JP2011179478A - 作業機械の非操作状態判定装置およびエンジン回転制御装置 - Google Patents

作業機械の非操作状態判定装置およびエンジン回転制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで且つ簡易に作業機械の非操作状態を検出・判定することのできる非操作状態判定装置および該技術思想を利用したエンジン回転制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン負荷を設定するエンジン負荷設定手段12と、設定されたエンジン負荷に応じてエンジン50の目標回転速度を設定する目標回転速度設定手段18Aと、エンジン50の実際の回転速度を算出するエンジン回転速度算出手段18Bと、エンジン50に供給する燃料流量の目標値を決定する燃料流量コントロール信号を、前記目標回転速度および前記実際の回転速度に基づいて設定する燃料流量コントロール信号設定手段18Cと、前記燃料流量の目標値が所定の閾値以下であるか否かを判断する判断手段18C1と、前記燃料流量の目標値が所定の閾値以下であると判断されたときに、当該作業機械が非操作状態にあると判定する判定手段18C2と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、建設機械等の作業機械(例えば油圧ショベル)の非操作状態判定装置および該技術思想を利用したエンジン回転制御装置に関する。
図6は、一般的に用いられている油圧ショベルの一例についてのブロック構成図である。
この油圧ショベル100は、スロットルボリューム(可変抵抗器)112と、パイロット圧力センサ114と、回転センサ116と、コントローラ118と、エンジンコントロールアクチュエータ120と、エンジン150と、メインポンプ152と、コントロールバルブ154、156と、油圧アクチュエータ158、160と、リモコン弁162、164と、を有してなる。
この油圧ショベル100を始め通常油圧ショベルにおいては、リモコン弁162、164の操作レバー162A、164Aの操作の有無にかかわらず(油圧アクチュエータ158、160が実際に動作しているかどうかにかかわらず)、エンジン150はスロットルボリューム112で選択された回転速度で回り続け、燃料を消費している。つまり、ダンプ待ち等で油圧アクチュエータ158、160が動作していないときでも、エンジン150はスロットルボリューム112で選択された回転速度で回り続け、燃料を消費している。
これに対し、特許文献1には、予め遅延時間を定めておき、操作レバー162A、164Aが全て中立になった時点(油圧アクチュエータ158、160が非操作状態になった時点)から遅延時間t(sec)を経過するまでは、エンジン回転速度をスロットルボリューム112で定められる設定回転速度N−0に保持し、遅延時間を経過した後に、設定回転速度N−0から低速回転速度N−idleに急速に減少させる技術(エンジン回転速度の省エネ制御技術)が開示されている。
この技術では、常にエンジン回転速度をスロットルボリューム112で定める設定回転速度N−0に保持している場合に比べて燃料消費量を低減させることができるとともに、操作レバー162A、164Aが中立になった時点で即座にエンジン回転速度を低速回転速度N−idleに減少させる場合に比べて操作性を向上させることができる。
また、特許文献2には、油圧アクチュエータ158、160の非操作状態から操作状態への移行および操作状態から非操作状態への移行を、油圧アクチュエータ158、160の作動に使われない圧油の量(余剰流量)により検出して、エンジン回転速度を省エネ制御する(非操作状態から操作状態への移行時にはアクセル指令を出し、操作状態から非操作状態への移行時にはデセル指令を出す)技術が開示されている。
特公昭60−38561号公報 特開平8−284706号公報
しかしながら、特許文献1で開示された技術では、作業機械の非操作状態を検出・判定するために操作レバー162A、164Aの操作量を検出するためのセンサが必要となり、特許文献2で開示された技術では、作業機械の非操作状態を検出・判定するためにアクチュエータの作動に使われない圧油の量(余剰流量)を検出するためのセンサが必要となる。即ち、どちらの技術においても、非操作状態を検出・判定するために別途のセンサが必要である。また、別途のセンサが必要であるということは、センサを設置するための部品やハーネス等も必要となる。
したがって、特許文献1および2で開示された技術では、センサ関連のことでコストがかかり、また、万一センサの破損やハーネスの断線・ショート等が生じると、エンジン回転速度の省エネ制御が不可能になったり、作業中に突然エンジンが停止したりする現象が生じるおそれもある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、低コストで且つ簡易に作業機械の非操作状態を検出・判定することのできる非操作状態判定装置および該技術思想を利用したエンジン回転制御装置を提供することを課題とする。
本発明に係る作業機械の非操作状態判定装置は、エンジンによって駆動される油圧ポンプからの作動油によって油圧アクチュエータが作動する作業機械の非操作状態を判定する非操作状態判定装置であって、エンジン負荷を設定するエンジン負荷設定手段と、設定されたエンジン負荷に応じて前記エンジンの目標回転速度を設定する目標回転速度設定手段と、前記エンジンの実際の回転速度を算出するエンジン回転速度算出手段と、前記エンジンに供給する燃料流量の目標値を決定する燃料流量コントロール信号を、前記目標回転速度および前記実際の回転速度に基づいて設定する燃料流量コントロール信号設定手段と、前記燃料流量の目標値が所定の閾値以下であるか否かを判断する判断手段と、前記燃料流量の目標値が所定の閾値以下であると判断されたときに、当該作業機械が非操作状態にあると判定する判定手段と、を備えたことにより、上記課題を解決したものである。
前記非操作状態判定装置では、エンジンに供給する燃料流量の目標値が所定の閾値以下のときに、当該作業機械が非操作状態にあると判定する。したがって、通常の流量制御に関するセンサ以外に新たにセンサを付加することなく、当該作業機械が非操作状態にあるかどうかを判定することができる。このため、当該作業機械が非操作状態にあるかどうかを判定するために新たにセンサを付加することが必要な従来技術よりもコスト的に有利である。また、新たにセンサを付加する必要がないことから、当然に、付加したセンサおよびそのセンサ関連部品の故障のおそれもなく、非操作状態かどうかの判定をより安定的に行うことができ、作業中に突然エンジンが停止したりする現象も従来技術より起こりにくい。
前記所定の閾値は、前記エンジン負荷、目標回転速度、及び実際の回転速度のうち、少なくとも1つに依存して変更するようにすることができる。
また、前記非操作状態判定装置の技術思想を用い、エンジンに供給する燃料流量の目標値が所定の閾値以下のときに、当該作業機械が非操作状態にあると判定して、エンジン回転を制御する制御装置を構成することもできる。このようなエンジン回転制御装置は、例えば、エンジンによって駆動される油圧ポンプからの作動油によって油圧アクチュエータが作動する作業機械のエンジン回転制御装置であって、エンジン負荷を設定するエンジン負荷設定手段と、設定されたエンジン負荷に応じて前記エンジンの目標回転速度を設定する目標回転速度設定手段と、前記エンジンの実際の回転速度を算出するエンジン回転速度算出手段と、前記エンジンに供給する燃料流量の目標値を決定する燃料流量コントロール信号を、前記目標回転速度および前記実際の回転速度に基づいて設定する燃料流量コントロール信号設定手段と、前記燃料流量の目標値が所定の閾値以下であるか否かを判断する判断手段と、を備え、前記燃料流量の目標値が所定の閾値以下であると判断されたときに、非操作状態であると判定して前記エンジンの実際の回転速度を前記目標回転速度よりも低下させることを特徴とする作業機械のエンジン回転制御装置である。
なお、前記燃料流量の目標値が所定の閾値以下の状態が所定時間継続した場合に、前記エンジンの実際の回転速度を前記目標回転速度よりも低下させるように前記燃料流量コントロール信号を再設定するようにした場合、前記エンジンの実際の回転速度は頻繁に低下しないので前記油圧アクチュエータの操作性が向上する。
また、前記エンジンの実際の回転速度を前記目標回転速度よりも低下させる際に、該実際の回転速度をアイドル回転速度にまで低下させるようにすると、無駄な燃料消費をより低減させることができる。また、前記エンジンの実際の回転速度を前記目標回転速度よりも低下させる際に、該実際の回転速度をゼロにまで低下させるようにすると、無駄な燃料消費をよりさらに低減させることができる。
本発明によれば、エンジンに供給する燃料流量の目標値が所定の閾値以下のときに、当該作業機械が非操作状態にあると判定するので、通常の流量制御に関するセンサ以外に新たにセンサを付加することなく、当該作業機械が非操作状態にあるかどうかを判定することができる。
本発明の実施形態に係るエンジン回転制御装置が組み込まれた作業機械を示すブロック構成図 本実施形態において、スロットルボリューム12からの電圧信号と目標回転速度Nt0との関係の一例を示すグラフ図 本実施形態におけるエンジン50の出力トルクの変化の様子を模式的に示すグラフ図 本実施形態においてエンジン50に加わる負荷を変化させたときの実回転速度Nrと目標燃料流量Qtとの関係の変化の様子を模式的に示すグラフ図 本実施形態の省エネ制御を行った場合について、エンジン50の目標回転速度Ntの変化の状況の一例を模式的に示すグラフ図 一般的に用いられている油圧ショベルの一例についてのブロック構成図
以下図面に基づいて、本発明に係る作業機械のエンジン回転制御装置の好適な実施形態の例について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るエンジン回転制御装置が組み込まれた作業機械を示すブロック構成図である。この作業機械1は通常の油圧ショベルと同様に例えば複数の油圧アクチュエータを有しているが、図1では、この作業機械1の油圧アクチュエータとして旋回アクチュエータ58、ブームアクチュエータ60の2つのみを代表して描いている。また、コントロールバルブについても、対応する旋回コントロールバルブ54、ブームコントロールバルブ56の2つのみを代表して描いている。
本実施形態に係るエンジン回転制御装置10は、スロットルボリューム(エンジン負荷設定手段)12と、回転センサ16と、コントローラ18と、エンジンコントロールアクチュエータ20と、を備える。
スロットルボリューム(エンジン負荷設定手段)12は、オペレータによって操作され、旋回アクチュエータ58、ブームアクチュエータ60を含む各アクチュエータを用いて作業を行う際のエンジン50の目標回転速度Nt0を設定するための指標となるエンジン負荷を設定する手段であり、可変抵抗器を有した構成となっている。具体的には、スロットルボリューム12で設定された値(エンジン負荷)に応じた電圧信号がコントローラ18内の目標回転速度設定部(目標回転速度設定手段)18Aに入力されるようになっている(後述)。
回転センサ16は、エンジン50の回転速度情報を検出する。検出した回転速度情報は電気信号線16Aを介してコントローラ18(エンジン回転速度算出部18B)に送られる。
コントローラ18は、目標回転速度設定部(目標回転速度設定手段)18Aと、エンジン回転速度算出部(エンジン回転速度算出手段)18Bと、燃料流量コントロール信号設定部(燃料流量コントロール信号設定手段)18Cと、燃料流量コントロール信号発信部18Dと、を備える。
目標回転速度設定部(目標回転速度設定手段)18Aは、スロットルボリューム12で設定された値に基づきエンジン50の目標回転速度Nt0を決定する(以下、スロットルボリューム12で設定された値に基づいて決定されたエンジン50の目標回転速度を目標回転速度Nt0と記す。)。具体的には、例えば図2に示すような、スロットルボリューム12からの電圧信号と目標回転速度Nt0との関係を用いて決定することができる。図2に示す関係の場合、スロットルボリューム12からの電圧信号がV1(0.5V)以下のとき、目標回転速度Nt0はN1(1000rpm)であり、スロットルボリューム12からの電圧信号がV2(4.5V)以上のとき、目標回転速度Nt0はN2(2000rpm)であり、スロットルボリューム12からの電圧信号がV1(0.5V)からV2(4.5V)へと大きくなると、目標回転速度Nt0はN1(1000rpm)からN2(2000rpm)へと大きくなる。
エンジン回転速度算出部(エンジン回転速度算出手段)18Bは、電気信号線16Aを介して受け取った回転センサ16からの回転速度情報に基づいて、エンジン50の実際の回転速度(以下、実回転速度Nrと記す)を算出する。
燃料流量コントロール信号設定部(燃料流量コントロール信号設定手段)18Cは、目標回転速度設定部(目標回転速度設定手段)18Aが決定したエンジン50の目標回転速度Nt0と、エンジン回転速度算出部18Bが算出した実回転速度Nrと、に基づいて、エンジン50の実回転速度Nrを目標回転速度Nt0にするため必要な、エンジン50へ供給する燃料流量の目標値(目標燃料流量Qt)を決定して、エンジンコントロールアクチュエータ20に送る燃料流量コントロール信号(制御信号)を設定する。この燃料流量コントロール信号には、エンジン50へ供給する目標燃料流量Qtについてのデータが含まれている。エンジンコントロールアクチュエータ20では、エンジン50へ供給する燃料流量が、送られた燃料流量コントロール信号に基づく目標燃料流量Qtとなるように、エンジン50へ供給する燃料流量を制御する。
また、燃料流量コントロール信号設定部18Cは、目標燃料流量Qtが所定の閾値Qs以下であるか否かを判断する判断部(判断手段)18C1を備えており、また、前記燃料流量の目標値が所定の閾値以下であると判断したときに、作業機械1が非操作状態にあると判定する判定部(判定手段)18C2を備えている。これにより、燃料流量コントロール信号設定部18Cは、作業機械1の非操作状態を検出・判定する。そして、燃料流量コントロール信号設定部18Cは、判断部18C1が目標燃料流量Qtが所定の閾値Qs以下となっていると判断して、判定部18C2が作業機械1が非操作状態にあると判定すると(且つその状態が所定時間t(s)の間継続すると)、エンジン50の目標回転速度Ntを目標回転速度Nt0よりも小さく変更して、燃料流量コントロール信号を再設定する。
燃料流量コントロール信号発信部18Dは、燃料流量コントロール信号設定部18Cが設定した燃料流量コントロール信号を、電気信号線20Aを介してエンジンコントロールアクチュエータ20に送る。
エンジンコントロールアクチュエータ20は、コントローラ18(燃料流量コントロール信号発信部18D)から受け取った燃料流量コントロール信号(制御信号)に基づき、エンジン50へ供給する燃料流量が目標燃料流量Qtとなるように制御し、エンジン50の回転速度が目標回転速度Ntとなるように制御する。
次に、リモコン弁62、64の操作レバー62A、64Aの操作状況と必要となるエンジン50への目標燃料流量Qtとの関係について説明する。
操作レバー62A、64Aが図1において右または左に倒されて、パイロットポンプ66からパイロット油路54A、54B、パイロット油路56A、56Bに供給されるパイロット圧力により、コントロールバルブ54、56のスプールが図1において右または左に移動しているときは、メインポンプ52からの作動油が油圧アクチュエータ58、60に供給されている状態となり、油圧アクチュエータ58、60は操作状態となる。油圧アクチュエータ58、60を操作状態とするときは、スロットルボリューム12でエンジン負荷を大きく設定して目標回転速度Nt0を大きく設定することが必要であり、必要となるエンジン50への目標燃料流量Qtは多くなる。
一方、操作レバー62A、64Aが中立位置にあるときは、パイロット油路54A、54B、56A、56Bのパイロット圧力はいずれも零となり、コントロールバルブ54、56のスプールは中立位置となり、油圧アクチュエータ58、60には作動油が供給されず、非操作状態となる。油圧アクチュエータ58、60を非操作状態とするときは、スロットルボリューム12でエンジン負荷を小さく設定して目標回転速度Nt0を小さく設定することが省エネの点で好ましく、必要となるエンジン50への目標燃料流量Qtは少なくなる。
次に、本実施形態における核心部分である、コントローラ18による制御動作について図3〜図5を用いて詳細に説明する。
図3は、目標回転速度Nt0がN1(1000rpm)およびN2(2000rpm)のときに、エンジン50を始動させた後の本実施形態におけるエンジン50の出力トルクの変化の様子を模式的に示すグラフ図である。
図3において、目標回転速度Nt0がN1(1000rpm)のときは、エンジン50の始動後a1点に到達するまでは、エンジン50の実回転速度Nrが大きくなるにつれて、出力トルクは大きくなっていく。そして、a1点でエンジン50の出力トルクが最大になった後、実回転速度Nrは目標回転速度Nt0であるN1(1000rpm)に至る(b1点)。同様に目標回転速度Nt0がN2(2000rpm)のときは、エンジン50の始動後a2点に到達するまでは、エンジン50の実回転速度Nrが大きくなるにつれて、出力トルクは大きくなっていき、a2点でエンジン50の出力トルクが最大になった後、実回転速度Nrは目標回転速度Nt0であるN2(2000rpm)に至る(b2点)。
エンジン50の実回転速度Nrが目標回転速度Nt0に到達した後は、実回転速度Nrを目標回転速度Nt0に保つように、エンジン50に加わる負荷の増減(操作レバー62A、64Aの操作程度)に応じて、コントローラ18による制御(燃料流量コントロール信号設定部18Cによる目標燃料流量Qtを適切な値にする制御)により、エンジン50に供給される燃料流量が増減される。この結果、目標回転速度Nt0がN1(1000rpm)の場合、出力トルクは無負荷時のc1点とb1点との間、目標回転速度Nt0がN2(2000rpm)の場合、出力トルクは無負荷時のc2点と(b1点よりも出力トルクが大きな)b2点との間でそれぞれ変化させることができる。
次に、図4を用いて、本実施形態において、エンジン50の実回転速度Nrと必要となるエンジン50への目標燃料流量Qtとの関係が、エンジン50に加わる負荷を変化させたときにどのように変化するかについて説明する。
図4において、直線L1は、無負荷時において必要となる目標燃料流量Qtnとエンジン50の実回転速度Nrとの関係を示し、直線L2は、最大負荷時において必要となる目標燃料流量Qtfとエンジン50の実回転速度Nrとの関係を示す。
油圧アクチュエータ58、60を操作しての実際の作業において必要となる目標燃料流量Qtとエンジン50の実回転速度Nrとの関係を示す直線L3は、直線L1およびL2と概ね平行であって直線L1およびL2の間に位置する。直線L3は、エンジン50に加わる負荷が小さいほど直線L1に近づき、必要となる目標燃料流量Qtは少なくなり、また、エンジン50に加わる負荷が大きいほど直線L2に近づき、必要となる目標燃料流量Qtは多くなる。
したがって、必要となるエンジン50への目標燃料流量Qtに基づき、エンジン50に加わる負荷、即ち油圧アクチュエータ58、60の操作状況を判断(判定)することができ、例えば、直線L1およびL2と概ね平行であって直線L1およびL2の間に位置するように閾値直線Lsを定め、エンジン50への目標燃料流量Qtが閾値燃料流量Qs(閾値直線Lsにおいてエンジン50の実回転速度Nrに対応した閾値燃料流量)以下となったとき、油圧アクチュエータ58、60が非操作状態であると判断することができる。閾値直線Lsは油圧アクチュエータ58、60が行う作業内容に応じて適宜定めることができる。ここで、エンジン50へ供給する必要がある目標燃料流量Qtは、燃料流量コントロール信号設定部18Cが燃料流量コントロール信号を設定する際に、エンジン50の目標回転速度Nt0および実回転速度Nrに基づいて燃料流量コントロール信号設定部18Cが把握するので、新たにセンサを設けて測定する必要はない。
なお、図4では横軸に実回転速度Nrをとっているが、油圧アクチュエータ58、60が行う作業内容に応じて横軸を適宜替える(例えば、実回転速度Nrに替えて、エンジン負荷や目標回転速度Nt0に替える)とともに閾値直線Lsもそれに応じて適宜替えて、閾値燃料流量Qsを設定してもよい。
本実施形態に係るエンジン回転制御装置10では、必要となる目標燃料流量Qtが閾値直線Lsに対応する閾値燃料流量Qs以下となったとコントローラ18(燃料流量コントロール信号設定部18Cの判断部18C1)が判断したとき、コントローラ18(燃料流量コントロール信号設定部18Cの判定部18C2)は油圧アクチュエータ58、60が非操作状態であると判定する。そして、目標燃料流量Qtが閾値直線Lsに対応する閾値燃料流量Qs以下となっている状態が所定時間t(s)の間継続した場合には、エンジン50の実回転速度Nrがアイドリング時の回転速度Niにまで小さくなるように、燃料流量コントロール信号設定部18Cは、エンジン50の目標回転速度Ntをアイドリング時の回転速度Niに変更する。この変更に伴い、燃料流量コントロール信号設定部18Cは燃料流量コントロール信号を再設定し、目標燃料流量Qtをアイドリング時の回転速度Niに対応した値にまで小さくし、エンジン50に供給する燃料流量Qを減少させる(省エネ制御)。
なお、本実施形態では、目標燃料流量Qtが閾値燃料流量Qs以下となっている状態が所定時間t(s)の間継続した場合に、エンジン50の実回転速度Nrをアイドリング時の回転速度Niにまで小さくするので、目標燃料流量Qtが閾値燃料流量Qs以下となった場合に即座にエンジン50の実回転速度Nrをアイドリング時の回転速度Niにまで小さくするよりも、油圧アクチュエータ58、60の操作性が良好である。
以上説明した本実施形態の省エネ制御を行った場合について、エンジン50の目標回転速度Ntの変化の状況の一例を図5に模式的に示す。
エンジン50への目標燃料流量Qtが閾値燃料流量Qsを上回っていると判断部18C1が判断したとき、判定部18C2は作業機械1(油圧アクチュエータ58、60)が操作状態にあると判定し、コントローラ18(燃料流量コントロール信号設定部18C)は、エンジン50の実回転速度Nrが目標回転速度Nt0となるように、エンジン50への目標燃料流量Qtを制御する。
エンジン50への目標燃料流量Qtが閾値燃料流量Qs以下となったと判断部18C1が判断したとき、判定部18C2は作業機械1(油圧アクチュエータ58、60)が非操作状態にあると判定し、この非操作状態(Qt≦Qs)が所定時間t(s)継続した場合には、コントローラ18(燃料流量コントロール信号設定部18C)は、目標回転速度Ntを目標回転速度Nt0からアイドリング時の回転速度Niに変更する。これに伴って、燃料流量コントロール信号設定部18Cは、エンジン50の実回転速度Nrがアイドリング時の回転速度Niにまで小さくなるように(目標燃料流量Qtがアイドリング時の燃料流量Qiにまで小さくなるように)燃料流量コントロール信号を再設定し、エンジン50に供給する燃料流量Qを減少させる(省エネ制御)。前記所定時間t(s)は、油圧アクチュエータ58、60が行う作業内容に応じて適宜定めることができる。
このように本実施形態では、エンジン50の回転速度の省エネ制御を行う際に必要となるパラメータ(作業機械1が非操作状態にあるか否かを判定する際に必要となるパラメータ)が、エンジン50への目標燃料流量Qtであり、目標燃料流量Qtの値は前述のように、燃料流量コントロール信号設定部18Cが燃料流量コントロール信号を設定する際に、エンジン50の目標回転速度Nt0および実回転速度Nrに基づいて燃料流量コントロール信号設定部18Cが把握するので、通常の流量制御に用いるセンサ以外に新たにセンサを付加して測定する必要はない。したがって、本実施形態では、エンジン回転速度を制御するためのパラメータ(作業機械1が非操作状態にあるか否かを判定する際に必要となるパラメータ)の値を検出するためのセンサを新たに設けることなく、作業機械1が非操作状態にあるか否かを検出・判定することができ、エンジン回転速度の省エネ制御を行うことができる。
したがって、本実施形態は、当該作業機械が非操作状態にあるか否かを検出・判定するために新たにセンサを付加することが必要な従来技術よりもコスト的に有利である。また、新たにセンサを付加する必要がないことから、当然に、付加したセンサおよびそのセンサ関連部品の故障のおそれもなく、省エネ制御をより安定的に行うことができ、作業中に突然エンジンが停止したりする現象も従来技術より起こりにくい。
なお、以上説明した実施形態では、非操作状態(目標燃料流量Qt≦閾値燃料流量Qs)が所定時間t(s)の間継続した場合に、エンジン50の目標回転速度Ntをアイドリング時の回転速度Niに変更するようにしたが、油圧アクチュエータ58、60の作業内容によっては、目標燃料流量Qtが閾値直線Lsに対応する閾値燃料流量Qs以下となった場合に、即座にエンジン50の目標回転速度Ntをアイドリング時の回転速度Niに変更するようにしてもよい(変形例1)。これにより、無駄な燃料消費をより低減させることができる。
また、油圧アクチュエータ58、60の作業内容によっては、エンジン50の実回転速度Nrをアイドリング時の回転速度Niにまで小さくしなくてもよい(変形例2)。例えば、エンジン50の実回転速度Nrをアイドリング時の回転速度Niにまで小さくしない方が作業全体としての効率性の点から省エネとなることも考えられ、このような場合には、エンジン50の実回転速度Nrをアイドリング時の回転速度Niにまで小さくしない方がよい。
また、油圧アクチュエータ58、60の作業内容によっては、エンジン50の実回転速度Nrをゼロ(目標回転速度Ntをゼロ)にして、エンジン50を停止させてもよい(変形例3)。
また、エンジン50の実回転速度Nrを低下させるために変更するエンジン50の目標回転速度Ntを、エンジン50への目標燃料流量Qtの閾値直線Lsからの低下量が大きい場合ほど小さくするようにしてもよい(変形例4)。
また、本実施形態では、閾値直線Lsを1つだけにしたが、閾値直線Lsは複数設けてもよく、この場合、エンジン50への燃料流量Qが下回る閾値直線Lsの閾値燃料流量Qsが小さいときほど、再設定するエンジン50の目標回転速度Ntを小さくするようにしてもよい(変形例5)。
変形例2〜5はあくまで例であるが、油圧アクチュエータ58、60の操作に支障のない範囲内で、再設定する目標回転速度Ntをより適切に定めることができ、無駄な燃料消費をより低減させることができる。
なお、非操作状態を判定したことによって行う制御は、エンジン回転速度を低下させる制御に限定されない。例えば、油圧制御装置でのポンプの流量制御や吐出圧制御等に利用することもできる。
建設機械等の作業機械(例えば油圧ショベル)に好適に用いることができる。
1…作業機械
10…エンジン回転制御装置
12…スロットルボリューム(エンジン負荷設定手段)
16…回転センサ
18…コントローラ
18A…目標回転速度設定部(目標回転速度設定手段)
18B…エンジン回転速度算出部(エンジン回転速度算出手段)
18C…燃料流量コントロール信号設定部(燃料流量コントロール信号設定手段)
18C1…判断部(判断手段)
18C2…判定部(判定手段)
18D…燃料流量コントロール信号発信部
20…エンジンコントロールアクチュエータ
50…エンジン
52…メインポンプ
54、56…コントロールバルブ
58、60…油圧アクチュエータ
62、64…リモコン弁
62A、64A…操作レバー
66…パイロットポンプ

Claims (6)

  1. エンジンによって駆動される油圧ポンプからの作動油によって油圧アクチュエータが作動する作業機械の非操作状態を判定する非操作状態判定装置であって、
    エンジン負荷を設定するエンジン負荷設定手段と、
    設定されたエンジン負荷に応じて前記エンジンの目標回転速度を設定する目標回転速度設定手段と、
    前記エンジンの実際の回転速度を算出するエンジン回転速度算出手段と、
    前記エンジンに供給する燃料流量の目標値を決定する燃料流量コントロール信号を、前記目標回転速度および前記実際の回転速度に基づいて設定する燃料流量コントロール信号設定手段と、
    前記燃料流量の目標値が所定の閾値以下であるか否かを判断する判断手段と、
    前記燃料流量の目標値が所定の閾値以下であると判断されたときに、当該作業機械が非操作状態にあると判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする作業機械の非操作状態判定装置。
  2. 請求項1において、
    前記所定の閾値が、前記エンジン負荷、目標回転速度、及び実際の回転速度のうち、少なくとも1つに依存して変更されることを特徴とする作業機械の非操作状態判定装置。
  3. エンジンによって駆動される油圧ポンプからの作動油によって油圧アクチュエータが作動する作業機械のエンジン回転制御装置であって、
    エンジン負荷を設定するエンジン負荷設定手段と、
    設定されたエンジン負荷に応じて前記エンジンの目標回転速度を設定する目標回転速度設定手段と、
    前記エンジンの実際の回転速度を算出するエンジン回転速度算出手段と、
    前記エンジンに供給する燃料流量の目標値を決定する燃料流量コントロール信号を、前記目標回転速度および前記実際の回転速度に基づいて設定する燃料流量コントロール信号設定手段と、
    前記燃料流量の目標値が所定の閾値以下であるか否かを判断する判断手段と、
    を備え、
    前記燃料流量の目標値が所定の閾値以下であると判断されたときに、非操作状態であると判定して前記エンジンの実際の回転速度を前記目標回転速度よりも低下させる
    ことを特徴とする作業機械のエンジン回転制御装置。
  4. 請求項3において、
    前記燃料流量の目標値が所定の閾値以下の状態が所定時間継続した場合に、前記エンジンの実際の回転速度を前記目標回転速度よりも低下させることを特徴とする作業機械のエンジン回転制御装置。
  5. 請求項3または4において、
    前記エンジンの実際の回転速度を前記目標回転速度よりも低下させる際に、該実際の回転速度をアイドル回転速度にまで低下させることを特徴とする作業機械のエンジン回転制御装置。
  6. 請求項3または4において、
    前記エンジンの実際の回転速度を前記目標回転速度よりも低下させる際に、該実際の回転速度をゼロにまで低下させることを特徴とする作業機械のエンジン回転制御装置。
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