JP2011181558A - 太陽電池用バックシートとその製造方法及び太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池用バックシートとその製造方法及び太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】薄膜太陽電池用モジュールに使用するバックシートの構成に熱放散とバリア性の向上のために金属箔を用いる場合に、シート端部の金属の露出による短絡等の障害を防止することの出来る端面を備えたシートを、安定した効率的な工程で製造すること
【解決手段】金属箔の両面にフィルムが積層された、太陽電池用モジュールの裏面保護に用いる積層体シートであって、金属箔の外縁端面が1.0mm以上延設された両面のプラスチックフィルムによって封止されている薄膜太陽電池用バックシートと基材となるプラスチックフィルムに貼り合せた金属箔の上から保護層を形成し、外縁領域の金属箔を腐食除去した後に金属箔の上から全面にプラスチックフィルムを貼り合せてからパターンを打ち抜く連続製造方法
【選択図】図2

Description

本発明は、太陽電池用シート部材に関し、特に太陽電池モジュールの裏面側に配置して使用するバリア層として金属箔を有する太陽電池用バックシート及びそれを利用した太陽電池モジュールに関するものである。
薄膜用太陽電池は高い水蒸気バリア性を必要とするためバックシートにアルミ箔などの金属箔が積層されているが、このバックシートの端面に金属箔が剥き出しになっていると、モジュールを支持する金属フレームと接触してしまう。
この接触を防がないと短絡する危険性があるため、ガラス/バックシートモジュールラミ後、端面にブチルゴムなどのシール材による絶縁処置を施す必要があり、このことがモジュールのコストアップにつながっている。
太陽電池は太陽光のエネルギーを直接電気に換える太陽光発電システムの心臓部を構成するものであり、半導体からできている。また、その構造は、一般的に数枚〜数十枚の太陽電池素子を直列あるいは並列に配線し、素子を長期間に亘って保護するためのパッケージングが施され、ユニット化されている。
このパッケージに組み込まれたユニットを太陽電池モジュールと呼び、一般に太陽光が当たる面を前面ガラスで覆い、光透過性の熱可塑性プラスチックからなる充填材で間隙が埋められている。そして、裏面が耐熱性、耐湿性、耐水性、耐候性プラスチック材料などのシート(バックシート)で保護された構造になっている。
これらの太陽電池モジュールは、屋外で使用されるため、その構成、材質構造などにおいて、十分な耐熱性、耐候性、耐水性、防湿性、耐風圧性、耐光性、耐降雹性、耐薬品性、防湿性、防汚性、光反射性、光拡散性、その他の諸特性が要求される。
太陽電池モジュ−ルは、例えば、結晶シリコン太陽電池素子あるいはアモルファスシリコン太陽電池素子等を使用し、前面ガラス層、充填材層、太陽電池素子、充填材層、および、裏面保護シ−ト(シートバック)層等の順に積層し、真空吸引して加熱圧着するラミネ−ション法等を利用して製造されている。
薄膜太陽電池の一般的な構造の一例の構成の断面説明図を図1に示した。
図1では、受光側(表面)から順にガラス板(1)、セル部分(2)、封止材(3)、バックシート(4)の順に積層されたモジュール(10)となっており、セル部分から取り出した電力をリード線(図示せず)で連結して端子箱(ジャンクションボックス)にある端子から取り出すようになっている。
バックシート(4)は封止材に接する部分のフィルム1(4a)と金属箔(5)を介して反対側(エア側)のフィルム(4b)の積層された層構成になっている。
これらの構成要素を固定するために充填材による絶縁処理(7)を介して金属フレーム(6)で囲む構造になっている。
この太陽電池モジュールの構成要素のなかで、バックシートは太陽電池素子とリード線等の内容物を保護するために、機械的強度に優れ、かつ、耐候性、耐熱性、耐水性、耐光性、耐風圧性、耐降雹性、耐薬品性、防湿性、防汚性、その他等の諸特性に優れ、特に、水分、酸素等の侵入を防止する防湿性が高く、長期的な性能劣化を最小限に抑え、耐久性に富み、かつ、より低コストで安全なことが求められている。
これらの諸特性を実現するために太陽電池モジュールを構成するバックシートとしては
、絶縁性が高く、蒸着加工やコーティング加工等の二次加工が容易である特徴を生かしてプラスチックのフィルムあるいはシートが広く用いられており、単層のプラスチックシート以外に性能向上のための層を積層した積層シートが種々提案されている。
積層シートの一例を示すと、特許文献1に挙げられているように、 フッ素系樹脂シ−トの片面に、無機酸化物の蒸着薄膜を設けた太陽電池モジュ−ル用保護シ−トをバックシートに使用することが提案されている
例えば、フッ素系樹脂の高耐性という特徴を生かした、ポリフッ化ビニル(PVF)/ポリエチレンテレフタレート(PET)/ポリフッ化ビニル(PVF)の構成の積層シートが代表的である。また、汎用性のあるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを使用する場合には内容物保護性を高めるためにPETの中間に無機酸化物の蒸着薄膜層を設けた、PET/PETの無機酸化物蒸着シート/PETのような構成の積層シートも用いられている。
さらに、モジュールの耐性をより高めるため、フッ素系樹脂シ−トの片面に、無機酸化物の蒸着薄膜を設けた太陽電池モジュ−ル用保護シ−トを裏面保護シ−ト(バックシート)として使用することにより、接着性等の諸特性、とくに、水分、酸素等の侵入を防止する防湿性を著しく向上させを向上させて内容物保護と耐久性を確保する試みも提案されている。
また、太陽電池セルの発電効率を上げる目的で、基材フィルムと白色インキ層と無機蒸着フィルムからなることを特徴とした太陽電池用バックシートが提案されている(特許文献2)。ここでは、白色インキ層によって入射光線を反射して太陽電池セルの発電効率を上げると同時に、白色インキ層のもう一つの効果として、入射光線を吸収しないでバックシート面で反射することによってモジュール内部の温度上昇を防ぎ、素子等の劣化が抑えられることが挙げられている。
太陽電池モジュールの温度上昇によって影響を受ける特性としては、寿命以外にも太陽電池セルの発電効率が低下するということが知られている。特に、結晶性シリコンの太陽電池素子を用いた場合にモジュール内部の温度上昇にともなって発電効率が低下し出力の低下を招来することが知られている。
太陽電池のバックシートにプラスチックシートを用いることによるバリア性や伝熱性の不足から来る欠点を補うための対策は上記文献を含めて数多く提案されている。
特に、バックシートの構成要素の中に熱伝導性が高くバリア性に優れるアルミニウム箔等の金属箔を用いるという構成が、これらの問題点を解決するために見直されてきている。
従来より、太陽電池バックシートとしては、ポリフッ化ビニルフィルム等の耐熱性、耐湿性、耐水性、耐候性プラスチックで金属箔、とくに、アルミニウム箔をサンドイッチした積層構造の裏面保護シートが多く用いられていた。
金属箔を太陽電池用バックシートに使う理由の一つは内容物保護性、特に水蒸気や酸素のバリア性が優れていることと同時に高い熱伝導率によってモジュール内部で発生した熱を外部に放散する効果も期待できることにある。
しかしながら、上記の方法には、導電性の金属箔を用いることでリード線やジャンクションボックス等の他の部品との電気的接触の危険が存在する。
この問題の解決のためにいくつかの提案がなされている。
例えば、特許文献3では、太陽電池用裏面保護シートとして、モジュール成型時の溶融
によるリード線や電極との接触を防止するために、高溶融粘度のポリエステル樹脂からなる耐熱、耐候性プラスチックフィルムで、金属箔をその両面からサンドイッチした構成の太陽電池用裏面保護シートが提案されている。
このような方法で、モジュール成型時に起こりうる変形に起因する、金属箔とリード線等の他の部材との接触を防止出来たとしても、水蒸気等のバリア性の確保とモジュール内部の熱の放散を同時に達成するために金属箔を使用する従来の方法では、金属箔端部が露出したままであると、金属フレーム等の他部品との接触という問題点は依然として残されている。この問題点は、今後の展開が期待される薄膜太陽電池の場合にはより深刻である。
現在一般的な太陽電池は結晶系と呼ばれるもので、モジュールとしては、100mm角ほどの薄い結晶シリコンの光起電力素子(太陽電池素子)を直列に並べたものである。結晶系太陽電池ではそれぞれの太陽電池素子が配線で接続されているため、その配線をジャンクションボックスに接続することで発電された電気を取り出すことが出来る。
しかし、薄膜太陽電池は、基材にシリコンや金属化合物、有機化合物色素などを塗布や蒸着などの方法によって形成したものであり、発電された電気を取り出すには、発電層の裏側全面に配置された金属膜によっておこなうこととなる。このような構造のため、薄膜太陽電池バックシートの端面に金属箔が露出していると、電気取り出しの金属膜と接触し、短絡や漏電の危険があった。
さらに、薄膜太陽電池の光起電力素子の構成要素であるシリコン、金属化合物、有機化合物色素などは極端に水蒸気による影響を受け易いため、プラスチックフィルムを基材にした蒸着フィルム等のみで構成するバックシートではバリア性が不十分であり、バリア性の非常に高いアルミニウム箔のような金属箔が含まれていることが必須とされる。
バックシートの端面より金属箔が露出するのを防ぐための一つの方法として、これまでに、両面にプラスチックフィルムを貼り合せた金属箔を打ち抜いた後に絶縁性のテープ等を用いて抜きパターンの端部を封止する方法が行われている。また、プラスチックフィルムとあらかじめ用意した打ち抜きパターンより少し小さめの枚葉の金属箔を貼り付けた後、金属箔の周縁部からプラスチックフィルムが延設された形でやや広く打ち抜き、端部の露出がないバックシートを作成する方法も考えられている。
以下、図を用いて金属箔の端部露出の典型例と従来の対策を説明する。
図1は金属箔の両面にプラスチックフィルムを貼り合せた比較的単純な構成の薄膜太陽電池用バックシートの断面の説明図であり、上記の貼り合せた積層体をバックシート外縁部(15)のパターンで打ち抜いた場合の断面説明図(B)とを示している。
全面に金属箔とプラスチックフィルムが積層されたシートを打ち抜いただけでは、金属箔(5)の外縁部の切断端面(15)が近辺の金属フレーム等と容易に接触して短絡する危険がある。
これを防止する従来の方法のひとつは、全面に金属箔とプラスチックフィルムが積層されたシートを打ち抜いた後に金属箔(5)の切断端面(15)露出部分に絶縁性のテープ等を用いて外縁部の端部を封止する方法である。
しかし、この方法による端部封止では加工速度が上がらず、また、加工賃も高く、設備が限定されるので結果として非常に高コストな加工方法となってしまう。封止する金属箔部がバックシート外縁を含むような長く複雑な形状の場合にはこれらの問題点は特に顕著になる。
ガラス/バックシートモジュールをラミネートした後、端面の金属フレームとの間に充填材による絶縁処置を施す方法も同様な問題点を抱えていた。
以上のように,従来の技術においては、太陽電池バックシートに要求される内容物保護機能、代表的には、太陽電池の出力低下を引き起こすセルや配線の腐食等を防止するための防湿性や屋外での長期使用に耐えうる耐候性を備えた上で、さらに必要な電気絶縁性を確保したバックシートを安定した効率的な工程で製造する点で問題が残されていた。
特開2000−188412号公報 特開2006−210557号公報 特開2002−134770号公報
太陽電池モジュールに使用するバックシートの構成に熱放散とバリア性の向上のために金属箔を用いる場合に、シート端部の金属の露出による短絡等の障害を防止することの出来る端面を備えたシートを、安定した効率的な工程で製造することが課題である。
上記の課題に対して本発明の請求項1の発明は、金属箔または金属蒸着層の両面に、少なくともプラスチックフィルムが積層された、太陽電池モジュールの裏面保護に用いる積層体シートであって、中間層の金属箔または金属蒸着層の外縁端面が1.0mm以上延設された両面のプラスチックフィルムによって封止されていることを特徴とする薄膜太陽電池用バックシートである。
請求項2の発明は、基材となるプラスチックフィルムの片面に貼り合せた金属箔の上からパターン状に保護層を施し、非保護層領域の金属箔を腐食によって除去した後に金属箔の上から全面にプラスチックフィルムを貼り合せてからパターンを打ち抜くことを特徴とする請求項1に記載の薄膜太陽電池用バックシートの製造方法である。
請求項3の発明は、保護層の形成がフォトリソ法、印刷法、予めパターニングされた保護フィルムの貼合わせ法のいずれかの方法によることを特徴とする請求項2に記載の薄膜太陽電池用バックシートの製造方法である。
請求項4の発明は、基材となるプラスチックフィルムの片面に貼り合せた金属箔または金属蒸着層の上からパターン状に接着剤層を施し、非接着剤層領域の金属箔または金属蒸着層をトリミングカットによって除去した後に金属箔または金属蒸着層の上から全面にプラスチックフィルムを貼り合せてからパターンを打ち抜くことを特徴とする請求項1に記載の薄膜太陽電池用バックシートの製造方法である。
請求項5の発明は、基材となるプラスチックフィルムの金属箔との貼り合せからパターンの打ち抜きまでの各工程が連続した巻取りから巻取りの状態で行われることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池用バックシートの製造方法である。
請求項6の発明は、バックシートとして請求項1に記載の薄膜太陽電池用バックシートを用いたことを特徴とする薄膜太陽電池モジュールである。
本発明の薄膜太陽電池用バックシートによれば、金属箔を用いることによって、内容物保護性、特に水蒸気や酸素ガス等に関するガスバリア性、熱放散性に優れ、かつ金属箔を用いることから来る金属の露出による弊害を防止したバックシートを提供することが出来る。さらに、このような特長を備えたバックシートを巻取りでの連続加工によって安定した工程で効率的に製造する方法を提供することが出来る。
薄膜太陽電池モジュールの一例の説明図。(A)はモジュールの断面(B)はバックシートの断面。 本発明の薄膜太陽電池モジュールの一例の説明図。(A)はモジュールの断面(B)はバックシートの断面。 本発明の薄膜太陽電池用バックシートの層構成例の簡略説明図。 本発明の薄膜太陽電池用バックシートの層構成例の簡略説明図。 本発明の薄膜太陽電池用バックシートの簡略説明図(金属箔貼合わせ後)。(1)は平面図(2)はA−B線での簡略断面図。 本発明の薄膜太陽電池用バックシートの簡略説明図(防護ニス印刷後)。(1)は平面図(2)はA−B線での簡略断面図。 本発明の薄膜太陽電池用バックシートの簡略説明図(腐食後)。(1)は平面図(2)はA−B線での簡略断面図。 本発明の薄膜太陽電池用バックシートの簡略説明図(フィルム貼合わせ後)。(1)は平面図(2)はA−B線での簡略断面図。
以下、本発明の実施形態の一例について図を参照しながら説明する。
図2は本発明の薄膜太陽電池用バックシートの一例の簡略説明図である。図2(A)は本発明の薄膜太陽電池用バックシートを用いたモジュールの断面を示した図である。
本発明の請求項1の発明は、金属箔(あるいは金属蒸着層)の両面に、少なくともプラスチックフィルムが積層された、薄膜太陽電池用モジュールの裏面保護に用いる積層体シートであって、中間層の金属箔の端面が延設された両面のプラスチックフィルムによって封止されていることを特徴とする薄膜太陽電池用バックシートである。
このような薄膜太陽電池用バックシートはシート外縁のすべての場所で金属箔の端面がプラスチックシートにより封止されており、その部分の幅が1.0mm以上であるために電気絶縁性という点でも安全に使用出来る優れた性能を有している。
このようなバックシートの作成手順の一例を挙げると、あらかじめ打ち抜きのパターンの周縁よりやや狭いパターンの形状に金属箔を打ち抜き、その両面にプラスチックフィルムを貼り合わせて積層体を作り、金属箔外縁部より1.0mm以上のやや広いパターンの形状に打ち抜いて、金属箔の端部が貼り合わせたプラスチックフィルムによって封止されるようにした方法でも図2(B)に示すようなシートを作成することが可能である。
本発明の薄膜太陽電池用バックシートに使用するプラスチックフィルムとしては、
たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンジメタノール−テレフタレート(PCT)から選ばれるポリエステル樹脂、ポリカーボネート系樹脂、あるいはアクリル系樹脂等から選択することが出来る。その他のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂などについても、耐熱性、強度物性、電気絶縁性等を考慮して適宜選択することが可能である。
プラスチックフィルムのうち図2で封止材(3)側に来るフィルム1(4a)の少なくとも封止材(3)側には封止材と熱溶着可能な素材(例えばアクリル樹脂、EVA樹脂、シラン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン系樹脂等を少なくとも1種以上含むもの)をコーティングまたは製膜したフィルムを施したものを使用することが望ましい。この場合は単体フィルムであっても貼り合せフィルムまたはコーティングであっても構わない。
プラスチックフィルムのうち図2で外側すなわち封止材(3)の反対側に来るフィルム2(4b)には耐加水分解性、耐UV性を有した素材(例えばフッ素樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂等)をコーティングまたは製膜したフィルムを施したものを使用することが望ましい。この場合は単体フィルムであっても貼り合せフィルムであっても構わない。
フィルム2としては、特に耐候性等の耐性を重視する場合にはフッ素系樹脂フィルムが賞用される。
フッ素系樹脂フィルムとしては、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレンーヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、あるいはこれらフッ素系樹脂のアクリル変性物のフィルムまたはシートから適宜選択できる。
プラスチックフィルムの厚さは適宜設定できるが、加工適性、寸法安定性、価格の見地よりたとえば、PVFフィルムの場合25μmから50μm、PETフィルムの場合は38μmから150μmの厚さのものが好ましい。
また、プラスチックフィルムは単体でも良いが、バリア性や密着性等の物性を向上させる目的で無機酸化物の蒸着等の処理や積層を行ったものでも使用できる。図3及び図4に積層を行った場合の積層体の例を断面説明図で示した。
図3には、積層体として、PETフィルム(17)/接着剤層(22)/保護層(防護ニス)(21)/アルミニウム箔(18)/接着剤層(20)/PETフィルム(19)の層構成の場合の断面を示した。この構成は安価なPETフィルムを用いた比較的単純な構成であり特別な性能が要求されない場合に適合する。保護層(防護ニス)(21)は必ずしも積層体になった時には必要ではなく、腐食等の工程の後に取り除いても構わない。
図4には、積層体として、PVFフィルム(23)/接着剤層(22)/保護層(防護ニス)(21)/アルミニウム箔(18)/接着剤層(20)/PETフィルム(19)/接着剤層(24)/PVFフィルム(25)の層構成の場合の断面を示した。この構成は図3の構成に比べて価格的には不利であるがPVFフィルムの使用によって耐候性の要求される用途等の特別な性能が要求される場合に適合する。本発明に使用できる積層体の層構成はこれに限られるものではない。保護層(防護ニス)(21)は必ずしも積層体になった時には必要ではなく、腐食等の工程の後に取り除いても構わない。
本発明の薄膜太陽電池用バックシートに用いる金属箔としては、熱放散性及びガスバリア性の点から、アルミニウム箔、銅箔、鉄箔、ステンレス箔等を用いることが出来るが、価格と加工性から見て、アルミニウム箔が好適に用いることが出来る。アルミニウム箔の場合は厚さは5μmから50μmの範囲であることが好ましい。厚さが5μm未満である
と、ピンホール等のバリア性を阻害する欠陥が生じ易く、厚さが50μmを超える必要はない。また、要求される性能によっては金属箔の代わりに金属蒸着層でも構わない。
金属箔とプラスチックフィルムの積層方法は、ドライラミネート法、エキストルーダー法、熱ラミネート法、等特に方法は限定されないが耐熱性の観点からドライラミネート法が好ましく用いられる。接着剤層に使用する接着剤は、プラスチックフィルムである基材と金属箔の接着強度が、長期間の屋外使用で劣化してデラミネーションなどを生じないこと、さらに接着剤が黄変しないことなどが必要であり、ウレタン系接着剤などが使用できる。
この接着剤層を形成する樹脂としては、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、ポリエーテルウレタン系、ポリエステルウレタン系、イソシアネート系、ポリオレフィン系、ポリエチレンイミン系、シアノアクリレート系、有機チタン化合物系、エポキシ系、イミド系、シリコーン系の樹脂およびこれらの変性物、または、混合物からなる周知のドライラミネーション用接着剤として用いられている樹脂を挙げることができる。
また、前記接着剤層を形成する樹脂には、シランカップリング剤を適宜混合することができる。これに用いるシランカップリング剤としては、たとえば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ系オルガノシラン化合物、〔3−(2−アミノエチル)アミノプロピル〕トリメトキシシラン等のアミン系オルガノシラン化合物、あるいは、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシア系オルガノシラン化合物を挙げることができる。
このようにして作成された薄膜太陽電池用バックシートは先に述べたような優れた性能を有しているが、あらかじめ枚葉で切り抜いた金属箔をプラスチックフィルムに貼り付ける工程を含む従来の製造方法は、いくつかの改良の余地があった。すなわち、切り抜いた金属箔を1枚づつプラスチックフィルム上に配置して、プラスチックフィルムを貼り合わせてから位置を合わせて打ち抜く方法では、断続作業のために連続生産が困難である。また、切り抜いた金属箔を配置する位置がずれ易いために打ち抜きパターンとの位置合わせが困難であり、特にプラスチックシートに不透明のものを用いる場合には目視での位置合わせが不可能な場合がある、等々である。
本発明の薄膜太陽電池用バックシートを、安定して連続で製造するための方法を検討した結果、金属箔をあらかじめ打ち抜くことなく、プラスチックフィルムと金属箔の巻き取りから連続的に製造するために、金属箔の機械的な打ち抜きに代えて化学的な腐食によりプラスチックフィルム上で金属箔の不要な部分を連続的に除去することによる薄膜太陽電池用バックシートの製造方法を完成するに至った。
すなわち、基材となるプラスチックフィルムの片面に貼り合せた金属箔の上からパターン状に防護ニスのような保護層をたとえば印刷によって形成し、非印刷領域の金属箔を腐食によって除去した後に金属箔の上から全面にプラスチックフィルムを貼り合せてから金属箔外縁部から1.0mm以上広いパターンを打ち抜く薄膜太陽電池用バックシートの製造方法である。
また、上記の保護層の形成は製造の容易さに応じて、フォトリソ法、印刷法、予めパターニングされた保護フィルムの貼合わせ法のいずれかの方法によることができる。
また、金属箔をあらかじめ枚葉で打ち抜くのではなく、プラスチックフィルムと金属箔の巻き取りから連続的に製造するために、化学的な腐食に替えてプラスチックフィルム上で金属箔のパターンラミネートと機械的な打ち抜きの組み合わせにより金属箔の不要な部分を連続的に除去することによっても、基材となるプラスチックフィルムの金属箔または
金属蒸着層との貼り合せからパターンの打ち抜きまでの各工程を連続した巻取りから巻取りの状態で行うことも可能である。
以下、図を参照して本発明の薄膜太陽電池用バックシートの製造方法の一実施形態を説明する。
図2は先に説明した本発明の薄膜太陽電池用バックシートの説明図である。
図5から図8までが本発明の薄膜太陽電池用バックシートの請求項2の製造方法の簡略説明図であり、図5はプラスチックフィルムと金属箔の貼合わせ後、図6は金属箔面に防護ニス印刷後、図7は腐食により金属箔の不要部分を除去した後、図8は腐食後金属箔面側にプラスチックフィルムを貼り合せた後のそれぞれの状態を示す平面図及び簡略断面図である。これらの図では説明の簡略化のために接着剤層は図示しない。
本発明の請求項2に係る製造方法では、まず、基材となるプラスチックフィルムと金属箔を貼り合せる。請求項4に係る製造方法ではこのときに接着剤をパターン上にコートして基材となるプラスチックフィルムと金属箔を部分的に貼り合せた後に不要部分をハーフカットでトリミングする方法によって除去するが詳細は省略する。
本発明の方法で使用するプラスチックフィルムとしてはPETフィルムやPVFフィルム等の前記の候補のなかから適宜選択できる。また、プラスチックフィルムと金属箔の接着力を確保するためのプラスチックフィルム表面の活性化表面処理も、たとえば、コロナ放電処理等の周知の方法で行うことができる。
本発明の方法で使用する金属箔としてはたとえばアルミニウム箔等の前記の候補のなかから適宜選択できる。また、プラスチックフィルムと金属箔の接着力を確保するための金属箔の活性化表面処理は箔の種類に対応した周知の方法でできる。この方法とは、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法、酸活性化法等の周知の処理方法である。
本発明の方法で使用する貼り合せ方法はたとえばドライラミネート法等の周知の方法から適宜選択出来る。また、ドライラミネート法の場合の接着剤は前記の候補のなかからたとえばウレタン系接着剤等適宜選択できる。
図5では幅方法の端部が(12)で示される幅のプラスチックフィルムと幅方法の端部が(15)で示される幅の金属箔を貼り合せた後の積層シートの状態を示しており、(12)で示されている端部は薄膜太陽電池用バックシートの製品としての端部になる場合もある位置でもある。このようにすると、後の打ち抜き工程での幅方向の端部切断が不要になるために打ち抜き工程での見当合わせがやり易くなる。
この工程での貼り合わせによって図5(2)で断面を示した、プラスチックフィルム(17)と金属箔(18)の貼合わせ後の積層シートが出来る。
本発明の方法の第2工程は、プラスチックフィルムと貼り合せた金属箔の上から腐食に対する保護層としての防護ニスを印刷することである。
貼り合わせ工程において貼合わされた金属箔の表面はロール等との接触による汚染や環境からくる汚染ないし酸化等によって次工程の防護ニスの塗工に支障をきたす場合がある。そのため、必要なら印刷前に金属箔表面に周知の活性化表面処理を行う。
本発明の方法の防護ニスとしては、金属箔への接着性と腐食液に対する一時的な耐性(耐酸性、耐アルカリ性)が必要であり、それぞれの金属箔種類に応じた適切な接着剤が選ばれる。金属箔がアルミニウム箔の場合は、例えばアクリル系、塩酢ビ系、硝化綿系、ポリアミド系等から適宜選択できる。
本発明の方法の印刷方式はグラビア方式やオフセット方式等の周知の方式が可能であるがドライラミネートと同じ装置で実施できること等からグラビア印刷法がより望ましい。ただし、箔の機械的性質によってはグラビアオフセット方式が適切な場合もある。たとえば、貼り合わせ前の金属箔に防護ニスを印刷することも可能であるがこの場合は通常のグラビア印刷方式だと困難であり、グラビアオフセット方式が適切である。
防護ニス(21)の印刷パターンは印刷される範囲が後工程で打ち抜くパターンよりも狭い範囲すなわち打ち抜いたときに金属箔(18)の端部が露出しないようなパターンである。
たとえば、図6(1)の平面図に示した印刷範囲が図8(1)で示した後工程で打ち抜くパターンよりも印刷面積として狭い範囲にあるようなパターンであり、印刷範囲の外縁から打ち抜きパターンの外周までの距離が1.0mm以上であるようなパターンである。このようにして打ち抜き後の金属箔端部が確実にプラスチックフィルム端部によって封止されるようになる。
このようにして、図6に示した防護ニス印刷後の積層シートが出来る。なお、ここでは保護層の形成方法として印刷法を挙げたが、フォトリソ法、予めパターニングされた保護フィルムの貼合わせ法等の周知の方法で保護層を形成することも出来る。
本発明の方法の第3工程は、防護ニス非印刷領域の金属箔を腐食によって除去することである。
本発明の方法に用いる腐食液は金属により異なり、それぞれの金属に対して周知の組成から適宜選択できる。金属箔が銅箔の場合は、たとえば塩化第二銅溶液や塩化第二鉄溶液が、鉄箔の場合は塩化第二鉄溶液が腐食液として使用出来る。金属箔がアルミニウム箔の場合は、酸またはアルカリ溶液が腐食液として使用出来る。
アルミニウム箔の腐食に用いる腐食液としては代表的な無機酸と無機アルカリとして硫酸と水酸化ナトリウムが挙げられる。その他に、酸としては塩酸、硝酸等、アルカリとしては水酸化カリウム等が使用可能ではあるが、塩酸は雰囲気中への塩化水素の揮散によって周辺機器の腐食等の弊害があり、その他はいずれも高価である。
また、アルミニウム箔の場合、腐食液を単独で用いた場合の腐食液成分の残留を防止するために、本発明の方法では、水酸化ナトリウム水溶液で腐食後硫酸で中和する工程を採用している。酸もしくはアルカリいずれの場合でも、単独で用いた場合には水洗のみでは腐食液成分の残留を防ぐことは困難であり、残留酸成分または残留アルカリ成分による弊害を避けることが出来ない。
本発明の方法で腐食に用いる装置としては浸漬法、モルトンローラー法、スプレー法等々の周知の方法が適用できる。腐食後の水洗及び乾燥も含めて適宜選択できる。
図6に示した防護ニス印刷後の本発明の方法による積層体のアルミニウム箔の腐食除去後の状態を図7に示した。
本発明の方法の第4工程は、腐食されずに残った金属箔の上から積層体の全面にプラスチックフィルムを貼り合せることである。
プラスチックフィルムとしては前記の候補のなかから適宜選択できる。また、プラスチックフィルムの活性化表面処理と貼り合せも周知の方法でできる。ドライラミネートの場合の接着剤は前記の候補のなかから適宜選択できる。
図7に示したアルミニウム箔の腐食除去後の本発明の方法による積層体の全面にプラスチックフィルムを貼り合せた後の状態を図8に示した。
本発明の方法の第5工程は、全面にプラスチックフィルムを貼り合せた積層体からパターンを打ち抜いて不要部分を除去して薄膜太陽電池用バックシートを作成することである。
図7のシートを、外側が図8のプラスチックフィルム外縁部(12)のパターンとなっている刃で見当を合わせて打ち抜き、プラスチックフィルム外縁部(12)の外側の切りくずを捨てて図8に示した薄膜太陽電池用バックシートが完成する。このときに図8(2)で示した金属箔外縁部(15)からプラスチックフィルム外縁部(12)までの金属箔の外縁端面から延設されたフィルム外縁部幅(L)は1.0mm以上とする。
以上のような各工程において、基材となるプラスチックフィルムの金属箔または金属蒸着層との貼り合せからパターンの打ち抜きまでの各工程が連続した巻取りから巻取りの状態で行うことが出来る。
このようにして、従来の方法における問題点であった、断続作業のために連続生産が困難であった、切り抜いた金属箔を配置する位置がずれ易いために打ち抜きパターンとの位置合わせが困難であった、特にプラスチックシートに不透明のものを用いる場合には目視での位置合わせが不可能な場合があった、等々の問題を解決することが出来る。
すなわち、金属箔を用いることによって、内容物保護性特に、水蒸気や酸素ガス等に関するガスバリア性、熱放散性に優れ、かつ金属箔を用いることから来る金属の露出による弊害を防止した本発明の薄膜太陽電池用バックシートを巻取りでの連続加工によって安定した工程で効率的に製造する方法を提供することが出来る。
以下に本発明の一例の具体的な実施例を挙げて説明する。
<実施例1>
基材とするプラスチックフィルムとして、押出法により製造された厚さ125μmのポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムS10(東レ製)の片面にドライラミネート機により、固形分30重量%の三井化学(株)製ポリウレタン系接着剤(主剤タケラックA515/硬化剤タケネートA50=10/1溶液)を乾燥状態での塗布量が4.0g/m2となるように塗布した。その上に金属箔として厚さ20μmのアルミニウム箔を貼り合わせた。しかる後そのアルミニウム箔面に、仕上げサイズ(幅1000mm×長さ1400mm)より4辺とも各5mm小さいサイズ(幅995mm×長さ1395mm)の長方形パターンの繰り返しからなる絵柄のグラビア版を用いて防護ニスのパターン塗工を行った。防護ニスとしては、アクリル−塩酢ビ系のLPVMS OPワニスC(東洋インキ製造(株)製)を用いた。
次に、モルトンローラー式腐食装置を用いて、水酸化ナトリウム水溶液を前記シートの防護ニス塗工面から供給して防護ニスの塗工されていない領域のアルミニウム箔を溶解除去した。連続して、硫酸洗浄及びスプレー水洗を行った後温風乾燥して積層体を得た。
次に、プラスチックフィルムとして、押出法により製造された厚さ50μmの耐加水分解PET樹脂フィルムX10S(東レ製)の片面にドライラミネート機により、固形分30重量%の三井化学(株)製ポリウレタン系接着剤(主剤タケラックA515/硬化剤タケネートA50=10/1溶液)を乾燥状態での塗布量が4.0g/m2となるように塗布して前記積層体のアルミニウム箔側に貼り合わせた。
さらにS10面から厚さ100μmの黒色エチレン−酢ビ共重合樹脂(EVA)(酢ビ含量5%)を同様の方法で貼り合わせて積層体を作成した。
この積層体をアルミニウム箔領域を中心に仕上げサイズ(幅1000mm×長さ1400mm)に打ち抜き、本発明の薄膜太陽電池用バックシートを作成した。
<実施例2>
基材とするプラスチックフィルムとして、押出法により製造された厚さ125μmのポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムS10(東レ製)の片面にドライラミネート機により、固形分30重量%の三井化学(株)製ポリウレタン系接着剤(主剤タケラックA515/硬化剤タケネートA50=10/1溶液)を乾燥状態での塗布量が4.0g/m2となるようにパターン状に塗布した。
パターン上の塗布は、仕上げサイズ(幅1000mm×長さ1400mm)より4辺とも各5mm小さいサイズ(幅995mm×長さ1395mm)の長方形パターンの繰り返しからなる絵柄のグラビア版を用いて行った。
その上に金属箔として厚さ20μmのアルミニウム箔を貼り合わせたのち、辺縁部分の非接着領域のアルムニウム箔をハーフカットでトリミング除去した。
次に、プラスチックフィルムとして、押出法により製造された厚さ50μmの耐加水分解PET樹脂フィルムX10S(東レ製)の片面にドライラミネート機により、固形分30重量%の三井化学(株)製ポリウレタン系接着剤(主剤タケラックA515/硬化剤タケネートA50=10/1溶液)を乾燥状態での塗布量が4.0g/m2となるように塗布して前記積層体のアルミニウム箔側に貼り合わせた。
さらにS10面から厚さ100μmの黒色エチレン−酢ビ共重合樹脂(EVA)(酢ビ含量5%)を同様の方法で貼り合わせて積層体を作成した。
この積層体をアルミニウム箔領域を中心に仕上げサイズ(幅1000mm×長さ1400mm)に打ち抜き、本発明の薄膜太陽電池用バックシートを作成した。
<比較例1>
基材とするプラスチックフィルムとして、押出法により製造された厚さ125μmのポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムS10(東レ製)の片面にドライラミネート機により、固形分30重量%の三井化学(株)製ポリウレタン系接着剤(主剤タケラックA515/硬化剤タケネートA50=10/1溶液)を乾燥状態での塗布量が4.0g/m2となるように塗布した。その上に金属箔として厚さ20μmのアルミニウム箔を貼り合わせた。
次に、プラスチックフィルムとして、押出法により製造された厚さ50μmの耐加水分解PET樹脂フィルムX10S(東レ製)の片面にドライラミネート機により、固形分30重量%の三井化学(株)製ポリウレタン系接着剤(主剤タケラックA515/硬化剤タケネートA50=10/1溶液)を乾燥状態での塗布量が4.0g/m2となるように塗布して前記積層体のアルミニウム箔側に貼り合わせた。
さらにS10面から厚さ100μmの黒色エチレン−酢ビ共重合樹脂(EVA)(酢ビ含量5%)を同様の方法で貼り合わせて積層体を作成した。
この積層体を仕上げサイズ(幅1000mm×長さ1400mm)に打ち抜き、薄膜太陽電池用バックシートを作成した。
上記実施例1,2及び比較例1のバックシートを用いて薄膜太陽電池をモジュールにラミネートし、金属フレーム部に絶縁処理を施したモジュールと絶縁処理を施さないモジュールを作成して絶縁効果とバックシート端面の腐食を評価した。結果を表1に示す。
評価の結果、実施例1,2で作成したバックシートを用いた薄膜太陽電池では、アルミニウム箔の端面が確実に封止されており剥き出しになっていないのでモジュール化した場合に金属フレームとの間に絶縁処理を施さなくても短絡することはなかった。
これに対して比較例1で作成したバックシートを用いた薄膜太陽電池では、アルミニウム箔の端面が剥き出しになっているのでモジュール化した場合に金属フレームとの間に絶
縁処理を施さないと短絡してしまった。また金属フレームとの間の絶縁処理のみではバックシート端面からの水蒸気の侵入は防止できないので端面からの腐食は進行してしまった。
以上のように、本発明によればシート端部の金属の露出による短絡等の障害を防止することの出来る端面を備えた耐候性に優れた薄膜太陽電池用バックシートを、安定した効率的な工程で製造することが出来た。
1…ガラス板
2…セル部分
3…封止材
4…バックシート
4a…フィルム部分1
4b…フィルム部分2
5…金属箔
6…金属フレーム
7…絶縁処理(充填材)
10…モジュール
12…フィルム外縁部
15…金属箔外縁部
L…(金属箔の外縁端面から延設された)フィルム外縁部幅
17…PETフィルム
18…アルミニウム箔
19…PETフィルム
20…接着剤層
21…保護層(防護ニス)
22…接着剤層
23…PVFフィルム
24…接着剤層
25…PVFフィルム
100…モジュール

Claims (6)

  1. 金属箔または金属蒸着層の両面に、少なくともプラスチックフィルムが積層された、薄膜太陽電池用モジュールの裏面保護に用いる積層体シートであって、中間層の金属箔または金属蒸着層の外縁端面が1.0mm以上延設された両面のプラスチックフィルムによって封止されていることを特徴とする薄膜太陽電池用バックシート。
  2. 基材となるプラスチックフィルムの片面に貼り合せた金属箔または金属蒸着層の上からパターン状に保護層を施し、非保護層領域の金属箔または金属蒸着層を腐食によって除去した後に金属箔または金属蒸着層の上から全面にプラスチックフィルムを貼り合せてからパターンを打ち抜くことを特徴とする請求項1に記載の薄膜太陽電池用バックシートの製造方法。
  3. 保護層の形成がフォトリソ法、印刷法、予めパターニングされた保護フィルムの貼合わせ法のいずれかの方法によることを特徴とする請求項2に記載の薄膜太陽電池用バックシートの製造方法。
  4. 基材となるプラスチックフィルムの片面に貼り合せた金属箔または金属蒸着層の上からパターン状に接着剤層を施し、非接着剤層領域の金属箔または金属蒸着層をトリミングカットによって除去した後に金属箔または金属蒸着層の上から全面にプラスチックフィルムを貼り合せてからパターンを打ち抜くことを特徴とする請求項1に記載の薄膜太陽電池用バックシートの製造方法。
  5. 基材となるプラスチックフィルムの金属箔または金属蒸着層との貼り合せからパターンの打ち抜きまでの各工程が連続した巻取りから巻取りの状態で行われることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池用バックシートの製造方法。
  6. バックシートとして請求項1に記載の薄膜太陽電池用バックシートを用いたことを特徴とする薄膜太陽電池モジュール。
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