JP2011198512A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器 Download PDF

Info

Publication number
JP2011198512A
JP2011198512A JP2010061191A JP2010061191A JP2011198512A JP 2011198512 A JP2011198512 A JP 2011198512A JP 2010061191 A JP2010061191 A JP 2010061191A JP 2010061191 A JP2010061191 A JP 2010061191A JP 2011198512 A JP2011198512 A JP 2011198512A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heated
output
top plate
weight
inverter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010061191A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4975128B2 (ja
Inventor
Akira Morii
彰 森井
Shigeyuki Nagata
滋之 永田
Hiroshi Yamazaki
博史 山崎
浩志郎 ▲高▼野
Koshiro Takano
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2010061191A priority Critical patent/JP4975128B2/ja
Publication of JP2011198512A publication Critical patent/JP2011198512A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4975128B2 publication Critical patent/JP4975128B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Induction Heating Cooking Devices (AREA)

Abstract

【課題】鍋振り等により天板から被加熱物が離れる動作が行われた場合にも、高速で電力復帰することが可能な誘導加熱調理器を提供する。
【解決手段】制御部8は、加熱コイル4の駆動中に、重量検知手段11の検知情報に基づいて被加熱物2が天板3から離れたことを検出した場合、このときの赤外線検知手段10の出力低下量が所定量未満か否かをチェックし、所定量未満であれば、鍋振り動作中と判断してインバータ5の出力を停止するか又はインバータの出力を下げ、被加熱物2が再度天板上に載置されたことを検出すると、インバータ5の出力を復帰させる鍋振り検知機能を有するものである。
【選択図】図5

Description

本発明は、誘導加熱調理器の加熱制御に関する。
従来では加熱コイルと共振する共振コンデンサ及びスイッチング素子を有し、加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、インバータの出力の大きさを検出する出力検出部と、スイッチング素子の駆動手段に信号を出力して前記インバータの出力を制御する制御手段とを備え、制御手段は出力検出部の検出結果に基づき、インバータの出力の大きさの単位時間あたりの変化量が所定の増加量を超えたことを検出すると、インバータの出力を下げるか、または加熱を停止する。また、出力検出部の検出結果が所定値を超えれば、所定の増加量を小さく変更するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、天板下面に接触するように設置され、被加熱物の温度を検知する接触式温度検知手段と、天板上に設けたフレームの温度を検知するよう設置された第二の接触式温度検知手段と、前記フレームの少なくとも一部が赤外線を透過する透過材質からなるとともに、前記透過材の下部に設けられた赤外線検知手段を有する誘導加熱手段において、被加熱物がフレームに乗り上げた際には、前記フレームに設けられた各々の検知手段と天板下面に設けられた接触式温度検知手段との出力情報から浮きを判定し、浮きを判定した際には加熱レベルを低下または停止させるように制御するものがあった(例えば、特許文献2参照)。
特許第4049206号(第3頁、図1) 特開2007−329025号公報(要約、図1)
従来ではフライパン調理の際等に鍋振り動作による煽り調理(一度天板からフライパンを上方へ浮かし、再度天板上へ載置する動作)を行った際は、過度電流の流れ込みによる回路故障の保護のため、インバータ出力を低下もしくは停止させている。そして、フライパンが天板上に再度載置された際にインバータ出力を復帰させている。なお、復帰の際には加熱初期に行う工程である材質判定工程を行ってからインバータ出力を復帰させるようにしている。材質判定工程とは、天板上に載置されているフライパンの共振周波数を検出し、共振周波数を材質固有の閾値により閾値判定することで材質を判定する工程である。煽り調理が実施された際には前記材質判定を行い、通電可能な材質かを判定し次第、電力を投入するため、電力復帰に時間がかかり、フライパン表面温度は低下してしまうという問題があった。
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、鍋振り等により天板から被加熱物が離れる動作が行われた場合にも、速やかに電力復帰することが可能な誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
本発明に係る誘導加熱調理器は、被加熱物を載置する天板と、天板下に設けられ被加熱物を加熱するための加熱コイルと、加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、天板の下方に配置され、天板上の被加熱物の赤外線量を検知する赤外線検知手段と、天板上に載置された被加熱物の重量を検知する重量検知手段と、重量検知手段及び赤外線検知手段の検知情報に基づいてインバータの出力を制御する制御部とを備え、制御部は、加熱コイルの駆動中に、重量検知手段の検知情報に基づいて被加熱物が天板から離れたことを検出した場合、このときの赤外線検知手段の出力低下量が所定量未満か否かをチェックし、所定量未満であれば、鍋振り動作中と判断してインバータの出力を停止するか又はインバータの出力を下げ、被加熱物が再度天板上に載置されたことを検出すると、インバータの出力を復帰させる鍋振り検知機能を有するものである。
本発明によれば、所謂煽り調理の際に、鍋振り等により天板から被加熱物が離れる動作が行われた場合にも、速やかに電力復帰し、被加熱物の温度低下を抑えることができる。
本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の正面断面図である。 図1の誘導加熱調理器の要部のブロック図である。 図1の誘導加熱調理器の上面図である。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の本体と被加熱物との位置関係説明図である。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る本発明制御と従来制御の比較図である。 本発明の実施の形態1に係る本発明制御を示す図である。 図3の重量検知手段を用いた位置検知の計算説明図(その1)である。 図3の重量検知手段を用いた位置検知の計算説明図(その2)である。 本発明の実施の形態2に係る誘導加熱調理器の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る誘導加熱調理器の好適な実施の形態について図面を参照し、詳細に説明する。なお、以下の実施の形態では、誘導加熱調理器としてIHクッキングヒーターを一例として挙げ説明を行う。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の正面断面図である。図2は図1の誘導加熱調理器の要部のブロック図である。図3は図1の誘導加熱調理器の上面図である。
本体1は、鍋やフライパンなどの被加熱物2を載置する天板3を備えており、天板3には、機器の動作状態を表示する表示部31と、使用者によって操作され火力等の設定操作を受け付ける操作部32とが設けられている。また、天板3の奥側には吸気口3a及び排気口3bが設けられており、また天板3下にはグリル部3cが設けられている。天板3と天板支持部33との間には、重量検知手段11a、11b、11c、11d(以下、まとめてまたはそれぞれを「重量検知手段11」と称す)が配置されている。そして、天板3の裏面の周囲には各重量検知手段11を内側に囲むようにしてシール材34が設けられており、本体1内部への液体などの侵入を防止している。
また、本体1において天板3直下には、天板3上に載置された被加熱物2を誘導加熱する加熱コイル4が設けられている。また、本体1は更に、加熱コイル4に高周波電流を供給するインバータ5を駆動するインバータ駆動部6と、インバータ5の出力(電流)を検知するカレントトランス(出力検出部)7と、インバータ駆動部6を制御すると共に誘導加熱調理器全体を制御する制御部8とを備えている。制御部8には、インバータ駆動部6、出力検出部7、接触式温度検知手段9、赤外線検知手段10、重量検知手段11、表示部31及び操作部32が接続されている。また、誘導加熱調理器は、商用電源21に接続されており、この商用電源21から供給される交流電圧は、整流回路22で直流電圧に変換されるようになっている。
インバータ5は、加熱コイル4と共振する共振コンデンサ13と、スイッチング素子14とを備えている。接触式温度検知手段9は、加熱コイル4と天板3との間の天板3裏に接触して設置され、天板3の温度を検知する。赤外線検知手段10は、加熱コイル4の下面より下方に配置され天板3上に載置された被加熱物2の赤外線量を検知する。重量検知手段11は、天板3と天板支持部33との間に上方へ予圧されるように配置され、天板3上に被加熱物2などの重量物が載置されるとその重量を検出する。出力検出部7、接触式温度検知手段9、赤外線検知手段10及び重量検知手段11のそれぞれの検知情報は逐次、制御部8に出力される。
制御部8は、操作部32を介して設定された指令火力に基づく制御信号をインバータ駆動部6に出力し、インバータ駆動部6は高周波数の駆動信号をインバータ5に出力する。これにより、被加熱物2が指令火力で加熱される。また、制御部8は、重量検知手段11の検知情報に基づいて天板3から被加熱物2が離れているか否かを検知すると共に、被加熱物2が天板3から離れたことを検知すると、その動作が鍋振り動作によるものなのか否かを、更に赤外線検知手段10の検知情報に基づいて検知する。この検知原理の詳細については後述する。
また、制御部8は鍋振り検知機能を備えている。鍋振り検知機能とは、鍋振り動作を検知すると、インバータ5の出力を停止するか又は指令電力よりも低電力となるようインバータ5の出力を下げる制御を行い、そして、鍋振り動作が終了して天板3上に被加熱物2が再度載置されると、直ちにインバータ5の出力を復帰させる制御である。
鍋振り検知機能は、実用的なケースでは、例えばフライパンによる調理時に、食材を混ぜる為に行う煽り調理時に効果がある。従来では、煽り調理によりフライパンを天板3より上方に持ち上げると、加熱が停止又は火力が低下する。そして、再度天板3上に戻した際には、まずは材質判定工程(低電力で実施)が必ず実施される。これに対し、本発明制御では、煽り調理を終えてフライパンを再度天板3上に戻した際、材質判定工程を省略して即座に指令電力に電力復帰される。このため、煽り調理中にフライパンの温度が低下しても、早急に温度復帰を図ることができるという効果がある。
制御部8はCPU(中央演算装置)を備えたマイクロコンピュータ等で構成されている。なお、各検知手段7、9、10、11からの各種検知情報は、内部の不揮発メモリ等の記憶部に格納するようにしておくとよい。
ここで、鍋振り動作の検知原理について説明する。図4は、鍋位置関係と検知手段の出力情報との関係を示す図で、図4(a)は通常設置状態を示した図、図4(b)は天板3上方への鍋浮き状態を示した図、図4(c)は鍋浮きに加えて赤外線検知手段10の検知視野からも外れてしまった状態を示した図である。ここでは一例として被加熱物2をフライパン2とし、通常設置状態ではフライパン2は天板3と密接しているものとする。
(図4(a):通常設置状態)
図4(a)は、フライパン2が、天板3上の適正な誘導加熱領域に載置された状態を示している。この状態では、フライパン2は天板3と密接しており、加熱コイル4の誘導加熱によりフライパン2の表面が発熱し、フライパン2の熱が熱伝導にて天板3へ伝わっている。よって、接触式温度検知手段9は、天板3へ伝わったフライパン2の熱を検出する。また、赤外線検知手段10は、加熱コイル4の内側に設けられているため、通常設置状態では赤外線検知手段10はフライパン2の底面を検知視野10a内に捉えており、フライパン2からの赤外線を直接受光して温度検知を行っている。なお、赤外線検知手段10は、上述したようにフライパン2からの赤外線を直接受光して温度検知を行っているため、天板3を介して間接的にフライパン2の温度を検知する接触式温度検知手段9に比べて時定数が早く温度検知を行っている。また、重量検知手段11は、被加熱物2の重量を検出しており、制御部8は重量検知手段11の検知情報に基づき、天板3上にフライパン2があることを検知できる。
(図4(b):鍋浮き状態:鍋振り動作中)
図4(b)は、フライパン2が天板3の上方へ持ち上げられた鍋浮き状態で、且つ、赤外線検知手段10の検知視野10a内にフライパン2がある状態を示している。この状態が、所謂、鍋振り動作中の状態である。フライパン2が天板3から上方へ持ち上げられると、重量検知手段11の出力は、被加熱物2の重量分、低下する。この検知重量変化により、鍋浮きを判定できる。また、赤外線検知手段10はフライパン2の鍋底を捉えているため、フライパン2が天板3から持ち上げられても赤外線検知手段10の出力が大きく変化することはない。よって、重量検知手段11の出力が大きく低下する一方で、赤外線検知手段10の出力低下量が少なければ、鍋振り動作中と判断できる。
(図4(c):鍋浮き状態)
図4(c)は、フライパン2が天板3上から取り除かれている状態を示している。すなわち、フライパン2が天板3から上方へ持ち上げられた鍋浮き状態にあることに加えて、赤外線検知手段10の検知視野10aからも外れてしまっている状態を示している。このようにフライパン2が天板3上から取り除かれると、重量検知手段11の出力及び赤外線検知手段10の出力共に大きく低下する。よって、重量検知手段11の出力及び赤外線検知手段10の出力共に大きく低下する場合には、天板3上にフライパン2が無いと判断できる。
上記のように、図4の(a)〜(c)のケースそれぞれにおいて、赤外線検知手段10及び重量検知手段11の各出力の挙動が異なる。よって、制御部8は、この挙動の違いに基づいて被加熱物2が天板3から浮いているか否か、また、天板3から浮いている場合には、それが鍋振り動作によるものなのか天板3上から取り除かれているのかを判断することが可能である。制御部8は、鍋振り動作中と判断した場合には、被加熱物2が再度天板3上に載置された際に直ちに電力復帰を行う「鍋振り検知機能」を行う。
図5は、本発明の実施の形態1の誘導加熱調理器の動作を示すフローチャートである。また、図6は、本発明の「鍋振り検知機能」を実施した場合の入力電力と、その入力電力を投入した場合の被加熱物2の表面温度とを示している。図6において実線は本発明の制御を示しており、点線は従来制御を示している。
以下、本発明の実施の形態1の誘導加熱調理器の動作を図5のフローチャートを参照して説明する。また以下の説明では、本発明の「鍋振り検知機能」を実施した際の効果を、図6に示した従来制御と比較して適宜、説明する。
まず、使用者により天板3上へフライパン等の被加熱物2が載置されると、重量検知手段11は被加熱物2の検知重量(本内容では、被加熱物2の重量をm(g)とする)を検出して制御部8に出力する。制御部8は、重量検知手段11からの検知重量mを内部のメモリに記憶する(S1)。そして、使用者により操作部32を介して所望する火力が設定され、加熱スタートの操作が入力されると(S2)、制御部8は、まず材質判定を行い(S3)、使用可能鍋か否かを判定する(S4)。
材質を判定するには、加熱コイル4を含めた共振回路の共振周波数が被加熱物2の材質により異なる現象を利用する。制御部8は材質判定を行うための電力を投入して加熱コイル4に一定の電流を流す。そして、インバータ5の共振コンデンサ13との共振周波数を探し、投入電力との関係から被加熱物2の負荷抵抗値Rを導出し、予め設定した閾値Xとの閾値判定によりフライパン2の材質判定を行う。負荷抵抗値Rが予め設定した閾値X以下であれば、被加熱物2材質が抵抗値の低い銅やアルミ等であると判定(使用不可鍋であると判定)し、負荷抵抗値Rが予め設定した閾値Xよりも大きければ、被加熱物2材質が抵抗値のステンレスや鉄であると判定(使用可能鍋と判定)する。また、材質判定の方法はこの方法に限定するものではなく、従来公知の任意の方法を採用できる。
ステップS4において、使用不可鍋と判定した場合には電源をOFF又は投入電力を低下させる(S5)。使用不可鍋の場合に指令火力を投入すると、回路へ過度に電流が流れてしまうため故障の原因になる。よって、電源OFF又は投入電力を低下させることで保護を図っている。
一方、ステップS4において、使用可能鍋と判定した場合には、制御部8は、使用者による指令火力を投入し加熱を開始する(S6)。
続いて、制御部8は、重量検知手段11の出力低下が生じたか否かをチェックする(S7)。重量検知手段11が検知重量を例えば毎秒、逐次制御部8に出力している場合、制御部8は、1秒毎の重量の差分値(ΔM)を計算する。被加熱物2が浮いた場合、差分値ΔMは被加熱物2の重量と等しくなる。つまり、ΔM=mならば、天板3から被加熱物2が浮いたことを示す。よって、制御部8は、指令火力投入後にΔM=mか否かをチェックし(S7)、ΔM=mでなければ、通常設置状態と判断して加熱を継続し(S8)、ΔM=mであれば、被加熱物2が天板3上から持ち上げられたと判断し、続いて、赤外線検知手段10の出力変化をチェックする(S9)。すなわち、ある時刻t−1秒の赤外線検知手段10の出力At-1と、t秒後の赤外線検知手段10の出力Atとの差分(At-1−At)を計算し、その差分が予め設定した値(−α)よりも小さい場合には、t−1秒からt秒の間に赤外線検知手段10の出力が急減したことを意味している。つまり、制御部8は、被加熱物2が赤外線検知手段10の検知視野から外れたと判断し(S13)、インバータ5の出力を停止する(加熱コイル4に供給する電力を停止する)か又はインバータ5の出力を下げる(S14)。
一回赤外線検知手段10の検知視野から被加熱物2が外れた後、一定時間内に再度天板3上に被加熱物2が載置された際は(S15)、再び材質判定から実施する。これは、被加熱物2が赤外線検知手段10の検知視野から外れた際に、他の材質の被加熱物2に入れ替わった可能性があるためである。他の材質の被加熱物2に入れ替わった状態で指令火力を投入してしまうと、材質によっては電力が入らずに、インバータ5が故障してしまうなどの不具合が生じてしまう。このような不具合を防ぐため、被加熱物2が検知視野から外れた後に再度被加熱物2が天板3上に載置されたことを検出した場合には、材質判定から行うこととしている。また、運転中にも材質判定を繰り返し行うことで、瞬時に同出力の鍋と入れ変わったことがあったとしてもインバータ5の故障を回避することが可能である。なお、赤外線検知手段10の検知視野から被加熱物2が外れた後、一定時間内に天板3上に被加熱物2が載置されなければ電源をOFFする(S16)。
一方、差分(At-1−At)が−αよりも小さくない場合には、t−1秒からt秒の間の赤外線検知手段10の出力変化が小さいことを意味しており、被加熱物2が天板3から浮いたものの赤外線検知手段10の検知視野内にあることを示している。この場合、制御部8は、鍋振り動作中であると判断し(S10)、インバータ5の出力を停止する(加熱コイル4に供給する電力を停止する)か又はインバータ5の出力を下げる(S11)。そして、一定時間内に再び天板3上に被加熱物2が載置された際には(S12)、ステップS6に戻り、材質判定は行わず、即時指令火力を入れるようにしている。
ここで、図6に示すように従来制御では、一旦被加熱物2が天板3から持ち上げられて再度天板3上に載置された際には、材質判定を行うのに対し、本発明制御では材質判定を行わず、直ちに指令電力を投入して電力復帰を行うようにしている。すなわち、被加熱物2の鍋振り動作中は、天板3から離れたとしても、別の被加熱物2に入れ替わったわけではないため、材質判定が不要であり、速やかに元の電力に復帰することが可能である。従って、本発明制御によれば、従来制御に比べて指令電力に復帰するまでの時間を、従来、材質判定に要していた時間分、早めることができる。よって、図6に示すように本発明制御では、鍋振り動作中に温度低下した被加熱物2の表面温度を、従来制御に比べて速やかに上昇させることができ、使い勝手の良い誘導加熱調理器を得ることができる。
図7は、図4(c)の状態、すなわち鍋浮きの際に被加熱物2が赤外線検知手段10の検知視野外へと出た場合の制御を示している。以下、図7の制御が図6と異なる部分を中心に説明する。
赤外線検知手段10の検知視野から被加熱物2が一度離れ、再度天板3上に載置した際には、再び材質判定から実施する。これは、上述したように、被加熱物2が赤外線検知手段10の検知視野から外れた際に、他の材質の被加熱物2に入れ替わった可能性があるためである。他の材質の鍋に入れ替わった状態で指令火力を投入してしまうと、上述したように材質によっては電力が入らずに、インバータ5が故障してしまうなどの不具合が生じてしまう。このような不具合を防ぐため、赤外線検知手段10の検知情報が一定の値よりも大きく出力変化し、鍋が検知視野から外れたと判断した場合には、次に被加熱物2が天板3上に載置された際には材質判定から行うこととしている。また、運転中にも材質判定を繰り返し行うことで、瞬時に同出力の被加熱物2と入れ変わったことがあったとしてもインバータ5の故障を回避することが可能である。
ところで、重量を検知する重量検知手段11は、複数設置することで天板3上に載置された重量物の総量に加え、被加熱物2の載置位置までを判別をすることが可能である。例えば、図3に示したように、本実施の形態1のIHクッキングヒーターには3つの加熱口が設けられている。また、天板3と天板支持部33の間に4つの重量検知手段11a〜11dを配置している。重量検知手段11は各々正対するように配置されることで天板3上に載置される被加熱物2の位置を判定することが可能となる。
図8は、図3の重量検知手段を用いた位置検知の計算説明図である。
重量検知手段11aを原点(0,0)として、正面から奥行方向へ設置している重量検知手段11bまでの距離をYm(mm)とする。同様に前記重量検知手段11aより幅方向に設置している重量検知手段11cまでの距離をXm(mm)とする。各重量検知手段11に座標をつけて表すと以下のように表すことができる。
重量検知手段11a=(0,0)、11b=(0,Y)、11c=(X,0)、11d=(X,Y)
重量M(g)の被加熱物2が天板3上のW(X1,Y1)の位置に設置された場合に、重量検知手段11a〜11dより得られる出力を用いて被加熱物2総重量、載置位置を検知する計算式を下記に示す。重量検知手段11aの出力:Ma(g)、11b出力:Mb(g)、11c出力:Mc(g)、11d出力:Md(g)として計算を行う。
被加熱物2の総重量 : M = Ma+Mb+Mc+Md
被加熱物2幅方向位置 : X1 = Xm×(Mc+ Md)/ M
被加熱物2奥行方向位置: Y1 = Ym×(Mb+ Md)/ M
以上計算より被加熱物2の総重量、載置位置が算出できることが分かる。
また、被加熱物2が複数個載置された場合でも、先に載置された被加熱物2との重量比で差分を計算することで、後に載置された被加熱物2についても重量、載置位置を検知することができる。この検知方法の計算式を以下に示す。
図9は、図3の重量検知手段を用いた位置検知の計算説明図である。
重量M1(g)の被加熱物2aがW1(X1,Y1)の位置に載置されている。続けてW2(X2,Y2)の位置に重量M2(g)の被加熱物2bを載置した場合に以下の計算よりW2の重量、載置位置を検知することができる。
重量検知手段11より得られる出力から仮の点Wn(Xn,Yn)、重量Mnを与える。ここで言う仮の点Wnは重量M1、M2を2個載置させた時の重心に相当する。
重量検知手段11a〜11dの出力総和は被加熱物2aと被加熱物2bの総重量でありMn=M1+M2となる。被加熱物2bの重量はM2=Mn−M1である。
重量検知手段11aの出力:Ma2(g)、11b出力:Mb2(g)、11c出力:Mc2(g)、11d出力:Md2(g)として、
被加熱物2aと被加熱物2bとの総重量:Mn = Ma2+Mb2+Mc2+Md2
仮の点Wnの幅方向位置 :Xn = Xm×(Mc2+Md2)/Mn
仮の点Wnの奥行方向位置:Yn = Ym×(Mb2+Md2)/Mn
となり、被加熱物2bの載置位置は以下の式で表せる。
被加熱物2b幅方向位置 :X2 = (Mn×Xn−M1×X1)/ M2
被加熱物2b奥行方向位置:Y2 = (Mn×Yn−M1×Y1)/ M2
上記は計算例であるが、該計算方法により、載置される被加熱物2が複数個となっても各被加熱物2の重量、載置位置の検知が可能となる。上記では、重量検知手段11は一例として4つとしているが、これに限ったものではない。
以上説明したように、本実施の形態1によれば、被加熱物2の鍋振り動作中と判断した場合には、鍋振り動作を終えて再度天板3上に被加熱物2が載置された際、材質判定を省略して高速で電力復帰する。よって、煽り調理を行っても、被加熱物2の温度低下が少なく、使い勝手のよい誘導加熱調理器を得ることができる。また、使用者にとってみれば、煽り調理中に火力が低下したという不快感を感じることなく、快適に調理を続けることが可能となる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、被加熱物2が天板3から離れて赤外線検知手段10の検知視野から外れた場合、再度材質判定を行うようにしていた。実施の形態2では、被加熱物2が赤外線検知手段10の検知視野から外れたか否かの判断を行わず、被加熱物2が天板3から離れた後の一定時間内に、被加熱物2が天板3上から取り除かれる前と同程度の重量を重量検知手段11が検知したならば、同じ被加熱物2が再び載置されたものと判断(すなわち鍋振り動作中と判断)して材質判定を省略し、直ちに指令火力に復帰させるようにしたものである。
実施の形態2の誘導加熱調理器の構成は実施の形態1と同様であり、実施の形態1とはその制御方法が異なる。なお、実施の形態2では、赤外線検知手段10の検知視野から外れたか否かの判断を行わないため、赤外線検知手段10を省略可能である。以下、実施の形態2が実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図10は、本発明の実施の形態2の誘導加熱調理器の動作を示すフローチャートである。図10において、図5のフローチャートと同一処理部分には同一ステップ番号を付す。
ステップS1〜S8までは実施の形態1と同様である。制御部8は、ステップS6の指令火力投入後にΔM=mか否かをチェックし(S7)、ΔM=mであれば、被加熱物2が天板3上から持ち上げられたと判断し、加熱コイル4に供給する電力を停止又は低下させる(S21)。
制御部8は、ステップS21において加熱コイル4に供給する電力を停止した後、一定時間内に再び天板3上に被加熱物2が載置されたことを検知した場合には(S22)、制御部8は、再度重量検知手段11からの出力に基づいて、ある時刻tとその1秒前の時刻t−1秒時の差分値を算出する。そして、算出した差分値ΔMと内部メモリに記憶された差分値mとを比較し(S23)、同じであれば、同じ被加熱物2が再び載置されたと判断し、材質判定を行わずにそのまま指令火力で加熱を継続する(S6)。一方、ステップS23の判断において、算出した差分値ΔMと内部メモリに記憶された被加熱物2の重量mとが異なっていると判断した場合又は一定時間を過ぎて被加熱物2が載置された場合には、再びステップS3の材質判定工程に戻り、低電流を加熱コイル4に供給することによる材質判定を行った上で、電力復帰を行う。また、一定時間を過ぎても被加熱物2が載置されなかった場合には、電源をOFFする(S24)。
以上説明したように、本実施の形態2では、被加熱物2が天板3から離れた後の一定時間内に、被加熱物2が天板3上から取り除かれる前と同程度の重量を検知したならば、同じ被加熱物2が再び載置されたものと判断(すなわち鍋振り動作中と判断)する。このように、重量情報のみで鍋振り動作か否かを判定して鍋振り検知機能を実施するため、実施の形態1に比べて更に指令火力に復帰させるタイミングを早くすることが可能である。よって、鍋振り動作中に温度低下した被加熱物2の温度を、早急に上昇させることができる。 なお、上記の一定時間とは、鍋振りに対応した時間であり、予め設定された時間である。
1 本体、2 被加熱物、2a 被加熱物、2b 被加熱物、3 天板、3a 吸気口、3b 排気口、3c グリル部、4 加熱コイル、5 インバータ、6 インバータ駆動部、7 出力検出部、8 制御部、9 接触式温度検知手段、10 赤外線検知手段、10a 検知視野、11 重量検知手段、11a〜11d 重量検知手段、13 共振コンデンサ、14 スイッチング素子、21 商用電源、22 整流回路、31 表示部、32 操作部、33 天板支持部、34 シール材。

Claims (3)

  1. 被加熱物を載置する天板と、
    前記天板下に設けられ被加熱物を加熱するための加熱コイルと、
    前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、
    前記天板上に載置された被加熱物の重量を検知する重量検知手段と、
    前記天板の下方に配置され、前記天板上の被加熱物の赤外線量を検知する赤外線検知手段と、
    前記重量検知手段及び前記赤外線検知手段の検知情報に基づいて前記インバータの出力を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記加熱コイルの駆動中に、前記重量検知手段の検知情報に基づいて被加熱物が前記天板から離れたことを検出した場合、このときの前記赤外線検知手段の出力低下量が所定量未満か否かをチェックし、所定量未満であれば、鍋振り動作中と判断して前記インバータの出力を停止するか又は前記インバータの出力を下げ、被加熱物が再度天板上に載置されたことを検出すると、前記インバータの出力を復帰させる鍋振り検知機能を有することを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記制御部は、被加熱物が前記天板から離れたことを検出した場合の前記赤外線検知手段の出力低下量が前記所定量よりも大きければ、前記インバータの出力電力の復帰に先立って被加熱物の材質判定を行うことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記制御部は、被加熱物が前記天板上に載置されているときの被加熱物の重量を前記重量検知手段により検出して内部に記憶し、前記加熱コイルの駆動中に被加熱物が前記天板上から離れたことを検出すると、このときの前記赤外線検知手段の出力低下量が所定量未満か否かに関わらず、前記インバータの出力を停止するか又は前記インバータの出力を下げ、被加熱物が前記天板上に再度載置されたことを検出すると、このときの前記重量検知手段による検知重量の変化量を算出して前記記憶された重量と比較し、両重量が同じであれば、前記インバータの出力をそのまま継続させることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
JP2010061191A 2010-03-17 2010-03-17 誘導加熱調理器 Active JP4975128B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010061191A JP4975128B2 (ja) 2010-03-17 2010-03-17 誘導加熱調理器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010061191A JP4975128B2 (ja) 2010-03-17 2010-03-17 誘導加熱調理器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011198512A true JP2011198512A (ja) 2011-10-06
JP4975128B2 JP4975128B2 (ja) 2012-07-11

Family

ID=44876475

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010061191A Active JP4975128B2 (ja) 2010-03-17 2010-03-17 誘導加熱調理器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4975128B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015162380A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 シャープ株式会社 加熱調理器

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02197070A (ja) * 1989-01-26 1990-08-03 Toshiba Corp 電磁調理器
JP2005149836A (ja) * 2003-11-13 2005-06-09 Hitachi Hometec Ltd 誘導加熱調理器
JP2009218139A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Panasonic Corp 誘導加熱調理器

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02197070A (ja) * 1989-01-26 1990-08-03 Toshiba Corp 電磁調理器
JP2005149836A (ja) * 2003-11-13 2005-06-09 Hitachi Hometec Ltd 誘導加熱調理器
JP2009218139A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Panasonic Corp 誘導加熱調理器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015162380A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 シャープ株式会社 加熱調理器

Also Published As

Publication number Publication date
JP4975128B2 (ja) 2012-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6268613B2 (ja) 誘導加熱装置
JP2007329057A (ja) 加熱調理器
JP4932646B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4975128B2 (ja) 誘導加熱調理器
US20130161317A1 (en) Induction heating cooker and control method thereof
JP3900184B2 (ja) 誘導加熱装置
JP4479680B2 (ja) 複合加熱調理器
JP4987093B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4972611B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2009218139A (ja) 誘導加熱調理器
KR102557394B1 (ko) 조리장치 및 그 제어방법
JP4170877B2 (ja) 加熱調理器
JP4444126B2 (ja) 加熱機器
JP5591029B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4996289B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP3746042B2 (ja) 誘導加熱装置
JP5979990B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2008262722A (ja) 誘導加熱調理器
JP5258593B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4179131B2 (ja) 加熱調理器
JP4110051B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2006012606A (ja) 誘導加熱調理器
JP5542506B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5877302B2 (ja) 誘導加熱装置
JP2006019149A (ja) 誘導加熱調理器

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120313

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120410

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4975128

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150420

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250