JP2011012092A - 付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物、それを用いた感圧接着フィルムおよび感圧接着フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】50℃〜80℃の低温下でも、1分未満の短時間で安定して硬化させることができ、耐熱性に乏しく、有機溶剤により膨潤し易いポリオレフィンフィルムのような基材に対しても塗工の際に基材の変形や膨潤の問題を生じることなく、接着特性および外観に優れた感圧接着フィルムを得ることが可能な付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物、それを用いた感圧接着フィルムおよび感圧接着フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】全体の30〜100質量%がエーテル系溶剤である有機溶剤に分散されていることを特徴とする、付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物。該シリコーン感圧接着剤組成物をポリオレフィンフィルム等の基材上に塗布し、50℃〜80℃の範囲内で硬化させることを特徴とするシリコーン感圧接着層の形成方法。
【選択図】なし
【解決手段】全体の30〜100質量%がエーテル系溶剤である有機溶剤に分散されていることを特徴とする、付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物。該シリコーン感圧接着剤組成物をポリオレフィンフィルム等の基材上に塗布し、50℃〜80℃の範囲内で硬化させることを特徴とするシリコーン感圧接着層の形成方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、50℃〜80℃の低温下でも、1分未満の短時間で安定して硬化させることができ、かつ耐熱性に乏しく、有機溶剤により膨潤し易いポリオレフィンフィルムのような基材に対しても塗工の際に基材の変形や膨潤の問題を生じることなく、接着特性および外観に優れた感圧接着フィルムを得ることが可能な付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物、それを用いた感圧接着フィルムおよび感圧接着フィルムの製造方法に関する。
シリコーン系感圧接着剤組成物は、アクリル系やゴム系の感圧接着剤組成物と比較して、電気絶縁性、耐熱性、耐寒性、各種被着体に対する粘着性に優れるという特徴を有することから、耐熱テープ、電気絶縁テープ、ヒートシールテープ、メッキマスキングテープ、熱処理用マスキングテープ等の用途で使用されている。これらのシリコーン系感圧接着剤組成物は、その硬化機構により、付加反応硬化型、縮合反応硬化型、パーオキサイド硬化型に分類され、加熱によって速やかに硬化することから、付加反応硬化型のものが好適に使用されている。
付加反応硬化型のシリコーン系感圧接着剤組成物は、一般的に、分子鎖両末端のケイ素原子にアルケニル基を結合したジオルガノポリシロキサン、R3SiO1/2単位(式中、Rはアルキル基、アルケニル基、または水酸基である。)とSiO4/2単位からなるオルガノポリシロキサンレジン、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン、白金系触媒および有機溶剤からなるシリコーン系感圧接着剤が知られており、下記特許文献1〜4に記載の組成物が例示される。また、幾つかのシリコーン系感圧接着剤(特許文献5〜8)は、比較的低温で硬化させることが可能である旨が記載されている。
これらのシリコーン系感圧接着剤は、有機溶剤に分散して使用することは、シリコーン系感圧接着剤に係る特許文献に一般的に記載されている。特許文献等において、有機溶剤は一般に広く例示されており、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素溶剤、ヘキサン、オクタン、イソパラフィンなどの脂肪族系炭化水素溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸イソブチルなどのエステル系溶剤、ジイソプロピルエーテル、1、4−ジオキサンなどのエーテル系溶剤、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンなどの重合度3〜6の環状ポリシロキサン類、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、メチルペンタフルオロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素が例示されることが一般的である。
しかしながら、これらの特許文献等で好適に用いられる有機溶剤はトルエンまたはキシレンであることが一般的であり、特定の有機溶剤が低温下での硬化特性に及ぼす影響は記載も示唆もされていない。さらに、これらの有機溶剤が特定の基材に与える影響について、記載も示唆もされていない。
さらに、「低温」での硬化特性に優れることが発明の硬化として記載されたシリコーン系感圧接着剤組成物(特許文献5〜8)が提案されているが、これらの感圧接着剤組成物は、実際には、低温では硬化に長時間を要するという問題がある。すなわち、該シリコーン系感圧接着剤組成物の硬化には、70℃で8時間あるいは80℃で4時間(特許文献5)の硬化条件か、80℃以上かつ2分以上(特許文献6〜8)の硬化条件が必要であり、付加反応硬化型のシリコーン系感圧接着剤組成物を50℃〜80℃の低温下かつ1分未満の短い硬化時間で硬化させることは、何ら開示されていない。このため、工業的に大量生産する上でサイクルタイムの増大等の問題があった。特に、耐熱性に乏しいポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンからなる基材(フィルム)にこれらの付加反応硬化型のシリコーン系感圧接着剤組成物を適用して、接着テープ等の感圧接着フィルム製品を製造する上で、十分に満足できるものではなかった。
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、50℃〜80℃の低温下でも、1分未満の短時間で安定して硬化させることができる付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物を提供するものである。
さらに、発明者らは、本願発明が解決すべき新たな技術的課題を発見した。前記の通り、公知の付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物は、有機溶剤、好適にはトルエンまたはキシレンに分散されて基材に塗工され、加熱硬化されるのが一般的である。しかしながら、耐熱性に乏しいポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンからなる基材(フィルム)に対してトルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素溶剤に分散させた付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物を塗工すると、トルエン等の有機溶剤によりポリオレフィンからなる基材が膨潤して、塗工時に基材の変形が発生する。このため、付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物を硬化させてなる感圧接着層を備えたポリオレフィンからなる基材を、基材の変形や膨潤の問題を生じることなく得ることができなかった。
そこで、本発明は、耐熱性に乏しく、有機溶剤により膨潤し易いポリオレフィンフィルムのような基材に対しても塗工後に基材の変形や膨潤の問題を生じることなく、接着特性および外観に優れた感圧接着フィルムを得ることが可能な付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物、それを用いた感圧接着フィルムおよび感圧接着フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的は、エーテル系溶剤の含有量が特定の範囲にある有機溶剤に分散されていることを特徴とする付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物により達成される。すなわち、「有機溶剤全体の30〜100質量%がエーテル系溶剤である有機溶剤」に分散されていることを特徴とする、付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物により達成される。さらに、上記目的は、該シリコーン感圧接着剤組成物をポリオレフィンフィルム等の基材上に塗布し、50℃〜80℃の範囲内で硬化させることを特徴とするシリコーン感圧接着層の形成方法により達成される。
すなわち、上記目的は、
「[1] 有機溶剤全体の30〜100質量%がエーテル系溶剤である有機溶剤
に分散されていることを特徴とする、付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物。
[2] (A)アルケニル基含有ポリジオルガノシロキサン 100質量部、
(B)R3SiO0.5単位及びSiO2単位を含有し、R3SiO0.5単位/SiO2単位のモル比が0.6〜1.7であるポリオルガノシロキサン(Rは炭素数1〜10の1価炭化水素基)1〜400質量部、
(C)一分子中に2以上のケイ素結合水素原子(Si−H)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン (A)成分中のアルケニル基に対する(C)成分中のSiH基のモル比が2〜50となる量、
(D)白金系触媒 白金系金属量で成分(A)〜成分(C)の合計量に対して1〜5000ppmとなる量
(E)有機溶剤全体の30〜100質量%がエーテル系溶剤である有機溶剤
(A)〜(D)成分の合計100質量部に対して10〜1900質量部となる量 を含有することを特徴とする[1]に記載の付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物。
[3] 上記(E)成分が、有機溶剤全体の50〜100質量%がジアルキルエーテルである有機溶剤であることを特徴とする[1]または[2]に記載の付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物。
[4] 上記(A)〜(E)成分を含み、反応制御剤としてアセチレンアルコール類を含む[1] 〜[3]に記載のいずれか1項に記載の付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物。
[5] ポリオレフィンフィルムの少なくとも1面に[1] 〜[4]のいずれか1項に記載のシリコーン感圧接着剤組成物の硬化物層が積層されていることを特徴とする感圧接着フィルム。
[6] [1] 〜[4]のいずれか1項に記載のシリコーン感圧接着剤組成物を基材上に塗布し、50℃〜80℃の範囲内で硬化させることを特徴とするシリコーン感圧接着層の形成方法。
[7] ポリオレフィンフィルムの少なくとも1面に[1] 〜[4]のいずれか1項に記載のシリコーン感圧接着剤組成物を塗布し、50℃〜80℃の範囲内で硬化させることを特徴とする感圧接着フィルムの製造方法。」により達成される。
「[1] 有機溶剤全体の30〜100質量%がエーテル系溶剤である有機溶剤
に分散されていることを特徴とする、付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物。
[2] (A)アルケニル基含有ポリジオルガノシロキサン 100質量部、
(B)R3SiO0.5単位及びSiO2単位を含有し、R3SiO0.5単位/SiO2単位のモル比が0.6〜1.7であるポリオルガノシロキサン(Rは炭素数1〜10の1価炭化水素基)1〜400質量部、
(C)一分子中に2以上のケイ素結合水素原子(Si−H)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン (A)成分中のアルケニル基に対する(C)成分中のSiH基のモル比が2〜50となる量、
(D)白金系触媒 白金系金属量で成分(A)〜成分(C)の合計量に対して1〜5000ppmとなる量
(E)有機溶剤全体の30〜100質量%がエーテル系溶剤である有機溶剤
(A)〜(D)成分の合計100質量部に対して10〜1900質量部となる量 を含有することを特徴とする[1]に記載の付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物。
[3] 上記(E)成分が、有機溶剤全体の50〜100質量%がジアルキルエーテルである有機溶剤であることを特徴とする[1]または[2]に記載の付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物。
[4] 上記(A)〜(E)成分を含み、反応制御剤としてアセチレンアルコール類を含む[1] 〜[3]に記載のいずれか1項に記載の付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物。
[5] ポリオレフィンフィルムの少なくとも1面に[1] 〜[4]のいずれか1項に記載のシリコーン感圧接着剤組成物の硬化物層が積層されていることを特徴とする感圧接着フィルム。
[6] [1] 〜[4]のいずれか1項に記載のシリコーン感圧接着剤組成物を基材上に塗布し、50℃〜80℃の範囲内で硬化させることを特徴とするシリコーン感圧接着層の形成方法。
[7] ポリオレフィンフィルムの少なくとも1面に[1] 〜[4]のいずれか1項に記載のシリコーン感圧接着剤組成物を塗布し、50℃〜80℃の範囲内で硬化させることを特徴とする感圧接着フィルムの製造方法。」により達成される。
本発明により、50℃〜80℃の低温下でも、1分未満の短時間で安定して硬化させることができる付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物を提供することができる。さらに、耐熱性に乏しく、有機溶剤により膨潤し易いポリオレフィンフィルムのような基材に対しても塗工後に基材の変形や膨潤の問題を生じることなく、接着特性および外観に優れた感圧接着フィルムおよび該感圧接着フィルムの製造方法を提供することができる。
はじめに、本発明の付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物について詳細に説明する。本発明の付加反応硬化型シリコーン系感圧接着剤組成物は、(E)有機溶剤全体の30〜100質量%がエーテル系溶剤である有機溶剤 に分散されていることを特徴とする。かかる特定の有機溶剤に、付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物を分散させて使用することにより、優れた低温硬化特性を実現することができる。さらに、かかる特定の有機溶剤を用いることにより、トルエン等の有機溶剤と付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物を組み合わせて使用すると、基材の膨潤という問題を生じるポリオレフィンフィルム等に対しても塗工後に基材の変形や膨潤の問題を生じないという技術的効果を実現することができる。
上記の(E)成分は、有機溶剤全体の30〜100質量%がエーテル系溶剤である有機溶剤であり、全体の50〜100質量%がエーテル系溶剤であることが好ましく、75〜100質量%がエーテル系溶剤であることがより好ましい。最も好適には、付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物が分散された有機溶剤が実質的にエーテル系溶剤のみからなることであり、該有機溶剤全体の90〜100質量%がエーテル系溶剤であることが最も好ましい。
上記のエーテル系溶剤は、分子中にエーテル結合(−O−)を有する有機溶剤であり、具体的には、ジエチルエーテル(沸点35℃)、ジプロピルエーテル(沸点88−90℃)、ジイソプロピルエーテル(沸点69℃)、ジブチルエーテル(沸点140−143℃)、1,2−ジメトキシエタン(沸点82−83℃)、1,2−ジエトキシエタン(?)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(沸点162℃)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(沸点189℃)、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル(沸点120℃)、1,4−ジオキサン(沸点101℃)などのエーテル系溶剤が例示される。本発明において(E)成分として好適なエーテル系溶剤は、ジアルキルエーテル類であり、沸点、安全性、水との混和性などを考慮するとジイソプロピルエーテルが最も好ましい。
(E)成分である有機溶媒は、全体の30〜100質量%がエーテル系溶剤であることを特徴とするが、その他の非エーテル系溶剤との混合物であっても良い。例えば、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素溶剤、ヘキサン、オクタン、イソパラフィンなどの脂肪族系炭化水素溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸イソブチルなどのエステル系溶剤、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンなどの重合度3〜6の環状ポリシロキサン類、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、メチルペンタフルオロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素との混合物が例示される。ただし、前記の通り、本願発明の技術的効果の点からは、エーテル系溶剤以外の有機溶媒を含まない方が有利である。そこで、本発明の組成物の調製段階で、極力、トルエン、キシレン等のエーテル系溶剤以外の有機溶剤をストリッピング等の手段を用いて除去しておくことが好ましい。
本発明の付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物は、アルケニル基含有ポリジオルガノシロキサン、R1 3SiO0.5単位及びSiO2単位を含有してなるポリオルガノシロキサン、オルガノハイドロジェンポリシロキサン、白金系触媒および(E)成分である有機溶剤全体の30〜100質量%がエーテル系溶剤である有機溶剤を含有してなる。
(E)成分の配合量は、上記の他の成分を均一に分散させることができれば、特にその制限はない。一般には、上記の他の成分を合計した質量を100質量部として、(E)成分の配合量が10〜1900質量部となる量であることが好ましく、20〜500質量部となる量が特に好ましい。(E)成分が全体の90〜100質量%がエーテル系溶剤である有機溶剤である場合、(E)成分の配合量は上記の他の成分100質量部に対して20〜400質量部となる量が特に好ましい。
本発明の付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物は、前記の(E)成分を含有してなるものであるが、低温における硬化特性、糊残り等を含む感圧接着層の接着特性の観点から、以下の(A)〜(E)成分を含有してなる付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物が好ましい。なお、(E)成分およびその好適な含有量については、既に説明した通りである。
すなわち、(A)アルケニル基含有ポリジオルガノシロキサン、(B)R3SiO0.5単位及びSiO2単位を含有し、R3SiO0.5単位/SiO2単位のモル比が0.6〜1.7であるポリオルガノシロキサン(Rは炭素数1〜10の1価炭化水素基)、(C)一分子中に2以上のケイ素結合水素原子(Si−H)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(D)白金系触媒 および(E)有機溶剤全体の30〜100質量%がエーテル系溶剤である有機溶剤を含有してなる付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物が好ましい。
上式中、R1は非置換もしくは置換の一価の炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニリル基などのアリール基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などのシクロアルキル基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基等のアラルキル基;およびこれらの一価の飽和炭化水素基の一個以上の水素原子がフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、シアノ基などで置換された基、例えば、クロロメチル基、2−ブロモエチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、シアノエチル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基などが挙げられる。工業的には、R1はメチル基またはフェニル基が特に好ましい。
Xは炭素原子数2〜10のアルケニル基であり、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基などが例示される。好ましくは炭素数2〜6のアルケニル基であり、ビニル基またはヘキセニル基が好ましい。また、R2は、R1、Xまたはシラノール基(―OH)から選択される基であるが、s=0のとき、R2のいずれか一方はXである。また、R2がビニル基またはヘキセニル基であることが特に好ましい。
rは5以上の数であり、sは0または正の数である。r+sは100〜100,000,000の範囲の数であることが好ましく、(A)成分の室温における性状はオイル状、生ゴム状であればよく、(A)成分の粘度は25℃において50mPa・s以上、特に100mPa・s以上が好ましく、このとき2種以上を併用してもよい。50mPa・s以下のものでは平滑な塗工面が作りにくい、あるいは感圧接着性が発現されにくいため不適である。また、生ゴム状のものであれば、30%の濃度となるようにトルエンで溶解したときの粘度が100000mPa・s以下であることが好ましい。なお、本願発明においては、かかる生ゴム状の(A)成分は、トルエンではなく、上記の(F)成分である有機溶剤に分散して配合することが好ましい。
(B)成分はR3SiO0.5単位及びSiO2単位を含有し、R3SiO0.5単位/SiO2単位のモル比が0.6〜1.7であるポリオルガノシロキサンである。(B)成分を構成するSiO4/2単位に対するR4 3SiO1/2単位のモル比はより好ましくは、0.5〜1.0であり、さらに好ましくは0.6〜0.9の範囲内である。R4 3SiO1/2単位のモル比が前記下限未満では得られる感圧接着剤の粘着力やタックが低下する場合があるからであり、該モル比が前記上限を超えると得られる感圧接着剤の凝集力(保持力)が低下する傾向があるからである。また、また、本発明の特性を損なわない範囲でRSiO1.5単位,R2SiO単位を(B)成分中に含有させることも可能であり、(B)成分は、その分子量やR3SiO0.5単位/SiO2単位のモル比が異なる2種以上のポリオルガノシロキサンを併用することができる。
Rは炭素原子数1〜10の1価炭化水素基であり、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、フェニル基、炭素原子数6〜10のシクロアルキル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等が例示される。本発明組成物を硬化させてなる感圧接着層の低移行性の見地から、Rの90モル%以上が炭素原子数1〜6のアルキル基またはフェニル基であることが好ましく、Rの95〜100モル%がメチル基であることが特に好ましい。また、(B)成分は、シラノール基(Si−OH)を含有するポリオルガノシロキサンであってもよく、シラノール基含有量は0〜4.0重量%であることが好ましい。
本発明の付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物において、上記の(A)、(B)成分は単純に混合したものを使用してもよいし、(A)成分がシラノール基を有する場合には、予め(A)、(B)成分の一部または全部を縮合反応物として使用することができる。縮合反応を行うには、有機溶剤に溶解した(A)、(B)成分の混合物をアルカリ性触媒を用い、室温ないし還流下で反応させればよい。該縮合反応の終点は、縮合反応物の粘度が一定になった時、または最大値に達したのちわずかに減少することにより確認することができる。
成分(B)の配合量は、成分(A)100重量部に対して 1〜400重量部の範囲であることが好ましく、30〜250重量部の範囲であることが特に好ましい。成分(B)の配合量が前記下限未満である場合または前記上限を超える場合には、感圧接着性が不十分となる場合がある。
(C)成分は、一分子中に2以上のケイ素結合水素原子(Si−H)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、本発明にかかるシリコーン系感圧接着剤組成物の架橋剤である。かかる(C)成分は、好適には、下記一般式(2)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、成分(A)に含まれるケイ素原子結合アルケニル基と付加反応(ヒドロシリル化反応)することにより、硬化して感圧接着層を形成する。(C)成分として2種以上を併用してもよい。
式中、R1は非置換もしくは置換の一価の飽和炭化水素基であり、前記同様の基が例示される。また、pは正の整数であり、qは2以上の整数であり、p,qは10≦(p+q)≦200の関係を満たすものである。(p+q)が前記下限未満では硬化条件によっては、揮発して十分硬化しない可能性がある。また、前記上限を超えると浴経時でゲルが生成する可能性がある。さらに、p,qは0.3≦q/(p+q)≦1の関係を満たすことが好ましい。q/(p+q)が前記下限未満では、本発明にかかる付加反応硬化型シリコーン系感圧接着剤組成物の硬化が不十分となる場合があるからである。
(C)成分の配合量は、(A)成分中のアルケニル基に対する(C)成分中のケイ素原子結合水素原子(SiH)基のモル比が2〜50となる量であり、好適には、2〜20となる量である。(C)成分の配合量が、系中に存在するケイ素原子結合アルケニル基の合計に対して、アルケニル基1個あたり、2個未満のケイ素原子結合水素原子を与える量では硬化が不十分となり、加熱保持後に被着体上に糊残りが見られる場合がある。また、(C)成分の配合量が、系中に存在するケイ素原子結合アルケニル基の合計に対して、アルケニル基1個あたり、50個を超えるケイ素原子結合水素原子を与える量では、(C)成分がシリコーン残留物として視認されやすくなる場合がある。
(D)成分は白金系触媒であり、系中に存在するケイ素原子結合アルケニル基と、ケイ素原子結合水素原子との付加反応(ヒドロシリル化反応)を促進する触媒である。好ましい白金系触媒として具体的には塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸,塩化白金酸のオレフィン錯体,塩化白金酸とケトン類との錯体,塩化白金酸とビニルシロキサンとの錯体、四塩化白金、白金微粉末、アルミナまたはシリカの担体に固体状白金を担持させたもの、白金黒、白金のオレフィン錯体、白金のアルケニルシロキサン錯体、白金のカルボニル錯体、これらの白金系触媒を含むメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコーン樹脂等の熱可塑性有機樹脂粉末の白金系触媒が例示される。
本発明において、成分(D)の使用量は、上記の成分(A)〜成分(C)の合計量に対し成分(D)中の白金系金属量が1〜5,000ppmとなる範囲であり、1〜1,000ppmとなる範囲であることが好ましく、5〜200ppmの範囲にあることが好ましい。(D)成分の使用量が前記下限未満であると、特に、50℃〜80℃の低温下でシリコーン系感圧接着剤組成物の硬化速度が著しく遅くなり、実用的ではない場合がある。また、成分(E)の配合量が前記上限を超えると、得られたシリコーン系感圧接着剤組成物に着色等の問題を生じる場合がある。
本発明にかかる付加反応硬化型シリコーン系感圧接着剤組成物には、付加反応を遅延させ、室温での硬化を抑制する等の硬化速度を調節するための制御剤を添加することができる。具体的には2−メチル−3−ブチン−2−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−メチル−1−ペンテン−3−オール、2−フェニル−3−ブチン−2−オール、1−エチニルシクロヘキサノール等のアルキンアルコール;3−メチル−3−トリメチルシロキシ−1−ブチン、3−メチル−3−トリメチルシロキシ−1−ペンチン、3,5−ジメチル−3−トリメチルシロキシ−1−ヘキシン、3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等とエンイン化合物;1−エチニル−1−トリメチルシロキシシクロヘキサン、ビス(2,2−ジメチル−3−ブチノキシ)ジメチルシラン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン等のアルケニルシロキサンが例示される。
上記制御剤の配合量は、本組成物の硬化速度を調節するための有効量であり、一般には、上記の(A)、(B)成分の合計100質量部に対して0〜5.0質量部であることが好ましく、特に0.05〜2.0重量部が好ましい。5.0重量部を超えると、得られたシリコーン系感圧接着剤組成物の硬化速度が著しく遅くなることがある。
さらに、本発明にかかる付加反応硬化型シリコーン系感圧接着剤組成物には、接着促進剤として、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物を適宜配合することができる。
本発明にかかる付加反応硬化型シリコーン系感圧接着剤組成物には、上記各成分以外に任意成分を添加することができる。例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリジメチルジフェニルシロキサンなどの非反応性のポリオルガノシロキサン;フェノール系、キノン系、アミン系、リン系、ホスファイト系、イオウ系、チオエーテル系などの酸化防止剤;トリアゾール系、ベンゾフェノン系などの光安定剤;リン酸エステル系、ハロゲン系、リン系、アンチモン系などの難燃剤;カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤などからなる1種類以上の帯電防止剤;染料、顔料などである。特に、帯電防止剤の添加が好ましい。
本発明のシリコーン系感圧接着剤組成物は、上記成分(A)〜成分(E)および必要に応じてその他任意の成分を混合することにより調製することができる。各成分の均一混合は、各種攪拌機あるいは混練機を用いて混合することにより行なわれる。
本発明組成物は、前記成分(A)〜成分(E)を単に均一に混合することにより製造することができる。各成分の添加順序は特に制限されるものではないが、混合後、直ちに使用しないときは、成分(A)、(B)、および成分(C)からなる混合物と成分(D)、成分(E)を別々に保存しておき、使用直前に両者を混合することができる。これらの硬化前の混合物は、各々長期保存安定性に優れ、濁り等の外観上の変化を生じないという利点を有する。なお、保管時においても、各成分を(E)有機溶剤全体の30〜100質量%がエーテル系溶剤である有機溶剤に分散させておいても良い。
本発明にかかるシリコーン系感圧接着剤組成物は、種々の基材に塗工し、所定の条件にて硬化させることにより粘着剤層を得ることができる。また、組成物は全体が(E)有機溶剤全体の30〜100質量%がエーテル系溶剤である有機溶剤に分散されており、基材への均一な塗工が容易である。前記塗工方法としては、浸漬、スプレー、グラビアコート、オフセットコート、オフセットグラビア、オフセット転写ロールコーター等を用いたロールコート、リバースロールコート、エアナイフコート、カーテンフローコーター等を用いたカーテンコート、コンマコート、マイヤーバー、その他公知の硬化層を形成する目的で使用される方法が制限なく使用できる。塗工量は用途に応じて設定されるが、典型的には、硬化したあとの感圧接着層の厚みとして2〜200μmであり、より好適には2〜50μmである。
さらに、塗工後には、室温もしくは50〜200℃の温度条件下で加熱することにより硬化させて、前記基材の表面に感圧接着層を形成することができる。本発明の付加反応硬化型シリコーン系感圧接着剤組成物は特に、低温下における硬化特性に著しく優れており、付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物を基材上に塗布し、50℃〜80℃の低温で加熱した場合であっても、30秒〜1分(60秒)未満の短時間で安定して硬化させることができる。すなわち、本発明の付加反応硬化型シリコーン系感圧接着剤組成物を用いることにより、シリコーン系感圧接着層を備えた基材を、50℃〜80℃の温度条件下、より好適には55〜75℃の温度条件下において、30秒〜1分(60秒)未満の短時間の硬化時間で得ることができる。
以下、本発明にかかる感圧接着フィルムについて詳細に説明する。
本発明の感圧接着フィルムは、基材である支持フィルム上に、前記の本発明にかかるシリコーン系感圧接着剤組成物を硬化してなる感圧接着層を有する感圧接着フィルムであることを特徴とする。
本発明の感圧接着フィルムは、基材である支持フィルム上に、前記の本発明にかかるシリコーン系感圧接着剤組成物を硬化してなる感圧接着層を有する感圧接着フィルムであることを特徴とする。
支持フィルムはポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどのプラスチックフィルム、アルミニウム箔、銅箔などの金属箔、和紙、合成紙、ポリエチレンラミネート紙などの紙、布、ガラス繊維、これらのうちの複数を積層してなる複合基材が挙げられる。
特に、本発明のシリコーン系感圧接着剤組成物は、低温硬化特性に優れ、膨潤の問題を生じないことから、耐熱性に乏しく、トルエン等の有機溶剤により膨潤し易いポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンからなる支持フィルムに適用して感圧接着層を形成させることが特に好適である。梱包用テープ等では、上記支持フィルムとしてポリプロピレン等のポリオレフィン系材料を溶融押出成型により透明なフィルムにして得られる延伸ポリオレフィンフィルムが好適に例示される。
フィルムの厚さは特に制限されないが、通常5〜300μm程度である。さらに、支持フィルムと感圧接着層の密着性を向上させるために、プライマー処理、コロナ処理、エッチング処理、プラズマ処理された支持フィルムを用いてもよい。なお、使用可能なプライマー組成物としては、末端にSiOH基を有するポリジオルガノシロキサン、SiH基を有するポリシロキサンおよびまたはアルコキシ基を有するポリシロキサン、縮合反応触媒、を含有する縮合型シリコーンプライマー組成物や、ビニル基などのアルケニル基を有するポリジオルガノポリシロキサン、SiH基を有するポリシロキサン、付加反応触媒、を含有する付加型シリコーンプライマー組成物、があげられる。
本発明の感圧接着フィルムは、本発明にかかるシリコーン系感圧接着剤組成物を、前記支持フィルムに塗工した後、50℃〜80℃の低温で加熱した場合であっても、30秒〜1分(60秒)未満の短時間で安定して硬化させることができる。すなわち、本発明の付加反応硬化型シリコーン系感圧接着剤組成物を用いることにより、感圧接着フィルム、特に好適にはポリオレフィンからなる支持フィルムを有する感圧接着フィルムを、50℃〜80℃の温度条件下、より好適には55〜75℃の温度条件下において、30秒〜1分(60秒)未満の短時間の硬化時間で得ることができる。最も好適には、55℃〜75℃の温度条件下で、30秒〜50秒の硬化時間で感圧接着フィルムを製造することが可能である。塗工方法は、前記と同様の方法が例示される。
支持フィルムの粘着層面と反対面には、傷つき防止、汚れ防止、指紋付着防止、防眩、反射防止、帯電防止などの処理などの表面処理されたものが好ましい。支持フィルムに粘着層を塗工してから上記の各表面処理をしてもよいし、表面処理してから粘着層を塗工してもよい。
傷つき防止処理(ハードコート処理)としては、アクリレート系、シリコーン系、オキセタン系、無機系、有機無機ハイブリッド系などのハードコート剤による処理があげられる。
防汚処理としては、フッ素系、シリコーン系、セラミック系、光触媒系などの防汚処理剤による処理があげられる。
反射防止処理としては、フッ素系、シリコーン系などの反射防止剤の塗工によるウェット処理や、蒸着やスパッタリングによるドライ処理があげられる。帯電防止処理としては、界面活性剤系、シリコーン系、有機ホウ素系、導電性高分子系、金属酸化物系、蒸着金属系などの帯電防止剤による処理があげられる。
本発明のシリコーン粘着剤組成物を用いて製造した感圧接着フィルムは柔軟性が高く、非平面状の対象物に貼りつける際にも気泡巻き込みがない。本発明にかかるシリコーン系感圧接着剤組成物からなる感圧接着層は貼付後にはひとりでにずれたり剥がれたりしないが、手で剥離するのは容易であることから、次のような各種ディスプレー用途に好適である。テレビ受像機、コンピューター用モニター、携帯情報端末用モニター、監視用モニター、ビデオカメラ、デジタルカメラ、携帯電話、携帯情報端末、自動車などの計器盤用ディスプレイ、種々の設備・装置・機器の計器盤用ディスプレイ、自動券売機、現金自動預け払い機、など、文字や記号、画像を表示するための種々のフラットパネルディスプレイ(FPD)に使用することができる。装置としては、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、表面電解ディスプレイ(SED)、電界放出型ディスプレイ(FED)などの表示装置や、これらを利用したタッチパネルに応用が可能である。本発明のフィルムは、これらの、ディスプレイ表面の傷つき防止、汚れ防止、指紋付着防止、帯電防止、反射防止、のぞき見防止などの目的で使用される。
また、本発明のシリコーン粘着剤組成物は、低温硬化特性に優れ、ポリオレフィンフィルムに対する膨潤が抑制されるため、粘着テープ、シート、ラベルなどを製造することができ、また、剥離コーティングを行った剥離フィルムや剥離紙に塗工し、硬化を行った後、上記の基材に貼り合わせる転写法により粘着テープ、シート、ラベルなどを製造してもよい。特に、本発明のシリコーン粘着剤組成物は延伸ポリプロピレン(OPP)テープに塗布し、シリコーン感圧接着層を備えた梱包用OPPテープを製造する際に有用である。すなわち、延伸ポリプロピレン(OPP)テープの耐水性、耐湿性、透明性等の特性を損なうことなく、優れた粘着力を示し、また糊残り等を生じないため、梱包用OPPテープとして、好適に用いることができる。
以下、実施例および比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。下記の例において、シリコーン系感圧接着剤組成物の基材膨潤性、硬化性および粘着力は以下の方法で測定した。なお、実施例および比較例中、Meはメチル基を表し、Viはビニル基を表す。また、%は重量%を表す。
[基材膨潤性]
ポリオレフィン基材からなる支持体上に、シリコーン系感圧接着剤組成物を硬化後の感圧接着剤層が5μm前後の厚さになるように塗工し、3秒以内に基材の変形/収縮/巻きが見られるかどうかを目視で調べた。
変形が一切見られない場合は、「膨潤なし」と評価した。
塗工は可能だが、微かに変形が見られる場合は「僅かに膨潤」と評価した。
塗工段階で、基材の変形/収縮/巻きが見られる場合、「膨潤」と評価し、以後の硬化性等は評価しなかった。
ポリオレフィン基材からなる支持体上に、シリコーン系感圧接着剤組成物を硬化後の感圧接着剤層が5μm前後の厚さになるように塗工し、3秒以内に基材の変形/収縮/巻きが見られるかどうかを目視で調べた。
変形が一切見られない場合は、「膨潤なし」と評価した。
塗工は可能だが、微かに変形が見られる場合は「僅かに膨潤」と評価した。
塗工段階で、基材の変形/収縮/巻きが見られる場合、「膨潤」と評価し、以後の硬化性等は評価しなかった。
[硬化性]
ポリオレフィン基材からなる支持体上に、シリコーン系感圧接着剤組成物を硬化後の感圧接着剤層が5μm前後の厚さになるように塗工した後、これを40℃〜90℃の所定温度で40秒加熱して粘着シートを作成した。次に、この粘着シートの表面を指でこすり、硬化しているかどうかを調べた。
○ :スミアが全く見られない。(硬化している)
× :スミアが見られる。(硬化不十分である)
[硬化後の基材の状態]
加熱硬化により、感圧接着剤層を形成させた後、基材の軟化/変形が見られるかについて目視で調べた。軟化/変形が見られない場合、「変化なし」と評価した。
ポリオレフィン基材からなる支持体上に、シリコーン系感圧接着剤組成物を硬化後の感圧接着剤層が5μm前後の厚さになるように塗工した後、これを40℃〜90℃の所定温度で40秒加熱して粘着シートを作成した。次に、この粘着シートの表面を指でこすり、硬化しているかどうかを調べた。
○ :スミアが全く見られない。(硬化している)
× :スミアが見られる。(硬化不十分である)
[硬化後の基材の状態]
加熱硬化により、感圧接着剤層を形成させた後、基材の軟化/変形が見られるかについて目視で調べた。軟化/変形が見られない場合、「変化なし」と評価した。
[粘着力]
ポリオレフィン基材からなる支持体上に、シリコーン系感圧接着剤組成物を硬化後の感圧接着剤層が5μm前後の厚さになるように塗工した後、これを65℃で40秒加熱して粘着シートを作成した。次に、この粘着テープを25mm幅に切断して粘着テープを作成し、鏡面ステンレススチール板(SUS304)からなる被着体に2kgfのゴムローラを用いて圧着させた。その後、室温下、30分間静置した。これを低速(300mm/分)の引張試験機を用いて、180°引き剥がし法により粘着力を測定した。
ポリオレフィン基材からなる支持体上に、シリコーン系感圧接着剤組成物を硬化後の感圧接着剤層が5μm前後の厚さになるように塗工した後、これを65℃で40秒加熱して粘着シートを作成した。次に、この粘着テープを25mm幅に切断して粘着テープを作成し、鏡面ステンレススチール板(SUS304)からなる被着体に2kgfのゴムローラを用いて圧着させた。その後、室温下、30分間静置した。これを低速(300mm/分)の引張試験機を用いて、180°引き剥がし法により粘着力を測定した。
[実施例1]
(A)下記平均構造式で表されるジオルガノポリシロキサン(平均分子量525,000,ビニル%=0.12) 29.8重量部
R1Me2SiO(Me2SiO)5000(MeViSiO)23SiOMe2R1
(R1はOH基あるいはVi基)
(B)下記平均構造式で表されるMe3SiO1/2単位とSiO4/2単位からなるオリガノポリシロキサンレジン(Me3SiO1/2単位とSiO4/2単位の比は0.8/1)を固形分換算で81.6重量%含むキシレン溶液 13.7重量部
(C)下記平均構造式で表される粘度55mPa・sの分子量両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたメチルハイドロジェン/ジメチルポリシロキサン(ケイ素原子結合水素原子の含有量1.0重量%) 1.0重量部
Me3SiO(Me2SiO24(MeHSiO)50SiMe3
(D)塩化白金酸の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体
錯体中の白金金属が上記の成分(A)〜(C)の合計量に対して、重量単位で50ppmとなる量
(E1)イソプロピルエーテル 115.2重量部
(F)1−エチニル−1−シクロヘキサノール 0.16重量部
を混合することにより、オルガノポリシロキサン成分が25重量%であるシリコーン系感圧接着剤組成物P1を調整した。次に、このシリコーン系感圧接着剤組成物P1をポリプロピレン基材に塗工し、65℃40秒で硬化させて粘着テープを作成した。得られた粘着テープについて、前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。また、その粘着力は、5[g/25mm]であった。
(A)下記平均構造式で表されるジオルガノポリシロキサン(平均分子量525,000,ビニル%=0.12) 29.8重量部
R1Me2SiO(Me2SiO)5000(MeViSiO)23SiOMe2R1
(R1はOH基あるいはVi基)
(B)下記平均構造式で表されるMe3SiO1/2単位とSiO4/2単位からなるオリガノポリシロキサンレジン(Me3SiO1/2単位とSiO4/2単位の比は0.8/1)を固形分換算で81.6重量%含むキシレン溶液 13.7重量部
(C)下記平均構造式で表される粘度55mPa・sの分子量両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたメチルハイドロジェン/ジメチルポリシロキサン(ケイ素原子結合水素原子の含有量1.0重量%) 1.0重量部
Me3SiO(Me2SiO24(MeHSiO)50SiMe3
(D)塩化白金酸の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体
錯体中の白金金属が上記の成分(A)〜(C)の合計量に対して、重量単位で50ppmとなる量
(E1)イソプロピルエーテル 115.2重量部
(F)1−エチニル−1−シクロヘキサノール 0.16重量部
を混合することにより、オルガノポリシロキサン成分が25重量%であるシリコーン系感圧接着剤組成物P1を調整した。次に、このシリコーン系感圧接着剤組成物P1をポリプロピレン基材に塗工し、65℃40秒で硬化させて粘着テープを作成した。得られた粘着テープについて、前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。また、その粘着力は、5[g/25mm]であった。
[実施例2]
実施例1の(E1)成分に代えて、(E2)ヘキサン55.2部およびイソプロピルエーテル 60.0部からなる混合溶媒 を用いた以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン成分が25重量%であるシリコーン系感圧接着剤組成物P2を調整した。次に、このシリコーン系感圧接着剤組成物P2を用いてポリプロピレン基材に塗工し、65℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。得られた粘着テープについて、前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。
実施例1の(E1)成分に代えて、(E2)ヘキサン55.2部およびイソプロピルエーテル 60.0部からなる混合溶媒 を用いた以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン成分が25重量%であるシリコーン系感圧接着剤組成物P2を調整した。次に、このシリコーン系感圧接着剤組成物P2を用いてポリプロピレン基材に塗工し、65℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。得られた粘着テープについて、前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1の(E1)成分に代えて、(E3)ヘキサン79.2部およびイソプロピルエーテル 36.0部からなる混合溶媒 を用いた以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン成分が25重量%であるシリコーン系感圧接着剤組成物P3を調整した。次に、このシリコーン系感圧接着剤組成物P3を用いてポリプロピレン基材に塗工し、65℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。得られた粘着テープについて、前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。
実施例1の(E1)成分に代えて、(E3)ヘキサン79.2部およびイソプロピルエーテル 36.0部からなる混合溶媒 を用いた以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン成分が25重量%であるシリコーン系感圧接着剤組成物P3を調整した。次に、このシリコーン系感圧接着剤組成物P3を用いてポリプロピレン基材に塗工し、65℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。得られた粘着テープについて、前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1の(E1)成分に代えて、(E4)トルエン79.2部およびイソプロピルエーテル 36.0部からなる混合溶媒 を用いた以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン成分が25重量%であるシリコーン系感圧接着剤組成物P4を調整した。次に、このシリコーン系感圧接着剤組成物P4を用いてポリプロピレン基材に塗工し、65℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。得られた粘着テープについて、前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。
実施例1の(E1)成分に代えて、(E4)トルエン79.2部およびイソプロピルエーテル 36.0部からなる混合溶媒 を用いた以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン成分が25重量%であるシリコーン系感圧接着剤組成物P4を調整した。次に、このシリコーン系感圧接着剤組成物P4を用いてポリプロピレン基材に塗工し、65℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。得られた粘着テープについて、前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。
[実施例5]
(A)下記平均構造式で表されるジオルガノポリシロキサン(平均分子量525,000,ビニル%=0.06) 22.0重量部
R1Me2SiO(Me2SiO)5000(MeViSiO)12SiOMe2R1
(R1はOH基あるいはVi基)
(B)下記平均構造式で表されるMe3SiO1/2単位とSiO4/2単位からなるオリガノポリシロキサンレジン(Me3SiO1/2単位とSiO4/2単位の比は0.8/1)を固形分換算で81.6重量%含むキシレン溶液 22.7重量部
(C)下記平均構造式で表される粘度55mPa・sの分子量両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたメチルハイドロジェン/ジメチルポリシロキサン(ケイ素原子結合水素原子の含有量1.0重量%) 1.0重量部
Me3SiO(Me2SiO24(MeHSiO)50SiMe3
(D)塩化白金酸の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体
錯体中の白金金属が上記の成分(A)〜(C)の合計量に対して、重量単位で50ppmとなる量
(E1)イソプロピルエーテル 115.2重量部
(F)1−エチニル−1−シクロヘキサノール 0.16重量部
を混合することにより、オルガノポリシロキサン成分が25重量%であるシリコーン系感圧接着剤組成物P5を調整した。次に、このシリコーン系感圧接着剤組成物P5を用いてポリプロピレン基材に塗工し、65℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。得られた粘着テープについて、前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。また、その粘着力は、290[g/25mm]であった。
(A)下記平均構造式で表されるジオルガノポリシロキサン(平均分子量525,000,ビニル%=0.06) 22.0重量部
R1Me2SiO(Me2SiO)5000(MeViSiO)12SiOMe2R1
(R1はOH基あるいはVi基)
(B)下記平均構造式で表されるMe3SiO1/2単位とSiO4/2単位からなるオリガノポリシロキサンレジン(Me3SiO1/2単位とSiO4/2単位の比は0.8/1)を固形分換算で81.6重量%含むキシレン溶液 22.7重量部
(C)下記平均構造式で表される粘度55mPa・sの分子量両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたメチルハイドロジェン/ジメチルポリシロキサン(ケイ素原子結合水素原子の含有量1.0重量%) 1.0重量部
Me3SiO(Me2SiO24(MeHSiO)50SiMe3
(D)塩化白金酸の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体
錯体中の白金金属が上記の成分(A)〜(C)の合計量に対して、重量単位で50ppmとなる量
(E1)イソプロピルエーテル 115.2重量部
(F)1−エチニル−1−シクロヘキサノール 0.16重量部
を混合することにより、オルガノポリシロキサン成分が25重量%であるシリコーン系感圧接着剤組成物P5を調整した。次に、このシリコーン系感圧接着剤組成物P5を用いてポリプロピレン基材に塗工し、65℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。得られた粘着テープについて、前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。また、その粘着力は、290[g/25mm]であった。
[実施例6]
実施例5において、ポリプロピレン基材の代わりにポリエチレン基材を用いた以外は実施例5と同様にして、粘着テープを作成した。得られた粘着テープについて、前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。また、その粘着力は、90[g/25mm]であった。
実施例5において、ポリプロピレン基材の代わりにポリエチレン基材を用いた以外は実施例5と同様にして、粘着テープを作成した。得られた粘着テープについて、前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。また、その粘着力は、90[g/25mm]であった。
[比較例1]
実施例1の(E1)成分に代えて、(E−C1)ヘキサン115.2部を用いた以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン成分が25重量%であるシリコーン系感圧接着剤組成物C1を調整した。次に、このシリコーン系感圧接着剤組成物C1を用いてポリプロピレン基材に塗工し、65℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。
実施例1の(E1)成分に代えて、(E−C1)ヘキサン115.2部を用いた以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン成分が25重量%であるシリコーン系感圧接着剤組成物C1を調整した。次に、このシリコーン系感圧接着剤組成物C1を用いてポリプロピレン基材に塗工し、65℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1の(E1)成分に代えて、(E−C2)トルエン115.2部を用いた以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン成分が25重量%であるシリコーン系感圧接着剤組成物C2を調整した。次に、このシリコーン系感圧接着剤組成物C2を用いてポリプロピレン基材に塗工し、65℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。
実施例1の(E1)成分に代えて、(E−C2)トルエン115.2部を用いた以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン成分が25重量%であるシリコーン系感圧接着剤組成物C2を調整した。次に、このシリコーン系感圧接着剤組成物C2を用いてポリプロピレン基材に塗工し、65℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1の(E1)成分に代えて、(E−C3)酢酸エチル115.2部を用いた以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン成分が25重量%であるシリコーン系感圧接着剤組成物C3を調整した。次に、このシリコーン系感圧接着剤組成物C3を用いてポリプロピレン基材に塗工し、65℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。
実施例1の(E1)成分に代えて、(E−C3)酢酸エチル115.2部を用いた以外は実施例1と同様にして、オルガノポリシロキサン成分が25重量%であるシリコーン系感圧接着剤組成物C3を調整した。次に、このシリコーン系感圧接着剤組成物C3を用いてポリプロピレン基材に塗工し、65℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。
[実施例7]
実施例1で作成したシリコーン系感圧接着剤組成物P1を用いてポリプロピレン基材に塗工し、40℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。
実施例1で作成したシリコーン系感圧接着剤組成物P1を用いてポリプロピレン基材に塗工し、40℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した結果を表1に示す。
[実施例8]
実施例1で作成したシリコーン系感圧接着剤組成物P1を用いてポリプロピレン基材に塗工し、80℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した。
実施例1で作成したシリコーン系感圧接着剤組成物P1を用いてポリプロピレン基材に塗工し、80℃−40秒で硬化させて粘着テープを作成した。前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した。
[実施例9]
実施例1で作成したシリコーン系感圧接着剤組成物P1を用いてポリプロピレン基材に塗工し、90℃40秒で硬化させて粘着テープを作成した。前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した。
実施例1で作成したシリコーン系感圧接着剤組成物P1を用いてポリプロピレン基材に塗工し、90℃40秒で硬化させて粘着テープを作成した。前記の方法で、基材膨潤性、硬化性を評価した。
Claims (7)
- 有機溶剤全体の30〜100質量%がエーテル系溶剤である有機溶剤
に分散されていることを特徴とする、付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物。 - (A)アルケニル基含有ポリジオルガノシロキサン 100質量部、
(B)R3SiO0.5単位及びSiO2単位を含有し、R3SiO0.5単位/SiO2単位のモル比が0.6〜1.7であるポリオルガノシロキサン(Rは炭素数1〜10の1価炭化水素基)1〜400質量部、
(C)一分子中に2以上のケイ素結合水素原子(Si−H)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン (A)成分中のアルケニル基に対する(C)成分中のSiH基のモル比が2〜50となる量、
(D)白金系触媒 白金系金属量で成分(A)〜成分(C)の合計量に対して1〜5000ppmとなる量
(E)有機溶剤全体の30〜100質量%がエーテル系溶剤である有機溶剤
(A)〜(D)成分の合計100質量部に対して10〜1900質量部となる量 を含有することを特徴とする請求項1に記載の付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物。 - 上記(E)成分が、有機溶剤全体の50〜100質量%がジアルキルエーテルである有機溶剤であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物。
- 上記(A)〜(E)成分を含み、反応制御剤としてアセチレンアルコール類を含む請求項1〜3に記載のいずれか1項に記載の付加反応硬化型シリコーン感圧接着剤組成物。
- ポリオレフィンフィルムの少なくとも1面に請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリコーン感圧接着剤組成物の硬化物層が積層されていることを特徴とする感圧接着フィルム。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリコーン感圧接着剤組成物を基材上に塗布し、50℃〜80℃の範囲内で硬化させることを特徴とするシリコーン感圧接着層の形成方法。
- ポリオレフィンフィルムの少なくとも1面に請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリコーン感圧接着剤組成物を塗布し、50℃〜80℃の範囲内で硬化させることを特徴とする感圧接着フィルムの製造方法。
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2009
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