JP2011197185A - 定着装置及びこれを搭載した画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着回転体の両端部分を省スペースで冷却できる定着装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供する。
【解決手段】記録媒体に画像を定着するための定着装置(14)であって、搬送される記録媒体の幅方向に延びた軸線周りに回転し、記録媒体上のトナー画像を加熱して記録媒体に定着させる定着回転体(45)と、この定着回転体の外面に沿って配置され、軸線方向に延びて定着回転体を誘導加熱するための磁界を発生させるコイル(52)、及び、このコイルを載置するコイル保持部(53)と、コイルを挟んで定着回転体の反対側に配置され、コイルの周囲にて磁路を形成するコア部(54)と、コイルに冷却風を供給する冷却手段(80)とを具備し、コイル保持部は、定着回転体の軸線方向の両端部分を冷却手段に対して開閉可能な通気機構(53b,53f)を備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、トナー画像を担持した記録媒体を定着ローラ対や加熱ベルトとローラとのニップ間に通しながら、未定着トナーを加熱溶融させて用紙に定着させる定着装置及びこれを搭載した画像形成装置に関するものである。
この種の画像形成装置においては近年、定着装置でのウォームアップタイムの短縮や省エネルギー等の要望から、熱容量を少なく設定できるベルト方式が注目されている。また、近年、急速加熱や高効率加熱の可能性をもった電磁誘導加熱方式(IH)が注目されており、カラー画像を定着させる際の省エネルギー化の観点から、電磁誘導加熱をベルト方式と組み合わせたものが多数製品化されている。
詳しくは、この電磁誘導加熱方式においては、ベルトの外側に電磁誘導のための磁界を発生させるコイルを配置した構造(いわゆる外包IH)や、定着装置の省スペース化を図る点を鑑み、定着ローラの内側にコイルを配置した構造(いわゆる内包IH)が開示されている(例えば、特許文献1,2参照)。そして、特に、特許文献2では冷却手段を設け、コイルを冷却してその温度上昇を防止する。
特開平6−318001号公報 特開2003−186323号公報
ところで、コイルは、自身の電気抵抗の他、定着ローラからの熱伝導によっても昇温する。特に、小サイズの用紙を連続通紙すると、定着ローラのうち、この用紙の幅方向よりも外側領域(非通紙域)の温度が通紙域に比して過剰に上昇し、コイルを昇温させて定着装置の破損を招くおそれがある。
また、この定着ローラの過剰な温度上昇は、用紙の幅方向で視て中央部分と端部分とは異なる状態になり、この端部分の位置に相当する用紙のトナーが定着ローラに付着するなど、定着性能を低下させるのである。
ここで、コイルの他、定着ローラも冷却することが考えられるが、定着ローラ専用の冷却手段を別途設けると、装置の大型化を招くし、また、定着ローラを単に冷却すると、用紙の幅方向で視た中央部分に相当する箇所も冷やされてしまい、定着ローラの加熱効率の低下を招くとの問題がある。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消し、定着ローラの両端部分を省スペースで冷却できる定着装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するための第1の発明は、記録媒体に画像を定着するための定着装置であって、搬送される記録媒体の幅方向に延びた軸線周りに回転し、記録媒体上のトナー画像を加熱して記録媒体に定着させる定着回転体と、この定着回転体の外面に沿って配置され、軸線方向に延びて定着回転体を誘導加熱するための磁界を発生させるコイル、及び、このコイルを載置するコイル保持部と、コイルを挟んで定着回転体の反対側に配置され、コイルの周囲にて磁路を形成するコア部と、コイルに冷却風を供給する冷却手段とを具備し、コイル保持部は、定着回転体の軸線方向の両端部分を冷却手段に対して開閉可能な通気機構を備える。
第1の発明によれば、定着回転体がその外面に沿って配置されたコイルの磁界で誘導加熱され、トナー画像の加熱溶融を行う方式(外包IH)を採用する。詳しくは、コイル保持部の他、コア部も同じく定着回転体の外面に沿って配置され、コイルで発生した磁界を導く磁路を形成し、この磁束はコア部に導かれて磁気誘導加熱を行う。
また、冷却手段がコイルを冷却してその温度上昇を防止しており、定着装置を保護できる。
ここで、コイル保持部は、定着回転体の軸線方向に沿って形成され、定着回転体に対峙しているが、このコイル保持部には、定着回転体の両端部分を冷却手段に対して開閉可能な通気機構が備えられており、コイルの温度上昇を防止するための冷却手段を、定着回転体の両端部分の冷却にも利用可能にする。
よって、定着回転体の両端部分の過剰な温度上昇(定着回転体の過昇温)を従来に比して小型の定着装置で抑制できる。
また、この通気機構を開放すれば、定着回転体の両端部分だけが冷却風で冷却されるため、定着回転体の加熱効率は低下しないし、さらに、上記定着回転体の過昇温の防止により、搬送される記録媒体の幅方向で視た中央部分と両端部分の定着性能を均一にできる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、冷却手段からの冷却風を定着回転体の軸線方向の両端部分にのみ吹き付ける排気手段を備えていることを特徴とする。
第2の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、冷却手段と排気手段との間で冷却風の流れを制御し、冷却風は定着回転体の両端部分にのみ吹き付けるため、搬送される記録媒体の幅方向で視た中央部分と両端部分の定着性能をより均一にできる。
第3の発明は、第1や第2の発明の構成において、定着回転体の軸線方向の両端部分の温度を検知する検知手段と、この検知手段で検知された温度に基づき、定着回転体の軸線方向長さよりも小さい幅の記録媒体の連続搬送によって定着回転体の軸線方向の両端部分の温度が上昇した場合に、通気機構を開放する信号をこの通気機構に出力する制御手段とを備えることを特徴とする。
第3の発明によれば、第1や第2の発明の作用に加えてさらに、制御手段は、検知手段で検知された温度に基づいて通気機構による開閉時期を制御できる。詳しくは、定着回転体の軸線方向長さよりも小さい幅の記録媒体の連続搬送によって定着回転体の軸線方向の両端部分の温度が上昇した場合に、通気機構を開放する信号をこの通気機構に出力している。これにより、定着回転体の過昇温を効率よく防止できる。
第4の発明は、第3の発明の構成において、制御手段は、通気機構に対し、軸線方向で視た記録媒体の幅よりも外側領域を開放させる信号を出力することを特徴とする。
第4の発明によれば、第3の発明の作用に加えてさらに、制御手段は、軸線方向で視た記録媒体の幅に応じて通気機構の開放量を変更することができ、記録媒体の幅の外側領域を常に開放している。よって、定着回転体の軸線方向の両端部分は必ず冷却され、定着回転体の過昇温をより一層効率よく防止できる。
第5の発明は、第1から第4の発明の定着装置を画像形成装置に搭載し、これを用いて画像形成部で形成されたトナー画像を記録媒体に定着させる画像形成装置であることを特徴とする。
第5の発明によれば、第1から第4の発明の作用に加えてさらに、定着回転体の加熱効率や定着性能を確保して良好なトナー画像が形成される結果、画像形成装置の信頼性が向上する。
本発明によれば、コイルの冷却手段を定着回転体の冷却にも利用するため、定着回転体の両端部分を省スペースで冷却できる定着装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供することができる。
一実施形態の画像形成装置の構成を示した概略図である。 定着ユニットの構造例を示す縦断面図である。 コイルボビンの端部の斜視図である。 コイルボビンの端部の斜視図である。 通気機構を駆動させるコントローラの概略図である。 図3の状態における冷却風の流れを説明する図である。 図4の状態における冷却風の流れを説明する図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、一実施形態の画像形成装置1の構成を示した概略図である。画像形成装置1は、例えば外部から入力された画像情報に基づいて記録媒体の一例としての用紙の表面にトナー画像を転写して印刷を行うプリンタ、複写機、ファクシミリ装置、それらの機能を併せ持つ複合機等としての形態をとることができる。また、以下の実施形態では、記録媒体は用紙に限らず、用紙以外の記録媒体(OHPシートなど)であっても実施可能である。
図1に示される画像形成装置1は、例えばタンデム型のカラープリンタである。この画像形成装置1は、内部で用紙にカラー画像を形成(プリント)する四角箱状の装置本体2を備え、この装置本体2の上面部には、カラー画像が印刷された用紙を排出するための排出トレイ3が設けられている。
装置本体2内において、その下部には、用紙を収納する給紙カセット5が配設されている。また、装置本体2内の中央部には、給紙カセット5に収容していない種類の用紙を装置本体2へ供給するスタックトレイ6が配設されている。そして、装置本体2の上部には画像形成部7が設けられており、この画像形成部7は、画像形成装置1と接続されたPC等の上位装置から送信される文字や絵柄などの画像データに基づいて用紙に画像を形成する。
図1でみて装置本体2の左部には、給紙カセット5から繰り出された用紙を後述の二次転写部23に搬送する第1の搬送路9が配設されており、装置本体2の右部から左部にかけては、スタックトレイ6から繰り出された用紙を二次転写部23に搬送する第2の搬送路10が配設されている。また、装置本体2内の左上部には、二次転写部23で画像が転写された用紙に対して定着処理を行う定着ユニット(定着装置)14と、定着処理の行われた用紙を排出トレイ3に搬送する第3の搬送路11とが配設されている。
給紙カセット5は、装置本体2の外部(例えば図1の手前側)に引き出すことにより用紙の補充を可能にする。この給紙カセット5は収納部16を備えており、この収納部16には、給紙方向のサイズが異なる少なくとも2種類の用紙を選択的に収納可能である。なお、収納部16に収納されている用紙は、給紙ローラ17及び捌きローラ対18により1枚ずつ第1の搬送路9側に繰り出される。
スタックトレイ6は、装置本体2の外面にて開閉可能であり、その手差し部19には用紙が1枚ずつ載置されるか、又は複数枚が積載される。なお、手差し部19に載置された用紙はピックアップローラ20及び捌きローラ対21により1枚ずつ第2の搬送路10側に繰り出される。
第1の搬送路9と第2の搬送路10とはレジストローラ対22の手前で合流しており、レジストローラ対22に到達した用紙はここで一旦待機し、スキュー調整とタイミング調整を行った後、二次転写部23に向けて送出される。送出された用紙には、二次転写部23で中間転写ベルト40上のフルカラーのトナー画像が用紙に二次転写される。この後、定着ユニット14でトナー画像が定着された用紙は、必要に応じて第4の搬送路12で反転され、最初とは反対側の面にも二次転写部23でフルカラーのトナー画像が二次転写される。そして、反対面のトナー画像が定着ユニット14で定着された後、第3の搬送路11を通って排出ローラ対24により排出トレイ3に排出される。
画像形成部7は、ブラック(B)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)の各トナー画像を形成する4つの画像形成ユニット26〜29を備える他、これら画像形成ユニット26〜29で形成した各色別のトナー画像を重畳して担持する中間転写部30を備えている。
各画像形成ユニット26〜29は、感光体ドラム32と、感光体ドラム32の周面に対向して配設された帯電部33と、帯電部33の感光体ドラム32の回転方向下流側であって感光体ドラム32の周面上の特定位置にレーザビームを照射するレーザ走査ユニット34と、レーザ走査ユニット34からのレーザビーム照射位置の感光体ドラム32の回転方向下流側であって感光体ドラム32の周面に対向して配設された現像部35と、現像部35の感光体ドラム32の回転方向下流側であって感光体ドラム32の周面に対向して配設されたクリーニング部36とを備えている。
なお、各画像形成ユニット26〜29の感光体ドラム32は、図示しない駆動モータにより図中の反時計回り方向に回転する。また、各画像形成ユニット26〜29の現像部35には、各現像装置51にブラックトナー、イエロートナー、シアントナー及びマゼンタトナーをそれぞれ含む二成分現像剤がそれぞれ収納されている。
中間転写部30は、画像形成ユニット26の近傍位置に配設された後ローラ38と、画像形成ユニット29の近傍位置に配設された前ローラ39と、画像形成ユニット28の上方に配置されたテンションローラ42と、後ローラ38と前ローラ39とテンションローラ42とに跨って配設された中間転写ベルト40と、各画像形成ユニット26〜29の感光体ドラム32における現像部35の感光体ドラム32の回転方向下流側の位置に中間転写ベルト40を介して感光体ドラム32に圧接可能に配設された4つの一次転写ローラ41とを備えている。なお、テンションローラ42は中間転写ベルト40に適切な張力を付与する。
この中間転写部30では、各画像形成ユニット26〜29の一次転写ローラ41の位置で、中間転写ベルト40上に各色別のトナー画像がそれぞれ重ね合わせて転写されて、最後にはフルカラーのトナー画像となる。
第1の搬送路9や第2の搬送路10は、給紙カセット5やスタックトレイ6から繰り出されてきた用紙を二次転写部23側に搬送するものであり、装置本体2内で所定の位置に配設された複数の搬送ローラ対43と、二次転写部23の手前に配設され、画像形成部7における画像形成動作と用紙の搬送動作とのタイミングを取るためのレジストローラ対22とを備えている。
定着ユニット14は、画像形成部7でトナー画像が転写された用紙を加熱及び加圧することにより、未定着トナー画像を用紙に定着させる処理を行うものである。定着ユニット14は、例えば加圧ローラ44と定着ローラ(定着回転体)45からなるローラ対を備え、このうち加圧ローラ44が例えば金属製の芯材と弾性体の表層(例えば、シリコンゴム)及び離型層(例えば、PFA)を有するものであり、定着ローラ45が金属製の芯材と弾性体の表層(例えば、シリコンスポンジ)を有するものである。また、定着ローラ45には加熱ベルト(定着回転体)48が巻かれている(図2)。なお、定着ユニット14の詳細な構造についてはさらに後述する。
用紙の搬送方向でみて、定着ユニット14の上流側及び下流側にはそれぞれ搬送路47が設けられており(図1)、二次転写部23を通って搬送されてきた用紙は上流側の搬送路47を通じて加圧ローラ44と定着ローラ45との間のニップに導入される。そして、加圧ローラ44及び定着ローラ45間を通過した用紙は下流側の搬送路47を通じて第3の搬送路11に案内される。
第3の搬送路11は、定着ユニット14で定着処理の行われた用紙を排出トレイ3に搬送する。このため第3の搬送路11には、適宜位置に搬送ローラ対49が配設されるとともに、その出口には上記の排出ローラ対24が配設されている。
〔定着ユニットの詳細〕
次に、本実施形態の画像形成装置1に適用された定着ユニット14の詳細について説明する。
図2は、定着ユニット14の構造例を示す縦断面図である。なお、図2では、画像形成装置1に実装した状態から向きを約90°反時計回りに転回させて示している。したがって、図1中でみて下方から上方への用紙搬送方向は、図2でみると右方から左方となる。なお、装置本体2がより大型(複合機等)である場合、図2に示される向きで実装されることもある。また、この他のレイアウトとして、図2に示される状態から左右いずれかに傾斜した姿勢で定着ユニット14が画像形成装置1内に配置される場合もある。
本実施例の定着ユニット14は、上記のように加圧ローラ44、定着ローラ45及び加熱ベルト48を備えている。加圧ローラ44は、例えば金属製(例えば、SUS)の芯金上に厚み2〜5mm程度のSiゴム層を形成し、さらにその表層に離型層(例えばPFA)を積層して直径50mm程度のローラとしている。定着ローラ45は、例えば金属製(例えば、SUS)の芯金上に厚み5〜10mm程度のシリコンゴムスポンジ層を積層して直径45mm程度のローラとしている。
また、加熱ベルト48は、その基材の厚みが例えば35μm(1μm=1×10−6m)の強磁性材料(例えばNi電鋳基材)であり、その表層に厚み200〜500μm程度の薄膜の弾性層(例えば、シリコンゴム)が形成され、その外面には離型層(例えば、PFA)が形成されており、その発熱温度を例えば150〜200℃の範囲に調整される。この加熱ベルト48の表面温度は、加熱ベルト48から所定間隔をおいて配置された非接触タイプの温度センサ、例えば赤外線センサ(検知手段)70で測定される。
ただし、本実施例の赤外線センサ70は、小サイズの用紙幅よりも外側領域、換言すれば、定着ローラ45の回転軸線方向の両端部分に相当する定着ローラ45の非通紙域の温度をそれぞれ検知することができ、この検知結果は図5のコントローラ(制御手段)90に向けて出力される。
上記のように定着ローラ45が表層にシリコンスポンジの弾性層を有することから、加熱ベルト48と加圧ローラ44との間にはフラットニップが形成される。なお、加圧ローラ44の内側には、図示しないハロゲンヒータが設けられている。
〔IHコイルユニット〕
この他に定着ユニット14は、定着ローラ45及び加熱ベルト48の外側にIHコイルユニット50を備えている(図1には示されていない)。IHコイルユニット50は、誘導加熱コイル(コイル)52をはじめ、この誘導加熱コイル52の周囲にて磁路を形成するべく、フェライト等の強磁性体(比透磁率:1000〜3000程度)で構成されたアーチコア、サイドコアやセンタコアを有したコア部54から構成されている。
〔コイル〕
誘導加熱コイル52は、定着ローラ45及び加熱ベルト48を誘導加熱するための磁界を発生させる。そのため、誘導加熱コイル52は定着ローラ45及び加熱ベルト48の外面に沿う仮想的な円弧面上に配置される。実際には、コイルボビン(コイル保持部)53が配置されており、このコイルボビン53上に誘導加熱コイル52が巻線状に配置される構成である。
〔コイル保持部〕
コイルボビン53は、定着ローラ45及び加熱ベルト48の外面に沿う半円筒形状に成形され、定着ローラ45の回転軸線方向に延びたボビン本体53aを備えており、このボビン本体53aに誘導加熱コイル52やコア部54が保持されている。なお、コイルボビン53の材質は、耐熱性樹脂(例えばPPS、PET、LCP)であることが好ましく、また、コイル52のコイルボビン53への固定は例えばシリコン系接着剤を用いて行う。
このコア部54の外側には、例えば図示しない樹脂製のコアホルダが設けられており、このコアホルダによりコア部54が支持される構造である。コアホルダの材質もまた、耐熱性樹脂(例えばPPS、PET、LCP)であることが好ましい。
また、図2の姿勢で視て当該コアホルダの上方には、冷却ファン(冷却手段)80が備えられており、外気を吸気してコイル52に向けて冷却風を供給している。
一方、この図2で視て加圧ローラ44の下方には、排気ファン(排気手段)82が備えられている。具体的には、本実施例の排気ファン82は、上述した定着ローラ45の非通紙域に対峙してそれぞれ配置されており、冷却ファン80からの冷却風をこの定着ローラ45の非通紙域に吹き付けてから外部に排出する。
これは、本実施例のコイルボビン53が、冷却ファン80からの冷却風を定着ローラ45の非通紙域に導く通気機構を備えているからである。
〔通気機構〕
具体的には、半円筒形状に成形されたボビン本体53aには、定着ローラ45の非通紙域を冷却ファン80に対して開閉可能な扉(通気機構)53b,53fを有している(図2)。
本実施例の扉53b,53fは、ボビン本体53aのうち定着ローラ45の非通紙域に相当する位置であって、このコイル52を保持した位置、より詳しくは、図3に2点鎖線で示されたコイル52の折り返し部分を保持した位置よりも用紙搬送方向で視て上流側に扉53fが、下流側に扉53bがそれぞれ形成されている。
これら扉53b,53fは、定着ローラ45の回転軸線方向に移動することができ(図4)、この図4に示された状態にて、冷却ファン80からの冷却風は定着ローラ45の非通紙域に導かれる。
なお、これら図3,4は、ボビン本体53aの端部、具体的には、定着ローラ45の回転軸線方向で視て一方の端部を描いたものであり、ボビン本体53aの他方の端部にも同様に、扉53b,53fがそれぞれ形成されている。
用紙搬送方向の上流側に配置された一対の扉53f,53fは、例えばボビン本体53aの裏側に配置された図示しないバネを介して連結されており、このバネの付勢力によって用紙の幅方向の中央部分に向けて移動して定着ローラ45の非通紙域を冷却ファン80に対して開放する。
一方、各扉53fは、例えばボビン本体53aの裏側に配置された図示しないリンクにもそれぞれ連結されており、当該リンクが用紙の幅方向外側に向けて移動すると、扉53fはこのバネの付勢力に抗して移動し、定着ローラ45の非通紙域を冷却ファン80に対して閉じることができる。
また、用紙搬送方向の下流側に配置された一対の扉53bについても上記扉53fと同様に移動可能に構成され、定着ローラ45の非通紙域を冷却ファン80に対して開閉する。
そして、これら扉53b,53fによる開閉動作は、コントローラ90からの信号に基づいて実行される。
〔制御手段〕
具体的には、本実施例のコントローラ90は、図5に示されるように、開閉判定部92及び開閉設定部94を備えている。この開閉判定部92は、上記赤外線センサ70で検知された定着ローラ45の非通紙域の温度や、画像形成装置1の操作パネルで設定或いはクライアントPCからの印刷ジョブで指定された用紙サイズに基づいて、扉53b,53fを開くか否かを判別する。
ここで、例えば、大サイズの用紙が通紙されている場合や、小サイズの用紙であっても連続して通紙されていない場合には、定着ローラ45の非通紙域の温度がそれほど高くならない。
そこで、この場合の開閉判定部92は、扉53b,53fを開かない旨を開閉設定部94に出力する。
これにより、扉53b,53fは、用紙の幅方向の中央部分に向けて移動せず、ボビン本体53aの端部を閉じたままである。よって、冷却ファン80からの冷却風は、図6に矢印で示される如く、コイル52を冷却してから扉53b,53fに衝突して用紙搬送方向にそれぞれ流れ、定着ローラ45には向かわない。
これに対し、仮に、小サイズの用紙が連続通紙されており、定着ローラ45の非通紙域の温度がコイル52の耐久温度を超えるおそれがある場合には、開閉判定部92は、扉53b,53fを開く旨を開閉設定部94に出力する。
開閉設定部94は、扉53b,53fの開閉時期や開閉量を設定する。詳しくは、定着ローラ45の非通紙域の温度上昇率が大きな場合には扉53b,53fの開閉時期を早く設定できる。また、用紙の幅に応じて扉53b,53fの開閉量を設定しており、いずれの用紙の幅であっても、この幅よりも外側領域が常に開かれるように設定できる。
そして、この開閉設定部94による設定結果は扉駆動部(通気機構)53dに出力され、扉駆動部53dが各扉53fや各扉53bをそれぞれ連結した上記バネのストッパを解除すると、扉53f,53fがこのバネの付勢力によって定着ローラ45の非通紙域を冷却ファン80に対して開放する。これにより、冷却ファン80からの冷却風は、図7に矢印で示される如く、扉53b,53fに相当する箇所から下方に向けて流れ、定着ローラ45の非通紙域を冷却して排気ファン82に向かう。
その後、例えば定着ローラ45の非通紙域の温度がコイル52にダメージを与えない程度にまで低下している場合には、開閉設定部94が扉53b,53fを開かない旨を開閉設定部94に出力するため、開閉設定部94は扉駆動部53dに扉53b,53fの閉動作させることになる。この結果、冷却ファン80からの冷却風は、コイル52を冷却してから扉53b,53fに衝突して用紙搬送方向に流れることになる(図6)。
以上のように、本実施例によれば、定着ローラ45や加熱ベルト48がその外面に沿って配置されたコイル52の磁束で誘導加熱され、トナー画像の加熱溶融を行う方式(外包IH)を採用する。詳しくは、コイルボビン53の他、コア部54も同じく定着ローラ45等の外面に沿って配置され、コイル52で発生した磁界を導く磁路を形成し、この磁束はコア部54に導かれて磁気誘導加熱を行う。
また、冷却ファン80がコイル52を冷却してその温度上昇を防止しており、定着ユニット14を保護できる。
ここで、コイルボビン53は、定着ローラ45等の軸線方向に沿って形成され、定着ローラ45等に対峙しているが、このコイルボビン53には、定着ローラ45等の非通紙域を冷却ファン80に対して開閉可能な扉53b,53fが備えられており、コイル52の温度上昇を防止するための冷却ファン80を、定着ローラ45等の非通紙域の冷却にも利用可能にする。
よって、定着ローラ45等の非通紙域の過剰な温度上昇(定着ローラ45等の過昇温)をコイルのみを冷却していた従来に比して小型の定着ユニット14で抑制できる。
また、この扉53b,53fを開放すれば、定着ローラ45等の両端部分だけが冷却風で冷却されるため、定着ローラ45等の加熱効率は低下しないし、さらに、上記定着ローラ45等の過昇温の防止により、搬送される用紙の幅方向で視た中央部分(通紙域)と両端部分(非通紙域)の定着性能を均一にできる。
さらに、冷却ファン80と排気ファン82との間で冷却風の流れを制御し、冷却風は定着ローラ45等の非通紙域にのみに吹き付けるため、上記用紙の中央部分と両端部分の定着性能をより均一にできる。
さらにまた、コントローラ90は、赤外線センサ70で検知された温度に基づいて扉53b,53fによる開閉時期を制御できる。詳しくは、小サイズの用紙の連続搬送によって定着ローラ45等の非通紙域の温度が上昇した場合に、扉53b,53fを開放する信号を扉駆動部53dに出力している。これにより、定着ローラ45等の過昇温を効率よく防止できる。
また、コントローラ90は、用紙の幅に応じて扉53b,53fの開放量を変更することができ、用紙の幅の外側領域を常に開放している。よって、定着ローラ45等の非通紙域は必ず冷却され、定着ローラ45等の過昇温をより一層効率よく防止できる。
さらに、定着ローラ45等の加熱効率や定着性能を確保して良好なトナー画像が形成される結果、画像形成装置1の信頼性が向上する。
本発明は上述した実施形態に制約されることなく、種々に変形して実施可能である。例えば、コア部54の構成は回転する或いは固定のセンタコア、又はセンタコアに相当するコアがアーチコアに一体形成されていても良く、適宜に変形可能である。
また、上記実施例では、加熱ベルト48が定着ローラ45の全周に亘って巻かれた1軸型の例で説明したが、本発明は、加熱ベルト48の内側に定着ローラ45やヒートローラ46を配置する2軸型にも当然に適用可能であり、さらに、外包IH方式の種々の定着ユニットにも適用可能である。
さらに、本実施例では画像形成装置としてプリンタに具現化した例を示しているものの、本発明の画像形成装置は、複合機、複写機やファクシミリ等にも当然に適用可能である。
そして、これらいずれの場合にも上記と同様に、定着回転体の両端部分を省スペースで冷却できるとの効果を奏する。
1 プリンタ(画像形成装置)
7 画像形成部
14 定着ユニット(定着装置)
45 定着ローラ(定着回転体)
48 加熱ベルト(定着回転体)
50 IHコイルユニット
52 誘導加熱コイル(コイル)
53 コイルボビン(コイル保持部)
53b,53f 扉(通気機構)
53d 扉駆動部(通気機構)
54 コア部
70 サーミスタ(検知手段)
80 冷却ファン(冷却手段)
82 排気ファン(排気手段)
90 コントローラ(制御手段)

Claims (5)

  1. 記録媒体に画像を定着するための定着装置であって、
    搬送される前記記録媒体の幅方向に延びた軸線周りに回転し、前記記録媒体上のトナー画像を加熱して前記記録媒体に定着させる定着回転体と、
    この定着回転体の外面に沿って配置され、前記軸線方向に延びて前記定着回転体を誘導加熱するための磁界を発生させるコイル、及び、このコイルを載置するコイル保持部と、
    前記コイルを挟んで前記定着回転体の反対側に配置され、前記コイルの周囲にて磁路を形成するコア部と、
    前記コイルに冷却風を供給する冷却手段とを具備し、
    前記コイル保持部は、前記定着回転体の軸線方向の両端部分を前記冷却手段に対して開閉可能な通気機構を備えることを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1に記載の定着装置であって、
    前記冷却手段からの冷却風を前記定着回転体の軸線方向の両端部分にのみ吹き付ける排気手段を備えていることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1又は2に記載の定着装置であって、
    前記定着回転体の軸線方向の両端部分の温度を検知する検知手段と、
    この検知手段で検知された温度に基づき、前記定着回転体の軸線方向長さよりも小さい幅の記録媒体の連続搬送によって前記定着回転体の軸線方向の両端部分の温度が上昇した場合に、前記通気機構を開放する信号をこの通気機構に出力する制御手段と
    を備えることを特徴とする定着装置。
  4. 請求項3に記載の定着装置であって、
    前記制御手段は、前記通気機構に対し、前記軸線方向で視た前記記録媒体の幅よりも外側領域を開放させる信号を出力することを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の定着装置を画像形成装置に搭載し、これを用いて画像形成部で形成されたトナー画像を記録媒体に定着させることを特徴とする画像形成装置。
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