JP2011185112A - 燃料フィルタ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料フィルタ装置14は、燃料タンク12内に配置され、燃料を貯留するサブタンク26と、サブタンク26の底部に水平状に設けられ、燃料ポンプ16に吸入される燃料を濾過する袋状のフィルタ部材20とを備える。フィルタ部材20に燃料ポンプ16の燃料吸入口17が接続される。燃料ポンプ16の燃料吸入口17を間にフィルタ部材20の長手方向に並設された左右の燃料貯留部40を備える。燃料貯留部40の上面を覆いかつ燃料導入孔39を有する上壁部38を備える。
【選択図】図1
Description
図11に示すように、燃料供給装置100は、サブタンク120と、サブタンク120の中に固定して設置された燃料ポンプ110を有している。燃料供給装置100は、車両の燃料タンク150内からサブタンク120に流入した燃料を燃料ポンプ110によりエンジンに給送する。サブタンク120の下端部には、燃料流入孔122aを有する濾過室122が固定されている。濾過室122に濾過材130が充填されている。また、濾過室122の結合口120aに、燃料ポンプ110の燃料吸入口111が結合されている。そして、特許文献1には、濾過材130の毛細管作用により濾過室122に燃料が充満しているため、燃料残量が少なくなった状態において、車両が傾斜するなど姿勢が変化した状態においても、通常の燃料供給が継続できると記載されている。
本発明が解決しようとする課題は、燃料残量が少なくなった状態において、燃料の偏りによって傾いた燃料液面が燃料ポンプの燃料吸入口よりも低い状態になっても、フィルタ部材の液膜の切れを防止することのできる燃料フィルタ装置を提供することにある。
すなわち、請求項1に記載された燃料フィルタ装置によると、燃料タンク内に配置され、燃料を貯留するサブタンクと、サブタンクの底部に水平状に設けられ、燃料ポンプに吸入される燃料を濾過する袋状のフィルタ部材とを備え、フィルタ部材に燃料ポンプの燃料吸入口が接続されている燃料フィルタ装置であって、燃料ポンプの燃料吸入口を間に並設された複数の燃料貯留部を備えたものである。したがって、燃料残量が少なくなった状態において、燃料の偏りによって傾いた燃料液面が燃料ポンプの燃料吸入口よりも低い状態になっても、燃料液面よりも高い側に位置する燃料貯留部に燃料を保持することができる。これにより、燃料ポンプの吸入負圧が増大しにくく、フィルタ部材の液膜の切れを防止することができる。ひいては、燃料ポンプによる供給燃圧を長時間に亘って保持することができる。
本発明の実施例1を説明する。本実施例の燃料フィルタ装置を備えた燃料供給装置は、車両等に搭載されており、エンジン(内燃機関)に燃料を供給するものである。説明の都合上、燃料供給装置の概要を述べた後、燃料フィルタ装置について説明する。
まず、燃料供給装置の概要を述べる。なお、図1は燃料供給装置の概要を示す構成図である。説明の都合上、図1における上下左右方向を基準として説明を行う。
図1に示すように、燃料供給装置10は、燃料タンク12内に配置されている。燃料タンク12は、燃料を貯留する中空状の容器で、車両等に搭載されている。燃料タンク12内の底部には、リザーバとしての機能を兼ねる燃料フィルタ装置14(後述する)が設けられている。燃料フィルタ装置14は、燃料タンク12内の燃料の一部を貯留可能となっている。燃料フィルタ装置14の中央部上に燃料ポンプ16が配置されている。
図2に示すように、燃料フィルタ装置14は、フィルタ部材20とサブタンク26とを備えて構成されている。
フィルタ部材20は、例えば樹脂製のメッシュ材や不織布により形成された横長四角形板状の上下2枚の濾材28の外周縁部を全周に亘って溶着することにより扁平な袋状に形成されている。このため、フィルタ部材20の外周部には、上下の両濾材28の溶着によるフランジ状の溶着部30が形成されている。また、フィルタ部材20は、扁平方向(厚さ方向)を上下方向に向けた状態(水平状態)で平面視において左右方向を長くする横長四角形状をなしている。また、フィルタ部材20の上面中央部すなわち上側の濾材28の中央部には、前記燃料ポンプ16の燃料吸入口17が接続されている。なお、図示しないが、フィルタ部材20内には、そのフィルタ部材20を膨大状態(膨らんだ状態)に保持するための樹脂製のフレーム部材が設けられている。なお、本明細書でいう「燃料吸入口」には、燃料ポンプ16の燃料吸入口17の他、その燃料吸入口17に延長管等が接続される場合にはフィルタ部材20に接続される延長管の先端部(接続部)が相当する。
また、連結部材33は、前後方向を長くする帯板状に形成されている。連結部材33は、両分割タンク部材32の対向する側壁部37の下端縁を相互に連結している。連結部材33の中央部には、前記燃料ポンプ16の燃料吸入口17を挿通する挿通孔34が形成されている。
図4に示すように、燃料の偏りによって傾いた燃料タンク12(図1参照)内の燃料液面FLが燃料ポンプ16の燃料吸入口17よりも低い状態になるときは、両燃料貯留部40に貯留された燃料も同方向に偏る。このとき、図4において右側の燃料貯留部40は、燃料液面FLよりも高い側に位置した状態で燃料(符号、F1を付す)を保持することができる。なお、燃料の偏りが逆の場合では、図4において左側の燃料貯留部40は、燃料液面FLよりも高い側に位置した状態で、燃料を保持することができる。これにより、燃料ポンプ16(図1参照)の吸入負圧が増大しにくく、フィルタ部材20の液膜の切れを防止することができる。このため、燃料ポンプ16による供給燃圧を長時間に亘って保持することができる。
本発明の実施例2を説明する。本実施例は、前記実施例1に変更を加えたものであるから、その変更部分について説明し、重複する説明は省略する。また、以降の実施例についても、その変更部分について説明し、重複する説明は省略する。なお、図5は燃料フィルタ装置を示す正断面図、図6は同じく平面図である。
図5及び図6に示すように、本実施例は、前記実施例1(図2及び図3参照)の燃料フィルタ装置14のサブタンク26の両分割タンク部材32における上壁部38を省略し、両分割タンク部材32の上面を全面的に開放したものである。これにともない、両分割タンク部材32の高さを前記実施例1における高さ(図2参照)よりも高く設定することによって、燃料残量が少なくなった状態で、燃料が偏った場合でも、燃料貯留部40に貯留された燃料が上方へ流出することを防止することができる。
本発明の実施例3を説明する。なお、図7は燃料フィルタ装置を示す正断面図、図8は同じく平面図である。
図7及び図8に示すように、本実施例は、前記実施例1(図2及び図3参照)の燃料フィルタ装置14のサブタンク26の両分割タンク部材32における上壁部38を、山形状すなわち方形屋根状の上壁部(符号、41を付す)としたものである。上壁部41の頂部に燃料導入孔42が開口されている。
本発明の実施例4を説明する。なお、図9は燃料フィルタ装置を示す正断面図、図10は同じく平面図である。
図9及び図10に示すように、本実施例は、前記実施例1(図2及び図3参照)の燃料フィルタ装置14のサブタンク26の両分割タンク部材32に燃料貯留部40を上下に連通可能に仕切る仕切板部44を備えたものである。詳しくは、両分割タンク部材32の高さが、前記実施例1における高さ(図2参照)よりも高く設定されている。本実施例では、両分割タンク部材32は、前記実施例1における高さの約2倍の高さとなっている。
12…燃料タンク
14…燃料フィルタ装置
16…燃料ポンプ
17…燃料吸入口
20…フィルタ部材
26…サブタンク
38…上壁部
39…燃料導入孔
40…燃料貯留部
41…上壁部
42…燃料導入孔
44…仕切板部(仕切壁)
47…燃料導入孔
Claims (6)
- 燃料タンク内に配置され、燃料を貯留するサブタンクと、
前記サブタンクの底部に水平状に設けられ、燃料ポンプに吸入される燃料を濾過する袋状のフィルタ部材と
を備え、
前記フィルタ部材に前記燃料ポンプの燃料吸入口が接続されている
燃料フィルタ装置であって、
前記燃料ポンプの燃料吸入口を間に並設された複数の燃料貯留部を備えたことを特徴とする燃料フィルタ装置。 - 請求項1に記載の燃料フィルタ装置であって、
前記フィルタ部材の中央部に前記燃料ポンプの燃料吸入口が接続されていることを特徴とする燃料フィルタ装置。 - 請求項1又は2に記載の燃料フィルタ装置であって、
前記複数の燃料貯留部は、前記燃料ポンプの燃料吸入口を間に前記フィルタ部材の長手方向に並設されたことを特徴とする燃料フィルタ装置。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の燃料フィルタ装置であって、
前記燃料貯留部の上面を覆いかつ該燃料貯留部内へ燃料を導入する燃料導入孔を有する上壁部を備えたことを特徴とする燃料フィルタ装置。 - 請求項4に記載の燃料フィルタ装置であって、
前記上壁部は、前記燃料導入孔を頂部に有する山形状に形成されていることを特徴とする燃料フィルタ装置。 - 請求項1〜5のいずれか1つに記載の燃料フィルタ装置であって、
前記燃料貯留部を上下に連通可能に仕切る仕切壁を備えたことを特徴とする燃料フィルタ装置。
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