JP2011158047A - ロックアップクラッチ装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロックアップが実行されるときにショックが発生するのを抑制する。
【解決手段】ロックアップクラッチ機構30を含むトルクコンバータ23は、ポンプインペラ24とタービンランナ25との間で作動油を介した動力の伝達が行われる流体伝動室28と、ピストン33を介して流体伝動室28と対向するロックアップ室34と、ソレノイドバルブSLUからの圧力Psluと作動油入口28iを介して流体伝動室28と連通する第3入力ポート563に供給される圧力Ptcinとに応じて第1入力ポート561に供給された圧力Psecを調圧してロックアップ圧Psluを設定するバルブ56とを有し、ソレノイドバルブSLUは、ロックアップの実行が指示されてからロックアップが完了するまでの間にポンプインペラ24とタービンランナ25との回転数差に応じて圧力Psluを変化させるように制御される。
【選択図】図4

Description

本発明は、ロックアップピストンを移動させて車両に搭載された動力発生源に接続される入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素とを直結するロックアップと当該ロックアップの解除とを実行するロックアップクラッチ装置およびその制御方法に関する。
従来、入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素との間で流体伝動による動力の伝達が行われる流体伝動室(コンバータ室)と、ロックアップクラッチピストンにより区画されたロックアップ室(ロックアップ制御室)とを備えたロックアップクラッチ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このロックアップクラッチ装置では、ロックアップソレノイドバルブからのソレノイド圧と流体伝動室の入口圧とに応じて調圧作動するロックアップ制御バルブからロックアップ室に圧力を供給することでロックアップピストンをストロークさせて入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素とを直結している。
また、この種のロックアップクラッチ装置としては、ロックアップ制御圧を制御するロックアップ制御バルブに対してロックアップ制御圧を指令するための信号圧に加えてコンバータ室の入口圧および出口圧(コンバータ室の内圧)を作用させると共に入口圧および出口圧と逆の向きにロックアップ制御圧をフィードバックして作用させるものも知られている(例えば、特許文献2参照)。このロックアップクラッチ装置では、ロックアップ制御バルブに対してコンバータ室の入口圧および出口圧を作用させると共に当該入口圧および出口圧が作用する受圧面積の和をフィードバックされるロックアップ制御圧の受圧面積と同一にすることで、ロックアップ制御圧の元圧が変化したときやコンバータ室の入口圧および出口圧とコンバータ室内におけるコンバータ圧との間に圧力差があるときに、ロックアップクラッチの締結力の要求に対する過不足やロックアップクラッチの締結ショックやスリップが発生するのを抑制している。
更に、この種のロックアップクラッチ装置として、きめ細かなロックアップ制御が実行されるようにするために、ロックアップピストンの背圧に影響を与えるパラメータとロックアップピストンの背圧との関係を定めた油圧マップとセンサ入力値とからロックアップピストンの背圧相当値を求めると共に、車両の走行状態に応じた正味伝達容量を算出し、背圧相当値と正味伝達容量との和をロックアップ圧として設定するものも知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2003−139236号公報 特開2001−116138号公報 特開2005−308071号公報
しかしながら、特許文献1および2に記載された技術のように、流体伝動室の入口圧や出口圧をロックアップ制御バルブに作用させても、流体伝動室の実際の内圧をロックアップ制御バルブに精度よく反映し得なくなってロックアップの実行に際してショックが発生してしまうことがある。また、特許文献3に記載された技術のように、油圧マップとセンサ入力値とから求められるロックアップピストンの背圧相当値と車両の走行状態に応じた正味伝達容量との和をロックアップ圧として設定しても、例えば車両の加速中にロックアップが実行されたときにショックが発生してしまうことがある。
そこで、本発明のロックアップクラッチ装置およびその制御方法は、ロックアップが実行されるときにショックが発生するのを抑制することを主目的とする。
本発明によるロックアップクラッチ装置およびその制御方法は、上記主目的を達成するために以下の手段を採っている。
本発明によるロックアップクラッチ装置は、
ロックアップピストンを移動させて車両に搭載された動力発生源に接続される入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素とを直結するロックアップと該ロックアップの解除とを実行するロックアップクラッチ装置において、
作動流体が導入される流体入口と該作動流体を排出するための流体出口とを有し、前記入力側流体伝動要素と前記出力側流体伝動要素との間で前記作動流体を介した動力の伝達が行われる流体伝動室と、
前記ロックアップピストンを介して前記流体伝動室と対向するロックアップ室と、
前記ロックアップ室に供給されるロックアップ圧の設定に用いられる信号圧を設定するロックアップソレノイドバルブと、
第1の入力ポートと、前記ロックアップソレノイドバルブの出力ポートと連通する第2の入力ポートと、前記ロックアップが実行されるときに前記流体入口を介して前記流体伝動室と連通する第3の入力ポートと、前記ロックアップ室と連通する出力ポートとを有し、前記ロックアップソレノイドバルブからの前記信号圧と前記第3の入力ポートに供給される作動流体の圧力とに応じて前記第1の入力ポートに供給された作動流体の圧力を調圧して前記ロックアップ圧を設定するロックアップ制御バルブと、
前記ロックアップの実行が指示されてから該ロックアップが完了するまでの間に前記入力側流体伝動要素と前記出力側流体伝動要素との回転数差に応じて前記信号圧が変化するように前記ロックアップソレノイドバルブを制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
このロックアップクラッチ装置は、入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素との間で作動流体を介した動力の伝達が行われる流体伝動室と、ロックアップピストンを介して流体伝動室と対向するロックアップ室と、ロックアップソレノイドバルブからの信号圧と第3の入力ポートに供給される作動流体の圧力とに応じて第1の入力ポートに供給された作動流体の圧力を調圧してロックアップ圧を設定するロックアップ制御バルブとを備える。従って、このロックアップクラッチ装置では、ロックアップ制御バルブによるロックアップ圧の設定に流体伝動室内の作動流体の圧力を反映させ、基本的には、ロックアップの実行に際してショックが発生しないようにロックアップ圧をより適正に設定することができる。ただし、出力側流体伝動要素の回転数に比べて入力側流体伝動要素の回転数が高く、両者の間の回転数差が大きいときにロックアップを実行すると、ロックアップ制御バルブの第3の入力ポートに供給される圧力を用いてロックアップ圧を設定しても、ロックアップの完了までにショックが発生することがある。
ここで、このようなショックは、次のような要因により発生すると考えられる。すなわち、入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素との回転数差が大きく、両者間の速度比が小さいときには、入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素とからなる流体伝動装置の容量係数が大きくなる。そして、このように容量係数が大きいときには入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素との間で伝達されるトルクが大きくなり、流体伝動室内には、そのトルクを伝達するのに必要な作動流体が存在していることになる。このため、入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素との回転数差が大きいときには、流体入口を介して流体伝動室内に作動流体が流入し難くなり、その分だけ流体入口における作動流体の圧力が高まることから、流体入口と連通するロックアップ制御バルブの第3のポートに供給される作動流体の圧力も高まる。従って、入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素との回転数差が大きいときには、流体伝動室の流体入口における圧力すなわちロックアップ制御バルブの第3のポートに供給される作動流体の圧力の高まりに起因してロックアップ制御バルブにより設定されるロックアップ圧が高まり、それに伴ってロックアップピストンのストローク速度が高まることによりショックが発生すると考えられる。
これを踏まえて、このロックアップクラッチ装置では、ロックアップの実行が指示されてから当該ロックアップが完了するまでの間に入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素との回転数差に応じて信号圧を変化させるようにロックアップソレノイドバルブが制御される。これにより、入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素との間の回転数差に起因して流体入口における作動流体の圧力が流体伝動室内の圧力よりも高くなったとしても、流体伝動室内の実際の圧力に合うようにロックアップ圧を設定することができるので、ロックアップが実行されるときに、入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素との間の回転数差に起因するショックの発生を良好に抑制することが可能となる。
また、前記制御手段は、前記入力側流体伝動要素と前記出力側流体伝動要素との回転数差が大きいほど小さくなる傾向に前記信号圧を設定するように前記ロックアップソレノイドバルブを制御するものであってもよい。これにより、入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素との間の回転数差に起因して流体入口における作動流体の圧力が流体伝動室内の圧力よりも高くなったとしても、ロックアップ圧が必要以上に高まってしまうのを抑制することができるので、入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素との間の回転数差に起因するショックの発生を良好に抑制することが可能となる。
更に、前記制御手段は、前記回転数差と前記動力発生源の出力トルクと前記信号圧の目標値との関係を規定するように予め定められた制約を用いて該目標値を設定すると共に、前記信号圧が前記目標値になるように前記ロックアップソレノイドバルブを制御するものであってもよい。これにより、入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素との間で伝達されるトルクと入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素との間の回転数差に依存する流体伝動室の流体入口における圧力との双方を考慮しながらロックアップ圧をより適正に設定することが可能となる。
また、前記制御手段は、前記ロックアップの実行が指示された後の所定のタイミングにおける前記回転数差に応じた実行時間を設定すると共に、前記所定のタイミングから前記実行時間が経過するまで前記回転数差に応じて前記信号圧が変化するように前記ロックアップソレノイドバルブを制御するものであってもよい。これにより、ショックの発生を抑制するために必要以上にロックアップ圧を低下させることなく、速やかにロックアップを完了させることが可能となる。
更に、前記ロックアップクラッチ装置は、前記ロックアップの有無に拘わらず前記流体伝動室の前記流体入口に作動流体が供給されるようにすると共に、前記ロックアップが実行されるときに前記ロックアップソレノイドバルブからの前記信号圧により駆動されて前記流体伝動室の前記流体入口と前記ロックアップ制御バルブの前記第3の入力ポートとを連通させる切替バルブを備えるものであってもよい。これにより、流体伝動室内を作動流体で常時満たしておくと共に、ロックアップが実行されるときに流体伝動室の流体入口とロックアップ制御バルブの第3の入力ポートとを連通させることが可能となる。
そして、前記ロックアップクラッチ装置は、前記入力側流体伝動要素としてのポンプインペラと、前記出力側流体伝動要素としてのタービンランナと、該タービンランナから前記ポンプインペラへの作動流体の流れを整流するステータとを有するトルクコンバータに含まれてもよい。
本発明によるロックアップクラッチ装置の制御方法は、
作動流体が導入される流体入口と該作動流体を排出するための流体出口とを有すると共に動力発生源に接続される入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素との間で前記作動流体を介した動力の伝達が行われる流体伝動室と、ロックアップピストンを介して前記流体伝動室と対向するロックアップ室と、該ロックアップ室に供給されるロックアップ圧の設定に用いられる信号圧を設定するロックアップソレノイドバルブと、第1の入力ポート、前記ロックアップソレノイドバルブの出力ポートと連通する第2の入力ポート、前記ロックアップが実行されるときに前記流体入口を介して前記流体伝動室と連通する第3の入力ポートおよび前記ロックアップ室と連通する出力ポートを有すると共に前記ロックアップソレノイドバルブからの前記信号圧と前記第3の入力ポートに供給される作動流体の圧力とに応じて前記第1の入力ポートに供給された作動流体の圧力を調圧して前記ロックアップ圧を設定するロックアップ制御バルブとを備えたロックアップクラッチ装置の制御方法であって、
前記ロックアップの実行が指示されてから該ロックアップが完了するまでの間に前記入力側流体伝動要素と前記出力側流体伝動要素との回転数差に応じて前記信号圧が変化するように前記ロックアップソレノイドバルブを制御することを特徴とする。
この方法によれば、入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素との間の回転数差に起因して流体入口における作動流体の圧力が流体伝動室内の圧力よりも高くなったとしても、流体伝動室内の実際の圧力に合うようにロックアップ圧を設定することができるので、ロックアップが実行されるときに、入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素との間の回転数差に起因するショックの発生を良好に抑制することが可能となる。
本発明の一実施例に係るロックアップクラッチ装置を含む動力伝達装置20を搭載した車両である自動車10の概略構成図である。 動力伝達装置20の概略構成図である。 動力伝達装置20に含まれる自動変速機40の各変速段とクラッチおよびブレーキの作動状態との関係を表した作動表である。 油圧制御ユニット50の要部を示す系統図である。 ロックアップ条件の成立に伴ってロックアップの実行が指示されてからロックアップクラッチ機構30によるロックアップが完了するまでに変速用ECU21により実行されるロックアップ制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 図5のロックアップ制御ルーチンが実行されたときにロックアップソレノイドバルブ圧Pslu、エンジン12の回転数Neおよびインプットシャフト44の回転数Ninが変化する様子を示すタイムチャートである。 ロックアップソレノイド圧設定用マップの一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例に係るロックアップクラッチ装置を含む動力伝達装置20を搭載した車両である自動車10の概略構成図である。同図に示す自動車10は、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料と空気との混合気の爆発燃焼により動力を出力する内燃機関であるエンジン12と、エンジン12を運転制御するエンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)14と、図示しない電子制御式油圧ブレーキユニットを制御するブレーキ用電子制御ユニット(以下、「ブレーキECU」という)15と、流体伝動装置であるトルクコンバータ23や有段の自動変速機40、これらに作動油(作動流体)を給排する油圧制御ユニット50,これらを制御する変速用電子制御ユニット(以下、「変速用ECU」という)21等を有し、エンジン12のクランクシャフト16に接続されると共に動力発生源としてのエンジン12からの動力を左右の駆動輪DWに伝達する動力伝達装置20とを備える。
図1に示すように、エンジンECU14には、アクセルペダル91の踏み込み量(操作量)を検出するアクセルペダルポジションセンサ92からのアクセル開度Accや車速センサ99からの車速V、クランクシャフト16の回転を検出する図示しないクランクシャフトポジションセンサといった各種センサ等からの信号、ブレーキECU15や変速用ECU21からの信号等が入力され、エンジンECU14は、これらの信号に基づいて何れも図示しない電子制御式スロットルバルブや燃料噴射弁、点火プラグ等を制御する。ブレーキECU15には、ブレーキペダル93が踏み込まれたときにマスタシリンダ圧センサ94により検出されるマスタシリンダ圧や車速センサ99からの車速V、図示しない各種センサ等からの信号、エンジンECU14や変速用ECU21からの信号等が入力され、ブレーキECU15は、これらの信号に基づいて図示しないブレーキアクチュエータ(油圧アクチュエータ)等を制御する。
動力伝達装置20の変速用ECU21は、トランスミッションケース22の内部に収容される。変速用ECU21には、複数のシフトレンジの中から所望のシフトレンジを選択するためのシフトレバー95の操作位置を検出するシフトレンジセンサ96からのシフトレンジSRや車速センサ99からの車速V、図示しない各種センサ等からの信号、エンジンECU14やブレーキECU15からの信号等が入力され、変速用ECU21は、これらの信号に基づいてトルクコンバータ23や自動変速機40等を制御する。なお、エンジンECU14、ブレーキECU15および変速用ECU21は、図示しないCPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に処理プログラムを記憶するROM、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポートおよび通信ポート(何れも図示せず)等を備える。そして、エンジンECU14、ブレーキECU15および変速用ECU21は、バスライン等を介して相互に接続されており、これらのECU間では制御に必要なデータのやり取りが随時実行される。
動力伝達装置20は、トランスミッションケース22の内部に収容されるトルクコンバータ23や、オイルポンプ36、自動変速機40等を含む。トルクコンバータ23は、ロックアップクラッチ付きの流体式トルクコンバータとして構成されており、図2に示すように、フロントカバー18を介してエンジン12のクランクシャフト16に接続されるポンプインペラ24や、タービンハブを介して自動変速機40のインプットシャフト(入力部材)44に固定されるタービンランナ25、ポンプインペラ24およびタービンランナ25の内側に配置されてタービンランナ25からポンプインペラ24への作動油(ATF)の流れを整流するステータ26、ステータ26の回転方向を一方向に制限するワンウェイクラッチ27を含む。ポンプインペラ24、タービンランナ25およびステータ26は、フロントカバー18とポンプインペラ24のポンプシェル24aとにより画成される流体伝動室28内で作動油を循環させるトーラス(環状流路)を形成する。流体伝動室28は、その内部に作動油を導入するための作動油入口28iと、その内部から作動油を排出するための作動油出口28oとを有し、作動油入口28iにはエンジン12の運転中に油圧制御ユニット50から作動油が常時供給されると共に余剰の作動油が作動油出口28oから外部へと流出する。そして、流体伝動室28内では、入力側流体伝動要素としてのポンプインペラ24と出力側流体伝動要素としてのタービンランナ25との間で作動油を介した動力の伝達が行われる。すなわち、トルクコンバータ23は、ポンプインペラ24とタービンランナ25との回転速度差が大きいときにはステータ26の作用によりトルク増幅機として機能し、両者の回転速度差が小さくなると流体継手として機能する。
また、実施例のトルクコンバータ23は、ポンプインペラ24とタービンランナ25とを直結するロックアップと当該ロックアップの解除とを実行可能なロックアップクラッチ機構30を含む。ロックアップクラッチ機構30は、多板式油圧クラッチとして構成されており、フロントカバー18に固定されたクラッチハブに対して摺動自在に支持されるクラッチプレート31と、ダンパ機構35を介してタービンランナ25に接続されたクラッチハブに摺動自在に支持されるクラッチプレート32と、クラッチプレート31,32を押圧することできるようにフロントカバー18の内部で軸方向に摺動自在に配置されるロックアップピストン33とを含む。ロックアップピストン33は、フロントカバー18等と共にロックアップ室34を画成する。そして、ロックアップ室34は、ロックアップピストン33を介して流体伝動室28と対向し、その内部に作動油を導入するための作動油入口34iを有する。これにより、自動車10の発進後に所定のロックアップ条件が成立したときに、作動油入口34iを介してロックアップ室34内に作動油を導入してロックアップピストン33を流体伝動室28側へと移動させれば、ロックアップピストン33とフロントカバー18に固定されたクラッチハブとによりクラッチプレート31,32が挟み付けられることでポンプインペラ24とタービンランナ25とがロック(直結)され、それによりエンジン12からの動力が自動変速機40のインプットシャフト44に機械的かつ直接的に伝達されるようになる。また、ロックアップが実行される際に生じるポンプインペラ24側からのトルクの変動は、ダンパ機構35により吸収される。なお、ロックアップ室34の作動油の導入を停止すれば、ロックアップ室34内の作動油は流体伝動室28の作動油出口28oから室外へと流出し、それによりロックアップが解除されることになる。
オイルポンプ36は、ポンプボディとポンプカバーとからなるポンプアッセンブリと、ハブを介してトルクコンバータ23のポンプインペラ24に接続された外歯ギヤとを備えるギヤポンプとして構成されており、油圧制御ユニット50に接続される。エンジン12からの動力により外歯ギヤを回転させれば、オイルポンプ36によりストレーナを介してオイルパン(何れも図示省略)に貯留されている作動油が吸引・吐出され、それによりトルクコンバータ23や自動変速機40により要求される油圧を発生させたり、各種軸受などの潤滑部分に作動油を供給したりすることができる。
自動変速機40は、6段変速の有段変速機として構成されており、図2に示すように、シングルピニオン式の第1遊星歯車機構41と、ラビニヨ式の第2遊星歯車機構42と、入力側から出力側までの動力伝達経路を変更するための3つのクラッチC1,C2およびC3と2つのブレーキB1およびB2とワンウェイクラッチF1とを含む。シングルピニオン式の第1遊星歯車機構41は、トランスミッションケース22に対して固定された外歯歯車であるサンギヤ41sと、サンギヤ41sと同心円上に配置されると共にインプットシャフト44に接続された内歯歯車であるリングギヤ41rと、サンギヤ41sに噛合すると共にリングギヤ41rに噛合する複数のピニオンギヤ41pと、複数のピニオンギヤ41pを自転かつ公転自在に保持するキャリア41cとを有する。ラビニヨ式の第2遊星歯車機構42は、外歯歯車である2つのサンギヤ42sa,42sbと、自動変速機40のアウトプットシャフト(出力部材)45に固定された内歯歯車であるリングギヤ42rと、サンギヤ42saに噛合する複数のショートピニオンギヤ42paと、サンギヤ42sbおよび複数のショートピニオンギヤ42paに噛合すると共にリングギヤ42rに噛合する複数のロングピニオンギヤ42pbと、互いに連結された複数のショートピニオンギヤ42paおよび複数のロングピニオンギヤ42pbを自転かつ公転自在に保持すると共にワンウェイクラッチF1を介してトランスミッションケース22に支持されたキャリア42cとを有する。自動変速機40のアウトプットシャフト45は、ギヤ機構46および差動機構47を介して駆動輪DWに接続される。
クラッチC1は、第1遊星歯車機構41のキャリア41cと第2遊星歯車機構42のサンギヤ42saとを締結すると共に当該締結を解除することができる油圧クラッチである。クラッチC2は、インプットシャフト44と第2遊星歯車機構42のキャリア42cとを締結すると共に当該締結を解除することができる油圧クラッチである。クラッチC3は、第1遊星歯車機構41のキャリア41cと第2遊星歯車機構42のサンギヤ42sbとを締結すると共に当該締結を解除することができる油圧クラッチである。ブレーキB1は、第2遊星歯車機構42のサンギヤ42sbをトランスミッションケース22に固定すると共にサンギヤ42sbのトランスミッションケース22に対する固定を解除することができる油圧クラッチである。ブレーキB2は、第2遊星歯車機構42のキャリア42cをトランスミッションケース22に固定すると共にキャリア42cのトランスミッションケース22に対する固定を解除することができる油圧クラッチである。これらのクラッチC1〜C3、ブレーキB1およびB2は、油圧制御ユニット50による作動油の給排を受けて動作する。図3に、自動変速機40の各変速段とクラッチC1〜C3、ブレーキB1およびB2の作動状態との関係を表した作動表を示す。自動変速機40は、クラッチC1〜C3、ブレーキB1およびB2を図3の作動表に示す状態とすることで前進1〜6速の変速段と後進1段の変速段とを提供する。
図4は、上述のロックアップクラッチ機構30を含むトルクコンバータ23や自動変速機40に対して作動油を給排する油圧制御ユニット50の要部を示す系統図である。油圧制御ユニット50は、エンジン12からの動力を用いてオイルパンから作動油を吸引・吐出する前述のオイルポンプ36に接続されるものであり、オイルポンプ36側(図示しない調圧バルブ)からの作動油を調圧して出力するリニアソレノイドバルブにより駆動されてオイルポンプ36からの作動油を調圧してライン圧PLを生成するプライマリレギュレータバルブや、シフトレバー95の操作位置に応じてプライマリレギュレータバルブからの作動油をクラッチC1〜C3,ブレーキB1およびB2に供給可能とすると共にクラッチC1等に対する作動油の供給を停止させることができるマニュアルバルブ、それぞれマニュアルバルブからの作動油(ライン圧PL)を調圧して対応するクラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2側に出力可能な複数のリニアソレノイドバルブ等(何れも図示せず)を含む。
また、油圧制御ユニット50は、図4に示すように、トルクコンバータ23やロックアップクラッチ機構30を作動させるために、プライマリレギュレータバルブからの作動油を調圧して一定のレギュレータ圧Psecを生成するセカンダリレギュレータバルブ52と、図示しない調圧バルブからのモジュレータ圧を変速用ECU21により通電制御される図示しないリニアソレノイドにより調圧してロックアップ室34に供給されるロックアップ圧Plupを設定するための信号圧としてのロックアップソレノイド圧Psluを設定するロックアップソレノイドバルブSLUと、トルクコンバータ23に対する作動油の給排を可能とすると共にロックアップクラッチ機構30によりロックアップが実行されるときにロックアップソレノイドバルブSLUからのロックアップソレノイド圧Psluにより駆動されて油路の切り替えを行うロックアップリレーバルブ54と、ロックアップソレノイドバルブSLUからのロックアップソレノイド圧Psluを用いてセカンダリレギュレータバルブ52からのレギュレータ圧Psecを調圧してロックアップ圧Plupを設定するロックアップコントロールバルブ56とを含む。
ロックアップリレーバルブ54は、ロックアップソレノイドバルブSLUからのロックアップソレノイド圧Psluにより駆動される切替バルブ(オンオフバルブ)であり、スプールや当該スプールを付勢するスプリングを有するスプールバルブとして構成されている。実施例のロックアップリレーバルブ54は、セカンダリレギュレータバルブ52の出力ポートと連通する第1入力ポート541と、ロックアップソレノイドバルブSLUの出力ポートと連通する第2入力ポート542と、動力伝達装置20の潤滑対象を潤滑するための作動油(圧力Plub)が供給される第3入力ポート543と、流体伝動室28の作動油入口28iと連通する出力ポート544と、流体伝動室28の作動油出口28oと連通するポート545と、オイルパンと連通するドレンポート546と、潤滑油路と連通するポート547と、ロックアップコントロールバルブ56側と接続された油路と連通する連通ポート548および549とを有する。
ロックアップコントロールバルブ56は、ロックアップソレノイドバルブSLUからのロックアップソレノイド圧Psluにより駆動される調圧バルブであり、スプールや当該スプールを付勢するスプリングを有するスプールバルブとして構成されている。実施例のロックアップコントロールバルブ56は、セカンダリレギュレータバルブ52の出力ポートと連通する第1入力ポート561と、ロックアップソレノイドバルブSLUの出力ポートと連通する第2入力ポート562と、オリフィスを介してロックアップリレーバルブ54の連通ポート548および549と連通する第3入力ポート563と、ロックアップ室34の作動油入口34iと連通する出力ポート564と、オリフィスを介して出力ポート564と連通するフィードバックポート565とを含む。実施例では、第2入力ポート562に供給されるロックアップソレノイド圧Psluを受けるスプールの受圧面が第3入力ポート563に供給された圧力を受けるスプールの受圧面よりも大きく定められている。また、フィードバックポート565に供給された圧力は、ロックアップソレノイド圧Psluを受けるスプールの受圧面の反対側(図中上方)に設けられた当該受圧面よりも小さい受圧面に作用する。
自動車10の発進時等、ロックアップクラッチ機構30によるロックアップが実行されずロックアップソレノイドバルブSLUからのロックアップソレノイド圧Psluが値0であるときに、ロックアップリレーバルブ54は、スプリングの作用により、図4における左側半分に示す状態(オフ状態)に維持される。そして、ロックアップリレーバルブ54がオフ状態にあるときには、第1入力ポート541と出力ポート544とが連通されると共にポート545とポート547とが連通され、更に第3入力ポート543と連通ポート548とが閉鎖される。これにより、セカンダリレギュレータバルブ52からの作動油が第1入力ポート541と出力ポート544と作動油入口28iとを介してトルクコンバータ23の流体伝動室28内に供給され、流体伝動室28から作動油出口28oを介して排出される作動油がポート545および547を介して動力伝達装置20の潤滑対象へと供給されることになる。また、ロックアップソレノイドバルブSLUからのロックアップソレノイド圧Psluが値0であるときには、ロックアップコントロールバルブ56のスプールがスプリングの付勢力により図中右側に示す状態に維持されて第1〜第3入力ポート561〜563が閉鎖されることから、ロックアップコントロールバルブ56からのロックアップ圧Plupは値0に設定される。
これに対して、ロックアップ条件の成立に伴ってロックアップソレノイドバルブSLUにより設定されたロックアップソレノイド圧Psluが第2入力ポート542に供給されると、ロックアップリレーバルブ54のスプールがスプリングの付勢力に抗して図中下方へと移動し、ロックアップリレーバルブ54は、図中右半分に示す状態(オン状態)へと移行する。ロックアップリレーバルブ54がオン状態にあるときには、第1入力ポート541と出力ポート544と連通ポート548および549とが連通されると共に第3入力ポート543とポート547とが連通され、更にポート545とドレンポート546とが連通される。これにより、セカンダリレギュレータバルブ52からの作動油が第1入力ポート541と出力ポート544と連通ポート549および548と作動油入口28iとを介してトルクコンバータ23の流体伝動室28内に供給される。また、流体伝動室28から作動油出口28oを介して排出される作動油はドレンポート546を介してオイルパンへと導かれ、第3入力ポート543に供給された作動油がポート547を介して動力伝達装置20の潤滑対象へと供給されることになる。更に、ロックアップリレーバルブ54がオン状態にあるときには、ロックアップコントロールバルブ56の第3入力ポート563は、ロックアップリレーバルブ54の連通ポート548および出力ポート544と作動油入口28iとを介してトルクコンバータ23の流体伝動室28の内部と連通することになる。
上述のようにロックアップ条件の成立に伴ってロックアップソレノイド圧Psluによりロックアップリレーバルブ54がオン状態へと移行したときには、ロックアップコントロールバルブ56の第2入力ポート562にはロックアップソレノイドバルブSLUからのロックアップ圧Psluが供給され、第3入力ポート563にはトルクコンバータ23の流体伝動室28の作動油入口28iにおける圧力Ptcinが供給されることになる。これにより、ロックアップコントロールバルブ56のスプールがスプリングの付勢力に抗して図中上方へと移動するので、第1入力ポート561が徐々に開かれて出力ポート564と連通し、第1入力ポート561に供給された作動油の圧力すなわちセカンダリレギュレータ圧Psecが第1入力ポート561の開度に応じて調圧され、ロックアップ圧Plupとして出力ポート564から作動油入口34iを介してロックアップ室34へと供給される。また、ロックアップが実行される際、フィードバックポート565には、出力ポート564からのロックアップ圧Plupに基づく圧力がフィードバック圧として供給される。従って、ロックアップの実行に際して、ロックアップコントロールバルブ56は、ロックアップソレノイドバルブSLUからのロックアップソレノイド圧Psluと、流体伝動室28の作動油入口28iにおける圧力Ptcinと、出力ポート564からのフィードバック圧とに応じたロックアップ圧Plupを設定する。このように、ロックアップ圧Plupの設定に圧力Ptcinすなわち流体伝動室28内の作動油の圧力を反映させることで、基本的には、ロックアップの実行に際してショックが発生しないようにロックアップ圧Plupをより適正に設定することができる。こうして設定されるロックアップ圧Plupがロックアップ室34に供給されることにより、ロックアップピストン33が移動してクラッチプレート31,32を圧着させ、それによりポンプインペラ24とタービンランナ25とを直結するロックアップが実行されることになる。
次に、上述のトルクコンバータ23においてロックアップが実行されるときのロックアップソレノイドバルブSLUの制御手順について説明する。図5は、ロックアップ条件の成立に伴ってロックアップの実行が指示されてからロックアップクラッチ機構30によるロックアップが完了するまでに変速用ECU21により所定時間おきに繰り返し実行されるロックアップ制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。また、図6に、ロックアップ制御ルーチンが実行されたときにロックアップソレノイド圧Pslu、エンジン12の回転数Neおよびインプットシャフト44の回転数Ninが変化する様子を示す。
ロックアップ条件の成立に伴ってロックアップの実行が指示されると(図6における時刻t0)、変速用ECU21の図示しないCPUは、図示しない圧力センサにより検出されるロックアップソレノイド圧Psluや図示しないタイマにより計時されるロックアップの実行が指示されてからの経過時間tといった制御に必要なデータを入力し(ステップS100)、入力した経過時間tが予め定められた初期加圧時間ta(例えば、0.1sec程度)を超えたか否かを判定する(ステップS110)。経過時間tが初期加圧時間ta以下である場合には、ロックアップ室34内やロックアップコントロールバルブ56とロックアップ室34との間の油路に作動油を速やかに充填すると共にロックアップピストン33を速やかに移動させるために、予め定められた比較的高い圧力Paをロックアップソレノイド圧Psluの指令値Pslu*に設定する(ステップS115)、そして、ロックアップソレノイド圧Psluが指令値Pslu*になるようにロックアップソレノイドバルブSLUを制御し(ステップS190)、再度ステップS100以降の処理を実行する。これにより、図6に示すように、経過時間tが初期加圧時間taを超えるまで(時刻t0から時刻t1まで)、ロックアップソレノイド圧Psluは、概ね一定の圧力Paに設定される。
また、ステップS110にて経過時間tが初期加圧時間taを超えたと判断されたときには、エンジン12の回転数Neおよび出力トルクTeと、自動変速機40のインプットシャフト44の回転数Ninとを入力する(ステップS120)。エンジン12の回転数Neは、クランクシャフトポジションセンサの検出値に基づいて計算されるものであり、エンジン12の出力トルクTeは、例えば図示しないエアフローメータにより検出される吸入空気量と回転数Neと図示しないマップとを用いて導出されるものであり、何れもエンジンECU14から通信により入力される。また、インプットシャフト44の回転数Ninは、図示しない回転位置センサの検出値に基づいて計算されるものである。ステップS120の処理の後、ステップS100にて入力したロックアップソレノイド圧Psluが予め定められた比較的大きい圧力Pref未満であるか否かを判定し(ステップS130)、ロックアップソレノイド圧Psluが圧力Pref未満であれば、エンジン12の回転数Neからインプットシャフト44の回転数Ninを減じることにより回転数Neと回転数Ninとの回転数差ΔNを計算する(ステップS140)。
ここで、例えば自動車10の加速時等、出力側流体伝動要素としてのタービンランナ25の回転数に一致するインプットシャフト44の回転数Ninに比べて入力側流体伝動要素としてのポンプインペラ24の回転数に一致するエンジン12の回転数Neが高く両者の間の回転数差ΔNが大きいときにロックアップが実行されると、上述のようにロックアップコントロールバルブ56の第3入力ポート563に供給される流体伝動室28の作動油入口28iにおける圧力Ptcinを用いてロックアップ圧を設定しても、ロックアップの完了までにショックが発生することがある。このようなショックは、次のような要因により発生すると考えられる。すなわち、エンジン12とインプットシャフト44すなわちポンプインペラ24とタービンランナ25との回転数差ΔNが大きく、両者間の速度比が小さいときには、トルクコンバータ23の容量係数が大きくなる。そして、このように容量係数が大きいときにはポンプインペラ24とタービンランナ25との間で伝達されるトルクが大きくなり、流体伝動室28内には、そのトルクを伝達するのに必要な作動油が存在していることになる。このため、回転数差ΔNが大きいときには、作動油入口28iを介して流体伝動室28内に作動油が流入し難くなり、その分だけ作動油入口28iにおける圧力Ptcinが高まることから、作動油入口28iと連通するロックアップコントロールバルブ56の第3入力ポート563に供給される作動油の圧力も高まる。従って、回転数差ΔNが大きいときには、流体伝動室28の作動油入口28iにおける圧力Ptcinすなわちロックアップコントロールバルブ56の第3入力ポート563に供給される圧力の高まりに起因して、ロックアップコントロールバルブ56により設定されるロックアップ圧Plupが高まり、それに伴ってロックアップピストン33のストローク速度が高まることによりショックが発生すると考えられる。
これを踏まえて、実施例では、ロックアップの実行が指示されてからロックアップが完了するまでの間に回転数差ΔNに応じて信号圧としてのロックアップソレノイド圧Psluを変化させるようにロックアップソレノイドバルブSLUを制御する。すなわち、ステップS140にて回転数差ΔNを計算したならば、所定のフラグFが値0であるか否かを判定し(ステップS150)、フラグFが値0であれば、フラグFを値1に設定すると共に、回転数差ΔNに応じてロックアップソレノイド圧Psluを変化させる時間である補正実行時間tcを回転数差ΔNに基づいて設定する(ステップS160)。実施例では、回転数ΔNと補正実行時間tcとの関係が実験・解析結果に基づいて予め定められて図示しない補正実行時間設定用マップとして変速用ECU21の図示しないROMに記憶されており、ステップS160では、ステップS140にて計算した回転数差ΔNに対応した補正実行時間tcが当該マップから導出・設定される。実施例の補正実行時間定用マップは、図6からわかるように、ロックアップの実行が指示されてから初期加圧時間taが経過した時点の回転数差ΔNが大きいほど(図6における実線参照)回転数差ΔNが小さいとき(図6における破線参照)に比べて短くなる傾向に補正実行時間tcを規定するように作成されている。なお、ステップS160にてフラグFが値1に一旦設定されると、以後ステップS150にて否定判断がなされてステップS160の処理はスキップされる。
次いで、ステップS100にて入力した経過時間tが上述の初期加圧時間taと補正実行時間tcとの和以下であるか否かを判定する(ステップS170)。そして、経過時間tが初期加圧時間taと補正実行時間tcとの和以下であれば、ステップS120にて入力したエンジン12の出力トルクTeとステップS140にて計算した回転数差ΔNとに基づいてロックアップソレノイド圧Psluの指令値Pslu*を設定する(ステップS180)。実施例では、エンジン12の出力トルクTeと回転数差ΔNとロックアップソレノイド圧Psluの指令値Pslu*との関係が予め定められて図7に例示するロックアップソレノイド圧設定用マップとして変速用ECU21の図示しないROMに記憶されており、ステップS180では、ステップS120にて入力した出力トルクTeとステップS140にて計算した回転数差ΔNとに対応した指令値Pslu*が当該マップから導出・設定される。図7に例示するロックアップソレノイド圧設定用マップは、例えば、実験・解析を経てエンジン12の出力トルクTeと指令値Pslu*との関係を基本マップとして一旦定めた上で、更に実験・解析により流体伝動室28内の圧力と作動油入口28iにおける圧力Ptcinとの圧力差と回転数差ΔNとの関係を求め、回転数差ΔNごとに基本マップにおける指令値Pslu*から当該回転数差ΔNに対応した圧力差を相殺するの必要な値を差し引くことにより、基本的に回転数差ΔNが大きいほど小さくなる傾向に指令値Pslu*を規定するものとして作成される。
これにより、回転数差ΔNに起因して作動油入口28iにおける圧力Ptcinが流体伝動室28内の圧力よりも高くなったとしても、ロックアップ圧Plupが必要以上に高まってしまうのを抑制することが可能となる。更に、図7に例示するようなロックアップソレノイド圧設定用マップを用いれば、ポンプインペラ24とタービンランナ25との間で伝達されるトルクと回転数差ΔNに依存する流体伝動室28の作動油入口28iにおける圧力Ptcinとの双方を考慮しながら、ロックアップソレノイド圧Psluすなわちロックアップ圧Psluを設定することが可能となる。そして、ステップS180にて指令値Pslu*に設定した後、ロックアップソレノイド圧Psluが指令値Pslu*になるようにロックアップソレノイドバルブSLUを制御し(ステップS190)、再度ステップS100以降の処理を実行するこの結果、ロックアップソレノイドバルブSLUは、経過時間tが初期加圧時間taを超えた時点(図6における時刻t1)から補正実行時間tcが経過するまで(時刻t2またはt2′まで)、回転数差ΔNに応じて信号圧としてのロックアップソレノイド圧Psluを変化させるように制御されることになる。
また、ステップS170にて経過時間tが初期加圧時間taと補正実行時間tcとの和を超えたと判断された場合には、ロックアップソレノイド圧Psluが概ね一定の勾配で上昇するように、本ルーチンの前回実行時に設定された指令値Pslu*(前回Pslu*)と正の所定値ΔPとの和を指令値Pslu*に設定すると共に(ステップS200)、ロックアップソレノイド圧Psluが指令値Pslu*になるようにロックアップソレノイドバルブSLUを制御し(ステップS190)、再度ステップS100以降の処理を実行する。そして、ステップS130にてロックアップソレノイド圧Psluが圧力Pref以上になったと判断されると(図6における時刻t3またはt3′)、予め定められた保持圧Phを指令値Pslu*に設定すると共にロックアップソレノイド圧Psluが指令値Pslu*になるようにロックアップソレノイドバルブSLUを制御し(ステップS210)、更にフラグFおよびタイマをリセットして本ルーチンを終了させる。
以上説明したように、実施例のロックアップクラッチ機構30を含むトルクコンバータ23は、ポンプインペラ24とタービンランナ25との間で作動油を介した動力の伝達が行われる流体伝動室28と、ロックアップピストン33を介して流体伝動室28と対向するロックアップ室34と、ロックアップソレノイドバルブSLUからのロックアップソレノイド圧Psluとロックアップが実行されるときに作動油入口28iを介して流体伝動室28と連通する第3入力ポート563に供給される圧力Ptcinとに応じて第1入力ポート561に供給されたセカンダリレギュレータ圧Psecを調圧してロックアップ圧Psluを設定するロックアップコントロールバルブ56とを備える。従って、ロックアップコントロールバルブ56によるロックアップ圧Plupの設定に流体伝動室28内の作動油の圧力を反映させ、基本的には、ロックアップの実行に際してショックが発生しないようにロックアップ圧Plupをより適正に設定することができる。そして、ロックアップの実行が指示されてから当該ロックアップが完了するまでの間には、ポンプインペラ24とタービンランナ25との回転数差ΔNに応じてロックアップソレノイド圧Psluを変化させるようにロックアップソレノイドバルブSLUが制御される(図5のステップS120〜S190)。これにより、ポンプインペラ24とタービンランナ25との間の回転数差ΔNが大きいときに作動油入口28iにおける圧力Ptcinが流体伝動室28内の圧力よりも高くなったとしても、流体伝動室28内の実際の圧力に合うようにロックアップ圧Plupを設定することができるので、ロックアップが実行されるときに、ポンプインペラ24とタービンランナ25との間の回転数差ΔNに起因するショックの発生を良好に抑制することが可能となる。
また、上記実施例において、ロックアップソレノイドバルブSLUは、ポンプインペラ24とタービンランナ25との回転数差ΔNが大きいほど小さくなる傾向にロックアップソレノイド圧Psluを設定するように制御される。これにより、ポンプインペラ24とタービンランナ25との間の回転数差ΔNに起因して作動油入口28iにおける圧力Ptcinが流体伝動室28内の圧力よりも高くなったとしても、ロックアップ圧Plupが必要以上に高まってしまうのを抑制することができるので、ポンプインペラ24とタービンランナ25との間の回転数差ΔNに起因するショックの発生を良好に抑制することが可能となる。
更に、上記実施例では、回転数差ΔNとエンジン12の出力トルクTeとロックアップソレノイド圧Psluの目標値である指令値Pslu*との関係を規定するように予め定められたロックアップソレノイド圧設定用マップを用いて当該指令値Pslu*が設定され、ロックアップソレノイドバルブSLUは、ロックアップソレノイド圧Psluが指令値Pslu*になるように制御される。これにより、ポンプインペラ24とタービンランナ25との間で伝達されるトルクとポンプインペラ24とタービンランナ25との間の回転数差ΔNに依存する流体伝動室28の作動油入口28iにおける圧力Ptcinとの双方を考慮しながらロックアップ圧Plupをより適正に設定することが可能となる。
また、上記実施例では、ロックアップの実行が指示された後の初期加圧時間taが経過した時点の回転数差ΔNに応じた補正実行時間tcが設定され、初期加圧時間taが経過した時点から補正実行時間tcが経過するまで回転数差ΔNに応じてロックアップソレノイド圧Psluを変化させるようにロックアップソレノイドバルブSLUが制御される。これにより、ショックの発生を抑制するために必要以上にロックアップ圧Plupを低下させることなく、速やかにロックアップを完了させることが可能となる。
更に、実施例のロックアップクラッチ機構30を駆動する油圧制御ユニット50は、ロックアップの有無に拘わらず流体伝動室28の作動油入口28iに作動油が供給されるようにすると共に、ロックアップが実行されるときにロックアップソレノイドバルブSLUからのロックアップソレノイド圧Psluにより駆動されて流体伝動室28の作動油入口28iとロックアップコントロールバルブ56の第3入力ポート563とを連通させるロックアップリレーバルブ54を含む。これにより、流体伝動室28内を作動油で常時満たしておくと共に、ロックアップが実行されるときに流体伝動室28の作動油入口28iとロックアップコントロールバルブ56の第3入力ポート563とを連通させることが可能となる。
そして、実施例の動力伝達装置20は、タービンランナ25からポンプインペラ24への流体の流れを整流するステータ26を有するトルクコンバータ23を含むものであるから、ロックアップが解除されているときにトルクコンバータ23によるトルク増幅効果を利用することができる。ただし、動力伝達装置20に対して、トルク増幅作用を奏するトルクコンバータ23の代わりにトルク増幅作用を奏しないフルードカップリングを備えてもよい。また、ロックアップクラッチ機構30を含むトルクコンバータ23は、自動変速機以外の無段変速機(CVT)と組み合わされてもよい。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。すなわち、上記実施例では、ロックアップピストン33を移動させて自動車10に搭載されたエンジン12に接続されるポンプインペラ24とタービンランナ25とを直結するロックアップと当該ロックアップの解除とを実行するロックアップクラッチ機構30が「ロックアップクラッチ装置」に相当し、作動油が導入される作動油入口28iと作動油を排出するための作動油出口28oとを有し、ポンプインペラ24とタービンランナ25との間で作動油を介した動力の伝達が行われる流体伝動室28が「流体伝動室」に相当し、ロックアップピストン33を介して流体伝動室28と対向するロックアップ室34が「ロックアップ室」に相当し、ロックアップ室34に供給されるロックアップ圧Plupの設定に用いられる信号圧としてのロックアップソレノイド圧Psluを設定するロックアップソレノイドバルブSLUが「ロックアップソレノイドバルブ」に相当し、第1入力ポート561、ロックアップソレノイドバルブSLUの出力ポートと連通する第2入力ポート562、ロックアップが実行されるときに作動油入口28iを介して流体伝動室28と連通する第3入力ポート563、およびロックアップ室34と連通する出力ポート564を有し、ロックアップソレノイドバルブSLUからのロックアップソレノイド圧Psluと第3入力ポート563に供給される圧力Ptcinとに応じて第1入力ポート561に供給されたセカンダリレギュレータ圧Psecを調圧してロックアップ圧Plupを設定するロックアップコントロールバルブ56が「ロックアップ制御バルブ」に相当し、図5のロックアップ制御ルーチンを実行する変速用ECU21が「制御手段」に相当する。また、ロックアップの有無に拘わらず流体伝動室28の作動油入口28iに作動油が供給されるようにすると共に、ロックアップが実行されるときにロックアップソレノイドバルブSLUからの信号圧により駆動されて流体伝動室28の作動油入口28iとロックアップコントロールバルブ56の第3入力ポート563とを連通させるロックアップリレーバルブ54が「切替バルブ」に相当する。
ただし、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載された発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載された発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。すなわち、実施例はあくまで課題を解決するための手段の欄に記載された発明の具体的な一例に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載された発明の解釈は、その欄の記載に基づいて行なわれるべきものである。
以上、実施例を用いて本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。
本発明は、ロックアップクラッチ装置の製造産業において利用可能である。
10 自動車、12 エンジン、14 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、15 ブレーキ用電子制御ユニット(ブレーキECU)、16 クランクシャフト、18 フロントカバー、20 動力伝達装置、21 変速用電子制御ユニット(変速用ECU)、22 トランスミッションケース、23 トルクコンバータ、24 ポンプインペラ、24a ポンプシェル、25 タービンランナ、26 ステータ、27 ワンウェイクラッチ、28 流体伝動室、28i,34i 作動油入口、28o 作動油出口、30 ロックアップクラッチ機構、31,32 クラッチプレート、33 ロックアップピストン、34 ロックアップ室、35 ダンパ機構、36 オイルポンプ、40 自動変速機、41 第1遊星歯車機構、41c,42c キャリア、41p ピニオンギヤ、41r,42r リングギヤ、41s,42sa,42sb サンギヤ、42 第2遊星歯車機構、42pa ショートピニオンギヤ、42pb ロングピニオンギヤ、44 インプットシャフト、45 アウトプットシャフト、46 ギヤ機構、47 差動機構、50 油圧制御ユニット、52 セカンダリレギュレータバルブ、54 ロックアップリレーバルブ、56 ロックアップコントロールバルブ、91 アクセルペダル、92 アクセルペダルポジションセンサ、93 ブレーキペダル、94 マスタシリンダ圧センサ、95 シフトレバー、96 シフトレンジセンサ、99 車速センサ、541,561 第1入力ポート、542,562 第2入力ポート、543,563 第3入力ポート、544,564 出力ポート、545,547 ポート、546 ドレンポート、548,549 連通ポート、565 フィードバックポート、B1,B2 ブレーキ、C1,C2,C3 クラッチ、F1 ワンウェイクラッチ、SLU ロックアップソレノイドバルブ。

Claims (7)

  1. ロックアップピストンを移動させて車両に搭載された動力発生源に接続される入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素とを直結するロックアップと該ロックアップの解除とを実行するロックアップクラッチ装置において、
    作動流体が導入される流体入口と該作動流体を排出するための流体出口とを有し、前記入力側流体伝動要素と前記出力側流体伝動要素との間で前記作動流体を介した動力の伝達が行われる流体伝動室と、
    前記ロックアップピストンを介して前記流体伝動室と対向するロックアップ室と、
    前記ロックアップ室に供給されるロックアップ圧の設定に用いられる信号圧を設定するロックアップソレノイドバルブと、
    第1の入力ポートと、前記ロックアップソレノイドバルブの出力ポートと連通する第2の入力ポートと、前記ロックアップが実行されるときに前記流体入口を介して前記流体伝動室と連通する第3の入力ポートと、前記ロックアップ室と連通する出力ポートとを有し、前記ロックアップソレノイドバルブからの前記信号圧と前記第3の入力ポートに供給される作動流体の圧力とに応じて前記第1の入力ポートに供給された作動流体の圧力を調圧して前記ロックアップ圧を設定するロックアップ制御バルブと、
    前記ロックアップの実行が指示されてから該ロックアップが完了するまでの間に前記入力側流体伝動要素と前記出力側流体伝動要素との回転数差に応じて前記信号圧が変化するように前記ロックアップソレノイドバルブを制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とするロックアップクラッチ装置。
  2. 請求項1に記載のロックアップクラッチ装置において、
    前記制御手段は、前記入力側流体伝動要素と前記出力側流体伝動要素との回転数差が大きいほど小さくなる傾向に前記信号圧を設定するように前記ロックアップソレノイドバルブを制御することを特徴とするロックアップクラッチ装置。
  3. 請求項1または2に記載のロックアップクラッチ装置において、
    前記制御手段は、前記回転数差と前記動力発生源の出力トルクと前記信号圧の目標値との関係を規定するように予め定められた制約を用いて該目標値を設定すると共に、前記信号圧が前記目標値になるように前記ロックアップソレノイドバルブを制御することを特徴とするロックアップクラッチ装置。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載のロックアップクラッチ装置において、
    前記制御手段は、前記ロックアップの実行が指示された後の所定のタイミングにおける前記回転数差に応じた実行時間を設定すると共に、前記所定のタイミングから前記実行時間が経過するまで前記回転数差に応じて前記信号圧が変化するように前記ロックアップソレノイドバルブを制御することを特徴とするロックアップクラッチ装置。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載のロックアップクラッチ装置において、
    前記ロックアップの有無に拘わらず前記流体伝動室の前記流体入口に作動流体が供給されるようにすると共に、前記ロックアップが実行されるときに前記ロックアップソレノイドバルブからの前記信号圧により駆動されて前記流体伝動室の前記流体入口と前記ロックアップ制御バルブの前記第3の入力ポートとを連通させる切替バルブを更に備えることを特徴とするロックアップクラッチ装置。
  6. 請求項1から5の何れか一項に記載のロックアップクラッチ装置において、
    前記入力側流体伝動要素としてのポンプインペラと、前記出力側流体伝動要素としてのタービンランナと、該タービンランナから前記ポンプインペラへの作動流体の流れを整流するステータとを有するトルクコンバータに含まれることを特徴とするロックアップクラッチ装置。
  7. 作動流体が導入される流体入口と該作動流体を排出するための流体出口とを有すると共に動力発生源に接続される入力側流体伝動要素と出力側流体伝動要素との間で前記作動流体を介した動力の伝達が行われる流体伝動室と、ロックアップピストンを介して前記流体伝動室と対向するロックアップ室と、該ロックアップ室に供給されるロックアップ圧の設定に用いられる信号圧を設定するロックアップソレノイドバルブと、第1の入力ポート、前記ロックアップソレノイドバルブの出力ポートと連通する第2の入力ポート、前記ロックアップが実行されるときに前記流体入口を介して前記流体伝動室と連通する第3の入力ポートおよび前記ロックアップ室と連通する出力ポートを有すると共に前記ロックアップソレノイドバルブからの前記信号圧と前記第3の入力ポートに供給される作動流体の圧力とに応じて前記第1の入力ポートに供給された作動流体の圧力を調圧して前記ロックアップ圧を設定するロックアップ制御バルブとを備えたロックアップクラッチ装置の制御方法であって、
    前記ロックアップの実行が指示されてから該ロックアップが完了するまでの間に前記入力側流体伝動要素と前記出力側流体伝動要素との回転数差に応じて前記信号圧が変化するように前記ロックアップソレノイドバルブを制御することを特徴とするロックアップクラッチ装置の制御方法。
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