JP2011194792A - 印刷用ブランケット - Google Patents

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恵介 井上
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恭生 鶴岡
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健 吉田
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Abstract

【課題】 印刷版から印刷用ブランケットへのインキ転移率を高めた印刷用ブランケットを提供する。
【解決手段】 基材上にシリコーンゴム層を形成した反転印刷用または剥離印刷用ブランケットであって、該シリコーンゴム層がシリコーンオイルを含有することを特徴とする印刷用ブランケット。シリコーンオイルの重量平均分子量が、50〜500000であることが好ましく、シリコーンオイルの印刷用ブランケット中における含有量が、印刷用ブランケットのシリコーンゴムの総質量に対し、1〜25%で、あると好ましい。
【選択図】 図2

Description

本発明は、反転印刷用または剥離印刷用のブランケットに関し、さらに詳しくは、例えばフィルム状の基材上に、シリコーンオイルを含有するシリコーンゴム層を表面印刷層として積層した構造を有する印刷用ブランケットに関するものである。
従来、印刷用ブランケットに印刷用インキを塗布し、所望のパターンが形成された印刷版に印刷用ブランケット上のインキ塗布面を押し当てて必要なインキを印刷用ブランケット上に残し、残りの印刷用ブランケット上のインキをガラス等の基板に転写させて所望のパターンを形成するという印刷法(反転印刷法)が知られている(例えば特開平11−058921号公報、特開2000−289320号公報)(図1)。反転印刷法は電気配線パターンやカラーフィルタパターン、蛍光体パターンなど高精細なパターンを必要とする液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等の製造に利用されることが多くなっている。
さらに改良された新規な印刷法(剥離印刷法)が提案されている(例えば特開2004−249696号公報)(図2)。剥離印刷法は所望のパターンが形成された印刷版上にインキを塗布し、印刷用ブランケットを印刷版上のインキ面に押し当てて所望のパターンを印刷用ブランケット上に剥離し、剥離した印刷用ブランケット上のインキをガラス等の基板に転写させて所望のパターンを形成するという印刷法である。この剥離印刷法は反転印刷法に対して位置合わせ精度が高く、大判の基板上への印刷で大きな課題をもたないとされている。
前記の反転印刷用ブランケットおよび剥離印刷用ブランケットは通常、フィルム状の基材の片面に印刷用ゴムが積層した構造となっている。フィルム状の基材としては、金属薄膜や、樹脂フィルム等が挙げられるが、特にポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂(以下PETと略す)が、耐久性や、コスト、また様々な大きさに成型が可能であることから多く用いられている。
一方印刷用ブランケットに用いるゴムとしては、天然ゴム、NBR、CR、ウレタンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等が使われるが、特にシリコーンゴムはブランケットからガラス等の基板へのインキの転写率が高いためによく用いられている。
特開平11−058921号公報 特開2000−289320号公報 特開2004−249696号公報
しかしシリコーンゴムを用いた印刷用ブランケットでは、特に剥離印刷法について下記の問題を抱えている。それは、印刷版から印刷用ブランケットへのインキ転移性が悪いという問題であり、印刷版にインキを塗布した後、印刷版のインキパターンを印刷用ブランケットに転移・剥離しようとすると、所望のインキパターンが印刷用ブランケットに受理されず、必要なインキパターンが得られないという不具合があった。
そこで本発明の目的は上記のような状況から、印刷版から印刷用ブランケットへのインキ転移率を高めた印刷用ブランケットを提供するものである。
本発明者らは上記の課題を解決するため鋭意検討した結果、印刷用ブランケットのシリコーンゴム層にシリコーンオイルを含有させておくことで、インキを塗布した印刷版からブランケットへのインキの転移が良好に行われることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、[1]基材上にシリコーンゴム層を形成した反転印刷用または剥離印刷用ブランケットであって、該シリコーンゴム層がシリコーンオイルを含有することを特徴とする印刷用ブランケットに関する。
また、本発明は、[2]該シリコーンオイルの重量平均分子量が、50〜500000である上記[1]に記載の印刷用ブランケットに関する。
また、本発明は、[3]該シリコーンオイルの印刷用ブランケット中における含有量が、印刷用ブランケットのシリコーンゴムの総質量に対し、1〜25%である上記[1]又は[2]に記載の印刷用ブランケットに関する。
また、本発明は、[4]該シリコーンオイルの配合量が、シリコーンゴム層を形成するためのシリコーンゴム組成物100質量部に対し、0.45〜33質量部である上記[1]〜[3]のいずれかに記載の印刷用ブランケットに関する。
本発明によれば、インキを塗布した印刷版から印刷用ブランケットへのインキの転移が良好に行われ、さらに印刷用ブランケットからガラス等の基板へのインキの転写性に優れた印刷用ブランケットを提供することができる。
反転印刷法の原理説明図で、(a)は印刷用ブランケットにコーターでインキを塗布している図、(b)はブランケット上のインキを印刷版によってインキの除去をしている図、(c)はブランケット上に残ったインキを基板に転写している模式図である。 剥離印刷法の原理説明図で、(a)は剥離印刷版の図、(b)は剥離印刷版にコーターでインキを塗布している図、(c)は剥離印刷版の離型部上のインキを印刷用ブランケットにより転写・剥離している図、(d)はブランケット上に残ったインキを基板に転写している模式図である。 印刷用ブランケットの層構成の一例を示す断面模式図である。
図3は本発明の印刷用ブランケットの層構成の一例を示す断面図である。図3において印刷用ブランケットは基材と、この基材上に接着層を介して形成されたシリコーンゴム層とを備えている。接着層は基材とシリコーンゴム層との接着を強固にするために設けられているが、基材とシリコーンゴム層との間にアンカー効果による密着性・接着性があれば省略することもできる。
印刷用ブランケットの基材としては、シリコーンゴム層である表面印刷層の伸縮を抑制して、印刷の精度を向上するため、特に面方向に十分な引張強度を有し、伸縮性の小さいフィルムを用いるのが好ましい。前記フィルムとしては、例えば、印刷用ブランケットを、テンションをかけてブランケット胴に巻き付ける際に、表面印刷層(シリコーンゴム層)を補強して、前記表面印刷層が面方向に不規則に伸縮するのを抑制することができる種々のフィルムが、いずれも使用可能である。
中でも、アルミニウムやステンレス鋼等の、金属の薄板(金属箔)や、あるいは、日本工業規格JIS K7127−1999「プラスチック−引張特性の試験方法 第3部:フィルム及びシートの試験条件(ISO 527−3:1995)」に記載の試験方法によって測定される、室温(23±2℃)での引張弾性率が1000MPa以上、特に2000〜5000MPaである樹脂のフィルム等が挙げられる。また、引張弾性率が前記範囲内にある樹脂のフィルムとしては、先に説明したPETフィルム等のポリエステル樹脂フィルムや、ポリカーボネート樹脂フィルム等が挙げられ、特に先に説明したように、液晶ディスプレイパネル等の大型化に対応した大型化が容易であることから、ポリエステル樹脂フィルムが好適に使用される。
基材の厚みは0.1〜5mm、特に0.2〜0.5mmであるのが好ましい。厚みが前記範囲未満では、前記基材による表面印刷層を補強して、前記表面印刷層が面方向に不規則に伸縮するのを抑制する効果が十分に得られないおそれがある。また、印刷用ブランケットのコシが弱くなって折れ曲がったりしやすくなるため、ブランケット胴に巻き付ける作業が難しくなるおそれもある。また前記範囲を超える場合には、印刷用ブランケットのコシが強くなりすぎて、却ってブランケット胴に巻き付ける作業が難しくなるおそれがある。
接着層を形成するための接着剤としては種々の公知の接着剤を用いることができるが、特にシリコーン系の接着剤が基材とシリコーンゴムからなる表面印刷層と強固に接着するために好ましい。シリコーン系の接着剤には硬化タイプによって縮合型、付加型シリコーンに分けられるが、シリコーンゴムの硬化タイプを鑑みてこれら接着剤を選択することが望ましい。特にシリコーンゴムの硬化タイプが付加型の場合、硬化不良を起こさないので接着剤として好適に使用される。
表面印刷層に用いるシリコーンゴムとしては、例えば過酸化物加硫型シリコーンゴム、付加反応型シリコーンゴム、縮合反応型シリコーンゴム、光反応型シリコーンゴム及び光ラジカル重合反応型シリコーンゴムがある。一般的に、例えば、過酸化物加硫型シリコーンゴムは、直鎖状の高重合ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン生ゴムに有機過酸化物を配合し、加熱することによりシリコーン生ゴムを架橋してゴム弾性体を形成する方法により得られる。付加反応型シリコーンゴムは、脂肪族不飽和炭化水素基を有するポリオルガノシロキサンとポリオルガノハイドロジェンシロキサンの間の付加反応による架橋を白金触媒の存在下で行ってゴム弾性体を形成する方法により得られる。縮合反応型シリコーンゴムは、アルコキシ基やアセトキシ基、ケトオキシム基などを含有するポリオルガノシロキサン同士を水分、スズ触媒の存在下で架橋することで得られる。光反応型シリコーンゴムは、エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンを光酸発生剤の存在下で光照射することにより架橋してゴム弾性体を形成する方法により得られる。光ラジカル重合反応型シリコーンゴムは、アクリロイル基含有ポリオルガノシロキサンを光重合開始剤の存在下で光照射することにより架橋してゴム弾性体を形成する方法により得られる。
付加反応型シリコーンゴムを形成するために用いられるポリオルガノシロキサンは、ケイ素原子に結合した1価の脂肪族不飽和炭化水素基を1分子中に2個以上有する。1価の脂肪族不飽和炭化水素基としては、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基及び1−ヘキセニル基が例示される。合成が容易で、また硬化前の組成物の流動性や、硬化後の組成物の耐熱性が良好であるという観点から、ビニル基が最も好ましい。さらに、1価の脂肪族不飽和炭化水素基は、ポリオルガノシロキサン分子鎖の末端または途中のいずれに存在してもよく、その双方に存在してもよい。ただし、架橋後の組成物に優れた機械的性質を与えるためには、ポリオルガノシロキサンは、少なくとも分子鎖の両末端に1価の脂肪族不飽和炭化水素基を有していることが好ましい。
また、ポリオルガノシロキサンのケイ素原子に結合する他の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル及びドデシルなどのアルキル基、フェニルなどのアリール基、ベンジル、2−フェニルエチル及び2−フェニルプロピルなどのアラルキル基、クロロメチル、クロロフェニル、2−シアノエチル及び3,3,3−トリフルオロプロピルなどの置換炭化水素基が挙げられる。これらのうち、合成が容易であって、架橋前の流動性や形成されるゴム弾性体の圧縮弾性率などの特性のバランスが優れているという観点から、メチル基が最も好ましい。
ポリオルガノシロキサンは、直鎖状でも分岐状であってもよい。また、ポリオルガノシロキサンの重合度はとくに限定されないが、架橋前の組成物が良好な流動性および作業性を有するには、25℃における粘度が500000Pa・s以下であることが好ましい。
付加反応型シリコーンゴムを形成するために用いられるポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、分子中に含まれるヒドロシリル基がポリオルガノシロキサン中の1価の脂肪族不飽和炭化水素基に付加することにより、ポリオルガノシロキサンの架橋剤として機能する。網目構造を効率的に形成するために、ポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、ケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個有していることが好ましい。シロキサン単位のケイ素原子に結合した有機基としては、上記ポリオルガノシロキサンにおける1価の不飽和脂肪族炭化水素基以外の有機基と同様のものが挙げられ、それらの中でも、合成が容易な点から、メチル基が最も好ましい。また、ポリオルガノハイドロジェンシロキサンにおけるシロキサン骨格は、直鎖状、分岐状および環状のいずれであってもよく、またこれらの混合物を用いてもよい。ポリオルガノハイドロジェンシロキサンの重合度は特に限定されないが、同一のケイ素原子に2個以上の水素原子が結合したポリオルガノハイドロジェンシロキサンは合成が困難であることから、ポリオルガノハイドロジェンシロキサンは3個以上のシロキサン単位を有することが好ましい。
ポリオルガノハイドロジェンシロキサンの配合量は、ポリオルガノシロキサン中の1価の脂肪族不飽和炭化水素基1個に対して、ポリオルガノハイドロジェンシロキサン中のケイ素原子に結合した水素原子が0.5〜5個、好ましくは1〜3個となるような量であることが好ましい。この水素原子の存在比が0.5未満であると、架橋が不完全になる傾向があり、存在比が5を超えるような量の場合は、架橋の際に発泡が起こりやすく、表面状態が低下する傾向がある。
付加反応型シリコーンゴムには、ポリオルガノシロキサン中の1価の脂肪族不飽和炭化水素基とポリオルガノハイドロジェンシロキサンのヒドロシリル基との間の付加反応を促進させるための触媒として、白金系化合物を用いることが好ましい。白金系化合物としては、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコールの反応生成物、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、及び白金−ホスフィン錯体が例示される。ポリオルガノシロキサン及びポリオルガノハイドロジェンシロキサンへの溶解性や、触媒活性が良好な点から、塩化白金酸とアルコールの反応生成物および白金−ビニルシロキサン錯体が好ましい。白金系化合物の配合量は、ポリオルガノシロキサンに対し、白金原子換算で1〜200質量ppmであることが好ましく、1〜100質量ppmであることがさらに好ましく、2〜50質量ppmであることが特に好ましい。1質量ppm未満の場合には、硬化速度が不十分で、シリコーンブランケットの製造効率が低下する傾向があり、200質量ppmを超えると、架橋速度が過度に早まるために各成分を配合した後の作業性が損なわれる傾向がある。
付加反応型シリコーンゴムの市販品としては、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製のTSE3477,TSE3476,TSE3475,TSE3466,TSE3457,TSE3456,TSE3455,TSE3453(末尾にTがつく場合あり)などが挙げられる。
シリコーンゴムに配合されるシリコーンオイルは、ケイ素原子に結合した有機基の種類により、ストレートシリコーンオイルと変性シリコーンオイルに大別でき、さらに非反応性シリコーンオイルか反応性シリコーンオイルかにより分類されるが、それらのいずれを配合しても良い。ただし非反応性シリコーンオイルの方がシリコーンゴムの諸特性が安定するという点で好適に使用される。またシリコーンオイルにおけるシロキサン骨格は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよく、これらの混合物を用いてもよいが、直鎖状のシロキサン骨格を有するシリコーンオイルがより好ましい。このような非反応性シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アルキルシリコーンオイル、ポリエーテルシリコーンオイル、フルオロアルキルシリコーンオイル、高級脂肪酸エステルシリコーンオイル、などが例示される。市販品としては、例えば、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製のME91,ME90,ME75などのジメチルシリコーンオイルなどが挙げられる。
シリコーンオイルの重量平均分子量は50〜500000であることが好ましく、100〜100000であることがさらに好ましい。分子量が50未満の場合にはシリコーンオイルが常温でブランケットから揮発しやすくなり、また分子量が500000を超える場合ではシリコーンオイルとしての性状が失われる傾向にある。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる(標準ポリスチレンによる換算)。
印刷用ブランケットのシリコーンゴム層におけるシリコーンオイルの含有量は、印刷用ブランケットのシリコーンゴムの総質量に対し、1〜25%であることが好ましく、さらに2〜20%であることが好ましく、特に3〜15%であることが好ましい。シリコーンオイルの含有量が1%未満の時は印刷版から印刷用ブランケットへのインキの転移が良好に行われず、また含有量が25%を超えても同様の傾向が見られる。
印刷用ブランケットのシリコーンゴム層におけるシリコーンオイルの含有量は、酢酸エチルやn−ヘキサン等の有機溶剤にシリコーンゴム層を1時間浸漬してシリコーンオイルを溶出させ、さらに有機溶剤を入れ替えて同様の操作を繰り返し、シリコーンゴム層を乾燥した後のシリコーンゴム層の質量減少から求められる。
シリコーンオイルの配合量は、ポリオルガノシロキサンとポリオルガノハイドロジェンシロキサンおよび白金触媒からなるシリコーンゴム組成物100質量部に対し、0.45〜33質量部であることが好ましく、1.5〜30質量部であることがさらに好ましく、2〜20質量部であることが特に好ましい。シリコーンオイルの配合量が0.45質量部未満の時は印刷版から印刷用ブランケットへのインキの転移が良好に行われず、また配合量が33質量部を超えても同様の傾向が見られる。
以下、本発明を実施例により更に詳述するが,本発明はこれによって限定されるものではない。
(実施例1)
膜厚250μmのPETに下記組成の付加反応型シリコーンを配合して600μmの厚みで塗布し、90℃で120分加熱してシリコーンオイルを含有したシリコーンゴム層を形成した。
(a)TSE3466T(A)(高硬度付加型タイプ、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製):100質量部
(b)TSE3466T(B)(高硬度付加型タイプ、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製):10質量部
(c)ME90(シリコーンオイル(ポリジメチルシロキサン、重量平均分子量約1000、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製):5質量部

形成したシリコーンゴム層を酢酸エチルに1時間浸漬し、酢酸エチルを取替え、さらに同様の操作を2回繰り返し行った。この結果、シリコーンゴム層の総質量に対し、シリコーンオイルが5.7%含まれていることが分かった。この後、PS版(東レ株式会社製)にインキを塗布し、作製した印刷用ブランケットを押し当ててから離したところ、PS版のシリコーンパターン上のインキが印刷用ブランケット上に良好に転移した。さらに印刷用ブランケットをガラス基板に押し当てたところ、印刷用ブランケット上のインキがガラス基板に良好に転写した。
(実施例2)
膜厚50μmのPETに下記組成の付加反応型シリコーンを配合して600μmの厚みで塗布し、90℃で120分加熱してシリコーンオイルを含有したシリコーンゴム層を形成した。
(a)TSE3466T(A)(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製):100質量部
(b)TSE3466T(B)(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製):10質量部
(c)ME90(シリコーンオイル、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製):5質量部

形成したシリコーンゴム層を酢酸エチルに1時間浸漬し、酢酸エチルを取替え、さらに同様の操作を2回繰り返し行った。この結果、シリコーンゴム層の総質量に対し、シリコーンオイルが5.8%含まれていることが分かった。
次に膜厚250μmのPETに下記組成のシリコーン系接着剤を膜厚100μmで塗布し、ヘキサンを乾燥させた。
(d)KE1800T(A)(付加反応型、信越シリコーン株式会社製):100質量部
(e)KE1800T(B)(付加反応型、信越シリコーン株式会社製):100質量部
(f)ヘキサン(和光純薬工業株式会社製):600質量量部
(g)SRX−212(付加反応型用触媒、東レ・ダウコーニング株式会社製):0.5質量部
そしてさらに接着剤を塗布したPETの接着剤塗布面を先に形成したPETのシリコーンゴム面に貼り合わせ、70℃で5分加熱した後、シリコーンゴム層側のPETをはく離して接着剤を塗布したPET上にシリコーンゴム層を形成した。このようにして得た印刷用ブランケットを実施例1と同様に印刷試験を行ったところ、PS版から印刷用ブランケットへインキが良好に転移し、印刷用ブランケット上のインキはガラスへ良好に転写した。
(実施例3)
シリコーンゴムを下記組成に変更した以外は、実施例1と同様にブランケットを作製した。
(a)TSE3455T(A)(中硬度付加型タイプ、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製):100質量部
(b)TSE3455T(B)(中硬度付加型タイプ、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製):10質量部
(c)ME90(シリコーンオイル、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製):5質量部

形成したシリコーンゴム層を酢酸エチルに1時間浸漬し、酢酸エチルを取替え、さらに同様の操作を2回繰り返し行った。この結果、シリコーンゴム層の総質量に対し、シリコーンオイルが6.1%含まれていることが分かった。このようにして得た印刷用ブランケットを実施例1と同様に印刷試験を行ったところ、PS版から印刷用ブランケットへインキが良好に転移し、印刷用ブランケット上のインキはガラスへ良好に転写した。
(比較例)
シリコーンゴム層を下記組成に変更した以外は、実施例1と同様に印刷用ブランケットを作製した。
(a)TSE3466T(A)(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製):100質量部
(b)TSE3466T(B)(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製):10質量部

形成したシリコーンゴム層を酢酸エチルに1時間浸漬し、酢酸エチルを取替え、さらに同様の操作を2回繰り返し行った。この結果シリコーンゴム層の総質量に対し、シリコーンオイルは0.8%しか含まれていないことが分かった。この印刷用ブランケットを実施例1と同様に印刷試験を行ったところ、PS版のシリコーンパターン上のインキがブランケットへ部分的にしか転移しなかった。ブランケットに転移したインキはガラスへ良好に転写した。
1 印刷用ブランケット
2 インキ
3 コーター
4 反転印刷用の印刷版(ガラス等)
5 被印刷基板(ガラス等)
6 剥離印刷用の印刷版
7 インキ保持部(アルミ等)
8 インキ離型部(シリコーンゴム等)
9 インキ
10 被印刷基板(ガラス等)
11 印刷用ブランケット
12 基材
13 接着層
14 シリコーンゴム層

Claims (4)

  1. 基材上にシリコーンゴム層を形成した反転印刷用または剥離印刷用ブランケットであって、該シリコーンゴム層がシリコーンオイルを含有することを特徴とする印刷用ブランケット。
  2. 該シリコーンオイルの重量平均分子量が、50〜500000である請求項1に記載の印刷用ブランケット。
  3. 該シリコーンオイルの印刷用ブランケット中における含有量が、印刷用ブランケットのシリコーンゴムの総質量に対し、1〜25%である請求項1又は2に記載の印刷用ブランケット。
  4. 該シリコーンオイルの配合量が、シリコーンゴム層を形成するためのシリコーンゴム組成物100質量部に対し、0.45〜33質量部である請求項1〜3のいずれかに記載の印刷用ブランケット。
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