JP2011189440A - ロボット制御装置、ロボットシステム、プログラムおよびロボットの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ロボット本体の制御のみによってツールの位置および姿勢を制御する。
【解決手段】 先端部に複数のツールが固定された多関節ロボットの先端部のワールド座標系における現在位置および現在姿勢を示す第1の同次変換行列と、複数のツールのうち制御対象となっている対象ツールの先端部を原点とするローカル座標系における位置および姿勢を示す第2の同次変換行列との積を、第3の同次変換行列として算出するツール座標算出部と、第3の同次変換行列と、ワールド座標系における対象ツールが移動すべき目標位置および目標姿勢を示す第4の同次変換行列とに基づいて、ワールド座標系における対象ツールが移動する第1の軌道を算出するツール軌道算出部と、第1の軌道と、第2の同次変換行列の逆行列との積を、第2の軌道として算出するロボット軌道算出部と、第2の軌道に応じて多関節ロボットを制御する制御部と、を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 先端部に複数のツールが固定された多関節ロボットの先端部のワールド座標系における現在位置および現在姿勢を示す第1の同次変換行列と、複数のツールのうち制御対象となっている対象ツールの先端部を原点とするローカル座標系における位置および姿勢を示す第2の同次変換行列との積を、第3の同次変換行列として算出するツール座標算出部と、第3の同次変換行列と、ワールド座標系における対象ツールが移動すべき目標位置および目標姿勢を示す第4の同次変換行列とに基づいて、ワールド座標系における対象ツールが移動する第1の軌道を算出するツール軌道算出部と、第1の軌道と、第2の同次変換行列の逆行列との積を、第2の軌道として算出するロボット軌道算出部と、第2の軌道に応じて多関節ロボットを制御する制御部と、を有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ロボット制御装置、ロボットシステム、プログラム、およびロボットの制御方法に関する。
近年、工場の製造ラインなどにおいて様々な産業用ロボットが用いられている。特に、(垂直)多関節ロボットは、人間の腕に近い構造をしているため、種々の作業を人間に代わって行うことができる。
ところで、多関節ロボットは、複数のツール(工具)を備えることもできる。例えば、特許文献1では、ガラス基板を搬送するためのハンドを2つ備え、通常の関節座標系と、ハンドの中心を基準とするツール座標系とを切り替えて制御するロボットシステムが開示されている。また、例えば、特許文献2では、少なくとも1つのハンドをそれぞれ備えた複数のタ―レットを工具軸の先端に設け、各ターレットを回転させることによって、使用するハンドを切り替えることができる産業用ロボットが開示されている。
このようにして、多関節ロボットが複数のツールを備えることによって、1台でより多くの作業を行うことができる。
しかしながら、特許文献1のロボットシステムでは、2つのハンドをツール座標系で移動させるためのアクチュエータやモータなどの動力源がそれぞれ必要となる。また、特許文献2の産業用ロボットでは、複数のターレットを回転させるためのモータおよび減速機がそれぞれ必要となる。
したがって、ロボットの先端部には、ハンドやターレットの重量だけでなく、それらの動力源の重量が加わるため、ロボットの可搬重量を大きくする必要がある。また、ツールの位置や姿勢は、ロボット本体の制御およびハンドやターレットの制御の両方によって変更されるため、制御が困難となる。特に、加工部品などを把持するチャック機構を備えたツールの場合など、ツールの位置および姿勢を高精度に制御する必要がある場合には、当該課題が顕著となる。
前述した課題を解決する主たる本発明は、先端部に複数のツールが固定された多関節ロボットの前記先端部のワールド座標系における現在位置および現在姿勢を示す第1の同次変換行列と、前記複数のツールのうち制御対象となっている対象ツールの前記先端部を原点とするローカル座標系における位置および姿勢を示す第2の同次変換行列との積を、前記対象ツールの前記ワールド座標系における現在位置および現在姿勢を示す第3の同次変換行列として算出するツール座標算出部と、前記第3の同次変換行列と、前記ワールド座標系における前記対象ツールが移動すべき目標位置および目標姿勢を示す第4の同次変換行列とに基づいて、前記ワールド座標系における前記対象ツールが移動する第1の軌道を算出するツール軌道算出部と、前記第1の軌道と、前記第2の同次変換行列の逆行列との積を、前記ワールド座標系における前記先端部が移動する第2の軌道として算出するロボット軌道算出部と、前記第2の軌道に応じて前記多関節ロボットを制御する制御部と、を有することを特徴とするロボット制御装置である。
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかとなる。
本発明によれば、ロボット本体の制御のみによってツールの位置および姿勢を制御することができる。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
===ロボットシステム全体の構成の概略===
以下、図3および図4を参照して、後述する本発明の一実施形態におけるロボット制御装置を備えたロボットシステム全体の構成の概略について説明する。なお、図4は、多関節ロボットの先端部の構成の詳細を示している。
以下、図3および図4を参照して、後述する本発明の一実施形態におけるロボット制御装置を備えたロボットシステム全体の構成の概略について説明する。なお、図4は、多関節ロボットの先端部の構成の詳細を示している。
図3および図4に示されているロボットシステムは、ロボット本体11、ロボット先端部12、およびツールC1、C2からなる多関節ロボットと、当該多関節ロボットを制御するロボット制御装置10とを含んで構成されている。
図3に示すように、ロボット制御装置10からは、多関節ロボットを制御するための制御信号CNTが出力されている。また、図4に示すように、ロボット先端部12は、ロボット本体11の先端に固定されており、ロボット先端部12には、ツールC1およびC2が固定されている。さらに、ツールC1およびC2は、それぞれ部品7および8を把持するチャック機構を備えている。
一方、R(3×3)は、姿勢(各座標軸を中心とする回転)を示す3行3列の行列であり、例えば図3に示すように、x軸回りにθx、y軸回りにθy、z軸回りにθzだけ回転させた場合には、
と表されるRx、Ry、およびRzの積として表すことができる。
と表されるRx、Ry、およびRzの積として表すことができる。
また、「Σ0」は、図3に示すように、例えば多関節ロボットの基端を原点とするワールド座標系を示し、「ΣR」は、ロボット先端部12を原点とするローカル座標系を示している。
したがって、Σ0TRは、ロボット先端部12のワールド座標系における位置および姿勢を示す同次変換行列である。以下、このような同次変換行列で示されるワールド座標系における位置および姿勢を、座標Σ0TRのように称することとする。
一方、ΣRTC1およびΣRTC2は、それぞれツールC1およびC2のロボット先端部12から見た相対的な位置および姿勢を示す同次変換行列である。以下、このような同次変換行列で示される相対的な位置および姿勢を、相対座標ΣRTC1のように称することとする。
なお、図3、および図5ないし図8においては、ロボット先端部12を座標Σ0TRで示し、ツールC1およびC2を、それぞれの相対座標ΣRTC1およびΣRTC2とロボット先端部12の座標Σ0TRとを結ぶ実線で示している。
===ロボット制御装置の構成===
以下、図1を参照して、本発明の一実施形態におけるロボット制御装置の構成について説明する。なお、以下の説明において、ツールC1またはC2の何れであるかを特定しない場合には、ツールCmと表すこととする。
以下、図1を参照して、本発明の一実施形態におけるロボット制御装置の構成について説明する。なお、以下の説明において、ツールC1またはC2の何れであるかを特定しない場合には、ツールCmと表すこととする。
図1に示されているロボット制御装置10は、制御部101、記憶部102、ツール座標算出部103、ツール軌道算出部104、およびロボット軌道算出部105を含んで構成されている。
制御部101からは、制御信号CNTのほか、ロボット先端部12の現在座標Σ0TRが出力されている。また、記憶部102からは、対象ツール(制御対象となっているツール)Cmの目標座標Σ0TDnおよび対象ツールCmの相対座標ΣRTCmが出力されている。さらに、ツール座標算出部103には、ロボット先端部12の現在座標Σ0TRおよび対象ツールCmの相対座標ΣRTCmが入力され、ツール座標算出部103からは、対象ツールCmの現在座標Σ0TCmが出力されている。
ツール軌道算出部104には、対象ツールCmの現在座標Σ0TCmおよび対象ツールCmの目標座標Σ0TDnが入力され、ツール軌道算出部104からは、対象ツールCmの軌道Σ0OnCmが出力されている。また、ロボット軌道算出部105には、対象ツールCmの軌道Σ0OnCmおよび対象ツールCmの相対座標ΣRTCmが入力され、ロボット軌道算出部105から出力されるロボット先端部12の軌道Σ0OnRは、制御部101に入力されている。
===ロボットシステムの動作の具体例===
ここで、図3を参照して、ロボットシステムの動作の具体例について説明する。なお、以下の説明において、ロボット制御装置10による多関節ロボットの制御は、制御信号CNTに基づいて行われるものとする。
ここで、図3を参照して、ロボットシステムの動作の具体例について説明する。なお、以下の説明において、ロボット制御装置10による多関節ロボットの制御は、制御信号CNTに基づいて行われるものとする。
まず、ロボット制御装置10は、チャック機構を開いた状態でツールC1を部品7まで移動させ、チャック機構を閉じることによって、ツールC1に部品7を把持させる。ここで、ツールC1は、部品7を上方から把持するものとし、図3においては、この場合のツールC1のワールド座標系における位置および姿勢を、目標座標Σ0TD1として示している。
次に、ロボット制御装置10は、ツールC1に上方から把持された状態で部品7を部品8の孔部の真上まで移動させ、チャック機構を開くことによって、部品7を部品8の孔部に挿入する。図3においては、この場合のツールC1のワールド座標系における位置および姿勢を、目標座標Σ0TD2として示している。
次に、ロボット制御装置10は、チャック機構を開いた状態でツールC2を部品8まで移動させ、チャック機構を閉じることによって、ツールC2に部品8を把持させる。ここで、ツールC2は、部品8を側面から把持するものとし、図3においては、この場合のツールC2のワールド座標系における位置および姿勢を、目標座標Σ0TD3として示している。
最後に、ロボット制御装置10は、ツールC2に側面から把持された状態で部品8を作業台9まで移動させ、チャック機構を開くことによって、部品8を作業台9に据え置く。図3においては、この場合のツールC2のワールド座標系における位置および姿勢を、目標座標Σ0TD4として示している。
このようにして、ツールC1またはC2が目標座標Σ0TD1ないしΣ0TD4に順次移動することによって、部品7および8は、一体に組み立てられたうえで、作業台9に据え置かれる。以下、各目標座標への移動ごとに、ロボット制御装置10の動作について説明する。
===ツールC1の目標座標Σ0TD1への移動時のロボット制御装置の動作===
まず、図1、図2、および図5を適宜参照して、ツールC1の目標座標Σ0TD1への移動時のロボット制御装置10の動作について説明する。
まず、図1、図2、および図5を適宜参照して、ツールC1の目標座標Σ0TD1への移動時のロボット制御装置10の動作について説明する。
制御部101は、制御信号CNTを出力して多関節ロボットを制御するとともに、ロボット先端部12の現在座標Σ0TRを出力する。また、記憶部102には、対象ツールCmの目標座標が移動順に記憶されている。すなわち、本実施形態では、対象ツールC1の目標座標Σ0TD1、Σ0TD2、対象ツールC2の目標座標Σ0TD3、Σ0TD4が当該順序で記憶されている。さらに、記憶部102には、ロボット先端部12に固定されているツールごとの相対座標が記憶されている。すなわち、本実施形態では、ツールC1の相対座標ΣRTC1およびツールC2の相対座標ΣRTC2が記憶されている。
ロボット制御装置10のうち、ツール座標算出部103、ツール軌道算出部104、およびロボット軌道算出部105の機能は、例えば、制御部101および記憶部102を備えるコンピュータによって実現することができる。
図2は、ツール座標算出部103、ツール軌道算出部104、およびロボット軌道算出部105に相当する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムの動作を示している。
プログラムの処理が開始されると(S1)、まず、n=1としてS2からS7までのループ処理を行う。当該ループ処理においては、まず、制御部101からロボット先端部12の現在座標Σ0TRが入力される(S2)。また、記憶部102から、対象ツールC1の目標座標Σ0TD1を読み出し、さらに、当該対象ツールC1の相対座標ΣRTC1を読み出す(S3)。
次に、ロボット先端部12の現在座標Σ0TRと対象ツールC1の相対座標ΣRTC1との積を、対象ツールC1の現在座標Σ0TC1として算出する(S4)。したがって、当該S4の処理は、ツール座標算出部103に相当する機能を実現し、
(Σ0TC1)=(Σ0TR)(ΣRTC1)
と算出される。この場合、ロボット先端部12の現在座標Σ0TR、対象ツールC1の相対座標ΣRTC1、および対象ツールC1の現在座標Σ0TC1は、それぞれ第1ないし第3の同次変換行列に相当する。
(Σ0TC1)=(Σ0TR)(ΣRTC1)
と算出される。この場合、ロボット先端部12の現在座標Σ0TR、対象ツールC1の相対座標ΣRTC1、および対象ツールC1の現在座標Σ0TC1は、それぞれ第1ないし第3の同次変換行列に相当する。
次に、対象ツールC1の現在座標Σ0TC1と目標座標Σ0TD1とに基づいて、対象ツールC1のワールド座標系における軌道Σ0O1C1を算出する(S5)。例えば、対象ツールC1の現在座標Σ0TC1と目標座標Σ0TD1との差に基づいて、図5に示すように、対象ツールC1の現在位置と目標位置とを結ぶ直線軌道を算出することができる。したがって、当該S5の処理は、ツール軌道算出部104に相当する機能を実現している。また、この場合、対象ツールC1の目標座標Σ0TD1および軌道Σ0O1C1は、それぞれ第4の同次変換行列および第1の軌道に相当する。
次に、対象ツールC1の軌道Σ0O1C1と相対座標ΣRTC1(第2の同次変換行列)の逆行列との積を、ロボット先端部12のワールド座標系における軌道Σ0O1Rとして算出する(S6)。したがって、当該S6の処理は、ロボット軌道算出部105に相当する機能を実現し、
(Σ0O1R)=(Σ0O1C1)(ΣRTC1)−1
と算出される。この場合、ロボット先端部12の軌道Σ0O1Rは、第2の軌道に相当する。
(Σ0O1R)=(Σ0O1C1)(ΣRTC1)−1
と算出される。この場合、ロボット先端部12の軌道Σ0O1Rは、第2の軌道に相当する。
このようにして、ロボット制御装置10は、例えば図5に示すように、ロボット先端部12の軌道Σ0O1Rを算出することができる。そして、当該算出された軌道Σ0O1Rに基づいて、ロボット先端部12が軌道Σ0O1Rに沿って移動するようにロボット本体11を制御することによって、対象ツールC1を軌道Σ0O1C1に沿って移動させることができる(S7)。したがって、部品7を上方から把持するための位置および姿勢にツールC1を移動させることができる。
===ツールC1の目標座標Σ0TD2への移動時のロボット制御装置の動作===
次に、図2および図6を適宜参照して、ツールC1の目標座標Σ0TD2への移動時のロボット制御装置10の動作について説明する。
次に、図2および図6を適宜参照して、ツールC1の目標座標Σ0TD2への移動時のロボット制御装置10の動作について説明する。
この場合、ロボット制御装置10は、図2において、n=2としてS2からS7までのループ処理を行うこととなる。当該ループ処理においても、まず、制御部101からロボット先端部12の現在座標Σ0TRが入力される(S2)。また、記憶部102から、対象ツールC1の目標座標Σ0TD2を読み出し、さらに、当該対象ツールC1の相対座標ΣRTC1を読み出す(S3)。
次に、ロボット先端部12の現在座標Σ0TRと対象ツールC1の相対座標ΣRTC1との積を、対象ツールC1の現在座標Σ0TC1として算出する(S4)。したがって、
(Σ0TC1)=(Σ0TR)(ΣRTC1)
と算出される。なお、この時点では、対象ツールC1の現在座標Σ0TC1は、n=1の場合の目標座標Σ0TD1から移動していないため、当該S4の処理を省略することも可能である。
(Σ0TC1)=(Σ0TR)(ΣRTC1)
と算出される。なお、この時点では、対象ツールC1の現在座標Σ0TC1は、n=1の場合の目標座標Σ0TD1から移動していないため、当該S4の処理を省略することも可能である。
次に、対象ツールC1の現在座標Σ0TC1と目標座標Σ0TD2とに基づいて、対象ツールC1のワールド座標系における軌道Σ0O2C1を算出する(S5)。そして、対象ツールC1の軌道Σ0O2C1と相対座標ΣRTC1の逆行列との積を、ロボット先端部12のワールド座標系における軌道Σ0O2Rとして算出する(S6)。したがって、
(Σ0O2R)=(Σ0O2C1)(ΣRTC1)−1
と算出される。
(Σ0O2R)=(Σ0O2C1)(ΣRTC1)−1
と算出される。
このようにして、ロボット制御装置10は、例えば図6に示すように、ロボット先端部12の軌道Σ0O2Rを算出することができる。そして、当該算出された軌道Σ0O2Rに基づいて、ロボット先端部12が軌道Σ0O2Rに沿って移動するようにロボット本体11を制御することによって、対象ツールC1を軌道Σ0O2C1に沿って移動させることができる(S7)。したがって、ツールC1に上方から把持された状態で部品7を部品8の孔部の真上まで移動させることができる。
===ツールC2の目標座標Σ0TD3への移動時のロボット制御装置の動作===
次に、図2および図7を適宜参照して、ツールC2の目標座標Σ0TD3への移動時のロボット制御装置10の動作について説明する。
次に、図2および図7を適宜参照して、ツールC2の目標座標Σ0TD3への移動時のロボット制御装置10の動作について説明する。
この場合、ロボット制御装置10は、図2において、n=3としてS2からS7までのループ処理を行うこととなる。当該ループ処理においても、まず、制御部101からロボット先端部12の現在座標Σ0TRが入力される(S2)。また、記憶部102から、対象ツールC2の目標座標Σ0TD3を読み出し、さらに、当該対象ツールC2の相対座標ΣRTC2を読み出す(S3)。
次に、ロボット先端部12の現在座標Σ0TRと対象ツールC2の相対座標ΣRTC2との積を、対象ツールC2の現在座標Σ0TC2として算出する(S4)。したがって、
(Σ0TC2)=(Σ0TR)(ΣRTC2)
と算出される。なお、ツールC1からC2へと対象ツールが切り替わっているため、当該S4の処理を省略することはできない。
(Σ0TC2)=(Σ0TR)(ΣRTC2)
と算出される。なお、ツールC1からC2へと対象ツールが切り替わっているため、当該S4の処理を省略することはできない。
次に、対象ツールC2の現在座標Σ0TC2と目標座標Σ0TD3とに基づいて、対象ツールC2のワールド座標系における軌道Σ0O3C2を算出する(S5)。そして、対象ツールC2の軌道Σ0O3C2と相対座標ΣRTC2の逆行列との積を、ロボット先端部12のワールド座標系における軌道Σ0O3Rとして算出する(S6)。したがって、
(Σ0O3R)=(Σ0O3C2)(ΣRTC2)−1
と算出される。
(Σ0O3R)=(Σ0O3C2)(ΣRTC2)−1
と算出される。
このようにして、ロボット制御装置10は、例えば図7に示すように、ロボット先端部12の軌道Σ0O3Rを算出することができる。そして、当該算出された軌道Σ0O3Rに基づいて、ロボット先端部12が軌道Σ0O3Rに沿って移動するようにロボット本体11を制御することによって、対象ツールC2を軌道Σ0O3C2に沿って移動させることができる(S7)。したがって、部品8を側面から把持するための位置および姿勢にツールC2を移動させることができる。
===ツールC2の目標座標Σ0TD4への移動時のロボット制御装置の動作===
次に、図2および図8を適宜参照して、ツールC2の目標座標Σ0TD4への移動時のロボット制御装置10の動作について説明する。
次に、図2および図8を適宜参照して、ツールC2の目標座標Σ0TD4への移動時のロボット制御装置10の動作について説明する。
この場合、ロボット制御装置10は、図2において、n=4としてS2からS7までのループ処理を行うこととなる。当該ループ処理においても、まず、制御部101からロボット先端部12の現在座標Σ0TRが入力される(S2)。また、記憶部102から、対象ツールC2の目標座標Σ0TD4を読み出し、さらに、当該対象ツールC2の相対座標ΣRTC2を読み出す(S3)。
次に、ロボット先端部12の現在座標Σ0TRと対象ツールC2の相対座標ΣRTC2との積を、対象ツールC2の現在座標Σ0TC2として算出する(S4)。したがって、
(Σ0TC2)=(Σ0TR)(ΣRTC2)
と算出される。なお、この時点では、対象ツールC2の現在座標Σ0TC2は、n=3の場合の目標座標Σ0TD3から移動していないため、当該S4の処理を省略することも可能である。
(Σ0TC2)=(Σ0TR)(ΣRTC2)
と算出される。なお、この時点では、対象ツールC2の現在座標Σ0TC2は、n=3の場合の目標座標Σ0TD3から移動していないため、当該S4の処理を省略することも可能である。
次に、対象ツールC2の現在座標Σ0TC2と目標座標Σ0TD4とに基づいて、対象ツールC2のワールド座標系における軌道Σ0O4C2を算出する(S5)。そして、対象ツールC2の軌道Σ0O4C2と相対座標ΣRTC2の逆行列との積を、ロボット先端部12のワールド座標系における軌道Σ0O4Rとして算出する(S6)。したがって、
(Σ0O4R)=(Σ0O4C2)(ΣRTC2)−1
と算出される。
(Σ0O4R)=(Σ0O4C2)(ΣRTC2)−1
と算出される。
このようにして、ロボット制御装置10は、例えば図8に示すように、ロボット先端部12の軌道Σ0O4Rを算出することができる。そして、当該算出された軌道Σ0O4Rに基づいて、ロボット先端部12が軌道Σ0O4Rに沿って移動するようにロボット本体11を制御することによって、対象ツールC2を軌道Σ0O4C2に沿って移動させることができる(S7)。したがって、ツールC2に側面から把持された状態で部品8を作業台9まで移動させることができ、処理を終了する(S8)。
前述したように、ロボット制御装置10において、対象ツールCmの軌道Σ0OnCmを算出し、対象ツールCmの相対座標ΣRTCmの逆行列との積を、ロボット先端部12の軌道Σ0OnRとして算出し、ロボット先端部12が軌道Σ0OnRに沿って移動するようにロボット本体11を制御することによって、対象ツールCmを軌道Σ0OnCmに沿って移動させることができる。したがって、ロボット本体11の制御のみによって対象ツールCmの位置および姿勢を制御することができ、ツールC1およびC2を切り替えて使用することができる。
また、対象ツールCmの現在座標Σ0TCmと目標座標Σ0TDnとの差に基づいて、対象ツールCmの現在位置と目標位置とを結ぶ直線軌道を算出することによって、対象ツールCmを最短距離で移動させ、移動時間を短縮することができる。
また、図3および図4に示したロボットシステムにおいて、ロボット先端部12が軌道Σ0OnRに沿って移動するようにロボット本体11を制御することによって、ロボット本体11の制御のみによって対象ツールCmの位置および姿勢を制御することができるため、多関節ロボットの可搬重量を大きくすることなく複数のツールを切り替えて使用することができる。
また、チャック機構を備えたツールをロボット先端部12に固定することによって、ロボット本体11の制御のみによってツールの位置および姿勢を高精度に制御し、移動対象物を確実に把持することができる。
また、ロボット制御装置10のツール座標算出部103、ツール軌道算出部104、およびロボット軌道算出部105に相当する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムにおいて、ロボット先端部12および対象ツールCmの座標をそれぞれ同次変換行列TRおよびTCmとして示すことによって、同次変換行列の演算を用いてロボット先端部12の軌道Σ0OnRを算出することができる。
また、ロボット先端部12に固定されたツールCmの軌道Σ0OnCmを算出し、ツールCmの相対座標ΣRTCmの逆行列との積を、ロボット先端部12の軌道Σ0OnRとして算出し、ロボット先端部12が軌道Σ0OnRに沿って移動するようにロボット本体11を制御することによって、ロボット本体11の制御のみによってツールCmの位置および姿勢を制御することができる。
なお、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
上記実施形態では、図4に示したように、ロボット先端部12には、チャック機構を備えたツールC1およびC2が互いに直交するように固定されているが、これに限定されるものではない。ロボット先端部12に固定されるツールは、部品加工機構や液体供給機構などを備える他の種類のツールであってもよく、それぞれ異なる種類のツールであってもよい。また、ツールが互いに直交するように固定される必要はなく、さらに、3つ以上のツールをロボット先端部12に固定してもよい。
7、8 部品
9 作業台
10 ロボット制御装置
11 ロボット本体
12 ロボット先端部
101 制御部
102 記憶部
103 ツール座標算出部
104 ツール軌道算出部
105 ロボット軌道算出部
9 作業台
10 ロボット制御装置
11 ロボット本体
12 ロボット先端部
101 制御部
102 記憶部
103 ツール座標算出部
104 ツール軌道算出部
105 ロボット軌道算出部
Claims (6)
- 先端部に複数のツールが固定された多関節ロボットの前記先端部のワールド座標系における現在位置および現在姿勢を示す第1の同次変換行列と、前記複数のツールのうち制御対象となっている対象ツールの前記先端部を原点とするローカル座標系における位置および姿勢を示す第2の同次変換行列との積を、前記対象ツールの前記ワールド座標系における現在位置および現在姿勢を示す第3の同次変換行列として算出するツール座標算出部と、
前記第3の同次変換行列と、前記ワールド座標系における前記対象ツールが移動すべき目標位置および目標姿勢を示す第4の同次変換行列とに基づいて、前記ワールド座標系における前記対象ツールが移動する第1の軌道を算出するツール軌道算出部と、
前記第1の軌道と、前記第2の同次変換行列の逆行列との積を、前記ワールド座標系における前記先端部が移動する第2の軌道として算出するロボット軌道算出部と、
前記第2の軌道に応じて前記多関節ロボットを制御する制御部と、
を有することを特徴とするロボット制御装置。 - 前記第1の軌道は、前記対象ツールの現在位置と前記目標位置とを結ぶ直線軌道であり、
前記ツール軌道算出部は、前記第3の同次変換行列と前記第4の同次変換行列との差に基づいて前記第1の軌道を算出することを特徴とする請求項1に記載のロボット制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載のロボット制御装置と、
前記制御部の制御によって前記先端部が前記第2の軌道に沿って移動する前記多関節ロボットと、
を備えることを特徴とするロボットシステム。 - 前記複数のツールの少なくとも1つは、移動対象物を把持するチャック機構を備え、
前記多関節ロボットは、前記移動対象物を前記チャック機構によって把持して移動させることを特徴とする請求項3に記載のロボットシステム。 - 先端部に複数のツールが固定された多関節ロボットを制御する制御部から、前記先端部のワールド座標系における現在位置および現在姿勢が第1の同次変換行列として入力されるコンピュータに、
前記第1の同次変換行列と、前記複数のツールのうち前記制御部の制御対象とする対象ツールの前記先端部を原点とするローカル座標系における位置および姿勢を示す第2の同次変換行列との積を、前記対象ツールの前記ワールド座標系における現在位置および現在姿勢を示す第3の同次変換行列として算出する機能と、
前記第3の同次変換行列と、前記ワールド座標系における前記対象ツールが移動すべき目標位置および目標姿勢を示す第4の同次変換行列とに基づいて、前記ワールド座標系における前記対象ツールが移動する第1の軌道を算出する機能と、
前記第1の軌道と、前記第2の同次変換行列の逆行列との積を、前記ワールド座標系における前記先端部が移動する第2の軌道として算出し、前記制御部に入力する機能と、
を実現させるためのプログラム。 - 先端部に複数のツールが固定された多関節ロボットの前記先端部のワールド座標系における現在位置および現在姿勢を示す第1の同次変換行列と、前記複数のツールのうち制御対象となっている対象ツールの前記先端部を原点とするローカル座標系における位置および姿勢を示す第2の同次変換行列との積を、前記対象ツールの前記ワールド座標系における現在位置および現在姿勢を示す第3の同次変換行列として算出し、
前記第3の同次変換行列と、前記ワールド座標系における前記対象ツールが移動すべき目標位置および目標姿勢を示す第4の同次変換行列とに基づいて、前記ワールド座標系における前記対象ツールが移動する第1の軌道を算出し、
前記第1の軌道と、前記第2の同次変換行列の逆行列との積を、前記ワールド座標系における前記先端部が移動する第2の軌道として算出し、
前記第2の軌道に応じて前記多関節ロボットを制御することを特徴とするロボットの制御方法。
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JP2010056416A JP2011189440A (ja) | 2010-03-12 | 2010-03-12 | ロボット制御装置、ロボットシステム、プログラムおよびロボットの制御方法 |
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Cited By (4)
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KR102170592B1 (ko) * | 2019-10-30 | 2020-10-27 | 주식회사 뉴로메카 | 로봇 자세 정의를 위한 기준점 기반의 좌표계 특정 시스템 및 방법 |
KR102225348B1 (ko) * | 2019-10-30 | 2021-03-09 | 주식회사 뉴로메카 | 로봇 자세 정의를 위한 기준점 기반의 좌표계 특정 시스템 및 방법 |
WO2022138367A1 (ja) * | 2020-12-22 | 2022-06-30 | ファナック株式会社 | ロボットシステム及びロボット移動制御装置 |
CN116852378A (zh) * | 2023-08-23 | 2023-10-10 | 上海奔曜科技有限公司 | 机器人的协同控制方法、***、设备及介质 |
-
2010
- 2010-03-12 JP JP2010056416A patent/JP2011189440A/ja active Pending
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