JP2011175946A - 燃料電池装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】負荷追従して発電量を変更する燃料電池装置であっても、燃料電池セルの破損等を検出することができる燃料電池装置を提供する。
【解決手段】本発明は、負荷追従して発電量を変更することができる燃料電池装置1であり、固体酸化物形の複数の燃料電池セル4,30,90を備えた燃料電池モジュール102と、発電反応に使用される反応ガス(燃料ガス、発電用空気)を燃料電池セルに供給する反応ガス供給手段138,144と、燃料電池モジュールにて発生するモジュール電圧を検出する電圧検出手段226と、反応ガス供給手段を制御して、起動モード、発電モード、停止モードを実行する制御手段210と、を有し、制御手段は、起動モード又は停止モードにおいて、モジュール電圧が所定量(ΔV,ΔV/Δt)降下したとき燃料電池セルが異常であると判定して異常対応制御を実行する。
【選択図】図17

Description

本発明は、燃料電池装置に係わり、特に、負荷追従して発電量を変更することができる燃料電池装置に関する。
固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:以下「SOFC」とも言う)は、電解質として酸化物イオン導電性固体電解質を用い、その両側に電極を取り付け、一方の側に燃料ガスを供給し、他方の側に酸化剤(空気、酸素等)を供給して、比較的高温で発電反応を生じさせて発電を行う燃料電池装置である。
この燃料電池装置(SOFC)は、具体的には、燃料ガスと酸化剤(空気、酸素等)とが一端側から他端側へと流れることによって作動する複数の燃料電池セルを含む燃料電池モジュールを備え、外部から燃料である被改質ガス(都市ガス等)が供給され、その都市ガス等を改質触媒が収められた改質器に導入し、水素リッチな燃料ガスに改質した後に複数の燃料電池セルへと供給している。
一方、燃料電池装置においては、燃料電池セルが破損すると発電性能が低下して、燃料電池モジュールのモジュール電圧が降下することが知られている。
特許文献1には、負荷電力に対応して、Highモード、Midモード、Lowモードの3つの発電運転モードが設定され、各モードにおいて燃料電池の出力電圧が降下すると、出力電力を目標電力値よりも低い暫定電力値となるように制御することにより、作動状態に大きな影響を与えることなく対処できるようにした燃料電池発電システムが記載されている。
特許第3939978号公報
しかしながら、負荷追従して発電量を大きく変更することができる燃料電池装置においては、負荷追従に伴い燃料電池モジュールの電圧変化も大きくなる。このため、負荷追従する燃料電池装置においては、燃料電池モジュールに電圧降下が生じても、この電圧降下が負荷追従により生じたものか、燃料電池セルの破損により生じたものか区別することができないので、特許文献1等の技術も用いても、燃料電池セルの破損を検出することができないものとなっている。
例えば、燃料電池セルの電極が剥離し、この剥離片が隣接する燃料電池セルと接触して短絡が生じることにより、燃料電池モジュールの電圧降下が生じることが考えられるが、特許文献1等により、このような燃料電池セルの破損を検出することは困難であった。
そこで、本発明は、従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、負荷追従して発電量を変更することができる燃料電池装置であっても、燃料電池セルの破損等を検出することができる燃料電池装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は、負荷追従して発電量を変更することができる燃料電池装置において、固体酸化物形の複数の燃料電池セルを備えた燃料電池モジュールと、発電反応に使用される反応ガスを上記燃料電池セルに供給する反応ガス供給手段と、燃料電池モジュールにて発生するモジュール電圧を検出する電圧検出手段と、反応ガス供給手段を制御して、所定電力の発電が可能な発電開始温度まで燃料電池セルを昇温させる起動モード、この起動モードの実行後に負荷追従しながら上記燃料電池モジュールより電力を出力する発電モード、この発電モードの実行後に上記燃料電池セルを冷却する停止モードを実行する制御手段と、を有し、制御手段は、起動モード又は停止モードにおいて、モジュール電圧が所定量降下したとき燃料電池セルが異常であると判定して異常対応制御を実行することを特徴としている。
破損の無い正常な固体酸化物形の燃料電池セルであれば、燃料電池モジュールのモジュール電圧は、燃料電池セルの温度に依存して上昇(起動時)または下降(停止時)する。また、固体酸化物形の燃料電池セルは、発電時は例えば600〜700℃程度という高温になる。したがって、常温からその高温まで昇温させる起動モード、または、その高温から常温まで冷却する停止モードでは、燃料電池モジュールに出入する熱流束が大きくなるため、起動モード及び停止モード実行中の燃料電池モジュールのモジュール電圧は、外気温度変動等の外乱の影響を殆ど受けることなく、安定的に上昇又は下降する。したがって、燃料電池モジュールの電圧降下量に基づいて燃料電池セルの異常を判定する場合には、起動モード又は停止モードの実行中であれば、精度良く行うことが可能となる。この結果、本発明によれば、発電モードである負荷追従時には検出困難な燃料電池セル外表面の剥離・短絡等の異常を、検出することができる(本発明者らが見出した知見)。
このため、上述したように構成された本発明によれば、制御手段が、起動モード又は停止モードにおいて、モジュール電圧が所定量降下した場合に燃料電池セルが異常であると判定しているので、負荷追従する燃料電池装置であっても、正確に燃料電池セルの異常を異常を判定し、異常対応制御を実行するので、発電性能が低下した燃料電池モジュールに対応した運転を実行することが可能となる。
本発明において、好ましくは、制御手段は、燃料電池モジュールの電圧降下量に応じて、異なる異常対応制御を実行する。
このように構成された本発明においては、燃料電池のモジュールの電圧降下量は、燃料電池セルの破損の程度とともに大きくなる傾向があるので、燃料電池セルの破損の程度に応じて、その燃料電池セルに適した異常対応制御を実行することができる。
本発明において、好ましくは、制御手段は、上記起動モード又は上記停止モードにおいて、上記燃料電池セルの異常の判定を行った後も継続して上記燃料電池セルの異常を判定する。
このように構成された本発明においては、燃料電池セルの異常の判定を行った後も継続して燃料電池セルの異常を判定するようにしているので、一旦異常と判定された後にモジュール電圧が回復して異常が解消されるような場合であっても、確実に、燃料電池セルの破損を検出することができる。
本発明において、好ましくは、制御手段による異常対応制御は、燃料電池セルの異常を報知して運転を停止させることである。
このように構成された本発明においては、燃料電池セルの異常を報知して運転を停止させるようにしているので、燃料電池モジュール又は燃料電池セルの修理や交換を使用者らに促すことができる。
本発明において、好ましくは、制御手段は、燃料電池モジュールの電圧降下量が所定値よりも大きい場合は運転を停止し、所定値よりも小さい場合は運転を継続する。
このように構成された本発明においては、燃料電池モジュールの電圧降下量が所定値よりも大きい場合、即ち、燃料電池セルの破損の程度が大きい場合には、運転を停止して燃料電池セルの修理や交換を促して発電性能の回復を図ることができ、一方、燃料電池モジュールの電圧降下量が所定値よりも小さい場合、即ち、燃料電池セルの破損の程度が小さい場合には、わずかに性能低下しながらも、発電を行うことができる。
本発明において、好ましくは、制御手段は、燃料電池モジュールの電圧降下量が所定値よりも小さく運転を継続する場合は、その後に実行される発電モードにおける最大発電量を燃料電池セルが正常な場合の最大発電量よりも下げるようにした。
このように構成された本発明においては、燃料電池モジュールの電圧降下量が所定値よりも小さく運転を継続する場合は、その後に実行される発電モードにおける最大発電量を燃料電池セルが正常な場合の最大発電量よりも下げるようにしたので、発電により生じる更なる燃料電池セルへのダメージを軽減することができる。ここで、「その後に実行される発電モード」は、停止モードにおいて燃料電池セルが異常であると判定された場合には、燃料電池装置の次の運転における起動モード後の「発電モード」を意味する。
本発明において、好ましくは、制御手段の異常対応制御は、反応ガスの供給量を燃料電池セルが正常な時の供給量よりも増量させるようにしたものである。
このように構成された本発明においては、反応ガスの供給量(単位時間当たりの流量)を燃料電池セルが正常な時の供給量よりも増量させるようにしたので、増加した反応ガスにより、燃料電池セル間を短絡している剥離片等を吹き飛ばし、短絡解消及び電圧回復を図ることができる。
本発明の燃料電池装置によれば、負荷追従して発電量を変更することができる燃料電池装置であっても、燃料電池セルの破損等を検出することができる。
本発明の一実施形態による燃料電池装置のカバー部材が外された状態の燃料電池モジュールを示す斜視図である。 本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料電池モジュールを図1のA方向から見た断面図である。 本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料電池モジュールを図1のB方向から見た断面図である。 本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料電池セルユニットを示す正面図である。 本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料電池セルスタックを示す斜視図である。 図1に示す燃料電池モジュールから流路部材を取り外した状態を示す燃料電池モジュールの斜視図である。 図6に示す燃料電池モジュールから燃料電池セルユニット及び改質器等を取り外した状態を示す燃料電池モジュールの斜視図である。 本発明の第一実施形態による燃料電池装置の燃料電池モジュールを示す概略図である。 本発明の一実施形態による燃料電池装置を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による燃料電池装置の起動モード実行時の動作を示すタイムチャートである。 電極表面から剥離した剥離片を示す写真である。 剥離片により短絡した電流経路を示す燃料電池セルスタックの部分平面図である。 燃料電池装置における起動モード実行中に短絡が発生しその後解消した第1ケースを示すタイムチャートである。 燃料電池装置における起動モード実行中に短絡が発生しその後解消しなかった第2ケースを示すタイムチャートである。 燃料電池装置における停止モード実行中に短絡が発生しその後解消した第3ケースを示すタイムチャートである。 燃料電池装置における停止モード実行中に短絡が発生しその後解消しなかった第4ケースを示すタイムチャートである。 本発明の一実施形態による燃料電池装置における異常判定処理の内容を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による燃料電池装置の起動モードにおける異常対策制御の内容(図17のS5のサブルーチン)を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による燃料電池装置の異常対策制御における起動モード終了時電圧、最大発電電流、及び、燃料流量を示す図である。 本発明の一実施形態による燃料電池装置の停止モードにおける異常対策制御の内容(図17のS9のサブルーチン)を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態による燃料電池装置を説明する。
本発明の実施形態による燃料電池装置1は、固体電解質型燃料電池(SOFC)であり、燃料電池モジュール102と、補機ユニット104と、種々のセンサ等を備えている(図9参照)。
先ず、図1乃至3を参照して、燃料電池装置1の燃料電池モジュール102について説明する。図1は本発明の一実施形態による燃料電池装置のカバー部材が外された状態の燃料電池モジュールを示す斜視図であり、図2は本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料電池モジュールを図1のA方向から見た断面図であり、図3は本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料電池モジュールを図1のB方向から見た断面図である。
カバー部材(図1及び図3には明示せず、図2にその外形を二点鎖線で示す)は、正面側の側壁と、長手方向の一対の側壁と、背面側の側壁と、天井とによって直方体状に形成される。各側壁の下端部には、フランジ部が形成され、そのフランジ部をベース部材2に当接させることで、カバー部材とベース部材2とによって密閉される空間が形成されている。カバー部材とベース部材2とはボルト(図示せず)によって固定され、そのボルトがカバー部材に設けられた取り付け穴を貫通し、ベース部材2に設けられた取り付け穴2aを貫通することで固定されている。
カバー部材とベース部材2とによって形成される内部空間は、仕切り板15によって二つの空間に分離されている。仕切り板15によって分離されている空間の内、燃料電池セルスタック90が配置されている空間が発電室16である。仕切り板15によって分離されている空間の内、他方の空間が排出ガス室17(排出ガス室)である。尚、カバー部材の内壁面と仕切り板15とは、直接若しくは何らかの密着用部材(例えば、可撓性のある薄板部材)を介して間接的に密着している。
仕切り板15は、ベース部材2に設けられた支持部材15aに戴置され、ベース部材2と所定距離を保って保持されている。支持部材15aは、仕切り板15を長手方向の両端において支持するように一対設けられている。従って、一対の支持部材15a,15a間には隙間15b(流入口)が形成されている。カバー部材の壁面に設けられた排気ガス通路(図示しない)を通った排出ガスは、この隙間15bから排出ガス室17へと導入される。排出ガス室17へと導入された排出ガスは、排気口11(流出口)から外部へと排出される。
仕切り板15にはガスタンク3が載置されている。ガスタンク3には、燃料電池セルスタック90が10個並べて配置されており、ガスタンク3から燃料ガスが、それぞれの燃料電池セルスタック90を構成する燃料電池セル4に供給される。
より具体的には、ガスタンク3の上面には、燃料電池セルスタック90の下支持板90bとほぼ同じ形状の開口部(図示しない)が設けられており、その開口部に下支持板90bを密接させてガスタンク3と各燃料電池セルスタック90とが接続されている。従って、燃料電池セルスタック90を構成する燃料電池セル4は、その先端部分を上部側に向けてガスタンク3に立設されている。
各燃料電池セル4は、管状であり、燃料電池セル4の管内を燃料電池セル4の一方の端部から他方の端部へと流れるガスと、その管外を一方の端部から他方の端部へと流れるガスの作用により作動する。本実施形態では、燃料電池セル4の管内を流れるガスは、水素又は炭化水素燃料等を改質した改質ガス等の燃料ガスであり、燃料電池セル4の管外を流れるガスは、酸素を含む空気等の酸化剤ガス(発電用空気)である。
次に、燃料電池セル4を含む燃料電池セルユニット30について、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料電池セルユニットを示す正面図である。図4に示すように、燃料電池セルユニット30は、燃料電池セル4によって形成され且つ上下方向に延びる管状構造体であり、円筒形の燃料電池セル4と、燃料電池セル4の一方の端部4aに取り付けられた内側電極端子40と、他方の端部4bに取り付けられた外側電極端子42と、を有している。
燃料電池セル4は、円筒形の内側の電極層44と、円筒形の外側の電極層48と、これらの電極層44、48の間に配置された円筒形の電解質層46と、内側の電極層44の内側に構成される貫通流路50とを有している。また、燃料電池セル4の一方の端部4aに、内側の電極層44が電解質層46及び外側の電極層48に対して露出した内側電極露出周面44aと、電解質層46が外側の電極層48に対して露出した電解質露出周面46aとが設けられている。燃料電池セル4の他方の端部4bは、外側の電極層48が露出した外側電極露出周面48aによって構成されている。貫通流路50は、燃料ガス流路として機能する。内側電極露出周面44aは、内側の電極層44と電気的に通じる内側電極外周面でもある。外側電極露出周面48aは、外側の電極層48と電気的に通じる外側電極外周面でもある。
内側の電極層44は、例えば、Niと、CaやY、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニアとの混合体、Niと、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリアとの混合体、Niと、Sr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレートとの混合体、の少なくとも一種から形成される。電解質層46は、例えば、Y、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニア、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリア、Sr、Mgから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレート、の少なくとも一種から形成される。外側の電極層48は、例えば、Sr、Caから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンマンガナイト、Sr、Co、Ni、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンフェライト、Sr、Fe、Ni、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンコバルタイト、銀、などの少なくとも一種から形成される。この場合、内側の電極層44が燃料極になり、外側の電極層48が空気極になる。内側の電極層44の厚さは、例えば、1mmであり、電解質層46の厚さは、例えば、30μmであり、外側の電極層48の厚さは、例えば、30μmであり、その外径は、例えば、1〜10mmである。
内側電極端子40は、内側電極露出周面44aを全周にわたって外側から覆うように配置され且つそれと電気的に接続された本体部分40aと、本体部分40aから燃料電池セル4の長手方向に延びる管状部分40bとを有している。本体部分40a及び管状部分40bは、円筒形であり且つ同心に配置され、管状部分40bの管径は、本体部分40aの管径よりも細くなっている。管状部分40bは、貫通流路50と連通し且つ外部と通じる接続流路40cを有している。本体部分40aと管状部分40bとの間の段部40dは、内側の電極層44の端面44bと当接している。
外側電極端子42は、外側電極露出周面48aを全周にわたって外側から覆うように配置され且つそれと電気的に接続された本体部分42aと、本体部分42aから燃料電池セル4の長手方向に延びる管状部分42bとを有している。本体部分42a及び管状部分42bは、円筒形であり且つ同心であり、管状部分42bの管径は、本体部分42aの管径よりも細くなっている。管状部分42bは、貫通流路50と連通し且つ外部と通じる接続流路42cを有している。本体部分42aと管状部分42bとの間の段部42dは、環状の絶縁部材52を介して外側の電極層48、電解質層46及び内側の電極層44の端面44cと当接している。
内側電極端子40の全体形状と外側電極端子42の全体形状とは同一である。また、内側電極端子40と燃料電池セル4、及び、外側電極端子42と燃料電池セル4とは、その全周にわたって導電性のシール材54によってシールされ且つ固定されている。シール材54は、例えば、銀、銀とガラスの混合物、金、ニッケル、銅、チタンなどを含む各種ロウ材である。
内側電極端子40の接続流路40c、燃料電池セル4の貫通流路50、及び外側電極端子42の接続流路42cは、燃料電池セルユニット30の管内流路30cを構成する。
続いて、燃料電池セルユニット30を含む燃料電池セルスタック90について、図5を参照しながら説明する。図5は、本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料電池セルスタックを示す斜視図である。燃料電池セルスタック90は、16本の燃料電池セルユニット30と、上支持板90aと、下支持板90bと、接続部材90cと、外部端子90dとを備えている。
上支持板90a及び下支持板90bは矩形であり、それぞれ、燃料電池セルユニット30を2列×8行で支持するように燃料電池セルユニット30の管状部分40b、42bに嵌合する貫通孔(図に明示しない)を有している。上支持板90a及び下支持板90bは、電気絶縁性材料で形成されており、例えば、耐熱性のセラミックスで形成されている。具体的には、アルミナ、ジルコニア、スピネル、フォルステライト、マグネシア、チタニアなどを用いることが好ましい。
16本の燃料電池セルユニット30は、それらが電気的に直列に接続されるように配列されている。詳細には、燃料電池セルユニット30は、隣接した燃料電池セルユニット30の内側電極端子40が交互に上側及び下側に配置されるように配列されている。更に、16本の燃料電池セルユニット30を電気的に直列に接続するための接続部材90cが設けられている。接続部材90cは、隣接した1つの内側電極端子40と1つの外側電極端子42とを電気的に接続する。直列に接続された16本の燃料電池セルユニット30の両端部の内側電極端子40及び外側電極端子42にはそれぞれ、外部と電気的な接続を行うための外部端子90dが設けられている。接続部材90c、外部端子90dは、例えば、ステンレス鋼、ニッケル基合金、クロム基合金などの耐熱金属や、ランタンクロマイトなどのセラミック材料で形成される。各燃料電池セルスタック90の外部端子90dは電気的に直列に接続されていて、その両端には電極棒13,14に接続されている。
図4及び図5を参照しながら説明したように、燃料電池セルスタック90において、燃料電池セルユニット30の内側電極端子40が設けられている端部4aと外側電極端子42が設けられている端部4bとは上下交互になるように配置されている。
ここで、図1〜3に戻り、燃料電池モジュール102の説明を続ける。更に、引き続く説明においては、図6及び図7も参照する。図6は図1に示す燃料電池モジュールから流路部材7を取り外した状態を示す燃料電池モジュールの斜視図であり、図7は図6に示す燃料電池モジュールから燃料電池セルユニット及び改質器5、燃料電池セルスタック90、ガスタンク3を取り外した状態を示す燃料電池モジュールの斜視図である。本実施形態では、燃料電池セルスタック90の上方に位置するように、改質器5が配置されている。改質器5には、配管6C(管路)と配管6Dとが繋がれていて、これらの配管6C及び配管6Dによって、改質器5は燃料電池セルスタック90と所定間隔をおいて上方に位置するように保持されている。配管6Cは、改質器5に被改質ガスとしての都市ガス、空気(改質用空気)、及び水蒸気を供給するための配管であって、仕切り板15に対して立設されている。配管6Dは、改質器5において改質された燃料ガスをガスタンク3に供給するための配管であって、ガスタンク3に対して立設されている。
配管6Cを通して改質器5に供給される都市ガス及び空気は、被改質ガス供給管6Aを通って燃料電池モジュール102内に導入される。また、配管6Cを通して改質器5に供給される水蒸気は、水蒸気供給管6B(管路)を通って燃料電池モジュール102内に導入される。
この水蒸気供給管6Bは、排出ガス室17内に配置されているため、高温の排出ガスにより加熱され、管路内を流れる水が相変化して水蒸気となる。このように、水蒸気供給管6Bは、水から水蒸気を生成するための蒸発器として機能している。
被改質ガス供給管6A及び水蒸気供給管6Bは、仕切り板15を挟んで配管6Cとは反対側に設けられている混合室15cに繋がっている。被改質ガス供給管6Aから供給される都市ガス及び空気と、水蒸気供給管6Bから供給される水蒸気とは、この混合室15cにおいて混合され、配管6Cへと供給される。
図1〜3には明示しないが本実施形態では、被改質ガス供給管6Aと水蒸気供給管6Bとのそれぞれに電磁弁が取り付けられていて、それぞれの電磁弁は制御部としてのCPUから出力される指示信号に応じて開閉し、改質器5に供給する被改質ガスと空気と水蒸気の比率を変更可能なように構成されている。
改質器5に導入された被改質ガスとしての都市ガス(水蒸気が混合されている場合もあり)及び空気(被改質ガスのみの場合もあり)は、改質器5内に収められている改質触媒によって改質される。改質された燃料ガスは、配管6Dを通ってガスタンク3へと供給される。改質器5に対して配管6Cが繋がっている部分と、改質器5に対して配管6Dが繋がっている部分とは、長手方向において一端近傍と他端近傍とに引き離されている。これによって、改質器5に供給された燃料ガス及び空気は改質触媒に十分に触れることが可能となる。
改質器5には、改質触媒が封入されている。改質触媒としては、アルミナの球体表面にニッケルを付与したもの、アルミナの球体表面にルテニウムを付与したもの、が適宜用いられる。これらの改質触媒は球体である。
本実施形態では、改質器5及び各燃料電池セルスタック90を覆うように、流路部材7が設けられている。流路部材7は、空気流路外壁71,72と、空気分配室73と、空気集約室74,75と、空気流路管76a,76b,77a,77bと、外壁78,79を有している。流路部材7は、長手方向に空気流路外壁71,72が、短手方向に外壁78,79が、それぞれ配置され、それらの部材によって箱状となるように形成されている。流路部材7は、改質器5及び各燃料電池セルスタック90を覆うように、仕切り板15に立設されている。続く説明では、流路部材7の仕切り板15に当接する側を下方とし、その下方と反対側を上方として説明する。
空気分配室73は、外壁79の外側上方に取り付けられている。すなわち、空気分配室73は、空気流路外壁71,72と外壁78,79とによって形成される箱状体の外側且つ短手側の上方に取り付けられている。空気分配室73には、空気供給管7Aが繋がれており、酸化剤ガスとしての空気が供給される。空気分配室73には、空気流路管76a,76b,77a,77bも繋がれている。
空気流路管76a,76bは、空気流路外壁71,72と外壁78,79とによって形成される箱状体の内側且つ長手側の上方に、空気流路外壁71に沿うように配置されている。空気流路管76aは、空気流路外壁71側に、空気流路管76bは、空気流路管76aよりも内側に、それぞれ配置されている。空気流路管76a,76bの一端は外壁79を貫通して空気分配室73に繋がれており、他端は空気集約室74に繋がれている。従って、空気分配室73に流入した空気は、空気流路管76a,76bを通り、空気集約室74へと流れ込んで再合流する。
空気流路管77a,77bは、空気流路外壁71,72と外壁78,79とによって形成される箱状体の内側且つ長手側の上方に、空気流路外壁72に沿うように配置されている。空気流路管77aは、空気流路外壁72側に、空気流路管77bは、空気流路管77aよりも内側に、それぞれ配置されている。空気流路管77a,77bの一端は外壁79を貫通して空気分配室73に繋がれており、他端は空気集約室75に繋がれている。従って、空気分配室73に流入した空気は、空気流路管77a,77bを通り、空気集約室75へと流れ込んで再合流する。
空気集約室74,75は、外壁78の内側上方に取り付けられている。すなわち、空気集約室74,75は、空気流路外壁71,72と外壁78,79とによって形成される箱状体の内側且つ短手側の上方に取り付けられている。空気集約室74は空気流路外壁71と密着するように配置されており、空気集約室74に流れ込んだ空気は空気流路外壁71へと流れ出すように構成されている。一方、空気集約室75は空気流路外壁72と密着するように配置されており、空気集約室75に流れ込んだ空気は空気流路外壁72へと流れ出すように構成されている。
空気流路外壁71,72は、それぞれが二重壁構造となっていて、それぞれの内部を空気が流れることができるように構成されている。より具体的には、空気流路外壁71は、上方から三室に分割された構造となっており、上方から順に、第一室91、第二室92、第三室93として形成されている。空気集約室74から流れ込んだ空気は、第一室91に流れ込んだ後、第二室92に流れ込み、その後第三室93に流れ込む。同様に、空気流路外壁72も、上方から三室に分割された構造となっており、上方から順に、第一室94、第二室95、第三室96として形成されている。空気集約室75から流れ込んだ空気は、第一室94に流れ込んだ後、第二室95に流れ込み、その後第三室96に流れ込む。
第三室93,96にはそれぞれ、所定間隔をおいて複数の空気流入孔93a,96aが形成されている。空気流入孔93a,96aは、燃料電池セルスタック90が連設されている方向に、各燃料電池セル4間の間隙に向かう位置であって、燃料電池セル4に対する上下方向の位置が略同一となるように、複数個形成されている。
空気流路外壁71,72に流れ込んだ空気は、空気流入孔93a,96aを通って発電室16内の燃料電池セル4近傍へと流れ込むように構成されている。空気流入孔93a,96aを通って流れ込んだ空気(発電用空気)は、燃料電池セル4の外側を通って各燃料電池セル4の下方から上方へと流れる。各燃料電池セル4の上方に至った空気(発電用空気)は、各燃料電池セル4の管内流路を通った燃料ガスと合わせて燃焼される。
各燃料電池セルスタック90の上方は、空気(発電用空気)と燃料ガスとが混合して燃焼する燃焼部18となっている。燃料ガスは、ガスタンク3から、燃料電池セルユニット30の管内流路30cを通り、燃焼部18に向けて上昇する。また、燃料電池セル4の外側を流れる空気も、燃焼部18に向けて上昇する。空気流路外壁72の燃焼部18に対応する部分には点火装置挿入穴97が設けられ、燃焼ガスと空気との燃焼を開始させるための点火装置(図示しない)が点火装置挿入穴97から燃焼部18に突出されている。この点火装置により燃料ガスと空気とが混合して燃焼する。燃料電池セルスタック90を構成する燃料電池セル4は、燃焼部18によって上方から加熱される。また、空気流入孔93a,96aを通って流れ込む空気も、上述したように空気流路管76a,76b,77a,77b、空気流路外壁71,72を通る間に、燃焼部18における燃焼によって加熱される。
上述したように、燃焼部18において、燃料ガスと空気とが混合して燃焼したことにより発生した排出ガスは、隙間15bから排出ガス室17へと流入する。この流入経路について、図8を参照しながら説明する。図8は、本発明の第1実施形態による燃料電池装置の燃料電池モジュールを示す概略図である。図8に示すように、燃焼部18において、燃料ガスと空気(発電用空気)とが混合して燃焼したことにより発生した排出ガスは、カバー8に形成された排出ガス流路8aを通って下方に向い、隙間15bから排出ガス室17へと流入する。排出ガス室17に流入した排出ガスは、排気口11から外部へ排出される。
次に、図9により、本実施形態による燃料電池装置の全体構成を説明する。図9は本発明の一実施形態による燃料電池装置を示すブロック図である。
本発明の一実施形態による固体電解質型燃料電池(SOFC)である燃料電池装置1は、上述した燃料電池モジュール102と、補機ユニット104を備えている。
補機ユニット104は、水道等の水供給源124と、燃料電池モジュール102に供給される水の流量を調整する水流量調整ユニット128(モータで駆動される「水ポンプ」等)を備えている。
また、補機ユニット104は、都市ガス等の燃料供給源130と、燃料ガスの流量を調整する燃料流量調整ユニット138(モータで駆動される「燃料ポンプ」等)を備えている。さらに、補機ユニット104は、空気供給源140と、空気の流量を調整する空気流量調整ユニット144を備えている。この空気流量調整ユニット144は、改質用空気流量調整ユニット及び発電用空気流量調整ユニットを含んでいる。
次に、燃料電池モジュール102には、燃料ガスの供給量、水(水蒸気)の供給量を制御すると共に起動モード、発電モード、停止モードにおける制御、及び、異常対応制御を実行するための制御部210を備えている。さらに、燃料電池モジュール102には、燃料電池モジュールにより発電された電力を外部に供給するための電力取出部(電力変換部)であるインバータ154が接続されている。
次に、本実施形態による燃料電池装置1に取り付けられたセンサ類について説明する。
図9に示すように、燃料電池装置(SOFC)1の制御部210には、使用者が操作するための「ON」や「OFF」等の操作ボタンを備えた操作装置212、発電出力値(ワット数)等の種々のデータを表示するための表示装置214、及び、異常状態のとき等に警報(ワーニング)を発する報知装置216が接続されている。なお、この報知装置216は、遠隔地にある管理センタに接続され、この管理センタに異常状態を通知するようなものであっても良い。
次に、制御部210には、以下に説明する種々のセンサからの信号が入力されるようになっている。
先ず、可燃ガス検出センサ220は、ガス漏れを検知するためのもので、燃料電池モジュール102及び補機ユニット104に取り付けられている。
CO検出センサ222は、本来排気口11等を経て外部に排出される排気ガス中のCOが、燃料電池モジュール102及び補機ユニット104を覆うカバー部材(図示せず)へ漏れたかどうかを検知するためのものである。
貯湯状態検出センサ224は、図示しない給湯器におけるお湯の温度や水量を検知するためのものである。
電力状態検出センサ226は、インバータ154及び分電盤(図示せず)の電流及び電圧等を検知するためのものである。
発電用空気流量検出センサ228は、各燃料電池セルスタック90が配置された発電室に供給される発電用空気の流量を検出するためのものである。
改質用空気流量センサ230は、改質器5に供給される改質用空気の流量を検出するためのものである。
燃料流量センサ232は、改質器5に供給される燃料ガスの流量を検出するためのものである。
水流量センサ234は、改質器5に供給される純水(水蒸気)の流量を検出するためのものである。
水位センサ236は、水供給源124に設けられた純水タンク(図示せず)の水位を検出するためのものである。
圧力センサ238は、改質器5の外部の上流側の圧力を検出するためのものである。
排気温度センサ240は、温水製造装置(図示せず)に流入する排気ガスの温度を検出するためのものである。
発電室温度センサ242は、燃料電池セルスタック90の近傍の温度を検出して、燃料電池セルスタック90(即ち燃料電池セル4自体)の温度を推定するためのものである。
燃焼室温度センサ244は、燃焼部18の温度を検出するためのものである。
排出ガス室温度センサ246は、排出ガス室17の排出ガスの温度を検出するためのものである。
改質器温度センサ248は、改質器5の温度を検出するためのものであり、改質器5の入口温度と出口温度から改質器5の温度を算出する。
外気温度センサ250は、燃料電池装置(SOFC)が屋外に配置された場合、外気の温度を検出するためのものである。また、外気の湿度等を測定するセンサを設けるようにしても良い。
これらのセンサ類からの信号は、制御部210に送られ、制御部210は、これらの信号によるデータに基づき、水流量調整ユニット128、燃料流量調整ユニット138、改質用空気流量調整ユニット144、発電用空気流量調整ユニット145に、制御信号を送り、これらのユニットにおける各流量を制御するようになっている。
また、制御部210は、インバータ154に、制御信号を送り、電力供給量を制御すると共に、異常対応制御を実行するようになっている。
ここで、本実施形態による燃料電池装置は、負荷追従して発電量を変更することができる燃料電池装置であり、さらに、起動モード、発電モード、停止モードの3つのモードが実行されるようになっている。
次に、図10により、本実施形態による燃料電池装置における起動モード実行時の動作を説明する。図10は本発明の一実施形態による燃料電池装置の起動モード実行時の動作を示すタイムチャートである。
燃料電池装置の起動時には、先ず、燃料電池モジュール102を温めるために、燃料電池モジュール102を含む回路に負荷をかけない状態、即ち、燃料電池モジュール102を含む回路を開いた状態で、燃料電池モジュール102に燃料ガスと空気を供給する。この段階では、燃料ガスと空気が存在しても、回路に電流が流れないので、燃料電池モジュール102は、発電を行わない。
先ず、燃料ガスを供給する。具体的には、燃料流量調整ユニット138から被改質ガスを被改質ガス供給管6Aに供給する。このとき、制御部210は、都市ガス及び空気(改質用空気)を含む燃料ガスを供給するように、燃料ポンプ及び空気ブロア(改質用空気ブロア)等に信号を出力する。図10には、燃料流量及び改質用空気流量を示している。被改質ガス供給管6Aから供給された被改質ガスは改質器5を通過して燃料ガスとして、ガスタンク3内に貯まる。それにより、各燃料電池セルユニット30への均一且つ一様な燃料ガスの供給を確保する。ガスタンク3内に溜まった燃料ガスが、燃料電池セルユニット30の管内流路30cを通って流れ、内側の電極層44に作用する。作用しなかった燃料ガスが、各燃料電池セルユニット30の上部空間に達する。
また、大気中の空気(発電用空気)を供給する。具体的には、空気流量調整ユニット144によって空気供給管7Aに供給し、上述したような経路を通って、空気流入孔93a,96aから発電室16内へと導く。発電室16内へと導かれた空気(発電用空気)は、外側の電極層48と作用する。作用しなかった空気(発電用空気)は、各燃料電池セルユニット30(燃料電池セル4)の上方に達する。
次いで、点火装置(図示しない)を用いて、燃料ガスと空気(発電用空気)とを燃焼させる。それにより生じた排出ガスは、高温になる。排出ガスは、カバー8(図8参照)を通って、排出ガス室17へと流入する。排出ガス室17へと流入した排出ガスは、排気口11から排出される。
燃料ガスと空気(発電用空気)とが燃焼する際に、発電室16内が昇温される。外部から導入される空気(発電用空気)は、上述した経路を流れる間に、発電室16内と熱交換を行って暖められる。高温の排出ガスは、排出ガス室17へと流入し、排出ガス室17内を昇温する。
続いて、炭化水素系の都市ガスと空気(改質用空気)とを予め混合したガスを改質器5に供給する(改質工程)。改質器5においては、式(1)の部分酸化改質反応POXが進行する。この部分酸化改質反応は発熱反応であるので、起動性が良好である。部分酸化改質反応POXが進行しても燃焼部18では継続して燃焼反応が持続する。
mnm/22mCO+n/22 (1)
本実施形態では、この式(1)による部分酸化改質反応POXの前に、式(1−1)による部分酸化改質反応POXを行うことで、部分酸化改質反応POXを2段階で行っている。改質器5の温度が所定温度(例えば、450度程度)を下回っている場合には、式(1−1)のように、改質器5へ供給する空気の量を減らして、メタンが水素に転換しすぎることを抑制する。
mnm/82m/4CO+n/823m/4mn (1−1)
この式(1−1)による部分酸化改質反応POXを行って、改質器5の温度が所定温度(例えば、450度程度)以上となった場合には、上述した式(1)のように、改質器5へ供給する空気の量を増やして、水素の量を増やすように制御する。この制御で用いる所定温度は、燃焼部18の温度が基準温度となる場合の改質器5の温度として事前に設定されている温度である。基準温度とは、水素の拡散速度よりも水素の燃焼速度が大きくなる場合の温度に対応するものであって、実験等で事前に設定されている温度である。
部分酸化改質反応POXの実行開始から所定時間経過後、都市ガスと空気と水蒸気とを予め混合したガスを改質器5に供給する。このとき、制御部210は、都市ガス及び空気を含む燃料ガスに加えて水蒸気を供給するように、燃料ポンプ、空気ブロア、及び、水ポンプ等に信号を出力する。図10には、水ポンプの制御電圧を示している。改質器5においては、上述の部分酸化改質反応POXと後述する水蒸気改質反応SRとが併用されたオートサーマル改質反応ATRが進行する。このオートサーマル改質反応ATRは、熱的に内部バランスが取れるので、改質器5内では熱自立しながら反応が進行する。すなわち、酸素が多い場合は部分酸化改質反応POXによる発熱が支配的となり、水蒸気が多い場合は水蒸気改質反応SRによる吸熱が支配的となる。この段階では、既に起動の初期段階を過ぎており、発電室16内がある程度の温度に昇温されているので、吸熱反応が支配的であっても大幅な温度低下を招くことはない。また、オートサーマル改質反応ATRが進行しても燃焼部18では継続して燃焼反応が持続する。
オートサーマル改質反応の実行開始から所定時間経過後、改質器温度センサ248により改質器5が水蒸気改質可能な温度であると検知されると、都市ガスと水蒸気とを予め混合したガスを改質器5に供給する。このとき、制御部210は、都市ガスだけを含む燃料ガスに加えて水蒸気を供給するように、燃料ポンプ及び水ポンプ等に信号を出力すると共に改質器用空気ブロアを停止させる信号を出力する。
改質器5においては、式(2)の水蒸気改質反応SRが進行する。この水蒸気改質反応SRは吸熱反応であるので、燃焼部18からの燃焼熱による熱バランスをとりながら反応が進行する。この段階では、既に起動の最終段階であるため、発電室16内が十分高温に昇温されているので、吸熱反応を主体としても大幅な温度低下を招くことはない。また水蒸気改質反応SRが進行しても燃焼部18では継続して燃焼反応が持続する。
mnm2O → mCO+(n/2+m)2 (2)
上述したように着火工程から燃焼工程の進行に合わせて改質工程を切り替えていくことで、発電室16内の温度が徐々に上昇する。発電室16内及び燃料電池セル4の温度が、燃料電池モジュール102を安定的に作動させる定格温度よりも低い所定の発電温度に達したら、燃料電池モジュール102を含む回路を閉じる。それにより、燃料電池モジュール102は発電を開始し、回路に電流が流れる。燃料電池の発電により、燃料電池セル4自体も発熱し、更に、燃料電池セル4の温度が上昇する。その結果、燃料電池モジュール102を作動させる定格温度、例えば、600〜800℃になる。
その後、定格温度を維持するために、燃料電池セル4で消費される燃料ガス及び空気(発電用空気)の量よりも多い量の燃料ガス及び空気を供給し、発電室16での燃焼を継続させる。なお、発電中は、改質効率の高い水蒸気改質反応SRで発電が進行せしめられる。水蒸気改質反応SR自体は(厳密に言えば)400℃〜800℃程度で行われるが、燃料電池との組み合わせにおいては500℃〜700℃程度で運転される。
この発電時においては、負荷追従運転を実行する。本実施形態の場合、定格電流は7Aとしているので、必要とされる電流値がその定格電流値よりも少ない場合に、発生させる電流値を抑制する運転を負荷追従運転としている。本実施形態の場合、制御部210は、電流値が7Aの場合に供給する被改質ガス量(都市ガス量)を2.8L/minとし、電流値が2Aの場合に供給する被改質ガス量(都市ガス量)を1.5L/minとしている。
次に、図11及び図12により、燃料電池セルの破損の一例を説明する。図11は電極表面から剥離した剥離片を示す写真であり、図12は剥離片により短絡した電流経路を示す燃料電池セルスタックの部分平面図である。
図11に示すように、燃料電池セルユニット30の外側の電極層48の電極表面の一部が剥離して剥離片となり、この剥離片が隣接する他の燃料電池セルユニット30の電極表面に接触し、それにより、電流経路の一部が短絡する。
図12において、実線は、正常な状態の燃料電池セルスタックにおける電流経路を示し、破線は、図11に示した剥離片110により短絡が発生したときの燃料電池セルスタックにおける電流経路を示している。Xの部分が、短絡した経路であり、電流経路が短くなった分だけ、モジュール電圧の電圧降下が発生することになる。
次に、図13乃至図16により、燃料電池セルが破損した場合(短絡が発生した場合)の燃料電池モジュールの電圧降下について説明する。図13は燃料電池装置における起動モード実行中に短絡が発生しその後解消した第1ケースを示すタイムチャートであり、図14は起動モード実行中に短絡が発生しその後解消しなかった第2ケースを示すタイムチャートであり、図15は停止モード実行中に短絡が発生しその後解消した第3ケースを示すタイムチャートであり、図16は停止モード実行中に短絡が発生しその後解消しなかった第4ケースを示すタイムチャートである。
先ず、図13及び図14に示すように、燃料電池装置の起動モード実行時においては、スタック温度Ts(燃料電池セルスタック90の温度)は、燃料ガスと発電用空気との燃焼、部分酸化する改質反応POX、オートサーマル改質反応ATR、水蒸気改質反応SRにより、次第に上昇する。このとき、SOFCでは、スタック温度に対応してモジュール電圧も変化するので、モジュール電圧も滑らかなカーブ形状で、上昇する。このとき、発電用空気流量は一定である。
図13に示す第1ケースにおいては、この起動モード時において、燃料電池セルが破損した場合(短絡が発生した場合)には、上述した理由により、モジュール電圧が急激にΔVだけ電圧降下する。第1ケースでは、モジュール電圧の電圧降下は一時的なものであり、その後、短絡が解消され、正常なモジュール電圧に近い値まで復帰する。なお、Vfは、電圧降下が生じる直前のモジュール電圧であり、Vgは起動モード終了時(=発電モード開始時)のモジュール電圧である。なお、後述するように、本実施形態では、モジュール電圧が電圧降下したとき、発電用空気流量を増量して供給するようにしている。
図14に示す第2ケースにおいては、この起動モード時において、燃料電池セルが破損した場合(短絡が発生した場合)には、上述した理由により、モジュール電圧が急激にΔVだけ電圧降下する。第2ケースでは、モジュール電圧の電圧降下は、短絡が解消されないので、そのまま維持され、正常なモジュール電圧に復帰することはない。同様に、Vfは、電圧降下が生じる直前のモジュール電圧であり、Vgは起動モード終了時(=発電モード開始時)のモジュール電圧である。なお、後述するように、本実施形態では、モジュール電圧が電圧降下したとき、発電用空気流量を増量して供給するようにしている。
次に、図15及び図16に示すように、燃料電池装置の停止モード時においては、スタック温度Ts(燃料電池セルスタック90の温度)は、次第に低下する。このとき、SOFCでは、モジュール電圧もスタック温度に対応して滑らかなカーブ形状で下降する。このとき、発電用空気流量は一定である。
図15に示す第3ケースにおいては、この停止モード時において、燃料電池セルが破損した場合(短絡が発生した場合)には、上述した理由により、モジュール電圧が急激にΔVだけ電圧降下する。第3ケースでは、モジュール電圧の電圧降下は一時的なものであり、その後、短絡が解消され、正常なモジュール電圧に近い値まで復帰する。なお、Vfは、電圧降下が生じる直前のモジュール電圧であり、Veは停止モード終了時のモジュール電圧である。なお、後述するように、本実施形態では、モジュール電圧が電圧降下したとき、発電用空気流量を増量して供給するようにしている。
図16に示す第4ケースにおいては、この停止モード時において、燃料電池セルが破損した場合(短絡が発生した場合)には、上述した理由により、モジュール電圧が急激にΔVだけ電圧降下する。第4ケースでは、モジュール電圧の電圧降下は、短絡が解消されないので、そのまま維持され、正常なモジュール電圧に復帰することはない。同様に、Vfは、電圧降下が生じる直前のモジュール電圧であり、Veは停止モード終了時のモジュール電圧である。なお、後述するように、本実施形態では、モジュール電圧が電圧降下したとき、発電用空気流量を増量して供給するようにしている。
次に、図17により、本実施形態による燃料電池装置における異常判定処理を説明する。図17は本発明の一実施形態による燃料電池装置における異常判定処理の内容を示すフローチャートである。図17において、Sは各ステップを示す。
図17において、先ず、S1において、燃料電池装置が起動モード実行中か否かを判定する。起動モード実行中の場合には、S2に進み、モジュール電圧において電圧降下が発生したか否かを判定する。
電圧降下が発生した場合には、S3に進み、電圧降下量ΔVを演算する。次に、S4に進み、求めた電圧降下量ΔVが、0.1Vf(=電圧降下が生じる直前のモジュール電圧Vfの0.1倍の値)よりも大であるか否かを判定し、大であれば、燃料電池セルが異常(故障)であると判定し、S5に進み、起動モード時の移動対応制御(詳細は図18に示す)を実行する。
上述したように、本実施形態においては、起動モードでは、図13及び図14に示すように、燃料電池セルが正常であればモジュール電圧は単純に滑らかに上昇する特性を有するが、この特性に反して、モジュール電圧が降下して、この電圧降下量ΔVが0.1Vfを超えた場合には、燃料電池セルの異常と判定し、異常対応制御を実行するようになっている。
次に、S1において、起動モード実行中ではないと判定された場合、S6に進み、停止モード実行中であるか否かを判定する。ここで、停止モード実行中でもないと判定された場合は、発電モード実行中であるので、本実施形態による燃料電池装置においては、この発電モードでは、異常対応制御は行わないようになっている。
S6において、停止モード実行中であると判定された場合には、S7に進み、モジュール電圧の単位時間当たりの電圧降下量ΔV/Δtを演算する。次に、S8に進み、この単位時間当たりの電圧降下量ΔV/Δtが閾値αよりも大きいか否かを判定し、大きい場合には、燃料電池セルが異常(故障)であると判定し、S9に進み、停止モード時の異常対応制御(詳細は図20に示す)を実行する。
なお、S2においてNOの場合、及び、S4においてNOの場合には、何れの場合も、S10に進み、「F2=1又はF4=1」か否かを判定する。
ここで、F2は、過去の起動モードにおける異常対応制御の実行履歴の有無を示すフラグであり、F2=0で実行履歴無し、F2=1で実行履歴有りを意味する。また、F4は、過去の停止モードにおける異常対応制御の実行履歴の有無を示すフラグであり、F4=0で実行履歴無し、F4=1で実行履歴有りを意味する。
燃料電池装置の家庭等の据付時には、F2=0及びF4=0とセットされている。また、フラグF2及びF4にセットされた値は、制御部210に記憶される。
S10において、「F2=1又はF4=1」である場合には、過去に異常対応制御が実行されているので、S5に進み、そのときの電圧降下の有無や電圧降下量の大小に関係なく、異常対応制御を実行する。
また、S10において、「F2=1又はF4=1」でない場合には、異常対応制御は実行しないようになっている。
上述したように、本実施形態においては、停止モードでは、図15及び図16に示すように、燃料電池セルが正常であればモジュール電圧は単純に滑らかに下降する特性を有するので、単位時間当たりの電圧降下量ΔV/Δtが閾値αを超えた場合には、燃料電池セルの異常と判定し、異常対応制御を実行するようになっている。ここで、閾値αは、電圧降下が発生した直前のモジュール電圧Vfに基づいて設定される。
次に、図18及び図19により、起動モード時の異常対応制御について説明する。図18は本発明の一実施形態による燃料電池装置の起動モードにおける異常対策制御の内容(図17のS5のサブルーチン)を示すフローチャートであり、図19は本発明の一実施形態による燃料電池装置の異常対策制御における起動モード終了時電圧、最大発電電流、及び、燃料流量を示す図である。図18において、Sは各ステップを示す。
図18に示すように、先ず、S11において、電圧降下量ΔVが0.2Vfより大きいか否かを判定する。本実施形態においては、電圧降下量ΔVが0.2Vfを超えている場合には、燃料電池セルに深刻な破損が生じているとみなし、即、停止モードに移行するようにしている。一方、電圧降下量ΔVが0.1Vf〜0.2Vfの範囲であれば、ある程度の発電は可能とみなし、起動モードを継続するようにしている。以下、具体的に説明する。
電圧降下量ΔVが0.2Vfを超えている場合には、S12に進み、報知装置216(図9参照)により、燃料電池セルの故障を報知する。次に、S13に進み、表示装置214(図9参照)に燃料電池セルの故障を表示する。さらに、S14に進み、起動モードから停止モードに移行して、燃料電池装置を停止する。
一方、電圧降下量ΔVが0.2Vfを超えていない場合、即ち、電圧降下量ΔVが0.1Vf〜0.2Vfの範囲の場合には、S15に進み、報知装置216により、燃料電池セルの「セル性能劣化」を報知し、S6に進み、表示装置214により、「セル性能劣化」を表示する。
次に、S17に進み、発電用空気流量を増量して供給する(図13及び図14参照)。その後、S18に進み、モジュール電圧が正常時の電圧値に回復したか否かを判定する。モジュール電圧が回復した場合には、S19に進み、発電用空気流量の増量を停止し、S20に進みフラグF1をF1=1にセットする。F1=1は、起動モード終了までにモジュール電圧が回復し、発電用空気流量の増量を停止した状態を示している。
本実施形態においては、モジュール電圧の電圧降下量ΔVが0.1Vf〜0.2Vfの範囲の場合には、発電用空気流量を燃料電池セルが正常時の場合よりも増量し、剥離片(図11参照)を吹き飛ばして短絡解消を図るようにしている。これにより電圧が回復したら、発電用空気流量を正常時の場合に戻すようにしている。
次に、S21に進み、起動モードが終了か否か、具体的には、スタック温度が発電開始温度まで達したか否かを判定する。起動モード終了の場合には、S22に進み、F1=1か否かを判定する。F1=1ではない場合は、電圧降下が有り発電用空気流量を増量したにも係わらず、起動モード終了までに短絡が解消しなかった(電圧が回復しなかった)場合であるので、S23に進み、発電用空気流量の増量を停止する(図13及び図14参照)。なお、F1=1の場合には、既に、電圧回復が有り発電用空気流量の増量は停止されている。
このように、本実施形態においては、発電用空気流量を増量したにも係わらず、短絡が解消されず、電圧が回復しないまま、スタック温度が発電開始温度まで達した場合には、起動モードを終了する。また、増量していた発電用空気流量を燃料電池セルの正常時の流量に戻すようにしている。
次に、S24に進み、起動モード終了時の電圧Vgに基づき、発電モード開始時の最大発電電流を決定する。発電モード開始時の最大発電電流は、図19に示されているように、起動モード終了時の電圧Vgが小さい程、小さな値に設定されるようになっている。なお、正常時の起動モード終了時の電圧は、160V程度であるので、Vgが150V以上の場合には、最大発電電流は定格電流の7Aに設定し、一方、電圧降下が発生した場合には、最大発電電流は、この定格電流値よりも小さな値に設定されている。さらに、燃料流量Qoも、同様に、起動モード終了時の電圧Vgが小さい程、小さな値に設定されるようになっている。
次に、S25に進み、F2=1をセットする。このF2=1は、上述したように、起動モードにおける異常対応制御の実行履歴有りを示している。
次に、図20により、停止モード時の異常対応制御について説明する。図20は本発明の一実施形態による燃料電池装置の停止モードにおける異常対策制御の内容(図17のS9のサブルーチン)を示すフローチャートである。図20において、Sは各ステップを示す。
先ず、前提として、単位時間当たりの電圧降下量ΔV/Δtが閾値αを超えて、燃料電池セルの異常と判定された場合であるので、S31において、報知装置216により、燃料電池セルの「セル性能劣化」を報知し、S32に進み、表示装置214により、「セル性能劣化」を表示する。
次に、S33に進み、発電用空気流量を増量して供給する(図15及び図16参照)。その後、S34に進み、モジュール電圧が正常時の電圧値に回復したか否かを判定する。モジュール電圧が回復した場合には、S35に進み、発電用空気流量の増量を停止し、S36に進みフラグF3をF3=1にセットする。F3=1は、停止モード終了までに電圧回復し、発電用空気流量の増量を停止した状態を示している。
本実施形態においては、単位時間当たりの電圧降下量ΔV/Δtが閾値αを超えた場合には、発電用空気流量を燃料電池セルが正常時の場合よりも増量し、剥離片(図11参照)を吹き飛ばして短絡解消を図るようにしている。これにより電圧が回復したら、発電用空気流量を正常時の場合に戻すようにしている。
次に、S37に進み、停止モードが終了か否か判定する。停止モード終了の場合には、S38に進み、F3=1か否かを判定する。F3=1ではない場合は、電圧降下が有り発電用空気流量を増量したにも係わらず短絡が解消しない(電圧が回復しない)場合であるので、S39に進み、発電用空気流量の増量を停止する(図15及び図16参照)。なお、F3=1の場合には、既に、電圧回復が有り発電用空気流量の増量は停止されている。
このように、本実施形態においては、発電用空気流量を増量したにも係わらず、短絡が解消されず、電圧が回復しない場合には、起動モードを終了する。また、増量していた発電用空気流量を燃料電池セルの正常時の流量に戻すようにしている。
次に、S40に進み、F4=1をセットする。F4=1は、停止モードにおける異常対応制御の実行履歴有りを示すフラグである。
ここで、F4=1とセットされた場合には、燃料電池装置における次に実行される運転の起動モードにおいて、図17に示すように、過去に異常対応制御が実行されているので、S10からS5に進み、起動モード時において、電圧降下の有無や電圧降下量の大小に関係なく、異常対応制御が実行される。この起動モードにおける異常対応制御において、その後の発電モードにおける「最大発電電流」が決定されるようになっている(図18のS25参照)。
以上説明したように、本実施形態による燃料電池装置によれば、起動モード又は停止モードにおいて、モジュール電圧の電圧降下量ΔV及び/又は単位時間当たりの電圧降下量ΔV/Δtが所定量降下した場合に燃料電池セルが異常であると判定しているので、負荷追従する燃料電池装置であっても、正確に燃料電池セルの異常を異常を判定することができる。本実施形態によれば、さらに、燃料電池セルの異常を判定した場合に異常対応制御を実行するので、発電性能が低下した燃料電池モジュールに対応した運転を実行することが可能となる。
本実施形態による燃料電池装置によれば、燃料電池モジュールの電圧降下量に応じて、即ち、燃料電池セルの破損の程度に応じて、起動モードから停止モードに移行したり、起動モードを継続するような異なる異常対応制御を実行するようにしているので、その燃料電池セルに適した異常対応制御を実行することができる。
本実施形態による燃料電池装置によれば、起動モード又は停止モードにおいて、燃料電池セルの異常の判定を行った後も継続して燃料電池セルの異常を判定するようにしているので、一旦異常と判定された後にモジュール電圧が回復して異常が解消されるような場合であっても、確実に、燃料電池セルの破損を検出することができる。
本実施形態による燃料電池装置によれば、異常対応制御として、燃料電池セルの異常を報知して運転を停止させるようにしているので、燃料電池モジュール又は燃料電池セルの修理や交換を使用者らに促すことができる。
本実施形態による燃料電池装置によれば、燃料電池モジュールの電圧降下量が所定値よりも大きい場合、即ち、燃料電池セルの破損の程度が大きい場合には、運転を停止して燃料電池セルの修理や交換を促して発電性能の回復を図ることができ、一方、燃料電池モジュールの電圧降下量が所定値よりも小さい場合、即ち、燃料電池セルの破損の程度が小さい場合には、わずかに性能低下しながらも、発電を行うことができる。
本実施形態による燃料電池装置によれば、燃料電池モジュールの電圧降下量が所定値よりも小さく運転を継続する場合は、その後に実行される発電モード(停止モードにおいて燃料電池セルが異常であると判定された場合には、燃料電池装置の次の運転における起動モード後の「発電モード」を意味する)における最大発電量を燃料電池セルが正常な場合の最大発電量よりも下げるようにしたので、発電により生じる更なる燃料電池セルへのダメージを軽減することができる。
本実形態による燃料電池装置においては、異常対応制御において、反応ガスである燃料ガス又は発電用空気の供給量を燃料電池セルが正常な時の供給量よりも増量させるようにしたので、この増加した反応ガスにより、燃料電池セル間を短絡している剥離片等を吹き飛ばし、短絡解消及び電圧回復を図ることができる。
1 燃料電池装置
4 燃料電池セル
5 改質器
30 燃料電池セルユニット
90 燃料電池セルスタック
102 燃料電池モジュール
104 補機ユニット
110 剥離片
124 水供給源
128 水供給ユニット
130 燃料供給源
138 燃料流量供給ユニット
140 空気供給源
144 空気流量調整ユニット
154 インバータ
210 制御部
214 表示装置
216 報知装置
226 電力状態検出センサ
上記の目的を達成するために、本発明は、負荷追従して発電量を変更することができる燃料電池装置において、固体酸化物形の複数の燃料電池セルを備えた燃料電池モジュールと、発電反応に使用される反応ガスを上記燃料電池セルに供給する反応ガス供給手段と、燃料電池モジュールにて発生するモジュール電圧を検出する電圧検出手段と、反応ガス供給手段を制御して、所定電力の発電が可能な発電開始温度まで燃料電池セルを昇温させる起動モード、この起動モードの実行後に負荷追従しながら上記燃料電池モジュールより電力を出力する発電モード、この発電モードの実行後に上記燃料電池セルを冷却する停止モードを実行する制御手段と、を有し、制御手段は、起動モードにおいてモジュール電圧が所定量降下したとき、又は、停止モードにおいてモジュール電圧の単位時間当たりの降下量が所定の閾値を超えたとき、燃料電池セルが異常であると判定して異常対応制御を実行することを特徴としている。
破損の無い正常な固体酸化物形の燃料電池セルであれば、燃料電池モジュールのモジュール電圧は、燃料電池セルの温度に依存して上昇(起動時)または下降(停止時)する。また、固体酸化物形の燃料電池セルは、発電時は例えば600〜700℃程度という高温になる。したがって、常温からその高温まで昇温させる起動モード、または、その高温から常温まで冷却する停止モードでは、燃料電池モジュールに出入する熱流束が大きくなるため、起動モード及び停止モード実行中の燃料電池モジュールのモジュール電圧は、外気温度変動等の外乱の影響を殆ど受けることなく、安定的に上昇又は下降する。したがって、燃料電池モジュールの電圧降下量に基づいて燃料電池セルの異常を判定する場合には、起動モード又は停止モードの実行中であれば、精度良く行うことが可能となる。この結果、本発明によれば、発電モードである負荷追従時には検出困難な燃料電池セル外表面の剥離・短絡等の異常を、検出することができる(本発明者らが見出した知見)。
このため、上述したように構成された本発明によれば、制御手段が、起動モードにおいてモジュール電圧が所定量降下したとき、又は、停止モードにおいてモジュール電圧の単位時間当たりの降下量が所定の閾値を超えたとき、燃料電池セルが異常であると判定しているので、負荷追従する燃料電池装置であっても、正確に燃料電池セルの異常を判定し、異常対応制御を実行するので、発電性能が低下した燃料電池モジュールに対応した運転を実行することが可能となる。
本発明において、好ましくは、制御手段による異常対応制御は、燃料電池モジュールの電圧降下量が所定値よりも大きい場合は運転を停止し、所定値よりも小さい場合は運転を継続する。
このように構成された本発明においては、燃料電池モジュールの電圧降下量が所定値よりも大きい場合、即ち、燃料電池セルの破損の程度が大きい場合には、運転を停止して燃料電池セルの修理や交換を促して発電性能の回復を図ることができ、一方、燃料電池モジュールの電圧降下量が所定値よりも小さい場合、即ち、燃料電池セルの破損の程度が小さい場合には、わずかに性能低下しながらも、発電を行うことができる。
上記の目的を達成するために、本発明は、負荷追従して発電量を変更することができる燃料電池装置において、内側の電極層と、外側の電極層と、内側の電極層と外側の電極層の間に配置された電解室層とを有する固体酸化物形の複数の燃料電池セルがそれぞれ隣接して配置された燃料電池モジュールと、発電反応に使用される反応ガスを燃料電池セルに供給する反応ガス供給手段と、燃料電池モジュールにて発生するモジュール電圧を検出する電圧検出手段と、反応ガス供給手段により燃料電池セルへ供給する反応ガスの供給量を制御しながら所定電力の発電が可能な発電開始温度まで燃料電池セルを昇温させる起動モード、この起動モードの実行後に負荷追従しながら燃料電池モジュールより電力を出力する発電モードを実行する制御手段と、を有し、制御手段は、起動モードにおいて、無負荷でモジュール電圧の値が上昇している状態から急激に所定量降下したとき、燃料電池セルが異常であると判定して異常対応制御を実行することを特徴としている。
破損の無い正常な固体酸化物形の燃料電池セルであれば、燃料電池モジュールのモジュール電圧は、燃料電池セルの温度に依存して上昇(起動時)する。また、固体酸化物形の燃料電池セルは、発電時は例えば600〜700℃程度という高温になる。したがって、常温からその高温まで昇温させる起動モードでは、燃料電池モジュールに出入する熱流束が大きくなるため、起動モード実行中の燃料電池モジュールのモジュール電圧は、外気温度変動等の外乱の影響を殆ど受けることなく、安定的に上昇する。したがって、燃料電池モジュールの電圧降下量に基づいて燃料電池セルの異常を判定する場合には、起動モードの実行中であれば、精度良く行うことが可能となる。この結果、本発明によれば、発電モードである負荷追従時には検出困難な燃料電池セル外表面の剥離・短絡等の異常を、検出することができる(本発明者らが見出した知見)。
このため、上述したように構成された本発明によれば、制御手段が、起動モードにおいて、無負荷でモジュール電圧の値が上昇している状態から急激に所定量降下したとき、燃料電池セルが異常であると判定しているので、負荷追従する燃料電池装置であっても、正確に燃料電池セルの異常を判定し、異常対応制御を実行するので、発電性能が低下した燃料電池モジュールに対応した運転を実行することが可能となる。
本発明において、好ましくは、制御手段は、起動モードにおいて、燃料電池セルの異常の判定を行った後も継続して燃料電池セルの異常を判定する。
このように構成された本発明においては、燃料電池セルの異常の判定を行った後も継続して燃料電池セルの異常を判定するようにしているので、一旦異常と判定された後にモジュール電圧が回復して異常が解消されるような場合であっても、確実に、燃料電池セルの破損を検出することができる。

Claims (7)

  1. 負荷追従して発電量を変更することができる燃料電池装置において、
    固体酸化物形の複数の燃料電池セルを備えた燃料電池モジュールと、
    発電反応に使用される反応ガスを上記燃料電池セルに供給する反応ガス供給手段と、
    上記燃料電池モジュールにて発生するモジュール電圧を検出する電圧検出手段と、
    上記反応ガス供給手段を制御して、所定電力の発電が可能な発電開始温度まで上記燃料電池セルを昇温させる起動モード、この記起動モードの実行後に負荷追従しながら上記燃料電池モジュールより電力を出力する発電モード、この発電モードの実行後に上記燃料電池セルを冷却する停止モードを実行する制御手段と、を有し、
    上記制御手段は、上記起動モード又は上記停止モードにおいて、上記モジュール電圧が所定量降下したとき上記燃料電池セルが異常であると判定して異常対応制御を実行することを特徴とする燃料電池装置。
  2. 上記制御手段は、上記燃料電池モジュールの電圧降下量に応じて、異なる異常対応制御を実行する請求項1に記載の燃料電池装置。
  3. 上記制御手段は、上記起動モード又は上記停止モードにおいて、上記燃料電池セルの異常の判定を行った後も継続して上記燃料電池セルの異常を判定する請求項1又は請求項2に記載の燃料電池装置。
  4. 上記制御手段による異常対応制御は、上記燃料電池セルの異常を報知して運転を停止させることである請求項1乃至3の何れか1項に記載の燃料電池装置。
  5. 上記制御手段は、上記燃料電池モジュールの電圧降下量が所定値よりも大きい場合は運転を停止し、上記所定値よりも小さい場合は運転を継続する請求項1乃至4の何れか1項に記載の燃料電池装置。
  6. 上記制御手段は、上記燃料電池モジュールの電圧降下量が上記所定値よりも小さく運転を継続する場合は、その後に実行される上記発電モードにおける最大発電量を上記燃料電池セルが正常な場合の最大発電量よりも下げるようにした請求項5に記載の燃料電池装置。
  7. 上記制御手段の異常対応制御は、上記反応ガスの供給量を上記燃料電池セルが正常な時の供給量よりも増量させるようにしたものである請求項1に記載の燃料電池装置。
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