JP2011189560A - ポリエステルフィルムの溶融製膜方法及び太陽電池部材用ポリエステルフィルム - Google Patents

ポリエステルフィルムの溶融製膜方法及び太陽電池部材用ポリエステルフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】溶融時の熱履歴の影響を抑え、耐加水分解性に優れたポリエステルフィルムが得られるポリエステルフィルムの溶融製膜方法を提供する。
【解決手段】ポリエステル樹脂を含むと共に末端カルボン酸基の量が30eq/t以下である原料樹脂を単軸押出機に投入後、溶融過程での前記原料樹脂の最大温度Tmax[℃]と融点Tm[℃]とがTm≦Tmax≦Tm+30の関係を満たすと共に、スクリュ圧縮部4における前記原料樹脂の充満率が50〜80%となる条件で溶融押出し、フィルム状に成形されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐候性を有するポリエステルフィルムの溶融製膜方法、及び太陽電池部材用ポリエステルフィルムに関する。
近年、太陽電池モジュールの太陽光入射側とは反対側に配されるバックシートには、ポリエステルなどの樹脂材料が使用されるに至っている。ポリエステルには、通常はその表面にカルボキシル基や水酸基が多く存在しており、水分が存在する環境では加水分解を起こしやすく、経時で劣化する傾向がある。そのため、屋外等の常に風雨に曝されるような環境におかれる太陽電池モジュール等に用いられるポリエステルは、その加水分解性が抑えられていることが求められる。
ポリエステル樹脂に耐加水分解性を付与するには、加水分解反応の触媒となる末端COOHを低減することが考えられる。末端COOHは溶融時の加熱で発生するため、可塑化溶融押出機で溶融製膜する場合には、溶融時の熱履歴を緩和することが重要になる。
上記の状況に関連して、押出機をタンデム配置にし、2段目の押出機で樹脂を冷却することにより熱履歴を緩和する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、原料の嵩比重により可塑化発熱を抑えることが記載された文献がある(例えば、特許文献2参照)。
一方、発熱を抑えて大量生産を達成するため、ベント式二軸押出機を使用することが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平10−119112号公報 特開平11−43588号公報 特許第3577178号
しかしながら、上記従来の技術のうち、タンデム配置した押出機では、1段目の押出機では可塑化の発熱が抑えられず、局所的に温度上昇が起きてしまうため、充分な耐加水分解性を付与することはできない。
また、可塑化発熱の抑制を原料の嵩比重により達成しようとする前記技術では、大型の押出機を用いて大量生産する場合の発熱は抑えられず、充分な耐加水分解性を与えることは困難である。
二軸の押出機は、単軸と比較して設備コストが大幅に上がり、また樹脂の滞留懸念箇所が増えるなどの設備不適合があり、単軸で生産量と発熱抑制を両立できる技術が求められている。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、溶融時の熱履歴の影響を抑え、耐加水分解性に優れたポリエステルフィルムが得られるポリエステルフィルムの溶融製膜方法、及び耐加水分解性に優れ、耐久性の高い太陽電池部材用ポリエステルフィルムを提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 末端カルボン酸基の量が30eq/t(トン;以下同様である)以下の原料樹脂を単軸押出機に投入後、溶融過程での前記原料樹脂の最大温度Tmax[℃]と融点Tm[℃]とがTm≦Tmax≦Tm+30の関係を満たすと共に、スクリュ圧縮部における前記原料樹脂の充満率が50〜80%となる条件で溶融押出し、フィルム状に成形するポリエステルフィルムの溶融製膜方法である。
<2> 原料樹脂の嵩比重が0.6〜0.8である前記<1>に記載のポリエステルフィルムの溶融製膜方法である。
<3> 原料樹脂の一部に樹脂フィルムの粉砕片を用い、該粉砕片の原料樹脂中における質量比率が50%以下である前記<1>又は前記<2>に記載のポリエステルフィルムの溶融製膜方法である。
<4> 前記スクリュ圧縮部における平均滞留時間が15〜40秒である前記<1>〜前記<3>のいずれか1つに記載のポリエステルフィルムの溶融製膜方法である。
<5> 前記粉砕片の厚みが20〜5000μmである前記<3>又は前記<4>に記載のポリエステルフィルムの溶融製膜方法である。
<6> 前記粉砕片の嵩比重が0.30〜0.70である前記<3>〜前記<5>のいずれか1つに記載のポリエステルフィルムの溶融製膜方法である。
<7> 溶融押出し後のフィルムの末端カルボン酸基の量が30eq/t以下である前記<1>〜前記<6>のいずれか1つに記載のポリエステルフィルムの溶融製膜方法である。
<8> 前記<1>〜前記<7>のいずれか1つに記載のポリエステルフィルムの溶融製膜方法により作製された太陽電池部材用ポリエステルフィルムである。
本発明によれば、溶融時の熱履歴の影響を抑え、耐加水分解性に優れたポリエステルフィルムが得られるポリエステルフィルムの溶融製膜方法を提供することができる。また、
本発明によれば、耐加水分解性に優れ、耐久性の高い太陽電池部材用ポリエステルフィルムを提供することができる。
本発明のポリエステルフィルムの溶融製膜方法を実施するための単軸押出機の構成例を示す概略断面図である。 図1の破線円4の部分を拡大して示す模式図である。
以下、本発明のポリエステルフィルムの溶融製膜方法について詳細に説明し、該説明を通じて該溶融製膜方法で製膜された太陽電池部材用ポリエステルフィルムについても詳細に述べる。
本発明のポリエステルフィルムの溶融製膜方法は、ポリエステル樹脂を含むと共に末端カルボン酸基(以下、末端COOHともいう。)の量が30eq/t以下である原料樹脂を単軸押出機に投入し、溶融過程での原料樹脂の最大温度Tmax[℃]と融点Tm[℃]とがTm≦Tmax≦Tm+30の関係を満たすと共に、スクリュ圧縮部における前記原料樹脂の充満率が50〜80%となる条件で溶融押出し、フィルム状に成形する構成としたものである。
本発明においては、溶融押出の際に、原料樹脂に与えられる溶融過程での熱量を末端COOHの増加が抑えられる範囲とし、スクリュ圧縮部での溶融不足と発熱緩和とのバランスが図れる充満率を選択することにより、製膜されたフィルムの末端COOH量を低減できるので、耐加水分解性が向上し、長期での耐久性能を高めることができる。
大型スクリュを備えた押出機を使用して製膜する場合でも、カルボン酸基が増加しないように剪断発熱が抑えられ、その熱履歴による加水分解耐性の悪化を抑制できる。
溶融押出は、溶融樹脂を押し出すための一軸スクリュを備えた従来公知の押出機を使用して行なうことができる。押出機は、小型ないし大型のいずれの装置を使用してもよい。本発明においては、大量製造する場合に生じやすい剪断発熱を抑えつつも、ポリエステルフィルムの加水分解耐性の向上効果がより期待できる観点から、スクリュ外径がφ150mm以上(より好ましくはφ200〜400mm)の一軸(単軸)押出機が好ましい。
使用する原料樹脂は、末端COOH量を30eq/t(トン)以下とする。末端COOH量が30eq/tを超えると、得られるポリエステルフィルムの耐加水分解性が不充分となる。
前記原料樹脂の末端COOH量は、複数の種類の樹脂を混合して用いる場合は、混合状態での量を表す。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)として、そのペレットの1種又は2種以上やPETフィルムの粉砕屑であるチップ材などを混合する場合、ペレットの末端COOH量の総量、又はペレットの末端COOH量とチップの末端COOH量との合計量である。
原料樹脂の末端COOH量としては、25eq/t以下が好ましい。また、末端COOH量の下限は、例えば被着物との間の密着性が得られる観点から、2eq/tが望ましい。
末端COOH量は、下記の方法により測定される値である。すなわち、
原料樹脂0.1gをベンジルアルコール10mlに溶解後、さらにクロロホルムを加えて混合溶液を得、これにフェノールレッド指示薬を滴下する。この溶液を、基準液(0.01N KOH−ベンジルアルコール混合溶液)で滴定し、滴下量から末端カルボキシル基量を求める。
原料樹脂は、溶融過程で加熱する際の最大温度Tmax[℃]と、その融点Tm[℃]との間に、Tm≦Tmax≦Tm+30の関係を有している。TmaxがTm未満であると、溶融押出時の溶融が不足し、ダイからの吐出が不可能になる。また。Tmaxが「Tm+30」を超えると、末端COOHが著しく増加する。
中でも、前記Tmaxの範囲は、Tm+10≦Tmax≦Tm+20の範囲がより好ましい。
溶融過程での最大温度Tmaxは、単軸押出機のスクリュが配設されたシリンダ内で加熱されている原料樹脂の温度であり、剪断発熱があるときはその発熱による局所的高温部を含む温度である。Tmaxは、シリンダ内の樹脂温度の測定により得られる。上記のTm及びTmaxの関係式において、Tmax[℃]は、末端COOHの増加を抑える観点から、290℃以下が好ましく、280℃以下がより好ましい。また、Tmaxの下限温度は、樹脂の溶融不足を防止する観点から260℃である。
原料樹脂の融点Tmは、複数の樹脂の混合であるときは融点の平均値であり、250℃〜260℃の範囲であることが好ましい。この場合にTm≦Tmax≦Tm+30の関係を満たすことがより好ましい。
なお、前記融点Tmは、示差走査熱量測定により求められる値である。
溶融押出は、押出機のシリンダのスクリュ圧縮部における原料樹脂の充満率(対シリンダ空隙容積)が50〜80%となる条件で行なう。ここで、充満率は、シリンダ内のスクリュ圧縮部における平均充満率であり、樹脂は圧縮部の出口ではほぼ完全に溶融しているため、圧縮部出口の充満率は100%となる。スクリュ圧縮部とは、シリンダ内においてスクリュ溝深さが供給部のスクリュ溝深さより減少する(例えばスクリュ溝深さが供給部のスクリュ溝深さから漸減する)領域をいう。このようにスクリュ溝深さが減少するシリンダ内は、樹脂が移動できる容積(シリンダ空隙容積)が樹脂押出方向に向かって小さくなり、樹脂にかかる剪断応力が徐々に大きくなるため、著しく発熱しやすい傾向がある。
本発明における平均充満率は、圧力測定の結果をもとに下記のように求めた推定値を用いる。
まず圧力計により、スクリュ溝の長手方向の圧力を計測する。押出時はスクリュが回転しているため、見かけ上圧力計はスクリュ溝幅方向(スクリュフライト間の最短距離方向)をスキャン(計測)する。計測により得られた圧力の極大、極小を示す波形(値)から、スクリュ溝幅方向(スクリュフライト間の最短距離方向)の充満率を求め、下記式(1)により平均の充満率を求める。なお、圧縮部入口の充満率[%]は、下記式(2)より求められる。
式中、スクリュ溝幅方向の充満率[%]は、スクリュ溝幅方向の圧力波形において、圧力が極大値と極小値の中間となる溝幅位置を充満・未充満境界とみなし、極大ピークを示す側の幅長の溝幅全長に対する割合により得られる値である。
平均充満率[%]=(圧縮部出口充満率+圧縮部入口充満率)/2 ・・・(1)
圧縮部出口充満率=100%
圧縮部入口充満率[%]=スクリュ溝幅方向の充満率[%]×原料嵩比重・・・(2)
圧縮部出口では、樹脂がほぼ完全に溶融しているために充満率は100%になるが、スクリュ溝深が減少しはじめる圧縮部入口側では、未だ溶融が充分でないため、樹脂の嵩比重および溶融開始による嵩比重減少が起きることから、図2のように模式的に樹脂量を示すと、原料樹脂8のスクリュ溝の溝幅方向における充満長さdは小さくなる。図2は、図1の破線円4の部分を拡大して示す模式図である。
原料樹脂の充満率は、50%未満であると、樹脂の溶融不足を招き、80%を超えると、剪断発熱による温度上昇で末端COOHが増加し、耐加水分解性が著しく低下する。充満率の範囲としては、65〜80%の範囲が好ましく、70〜80%の範囲がより好ましい。
上記の充満率は、原料樹脂の嵩の増減により調節することができる。本発明においては、例えば、サイズの異なる2種以上のペレットを混合する、あるいは1種又は2種以上のペレットにフィルム粉砕材(例:フィルム粉砕したチップなどの粉砕屑)を混合する、等の方法により原料樹脂の嵩を調節し、充満率を調整することができる。
原料樹脂の嵩比重とは、粉末を一定容積の容器の中に一定状態で入れる等して、所定形状にした粉末の質量を、そのときの体積で除算して求められる比重(単位体積あたりの質量)をいい、嵩比重が小さいほど嵩張る。
原料樹脂の嵩比重としては、0.6〜0.8の範囲が好ましい。この嵩比重が0.6以上であると、押出しをより安定的に行なうことができる。嵩比重が0.8以下であると、局所的な発熱を効果的に抑制することができる。
上記の中でも、押出時の発熱の抑制により末端COOHの増加をより抑える点で、原料樹脂の嵩比重は0.7〜0.75の範囲が特に好ましい。
原料樹脂を構成するポリエステル樹脂としては、ジカルボン酸又はそのエステル誘導体と、ジオール化合物とを公知の方法でエステル化反応及び/又はエステル交換反応させることによって得ることができる。
前記ジカルボン酸又はそのエステル誘導体としては、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸、エイコサンジオン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸等の脂肪族ジカルボン酸類、アダマンタンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸、イソソルビド、シクロヘキサンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸、などの脂環族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、フェニルエンダンジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、フェナントレンジカルボン、9,9’−ビス(4−カルボキシフェニル)フルオレン酸等の芳香族ジカルボン酸などのジカルボン酸又はそのエステル誘導体が挙げられる。
前記ジオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール等の脂肪族ジオール類、シクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、イソソルビドなどの脂環式ジオール類、ビスフェノールA、1,3―ベンゼンジメタノール,1,4−ベンセンジメタノール、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、などの芳香族ジオール類等が挙げられる。
エステル化反応及び/又はエステル交換反応には、従来から公知の反応触媒を用いることができる。反応触媒としては、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物、鉛化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化合物、アンチモン化合物、チタン化合物、リン化合物などが挙げられる。通常は、ポリエステルの製造方法が完結する以前の任意の段階において、重合触媒としてアンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物を添加することが好ましい。このような方法としては、例えば、ゲルマニウム化合物を例に挙げると、ゲルマニウム化合物粉体をそのまま添加することが好ましい。
好ましいポリエステルは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)であり、より好ましくはPETである。PETは、ゲルマニウム(Ge)系触媒、アンチモン(Sb)系触媒、アルミニウム(Al)系触媒、及びチタン(Ti)系触媒から選ばれる1種又は2種以上を用いて重合されるものが好ましく、より好ましくはTi系触媒である。
前記Ti系触媒は、反応活性が高く、重合温度を低くすることができる。そのため、特に重合反応中にPETが熱分解し、COOHが発生するのを抑制することが可能である。本発明においては、ポリエステルフィルムの末端COOH量を30eq/トン以下の範囲に調整するのに好適である。
Ti系触媒を用いた重合により得たTi触媒系PETの製造には、例えば、特開2005−340616号公報、特開2005−239940号公報、特開2004−319444号公報、特許3436268号公報、特許3979866号公報、特許3780137号、特開2007−204538号公報等に記載の重合方法を用いることができる。
チタン(Ti)系化合物を、1ppm以上30ppm以下、より好ましくは2ppm以上20ppm以下、さらに好ましくは3ppm以上15ppm以下の範囲で用いて重合を行なうことが好ましい。この場合、本発明のポリエステルフィルムには、1ppm以上30ppm以下のチタンが含まれる。
Ti系触媒の量は、1ppm以上であると好ましいIVが得られ、30ppm以下であると、末端COOHを低く抑えることができ、耐加水分解性の向上に有利である。
また、原料樹脂は、樹脂フィルムの粉砕片を混合して調製されるのが好ましい。樹脂フィルムとしては、ポリエステルフィルムが好適であり、原料樹脂中のポリエステル樹脂と同種のポリエステルのフィルムが好ましい。樹脂フィルムの粉砕片は、例えば不要となったフィルムを粉砕して小片(いわゆるチップ)や屑片等にした粉砕物であり、嵩高さを与え、嵩比重を例えばペレットのみの場合よりも低下させることができる。
この粉砕片のサイズとしては、嵩変化が与えられる範囲であれば制限はないが、厚みが20μm〜5000μmであるものが好ましい。中でも、嵩比重が大きくなり過ぎて充満率が低下しすぎないようにし、溶融不足を回避する観点から、100〜1000μmの範囲、更には100〜500μmの範囲がより好ましい。
また、製膜されるポリエステルフィルムの末端COOH量をより低減する点で、粉砕片のサイズのばらつきは小さい方が好ましく、例えば粉砕片の厚みでは、ばらつきは±100%以内であるのが好ましく、より好ましくは±50%以内であり、更には±10%以内である。粉砕片を用いる場合、厚みなどサイズばらつきを小さく抑えることで、得られるポリエステルフィルムの末端COOH量の変動を低く抑えることができる。
粉砕片の原料樹脂中における質量比率としては、原料樹脂の全質量に対して50%以下であるのが好ましく、その質量比率の下限値は、10%が望ましい。粉砕片の割合を50質量%以下にすることで、得られるポリエステルフィルムの末端COOH量の変動幅をより低く抑えることができる。中でも、同様の理由から、粉砕片の質量比率は10〜30%がより好ましく、20〜30%が特に好ましい。
粉砕片の嵩比重としては、原料樹脂の嵩比重が前記範囲を満たす範囲において、0.3〜0.7の範囲であることが好ましい。嵩比重は、既述の原料樹脂の嵩比重と同義であり、既述の方法と同様にして測定される。
本発明のポリエステルフィルムの製造方法は、用意した原料樹脂又はこれを構成する各樹脂成分を予め乾燥させる乾燥工程を施した後、乾燥後の原料樹脂を単軸押出機のホッパーに投入し、所望とする温度で溶融混練した後、これをダイから(例えば冷却ロールに)押し出す溶融押出工程を設け、フィルム状に成形することにより製膜することができる。
なお、乾燥工程を原料樹脂を調製する各樹脂成分等に対して施したときには、乾燥工程後に樹脂成分等を混合等して原料樹脂を調製する工程を設けることができる。
単軸押出機としては、スクリュが配されたシリンダを備えた一軸混練押出機から選択して使用することができる。具体的には、例えば図1に示すように、所望の外径を持つスクリュ5が内部に配設されたシリンダ6と、シリンダ壁に取り付けられ、原料樹脂8をシリンダ内に供給するためのホッパー7とを備えた一軸混練押出機を使用できる。シリンダ6は、ホッパー7が取り付けられて原料樹脂が供給される供給口を有する供給部と、スクリュの溝深さが供給部側から樹脂押出方向に向かって漸減するスクリュ圧縮部(単に圧縮部ともいう)と、混練状態となった溶融樹脂を所定量に計量する計量部とを有しており、計量部で一定量に計量された溶融樹脂は、計量部の樹脂押出方向下流側に設けられたダイ(不図示)から押し出される。
上記のように原料樹脂が溶融混練されながら押し出される際、スクリュ圧縮部では、溝部の溝深さが減少するにつれて剪断応力が大きくなり、局所的に発熱する。このときの発熱を抑えることにより、製膜されたポリエステルフィルムの耐加水分解性を高めることができる。押出時の剪断速度は、1s−1以上300s−1以下が好ましく、より好ましくは10s−1以上200s−1以下であり、さらに好ましくは30s−1以上150s−1以下である。
本発明においては、特にスクリュ圧縮部における平均滞留時間を15〜40秒として溶融混練する場合が好ましい。既述のように、溶融過程において原料樹脂がTm≦Tmax≦Tm+30の関係を満たすと共に、スクリュ圧縮部での原料樹脂の充満率を50〜80%とすることにより、平均滞留時間が15秒以上である場合、溶融混練を良好に行なえるとともに、末端COOHの増加も抑えられる。また、平均滞留時間を40秒以下にすると、末端COOHをより低く保つことができる。
中でも、平均滞留時間は、上記同様の理由から15〜30秒の範囲が好ましい。
ここで、スクリュ圧縮部の平均滞留時間は、下記式で定義される。
平均滞留時間[秒]=スクリュ圧縮部長[mm]/スクリュ径[mm]/スクリュ回転数[r.p.m.]×60
ダイからメルト(溶融樹脂)を押出した後、冷却ロールに接触させるまでの間(エアギャップ)は、湿度を5%RH以上60%RH以下に調整することが好ましく、15%RH以上50%RH以下に調整することがより好ましい。エアギャップでの湿度を上記範囲にすることで、フィルム表面のCOOH量やOH量を調節することが可能であり、低湿度に調節することで、フィルム表面のカルボン酸量を減少させることができる。
本発明のポリエステルフィルムの溶融製膜方法は、φ150mm以上のスクリュ溝深さが30〜70%漸減する(圧縮率が2.0〜4.0)スクリュ圧縮部における原料樹脂の充満率が65〜80%の範囲であって、樹脂の最高温度がTm〜Tm+30℃以下であり、スクリュ圧縮部での平均滞留時間を15〜30秒として溶融混練する態様が、生産性を保ちながらも、末端COOHの増加を抑えて耐加水分解性の向上効果が大きい点で好ましい。
溶融押出し後には、末端COOH量が30eq/t(トン)以下であるポリエステルフィルム(本発明の太陽電池部材用ポリエステルフィルム)を得ることができる。末端COOH量が30eq/トン以下であると、耐加水分解性に優れており、長期耐久性が得られる。末端COOH量は、耐加水分解の点では低いことが望ましいが、フィルムを被着物に密着させる場合の密着性向上の点から、2eq/トン以上が好ましい。中でも、10〜30eq/トンの範囲がより好ましい。
末端COOH量の測定は、既述の方法と同様にして行なうことができる。
本発明の太陽電池部材用ポリエステルフィルムは、既述の本発明のポリエステルフィルムの溶融製膜方法により製膜されたものであり、長期耐久性能に優れた太陽電池を作製するのに適している。
フィルム厚は、2mm以上8mm以下が好ましく、より好ましくは2.5mm以上7mm以下であり、さらに好ましくは3mm以上6mm以下である。厚みを厚くすることで、押出されたメルトがガラス転移温度(Tg)以下に冷却するまでの所要時間を長くすることができる。この間に、フィルム表面のCOOH基はポリエステル内部に拡散され、表面COOH量を低減することができる。
本発明のポリエステルフィルムは、光安定化剤、酸化防止剤などの添加剤を更に含有することができる。
光安定化剤を含有すると、紫外線劣化を防ぐことができる。光安定化剤とは、紫外線などの光線を吸収して熱エネルギーに変換する化合物、樹脂が光吸収して分解して発生したラジカルを捕捉し、分解連鎖反応を抑制する材料などが挙げられる。光安定化剤として好ましくは、紫外線などの光線を吸収して熱エネルギーに変換する化合物である。このような光安定化剤を含有することで、長期間継続的に紫外線の照射を受けても、部分放電電圧の向上効果を長期間高く保つことが可能になったり、樹脂中の紫外線による色調変化、強度劣化等が防止される。
例えば紫外線吸収剤は、ポリエステルの他の特性が損なわれない範囲であれば、有機系紫外線吸収剤、無機系紫外線吸収剤、及びこれらの併用のいずれも、特に限定されることなく好適に用いることができる。一方、紫外線吸収剤は、耐湿熱性に優れ、樹脂中に均一分散できることが望まれる。
紫外線吸収剤の例としては、有機系の紫外線吸収剤として、サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤及びヒンダードアミン系等の紫外線安定剤などが挙げられる。具体的には、例えば、サリチル酸系のp−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート、ベンゾフェノン系の2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)メタン、ベンゾトリアゾール系の2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2Hベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、シアノアクリレート系のエチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート)、トリアジン系として2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、ヒンダードアミン系のビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、そのほかに、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、及び2,4−ジ・t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ・t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、などが挙げられる。
これらの紫外線吸収剤のうち、繰り返し紫外線吸収に対する耐性が高いという点で、トリアジン系紫外線吸収剤がより好ましい。なお、これらの紫外線吸収剤は、上述の紫外線吸収剤単体でフィルムに添加してもよいし、有機系導電性材料や、非水溶性樹脂に紫外線吸収剤能を有するモノマーを共重合させた形態で導入してもよい。
光安定化剤のポリエステルフィルム中における含有量は、ポリエステルフィルムの全質量に対して、0.1質量%以上10質量%以下が好ましく、より好ましくは0.3質量%以上7質量%以下であり、さらに好ましくは0.7質量%以上4質量%以下である。これにより、長期経時での光劣化によるポリエステルの分子量低下を抑止でき、その結果発生するフィルム内の凝集破壊に起因する密着力低下を抑止できる。
更に、本発明のポリエステルフィルムは、前記光安定化剤の他にも、例えば、易滑剤(微粒子)、紫外線吸収剤、着色剤、核剤(結晶化剤)、難燃化剤などを添加剤として含有することができる。
本発明のポリエステルフィルムは、太陽電池発電モジュールの太陽光入射側とは反対側の裏面に配置される裏面保護シート(いわゆるバックシート)、バリアフィルム基材等の用途に好適である。
太陽電池発電モジュールの用途では、電気を取り出すリード配線(不図示)で接続された発電素子(太陽電池素子)をエチレン・酢酸ビニル共重合体系(EVA系)樹脂等の封止剤で封止し、これを、ガラス等の透明基板と、本発明のポリエステルフィルム(バックシート)との間に挟んで互いに張り合わせることによって構成される態様が挙げられる。なお、太陽電池素子の例としては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンなどのシリコン系、銅−インジウム−ガリウム−セレン、銅−インジウム−セレン、カドミウム−テルル、ガリウム−砒素などのIII−V族やII−VI族化合物半導体系など、各種公知の太陽電池素子を適用することができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
−成形装置の準備−
押出成形機として、図1に示すようにシリンダ6の内部に下記のスクリュ5を備えた一軸混練押出機(スクリュ外径D=250mm、長さL[mm]/D[mm]=30、シリンダ温度設定=275℃)を準備した。なお、スクリュの各部の長さは、供給部:圧縮部:計量部=10D:10D:10Dである。
<スクリュ部>
・フルフライト
・供給部溝深さ:20mm
・計量部溝深さ:6.1mm
・圧縮率:3.1
この混練押出機のシリンダ6の外壁には、図2に示すように、スクリュ5の溝深さが小さくなる圧縮部の下流側に圧力計P1が取り付けられており、スクリュ5が回転している押出時において、圧力計P1によりスクリュ溝の長手方向をスキャンし、溝部の内圧を計測できるようになっている。
なお、圧力計P1には温度検出機能も付いており、壁面部樹脂の局所発熱温度を検出することが可能である。
−原料の準備−
次に、原料として、下記のPETペレット及びPETチップ(融点Tm=257℃、極限粘度IV=0.65、末端COOH量=25eq/トン、ヘンシェルミキサーにて160℃で結晶化)を準備した。
PETペレットには、平均長径:4.5mm、平均短径:1.8mm、平均長さ:4.0mmのサイズのものを用いた。また、PETチップは、PETフィルムの粉砕屑であり、サイズは厚さが80〜180μm、嵩比重が0.40〜0.55である。
−フィルムの製膜−
PETペレットにPETチップを下記表1に示す比率で混合し、下記表1に示す嵩比重、末端COOH量の原料を調製した。この原料を加熱乾燥させて含水率50ppm以下とした後、1軸混練押出機のホッパーに投入し、275℃で溶融して押出した。このとき、スクリュの回転数制御により、吐出圧力を一定に維持した。
このとき、シリンダ6の圧縮部におけるシリンダ壁に取り付けられた圧力計P1により、スクリュ溝の長手方向の圧力を計測した。押出時はスクリュ5が回転している状態にあるので、圧力計P1は見かけ上、スクリュ溝幅方向(スクリュフライト間の最短距離方向)をスキャンし、計測する。計測された波形(値)から、下記式により圧縮部充満率として平均充満率を求めた。平均充満率は下記表1に示す。
圧縮部の平均充満率[%] =(100+圧縮部入口の充満率[%])/2
なお、圧縮部入口の充満率は、下記式より求められる。
圧縮部入口の充満率[%] =スクリュ溝幅方向の充満率[%]×原料嵩比重
この溶融体(メルト)をギアポンプ、濾過器(孔径20μm)を通した後、下記条件でダイから冷却(チル)ロールに押出した。なお、押出されたメルトは、静電印加法を用いて冷却ロールに密着させた。冷却ロールは、中空のチルロールを用い、この中に熱媒として水を通して温調できるようになっている。
なお、ダイ出口から冷却ロールまでの搬送域(エアギャップ)は、この搬送域を囲い、この中に調湿空気を導入することにより、湿度を30%RHに調節してある。また、押出し機の吐出量及びダイのスリット幅の調整により、メルト厚みを1000μmとした。
以上のようにして、PETフィルムを溶融製膜した。
−末端COOH量の測定−
得られたPETフィルムについて、PETフィルム0.1gをベンジルアルコール10mlに溶解後、さらにクロロホルムを加えて混合溶液を得、これにフェノールレッド指示薬を滴下した。この溶液を、基準液(0.01N KOH−ベンジルアルコール混合溶液)で滴定し、滴下量から末端カルボキシル基量を求めた。結果を下記表1に示す。
(実施例2〜7)
実施例1において、嵩比重、チップ比率、滞留時間などの条件を下記表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、フィルムを製膜し、末端COOH量を測定した。結果を下記表1に示す。
(実施例8)
実施例1において、末端COOH量が18eq/トンのPETペレット(融点Tm=257℃、極限粘度IV=0.65、ヘンシェルミキサーにて160℃で結晶化)を用意し、これを用いて原料樹脂の末端COOH量を25eq/トンから18eq/トンに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、フィルムを製膜し、末端COOH量を測定した。結果を下記表1に示す。
(実施例9)
実施例8において、滞留時間、スクリュ回転数等の条件を下記表1に示すように変更したこと以外は、実施例8と同様にして、フィルムを製膜し、末端COOH量を測定した。結果を下記表1に示す。
(実施例10)
実施例1において、シリンダ温度を270℃に下げたこと(押出機出口の樹脂温度=271℃)以外は、実施例1と同様にして、フィルムを製膜し、末端COOH量を測定した。結果を下記表1に示す。
(実施例11〜12)
実施例10において、温度や滞留時間、スクリュ回転数等の条件を下記表1に示すように変更したこと以外は、実施例10と同様にして、フィルムを製膜し、末端COOH量を測定した。結果を下記表1に示す。
(比較例1〜5)
実施例1において、充満率、温度、嵩比重、チップ比率等の条件を下記表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、比較用のフィルムを製膜し、末端COOH量を測定した。結果を下記表1に示す。
(比較例6〜7)
実施例1において、シリンダ温度を275℃からそれぞれ295℃(押出機出口の樹脂温度=293℃、比較例6)又は255℃(溶融不足で吐出できず、比較例7)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、比較用のフィルムを製膜し、末端COOH量を測定した。結果を下記表1に示す。

前記表1に示すように、実施例では、末端COOH量が低く抑えられており、耐加水分解性に優れたPETフィルムを得ることができた。
これに対し、原料の末端COOH量が多い比較例1では、加水分解性を抑え得るPETフィルムは得られず、耐湿熱性の付与に大きく影響を与えた。また、圧縮部での充満率が低すぎる又は高すぎる比較例2、3では、末端COOHの増加が著しく、さらに低充満率の比較例2では溶融不足であった。Tm≦Tmax≦Tm+30の関係を満たさない比較例4〜7では、下限側では溶融不足を招き、上限側では末端COOHの増加を防止できなかった。

Claims (8)

  1. ポリエステル樹脂を含むと共に末端カルボン酸基の量が30eq/t以下である原料樹脂を単軸押出機に投入後、溶融過程での前記原料樹脂の最大温度Tmax[℃]と融点Tm[℃]とがTm≦Tmax≦Tm+30の関係を満たすと共に、スクリュ圧縮部における前記原料樹脂の充満率が50〜80%となる条件で溶融押出し、フィルム状に成形するポリエステルフィルムの溶融製膜方法。
  2. 原料樹脂の嵩比重が0.6〜0.8である請求項1に記載のポリエステルフィルムの溶融製膜方法。
  3. 原料樹脂の一部に樹脂フィルムの粉砕片を用い、該粉砕片の原料樹脂中における質量比率が50%以下である請求項1又は請求項2に記載のポリエステルフィルムの溶融製膜方法。
  4. 前記スクリュ圧縮部における平均滞留時間が15〜40秒である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のポリエステルフィルムの溶融製膜方法。
  5. 前記粉砕片の厚みが20〜5000μmである請求項3又は請求項4に記載のポリエステルフィルムの溶融製膜方法。
  6. 前記粉砕片の嵩比重が0.3〜0.7である請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載のポリエステルフィルムの溶融製膜方法。
  7. 溶融押出し後のフィルムの末端カルボン酸基の量が30eq/t以下である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のポリエステルフィルムの溶融製膜方法。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のポリエステルフィルムの溶融製膜方法により作製された太陽電池部材用ポリエステルフィルム。
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