JP2011153346A - 樹脂成形金型の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大型の樹脂製品の成形に使用される、Ni−Al−Cu系時効硬化型鋼からなり、鏡面性に優れた樹脂成形金型の製造方法の提供。
【解決手段】 鋼塊を温度Tに加熱してからビレットに分塊鍛造する分塊鍛造工程と、分塊鍛造工程に引き続いて、ビレットを温度Tに加熱して保持するソーキング工程と、1050℃以下の温度Tに加熱してから鍛造する低温仕上鍛造工程と、を含む。ここで、ソーキング工程と低温仕上鍛造工程との間に、500℃以上であって少なくとも温度Tよりも低い温度Tでガウジングを行う熱間ガウジング工程を更に含む。
【選択図】 図3

Description

本発明は、樹脂成形金型の製造方法に関し、特に、大型の樹脂成形製品の射出成形に使用されるNi−Al−Cu系時効硬化型鋼からなる樹脂成形金型の製造方法に関する。
樹脂成形金型は、家電製品やOA機器等の樹脂成形製品の射出成形に広く使用されている。特に、製品使用者の目に触れ得る外装パネルや筐体の射出成形において、金型意匠面に平滑ムラやピンホール等があると、これが樹脂成形製品に転写されて製品を見劣りさせてしまう。そこで鏡面加工性に優れる金型用鋼が求められている。
例えば、特許文献1では、鏡面加工性に優れる樹脂成形金型用鋼として、Ni−Al−Cu系時効硬化型鋼が開示されている。かかる鋼の1つの基本成分組成として、C:0.05〜0.18%、Si:0.15〜1.0%、Mn:1.0〜2.0%、Ni:2.5〜3.5%、Al:0.5〜1.5%、Cu:0.7〜1.7%、Mo:0.1〜0.4%、S:0.015%以下であることが挙げられている。S量を抑制するとともに、所定量のNiとAlの添加により、鏡面仕上げ処理において、主としてAlの脱落に伴う抜け穴により「くもり状態」を示すことを防止し、高い鏡面加工性を得られることを開示している。
ところで、金型鋼自体の鏡面加工性が高くとも、金型鋼を製造する段階、特に鍛造段階で十分に鍛造ができていないと製造ムラを生じ、鏡面加工性を大幅に低下させてしてしまう。特に、大型の樹脂成形金型の製造では、鋼塊が大型化するため、鍛造設備のパワー不足などの設備上の問題なども絡み、この製造ムラに起因する鏡面加工性について大きな問題となる。
例えば、特許文献2では、変形抵抗の高いオーステナイト系ステンレス鋼からなる鋼塊の鍛造段階において、大型の鋼塊では再結晶化の駆動力となる歪みが鋼塊内部まで到達せず、鋼塊内部に鍛造ムラができてしまうことを述べている。また、歪みを繰り返し与えてトータルとして大きな歪みを与えようとするなら、リヒートを繰り返し行わねばならず、結晶粒を粗大化させてしまうことも述べている。
これに対して、同文献では、鋼塊を1250℃以上融点以下の高い温度に加熱し、再結晶開始温度未満に低下するまでの間に1パス当たりの最大歪(ε)を0.2以上且つ鍛錬比を2S以上となるように鍛伸する第1鍛伸工程と、再結晶開始温度未満に低下した後、再度、前記した温度よりも低い1050℃以上1150℃以下の温度に加熱し、1パス当たりの最大歪を0.2以上且つ鍛錬比を2S以上となるように鍛伸する第2鍛伸工程と、の二段階からなる鍛造工程を与える方法を開示している。鍛造時の加熱温度を高くすると変形抵抗を下げ得るから、パワーのそれほど大きくない鍛造設備であっても、1パス当たりの最大歪を大きく且つ鍛錬比も大きく出来るから、大きな鋳造組織を確実に破壊できる。更に、鍛造工程を第1鍛伸工程と第2鍛伸工程の2段階に分けて鋳造組織を破壊した後の第2鍛伸工程では、加熱温度を相対的に低温にすることで、粒成長を抑制し細粒組織を与えるのである。つまり、鋳造組織及び結晶粒組織における鍛造ムラを低減できて、鏡面加工性をも高め得ると考えられる。
昭60−67641号公報 特開2008−36698号公報
近年、家電製品やOA機器等が大型化するとともに、高級感を演出できる光沢感のある樹脂を外装パネルや筐体に使用したいとの要望も多い。かかる樹脂成形製品では、表面での光の反射が大きく、従前以上に表面のうねりを低減できるよう、射出成形に使用される樹脂成形金型にもより一層の鏡面加工性の向上が求められる。その一方で、このような樹脂成形金型のための鋼塊は大型化するため、上記したような鏡面加工性を低下させてしまう鍛造ムラを防止することが製造上重要となった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、大型の樹脂製品の成形に使用されるNi−Al−Cu系時効硬化型鋼からなる樹脂成形金型の製造方法であって、鏡面性に優れた樹脂成形金型の製造方法を提供することにある。
本発明によるNi−Al−Cu系時効硬化型鋼からなる樹脂成形金型の製造方法は、鋼塊を温度Tに加熱してからビレットに分塊鍛造する分塊鍛造工程と、前記分塊鍛造工程に引き続いて、前記ビレットを温度Tに加熱して保持するソーキング工程と、1050℃以下の温度Tに加熱してから鍛造する低温仕上鍛造工程と、を含み、前記ソーキング工程と前記低温仕上鍛造工程との間に、500℃以上であって少なくとも温度Tよりも低い温度Tでガウジングを行う熱間ガウジング工程を更に含むことを特徴とする。
かかる方法によれば、ガウジングを熱間で行うので、ソーキング工程から低温鍛造工程までの時間を短縮できて、発生するスケールの総量を抑制できる。生じるスケールの総量が少なく歩留まりがよいから、ソーキング工程でのビレットの断面積を極力小さくできる。故に、偏析を十分に解消し鏡面性を高めるよう効率的にソーキング処理を行い得る。さらに、低温仕上鍛造においては、熱間ガウジングによって、よりスケールの少ない状態で低温鍛造を行うので、鍛錬比を高くして鍛造でスケールを剥離させる必要が無く、低い鍛錬比であれば鍛造時間を短くせしめ得て、結果として、低温鍛造時にも生成するスケールを抑制できる。つまり、スケールの抑制により、低い鍛錬比であっても、特にビレット表層の肌荒れを抑えることができて、鏡面加工性に優れた金型鋼を与える。
上記した発明において、前記ビレットは厚さ400mm以下であって、前記ソーキング工程において、前記ビレットを1230〜1280℃の範囲内の温度T(℃)で時間t(h)保持するとき、
(T+273)×(20+logt)/1000≧32
であることを特徴としてもよい。かかる方法によれば、ソーキング処理によるビレット内の偏析をより低減できて、偏析に起因する鏡面加工性の劣化をより防止できる。上記したように、熱間ガウジングによりソーキング処理で生成するスケールは、低温鍛造工程に影響を与えないから、ソーキング工程をビレットの大きさなどに合わせて制御できる。つまり、大型の樹脂製品の成形に使用される鏡面性に優れる大型の金型を与え得る。
上記した発明において、前記低温仕上鍛造工程において、鍛錬比1.5Sだけ鍛造することを特徴としてもよい。かかる方法によれば、変形抵抗の大きい低温鍛造では鍛造時間が長くなるところ、低い鍛錬比により鍛造時間を短くせしめて、結果として、低温鍛造時にも生成するスケールを抑制し、鏡面加工性に優れた金型鋼を与える。
上記した発明において、前記低温仕上鍛造工程によって得られた仕上材に溶体化処理を2回施す溶体化処理工程を更に含むことを特徴としてもよい。かかる方法によれば、低い鍛錬比であっても十分に再結晶させることが出来て、結晶粒が不均一であって荒れることに起因する鏡面加工性の劣化を防止できる。
本発明による製造方法で使用した鋼の1つの成分組成を示す図である。 本発明による製造方法のフローを示す図である。 本発明による鍛造工程を示す図である。 本発明による金型の製造条件及び各測定値を示す図である。
本発明の実施例によるNi−Al−Cu系時効硬化型鋼からなる樹脂成形金型の製造方法について図1乃至3を用いて詳細を説明する。
図1に実施例としての鍛造試験に用いたNi−Al−Cu系時効硬化型鋼の成分組成を示した。なお、本発明による製造方法の対象とする鋼の成分組成は、一般的な、金型における硬さ及び金型への加工のための被削性のバランスを満たすよう、また、金型の使用される対象製品によって決定される鏡面加工性の要求を満たすよう選択され得る。また、製造工程の鍛造において鍛造ムラを低減すべく変形抵抗を過剰に高めない成分組成が選択され得る。つまり、本発明による製造方法の対象としての鋼は、図1に示したようなNi−Al−Cu系時効硬化型鋼が好ましく、これと前記した特性において類似する鋼を対象とする。
図2及び図3に示すように、まず、製鋼で得られた鋼塊を分塊鍛造する(S1)。分塊鍛造は、鍛造抵抗の小さい高い温度である1200℃から1280℃の温度範囲の温度Tに加熱してから、後述する仕上鍛造(S4)での最終製品への鍛錬比を残すよう、所定の鍛錬比だけ鍛造を行ってビレットを得る。
分塊鍛造によって得られたビレットは、再度、1230〜1280℃の範囲内の所定の温度Tまで加熱されて、そのまま所定時間だけ保持し、成分組成の偏析を拡散により均質化させるソーキング熱処理を施す(S2)。
ソーキング工程は、加熱温度をT(℃)及び保持時間をt(h)として、ソーキングパラメータSを以下の式のように定義し得る。

S=(T+273)×(20+logt)/1000 (式1)

つまり、加熱温度Tが高いほど、及び、保持時間tが長いほどソーキングパラメータSは大きくなる。ソーキングパラメータSの値に対して、保持時間tはlogスケールで影響を与える。
ここで、ソーキングパラメータSと成分組成の偏析の解消状態に関して実験を行っている。すなわち、縞状の偏析模様を表面に有するソーキング工程前の複数のビレットに対して、ソーキングパラメータSを変えてソーキングを行った。そして後述する工程(S3〜S6)を経て得られた実機サンプルのそれぞれについて、0.2mm間隔で硬さ分布を測定した。すると、ソーキングパラメータS≧32.0で硬さ分布のばらつきが非常に小さくなり、縞状の偏析模様が完全に消失することが判った。
以上のことから、ソーキングパラメータSを32以上となるようにソーキング(S2)を行うことが好ましい。これによれば、後述する実施例1及び2のような厚さが400mm程度までの大型のビレットを特に偏析の大となりやすい中心部まで拡散均質化できる。なお、加熱温度Tが高いほど結晶粒度が下がり、保持時間tが長いほどビレット表面のスケール(黒皮)が厚くなって歩留まりが低下する。かかる影響を考慮しながら、操業条件を適宜、決定する。なお、後述するように、ソーキング工程(S2)で生成するスケールは、熱間ガウジング工程(S3)を経るため、低温鍛造工程(S4)に影響を与えない。つまり、ソーキング工程(S2)による成分組成の偏析の解消をビレットの大きさなどに合わせて制御でき、大型の樹脂製品の成形に使用される鏡面性に優れる大型の金型を与え得る。
ソーキング工程(S2)により十分に成分組成の偏析を解消せしめたビレットに対して、温度が大きく冷却されないうちにグラインダで表面を研削しスケールを除去する熱間ガウジングを行う(S3)。ガウジングは、500℃以上の温度Tで行う。これによりソーキング工程(S2)から後述する低温鍛造工程(S4)へと、より短い時間で工程を進めてスケールのより少ない状態で低温鍛造を行い得るのである。
ガウジング加工によりスケールを除去した後のビレットは、再度、結晶粒度の急激に低下しない温度、例えば、1050℃以下の温度Tまで加熱し、最終製品に近い形状に低温仕上鍛造する(S4)。かかる低温鍛造では、スケールが除去されているから、更にスケールを剥離させるよう鍛錬比を高くする必要が無い。つまり、比較的低い温度での鍛造は、鍛造抵抗が大きくなって、一般的に鍛造速度が遅く、鍛造時間が長くなりがちである。一方、本工程では、鍛錬比を低くできるので、鍛造時間を短くせしめて、結果として、低温鍛造時にも生成するスケールを抑制できるのである。スケールを抑制することで、低い鍛錬比であっても鍛造ムラ、特にビレット表層の肌荒れを抑えることができて、鏡面加工性に優れた金型鋼を与え得るのである。
低温仕上鍛造後のビレットは、必要に応じて溶体化処理を行う(S5)。低温鍛造では、鍛造温度が低く、しかも上記したように鍛錬比が低いから、結晶粒の形状や大きさが均一ではない。このような「荒れた状態」を均一に十分に再結晶させるよう、溶体化処理を850℃程度で複数回、例えば、2度行うことが好ましい。これによれば、結晶粒度で6〜7程度の細粒が得られて、後述する調質熱処理(S6)後において40HRC程度の硬さを得られる。
溶体化処理(S5)を施されたビレットは、適宜、時効硬化処理などの調質熱処理(S6)や、切削や研磨などの形状加工を施されて金型に加工される(S7)。なお、これについては、公知である故に、詳述しない。
ところで、図4には、上記した製造方法で製造したそれぞれ製品寸法の異なる2つの実施例の製造条件及び各測定値を示した。
実施例1では、分塊鍛造工程(S1)において、鋼塊を1200℃まで加熱してから分塊鍛造し、断面寸法270×850mmのビレットを得た。ソーキング工程(S2)では、1280℃で30時間保持した。なお、これを上記した式1からソーキングパラメータを計算すると、33.35であった。熱間ガウジング工程(S3)は、600℃で行った。仕上鍛造工程(S4)では、900℃まで加熱し6時間保持の後、断面寸法185×810mmまで、すなわち、鍛錬比約1.5(1.5S)だけ鍛造した。
実施例2では、分塊鍛造工程(S1)において、鋼塊を1200℃まで加熱してから分塊鍛造し、断面寸法260×1200mmのビレットを得た。ソーキング工程(S2)では、1230℃で25時間保持した。なお、これを上記した式1からソーキングパラメータを計算すると、32.16であった。仕上鍛造工程(S4)では、900℃まで加熱し10時間保持の後、断面寸法180×1100mmに鍛造した。すなわち、仕上鍛造工程(S4)では、鍛錬比約1.5(1.5S)だけ鍛造した。
実施例1及び2で得られた仕上鍛造後のビレットを870℃まで加熱し30分保持後、水に焼き入れて1回目の溶体化処理を行い、さらに、870℃まで加熱し30分保持後、空冷して2回目の溶体化処理を行った。更に、これらの溶体化処理後のビレットのそれぞれにおいて、調質熱処理を行って、硬さを40.0HRC及び40.5HRCとした実機サンプルを得た。
以上の実機サンプルからの切り出し材を用いて、硬さについてマイクロビッカース試験、衝撃値についてシャルピー試験、結晶粒度について腐食観察試験、鏡面研磨加工後の表面の様子について目視及び光顕観察を行った。
まず、衝撃値は12.5及び13.6(J/cm)で良好であった。また、結晶粒度は7.3及び6.1で試験片全体で均一であった。鏡面研磨加工後の表面は、いずれもピンホールやオレンジピール(短周期のうねり)は見られず、また鱗状の模様のような研磨ムラも現れず、非常に均質であった。これを実証するように、0.2mm間隔で硬さを測定した結果においても、ほぼ同じ硬さで均一であった。
以上のように、本実施例によるNi−Al−Cu系時効硬化型鋼からなる樹脂成形金型の製造方法は以下の如きである。すなわち、鋼塊を1200℃から1280℃の間の温度Tに加熱してからビレットに分塊鍛造する分塊鍛造工程(S1)、これに引き続いて、ビレットを1230〜1280℃の間の温度Tに加熱して保持するソーキング工程(S2)、1050℃以下の温度Tに加熱してから鍛錬比1.5Sの比較的小さい鍛錬比で鍛造する低温仕上鍛造工程(S4)と、を含み、ソーキング工程(S2)と低温仕上鍛造工程(S4)との間に、500℃以上であって少なくとも温度Tよりも低い温度Tでガウジングを行う熱間ガウジング工程(S3)を更に含む。その後に、溶体化処理を2回施し、更に時効硬化処理(S6)を施し、加工(S7)を行って金型を得る。
ここでビレットが厚さ400mm以下であれば、ソーキング工程(S2)において、温度T(℃)で時間t(h)だけ保持するとすれば、
(T+273)×(20+logt)/1000≧32
であるように処理する。
以上によれば、ソーキング工程でのビレットの断面積を極力小さくすることができ、偏析を十分に解消することで鏡面性を高めるよう効率的にソーキング処理を行うことができる。しかも、特に、低温仕上鍛造において、ビレット表層の肌荒れを抑えることができる。つまり、鏡面性に優れた金型を与えるのである。
ここまで本発明による代表的実施例及びこれに基づく変形例について説明したが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。特に、上記した実施例の成分組成の鋼からなる金型に限定されることなく、同種の鋼からなる金型の製造にも本発明の方法は適用され得ることは言うまでもない。すなわち、当業者であれば、添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、種々の代替実施例及び改変例を見出すことができるだろう。

Claims (4)

  1. Ni−Al−Cu系時効硬化型鋼からなる樹脂成形金型の製造方法であって、
    鋼塊を温度Tに加熱してからビレットに分塊鍛造する分塊鍛造工程と、
    前記分塊鍛造工程に引き続いて、前記ビレットを温度Tに加熱して保持するソーキング工程と、
    1050℃以下の温度Tに加熱してから鍛造する低温仕上鍛造工程と、を含み、
    前記ソーキング工程と前記低温仕上鍛造工程との間に、500℃以上であって少なくとも温度Tよりも低い温度Tでガウジングを行う熱間ガウジング工程を更に含むことを特徴とする樹脂成形金型の製造方法。
  2. 前記ビレットは厚さ400mm以下であって、
    前記ソーキング工程において、前記ビレットを1230〜1280℃の範囲内の温度T(℃)で時間t(h)保持するとき、
    (T+273)×(20+logt)/1000≧32
    であることを特徴とする請求項1記載の樹脂成形金型の製造方法。
  3. 前記低温仕上鍛造工程において、鍛錬比1.5Sだけ鍛造することを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂成形金型の製造方法。
  4. 前記低温仕上鍛造工程によって得られた仕上材に溶体化処理を2回施す溶体化処理工程を更に含むことを特徴とする請求項3記載の樹脂成形金型の製造方法。
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