JP2011162951A - 扉ロック装置 - Google Patents

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JP2011162951A JP2010024024A JP2010024024A JP2011162951A JP 2011162951 A JP2011162951 A JP 2011162951A JP 2010024024 A JP2010024024 A JP 2010024024A JP 2010024024 A JP2010024024 A JP 2010024024A JP 2011162951 A JP2011162951 A JP 2011162951A
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Abstract

【課題】 地震の振動により家具の扉が開くことを防止する扉ロック装置の改良に関し、扉が半開きの状態にある場合においても地震の振動で扉をロックすることを可能にする。
【解決手段】 扉ロック装置が家具本体1に固定されるロック装置本体3と、上記ロック装置本体3にスライド自在に取り付けられるスライド部材4と、扉2に固定されて上記スライド部材4を先端に保持するロッド5と、地震の振動により上記スライド部材4のスライドを阻止するロック部材6とを備えてなり、上記ロック装置本体3が一対のラック30a、30bと、これらのラックの内側に形成される係止歯31とを備え、上記ロック部材6が回転可能に軸支される一対のアーム60a、60bと、球状の可動体62と、爪63a、63bとを備え、地震発生時に上記可動体62が地震の振動により移動して上記両アームを回転し、上記爪63a、63bを上記係止歯31に係合して扉をロックする。
【選択図】 図4

Description

この発明は、地震の振動により家具の扉が開くことを防止する扉ロック装置の改良に関する。
地震の振動により家具の扉が開くことを防止する扉ロック装置は、例えば、食器棚や本棚等の扉付の家具に取り付けられて、地震の振動で扉をロックして食器や本等が外に飛び出すことを防止する。
従来、この種の扉ロック装置として種々の提案がされている。例えば、特許文献1に開示の扉ロック装置は、家具本体に取り付けられるロック装置本体と、上記家具本体に蝶着される扉に取り付けられる係止具とからなる。
上記ロック装置本体は、外殻をなすケースと、このケース内に出没自在に設けられ上記ケースの底部から垂れ下がる棒状のロック体と、このロック体の上端に形成されるフランジ部と、上記ケース内に収容される複数の球状の可動体とからなる。
上記ケースは、底部に形成されて上記ロック体が挿通する挿通孔と、底部からケース内側に向けて起立して上記挿通孔と連通する筒状部と、ケース内側面からケースの内側に向けて張り出す待避部とからなる。
上記ロック体は、上記筒状部内に挿通されて下端部をケースの挿通孔から突出させると共に、上記フランジ部が上記筒状部の上端と当接して上記挿通孔から抜け止めされる。
そして、上記待避部が上記フランジ部と略同じ高さに設定されて若干窪み形状に形成され、上記フランジ部の上面がなだらかな球面状に形成されることにより、地震による振動のない通常時において上記可動体は、上記待避部から移動することがない。
上記係止具は、上方に向けて突出する係止部を備え、通常時において扉を開閉する際に、上記係止部が上記ロッド体を押し上げてケース内に没入させることから、扉ロック装置が扉の開閉を妨げることがない。
一方、地震発生時においては、上記可動体が地震の振動により待避部からフランジ部の上に移動して、上記ロック体がケース内に没入することを妨げる。
従って、上記ロック体が係止具に係合して扉の開きをロックすることが可能となる。
特開2000−316655号 公報(図1)
上記従来の扉ロック装置は、地震の振動により扉の開きをロックして家具本体内に収容される食器や本などが飛び出すことを防ぐことが可能であり、機能上特に問題はないが以下の不具合を指摘される虞がある。
第一に、上記従来の扉ロック装置は、家具本体側に結合されるロック装置本体と扉側に結合される係止具とが分離して形成されるため、ロック装置本体に対する係止具の位置決めをすることが困難で、扉ロック装置の取り付けが煩雑である。
第二に、上記従来の扉ロック装置は、扉が閉じてロック装置本体と係止具とが重なり合っている状態でなければ機能せず、扉が半開きになっている場合においては全く機能することができない。
そこで、本発明の目的は、扉ロック装置の取り付けが容易で、扉が半開きになっている場合においても扉の動きをロックすることが可能な扉ロック装置を提供することである。
上記課題を解決するための手段は、扉ロック装置が家具本体と、この家具本体に開閉自在に取り付けられる扉との間に介装されて、上記家具本体若しくは上記扉の何れか一方に固定されて長尺に形成されるロック装置本体と、上記ロック装置本体の長手方向にスライド自在に取り付けられるスライド部材と、上記家具本体若しくは上記扉の何れか他方に固定されて上記スライド部材を先端に保持するロッドと、上記スライド部材に取り付けられて地震の振動により上記スライド部材のスライドを阻止するロック部材とを備えてなり、上記ロック装置本体は、長手方向に相対向して起立する一対のラックと、これらのラックの内側に長手方向に沿って形成される複数の係止歯とを備え、上記スライド部材は、上記一対のラックの外周に摺接して上記ロック部材を収容するハウジングと、このハウジングの底部たる底片上に形成されるなだらかな球面状の球面溝とを備え、上記ロック部材は、上記底片上に回転可能に軸支されて先端を上記両ラックに遠近させる一対のアームと、これらのアームの先端を接近させる方向に附勢する附勢手段と、上記両アームの間に設けられて上記球面溝上を移動可能な可動体と、上記各アームの先端部に設けられて上記係止歯に対向する爪とを備え、通常時においては、上記可動体が上記球面溝の最深部に維持されると共に、各アームの先端が上記附勢手段により接近して上記ラックから離れた状態に維持されてスライド部材のスライドを妨げず、地震発生時においては、上記可動体が地震の振動により上記球面溝上を移動して上記両アームを回転することにより、一方若しくは両方の上記アームの先端を上記ラックに接近させて上記爪を上記係止歯に係合し、スライド部材のスライドを阻止して扉をロックすることである。
本発明によれば、家具本体側または扉側に取り付けられるロック装置本体とロッド体とが分離せず、ピストン部材を介して連結された状態に維持されることから、扉ロック装置の取り付けが容易に可能となる。
また、扉が半開きになっている場合においても、地震の振動により可動体が移動して係止歯と係止爪を係合し、扉の動きをロックすることが可能となる。
また、従来の扉ロック装置よりも薄く形成することができ、扉ロック装置の取り付け位置の自由度を増すことが可能となる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る扉ロック装置を家具本体と扉との間に介装した状態を示す一部切り欠き平面図である。 図2(a)は、本発明の一実施の形態に係る扉ロック装置の平面図であり、スライド部材及びロッドの一部を切り欠いて示す。図2(b)は、本発明の一実施の形態に係る扉ロック装置のXX線断面図である。 図3は、本発明の一実施の形態に係る扉ロック装置のスライド部材を一部切り欠いて示す拡大斜視図である。 図4は、本発明の一実施の形態に係る扉ロック装置のロック部材近傍を示す拡大平面図であり、スライド部材及びロッドの一部を切り欠いて示す。 図5は、本発明の一実施の形態に係る扉ロック装置のロック部材近傍を示すYY断面図である。 図6(a)は、地震による振動が図中左右に作用した場合における本発明の一実施の形態に係る扉ロック装置のロック部材近傍を示す拡大平面図であり、スライド部材及びロッドの一部を切り欠いて示す。図6(b)は、地震による振動が左右(図中上下)に作用した場合における本発明の一実施の形態に係る扉ロック装置のロック部材近傍を示す拡大平面図であり、スライド部材及びロッドの一部を切り欠いて示す。
以下、本発明の一実施の形態を示す扉ロック装置について図面を参照しながら説明する。
いくつかの図面を通して付された同じ符号は、同じ部品かまたはそれに対応する部品を示す。
本実施の形態に係る扉ロック装置は、図1に示すように、家具本体1と、この家具本体1に開閉自在に取り付けられる扉2との間に介装される。
そして、上記扉ロック装置は、上記家具本体1若しくは上記扉2の何れか一方に固定されて長尺に形成されるロック装置本体3と、上記ロック装置本体3の長手方向にスライド自在に取り付けられるスライド部材4と、上記家具本体1若しくは上記扉2の何れか他方に固定されて上記スライド部材4を先端に保持するロッド5と、上記スライド部材4に取り付けられて地震の振動により上記スライド部材4のスライドを阻止するロック部材6(図2)とを備えてなる。
上記ロック装置本体3は、図2に示すように、長手方向に相対向して起立する一対のラック30a、30bと、これらのラック30a、30bの内側に長手方向に沿って形成される複数の係止歯31とを備える。
上記スライド部材4は、図3に示すように、上記一対のラック30a、30bの外周に摺接して上記ロック部材6を収容するハウジング40と、このハウジング40の底部たる底片43上に形成されるなだらかな球面状の球面溝43aとを備える。
上記ロック部材6は、図4、5に示すように、上記底片43上に回転可能に軸支されて先端を上記両ラック30a、30bに遠近させる一対のアーム60a、60bと、これらのアーム60a、60bの先端を接近させる方向に附勢する附勢手段61と、上記両アーム60a、60bの間に設けられて上記球面溝43c上を移動可能な可動体62と、上記各アーム60a、60bの先端部に設けられて上記係止歯31に対向する爪63a、63bとを備える。
上記構成を備えることにより、通常時においては、上記可動体62が上記球面溝43cの最深部Sに維持されると共に、各アーム60a、60bの先端が上記附勢手段61により接近して上記ラック30a、30bから離れた状態に維持されてスライド部材4のスライドを妨げない。
しかしながら、地震発生時においては、上記可動体62が地震の振動により上記球面溝43c上を移動して上記両アーム60a、60bを回転することにより、一方若しくは両方の上記アーム60a、60bの先端を上記ラック30a、30bに接近させて上記爪63a、63bを上記係止歯31に係合し、スライド部材4のスライドを阻止して扉2をロックする。
以下に、上記扉ロック装置の各構成部品についてそれぞれ説明する。
本実施の形態において扉ロック装置は、図1に示すように、家具本体1とこの家具本体1に蝶着された扉2との間に水平に介装されてなり、ロック装置本体3内にロッド5が出没自在に挿入されることから伸縮自在である。
上記ロック装置本体3は家具本体側ブラケットB1を介して家具本体1に回転可能に取り付けられ、上記ロッド5は扉側ブラケットB2を介して扉2に回転可能に取り付けられる。
上記構成を備えることにより、扉ロック装置は、扉2を閉じたとき最も収縮し、扉2を開くと回転しながら伸張する。
また、本発明に係る扉ロック装置は、従来の扉ロック装置のように家具本体側に結合されるロック装置本体3と扉側に結合されるロッド5とが分離されない。
つまり、家具本体側部材たるロック装置本体3と扉側部材たるロッド5とが連結された状態に維持されるため、従来のように家具本体側部材に対する扉側部材の位置調整が不要となり、扉ロック装置の取り付けが容易に可能となる。
図2に示すように、上記ロック装置本体3は長尺に形成されてなり、長手方向に相対向して起立する一対のラック30a、30bと、短手方向に相対向して配置されるガイド部32とボトム部33とで略矩形に形成されてなる。
上記ガイド部32は、上記各ラック30a、30bのロッド挿入側端部からそれぞれ内側に延設される一対のガイド片32a、32bからなり、これらガイド片32a、32bの対向面をロッド側面に摺接させてなる。
一方、上記ボトム部33は、上記各ラック30a、30bの反ロッド挿入側端部を連結するボトム部本体34と、このボトム部本体34から図中左側に延設される延設片35とからなる。
そして、上記延設片35には、上記家具本体側ブラケットB1が延設片を上下に貫通するピンP1の軸周りに回転可能に取り付けられており、当該構成を備えることによりロック装置本体3は、水平方向(図2(a)中左右方向)に回転することが可能となる。
上記一対のラック30a、30bは、それぞれ長尺板状に形成されてなり、これらのラック30a、30bの内側、即ち、ラック30aとラック30bとが対向する面に長手方向に沿って複数の係止歯31が形成されてなる。
図2(a)中には、上記係止歯の一部を省略して示す。
上記ロック装置本体3には、長手方向、即ち、ラック30a、30bに沿ってスライド可能なスライド部材4が取り付けられてなり、このスライド部材4は、ロッド5の先端に固定され、ロッド5の移動に伴い図2中左右方向にスライドする。
上記スライド部材4は、図3に示すように、中空の略六面体状(略箱状)に形成されてなり、当該スライド部材4に上記一対のラック30a、30bが貫通する。
上記スライド部材4は、上記一対のラック30a、30bの上側に摺接する天片41と、上記各ラック30a、30bの外側にそれぞれ摺接する一対の側片42a、42bと、上記一対のラック30a、30bの下側に摺接する底片43とからなり中空の四角柱状に形成されるハウジング40と、上記上記底片43の端部からそれぞれ起立するロッド側片45とボトム側片44とを備える。
上記ロッド側片45及びボトム側片44は、上記一対のラック30a、30bの内側に形成される係止歯31に接触しない幅に形成されてなり、上記ロッド側片45は、ロッド5の先端に結合される。
上記構成を備えることにより、上記スライド部材4は、ロッド5の移動に伴いロック装置本体3の長手方向に沿ってスライド可能となると共に、当該スライド部材4内部に収容する後述のロック部材6にゴミや埃等が付着することを防止する。
上記底片43の上面には、上記一対のラック30a、30bの下側に摺接する一対の側溝43a、43bと、ロッド側になだらかな球面状に形成される球面溝43cとが形成され、この球面溝43cの中心にあたる最深部Sから両ラック30a、30bまでの距離はそれぞれ等しい。
上記なだらかな球面状とは、地震の振動のない通常時において可動体62が球面溝43cの最深部Sに維持され(図4、図5)、地震の振動により可動体62が最深部Sから移動してアーム60a、60bに作用することが可能な形状をいうものであり、例えば、すり鉢状や円錐状等とも表現され得る。
上記スライド部材4をスライドさせるロッド5は、図2に示すように、先端を上記スライド部材4に結合される角柱状のロッド本体50と、このロッド本体50の基端側(図中右側)に延設される基端部51とからなる。
そして、基端部51には、上記扉側ブラケットB2が基端部51を上下に貫通するピンP2の軸周りに回転可能に取り付けられており、当該構成を備えることによりロッド5は水平方向(図2(a)中左右方向)に回転することが可能となる。
また、上記ロッド5は、上記一対のラック30a、30bの図中右端に設けられるガイド部32に両側を支えられ、上記一対のラック30a、30bの外周に摺接するスライド部材4のロッド側片45に先端が結合される(図3)。
更に、上記ロッド5は、ロック装置本体3の軸心部に配置されてなり、これにより、ロック装置本体3内(両ラック30a、30bの間)に円滑に出没することが可能となる。
しかしながら、上記ロッド5の形状は上記の限りではなく、適宜形状を選択することが可能であり、例えば、図示しないがロッド本体50が中空の角柱状に形成されてなり、当該ロッド本体の先端部がスライド部材4のハウジング40に結合し、このロッド本体内に上記一対のラック30a、30bが出没するとしても良い。
上記スライド部材4のハウジング40内に収容されるロック部材6は、上記両ラック30a、30bの間に配置されてなり、スライド部材4の底片43上に回転可能に軸支されて先端を上記両ラック30a、30bに遠近させる一対のアーム60a、60bと、これらのアーム60a、60bの先端を接近させる方向に附勢する附勢手段61と、上記両アーム60a、60bの間に設けられて上記球面溝43c上を移動可能な可動体62と、上記各アーム60a、60bの先端部に設けられて上記係止歯31に対向する爪63a、63bとを備える。
上記構成を備えることにより、扉ロック装置を従来の扉ロック装置よりも薄く形成することが可能となり、扉ロック装置の取り付け位置の自由度を増すことが可能となる。
上記アーム60a、60bは、スライド部材4の底片43上に起立するピンP3に回転可能に軸支されて、外周が半円状に形成される基端部64と、この基端部64から延設されるアーム本体65と、このアーム本体65の先端に設けられる爪63a、63bと、上記アーム本体65の反ラック側の側面に形成される円弧状の溝63cとを備える。
そして、上記各アーム60a、60bは、上記基端部64及び上記アーム本体65を隣接させて底片43上に配置され、相対向する両溝63c、63cの間に形成される空間Aに可動体62を収容する。
上記基端部64の外周が平面視で半円状に形成されることから、両アーム60a、60bを隣接させたとしても各アーム60a、60bの回転の妨げにならず、ロック部材6をコンパクトに形成することが可能となる。
上記アーム60a、60bの爪63a、63bは、ラック30a、30bの係止歯31と対向すると共に、上記ピンP3と最も離れた位置に形成される。これにより、爪63a、63bは、アーム60a、60bの回転がわずかであったとしても移動量が大きく、係止歯31と速やかに係合することが可能となる。
上記相対向する両溝63c、63cの間に形成される空間Aは、図4に示すように、平面視でレンズ断面状に形成されてなり、当該空間Aの中心がスライド部材4における球面溝43cの最深部Sと対応する。
従って、地震の振動のない通常時において上記最深部Sに維持される可動体62を上記空間Aの中心に配置して、通常時におけるアーム60a、60bと可動体62との接触を避けることが可能となる。
また、地震発生時においては、可動体62が図4中上下左右の何れの方向に移動したとしても、アーム60a、60bに作用して、爪64a、63bと係止歯31とを係合することが可能となる。
また、上記空間Aがアーム60a、60bの先端側に配置されてピンP3からの距離が離れることから、地震の振動で可動体62が球面溝43c上を移動したとき、小さい力でアーム60a、60bを回転させることが可能となる。
上記両溝63c、63cの間に形成される空間A内に収容される可動体62は、球状に形成されてなり、これにより、地震の振動のない通常時においては、上述したように球面溝43cの最深部Sに維持され、地震発生時には球面溝43c上を転がって上記各アーム60a、60bに作用することが可能となる。
上記アーム60a、60bの先端を接近させる方向に附勢する附勢手段61は、アーム本体65における基端部側に形成される断面U字状のU字溝65a内に設けられ、上記両アーム本体65、65間に介装されるコイルスプリングからなる。
上記構成を備えることから、上記附勢手段61とアーム60a、60bの支点となるピンP3とが近接して配置され、アーム60a、60bの先端が離間され易いがこの限りではなく、アーム60a、60bの先端側に附勢手段61を設けるとしても良い。
また、上記コイルスプリングに替えて、ゴム等の弾性部材を附勢手段61として用いることも可能である。
次に、本実施の形態に係る扉ロック装置の作用について以下に説明する。
通常時においては、図4、5に示すように、ロック部材6の可動体62は、球面溝43cの最深部Sに維持されて、両アーム30a、30bの溝63cからなる空間Aの中心に配置される。
従って、可動体62が両アーム30a、30bに作用することがなく、各アーム60a、60bの先端が上記附勢手段61により接近して上記ラック30a、30bから離れた状態に維持される。
これにより、上記ロック部材6がスライド部材4のスライドを妨げず、扉ロック装置が扉2の開閉の妨げとならない。
地震発生時においては、上記可動体62が地震の振動により上記球面溝43c上を移動して両アーム60a、60bに作用する。
図6(a)に示すように、同図中左右方向、即ち、扉ロック装置の長手方向に地震の振動が作用して、可動体62が図中左右方向に移動する場合においては、上記両アーム60a、60bが上記可動体62からの作用を受けて回転し、両アーム60a、60bの先端部が離間する。
従って、両アーム60a、60bの先端が両ラック30a、30bに接近して爪63a、63bを係止歯31に係合し、スライド部材4のスライドを阻止して扉2の開閉をロックする。
また、図6(b)に示すように、同図中上下方向、即ち、扉ロック装置の端手方向に地震の振動が作用して、可動体62が図中上下方向に移動する場合においては、上記両アーム60a、60bが可動体62からの作用を受けて当該可動体62の移動する方向に共に回転する。
例えば、図6(b)中上方に可動体62が移動するとき、一方(図中上方)のアーム60aの先端がラック30aに接近して爪63aを係止歯31に係合し、スライド部材4のスライドを阻止して扉2の開閉をロックする。
一方、図6(b)中下方に可動体62が移動するとき、同図中二点鎖線で示すように、他方(図中下方)のアーム60aの先端がラック30bに接近して爪63bを係止歯31に係合する。
つまり、ラック30a、30bの係止歯31が上記ラック30a、30bの内側に沿って略全域に形成されることから、スライド部材4がロック装置本体3の如何なる位置に配置される場合においても、爪63a、63bと係止歯31とを係合させて扉2をロックすることが可能となる。
従って、扉2が半開きの状態であったとしても、地震発生時にはその状態で扉2がロックされ、家具本体1に収納されている食器や本等の飛び出しを最小限にすることが可能となる。
また、地震が収まった場合において、上記可動体62は、球面溝43の傾斜に従い最深部Sに移動する。
従って、扉ロック装置が地震発生時に図6(a)に示す状態にある場合、両アーム60a、60bは附勢手段61の附勢力に従い両先端を接近させる。
これにより、上記両アーム60a、60bの先端が両ラック30a、30bから離れ、爪63a、63bと係止歯31との係合が解除されて、扉2の開閉が可能となる。
また、扉ロック装置が地震発生時に図6(b)に示す状態にある場合、上記可動体62の移動に従い両アーム60a、60bが回転して、接近していたアーム60aの先端がラック30aから離れ、爪63aと係止歯31との係合が解除されて扉2の開閉が可能となる。
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、特許請求の範囲から逸脱することなく改造、変形及び変更を行うことができることは理解すべきである。
例えば、上記実施の形態において、本発明に係る扉ロック装置が家具本体1に蝶着される扉2の開閉をロックする構成を示したがこの限りではなく、家具に扉ロック装置を取り付けるブラケットを適宜選択することで、引き戸や、引き出しの扉に本発明に係る扉ロック装置を用いることも勿論可能である。
また、本発明の扉ロック装置は、地震以外の要因により家具が傾斜したときにおいても扉をロックすることが可能である。
A 空間
B1 家具本体側ブラケット
B2 扉側ブラケット
P1、P2、P3 ピン
1 家具本体
2 扉
3 ロック装置本体
4 スライド部材
5 ロッド
6 ロック部材
30a、30b ラック
31 係止歯
32 ガイド部
33 ボトム部
40 ハウジング
41 天片
42a、42b 側片
43 底片
43a 球面溝
44 ボトム側片
45 ロッド側片
50 ロッド本体
60a、60b アーム
61 附勢手段
62 可動体
63a、63b 爪
63c 溝
64 基端部
65 アーム本体

Claims (4)

  1. 家具本体と、この家具本体に開閉自在に取り付けられる扉との間に介装されて、
    上記家具本体若しくは上記扉の何れか一方に固定されて長尺に形成されるロック装置本体と、上記ロック装置本体の長手方向にスライド自在に取り付けられるスライド部材と、上記家具本体若しくは上記扉の何れか他方に固定されて上記スライド部材を先端に保持するロッドと、上記スライド部材に取り付けられて地震の振動により上記スライド部材のスライドを阻止するロック部材とを備えてなり、
    上記ロック装置本体は、長手方向に相対向して起立する一対のラックと、これらのラックの内側に長手方向に沿って形成される複数の係止歯とを備え、
    上記スライド部材は、上記一対のラックの外周に摺接して上記ロック部材を収容するハウジングと、このハウジングの底部たる底片上に形成されるなだらかな球面状の球面溝とを備え、
    上記ロック部材は、上記底片上に回転可能に軸支されて先端を上記両ラックに遠近させる一対のアームと、これらのアームの先端を接近させる方向に附勢する附勢手段と、上記両アームの間に設けられて上記球面溝上を移動可能な可動体と、上記各アームの先端部に設けられて上記係止歯に対向する爪とを備え、
    通常時においては、上記可動体が上記球面溝の最深部に維持されると共に、各アームの先端が上記附勢手段により接近して上記ラックから離れた状態に維持されてスライド部材のスライドを妨げず、
    地震発生時においては、上記可動体が地震の振動により上記球面溝上を移動して上記両アームを回転することにより、一方若しくは両方の上記アームの先端を上記ラックに接近させて上記爪を上記係止歯に係合し、スライド部材のスライドを阻止して扉をロックすることを特徴とする扉ロック装置。
  2. 上記アームは、上記底片上に起立するピンに回転自在に軸支される基端部と、この基端部から延設されるアーム本体と、このアーム本体の先端に設けられる上記爪と、上記アーム本体の反ラック側の側面に形成される円弧状の溝とを備え、
    上記各アームは、上記アーム本体を隣接させて上記底片上に配置され、
    相対向する上記両溝の間に形成される空間の中心は、上記球面溝の最深部と対応し、
    上記可動体は、通常時において上記球面溝の最深部に維持されて上記空間の中心に配置され、上記両アームに作用しないことを特徴とする請求項1に記載の扉ロック装置。
  3. 上記ハウジングは、上記一対のラックの上側に摺接する天片と、上記各ラックの外側にそれぞれ摺接する一対の側片と、上記一対の下側に摺接する底片とで中空の四角柱状に形成されてなり、
    上記スライド部材は、上記ハウジングと、上記底片のロッド側端部から起立するロッド側片と、上記底片のボトム側端部から起立するボトム側片とを備え、中空の略六面体状に形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の扉ロック装置。
  4. 上記ロック装置本体は、短手方向に相対向して配置されるガイド部とボトム部とを備え、
    上記ガイド部は、上記各ラックのロッド挿入側端部からそれぞれ内側に延設される一対のガイド片からなり、
    上記ロッドは、先端を上記ロッド側片に結合されると共に、側面を上記一対のガイド片の対向面に摺接させてなることを特徴とする請求項3に記載の扉ロック装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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