の積層膜SF1〜SF3を覆うように絶縁膜を埋め込み、CMP法などにより埋め込まれた絶縁膜の上面を平坦化して、ダミーの絶縁膜60iを形成する。ダミーの絶縁膜60iは、例えば、シリコン酸化物で形成する。
図11(c)〜(e)に示す工程では、ダミーの絶縁膜60iの上に第3のレジストパターン(図示せず)を形成する。第3のレジストパターンは、第1の実施の形態の図7(a)〜(c)に示す工程において用いられた第2のレジストパターンにおけるライン及びスペースがそれぞれ逆になったパターンである。そして、第3のレジストパターンをマスクとしてドライエッチング(例えば、RIE)などによりダミーの絶縁膜60iのエッチング加工を行う。これにより、複数の柱状部材21−1〜22−4、及び複数のワードラインWL11、WL21をそれぞれ埋め込むための穴H1〜H4(図11(c)参照)及び溝TR1、TR2(図11(e)参照)を形成する。
図12(a)、(b)に示す工程では、穴H1〜H4及び溝TR1、TR2に絶縁膜を堆積し、複数のゲート絶縁膜31−111〜32−321を形成する。このとき、複数のゲート絶縁膜31−111〜32−321は、溝TR1、TR2の内側面にも形成される(図12(b)参照)。その後、穴H1〜H4及び溝TR1、TR2に所定の膜を埋め込みCMP法などにより上面を平坦化して、複数の柱状部材21−1〜22−4、及び複数のワードラインWL11、WL21を形成する。所定の膜は、半導体(例えば、シリコンを主成分とする材料)で形成する。所定の膜は、例えば、ポリシリコンで形成する。
図12(c)、(d)に示す工程では、ダミーの絶縁膜60iをドライエッチング(例えば、RIE)により除去する。そして、各積層膜SF1〜SF3における露出された第1の半導体膜11a−1〜11d−3の側面と第2の半導体膜12a−1〜12d−3の側面とに対して、気相拡散法やイオン注入法などで不純物を注入することにより、ソース領域・ドレイン領域(図示せず)を形成し、活性化の熱処理を行う。その後、図8(a)〜(c)に示す工程以降を行う。
第2の実施の形態では、穴H1〜H4及び溝TR1、TR2にゲート絶縁膜31−111〜32−321及び所定の膜を順に埋め込むことにより、複数のゲート絶縁膜31−111〜32−321、複数の柱状部材21−1〜22−4、及び複数のワードラインWL11、WL21をそれぞれ形成する。このため、ゲート絶縁膜311及び膜20をエッチング加工する場合(図6参照)に比べて、複数のゲート絶縁膜31−111〜32−321、複数の柱状部材21−1〜22−4、及び複数のワードラインWL11、WL21をそれぞれ容易に形成することができる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置1jの構成について図13を用いて説明する。図13(a)は、不揮発性半導体記憶装置1jにおけるビットラインを含む断面を示す図である。図13(b)は、不揮発性半導体記憶装置1jにおける等価回路を示す図である。以下では、第1の実施の形態と異なる部分を中心に説明する。
次に、第3の実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置1jの構成について図13を用いて説明する。図13(a)は、不揮発性半導体記憶装置1jにおけるビットラインを含む断面を示す図である。図13(b)は、不揮発性半導体記憶装置1jにおける等価回路を示す図である。以下では、第1の実施の形態と異なる部分を中心に説明する。
不揮発性半導体記憶装置1jは、半導体基板SBj、複数の半導体膜(複数の第2の半導体膜)12a−1j〜12d−3j、複数のゲート絶縁膜31−1j〜31−3j、複数の柱状部材21−1j〜21−3j、複数のビットラインBL1j、BL2j(図15(f)参照)、及び層間絶縁膜40jを備える。
半導体基板SBjは、下地領域SR2j及びウエル領域SR1jを有する。下地領域SR2jは、第1導電型(例えば、P型)の不純物(例えば、ボロン)を低い濃度で含む。ウエル領域SR1jは、下地領域SR2jの上に形成されている。ウエル領域SR1jは、第1導電型と反対導電型である第2導電型(例えば、N型)の不純物(例えば、リン、砒素)を、下地領域SR2jにおける第1導電型の不純物の濃度より高い濃度で含む。ここで、ウエル領域SR1jは、ソースラインとして機能する。
積層された(半導体基板SBjの表面SBjaに垂直な方向に並んだ)半導体膜12a−1j、12b−1j、12c−1j、12d−1jは、それぞれ、ゲート絶縁膜31−1j及び柱状部材21−1jにより貫通されている。他の積層された半導体膜12a−2j〜12d−3jも、積層された半導体膜12a−1j、12b−1j、12c−1j、12d−1jと同様である。
ここで、各半導体膜12a−1j〜12d−3jは、トランジスタのコントロールゲートとして機能する。例えば、半導体膜12b−1jは、柱状部材21−1jと交差する部分がトランジスタM11(図13(b)参照)のコントロールゲートとなる。例えば、半導体膜12c−1jは、柱状部材21−1jと交差する部分がトランジスタM12のコントロールゲートとなる。
複数のゲート絶縁膜31−1j〜31−3jのそれぞれは、複数の半導体膜12a−1j〜12d−3jを貫通し、複数の半導体膜12a−1j〜12d−3jを貫通する穴に面する複数の半導体膜12a−1j〜12d−3jの周面に配置されている。例えば、ゲート絶縁膜31−1jは、積層された複数の半導体膜12a−1j、12b−1j、12c−1j、12d−1jを貫通し、複数の半導体膜12a−1j、12b−1j、12c−1j、12d−1jの内周面に配置されている。他のゲート絶縁膜31−2j、31−3jも、ゲート絶縁膜31−1jと同様である。
各ゲート絶縁膜31−1j〜31−3jは、電荷蓄積能力を有する電荷蓄積膜を含む。各ゲート絶縁膜31−1j〜31−3jは、例えば、ONO膜で形成されている。ONO膜は、2つのシリコン酸化膜がシリコン窒化膜をはさむ3層構造を有している。各ゲート絶縁膜31−1j〜31−3jは、ONO膜中のシリコン窒化膜を電荷蓄積膜として含み、シリコン窒化膜に電荷を蓄積することができる。
ゲート絶縁膜31−1jでは、半導体膜12b−1j、12c−1jと交差していない部分31ab−1j、31bc−1j、31cd−1j(図15(a)参照)中の電荷蓄積膜(シリコン窒化膜)は、半導体膜12b−1j、12c−1jと交差している部分31b−1j、31c−1j(図15(a)参照)中の電荷蓄積膜(シリコン窒化膜)よりも多くの酸素を含む材料(組成)で形成されている。これにより、ゲート絶縁膜31−1jでは、半導体膜12b−1j、12c−1jと交差していない部分31ab−1j、31bc−1j、31cd−1jの電荷蓄積能力が、半導体膜12b−1j、12c−1jと交差している部分31b−1j、31c−1jの電荷蓄積能力より低くなっている。他のゲート絶縁膜31−2j、31−3jも、ゲート絶縁膜31−1jと同様である。
複数の柱状部材21−1j〜21−3jのそれぞれは、複数の半導体膜12a−1j〜12d−3jを貫通し、ゲート絶縁膜31−1j〜31ー3jを介して複数の半導体膜12a−1j〜12d−3jを保持している。例えば、柱状部材21−1jは、積層された複数の半導体膜12a−1j、12b−1j、12c−1j、12d−1jを貫通し、ゲート絶縁膜31−1jを介して複数の半導体膜12a−1j、12b−1j、12c−1j、12d−1jを保持している。他の柱状部材21−2j、21−3jも、柱状部材21−1jと同様である。各柱状部材21−1j〜21−3jは、半導体(例えば、シリコンを主成分とする材料)で形成されている。各柱状部材21−1j〜21−3jは、例えば、ポリシリコンで形成されている。
ここで、各柱状部材21−1j〜21−3jは、アクティブ領域として機能する。すなわち、各柱状部材21−1j〜21−3jにおいて、半導体膜12a−1j〜12d−3jと交差する部分は、トランジスタのチャネル領域となり、その部分の両側(上下)に隣接した部分は、トランジスタのソース領域又はドレイン領域となる。
例えば、柱状部材21−1jは、それぞれ、半導体膜12b−1j、12c−1jに交差する部分がトランジスタM11、M12のチャネル領域となる。例えば、柱状部材21−1jは、トランジスタM11、M12がNMOSトランジスタ(PMOSトランジスタ)であれば、その交差する部分に対してソースライン側に隣接する部分がソース領域(ドレイン領域)となり、その交差する部分に対してビットライン側に隣接する部分がドレイン領域(ソース領域)となる。なお、柱状部材21−1j〜21−3jは、一端がソースラインとしてのウエル領域SR1jに接続され他端がビットラインBL1jに接続されている。
複数のビットラインBL1j、BL2j(図15(f)参照)のそれぞれは、半導体基板SBの表面SBaに沿って(例えば、平行に)、各半導体膜12a−1j〜12d−3jの長手方向と交差する方向へ延びている。ビットラインBL1jは、半導体基板SBの表面SBaに沿って1列に並んだ複数の柱状部材21−1j〜21−3jを接続している。ワードラインBL1jは、導電物質で形成され、例えば、バリアメタル層BL1bj、金属層BL1ajが順に積層された2層構造を有している。バリアメタル層BL1bjは、例えば、チタン窒化物で形成されている。金属層BL1ajは、例えば、タングステンで形成されている。他のビットラインBL2jも、ビットラインBL1jと同様である。
層間絶縁膜40jは、複数の半導体膜12a−1j〜12d−3jの間の各領域に空洞V21j〜V43jを有する。さらに、層間絶縁膜40jは、半導体基板SBと1層目の半導体膜12a−1j〜12a−3jとの間の領域に空洞V11j〜V13jを有する。各空洞V11j〜V43jは、柱状部材21−1j〜21−3jを囲むように管状に延びている。
ここで、仮に、層間絶縁膜40jが、複数の半導体膜12a−1j〜12d−3jの間の各領域に空洞V21j〜V43jを有しない場合について考える。この場合、不揮発性半導体記憶装置1jの3次元的なメモリセル(トランジスタ)の配列において、メモリセル(トランジスタ)の配置密度を向上するため垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくすると、垂直方向に隣接するトランジスタ間におけるカップリング容量が無視できなくなる。例えば、図13(b)に示す構成において、垂直方向に隣接するトランジスタM11とトランジスタM12との間隔が小さくなると、積層された半導体膜(コントロールゲート)12b−1jと半導体膜(コントロールゲート)12c−1jとの間のカップリング容量C1112が無視できない大きさになる。この結果、垂直方向に隣接するトランジスタM11とトランジスタM12との間のカップリング容量により各トランジスタM11、M12のコントロールゲートの電位が不安定になるので、各トランジスタM11、M12が誤動作する可能性がある。
それに対して、第3の実施の形態では、層間絶縁膜40jは、複数の半導体膜12a−1j〜12d−3jの間の各領域に空洞V21j〜V43jを有する。これにより、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合であっても、垂直方向に隣接するトランジスタ間におけるカップリング容量を無視できるレベルまで容易に低減できる。例えば、図13(b)に示す構成において、垂直方向に隣接するトランジスタM11とトランジスタM12との間隔が小さくなっても、積層された半導体膜(コントロールゲート)12b−1jと半導体膜(コントロールゲート)12c−1jとの間に空洞V21j(図13(a)参照)が形成されているので、半導体膜(コントロールゲート)12b−1jと半導体膜(コントロールゲート)12c−1jとの間のカップリング容量C1112を無視できるレベルまで容易に低減できる。すなわち、第3の実施の形態によっても、3次元的にトランジスタが配置された構成において、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合に、カップリング容量に起因したトランジスタの誤動作を低減できる。
あるいは、仮に、ゲート絶縁膜31−1jにおける電荷蓄積能力が一様である場合について考える。この場合、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくすると、垂直方向に隣接するトランジスタ間で電荷が移動する可能性がある。例えば、仮に、ゲート絶縁膜31−1jにおける部分31b−1j、31bc−1j、31c−1j(図15(a)参照)の電荷蓄積能力が同等であると、ゲート絶縁膜31−1jにおける部分31b−1jに蓄積された電荷が部分31bc−1jを介して容易に部分31c−1jへ移動できる。あるいは、ゲート絶縁膜31−1jにおける部分31c−1jに蓄積された電荷が部分31bc−1jを介して容易に部分31b−1jへ移動できる。すなわち、図13(b)に示す構成において、垂直方向に隣接するトランジスタM11とトランジスタM12との間隔が小さくなると、1点鎖線の矢印で示すように、トランジスタM11とトランジスタM12との間で容易に電荷の移動が行われる可能性がある。これにより、3次元的にトランジスタが配置された構成において、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合に、電荷の移動(リーク電流)により各トランジスタM11、M12が誤動作する可能性がある。
それに対して、第3の実施の形態では、ゲート絶縁膜31−1jにおいて、半導体膜12b−1j、12c−1jと交差していない部分31ab−1j、31bc−1j、31cd−1jの電荷蓄積能力が、半導体膜12b−1j、12c−1jと交差している部分31b−1j、31c−1jの電荷蓄積能力より低くなっている。これにより、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合でも、垂直方向に隣接するトランジスタ間で電荷が移動しにくい。この結果、3次元的にトランジスタが配置された構成において、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合に、電荷の移動(リーク電流)に起因したトランジスタの誤動作を低減できる。
次に、第3の実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置1jの製造方法について図14及び図15を用いて説明する。図14(a)、(c)、(e)、(g)、図15(a)、(c)、(e)に示す断面図は、図13(a)の断面図に対応したものである。図14(a)、(c)、(e)、(g)、図15(a)、(c)、(e)に示す断面図は、それぞれ、図14(b)、(d)、(f)、(h)、図15(b)、(d)、(f)の平面図における1点鎖線できった断面を示す。以下では、第1の実施の形態と異なる部分を中心に説明する。
図14(a)、(b)に示す工程では、半導体基板SBjにおいて、下地領域SR2jの上に、ウエル領域SR1jを形成する。下地領域SR2jは、第1導電型(例えば、P型)の不純物(例えば、ボロン)を低い濃度で含む。ウエル領域SR1jは、第1導電型と反対導電型である第2導電型(例えば、N型)の不純物(例えば、リン、砒素)を、下地領域SR2jにおける第1導電型の不純物の濃度より高い濃度で含むように形成する。
そして、半導体基板SBjの上に、第1の半導体膜11a1j〜11d1jと第2の半導体膜12a1j〜12d1jとが交互に複数回積層された積層膜SFjを形成する。各第2の半導体膜12a1j〜12d1jは、第1導電型(例えば、P型)の不純物(例えば、ボロン)を下地領域SR2jより高い濃度で含むように形成する。ここで、堆積する複数の第2の半導体膜12a1j〜12d1jのうち、最下の第2の半導体膜12a1j及び最上の第2の半導体膜12d1jは、選択トランジスタのゲート電極として使用するため、他の第2の半導体膜12b1j、12c1jに比べて厚く形成する。
図14(c)、(d)に示す工程では、フォトリソグラフィー工程とドライエッチング(例えば、RIE)などの加工工程とによって、積層膜SFjをそれぞれ貫通し半導体基板SBjの表面SBajをそれぞれ露出する複数の穴H11〜H13を形成する。なお、複数の穴H11〜H13は、半導体基板SBjの表面SBajに垂直な方向から見た場合に2次元的に配列されているように多数形成される。
図14(e)、(f)に示す工程では、穴H11〜H13の内側面を被覆するように全面に絶縁膜を堆積する。そして、堆積された絶縁膜のうち、穴H11〜H13の内周面を覆う部分を残すようにしながら、穴H11〜H13の底面を覆う部分をエッチング除去する。これにより、穴H11〜H13の内周面に、複数のゲート絶縁膜31−11j〜31−31jを形成する。
そして、穴H11〜H13に所定の膜を埋め込みCMP法などにより上面を平坦化して、複数の柱状部材21−1j〜21−3jを形成する。所定の膜は、半導体(例えば、シリコンを主成分とする材料)で形成する。所定の膜は、例えば、ポリシリコンで形成する。
図14(g)、(h)に示す工程では、フォトリソグラフィー工程により、互いに(例えば、互いに平行に)並んだ複数の第4のラインパターンを含む第4のレジストパターン(図示せず)を積層膜SFjの上に形成する。各第4のラインパターンは、半導体基板SBjの表面SBajに垂直な方向から見た場合に、複数の柱状部材21−1j〜21−3j間を露出させるような列状のパターンで形成されている。そして、第4のレジストパターンをマスクとしてドライエッチング(例えば、RIE)などにより積層膜SFjのエッチング加工を行う。これにより、複数の積層膜SF1j〜SF3jを形成する。その後、第4のレジストパターンを除去する。
このように、図14(a)〜(h)に示す工程(形成工程)では、積層膜SF1j〜SF3jにおける少なくとも複数の第2の半導体膜12a−1j〜12d−3jがゲート絶縁膜31−11j〜31−31jを介して柱状部材21−1j〜21−3jによりそれぞれ保持された複数の構造ST1j〜ST3j(図14(g)参照)を形成する。例えば、構造ST1jでは、積層膜SF1jにおける複数の第1の半導体膜11a−1j〜11d−1j及び複数の第2の半導体膜12a−1j〜12d−1jがゲート絶縁膜31−11jを介して柱状部材21−1j(図14(e)参照)により保持されている。他の構造ST2j、ST3jも構造ST1jと同様である。
図15(a)、(b)に示す工程では、まず(除去工程)、複数の構造ST1j〜ST3j(図14(g)参照)のそれぞれにおいて、複数の第2の半導体膜12a−1j〜12d−3jが柱状部材21−1j〜21−3jにより保持された状態を維持しながら、例えば積層膜SF1jから複数の第1の半導体膜11a−1j〜11d−1jを選択的に除去する。これにより、除去工程を経た構造ST1ajでは、複数の第2の半導体膜12a−1j〜12d−1jの間に空洞V21j〜V41jが形成される。また、除去工程を経た構造ST1ajでは、最下の第2の半導体膜12a−1jと半導体基板SBjとの間に空洞V11jが形成される。除去工程を経た他の構造ST2aj、ST3ajについても、構造ST1ajと同様である。
次に(酸化工程)、除去工程を経た複数の構造ST1aj〜ST3aj(図15(a)参照)のそれぞれにおいて、熱酸化法などにより、露出された面を酸化する。例えばゲート絶縁膜(ONO膜)31−11jのうち、第1の半導体膜(シリコンゲルマニウム)11a−1j〜11d−1jと接していた領域については直接熱酸化処理が施されるため、ONO膜中のシリコン窒化膜のシリコン酸化膜化が進行し、シリコン窒化膜の電荷蓄積能力を低下させることができる。すなわち、第2の半導体膜12a−1j〜12d−1jと交差していない部分310−1j、31ab−1j、31bc−1j、31cd−1j中の電荷蓄積膜(シリコン窒化膜)が、第2の半導体膜12a−1j〜12d−1jと交差している部分31a−1j、31b−1j、31c−1j、31d−1j中の電荷蓄積膜(シリコン窒化膜)よりも多くの酸素を含む材料(組成)からなるゲート絶縁膜31−1jを形成する。これにより、得られたゲート絶縁膜31−1jでは、第2の半導体膜12a−1j〜12d−1jと交差していない部分310−1j、31ab−1j、31bc−1j、31cd−1jの電荷蓄積能力が、第2の半導体膜12a−1j〜12d−1jと交差している部分31a−1j、31b−1j、31c−1j、31d−1jの電荷蓄積能力より低くなっている。他のゲート絶縁膜31−2j、31−3jも、ゲート絶縁膜31−1jと同様である。
図15(c)、(d)に示す工程(埋め込み工程)では、除去工程を経た複数の構造ST1aj〜ST3aj(図15(a)参照)のそれぞれにおける複数の第2の半導体膜12a−1j〜12d−3jの間に空洞V21j〜V43jを残すように、層間絶縁膜40jを埋め込む。
図15(e)、(f)に示す工程では、全面に、バリアメタル膜、金属膜を順に堆積する。バリアメタル膜は、例えば、チタン窒化物で形成する。金属膜は、例えば、タングステンで形成する。互いに(例えば、互いに平行に)並びかつ各積層膜SF1j〜SF3jと交差する方向にそれぞれ延びた複数の第5のラインパターンを含む第5のレジストパターン(図示せず)をタングステン膜の上に形成する。各第5のラインパターンは、半導体基板SBjの表面SBajに垂直な方向から見た場合に、第4のラインパターンと交差する方向に1列に並ぶ複数の柱状部材21−1j〜21−3jを覆うように形成されている。そして、第5のレジストパターンをマスクとしてドライエッチング(例えば、RIE)などによりバリアメタル膜、金属膜のエッチング加工を行う。これにより、例えば、バリアメタル層BL1bj、金属層BL1ajが順に積層されたビットラインBL1jを形成する。すなわち、複数のビットラインBL1j、BL2jを形成する。
ここで、仮に、図14(c)、(d)に示す工程で、穴H11〜H13が形成された積層膜SFjから複数の第1の半導体膜11a1j〜11d1jを選択的に除去する場合について考える。この場合、複数の第2の半導体膜12a1j〜12d1jの間に形成された隙間内に、図14(e)、(f)に示す工程でゲート絶縁膜31−11j〜31−31jが堆積される可能性や、柱状部材21−1j〜21−3jとなるべき所定の膜が堆積される可能性がある。これにより、隙間がゲート絶縁膜31−11j〜31−31jや所定の膜で埋まってしまい、後の工程で空洞V21j〜V43jを形成することが困難になる。
それに対して、第1の実施の形態では、図14(c)、(d)に示す工程で複数の第1の半導体膜11a1j〜11d1jを除去せずに、複数の柱状部材21−1j〜21−3jを形成した後の工程である図15(a)、(b)に示す工程で複数の第1の半導体膜11a−1j〜11d−1jを除去する。そして、図15(c)、(d)に示す工程で、除去工程を経た複数の構造ST1aj〜ST3ajのそれぞれにおける複数の第2の半導体膜12a−1j〜12d−3jの間に空洞V21j〜V43jを残すように、層間絶縁膜40jを埋め込む。これにより、3次元的にトランジスタが配置され、層間絶縁膜40jが、複数の第2の半導体膜(アクティブ領域)12a−1j〜12d−3jの間の各領域に空洞V21j〜V43jを有する不揮発性半導体記憶装置1jを製造することができる。
この場合、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくなるように形成しても、垂直方向に隣接するトランジスタ間におけるカップリング容量を無視できるレベルまで容易に低減できる。例えば、図13(b)に示す構成において、垂直方向に隣接するトランジスタM11とトランジスタM12との間隔が小さくなっても、積層された半導体膜(コントロールゲート)12b−1jと半導体膜(コントロールゲート)12c−1jとの間に空洞V21j(図13(a)参照)が形成されているので、半導体膜(コントロールゲート)12b−1jと半導体膜(コントロールゲート)12c−1jとの間のカップリング容量C1112を無視できるレベルまで容易に低減できる。すなわち、第3の実施の形態によっても、3次元的にトランジスタが配置された構成において、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合に、カップリング容量に起因したトランジスタの誤動作を低減できる。
また、第3の実施の形態では、各第2の半導体膜(コントロールゲート)12a−1j〜12d−3jを単結晶シリコンで形成することができる。これにより、各トランジスタのコントロールゲートの抵抗を低減することが可能となる。
あるいは、仮に、除去工程を経た複数の構造ST1aj〜ST3ajのそれぞれにおける露出された面を酸化する工程を行わずに図15(c)、(d)に示す工程を行う場合について考える。この場合、ゲート絶縁膜31−1j〜31−3jにおける電荷蓄積能力が一様になるので、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくすると、垂直方向に隣接するトランジスタ間で電荷が移動する可能性がある。例えば、仮に、ゲート絶縁膜31−1jにおける部分31b−1j、31bc−1j、31c−1jの電荷蓄積能力が同等であると、ゲート絶縁膜31−1jにおける部分31b−1jに蓄積された電荷が部分31bc−1jを介して容易に部分31c−1jへ移動できる。あるいは、ゲート絶縁膜31−1jにおける部分31c−1jに蓄積された電荷が部分31bc−1jを介して容易に部分31b−1jへ移動できる。すなわち、図13(b)に示す構成において、垂直方向に隣接するトランジスタM11とトランジスタM12との間隔が小さくなると、1点鎖線の矢印で示すように、トランジスタM11とトランジスタM12との間で容易に電荷の移動が行われる可能性がある。これにより、3次元的にトランジスタが配置された構成において、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合に、電荷の移動(リーク電流)により各トランジスタM11、M12が誤動作する可能性がある。
それに対して、第1の実施の形態では、除去工程を経た複数の構造ST1aj〜ST3ajのそれぞれにおける露出された面を酸化する工程を行った後に図15(c)、(d)に示す工程を行う。すなわち、露出された面を酸化する工程では、除去工程を経た複数の構造ST1aj〜ST3aj(図15(a)参照)のそれぞれにおいて、複数の第2の半導体膜12a−1j〜12d−3jの間に空洞V21j〜V43jを残すように、熱酸化法などにより、ゲート絶縁膜31−11j〜31−31j(図14(e)参照)における露出された面を酸化する。例えばゲート絶縁膜(ONO膜)31−11jのうち、第1の半導体膜(シリコンゲルマニウム)11a−1j〜11d−1jと接していた領域については直接熱酸化処理が施されるため、ONO膜中のシリコン窒化膜のシリコン酸化膜化が進行し、シリコン窒化膜の電荷蓄積能力を低下させることができる。すなわち、露出された面を酸化する工程で形成されたゲート絶縁膜31−1jにおいて、半導体膜12b−1j、12c−1jと交差していない部分31ab−1j、31bc−1j、31cd−1jの電荷蓄積能力が、半導体膜12b−1j、12c−1jと交差している部分31b−1j、31c−1jの電荷蓄積能力より低くなっている。これにより、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合でも、垂直方向に隣接するトランジスタ間で電荷が移動しにくい。この結果、3次元的にトランジスタが配置された構成において、垂直方向に隣接するトランジスタの間隔を小さくした場合に、電荷の移動(リーク電流)に起因したトランジスタの誤動作を低減できる。
1、1i、1j 不揮発性半導体記憶装置、 11a−1〜11d−3、11a1〜11d1、11a−1j〜11d−1j、11a1j〜11d1j 第1の半導体膜、 12a−1〜12d−3、12a1〜12d1、12a−1j〜12d−3j、12a1j〜12d1j 第2の半導体膜、 21−1〜22−4、21−1j〜21−3j 柱状部材、 31−11〜32−32、31−111〜32−321、31−1j〜31−3j、31−11j〜31−31j ゲート絶縁膜、 40、40j 層間絶縁膜、 SB、SBj 半導体基板、 SF1〜SF3、SF1j〜SF3j 積層膜、 ST1〜ST6、ST1a〜ST6a、ST1j〜ST3j、ST1aj〜ST3aj、 構造、 V11〜V43、V11j〜V43j 空洞。
Claims (5)
- 半導体基板の上に、第1の半導体膜と第2の半導体膜とが交互に複数回積層された積層膜における少なくとも複数の第2の半導体膜がゲート絶縁膜を介して半導体又は導電体の柱状部材によりそれぞれ保持された複数の構造を形成する形成工程と、
前記形成工程で形成された前記複数の構造のそれぞれについて、前記複数の第2の半導体膜が前記柱状部材により保持された状態を維持しながら、前記積層膜から複数の前記第1の半導体膜を選択的に除去する除去工程と、
前記除去工程を経た前記複数の構造のそれぞれにおける複数の前記第2の半導体膜の間に空洞を残すように、層間絶縁膜を埋め込む埋め込み工程と、
を備えたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法。 - 前記埋め込み工程の前に、前記除去工程を経た前記複数の構造のそれぞれについて、露出された面を酸化する酸化工程をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。 - 前記第1の半導体膜は、シリコンゲルマニウムを主成分とする材料で形成され、
前記第2の半導体膜は、シリコンを主成分とする材料で形成された
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。 - 半導体基板と、
前記半導体基板の上に、前記半導体基板の表面に垂直な方向の間隔を空けて積層された複数の半導体膜と、
電荷蓄積能力をそれぞれ有し、前記半導体基板の表面に垂直な方向にそれぞれ延び、前記複数の半導体膜の側面にそれぞれ配置された複数のゲート絶縁膜と、
前記半導体基板の表面に垂直な方向にそれぞれ延び、前記ゲート絶縁膜を介して前記複数の半導体膜をそれぞれ保持する半導体又は導電体の複数の柱状部材と、
前記複数の半導体膜の間の各領域に空洞を有する層間絶縁膜と、
を備えたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 半導体基板と、
前記半導体基板の上に、前記半導体基板の表面に垂直な方向の間隔を空けて積層された複数の半導体膜と、
電荷蓄積能力をそれぞれ有し、前記複数の半導体膜をそれぞれ貫通し、前記複数の半導体膜を貫通する各穴に面する前記複数の半導体膜の周面にそれぞれ配置された複数のゲート絶縁膜と、
前記複数の半導体膜をそれぞれ貫通し、前記ゲート絶縁膜を介して前記複数の半導体膜をそれぞれ保持する半導体の複数の柱状部材と、
前記複数の半導体膜の間の各領域に空洞を有する層間絶縁膜と、
を備えたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
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