JP2011194410A - コーティングされたPbフリーBi系はんだ合金およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 コーティングされたPbフリーはんだ合金は、シート状、ワイヤー状またはボール状であって、Biを50質量%以上99.5質量%以下含有するPbフリーはんだ合金と、その表面にコーティングされたAg、Au、CuおよびNiのうちの少なくとも1元素からなる厚さ0.05μm以上1.20μm以下のコーティング膜とからなる。このPbフリーはんだ合金は、Znを0.4質量%以上13.5質量%以下および/またはSnを0.01質量%以上1.5質量%以下含有してもよく、さらに加えて、Alを0.02質量%以上2.5質量%以下および/またはPを0.001質量%以上0.500質量%以下含有してもよい。
【選択図】 なし
Description
まず、はんだ母合金の製造方法について説明する。母合金の製造方法はとくに限定されず、例えば、溶解法、連続鋳造法、還元拡散法、電解法などが挙げられる。このうち、高周波による電磁誘導作用を利用した高周波溶解法は、装置が小型であり、金属に電磁誘導による渦電流を発生させるため非常に短時間で金属を加熱溶解できるため好ましい。以下、高周波溶解法による金属試料の製造方法について説明する。
シート状のはんだ合金は、組成に適した条件で圧延機に数回通して所定の厚みに加工することによって得られる。具体的には、圧延機を用いて前述した方法で作製した例えば厚さ5mmの板状インゴットから0.10mmまで圧延することができる。その際、インゴットの送り速度が適切でないと、シートが反ったり厚みにバラツキがでたりしてしまうので、適宜速度を調整しながら圧延していく。その後、スリッター加工により所定の幅に裁断し、シート状のはんだ合金が出来上がる。
ワイヤー状のはんだ合金は、はんだ母合金を押出機に用いて所定の径のワイヤーに加工することによって得られる。具体的には、あらかじめ押出機をはんだ組成に適した温度に加熱しておき、前述した母合金のインゴットをセットし、ワイヤー状に押し出していく。
ボール状はんだ合金は、気中や液中でのアトマイズ法等によって略均一な粒径を有するボール状のはんだ合金を作製することができる。液中アトマイズ法は金属に合わせ液温を調整でき、高品質のボールを得やすく、とくに油は調整温度幅が広いため好ましい。金属を溶融させるためのヒーターには短時間で加熱溶融でき、スペースをとらない高周波溶解式のものがよい。
まず、作製したはんだ合金に均一かつ密着性よくメッキが施されるようにするため、前処理を行う。具体的には、上記加工法で得られたシート状のはんだ合金をエアーブローし、付着している異物を取り除く。次に、このはんだ合金を水洗し、さらに酸洗浄する。これらを必要に応じて数回繰り返してはんだ合金の表面をきれいに仕上げる。その後、速やかに乾燥して前処理を完了する。
はんだ合金に蒸着する方法としては、例えば、ガラス板等の支持材にコーティング対象となるはんだ合金を取り付け、この支持材を、はんだ合金を支持している面が下を向くように蒸着機内に設置して蒸着させる方法を挙げることができる。蒸着の際、はんだ合金の表面にコーティング膜を均一に蒸着させるため、コーティングされるはんだ合金は、取り付け部を除いて支持材から離間しているのが好ましい。蒸着用金属を飛ばす方法としては、電子ビーム法または抵抗加熱法のどちらであっても構わない。
(はんだ母合金の製造)
まず、はんだ母合金を以下に示す高周波溶解法で製造した。Snを僅かに含んだBi/4%Zn(「%」表記は質量%を表しており、「%」表記がないものは残部を意味する。以下同様。)のはんだ組成を狙い、原料としてそれぞれ純度99.9質量%以上のBi、ZnおよびSnを準備した。これらを所定量秤量し、グラファイト坩堝に投入した後、高周波溶解炉のコイル中にセットした。グラファイト坩堝には溶融金属の酸化防止のため、水素を不活性ガスに10vol%以上混ぜた混合ガスを用いた。この混合ガスを原料1kg当たり0.8L/分の流量で供給した。
次に、上記表1の試料1〜33のはんだ母合金のうち、試料1〜9および17〜25についてはシート状に加工した。具体的には、上記にて作製した厚さ5mmの板状インゴットから、圧延機を用いて厚さ0.10mmまで圧延した。その際、インゴットの送り速度を調整しながら圧延した。その後、スリッター加工により25mm幅に裁断した。
次に、シート状に加工した試料1〜9および17〜25のはんだ合金に対して、それぞれメッキ法で様々な厚みのコーティング膜を表面に施した。具体的には、まず前処理として、各シート状のはんだ合金をエアーブローし、はんだ合金の表面に付着していた異物を取り除いた。次に、水洗および酸洗浄を数回繰り返した。その後、速やかに乾燥して前処理を完了した。
Cu基板(板厚:約0.80mm)にNiメッキ(膜厚:約1.2μm)したものと各コーティングされたはんだ合金を準備した。濡れ性試験(装置名:雰囲気制御式濡れ性試験機)において、試験対象を載せて加熱するヒーター部分に2重のカバーをしてヒーター部周囲4箇所から窒素を流した(窒素流量:各12L/分)。ヒーター温度を330℃に設定し温度が安定するまで保持した。
上記濡れ性評価に使用したはんだが接合されたCu基板を用いて以下のヒートサイクル試験を行った。すなわち、はんだが接合された各Cu基板を−40℃の冷却と135℃の加熱を1サイクルとして、これを200、400、600回繰り返した。その後、上記した膜厚測定時と同様にはんだが接合された各Cu基板を樹脂に埋め込み、断面研磨を行い、SEM(装置名:HITACHI S−4800)により接合面の観察を行った。接合面にはがれが生じていたり、あるいははんだにクラックが入っていた場合を「不良」、そのような「不良」がなく、初期状態と同様の接合面を保っていた場合を「良」とした。
濡れ性評価ではんだを基板に接合した試料に対して、オーブンを用いて大気雰囲気中で160℃、100、300、500時間の耐熱試験を行った。所定時間経過後、試料を取り出して冷却した。その後、試料を樹脂に埋め込み、断面研磨を行い、SEM(装置名:HITACHI S−4800)により接合面の観察を行った。接合面にはがれが生じていたり、はんだにクラックが入っていた場合を「×」、そのような不良がなく、初期状態と同様の接合面を保っていた場合を「○」とした。
原料に純度99.9質量%以上のAlおよびPを追加し、原料の混合比率を変えた以外は上記実施例1と同様にして試料34〜43のはんだ母合金を作製した。これら試料34〜43のはんだ母合金に対して、実施例1と同様にして組成分析およびコーティング膜の膜厚測定を行った。その結果を下記の表3に示す。
Claims (6)
- シート状、ワイヤー状またはボール状であって、Biを50質量%以上99.5質量%以下含有するPbフリーはんだ合金と、その表面にコーティングされたAg、Au、CuおよびNiのうちの少なくとも1元素からなる厚さ0.05μm以上1.20μm以下のコーティング膜とからなることを特徴とするコーティングされたPbフリーはんだ合金。
- 前記Pbフリーはんだ合金は、さらにZnを0.4質量%以上13.5質量%以下および/またはSnを0.01質量%以上1.5質量%以下含有していることを特徴とする、請求項1に記載のコーティングされたPbフリーはんだ合金。
- 前記Pbフリーはんだ合金は、さらにAlを0.02質量%以上2.5質量%以下および/またはPを0.001質量%以上0.500質量%以下含有していることを特徴とする、請求項2に記載のコーティングされたPbフリーはんだ合金。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のコーティング膜をメッキ法または蒸着法によりコーティングすることを特徴とするPbフリーはんだ合金のコーティング方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のコーティングされたPbフリーはんだ合金を用いて電子部品が接合されていることを特徴とする実装基板。
- 請求項5に記載の実装基板が搭載されていることを特徴とする装置。
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