JP2011152834A - 車両およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動輪の空転によるスリップが発生したときに昇圧コンバータから第1モータを駆動する第1インバータや第2モータを駆動する第2インバータに過大な電圧が印加されるのをより適正に抑制する。
【解決手段】ブレーキに異常が生じておらずスリップを十分抑制できるときには電圧V1を印加可能電圧VHmaxとして設定して(ステップS220,S230)、ブレーキに異常が生じていてスリップを十分抑制できないときには電圧V1より低い電圧V2を印加可能電圧VHmaxとして設定し(ステップS220,S240)、高電圧系の電圧VHが印加可能電圧VHmaxを超えない範囲内でモータMG1,MG2を駆動するのに適した電圧となるよう昇圧コンバータ55を制御する(ステップS250,S260)。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両およびその制御方法に関する。
従来、この種の車両としては、エンジンと、エンジンによって駆動されると共にエンジンの始動が可能な第1モータジェネレータと、駆動輪に結合された第2モータジェネレータと、エンジンと第1モータジェネレータと第2モータジェネレータとに結合されてこれらの間で動力を分配する動力分割機構と、第1モータジェネレータを駆動するための第1インバータと、第2モータジェネレータを駆動するための第2インバータと、充放電可能な蓄電装置と、蓄電装置の電圧を昇圧して第1インバータおよび第2インバータに印加する昇圧コンバータと、を備え、路面が低μ状態であるときには駆動輪の空転によるスリップが発生する前に昇圧コンバータから第1インバータおよび第2インバータに印加する電圧を低くするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。これにより、スリップが発生したときに第1インバータや第2インバータに過大な電圧が印加されるのを抑制している。
特開2007−221894号公報
駆動輪に制動力を付与するブレーキが搭載された車両では、駆動輪の空転によるスリップが発生したときにはブレーキから駆動輪に制動力を付与することによりスリップを抑制する制御が行なわれている。こうした車両において、駆動輪の空転によるスリップが発生したときに第1インバータ,第2インバータに過大な電圧が印加されるのを抑制する手法としては、上述したように、スリップが発生する前に昇圧コンバータから第1インバータ,第2インバータに印加する電圧を一律に低くすることが考えられる。しかしながら、ブレーキに異常が生じている場合には、スリップを十分に抑制できないため、駆動輪がグリップする際に第1モータジェネレータ,第2モータジェネレータの出力が急変して、昇圧コンバータの制御が追従できずに第1インバータ,第2インバータに印加される電圧が急増する場合がある。こうした場合、昇圧コンバータから第1インバータ,第2インバータに印加する電圧をブレーキによる制動力の付与によりスリップが抑制されることを前提に設定された所定電圧まで低くしても、第1インバータ,第2インバータに過大な電圧が印加されるのを適正に抑制できない。
本発明の車両およびその制御方法は、駆動輪の空転によるスリップが発生したときに昇圧回路から発電機を駆動する発電機駆動回路および電動機を駆動する電動機駆動回路に過大な電圧が印加されるのをより適正に抑制することを主目的とする。
本発明の車両およびその制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の車両は、
内燃機関と、
動力を入出力可能な発電機と、
駆動輪に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸とに共線図上で前記駆動軸,前記出力軸,前記回転軸の順に並ぶよう3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、
前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
前記発電機を駆動する発電機駆動回路と、
前記電動機を駆動する電動機駆動回路と、
充放電可能な蓄電手段と、
該蓄電手段の電圧を昇圧して前記電動機駆動回路および前記発電機駆動回路に印加可能な昇圧回路と、
前記駆動輪に制動力を付与する制動手段と、
前記駆動輪の空転によるスリップが発生しているときには、前記スリップを抑制するために前記駆動輪に付与すべき制動力が該駆動輪に付与されるよう前記制動手段を制御する制動制御手段と、
前記制動手段および前記制動制御手段に異常が生じていないときには予め定められた第1電圧を前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路の印加可能電圧として設定し、前記制動手段および前記制動制御手段のうち少なくとも一方に前記異常が生じているときには前記第1電圧より低い電圧として予め定められた第2電圧を前記印加可能電圧として設定する印加可能電圧設定手段と、
前記印加可能電圧以下の範囲内で走行に要求される要求駆動力に基づいて前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路に印加すべき目標電圧を設定する目標電圧設定手段と、
前記設定された目標電圧が前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路に印加されると共に前記要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機駆動回路と前記電動機駆動回路と前記昇圧回路とを制御する駆動制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の車両では、制動手段および制動制御手段に異常が生じていないときには予め定められた第1電圧を発電機駆動回路および電動機駆動回路の印加可能電圧として設定し、印加可能電圧以下の範囲内で走行に要求される要求駆動力に基づいて発電機駆動回路および電動機駆動回路に印加すべき目標電圧を設定し、設定された目標電圧が発電機駆動回路および電動機駆動回路に印加されると共に要求駆動力により走行するよう内燃機関と発電機駆動回路と電動機駆動回路と昇圧回路とを制御する。駆動輪が空転してスリップしている状態から駆動輪がグリップする状態に急変すると、電動機の回転数が急減に伴って発電機の回転数が急増するため電動機および発電機の出力が急変するが、昇圧回路には制御遅れがあるため、こうした電動機や発電機の出力の急変に追従することができず、発電機駆動回路および電動機駆動回路に供給される電圧が過渡的に上昇する場合がある。制動手段および制動制御手段に異常が生じていないときには、予め定められた第1電圧を前記発電機駆動回路および電動機駆動回路の印加可能電圧として設定することにより、駆動輪がグリップする際に発電機駆動回路および電動機駆動回路に過大な電圧が供給されるのを抑制することができる。制動手段および制動制御手段のうち少なくとも一方に異常が生じているときには第1電圧より低い電圧として予め定められた第2電圧を印加可能電圧として設定し、印加可能電圧以下の範囲内で走行に要求される要求駆動力に基づいて発電機駆動回路および電動機駆動回路に印加すべき目標電圧を設定し、設定された目標電圧が発電機駆動回路および電動機駆動回路に印加されると共に要求駆動力により走行するよう内燃機関と発電機駆動回路と電動機駆動回路と昇圧回路とを制御する。制動手段および制動制御手段のうち少なくとも一方に異常が生じているときには、駆動輪の空転によるスリップを十分に抑制することができないため、駆動輪がグリップする際の発電機駆動回路および電動機駆動回路に印加される電圧の上昇量が、制動手段および制動制御手段に異常が生じていないときより大きくなる場合がある。したがって、第1電圧より低い電圧として予め定められた第2電圧を印加可能電圧として設定することにより、空転によりスリップしていた駆動輪がグリップする際に発電機駆動回路および電動機駆動回路に過大な電圧が印加されるのを抑制することができる。この結果、駆動輪の空転によるスリップが発生したときに発電機駆動回路および電動機駆動回路に過大な電圧が印加されるのをより適正に抑制することができる。
こうした本発明の車両において、前記電動機駆動回路および前記発電機駆動回路に印加されている電圧を検出する電圧検出手段を備え、前記駆動制御手段は、前記検出された電圧が前記設定された目標電圧になるよう前記昇圧回路を制御する手段であるものとすることもできる。
また、本発明の車両において、前記第1電圧は、前記駆動輪の空転によるスリップが発生して前記スリップを抑制するために前記駆動輪に付与すべき制動力が該駆動輪に付与されるよう前記制動手段が制御されている状態で前記駆動輪がグリップしたときに前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路に印加されている電圧が前記発電機駆動回路の許容電圧範囲の上限以下になると共に前記電動機駆動回路の許容電圧範囲の上限以下になるよう実験または解析により予め定められた電圧であり、前記第2電圧は、前記駆動輪の空転によるスリップが発生したにも拘わらず前記スリップを抑制するために前記駆動輪に付与すべき制動力が該駆動輪に付与されるよう前記制動手段が制御されていない状態で前記駆動輪がグリップしたときに前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路に印加されている電圧が前記発電機駆動回路の許容電圧範囲の上限以下になると共に前記電動機駆動回路の許容電圧範囲の上限以下になるよう実験または解析により予め定められた電圧であるものとすることもできる。こうすれば、発電機駆動回路および電動機駆動回路に許容電圧範囲の上限を超える電圧が供給されるのを抑制することができる。
さらに、本発明の車両において、前記昇圧回路から前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路に印加する電圧を平滑する平滑コンデンサを備え、前記第1電圧は、前記駆動輪の空転によるスリップが発生して前記スリップを抑制するために前記駆動輪に付与すべき制動力が該駆動輪に付与されるよう前記制動手段が制御されている状態で前記駆動輪がグリップしたときに前記平滑コンデンサの電圧が該平滑コンデンサの許容電圧範囲の上限以下になるよう実験または解析により予め定められた電圧であり、前記第2電圧は、前記駆動輪の空転によるスリップが発生したにも拘わらず前記スリップを抑制するために前記駆動輪に付与すべき制動力が該駆動輪に付与されるよう前記制動手段が制御されていない状態で前記駆動輪がグリップしたときに前記平滑コンデンサの電圧が前記平滑コンデンサの許容電圧範囲の上限以下になるよう実験または解析により予め定められた電圧であるものとすることもできる。こうすれば、平滑コンデンサに許容電圧範囲の上限を超える電圧が供給されるのを抑制することができる。
本発明の車両の制御方法は、
内燃機関と、動力を入出力可能な発電機と、駆動輪に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸とに共線図上で前記駆動軸,前記出力軸,前記回転軸の順に並ぶよう3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記発電機を駆動する発電機駆動回路と、前記電動機を駆動する電動機駆動回路と、充放電可能な蓄電手段と、該蓄電手段の電圧を昇圧して前記電動機駆動回路および前記発電機駆動回路に印加可能な昇圧回路と、前記駆動輪の空転によるスリップが発生しているときには前記スリップを抑制するために前記駆動輪に付与すべき制動力が該駆動輪に付与されるよう前記制動手段を制御する制動制御手段と、を備える車両の制御方法であって、
前記制動手段および前記制動制御手段に異常が生じていないときには予め定められた第1電圧を前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路の印加可能電圧として設定し、前記制動手段および前記制動制御手段のうち少なくとも一方に前記異常が生じているときには前記第1電圧より低い電圧として予め定められた第2電圧を前記印加可能電圧として設定し、
前記印加可能電圧以下の範囲内で走行に要求される要求駆動力に基づいて前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路に印加すべき目標電圧を設定し、
前記設定された目標電圧が前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路に印加されると共に前記要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機駆動回路と前記電動機駆動回路と前記昇圧回路とを制御する、
ことを要旨とする。
本発明の車両の制御方法では、制動手段および制動制御手段に異常が生じていないときには予め定められた第1電圧を発電機駆動回路および電動機駆動回路の印加可能電圧として設定し、印加可能電圧以下の範囲内で走行に要求される要求駆動力に基づいて発電機駆動回路および電動機駆動回路に印加すべき目標電圧を設定し、設定された目標電圧が発電機駆動回路および電動機駆動回路に印加されると共に要求駆動力により走行するよう内燃機関と発電機駆動回路と電動機駆動回路と昇圧回路とを制御する。駆動輪が空転してスリップしている状態から駆動輪がグリップする状態に急変すると、電動機の回転数が急減に伴って発電機の回転数が急増するため電動機および発電機の出力が急変するが、昇圧回路には制御遅れがあるため、こうした電動機や発電機の出力の急変に追従することができず、発電機駆動回路および電動機駆動回路に供給される電圧が過渡的に上昇する場合がある。制動手段および制動制御手段に異常が生じていないときには、予め定められた第1電圧を前記発電機駆動回路および電動機駆動回路の印加可能電圧として設定することにより、駆動輪がグリップする際に発電機駆動回路および電動機駆動回路に過大な電圧が供給されるのを抑制することができる。制動手段および制動制御手段のうち少なくとも一方に異常が生じているときには第1電圧より低い電圧として予め定められた第2電圧を印加可能電圧として設定し、印加可能電圧以下の範囲内で走行に要求される要求駆動力に基づいて発電機駆動回路および電動機駆動回路に印加すべき目標電圧を設定し、設定された目標電圧が発電機駆動回路および電動機駆動回路に印加されると共に要求駆動力により走行するよう内燃機関と発電機駆動回路と電動機駆動回路と昇圧回路とを制御する。制動手段および制動制御手段のうち少なくとも一方に異常が生じているときには、駆動輪の空転によるスリップを十分に抑制することができないため、駆動輪がグリップする際の発電機駆動回路および電動機駆動回路に印加される電圧の上昇量が、制動手段および制動制御手段に異常が生じていないときより大きくなる場合がある。したがって、第1電圧より低い電圧として予め定められた第2電圧を印加可能電圧として設定することにより、空転によりスリップしていた駆動輪がグリップする際に発電機駆動回路および電動機駆動回路に過大な電圧が印加されるのを抑制することができる。この結果、駆動輪の空転によるスリップが発生したときに発電機駆動回路および電動機駆動回路に過大な電圧が印加されるのをより適正に抑制することができる。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 モータMG1,MG2を含む電機駆動系の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 仮要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を示す説明図である。 エンジン22からパワーを出力している状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 駆動輪63a,63bのいずれかが空転してスリップしている状態からグリップしたときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を説明するための説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに減速ギヤ35を介して接続されたモータMG2と、直流電流を交流電流に変換してモータMG1,MG2に供給可能なインバータ41,42と、バッテリ50からの電力をその電圧を変換してインバータ41,42に供給可能な昇圧コンバータ55と、駆動輪63a,63bや図示しない従動輪のブレーキを制御するためのブレーキアクチュエータ92と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも外表面に永久磁石が貼り付けられたロータと三相コイルが巻回されたステータとを備える周知の同期発電電動機として構成されている。インバータ41,42は、図2のモータMG1,MG2を含む電機駆動系の構成図に示すように、6つのトランジスタT11〜T16,T21〜26と、トランジスタT11〜T16,T21〜T26に逆方向に並列接続された6つのダイオードD11〜D16,D21〜D26と、により構成されている。トランジスタT11〜T16,T21〜T
26は、それぞれインバータ41,42が電力ライン54として共用する正極母線54aと負極母線54bとに対してソース側とシンク側になるよう2個ずつペアで配置されており、対となるトランジスタ同士の接続点の各々にモータMG1,MG2の三相コイル(U相,V相,W相)の各々が接続されている。したがって、正極母線54aと負極母線54bとの間に電圧が作用している状態で対をなすトランジスタT11〜T16,T21〜T26のオン時間の割合を制御することにより三相コイルに回転磁界を形成でき、モータMG1,MG2を回転駆動することができる。インバータ41,42は、正極母線54aと負極母線54bとを共用しているから、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータに供給することができる。正極母線54aと負極母線54bとには平滑用のコンデンサ57が接続されている。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
昇圧コンバータ55は、図2に示すように、2つのトランジスタT31,T32とトランジスタT31,T32に逆方向に並列接続された2つのダイオードD31,D32とリアクトルLとからなる昇圧コンバータとして構成されている。2つのトランジスタT31,T32は、それぞれインバータ41,42の正極母線54aと負極母線54bとに接続されており、その接続点にリアクトルLが接続されている。また、リアクトルLと負極母線54bとにはそれぞれバッテリ50の正極端子と負極端子とが接続されている。したがって、トランジスタT31,T32をオンオフ制御することによりバッテリ50の直流電力をその電圧を昇圧してインバータ41,42に供給したり正極母線54aと負極母線54bとに作用している直流電圧を降圧してバッテリ50を充電したりすることができる。リアクトルLと負極母線54bとには平滑用のコンデンサ58が接続されている。以下、昇圧コンバータ55より電力ライン54側を高電圧系といい、昇圧コンバータ55よりバッテリ50側を低電圧系という。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。
ブレーキアクチュエータ92は、ブレーキペダル85の踏み込みに応じて生じるブレーキマスターシリンダ90の圧力(ブレーキ圧)と車速Vとにより車両に作用させる制動力におけるブレーキの分担分に応じた制動トルクが駆動輪63a,63bや図示しない従動輪に作用するようブレーキホイールシリンダ94a〜94dの油圧を調整したり、ブレーキペダル85の踏み込みに無関係に、駆動輪63a,63bや従動輪に制動トルクが作用するようブレーキホイールシリンダ94a〜94dの油圧を調整したりすることができるように構成されている。ブレーキアクチュエータ92は、ブレーキ用電子制御ユニット(以下、ブレーキECUという)96により制御されている。ブレーキECU96は、運転者がアクセルペダル83を踏み込んだときに駆動輪63a,63bのいずれかが空転によりスリップが発生したときにはスリップを抑制するためにトラクションコントロール(TRC)や車両が旋回走行しているときに姿勢を保持する姿勢保持制御(VSC)なども行なう。ブレーキECU96は、トラクションコントロール(TRC)や姿勢保持制御(VSC)の実行に際し、駆動輪63a,63bの車輪速Vfl,Vfrを車体速に換算したものと推定車体速Veとの偏差であるスリップ速度が比較的低い所定速度Vsref(例えば、時速1kmや時速3km,時速5km等)以上となっている駆動輪にスリップが生じていると判定し、スリップが生じていると判定された駆動輪のスリップを抑制するためにスリップ速度が大きいほど大きな制動トルクが付与されるようブレーキアクチュエータ92を制御すると共に駆動軸としてリングギヤ軸32aに要求されるトルクの上限値であるトルク制限値Tlimをスリップ速度が大きいほど小さく設定してハイブリッド用電子制御ユニット70に送信する。また、ブレーキECU96は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってブレーキアクチュエータ92を駆動制御したり、必要に応じてブレーキアクチュエータ92の状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。さらに、ブレーキECU96は、ブレーキアクチュエータ92が正常に動作しないときや駆動輪63a,63bや従動輪に取り付けられた図示しない車輪速センサからの信号がブレーキECU96に入力されていないとき,ブレーキECU96とハイブリッド用電子制御ユニット70との間の通信が途絶えているときなどブレーキに何らかの異常が生じているときには、トラクションコントロール(TRC)や姿勢保持制御(VSC)を適正に実行できないときには、これらの制御を実行せずに、ブレーキ異常発生フラグFをハイブリッド用電子制御ユニット70に送信する。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、コンデンサ57の端子間に取り付けられた電圧センサ57aからの高電圧系の電圧VHやコンデンサ58の端子間に取り付けられた電圧センサ58aからの低電圧系の電圧VL,イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、昇圧コンバータ55のスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にブレーキの異常が生じたときに高電圧系の電圧VHを制限して走行する際の動作について説明する。図4はハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されたモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクの仮の値として仮要求トルクTrtmpを設定する(ステップS110)。仮要求トルクTrtmpは、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する仮要求トルクTrtmpを導出して設定するものとした。図4に仮要求トルク設定用マップの一例を示す。
続いて、ブレーキECU96からトルク制限値Tlimが入力されているか否か、すなわち、駆動輪63a,63bに空転によるスリップが生じてトラクションコントロール(TRC)や姿勢保持制御(VSC)が実行されているか否かを調べる(ステップS120)。トルク制限値Tlimが入力されているときには入力したトルク制限値Tlimと仮要求トルクTrtmpとのうち小さいほうの値を車両に要求されるトルクとしての要求トルクTr*として設定し(ステップS130)、トルク制限値Tlimが入力されていないときには仮要求トルクTrtmpを要求トルクTr*として設定する(ステップS140)。こうした処理により、トラクションコントロール(TRC)や姿勢保持制御(VSC)が実行されているときには仮要求トルクTrtmpをトルク制限値Tlimで制限したものを要求トルクTr*として設定することができる。
こうして要求トルクTr*を設定したら、エンジン22に要求される要求パワーPe*を設定する(ステップS150)。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じること(Nr=k・V)によって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ること(Nr=Nm2/Gr)によって求めることができる。
続いて、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22を運転すべき運転ポイントとしての目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS160)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて行なわれる。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図5に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、エンジン22の目標回転数Ne*とモータMG2の回転数Nm2と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と入力したモータMG1の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS170)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。エンジン22からパワーを出力している状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図8に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1*=-ρ・Te*/(1+ρ)+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
そして、要求トルクTr*に設定したトルク指令Tm1*を動力分配統合機構30のギヤ比ρで除したものを加えて更に減速ギヤ35のギヤ比Grで除してモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpを次式(3)により計算すると共に(ステップS180)、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと設定したトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tm2min,Tm2maxを次式(4)および式(5)により計算すると共に(ステップS190)、設定した仮トルクTm2tmpを式(6)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS200)。ここで、式(3)は、図6の共線図から容易に導くことができる。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (3)
Tm2min=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tm2max=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (5)
Tm2*=max(min(Tm2tmp,Tm2max),Tm2min) (6)
次に、設定したモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*及び回転数Nm1,Nm2に基づいてモータMG1,MG2を駆動する高電圧系の電圧VHの仮の目標値としての仮目標電圧VHtmpを設定する(ステップS210)。ここで、仮目標電圧VHtmpは、実施例では、設定したモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*及び回転数Nm1,Nm2と仮目標電圧VHtmpとの関係を予め定めた図示しない仮目標電圧設定マップから仮目標電圧VHtmpを導出して設定したものを用いるものとした。
続いて、ブレーキに異常が生じている否かを調べる(ステップS220)。ここでは、ブレーキECU96からブレーキ異常発生フラグFが入力されているときには、ブレーキに異常が生じていると判定するものとした。ブレーキに異常が生じていないときには高電圧系の印加可能電圧VHmaxを電圧V1(例えば、640V,650V,660Vなど)に設定し(ステップS230)、ブレーキに異常が生じているときには高電圧系の印加可能電圧VHmaxを電圧V1より低い電圧V2(例えば、580V,600V,620Vなど)に設定する(ステップS240)。ここで、電圧V1としては、スリップが発生してブレーキECU96によりトラクションコントロール(TRC)や姿勢保持制御(VSC)が実行されている状態で駆動輪がグリップする際の高電圧系の電圧VHが高電圧系を構成するインバータ41,42,コンデンサ57に許容される電圧範囲の上限としての高電圧系の耐電圧Vvp(例えば、740V,750V,760Vなど)を超えない電圧として実験や解析などにより予め設定した電圧を用いるものとした。また、電圧V2としては、電圧V1より小さい電圧であり、ブレーキの異常によりトラクションコントロール(TRC)や姿勢保持制御(VSC)が実行されない状態でスリップが発生してその後グリップしたときに高電圧系の電圧VHが過渡的に耐電圧Vvpを超えない程度の電圧として実験や解析などを用いて予め設定した電圧を用いるものとした。印加可能電圧VHmaxをこのように設定する理由については後述する。
こうして高電圧系の印加可能電圧VHmaxを設定したら、設定した仮目標電圧VHtmpと印加可能電圧VHmaxとのうち小さいほうの値を制御用電圧VH*として設定し(ステップS250)、高電圧系の電圧VHが制御用電圧VH*となるように昇圧コンバータ55の2つのトランジスタT31,T32をスイッチング制御すると共に(ステップS260)、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に送信し、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS270)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、高電圧系の電圧VHが印加可能電圧VHmaxを超えない範囲内でモータMG1,MG2を駆動するのに適した電圧となるよう昇圧コンバータ55を制御することができると共に駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*に基づくトルクを出力して走行することができる。
ここで、印加可能電圧VHmaxを上述したように設定する理由について説明する。図7は、駆動輪63a,63bのいずれかが空転してスリップしている状態からグリップしたときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を説明するための説明図である。図中、破線はスリップしたとき動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示し、実線はグリップしたとき動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示している。図示するように、駆動輪がスリップすると、モータMG2の回転数Nm2が急増してモータMG2の放電電力が急増すると共にモータMG1の回転数が急減してモータMG1による放電電力が急増する。このとき、昇圧コンバータ55は、高電圧系の電圧VHが印加可能電圧VHmaxを超えない範囲内でモータMG1,MG2を駆動するのに適した電圧となるよう制御されるため、こうした放電電力の急増に伴って、高電圧系の電圧VHが印加可能電圧VHmax程度まで上昇する場合がある。こうした状態で、スリップしている駆動輪がグリップすると、モータMG2の回転数Nm2が急減してモータMG2の放電電力が急減すると共にモータMG1の回転数が急増してモータMG1による発電電力が急増する。昇圧コンバータ55は、電圧センサ57aにより検出された高電圧系の電圧VHが制御用電圧VH*となるように2つのトランジスタT31,T32をスイッチング制御するため、電圧センサ57aからの検出値の入力遅れなどにより、昇圧コンバータ55の制御がモータMG1,MG2の出力の急変に対して追従することができず、駆動輪がグリップする際に高電圧系の電圧VHが過渡的に上昇して印加可能電圧VHmaxを超えてしまう場合がある。ブレーキに異常が生じていないときには、駆動輪63a,63bのいずれかがスリップするとブレーキECU96によりトラクションコントロール(TRC)や姿勢保持制御(VSC)が実行されてスリップが抑制されるため、駆動輪がグリップする際のモータMG1,MG2の出力の急変量が抑制され高電圧系の電圧VHの上昇量が比較的小さくなる。したがって、電圧V1としては、スリップが発生してブレーキECU96によりトラクションコントロール(TRC)や姿勢保持制御(VSC)が実行されている状態で駆動輪がグリップする際の高電圧系の電圧VHが耐電圧Vvpを超えない電圧として実験や解析などにより予め設定した電圧を用いるものとした。また、ブレーキに異常が生じているときにはトラクションコントロール(TRC)や姿勢保持制御(VSC)が実行されないためスリップが抑制されないため、ブレーキに異常が生じていない場合に比して駆動輪がグリップする際のモータMG1,MG2の出力の急変量が大きく高電圧系の電圧VHの上昇量が大きくなり、印加可能電圧VHmaxをブレーキが正常であるときの電圧V1に設定すると高電圧系の電圧VHが印加可能電圧VHmaxを超えると考えられる。したがって、電圧V2としては、電圧V1より小さい電圧であり、ブレーキの異常によりトラクションコントロール(TRC)や姿勢保持制御(VSC)が実行されない状態でスリップが発生してその後グリップしたときに高電圧系の電圧VHが過渡的に耐電圧Vvpを超えない程度の電圧として実験や解析などを用いて予め設定した電圧を用いるものとした。こうして設定された電圧V1,V2を印加可能電圧VHmaxとして設定することにより、スリップしている駆動輪がグリップするときに高電圧系の電圧VHが耐電圧Vvpを超えるのを抑制することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、ブレーキに異常が生じていないときには、耐電圧Vvpより低い電圧V1を印加可能電圧VHmaxとして設定して高電圧系の電圧VHが印加可能電圧VHmaxを超えない範囲内でモータMG1,MG2を駆動するのに適した電圧となるよう昇圧コンバータ55を制御するから、高電圧系の電圧VHが耐電圧Vvpを超えるのを抑制することができる。また、ブレーキに異常が生じているときには、電圧V1より低い電圧V2を印加可能電圧VHmaxとして設定して高電圧系の電圧VHが印加可能電圧VHmaxを超えない範囲内でモータMG1,MG2を駆動するのに適した電圧となるよう昇圧コンバータ55を制御するから、グリップにより高電圧系の電圧VHが耐電圧Vpを超えるのを抑制することができる。これにより、スリップが発生したときに高電圧系の電圧VHが耐電圧Vpを超えるのをより適正に抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、電圧V1,V2としては、駆動輪がグリップしたときに高電圧系の電圧VHが過渡的に耐電圧Vvpを超えない程度の電圧として実験や解析などを用いて予め設定した電圧を用いるものとしたが、高電圧系の電圧VHが短時間であれば若干耐電圧Vvpを超えても許容される場合には、電圧V1,V2を駆動輪がグリップしたときに高電圧系の電圧VHが若干耐電圧Vvpを超える程度の電圧にするものとしてもよい。この場合でも、電圧V2を電圧V1より低い電圧に設定することにより、スリップが発生したときに高電圧系に過大な電圧が印加されるのを抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、ブレーキ圧と車速Vとに基づく制動トルクが駆動輪63a,63bや図示しない従動輪に作用するようブレーキホイールシリンダ94a〜94dの油圧が調整されるタイプのブレーキが搭載されるものとしたが、ブレーキ圧がそのままブレーキホイールシリンダ94a〜94dの油圧として作用するタイプのブレーキが搭載され、駆動輪の空転によるスリップが発生したときにTRCやVSCが実行されてブレーキホイールシリンダ94a〜94dの油圧が調整されるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図9の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図9における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
また、こうしたハイブリッド自動車に適用するものに限定されるものではなく、自動車以外の列車などの車両の形態としても構わない。さらに、こうした車両の制御方法の形態としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG1が「発電機」に相当し、動力分配統合機構30が「遊星歯車機構」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、インバータ41が「発電機駆動回路」に相当し、インバータ42が「電動機駆動回路」に相当し、バッテリ50が「蓄電手段」に相当し、昇圧コンバータ55が「昇圧回路」に相当し、ブレーキホイールシリンダ94c〜94dとブレーキアクチュエータ95とが「制動手段」に相当し、駆動輪の空転によるスリップが発生したときにTRCやVSCを実行するブレーキECU96が「制動制御手段」に相当し、ブレーキが正常であるときに印加可能電圧VHmaxに電圧V1を設定する図3の駆動制御ルーチンのステップS220,S230の処理やブレーキに異常が生じているときに印加可能電圧VHmaxに電圧V1より低い電圧V2を設定するステップS220,S240の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「印加可能電圧設定手段」に相当し、仮目標電圧VHtmpを設定して設定した仮目標電圧VHtmpと印加可能電圧VHmaxとのうち小さいほうの値を制御用電圧VH*として設定する図3の駆動制御ルーチンのステップS210,S250の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「目標電圧設定手段」に相当し、高電圧系の電圧VHが制御用電圧VH*となるよう昇圧コンバータ55を制御する図3の駆動制御ルーチンのステップS260の処理やリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行するようエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*とを設定してエンジンECU24やモータECU40に送信するステップS110〜S200,S270の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とに基づいてエンジン22を制御するエンジンECU24とトルク指令Tm1*,Tm2*に基づいてモータMG1,MG2を制御するモータECU40とが「駆動制御手段」に相当する。
ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「発電機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG1に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの発電機としても構わない。「遊星歯車機構」としては、動力分配統合機構30に限定されるものではなく、駆動輪に連結された駆動軸と内燃機関の出力軸と発電機の回転軸とに共線図上で駆動軸,出力軸,回転軸の順に並ぶよう3つの回転要素が接続されたものであれば如何なるものとしても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの発電機としても構わない。「発電機駆動回路」としては、インバータ41に限定されるものではなく、発電機を駆動するものであれば如何なるものとしても構わない。「電動機駆動回路」としては、インバータ42に限定されるものではなく、電動機を駆動するものであれば如何なるものとしても構わない。「蓄電手段」としては、二次電池としてのバッテリ50に限定されるものではなく、キャパシタなど、充放電可能なものであれば如何なるものとしても構わない。「昇圧回路」としては、昇圧コンバータ55に限定されるものではなく、蓄電手段の電圧を昇圧して電動機駆動回路および発電機駆動回路に印加可能なものであれば如何なるものとしても構わない。「制動手段」としては、ブレーキホイールシリンダ94c〜94dとブレーキアクチュエータ95とを組み合わせものに限定されるものではなく、駆動輪に制動力を付与するものであれば如何なるものとしても構わない。「制動制御手段」としては、ブレーキECU96により構成されるものに限定されるものではなく、複数の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制動制御手段」としては、駆動輪の空転によるスリップが発生したときにTRCやVSCを実行するものに限定されるものではなく、駆動輪の空転によるスリップが発生しているときには、スリップを抑制するために駆動輪に付与すべき制動力が駆動輪に付与されるよう制動手段を制御するものであれば如何なるものとしても構わない。「印加可能電圧設定手段」としては、ブレーキが正常であるときに印加可能電圧VHmaxに電圧V1を設定すると共にブレーキに異常が生じているときに印加可能電圧VHmaxに電圧V1より低い電圧V2を設定するものに限定されるものではなく、制動手段および制動制御手段に異常が生じていないときには予め定められた第1電圧を発電機駆動回路および電動機駆動回路の印加可能電圧として設定し、制動手段および制動制御手段のうち少なくとも一方に異常が生じているときには第1電圧より低い電圧として予め定められた第2電圧を印加可能電圧として設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「目標電圧設定手段」としては、仮目標電圧VHtmpを設定して設定した仮目標電圧VHtmpと印加可能電圧VHmaxとのうち小さいほうの値を制御用電圧VH*として設定するものに限定されるものではなく、印加可能電圧以下の範囲内で走行に要求される要求駆動力に基づいて発電機駆動回路および電動機駆動回路に印加すべき目標電圧を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「駆動制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「駆動制御手段」としては、高電圧系の電圧VHが制御用電圧VH*となるよう昇圧コンバータ55を制御すると共にリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行するようエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*とを設定して目標回転数Ne*と目標トルクTe*とに基づいてエンジン22を制御してトルク指令Tm1*,Tm2*に基づいてモータMG1,MG2を制御するものに限定されるものではなく、設定された目標電圧が発電機駆動回路および電動機駆動回路に印加されると共に要求駆動力により走行するよう内燃機関と発電機駆動回路と電動機駆動回路と昇圧回路とを制御するものであれば如何なるものとしても構わない。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両の製造産業などに利用可能である。
20,120 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、54a 正極母線、54b 負極母線、55 昇圧コンバータ、56 システムメインリレー、57,59 平滑コンデンサ、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 車輪(駆動輪)、63c,63d 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(ハイブリッドECU)、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、92 ブレーキアクチュエータ、94 ブレーキマスターシリンダ、94a〜94d ブレーキホイールシリンダ、96 ブレーキ用電子制御ユニット(ブレーキECU)、MG1,MG2 モータ、T11〜T16,T21〜26,T31,T32 トランジスタ、D11〜D16,D21〜D26,D31,D32 ダイオード、L リアクトル。

Claims (5)

  1. 内燃機関と、
    動力を入出力可能な発電機と、
    駆動輪に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸とに共線図上で前記駆動軸,前記出力軸,前記回転軸の順に並ぶよう3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、
    前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
    前記発電機を駆動する発電機駆動回路と、
    前記電動機を駆動する電動機駆動回路と、
    充放電可能な蓄電手段と、
    該蓄電手段の電圧を昇圧して前記電動機駆動回路および前記発電機駆動回路に印加可能な昇圧回路と、
    前記駆動輪に制動力を付与する制動手段と、
    前記駆動輪の空転によるスリップが発生しているときには、前記スリップを抑制するために前記駆動輪に付与すべき制動力が該駆動輪に付与されるよう前記制動手段を制御する制動制御手段と、
    前記制動手段および前記制動制御手段に異常が生じていないときには予め定められた第1電圧を前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路の印加可能電圧として設定し、前記制動手段および前記制動制御手段のうち少なくとも一方に前記異常が生じているときには前記第1電圧より低い電圧として予め定められた第2電圧を前記印加可能電圧として設定する印加可能電圧設定手段と、
    前記印加可能電圧以下の範囲内で走行に要求される要求駆動力に基づいて前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路に印加すべき目標電圧を設定する目標電圧設定手段と、
    前記設定された目標電圧が前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路に印加されると共に前記要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機駆動回路と前記電動機駆動回路と前記昇圧回路とを制御する駆動制御手段と、
    を備える車両。
  2. 請求項1記載の車両であって、
    前記電動機駆動回路および前記発電機駆動回路に印加されている電圧を検出する電圧検出手段を備え、
    前記駆動制御手段は、前記検出された電圧が前記設定された目標電圧になるよう前記昇圧回路を制御する手段である
    車両。
  3. 請求項1または2記載の車両であって、
    前記第1電圧は、前記駆動輪の空転によるスリップが発生して前記スリップを抑制するために前記駆動輪に付与すべき制動力が該駆動輪に付与されるよう前記制動手段が制御されている状態で前記駆動輪がグリップしたときに前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路に印加されている電圧が前記発電機駆動回路の許容電圧範囲の上限以下になると共に前記電動機駆動回路の許容電圧範囲の上限以下になるよう実験または解析により予め定められた電圧であり、
    前記第2電圧は、前記駆動輪の空転によるスリップが発生したにも拘わらず前記スリップを抑制するために前記駆動輪に付与すべき制動力が該駆動輪に付与されるよう前記制動手段が制御されていない状態で前記駆動輪がグリップしたときに前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路に印加されている電圧が前記発電機駆動回路の許容電圧範囲の上限以下になると共に前記電動機駆動回路の許容電圧範囲の上限以下になるよう実験または解析により予め定められた電圧である
    車両。
  4. 請求項1ないし3いずれか1つの請求項に記載の車両であって、
    前記昇圧回路から前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路に印加する電圧を平滑する平滑コンデンサを備え、
    前記第1電圧は、前記駆動輪の空転によるスリップが発生して前記スリップを抑制するために前記駆動輪に付与すべき制動力が該駆動輪に付与されるよう前記制動手段が制御されている状態で前記駆動輪がグリップしたときに前記平滑コンデンサの電圧が該平滑コンデンサの許容電圧範囲の上限以下になるよう実験または解析により予め定められた電圧であり、
    前記第2電圧は、前記駆動輪の空転によるスリップが発生したにも拘わらず前記スリップを抑制するために前記駆動輪に付与すべき制動力が該駆動輪に付与されるよう前記制動手段が制御されていない状態で前記駆動輪がグリップしたときに前記平滑コンデンサの電圧が前記平滑コンデンサの許容電圧範囲の上限以下になるよう実験または解析により予め定められた電圧である
    車両。
  5. 内燃機関と、動力を入出力可能な発電機と、駆動輪に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸とに共線図上で前記駆動軸,前記出力軸,前記回転軸の順に並ぶよう3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記発電機を駆動する発電機駆動回路と、前記電動機を駆動する電動機駆動回路と、充放電可能な蓄電手段と、該蓄電手段の電圧を昇圧して前記電動機駆動回路および前記発電機駆動回路に印加可能な昇圧回路と、前記駆動輪の空転によるスリップが発生しているときには前記スリップを抑制するために前記駆動輪に付与すべき制動力が該駆動輪に付与されるよう前記制動手段を制御する制動制御手段と、を備える車両の制御方法であって、
    前記制動手段および前記制動制御手段に異常が生じていないときには予め定められた第1電圧を前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路の印加可能電圧として設定し、前記制動手段および前記制動制御手段のうち少なくとも一方に前記異常が生じているときには前記第1電圧より低い電圧として予め定められた第2電圧を前記印加可能電圧として設定し、
    前記印加可能電圧以下の範囲内で走行に要求される要求駆動力に基づいて前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路に印加すべき目標電圧を設定し、
    前記設定された目標電圧が前記発電機駆動回路および前記電動機駆動回路に印加されると共に前記要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機駆動回路と前記電動機駆動回路と前記昇圧回路とを制御する、
    車両の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016053324A (ja) * 2014-09-03 2016-04-14 ヤマハ発動機株式会社 駆動力制御システムおよび鞍乗り型車両
JP2016053323A (ja) * 2014-09-03 2016-04-14 ヤマハ発動機株式会社 トラクション制御システムおよび鞍乗り型車両

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