JP2011181468A - バスバー付基板用端子 - Google Patents
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Abstract
【課題】歩留まりや汎用性に優れた簡単な構造とされていると共に、クラックや固定不良を生じることなく半田付け可能とされた、新規な構造のバスバー付基板用端子を提供すること。
【解決手段】電気部品とプリント基板14のプリント配線とを接続する金属製の基板用端子26と、基板用端子26に組み付けられて導電路を構成する金属平板からなるバスバー30とを含んで構成されている。基板用端子26には、電気部品と接続される接続部32と、プリント基板14のスルーホール18に挿通されて半田付けされる導通脚部52と、バスバー30を板厚方向両側から挟み込んで導通させる挟持部34とが設けられている。更に、バスバー30に形成されたスリット72には、基板用端子26に形成された係止突起50が差し入れられて、基板用端子26からのバスバー30の抜出しを阻止する係止手段が構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】電気部品とプリント基板14のプリント配線とを接続する金属製の基板用端子26と、基板用端子26に組み付けられて導電路を構成する金属平板からなるバスバー30とを含んで構成されている。基板用端子26には、電気部品と接続される接続部32と、プリント基板14のスルーホール18に挿通されて半田付けされる導通脚部52と、バスバー30を板厚方向両側から挟み込んで導通させる挟持部34とが設けられている。更に、バスバー30に形成されたスリット72には、基板用端子26に形成された係止突起50が差し入れられて、基板用端子26からのバスバー30の抜出しを阻止する係止手段が構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、外部電線端末に設けられたコネクタやヒューズ等の電気部品と、プリント基板のプリント配線とを、電気的に接続する基板用端子に関し、特に、導電路を構成するバスバーを備えたバスバー付基板用端子に関するものである。
従来から、自動車用の電気接続箱等において、コネクタやヒューズ等の電気部品と、電気接続箱内に設けられたプリント基板上のプリント配線とを接続する手段として基板用端子が用いられている。この基板用端子は、導電性の金属材料で形成された部材であって、電気部品に接続される接続部と、プリント基板のスルーホールに挿通されて半田付けされる導通脚部とを備えている。
ところで、電気接続箱の内部回路においては、プリント基板と、大電流用の導電路を構成する金属平板からなるバスバーを組み合わせて用いることが一般に行われている。特に、大電流の通電が必要とされるのは、コネクタやヒューズ等、外部の電気部品との接続部である場合が多い。そこで、例えば、特開2006−42586号公報(特許文献1)や特開2007−124862号公報(特許文献2)に示されているように、複数の接続部や導通脚部を一体的に形成したバスバーを構成し、バスバーの接続部に接続された電気部品をバスバーの導通脚部を介してプリント基板のプリント配線に対して接続させるようになっている。
ところが、複数の接続部や導通脚部が一体形成されたバスバーにおいては、形状が複雑になって製造時に材料の歩留まりが悪くなるという問題がある。また、装着される電気部品に適合した形状や配列で接続部を形成する必要があることから、回路構成毎にバスバーの再設計が必要となる。それ故、構造の異なる電気接続箱に対して接続部等が一体形成された同じバスバーを汎用的に用いることは難しかった。
加えて、バスバーは通電性能を確保するためにある程度の大きさが必要とされることから放熱量が大きく、バスバーを半田付けによってプリント基板に取り付けようとすると、急激な冷却によって良好な半田付けが困難であった。しかも、全体として大型となるバスバーは、絶縁板やケース、特定の合成樹脂製の保持具等に保持されて位置決めされた状態で半田付けされることが多く、その場合には、プリント基板と絶縁板やケース、保持具等の熱膨張率の違いによって、半田付け部分に外力が作用してクラックが生じるおそれもあった。
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、歩留まりが改善され得る簡単な構造とされて汎用性に優れていると共に、プリント基板に対してクラックや固定不良を生じることなく半田付けで取り付けられる、新規な構造のバスバー付基板用端子を提供することにある。
すなわち、本発明の第一の態様は、バスバー付基板用端子において、電気部品とプリント基板のプリント配線を接続する金属製の基板用端子と、該基板用端子に組み付けられて導電路を構成する金属平板からなるバスバーとを含んで構成されており、前記基板用端子に対して、前記電気部品と接続される接続部と、前記プリント基板のスルーホールに挿通されて半田付けされる導通脚部と、前記バスバーを板厚方向両側から挟み込んで導通させる挟持部とが設けられていると共に、前記バスバーに形成されたスリットに対して前記基板用端子に形成された係止突起が差し入れられて前記基板用端子からの前記バスバーの抜出しを阻止する係止手段が設けられていることを、特徴とする。
第一の態様に従う構造のバスバー付基板用端子によれば、基板用端子とバスバーが独立して形成されていることによって、基板用端子とバスバーが一体形成された従来構造に比べて、バスバーの構造を簡易なものにすることが出来る。それ故、バスバーの製造が容易になって生産性の向上が図られると共に、材料の歩留まりが良くなることで安価に提供することも可能となる。
さらに、プリント基板のスルーホールの数や位置に合わせて基板用端子を配置することが出来ると共に、長手板形状のバスバーの屈曲や切断によって異なる端子配列に容易に対応することが出来る。このように、プリント基板の回路設計が異なる場合にも、基板用端子およびバスバーの大幅な設計変更を要することなく、柔軟に対応することが出来る。要するに、本発明に係るバスバー付基板用端子は、回路設計の異なる複数種類のプリント基板に対して汎用的に採用することが可能である。
また、バスバーを取り付ける前に基板用端子だけをプリント基板に半田付けすることで、放熱による半田付けの不良を防ぐことが出来て、高品質な電気回路を安定して提供することが出来る。更に、半田付けに際して、基板用端子をプリント基板に対して位置決めするのみでよく、従来大型のバスバーを位置決め保持するために必要とされた合成樹脂製の保持具等の別部材を用いる必要が無い。それ故、半田付け時の加熱による熱膨張差に起因して、半田付け部に大きな外力が作用することはなく、亀裂の発生等が防止される。
しかも、バスバーと基板用端子の連結は、バスバーを板厚方向で挟み込む狭持部によって実現されている。これにより、バスバーと基板用端子との接触面積を大きく確保することが出来、導通安定性を確保することが出来る。
また、基板用端子の係止突起がバスバーのスリットに挿し込まれることで係止手段が構成されており、基板用端子とバスバーが、溶接や接着を要することなく互いに係止且つ位置決めされて、所定の組付け状態に保持されるようになっている。これにより、基板用端子とバスバーの導通不良や、基板用端子やバスバーが他の端子等に接触して短絡するといった不具合が回避される。
本発明の第二の態様は、第一の態様に記載のバスバー付基板用端子において、前記基板用端子において前記導通脚部の中間部分には段差部が形成されている一方、前記導通脚部における前記段差部よりも先端側が挿通部とされて前記プリント基板の前記スルーホールに挿通されていると共に、前記バスバーが前記係止突起によって前記段差部よりも前記接続部側に位置決めされているものである。
第二の態様によれば、バスバーが基板用端子によってプリント基板の表面から上方に離隔して保持される。それ故、バスバーをプリント基板に対して絶縁して保持するための特別な絶縁板が不要となって、部品点数を少なくすることが出来る。しかも、基板用端子の基端側に突出する導通脚部に段差部が形成されて、導通脚部のスルーホールへの挿入量が規定されていることにより、基板用端子がプリント基板に対して均質に半田付けされて、プリント配線と基板用端子が安定して導通される。
本発明の第三の態様は、第一又は第二の態様に記載のバスバー付基板用端子において、前記基板用端子において、前記バスバーが重ね合わされるベース板部と、該ベース板部に対して前記バスバーを押し付ける舌片とが一体形成されており、前記ベース板部と前記舌片とで前記挟持部が構成されているものである。
本態様によれば、ベース板部に対する舌片の押圧力を利用して、バスバーを確実に基板用端子に接触させて保持することが出来る。また、所定の幅寸法を有する舌片とベース板部との間にバスバーを挿入することから、バスバーを狭持部に容易に挿入出来ると共に、広い接触面積で確実な導通を確保することが出来る。なお、本態様における舌片は、例えば、ベース板部の中央部分を切り起こして形成する等しても良い。
本発明の第四の態様は、第三の態様に記載のバスバー付基板用端子において、前記基板用端子において、前記ベース板部の一方の端縁部から延び出して前記舌片が一体形成されており、該舌片が折り返されて前記ベース板部に対向配置されることにより、該ベース板部と前記舌片との間で前記バスバーを挟み込む前記挟持部が形成されている一方、前記舌片の延出端部が前記ベース板部の他方の端縁部に向かって開放されることによって前記バスバーの挿入口が形成されていると共に、前記舌片の開口側に位置する前記ベース板部の前記他方の端縁部から前記接続部が突出している一方、前記舌片の開口方向と反対側に向かって前記導通脚部が突出しているものである。
第四の態様によれば、舌片がベース板部から折り返されることによって板ばねが形成されており、簡易な構成をもって、狭持部を形成することが出来る。そして、舌片をベース板部の中央部分を切り起こして形成するのではなく、ベース板部から折り返されてベース板部に重ね合わされていることから、ベース板部を舌片の押付方向の前方に位置させることが出来て、舌片からの押圧力をベース板部で有効に受けることが出来る。これにより、舌片とベース板部との重ね合わせ面間でバスバーを挟むことによって、バスバーをより安定的に保持することが出来る。更に、ベース板部とバスバーとの接触面積をより大きく確保出来ることから、更なる導通安定性の確保が可能となる。
また、導通脚部と反対側となるプリント基板の上方に向けてバスバーの挿入口が開口されていることから、基板用端子の導通脚部をプリント基板に半田付けして固定した後に、バスバーをプリント基板の上方から挿入口に挿入して基板用端子に連結することが出来る。これにより、プリント基板上でのバスバーの組付けを容易に行なうことが出来る。
本発明の第五の態様は、前記第一〜第四の何れか1つの態様に記載のものにおいて、前記基板用端子の側端縁部が前記バスバーの重ね合わせ面側に立ち上がるように屈曲されて、前記係止突起が形成されているものである。
本態様によれば、係止突起を基板用端子に容易に一体形成することが出来る。また、バスバーの重ね合わせ面側に立ち上がって係止突起が形成されていることから、バスバーのスリットに対して該係止突起を差し入れるだけで、バスバーを板厚方向で挟み込んで挟持部を構成する際に問題となるスライド方向のバスバーの移動を有利に防止することができる。
本発明の第六の態様は、第一〜第五の何れか1つの態様に記載されたバスバー付基板用端子において、前記バスバーに設けられた前記複数のスリットが長手方向に所定のピッチで反復して形成されているものである。
第六の態様によれば、バスバーのスリットが反復される所定ピッチで形成されていることにより、不規則な間隔でスリットが形成されている場合に比べてバスバーの汎用性が更に高められて、回路設計の異なるプリント基板に対してバスバーを共用することが出来る。
本発明によれば、基板用端子とバスバーを分離独立して形成し、それらを組み合わせて所定のバスバー付基板用端子を構成することにより、基板用端子とバスバーが一体化されていたことに起因する不具合を回避できる。即ち、バスバーの形状の単純化による歩留まりの改善や、端子配列の異なるプリント基板に対する基板用端子およびバスバーの流用性の向上、熱引きによる半田付け不良の回避等が、何れも実現されるのである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1〜図4には、本発明に従う構造とされたバスバー付基板用端子10が、プリント基板14に実装された状態で示されている。なお、以下の説明において、上下方向とは、原則として、図3中の上下方向を言うものとする。
バスバー付基板用端子10は、基板用端子としての第一基板用端子26,26,26・・・と第二基板用端子28にバスバー30が組み合わされることで構成されている。
図5〜図8に示された第一基板用端子26は、銅合金等の導電性を有する金属で形成されており、所定の形状に打ち抜かれた長手状の金属板をプレス加工することによって形成されている。この第一基板用端子26は、その上側の端部が接続部32とされていると共に、下側の端部が挟持部34とされている。
接続部32は、上方に向かって幅方向で二股に分岐した略音叉形状とされており、各分岐部分が上方に向かって次第に狭幅となっていると共に、各分岐部分の上端部が幅方向内側に向かって円弧状に突出している。
また、接続部32の下方には、挟持部34が一体形成されている。挟持部34は、ベース板部36と舌片38で構成されており、バスバー30を板厚方向で挟持可能とされている。より詳細には、ベース板部36は、接続部32から下方に延び出しており、上下方向が長手となる略平板形状を有している。換言すれば、ベース板部36の上端から上方に向かって接続部32が突出しており、ベース板部36の幅方向で二股に分岐している。一方、舌片38は、ばね部40と当接部42を有しており、全体として、下方に延び出した後で折り返されて上方に開口する舌片形状を有している。ばね部40は、ベース板部36よりも小さい幅寸法で形成されており、ベース板部36の下端中央から下方に延び出した側面視で略半円形状の折返部44と、折返部44におけるベース板部36と反対側の端部から次第にベース板部36に接近する傾斜をもって上方に延び出した平板部46とによって構成されている。更に、平板部46における折返部44と反対側の端部からは、当接部42が上方に向かって延び出している。当接部42は、ベース板部36と略平行に広がる略平板形状を有しており、ベース板部36に対して板厚方向にバスバー30の板厚寸法よりも小さい所定の隙間を隔てて対向している。なお、当接部42の上端には、上方に行くに従って次第にベース板部36からの離隔距離が大きくなる案内部48が一体的に設けられている。
このように、ベース板部36と舌片38の当接部42とが板厚方向に対向して配置されていることにより、それらベース板部36と当接部42の間でバスバー30を挟持可能とされた挟持部34が、ベース板部36と舌片38によって構成されている。また、上述の説明からも明らかなように、挟持部34は、全体として、上方に開口する折返し形状を呈しており、ベース板部36と舌片38の延出端部(上端部)の間にバスバー30の挿入口が形成されている。
また、ベース板部36の幅方向端部には、一対の係止突起50,50が一体形成されている。係止突起50は、略平板形状で、ベース板部36の板厚方向一方の側に向かって突出しており、一対の係止突起50,50が舌片38を挟んで幅方向で対向している。なお、係止突起50は、例えば、ベース板部36の幅方向両端(両側端縁部)に一体形成されて幅方向外側に突出する板状片を、ベース板部36の一方の面(後述するバスバー30の装着状態においてバスバー30が重ね合わされる面)側に向かって略直角に屈曲させることによって、ベース板部36と一体形成される。
さらに、係止突起50には、導通脚部52が一体形成されている。導通脚部52は、略平板形状であって、係止突起50から下方に向かって突出している。また、導通脚部52の上下方向中間部分には、段差部54が形成されており、導通脚部52における段差部54を挟んで下側が上側よりも小さい横断面積の挿通部56とされている。なお、挿通部56の下端部は、下方に向かって次第に狭幅且つ薄肉となっている。
一方、図9〜図12に示された第二基板用端子28は、第一基板用端子26と同様に、銅合金等の導電性を有する金属で形成されており、長手板形状の金属板をプレス等で所定の形状に加工することによって形成されている。より詳細には、第二基板用端子28は、その一方の端部が接続部58とされていると共に、他方の端部が挟持部60とされている。なお、第二基板用端子28の説明では、第一基板用端子26と実質的に同一の部位について、図中に同一の符号を付すことで詳細な説明を省略する。
接続部58は、略一定の厚さ寸法と幅寸法を有する平板形状を有しており、その上端部が上方に向かって薄肉且つ狭幅となるテーパ形状とされている。
また、接続部58の下方には、挟持部60が一体形成されている。挟持部60は、接続部58の下方に設けられたベース板部62と、ベース板部62から延び出す一対の舌片38,38で構成されている。ベース板部62は、接続部58よりも幅広の略平板形状を有しており、幅方向で接続部58の両側に同じ寸法で突出している。舌片38は、第一基板用端子26と同様に、折返部44と平板部46で構成されたばね部40と、ベース板部62と所定の隙間を隔てて対向する当接部42とを、一体的に備えている。そして、一対の舌片38,38が、幅方向に所定の距離を隔てて、ベース板部62の下端から延び出している。
また、ベース板部62の幅方向端部には、一対の係止突起50,50が形成されている。更に、係止突起50には、下方に向かって突出する導通脚部52が一体形成されている。
また、ベース板部62の幅方向中央には、中央導通脚部66が一体形成されている。中央導通脚部66は、ベース板部62から下方に向かって直線的に延びる板状乃至は棒状であって、一対の舌片38,38の幅方向間に設けられている。また、中央導通脚部66における上下方向の中間部分には、幅方向両側に段差部68が形成されており、段差部68を挟んで下側が上側よりも狭幅とされて横断面積の小さい挿通部70とされている。
また、第一基板用端子26と第二基板用端子28には、バスバー30が取り付けられる。バスバー30は、図13に示されているように、導電性金属の長手状板材をプリント基板14に実装された第一基板用端子26,26,26・・・および第二基板用端子28の位置に合わせて板厚方向に屈曲させることで形成されている。
また、バスバー30には、複数のスリット72,72,72・・・が形成されている。スリット72は、バスバー30の下面に開口して上方に向かって直線的に延びていると共に、バスバー30の上端までは至らない長さで形成されている。更に、スリット72は、長手方向で離隔して複数が形成されており、それら複数のスリット72,72,72・・・が長手方向で反復される所定のピッチで設けられている。即ち、スリット72は、所定の広い間隔と狭い間隔を交互に繰り返しながらバスバー30の略全長に亘って形成されており、バスバー30において広い間隔で形成されたスリット72の間に位置する部位が挿入片74とされて、下端部が下方に向かって次第に狭幅且つ薄肉になっている。
なお、スリット72の間隔は、広い間隔が、1つの第一基板用端子26における一対の係止突起50,50の離隔距離に対応していると共に、狭い間隔が、第一基板用端子26とそれに隣接する第一基板用端子26との離隔距離に対応している。また、バスバー30においてスリット72の間に位置する部位は、下端部が下方に行くに従って次第に狭幅とされており、係止突起50がスリット72に案内されるようになっている。
そして、バスバー30は、第一,第二基板用端子26,28に取り付けられている。即ち、図14に示されているように、バスバー30は、第一基板用端子26におけるベース板部36と当接部42の隙間に上方から挿し入れられると共に、第二基板用端子28におけるベース板部62と当接部42の隙間に上方から挿し入れられる。そして、バスバー30の挿入片74が、ばね部40の弾性を利用して、ベース板部36(62)と当接部42(42)の間で板厚方向に挟み込まれることにより、バスバー30が第一,第二基板用端子26,28によって支持されている。かかるバスバー30の装着状態において、バスバー30の挿入片74が、挟持部34,60のベース板部36,62および当接部42,42に当接されていることにより、バスバー30と第一,第二基板用端子26,28が導通されている。なお、バスバー30の挿入片74は、下端部が下方に向かって狭幅且つ薄肉となっており、ベース板部36,62と当接部42,42の間に挿入し易くなっている。
また、図15に示されているように、第一基板用端子26の係止突起50と、第二基板用端子28の係止突起50が、それぞれバスバー30のスリット72に挿し入れられている。そして、スリット72の上底面が係止突起50の上面に当接することで、バスバー30が第一,第二基板用端子26,28に対して上下方向に位置決めされていると共に、スリット72の側面が係止突起50の側面に当接することで、バスバー30が第一,第二基板用端子26,28に対して、長さ方向(左右方向)に位置決めされている。このように、係止突起50とスリット72の係止によって、第一,第二基板用端子26,28に対してバスバー30を位置決めする係止手段が構成されている。
なお、バスバー30のスリット72は、係止突起50の上端面から段差部54,68までの上下方向での距離よりも小さい上下方向の長さで形成されている。これにより、後述するバスバー30の第一,第二基板用端子26,28への装着状態において、バスバー30がプリント基板14の表面から上方に離隔した位置に保持されるようになっている。
そして、バスバー30が第一,第二基板用端子26,28に取り付けられることにより、複数の第一基板用端子26,26,26・・・がバスバー30を介して第二基板用端子28に対して電気的に接続されている。これにより、バスバー付基板用端子10が、組み合わされた複数の第一基板用端子26,26,26・・・と第二基板用端子28とバスバー30によって構成されている。
かくの如き構造とされたバスバー付基板用端子10は、プリント基板14に実装されている。プリント基板14は、表面に図示しないプリント配線が設けられた薄肉板形状の部材であって、板厚方向に貫通する複数のスルーホール18,18,18・・・が形成されている。このスルーホール18の開口周縁部および内周面は、導電性材料で被覆されて、プリント配線に導通されている。
そして、複数の第一基板用端子26,26,26・・・の各挿通部56と、第二基板用端子28の挿通部56,70が、プリント基板14に設けられた複数のスルーホール18,18,18・・・にそれぞれ挿通されて半田付けされることにより、図16に示されているように、複数の第一基板用端子26,26,26・・・と第二基板用端子28がプリント基板14に対して各別に実装される。なお、複数の第一基板用端子26,26,26・・・がプリント基板14の左右方向(図2中、左右方向)で直線的に延びる2列に整列して実装されていると共に、第一基板用端子26の一方の列の右方(図2中、右方)に第二基板用端子28が配設されている。
また、第一基板用端子26の段差部54と、第二基板用端子28の段差部54,68は、プリント基板14におけるスルーホール18の開口周縁部に当接する。これにより、第一,第二基板用端子26,28のプリント基板14に対する上下方向での相対的な位置が規定されて、接続部32,58の突出高さや、挿通部56,70のスルーホール18への挿入量が略一定とされると共に、挟持部34,60がプリント基板14の上方に離隔した位置に位置決めされる。なお、段差部54,68は、導電性材料で被覆されたスルーホール18の開口周縁部に当接されて、第一,第二基板用端子26,28がプリント配線に導通されるようになっている。
次に、プリント基板14に対して実装された第一,第二基板用端子26,28に対してバスバー30が取り付けられる。これにより、図1〜図4に示されているように、電気的に接続された複数の第一基板用端子26,26,26・・・と第二基板用端子28とバスバー30とを有するバスバー付き基板用端子10が、プリント基板14に実装された状態で形成される。
なお、プリント基板14には、図16に示されているように、複数のヒューズ端子76,76,76・・・が実装されて、プリント基板14の前後方向で第一基板用端子26の外側に配列される。ヒューズ端子76は、図17に示されているように、上端部が第一基板用端子26の接続部32と略同一の音叉形状を有する接続部78とされていると共に、下端部がスルーホール18に挿通されて半田付けされる一対の挿通部80,80とされている。そして、プリント基板14の前後方向で隣り合う第一基板用端子26の接続部32とヒューズ端子76の接続部78とには、電気部品としてのヒューズが装着されて、それら第一基板用端子26とヒューズ端子76が相互に導通される。また、第二基板用端子28の接続部58には、外部通電路のコネクタが接続されて、外部通電路を通じて第二基板用端子28に供給された電気が、バスバー30を通じて各第一基板用端子26に分配される。そして、第一基板用端子26に分配された電気が、プリント基板14上のプリント配線に供給されると共に、第一基板用端子26からヒューズを介して各ヒューズ端子76に伝達されて、プリント基板14上のプリント配線の別の回路部分に供給されるようになっている。
このような本実施形態に従う構造のバスバー付基板用端子10では、第一,第二基板用端子26,28とバスバー30が互いに独立した別部材として形成されていることから、比較的にサイズが大きくなるバスバー30の構造が単純化されて、材料の歩留まりが改善される。
また、第一,第二基板用端子26,28がそれぞれ独立していて配置の自由度が大きくされていると共に、バスバー30の構造が単純化されていることにより、回路設計が異なる複数種類のプリント基板に対して、共通の第一,第二基板用端子26,28とバスバー30を用いて対応することが出来る。具体的には、プリント基板14におけるスルーホール18の形成位置に応じて第一,第二基板用端子26,28が自在に配設されると共に、それら第一,第二基板用端子26,28の配置に応じてバスバー30の折曲げ位置を変化させることで、プリント基板14の回路設計に応じたバスバー付基板用端子10を、大幅な設計変更を要することなく得ることが出来るのである。要するに、バスバー付基板用端子10では、第一,第二基板用端子26,28とバスバー30が互いに独立して形成されていることで、汎用性に優れた構造とされている。
しかも、バスバー30には、複数のスリット72,72,72・・・が広い間隔と狭い間隔を繰り返すように形成されており、スリット72間に形成された挿入片74のうちの幾つかが第一,第二基板用端子26,28の挟持部34,60で支持されている。このように、スリット72が、バスバー30の長さ方向で所定の間隔をもって反復的に形成されていることにより、汎用的なバスバー30がより有利に実現される。
また、バスバー付基板用端子10では、第一,第二基板用端子26,28が、バスバー30の装着よりも前に、それぞれプリント基板14に対して実装されることから、半田付けされる部品の大きさがバスバー一体型の従来構造に比べて小さくなる。その結果、半田付けの作業時における表面からの放熱が抑えられて、急激な冷却に起因する半田付けの不良が防止される。
また、第一,第二基板用端子26,28に設けられた挟持部34,60は、下端で折り返されて上方に開口する略舌片形状とされており、バスバー30の挿入片74が上方から挿し込まれることによって、バスバー30を挟持可能とされている。このように、バスバー30の第一,第二基板用端子26,28への装着が、他の端子やプリント基板14との接触が問題になり難い上方からの挿入によって実現されており、プリント基板14に実装された状態の第一,第二基板用端子26,28に対するバスバー30の組付け作業が容易である。
なお、第一基板用端子26に比べて幅広とされた第二基板用端子28には、幅方向に所定距離を隔てて一対の舌片38,38が設けられている。これにより、第二基板用端子28とバスバー30が安定して当接状態に保持されるようになっている。
また、第一,第二基板用端子26,28の導通脚部52,66に段差部54,68が形成されて、段差部54,68とプリント基板14の上面との当接によって、第一,第二基板用端子26,28がプリント基板14に対して上下方向で位置決めされている。そして、第一,第二基板用端子26,28の係止突起50の上面と段差部54,68との水平方向の投影での距離がバスバー30のスリット72の深さよりも大きくされていることで、バスバー30がプリント基板14の表面に対して上方に離隔した位置に保持されている。これにより、バスバー30がプリント基板14の表面に接触して、プリント基板14のプリント配線が短絡するのが防止される。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、第一,第二基板用端子26,28において、接続部32,58の形状は、あくまでも例示であって、特に限定されるものではない。更に、導通脚部52は、係止突起50とは別の部位に形成されていても良い。
また、第一,第二基板用端子26,28の配置や数およびバスバー30の形状等は、何れも回路設計に応じて変化し得るものであって、特に限定されるものではない。
本発明は、例示された、自動車用電気接続箱内に収容されるプリント基板用の端子以外の基板用端子にも、有利に適用可能である。
10:バスバー付基板用端子、14:プリント基板、18:スルーホール、26:第一基板用端子、28:第二基板用端子、30:バスバー、32,58:接続部、34,60:挟持部、36,62:ベース板部、38:舌片、50:係止突起、52:導通脚部、54:段差部、56:挿通部、66:中央導通脚部、68:段差部、70:挿通部、72:スリット
Claims (6)
- 電気部品とプリント基板のプリント配線を接続する金属製の基板用端子と、
該基板用端子に組み付けられて導電路を構成する金属平板からなるバスバーとを含んで構成されており、
前記基板用端子に対して、前記電気部品と接続される接続部と、前記プリント基板のスルーホールに挿通されて半田付けされる導通脚部と、前記バスバーを板厚方向両側から挟み込んで導通させる挟持部とが設けられていると共に、
前記バスバーに形成されたスリットに対して前記基板用端子に形成された係止突起が差し入れられて前記基板用端子からの前記バスバーの抜出しを阻止する係止手段が設けられていることを特徴とするバスバー付基板用端子。 - 前記基板用端子において前記導通脚部の中間部分には段差部が形成されている一方、前記導通脚部における前記段差部よりも先端側が挿通部とされて前記プリント基板の前記スルーホールに挿通されていると共に、前記バスバーが前記係止突起によって前記段差部よりも前記接続部側に位置決めされている請求項1に記載のバスバー付基板用端子。
- 前記基板用端子において、前記バスバーが重ね合わされるベース板部と、該ベース板部に対して前記バスバーを押し付ける舌片とが一体形成されており、前記ベース板部と前記舌片とで前記挟持部が構成されている請求項1又は2に記載のバスバー付基板用端子。
- 前記基板用端子において、前記ベース板部の一方の端縁部から延び出して前記舌片が一体形成されており、該舌片が折り返されて前記ベース板部に対向配置されることにより、該ベース板部と前記舌片との間で前記バスバーを挟み込む前記挟持部が形成されている一方、前記舌片の延出端部が前記ベース板部の他方の端縁部に向かって開放されることによって前記バスバーの挿入口が形成されていると共に、前記舌片の開口側に位置する前記ベース板部の前記他方の端縁部から前記接続部が突出している一方、前記舌片の開口方向と反対側に向かって前記導通脚部が突出している請求項3に記載のバスバー付基板用端子。
- 前記基板用端子の側端縁部が前記バスバーの重ね合わせ面側に立ち上がるように屈曲されて、前記係止突起が形成されている請求項1〜4の何れか1項に記載のバスバー付基板用端子。
- 前記バスバーに設けられた前記複数のスリットが長手方向に所定のピッチで反復して形成されている請求項1〜5の何れか1項に記載のバスバー付基板用端子。
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JP2016533616A (ja) * | 2013-10-14 | 2016-10-27 | ヴァレオ システム ドゥ コントロール モトゥール | 接続用湾曲部を有する雌コネクタおよび該コネクタを備えたユニット |
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2010
- 2010-03-03 JP JP2010047156A patent/JP2011181468A/ja active Pending
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