JP5018548B2 - ハイブリッド車およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車およびその制御方法に関する。
従来、この種のハイブリッド車が搭載するモータ駆動システムとしては、バッテリからの電力を昇圧してモータに供給するコンバータを備え、システムの損失が低減されるような変調率に基づいてモータ側の電圧指令を設定し、設定した電圧指令に基づいてコンバータを制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このシステムでは、設定した電圧指令となるようコンバータを制御することにより、システムの損失を低減し、エネルギ効率の向上を図っている。
特開2006−311768号公報
エンジンからの動力を遊星歯車機構と二つのモータとによりトルク変換して車軸側に出力することにより走行するハイブリッド車では、燃費の向上を図る観点から二つのモータとバッテリとの電力のやりとりを司るDC/DCコンバータにより、モータ側の電圧がバッテリ電圧より高くなるように調整しているが、こうしたハイブリッド車でも、上述した駆動システムのように、システムの損失が低減されるようモータ側の電圧を調整するものとすると、モータ側の電圧調整によりエンジンから必要なパワーを出力することができないときにはバッテリからの放電が行なわれ、バッテリの放電過多を招く場合が生じる。
本発明のハイブリッド車およびその制御方法は、車両全体のエネルギ効率の向上を図ると共に二次電池などの蓄電装置の放電過多を抑制することを主目的とする。
本発明のハイブリッド車およびその制御方法は、少なくとも上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド車は、
内燃機関と、
動力を入出力する発電機と、
車軸に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に所定のギヤ比をもって接続され、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、
走行用の動力を入出力する電動機と、
充放電可能な蓄電手段と、
前記発電機および前記電動機に接続されると共に前記蓄電手段に接続され、前記発電機および前記電動機側の電圧と前記蓄電手段側の電圧とを調整することにより前記発電機および前記電動機側と前記蓄電手段側との電力の授受を行なう電圧調整電力授受手段と、
前記駆動軸の回転数である駆動軸回転数を検出する駆動軸回転数検出手段と、
走行に際して車両に要求される要求パワーを設定する要求パワー設定手段と、
前記発電機の定格値と前記検出された駆動軸回転数と前記内燃機関の定格値とに基づいて前記発電機および前記電動機側の電圧が前記発電機および前記電動機の定格値から予め設定された許容最大電圧より低い第1電圧に調整されたときに前記内燃機関から出力可能な最大パワーである第1電圧時最大パワーを演算する最大パワー演算手段と、
前記設定された要求パワーが前記演算された第1電圧時最大パワー未満のときには前記発電機および前記電動機側の電圧が前記第1電圧以下で調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定された要求パワーに基づくパワーによって走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、前記設定された要求パワーが前記演算された第1電圧時最大パワー以上のときには前記発電機および前記電動機側の電圧が前記許容最大電圧以下で調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定された要求パワーに基づくパワーによって走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明のハイブリッド車では、発電機の定格値と駆動軸の回転数と内燃機関の定格値とに基づいて発電機および電動機側の電圧が発電機および電動機の定格値から予め設定された許容最大電圧より低い第1電圧に調整されたときに内燃機関から出力可能な最大パワーである第1電圧時最大パワーを演算し、走行に際して車両に要求される要求パワーが第1電圧時最大パワー未満のときには発電機および電動機側の電圧が第1電圧以下で調整されるよう電圧調整電力授受手段を制御すると共に要求パワーに基づくパワーによって走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御し、要求パワーが第1電圧時最大パワー以上のときには発電機および電動機側の電圧が許容最大電圧以下で調整されるよう電圧調整電力授受手段を制御すると共に要求パワーに基づくパワーによって走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御する。これにより、発電機および電動機側の電圧を第1電圧以下で制御する方が許容最大電圧以下で制御するよりエネルギ効率がよい車両におけるエネルギ効率の向上を図ることができると共に発電機および電動機側の電圧を第1電圧以下で制御したときに内燃機関から要求パワーを出力することができないために蓄電手段から放電されるのを抑制することができる。
こうした本発明のハイブリッド車において、前記最大パワー演算手段は、前記発電機の定格値から得られる前記発電機および前記電動機側の電圧を前記第1電圧に調整したときの最大発電トルクにおける定格最大回転数と前記検出された駆動軸回転数と前記所定のギヤ比とに基づいて前記出力軸の許容最大回転数を演算し、前記内燃機関の定格値から得られる前記出力軸を前記許容最大回転数で回転させたときの前記内燃機関の定格最大トルクに前記演算した許容最大回転数を乗じて前記第1電圧時最大パワーを演算する手段であるものとすることもできる。
また、本発明のハイブリッド車において、前記要求パワー設定手段は走行に要求される要求駆動力に基づいて前記要求パワーを設定する手段であり、前記制御手段は、前記設定された要求パワーと所定の制約とに基づいて前記内燃機関の目標運転ポイントを設定すると共に該設定した目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記要求駆動力によって走行するよう前記発電機および前記電動機の駆動指令を設定し、前記設定された要求パワーが前記演算された第1電圧時最大パワー未満のときには前記第1電圧の範囲内で前記設定した駆動指令に基づいて実行用電圧を設定して前記発電機および前記電動機側の電圧が該実行用電圧に調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定した目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定した駆動指令で前記発電機および前記電動機が駆動されて走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、前記設定された要求パワーが前記演算された第1電圧時最大パワー以上のときには前記許容最大電圧の範囲内で前記設定した駆動指令に基づいて実行用電圧を設定して前記発電機および前記電動機側の電圧が該実行用電圧に調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定した目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定した駆動指令で前記発電機および前記電動機が駆動されて走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、発電機および電動機の駆動指令に応じた電圧により発電機および電動機を制御することができる。
さらに、本発明のハイブリッド車において、前記最大パワー演算手段は、前記発電機の定格値と前記検出された駆動軸回転数と前記内燃機関の定格値とに基づいて前記発電機および前記電動機側の電圧が前記第1電圧より高い第2電圧に調整されたときに前記内燃機関から出力可能な最大パワーである第2電圧時最大パワーを演算する手段であり、前記制御手段は、前記設定された要求パワーが前記演算された第1電圧時最大パワー以上で前記第2電圧時最大パワー未満のときには前記発電機および前記電動機側の電圧が前記第2電圧以下で調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定された要求パワーに基づくパワーによって走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、前記設定された要求パワーが前記演算された第2電圧時最大パワー以上のときには前記発電機および前記電動機側の電圧が前記許容最大電圧以下で調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定された要求パワーに基づくパワーによって走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、発電機および電動機側の電圧を第1電圧以下で制御する場合,第2電圧以下で制御する場合,許容最大電圧以下で制御する場合の順にエネルギ効率がよい車両におけるエネルギ効率の向上を図ることができると共に発電機および電動機側の電圧をより適正に調整することができる。この態様の本発明のハイブリッド車において、前記要求パワー設定手段は走行に要求される要求駆動力に基づいて前記要求パワーを設定する手段であり、前記制御手段は、前記設定された要求パワーと所定の制約とに基づいて前記内燃機関の目標運転ポイントを設定すると共に該設定した目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記要求駆動力によって走行するよう前記発電機および前記電動機の駆動指令を設定し、前記設定された要求パワーが前記演算された第1電圧時最大パワー未満のときには前記第1電圧の範囲内で前記設定した駆動指令に基づいて実行用電圧を設定して前記発電機および前記電動機側の電圧が該実行用電圧に調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定した目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定した駆動指令で前記発電機および前記電動機が駆動されて走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、前記設定された要求パワーが前記演算された第1電圧時最大パワー以上で前記第2電圧時最大パワー未満のときには前記第2電圧の範囲内で前記設定した駆動指令に基づいて実行用電圧を設定して前記発電機および前記電動機側の電圧が該実行用電圧に調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定した目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定した駆動指令で前記発電機および前記電動機が駆動されて走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、前記設定された要求パワーが前記演算された第2電圧時最大パワー以上のときには前記許容最大電圧の範囲内で前記設定した駆動指令に基づいて実行用電圧を設定して前記発電機および前記電動機側の電圧が該実行用電圧に調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定した目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定した駆動指令で前記発電機および前記電動機が駆動されて走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、発電機および電動機の駆動指令に応じた電圧により発電機および電動機を制御することができる。
本発明のハイブリッド車の制御方法は、
内燃機関と、動力を入出力する発電機と、車軸に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に所定のギヤ比をもって接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、走行用の動力を入出力する電動機と、充放電可能な蓄電手段と、前記発電機および前記電動機に接続されると共に前記蓄電手段に接続され、前記発電機および前記電動機側の電圧と前記蓄電手段側の電圧とを調整することにより前記発電機および前記電動機側と前記蓄電手段側との電力の授受を行なう電圧調整電力授受手段と、を備えるハイブリッド車の制御方法であって、
前記発電機の定格値と前記駆動軸の回転数と前記内燃機関の定格値とに基づいて前記発電機および前記電動機側の電圧が前記発電機および前記電動機の定格値から予め設定された許容最大電圧より低い第1電圧に調整されたときに前記内燃機関から出力可能な最大パワーである第1電圧時最大パワーを演算する最大パワー演算手段と、
走行に際して車両に要求される要求パワーが前記演算した第1電圧時最大パワー未満のときには前記発電機および前記電動機側の電圧が前記第1電圧以下で調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記要求パワーに基づくパワーによって走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、前記要求パワーが前記演算した第1電圧時最大パワー以上のときには前記発電機および前記電動機側の電圧が前記許容最大電圧以下で調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記要求パワーに基づくパワーによって走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する、
ことを要旨とする。
このハイブリッド車の制御方法では、発電機の定格値と駆動軸の回転数と内燃機関の定格値とに基づいて発電機および電動機側の電圧が発電機および電動機の定格値から予め設定された許容最大電圧より低い第1電圧に調整されたときに内燃機関から出力可能な最大パワーである第1電圧時最大パワーを演算し、走行に際して車両に要求される要求パワーが第1電圧時最大パワー未満のときには発電機および電動機側の電圧が第1電圧以下で調整されるよう電圧調整電力授受手段を制御すると共に要求パワーに基づくパワーによって走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御し、要求パワーが第1電圧時最大パワー以上のときには発電機および電動機側の電圧が許容最大電圧以下で調整されるよう電圧調整電力授受手段を制御すると共に要求パワーに基づくパワーによって走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御する。これにより、発電機および電動機側の電圧を第1電圧以下で制御する方が許容最大電圧以下で制御するよりエネルギ効率がよい車両におけるエネルギ効率の向上を図ることができると共に発電機および電動機側の電圧を第1電圧以下で制御したときに内燃機関から要求パワーを出力することができないために蓄電手段から放電されるのを抑制することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図であり、図2はモータMG1,MG2を含む電機駆動系の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図1に示すように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに減速ギヤ35を介して接続されたモータMG2と、直流電流を交流電流に変換してモータMG1,MG2に供給可能なインバータ41,42と、バッテリ50からの電力をその電圧を変換してインバータ41,42に供給可能な昇圧回路55と、バッテリ50と昇圧回路55とに介在するシステムメインリレー56と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24には、エンジン22の運転状態を検出する各種センサからの信号、例えば、エンジン22のクランクシャフト26のクランク角を検出する図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションなどが入力されている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、エンジンECU24は、図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションに基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、図2に示すように、いずれも外表面に永久磁石が貼り付けられたロータと三相コイルが巻回されたステータとを備える周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42および昇圧回路55を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。実施例では、モータMG1,MG2およびインバータ41,42として、定格値として入力最大電圧Vset(例えば650V)のものを用いた。インバータ41,42は、6つのトランジスタT11〜T16,T21〜26と、トランジスタT11〜T16,T21〜T26に逆方向に並列接続された6つのダイオードD11〜D16,D21〜D26と、により構成されている。トランジスタT11〜T16,T21〜T26は、それぞれインバータ41,42が電力ライン54として共用する正極母線54aと負極母線54bとに対してソース側とシンク側になるよう2個ずつペアで配置されており、対となるトランジスタ同士の接続点の各々にモータMG1,MG2の三相コイル(U相,V相,W相)の各々が接続されている。したがって、正極母線54aと負極母線54bとの間に電圧が作用している状態で対をなすトランジスタT11〜T16,T21〜T26のオン時間の割合を制御することにより三相コイルに回転磁界を形成でき、モータMG1,MG2を回転駆動することができる。インバータ41,42は、正極母線54aと負極母線54bとを共用しているから、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータに供給することができる。なお、正極母線54aと負極母線54bとには平滑用のコンデンサ57が接続されている。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42のトランジスタT11〜T16,T21〜T26へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
昇圧回路55は、図2に示すように、2つのトランジスタT31,T32とトランジスタT31,T32に逆方向に並列接続された2つのダイオードD31,D32とリアクトルLとにより構成されている。2つのトランジスタT31,T32は、それぞれインバータ41,42の正極母線54aと負極母線54bとに接続されており、その接続点にリアクトルLが接続されている。また、リアクトルLと負極母線54bとにはそれぞれシステムメインリレー56を介してバッテリ50の正極端子と負極端子とが接続されている。したがって、トランジスタT31,T32をオンオフ制御することによりバッテリ50の直流電力をその電圧を昇圧してインバータ41,42に供給したり正極母線54aと負極母線54bとに作用している直流電圧を降圧してバッテリ50を充電したりすることができる。リアクトルLと負極母線54bとには平滑用のコンデンサ58が接続されている。以下、昇圧回路55より電力ライン54側を高電圧系といい、昇圧回路55よりバッテリ50側を低電圧系という。
バッテリ50は、例えば定格電圧が200Vのリチウムイオン二次電池として構成されており、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された電圧センサ51aからの端子間電圧Vb,バッテリ50の出力端子に接続された電力ラインに取り付けられた電流センサ51bからの充放電電流Ib,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサ51bにより検出された充放電電流Ibの積算値に基づいて残容量SOCを演算したり、バッテリ50の入出力制限Win,Woutを設定したりしている。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、温度センサ55aからの昇圧回路55の温度Tup(例えば、リアクトルLの温度)や、電圧センサ57aからのコンデンサ57の電圧(以下、高電圧系の電圧VHという),電圧センサ58aからのコンデンサ58の電圧,イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、昇圧回路55のトランジスタT31,T32へのスイッチング制御信号やシステムメインリレー56への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。なお、トルク変換運転モードと充放電運転モードは、いずれもエンジン22の運転を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御するモードであり、実質的な制御における差異はないため、以下、両者を合わせてエンジン運転モードという。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に高電圧系の電圧調整を伴って行なう駆動制御の際の動作について説明する。図3は実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図4は高電圧系の電圧を制御するための電圧制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。両ルーチン共、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。以下、まず、駆動制御について説明し、その後、電圧制御について説明する。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど駆動制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されたモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量SOCとに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。ここで、要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図5に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。
続いて、アクセル開度Accが閾値Aref以上であるか否かを判定し(ステップS120)、アクセル開度Accが閾値Aref未満のときにはエンジン22を効率よく運転することができる運転ポイントを連続したラインとした燃費優先動作ラインを実行用動作ラインに設定し(ステップS130)、アクセル開度Accが閾値Aref以上のときにはエンジン22から最も大きなトルクを出力する運転ポイントを連続したラインとしたトルク優先動作ラインを実行用動作ラインに設定する(ステップS140)。そして、設定した実行用動作ラインを用いてエンジン22から要求パワーPe*を出力するための運転ポイントとしての目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS150)。ここで、閾値Arefは、運転者のより強い加速への要求を反映するものであり、例えば70%や75%などの値を用いることができる。図6に燃費優先動作ラインとトルク優先動作ラインとの一例と、燃費優先動作ラインを用いて目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子の一例を示す。燃費優先動作ラインを用いて目標回転数Ne*と目標トルクTe*を設定するときには、図6では、燃費優先動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点として求めることができる。
次に、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS160)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図7に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1*=ρ・Te*/(1+ρ)+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
こうしてモータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを計算すると、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと計算したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(3)および式(4)により計算すると共に(ステップS170)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(5)により計算し(ステップS180)、計算したトルク制限Tmin,Tmaxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS190)。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力する要求トルクTr*を、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。なお、式(5)は、前述した図7の共線図から容易に導き出すことができる。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (3)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (5)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS200)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のトランジスタT11〜T16,T21〜26のスイッチング制御を行なう。
次に、電圧制御について説明する。図4の電圧制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2やトルク指令Tm1*,Tm2*,要求パワーPe*など電圧制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS300)。ここで、トルク指令Tm1*,Tm2*や要求パワーPe*については、図3の駆動制御ルーチンにより設定され、RAM76の所定領域に記憶されたものを入力するものとした。
続いて、モータMG1の定格値から得られる高電圧系をインバータ41,42の入力最大電圧Vset(例えば650V)より小さい所定低電圧V1(例えば500V)としたときの最大発電トルクTm1minにおける定格最大回転数Nm1maxでサンギヤ31を回転させると共に駆動軸としてのリングギヤ軸32aをモータMG2の回転数Nm2から換算される回転数Nr(Nr=Nm2/Gr)で回転させたときのキャリア34の回転数を次式(6)により計算して低圧時最大回転数Nemaxとして設定し(ステップS310)、エンジン22から最も大きなトルクを出力するトルク優先動作ラインを用いて低圧時最大回転数Nemaxでエンジン22を回転させたときの低圧時最大トルクTemaxを設定し(ステップS320)、低圧時最大回転数Nemaxと低圧時最大トルクTemaxとを乗じて低圧時最大パワーPemaxを設定する(ステップS330)。図8はモータMG1の定格値としての回転数Nm1とトルクTm1との関係の一例を示す説明図であり、図9は定格最大回転数Nm1maxと低圧時最大回転数Nemaxとの関係を共線図を用いて表わした説明図であり、図10はトルク優先動作ラインを用いて低圧時最大トルクTemaxを設定する様子の一例を示す説明図である。図8中、実線は高電圧系をインバータ41,42の入力最大電圧Vsetとしたときを示し、一点鎖線は高電圧系を所定低電圧V1としたときを示す。図8に示すように、高電圧系を所定低電圧V1にすると、モータMG1は最大発電トルクTm1minを出力するときには定格最大回転数Nm1maxまでしか回転することができないことが解り、図9の関係から、高電圧系を所定低電圧V1にしたときにはエンジン22は低圧時最大回転数Nemaxまでしか回転させることができないことが解る。これらの結果、低圧時最大パワーPemaxは、高電圧系を所定低電圧V1にしたときにエンジン22から出力可能な最大パワーとなる。
Nemax=ρ・(Nm1max-Nm2/Gr)/(1+ρ)+Nm2/Gr (6)
次に、要求パワーPe*と低圧時最大パワーPemaxとを比較し(ステップS340)、要求パワーPe*が低圧時最大パワーPemax未満のときには、高電圧系を所定低電圧V1以下で制御しても要求パワーPe*をエンジン22から出力することができると判断し、高電圧系の最大電圧Vmaxを所定低電圧V1として設定し(ステップS350)、要求パワーPe*が低圧時最大パワーPemax以上のときには、高電圧系を所定低電圧V1以下で制御すると要求パワーPe*をエンジン22から出力することができないと判断し、高電圧系の最大電圧Vmaxにインバータ41,42の入力最大電圧Vsetを設定する(ステップS360)。そして、トルク指令Tm1*,Tm2*に基づいて設定される仮電圧と設定した最大電圧Vmaxのうち小さい電圧を電圧指令Vh*として設定して(ステップS370)、本ルーチンを終了する。ここで、仮電圧は、実施例では、トルク指令Tm1*,Tm2*でモータMG1,MG2を駆動したときにエネルギ効率が高くなる関係としてトルク指令Tm1*,Tm2*のうち絶対値が大きい方と仮電圧との関係を予め求めて仮電圧設定用マップとしてROM74に記憶しておき、トルク指令Tm1*,Tm2*が与えられるとその大きい方に対応する仮電圧をマップから導出して設定するものとした。図11に仮電圧設定用マップの一例を示す。従って、電圧指令Vh*は、高電圧系を所定低電圧V1以下で制御しても要求パワーPe*をエンジン22から出力することができるときには所定低電圧V1以下の範囲内で仮電圧が設定され、高電圧系を所定低電圧V1以下で制御すると要求パワーPe*をエンジン22から出力することができないときには入力最大電圧Vset以下の範囲内で仮電圧が設定されることになる。なお、電圧指令Vh*が設定されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70は高電圧系が電圧指令Vh*となるよう昇圧回路55のトランジスタT31,T32をスイッチング制御する。実施例のハイブリッド自動車20では、高電圧系を所定低電圧V1以下で制御すると昇圧回路55のトランジスタT31,T32のスイッチングによるロスやインバータ41,42のトランジスタT11〜T16,T21〜26のスイッチングによるロスなどが減少し、高電圧系を入力最大電圧Vset以下で制御する場合に比して、車両全体のエネルギ効率が向上するから、要求パワーPe*が低圧時最大パワーPemax未満のときには高電圧系を所定低電圧V1以下で制御することにより、車両全体のエネルギ効率を向上させることができる。しかも、要求パワーPe*が低圧時最大パワーPemax以上のときには高電圧系を入力最大電圧Vset以下で制御するから、バッテリ50が放電過多となるのを抑制することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、モータMG1の定格値から得られる高電圧系をインバータ41,42の入力最大電圧Vsetより小さい所定低電圧V1としたときの最大発電トルクTm1minにおける定格最大回転数Nm1maxでサンギヤ31を回転させると共に駆動軸としてのリングギヤ軸32aをモータMG2の回転数Nm2から換算される回転数Nr(Nr=Nm2/Gr)で回転させたときのキャリア34の回転数をエンジン22の低圧時最大回転数Nemaxとして計算すると共にトルク優先動作ラインと低圧時最大回転数Nemaxとから得られる低圧時最大トルクTemaxに低圧時最大回転数Nemaxを乗じて低圧時最大パワーPemaxを計算し、要求パワーPe*が低圧時最大パワーPemax未満のときには高電圧系を所定低電圧V1以下で制御してバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でエンジン22が目標回転数Ne*,目標トルクTe*で運転されると共に駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*が出力されて走行するようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御することにより、車両全体のエネルギ効率を向上させることができる。また、要求パワーPe*が低圧時最大パワーPemax以上のときには高電圧系を入力最大電圧Vset以下で制御するから、要求パワーPe*が低圧時最大パワーPemax以上のときでも高電圧系を所定低電圧V1以下で制御することによるバッテリ50の放電過多を抑制することができる。しかも、要求パワーPe*と低圧時最大パワーPemaxとの比較により設定された所定低電圧V1または入力最大電圧Vsetの最大電圧Vmaxの範囲内でモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*に応じた電圧を電圧指令Vh*として設定するから、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*に応じた電圧でモータMG1,MG2を駆動制御することができ、車両のエネルギ効率を向上させることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、高電圧系を所定低電圧V1としたときのエンジン22の最大パワーである低圧時最大パワーPemaxを計算すると共に要求パワーPe*と低圧時最大パワーPemaxとを比較し、要求パワーPe*が低圧時最大パワーPemax未満のときには高電圧系を所定低電圧V1以下で制御し、要求パワーPe*が低圧時最大パワーPemax以上のときには高電圧系を入力最大電圧Vset以下で制御するものとしたが、高電圧系を所定低電圧V1としたときのエンジン22の最大パワーである低圧時最大パワーPemaxと高電圧系を所定低電圧V1より高く入力最大電圧Vsetより小さい第2所定低電圧V2(例えば580V)としたときのエンジン22の最大パワーである中圧時最大パワーPemax2とを計算すると共に要求パワーPe*を低圧時最大パワーPemaxおよび中圧時最大パワーPemax2と比較し、要求パワーPe*が低圧時最大パワーPemax未満のときには高電圧系を所定低電圧V1以下で制御し、要求パワーPe*が低圧時最大パワーPemax以上で中圧時最大パワーPemax2未満のときには高電圧系を第2所定低電圧V2で制御し、要求パワーPe*が中圧時最大パワーPemax2以上のときには高電圧系を入力最大電圧Vset以下で制御するものとしてもよい。なお、高電圧系を3以上の段階的な電圧としたときの各電圧でのエンジン22の最大パワーを要求パワーPe*と比較し、比較結果に基づいて高電圧系を各電圧以下で制御するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、要求パワーPe*と低圧時最大パワーPemaxとの比較により設定された所定低電圧V1または入力最大電圧Vsetの最大電圧Vmaxの範囲内でモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*に応じた電圧を電圧指令Vh*として設定するものとしたが、モータMG1,MG2のトルク指令に拘わらずに、要求パワーPe*が低圧時最大パワーPemax未満のときには所定低電圧V1を電圧指令Vh*として設定し、要求パワーPe*が低圧時最大パワーPemax以上のときには入力最大電圧Vsetを電圧指令Vhとして設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、アクセル開度Accが閾値Aref未満のときに燃費優先動作ラインを実行用動作ラインとして用いてエンジン22やモータMG1,MG2を制御し、アクセル開度Accが閾値Aref以上のときにトルク優先動作ラインを実行用動作ラインとして用いてエンジン22やモータMG1,MG2を制御するものとしたが、アクセル開度Accに拘わらずに常に燃費優先動作ラインを実行用動作ラインとして用いてエンジン22やモータMG1,MG2を制御するものとしてもよい。この場合、低圧時最大パワーPemaxを計算する際にトルク優先動作ラインに代えて燃費優先動作ラインと低圧時最大回転数Nemaxとから得られる低圧時最大トルクTemaxに低圧時最大回転数Nemaxを乗じて低圧時最大パワーPemaxを計算するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図12の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図12における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例では、本発明の実施の形態としてハイブリッド自動車を用いて説明したが、自動車以外の車両の形態としてもよく、ハイブリッド車の制御方法の形態としてもよい。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG1が「発電機」に相当し、動力分配統合機構30が「3軸式動力入出力手段」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、バッテリ50が「蓄電手段」に相当し、昇圧回路55が「電圧調整電力授受手段」に相当し、モータMG2の回転位置検出センサ44とその検出値からモータMG2の回転数Nm2を演算するモータECU40と演算されたモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除するハイブリッド用電子制御ユニット70とが「駆動軸回転数検出手段」に相当し、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定すると共に要求トルクTr*に基づいて要求パワーPe*を設定する図3の駆動制御ルーチンのステップS110の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「要求パワー設定手段」に相当し、モータMG1の定格値から得られる高電圧系をインバータ41,42の入力最大電圧Vsetより小さい所定低電圧V1としたときの最大発電トルクTm1minにおける定格最大回転数Nm1maxでサンギヤ31を回転させると共に駆動軸としてのリングギヤ軸32aをモータMG2の回転数Nm2から換算される回転数Nr(Nr=Nm2/Gr)で回転させたときのキャリア34の回転数をエンジン22の低圧時最大回転数Nemaxとして計算し、トルク優先動作ラインと低圧時最大回転数Nemaxとから得られる低圧時最大トルクTemaxに低圧時最大回転数Nemaxを乗じて低圧時最大パワーPemaxを計算する図4の電圧制御ルーチンのステップS310〜S330の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「最大パワー演算手段」に相当する。そして、要求パワーPe*が低圧時最大パワーPemax未満のときには高電圧系を所定低電圧V1以下で制御してバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でエンジン22が目標回転数Ne*,目標トルクTe*で運転されると共にリングギヤ軸32aに要求トルクTr*が出力されて走行するようエンジン22の目標回転数Ne*,目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してエンジンECU24やモータECU40に送信し、要求パワーPe*が低圧時最大パワーPemax以上のときには高電圧系を入力最大電圧Vset以下で制御してバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でエンジン22が目標回転数Ne*,目標トルクTe*で運転されると共にリングギヤ軸32aに要求トルクTr*が出力されて走行するようエンジン22の目標回転数Ne*,目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してエンジンECU24やモータECU40に送信する図4の電圧制御ルーチンのステップS340〜S370および図3の駆動制御ルーチンのステップS150〜S200の処理を実行したり設定された電圧指令Vh*に基づいて昇圧回路55を制御するハイブリッド用電子制御ユニット70と、受信した目標回転数Ne*,目標トルクTe*に基づいてエンジン22を制御するエンジンECU24と、受信したトルク指令Tm1*,Tm2*に基づいてモータMG1,MG2を制御するモータECU40とが「制御手段」に相当する。
ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「発電機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG1に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの発電機としても構わない。「3軸式動力入出力手段」としては、上述の動力分配統合機構30に限定されるものではなく、ダブルピニオン式の遊星歯車機構を用いるものや複数の遊星歯車機構を組み合わせて4以上の軸に接続されるものやデファレンシャルギヤのように遊星歯車とは異なる作動作用を有するものなど、車軸に連結された駆動軸と内燃機関の出力軸と発電機の回転軸との3軸に所定のギヤ比をもって接続され、3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力するものであれば如何なるものとしても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、駆動軸に動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「蓄電手段」としては、二次電池としてのバッテリ50に限定されるものではなく、キャパシタなど、発電機と電力のやりとりが可能であれば如何なるものとしても構わない。「電圧調整電力授受手段」としては、昇圧回路55に限定されるものではなく、発電機および電動機に接続されると共に蓄電手段に接続され、発電機および電動機側の電圧と蓄電手段側の電圧とを調整することにより発電機および電動機側と蓄電手段側との電力の授受を行なうものであれば如何なるものとしても構わない。「駆動軸回転数検出手段」としては、モータMG2の回転数Nm2から演算するものに限定されるものではなく、リングギヤ軸32aに回転数センサを取り付けるなど、駆動軸の回転数である駆動軸回転数を検出するものであれば如何なるものとしても構わない。「要求パワー設定手段」としては、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定すると共に要求トルクTr*に基づいて要求パワーPe*を設定するものに限定されるものではなく、アクセル開度Accだけに基づいて要求トルクを設定すると共にこの要求トルクに基づいて要求パワー設定するものとしたり、走行経路が予め設定されているものにあっては走行経路における走行位置に基づいて要求トルクを設定すると共にこの要求トルクに基づいて要求パワー設定するものとしたりするなど、走行に際して車両に要求される要求パワーを設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「最大パワー演算手段」としては、モータMG1の定格値から得られる高電圧系をインバータ41,42の入力最大電圧Vsetより小さい所定低電圧V1としたときの最大発電トルクTm1minにおける定格最大回転数Nm1maxでサンギヤ31を回転させると共にリングギヤ軸32aをモータMG2の回転数Nm2から換算される回転数Nr(Nr=Nm2/Gr)で回転させたときのキャリア34の回転数をエンジン22の低圧時最大回転数Nemaxとして計算し、トルク優先動作ラインと低圧時最大回転数Nemaxとから得られる低圧時最大トルクTemaxに低圧時最大回転数Nemaxを乗じて低圧時最大パワーPemaxを計算するものに限定されるものではなく、発電機の定格値と駆動軸回転数と内燃機関の定格値とに基づいて発電機および電動機側の電圧が発電機および電動機の定格値から予め設定された許容最大電圧より低い第1電圧に調整されたときに内燃機関から出力可能な最大パワーである第1電圧時最大パワーを演算するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、要求パワーPe*が低圧時最大パワーPemax未満のときには高電圧系を所定低電圧V1以下で制御してバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でエンジン22が目標回転数Ne*,目標トルクTe*で運転されると共にリングギヤ軸32aに要求トルクTr*が出力されて走行するようエンジン22,モータMG1,MG2を制御し、要求パワーPe*が低圧時最大パワーPemax以上のときには高電圧系を入力最大電圧Vset以下で制御してバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でエンジン22が目標回転数Ne*,目標トルクTe*で運転されると共にリングギヤ軸32aに要求トルクTr*が出力されて走行するようエンジン22,モータMG1,MG2を制御するものに限定されるものではなく、要求パワーが第1電圧時最大パワー未満のときには発電機および電動機側の電圧が第1電圧以下で調整されるよう電圧調整電力授受手段を制御すると共に要求パワーに基づくパワーによって走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御し、要求パワーが第1電圧時最大パワー以上のときには発電機および電動機側の電圧が許容最大電圧以下で調整されるよう電圧調整電力授受手段を制御すると共に要求パワーに基づくパワーによって走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御するものであれば如何なるものとしても構わない。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド車の製造産業に利用可能である。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 モータMG1,MG2を含む電機駆動系の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される電圧制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 燃費優先動作ラインとトルク優先動作ラインの一例と燃費優先動作ラインを用いて目標回転数Ne*と目標トルクTe*を設定する様子の一例を示す説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 モータMG1の定格値としての回転数Nm1とトルクTm1との関係の一例を示す説明図である。 定格最大回転数Nm1maxと低圧時最大回転数Nemaxとの関係を共線図を用いて表わした説明図である。 トルク優先動作ラインを用いて低圧時最大トルクTemaxを設定する様子の一例を示す説明図である。 仮電圧設定用マップの一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51b 電流センサ、51c 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、54a 正極母線、54b 負極母線、55 昇圧回路、55a 温度センサ、56 システムメインリレー、57,58 コンデンサ、57a,58a 電圧センサ、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、MG1,MG2 モータ、D11〜D16,D21〜D26,D31,D32 ダイオード、T11〜T16,T21〜T26,T31,T32 トランジスタ、L リアクトル。

Claims (5)

  1. 内燃機関と、
    動力を入出力する発電機と、
    車軸に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に所定のギヤ比をもって接続され、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、
    走行用の動力を入出力する電動機と、
    充放電可能な蓄電手段と、
    前記発電機および前記電動機に接続されると共に前記蓄電手段に接続され、前記発電機および前記電動機側の電圧と前記蓄電手段側の電圧とを調整することにより前記発電機および前記電動機側と前記蓄電手段側との電力の授受を行なう電圧調整電力授受手段と、
    前記駆動軸の回転数である駆動軸回転数を検出する駆動軸回転数検出手段と、
    走行に際して車両に要求される要求パワーを設定する要求パワー設定手段と、
    前記発電機および前記電動機側の電圧が予め設定された許容最大電圧より低い第1電圧に調整されたときの前記発電機の最大発電トルクにおける前記発電機の最大回転数と前記検出された駆動軸回転数と前記所定のギヤ比とに基づいて前記内燃機関の出力軸の許容最大回転数を演算し、前記内燃機関の回転数およびトルクの関係を定めた所定の制約における前記許容最大回転数に対応する前記内燃機関のトルクに前記演算した許容最大回転数を乗じることによって前記発電機および前記電動機側の電圧が前記第1電圧に調整されたときに前記内燃機関から出力可能な最大パワーである第1電圧時最大パワーを演算する最大パワー演算手段と、
    前記設定された要求パワーが前記演算された第1電圧時最大パワー未満のときには前記発電機および前記電動機側の電圧が前記第1電圧以下で調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定された要求パワーに基づくパワーによって走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、前記設定された要求パワーが前記演算された第1電圧時最大パワー以上のときには前記発電機および前記電動機側の電圧が前記許容最大電圧以下で調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定された要求パワーに基づくパワーによって走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備えるハイブリッド車。
  2. 請求項記載のハイブリッド車であって、
    前記要求パワー設定手段は、走行に要求される要求駆動力に基づいて前記要求パワーを設定する手段であり、
    前記制御手段は、前記設定された要求パワーと前記所定の制約とに基づいて前記内燃機関の目標運転ポイントを設定すると共に該設定した目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記要求駆動力によって走行するよう前記発電機および前記電動機の駆動指令を設定し、前記設定された要求パワーが前記演算された第1電圧時最大パワー未満のときには前記第1電圧の範囲内で前記設定した駆動指令に基づいて実行用電圧を設定して前記発電機および前記電動機側の電圧が該実行用電圧に調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定した目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定した駆動指令で前記発電機および前記電動機が駆動されて走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、前記設定された要求パワーが前記演算された第1電圧時最大パワー以上のときには前記許容最大電圧の範囲内で前記設定した駆動指令に基づいて実行用電圧を設定して前記発電機および前記電動機側の電圧が該実行用電圧に調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定した目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定した駆動指令で前記発電機および前記電動機が駆動されて走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する手段である、
    ハイブリッド車。
  3. 請求項記載のハイブリッド車であって、
    前記最大パワー演算手段は、前記発電機および前記電動機側の電圧が前記第1電圧より高く前記許容最大電圧より低い第2電圧に調整されたときの前記発電機の最大発電トルクにおける前記発電機の最大回転数と前記検出された駆動軸回転数と前記所定のギヤ比とに基づいて前記内燃機関の出力軸の第2許容最大回転数を演算し、前記所定の制約における前記第2許容最大回転数に対応する前記内燃機関のトルクに前記演算した第2許容最大回転数を乗じることによって前記発電機および前記電動機側の電圧が前記第2電圧に調整されたときに前記内燃機関から出力可能な最大パワーである第2電圧時最大パワーを演算する手段であり、
    前記制御手段は、前記設定された要求パワーが前記演算された第1電圧時最大パワー以上で前記第2電圧時最大パワー未満のときには前記発電機および前記電動機側の電圧が前記第2電圧以下で調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定された要求パワーに基づくパワーによって走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、前記設定された要求パワーが前記演算された第2電圧時最大パワー以上のときには前記発電機および前記電動機側の電圧が前記許容最大電圧以下で調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定された要求パワーに基づくパワーによって走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する手段である、
    ハイブリッド車。
  4. 請求項記載のハイブリッド車であって、
    前記要求パワー設定手段は、走行に要求される要求駆動力に基づいて前記要求パワーを設定する手段であり、
    前記制御手段は、前記設定された要求パワーと前記所定の制約とに基づいて前記内燃機関の目標運転ポイントを設定すると共に該設定した目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記要求駆動力によって走行するよう前記発電機および前記電動機の駆動指令を設定し、前記設定された要求パワーが前記演算された第1電圧時最大パワー未満のときには前記第1電圧の範囲内で前記設定した駆動指令に基づいて実行用電圧を設定して前記発電機および前記電動機側の電圧が該実行用電圧に調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定した目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定した駆動指令で前記発電機および前記電動機が駆動されて走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、前記設定された要求パワーが前記演算された第1電圧時最大パワー以上で前記第2電圧時最大パワー未満のときには前記第2電圧の範囲内で前記設定した駆動指令に基づいて実行用電圧を設定して前記発電機および前記電動機側の電圧が該実行用電圧に調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定した目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定した駆動指令で前記発電機および前記電動機が駆動されて走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、前記設定された要求パワーが前記演算された第2電圧時最大パワー以上のときには前記許容最大電圧の範囲内で前記設定した駆動指令に基づいて実行用電圧を設定して前記発電機および前記電動機側の電圧が該実行用電圧に調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記設定した目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定した駆動指令で前記発電機および前記電動機が駆動されて走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する手段である、
    ハイブリッド車。
  5. 内燃機関と、動力を入出力する発電機と、車軸に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に所定のギヤ比をもって接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、走行用の動力を入出力する電動機と、充放電可能な蓄電手段と、前記発電機および前記電動機に接続されると共に前記蓄電手段に接続され、前記発電機および前記電動機側の電圧と前記蓄電手段側の電圧とを調整することにより前記発電機および前記電動機側と前記蓄電手段側との電力の授受を行なう電圧調整電力授受手段と、を備えるハイブリッド車の制御方法であって、
    前記発電機および前記電動機側の電圧が予め設定された許容最大電圧より低い第1電圧に調整されたときの前記発電機の最大発電トルクにおける前記発電機の最大回転数と前記駆動軸の回転数である駆動軸回転数と前記所定のギヤ比とに基づいて前記内燃機関の出力軸の許容最大回転数を演算し、前記内燃機関の回転数およびトルクの関係を定めた所定の制約における前記許容最大回転数に対応する前記内燃機関のトルクに前記演算した許容最大回転数を乗じることによって前記発電機および前記電動機側の電圧が前記第1電圧に調整されたときに前記内燃機関から出力可能な最大パワーである第1電圧時最大パワーを演算し、
    走行に際して車両に要求される要求パワーが前記演算した第1電圧時最大パワー未満のときには前記発電機および前記電動機側の電圧が前記第1電圧以下で調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記要求パワーに基づくパワーによって走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、前記要求パワーが前記演算した第1電圧時最大パワー以上のときには前記発電機および前記電動機側の電圧が前記許容最大電圧以下で調整されるよう前記電圧調整電力授受手段を制御すると共に前記要求パワーに基づくパワーによって走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する、
    ハイブリッド車の制御方法。
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