JP2011167875A - 圧電アクチュエータ及び圧電アクチュエータの製造方法 - Google Patents

圧電アクチュエータ及び圧電アクチュエータの製造方法 Download PDF

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敦 伊藤
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Abstract

【課題】見かけ上の圧電特性の低下を抑制する。
【解決手段】圧電アクチュエータ32は、積層された上部圧電層40及び下部圧電層41と、上部圧電層40の上面に配置された複数の個別電極43と、上部圧電層40と下部圧電層41の間に配置された第1共通電極44及び第2共通電極45と、接着剤42を介して下部圧電層41と接着された金属膜46とを有している。下部圧電層41の第1共通電極44と重なる部分には、凹部41aが形成されている。個別電極43は所定の駆動電位とグランド電位のいずれかの電位が選択的に付与され、第1共通電極44は駆動電位に保持され、第2共通電極45はグランド電位に保持される。接着剤42は、下部圧電層41よりも誘電率の低い接着剤であり、下部圧電層41と金属膜46を接着している。また、下部圧電層41の凹部41aにも接着剤42が充填されている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、圧電アクチュエータ及びその製造方法に関する。
従来から、様々な技術分野において、圧電層に電界が作用したときの圧電層の変形(圧電歪み)を利用して対象を駆動する圧電アクチュエータが用いられている。このような圧電アクチュエータは、一般的に、積層された複数の圧電層と、これら複数の圧電層間や圧電層の表面に配置された多数の電極からなり、2つの電極に挟まれた圧電層に活性部が形成されているが、その中には、2つの圧電層の間にグランド電位と異なる定電位に保持される内部電極が設けられているものがある。
例えば、特許文献1の図16に記載のインクジェットヘッド用の圧電アクチュエータは、2枚の圧電層が積層されており、これら2枚の圧電層のうち上側の圧電層にグランド電位と所定の正電位のいずれかの電位が選択的に付与される個別電極が配置され、2つの圧電層の間には、それぞれ重ならないように上記正電位に保持される内部電極とグランド電位に保持される内部電極が配置されている。そして、個別電極とそれぞれの内部電極は互いに対向しており、これらの電極にそれぞれ挟まれた圧電層部分が分極処理され、電界の作用により変形する活性部となっている。また、一方で、特許文献2には、金属製の振動板を備えた圧電アクチュエータが記載されている。
特開2009−96173号公報(図16) 特開2009−208223号公報
ここで、特許文献1に記載の圧電アクチュエータに対して、特許文献2の金属製の振動板を配置すると、2つの圧電層の間に配置された第1電極は正電位に保持されていることから、第1電極と振動板の間の圧電層に電圧がかかり、この圧電層部分が収縮してしまう。その影響でその上に位置する活性部にも圧縮力が作用し、活性部の変形が抑制され、活性部の見かけ上の圧電特性が低下してしまう。
そこで、本発明の目的は、正電位が付与される内部電極と圧電層表面の金属膜との間に配置された圧電層の変形を抑制するとともに、見かけ上の圧電特性の低下を抑制する圧電アクチュエータ及び圧電アクチュエータの製造方法を提供することである。
本発明の圧電アクチュエータは、厚み方向に積層された複数の圧電層と、前記複数の圧電層のうちいずれか2枚の圧電層間に配置され、グランド電位と異なる第1電位が付与される第1電極と、前記複数の圧電層の積層方向における前記第1電極よりも一方側に配置され、前記第1電位と異なる第2電位が付与される第2電極と、前記第1電極と前記第2電極の間に挟まれた前記圧電層に形成され、分極処理された活性部と、前記複数の圧電層の前記積層方向における前記第1電極よりも他方側の表面に配置された金属膜と、を備えており、前記第1電極に対して前記活性部と反対側にあり、前記金属膜と接触する圧電層には、前記積層方向に関して前記第1電極と重なる部分に、前記金属膜が配置される表面側から凹んだ凹部が形成されており、前記第1電極と前記金属膜に挟まれた前記凹部には、前記圧電層よりも誘電率の低い充填剤が充填されている。
本発明の圧電アクチュエータによると、グランド電位と異なる第1電位が付与された第1電極と金属膜との間には電圧がかかるが、第1電極と金属膜の間には、凹部が形成された圧電層以外に、凹部に充填された圧電層よりも誘電率の低い充填剤が配置されているため、圧電層にかかる電圧を低くして、この圧電層に生じる収縮を緩和することで、第1電極と第2電極とに挟まれた圧電層の活性部に生じる圧縮力を緩和して、活性部の見かけ上の圧電特性が低下するのを抑制することができる。
また、前記充填剤は、前記圧電層と前記金属膜を接着する接着剤であることが好ましい。これによると、圧電層と金属膜を接着しながら、凹部に誘電率の低い材料を充填することができる。
さらに、前記第2電位はグランド電位であり、前記第1電極は、前記積層方向に関して前記第2電極の一部と対向し、前記第1電位に保持されており、平面視で前記第1電極と重ならない領域において、前記複数の圧電層の前記積層方向における前記第2電極と異なる位置に配置され、前記積層方向に関して前記第2電極の一部と対向し、グランド電位に保持される第3電極をさらに備えており、前記第2電極は、グランド電位と前記第1電位のいずれかの電位が選択的に付与されることが好ましい。これによると、第3電極はグランド電位であるため、第3電極と金属膜の間の圧電層に電圧が印加され、収縮が生じることはない。一方、第1電位の第1電極と金属膜との間には電圧がかかるため、第1電極と金属膜の間に、凹部が形成された圧電層以外に、凹部に充填された圧電層よりも誘電率の低い充填剤が配置されることで、この圧電層にかかる電圧を低くし、圧電層に生じる収縮を緩和している。
このとき、前記第3電極の厚みは、前記第1電極よりも厚いことが好ましい。これによると、第3電極の厚みを厚くすることで、グランド電位に保持される第3電極の電気抵抗を大きくすることなく、平面視したときの第3電極の面積を小さくすることができる。
本発明の圧電アクチュエータの製造方法は、厚み方向に積層された2枚の圧電層と、前記2枚の圧電層間に配置され、グランド電位と異なる第1電位に保持される第1電極と、前記2枚の圧電層のうち一方の圧電層の表面に配置され、前記第1電位とグランド電位のいずれかの電位が選択的に付与される第2電極と、前記2枚の圧電層間に配置され、前記第1電極と重ならない領域において、前記一方の圧電層を挟んで、前記第2電極の一部と対向し、グランド電位に保持される第3電極と、を有する圧電アクチュエータの製造方法であって、前記2枚の圧電層を、その間に前記第1電極及び前記第1電極よりも厚さの厚い前記第3電極を挟んで積層し、押圧しながら焼成することで、前記2枚の圧電層のうち他方の前記圧電層の厚み方向に関して前記第1電極と重なる部分に表面側から凹んだ凹部を形成する積層工程と、前記他方の圧電層の凹部が形成された表面全域に、前記圧電層よりも誘電率の低い接着剤を塗布し、金属膜と接着する接着工程と、を備えている。
本発明の圧電アクチュエータの製造方法によると、グランド電位と異なる第1電位が付与される第1電極と金属膜との間の圧電層には、積層工程において、凹部が形成され、接着工程において、この凹部に圧電層よりも誘電率の低い接着剤が充填される。これにより、第1電位の第1電極と金属膜との間の圧電層にかかる電圧を低くすることができ、この圧電層に生じる収縮を緩和して、第1電極と第2電極とに挟まれた圧電層の活性部に生じる圧縮力を緩和することで、活性部の見かけ上の圧電特性が低下するのを抑制することができる。
第1電位が付与された第1電極と金属膜との間において、圧電層に形成された凹部に、圧電層よりも誘電率の低い充填剤を配置することで、第1電極と金属膜の間の圧電層にかかる電圧を低くして、この圧電層に生じる収縮を緩和することができ、第1電極と第2電極とに挟まれた圧電層の活性部に生じる圧縮力を緩和して、活性部の見かけ上の圧電特性が低下するのを抑制することができる。
本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。 インクジェットヘッドの平面図である。 インクジェットヘッドの各圧電層表面の部分拡大図であり、(a)は上部圧電層表面の部分拡大図であり、(b)は下部圧電層表面の部分拡大図である。 インクジェットヘッドの各断面図であり、(a)は図3(a)のA−A線断面図であり、(b)は図3(a)のB−B線断面図である。 圧電アクチュエータの製造過程を示す工程図であり、(a)は積層工程であり、(b)は接着工程である。 変形例1におけるインクジェットヘッドの断面図である。 変形例2及び変形例3におけるインクジェットヘッドの断面図である。 変形例4及び変形例5におけるインクジェットヘッドの断面図である。 変形例6におけるインクジェットヘッドの断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。図1に示すように、プリンタ1は、キャリッジ2、インクジェットヘッド3、搬送ローラ4などを備えている。
キャリッジ2は、走査方向(図1の左右方向)に往復移動する。インクジェットヘッド3は、キャリッジ2の下面に取り付けられており、その下面に形成されたノズル15(図4(a)参照)からインクを噴射する。搬送ローラ4は、記録用紙Pを紙送り方向(図1の手前方向)に搬送する。そして、プリンタ1においては、搬送ローラ4によって紙送り方向に搬送される記録用紙Pに、キャリッジ2とともに走査方向に往復移動するインクジェットヘッド3のノズル15からインクが噴射されることにより、記録用紙Pに印刷が行われる。また、印刷が完了した記録用紙Pは、搬送ローラ4によって紙送り方向に排出される。
次に、インクジェットヘッド3について詳細に説明する。図2は、インクジェットヘッドの平面図である。図3は、インクジェットヘッドの各圧電層表面の部分拡大図であり、(a)は上部圧電層表面の部分拡大図であり、(b)は下部圧電層表面の部分拡大図である。なお、図3(a)、(b)において、ハッチングされた領域は電極が形成されている領域を示している。図4は、インクジェットヘッドの各断面図であり、(a)は図3(a)のA−A線断面図であり、(b)は図3(a)のB−B線断面図である。
図2〜図4に示すように、インクジェットヘッド3は、ノズル15や圧力室10を含むインク流路が形成された流路ユニット31と、この流路ユニット31の上面に配置された圧電アクチュエータ32とを有している。
まず、流路ユニット31について説明する。図2に示すように、流路ユニット31の上面には、インクジェットヘッド3で使用される4色のインク(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)がそれぞれ供給される4つのインク供給口9が設けられている。そして、流路ユニット31内には、インク供給口9に接続されたインク流路が形成されている。
また、図4(a)、(b)に示すように、流路ユニット31は、互いに積層された4枚のプレート11〜14で構成されており、この流路ユニット31には、インク供給口9に接続されたマニホールド16と、マニホールド16に連通した複数の圧力室10と、複数の圧力室10にそれぞれ連通する複数のノズル15が形成されている。
マニホールド16は、インク供給口9から紙送り方向(図4(a)の紙面垂直方向)に延在している。図3(a)に示すように、複数の圧力室10は、それぞれ、走査方向を長手方向とする略楕円形の平面形状を有する。また、図2に示すように、複数の圧力室10が紙送り方向に延在するマニホールド16に沿って配列されることで、1つの圧力室列8が構成されている。さらに、走査方向に関して隣接する2つの圧力室列8によって1つの圧力室群7が構成され、流路ユニット31には、走査方向に並んだ合計5つの圧力室群7が設けられている。なお、5つの圧力室群7のうち、図2中右側に位置する2つの圧力室群7は、インク供給口9からブラックインクが供給される、ブラック用の圧力室群7である。また、図2中左側に位置する3つの圧力室群7は、3つのインク供給口9からそれぞれ3色のカラーインク(イエロー、マゼンタ、シアン)が供給される、カラー用の圧力室群7である。
複数の圧力室10にそれぞれ連通する複数のノズル15は、流路ユニット31の下面(最下層に位置するプレート14の下面)に開口している。また、図示は省略するが、これら複数のノズル15も、複数の圧力室10と同様に配列されており、図2中右側には、2つの圧力室群7にそれぞれ対応した、ブラックインクを噴射する2つのノズル群が配置され、図2中左側には、3つの圧力室群7にそれぞれ対応した、3色のカラーインク用を噴射する3つのノズル群が配置されている。
そして、図4(a)に示すように、流路ユニット31内には、インク供給口9に接続されたマニホールド16から分岐して、圧力室10を経てノズル15に至る、複数の個別インク流路17が形成されている。
次に、圧電アクチュエータ32について説明する。圧電アクチュエータ32は、図4(a)、(b)に示すように、上部圧電層40と、下部圧電層41と、複数の個別電極43と、第1共通電極44と、第2共通電極45と、接着剤42と、金属膜46とを有している。
上部圧電層40及び下部圧電層41は、それぞれ、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との混晶であるチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする強誘電性の圧電材料によって形成されており、互いに積層された状態で、複数の圧力室10を覆うように流路ユニット31の上面に配置されている。上部圧電層40及び下部圧電層41の厚みは、それぞれ20μm程度となっている。また、下部圧電層41の複数の圧力室10の短手方向(図4(b)における左右方向)に関する中央部とそれぞれ対向する部分には、上部圧電層40とは反対の表面側から1μm程度凹んだ凹部41aが形成されている。
複数の個別電極43は、上部圧電層40の上面における、複数の圧力室10とそれぞれ対向する領域に設けられ、上部圧電層40の上面において平面的に配置されている。図3(a)に示すように、各個別電極43は、圧力室10とほぼ同じ平面形状を有し、上部圧電層40の上面の、1つの圧力室10と対向する領域全体に設けられている。また、各個別電極43からは、圧力室10と対向しない領域へ、個別電極43を図示しないドライバICを実装するフレキシブル配線基板(FPC)と接続するための接点部43aが引き出されている。そして、個別電極43には、ドライバICから所定の駆動電位(例えば、20V)とグランド電位のいずれかの電位が選択的に付与される。
第1共通電極44は、上部圧電層40と下部圧電層41との間に配置されている。この第1共通電極44は、複数の圧力室10の短手方向(図4(b)における左右方向)に関する中央部とそれぞれ対向する複数の電極部分44aを含んでいる。また、電極部分44aは、上部圧電層40を挟んで個別電極43と対向している。さらに、図3(b)に示すように、複数の電極部分44aは互いに導通している。そして、第1共通電極44は、ドライバICに接続され、常に前記駆動電位に保持される。
第2共通電極45は、上部圧電層40と下部圧電層41との間に、平面視で第1共通電極44とは重ならずに配置されている。この第2共通電極45は、複数の圧力室10の短手方向端部とそれぞれ対向する複数の電極部分45aを含んでいる。また、電極部分45aは、上部圧電層40及び下部圧電層41を挟んで個別電極43と対向している。さらに、図3(b)に示すように、複数の電極部分45aは互いに導通している。そして、第2共通電極45は、ドライバICに接続され、常にグランド電位に保持される。
また、上部圧電層40の、個別電極43と第1共通電極44の電極部分44aとに挟まれた圧電層部分(図4(b)における圧力室10の中央部と対向する部分:第1活性部35という)は、あらかじめその厚み方向に分極されている。また、上部圧電層40の、個別電極43と第2共通電極45の電極部分45aとに挟まれた圧電層部分(図4(b)における圧力室10の左右両端部と対向する部分:第2活性部36という)も、あらかじめその厚み方向に分極されている。このように、第1活性部35と第2活性部36は、それぞれ上部圧電層40に形成されており、同一平面上に配置されている。下部圧電層41には活性部は形成されておらず、振動板として機能し、この下部圧電層41の凹部41aは、平面視で少なくとも第1共通電極44の電極部分44aと重なっている。また、個別電極43と第1共通電極44は同じ厚みとなっており、第2共通電極45はこれらの電極43、44に比べて2倍の厚みとなっている。
金属膜46は、ステンレス鋼などの金属材料からなり、厚さ10μm程度となっており、複数の圧力室10を覆うように、流路ユニット31の上面に配置されている。金属膜46は、圧電アクチュエータ32の振動板として機能するとともに、圧力室10内のインクと接触するが、金属材料からなるため、インクが浸透しにくく、下部圧電層41に圧力室10内のインクが接触することを防止する隔離膜としても機能する。また、金属膜46は、グランド電位に保持されている。
接着剤42は、下部圧電層41よりも誘電率の低い接着剤である、例えば、エポキシ系の熱硬化性接着剤からなり、下部圧電層41と金属膜46を接着している。また、下部圧電層41の凹部41aにも接着剤42が充填されている。
以上説明した圧電アクチュエータ32の、インク噴射時における動作について述べる。インクを噴射しない待機状態においては、複数の個別電極43にはそれぞれグランド電位が付与されている。また、第1共通電極44は常に駆動電位に保持されるとともに、第2共通電極45は常にグランド電位に保持されている。したがって、待機状態では、個別電極43と第1共通電極44の間に電圧が印加されることになり、電極43、44の間に挟まれる上部圧電層40の第1活性部35に厚み方向の電界が作用する。この電界の方向は第1活性部35の分極方向と平行であるから、この第1活性部35は厚み方向と直交する面方向に収縮する。これにより、圧電層40、41の圧力室10と対向する部分が、圧力室10側(図4(b)における下側)に凸となるように変形した状態となっている。このとき、圧力室10は、圧電層40が変形していない状態と比較して、その容積が小さくなっている。
この状態から、ある個別電極43の電位がグランド電位から駆動電位に切り換えられると、この個別電極43と第1共通電極44の間に電圧が印加されなくなり、変形していた第1活性部35が元に戻る。同時に、個別電極43と第2共通電極45との間には電圧が印加されることになるため、電極43、45の間に挟まれる上部圧電層40の第2活性部36に厚み方向の電界が作用する。この電界の方向は第2活性部36の分極方向と平行であるから、第2活性部36は厚み方向と直交する面方向に収縮する。これにより、圧電層40、41の圧力室10の略中央部と対向する部分が上方に引っ張られることとなり、圧電層40、41の圧力室10と対向する部分は全体として圧力室10と反対側(図4(b)における上側)に凸となるように変形して、圧力室10の容積が増加する。
その後、個別電極43の電位が再びグランド電位に戻されると、個別電極43と第2共通電極45の間に電圧が印加されなくなり、第2活性部36の変形が元に戻る。同時に、第1活性部35が再び面方向に収縮して、圧電層40、41の圧力室10と対向する部分が全体として圧力室10側に凸となる。このときに、圧力室10の容積が大きく減少するため、圧力室10内のインクの圧力が増加して、圧力室10に連通するノズル15からインクが噴射される。
また、上述したようにして圧電アクチュエータ32を駆動させる場合、個別電極43の電位をグランド電位から駆動電位に切り換えたときには、第1活性部35が収縮した状態から収縮前の状態に伸長すると同時に、第2活性部36が収縮するため、第1活性部35の伸長が第2活性部36の収縮に一部吸収される。一方、個別電極43の電位を駆動電位からグランド電位に戻したときには、第1活性部35が収縮するとともに、第2活性部36が収縮前の状態まで伸長するため、第1活性部35の収縮が第2活性部36の伸長によって一部吸収される。
以上のことから、第1活性部35と第2活性部36の駆動するタイミングが交互になり、圧電層40、41の圧力室10と対向する部分の変形が、他の圧力室10と対向する部分に伝達して当該他の圧力室10に連通するノズル15からのインクの噴射特性が変動してしまう、いわゆるクロストークを抑制することができる。
また、仮に、金属膜46を挟まずに、下部圧電層41が流路ユニット31の圧力室10が形成されたプレート11に接合されていると、第1共通電極44は常に駆動電位に保持されているため、第1共通電極44から漏れ出した電界が下部圧電層41を介して圧力室10内のインクに流れ出て、インクが帯電してしまう。インクが帯電すると、ノズル15から噴射されたインクの直進性が損なわれてしまう。そこで、下部圧電層41とプレート11の間にグランド電位に保持された金属膜46を挟むことで、第1共通電極44に印加された電圧による電界は金属膜46で遮断され、圧力室10内のインクが帯電するのを防止することができる。
一方、流路ユニット31のプレート11と下部圧電層41の間に金属膜46を配置すると、第1共通電極44と金属膜46の間に電圧が印加されることになり、電極44、46の間に挟まれる下部圧電層41の部分に電界が作用する。すると、この活性部の形成されていない下部圧電層41の第1共通電極44と金属膜46に挟まれた不要な部分は、高電圧が印加されて、収縮してしまう。そして、この下部圧電層41の収縮する部分は、平面視で第1活性部35と重なる部分であるため、第1活性部35に収縮力が作用することになり、第1活性部35の変形を拘束し、第1活性部35の見かけ上の圧電特性が低下してしまう原因となる。
そこで、本実施形態では、下部圧電層41の、第1共通電極44と対向する部分を含む複数の圧力室10の短手方向(図4(b)における左右方向)に関する中央部とそれぞれ対向する部分に凹部41aが形成され、この凹部41aに接着剤42が充填されている。したがって、第1共通電極44と金属膜46に挟まれ、電圧が印加される部分は、下部圧電層41の凹部41aが形成された部分と凹部41aに充填された接着剤42となる。
そして、下部圧電層41の誘電率εが非常に高い(比誘電率で約2000)のに対して、エポキシ系の熱硬化性接着剤である接着剤42の誘電率εは低い(比誘電率で約10)。そのため、凹部41aが形成された下部圧電層41と凹部41aに充填された接着剤42の厚みと、下部圧電層41と接着剤42の誘電率との関係から、例えば、下部圧電層41には、駆動電位とグランド電位の間の20Vのうち1V程度がかかり、接着剤42に残りの19V程度がかかることになる。このように、平面視で第1活性部35と重なる下部圧電層41の部分にかかる電圧を低くすることで、下部圧電層41の収縮を緩和でき、第1活性部35に生じる圧縮力を緩和し、第1活性部35の見かけ上の圧電特性が低下するのを抑制することができる。
また、第1共通電極44と金属膜46に挟まれた下部圧電層41の部分にかかる電圧を低くするだけならば、下部圧電層41に凹部41aを形成せずに、下部圧電層41と金属膜46の間の接着剤42全体の厚みを厚くするだけでも実現可能である。しかしながら、これでは、接着剤42の厚みが厚いことで、圧電アクチュエータ32の駆動時における第1活性部35及び第2活性部36の変形までも阻害することになる。
そこで、平面視で第1共通電極44と重なり、電圧がかかる下部圧電層41の部分だけに凹部41aを形成して接着剤42の厚みを厚くし、電圧が印加されることのない他の下部圧電層41の部分については、接着剤42の厚みを薄くすることで、圧電アクチュエータ32の全域にわたって接着剤42の厚みが厚いものに対して、圧電アクチュエータ32の駆動時における第1活性部35及び第2活性部36の変形阻害を抑制することができる。
なお、本実施形態においては、第1共通電極44が本発明における第1電極に相当し、個別電極43が本発明における第2電極に相当し、第2共通電極45が本発明における第3電極に相当する。
次に、圧電アクチュエータ32の製造方法について図5を参照して説明する。図5は、圧電アクチュエータの製造過程を示す工程図であり、(a)は積層工程であり、(b)は接着工程である。
図5(a)に示すように、まず、圧電セラミックスからなる2枚のグリーンシートのうち一方のグリーンシートの表面に個別電極43を形成し、他方のグリーンシートの表面に第1共通電極44及び第2共通電極45を形成する。個別電極43及び第1共通電極44は、スクリーン印刷により1度だけ塗られて形成される。第2共通電極45は、スクリーン印刷により2度塗りされて、個別電極43及び第1共通電極44に比べて、2倍の厚みにする。そして、一方のグリーンシートの表面に形成された個別電極43が露出し、他方のグリーンシートの表面に形成された第1共通電極44及び第2共通電極45が2枚のグリーンシートに挟まれるように積層し、両面から押圧しながら所定の温度で焼成する(積層工程)。
すると、第2共通電極45は、第1共通電極44よりも厚みが厚くなっているため、積層したグリーンシートを押圧したときに、第2共通電極45と対向する部分が、第1共通電極44と対向する部分より強く押圧されることになる。そして、グリーンシートの第2共通電極45と対向する部分は、第1共通電極44と対向する部分よりも密度が高くなる。このように密度の異なる部分が存在するグリーンシートを焼成すると、グリーンシートの第1共通電極44と対向する部分は、第2共通電極45と対向する部分に比べて、密度が低いため、グリーンシート内に含まれるバインダが気化して、結晶構造を形成するときの収縮量が大きくなる。したがって、グリーンシートが焼成して形成された下部圧電層41には、第2共通電極45と対向しない部分(少なくとも第1共通電極44と対向する部分)に電極44、45が形成されていない側から凹んだ凹部41aが形成される。
そして、図5(b)に示すように、下部圧電層41の表面にエポキシ系の熱硬化剤を塗布し、金属膜46を押圧接着して(接着工程)、圧電アクチュエータ32を製造する。すると、下部圧電層41と金属膜46が接合されるとともに、下部圧電層41の凹部41a内に接着剤42が充填される。
こうして製造された圧電アクチュエータ32は、上述したように、第1共通電極44に駆動電位、金属膜46にグランド電位が付与されて、第1共通電極44と金属膜46に挟まれた下部圧電層41の部分に不要な電圧がかかっても、凹部41aの誘電率の低い接着剤42に大部分の電圧を印加させて、平面視で第1活性部35と重なる下部圧電層41の部分に印加される電圧を低くすることで、下部圧電層41の収縮を緩和でき、第1活性部35に生じる圧縮力を緩和し、第1活性部35の見かけ上の圧電特性が低下するのを抑制することができる。
また、第1共通電極44は、複数の電極部分44aが互いに導通していることもあり、総面積が比較的広い。このとき、第1共通電極44と金属膜46に挟まれた下部圧電層41の部分に20Vもの高電圧がかかっていると、下部圧電層41にマイグレーションが起きやすい。一方、本実施形態においては、凹部41aに接着剤42が充填されていることで、第1共通電極44と金属膜46に挟まれた下部圧電層41の部分にかかる電圧が1V程度と非常に小さい値となり、マイグレーションを起きにくくすることができる。
さらに、下部圧電層41の第1共通電極44と対向する部分に凹部41aを形成するために、第1共通電極44に比べて、第2共通電極45の厚みを厚くしている。第2共通電極45は、複数の電極部分45aが導通した共通の電極であるため、電気抵抗をできるだけ小さくしたい。そこで、厚みを厚くして、電気抵抗を小さくすることで、平面視での第2共通電極45の面積を小さくすることができる。そして、第2共通電極45の面積を小さくすることで、他の電極(例えば、第1共通電極44)のパターンの引き回しが容易になったり、圧電アクチュエータ32自体を小型化することが可能となる。
また、上述したように、第1共通電極44と金属膜46に挟まれた下部圧電層41の部分にかかる電圧を低くするだけならば、下部圧電層41に凹部41aを形成せずに、下部圧電層41と金属膜46の間の接着剤42全体の厚みを厚くするだけでも実現可能である。しかしながら、これでは、接着工程において、下部圧電層41と金属膜46を接着するときに、面方向に関して接着剤42の厚みばらつきが大きくなり、活性部ごとの変形量にばらつきが生じてしまう。そこで、第2共通電極45の厚みを第1共通電極44よりも厚くして、これらの電極44、45を挟んだ2枚のグリーンシートを押圧して焼成することで、下部圧電層41の第1共通電極44と対向する部分だけに凹部41aを形成しているため、凹部41aの接着剤42の厚みを容易に厚くすることができ、これにより、残りの部分に関しては、接着剤42の厚みを薄くすることができ、活性部ごとの変位量のばらつきを抑制することができる。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。ただし、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
本発明は、以下のような構成の圧電アクチュエータにも適用可能である。2つの圧電層の間にグランド電位とは異なる電位が付与された内部電極が配置されており、この内部電極が、グランド電位が付与された電極を挟まずに、圧電層を介して金属膜と対向している場合には、この内部電極と重なり、金属膜と隣接する圧電層の部分に凹部を形成して、圧電層よりも誘電率の低い接着剤を充填することで、本発明の効果を奏する。以下、一例として図6〜9を参照して説明する。
1)図6に示すように、本実施形態とは、個別電極43と第1共通電極44及び第2共通電極45の配置が逆となっており、上部圧電層40と下部圧電層41の間に複数の個別電極43が配置され、上部圧電層40の上面に第1共通電極44と第2共通電極45が配置されていてもよい(変形例1)。この場合、上部圧電層40の、個別電極43と第1共通電極44とに挟まれた圧電層部分が第1活性部35であり、個別電極43と第2共通電極45とに挟まれた圧電層部分が第2活性部36である。そして、下部圧電層41の複数の個別電極43が内部電極となり、複数の個別電極43と重なる部分に凹部41aが形成され、接着剤42が充填されている。このとき、上述した実施形態のように、2つの電極44、45の厚みの差を利用して凹部41aを形成することは困難であるため、サンドブラストで下部圧電層41の表面に圧縮空気と混ざった研磨剤を吹き付けて、下部圧電層41を削り取ることで除去して凹部41aを形成する。なお、この変形例においては、個別電極43が本発明における第1電極に相当し、第1共通電極44が本発明における第2電極に相当し、第2共通電極45が本発明における第3電極に相当する。
2)図7(a)に示すように、3枚の圧電層140〜142が積層され、上部の圧電層140の上面に複数の個別電極43が配置され、上部の圧電層140と中間の圧電層141の間に第1共通電極44が配置され、中間の圧電層141と下部の圧電層142の間に第2共通電極45が配置されていてもよい(変形例2)。この場合、上部の圧電層140の、個別電極43と第1共通電極44とに挟まれた圧電層部分が第1活性部35であり、上部の圧電層140及び中間の圧電層141の、個別電極43と第2共通電極45とに挟まれた圧電層部分が第2活性部36である。また、図7(b)に示すように、図7(a)に示す圧電アクチュエータとは、第1共通電極44と第2共通電極45の配置が逆となっていてもよい(変形例3)。この場合、上部の圧電層140及び中間の圧電層141の、個別電極43と第1共通電極44とに挟まれた圧電層部分が第1活性部35であり、上部の圧電層140の、個別電極43と第2共通電極45とに挟まれた圧電層部分が第2活性部36である。これらの変形例は、本実施形態で同一平面に配置されていた第1共通電極44と第2共通電極45が、複数の個別電極43よりも金属膜46側において積層方向に関して異なる位置に配置されているものである。そして、本実施形態と同様に、第1共通電極44が内部電極となり、下部の圧電層142の第1共通電極44と重なる部分に凹部142aが形成されて、接着剤42が充填されている。なお、これらの変形例においては、第1共通電極44が本発明における第1電極に相当し、個別電極43が本発明における第2電極に相当し、第2共通電極45が本発明における第3電極に相当する。
3)図8(a)に示すように、3枚の圧電層140〜142が積層され、上部の圧電層140の上面に第1共通電極44が配置され、上部の圧電層140と中間の圧電層141の間に複数の個別電極43が配置され、中間の圧電層141と下部の圧電層142の間に第2共通電極45が配置されていてもよい(変形例4)。この場合、上部の圧電層140の、個別電極43と第1共通電極44とに挟まれた圧電層部分が第1活性部35であり、中間の圧電層141の、個別電極43と第2共通電極45とに挟まれた圧電層部分が第2活性部36である。また、図8(b)に示すように、図8(a)に示す圧電アクチュエータとは、複数の個別電極43と第2共通電極45の配置が逆になっていてもよい(変形例5)。この場合、上部の圧電層140及び中間の圧電層141の、個別電極43と第1共通電極44とに挟まれた圧電層部分が第1活性部35であり、中間の圧電層141の、個別電極43と第2共通電極45とに挟まれた圧電層部分が第2活性部36である。そして、これらの変形例においては、複数の個別電極43が内部電極となり、下部の圧電層142の他の電極を挟まずに第1共通電極44と重なる部分に凹部142aが形成されて、接着剤42が充填されている。なお、これらの変形例においては、個別電極43が本発明における第1電極に相当し、第1共通電極44が本発明における第2電極に相当し、第2共通電極45が本発明における第3電極に相当する。
4)図9に示すように、上部圧電層40の上面にグランド電位が付与された共通電極144が配置され、上部圧電層40と下部圧電層41の間に共通電極144と対向するように個別電極143が配置されていてもよい(変形例6)。この場合、上部圧電層40、個別電極143と共通電極144とに挟まれた圧電層部分が活性部135である。この変形例は、本実施形態とは異なり、グランド電位が付与された共通電極のみで、駆動電位が付与された共通電極が存在していない。そして、個別電極143が内部電極となり、下部圧電層41の個別電極143と重なる部分に凹部41aを形成して、接着剤42が充填されている。なお、この変形例においては、個別電極143が本発明における第1電極に相当し、共通電極144が本発明における第2電極に相当する。
また、本実施形態においては、金属膜46には、グランド電位が付与されていたが、電位を付与せずに浮いた状態であってもよい。この場合においても、金属膜46は、流路ユニット31などの駆動対象と接続されるものであり、このような駆動対象は接地されているのが一般的である。したがって、接地された駆動対象に接続された金属膜46も接地されて、グランド電位と同電位程度の非常に低い電位となる。
さらに、本実施形態においては、下部圧電層41と金属膜46を接着接合するときに用いる接着剤を下部圧電層41よりも誘電率の低い充填剤として、凹部41aに充填していたが、この接着剤とは別に、凹部41aに下部圧電層41よりも誘電率の低い材料を充填してもよい。この材料としては、例えば、粉末のアルミナ(比誘電率ε=約10)にバインダーを混ぜて焼成して、凹部41aに充填してもよい。
また、圧力室内の液体に圧力を付与する圧電アクチュエータ及びその製造方法には限られず、所定の動部を駆動させるための圧電アクチュエータ及びその製造方法に本発明を適用することも可能である。
1 プリンタ
3 インクジェットヘッド
32 圧電アクチュエータ
35 第1活性部
36 第2活性部
40 上部圧電層
41 下部圧電層
41a 凹部
42 接着剤
43 個別電極
44 第1共通電極
45 第2共通電極
46 金属膜

Claims (5)

  1. 厚み方向に積層された複数の圧電層と、
    前記複数の圧電層のうちいずれか2枚の圧電層間に配置され、グランド電位と異なる第1電位が付与される第1電極と、
    前記複数の圧電層の積層方向における前記第1電極よりも一方側に配置され、前記第1電位と異なる第2電位が付与される第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極の間に挟まれた前記圧電層に形成され、分極処理された活性部と、
    前記複数の圧電層の前記積層方向における前記第1電極よりも他方側の表面に配置された金属膜と、を備えており、
    前記第1電極に対して前記活性部と反対側にあり、前記金属膜と接触する圧電層には、前記積層方向に関して前記第1電極と重なる部分に、前記金属膜が配置される表面側から凹んだ凹部が形成されており、
    前記第1電極と前記金属膜に挟まれた前記凹部には、前記圧電層よりも誘電率の低い充填剤が充填されていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 前記充填剤は、前記圧電層と前記金属膜を接着する接着剤であることを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記第2電位はグランド電位であり、
    前記第1電極は、前記積層方向に関して前記第2電極の一部と対向し、前記第1電位に保持されており、
    平面視で前記第1電極と重ならない領域において、前記複数の圧電層の前記積層方向における前記第2電極と異なる位置に配置され、前記積層方向に関して前記第2電極の一部と対向し、グランド電位に保持される第3電極をさらに備えており、
    前記第2電極は、グランド電位と前記第1電位のいずれかの電位が選択的に付与されることを特徴とする請求項1または2に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 前記第3電極の厚みは、前記第1電極よりも厚いことを特徴とする請求項3に記載の圧電アクチュエータ。
  5. 厚み方向に積層された2枚の圧電層と、前記2枚の圧電層間に配置され、グランド電位と異なる第1電位に保持される第1電極と、前記2枚の圧電層のうち一方の圧電層の表面に配置され、前記第1電位とグランド電位のいずれかの電位が選択的に付与される第2電極と、前記2枚の圧電層間に配置され、前記第1電極と重ならない領域において、前記一方の圧電層を挟んで、前記第2電極の一部と対向し、グランド電位に保持される第3電極と、を有する圧電アクチュエータの製造方法であって、
    前記2枚の圧電層を、その間に前記第1電極及び前記第1電極よりも厚さの厚い前記第3電極を挟んで積層し、押圧しながら焼成することで、前記2枚の圧電層のうち他方の前記圧電層の厚み方向に関して前記第1電極と重なる部分に表面側から凹んだ凹部を形成する積層工程と、
    前記他方の圧電層の凹部が形成された表面全域に、前記圧電層よりも誘電率の低い接着剤を塗布し、金属膜と接着する接着工程と、を備えていることを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013208835A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Brother Industries Ltd 液滴噴射装置及び圧電アクチュエータ
JP2015139982A (ja) * 2014-01-30 2015-08-03 ブラザー工業株式会社 圧電アクチュエータ
JP2015182448A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 京セラ株式会社 圧電基板およびそれを用いた圧電素子、液体吐出ヘッド、ならびに記録装置
EP2977718A4 (en) * 2013-03-21 2017-02-15 Murata Manufacturing Co., Ltd. Displacement sensor, pushing amount detection sensor, and touch input device

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