JP2011189619A - 画像処理装置、画像処理方法、画像記録方法、およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、画像記録方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】多値の画像データを記録走査毎に分割してから量子化した記録データに基づいて、高品位の画像を記録することができるマルチパス記録方式の画像処理装置、画像処理方法、画像記録方法、およびプログラムを提供すること。
【解決手段】多値の段階の入力データI0を走査毎の入力パスデータI1,I2に分割した後に、それらの入力パスデータI1,I2を誤差データE1,E2によって補正し、その補正後の補正入力値C1,C2を加算して合計補正入力値CSを算出する。その合計補正入力値CSを入力データI0よりも階調数が少ない合計出力値OSに量子化してから、その合計出力値OSを複数回の記録走査に不均等に割り当てることにより、出力値がO1,O2の記録データを生成する。
【選択図】図6

Description

本発明は、記録媒体上の同一の記録領域に対する記録ヘッドの2回以上の走査によって画像を記録するマルチパス記録方式に対応する画像処理装置、画像処理方法、画像記録方法、およびプログラムに関するものである。
マルチパス記録方式の記録装置としては、複数のノズルからインクを吐出可能なインクジェット記録ヘッドを用いるシリアルスキャンタイプのインクジェット記録装置(インクジェットプリンタ)が知られている。
インクジェット記録装置は、記録ヘッドを主走査方向に往復移動させつつ、その記録ヘッドからインクを吐出する記録走査と、記録媒体を主走査方向と交差する副走査方向に搬送する搬送動作と、を繰り返すことにより、記録媒体上に順次画像を記録する。同一の記録領域に対する記録ヘッドの走査回数が2以上のマルチパス記録方式は、記録媒体上の同一記録領域に対して記録ヘッドが1回だけ記録走査する記録(1パス記録方式)において生じやすい記録画像の品位の低下を抑えることができる。
図10は、記録媒体上の同一記録領域に対する記録ヘッドの走査回数が2のマルチパス記録方式(2パス記録方式)の一例の説明図である。記録ヘッドHは矢印Xの主走査方向に往復移動可能であり、記録媒体Pは、主走査方向方向と交差(本例の場合は、直交)する矢印Yの副走査方向に搬送される。記録ヘッドHには、インクを吐出可能な複数のノズルNが形成されている。図10においては、説明を簡略化するためにノズルNの数を8個としている。それぞれのノズルNから吐出されるインク滴の吐出方向や大きさは、図10のように、記録ヘッドHの物理的な要因などによってばらつきが生じるおそれがある。2パス記録方式においては、記録ヘッドHが1走査(スキャン)する毎に、記録媒体Pが4ノズル分だけ副走査方向に搬送されるため、記録媒体Pの同一ライン上に位置するドットを2つの異なるノズルNから吐出されるインク滴によって形成することができる。この結果、それぞれのノズルNから吐出されるインク滴の吐出方向や大きさのばらつきの影響を小さく抑えることができる。
この場合、記録ヘッドHの図10中下側の4つのノズルNによって1走査目に画像を記録するための記録データは、マスクパターンによって図11(a)のように千鳥格子状に間引かれる。また、記録ヘッドHの図10中上側の4つのノズルNによって2走査目に画像を記録するための記録データは、マスクパターンによって図11(b)のように逆千鳥格子状に間引かれる。このように、記録ヘッドの2回の走査によって画像が記録される記録領域に関しては、1回目の走査と2回目の走査において記録データが補完的に間引かれる。図10中下側の4つのノズルNによって2走査目に画像を記録するための記録データ(図11(b))と、図10中上側の4つのノズルNによって3走査目に画像を記録するための記録データ(図11(c))と、の関係も同様である。このように、記録データは走査毎に分割される。
1つの画素において階調を表現する方式としては、マルチドロップ方式と液滴変調方式とがある。マルチドロップ方式は、1画素に対して吐出するインク滴の数に応じて階調を表現する方式であり、液滴変調方式は、1画素に対して吐出するインク滴の体積を変化させることによって階調を表現する方式である。
図12は、上述したような2パス記録方式において、0から255の多値(256値)の画像データを量子化処理により3値化(0,1,2)してから、その3値化した記録データを記録走査毎に分割した場合の説明図である。3値化された記録データは、値「0」がインクの吐出なし、値「1」が小インク滴の吐出、値「2」が大インク滴の吐出に対応する。
図12(a)は、階調値「128」のベタ画像に対応する画像データを3値化してから、その3値化した記録データを2パスに分割した場合の一例を示す。3値化された記録データは、上述したように千鳥格子状および逆千鳥格子状に間引かれる(千鳥マスク処理)。階調値「128」のベタ画像は、小ドットが100%形成されるように、その画像データが値「1」に量子化され、その量子化された記録データが2パスに分割されることにより、それぞれのパスにおいて小ドットが50%ずつ形成されることになる。したがって、1パス目と2パス目における記録データの間引きパターンは完全な補完関係にある。図12(b)の場合、階調値「255」のベタ画像は、大ドットが100%形成されるように、その画像データが値「2」に量子化されてから2パスに分割されることにより、それぞれのパスにおいて大ドットが50%ずつ形成されることになる。この場合にも、1パス目と2パス目における記録データの間引きパターンは完全な補完関係にある。
特許文献1には、画像データを多値の段階で記録走査毎(パス毎)に分割してから量子化する方法が記載されている。この方法によれば、画像データをパス毎に分割してから量子化するため、各パス間における記録データの補完関係を変化させて、その補完関係が完全である場合に生じる悪影響を小さく抑えることができる。すなわち、図12(a),(b)のように、その補完関係が完全である場合には、インク滴の着弾位置のバラツキが画像の濃度ムラとして現れやすくなり、そのバラツキの影響を小さく抑えるためにパス数を増やした場合には記録速度の低下を招く。これに対し、各パス間における記録データの補完関係を変化させることにより、パス数を増やすことなく、インク滴の着弾位置のバラツキの影響を小さく抑えることができる。
図13は、0から255の多値(256値)の画像データを2パスに分割してから3値化(0,1,2)する場合の一例を示す。本例の場合、階調値「255」の画像データは、階調値「128」の画像データと、階調値「127」の画像データと、に分割される。多値の段階の画像データを分割してから量子化処理するため、その量子化処理される画像データの最大階調値(最大濃度)は、分割前の階調値「255」よりも小さくなる。
特開2000−103088号公報
階調値が同じ「255」である図12(a)と図13とを比較すると、図12(b)の場合は、2パスのそれぞれにおいて大ドットが50%ずつ形成される。一方、図13の場合には、2パスのそれぞれにおいて小ドットが100%またはほぼ100%ずつ形成されることになる。つまり、図13の方法では、画像データを多値の段階でパス毎に分割しているため、量子化処理するときの画像データの最大階調値(最大濃度)は、図12(b)の場合よりも低くなる。その結果、図13のように、気流の影響を受けやすい小インク滴が連続的に吐出される場合が多くなり、気流によるインク滴の着弾位置のずれが生じやすくなって、記録画像に濃度ムラが生じるおそれがある。
本発明の目的は、多値の画像データを記録走査毎に分割してから量子化した記録データに基づいて、高品位の画像を記録することができるマルチパス記録方式の画像処理装置、画像処理方法、画像記録方法、およびプログラムを提供することにある。
本発明の画像処理装置は、画素の記録データの値に基づいて前記画素に吐出量の異なる少なくとも2種類のインク滴を吐出する記録ヘッドを記録媒体上の同一の記録領域に対して複数回走査させることにより、前記記録媒体上に画像を記録するために使用される前記記録データを生成する画像処理装置であって、前記記録データよりも表現される値の範囲が広い画像データの値を前記走査毎に分割する分割手段と、前記走査毎に分割された画像データの値を走査毎の補正値により補正して、前記走査毎の補正入力値を求める補正手段と、前記走査毎の補正入力値のそれぞれを加算して合計補正入力値を算出する加算手段と、前記合計補正入力値を前記記録データに対応する値に量子化して、合計出力値を生成する量子化手段と、前記合計出力値を前記複数回の走査に不均等に割り当てて、前記走査毎の記録データを生成する生成手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、気流の影響による濃度ムラの発生を抑制して、画質の向上を達成することができる。
本発明を適用可能なインクジェット記録装置の概略斜視図である。 本発明の第1の実施形態における制御系のブロック構成図である。 本発明の第1の実施形態におけるデータ処理系のブロック構成図である。 図3のデータ処理系の処理手順を説明するためのフローチャートである。 (a)は、マルチドロップ方式によるドットの配置例の説明図、(b)は、液滴変調方式によるドットの配置例の説明図である。 図3におけるマルチパス記録データ生成部のブロック構成図である。 図6における合計出力値算出部の処理内容の説明図である。 (a)および(b)は、本発明の第1の実施形態における記録データの異なる算出例の説明図である。 本発明の第4の実施形態におけるマルチパス記録データ生成部のブロック構成図である。 2パス記録方式の説明図である。 (a),(b),(c)は、2パス記録方式における記録データの間引きパターンの説明図である。 (a),(b)は、量子化後の画像データを2パスに分割する異なる例の説明図である。 量子化前の画像データを2パスに分割する例の説明図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明を適用可能なシリアルスキャン方式のインクジェットプリンタ(インクジェット記録装置)の構成例を説明するための斜視図である。そのプリンタは、記録媒体上の同一の記録領域に対して、記録ヘッドを複数回走査させることにより画像を記録するマルチパス記録方式に適応可能である。
本例のインクジェットプリンタ50においては、ガイド軸51,52によって、キャリッジ53が矢印Xの主走査方向に移動自在にガイドされている。キャリッジ53は、キャリッジモータおよびその駆動力を伝達するベルト等の駆動力伝達機構により、主走査方向に往復動される。キャリッジ53には、インクジェット記録ヘッド10と、その記録ヘッド10にインクを供給するインクタンク54が搭載される。記録ヘッド10は、電気熱変換素子(ヒータ)やピエゾ素子などの吐出エネルギー発生素子を用いて、インクタンク54から供給されたインクを吐出口から吐出させる構成となっている。例えば、電気熱変換素子を用いた場合には、その電気熱変換素子の発熱によりインクを発泡させ、その発泡エネルギーを利用して吐出口からインクを吐出させることができる。このような吐出エネルギー発生素子および吐出口などによって、インクを吐出可能なノズルが構成される。このようなノズルは、主走査方向と交差する方向(本例の場合は、直交する方向)に沿って複数配列されていて、ノズル列を形成する。記録ヘッド10とインクタンク54は、インクジェットカートリッジを構成するものであってもよい。
記録媒体としての用紙Pは、給紙ローラ55,56および搬送ローラ57,58によって、主走査方向と交差(本例の場合は、直交)する矢印Yの副走査方向に搬送される。プリンタ50は、記録ヘッド10を主走査方向に移動させつつ、記録ヘッド10から用紙Pに向かってインクを吐出させる記録動作と、用紙Pを副走査方向に所定量だけ搬送する搬送動作と、を繰り返すことによって、用紙P上に順次画像を記録する。
図2は、プリンタ50の制御系の概略のブロック構成図である。
プリンタ50に接続可能なホストコンピュータ(ホスト装置)101には、CPU105、LANやUSBポートなどの入力ポート106、出力ポート107、メモリ108、および補助記憶装置109が備えられている。ホストコンピュータ101の入力ポート106には、スキャナやデジタルカメラなどの入力装置103、およびCD−ROMドライブやメモリーカードリーダーなどの外部記憶装置104が接続される。また、ホストコンピュータ101の出力ポート107にはプリンタ50が接続される。
プリンタ50には、記録データおよび制御情報を受け取るためのUSBやLANなどの入力ポート110、プリンタ内部の制御を行うための制御装置111、および記録データや内部設定情報などを保持するためのメモリ112が備えられている。用紙搬送装置113は、用紙を副走査方向に搬送させるための装置であり、給紙ローラ55,56や搬送ローラ57,58などを含む。
図3は、マルチパス方式による記録に必要なデータを作成するためのデータ処理系の構成例の説明図である。
プリンタ50によって記録すべき画像データは、入力装置103などからホストコンピュータ101に入力される。入力されたカラーまたはグレースケールの画像データは、色補正部201において、プリンタ50の記録設定に応じた色補正が行われる。その色補正が行われた画像データは、色変換部202において、画像データとして一般的に用いられるRGB成分から、プリンタ50での記録に適したCMYK成分に変換される。
CMYK成分に変換された画像データに対しては、出力階調補正部203において、下記のような出力階調補正処理が施される。単位記録領域(単位記録面積)当たりに形成されるインクのドット数と、反射濃度などの出力特性と、の関係は、線形関係とはならない。すなわち、それらの関係は、誤差拡散法やディザ法などのさまざまな量子化方法によって擬似階調化される出力データの階調特性や、後述するドット形成部206におけるドット配置の仕方に対応する階調特性などにより、線形関係とはならない。そこで、出力階調補正処理を施すことにより、CMYK成分に変換された画像データの入力レベルと、プリンタ50の出力特性と、の線形関係を保証する。本実施形態においては、マルチパス記録データ生成部204において量子化処理が行われるため、その処理に適した出力階調補正処理が行われる。
マルチパス記録データ生成部204は、出力階調補正部203より出力されたデータ(入力データ)を各色成分毎のマルチパス記録データに変換する(マルチパス記録データ生成処理)。このマルチパス記録データ生成処理については後述する。各色成分毎のマルチパス記録データは、記録コマンドデータ生成部205により、プリンタ50によって解釈可能な記録コマンドに変換される。その変換された記録データは、ホストコンピュータ101に接続されたプリンタ50へ送信される。ホストコンピュータ101は、プリンタ50にて使用される記録データを生成するための画像処理装置を構成することができ、またプリンタ50と共に、画像を記録するための画像記録装置を構成することもできる。
図4は、ホストコンピュータ101およびプリンタ50による画像処理を説明するためのフローチャートである。本例の場合は、画像データを1ライン単位で処理するが、これには限定されず、それを画素単位や複数ライン単位で処理してもよく、あるいは画像全体を1単位として処理してもよい。
まず、ステップS1において、全ライン分の画像データの処理が終了したか否かを判定し、それが終了している場合には処理を終了する。全ライン分の画像データの処理が終了していない場合には、ステップS2へ移行する。ステップS2では、1ライン分の画像データにおける各画素について、色補正部201による色補正処理、色変換部202による色変換処理、および出力階調補正部203による出力階調補正処理(ステップS3)が終了した否かを判定する。
ステップS3における色補正処理、色変換処理、および出力階調補正処理が1ライン分終了するとステップS4へ移行する。ステップS4では、1ライン分の画像データにおける各画素について、マルチパス記録データ生成部204によるマルチパス記録データ生成処理(ステップS5)が終了したか否かを判定する。そのマルチパス記録データ生成処理が1ライン分終了するとステップS6に移行する。ステップS6において、記録コマンドデータ生成部205は、その生成されたマルチパス記録データ(記録データ)をプリンタ50によって解釈可能な記録コマンドデータに変換(記録コマンドデータ生成処理)する。その変換された記録データは、プリンタ50に出力される(ステップS7)。
プリンタ50は、受け取った記録データをメモリ112(図2参照)内の記録バッファへ格納する。プリンタ50のドット形成部206は、その記録データに基づいて形成するドットの配置、つまり記録ヘッド10から吐出するインク滴によって形成するドットの配置を決定する。ドットの配置は、前述したようなマルチドロップ方式や液滴変調方式などの階調の表現方式に応じて決定する。
図5(a)および(b)は、マルチドロップ方式および液滴変調方式を用いる場合におけるドットの配置例の説明図である。本例の場合、マルチパス記録データ生成部204は、出力レベルが3レベルの記録データ、すなわち多値の画像データを3値化(出力値は0、1、2)した記録データを生成する。
図5(a)は、マルチドロップ方式により、記録データにおける1画素に2×2の領域を割り当てる場合のドットDの配置例を示す。図5(b)は、液滴変調方式により、記録データにおける1画素に2×2の領域を割り当てる場合のドットD1、D2の配置例を示す。ドットD1、D2は、体積が異なるインク滴によって形成されるドットであり、ドットD1は小インク滴によって形成される小径の小ドットであり、ドットD2は大インク滴によって形成される大径の大ドットである。
このように、出力値0,1,2に対応してドットを配置することにより階調が表現される。マルチドロップ方式や液滴変調方式などの階調の表現方式において、ドットの配置の仕方による階調特性の差異は、前述したように、出力階調補正部203がドットの配置の仕方に適した出力階調補正処理をすることにより吸収される。これにより、画像データの入力レベルとプリンタの出力特性との線形関係が保証される。本例では、液滴変調方式により1画素の階調を表現するものであるが、後述する処理によって、気流の影響を受けやすい小インク滴に係るデータの生成を抑制することを特徴としている。
ドット形成部206は、このようにドットの配置を決定し、記録ヘッド10を含む記録部207は、そのドットの配置に基づいて画像を記録する。記録部207は、用紙搬送装置113により搬送された用紙Pに対して、記録ヘッド10からインクを吐出することによって画像を記録する。2パス記録方式の場合は、前述したように、1ラインに対して記録ヘッド114が2回スキャンする。
次に、図3のマルチパス記録データ生成部204によるマルチパス記録データ生成処理について、図6を用いて説明する。図6は、マルチパス記録データ生成部204のブロック構成図である。一般に、画像データは、各色成分毎に独立に処理されるため、以下においては1色分のデータ処理について説明する。本例のマルチパス記録データ生成部204は、出力階調補正部203から入力した各色8bit(0〜255)の入力データ(画像データ)を量子化処理し、それぞれのパス毎の出力値データとして、3値化(0、1、2)された記録データを出力するものとする。したがって、本例の場合、画像データの階調数は256であり、記録データの階調数は3である。
マルチパス記録データ生成部204は、パスデータ分割部(分割手段)300において、色変換部201からの入力データI0を2パス分の入力パスデータI1とI2に分割する。ここでは、I1とI2への配分比率をそれぞれ50%とする。このように、入力データI0をパス毎(走査毎)に50%ずつ配分するように分割するため、入力パスデータI1,I2のそれぞれが取りうる範囲は(0〜127),(0〜128)となる。加算器(補正手段)310、311は、入力パスデータI1,I2の画素毎の値と、誤差データE1,E2の画素毎の値(補正値)と、を加算して補正入力値C1,C2を出力する。誤差データE1,E2は、後述するように、既に量子化処理された画素の出力値O1,O2に基づいて算出された誤差データである。加算器(加算手段)320は、補正入力値C1,C2を加算した合計補正入力値CSを出力する。合計出力値算出部(量子化手段)330は、合計補正入力値CSを量子化処理して合計出力値OSを出力する。合計補正入力値CSの階調数は256であり、合計出力値OSの階調数は3である。
図7は、合計出力値算出部330の処理を説明するための図である。本例の場合は、量子化処理として3値化処理を行う。図7は合計出力値算出部330の入出力特性を示しており、横軸は合計補正入力値CS、縦軸は合計出力値OSを表している。
合計出力値算出部330が出力値(0、1、2)を決定するための閾値をTh0およびTh1(Th0<Th1)とする。合計補正入力値CSは、下式(1)によって表すことができる。合計補正入力値CSの取りうる範囲は、Min〜Max(Min≦0、255≧Max)と表すことができる。
CS=C1+C2
=I1+E1+I2+E2
=I0+EA+EB ・・・(1)
合計出力値算出部330が出力する合計出力値OSは、合計補正入力値CSがTh0未満では0となり、それがTh0以上かつTh1未満では128(3値出力は1)、Th1以上では255(3値出力では2)となる。このような合計出力値OSは、図7中の実線によって表されている。
出力値決定部(生成手段)340は、パス毎の補正入力値C1,C2に基づいて、合計出力値OSを1パス目の出力値O1と2パス目の出力値O2に振り分ける。その際、それらのパスに対して合計出力値OSを不均等に割り当てる。本例の場合は、合計出力値OSを出力値O1,O2のいずれか一方に偏らせるように割り振る。すなわち、C1>C2のときには、O1=OS、O2=0として、合計出力値OSを出力値O1に振り分け、C1≦C2のときは、O1=0、O2=OSとして、合計出力値OSを出力値O2に振り分ける。したがって、出力値決定部340は、複数のパスの内、補正入力値が最大のパスに対して合計出力値OSを全て割り当て、他のパスに対しては0を割り当てることになる。出力値決定部340の出力データ、すなわちマルチパス記録データ生成部204の出力データ(出力値O1,O2)は、それぞれ3値化に換算した0、1、2のいずれかになる。
誤差算出部(誤差算出手段)350,351は、出力決定部340の出力である出力値O1,O2と、加算器310,311から出力された補正入力値C1,C2をそれぞれ入力し、それら両者間の誤差を算出して、誤差データE1,E2を出力する。誤差データE1,E2の値は、それぞれ下式(2−1),(2−2)によって求められる。O1,O2は、0,128,または255である。
E1=C1−O1 ・・・(2−1)
E2=C2−O2 ・・・(2−2)
これらの誤差データE1,E2は、それぞれ加算器310,311に入力され、次に入力される入力パスデータI1,I2に加算される。
以上のようにして、1つの入力データI0に対する処理が行われる。以下、同様の処理を処理方向に1画素ずつずらして繰り返すことにより、画像全体を記録するための各パスに対応するマルチパス記録データを生成する。
次に、本例におけるマルチパス記録データの算出結果の具体例を図8に基づいて説明する。
図8においては、合計出力値算出部330における閾値をTh0=64、Th1=192としている。図8(a)は、入力データI0の値(入力値)が100のベタ画像を記録する場合の例であり、図8(b)は、入力データI0の値(入力値)が200のベタ画像を記録する場合の例である。パスデータ分割部300は、前述したように、入力データI0を入力パスデータI1,I2として配分する比率が50%ずつである。そのため、図8(a)の場合、入力パスデータI1,I2の値はいずれも常に50(I1=50、I2=50)となり、図8(b)の場合、入力パスデータI1,I2の値はいずれも常に100(I1=10、I2=100)となる。
まず、図8(a)における1画素目の処理から順に説明する。
1画素目では、前画素からの誤差データE1,E2が存在しないため、E1=0、E2=0である。それらの誤差データE1,E2と入力パスデータI1,I2のそれぞれを加算した補正入力値C1,C2は、C1=50、C2=50となる。それらの補正入力値C1,C2を合計した合計補正入力値CSは100(=50+50)となり、Th0(=64)以上かつTh1(=192)未満であるため、合計出力値OSは128になる。C1≦C2であるため、合計出力値OSの128は、O1=0、O2=OS(=128)として振り分けられる。さらに、式(2−1),(2−2)により、次の画素へ配分する誤差データE1,E2は、E1=50(=50−0)、E2=−78(=50−128)となる。これらの誤差データE1,E2は、図8(a)における2画素目のE1,E1として表されている。
2画素目以降も同様に処理を行い、10画素目までの処理結果が図8(a)に示されている。また、図8(b)の場合も同様である。
図8(a),(b)からも分かるように、各パスの補正入力値C1,C2の合計である合計補正入力値CSを量子化処理の入力としているため、その合計補正入力値CSの取りうる範囲Min〜MaxがMin≦0、255≦Maxとなる。そして、その合計補正入力値CSを量子化処理して、各パスへ割り振られる出力データO1,O2を3値化換算の0、1、2とすることができる。
このような処理の結果、量子化前の多値の段階の画像データをパス毎に分割することによってパス毎の最大記録濃度が低くなっても、図13の特許文献1の場合のように各パスの出力値の100%またはほぼ100%が「1」となることはない。つまり、量子化前の多値の段階の画像データをパス毎に分割してから、それぞれの分割された画像データ(多値データ)を量子化する場合に、量子化する画像データの値(合計補正入力値CS)の範囲を広げることができる。この結果、図13の場合のように、出力値1に対応するインク滴、つまり気流の影響を受けやすい小さいインク滴が連続的に吐出することがない。
さらに、本例の場合は、パスデータ分割部300が入力パスデータI1,I2への入力データI0の配分比率をそれぞれ50%としている。そのため、合計出力値OSが1または2となる場合に、その合計出力値OSが1パス目の出力値O1と2パス目の出力値O2として割り当てられる比率もほぼ50%となる。これは、前述したように、出力決定部340によって、1パス目と2パス目の内、補正入力値C1,C2が大きい方のパスに対してのみ合計出力値OSの全てを割り当て、他方のパスに対しては0を割り当てるためである。言い換えれば、各パスの補正入力値C1,C2に基づいて、合計出力値OSを所定のパスに偏らせて割り振っているため、各パスにOSが割り当てられる比率は、パスデータ分割部300による各パスへの入力データI0の配分比率に応じて制御することができる。すなわち、各パスの記録データとして量子化値1または2が出力される頻度は、パスデータ分割部300による各パスへの入力データI0の配分比率に応じて制御可能となる。
このように、量子化前の多値の段階の画像データをパス毎に分割してから、それぞれの分割された画像データ(多値データ)を量子化する場合に、量子化する画像データが取りうる値の範囲を広げつつ、所定の量子化値の出力頻度を制御することが可能となる。この結果、図13の場合に顕在化する気流による濃度ムラなどを低減することができる。つまり、パス数を減らして高速な記録を行いつつ、気流による濃度ムラなどを低減させて、高速記録と記録画像の画質の向上との両立を図ることができる。
(第2の実施形態)
前述した第1の実施形態1において、出力値決定部340は、所定のパスに偏らせるように合計出力値を割り振るために、複数のパスの内、最大の補正入力値に対応するパスにのみ合計出力値を割り当てる。しかしながら、合計出力値を所定のパスに偏らせたために、合計出力値が大きくなる部分、すなわち高濃度記録部においては、出力値0が割り当てられる部分が増える。この場合には、インク滴の着弾位置のばらつき(インク滴の吐出方向や大きさのばらつき)や、パス毎の記録領域間のズレが目立つおそれがある。このような場合には、出力値決定部340が所定のパスに偏らせるように合計出力値を割り振る際に、その割り当て方を合計出力値に応じて切り替えてもよい。
以下、合計出力値に基づいて割り当て方を切り替える手法の一例として、出力レベルを4レベルの記録データ、すなわち4値化した記録データを生成する場合について説明する。4値化の場合、記録データの出力値は0、1、2、3のいずれかとなる。
合計出力値が低濃度記録領域において出現しやすい出力値1,2のときには、前述した実施形態の場合と同様に、補正入力値が最大となるパスに対してのみ合計出力値OSを割り当てる。すなわち、C1>C2のときには、O1=OS、O2=0として、合計出力値OSを出力値O1に振り分け、C1≦C2のときは、O1=0、O2=OSとして、合計出力値OSを出力値O2に振り分ける。
一方、合計出力値が高濃度記録領域において出現しやすい出力値3のときには、補正入力値C1,C2の大小関係に応じて、出力レベルを各パスに配分する。例えば、C1>C2のときには、O1=2、O2=1として、合計出力値OSを2:1の割合で出力値O1,O2に振り分け、C1≦C2のときは、O1=1、O2=2として、合計出力値OSを1:2の割合で出力値O1,O2に振り分ける。
このように、出力値決定部340において合計出力値を所定のパスに偏らせて割り当てる際に、2つの割り当て方を合計出力値に応じて切り替える。その1つは、最大の補正入力値に対応するパスのみに合計出力値を全て割り当てる方法であり、他の1つは、2以上のパスに対応する出力値の合計が合計出力値と等しくなるように異なる割合で配分する方法である。このように割り当て方を切り替えることにより、高濃度記録部において出力値0が割り当てられる部分を極力減らして、インク滴の吐出方向や大きさのばらつきや、パス毎の記録領域間のズレを目立たなくすることができる。出力値3を各パスに配分するときと、1つのパスに対してのみ配分するときと、において、画像データの入力レベルとプリンタの出力特性との線形関係が異なる場合には、その差異は、前述した出力階調補正処理によって吸収すればよい。
(第3の実施形態)
前述した第2の実施形態の方法に加えて、出力値決定部340によって合計出力値を所定のパスに偏らせて割り当てる際に、その割り当て方を合計出力値に応じて所定の割合で切り替えることにより、所定の出力値の出現頻度をさらに細かく制御することができる。
以下、合計出力値に基づいて、その割り当て方を所定の割合で切り替える手法の一例として、3値化した記録データを生成する場合について説明する。3値化の場合、記録データの出力値は0,1,2のいずれかとなる。
合計出力値が低濃度記録領域において出現しやすい出力値1のときには、前述した実施形態の場合と同様に、補正入力値が最大となるパスに対してのみ合計出力値OSを割り当てる。すなわち、C1>C2のときには、O1=OS、O2=0として、合計出力値OSを出力値O1に振り分け、C1≦C2のときは、O1=0、O2=OSとして、合計出力値OSを出力値O2に振り分ける。この様に、補正入力値が最大の走査に対して合計出力値を全て割り当てる形態を、ここでは第1の形態とする。
一方、合計出力値が高濃度記録領域において出現しやすい出力値2のときには、補正入力値C1,C2の大小関係に応じて、出力レベルを各パスに配分する。すなわち、複数回出現する出力値2の内、ある割合を占める出力値2に関しては、各パスに合計出力値OSを均等に割り当て、他の割合を占める出力値2に関しては、補正入力値が最大となるパスに対してのみ合計出力値OSを割り当てる。このように、合計出力値OSの割り当て方を切り替える。例えば、複数回出現する出力値2の20%は、各パスに均等に割り当てて、O1=1、O2=1とする。また、その他の80%に関しては、C1>C2のときには、O1=2、O2=0として、合計出力値OSの全てを出力値O1に振り分け、C1≦C2のときは、O1=0、O2=2として、合計出力値OSの全てを出力値O2に振り分ける。この様に、2以上の走査に割り当てた値の合計が前記合計出力値と等しくなるように、前記2以上の走査に対して前記合計出力値を割り当てる形態を、ここでは第2の形態とする。
このように、出力レベルを各パスに配分する形態と、出力レベルを一方のパスのみに配分する形態と、を所定の割合で切り替えることにより、所定の量子化値の出力頻度をより細かく制御することができる。これにより、気流の影響による濃度ムラの許容範囲と、インク滴の吐出方向や大きさのばらつきやパス毎の記録領域間のズレの許容範囲において、プリンタの出力特性に応じてより適切にドットを配置することができる。
本例においては、出力値が2の場合に、出力レベルを各パスに配分する形態と、出力レベルを一方のパスのみに配分する形態と、を所定の割合で切り替えている。その切り替え方法としては、出力値が2の画素の数をカウントし、そのカウント値に基づいて2つの配分形態を所定の割合で切り替える方法、あるいは、乱数やテーブルを参照して2つの配分形態を所定の割合で切り替える方法を用いることができる。その切り替え方法は、これらの方法のみに限定されるものではない。
以上のように、出力値決定部340によって合計出力値を各パスに割り当てる際に、2つの配分形態を所定の割合で切り替えることにより、所定の量子化値の出力頻度をより細かく制御することができる。これにより、プリンタの出力特性により適したドット配置が可能となり、パス数を減らして高速な記録を行いつつ、気流による濃度ムラなどを低減させて、高速記録と記録画像の画質の向上との両立を図ることができる。
(第4の実施形態)
上述した第1から第3の実施形態においては、出力値決定部340の出力をそのまま各パスの出力値、すなわちマルチパス記録データ生成部204の出力値としている。しかし、出力値決定部340の出力値を各パスの出力値とする形態と、各パスの補正入力値を独立して量子化した値を各パスの出力値とする形態と、を切り替える構成としてもよい。
図9は、このような形態の切り替えを可能としたマルチパス記録データ生成部204の構成の一例を示す。
図9に示す構成では、前述した図6の構成に加えて、出力値算出部400,401、出力値選択部410、および切替部420を備えられている。第2の生成手段に相当する出力値算出部400,401は、各パスの補正入力値C1,C2を独立して量子化する。また、出力値選択部410は、切替部420からの切替信号に基づいて、出力値決定部340の出力値を各パスの出力値O1,O2とする第1の形態と、出力値算出部400,401の出力値を各パスの出力値O1,O2とする第2の形態と、を切り替える。出力値選択部410は選択手段に相当する。図9においては、図6における出力値決定部340の出力値O1,O2を出力値O1−1,O2−1とし、出力値算出部400,401の出力値を出力値O1−2,O2−2としている。
本例では、3値化した記録データを生成する場合について説明する。3値化の場合、記録データの出力値は0,1,2のいずれかとなる。また、本例の場合は、高濃度記録領域において第2の形態を選択するように、合計出力値算出部330から出力される合計出力値OSが2であるときは、切替部420が出力値選択部410に第2の形態を選択させるための切替信号を出力する。合計出力値OSが2以外(0,1)のときは、切替部420が出力値選択部410に第1の形態を選択させるための切替信号を出力する。以下において、図6と同じ構成であるパスデータ分割部300、加算器310,311,320、合計出力値算出部330、および出力値決定部340の処理についての説明は省略する。
加算器310,311から出力される各パスの補正入力値C1,C2は、出力値算出部400,401によって独立して量子化処理され、量子化された出力値O1−2,O2−2が出力値選択部410に出力される。出力値算出部400,401は、前述した合計出力値算出部330と同等の処理を行うため、その説明は省略する。出力値決定部340から出力される出力値O1−1,O2−1も出力値選択部410に出力される。
出力値選択部410は、切替部420から出力される切替信号に基づき、最終的な各パスの出力値O1,O2として、出力値O1−1,O2−1または出力値O1−2,O2−2のいずれかを選択する。本例の場合は、前述したように、合計出力値OSが2のときには出力値O1,O2として出力値O1−2,O2−2が選択され、合計出力値OSが0または1のときには出力値O1,O2として出力値O1−1,O2−1が選択されることになる。出力値選択部410の出力値O1,O2は、マルチパス記録データ生成部204の出力になると共に、誤差算出部350,351に入力される。他の処理は、前述した図6と同様であるため説明を省略する。
このように、合計出力値OSが高濃度記録領域において出現しやすい出力値2のときは、最終的な各パスの出力値O1,O2として、各パスの補正入力値C1,C2を独立に量子化処理した出力値O1−2,O2−2を選択する。この結果、高濃度記録領域において、特許文献1と同様に、インク滴の吐出方向や大きさのばらつきや、パス毎の記録領域間のズレが画像の記録濃度に及ぼす影響を小さく抑えることができる。また、前述した第1から第3の実施形態と同様に、プリンタの出力特性により適したドット配置が可能となり、パス数を減らして高速記録を実現することもできる。
本実施形態においては、合計出力値OSに基づいて、第1または第2の形態のいずれかを選択する構成とした。しかし、これらの形態の切替方法としては、各パスの補正入力値C1,C2に基づいて切り替える方法を用いることができる。さらに、出力値が所定の値の画素数をカウントし、そのカウント値に基づいて第1および第2の形態を所定の割合で切り替える方法、あるいは、乱数やテーブルを参照して第1および第2の形態を所定の割合で切り替える方法などを用いることもできる。その切り替え方法は、これらの方法のみに限定されるものではない。
(第5の実施形態)
第1の実施形態において、合計出力値算出部330は、合計補正入力値CSを閾値と比較することによって量子化処理をする。しかし、合計出力値算出部330は、合計補正入力値CSと合計出力値OSとを対応付けたルックアップテーブルを参照することによって、合計出力値OSを求める構成であってもよい。
また、上述した実施形態においては、誤差算出部350,351によって算出された誤差データE1,E2が、次に入力される画素に対してのみ配分されて加算される例について説明した。しかし、それらの誤差データE1,E2は、一般的な誤差拡散方法で用いられるように、複数の周辺画素に対して、経験的に求められた重み係数に基づいて振り分けてもよい。さらに、画素の位置や入力データ等に基づいて、誤差データE1,E2を配分するための重み係数や閾値などを変化させて、パス毎の記録領域間において比較的異なる量子化結果が得られるように構成してもよい。
以上のように、合計出力値算出部330や誤差算出部350,351などを、パス毎の記録領域間において比較的異なる量子化結果が得られるように構成することにより、パス毎の記録領域間においてドットの配置パターンが干渉しにくくすることができる。この結果、画質を向上させることができる。
(第6の実施形態)
本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記憶媒体に記憶し、その記憶媒体をシステムあるいは装置に供給することによって達成することができる。すなわち、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUまたはMPU)によって、記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することにより、本発明の目的を達成することができる。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することとなり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
また、前述した実施形態の機能は、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することによって実現されるだけではない。例えば、そのプログラムコードの指示に基づいて、コンピュータ上で稼動しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能を実現することもできる。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードは、コンピュータに挿入された機能拡張ボードや、コンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込んでもよい。この場合には、その書き込んだプログラムコードの指示に基づいて、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能を実現することができる。
また、前述した実施形態の処理は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、記録装置)から構成されるシステムで分担して行うようにしても、1つの機器で全てを行うようにしても良い。また、上記実施形態においては、画像処理装置としてのホスト装置を記録装置と別装置としているが、画像処理装置が記録部を有する記録装置の形態であっても良い。
前述した実施形態では、2パス記録の場合を例にとり説明したが、本発明が3パス以上の場合にも適用できることは説明するまでもない。また、記録データの値を3値としているが、それよりも大きな値の記録データとしてもよい。例えば、5値の記録データの場合には、第1実施形態ではいずれかの走査に値「5」が全て割り振られ、第2実施形態では値「5」が2回の走査に2:3や3:2で割り振られることになる。
また、記録ヘッドにより吐出されるインク滴は大インク滴と小インク滴の2種類のみの形態に限られず、3種類以上の吐出量のインクを用いる構成であってもよい。本発明は、吐出量(1滴当たりのインクの体積)の異なる2種類のインクを少なくとも吐出する記録ヘッドを用いる形態であれば、上述の実施形態の処理によって、気流の影響を受けやすい小ドットの使用を抑えることができる。
(他の実施形態)
記録ヘッドとしては、インクジェット記録ヘッドの他、サーマルヘッドなどの種々の形式のものを用いることができる。要は、複数の記録素子を用いて、記録媒体上に複数の画素を形成することにより画像を記録可能な記録ヘッドであればよい。また、本発明は、2パス以上のマルチパス方式に対して広く適用することができる。
10 記録ヘッド
50 記録装置
101 ホストコンピュータ(ホスト装置)
204 マルチパス記録データ生成部
300 パスデータ分割部(分割手段)
310,311 加算器(補正手段)
320 加算器(加算手段)
330 合計出力値算出部(量子化手段)
340 出力値決定部(生成手段)
350 誤差算出部(誤差算出手段)

Claims (11)

  1. 画素の記録データの値に基づいて前記画素に吐出量の異なる少なくとも2種類のインク滴を吐出する記録ヘッドを記録媒体上の同一の記録領域に対して複数回走査させることにより、前記記録媒体上に画像を記録するために使用される前記記録データを生成する画像処理装置であって、
    前記記録データよりも表現される値の範囲が広い画像データの値を前記走査毎に分割する分割手段と、
    前記走査毎に分割された画像データの値を走査毎の補正値により補正して、前記走査毎の補正入力値を求める補正手段と、
    前記走査毎の補正入力値のそれぞれを加算して合計補正入力値を算出する加算手段と、
    前記合計補正入力値を前記記録データに対応する値に量子化して、合計出力値を生成する量子化手段と、
    前記合計出力値を前記複数回の走査に不均等に割り当てて、前記走査毎の記録データを生成する生成手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記走査毎の補正値として、前記走査毎の記録データの値と、前記走査毎の合計補正入力値と、の間の誤差を算出する誤差算出手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記生成手段は、前記複数の走査毎の前記補正値の内、最大の補正値に対応する走査に対して前記合計出力値を全て割り当てることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記生成手段は、前記複数の走査毎の前記補正値の内、最大の補正値に対応する走査に対して前記合計出力値を全て割り当てる第1の形態と、2以上の走査に割り当てた値の合計が前記合計出力値と等しくなるように、前記2以上の走査に対して前記合計出力値を割り当てる第2の形態と、を前記合計出力値に基づいて切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  5. 前記生成手段は、前記合計出力値に基づいて、前記第1の形態と前記第2の形態とを所定の割合で切り替えることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記量子化手段は、前記合計補正入力値と所定の閾値とを比較することにより、前記合計出力値を生成することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の画像処理装置。
  7. 前記量子化手段は、前記合計補正入力値と前記合計出力値とを対応付けたテーブルを参照することにより、前記合計出力値を生成することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の画像処理装置。
  8. 前記走査毎の補正入力値を前記記録データに対応する値に量子化して、当該値に基づいて前記走査毎の記録データを生成する第2の生成手段と、
    前記生成手段により生成された記録データと前記第2の生成手段により生成された記録データを選択する選択手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  9. 画素の記録データの値に基づいて前記画素に吐出量の異なる少なくとも2種類のインクを吐出する記録ヘッドを記録媒体上の同一の記録領域に対して複数回走査させることにより、前記記録媒体上に画像を記録するために使用される前記記録データを生成する画像処理方法であって、
    前記記録データよりも表現される値の範囲が広い画像データの値を前記走査毎に分割する分割工程と、
    前記走査毎に分割された画像データの値を走査毎の補正値により補正して、前記走査毎の補正入力値を求める補正工程と、
    前記走査毎の補正入力値のそれぞれを加算して合計補正入力値を算出する加算工程と、
    前記合計補正入力値を前記記録データに対応する値に量子化して、合計出力値を生成する量子化工程と、
    前記合計出力値を前記複数回の走査に不均等に割り当てて、前記走査毎の記録データを生成する生成工程と、
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
  10. 画素の画像データの値を量子化した記録データの値に基づいて前記画素に吐出量の異なる少なくとも2種類のインクを吐出する記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドを記録媒体上の同一の記録領域に対して複数回走査させることにより画像を記録する画像記録方法であって、
    前記記録データよりも表現される値の範囲が広い画像データの値を前記走査毎に分割する分割工程と、
    前記走査毎に分割された画像データの値を走査毎の補正値により補正して、前記走査毎の補正入力値を求める補正工程と、
    前記走査毎の補正入力値のそれぞれを加算して合計補正入力値を算出する加算工程と、
    前記合計補正入力値を前記記録データに対応する値に量子化して、合計出力値を生成する量子化工程と、
    前記合計出力値を前記複数回の走査に不均等に割り当てて、前記走査毎の記録データを生成する生成工程と、
    を含むことを特徴とする画像記録方法。
  11. 画素の記録データの値に基づいて前記画素に吐出量の異なる少なくとも2種類のインクを吐出する記録ヘッドを記録媒体上の同一の記録領域に対して複数回走査させることにより、前記記録媒体上に画像を記録するために使用される前記記録データを生成するためのプログラムであって、
    前記記録データよりも表現される値の範囲が広い画像データの値を前記走査毎に分割する分割工程と、
    前記走査毎に分割された画像データの値を走査毎の補正値により補正して、前記走査毎の補正入力値を求める補正工程と、
    前記走査毎の補正入力値のそれぞれを加算して合計補正入力値を算出する加算工程と、
    前記合計補正入力値を前記記録データに対応する値に量子化して、合計出力値を生成する量子化工程と、
    前記合計出力値を前記複数回の走査に不均等に割り当てて、前記走査毎の記録データを生成する生成工程と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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