JP2011195694A - イエロー顔料分散体 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、耐候性に優れた顔料であるC.I.ピグメントイエロー150を含むイエロー顔料分散体であって、粘度の経時安定性が優れたものを提供することである。
【解決手段】
少なくとも、顔料としてC.I.ピグメントイエロー150と、櫛型骨格を持つ塩基性顔料分散剤と、芳香環をもつ活性エネルギー線硬化型モノマーを含むことを特徴とするイエロー顔料分散体。
また、上記イエロー顔料分散体のうち、顔料と異なる骨格をもつことを特徴とする酸性顔料誘導体を含むことを特徴とする、イエロー顔料分散体。
【選択図】なし

Description

本発明は、C.I.ピグメントイエロー150を含むイエロー顔料分散体であって、粘度の経時安定性が優れたものである。
本発明で使用しているC.I.ピグメントイエロー150は、耐候性が非常に高いイエロー顔料として知られており、屋外サイン用途など耐候性が必要な場面での需要が期待される。一方で、顔料の分散が非常に困難であり、例えば特許文献1では分散剤を2種類使用することで解決しているが、より少ない材料で安定な分散が可能な組合せが求められる。
従来インクジェット印刷に使用されるインキ組成物としては、溶剤型、水型、油性型など多岐にわたっているが、プラスチックやガラスなどの非吸収性の基材にも適用できること、溶剤の揮発量を低減させ環境に優しいことなどから、近年は活性エネルギー線硬化型インキの需要が増加している。とくに工業用インクジェット印刷においては、上記に加え耐水性、インキの乾燥エネルギー、乾燥によるヘッドへのインキ成分の付着などの点もあり、溶剤型や水型から活性エネルギー線硬化型インキへの置き換えが期待されている。
特許文献2、3では、C.I.ピグメントイエロー150の分散を実施しているが、本発明のように、僅か1種類の活性エネルギー線硬化型モノマーで分散を実施するには至っていない。顔料分散する上で、構成要素数が少ないほど相互作用の可能性が薄まるため、保存安定性が優れる傾向にあるが、特許文献2、3では顔料分散体自体の保存安定性については触れられていない。また、特許文献4では、本発明と異なるタイプの顔料分散剤を使用し、かつ顔料誘導体を使用してC.I.ピグメントイエロー150の分散を実施しているが、カラーフィルター用途であるため分散媒は一般的な溶剤である。活性エネルギー線硬化型インキは、溶剤を活性エネルギー線硬化型モノマーに単純に変更するだけでは完成されず、適正分散剤の選択、適正モノマーの選択、顔料分散体の保存安定性実現などの課題が蓄積していた。
特開2006−232987号公報 特開2006−282758号公報 特開2009−299057号公報 特開2009−145643号公報
本発明は、C.I.ピグメントイエロー150を含むイエロー顔料分散体であって、粘度の経時安定性が優れたものを提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
本発明のイエロー顔料分散体は(A)イエロー顔料、(B)顔料分散剤、(C)活性エネルギー線硬化型モノマーを含み、前記(A)イエロー顔料は、C.I.ピグメントイエロー150であり、(B)顔料分散剤は櫛型骨格をもつ塩基性の高分子分散剤であり、(C)活性エネルギー線硬化型モノマーは、分子内に芳香環をもつことを特徴とする。
更に、本発明は顔料と異なる構造をもつ酸性顔料誘導体を含むことを特徴とする、イエロー顔料分散体に関する。
更に、本発明は、前記酸性顔料分散体がジスアゾ骨格、又はキノフタロン骨格をもつ酸性顔料分散体であることを特徴とする、イエロー顔料分散体に関する。
更に、本発明は、上記のイエロー顔料を含むことを特徴とする、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキに関する。
本発明により、粘度の経時安定性に優れたイエロー顔料分散体を提供することができた。
本発明で使用するイエロー顔料であるC.I.ピグメントイエロー150はモノアゾ骨格をもつニッケル錯体であり、ランクセス社の「Yellow Pigment E4GN」、「Yellow Pigment E4GN−GT」、BASF社の「Ciba CROMOPHTAL Yellow LA2」などとして市販されている。
更に、C.I.ピグメントイエロー150は、優れた耐候性をもつ特徴がある。
本発明で使用するC.I.ピグメントイエロー150は、一次粒径70〜150nmが好ましく、80〜120nmがより好ましい。更に単位質量あたりの表面積から算出される比表面積は60〜100cm/gが好ましく、70〜90cm/gがより好ましい。
有機顔料の微細化は下記の方法で行うことができる。すなわち、有機顔料、有機顔料の3重量倍以上の水溶性の無機塩および水溶性の溶剤の少なくとも3つの成分からなる混合物を粘土状の混合物とし、ニーダー等で強く練りこんで微細化したのち水中に投入し、ハイスピードミキサー等で攪拌してスラリー状とする。次いで、スラリーの濾過と水洗を繰り返して、水溶性の無機塩および水溶性の溶剤を除去する。微細化工程において、樹脂、顔料分散剤等を添加してもよい。
水溶性の無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。これらの無機塩は、有機顔料の3重量倍以上、好ましくは20重量倍以下の範囲で用いる。無機塩の量が3重量倍よりも少ないと、所望の大きさの処理顔料が得られない。また、20重量倍よりも多いと、後の工程における洗浄処理が多大であり、有機顔料の実質的な処理量が少なくなる。
水溶性の溶剤は、有機顔料と破砕助剤として用いられる水溶性の無機塩との適度な粘土状態をつくり、充分な破砕を効率よく行うために用いられ、水に溶解する溶剤であれば特に限定されないが、混練時に温度が上昇して溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から沸点120〜250℃の高沸点の溶剤が好ましい。水溶性溶剤としては、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、液体ポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、低分子量ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
本発明の顔料分散体に含まれるイエロー顔料は、インキ化後の耐候性の保持、発色などから、顔料分散体に対して10〜30%含有されるのが望ましい。
本発明の櫛型骨格をもつ塩基性顔料分散剤として用いられるグラフト型高分子化合物については、特に制限されないが、特開昭54−37082号公報、特開昭61−174939号公報などに記載のポリアルキレンイミンとポリエステル化合物を反応させた化合物、特開平9−169821号公報に記載のポリアリルアミンの側鎖のアミノ基をポリエステルで修飾した化合物、特開昭60−166318号公報に記載のポリエステルポリオール付加ポリウレタン等が挙げられ、更に、特開平9−171253号公報や、マクロモノマーの化学と工業(アイピーシー出版部、1989年)などにあるように、重合性オリゴマー(以下、マクロモノマーと称する)を共重合成分とするグラフト型高分子化合物も挙げることができる。
本発明の櫛型骨格をもつ塩基性顔料分散剤は、日本ルーブリゾール社よりソルスパース13000シリーズ、24000SC、24000GR、28000、32000シリーズ、33000、35000シリーズ、36000シリーズ、39000の商品名で市販されているのでこれを利用してもよく、このうちソルスパース32000を用いることがより好ましい。
本発明の芳香環をもつ活性エネルギー硬化型モノマーとしては、ベンジルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、フェノールEO変性アクリレート、ノニルフェノールEO変性アクリレート、ノニルフェノールPO変性アクリレート、ビスフェノールA EO変性ジアクリレート、ビスフェノールF EO変性ジアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、ネオペンチルグリコールアクリル酸安息香酸エステルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
芳香環をもつ活性エネルギー硬化型モノマーの中でも、単官能モノマーが顔料分散体の低粘度化の実現できるため、好ましい。中でも、フェノキシエチルアクリレートは顔料分散体の低粘度化に加えて、理由は定かではないが、粘度の経時安定性が優れた顔料分散体の提供が可能であり、より好ましい。
また、芳香環をもつ活性エネルギー線硬化型モノマーは、紫外線などの活性エネルギー線を照射することで硬化する、活性エネルギー線硬化型インキを調製する上で好適である。
本発明の酸性顔料誘導体の基本骨格は、例えばC.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、16、17、55、83、87、113、124、152、171、172などのジスアゾイエロー顔料に類似した骨格をもつものや、C.I.ピグメントイエロー138のようなキノフタロンイエロー顔料に類似した骨格をもつものが好適である。
上記酸性顔料誘導体は、上記顔料骨格に対しスルホン化処理を施したものであり、公知の方法にて合成することができる。
上記酸性顔料誘導体は、単体、もしくは2種以上混合して使用してよく、顔料に対し0.1重量%以上10重量%以下含有することが好ましい。0.1重量%未満であると、顔料に十分量吸着しないため充足な効果を発揮できず、10重量%より多いと分散の安定性が悪くなり、インキ化後の保存安定性が悪化する場合がある。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキには、従来既知の重合性モノマーやオリゴマー、プレポリマーを必要に応じて使用することができる。
前記を含め、活性エネルギー線硬化型モノマーの具体例としては、単官能モノマーとしてベンジル(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(オキシエチル) (メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、β-カルボキシルエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンフォルマル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、N-ビニルホルムアミド、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミドを挙げることができる。
また多官能モノマーとしては、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化) 1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ネオペンチルグリコール変性)トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(またはテトラ) (メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(またはテトラ) (メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(またはテトラ) (メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートを挙げることができる。
以上の活性エネルギー線硬化型モノマーは、単独で用いられてもよいし、2種以上併用されてもよい。
このうち本発明のインクジェットインキにおいては、単官能モノマーとしてフェノキシエチルアクリレート、エトキシエトキシエチルアクリレート、イソボロニルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、N−ビニルカプロラクタム、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミドを、また多官能モノマーとしてジメチロールートリシクロデカンジアクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)ビスフェノールAジアクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレートをより好適に用いることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキには、上記以外にオリゴマー、プレポリマーと呼ばれるものを使用できる。具体的には、ダイセルUCB社製「Ebecryl230、244、245、270、280/15IB、284、285、4830、4835、4858、4883、8402、8803、8800、254、264、265、294/35HD、1259、1264、4866、9260、8210、1290.1290K、5129、2000、2001、2002、2100、KRM7222、KRM7735、4842、210、215、4827、4849、6700、6700−20T、204、205、6602、220、4450、770、IRR567、81、84、83、80、657、800、805、808、810、812、1657、1810、IRR302、450、670、830、835、870、1830、1870、2870、IRR267、813、IRR483、811、436、438、446、505、524、525、554W、584、586、745、767、1701、1755、740/40TP、600、601、604、605、607、608、609、600/25TO、616、645、648、860、1606、1608、1629、1940、2958、2959、3200、3201、3404、3411、3412、3415、3500、3502、3600、3603、3604、3605、3608、3700、3700−20H、3700−20T、3700−25R、3701、3701−20T、3703、3702、RDX63182、6040、IRR419」、サートマー社製「CN104、CN120、CN124、CN136、CN151、CN2270、CN2271E、CN435、CN454、CN970、CN971、CN972、CN9782、CN981、CN9893、CN991」、BASF社製「Laromer EA81、LR8713、LR8765、LR8986、PE56F、PE44F、LR8800、PE46T、LR8907、PO43F、PO77F、PE55F、LR8967、LR8981、LR8982、LR8992、LR9004、LR8956、LR8985、LR8987、UP35D、UA19T、LR9005、PO83F、PO33F、PO84F、PO94F、LR8863、LR8869、LR8889、LR8997、LR8996、LR9013、LR9019、PO9026V、PE9027V」、コグニス社製「フォトマー3005、3015、3016、3072、3982、3215、5010、5429、5430、5432、5662、5806、5930、6008、6010、6019、6184、6210、6217、6230、6891、6892、6893−20R、6363、6572、3660」、根上工業社製「アートレジンUN−9000HP、9000PEP、9200A、7600、5200、1003、1255、3320HA、3320HB、3320HC、3320HS、901T、1200TPK、6060PTM、6060P」、日本合成化学社製「紫光 UV−6630B、7000B、7510B、7461TE、3000B、3200B、3210EA、3310B、3500BA、3520TL、3700B、6100B、6640B、1400B、1700B、6300B、7550B、7605B、7610B、7620EA、7630B、7640B、2000B、2010B、2250EA、2750B」、日本化薬社製「カヤラッドR−280、R−146、R131、R−205、EX2320,R190、R130、R−300,C−0011、TCR−1234、ZFR−1122、UX−2201,UX−2301,UX3204、UX−3301、UX−4101,UX−6101、UX−7101、MAX−5101、MAX−5100,MAX−3510、UX−4101」などを挙げることができるがこれに限定されるものではない。
本発明において紫外線等の活性エネルギー線を用いてインキを硬化させる場合には、光重合開始剤を配合する。本発明で用いることができる光重合開始剤としては公知の光重合開始剤を使用することができ、分子開裂型や水素引き抜き型でラジカルを発生させる光重合開始剤を使用することが好ましい。本発明に用いることができる光重合開始剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、ラジカルを発生させる光重合開始剤とカチオンを発生させる光重合開始剤とを併用してもよい。
光重合開始剤の具体例としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタノン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−、2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−、1−(O−アセチルオキシム)、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチル−ジフェニルスルフィドなどを挙げることができるがこれに限定されるものではない。
また上記光重合開始剤に対し、増感剤として例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミンおよび4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等を併用することもできる。もちろん、上記光重合開始剤や増感剤は、活性エネルギー線硬化性化合物への溶解性に優れ、紫外線透過性を阻害しないものを選択して用いることが好ましい。
上記光重合開始剤は、重合性モノマーに対し、2〜20重量%含有することが好ましい。2重量%未満であると硬化性が著しく悪化し、20重量%より多いと、含有量が20重量%のものと硬化性が変わらないばかりか、溶解残りが発生する場合がありインクジェット吐出性が悪化する、低温で光重合開始剤が析出する、といった問題がある。
本発明のインク組成物は、ヘッドでの詰まりを防止するため、分散後および/または光ラジカル重合開始剤の溶解後に、孔径3μm以下、好ましくは孔径1μ以下のフィルターにて濾過することが好ましい。
以下実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の態様がこれらの例に限定されるものではない。また下記の実施例、比較例の詳細な条件を以下の表1、3に、結果を表2、4に示す。なお以下の表中の数字は、全て重量部を表す。
Figure 2011195694
※酸性顔料誘導体A:ジスアゾ骨格をもつ酸性顔料誘導体
酸性顔料誘導体B:キノフタロン骨格をもつ酸性顔料誘導体
酸性顔料誘導体C:ジスアゾ骨格をもち、且つ、誘導体Aとは異なる構造をもつ
PEA:フェノキシエチルアクリレート
IOA:イソオクチルアクリレート
BGDA:1,3-ブチレングリコールジアセテート
イエロー顔料分散体は、表1に記載した材料をハイスピードミキサーで均一になるまで攪拌後、得られたミルベースをダイノミルで分散した。分散は、径1mmのジルコニアビーズを充填した。分散時間に関して特に制限はないが、今回は2.5〜3.5時間が好適だった。
実施例1〜7、比較例1〜5で作製した顔料分散体を45℃で1週間保管し、経時保管前後での粘度を評価した。
経時保管前後の顔料分散体は、E型粘度計を使用し25℃にて粘度を測定した。このときの評価基準は以下の通りである。
◎:初期粘度、経時粘度ともに良好
○:初期粘度良好、経時粘度並
△:初期粘度、経時粘度どちらか一方不良
×:初期粘度、経時粘度ともに不良、またはゲル化
経時粘度は、初期粘度に対する粘度変化率を基準に評価した。具体的には、下記式にて算出した。
粘度変化率(%)={(45℃1週間保管後の粘度値)−(初期粘度値)}
/(初期粘度値)×100
計算の結果、粘度変化率が10%未満だと良好、10%以上50%未満なら並、50%以上又はゲル化した場合は不良と判断した。
Figure 2011195694
イエロー顔料分散体の評価結果を表2に示した。実施例2が最も好適な条件であったが、実施例1〜7いずれも総じて良好な傾向だった。実施例8では酸性顔料誘導体を過剰に加えたが、良好な傾向だった。一方で比較例1は分散媒をIOAに変更したものであり、IOAが低粘度であることもあり初期粘度は良好だったが、経時保管後の粘度は大きく増粘した。比較例2、3は、初期粘度、経時保管後の粘度がともに高く、比較例4は初期条件でゲル化した。
Figure 2011195694
DPGDA:ジプロピレングリコールジアクリレート
(コグニス社製「PHOTOMER4226」)
TPGDA:トリプロピレングリコールジアクリレート
(大阪有機化学工業社製「V#310HP」)
UK4101:ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート
(三菱レイヨン社製「ダイヤビーム UK−4101」)
IRGACURE 369
:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン
(BASF社製)
IRGACURE 819
:ビス(2、4、6−ジメトキシベンゾイル)−2、4、4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド
(BASF社製)
IRGACURE 907
:2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン
(BASF社製)
DAROCUR TPO
:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド
(BASF社製)
KAYACURE BMS
:4−ベンゾイル−4'−メチル−ジフェニルスルフィド
(日本化薬(株)製)
SB−PI 704
:エチル−4−(ジメチルアミノ)−ベンゾエート
(サートマー社製)
実施例8〜23のインクジェットインキを60℃で1週間保管し、経時保管前後の粘度を評価した。
経時保管前後のインクジェットインキは、E型粘度計を使用し25℃にて粘度を測定した。このときの評価基準は以下の通りである。
◎:初期粘度、経時粘度ともに良好
○:初期粘度良好、経時粘度並
△:初期粘度、経時粘度どちらか一方不良
×:初期粘度、経時粘度ともに不良、またはゲル化
経時粘度は、上記の顔料分散体経時粘度評価同様に、初期粘度に対する粘度変化率を基準に評価した。具体的には、上記同様に下記式にて算出した。
粘度変化率(%)={(60℃1週間保管後の粘度値)−(初期粘度値)}
/(初期粘度値)×100
計算の結果、粘度変化率が5%未満だと良好、5%以上10%未満なら並、10%以上は不良と判断した。
Figure 2011195694
インクジェットインキの実施例を8〜23に示した。いずれもインキ化すると初期粘度良好、経時保管後の粘度が並以上だった。中でも、酸性顔料誘導体を使用した実施例10〜15及び18〜21が経時保管後も増粘が抑えられる傾向にあった。また、酸性顔料誘導体過剰の実施例22、23は、経時保管後の粘度が不良であった。

Claims (4)

  1. 少なくとも、顔料としてC.I.ピグメントイエロー150と、櫛型骨格を持つ塩基性顔料分散剤と、芳香環をもつ活性エネルギー線硬化型モノマーとを含むことを特徴とするイエロー顔料分散体。
  2. 請求項1に記載のイエロー顔料分散体のうち、顔料と異なる骨格をもつことを特徴とする酸性顔料誘導体を含むことを特徴とする、イエロー顔料分散体。
  3. 請求項1又は2記載のイエロー顔料分散体のうち、前記酸性顔料誘導体として、ジスアゾ骨格、又はキノフタロン骨格をもつことを特徴とする酸性顔料誘導体を含むことを特徴とするイエロー顔料分散体。
  4. 請求項1〜3いずれか記載のイエロー顔料分散体を含むことを特徴とする、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ。



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