JP2011153734A - 冷凍機遠隔監視システムおよび冷凍機遠隔監視方法 - Google Patents

冷凍機遠隔監視システムおよび冷凍機遠隔監視方法 Download PDF

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Abstract

【課題】数日間以上にわたる長期的な傾向を把握して冷凍機の異常予測が可能とされた冷凍機遠隔監視システムを提供する。
【解決手段】冷凍機11,12,13の遠隔地に設置され、冷凍機の運転状態を監視する冷凍機遠隔監視システム100であって、前記冷凍機に設けられたセンサから時系列の出力データを得るデータ取得部101と、データ取得部101で得た出力データを記憶する記憶部102と、記憶部102に格納された出力データから1日を代表する代表データを抽出するデータ抽出部と、データ抽出部によって得られた複数日の代表データを用いて、センサの変化傾向を演算する変化傾向演算部と、変化傾向演算部によって得られた変化傾向と前記センサの管理値から、冷凍機の保守作業の要否を判断する保守作業要否判断部と、保守作業要否判断部によって保守作業が必要と判断された場合に警報を発する警報部104とを備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷凍機を遠隔地から監視する冷凍機遠隔監視システムおよび冷凍機遠隔監視方法に関するものである。
冷凍機の運転状態の監視方法として、冷凍機に設けたセンサ出力値や複数のセンサ出力値の差分等が管理値以上(または管理値以下)となるか否かを判断することが多用されている。このように、センサ出力値が管理値を超えたか否かという判断は、管理値を超えてしまった場合に初めて判断がなされるものであるため、センサが管理値を超える事象を予め回避することが困難となる。
特許文献1には、空調機の遠隔監視として、空調機側に設置された管理装置にて運転データの変調や変調原因を分析し、通信回線を介して事業所端末の監視装置に通報する技術が開示されている。
特開2002−81809号公報
しかし、特許文献1に記載の技術は、軽変調と重変調と分けて変調の有無を判断しているに過ぎず、変調を来す前の予測については何ら判断できないものとなっている。
一方、冷凍機の異常は、1日の運転データを監視していたのでは判断できず、数日間以上の長期間にわたって判断して初めて発見できることがある。ところが、数日間以上の運転データを取得しても、データ数が多く異常予測のために必要なデータが埋もれてしまい、冷凍機の異常予測ができないおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、数日間以上にわたる長期的な傾向を把握して冷凍機の異常予測が可能とされた冷凍機遠隔監視システムおよび冷凍機遠隔監視方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の冷凍機遠隔監視システムおよび冷凍機遠隔監視方法は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる冷凍機遠隔監視システムは、冷凍機の遠隔地に設置され、該冷凍機の運転状態を監視する冷凍機遠隔監視システムであって、前記冷凍機に設けられたセンサから時系列の出力データを得るデータ取得部と、該データ取得部で得た前記出力データを記憶する記憶部と、該記憶部に格納された前記出力データから1日を代表する代表データを抽出するデータ抽出部と、該データ抽出部によって得られた複数日の前記代表データを用いて、前記センサの変化傾向を演算する変化傾向演算部と、該変化傾向演算部によって得られた前記変化傾向と前記センサの管理値から、前記冷凍機の保守作業の要否を判断する保守作業要否判断部と、該保守作業要否判断部によって保守作業が必要と判断された場合に警報を発する警報部とを備えていることを特徴とする。
冷凍機遠隔監視システムは、センサ出力の変化傾向とセンサの管理値から保守作業の要否を判断し、保守作業が必要な場合にはセンサの管理値に到達する前に警報を発する。
時系列とされたセンサの出力データから1日を代表する代表データを抽出し、この代表データを用いて複数日におけるセンサの変化傾向を演算することとした。これにより、数日間以上にわたる長期的な観点からセンサ出力の動向を把握することができる。また、時系列とされたセンサ出力データの全てを監視した場合には埋もれてしまい見落としがちな冷凍機の異常予測判断を行うことができる。
また、時系列とされたセンサ出力データから1日を代表する代表データを抽出することとしたので、計算処理の負荷が低減される。なお、代表データとしては、1つのセンサにつき1日に1つが好ましいが、数点の平均値等を用いても良い。
複数日の代表データを用いて演算される変化傾向としては、例えば代表データの傾きが挙げられる。
さらに、本発明の冷凍機遠隔監視システムでは、前記変化傾向演算部によって得られた前記代表データの前記変化傾向から、前記管理値に到達する日数を予測する管理値到達日数予測部を備え、前記保守作業要否判断部は、前記管理値到達日数予測部によって得られた日数に基づいて保守作業の要否を判断することを特徴とする。
代表データの変化傾向から管理値に到達する日数を予測し、この日数に基づいて保守作業の要否を判断することとした。これにより、具体的に得られた日数に基づいて判断されるので、保守作業の要否を客観的に判断することができる。保守作業の判断の方法としては、典型的には、予測された日数が所定の設定値以下となった場合に保守作業が必要と判断することとする。さらに、この設定値よりも小さい日数となる第2設定値を設定しておき、事前警報(プリアラーム)を発することとしてもよい。
さらに、本発明の冷凍機遠隔監視システムでは、前記代表データは、前記冷凍機の運転状態が予め決められた一定条件を満たした場合に抽出されることを特徴とする。
冷凍機の運転状態が予め決められた一定条件を満たした場合のデータが代表データとされるので、複数日のそれぞれの代表データの比較精度が上がる。
冷凍機の運転条件が予め決められた一定条件としては、例えば、1日の運転中で冷温水出口温度と設定値の偏差が小さく、負荷率が100%に近く、COP(成績係数)が高く、かつ冷凍機のヒートバランスが成立している状態(凝縮器熱量=蒸発器熱量+圧縮機動力)のデータを用いることが好ましい。
あるいは、センサが設置された機器にとって運転状態が厳しいと考えられる際の値を用いても良い。
さらに、本発明の冷凍機遠隔監視システムでは、前記変化傾向演算部は、前記変化傾向を前記代表データの傾きとして最小二乗法を用いて演算し、前記管理値到達日数予測部は、前記代表データの前記傾きと最新の代表データとから、前記センサの管理値に到達する日数を予測することを特徴とする。
代表データの変化傾向を表す傾きを、数日分の代表データから最小二乗法を用いて得ることとしたので、精度良く傾きを得ることができ、センサの管理値に到達する日数を正確に予測することができる。
さらに、本発明の冷凍機遠隔監視システムでは、前記変化傾向演算部は、前記変化傾向を前記代表データの傾きとして、最新の前記代表データと該最新の前記代表データから2日以上離れた前記代表データの2点から演算し、前記管理値到達日数予測部は、前記代表データの前記傾きと前記最新の前記代表データとから、前記センサの管理値に到達する日数を予測することを特徴とする。
休日のように冷凍機が運転されなかった日が過去に存在していても、冷凍機が運転された2日以上離れた日の代表データを用いることとした。したがって、運転日数が少ない場合でも運転した日のデータのみを使って,センサの管理値に到達する日数を簡易に予測することができる。また、2つの代表データのみを使って代表データの傾きを得ることとしたので、計算処理の負荷が更に低減される。
さらに、本発明の冷凍機遠隔監視システムでは、前記変化傾向演算部は、前記変化傾向を前記代表データの傾きとして、数日分の前記代表データから移動平均を用いて演算し、前記管理値到達日数予測部は、前記代表データの前記傾きと前記最新の前記代表データとから、前記センサの管理値に到達する日数を予測することを特徴とする。
過去の複数の日の代表データを用いて移動平均(単純移動平均)により傾きを求めることとした。したがって、運転日数が少ない場合でも運転した日のデータのみを使った上で移動平均として傾きを求めるため、センサの管理値に到達する日数を簡易かつある程度正確に予測することができる。
さらに、本発明の冷凍機遠隔監視システムでは、前記警報部は、前記警報部から警報が出力されている場合に、前記管理値到達日数予測部によって得られた日数が前記設定値以上に変化した場合には、前記警報を解除する警報復帰を行うことを特徴とする。
冷凍機を運転している間に、センサの出力値が管理値から遠ざかることがある。例えば、凝縮器に対して自動で薬液処理を行うことにより凝縮器の汚れが解消する場合がある。このような場合にはセンサの出力が管理値から遠ざかり、管理値到達日数が増大して設定値を超え保守作業が不要となるので、警報復帰を行うこととした。
また、本発明の冷凍機遠隔監視方法は、冷凍機の遠隔地に設置され、該冷凍機の運転状態を監視する冷凍機遠隔監視方法であって、前記冷凍機に設けられたセンサから時系列の出力データを得るデータ取得ステップと、該データ取得ステップで得た前記出力データを記憶する記憶ステップと、該記憶ステップで記憶された前記出力データから1日を代表する代表データを抽出するデータ抽出ステップと、該データ抽出ステップによって得られた複数日の前記代表データを用いて、前記センサの変化傾向を演算する変化傾向演算ステップと、該変化傾向演算ステップによって得られた前記変化傾向と前記センサの管理値から、前記冷凍機の保守作業の要否を判断する保守作業要否判断ステップと、該保守作業要否判断ステップによって保守作業が必要と判断された場合に警報を発する警報ステップとを備えていることを特徴とする。
冷凍機遠隔監視システムは、センサ出力の変化傾向とセンサの管理値から保守作業の要否を判断し、保守作業が必要な場合にはセンサの管理値に到達する前に警報を発する。
時系列とされたセンサの出力データから1日を代表する代表データを抽出し、この代表データを用いて複数日におけるセンサの変化傾向を演算することとした。これにより、数日間以上にわたる長期的な観点からセンサ出力の動向を把握することができる。また、時系列とされたセンサ出力データの全てを監視した場合には埋もれてしまい見落としがちな冷凍機の異常予測判断を行うことができる。
また、時系列とされたセンサ出力データから1日を代表する代表データを抽出することとしたので、計算処理の負荷が低減される。なお、代表データとしては、1つのセンサにつき1日に1つが好ましいが、数点の平均値等を用いても良い。
複数日の代表データを用いて演算される変化傾向としては、例えば代表データの傾きが挙げられる。
本発明によれば、時系列とされたセンサの出力データから1日を代表する代表データを抽出し、この代表データを用いて複数日におけるセンサの変化傾向を演算することにより、数日間以上にわたる長期的な観点から冷凍機の異常予測が可能となる。このように、センサの管理値に到達するまでの期間を前もって予測できるので、実際に故障状態に陥ることなく早めに冷凍機の保守を行うことができる。
本発明の監視対象となる熱源システムの概略構成を示した図である。 図1に示したインバータターボ冷凍機の構成を示した図である。 本発明の第1実施形態にかかる冷凍機遠隔監視システムを示したブロック図である。 図3の演算部を示したブロック図である。 管理値到達予測日数を演算する手法を示したグラフである。 本発明の第1実施形態にかかる冷凍機遠隔監視方法を示したフローチャートである。 第2実施形態にかかる管理値到達予測日数を演算する手法を示したグラフである。 第3実施形態にかかる管理値到達予測日数を演算する手法を示したグラフである。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1には、遠隔監視が行われる複数台の冷凍機を備えた熱源システムの概略構成が示されている。
熱源システム1は、例えば、ビルや工場設備に設置されており、空調機やファンコイル等の外部負荷3に供給する冷水(熱媒)に対して冷熱を与える3台のインバータターボ冷凍機11,12,13を備えている。これらインバータターボ冷凍機11,12,13は、外部負荷3に対して並列に設置されている。
冷水流れからみた各インバータターボ冷凍機11,12,13の上流側には、それぞれ、冷水を圧送する冷水ポンプ21,22,23が設置されている。これら冷水ポンプ21,22,23によって、リターンヘッダ32からの冷水が各インバータターボ冷凍機11,12,13へと送られる。各冷水ポンプ21,22,23は、インバータモータによって駆動されるようになっており、これにより、回転数を可変とすることで可変流量制御される。
サプライヘッダ31には、各インバータターボ冷凍機11,12,13において得られた冷水が集められるようになっている。サプライヘッダ31に集められた冷水は、外部負荷3に供給される。外部負荷3にて空調等に供されて昇温した冷水は、リターンヘッダ32に送られる。冷水は、リターンヘッダ32において分岐され、各インバータターボ冷凍機11,12,13に送られる。
冷水ポンプ21の下流側には、冷水ポンプ21から流出する流量を計測する冷水流量計24が設けられている。この冷水流量計24の出力は、後述するインバータターボ冷凍機11の制御盤74(図2参照)へと送られる。
インバータターボ冷凍機11の上流側の冷水配管には、インバータターボ冷凍機11へと流入する冷水温度を計測するための冷水入口温度センサ29が設けられている。この冷水入口温度センサ29の出力は、後述する制御盤74(図2参照)へと送られる。なお、バイパス配管33のバイパス弁34が全閉であれば、冷水入口温度センサに代えて、リターンヘッダ32の上流側の冷水配管に設けた温度センサ29bを用いても良い。
インバータターボ冷凍機12及び13についても、インバータターボ冷凍機11と同様に、冷水流量計や冷水入口温度センサが設けられている。ただし、図1では、理解の容易のためにインバータターボ冷凍機11に対してのみこれらの構成が示されている。
図2には、インバータターボ冷凍機11,12,13の詳細構成が示されている。同図では、3台並列に設けられたインバータターボ冷凍機のうち、一つのインバータターボ冷凍機11のみが示されている。
インバータターボ冷凍機11は、2段圧縮2段膨張サブクールサイクルを実現する構成となっている。このインバータターボ冷凍機11は、冷媒を圧縮するターボ圧縮機60と、ターボ圧縮機60によって圧縮された高温高圧のガス冷媒を凝縮する凝縮器62と、凝縮器62にて凝縮された液冷媒に対して過冷却を与えるサブクーラ63と、サブクーラ63からの液冷媒を膨張させる高圧膨張弁64と、高圧膨張弁64に接続されるとともにターボ圧縮機60の中間段および低圧膨張弁65に接続される中間冷却器67と、低圧膨張弁65によって膨張させられた液冷媒を蒸発させる蒸発器66とを備えている。
ターボ圧縮機60は、遠心式の2段圧縮機であり、インバータ70によって回転数制御された電動モータ72によって駆動されている。インバータ70は、制御盤74によってその出力が制御されている。ターボ圧縮機60の冷媒吸入口には、吸入冷媒流量を制御するインレットガイドベーン(以下「IGV」という。)76が設けられており、インバータターボ冷凍機11の容量制御が可能となっている。
凝縮器62には、凝縮冷媒圧力を計測するための凝縮冷媒圧力センサPcが設けられている。センサPcの出力は、制御盤74に送信される。
サブクーラ63は、凝縮器62の冷媒流れ下流側に、凝縮された冷媒に対して過冷却を与えるように設けられている。サブクーラ63の冷媒流れ下流側直後には、過冷却後の冷媒温度を計測する温度センサTsが設けられている。
凝縮器62及びサブクーラ63には、これらを冷却するための冷却伝熱面80が設置されている。冷却水流量は流量計F2により、冷却水出口温度は温度センサTcoutにより、冷却水入口温度は温度センサTcinにより計測されるようになっている。冷却水は、図示しない冷却塔において外部へと排熱された後に、再び凝縮器62及びサブクーラ63へと導かれるようになっている。
中間冷却器67には、中間圧力を計測するための圧力センサPMが設けられている。
蒸発器66には、蒸発圧力を計測するための圧力センサPEが設けられている。蒸発器66において吸熱されることによって定格温度(例えば7℃)の冷水が得られる。蒸発器には、外部負荷へ供給される冷水を冷却するための冷水伝熱面82が設置されている。冷水流量は流量計F1により、冷水出口温度は温度センサToutにより、冷水入口温度はTinにより計測されるようになっている。
凝縮器62の気相部と蒸発器66の気相部との間には、ホットガスバイパス管79が設けられている。そして、ホットガスバイパス管79内を流れる冷媒の流量を制御するためのホットガスバイパス弁78が設けられている。ホットガスバイパス弁78によってホットガスバイパス流量を調整することにより、IGV76では制御が十分でない非常に小さな領域の容量制御が可能となっている。
また、図2に示したインバータターボ冷凍機11では、凝縮器62及びサブクーラ63を設け、冷媒により冷却塔において外部へと排熱した冷却水との間で熱交換を行い、冷却水を温める場合について述べたが、例えば、凝縮器62及びサブクーラ63に代えて空気熱交換器を配置し、空気熱交換器において外気と冷媒との間で熱交換を行うような構成としてもよい。また、インバータターボ冷凍機11,12,13は、上述した冷房機能のみを有する場合に限定されず、例えば、暖房機能のみ、或いは、冷房機能及び暖房機能の両方を有しているものであってもよい。また、冷媒と熱交換される媒体は、水でも空気でもよい。
次に、上述したインバータターボ冷凍機11,12,13の遠隔地に設置され、遠隔監視を行う冷凍機遠隔監視システムについて説明する。
図3に示すように、冷凍機遠隔監視システム100は、インバータターボ冷凍機11,12,13の制御盤74からデータを取得するデータ取得部101と、このデータ取得部101のデータに対して所定の演算を行う演算部103と、データを記憶する記憶部102と、保守作業が必要な場合に警報を発する警報部104とを備えている。
データ取得部101は、インバータターボ冷凍機11,12,13の運転データを入力データとして取得する。運転データは、冷凍機11,12,13の運転状態を監視する際に必要なデータであり、例えば、温度センサTcoutにより計測された冷却水出口温度、温度センサTcinにより計測された冷却水入口温度、温度センサToutにより計測された冷水出口温度、温度センサTinにより計測された冷水入口温度等が挙げられる。
データ取得部101では、冷凍機11,12,13から、所定期間内(例えば1日分)の時系列データを取得する。
記憶部102は、演算部103の指示に基づいて、データ取得部101で取得した運転データを記憶する。記憶部102は、RAM(Random Access Memory)やコンピュータ読み取り可能な記録媒体等から構成されている。
警報部104は、演算部103にて行われた所定の処理の結果を受け、冷凍機11,12,13の保守作業が必要と判断された場合に警報を発する。警報は、図示しない監視画面に表示したり、所定の音声を発したりすることによって行われる。
また、警報部104は、警報が出力されている場合に、後述する管理値到達日数予測部108によって得られた日数が警報を発する日数以上に変化した場合には、警報を解除する警報復帰を行う機能を有している。これは、冷凍機11,12,13を運転している間に、センサ出力値が管理値から遠ざかることがあるからである。例えば、凝縮器62(図2参照)に対して自動で薬液処理を行うことにより凝縮器62の汚れが解消する場合がある。このような場合には、冷却水出口温度が管理値から遠ざかり、管理値到達日数が増大して保守作業が不要となるので、警報復帰が行われる。
演算部103は、例えば、図示しないCPU(中央演算装置)、RAM(Random Access Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等から構成されている。後述の各種機能を実現するための一連の処理の過程は、プログラムの形式で記録媒体等に記録されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、後述の各種機能が実現される。
図4に、演算部103の詳細が示されている。演算部103は、データ抽出部106と、変化傾向演算部107と、管理値到達日数予測部108と、保守作業要否判断部109とを備えている。
データ抽出部106は、記憶部102に記憶されている時系列の運転データから、冷却水温度等のセンサ出力値ごとに1日を代表するデータを取得する。したがって、代表データは、各センサに対して冷凍機11,12,13の運転日ごとに1つずつ得られる。代表データは、冷凍機11,12,13の運転状態が予め決められた一定条件を満たした場合に抽出される。冷凍機11,12,13の運転条件が予め決められた一定条件としては、例えば、1日の運転中で冷水出口温度と設定値の偏差が小さく、冷凍機の負荷率が100%に近く、COP(成績係数)が高く、かつ冷凍機のヒートバランスが成立している状態(凝縮器熱量=蒸発器熱量+圧縮機動力)のデータを用いることが好ましい。ただし、センサが設置された機器にとって運転状態が厳しいと考えられる際の値を用いても良い。
変化傾向演算部107は、データ抽出部106によって得られた複数日の代表データを用いて、各センサ出力値(運転データ)の変化傾向を演算する。変化傾向は、複数日の代表データから得られる傾き(時間に対するセンサ出力値の変化)として得られる。この傾きの取得方法としては、図5に示すように、複数日の代表データから最小二乗法を用いて得ることができる。
管理値到達日数予測部108は、変化傾向演算部107にて得られた変化傾向(傾き)から、それぞれのセンサ出力値が管理値に到達する日数を予測する。具体的には、図5に示すように、最小二乗法によって得られた傾きを有しかつ最新の代表データを通る外挿線を引き、この外挿線が管理値と交差する点から管理値到達日数を得る。
保守作業要否判断部109は、管理値到達日数予測部108によって得られた日数に基づいて保守作業の要否を判断する。例えば、予測された日数が所定の設定値(例えば60日)以下となった場合に保守作業が必要と判断する。保守作業が必要と判断された場合は、その信号が警報部104(図3参照)へと通知される。
なお、保守作業要否判断部109は、前述の設定値(例えば60日)よりも小さい日数となる第2設定値(例えば50日)を設定しておき、事前警報(プリアラーム)を発する判断を行っても良い。
次に、図6を用いて、上述した冷凍機遠隔監視システム100の監視方法について説明する。
先ず、遠隔にある冷凍機11,12,13の制御盤74(図2参照)に格納されている1日分の運転データをデータ取得部101(図3参照)にて取得する。
そして、ステップS1にて、1日の中で冷凍機が運転されていた場合には(すなわち当該日の運転データが取得された場合には)、データ抽出部106(図4参照)で、当該日の代表データを選定する。冷凍機11,12,13が予め定められた運転状態にて運転されていない場合には代表データが取得できないので、「代表データなし」としてデータ抽出部106は代表データを出力しない。
次に、ステップS2にて、変化傾向の傾きを計算する際に用いる日数分の代表データの平均値を計算する。そして、ステップS3にて、ステップS2で得られた平均値と各代表データの偏差のすべてが、センサ精度の誤差範囲内にある場合には、センサ出力値に変化が生じていないものとして、警報部104(図3参照)は「保守作業警報未発生状態」を出力する。例えば、センサ精度が5%FS(Full Scale)の場合で2つのセンサからの計算値を使用する場合(例えば、冷水入口温度−冷水出口温度)、偏差が10%以内に収まっていれば変化傾向の傾きは0として扱う。
ステップS3にて、ステップS2で得られた平均値と各代表データの偏差が、センサ精度の誤差範囲を超えた場合には、センサ出力値に変化が生じているものとして、ステップS4へと進む。
ステップS4では、変化傾向演算部107にて変化傾向である傾きを演算する。具体的には、図5に示したように、各代表データから最小二乗法を用いて傾きを演算する。
次に、ステップS5へと進み、管理値到達日数予測部108にて、図5に示したように、センサ出力値が管理値に到達するまでの日数(管理値到達予測日数)を予測する。
次に、ステップS6へと進み、保守作業要否判断部109にて、管理値到達予測日数が設定値(例えば60日)以上か否かを判断する。管理値到達予測日数が設定値未満と判断されると、該当するセンサに対応した保守作業警報が警報部104から未出力の場合には(ステップS7)、警報部104から「保守作業警報出力」が発せられる。ステップS7にて、該当するセンサに対応した保守作業警報が警報部104から既に出力されていた場合には、「保守作業警報出力状態継続」となる。
ステップS6にて、管理値到達予測日数が設定値以上と判断された場合には、ステップS8へと進み、該当するセンサに対応した保守作業警報が警報部104にて出力済みの場合には、「保守作業警報復帰(保守作業警報未発生状態)」を行う。ステップS8にて、該当するセンサに対応した保守作業警報が警報部104にて出力されていない場合には、そのまま「保守作業警報未発生状態」とする。
以上の通り、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
時系列とされたセンサ出力値から1日を代表する代表データを抽出し、この代表データを用いて複数日におけるセンサの変化傾向を演算することとした。これにより、数日間以上にわたる長期的な観点からセンサ出力の動向を把握することができる。また、時系列とされたセンサ出力データの全てを監視した場合には埋もれてしまい見落としがちな冷凍機11,12,13の異常予測判断を行うことができる。
代表データの変化傾向から管理値に到達する日数を予測し、この日数に基づいて保守作業の要否を判断することとした。これにより、具体的に得られた日数に基づいて判断されるので、保守作業の要否を客観的に判断することができる。
冷凍機11,12,13の運転状態が予め決められた一定条件を満たした場合のデータを代表データとして用いることとしたので、抽出条件が揃ったデータ同士を比較することになり、複数日のそれぞれの代表データを比較する際の精度を上げることができる。
代表データの変化傾向を表す傾きを、数日分の代表データから最小二乗法を用いて得ることとしたので、精度良く傾きを得ることができ、センサ出力値が管理値に到達する日数を正確に予測することができる。
[第2実施形態]
以下に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に比べて、変化傾向演算部107における傾きの演算手法が異なり、その他については同様である。したがって、本実施形態では傾きの演算手法に関連する事項についてのみ説明する。
変化傾向演算部107(図4参照)は、図7に示すように、最新の代表データと該最新の代表データから2日以上離れた代表データの2点から傾きを演算する。そして、管理値到達日数予測部108(図4参照)は、このようにして得られた代表データの傾きと最新の代表データとから、管理値到達予測日数を予測する。
本実施形態では、図7に示した休日のように冷凍機11,12,13が運転されなかった日が過去に存在していても、冷凍機が運転された2日以上離れた日の代表データを用いることとした。したがって、運転日数が少ない場合でも運転した日のデータのみを使って,センサ出力値が管理値に到達する日数を簡易に予測することができる。また、2つの代表データのみを使って代表データの傾きを得ることとしたので、計算処理の負荷が更に低減される。
[第3実施形態]
以下に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に比べて、変化傾向演算部107における傾きの演算手法が異なり、その他については同様である。したがって、本実施形態では傾きの演算手法に関連する事項についてのみ説明する。
変化傾向演算部107(図4参照)は、図8に示すように、数日分の代表データから移動平均を用いて傾きを演算する。そして、管理値到達日数予測部108(図4参照)は、このようにして得られた代表データの傾きと最新の代表データとから、管理値到達予測日数を予測する。
本実施形態では、過去の複数の日の代表データを用いて移動平均(単純移動平均)により傾きを求めることとした。したがって、運転日数が少ない場合でも運転した日のデータのみを使った上で移動平均として傾きを求めるため、センサの管理値に到達する日数を簡易かつある程度正確に予測することができる。
なお、上述した各実施形態では、代表データとして1つのセンサにつき1日に1つのセンサ出力値を用いることとしたが、本発明はこれに限定されず、例えば、1日の内の所定条件を満たすセンサ出力値の数点の平均値等を用いても良い。
11,12,13 冷凍機
100 冷凍機遠隔監視システム
101 データ取得部
102 記憶部
103 演算部
104 警報部
106 データ抽出部
107 変化傾向演算部
108 管理値到達日数予測部
109 保守作業要否判断部

Claims (8)

  1. 冷凍機の遠隔地に設置され、該冷凍機の運転状態を監視する冷凍機遠隔監視システムであって、
    前記冷凍機に設けられたセンサから時系列の出力データを得るデータ取得部と、
    該データ取得部で得た前記出力データを記憶する記憶部と、
    該記憶部に格納された前記出力データから1日を代表する代表データを抽出するデータ抽出部と、
    該データ抽出部によって得られた複数日の前記代表データを用いて、前記センサの変化傾向を演算する変化傾向演算部と、
    該変化傾向演算部によって得られた前記変化傾向と前記センサの管理値から、前記冷凍機の保守作業の要否を判断する保守作業要否判断部と、
    該保守作業要否判断部によって保守作業が必要と判断された場合に警報を発する警報部と、
    を備えていることを特徴とする冷凍機遠隔監視システム。
  2. 前記変化傾向演算部によって得られた前記代表データの前記変化傾向から、前記管理値に到達する日数を予測する管理値到達日数予測部を備え、
    前記保守作業要否判断部は、前記管理値到達日数予測部によって得られた日数に基づいて保守作業の要否を判断することを特徴とする請求項1に記載の冷凍機遠隔監視システム。
  3. 前記代表データは、前記冷凍機の運転状態が予め決められた一定条件を満たした場合に抽出されることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷凍機遠隔監視システム。
  4. 前記変化傾向演算部は、前記変化傾向を前記代表データの傾きとして最小二乗法を用いて演算し、
    前記管理値到達日数予測部は、前記代表データの前記傾きと最新の代表データとから、前記センサの管理値に到達する日数を予測することを特徴とする請求項2又は3に記載の冷凍機遠隔監視システム。
  5. 前記変化傾向演算部は、前記変化傾向を前記代表データの傾きとして、最新の前記代表データと該最新の前記代表データから2日以上離れた前記代表データの2点から演算し、
    前記管理値到達日数予測部は、前記代表データの前記傾きと前記最新の前記代表データとから、前記センサの管理値に到達する日数を予測することを特徴とする請求項2又は3に記載の冷凍機遠隔監視システム。
  6. 前記変化傾向演算部は、前記変化傾向を前記代表データの傾きとして、数日分の前記代表データから移動平均を用いて演算し、
    前記管理値到達日数予測部は、前記代表データの前記傾きと前記最新の前記代表データとから、前記センサの管理値に到達する日数を予測することを特徴とする請求項2又は3に記載の冷凍機遠隔監視システム。
  7. 前記警報部は、前記警報部から警報が出力されている場合に、前記管理値到達日数予測部によって得られた日数が前記設定値以上に変化した場合には、前記警報を解除する警報復帰を行うことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の冷凍機遠隔監視システム。
  8. 冷凍機の遠隔地に設置され、該冷凍機の運転状態を監視する冷凍機遠隔監視方法であって、
    前記冷凍機に設けられたセンサから時系列の出力データを得るデータ取得ステップと、
    該データ取得ステップで得た前記出力データを記憶する記憶ステップと、
    該記憶ステップで記憶された前記出力データから1日を代表する代表データを抽出するデータ抽出ステップと、
    該データ抽出ステップによって得られた複数日の前記代表データを用いて、前記センサの変化傾向を演算する変化傾向演算ステップと、
    該変化傾向演算ステップによって得られた前記変化傾向と前記センサの管理値から、前記冷凍機の保守作業の要否を判断する保守作業要否判断ステップと、
    該保守作業要否判断ステップによって保守作業が必要と判断された場合に警報を発する警報ステップと、
    を備えていることを特徴とする冷凍機遠隔監視方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11221166B2 (en) * 2015-07-31 2022-01-11 Mitsubishi Heavy Industries Thermal Systems, Ltd. Refrigerator system

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