JP2011184965A - 掘削機 - Google Patents

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Nobuhiko Ichinose
信彦 一ノ瀬
Takeshi Tanaka
剛 田中
Masanori Yakeno
勝之 焼野
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Abstract

【課題】ブーム及びアームの高さ制限を行う掘削機であって、ブーム及びアームを緩やかに停止させることができる掘削機を提供する。
【解決手段】掘削機100は、ブーム高さha及び設定上限高さh0に基づいて機械本体101に対するブーム120の目標ブーム角度α0を算出し、ブーム角度αと目標ブーム角度α0との差分値Δαの減少に伴って、ブーム上昇側油室131への作動油の供給量の減少割合を大きくし、アーム高さhb及び設定上限高さh0に基づいてブーム120に対するアーム140の目標アーム角度β0を算出し、アーム角度βと目標アーム角度β0との差分値Δβの減少に伴って、アーム上昇側油室151への作動油の供給量の減少割合を大きくする。
【選択図】図11C

Description

本発明は、油圧ショベル等の掘削機に関する。
油圧ショベル等の掘削機は、一般的に、機械本体に対して揺動自在に設けられたブームと、ブームの先端部に揺動自在に連結されたアームとが油圧によって作動され、アームの先端部にバケット等のアタッチメントが連結されるようになっている。
このような掘削機においては、周囲の物への接触を回避するために作業範囲を制限する構成が提案されている。
例えば、特許文献1には、ブーム角度及びアーム角度を検出し、ブーム先端の高さ及びアーム先端の高さを演算し、ブーム先端及びアーム先端の何れが上方にあるかを判定し、上方にある方の先端が限界位置を超えて上方へ移動する作動が牽制阻止される掘削機が開示されている。
特開平4−371616号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の掘削機は、ブーム先端又はアーム先端の上方への作動を牽制阻止できるものの、ブームやアームの上昇速度が大きい場合は慣性力により停止できないおそれがある、或いは、急激な停止により余分な振動が発生するおそれがある。つまり、ブーム及びアームを緩やかに停止させることができない。
そこで、本発明は、ブーム及びアームの高さ制限を行う掘削機であって、ブーム及びアームを緩やかに停止させることができる掘削機を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために、機械本体に対するブームのブーム角度と前記ブームに対するアームのアーム角度とを検出し、前記ブーム角度及び前記アーム角度に基づいて前記ブームの最頂部における基準高さ位置からのブーム高さと前記アームの最頂部における前記基準高さ位置からのアーム高さとを演算し、前記ブーム高さ及び前記アーム高さのうちで最高の高さを設定上限高さとして予め設定し、ブーム用シリンダーにおけるブーム上昇側油室への作動油の供給により前記ブームが上昇して前記設定上限高さに達する場合には前記ブーム上昇側油室への作動油の供給を停止させ、アーム用シリンダーにおけるアーム上昇側油室への作動油の供給により前記アームが上昇して前記設定上限高さに達する場合には前記アーム上昇側油室への作動油の供給を停止させる掘削機であって、前記ブーム高さ及び前記設定上限高さに基づいて前記機械本体に対する前記ブームの目標ブーム角度を算出し、前記ブーム角度と前記目標ブーム角度との差分値の減少に伴って、前記ブーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を大きくし、前記アーム高さ及び前記設定上限高さに基づいて前記ブームに対する前記アームの目標アーム角度を算出し、前記アーム角度と前記目標アーム角度との差分値の減少に伴って、前記アーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を大きくする構成としたことを特徴とする掘削機を提供する。
本発明によれば、前記ブーム及び前記アームが前記上限高さに近付くに連れて前記上昇側油室への作動油の供給量を絞ることができ、これにより、前記上限高さまでで緩やかに前記ブーム及び前記アームを停止させることができる。また、前記ブーム及び前記アームが前記上限高さに近付くまでは前記ブームの上昇速度及び前記アームの上昇速度の減速を抑制することができ、これにより、作業能率の低下を防止することができる。
本発明において、前記ブーム角度に基づきブーム角速度を演算し、前記ブーム角速度が速い程、前記ブーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を大きくする構成を付加した態様を例示できる。
この態様では、前記ブームを上昇させる際の前記ブーム上昇速度に応じて前記ブームを減速させることができ、これにより、前記上限高さまでで緩やかに前記ブームを停止させることができる。
本発明において、前記アーム角度に基づきアーム角速度を演算し、前記アーム角速度が速い程、前記アーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を大きくする構成を付加した態様を例示できる。
この態様では、前記アームを上昇させる際の前記アーム上昇速度に応じて前記アームを減速させることができ、これにより、前記上限高さまでで緩やかに前記アームを停止させることができる。
本発明において、前記アーム角速度が速い程、前記ブーム上昇側油室への作動油の供給量をさらに減少させ、前記ブーム角速度が速い程、前記アーム上昇側油室への作動油の供給量をさらに減少させる構成を付加した態様を例示できる。
この態様では、前記ブーム及び前記アームを相手側の角速度に応じて前記上限高さまでで緩やかに停止させることができる。
本発明において、エンジンのエンジン回転数を検出し、前記エンジン回転数が大きくなるに伴って、前記ブーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を大きくする構成と、前記エンジン回転数が大きくなるに伴って、前記アーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を大きくする構成とのうち少なくとも一方の構成を付加した態様を例示できる。
この態様では、前記エンジン回転数が大きい場合でも、前記ブーム及び/又は前記アームを前記上限高さまでで緩やかで確実に停止させることができる。
本発明において、作動油の作動油温度を検出し、前記作動油温度が低い程、前記ブーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を小さくする構成と、前記作動油温度が低い程、前記アーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を小さくする構成とのうち少なくとも一方の構成を付加した態様を例示できる。
この態様では、作動油の温度が低い場合通常は作動油の流動性が低くなる。このことを考慮して、作動油の温度が規定温度以下或いは規定温度を下回るときは前記ブーム上昇側油室及び/又は前記アーム上昇側油室への作動油の減少量を抑えることができ、これにより、作業能率の低下を防止することができる。
本発明において、前記ブーム上昇側油室のブーム油圧を検出し、前記ブーム油圧が高い程、前記ブーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を小さくする構成と、前記アーム上昇側油室のアーム油圧を検出し、前記アーム油圧が高い程、前記アーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を小さくする構成とのうち少なくとも一方の構成を付加した態様を例示できる。
この態様では、前記ブームを上昇させる際のブーム上昇負荷及び/又は前記アームを上昇させる際のアーム上昇負荷が大きい場合でも、前記ブーム及び/又は前記アームを前記上限高さまでで緩やかにかつ確実に停止させることができる。
本発明において、クレーンとして利用するクレーンモードのために機能を特定するクレーンモード実行手段が設けられており、前記クレーンモード実行手段によるクレーンモード時には、油圧回路に対して作動油を循環させる油圧ポンプの吐出総量を抑制する構成を付加した態様を例示できる。
この態様では、前記クレーンモードでの前記ブームの上昇速度及び前記アームの上昇速度を抑制することができる。
本発明において、前記ブーム角度と前記ブームが上昇する作動限界までのブーム上限角度との差分値が所定の第1角度以下になった場合は前記ブーム上昇側油室への作動油の供給量を減少させる構成と、前記アーム角度と前記アームが上昇する作動限界までのアーム上限角度との差分値が所定の第2角度以下になった場合は前記アーム上昇側油室への作動油の供給量を減少させる構成とのうち少なくとも一方の構成を付加した態様を例示できる。
この態様では、前記ブーム用シリンダー及び/又は前記アーム用シリンダーにおいてピストンをストロークエンドで緩やかに停止させることができる。
本発明において、駆動の初期での前記ブーム上昇側油室への作動油の供給量を抑制する構成を付加した態様を例示できる。
この態様では、前記ブーム用アクチュエーターの初期駆動を緩やかに行うことができる。
本発明において、駆動の初期での前記アーム上昇側油室への作動油の供給量を抑制する構成を付加した態様を例示できる。
この態様では、前記アーム用アクチュエーターの初期駆動を緩やかに行うことができる。
本発明において、前記ブームを機械本体の幅方向へ平行移動させるオフセット機構が設けられており、前記オフセット機構による前記ブームのオフセット角度を検出し、前記ブーム高さ及び前記アーム高さの演算に前記オフセット角度を使用する構成を付加した態様を例示できる。
この態様では、前記ブームを機械本体の幅方向へ平行移動させるオフセット機構を設けた掘削機においても前記ブームの高さ制限を行うことができる。
本発明において、前記ブーム高さ及び前記アーム高さのうちで最高の高さを前記設定上限高さとして設定するにあたり、前記ブーム角度が所定範囲のときは前記設定上限高さの設定を禁止する構成を付加した態様を例示できる。
この態様では、このような場合においてもピストンの復帰が妨げられるという事態を回避することができる。
以上説明したように、本発明によると、前記ブームが前記上限高さに達する場合に、前記ブームが前記上限高さに達するまでの目標ブーム角度を算出し、前記ブーム角度と前記目標ブーム角度との差分値の減少に伴って、前記ブーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を大きくし、前記アームが前記上限高さに達する場合に、前記アームが前記上限高さに達するまでの目標アーム角度を算出し、前記アーム角度と前記目標アーム角度との差分値の減少に伴って、前記アーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を大きくすることで、前記ブーム及び前記アームが前記上限高さに近付くに連れて前記上昇側油室への作動油の供給量を絞ることができ、これにより、前記上限高さまでで緩やかに前記ブーム及び前記アームを停止させることができる。また、前記ブーム及び前記アームが前記上限高さに近付くまでは前記ブームの上昇速度及び前記アームの上昇速度の減速を抑制することができ、これにより、作業能率の低下を防止することができる。
本発明の実施形態に係る掘削機の概略構成を示す側面図である。 図1に示す掘削機を前から視た正面図である。 図1に示す掘削機を上から視た平面図である。 ブーム用アクチュエーター及びアーム用アクチュエーターに作動油を供給する油圧回路の一例を示す油圧回路図である。 オフセット用アクチュエーターに作動油を供給する油圧回路の一例を示す油圧回路図である。 掘削機における制御部を中心に示すシステム構成を概略的に示すブロック図である。 制御部における処理部の制御構成の詳細を示す制御構成図である。 ブーム角度を説明するための模式側面図である。 アーム角度を説明するための模式側面図である。 オフセット角度を説明するための模式背面図である。 アームが停止しているとしてブームが上昇する方向に回動するときの目標ブーム角度を算出する過程を説明するための模式側面図であって、(a)は、第1最大許容角度を示す図であり、(b)は、第2最大許容角度を示す図であり、(c)は、第3最大許容角度を示す図である。 ブームが停止しているとしてアームが上昇する方向に回動するときの目標アーム角度を説明するための模式側面図であって、最大許容角度を示す図である。 ブーム及びアームを停止させる停止制御の例の模式制御ブロック図であって、制御部の入力系の構成部材を示す図である。 ブーム及びアームを停止させる停止制御の例の模式制御ブロック図であって、制御部の入力系の構成部材を示す図である。 ブーム及びアームを停止させる停止制御の例の模式制御ブロック図であって、ブーム停止手段の詳細を示す図である。 ブーム及びアームを停止させる停止制御の例の模式制御ブロック図であって、アーム停止手段の詳細を示す図である。 ブーム角度偏差及びアーム角度偏差と、ブーム用電磁比例減圧弁の開弁率及びアーム用電磁比例減圧弁の開弁率との関係の一例を示す特性図である。 ブーム用電磁比例減圧弁の開弁率及びアーム用電磁比例減圧弁の開弁率と、ブーム指令電流値及びアーム指令電流値との関係の一例を示す特性図である。 ブーム角度偏差及びアーム角度偏差と、ブーム第1開弁率補正比及びアーム第1開弁率補正比との関係の一例を示す特性図である。 ブーム角速度及びアーム角速度と、ブーム第2開弁率補正比及びアーム第2開弁率補正比との関係の一例を示す特性図である。 ブーム角度及びアーム角度と、ブームリンク比補正率及びアームリンク比補正率との関係の一例を示す特性図である。 エンジン回転数と、ブーム用エンジン回転数補正率及びアーム用エンジン回転数補正率との関係の一例を示す特性図である。 ブーム用アクチュエーターにおけるピストン及びアーム用アクチュエーターにおけるピストンの突出上限の補正を説明するための模式側面図であって、(a)は、ブーム角度とブーム上限角度との差分値を示す図であり、(b)は、アーム角度とアーム上限角度との差分値を示す図である。 設定上限高さ設定手段の制限を説明するための模式側面図である。 第1ブーム及びアームが停止しているとして第2ブームが上昇する方向に回動したときの目標ブーム角度を算出する過程を説明するための模式背面図であって、(a)は、第1最大許容角度を示す図であり、(b)は、第2最大許容角度を示す図であり、(c)は、第3最大許容角度を示す図である。 オフセット機構によりブームを停止させる停止制御の例の模式制御ブロック図であって、オフセット停止手段の詳細を示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る掘削機100の概略構成を示す側面図である。図2は、図1に示す掘削機100を前から視た正面図である。図3は、図1に示す掘削機100を上から視た平面図である。
図1から図3に示す掘削機100は、機械本体101と、ブーム120と、ブーム用アクチュエーター130と、アーム140と、アーム用アクチュエーター150とを備えている。
ブーム120は、機械本体101の幅方向、すなわち座席107から前方を視て左右方向(後述するクローラ式走行装置102における車軸の軸線方向に平行なZ軸方向)に沿った回動支点(回動軸)P1を中心に揺動自在に設けられている。
ブーム用アクチュエーター130は、機械本体101とブーム120(後述する第1ブーム121)との間に介装され、ブーム120を作動させるようになっている。詳しくは、ブーム用アクチュエーター130は、ブーム用シリンダー130a及びブーム用ピストン130bを含んでいる。ブーム用アクチュエーター130は、ブーム用シリンダー130aの基端部130cが機械本体101に対してZ軸方向に沿った回動支点(回動軸)P2を中心に回動自在に設けられており、ブーム用ピストン130bの先端部130dがブーム120(第1ブーム121)に対してZ軸方向に沿った回動支点(回動軸)P3を中心に回動自在に設けられている。そして、ブーム用アクチュエーター130は、油圧によって伸縮することによりブーム120を回動させる。
アーム140は、ブーム120(後述する第3ブーム123)の先端部123aに対してZ軸方向に沿った回動支点(回動軸)P4を中心に揺動自在に設けられている。すなわち、アーム140は、回動軸P4において第3ブーム123の先端部123aに回動自在に枢支されている。
アーム用アクチュエーター150は、ブーム120とアーム140との間に介装され、アーム140を作動させるようになっている。詳しくは、アーム用アクチュエーター150は、アーム用シリンダー150a及びアーム用ピストン150bを含んでいる。アーム用アクチュエーター150は、アーム用シリンダー150aの基端部150cがブーム120(第3ブーム123)に対してZ軸方向に沿った回動支点(回動軸)P5を中心に回動自在に設けられており、アーム用ピストン150bの先端部150dがアーム140に対してZ軸方向に沿った回動支点(回動軸)P6を中心に回動自在に設けられている。そして、アーム用アクチュエーター150は、油圧によって伸縮することによりアーム140を回動させる。ここでは、アーム用アクチュエーター150は、アームブラケット140bの基部側と、第3ブーム123の基部側との間に介装されている。
本実施の形態では、ブーム120は、第1ブーム121と、第2ブーム122と、第3ブーム123とを有している。ブーム120は、機械本体101に対して先端側に向けて第1ブーム121と第2ブーム122と第3ブーム123とが連結された構成とされている。そして、掘削機100は、第3ブーム123及びアーム140を機械本体101のZ軸方向(幅方向)へ平行移動させるオフセット機構を有するオフセット型の油圧ショベルとされている。本実施の形態では、掘削機100は、さらに、オフセット部材160と、オフセット用アクチュエーター170とを備えている。
第1ブーム121は、機械本体101に対して回動軸P1を中心に揺動自在に設けられている。すなわち、第1ブーム121は、回動軸P1において機械本体101に回動自在に枢支されている。具体的には、第1ブーム121の下端部は回動軸P1よりもさらに下方に延出して回動軸P3が設けられ、回動軸P3と機械本体101の後部に設けられた回動軸P2との間にブーム用アクチュエーター130が介装されている。
第2ブーム122は、第1ブーム121の先端部121aに対して機械本体101の前後方向(ここでは、クローラ式走行装置102における前後の車軸の中心を結ぶ車軸に垂直な仮想直線Q0(すなわち地面)に平行なX軸方向)に沿った回動支点(回動軸)P7を中心に揺動自在に設けられている。すなわち、第2ブーム122は、回動軸P7において第1ブーム121の先端部121aに回動自在に枢支されている。なお、回動軸P7は、第1ブーム121の回動位置によっては、斜め方向に向くことがある。このことは、後述する回動軸P8〜P12についても同様である。
また、第3ブーム123は、第2ブーム122の先端部122aに対してX軸方向に沿った回動支点(回動軸)P8を中心に揺動自在に設けられている。すなわち、第3ブーム123は、回動軸P8において第2ブーム122の先端部122aに回動自在に枢支されている。
オフセット部材160は、第2ブーム122がZ軸方向に揺動しても、第3ブーム123及びアーム140の機械本体101の上下方向(X軸方向に垂直かつZ軸に垂直なY軸方向)の姿勢を維持するように第1ブーム121と第3ブーム123との間に連結されている。詳しくは、オフセット部材160は、棒状のロッド部材とされており、一端部160aが第1ブーム121にX軸方向に沿った回動支点(回動軸)P9を中心に回動自在に設けられており、他端部160bが第3ブーム123にX軸方向に沿った回動支点(回動軸)P10を中心に回動自在に設けられている。具体的には、第1ブーム121の先端側の正面から視た左側面にはブラケット121bが側方に突設されている。第1ブーム121のブラケット121bとオフセット部材160の一端部160aとが回動軸P9によって回動自在に枢支されている。また、第3ブーム123の基端側の正面から視た左側面には、ブラケット123bが側方に突設されている。第3ブーム123のブラケット123bとオフセット部材160の他端部160bとが回動軸P10によって回動自在に枢支されている。
オフセット用アクチュエーター170は、第1ブーム121と第2ブーム122との間に介装され、第2ブーム122を作動させるようになっている。詳しくは、オフセット用アクチュエーター170は、オフセット用シリンダー170a及びオフセット用ピストン170bを含んでいる。オフセット用アクチュエーター170は、オフセット用シリンダー170aの基端部170cが第1ブーム121に対してX軸方向に沿った回動支点(回動軸)P11を中心に回動自在に設けられており、オフセット用ピストン170bの先端部170dが第2ブーム122に対してX軸方向に沿った回動支点(回動軸)P12を中心に回動自在に設けられている。そして、オフセット用アクチュエーター170は、油圧によって伸縮することにより第2ブーム122を回動させる。
このように構成することにより、第2ブーム122が幅方向(Z軸方向)に揺動しても、第2ブーム122と連動して幅方向(Z軸方向)に揺動するオフセット部材160によって、第3ブーム123(より具体的には、第3ブーム123、アーム140及び後述するバケット180)が傾斜することなく、Y軸方向の姿勢を保ったまま略平行移動(オフセット)する。
具体的には、第1ブーム121の基端側の正面から視た左側面にはブラケット121cが側方に突設されている。また、第2ブーム122の基端側の正面から視た左側面にはブラケット122bが側方に突設されている。オフセット用アクチュエーター170は、第1ブーム121のブラケット121cと第2ブーム122のブラケット122bとの間に介装されている。
本実施の形態では、アーム140の先端部140aに連結されているアタッチメント180は、Z軸方向に沿った回動支点(回動軸)P13を中心に揺動自在に設けられたバケットとされている。すなわち、バケット180は、回動軸P13においてアーム140の先端部140aに回動自在に枢支されている。そして、バケット用アクチュエーター190は、アーム140とバケット180との間に介装され、バケット180を作動させるようになっている。詳しくは、バケット用アクチュエーター190は、バケット用シリンダー190a及びバケット用ピストン190bを含んでいる。バケット用アクチュエーター190は、バケット用シリンダー190aの基端部190cがアーム140に対してZ軸方向に沿った回動支点(回動軸)P14を中心に回動自在に設けられており、バケット用ピストン190bの先端部190dがバケット180に対してZ軸方向に沿った回動支点(回動軸)P15を中心に回動自在に設けられている。そして、バケット用アクチュエーター190は、油圧によって伸縮することによりバケット180を回動させる。具体的には、アーム140の基端側の上面にはアームブラケット140bが上方に突設されている。また、バケット180にはリンク機構181が設けられている。バケット用アクチュエーター190は、アーム140のアームブラケット140bとバケット180のリンク機構181との間に介装されている。すなわち、アーム140の先端部140aにバケット180の基端部が回動軸P13により枢支されている。アーム140の上部に形成したアームブラケット140bにバケット用シリンダー190aの基端部190cが回動軸P14により枢支されている。バケット用ピストン190bの先端部190dと第1リンク部材181aの一端部と第2リンク部材181bの一端部とが回動軸P15によって枢支されている。第1リンク部材181aの他端部がアーム140の先端部140aに枢支されている。また、第2リンク部材181bの他端部がバケット180の基部側に枢支されている。
掘削機100の構成について、さらに詳細に説明すると、掘削機100は、機械本体101に加えて、クローラ式走行装置102を備えている。
掘削機100は、クローラ式走行装置102上に機械本体101が左右旋回可能に配置されている。機械本体101は、旋回台フレーム101aが略中央に設けられた旋回台軸受101bによりY軸方向に沿った回転軸を中心に旋回可能に軸受支持されている。
クローラ式走行装置102は、駆動輪102a、従動輪102b及び複数の転輪102c,…の外周に履帯102dが巻回されている。クローラ式走行装置102のX軸方向(前後方向)の一端部(ここでは後端部)には、排土板103がZ軸方向に沿った回動軸を中心に回動可能に配設されている。
旋回台フレーム101aの上方には、エンジン104、燃料タンク105、図示を省略したバッテリー、油圧系統及び作動油タンクを収納して被覆するボンネット106が配置されており、ボンネット106上に座席107が配設されている。
座席107の前方かつ旋回台フレーム101aの前端上には、操作コラム108が立設され、操作コラム108と座席107との間の旋回台フレーム101a上には、ステップ101cが設けられている。
操作コラム108上には、掘削作業の操作を行うための操作部材108a,108bが配設されて、操縦部109を構成している。
本実施の形態に係る掘削機100は、さらに、ブーム用アクチュエーター130、アーム用アクチュエーター150及びオフセット用アクチュエーター170に作動油を供給する油圧回路230を備えている。
図4Aは、ブーム用アクチュエーター130及びアーム用アクチュエーター150に作動油を供給する油圧回路230の一例を示す油圧回路図である。図4Bは、オフセット用アクチュエーター170に作動油を供給する油圧回路230の一例を示す油圧回路図である。
図4A及び図4Bに示すように、ブーム用アクチュエーター130、アーム用アクチュエーター150及びオフセット用アクチュエーター170は、油圧ポンプ(油圧源)231a,231b,231cから供給される作動油により伸縮作動する。
油圧回路230は、ブーム用油圧ポンプ231aと、アーム用油圧ポンプ231bと、オフセット用油圧ポンプ231cと、パイロットポンプ(油圧源)232と、ブーム用コントロールバルブ233と、アーム用コントロールバルブ234と、オフセット用コントロールバルブ290と、ブーム用パイロットバルブ(リモコンバルブ)235と、アーム用パイロットバルブ(リモコンバルブ)236と、オフセット用パイロットバルブ(リモコンバルブ)291と、作動油タンク237と、ブーム用減圧器(ここではブーム用電磁比例減圧弁238a)と、アーム用減圧器(ここではアーム用電磁比例減圧弁238b)とを備えている。なお、パイロットポンプ232は、ブーム用油圧ポンプ231a、アーム用油圧ポンプ231b及びオフセット用油圧ポンプ231cの圧力よりも低い圧力で作動油(パイロット圧油)を供給するようになっている。これにより、パイロットポンプ232からブーム用パイロットバルブ235、アーム用パイロットバルブ236及びオフセット用パイロットバルブ291に供給される作動油に対して、ブーム用油圧操作レバー235i、アーム用油圧操作レバー236i及びオフセット用油圧操作レバー291iを容易に人為操作することが可能となる。
ブーム用油圧ポンプ231a、アーム用油圧ポンプ231b、オフセット用油圧ポンプ231c及びパイロットポンプ232は、エンジン104によって駆動される。
図4Aに示すように、ブーム用油圧ポンプ231aは、油圧ライン(油圧配管)L1aによってブーム用コントロールバルブ233の作動油供給ポート233cに接続されており、ブーム用コントロールバルブ233に作動油を供給する。アーム用油圧ポンプ231bは、油圧ラインL1bによってアーム用コントロールバルブ234の作動油供給ポート234cに接続されており、アーム用コントロールバルブ234に作動油を供給する。図4Bに示すように、オフセット用油圧ポンプ231cは、油圧ラインL1cによってオフセット用コントロールバルブ290の作動油供給ポート290cに接続されており、オフセット用コントロールバルブ290に作動油を供給する。
図4Aに示すように、パイロットポンプ232は、パイロット油圧ラインS1a,S2aによってブーム用パイロットバルブ235の作動油供給ポート235e,235fに接続されており、ブーム用パイロットバルブ235に作動油を供給する。パイロットポンプ232は、パイロット油圧ラインS1b,S2bによってアーム用パイロットバルブ236の作動油供給ポート236e,236fに接続されており、アーム用パイロットバルブ236に作動油を供給する。また、図4Bに示すように、パイロットポンプ232は、パイロット油圧ラインS1c,S2cによってオフセット用パイロットバルブ291の作動油供給ポート291e,291fに接続されており、オフセット用パイロットバルブ291に作動油を供給する。
[ブーム側]
(ブーム用パイロットバルブ)
ブーム用パイロットバルブ235は、ブーム用第1パイロットバルブ235a及びブーム用第2パイロットバルブ235bを有している。
ブーム用第1パイロットバルブ235aは、第1ポート235cに接続されたパイロット油圧ラインS5aによってブーム用コントロールバルブ233の第1パイロットポート233aに接続されており、ブーム用油圧操作レバー235iのブーム120を上昇させる上昇側の人為操作によって、パイロット油圧ラインS5aを通じてパイロットポンプ232からの作動油をブーム用コントロールバルブ233の第1パイロットポート233aへ供給する。
ブーム用第2パイロットバルブ235bは、第2ポート235dに接続されたパイロット油圧ラインS6aによってブーム用コントロールバルブ233の第2パイロットポート233bに接続されており、ブーム用油圧操作レバー235iのブーム120を下降させる下降側の人為操作によって、パイロット油圧ラインS6aを通じてパイロットポンプ232からの作動油をブーム用コントロールバルブ233の第2パイロットポート233bへ供給する。
ブーム用第1パイロットバルブ235aの作動油供給ポート235eとブーム用第2パイロットバルブ235bの作動油供給ポート235fとは、パイロット油圧ラインS2aによって接続されており、パイロット油圧ラインS2aに、パイロットポンプ232に接続されたパイロット油圧ラインS1aが接続されている。また、ブーム用第1パイロットバルブ235aの共通ポート235gとブーム用第2パイロットバルブ235bの共通ポート235hとがパイロット油圧ラインS3aによって接続されており、パイロット油圧ラインS3aに、作動油タンク237に接続されたパイロット油圧ラインS4aが接続されている。そして、パイロット油圧ラインS1a〜S6aがブーム用パイロット油圧回路を構成している。
ブーム用パイロットバルブ235は、ブーム用油圧操作レバー235iが人為操作されていないときは、パイロット油圧ラインS5aとパイロット油圧ラインS3aとパイロット油圧ラインS6aとが連通してパイロットポンプ232からブーム用コントロールバルブ233への作動油の供給を停止する中立位置に保持される。ブーム用パイロットバルブ235は、ブーム用油圧操作レバー235iが上昇側に人為操作されると、中立位置からパイロット油圧ラインS2aとパイロット油圧ラインS5aとが連通されてパイロットポンプ232からブーム用コントロールバルブ233の第1パイロットポート233aへ作動油を供給する。また、ブーム用パイロットバルブ235は、ブーム用油圧操作レバー235iが下降側に人為操作されると、中立位置からパイロット油圧ラインS2aとパイロット油圧ラインS6aとが連通されてパイロットポンプ232からブーム用コントロールバルブ233の第2パイロットポート233bへ作動油を供給する。
そして、ブーム用パイロットバルブ235は、ブーム用油圧操作レバー235iが上昇側又は下降側に人為操作されることにより、操作量に応じた圧力のパイロット圧油がブーム用コントロールバルブ233の第1パイロットポート233a又は第2パイロットポート233bから供給される構成となっている。
(ブーム用コントロールバルブ)
ブーム用コントロールバルブ233は、第1パイロットポート233a及び第2パイロットポート233bを備えたパイロット操作式の三位置切換弁から構成されている。
ブーム用コントロールバルブ233は、排出ポート233dが油圧ラインL2aによって作動油タンク237に接続されており、油圧ラインL2aを通じて作動油タンク237へ作動油を排出する。ブーム用コントロールバルブ233は、シリンダー側作動油ポート233e,233fが油圧ラインL3a,L4aによってブーム用シリンダー130aのブーム上昇側油室131及びブーム下降側油室132にそれぞれ接続されている。そして、油圧ラインL1a〜L4aがブーム用シリンダー油圧回路を構成している。
なお、ブーム用シリンダー130aのブーム上昇側油室131は、作動油が供給されることによってブーム120が上昇する側の油室であり、ここでは、作動油によってブーム用ピストン130bが突き出る側の油室がブーム上昇側油室131となっている。
ブーム用コントロールバルブ233は、ブーム用パイロットバルブ235aから作動油が供給されていないときは、ブーム用油圧ポンプ231aからブーム用シリンダー130aへの作動油の供給を停止する中立位置に保持される。また、ブーム用コントロールバルブ233は、ブーム用パイロットバルブ235aから第1パイロットポート233aに作動油が供給されると、油圧ラインL1aと油圧ラインL3aとが連通され、かつ、油圧ラインL4aと油圧ラインL2aとが連通されるブーム上昇位置に作動される。一方、ブーム用コントロールバルブ233は、ブーム用パイロットバルブ235aから第2パイロットポート233bに作動油が供給されると、油圧ラインL1aと油圧ラインL4aとが連通され、かつ、油圧ラインL3aと油圧ラインL2aとが連通されるブーム下降位置に作動される。
(ブーム用電磁比例減圧弁)
ブーム用電磁比例減圧弁238aは、パイロット油圧ラインS5aに介装されており、制御部240(後述する図5A参照)から供給される電力(ここでは指令電流値Ia)に基づきブーム用パイロットバルブ235aからブーム用コントロールバルブ233の第1パイロットポート233aへ供給される油圧の供給量が調整される。この制御ついては、後ほど詳しく説明する。
本実施の形態では、ブーム用電磁比例減圧弁238aに供給される指令電流値Iaを変化させて、ブーム用電磁比例減圧弁238aの開弁率(油路開度、すなわち全開状態での弁による開口面積に対する弁による開口面積の割合)を変化させ、これにより、パイロットポンプ232からブーム用パイロットバルブ235aの第1パイロットポート233aへの作動油の供給量の変化割合(単位時間当たりの供給量)を増減させることで、ブーム用油圧ポンプ231aからブーム用コントロールバルブ233を経てブーム用シリンダー130aのブーム上昇側油室131へ供給される作動油の供給量の変化割合(単位時間当たりの供給量)を増減させるようになっている。
ここでは、ブーム用電磁比例減圧弁238aは、指令電流値Iaが0[A]近傍の値或いは0[A]で全開状態となり、指令電流値Iaが大きくなるに従って、開弁率が小さくなり、所定電流値以上で閉じる特性を示すものとされている。
[アーム側及びオフセット側]
アーム側及びオフセット側の構成は、ブーム側の構成と同様の構成であるため、ここでは、アーム側及びオフセット側の構成についての詳しい説明は省略する。
なお、ブーム用パイロットバルブ235の構成要素に対してアーム用パイロットバルブ236及びオフセット用パイロットバルブ291の構成要素は参照符号の末尾を共通にして対応させている。同様に、ブーム用コントロールバルブ233の構成要素に対してアーム用コントロールバルブ234及びオフセット用コントロールバルブ290の構成要素は参照符号の末尾を共通にして対応させている。また、パイロット油圧ラインS1a〜S6a、油圧ラインL1a〜L4a、ブーム用電磁比例減圧弁238a及び指令電流値Iaは、アーム側でのパイロット油圧ラインS1b〜S6b、油圧ラインL1b〜L4b、アーム用電磁比例減圧弁238b及び指令電流値Ib、並びに、オフセット側でのパイロット油圧ラインS1c〜S6c、油圧ラインL1c〜L4c及び後述するオフセット用電磁比例減圧弁238c、後述する指令電流値Icにそれぞれ対応させている。
ここで、アーム用シリンダー150aのアーム上昇側油室151は、作動油が供給されることによってアーム140が上昇する側の油室であり、ここでは、作動油によってアーム用ピストン150bが引き込まれる側の油室がアーム上昇側油室151となっている。そして、アーム用電磁比例減圧弁238bは、パイロット油圧ラインS5bに介装される。また、オフセット用シリンダー170aのアーム上昇側油室171,171は、作動油が供給されることによって第2ブーム122が上昇する側の油室であり、オフセット機構では、第2ブーム122が幅方向(Z軸方向)に揺動するため、作動油によってオフセット用ピストン170bが突き出る側及び引き込まれる側の双方の油室がオフセット上昇側油室171,171となる。なお、オフセット機構では、第2ブーム122が幅方向(Z軸方向)に揺動するため、作動油によってオフセット用ピストン170bが突き出る側及び引き込まれる側の双方の油室はオフセット下降側油室172,172にもなる。
[制御部の制御構成]
図5Aは、掘削機100における制御部240を中心に示すシステム構成を概略的に示すブロック図である。また、図5Bは、制御部240における処理部241の制御構成の詳細を示す制御構成図である。
図5Aに示すように、本実施の形態に係る掘削機100は、さらに、機械本体101に対するブーム120のブーム角度α(後述する図6参照)を検知するブーム角度センサ210と、ブーム120に対するアーム140のアーム角度β(後述する図7参照)を検知するアーム角度センサ220と、制御部240とを備えている。
ブーム角度センサ210は、ブーム角度αに応じた検出信号αsを制御部240に送信する。アーム角度センサ220は、アーム角度βに応じた検出信号βsを制御部240に送信する。ブーム角度センサ210及びアーム角度センサ220としては、ロータリーエンコーダーやポテンショメーター(可変抵抗器)等の回転角度センサを用いることができる。
本実施の形態に係る掘削機100は、さらに、オフセット機構により第1ブーム121に対して回動する第2ブーム122のオフセット角度γ(後述する図8参照)を検知するオフセット角度センサ250を備えている。
オフセット角度センサ250は、オフセット角度γに応じた検出信号γsを制御部240に送信する。オフセット角度センサ250は、ブーム角度センサ210及びアーム角度センサ220と同様、ロータリーエンコーダーやポテンショメーター(可変抵抗器)等の回転角度センサを用いることができる。
制御部240は、CPU(Central Processing Unit)等のマイクロコンピュータからなる処理部241と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)やデータ書き換え可能な不揮発性メモリ等の記憶装置を含む記憶部242とを有している。
制御部240は、処理部241が記憶部242のROMに予め格納された制御プログラムを記憶部242のRAM上にロードして実行することにより、各種構成要素の作動制御を行うようになっている。記憶部242のRAMは、処理部241に対して作業用のワークエリアを提供する。
そして、制御部240は、ブーム角度α及びアーム角度βに基づきブーム120及びアーム140の位置(現在の姿勢)を検出し、ブーム120の上昇を禁止するときはブーム用シリンダー130aのブーム上昇側油室131への作動油の供給を停止し、アーム140の上昇を禁止するときはアーム用シリンダー150aのアーム上昇側油室151への作動油の供給を停止するようになっている。なお、制御部240は、オフセット機構を作動する場合には、ブーム角度α及びアーム角度βに加えて、オフセット角度γを考慮してブーム120及びアーム140の位置(現在の姿勢)を検出する。
詳しくは、制御部240は、入力系にはブーム角度センサ210、アーム角度センサ220及びオフセット角度センサ250が接続されており、出力系にはブーム用電磁比例減圧弁238a及びアーム用電磁比例減圧弁238bが接続されており、入力系からの信号入力に基づき出力系への作動制御を所定間隔で(例えば10ms毎に)繰り返し行っている。
具体的には、制御部240は、図5Bに示すように、ブーム角度検出手段M1aと、ブーム高さ演算手段M2aと、アーム角度検出手段M1bと、アーム高さ演算手段M2bと、設定上限高さ設定手段M3と、目標ブーム角度算出手段M4aと、ブーム停止手段M5aと、目標アーム角度算出手段M4bと、アーム停止手段M5bとを備える。本実施の形態では、制御部240は、さらに、オフセット角度検出手段M1cを備える。
図6は、ブーム角度αを説明するための模式側面図であり、図7は、アーム角度βを説明するための模式側面図であり、図8は、オフセット角度γを説明するための模式背面図である。
(ブーム角度検出手段)
ブーム角度検出手段M1aは、図6に示すように、ブーム角度センサ210から送られてくる検出信号αsに基づきブーム角度(相対角度)αを検出する。具体的には、ブーム角度αは、回動軸P1の中心を通る基準高さ位置の仮想基準直線Q1に対するブーム120における仮想直線W0の角度とすることができる。
ここでは、ブーム角度αは、回動軸P1の中心及び回動軸P8の中心を結ぶ仮想直線W1(W0)の基準高さ位置の仮想基準直線Q1に対する第1ブーム角度α1と、回動軸P1の中心及び回動軸P4の中心を結ぶ仮想直線W2(W0)の基準高さ位置の仮想基準直線Q1に対する第2ブーム角度α2と、回動軸P1の中心及び回動軸P13の中心を結ぶ仮想直線W3(W0)の基準高さ位置の仮想基準直線Q1に対する第3ブーム角度α3とを含んでいる。
(アーム角度検出手段)
アーム角度検出手段M1bは、図7に示すように、アーム角度センサ220から送られてくる検出信号βsに基づきアーム角度(相対角度)βを検出する。具体的には、アーム角度βは、回動軸P8の中心及び回動軸P4の中心を結ぶ仮想直線W4に対する角度とすることができる。
ここでは、アーム角度βは、回動軸P4の中心及び回動軸P13の中心を結ぶ仮想直線W5の仮想直線W4に対する角度とされている。
(オフセット角度検出手段)
オフセット角度検出手段M1cは、図8に示すように、オフセット角度センサ250から送られてくる検出信号γsに基づきオフセット角度(相対角度)γを検出する。具体的には、オフセット角度γは、回動軸P7の中心を通る基準位置のY軸方向に沿った仮想基準直線Q2に対する角度とすることができる。
ここでは、オフセット角度γは、回動軸P7の中心及び回動軸P8の中心を結ぶ仮想直線W6の基準位置の仮想基準直線Q2に対する角度とされている。
次に、ブーム高さ演算手段M2a及びアーム高さ演算手段M2bについて説明するが、説明の都合上、先ず、オフセット機構を機能させない場合(ここでは、第2ブーム122がY軸方向に平行な姿勢にある場合、すなわち、オフセット角度γ=0°)でのブーム高さ演算手段M2a及びアーム高さ演算手段M2bを説明し、その後、オフセット機構を機能させる場合について説明する。
(ブーム高さ演算手段)
ブーム高さ演算手段M2aは、オフセット機構を機能させない場合(ここでは、オフセット角度γを0°とする場合)、ブーム角度α及びアーム角度βに基づいてブーム120の最頂部における基準高さ位置の仮想基準直線Q1からのブーム高さhaを演算する。本実施の形態では、ブーム120の最頂部は、アーム140が停止しているとしてブーム120が上昇する方向に回動するときに上方にある障害物(例えば天井)との接触を考慮した部位(例えば、連結されたブーム120及びアーム140の角部を構成する部位)を対象としている。
具体的には、図6に示すように、回動軸P8の第1高さh1と、回動軸P4の第2高さh2と、回動軸P13の第3高さh3とのうち、最も大きい値をブーム高さha(図示例では回動軸P8の第1高さh1)としている。
回動軸P8の第1高さh1は、第1ブーム角度α1と、仮想直線W1の距離とに基づき算出することができる。回動軸P4の第2高さh2は、第2ブーム角度α2と、仮想直線W2の距離とに基づき算出することができる。回動軸P13の第3高さh3は、第3ブーム角度α3と、仮想直線W3の距離とに基づき算出することができる。
なお、ここでは説明を簡単にするために、第1高さh1を回動軸P8の高さ、第2高さh2を回動軸P4の高さ、第3高さh3を回動軸P13の高さとしているが、実際には、各回動軸P8,P4,P13よりも高い位置にある部位が接触対象となる。このため、各回動軸P8,P4,P13を中心として接触対象部位を含むような円周状の範囲を考慮して計算している。このことは、後述するアーム高さ演算手段M2b及び設定上限高さ設定手段M3の場合も同様である。以下、回動軸P8、回動軸P4及び回動軸P13は、それぞれ、第1回動軸P8、第2回動軸P4及び第3回動軸P13といい、回動軸P1及び回動軸P7は、それぞれ、ブーム角度基準回動軸P1及びオフセット角度基準回動軸P7という。また、回動軸P4は、アーム角度基準回動軸P4ということがある。
(アーム高さ演算手段)
アーム高さ演算手段M2bは、オフセット機構を機能させない場合(ここでは、オフセット角度γを0°とする場合)、ブーム角度α及びアーム角度βに基づいてアーム140の最頂部における基準高さ位置の仮想基準直線Q1からのアーム高さhbを演算する。本実施の形態では、アーム140の最頂部は、ブーム120が停止しているとしてアーム140が上昇する方向に回動するときに上方にある障害物(例えば天井)との接触を考慮した部位を対象としている。
ここでは、図7に示すように、第3回動軸P13の第4高さh4をアーム高さhbとしている。
第3回動軸P13の第4高さh4は、第3ブーム角度α3と、仮想直線W3の距離とに基づき算出することができる。
(オフセット機構の場合)
オフセット機構を機能させる場合には、ブーム高さha及びアーム高さhbに影響するため、ブーム高さha及びアーム高さhbの演算にオフセット角度γを使用する。すなわち、ブーム高さ演算手段M2a及びアーム高さ演算手段M2bは、それぞれ、演算したブーム高さha及びアーム高さhbに対して図8に示すオフセット距離Δhを減算する。
オフセット距離Δhは、例えば、次のようにして算出することができる。すなわち、オフセット角度基準回動軸P7の中心と、第2ブーム122が幅方向(Z軸方向)に揺動した場合での第1回動軸P8の中心と、第1回動軸P8から基準位置の仮想基準直線Q2に下ろす仮想垂線Q4及び基準位置の仮想基準直線Q2の交点Pγとを結ぶ直角三角形において、交点Pγとオフセット角度基準回動軸P7の中心との間のオフセット距離h5を算出し、オフセット角度基準回動軸P7の中心及び第2ブーム122がY軸方向に平行な姿勢にある場合での第1回動軸P8の中心を結ぶ仮想直線W6の距離h6からオフセット距離h5を差し引いた値をオフセット距離Δhとする。
(設定上限高さ設定手段)
設定上限高さ設定手段M3は、ブーム高さha及びアーム高さhbのうちで最高の高さを設定上限高さh0(後述する図9、図10及び図20参照)として予め設定しておく。
具体的には、制御部240は、設定上限高さを設定する上限高さ設定モードを備えている。上限高さ設定モードは、作業者がブーム120及びアーム140の少なくも一方の回動操作を行って、第1回動軸P1に対応する第1対象部位、第2回動軸P2に対応する第2対象部位及び第3回動軸P3に対応する第3対象部位のうち何れかを上限高さとすべき位置に停止させ、機械本体101における上限高さ設定するための操作部材(図示省略)が作業者によって操作されて制御部240が指示されることにより、上限高さに停止させた対象部位の高さ(すなわちブーム高さha及びアーム高さhbのうちの高い方)を設定上限高さh0として記憶部242に記憶する。設定上限高さh0は、次に上限高さ設定モードを実行して上限高さが設定されるまで、記憶部242に保持される。
(目標ブーム角度算出手段)
目標ブーム角度算出手段M4aは、ブーム高さha及び設定上限高さh0に基づいて機械本体101に対するブーム120の目標ブーム角度α0を算出する。目標ブーム角度α0は、図9に示すように、第1回動軸P8が設定上限高さh0に到達するまでの第1最大許容角度Δα1と、第2回動軸P4が設定上限高さh0に到達するまでの第2最大許容角度Δα2と、第3回動軸P13が設定上限高さh0に到達するまでの第3最大許容角度Δα3とを用いることで算出することができる。
図9は、アーム140が停止しているとしてブーム120が上昇する方向に回動するときの目標ブーム角度α0を算出する過程を説明するための模式側面図である。図9(a)は、第1最大許容角度Δα1を示しており、図9(b)は、第2最大許容角度Δα2を示しており、図9(c)は、第3最大許容角度Δα3を示している。
第1最大許容角度Δα1は、図9(a)に示すように、仮想直線W1aと、仮想直線W1とのなす角度を求めることで得ることができる。仮想直線W1aは、第1回動軸P8のブーム角度基準回動軸P1を中心とした回転軌跡K1が設定上限高さh0のX軸方向に沿った上限高さ位置の仮想基準直線Q3に到達する接触位置P8aの中心と、ブーム角度基準回動軸P1の中心との間に引いた直線である。
第2最大許容角度Δα2は、図9(b)に示すように、仮想直線W2aと、仮想直線W2とのなす角度を求めることで得ることができる。仮想直線W2aは、第2回動軸P4のブーム角度基準回動軸P1を中心とした回転軌跡K2が上限高さ位置の仮想基準直線Q3に到達する接触位置P4aの中心と、ブーム角度基準回動軸P1の中心との間に引いた直線である。
第3最大許容角度Δα3は、図9(c)に示すように、仮想直線W3aと、仮想直線W3とのなす角度を求めることで得ることができる。仮想直線W3aは、第3回動軸P13のブーム角度基準回動軸P1を中心とした回転軌跡K3が上限高さ位置の仮想基準直線Q3に到達する接触位置P13aの中心と、ブーム角度基準回動軸P1の中心との間に引いた直線である。
なお、回転軌跡K1,K2,K3が上限高さ位置の仮想基準直線Q3に到達しない場合には、第1回動軸P8の回転軌跡K1、第2回動軸P4の回転軌跡K2及び第3回動軸P13の回転軌跡K3の終端位置は、ブーム用アクチュエーター130の機械的な停止位置となる。
そして、第1最大許容角度Δα1、第2最大許容角度Δα2及び第3最大許容角度Δα3のうち、最も小さい角度(図9の例では第2最大許容角度Δα2)に該最も小さい角度に対応する回動軸(図9の例では第2回動軸P4)のブーム角度α(図9の例では第2ブーム角度α2)を加算した角度(図9の例では角度α02)を目標ブーム角度α0としている。
(目標アーム角度算出手段)
目標アーム角度算出手段M4bは、アーム高さHb及び設定上限高さh0に基づいて第3ブーム123に対するアーム140の目標アーム角度β0を算出する。目標アーム角度β0は、図10に示すように、第3回動軸P13が設定上限高さh0に到達するまでの最大許容角度Δβを用いることで算出することができる。
図10は、ブーム120が停止しているとしてアーム140が上昇する方向に回動するときの目標アーム角度β0を説明するための模式側面図であって、最大許容角度Δβを示している。
最大許容角度Δβは、図10に示すように、仮想直線W5aと、仮想直線W5とのなす角度を求めることで得ることができる。仮想直線W5aは、第3回動軸P13のアーム角度基準回動軸P4を中心とした回転軌跡K4が上限高さ位置の仮想基準直線Q3に到達する接触位置P13bの中心と、アーム角度基準回動軸P4の中心との間に引いた直線である。
最大許容角度Δβに第3回動軸P13のアーム角度βを加算した角度を目標ブーム角度β0としている。
(ブーム停止手段)
ブーム停止手段M5aは、ブーム用シリンダー130aにおけるブーム上昇側油室131への作動油の供給によりブーム120が上昇して設定上限高さh0に達する場合にはブーム上昇側油室131への作動油の供給を停止させる。
そして、ブーム停止手段M5aは、ブーム上昇側油室131への作動油の供給を停止させるにあたり、ブーム角度α(図9の例ではα2)と目標ブーム角度α0(図9の例ではα02)との差分値Δα(図9の例ではΔα2)の減少に伴って、ブーム上昇側油室131への作動油の供給量の減少割合(単位時間当たりの減少量)を大きくする。
(アーム停止手段)
アーム停止手段M5bは、アーム用シリンダー150aにおけるアーム上昇側油室151への作動油の供給によりアーム140が上昇して設定上限高さh0に達する場合にはアーム上昇側油室151への作動油の供給を停止させる。
そして、アーム停止手段M5bは、アーム上昇側油室151への作動油の供給を停止させるにあたり、アーム角度βと目標アーム角度β0との差分値Δβの減少に伴って、アーム上昇側油室151への作動油の供給量の減少割合(単位時間当たりの減少量)を大きくする。
具体的には、制御部240は、ブーム角度センサ210、アーム角度センサ220等の各種センサやスイッチ類からの信号が入力されるようになっており、これら入力信号に基づいて各種設定手段、演算手段等の制御構成により設定、演算等の処理を行う。また、図4Aに示すように、制御部240は、ブーム用コントロールバルブ233の第1パイロットポート233aに接続されたパイロット油圧ラインS5aにおけるブーム用電磁比例減圧弁238aに対して制御指令(指令電流値Ia)を出力するように構成されている。また、制御部240は、アーム用コントロールバルブ234の第1パイロットポート234aに接続されたパイロット油圧ラインS5bにおけるアーム用電磁比例減圧弁238bに対して制御指令(指令電流値Ib)を出力するように構成されている。
次に、ブーム120及びアーム140を停止させる停止制御の例について、図5A、図5B、図11Aから図11D及び図12から図17等を参照しながら以下に説明する。
図11Aから図11Dは、ブーム120及びアーム140を停止させる停止制御の例の模式制御ブロック図である。
図11A及び図11Bは、制御部240の入力系の構成部材を示している。図11C及び図11Dは、それぞれ、ブーム停止手段M5a及びアーム停止手段M5bの詳細を示している。
図5B、図11C及び図11Dに示すように、ブーム停止手段M5aは、ブーム角度偏差算出手段M50aと、ブーム角度偏差開弁率変換手段M51aと、ブーム開弁率電流値変換手段M52aとを有している。アーム停止手段M5bは、アーム角度偏差算出手段M50bと、アーム角度偏差開弁率変換手段M51bと、アーム開弁率電流値変換手段M52bとを有している。
ブーム角度偏差算出手段M50aは、ブーム角度検出手段M1aで検出したブーム角度αから目標ブーム角度算出手段M4aで算出した目標ブーム角度α0を減算し、得られた値をブーム角度偏差Δαとして出力する。アーム角度偏差算出手段M50bは、アーム角度検出手段M1bで検出したアーム角度βから目標アーム角度算出手段M4bで算出した目標アーム角度β0を減算し、得られた値をアーム角度偏差Δβとして出力する。
ブーム角度偏差開弁率変換手段M51aは、ブーム角度偏差算出手段M50aで減算したブーム角度偏差Δαをブーム用電磁比例減圧弁238aの開弁率R1に変換して開弁率R1を出力する。アーム角度偏差開弁率変換手段M51bは、アーム角度偏差算出手段M50bで減算したアーム角度偏差Δβをアーム用電磁比例減圧弁238bの開弁率R2に変換して開弁率R2を出力する。
図12は、ブーム角度偏差Δα及びアーム角度偏差Δβと、ブーム用電磁比例減圧弁238aの開弁率R1及びアーム用電磁比例減圧弁238bの開弁率R2との関係の一例を示す特性図である。なお、図12において、ブーム用の特性図及びアーム用の特性図は異なることがあるが、ここでは一つの図で示している。このことは、後述する図13から図17についても同様である。
図12に示す特性E1は、ブーム角度偏差算出手段M50a及びアーム角度偏差算出手段M50bから出力されたブーム角度偏差Δα及びアーム角度偏差Δβが小さくなるにつれてブーム用電磁比例減圧弁238aの開弁率R1及びアーム用電磁比例減圧弁238bの開弁率R2が小さくなっており、かつ、角度偏差Δα,Δβが第1所定値Δαa,Δβa(>0)より大きいときには、開弁率R1,R2がなだらかに上昇し、角度偏差Δα,Δβが第2所定値Δαb(<Δαa),Δβb(<Δβa)より小さいときには、開弁率R1,R2が急激に低下する特性になっている。なお、第1所定値Δαa,Δβa及び第2所定値Δαb,Δβbは特性E1によって適宜決定することができる。
図12に示すような特性E1を示す変換式又はテーブルマップを予め記憶部242に記憶しておき、ブーム角度偏差Δα及びアーム角度偏差Δβをパラメータとして記憶部242に記憶した記憶特性E1を示す変換式又はテーブルマップを用いることで、ブーム用電磁比例減圧弁238aの開弁率R1及びアーム用電磁比例減圧弁238bの開弁率R2に変換することができる。
ブーム開弁率電流値変換手段M52aは、ブーム角度偏差開弁率変換手段M51aで変換したブーム用電磁比例減圧弁238aの開弁率R1をブーム用電磁比例減圧弁238aのブーム指令電流値Iaに変換してブーム指令電流値Iaを出力する。アーム開弁率電流値変換手段M52bは、アーム角度偏差開弁率変換手段M51bで変換したアーム用電磁比例減圧弁238bの開弁率R2をアーム用電磁比例減圧弁238bのアーム指令電流値Ibに変換してアーム指令電流値Ibを出力する。
図13は、ブーム用電磁比例減圧弁238aの開弁率R1及びアーム用電磁比例減圧弁238bの開弁率R2と、ブーム指令電流値Ia及びアーム指令電流値Ibとの関係の一例を示す特性図である。
図13に示す特性E2は、ブーム用電磁比例減圧弁238aの開弁率R1及びアーム用電磁比例減圧弁238bの開弁率R2が大きくなるにつれてブーム指令電流値Ia及びアーム指令電流値Ibが小さくなっており、かつ、開弁率R1,R2が所定値Ra1(0<Ra1<1),Ra2(0<Ra2<1)より大きいときには、指令電流値Ia,Ibが急激に低下する特性になっている。なお、所定値Ra1,Ra2は特性E2によって適宜決定することができる。
図13に示すような特性E2を示す変換式又はテーブルマップを予め記憶部242に記憶しておき、ブーム用電磁比例減圧弁238aの開弁率R1及びアーム用電磁比例減圧弁238bの開弁率R2をパラメータとして記憶部242に記憶した特性E2を示す変換式又はテーブルマップを用いることで、ブーム指令電流値Ia及びアーム指令電流値Ibに変換することができる。
(角速度による補正)
本実施の形態では、図5B及び図11Aから図11Dに示すように、制御部240は、さらに、ブーム角速度演算手段M6a及びアーム角速度演算手段M6bを備える。
ブーム角速度演算手段M6aは、ブーム角度αに基づきブーム角速度ωaを演算して角速度ωaを出力する。アーム角速度演算手段M6bは、アーム角度βに基づきアーム角速度ωbを演算して角速度ωbを出力する。
詳しくは、ブーム角速度演算手段M6aは、ブーム角度センサ210によりブーム角度検出手段M1aで検出したブーム角度αを記憶部242に記憶し、その後に検出したブーム角度αとの差分と経過時間からブーム角速度ωaを演算する。アーム角速度演算手段M6bは、アーム角度センサ220によりアーム角度検出手段M1bで検出したアーム角度βを記憶部242に記憶し、その後に検出したアーム角度βとの差分と経過時間からアーム角速度ωbを演算する。
ところで、ブーム角速度ωaが大きいと、ブーム120に対する慣性力が大きくなりやすく、また、アーム角速度ωbが大きいと、アーム140に対する慣性力が大きくなりやすい。
かかる観点から、ブーム停止手段M5aは、ブーム供給量調整手段M53aをさらに有している。アーム停止手段M5bは、アーム供給量調整手段M53bをさらに有している。
ブーム供給量調整手段M53aは、ブーム角速度演算手段M6aで演算したブーム角速度ωaが速くなるに従って、ブーム上昇側油室131への作動油の供給量の減少割合を大きくする。アーム供給量調整手段M53bは、アーム角速度演算手段M6bで演算したブーム角速度ωaが速くなるに従って、アーム上昇側油室151への作動油の供給量の減少割合を大きくする。
詳しくは、ブーム供給量調整手段M53aは、ブーム角度偏差開度補正比変換手段M531aと、ブーム角速度開度補正比変換手段M532aと、ブーム開度補正比積算手段M533aと、ブーム開度補正比減算手段M534aとを有している。アーム供給量調整手段M53bは、アーム角度偏差開度補正比変換手段M531bと、アーム角速度開度補正比変換手段M532bと、アーム開度補正比積算手段M533bと、アーム開度補正比減算手段M534bとを有している。
ブーム角度偏差開度補正比変換手段M531aは、ブーム角度偏差算出手段M50aから出力されたブーム角度偏差Δαをブーム第1開弁率補正比D1aに変換して補正比D1aを出力する。アーム角度偏差開度補正比変換手段M531bは、アーム角度偏差算出手段M50bから出力されたアーム角度偏差Δβをアーム第1開弁率補正比D1bに変換して補正比D1bを出力する。
図14は、ブーム角度偏差Δα及びアーム角度偏差Δβと、ブーム第1開弁率補正比D1a及びアーム第1開弁率補正比D1bとの関係の一例を示す特性図である。
図14に示す特性E3は、ブーム角度偏差算出手段M50a及びアーム角度偏差算出手段M50bから出力されたブーム角度偏差Δα及びアーム角度偏差Δβが小さくなるにつれてブーム第1開弁率補正比D1a及びアーム第1開弁率補正比D1bが大きくなっており、かつ、角度偏差Δα,Δβが第1所定値Δαc(0°<Δαc<90°),Δβc(0°<Δβc<90°)より大きいときには、補正比D1a,D1bが0近傍の値或いは0となり、角度偏差Δα,Δβが第2所定値Δαd(<Δαc),Δβd(<Δβc)より小さいときには、補正比D1a,D1bが1近傍の値或いは1となる特性になっている。なお、第1所定値Δαc,Δβc及び第2所定値Δαd,Δβdは特性E3によって適宜決定することができる。
図14に示すような特性E3を示す変換式又はテーブルマップを予め記憶部242に記憶しておき、ブーム角度偏差Δα及びアーム角度偏差Δβをパラメータとして記憶部242に記憶した特性E3を示す変換式又はテーブルマップを用いることで、ブーム第1開弁率補正比D1a及びアーム第1開弁率補正比D1bに変換することができる。
ブーム角速度開度補正比変換手段M532aは、ブーム角速度演算手段M6aから出力されたブーム角速度ωaをブーム第2開弁率補正比D2aに変換して補正比D2aを出力する。アーム角速度開度補正比変換手段M532bは、アーム角速度演算手段M6bから出力されたアーム角速度ωbをアーム第2開弁率補正比D2bに変換して補正比D2bを出力する。
図15は、ブーム角速度ωa及びアーム角速度ωbと、ブーム第2開弁率補正比D2a及びアーム第2開弁率補正比D2bとの関係の一例を示す特性図である。
図15に示す特性E4は、ブーム角速度演算手段M6a及びアーム角速度演算手段M6bから出力されたブーム角速度ωa及びアーム角速度ωbが小さくなるにつれてブーム第2開弁率補正比D2a及びアーム第2開弁率補正比D2bが小さくなっており、かつ、角速度ωa,ωbが所定値ω1(>0),ω2(>0)より小さいときには、補正比D2a,D2bが急激に低下する特性になっている。なお、所定値ω1,ω2は特性E4によって適宜決定することができる。
図15に示すような特性E4を示す変換式又はテーブルマップを予め記憶部242に記憶しておき、ブーム角速度ωa及びアーム角速度ωbをパラメータとして記憶部242に記憶した特性E4を示す変換式又はテーブルマップを用いることで、第2開弁率補正比D2a及びアーム第2開弁率補正比D2bに変換することができる。
ブーム開度補正比積算手段M533aは、ブーム角度偏差開度補正比変換手段M531aから出力されたブーム第1開弁率補正比D1aと、ブーム角速度開度補正比変換手段M532aから出力されたブーム第2開弁率補正比D2aとを掛け合わせ、得られたブーム開弁率補正比D3aを出力する。アーム開度補正比積算手段M533bは、アーム角度偏差開度補正比変換手段M531bから出力されたアーム第1開弁率補正比D1bと、アーム角速度開度補正比変換手段M532bから出力されたアーム第2開弁率補正比D2bとを掛け合わせ、得られたアーム開弁率補正比D3bを出力する。
そして、ブーム開度補正比減算手段M534aは、ブーム角度偏差開弁率変換手段M51aから出力されたブーム用電磁比例減圧弁238aの開弁率R1に対して、ブーム開度補正比積算手段M533aから出力されたブーム開弁率補正比D3aを減算(或いはマイナス値を加算)する。アーム開度補正比減算手段M534bは、アーム角度偏差開弁率変換手段M51bから出力されたアーム用電磁比例減圧弁238bの開弁率R2に対して、アーム開度補正比積算手段M533から出力されたアーム開弁率補正比D3bを減算(或いはマイナス値を加算)する。
これにより、ブーム角度α及びアーム角度βが目標ブーム角度α0及び目標アーム角度β0に近いときには、ブーム角速度ωa及びアーム角速度ωbに応じた補正値にする一方、ブーム角度α及びアーム角度βが目標ブーム角度α0及び目標アーム角度β0から離れているときは、ブーム角速度ωa及びアーム角速度ωbによる補正値を無効することができる。
(ブーム及びアームの同時回動による補正)
ところで、ブーム120及びアーム140が同時に回動する場合には、相手側の角速度によって自己の角速度が影響されて角速度が相対的に変化してしまう。
かかる観点から、本実施の形態では、ブーム供給量調整手段M53aは、アーム角速度ωbが速い程、ブーム上昇側油室131への作動油の供給量をさらに減少させる。アーム供給量調整手段M53bは、ブーム角速度ωaが速い程、アーム上昇側油室151への作動油の供給量をさらに減少させる。
詳しくは、ブーム開度補正比減算手段M534aは、ブーム角度偏差開弁率変換手段M51aから出力されたブーム用電磁比例減圧弁238aの開弁率R1に対して、ブーム開度補正比積算手段M533aから出力されたブーム開弁率補正比D3aだけでなく、アーム開度補正比積算手段M533bから出力されたアーム開弁率補正比D3bに第1係数Ka(0<Ka≦1)を掛け合わせた値も減算する(図11C及び図11D中の(12)参照)。アーム開度補正比減算手段M534bは、アーム角度偏差開弁率変換手段M51bから出力されたアーム用電磁比例減圧弁238bの開弁率R2に対して、アーム開度補正比積算手段M533bから出力されたアーム開弁率補正比D3bだけでなく、ブーム開度補正比積算手段M533aから出力されたブーム開弁率補正比D3aに第2係数Kb(0<Kb≦1)を掛け合わせた値も減算する(図11D及び図11C中の(13)参照)。
(ブーム及びアームのリンク比による補正)
ブーム120及びアーム140の回動機構においては、それぞれ、ブーム用ピストン130b及びアーム用ピストン150bの移動量に対するブーム120及びアーム140の回動量が一定の関係を示すとは限らない。本実施の形態では、ブーム120及びアーム140の回動機構は、ブーム角度α及びアーム角度βが90°近くでブーム120及びアーム140の角速度ωa,ωbが速くなる回動機構とされている。
かかる観点から、本実施の形態では、ブーム停止手段M5aは、ブーム角度αが90°に近付くに従って、ブーム上昇側油室131への作動油の供給量をさらに減少させる。アーム停止手段M5bは、アーム角度βが90°に近付くに従って、アーム上昇側油室151への作動油の供給量をさらに減少させる。
詳しくは、ブーム停止手段M5aは、さらに、ブームリンク比補正手段M54aを有している。アーム停止手段M5bは、さらに、アームリンク比補正手段M54bを有している。
ブームリンク比補正手段M54aは、ブーム角度検出手段M1aで検出したブーム角度αをブームリンク比補正率D4a(図16参照)に変換し、変換したブームリンク比補正率D4aと、ブーム角度偏差算出手段M50aから出力されたブーム角度偏差Δαとを掛け合わせ、得られたブーム角度偏差Δαを出力する。アームリンク比補正手段M54bは、アーム角度検出手段M1bで検出したアーム角度βをアームリンク比補正率D4b(図16参照)に変換し、変換したアームリンク比補正率D4bと、アーム角度偏差算出手段M50bから出力されたアーム角度偏差Δβとを掛け合わせ、得られたアーム角度偏差Δβを出力する。
図16は、ブーム角度α及びアーム角度βと、ブームリンク比補正率D4a及びアームリンク比補正率D4bとの関係の一例を示す特性図である。
図16に示す特性E5は、ブーム角度検出手段M1a及びアーム角度検出手段M1bで検出したブーム角度α及びアーム角度βが小さくなるにつれてブームリンク比補正率D4a及びアームリンク比補正率D4bが大きくなっており、かつ、角度α,βが0°以上所定値αa(0<αa<90°),βa(0<βa<90°)より小さいときには、補正率D4a,D4bが1近傍の値或いは1になり、角度α,βが所定値αa,βa以上90°以下のときには、補正率D4a,D4bが急激に低下する特性になっている。なお、所定値αa,βaは特性E5によって適宜決定することができる。
図16に示すような特性E5を示す変換式又はテーブルマップを予め記憶部242に記憶しておき、ブーム角度α及びアーム角度βをパラメータとして記憶部242に記憶した特性E5を示す変換式又はテーブルマップを用いることで、ブームリンク比補正率D4a及びアームリンク比補正率D4bに変換することができる。
(エンジン回転数による補正)
本実施の形態では、掘削機100は、さらに、エンジン104のエンジン回転数Nを検知するエンジン回転数センサ260(図5A及び図11B参照)を備えている。制御部240の入力系にはエンジン回転数センサ260が接続されている。
エンジン回転数センサ260は、エンジン回転数Nに応じた検出信号Nsを制御部240に送信する。エンジン回転数センサ260としては、オルタネーター等の発電機を用いることができる。
具体的には、制御部240は、さらに、単位時間当たりのエンジン回転数Nを検出するエンジン回転数検出手段M7を備える(図5B及び図11B参照)。
詳しくは、エンジン回転数検出手段M7は、エンジン回転数センサ260からの信号出力Nsを検出(例えば発電パルス電圧をカウント)してエンジン回転数Nに変換する。
ところで、エンジン回転数Nが大きいと、ブーム120及びアーム140に対する慣性力が大きくなりやすい。
かかる観点から、本実施の形態では、ブーム停止手段M5aは、さらに、ブーム用エンジン回転数補正手段M55aを有している。ブーム用エンジン回転数補正手段M55aは、エンジン回転数検出手段M7で変換したエンジン回転数Nが大きくなるに従って、ブーム上昇側油室131への作動油の供給量の減少割合を大きくする。アーム停止手段M5bは、さらに、アーム用エンジン回転数補正手段M55bを有している。アーム用エンジン回転数補正手段M55bは、エンジン回転数検出手段M7で変換したエンジン回転数Nが大きくなるに従って、アーム上昇側油室151への作動油の供給量の減少割合を大きくする。
詳しくは、ブーム用エンジン回転数補正手段M55aは、エンジン回転数検出手段M7で変換したエンジン回転数Nをブーム用エンジン回転数補正率D5a(0<D5a<1)に変換し、変換したブーム用エンジン回転数補正率D5aと、ブーム開弁率電流値変換手段M52aから出力されたブーム指令電流値Iaとを掛け合わせ、得られたブーム指令電流値Iaを出力する。アーム用エンジン回転数補正手段M55bは、エンジン回転数検出手段M7で変換したエンジン回転数Nをアーム用エンジン回転数補正率D5b(0<D5b<1)に変換し、変換したアーム用エンジン回転数補正率D5bと、アーム開弁率電流値変換手段M52bから出力されたアーム指令電流値Ibとを掛け合わせ、得られたアーム指令電流値Ibを出力する。
図17は、エンジン回転数Nと、ブーム用エンジン回転数補正率D5a及びアーム用エンジン回転数補正率D5bとの関係の一例を示す特性図である。
図17に示す特性E6は、エンジン回転数検出手段M7で変換したエンジン回転数Nが小さくなるにつれてブーム用エンジン回転数補正率D5a及びアーム用エンジン回転数補正率D5bが小さくなっており、かつ、エンジン回転数Nが所定値Na,Nbより小さいときには、補正率D5a,D5bが所定の補正率D5a1(0<D5a1<1),D5b1(0<D5b1<1)近傍の値或いは所定の補正率D5a1,D5b1になり、エンジン回転数Nが所定値Na(>0),Nb(>0)以上のときには、補正率D5a,D5bが曲線的に上昇する特性になっている。なお、所定値Na,Nb及び所定の補正率D5a1,D5b1は特性E6によって適宜決定することができる。
図17に示すような特性E6を示す変換式又はテーブルマップを予め記憶部242に記憶しておき、エンジン回転数Nをパラメータとして記憶部242に記憶した特性E6を示す変換式又はテーブルマップを用いることで、ブーム用エンジン回転数補正率D5a及びアーム用エンジン回転数補正率D5bに変換することができる。
(作動油温度による補正)
本実施の形態では、掘削機100は、さらに、作動油(例えば作動油タンク237内における作動油)の作動油温度Tを検知する温度センサ270(図5A及び図11B参照)を備えている。制御部240の入力系には温度センサ270が接続されている。
温度センサ270は、作動油温度Tに応じた検出信号Tsを制御部240に送信する。温度センサ270としては、熱電対、サーミスタ等の感温センサを用いることができる。
具体的には、制御部240は、さらに、作動油温度Tを検出する作動油温度検出手段M8を備える(図5B及び図11B参照)。
詳しくは、作動油温度検出手段M8は、温度センサ270からの信号出力Tsを作動油温度Tに変換する。
ところで、作動油温度Tが低いと、作動油の流動性が低下するため、ブーム120及びアーム140に対する慣性力が小さくなりやすい。
かかる観点から、本実施の形態では、ブーム停止手段M5aは、さらに、ブーム用作動油温度補正手段M56aを有している。ブーム用作動油温度補正手段M56aは、作動油温度検出手段M8で変換した作動油温度Tが低くなるに従って、ブーム上昇側油室131への作動油の供給量の減少割合を小さくする。アーム停止手段M5bは、さらに、アーム用作動油温度補正手段M56bを有している。アーム用作動油温度補正手段M56bは、作動油温度検出手段M8で変換した作動油温度Tが低くなるに従って、アーム上昇側油室151への作動油の供給量の減少割合を小さくする。
詳しくは、ブーム用作動油温度補正手段M56aは、作動油温度検出手段M8で変換した作動油温度Tをブーム用作動油温度補正率D6a(0<D6a<1)に変換し、変換したブーム用作動油温度補正率D6aと、ブーム開弁率電流値変換手段M52aから出力されたブーム指令電流値Iaとを掛け合わせ、得られたブーム指令電流値Iaを出力する。アーム用作動油温度補正手段M56bは、作動油温度検出手段M8で変換した作動油温度Tをアーム用作動油温度補正率D6b(0<D6b<1)に変換し、変換したアーム用作動油温度補正率D6bと、アーム開弁率電流値変換手段M52bから出力されたアーム指令電流値Ibとを掛け合わせ、得られたアーム指令電流値Ibを出力する。
なお、作動油温度Tと、ブーム用作動油温度補正率D6a及びアーム用作動油温度補正率D6bとの関係については図示を省略している。
(油圧による補正)
本実施の形態では、掘削機100は、さらに、ブーム上昇側油室131のブーム油圧Vaを検知するブーム油圧センサ280a(図5A及び図11B参照)と、アーム上昇側油室151のアーム油圧Vbを検知するアーム油圧センサ280b(図5A及び図11B参照)とを備えている。制御部240の入力系にはブーム油圧センサ280a及びアーム油圧センサ280bが接続されている。例えば、ブーム油圧センサ280a及びアーム油圧センサ280bは、それぞれ、油圧ラインL3a,L3b(図4A参照)に設けることができる。
ブーム油圧センサ280a及びアーム油圧センサ280bは、それぞれ、ブーム油圧Vaに応じた検出信号Vas及びアーム油圧Vbに応じた検出信号Vbsを制御部240に送信する。ブーム油圧センサ280a及びアーム油圧センサ280bとしては、圧電素子を組み込んだ圧電センサを用いることができる。
具体的には、制御部240は、さらに、ブーム油圧Vaを検出するブーム油圧検出手段M9aと、アーム油圧Vbを検出するアーム油圧検出手段M9bとを備える(図5B及び図11B参照)。
詳しくは、ブーム油圧検出手段M9a及びアーム油圧検出手段M9bは、それぞれ、ブーム油圧センサ280aからの信号出力Vas及びアーム油圧センサ280bからの信号出力Vbsをブーム油圧Va及びアーム油圧Vbに変換する。
ところで、ブーム油圧Va及びアーム油圧Vbが大きいと、ブーム120及びアーム140に負荷がかかっているとみなすことができる。
かかる観点から、本実施の形態では、ブーム停止手段M5aは、さらに、ブーム油圧補正手段M57aを有している。ブーム油圧補正手段M57aは、ブーム油圧検出手段M9aで変換したブーム油圧Vaが大きくなるに従って、ブーム上昇側油室131への作動油の供給量の減少割合を小さくする。アーム停止手段M5bは、さらに、アーム油圧補正手段M57bを有している。アーム油圧補正手段M57bは、アーム油圧検出手段M9bで変換したアーム油圧Vbが大きくなるに従って、アーム上昇側油室151への作動油の供給量の減少割合を小さくする。
詳しくは、ブーム油圧補正手段M57aは、ブーム油圧検出手段M9aで変換したブーム油圧Vaをブーム用油圧補正率D7a(0<D7a<1)に変換し、変換したブーム用油圧補正率D7aと、ブーム開弁率電流値変換手段M52aから出力されたブーム指令電流値Iaとを掛け合わせ、得られたブーム指令電流値Iaを出力する。アーム油圧補正手段M57bは、アーム油圧検出手段M9bで変換したアーム油圧Vbをアーム用油圧補正率D7b(0<D7b<1)に変換し、変換したアーム用油圧補正率D7bと、アーム開弁率電流値変換手段M52bから出力されたアーム指令電流値Ibとを掛け合わせ、得られたアーム指令電流値Ibを出力する。
なお、ブーム油圧Va及びアーム油圧Vbと、ブーム用油圧補正率D7a及びアーム用油圧補正率D7bとの関係については図示を省略している。
(クレーンモードのための補正)
本実施の形態において、掘削機100は、クレーンとして利用するクレーンモードを有している。具体的には、掘削機100は、機械本体101のクレーンモードにするための操作部材(図示省略)が作業者によって操作されて制御部240が指示されることにより、クレーンモードになる。
制御部240は、クレーンモードのために機能を特定するクレーンモード実行手段M10を備える(図5B参照)。なお、クレーンモードとは、クレーン作業を行うために所定の機能(例えば、旋回速度及び走行速度等)が制限されたモードをいい、所謂クレーン仕様に対応したモードである。すなわち、クレーンモード時では掘削作業時に比べ急激な動作が制限される。
クレーンモード実行手段M10は、クレーンモード時では掘削作業時に比べて動作が制限されるという観点から、本実施の形態では、制御部240は、さらに、吐出総量抑制手段M11を備える(図5B参照)。吐出総量抑制手段M11は、クレーンモード実行手段M10によるクレーンモード時には、パイロットポンプ232の吐出総量を抑制する。
図4A及び図4Bに示す油圧回路230は、総量規制用減圧器(ここでは総量規制用電磁比例減圧弁239)を備えている。総量規制用電磁比例減圧弁239は、パイロット油圧ラインS1a,S1b,S1cに設けられている。そして、制御部240の出力系には総量記載用電磁比例減圧弁239が接続されており(図5A参照)、吐出総量抑制手段M11は、クレーンモード時には制御部240から掘削作業時の指令電流値よりも大きい指令電流値Idを総量記載用電磁比例減圧弁239へ出力する。
(ピストンの突出上限のための補正)
ブーム用アクチュエーター130において、ブーム用ピストン130bが機械的な作動上限(ここではブーム用ピストン130bで突き出し上限)まで達すると必然的に停止する。また、アーム用アクチュエーター150において、アーム用ピストン150bが機械的な作動上限(ここではアーム用ピストン150bで引き込み上限)まで達すると必然的に停止する。
かかる観点から、本実施の形態では、ブーム120が上昇するときの機械的な作動限界(ここでは突き出し上限)までの機械本体101(ここでは基準高さ位置の仮想基準直線Q1)に対するブーム上限角度αmax(図18(a)参照)及びアーム140が上昇するときの機械的な作動限界(ここでは引き込み上限)までのブーム120(ここでは仮想直線W4)に対するアーム上限角度βmax(図18(b)参照)を予め記憶部242に記憶しておく。
図18は、ブーム用アクチュエーター130におけるピストン130b及びアーム用アクチュエーター150におけるピストン150bの突出上限の補正を説明するための模式側面図である。図18(a)は、ブーム角度αとブーム上限角度αmaxとの差分値Δαmaxを示しており、図18(b)は、アーム角度βとアーム上限角度βmaxとの差分値Δβmaxを示している。
図5Bに示すように、ブーム停止手段M5aは、さらに、ブーム上限補正手段M58aを有している。ブーム上限補正手段M58aは、ブーム上限ブーム角度α(図18(a)中想像線参照)とブーム上限角度αmax(図18(a)中実線参照)との差分値Δαmaxが所定の第1角度以下になった場合はブーム上昇側油室131への作動油の供給量を減少させる。アーム停止手段M5bは、さらに、アーム上限補正手段M58bを有している。アーム上限補正手段M58bは、アーム角度β(図18(b)中想像線参照)とアーム上限角度βmaxとの差分値Δβmax(図18(b)中実線参照)が所定の第2角度以下になった場合はアーム上昇側油室151への作動油の供給量を減少させる。
詳しくは、ブーム上限補正手段M58aは、ブーム角度αとブーム上限角度αmaxとの差分値Δαmaxが所定の第1角度以下になった場合はブーム開弁率電流値変換手段M52aから出力されたブーム指令電流値Iaと、1より大きい第1係数とを掛け合わせ、得られたブーム指令電流値Iaをブーム用電磁比例減圧弁238aへ出力する。アーム上限補正手段M58bは、アーム角度βとアーム上限角度βmaxとの差分値Δβmaxが所定の第2角度以下になった場合はアーム開弁率電流値変換手段M52bから出力されたブーム指令電流値Ibと、1より大きい第2係数とを掛け合わせ、得られたアーム指令電流値Ibをアーム用電磁比例減圧弁238bへ出力する。なお、第1係数及び第2係数は等しくてもよいし、異なっていてもよい。
(ブーム及びアームの駆動の初期での補正)
ブーム120及びアーム140において、駆動の初期(回動の初期)で急加速しやすく、それだけブーム120及びアーム140に対する慣性力が大きくなりやすい。
かかる観点から、本実施の形態では、図5B及び図11Cに示すように、ブーム停止手段M5aは、さらに、ブーム駆動初期補正手段M59aを有している。ブーム駆動初期補正手段M59aは、駆動の初期(具体的にはブーム角速度ωaが0[rad/s](又は0[rad/s]より大きく所定値以下の値)のとき)でのブーム上昇側油室131への作動油の供給量を抑制(小さく)する。図5B及び図11Dに示すように、アーム停止手段M5bは、さらに、アーム駆動初期補正手段M59bを有している。アーム駆動初期補正手段M59bは、駆動の初期(具体的にはアーム角速度ωbが0[rad/s](又は0[rad/s]より大きく所定値以下の値)のとき)でのアーム上昇側油室151への作動油の供給量を抑制(小さく)する。なお、第1角速度及び第2角速度は等しくてもよいし、異なっていてもよい。
詳しくは、ブーム駆動初期補正手段M59aは、ブーム角速度ωaが0[rad/s](又は0[rad/s]より大きく所定値以下の値)のときはブーム開度補正比減算手段M534aから出力されたブーム用電磁比例減圧弁238aの開弁率R1と、0より大きくかつ1未満の第3係数とを掛け合わせ、得られた開弁率R1をブーム開弁率電流値変換手段M52aへ出力する一方、ブーム角速度ωaが0[rad/s](又は0[rad/s]より大きく所定値以下の値)以外のときはブーム開度補正比減算手段M534aから出力されたブーム用電磁比例減圧弁238aの開弁率R1をそのままブーム開弁率電流値変換手段M52aへ出力する。アーム駆動初期補正手段M59bは、アーム角速度ωbが0[rad/s](又は0[rad/s]より大きく所定値以下の値)のときはアーム開度補正比減算手段M534bから出力されたアーム用電磁比例減圧弁238bの開弁率R2と、0より大きくかつ1未満の第4係数とを掛け合わせ、得られた開弁率R2をアーム開弁率電流値変換手段M52bへ出力する一方、アーム角速度ωbが0[rad/s](又は0[rad/s]より大きく所定値以下の値)以外のときはアーム開度補正比減算手段M534bから出力されたアーム用電磁比例減圧弁238bの開弁率R2をそのままアーム開弁率電流値変換手段M52bへ出力する。なお、第3係数及び第4係数は等しくてもよいし、異なっていてもよい。
(設定上限高さ設定手段の制限)
図19は、設定上限高さ設定手段M3の制限を説明するための模式側面図である。図19に示すように、ブーム120及びアーム140の形状やブーム120及びアーム140の移動機構の構成等によっては、例えば、ブーム120及びアーム140(第1回動軸P8、第2回動軸P4及び第3回動軸P13の何れか、図示例では第2回動軸P4)が頂点を越えてさらに上昇する方向に回動した位置で設定上限高さh0を設定する場合のように、ブーム用アクチュエーター130のブーム用ピストン130bが復帰する(ここでは引き込まれる)過程での回転軌跡K5の最高位置Q5の方が上限高さh0の設定時の位置Q3よりも高くなる場合がある。そうすると、ブーム用ピストン130bが復帰する(ここでは引き込まれる)ときにブーム120が回転軌跡K5の最高位置Q5に接触することになる。
かかる観点から、本実施の形態では、設定上限高さ設定手段M3は、ブーム高さha(図6参照)及びアーム高さhb(図7参照)のうちで最高の高さを設定上限高さh0として設定するにあたり、ブーム角度αが所定範囲(例えば、上昇するブーム120が頂点(α=90°)を越えてさらに回動した位置に対応した角度範囲)α1min(例えば、90°)〜α1maxのときは設定上限高さh0の設定を禁止する。
以上説明した作業機100によると、ブーム高さha及び設定上限高さh0に基づいて機械本体101に対するブーム120の目標ブーム角度α0を算出し、ブーム角度αと目標ブーム角度α0との差分値Δαの減少に伴って、ブーム上昇側油室131への作動油の供給量の減少割合を大きくし、アーム高さha及び設定上限高さh0に基づいて第3ブーム123に対するアーム140の目標アーム角度β0を算出し、アーム角度βと目標アーム角度β0との差分値Δβの減少に伴って、アーム上昇側油室151への作動油の供給量の減少割合を大きくするので、ブーム120及びアーム140が上限高さh0に近付くに連れて上昇側油室131,151への作動油の供給量を絞ることができ、これにより、上限高さh0までで緩やかにブーム120及びアーム140を停止させることができる。また、ブーム120及びアーム140が上限高さh0に近付くまではブーム120の上昇速度及びアーム140の上昇速度の減速を抑制することができ、これにより、作業能率の低下を防止することができる。
また、本実施の形態では、ブーム角度αに基づきブーム角速度ωaを演算し、ブーム角速度ωaが速い程、ブーム上昇側油室131への作動油の供給量の減少割合を大きくすることで、ブーム120を上昇させる際のブーム上昇速度ωaに応じてブーム120を減速させることができ、これにより、上限高さh0までで緩やかにブーム120を停止させることができる。
また、本実施の形態では、アーム角度βに基づきアーム角速度ωbを演算し、アーム角速度ωbが速い程、アーム上昇側油室151への作動油の供給量の減少割合を大きくすることで、アーム140を上昇させる際のアーム上昇速度ωbに応じてアーム140を減速させることができ、これにより、上限高さh0までで緩やかにアーム140を停止させることができる。
また、本実施の形態では、アーム角速度ωbが速い程、ブーム上昇側油室131への作動油の供給量をさらに減少させ、ブーム角速度ωaが速い程、アーム上昇側油室151への作動油の供給量をさらに減少させることで、ブーム120及びアーム140を相手側の角速度に応じて上限高さh0までで緩やかに停止させることができる。
また、本実施の形態では、エンジン104のエンジン回転数Nを検出し、エンジン回転数Nが大きくなるに伴って、ブーム上昇側油室131への作動油の供給量の減少割合を大きくし、エンジン回転数Nが大きくなるに伴って、アーム上昇側油室151への作動油の供給量の減少割合を大きくすることで、エンジン回転数Nが大きい場合でも、ブーム120及びアーム140を上限高さh0までで緩やかで確実に停止させることができる。
また、本実施の形態では、作動油の作動油温度Tを検出し、作動油温度Tが低い程、ブーム上昇側油室131への作動油の供給量の減少割合を小さくし、作動油温度Tが低い程、アーム上昇側油室151への作動油の供給量の減少割合を小さくすることで、作動油の温度Tが規定温度以下或いは規定温度を下回るときはブーム上昇側油室131及びアーム上昇側油室151への作動油の減少量を抑えることができ、これにより、作業能率の低下を防止することができる。
また、本実施の形態では、ブーム上昇側油室131のブーム油圧Vaを検出し、ブーム油圧Vaが高い程、ブーム上昇側油室131への作動油の供給量の減少割合を小さくし、アーム上昇側油室151のアーム油圧Vbを検出し、アーム油圧Vbが高い程、アーム上昇側油室151への作動油の供給量の減少割合を小さくすることで、ブーム120を上昇させる際のブーム上昇負荷及びアーム140を上昇させる際のアーム上昇負荷が大きい場合でも、ブーム120及びアーム140を上限高さh0までで緩やかにかつ確実に停止させることができる。
また、本実施の形態では、クレーンモード時には、油圧ポンプ232の吐出総量を抑制することで、クレーンモードでのブーム120の上昇速度及びアーム140の上昇速度を抑制することができる。
また、本実施の形態では、ブーム角度αとブーム120が上昇する作動限界までのブーム上限角度αmaxとの差分値Δαmaxが所定の第1角度以下になった場合はブーム上昇側油室131への作動油の供給量を減少させ、アーム角度βとアーム140が上昇する作動限界までのアーム上限角度βmaxとの差分値Δβmaxが所定の第2角度以下になった場合はアーム上昇側油室151への作動油の供給量を減少させることで、ブーム用シリンダー130a及びアーム用シリンダー150aにおいてピストン130b,150bをストロークエンドで緩やかに停止させることができる。
また、本実施の形態では、駆動の初期でのブーム上昇側油室131及びアーム上昇側油室151への作動油の供給量を抑制することで、ブーム用アクチュエーター130及びアーム用アクチュエーター150の初期駆動を緩やかに行うことができる。
また、本実施の形態では、ブーム高さha及びアーム高さhbの演算にオフセット角度γを使用することで、オフセット機構を設けた掘削機においてもブーム120の高さ制限を行うことができる。
また、本実施の形態では、ブーム高さha及びアーム高さhbのうちで最高の高さを設定上限高さh0として設定するにあたり、ブーム角度αが所定範囲α1min〜α1maxのときは設定上限高さの設定を禁止することで、ピストン130bの復帰が妨げられるという事態を回避することができる。
なお、本実施の形態では、ブーム用電磁比例減圧弁238aは、パイロット油圧ラインS5aに設けたが、油圧ラインL1a及び/又は油圧ラインL4aに設けてもよい。アーム用電磁比例減圧弁238bは、パイロット油圧ラインS5bに設けたが、油圧ラインL1b及び/又は油圧ラインL4bに設けてもよい。また、総量規制用電磁比例減圧弁239は、パイロット油圧ラインS1a〜S1cに設けたが、油圧ラインL1a〜L1cに設けてもよい。
本実施の形態において、図5Bでは説明の便宜上各手段を分けて記載しているが、制御部240は、前述した各プログラムに基づいて動作することで、前述した各手段を実行する。従って、前述した各手段及び各ステップにおいて、少なくとも二つを組み合わせて動作する場合もある。
[オフセット機構のための補正]
本実施の形態では、図5B、図11B及び図21に示すように、制御部240は、さらに、目標オフセット角度算出手段M4cと、オフセット停止手段M5cと、オフセット油圧検出手段M9cとを備えることができる。
(目標オフセット角度算出手段)
この場合、目標オフセット角度算出手段M4cは、ブーム高さha及び設定上限高さh0に基づいて第1ブーム121に対する第2ブーム122の目標オフセット角度γ0を算出する。目標オフセット角度γ0は、図20に示すように、第1回動軸P8が設定上限高さh0に到達するまでの第1最大許容角度Δγ1と、第2回動軸P4が設定上限高さh0に到達するまでの第2最大許容角度Δγ2と、第3回動軸P13が設定上限高さh0に到達するまでの第3最大許容角度Δγ3とを用いることで算出することができる。
図20は、第1ブーム121及びアーム140が停止しているとして第2ブーム122が上昇する方向に回動したときの目標ブーム角度γ0を算出する過程を説明するための模式背面図である。図20(a)は、第1最大許容角度Δγ1を示しており、図20(b)は、第2最大許容角度Δγ2を示しており、図20(c)は、第3最大許容角度γα3を示している。
第1最大許容角度Δγ1は、図20(a)に示すように、仮想直線W6aと、仮想直線W6とのなす角度を求めることで得ることができる。仮想直線W6aは、第1回動軸P8のオフセット角度基準回動軸P7を中心とした回転軌跡J1が設定上限高さh0のZ軸方向に沿った上限高さ位置の仮想基準直線Q3に到達する接触位置P8aの中心と、オフセット角度基準回動軸P7の中心との間に引いた直線である。
第2最大許容角度Δγ2は、図20(b)に示すように、仮想直線W7aと、仮想直線W7とのなす角度を求めることで得ることができる。仮想直線W7aは、第2回動軸P4のオフセット角度基準回動軸P7を中心とした回転軌跡J2が上限高さ位置の仮想基準直線Q3に到達する接触位置P4aの中心と、オフセット角度基準回動軸P7の中心との間に引いた直線である。
第3最大許容角度Δγ3は、図20(c)に示すように、仮想直線W8aと、仮想直線W8とのなす角度を求めることで得ることができる。仮想直線W8aは、第3回動軸P13のオフセット角度基準回動軸P7を中心とした回転軌跡J3が上限高さ位置の仮想基準直線Q3に到達する接触位置P13aの中心と、オフセット角度基準回動軸P7の中心との間に引いた直線である。
なお、回転軌跡J1,J2,J3が上限高さ位置の仮想基準直線Q3に到達しない場合には、第1回動軸P8の回転軌跡J1、第2回動軸P4の回転軌跡J2及び第3回動軸P13の回転軌跡J3の終端位置は、オフセット用アクチュエーター170の機械的な停止位置となる。
ここでは、オフセット角度γは、仮想直線W6の基準位置の仮想基準直線Q2に対する第1オフセット角度γ1と、仮想直線W7の基準位置の仮想基準直線Q2に対する第2オフセット角度γ2と、仮想直線W8の基準位置の仮想基準直線Q2に対する第3オフセット角度γ3とを含んでいる。
そして、第1最大許容角度Δγ1、第2最大許容角度Δγ2及び第3最大許容角度Δγ3のうち、最も小さい角度(図20の例では角度Δγ3)を該最も小さい角度に対応する回動軸(図20の例では第3回動軸P13)のオフセット角度γ(図20の例では第3オフセット角度γ3)から減算した角度(図20の例では角度γ03)を目標オフセット角度γ0としている。
(オフセット油圧検出手段)
本実施の形態では、掘削機100は、さらに、オフセット上昇側油室171,171のオフセット油圧Vcを検知するブーム油圧センサ280c(図5A参照)を備えていてもよい。この場合、制御部240の入力系にはオフセット油圧センサ280cが接続されている。例えば、オフセット油圧センサ280cは、油圧ラインL3c,L4c(図4B参照)の双方に設けることができる。
オフセット油圧センサ280cは、オフセット油圧Vcに応じた検出信号Vcsを制御部240に送信する。オフセット油圧センサ280cとしては、圧電素子を組み込んだものを用いることができる。
オフセット油圧検出手段M9cは、オフセット油圧センサ280cからの信号出力Vcsをオフセット油圧Vcに変換する。
(オフセット停止手段)
油圧回路230は、さらに、オフセット用減圧器(ここではオフセット用電磁比例減圧弁238c(図4B及び図5A参照))を備えている。
オフセット機構では、第2ブーム122が幅方向(Z軸方向)に揺動するため、オフセット用電磁比例減圧弁238cは、パイロット油圧ラインS5c及びパイロット油圧ラインS6cの双方に介装されている。なお、オフセット用電磁比例減圧弁238cは、油圧ラインL1c,L2c及び/又は油圧ラインL3c,L4cに設けてもよい。
図21は、オフセット機構によりブーム120を停止させる停止制御の例の模式制御ブロック図である。図21は、オフセット停止手段M5cの詳細を示している。オフセット停止手段M5cは、オフセット用シリンダー170aにおけるオフセット上昇側油室171,171(第2ブーム122が上昇している側)への作動油の供給により第2ブーム122が上昇して設定上限高さh0に達する場合にはオフセット上昇側油室171への作動油の供給を停止させる。
そして、オフセット停止手段M5cは、オフセット上昇側油室171,171(第2ブーム122が上昇している側)への作動油の供給を停止させるにあたり、オフセット角度γ(図20の例ではγ3)と目標オフセット角度γ0(図20の例ではγ03)との差分値Δγ(図20の例ではΔγ3)の減少に伴って、オフセット上昇側油室171への作動油の供給量の減少割合(単位時間当たりの供給量)を大きくする。
オフセット停止手段M5cは、オフセット角度偏差算出手段M50cと、オフセット角度偏差開弁率変換手段M51cと、オフセット開弁率電流値変換手段M52cと、ブームリンク比補正手段M54cと、オフセット用エンジン回転数補正手段M55cと、オフセット用作動油温度補正手段M56cと、オフセット油圧補正手段M57aとを有していてもよい。
ここで、オフセット角度偏差算出手段M50c、オフセット角度偏差開弁率変換手段M51c、オフセット開弁率電流値変換手段M52c、ブームリンク比補正手段M54c、オフセット用エンジン回転数補正手段M55c、オフセット用作動油温度補正手段M56c及びオフセット油圧補正手段M57aは、ブーム側及びアーム側の構成と同様であり、ブーム側及びアーム側の場合と同様にして制御することができる。よって、ここでは、説明を省略する。
なお、制御部240は、さらに、オフセット角速度演算手段及び/又はオフセット供給量調整手段を備えることができる。オフセット供給量調整手段は、オフセット角度偏差開度補正比変換手段、オフセット角速度開度補正比変換手段、オフセット開度補正比積算手段及びオフセット開度補正比減算手段を有していてもよい。これらの手段は何れもブーム側及びアーム側の構成と同様であり、ブーム側及びアーム側の場合と同様にして制御することができる。
オフセット停止手段M5cを備えた作業機100によると、ブーム高さha及び設定上限高さh0に基づいて第1ブーム121に対するオフセット機構によるブーム120(ここでは第2ブーム122)の目標オフセット角度γ0を算出し、オフセット角度γと目標オフセット角度γ0との差分値Δγの減少に伴って、オフセット上昇側油室171,171(第2ブーム122が上昇している側)への作動油の供給量の減少割合を大きくすることで、第2ブーム122が上限高さh0に近付くに連れて上昇側油室171への作動油の供給量を絞ることができ、これにより、上限高さh0までで緩やかに第2ブーム122を停止させることができる。また、第2ブーム122が上限高さh0に近付くまでは第2ブーム122の上昇速度の減速を抑制することができ、これにより、作業能率の低下を防止することができる。
100 掘削機
101 機械本体
104 エンジン
120 ブーム
121 第1ブーム
122 第2ブーム
123 第3ブーム
130 ブーム用アクチュエーター
130a ブーム用シリンダー
130b ブーム用ピストン
131 ブーム上昇側油室
140 アーム
150 アーム用アクチュエーター
150a アーム用シリンダー
150b アーム用ピストン
151 アーム上昇側油室
170 オフセット用アクチュエーター
170a オフセット用シリンダー
170b オフセット用ピストン
171 オフセット上昇側油室
210 ブーム角度センサ
220 アーム角度センサ
230 油圧回路
231a ブーム用油圧ポンプ
231b アーム用油圧ポンプ
231c オフセット用油圧ポンプ
232 パイロットポンプ
233 ブーム用コントロールバルブ
234 ブーム用コントロールバルブ
235 ブーム用パイロットバルブ
236 アーム用パイロットバルブ
238a ブーム用電磁比例減圧弁
238b アーム用電磁比例減圧弁
238c オフセット用電磁比例減圧弁
239 総量規制用電磁比例弁
240 制御部
241 処理部
242 記憶部
250 オフセット角度センサ
260 エンジン回転数センサ
270 温度センサ
280a ブーム油圧センサ
280b アーム油圧センサ
280c オフセット油圧センサ
290 オフセット用コントロールバルブ
291 オフセット用パイロットバルブ
M1a ブーム角度検出手段
M1b アーム角度検出手段
M1c オフセット角度検出手段
M2a ブーム高さ演算手段
M2b アーム高さ演算手段
M3 設定上限高さ設定手段
M4a 目標ブーム角度算出手段
M4b 目標アーム角度算出手段
M4c 目標オフセット角度算出手段
M5a ブーム停止手段
M5b アーム停止手段
M5c オフセット停止手段
M50a ブーム角度偏差算出手段
M50b アーム角度偏差算出手段
M50c オフセット角度偏差算出手段
M51a ブーム角度偏差開弁率変換手段
M51b アーム角度偏差開弁率変換手段
M51c オフセット角度偏差開弁率変換手段
M52a ブーム開弁率電流値変換手段
M52b アーム開弁率電流値変換手段
M52c オフセット開弁率電流値変換手段
M53a ブーム供給量調整手段
M53b アーム供給量調整手段
M53c オフセット供給量調整手段
M531a ブーム角度偏差開度補正比変換手段
M531b アーム角度偏差開度補正比変換手段
M532a ブーム角速度開度補正比変換手段
M532b アーム角速度開度補正比変換手段
M533a ブーム開度補正比積算手段
M533b アーム開度補正比積算手段
M534a ブーム開度補正比減算手段
M534b アーム開度補正比減算手段
M54a ブームリンク比補正手段
M54b アームリンク比補正手段
M54c ブームリンク比補正手段
M6a ブーム角速度演算手段
M6b アーム角速度演算手段
M7 エンジン回転数検出手段
M8 作動油温度検出手段
M9a ブーム油圧検出手段
M9b アーム油圧検出手段
M9c オフセット油圧検出手段
M10 クレーンモード実行手段
N エンジン回転数
T 作動油温度
Q1 基準高さ位置の仮想基準直線
Q2 基準位置の仮想基準直線
Q3 上限高さ位置の仮想基準直線
ha ブーム高さ
hb アーム高さ
h0 設定上限高さ
α ブーム角度
β アーム角度
γ オフセット角度
α0 目標ブーム角度
β0 目標アーム角度
γ0 目標オフセット角度
ωa ブーム角速度
ωb アーム角速度
Δα ブーム角度と目標ブーム角度との差分値
Δβ アーム角度と目標アーム角度との差分値
Δγ オフセット角度と目標オフセット角度との差分値

Claims (12)

  1. 機械本体に対するブームのブーム角度と前記ブームに対するアームのアーム角度とを検出し、
    前記ブーム角度及び前記アーム角度に基づいて前記ブームの最頂部における基準高さ位置からのブーム高さと前記アームの最頂部における前記基準高さ位置からのアーム高さとを演算し、
    前記ブーム高さ及び前記アーム高さのうちで最高の高さを設定上限高さとして予め設定し、
    ブーム用シリンダーにおけるブーム上昇側油室への作動油の供給により前記ブームが上昇して前記設定上限高さに達する場合には前記ブーム上昇側油室への作動油の供給を停止させ、アーム用シリンダーにおけるアーム上昇側油室への作動油の供給により前記アームが上昇して前記設定上限高さに達する場合には前記アーム上昇側油室への作動油の供給を停止させる掘削機であって、
    前記ブーム高さ及び前記設定上限高さに基づいて前記機械本体に対する前記ブームの目標ブーム角度を算出し、
    前記ブーム角度と前記目標ブーム角度との差分値の減少に伴って、前記ブーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を大きくし、
    前記アーム高さ及び前記設定上限高さに基づいて前記ブームに対する前記アームの目標アーム角度を算出し、
    前記アーム角度と前記目標アーム角度との差分値の減少に伴って、前記アーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を大きくする構成としたことを特徴とする掘削機。
  2. 請求項1に記載の掘削機であって、
    前記ブーム角度に基づきブーム角速度を演算し、前記ブーム角速度が速い程、前記ブーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を大きくする構成を付加したことを特徴とする掘削機。
  3. 請求項2に記載の掘削機であって、
    前記アーム角度に基づきアーム角速度を演算し、前記アーム角速度が速い程、前記アーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を大きくする構成を付加したことを特徴とする掘削機。
  4. 請求項3に記載の掘削機であって、
    前記アーム角速度が速い程、前記ブーム上昇側油室への作動油の供給量をさらに減少させ、前記ブーム角速度が速い程、前記アーム上昇側油室への作動油の供給量をさらに減少させる構成を付加したことを特徴とする掘削機。
  5. 請求項1から請求項4までの何れか一つに記載の掘削機であって、
    エンジンのエンジン回転数を検出し、前記エンジン回転数が大きくなるに伴って、前記ブーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を大きくする構成と、前記エンジン回転数が大きくなるに伴って、前記アーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を大きくする構成とのうち少なくとも一方の構成を付加したことを特徴とする掘削機。
  6. 請求項1から請求項5までの何れか一つに記載の掘削機であって、
    作動油の作動油温度を検出し、前記作動油温度が低い程、前記ブーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を小さくする構成と、前記作動油温度が低い程、前記アーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を小さくする構成とのうち少なくとも一方の構成を付加したことを特徴とする掘削機。
  7. 請求項1から請求項6までの何れか一つに記載の掘削機であって、
    前記ブーム上昇側油室のブーム油圧を検出し、前記ブーム油圧が高い程、前記ブーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を小さくする構成と、前記アーム上昇側油室のアーム油圧を検出し、前記アーム油圧が高い程、前記アーム上昇側油室への作動油の供給量の減少割合を小さくする構成とのうち少なくとも一方の構成を付加したことを特徴とする掘削機。
  8. 請求項1から請求項7までの何れか一つに記載の掘削機であって、
    クレーンとして利用するクレーンモードのために機能を特定するクレーンモード実行手段が設けられており、
    前記クレーンモード実行手段によるクレーンモード時には、油圧回路に対して作動油を循環させる油圧ポンプの吐出総量を抑制する構成を付加したことを特徴とする掘削機。
  9. 請求項1から請求項8までの何れか一つに記載の掘削機であって、
    前記ブーム角度と前記ブームが上昇する作動限界までのブーム上限角度との差分値が所定の第1角度以下になった場合は前記ブーム上昇側油室への作動油の供給量を減少させる構成と、前記アーム角度と前記アームが上昇する作動限界までのアーム上限角度との差分値が所定の第2角度以下になった場合は前記アーム上昇側油室への作動油の供給量を減少させる構成とのうち少なくとも一方の構成を付加したことを特徴とする掘削機。
  10. 請求項1から請求項9までの何れか一つに記載の掘削機であって、
    駆動の初期での前記ブーム上昇側油室及び前記アーム上昇側油室への作動油の供給量を抑制する構成を付加したことを特徴とする掘削機。
  11. 請求項1から請求項10までの何れか一つに記載の掘削機であって、
    前記ブームを機械本体の幅方向へ平行移動させるオフセット機構が設けられており、
    前記オフセット機構による前記ブームのオフセット角度を検出し、
    前記ブーム高さ及び前記アーム高さの演算に前記オフセット角度を使用する構成を付加したことを特徴とする掘削機。
  12. 請求項1から請求項11までの何れか一つに記載の掘削機であって、
    前記ブーム高さ及び前記アーム高さのうちで最高の高さを前記設定上限高さとして設定するにあたり、前記ブーム角度が所定範囲のときは前記設定上限高さの設定を禁止する構成を付加したことを特徴とする掘削機。
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