JP2011181310A - ラミネート形単電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い信頼性を有するラミネート形単電池を提供する。
【解決手段】 ラミネートフィルム外装体の内部に、正極外部端子が接続されたシート状正極と負極外部端子が接続されたシート状負極とセパレータとを有する電極体を収容したラミネート形単電池であって、前記ラミネートフィルム外装体は、2枚の金属ラミネートフィルムにより構成されているか、または1枚の金属ラミネートフィルムを二つ折りにして構成されており、前記正極外部端子および前記負極外部端子が、前記ラミネートフィルム外装体の周縁部から外部に引き出された状態で、前記ラミネートフィルム外装体の周縁部が熱シールされており、前記ラミネートフィルム外装体の周縁部における熱シール部の少なくとも一部が、補強用の樹脂により被覆されていることを特徴とするラミネート形単電池により、前記課題を解決する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、高い信頼性を有するラミネート形単電池に関するものである。
近年では、電池の用途が拡大するにつれて、高容量化や、高エネルギー密度化、高出力化といった電池の特性向上を目的とした開発が盛んに行われている。特に、自動車用途などの高出力、高容量が要求される用途への電池の適用も求められるようになっており、例えばリチウムイオン二次電池の適用が検討されている。
こうした用途へ適用される電池の外装体には、形状自由度が高く軽量であるといった利点から、金属ラミネートフィルムで構成されるラミネートフィルム外装体が使用される場合が多く、こうしたラミネートフィルム外装体を用いたラミネート形電池(ラミネート形単電池)について、種々の特性改良などが行われている(例えば、特許文献1)。
特開2008−77846号公報(HP1903)
ラミネートフィルム外装体を用いたラミネート形単電池は、ラミネートフィルム外装体の強度が円筒形や角形の金属容器(電池缶)に比べると小さく、また、金属ラミネートフィルムの有する熱融着樹脂を熱融着させて封止することから、特に熱融着した部分(熱シール部)の強度が比較的小さい。そのため、熱シール部は他の部分よりも傷つきやすく、また、開封することもある。
ラミネート形単電池の熱シール部が傷ついたり、開封してしまったりすると、例えば、電池内部の電解液が漏出する。近年の機器では、充放電の管理や安全性の確保のために、精密な回路を電池近傍に設置する機会が増えており、これらの回路や基板に電池内部の電解液が付着すると、腐食によって機器の誤動作や発火などに至る虞がある。
前記特許文献1に記載されているような従来のラミネート形単電池でも、例えば通常の使用条件下において、熱シール部が傷ついたり、開封したりしないように、熱シール部の強度をある程度確保するようにしている。しかし、ラミネート形単電池を使用する機器の適用範囲が広がりを見せるにつれ、例えば、従来の用途では見られなかったような振動や衝撃をラミネート形単電池が受けることも予想されることから、こうした用途においても、熱シール部における前記の問題が発生を防止できる技術の開発が求められる。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高い信頼性を有するラミネート形単電池を提供することにある。
前記目的を達成し得た本発明のラミネート形単電池は、少なくとも金属層と熱融着樹脂層とを積層した金属ラミネートフィルムからなるラミネートフィルム外装体を有し、前記ラミネートフィルム外装体の内部に、正極外部端子が接続されたシート状正極と負極外部端子が接続されたシート状負極とセパレータとを有する電極体を収容したラミネート形単電池であって、前記ラミネートフィルム外装体は、2枚の金属ラミネートフィルムにより構成されているか、または1枚の金属ラミネートフィルムを二つ折りにして構成されており、前記正極外部端子および前記負極外部端子が、前記ラミネートフィルム外装体の周縁部から外部に引き出された状態で、前記ラミネートフィルム外装体の周縁部が熱シールされており、前記ラミネートフィルム外装体の周縁部における熱シール部の少なくとも一部が、補強用の樹脂により被覆されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、高い信頼性を有するラミネート形単電池を提供することができる。
本発明のラミネート形単電池の一例を模式的に表す斜視図である。 図1のA−A線断面の要部拡大図である。 図1のラミネート形単電池のラミネートフィルム外装体の周縁部における熱シール部を、補強用の樹脂によって被覆する前の様子を表す斜視図である。 本発明のラミネート形単電池の他の例を模式的に表す要部断面拡大図である。 本発明のラミネート形単電池の他の例を模式的に表す要部断面拡大図である。
図1および図2に、本発明のラミネート形単電池の一例を模式的に示す。図1は、ラミネート形単電池10の斜視図、図2は、図1のA−A線断面の要部拡大図である。また、図3には、図1のラミネート形単電池のラミネートフィルム外装体の周縁部における熱シール部を、補強用の樹脂によって被覆する前の様子を表す斜視図を示している。
ラミネート形単電池10では、複数のシート状正極20と複数のシート状負極30とがセパレータ60を介して積層された積層電極体、および電解液(図示しない)が、平面視で矩形(角を曲線状にした矩形)のラミネートフィルム外装体40内に収容されている。そして、ラミネートフィルム外装体40の周縁部の同一辺から、正極外部端子21および負極外部端子31が引き出されている。正極外部端子21および負極外部端子31は、いずれも平面状で、ラミネートフィルム外装体40内において、それぞれ、シート状正極20、シート状負極30と直接またはリード体などを介して接続している。
ラミネートフィルム外装体40は、電池内側となる面に熱融着樹脂層を有する金属ラミネートフィルム41、41により構成されている。より具体的には、ラミネートフィルム外装体40に係る金属ラミネートフィルム41、41は、例えば、電池外側から順に、外装樹脂層、金属層および熱融着樹脂層が積層されて構成されている(図2並びに後述する図4および図5では、金属ラミネートフィルムの各層を区別して示していない)。そして、図3に、ラミネート形単電池のラミネートフィルム外装体の周縁部における熱シール部を、補強用の樹脂によって被覆する前の様子を表す斜視図を示しているが、この図3や図2に示すように、単電池11に係るラミネートフィルム外装体40の周縁部において、上側の金属ラミネートフィルム41に係る熱融着樹脂層と、下側の金属ラミネートフィルム41に係る熱融着樹脂層との熱融着により熱シール部40a(図3では格子模様で表示している)が形成されて一体化し、これによりラミネートフィルム外装体40内が密閉されている。
そして、図1および図2に示す電池では、ラミネートフィルム外装体40の周縁部における熱シール部を、補強用の樹脂50によって被覆している。
このように、本発明のラミネート形単電池では、ラミネートフィルム外装体のうち、強度が比較的小さくなる熱シール部の少なくとも一部を、補強用の樹脂によって被覆し、これにより熱シール部を補強する。そのため、本発明のラミネート形単電池では、長期にわたって振動を受けるような用途や、大きな衝撃を受けるような用途に適用しても、熱シール部における傷つきなどの損傷や開封を抑制できる。よって、例えば、熱シール部の損傷部を通じた電池内部への外部の水分の侵入や、電池内部からの電解液溶媒の飛散を防止して電池の劣化を抑制でき、また、熱シール部の開放による電解液の漏出を防止でき、信頼性の高い電池とすることができる。
補強用の樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂硬化物(例えば、主剤と硬化剤とからなる2液型のウレタン樹脂を硬化させた物)、エポキシ樹脂硬化物などの樹脂硬化物(例えば、ポッティング剤から形成される樹脂硬化物);シリコーン樹脂;フッ素樹脂;などの樹脂(例えば、ポッティング剤から形成される樹脂)が挙げられ、これらを1種単独で使用してもよく、また、本発明の効果を損なわない範囲で、2種以上を併用してもよい。
また、図4および図5に、本発明のラミネート形単電池の他の例を模式的に表す要部断面拡大図を示している。図4は、ラミネートフィルム外装体40の熱シール部40aを、電池内方側へ向けて折り返すことで、熱シール部40aの強度をより高めたラミネート形単電池10の例である。すなわち、図4に示すラミネート形単電池10は、熱シール部50が電池内方側へ向けて折り返されることで、図1および図2に示す電池よりもその強度が高められているため、その作用と、補強用の樹脂の作用とによって、より高い信頼性を確保することができる。
また、図5は、ラミネートフィルム外装体40の熱シール部40aの図中下側の面が、下側の金属ラミネートフィルム41の積層電極体の収容位置における図中下側の面よりも上方に位置するようにして熱シールし、その後に熱シール部40aを電池内方側へ向けて折り返したラミネート形単電池10の例である。この場合、電池10の図中下側の面を略平面(平面を含む)としつつ、熱シール部40aの全面を補強用の樹脂50で被覆できるため、電池10の形状を損なうことなく熱シール部40aの強度を更に高めることができ、更に高い信頼性を確保することができる。
熱シール部のうち、補強用の樹脂で被覆する領域は、熱シール部40aの少なくとも一部であればよく、例えば、特に強度向上が要求される部分のみとすることもできるが、熱シール部40aをより良好に補強する観点からは、例えば図2に示すように、熱シール部50のうち、少なくとも片側の表面全面を、補強用の樹脂50で被覆することが好ましく、熱シール部40aの更なる補強を図るには、例えば図5に示すように、熱シール部40aの全面を補強用の樹脂50で被覆することが好ましい。
補強用の樹脂の厚みは、電池の最大厚みをT(mm)としたとき、1/2T〜Tとすることが好ましく、Tとすることがより好ましい。
ラミネートフィルム外装体における熱シール部を、補強用の樹脂で被覆する方法としては、例えば、熱シール部を被覆する前の単電池を型枠内に入れ、そこに補強用の樹脂を形成するためのポッティング剤を流し込んだ後、常温下や熱などのエネルギーを付加することで、ポッティング剤を硬化させて補強用の樹脂を形成する方法が挙げられる。
本発明の電池では、正極外部端子や負極外部端子と、ラミネートフィルム外装体の熱融着樹脂層との間に、熱融着樹脂層に含まれる熱融着樹脂と同種の樹脂を含有する接着層を設け、この接着層を介して、正極外部端子や負極外部端子とラミネートフィルム外装体(その熱融着樹脂層)とを接着することができる。正極外部端子や負極外部端子が引き出されている辺は、通常熱シール部の強度が小さくなりやすいが、このような方法によって正極外部端子や負極外部端子が引き出されている辺の熱シール部の強度をより高めることができる。
ラミネートフィルム外装体の周縁部の熱シール部の幅は、5〜20mmとすることが好ましい。また、熱シール部のうち、正極外部端子や負極外部端子が引き出されていない箇所(例えば、平面視で多角形のラミネートフィルム外装体の場合、正極外部端子や負極外部端子が引き出されていない辺における熱シール部)については、図4や図5に示すように、電池内方側へ折り返してもよく、これにより、熱シール部の強度をより高めることができる。
ラミネート形単電池を構成するシート状正極は、例えば、正極活物質、導電助剤およびバインダなどを含有する正極合剤からなる層(正極合剤層)を、集電体の片面または両面に形成したものが使用できる。
正極活物質としては、例えば、本発明のラミネート形単電池がリチウムイオン二次電池の場合、リチウムイオンを吸蔵・放出できる活物質が使用される。このような正極活物質の具体例としては、例えば、Li1+xMO(−0.1<x<0.1、M:Co、Ni、Mn、Al、Mgなど)で表される層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物、LiMnやその元素の一部を他元素で置換したスピネル構造のリチウムマンガン酸化物、LiMPO(M:Co、Ni、Mn、Feなど)で表されるオリビン型化合物などが挙げられる。前記層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物の具体例としては、LiCoOやLiNi1−xCox−yAl(0.1≦x≦0.3、0.01≦y≦0.2)などの他、少なくともCo、NiおよびMnを含む酸化物(LiMn1/3Ni1/3Co1/3、LiMn5/12Ni5/12Co1/6、LiNi3/5Mn1/5Co1/5など)などを例示することができる。
正極の集電体としては、アルミニウム箔やアルミニウム合金箔が好適である。集電体の厚みは、電池の大きさや容量にもよるが、例えば、0.01〜0.02mmであることが好ましい。
正極を作製するにあたっては、前記の正極活物質と、黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、繊維状炭素などの導電助剤と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのバインダなどを含む正極合剤を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶剤を用いて均一に分散させたペースト状やスラリー状の組成物を調製し(バインダは、溶剤に溶解していてもよい)、この組成物を正極集電体上に塗布して乾燥し、必要に応じてプレス処理により正極合剤層の厚みや密度を調整する方法が採用できる。ただし、本発明に係る正極の作製方法は前記の方法に限られず、他の方法を採用しても構わない。
シート状正極における正極合剤層の厚みは、片面あたり、30〜100μmとすることが好ましい。また、正極合剤層における各構成成分の含有量は、正極活物質:90〜98質量%、導電助剤:1〜5質量%、バインダ:1〜5質量%とすることが好ましい。
正極外部端子には、使用機器との接続の容易さなどの関係から、アルミニウムまたはアルミニウム合金製のものを用いることが好ましい。正極外部端子の厚みは、50〜300μmが好適である。すなわち、正極外部端子の厚みを50μm以上にすることによって、正極外部端子溶接時の切断の防止、並びに引っ張りおよび折り曲げによる断裂の防止を図ることができる。また、正極外部端子の厚みを300μm以下にすることによって、ラミネートフィルム外装体の熱シール部に厚み方向の隙間が生じるのを防止することができる。なお、前記の通り、ラミネートフィルム外装体の周縁部のうち、正極外部端子が引き出された辺における熱シール部の強度を高めるために、ラミネートフィルム外装体と正極外部端子との間に接着層を介在させることができるが、正極外部端子における熱シール部に位置することが予定される箇所に、予め前記接着層を設けてもよい。
シート状正極と正極外部端子の接続は、シート状正極の集電体と正極外部端子とを直接接続することで行ってもよいが、例えば、アルミニウム製のリード体を介してシート状正極の集電体と正極外部端子とを接続することで行うこともできる。アルミニウム製のリード体の厚みは、正極外部端子と同様に、50〜300μmであることが好ましい。このようなリード体は、特に正極集電体であるアルミニウム箔が薄く、正極外部端子と直接接続するには強度が不足するような場合に用いることが好ましい。
シート状正極における集電体または該集電体に接続したアルミニウム製のリード体と、正極外部端子との接続方法としては、例えば、抵抗溶接、超音波溶接、レーザー溶接、カシメ、導電性接着剤による方法など、各種の方法を採用することができるが、超音波溶接が特に適している。
ラミネート形単電池を構成するシート状負極には、例えば、本発明のラミネート形単電池がリチウムイオン二次電池の場合、リチウムイオンを吸蔵・放出できる活物質を含有するものが使用される。このような負極活物質としては、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、炭素繊維などの、リチウムイオンを吸蔵、放出可能な炭素系材料の1種または2種以上の混合物が用いられる。また、Si、Sn、Ge、Bi、Sb、Inなどの元素およびその合金、リチウム含有窒化物、または酸化物などのリチウム金属に近い低電圧で充放電できる化合物(LiTi12など)、もしくはリチウム金属やリチウム/アルミニウム合金も負極活物質として用いることができる。これらの負極活物質に導電助剤(正極に係る導電助剤として例示した炭素材料など)やバインダ[PVDF、スチレンブタジエンゴム(SBR)のようなゴム系バインダとカルボキシメチルセルロース(CMC)との混合バインダなど]などを適宜添加した負極合剤を、集電体を芯材として成形体(負極合剤層)に仕上げたもの、または、前記の各種合金やリチウム金属の箔を集電体表面に積層したものなどが、シート状負極として用いられる。
例えば、負極合剤層を有するシート状負極とする場合、前記の負極活物質と前記のバインダと、必要に応じて黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラックなどの導電助剤などを含む負極合剤を、NMPなどの溶剤を用いて均一に分散させたペースト状やスラリー状の組成物を調製し(バインダは、溶剤に溶解していてもよい)、この組成物を負極集電体上に塗布して乾燥し、必要に応じてプレス処理により負極合剤層の厚みや密度を調整する方法が採用できる。ただし、本発明に係るシート状負極の作製方法は前記の方法に限られず、他の方法を採用しても構わない。
負極の集電体としては、銅箔が好適である。集電体の厚みは、電池の大きさや容量にもよるが、例えば、0.05〜0.02mmであることが好ましい。
シート状負極における負極合剤層の厚みは、片面あたり、30〜100μmとすることが好ましい。また、負極合剤層における各構成成分の含有量は、負極活物質:90〜98質量%、バインダ:1〜5質量%とすることが好ましい。また、負極に導電助剤を用いる場合には、負極合剤層中の導電助剤の含有量は、1〜5質量%とすることが好ましい。
負極外部端子には、ニッケル、ニッケルメッキをした銅、ニッケル−銅クラッドなどの金属の箔やリボンなどが好ましい。また、負極外部端子の厚みは、正極外部端子と同様に50〜300μmが好ましい。すなわち、負極外部端子の厚みを50μm以上にすることによって、負極外部端子溶接時の切断の防止、並びに引っ張りおよび折り曲げによる断裂の防止を図ることができる。また、負極外部端子の厚みを300μm以下にすることによって、ラミネートフィルム外装体の熱シール部に厚み方向の隙間が生じるのを防止することができる。なお、前記の通り、ラミネートフィルム外装体の周縁部のうち、負極外部端子が引き出された辺における熱シール部の強度を高めるために、ラミネートフィルム外装体と負極外部端子との間に接着層を介在させることができるが、負極外部端子における熱シール部に位置することが予定される箇所に、予め前記接着層を設けてもよい。
シート状負極と負極外部端子の接続は、シート状負極の集電体と負極外部端子とを直接接続することで行ってもよいが、例えば、銅製のリード体を介してシート状負極の集電体と負極外部端子とを接続することで行うこともできる。銅製のリード体の厚みは、負極外部端子と同様に、50〜300μmであることが好ましい。このようなリード体は、特に負極集電体である銅箔が薄く、負極外部端子と直接接続するには強度が不足するような場合に用いることが好ましい。
シート状負極における集電体または該集電体に接続した銅製のリード体との接続方法としては、例えば、抵抗溶接、超音波溶接、レーザー溶接、カシメ、導電性接着剤による方法など、各種の方法を採用することができるが、超音波溶接が特に適している。
本発明のラミネート形単電池では、前記のシート状正極と前記のシート状負極とを、セパレータを介して積層した積層電極体や、セパレータを介して重ね合わせた後、渦巻き状に巻回した巻回電極体として使用することができる。なお、積層電極体や巻回電極体では、シート状正極やシート状負極を、必要に応じて複数枚使用することができる。また、巻回電極体の場合には、必要に応じて横断面が扁平状となるように成形してもよい。
ラミネート形単電池に係るセパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの融合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどで構成された多孔質フィルムや不織布が挙げられる。セパレータの厚みは10〜50μmであることが好ましく、空孔率は30〜70%であることが好ましい。また、多孔質フィルムと不織布とを重ねるなど、複数枚のセパレータを用いることにより、短絡を防止する効果を高め、電池の信頼性をより向上させることができる。
ラミネート形単電池に係る電解液としては、本発明のラミネート形単電池がリチウムイオン二次電池の場合、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、γ−ブチロラクトン(BL)などの高誘電率溶媒や、直鎖状の、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(EMC)などの低粘度溶媒などの有機溶媒に、LiPF、LiBFなどの溶質を溶解した溶液(非水電解液)が挙げられる。なお、電解液溶媒には、前記の高誘電率溶媒と、低粘度溶媒との混合溶媒を使用することがより好ましい。前記の溶液に、PVDFやゴム系の材料、脂環エポキシやオキセタン系の三次元架橋構造を有する材料などを混合して固化し、ポリマー電解液としてもよい。
ラミネート形単電池のラミネートフィルム外装体は、前記の通り、金属ラミネートフィルムで構成されたものであり、かかる金属ラミネートフィルムとしては、少なくとも金属層と熱融着樹脂層とを有していればよく、これらの層のみを有する2層構造のものでもよいが、外装樹脂層/金属層/熱融着樹脂層からなる3層構造の金属ラミネートフィルムが、より好ましく使用される。
金属ラミネートフィルムにおける金属層としてはアルミニウムフィルム、ステンレス鋼フィルムなどが、熱融着樹脂層としては変性ポリオレフィンフィルム(変性ポリオレフィンアイオノマーフィルムなど)、ポリプロピレンおよびその共重合体などが挙げられる。また、金属ラミネートフィルムが外装樹脂層を有する場合、その外装樹脂層としては、ナイロンフィルム(ナイロン66フィルムなど)、ポリエステルフィルム[ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなど]などが挙げられる。
金属ラミネートフィルムにおいては、金属層の厚みが10〜150μmであることが好ましく、熱融着樹脂層の厚みが20〜100μmであることが好ましい。また、金属ラミネートフィルムが外装樹脂層を有する場合、その厚みは、20〜100μmであることが好ましく、
ラミネートフィルム外装体の形状は、平面視で多角形(三角形、四角形、五角形、六角形、七角形、八角形)であってもよく、平面視で円形や楕円形であってもよい。なお、平面視で多角形のラミネートフィルム外装体の場合、正極外部端子および負極外部端子は、同一辺から外部へ引き出してもよく、それぞれを異なる辺から外部へ引き出しても構わない。
なお、本発明のラミネート形単電池では、1枚の金属ラミネートフィルムを二つ折りにして構成したラミネートフィルム外装体を用いてもよく、また、2枚の金属ラミネートフィルムを重ねて構成したラミネートフィルム外装体を用いてもよい。
本発明のラミネート形単電池は、自動車用途などの高出力、高容量の電池が要求される用途を始めとして、各種電子機器の電源用途など、従来から知られているラミネート形単電池(特にラミネート形のリチウムイオン二次電池)が使用されている各種用途と同様の用途に用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は、本発明を制限するものではない。
実施例1
<正極の作製>
LiCoO:96質量部、アセチレンブラック:2質量部、およびPVDF:2質量部を混合し、更にNMPを加えて正極合剤含有ペーストを調製した。得られた正極合剤含有ペーストを、厚みが15μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布し、乾燥後、プレス処理を施して正極合剤層を形成し、シート状正極を得た。得られたシート状正極の正極合剤層の厚みは、集電体の片面あたり60μmであった。その後、得られたシート状正極を、正極合剤層の形成部分が幅110mm、長さ200mmとなり、更に集電タブとなる正極集電体の露出部も含む形状に裁断した。
<負極の作製>
黒鉛:98質量%に、SBR:1.5質量%およびCMC:0.5質量%を加えて混合し、更に水を加えて負極合剤含有ペーストを調製した。得られた負極合剤含有ペーストを、厚みが10μmの銅箔からなる集電体の両面に塗布し、乾燥後、プレス処理を施して負極合剤層を形成し、シート状負極を得た。得られたシート状負極の負極合剤層の厚みは、集電体の片面あたり60μmであった。その後、得られたシート状負極を、負極合剤層の形成部分が幅120mm、長さ210mmとなり、更に集電タブとなる負極集電体の露出部も含む形状に裁断した。
<電池の組み立て>
前記のシート状正極15枚と、前記のシート状負極16枚とを、セパレータ(厚みが25μmのポリオレフィン微孔性フィルム)を介して積層し、積層電極体とした。なお、積層電極体の両端は、いずれも負極となるように積層した。次に、前記の積層電極体に係る各シート状正極の集電タブをアルミニウム製の正極外部端子に超音波溶接し、更に各シート状負極の集電タブを銅製の負極外部端子に超音波溶接した。なお、正極外部端子および負極外部端子には、外装体の熱シール部に位置することが予定される箇所の両面に、外装体の熱融着樹脂層を構成する樹脂と同じ変性ポリオレフィンにより構成された接着層を配した。
ポリエステルフィルム(外装樹脂層)/アルミニウムフィルム/ポリプロピレンフィルム(熱融着樹脂層)からなる厚み150μmの三層構造の金属ラミネートフィルム(矩形で、サイズ200mm×500mm)を用意した。そして、金属ラミネートフィルムにおけるポリプロピレンフィルム層上に前記の積層電極体を、正極外部端子および負極外部端子の一部が図1に示すように金属ラミネートフィルムの同一辺から突出するように置き、積層電極体を包むように金属ラミネートフィルムを二つ折りにした。
その後、正極外部端子および負極外部端子を引き出した辺および図3中手前側の縦辺の二辺、ならびに折り畳み端を有する辺を熱シールしてラミネートフィルム外装体とし、70℃で15時間真空乾燥した。その後、図3中奥側の縦辺から非水電解液を注入し、減圧状態で前記の縦辺を熱シールして封止した。なお、非水電解液には、ECとDECを体積比で1対3に混合した溶媒にLiPFを濃度1.0mol/lで溶解した溶液を用いた。また、ラミネートフィルム外装体の熱シール幅は、いずれも10mmとした。
前記封止後のラミネートフィルム外装体(積層電極体および非水電解液を収容したラミネートフィルム外装体)の熱シール部40aを、図2に示すようにして補強用の樹脂で被覆した。補強用の樹脂は、常温硬化するウレタン樹脂主剤Aとウレタン樹脂硬化剤Bとを、A:B=1:3の割合で混合した混合液からなるポッティング剤を用いて形成した。すなわち、補強用の樹脂50による熱シール部40aの被覆は、前記封止後のラミネートフィルム外装体を型枠内に入れ、そこに前記混合液を流し込んで硬化させることにより行った。なお、被覆後の補強用の樹脂は、図2中上下の面が、ラミネートフィルム外装体に係る積層電極体収容部の上下面と平面になるようにし、熱シール部40aの端部から、補強用の樹脂50で被覆した領域の端までの距離を2mmとした。
その後、熱シール部40aを補強用の樹脂50で被覆したラミネートフィルム外装体(積層電極体および非水電解液を収容したラミネートフィルム外装体)について、24時間エージングし、その後、0.1Cの電流値で1時間充電し、続いて総充電時間を4時間とする定電流−定電圧充電(定電流充電:0.5C、定電圧充電:4.2V)を実施することで化成処理を行い、幅(正極外部端子および負極外部端子を引き出した辺の長さ)145mm、長さ240mm、厚み7mmのラミネート形単電池(リチウムイオン二次電池)を得た。
実施例2
非水電解液を注入し、封止した後のラミネートフィルム外装体の熱シール部のうち、正極外部端子および負極外部端子を引き出した辺以外の三辺を、その中央位置から、図4に示すように電池内方側へ折り返した以外は、実施例1と同様にしてラミネート形単電池(リチウムイオン二次電池)を作製した。
比較例1
ラミネートフィルム外装体の熱シール部を 補強用の樹脂によって被覆しなかった以外は、実施例1と同様にしてラミネート形単電池(リチウムイオン二次電池)を作製した。
実施例1、2および比較例1のラミネート形単電池各10個について下記の落下試験を行い、熱シール部が開封した個数を調べた。落下試験は、各電池とも、正極外部端子および負極外部端子を引き出した辺を下にした場合、図1中下側の長辺を下にした場合、および図1中上側の長辺を下にした場合のそれぞれについて3回ずつ(合計9回)、1mの高さからコンクリート上へ落下させる方法により行った。これらの結果を表1に示す。
Figure 2011181310
表1から明らかなように、実施例1、2のラミネート形単電池では、落下試験による熱シール部の開封が認められないが、ラミネートフィルム外装体の熱シール部を補強用の樹脂で被覆していない比較例1の電池では、一部において、落下試験による熱シール部の開封が認められる。
10 ラミネート形単電池
11 熱シール部を補強用の樹脂で被覆する前の単電池
21 正極外部端子
31 負極外部端子
40 ラミネートフィルム外装体
40a 熱シール部
50 補強用の樹脂

Claims (2)

  1. 少なくとも金属層と熱融着樹脂層とを積層した金属ラミネートフィルムからなるラミネートフィルム外装体を有し、前記ラミネートフィルム外装体の内部に、正極外部端子が接続されたシート状正極と負極外部端子が接続されたシート状負極とセパレータとを有する電極体を収容したラミネート形単電池であって、
    前記ラミネートフィルム外装体は、2枚の金属ラミネートフィルムにより構成されているか、または1枚の金属ラミネートフィルムを二つ折りにして構成されており、
    前記正極外部端子および前記負極外部端子が、前記ラミネートフィルム外装体の周縁部から外部に引き出された状態で、前記ラミネートフィルム外装体の周縁部が熱シールされており、
    前記ラミネートフィルム外装体の周縁部における熱シール部の少なくとも一部が、補強用の樹脂により被覆されていることを特徴とするラミネート形単電池。
  2. 補強用の樹脂剤が、ウレタン樹脂硬化物である請求項1に記載のラミネート形単電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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