JP2011161655A - 樹脂射出成形品 - Google Patents

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太郎 古越
Takasuke Shikita
卓祐 敷田
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Abstract

【課題】剛性の大きい樹脂を用いた場合であっても、無理抜き時に環状突部が破損するのを防止することができる樹脂射出成形品を提供すること。
【解決手段】円筒部13を有し、円筒部13の先端部が、円筒部13の他の部位よりも外径形状が大きいアンダーカット形状の環状突部14を有する樹脂射出成形品11において、環状突部14の円周方向の所定の部位に切欠き16を形成し、円筒部13の無理抜き時に、切欠き16を中心に環状突部14を変形させることにより、切欠き16によって応力を緩和する。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂射出成形品に関し、特に、円筒部の先端部にアンダーカット形状の環状突部を有する樹脂射出成形品に関する。
従来、車両等の自動車に搭載される樹脂製の配管は、金属製の配管に比べて低コストおよび軽量であるため、冷却系、潤滑系、吸・排気系等の流体を扱う多くの車載部品に利用されている。
図23に示すように、樹脂製の配管としては、円筒部1aの先端部に外径形状が大きいアンダーカット形状の環状突部1bが形成された樹脂射出成形品1が用いられている。この環状突部1bは、樹脂射出成形品1を図示しない相手側の配管に挿入して相手側の配管に接続したときに、相手側の配管の内周部に形成された環状凹部に嵌合するようになっており、円筒部1aを相手側の配管に抜け止め係止するものである。
このような樹脂製の円筒部1aは、主に溶融樹脂を金型のキャビティ内に充填する射出成形によって形成されるようになっている。この円筒部1aは、先端部に環状突部1bを有するため、図24に示すように、上型2と下型3とによって画成されるキャビティ4に溶融樹脂を充填した後、樹脂射出成形品1の成形後に上型2と下型3とをそれぞれ上下方向に離隔させることにより、樹脂射出成形品1をキャビティ4から取り出すようになっている。
しかしながら、上下型割りの上型2と下型3とを用いて円筒部1aを成形する場合には、上型2と下型3との対向面にパーティング面2a、3aを有するため、パーティング面2a、3aに対応する円筒部1aの外周面のバリ取り、研磨等を行う必要があり、樹脂射出成形品1の加工工数が増大して樹脂射出成形品1の製造コストが増大してしまう。
このような点を解消する製造方法としては、図25に示すように樹脂射出成形品1の成形後に、一体化型された金型5から円筒部1aを引き抜く、所謂、無理抜きを行うことが効果的である。
この金型5は、溶融樹脂が充填されるキャビティ6を有するとともに、金型5の内周面に環状突部1bを形成するための凹部5aが形成されており、凹部5aが形成された部位のキャビティ6は、環状突部1bを除いた円筒部1aのキャビティ6の部位よりも大きい空間が画成されている。
しかしながら、このように無理抜き加工を行うと、凹部5aの内壁に環状突部1bが引っ掛かってしまい、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等のように強度が大きく靱性が低い樹脂射出成形品1にあっては、環状突部1bが変形、破損してしまうおそれがある。
したがって、無理抜きを行う対象の樹脂射出成形品1は、柔らかい樹脂、例えば、ガラス繊維を含有するPA66(ポリアミド66)等を使用することが好ましく、固い樹脂、例えば、上述したPPSやPA6T(ポリアミド6T)等は、上下型割りの上型2と下型3とを用いて成形することが好ましい。
従来、アンダーカット形状の環状突部を有する樹脂射出成形品を無理抜きで形成するのに好適な樹脂射出成形品としては、図26に示すように、円筒部7の先端部に円筒部7のの部位よりも外径が大きい環状突部7aが形成された樹脂射出成形品において、環状突部7aの強度が弱い箇所の内側の径方向横断面にDカット部7bを形成するようにしたものが知られている。
この樹脂射出成形品は、Dカット部7bを環状突部7aの成型時のウェルドの発生個所に形成することにより、円筒部7の外形を変えずにDカット部7bを有する部位の肉厚を厚くして強度が小さいウェルドの発生個所の環状突部7aの部位の強度を大きくすることができる。このため、無理抜き時の応力が強度の弱い部位に集中するのを防止し、無理抜き時に環状突部7aが変形するのを防止することができる。
特開2007−55057号公報
しかしながら、このような従来の樹脂射出成形品にあっては、環状突部7aの強度が弱い箇所の内側の径方向横断面にDカット部7bを形成して、環状突部7aの剛性を大きくしているため、剛性の大きい樹脂を用いた場合には環状突部7aの剛性がより一層大きくなってしまう。このため、無理抜き時に環状突部7aが弾性変形せずに環状突部7aが破損してしまうという問題があった。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、剛性の大きい樹脂を用いた場合であっても、無理抜き時に環状突部が破損するのを防止することができる樹脂射出成形品を提供することを目的とする。
本発明に係る樹脂射出成形品は、上記目的を達成するため、(1)円筒部を有し、前記円筒部の先端部が、前記円筒部の他の部位よりも外径形状が大きいアンダーカット形状の環状突部を有する樹脂射出成形品において、前記環状突部の円周方向の所定の部位に薄肉部が形成されるものから構成される。
この樹脂射出成形品は、環状突部の円周方向の所定の部位に薄肉部が形成されるので、金型から樹脂射出成形品を引き抜く無理抜き時に、環状突部が薄肉部を中心に変形することにより、薄肉部によって応力を緩和することができる。すなわち、薄肉部に応力を逃がすことができる。この結果、環状突部が破損するのを防止することができる。
上記(1)に記載の樹脂射出成形品において、(2)前記環状突部が楕円形状を有し、前記所定の部位が前記環状突部の短辺であるものから構成されている。
この樹脂射出成形品は、環状突部が楕円形状を有し、環状突部の短辺に薄肉部が形成されることになるため、薄肉部を中心に環状突部をより一層容易に変形させることができ、薄肉部によって応力をより一層緩和することができる。
上記(1)または(2)に記載の樹脂射出成形品において、(3)前記薄肉部が切欠きからなるものから構成されている。
この樹脂射出成形品は、薄肉部が切欠きから構成されるので、環状突部に切欠きを形成するだけの簡単な構成によって切欠きを中心に環状突部を変形させることにより、切欠きにより応力を緩和させることができる。このため、樹脂射出成形品の製造コストが増大するのを防止することができる。
上記(1)または(2)に記載の樹脂射出成形品において、(4)前記環状突部の所定の部位の外周面を平面に形成することにより、前記所定の部位が前記薄肉部を構成するようにしている。
この樹脂射出成形品は、環状突部の所定の部位の外周面を平面に形成することにより、環状突部の所定の部位に薄肉部を形成しているため、環状突部の所定の部位に平面を形成するだけの簡単な構成によって薄肉部を中心に環状突部を変形させることにより、薄肉部により応力を緩和させることができる。このため、樹脂射出成形品の製造コストが増大するのを防止することができる。
上記(1)ないし(4)に記載の樹脂射出成形品において、(5)前記薄肉部が、前記環状突部のウェルドを含んだ部位に形成されるものから構成されている。
この樹脂射出成形品は、薄肉部が、環状突部のウェルドを含んだ部位に形成されるので、強度の小さいウェルドに薄肉部を形成することにより、無理抜き時に環状突部が薄肉部を中心により一層変形し易くなり、薄肉部によって応力をより一層緩和することができる。この結果、環状突部が破損するのをより一層防止することができる。
本発明によれば、剛性の大きい樹脂を用いた場合であっても、無理抜き時に環状突部が破損するのを防止することができる樹脂射出成形品を提供することができる。
本発明に係る樹脂射出成形品の第1の実施の形態を示す図であり、樹脂射出成形品の斜視図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第1の実施の形態を示す図であり、円筒部の斜視図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第1の実施の形態を示す図であり、円筒部の側面図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第1の実施の形態を示す図であり、円筒部の正面図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第1の実施の形態を示す図であり、射出成形金型の断面図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第1の実施の形態を示す図であり、図5のA−A方向矢視断面図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第1の実施の形態を示す図であり、円筒部の成形手順を示す図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第1の実施の形態を示す図であり、円筒部の無理抜き時の環状突部の変形状態を示す図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第1の実施の形態を示す図であり、他の形状の樹脂射出成形品の斜視図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第1の実施の形態を示す図であり、他の形状の円筒部の斜視図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第1の実施の形態を示す図であり、他の形状の環状突部の正面図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第1の実施の形態を示す図であり、他の形状の環状突部の側面図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第2の実施の形態を示す図であり、樹脂射出成形品の斜視図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第2の実施の形態を示す図であり、円筒部の斜視図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第2の実施の形態を示す図であり、円筒部の正面図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第2の実施の形態を示す図であり、円筒部の側面図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第2の実施の形態を示す図であり、射出成形金型の断面図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第2の実施の形態を示す図であり、図17のB−B方向矢視断面図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第2の実施の形態を示す図であり、他の形状の樹脂射出成形品の斜視図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第2の実施の形態を示す図であり、他の形状の円筒部の斜視図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第2の実施の形態を示す図であり、他の形状の環状突部の正面図である。 本発明に係る樹脂射出成形品の第2の実施の形態を示す図であり、他の形状の環状突部の側面図である。 従来の樹脂射出成形品の斜視図である。 従来の上下型割りの上型および下型の断面図である。 従来の無理抜き用の金型の断面図である。 環状突部にDカット部が形成された円筒部の斜視図である。
以下、本発明に係る樹脂射出成形品の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図12は、本発明に係る樹脂射出成形品の第1の実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1において、樹脂射出成形品11は、自動車等の車両の冷却系、潤滑系、吸・排気系等の流体を扱う部位に設けられているものである。例えば、ラジエータのロアタンクやアッパタンクに取付けられ、内燃機関のパイプホースに接続されるパイプ部材等に適用される。
樹脂射出成形品11は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)やPA6T(ポリアミド6T)等の剛性の大きい樹脂から構成されており、ガラス繊維が含有されている。なお、剛性が大きい樹脂であれば、その他の樹脂が用いられてもよい。
樹脂射出成形品11は、本体12と、本体12から突出する中空の円筒部13とを備えている。本体12には一対のボルト挿通孔15が設けられており、このボルト挿通孔15を通してボルトを例えば、ロアタンクやアッパタンクに螺合することにより、本体12がロアタンクやアッパタンクに取付けられるようになっている。
また、本体12内には円筒部13の内周面に連通する開口が形成されており、本体12および円筒部13にはロアタンクやアッパタンクから冷却水が流通するようになっている。
また、円筒部13の先端部には環状突部14が形成されており、この環状突部14は、円筒部13の他の部位、すなわち、環状突部14を除いた部位よりも外径形状が大きいアンダーカット形状を有している。
この環状突部14は、樹脂射出成形品11が接続される相手側の配管等の内周部に形成された環状凹部に嵌合するようになっており、円筒部13を相手側の配管等に抜け止め係止するものである。
また、図2〜図4に示すように、環状突部14の円周方向の所定の部位に薄肉部としての三角形状の切欠き16が形成されており、切欠き16によって環状突部14の所定の部位には薄肉に形成されている。なお、所定の部位は、射出成形時の環状突部14のウェルド14aに位置する部位である。
このウェルド14aは、射出成形時に溶融樹脂の合流個所に形成される接合線であり、強度が小さいことが知られている。図2、図3においては、切欠き16の底面が環状突部14のウェルド14aであるとともに、切欠き16の底面に連続する破線で示す線が円筒部13のウェルド13aであり、ウェルド13a、14aは、連続している。
図5、図6に示すように、円筒部13を形成するための射出成形金型17は、可動金型18と、可動金型18の内部に挿通される中ピン19とを備えており、可動金型18の内周面と中ピン19の外周面とよって画成される空間がキャビティ20を構成している。
また、可動金型18の内周面には、樹脂射出成形品11の環状突部14を形成するための凹部18bが形成されており、この凹部18bによってキャビティ20の端部は、他のキャビティ20の部位よりも大きい空間が画成されることになる。
また、可動金型18にはスプルー21が形成されており、このスプルー21は、溶融樹脂をキャビティ20に導入するための通路を構成している。また、スプルー21は、円筒部13のウェルド14aと反対側の可動金型18に内周面に形成されている。
また、ウェルド14aが形成される部位を含んだ可動金型18の内周面には、環状突部14に切欠き16を形成するための三角形状の突部18aが形成されており、この突部18aは、可動金型18の内周面からキャビティ20の中心軸に向かって突出している。
次に、図7、図8に基づいて樹脂射出成形品11の成形方法を説明する。
まず、図7(a)に示すように、ガラス繊維が含有されたPPSやPA6T等の溶融樹脂を図6に示すスプルー21を通してキャビティ20に充填し、溶融樹脂が固化されてから中ピン19を引き抜く(図7(b)参照)。なお、本体21は、射出成形金型17と別体の金型によって成形されるが、説明および図示は省略する。
このとき、図6に示すように、可動金型18の内周面に形成された突部18aによって、環状突部14のウェルド14aに切欠き16が形成される。
次いで、図7(c)、(d)に示すように、可動金型18を円筒部13から引き抜く無理抜きを行う。このとき、環状突部14が可動金型18の凹部18bの壁面に引っ掛かるが、環状突部14に形成された切欠き16によって環状突部14が薄肉に形成されているため、図8(a)〜(c)に示すように、切欠き16が無くなるように環状突部14が半径方向に縮小することで切欠き16によって応力を緩和することができる。
すなわち、切欠き16に応力を逃がすことができる。そして、円筒部13が可動金型18から引き抜かれると、環状突部14が半径方向に拡径することで切欠き16が形成されることになる。
このように本実施の形態の樹脂射出成形品11は、環状突部14の円周方向の所定の部位に切欠き16を形成したので、可動金型18から樹脂射出成形品11を引き抜く無理抜き時に、環状突部14が切欠き16を中心に変形することにより、切欠き16によって応力を緩和することができる。このため、剛性の大きいPPSやPA6T等の樹脂射出成形品11の無理抜きを行った場合に環状突部14が破損するのを防止することができる。
このため、従来のように上下型割りの上型および下型を用いて円筒部13を成形するのを不要にでき、パーティング面に対応する円筒部13の部位のバリ取り、研磨等を行うのを不要にすることができる。この結果、樹脂射出成形品11の加工工数を少なくしての樹脂射出成形品11の製造コストを低減することができる。
また、本実施の形態では、環状突部14に切欠き16を形成するだけの簡単な構成によって環状突部14を切欠き16を中心に変形させることにより、切欠き16によって応力を緩和させることができるため、樹脂射出成形品11の製造コストが増大するのを防止することができる。
また、本実施の形態では、切欠き16を、環状突部14のウェルド14aを含んだ部位に形成したので、強度の小さいウェルド14aを利用して切欠き16を形成することにより、無理抜き時に切欠き16を中心に環状突部14をより一層容易に変形させることができる。
すなわち、環状突部14の中心軸に挟んでウェルド14aと反対側に位置する環状突部14の部位は、強度が大きく割れ難いため、強度が小さいウェルド14aに切欠き16を形成することにより、環状突部14を容易に変形させることができる。
このため、切欠き16により応力をより一層緩和することができ、環状突部14が破損するのをより一層防止することができる。
なお、本実施の形態では、円筒部13を略真円に形成しているが、これに限らず、図9〜図12に示すように、円筒部31および環状突部32を楕円に形成し、環状突部32の所定の部位に薄肉部としての切欠き33を形成してもよい。なお、切欠き33が形成される環状突部32の所定の部位は、射出成形時の環状突部32のウェルド32aに位置する部位であるとともに、環状突部32の短辺となっている。
このようにしても、無理抜き時に、環状突部32を切欠き33を中心に変形させることにより、切欠き33によって応力を緩和させることができる。特に、環状突部32の短辺に切欠き33が形成されるので、環状突部32を切欠き33を中心に容易に変形させることができ、切欠き33によって応力をより一層緩和することができる。この結果、環状突部32が破損するのをより一層防止することができる。
(第2の実施の形態)
図13〜図22は、本発明に係る樹脂射出成形品の第2の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
図13〜図16において、円筒部41の先端に形成される環状突部42の所定の部位の外周面には平面42aが形成されており、この平面42aは、射出成形時の環状突部42のウェルド42c(図13、図14に破線で示す)に位置する部位に形成されている。このため、平面42aが形成された環状突部42の部位は、薄肉部42bを構成している。
なお、薄肉部42b以外の環状突部42の部位は、半径方向に充分な突出長さを有するため、樹脂射出成形品40が接続される相手側の配管等の内周部に形成された環状凹部に環状突部42を充分な接触面積で嵌合させることができる。このため、円筒部41を相手側の配管等に確実に抜け止め係止することができる。
図17、図18に示すように、本実施の形態の樹脂射出成形品40を成形する射出成形金型17には環状突部42に平面42aを形成するための平面43が形成されており、この平面43は、円筒部41のウェルド42cを含んだ位置に形成されている。したがって、平面43によって中ピン19と平面43の間のキャビティ20の隙間が中ピン19と可動金型18の円周部44との隙間よりも小さく形成されることになる。
本実施の形態では、環状突部42の所定の部位に平面42aを形成することにより、平面42aが形成された環状突部42の所定の部位を薄肉部42bから構成しているため、環状突部42の所定の部位に平面43を形成するだけの簡単な構成によって薄肉部42bを中心に環状突部42を変形させることにより、薄肉部42bにより応力を緩和させることができ、環状突部42が破損するのを防止することができる。
なお、本実施の形態では、円筒部13を略真円に形成しているが、これに限らず、図19〜図22に示すように、円筒部51および環状突部52を楕円に形成し、環状突部52の所定の部位に平面52aを形成することにより、環状突部52の所定の部位を薄肉部52bから構成してもよい。なお、薄肉部52bは、射出成形時の環状突部52のウェルド52c(図20に破線で示す)に位置する部位であるとともに、環状突部52の短辺となっている。
このようにしても、無理抜き時に、薄肉部52bを中心に環状突部52を変形させることにより、薄肉部52bによって応力を緩和させることができる。特に、環状突部52の短辺に平面52aが形成されるので、薄肉部52bを中心に環状突部52を容易に変形させることができ、薄肉部52bによって応力をより一層緩和することができる。この結果、環状突部52が破損するのをより一層防止することができる。
なお、上記各実施の形態では、環状突部14、32、42、52を相手側の配管等の内周面に形成された環状凹部に抜け止め係止するようにしているが、これに限らず、円筒部13、31、41、51の内周面に相手側の配管等を挿通した後、円筒部13、31、41、51の外周面にバンド等を巻回させるようにして円筒部13、31、41、51を相手側の配管等に締結してもよい。
この場合には、バンド等を環状突部14、32、42、52に係止させることにより、バンド部が円筒部13、31、41、51から抜け出るのを防止することができる。
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施の形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上のように、本発明に係る樹脂射出成形品は、剛性の大きい樹脂を用いた場合であっても、無理抜き時に環状突部が破損するのを防止することができるという効果を有し、円筒部の先端部にアンダーカット形状の環状突部を有する樹脂射出成形品等として有用である。
11、40 樹脂射出成形品
13、31、41、51 円筒部
14、32、42、52 環状突部
14a、32a、42c、52c ウェルド
42a、52a 平面
42b、52b 薄肉部

Claims (5)

  1. 円筒部を有し、前記円筒部の先端部が、前記円筒部の他の部位よりも外径形状が大きいアンダーカット形状の環状突部を有する樹脂射出成形品において、
    前記環状突部の円周方向の所定の部位に薄肉部が形成されることを特徴とする樹脂射出成形品。
  2. 前記環状突部が楕円形状を有し、前記所定の部位が、前記環状突部の短辺であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂射出成形品。
  3. 前記薄肉部が切欠きからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の樹脂射出成形品。
  4. 前記環状突部の所定の部位の外周面を平面に形成することにより、前記所定の部位が前記薄肉部を構成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の樹脂射出成形品。
  5. 前記薄肉部が、前記環状突部のウェルドを含んだ部位に形成されることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1の請求項に記載の樹脂射出成形品。
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